阿部「三橋!縄貸せ!亀甲縛りだよ!」

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905田島×三橋
>>667

「たじまくんっ たじまくんっ」
うわ言のように三橋は田島の名前を呼んだ。
名前を呼ばれる度、田島の胸に三橋を愛しいと思う感情が溢れる。
「好きだよ、三橋、三橋…」
田島はもう何も考えられなかった。
三橋を気遣う余裕もなく、ひたすら震える体を抱きしめる。
「あっ あ、たじっま、く…」
「大好きだよ」
何度も好きだと繰り返す。
それしか言葉がみつからないのがもどかしい。
三橋を抱いているのに。
これ以上ないくらい近くにいるのに。
田島は急に泣きたくなった。
「三橋ぃ…」
涙がこぼれそうになって、田島はきつく目を閉じた。
「たじま くん」
三橋の指が頬に触れる。
「ないてる の?」
田島はその言葉に閉じた瞼を上げた。

 お前のほうが泣きそうな顔してんのに。
 なんでそんな心配そうな顔すんだよ。
 体きついの、おまえのほうじゃんか。
 なんで俺の心配なんかしてんだよ。