阿部「三橋、オレは…三年間お前に大根おろす!」

このエントリーをはてなブックマークに追加
269痴漢さん@ピンキー

***


敬語で言葉攻めって、なんかエロが倍増するカンジ。
ボキャブラリが貧困な俺は、そういうのできそうにないから、ちょっとソンケー。実践する予定はないけど。
眼鏡兄さんのレンズの奥の鈍い眼光は相変わらずだが、俺が思っているほど怖い人ではないのかもしれない。
まぁ、思っただけで根拠はないが。
三橋は恐怖に苛まれているだろうけど、俺には関係ない。もっと怖がれ。

怯える三橋に興奮して、俺の鞭捌きが冴え渡る。
…嘘です。なんか狙ったところに当たらない。まぁいいか。三橋は悶えてるし。
ああ、楽しい。
やる気のないフリーターの俺が、何かに夢中になったのって、久しぶりかも。
…って、胸張っていえるコトじゃねーけど。

「嘘吐きには、お仕置きですよ?」
眼鏡兄さんが言うのとほぼ同じタイミングで、三橋の桃尻に革ベルトを振り下ろした。
飲み込まれた悲鳴も、苦痛を訴える言葉も、すすり泣く声も、ひどく心地好い。
「もう、や、やめてください…」
三橋の懇願は、俺の支配欲を満足させた。唇の端に笑みが浮かぶ。
やめるわけねーじゃん? こんな楽しいコト。

ふと、小さい頃お気に入りの玩具ほど夢中で遊んで壊してしまってたな…なんて、いらないことを思い出した。
親に頼み込んで飼わせて貰った小動物も、俺が構いすぎたらストレスで死んだ。全部。
夢中になりすぎると駄目みたいだ。だから俺、未だに彼女も作らずフリーターやってんのかも。
幼い頃の辛い経験が、トラウマになっちゃってたりして?

大丈夫、本気になんてなってないよ。
この電車に乗ったのだって、妙なイベントに便乗したのだって、ただの気まぐれだよ。
いつもの軽いノリだよ。俺は三橋を壊したりしないよ。
だってそしたら楽しめないじゃないか。

不安と恐怖に震える三橋は、短い間だけ飼っていた、大好きだった仔猫に似ていた。