>>202 あはは……それはもう皆成仏してもらうことを祈るしかないわね?
そう、心残りをやり遂げて……満たされたからの成仏なのよね、ここじゃ。
――うっ……!そ、そりゃあ少しはあるけど……って、はいはい、あります!たくさんあるわ!ふふ。
ま、必死だったもの。ここに来てからずっと。なにがなんだかわからなくって、何故ここにいるのか
その答えを探そうと……神を見つけて問いただそう、なら、その前には先ず……神に近い天使のあの子から、ってね。
(瞳を閉じて過去を振り返ってみる――時間は要らない、走馬灯のように浮かんでくるこれまでの日々)
(再び瞳に彼の顔を映した時には、彼と同じように笑みを浮かべてしまっていた――穏やかさの混じった苦笑という笑みを)
そう、ありがと。私にとっても音無くん……アナタは――なくてはならない存在になってたわ、知らない内に、ね。
……!お、お転婆……元気が良いくらいにしといて頂戴!
(当然、怒っているわけでもなく、彼にもそれは伝わっているはず)
(何より彼が照れてしまっていることを自分自身、良く知っていたからだ)
―――ん、良い笑顔だと思うわ。……私もアナタに飛びっきりの笑顔を……!ど、どう?
(意識してしまえばぎこちなく口角をきゅっと上げて、彼と視線を交差させると一度噴出してしまいながら)
(それが自然な笑みへと変わる理由には十分で、緩め穏やかに変わった彼の顔へと柔らかく微笑んだ)
そ、そう?わ、わかったわ。アナタに預けるから大事にして頂戴!
(引き合いに出した女の子は、何時も自分の心の中で燻ぶり続けた奏――)
(例え、今現在自分達が和解したとしても、それで彼の奏へ対する気持ちが変わったとは思えない――計り知れない)
(そのせいか、意外な返事に心が躍ってしまい強気だが甘さをこめた答えを返した)
―――ゆっくりで……良いわよ?何度も結んでくれてれば……その、アナタは私の髪を大事にしてくれるらしいし?ふふ。
その内慣れるわ、きっとね。まだ私達には時間があるでしょ?成仏しちゃったら……来世で。
(訪れても二人がまた巡り合うかどうかわからない「来世」――少し寂しそうな音色になるのは仕方がない)
(「選択がない」と言われてしまえばそうなのだが、理性なんてもう僅かばかりで底をついていた)
(ただ、勝気な性格的に何かを、言葉を返そうという理性だけが戦っていて――)
……っ、んん……っ……の、残さないで食べなさい……よ……んぅ……
(布越しでも彼の掌の中で胸の膨らみが卑猥にその形を変えていって、時折彼の指先がその先端に達すると)
(ぴくんと肩を跳ね上がらせながら、一分の隙もないほどに寄せ合ったまま、惚けた瞳で見つめ返し)
……メインディッシュってことね?……ん、じゃ、哀れな子羊を連れて……いって?
(最後は消え入りそうな声でそうねだって、そのまま彼の首に両腕を回しぎゅっと力をこめた)
【そうよね。もう私たちの一部というか!身体の!?あはは!】
【っと、ごめん。ちょっと遅くなったわね】