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魔力は気持ち回復しているから問題はないさ。
しかし手をつけてしまうと、最後まで遣り通さなければならなくなる性格は
どうにも治療不可だったようだ。
ただ、本当に心配は必要ない。・・・君の顔を見ただけで頭を冴えた、十分活動可能だ。
(茶葉の入った缶のラベルを一瞥して)
たしかにインド紅茶の上物のようだ。 ・・・残念だな。
本場インド式を君に振舞えると思ったのだが。
君の知っているとおりアッサムはインドの地方で、1947年まで英国の植民地だったろう?
故にアッサム原産の茶葉は上質のものは英国に送られ、
インドの庶民が愛飲するチャイは主に品質の劣る茶葉が使われることが多かったのだ。
仕方あるまい、英国式のアイスロイヤルミルクティとしてお出ししよう。
ともあれ、それは後のこと。
魔術書の整理から始めるのだね?
勝手知ったる主の書物庫だが、何か指示があったら具体的に頼む。
使用頻度の高い鉱石学、薬草学は君の手の届く段に丸ごと移動させる。
後はそうだな・・・、神秘学関係は君は修了してしまったろう?
それを上段で構わないかな?
(凛の指示を背中で聞きながらテキパキと書庫の整理を始める)