>>653,
>>657 「暇だったら予選見にこいよ。一年しかいねーからギャラリー少なくてさ。そうだ、ピッチャーも一年なんだけど、三橋って知ってるか?9組の」
知ってるよ。俺のダッチワイフだ。
「あいつすげー頑張ってるから応援してほしいんだ」
こいつ何様だ?三橋のなんなんだ?
同じ部だからってそこまでするか?
「あ…やべ保健の先生いねーぞ」
保健室につくと、ドアの前に教諭不在の札がかかっていた。
「ここでいいよ、ありがとう」
とりあえず礼を言う。心はこもっていない。
保健室で午後の授業はサボろう。阿部が教室に戻れば適当に言っておいてくれるはずだ。
「ああ、じゃあ戻るわ」
阿部は手を上げて立ち去ろうとする。どこまで爽やかなんだ。
「三橋って」
俺が後ろから声をかけた。
阿部がふりむく。
「三橋って、かわいいよな」
心臓の音がどくんどくんと鳴り響く。自分の顔が紅潮していくのが分かる。
阿部はびっくりしたように目を見開いていたが、すぐにいつもの顔になった。
「ああ、でもあいつ男だぜ?」
笑わずに、阿部ははき捨てるように言って足早に階段を駆け上がっていった。
そうにゅうがなくてスマン。
夜にまた来る。