>>579 なにそれ、僕って悪いヤツとか言われるほどのことやったの?
…いいって!記憶どころか命まで消されるかもしれないし!
(冗談だとは知らず本気にしてしまい、恐怖に身体を震わせていた)
……え?褒めてなかったの?
(拍子抜けして普段のだらしない顔つきで杏に聞き返して)
しょうがないだろ、それが僕のスタイルなんだからさ。
……来てくれるんだ、迎え。
ついででもなんでもいいからお願いするよ。ついでのついでで朝食作ってくれたりすると、もっと嬉しいけどね。
目を付けられてるってことはないと思うけど……もしかしたら目を付けられてるかも?
いくら彼女だって無理だよ、美佐枝さんにそんなことお願いできないから。
(女の子を部屋に入れたい、なんて言ったらどうなることか)
(いくら睨まれようとも出来れば避けたい事態だった)
……もっと好きになってくれるの?だったら、今日はたっぷり優しくしておこうかな。
(好きになると言われればやはり嬉しくて、さらに密着すると杏の体温が感じられる)
(素直になれない杏を見てこんな所を好きになったのかもしれないと考えていた)
ま、でも僕達って似た者同士だよね。
いっつも素直になれないところとか、実はお似合いなんじゃない?
(不意に身体を強く抱き締めて、長い髪に顔を埋めてみれば女の子の甘い香りが鼻腔をくすぐる)