>>309 だから好きだって軽々しく言って欲しくないんだ。
……うるさい。赤くなった顔を見られたくないんだよ、恥ずかしいだろうが。
(言葉が軽くなるからではなく、好きだと告げられるほどに動揺を隠せなくなってしまうから)
(本当の理由を知られてしまったらまた一つ弱みを見せてしまうことになる、それは少し癪に思えて)
ちっ……今日だけだぞ?それと一度しか言わないからな。聞き逃したってもう言ってやらないぞ。
――嬉しい。歌唄に好きって言われて、嬉しいんだ。
(そっと息を吸い込み、恥ずかしい時間は早く終わらせてしまおうと一息に言ってしまい)
(その後、見事に乗せられてしまったことを嘆きつつ深い溜め息をつくのだった)
おい、恥ずかしがるようなことを言ってるのはお前だろ?
あとな、別に好きって言われたくないわけじゃないから……そこだけは勘違いするなよ。
(両思いだと気持ちを確かめ合っても天邪鬼な性格は当分直りそうにないし、直すつもりもないみたいで)
約束は「どうしても」って時だけだっただろ?
仕事が終わった後でも何でも好きにしろ。歌唄がどうしても会いたいって言うなら仕方なく駆けつけてやるよ。
(さらに体がくっついて、傍にいることで安らいでいてくれるのか瞼が重く眠たげな眼差しが見える)
……だったら聞くな。勝手に寝ちまえばいいだろ?心配しなくてもお前を置いていったりはしない。
(安心して眠れるように、歌唄のさらさらの髪を優しく撫で続けていき)
【「たまに」で十分だろ。甘い顔を見せたら際限なく甘えてきそうだからな】
【だけど歌唄が甘えたいときは……って。ダメだ、今日は少し甘すぎるみたいだ】
【週末か、夜にしてくれるんなら大丈夫だ。日曜日だと時間に融通が利くことも多いが歌唄に任せる】
【もうリミットなんだろ?時間が無いならこっちの返事だけでもいい】