【あなたの】俺の家に来ないか?18【生活空間】

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32リゼット・バスクール ◆p0GHgTj0WFbv
>>31
(愉悦に浸って被虐によがる頃なら、撫でてくれる手など貰ったらごろにゃぁと喉を鳴らし嬉しそうに甘えた事だろう。現在?現時点において
すっかり意識が正常運転した後にそれを行われると何と表現すれば良いか、放送禁止用語が混じりそうで本音は言えませんとか、
そこまでいかなくとも、胸の内が穏やかでいられないのは確かだった。その証拠にひくりと唇の端「だけ」が吊り上がったし)
この程度で砕ける肩じゃないだろ、痛みも快感に変えろ。――…私みたいに。
(爪が食い込んでも骨が折れるわけでなし、所詮人の力なんぞたかが知れている。拳で気の波動を打つような特殊な人種ではないから
血が滲んだとしてもちょっとだちょっと。自虐的な台詞は相手にどれほどのダメージを与えられただろう。ぶん殴ってやりたいところを堪えて、
相手に対し最も効果的な台詞をチョイスしたら、諸刃の剣でした。身を切らせて骨を断つとか、そういうのはならべく避けたい穏便派でいるのに
ついうっかり言ってしまったからセルフサービスで怒りも1.5倍増しの、先程の素敵なプレイにお応えしてただいま絶賛増量中だ)
(まだ腰の下で繋がりあってはいるし、上肢だけとはいえ下手に動けばそこが萎えていても余韻の刺激でまた喘ぎが漏れてしまいそうだったが、
もしそうなったら……ああ、何でだろうこう穏やかな考えが浮かばないのは不思議だ。愛の営みの後は和やかにお互いを労わるのが自然な筈
なのに何故か殺意の波動とか月の光に狂ってみたりとかしたくなる。まったく不思議でならない)

あーそっか、その手があったか。いや、流石に手だと首と胴体分けるのは無理だし、虚勢もさせてやれないし。
……えー、あー、殺されたいのか宥めたいのかどっちだ?リオン。お前のもてない理由が今日山のように分かったんだが――
お前、超無粋。ていうか空気読め。いや冗談でなくお前そりゃその性癖とその口じゃモテなくて当然だぞ。
(こうすっぱりといった方が綺麗だし。何がとかは聞かないように。臓腑とか普通に返すんで。しかもこの時によくもまあそんな台詞選んで
来られたな、と寧ろ怒り通り越して感心した。肉体的に責めるのは止めて、直球ストレートの台詞で以って制裁をくれてやった。どれもが
真実であり、もういっそ真理とか言っていいかもしれない。そりゃ三枚目なところはあるけどあそこまで連敗するのは何故かなぁと思ってた――
が、身を以って知った。人当たり良さそうな癖に女心を読まない口と、人には言えないような性癖を合わせたら、答えは言わずもがな)
(眼を瞑って罰を堪える様は、怒りを通り越した身から見たら滑稽で思わず噴出してしまう。ぷっ、と息を漏らして、その後に唇へ、軽くチュウ。
起こした身体をもう一度倒し、厚い胸板の上で可愛くも小憎らしい主人兼部下兼嫁を見つめる。先程まで啼いていた犬は、すっかり上官と
捻くれ者のサディストの顔を取り戻し、くすくすとご機嫌宜しく笑っていた)
明日は頑張れよー、私の休みの理由もちゃんとお前が考えるんだぞ。あ、キスマークの事はアレだ、連中に根掘り葉掘り聞かれるといい。
さー私はこのまま寝るとするかー。お前も寝ろよ?ていうか起きたら私が落ちるからそのままな?おやすみー。
(地獄はこの先に待っているのだと暗に伝えておいた。あの大佐に襲われた、と言えば納得するだろうがその一言ではい終わり、な訳がない。
真実は暗黙の了解の上で語られず、言い澱めば急かしに襲い掛かる野郎連中に揉まれて悶えてしまえ。更にはこのまま布団になれと命令。
とくんとくんと心地良く聞こえる心音に耳を当てて双眸を閉じる。展開が二転三転のジェットコースターで身体も心も疲れたから休息しないと)
ああ、起きる時は起こせよ?……いってらっしゃいのキスをしてやらなきゃいけないからな。
(伏せった顔をもう一度上げて微笑む。少し、照れくさそうに。それからもう一度頬にキスし、そこで――水をぶっかけなくて良かっただろう……?
そう囁いてやった。どうせ最初はそんなことを考えていたんだろうが、それをする暇なくこちらが襲った為に成ったタナボタな関係なのだし、これ位の
嫌味も軽く笑って受け取ればいい。今度こそ寝るーとか言いながらしっかりと身を擦り付ける様だけは、求めた時の姿と変わらなかった)
(この後、貰った仇は京倍にして返す精神で、リオンにお返しする事があるかもしれないが――…それはもう少し先。今は幸福そうな寝顔を
愛する一人の前だけで晒して、二人だけで手を繋ぎ少女のように紅い絨毯を行く夢の中へ)