http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1187193633/270 一部地域の予定でしたが繰り上げて放送を続けます。
夜中。
こないだとまるきり同じシチュエーションだった。
オレは奇妙な物音で目が覚めた。
まさか、と思って横を見ると、三橋の姿がない。
……デジャヴ?
いや、でも今度こそ本当に便所かなんかかもしんねえぞ。
戻ってくるのを待つのも面倒だ。
目も覚めちまったし、あ、なんか咽喉渇いたな。
余所の家ってやっぱ多少抵抗感あるけど、今日も三橋ん家の両親は不在らしいからまだ気が楽だ。
下に三橋がいたらなんか飲み物でももらおうかなって、軽い気分で階段を降りた。
状況的に似てるからって、まさか本当に同じ出来事が起こってるなんて普通思わねえよな。
つうか常識的に考えてオレがいんのにおかしいじゃん。
そう、オレはいたって正常だ。
つまるところこの場合おかしいのは三橋であって。
「あ、あべ、くん……」
組み敷かれた体勢で三橋は不安げな眼差しでオレを見た。
今さらそんな目で見たってなあ、さっきのニンジンはもう返してやんねえぞ。
もうとっくにこんなもん必要ないんだって思わせたはずだったのに。
どうもオレと三橋との間には大きなズレみたいなもんが生じているらしい。
その差を埋めるためにも、たっぷりオレの味を教え込んでやらねえと。