>>96 明るいって聞くとどうしても禿が・・・
三橋が俺の両手足を拘束していく。
「こ、こうしないと、俺君、逃げるからしれないから」
そして鞭を取り出し、俺の体を叩き始めた。
ぺしっぺしっ
情けない音がする。しかも痛くない。
どうやら鞭が上手く使えないらしい。
三橋は泣きそうな顔をしていた。
「ごめん、ね・・・俺君 が、Mだっ て聞いて・・・」
ああ、三橋は俺を喜ばせようとしてくれたんだな。
「ありがとう。三橋。俺はお前のその気持ちだけでうれしいよ」
そういうと三橋はちょこちょこ寄ってきて俺の前に座った。
「ご、ごめん」
「だから大丈夫だって。俺、実はそんなにMじゃないし」
「・・・ほんと?」
「本当だよ」
その言葉に三橋はウヒ、といつもみたいに笑う。
そして手を伸ばして俺の頭のタオルを取ると、いいこいいこするみたいになで始めた。
「オレ、俺君の頭、好き だ!」
そういってもらえるとこの禿頭も悪いものじゃないと思う。
そう思って俺は三橋に好きと言われてからずっと剃り続けている。
「三橋は俺の頭だけが好きなのか?」
「ち ちがうっ。俺君が好きなんです よー」
天井のライトの明かりが俺の頭に反射して、三橋は眩しそうに目を細めた。