好きに使うスレ予備 その3

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281早乙女アルト ◆KyUpmG9.1.
>>280
…………。
(一蹴されてしまったことに口を尖らせつつ、横目で彼女の瞳を見つめてみる。余裕の態度が少し癪に障ってしまう)
(気兼ねしないで話せる関係……思い当たるのは親友という間柄だろう。男女の友にしては親しすぎるのだが)
(揺れる……彼女の事を考えれば内心穏やかではいられない。きっちり決着をつけられるのだろうか、このままの関係だって悪くない)
(会うたびに膨らむ恋心を抑え続けられるのなら……きっと無理だろう、今この時でさえ限界に感じるのだから)

ふうん……隠すようなことかよ。
(少々意外だっただけでさほど気になるわけじゃない。些細なことだと思っていても秘密にされると気にかかるのが人の性)
(彼女は思わせぶりな態度を取ることがある……ランカが日の目を見るきっかけとなった映画の撮影、その合間でのキス)
(ランカとも唇を重ねたのだが、ここで他の女性を思い出すのは失礼に当たるだろうか)
どうして駄目なんだよ。……別にルカと一緒に行きたいってわけじゃないんだが。
(諌める口調に押されて意味も分からず口を噤んでしまう。自分のコンプレックスとつつかれるがそれに言い返すのは止めておく)

(会計を済ませ、サングラスを掛けた彼女と店を後にする。一応は変装なのだろうがたったそれだけで眩ませられるものなのか)
(自分ならば遠く離れた場所から見掛けてもシェリルだと判断できる……それは幸運にも彼女の間近にいられたから、と言われればそれまでだ)
正直、分からない……戻りたくなったら戻るさ。……なんて甘い世界でもないけどな。
お前ッ!? ……やめろ、どうしても見るってんなら俺の見てないところで……それから、見たあと俺には言わないこと!
(桜姫、自分にとって代表的な役柄と言えば真っ先にそれが浮かぶ。濡れ場という意味でもだ……)
(もちろん羞恥しながら舞台に上がったわけではないが、客観的に見てみるとどうしても照れは隠せない)
(期待通りの反応をしてやるのは悔しいが、今まさに顔を赤らめて否定する姿が乙女のような姿に見えてしまうのだろう)
じょ、冗談ってなんだよ! お前が誰と付き合おうと俺は……
(どうでもいいなんて言えるわけがない。冷たく返されてしまったら、自意識過剰だと笑われたら……)
(もう考えるのは止めだ。うやむやな関係を明確にするため、今日はそのためにここにいる……観覧車に乗れば、そこが唯一のチャンスのはずだ)

(傍から見れば恋人同士だと、おそらくそれ以外の答えは得られない二人。……当面の悩みを相談してみれば鼻で笑われてしまうのは必死だろう)
(そんな風に腕を組み、かすかに柔肌が感じられるほどの密着。自分を惑わせる分にはかまわないが、他の男にはして欲しくない)
(嫉妬するには早すぎるだろうか、刻一刻と近づく目的の観覧車……決意は固めてきたが言葉は何も決めていない。行き当たりばったり、成り行き任せというやつだ)
着いたな、どうする? さっそく観覧車に乗ろうか?
(タワーに辿り着くと迷わず上を目指して突き進んでいく。彼女に意見を聞いてみたが他に選択肢はなく、ここまで来るとすぐにでも想いを打ち明けたいと気持ちが逸る)

【なんだかここで中断ってのも落ち着かないんだが……】
【言っても仕方ないか。シェリル、今日はここで凍結にしてくれ】