阿部「ほら三橋、俺特性のおにぎりだぞ」

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488一つ屋根の下の・・
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キモ男注意

「な、なんで…?」
「ちょっとコンビニに用があって。あ、こんにちわっス」
弟は田島君に向かって軽く頭を下げてぺこっと挨拶する。
「お兄ちゃん、一緒に帰ろうよ。家一人で寂しかったんだ」
田島君はそれを聞いて、ニッと笑って、オレの肩をポン、と叩いた。。
「よかったな三橋!弟がいて。お前一人じゃないぞ。」
「…………………。」
「さ、お兄ちゃん帰ろう。お兄ちゃんの分の夕飯も買っておいたよ。」
弟は、そう言って白いビニール袋を持ち上げた。
中にはお弁当が二つ入っている。
田島君がそれを見て、いい弟だなあ、って褒めていた。
「行こう。」
弟がオレの手をギュウッと掴んだ。その手はじっとりと汗をかいていた。
怖くて、反射的に手を引っ込めようとしたけれど、もっと強く掴まれてしまった。
「じゃあな、三橋ー!」
後ろで田島君が手を振っている。オレは空いている左手で小さく手を振った。
たすけて!そう言いたかったけど、ギリギリと手を握られている恐怖で、どうしてもそう叫ぶ勇気が出なかった。
「大丈夫、そんなに警戒しないでお兄ちゃん。何もしないから。」
そういいながら、弟は舌なめずりをした。
背筋がスーッと冷えていく。
「お、お願い・・変なことするの、もうやめて・・。」
「大丈夫だよ。この間のは、ちょっとストレスがたまってて、お兄ちゃんにやつ当たりしちゃったんだ。ごめんね。」
繋いだ手の、人差し指が奇妙に動いて手の甲をくすぐった。
本当に、もう何もしないのかな・・。なんか、信じられない。
オレはドキドキして破れそうになる心臓を押さえた。
大丈夫、いざとなったら携帯電話で誰かに連絡しよう。
悶々と考えているうちに、家についてしまった。躊躇しながらも、玄関のドアを開ける。
ドキドキしながら靴を脱いでいると、弟が横でいきなりゲラゲラと笑い出した。
オレは跳びあがって驚いて、慌てて玄関から出ようとした。

やっぱり、やばい。絶対何かされる!

手が震えてなかなかドアチェーンが外せない。
視界の端で、何かが光った。
・・注射器・・・?


続きは連休明けになります。100スレ祝いしたかった・・