阿部「三橋、オレは…三年間お前に大根おろす!」

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123名無しさん@ピンキー
「あれからもう一年も経つんだ。」
西浦高校硬式野球部で投手を勤めている三橋蓮は、時の流れの早さをしみじみ感じていた。

かつて西浦高校には三橋とバッテリーを組んでいた阿部隆也という捕手がいた。

弱気な三橋と強気な阿部。最初は意志の疎通も満足にできず、本当にこれで野球ができるのか?と頭を抱えていたのだった。

阿部は三橋のコントロールに惚れ込み、三橋は阿部の力強い牽引力と、どんな時でも的確に出すサインに惹かれた。

そんな二人を中心に、本当に野球が好きな監督とメンバーが集まって、強豪校を次々と倒し、快進撃を見せた。

そして、二人は一年の終わり頃には、互いに互いを必要とするまでになっていたのだ。

そんななかで二年に進学し、下級生も入部、新たなにメンバーを向かえて、甲子園を目指し野球をしていた時だった。

いつものように三橋は阿部とのサイン通りに球を投げる。すると球は気持ちのいい音を立てて阿部の構えるミットに収まる。
阿部の「ナイピ!」の掛け声に、三橋は「ウヒ!」と返す。
三橋は阿部と野球ができることを心の底から感謝していた。

(俺は阿部君とバッテリーが組めて本当に幸せだ)

しかし、その時は確実に近づいていた。