L5キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
水谷が一番強いのかな・・・
>>219,1378,481
俺の上に覆いかぶさったままの沖は動かない。きっと、どうしていいか分からないんだろう。
息が荒く、鼓動が早いのが伝わってくる。ドクン、ドクンと。
「沖」
俺が名前を呼ぶと、沖がびくっと震えた。そんなに心配すんなよ。感謝してるんだから。
「…ありがとな」
「…え?」
沖の体がますますこわばった。警戒してんのか?まあするよな。
俺が沖の立場だったら何されるか気が気じゃなくなる。
「助かった」
「それって、どういう事?」
意外に冷静な声で沖は返事をしてくる。沖はきっと覚悟を決めてきたんだろうな。
きっと単独の行動だろう。
沖のお陰でゲームが楽しくなった。だから俺は怒ってないよ。
沖に何と答えるのがベストか考えたが、特にいい考えは浮かばなかった。
「そのままの意味。そうこわがんなって。俺沖に危害加える気ないし」
「…三橋に、色々してたじゃん」
「うん、だって三橋のあの顔見たかったから」
沖が突然起き上がる。俺の体が自由になったと思った瞬間、右頬に鈍い痛みが走った。
「お、お前っ! 最低だぞ! 俺、夜中見たんだ。俺も突き止めてやろうと思って…」
沖も三橋の事助けようとしてくれてたんだな。それって超いい友情。
でも、お陰で嫌な事に巻き込まれちゃった。残念。
俺が立ち上がると、沖は数歩後ろへ下がった。俺が進み、沖が下がる。
それを何度か繰り返すと、沖の足が自転車にひかかって自転車ごと倒れてしまった。
「あーあ、大丈夫か?」
俺が手を差し出すと、沖はその手を弾いた。ま、ここまでか。
俺は無理矢理沖の手を掴んで引っ張り、沖の体が浮いた瞬間首筋に手刀を落とした。
だらり、と沖の体から力が抜けた。俺は沖の服の中に手を突っ込むと、ある一箇所を探った。
まあいわゆるツボなんだけど。体には悪くないけど物凄い激痛が走る場所があって。
気絶してる間にその痛みを味あわせれば、痛いみに関連する記憶を忘れようとするんだよな。
多分。連鎖的に消えてくれればいいけど。俺ここにいれなくなって野球できなくなったら困るし。
「忘れてくれよ、なっ!」
力の抜けていた沖の体が一瞬こわばり、まただらりと力が抜けた。
俺は自転車置き場の壁に沖をもたせかけ、その場を離れる。
三橋、覚えてる?今日は0じゃなくて1だったって事。さっきの手紙の中身が0だったって事。