>511
「ありがとう、アーチャー…こういうもてなしは初めてで戸惑っていますが…嬉しい」
戸惑われて当然だろう。
気障に過ぎるどころの話ではない。
我が行動ながら笑い出したくなる程の不器用さだ。
カチン、とグラスを合わせて喉を焼く感触を楽しむ。
セントーの加護を得て作られた芳醇な香りは、人ならざる身であろうと陶然とさせる効果がある。
澄んだ音を立てる氷、アマレットと奏でる凛々しくも柔らかい味は、
隣でグラスを傾けるセイバーの姿にどこか似ている。
「――――可笑しなものだ。
いや、自分から誘っておいて言うのも変な話だが、
サーヴァントがこうしてデート――逢瀬を取るなど思いもすまい」
いやまったく、どうかしているとしか思えない。
何れ殺さねばならない敵の彼女に惹かれる事は元より、
このオレがこんな真似をしているなど、想像どころか最早笑い話の領域だ。
だがまあ―――
―――こういうのも悪くはない。
「事のついでだ。外に出てみないか?
先程目をつけておいたが、中々に綺麗な装飾が施されているようだが――――」
【いや、まったくだ。
どうしたものかな。酔い潰れるという手もある事にはあるが……
君に任せるよ。
この先があるならばそれもいいし、これで送っていくだけ、というのも悪くはない】
>>513 【アーチャー…すいません、やはり眠気がきてしまいましたorz
どうしよう…とりあえレス形式で返しながら纏まった時間に消化するということで
どうでしょう?とりあえず明日までは私は纏まった時間を取れますので
明日でもいい。でも問題はスレ容量ですが…】
【
>>514 それで構わんよ。
明日は昼過ぎには現界出来ると思うが……それ以後となると少々時間が限られる。
今日のように21時過ぎからとなるだろうし、最悪深夜になる可能性もある。
まあ少々溜まっている返答もある事だ。
明日やるならば、互いに姿を確認したならば、でいいだろう。
容量は残り40kb程度か―――
今回の掛け合いは何とかなるとは思うが、
如何せん次をどうするのか決まっていないのが問題だな。
少し私も短く返すよう努力しよう。
ああ、それと。
あまり無理はしないように……よい夜を】
【すいません、アーチャー、今日は出来そうにない。本当にアーチャーには迷惑を掛けます。申し訳ない】
容量があれすぎて、使うに使えないっす!
どわぁぁぁぁぁっ、血が、血がぁぁぁぁぁっ!!
おかげで絨毯が(´・ω・`)
>500 凛
「余計なコト言うなこの馬鹿――――――!」
――――ゴキンッ
「――――って言うかもうとにかくアンタが悪い! 決定!」
…………
「抗議も異議も反論も全部却下!
次に下手なコト言ったら、本気で殺すわよ?」
__,,,,,,
,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-、,, 返事がない。ただの屍のようだ。
,.-,/ /::::::::::::::::::::::!,, \
( ,' i:::::::::::::::::::::;ノ ヽ-、,,/''ー'''"7
`''| |:::::::::::::::::::::} ``ー''"
! '、:::::::::::::::::::i
'、 `-=''''フ'ー''ヽ、::::::::::/ヽ、-─-、,,-'''ヽ
\_/ ヽ--く _,,,..--┴-、 ヽ
``" \>
>495 >500凛
>しかもちょっと考えればどっちを取るかなんて誰にでも判ると思――――
>念の為に言っておくと、そっちの方がマシってだけでそれ以上の意味は無いから。
ふむ、ふむふむ?
まあ当然と言えば当然だが。身近に居る相手で済ませようというのはあまり感心できないな。
君はもっと理想的な道を歩くべきだろう。
だがまあ、これほど可愛らしいマスターからの誘惑を断るのも気が引け―――
>セイバーが良いわ。
(ビシリッ)
――――待て、凛。
理想的どころか破滅的、非生産性の塊のような選択はないと思う。
いや、そもそもそこで私の名ではなくセイバーが出るのは明らかにおかし――――
_| ̄|○ 剣戟どころか男としてさえ負けるのか
……英雄王(>505)、少し付き合え。
私の奢りで構わん。
【BAR:Fate/suteki night】
| やってられん ファッカー!
| 凛の相手はセイバーだ!
| 女なのに凛に狙われるのはよく訓練されたセイバーだ!!
| 英雄になどならなければよかったぜ! フゥハハハーハァー
\________ ______________
\ |
U A ∨
≡≡≡≡≡≡ ∧∧
V ∩ [] 目 (,, ゚∀゚)((ニ(ニ(l , ''"´"''': ; . ,
__ ∧∧ |ヽヽ|三三二弌ll============lニlll),,' . : ; _,; "
(; ) ∇ ̄ ̄ \つニ〃l,=l┘ "'' -''''"´
― / つ――――――
〜(__ノ |\___________
━┳━ .|
 ̄ ┻  ̄.| …………………………
>508
三箇日は既に終わってしまったが……まあ七日までなら飾っておいても問題はなかろう。
然る後に果汁を絞って料理に使わせてもらうが……
差し入れに、実がついたまま年を越すことから「代々」の縁起を担う橙とは、
中々に洒落が利いている。
なに、そろそろこの場も移転の時期だろう?
末永く、地に落ちることなく続くの意を掛ける。
いや、心遣い痛み入る。
何も考えずにそのまま口に放り込んだセイバーに代わって、礼を言わせてもらうよ。
>516
―――ふむ。昨晩最後の打ち合わせじみたものについてかな?
いや、もしそうであるならば、残念だがそのURLは無為に終わるよ。
あれは打ち合わせであって、愚痴やその他ではないのだから。
どちらかと言うと
交渉人 真下正義 〜話し合いましょ〜
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1104751914/ 此方の方がまだ相応しい。
が、私は他の場に「私」として名乗り、具現する気はあまりなくてね。
必要に迫られるならばいざ知らず、Servant:Archerとして現界することはまず有り得ないだろう。
既読性を損ねた事は幾重にも謝罪するが、
我らは個人としてあるが故に、意思疎通の打ち合わせも必要であるのだと、どうかご理解頂きたい。
>518 弟子一号
まあ事実だな。
残り凡そ40kbほどとなれば、参入を躊躇うも道理か。
だが、もし君に参加する意思があるのならば、別段遠慮する必要はないとは思うがね。
扉は開いているのだから、後は君の考え一つだろうよ。
どの道次は立つと見たほうがいいだろうし、問題などあるまい。
>519
つ【オキシドール】
脱脂綿に軽く含ませて、直ぐにぬぐえばある程度は血抜きが可能になる。
まあ某国では絨毯は汚れてこそ、使い込まれてこそ価値があると言うらしいが。
踏まれて汚れるものと、血で汚れるのは意味が違うか。
最悪クリーニング屋に持っていくことだ。
今宵はまた一段と静かな物だな、雑種共。では、始めるか。
>518
貴様にこの釜に飛び込む気があると言うならば、躊躇う事等あるまい?
ハ、残りの容量が何だというのだ。
どの道、次のスレッドは立つのであろうが?
これは白い聖杯だけに向けて言ってやるのではないが―――
瑣末事に捕らわれることなく、己の意思で起つがいい。
この我が許してやる――と言っているのだ。
王を目の前にして、自らの卑小を恥じ入るのは当然であろうが、な。
――下らぬ遠慮だけはするな。
>519
騒ぐな、見苦しいわ下郎、王をつまらぬ雑事にて煩わせるとは何事か!
…その血を流したのは貴様か、あるい他かの雑種か――
そんな事などどうでもよい。
どちらにせよ薄汚い雑種の血を我の前に晒し、王に不快を覚えさせたのは許しがたき大罪。
本来ならばその首、打ち落としてくれる所だが――興が乗らん。
(十枚ほど、万札を財布から取り出し、519の足元へと放る)
恵んでやる。――釣りは要らん、それでその安物の掃除でも済ませておけ。
・・・・・・ああ、我の寛容に頭を垂れずにはいられん気持ちは判らんでもないが、目障りだ。
用を済ませたならば、我の前から疾く消えて失せろ。
>520
・・・・・・・何故か今の貴様には妙な既視感を覚えるのだが―――まあいい。
貴様が余りに哀れだ、特別に我と酒席を共にする事を許してやろう。
その頭蓋に理解が及ぶともはえんが、光栄に思え。
しかし、極めて滑稽、下らん戯言である筈なのだが・・・・・
何故か笑い飛ばす気にになれんのは何故だ?
―――さて、今宵の分はここまでだが、今日は多少時間の余裕がある。
何か用があるのであれば、声を掛けることを許す。
ギル様のエッチはまだでつか?
>>522 食いしん坊ですか?
つまみぐいしたことありますか?
おねしょして叱られましたか?
僕等みたいな子でしたか?
>>522 涙流しますか?
悲しい事やっぱりありますか?
逆上がり上手かったですか?
僕等も英雄王になれますか?
>>522 おしえてください
この世に生きとし生けるものの
すべての生命に限りがあるのならば
海は死にますか
山は死にますか
春は死にますか
秋は死にますか
愛は死にますか
心は死にますか
私の大切な故郷も
みんな逝ってしまいますか
ギル自作自演は止めような?見苦しいぞ
>523
フン、下劣な欲望を隠そうともしないとはな。
まあ、元よりここはそういった場だ。
加えて、凡百の雑種に品性など求めた所で詮無き事か。
―――構わん、答えてやる。
こればかりは相手がいなくば如何にもなるかと言うのだ。
今この場にいる女は、セイバーと贋作者のマスターのみ。
その両名と機会がない、となれば―――理解は出来ようが?
まあ、セイバーこそがもっとも我の相手に相応しい――と言う事は否定はせんがな。
この世界に属する女であれば、選り好みをするつもりは無い。
―――何、ゲテモノの方が味は良いと言うものよ。
王の腕に抱かれる事を望む物がいるのならば、この場においては許す。
尽く、喰らってやろうと言うのだ。
>524-526
・・・・・・・・以前にも同じ問い掛けを、セイバーや贋作者に向けて行ったのではないか?
まあ答えてやらんではないが、二度同じ失態は許さん、覚えておけ。
その様な雑種は我が統べる世には不要だ。
―――その程度は理解できよう?
>食いしん坊ですか?
必要以上には貪らん。
生前は贅の限りを尽くしたものだが――あの麻婆では食も進まんと言うものよ。
>つまみぐいしたことありますか?
おねしょして叱られましたか?
―――ふむ。王を二度愚弄するとは、どうやら死を望んでいるようだな。
よかろう、望みどうりその薄汚い生に幕を引いてやる。
――何、苦痛は一瞬だ。(パチン)
(合図と共に展開された宝具の原型が>524に降り注ぎ、>524を跡形も残らぬ程に粉砕する。)
この問いを発した雑種はたった今処刑したが――一応最後まで答えておいてやろう。
>僕等みたいな子でしたか?
逆上がり上手かったですか?
僕等も英雄王になれますか?
我が凡百の雑種と同じである筈がなかろうが?
少しはその頭蓋の中身を働かせろと言うのだ、戯け。
雑種風情が我と同じ高さまで上り詰めようなどとは―――分際を弁えろ下郎!
>涙流しますか?
悲しい事やっぱりありますか?
王が涙など、流す筈があるまいが?
エンキドゥが死したそのときに感傷が無かった訳ではないが、な。
どちらも王には不要な物だ。
>526
当然の事であろうが?
存在したからには滅びと言うものは避ける事などできん。
英雄王たる我とて、その理から逃れる事は敵わんのだ。
何故、たかだか世界如きに永遠など望める道理がある?
蛇を見ろ。我がアレをくれてやったと言うのに、
結局は死の楔から逃れる事など出来なかったではないか?
何、そう悲観する事ではあるまい。
終わりがあるからからこそ、価値があるという物もある。
我が統べる世に生き残る事ができる者は、それくらい備えていなくてはな。
・・・・・・・しかし、いったいこの量はどうしたことだ?
>>529 >>526はさだまさしの防人の歌でしょ。
ギル様ともあろうおかたが知らないなんて( ´,_ゝ`)プッ
>530
何かと思えば、下らん事で鬼の首を取ったように騒ぐな。
貴様の器の程が知れるぞ、雑種。
ソレがどれだけ雑種共に名を売った輩かなど、知らん。
我が雑種如きの歌に関心を向けなければならん道理が何処にある?
無論の事、何処ぞの雑種の歌である事など見等はついていたが、な。
問いかけの形であったが故に、あのような形で答えてやったのだ。
さて、理解できたのならば――逝け。
雑種の分際で王を嘲笑した無礼、その命を持って償うがいい。(パチン)
(虚空の歪みから現われた幾多の宝具の原型が射出され、>530が完全に絶命するまで降り注ぐ)
・・・・・・・さて。最早今宵には客も来るまい。今日の謁見はこの処刑をもって終了するとする。
年齢を教えてください
士郎にじゃれつく凛。それをみてセイバーさんが腹を立て
ギル亀に八つ当たり、という公式が俺の中で確固として存在している。
>532
享年取って二十八前後だが。
それがどうかしたかな?
英霊にとって年齢など意味を持たないものだし、
まして我々サーヴァント、殺し合いの道具には尚更だろう。
それに実際のところ、生前の事など途切れ途切れでね。
守護者となってからの方が長かったような気もするし、或いはこれが最初の一回目かも知れん。
無色の存在に成り下がった身としては、最早生に対する概念さえ希薄だ。
ただありとあらゆる「歴史書」を読み取り、世に下れば意志もなく殺戮するだけ。
そんな者に年齢など無意味だろう?
>533
間桐桜とそのサーヴァント、そしてイリヤスフィールがいないようだが。
ついでにランサーとそのサーヴァントも居ないな。
まあ凛と奴は人間なのだから、これからがある。
私達のように先がない者とは違う。
生を謳歌し、その果てに死を迎えるだろうよ。
それに至るまでの過程を楽しんでいるのならば、公式も何も関係あるまい。
>379 凛
それが照れ隠しである事は判っている。
これでは、並大抵の相手がこの少女の可愛らしさを見抜くことなど出来まい。
だがそれがいい。
魔術師然とした顔から覗く一抹の素顔だからこそ、尚光って見えるものだ。
「ああ、それではご相伴させてもらうとしよう」
ロックグラスに純氷を放り込み、手ずから二杯。
琥珀色の液体が氷とガラスを打ち合わせる。
度数四十度、プラチナほどではないが、熟成された味わいはノーラベルのそれとは比較にならない。
一つをケーキを食べている凛の前に、残る一つは手に持ったまま向かい側のソファーに腰掛ける。
テーブルを挟んで、食後のお茶ならぬ食後の酒。
「―――まあケーキには合わんが、別段酒通というわけでもないから問題なかろう。
知っているかな?
このFOUR・ROSESの由来は、一人の男が一目惚れした女性に求婚した際のキーアイテムになった
四輪の薔薇のコサージュにある。まあ言ってみれば恋愛の酒、ということだ。
そんな酒を君が買うとはね。中々に少女趣味らしいところもある」
そんな君だからこそ。
魔術師としての能力だけで、剣を預けるような自分ではない。
遠坂凛という人間性、性格、在り方、その全てに全幅の信頼を置いたからこそ、剣を捧げたのだ。
尤も、そんな事は口が裂けても言うつもりがないので黙っているが。
はぐらかすようにグラスを掲げる。
「では―――乾杯」
この愛らしいマスターと出会えた幸運に、と口の中で付け加えて。
>535
無言でむしゃむしゃ食べる。
アイツがにやついてるのは間違い無いから、視線は合わせない。
「……ふん」
……判っている。
好きにしろって言ったくせに早く座れなんて矛盾してる。
矛盾してるけど、他にどう言ったら良いかなんてわかんないし。
だから食べる。
……む。
一切れの三分の二も一息に食べると、流石に口の中がぱさぱさする。
無意識に飲み物を探して、置かれたグラスを大きく一口、
「――――!?」
飲んだら、喉が焼けた。
これ、ロック――そう言えばカップじゃなくてグラスだったっけ――――
「……! ――――っ……、は、ぁ」
口元を押さえてむせそうなのを必死に飲み込む。
改めてカップから一口飲んで何とか堪えると、今度は胃の辺りから熱がじわりと広がりだした。
あっという間に身体中を染めた熱に中てられて、顔がぽーっとする。
……一気に廻っちゃった、かも。
「そんなの、知ってるわよ。
……良いじゃない。たまにはそんな気分にもなるわ」
舞踏会で運命的に出会った二人。
プロポーズの返事は、薔薇のコサージュの有無で。
そして、舞踏会で再会した女性の胸には、四輪もの薔薇のコサージュが――――
やっぱり、ロマンティックだと思うのだ。
「……あ、ごめん。飲んじゃったわね」
アーチャーがグラスを掲げるのを見て、自分のグラスに慌てて注ぎ足す。
……こうして二人で居られるコトに。
「乾杯」
喉を滑る薔薇の雫が、わたしの熱を少しずつ高めていく。
その感覚に流されるまま、更にグラスを傾けた。
>536
バーボン、リキュール、アルマニャックと次々に種類が代わる。
開けられていない洋酒が封を切られていく様は、中々に壮観だった。
それに比例するようにケーキも減っていく。
まあこれだけ豪快に食べてもらえると、作った甲斐もあるというものだが、
如何せん八つ当たり気味に食べる姿は聊か情緒に欠ける。
「凛。顔が赤いようだが、もう少し落ち着いて飲んだらどうかな。
折角の酒が無駄になる――とは言わないが、味わって飲むべきものだろう」
対する此方はゆっくりと杯を干していく。
肴は甘ったるいケーキではなく、
目の前で口周りをクリームと洋酒塗れ(やや大げさだが)にしているマスターの姿。
この姿を見て、聖杯戦争のマスター、魔術師であると信じる輩は居まい。
そう思わせるほど、今の凛は年相応の無防備な少女らしい。
「―――そら。口端にクリームが付いてしまっている」
仕方なしにテーブルから身を乗り出して、
グラスを傾け続ける口に付いたクリームを指で掬い取ってやる。
指先に乗った、熱を持った唇と頬の柔らかさ。
何とはなし、ごく自然に、指に付いたクリームを舐め取った。
「『どんな時も優雅たれ』との家訓は何処に行ったのやら。
猫被りも程々にしておかないと、将来付き合う男が苦労すると忠告しておこう」
―――そう、この少女は擬態しているよりも、
今のような、普段のような姿の方が余程「遠坂凛」らしい魅力に溢れているのだから。
遠い日誓いを思い出す―――
胸を抉った1つの言葉
……戦うと決めた。
何もかも失って、みんなにきらわれることになったとしても。
それでも、戦うと決めた王の誓い
王は国を守った。けれど国は王を守らなかった。
ただそれだけ。
結果は無残だったけれどその過程に一点の曇がないのなら
それは――けして、顔を伏せるようなものでは無かったと信じてる。
――――――こんばんは。
えっと…まず―――
すいません、今日はレス返せそうにない。こんな気分で返すのは失礼ですから。
とりあえず仕事はします。
次のスレをそろそろ立てようと思うのですが結局の所、Fateスレか総合か曖昧な状態です。
私としては分離も考えているのですが現状維持の意見が今の所多いので総合で立てるようにします。
テンプレなのですがセイバーsage道場を入れたせいで携帯参加者がテンプレを見れないという
携帯参加者に優しくない環境にしてしましたのでセイバーsage道場を
>>2にして
補足を
>>3に置くようにします。こうすれば携帯でも閲覧出来るようになりますね。
あと補足に
5、設定の考証等は個人の見解による所があるの出来る限り大らかな目で見守ってあげてください
を加えようと思います。
その他意見等お待ちしております。
纏まり次第次スレの準備に入りますので―――
それでは
と――――
アーチャー。言い出した私がこう言うのは騎士道に反するのですが…
デートの件ですが…あれは、今回お流れにしましょう?。
これ以上、アーチャーの時間を裂くのも心苦しいしなによりキャラハンが入りづらい。
そういう考慮を考えるとそうしたほうがいいと思う。
無論、貴方にはまだしてもらうこともある、そちらで頑張ってもらいます。
―――そういうことでお願いします、アーチャーには迷惑をかけました。申し訳ありませんでした(謝
>538
えーと、容量ぶっちぎって次スレになりそうな事だし。
・レス指定の「>>」(ハイリン)はなるべく「>」にしましょう。
っての追加するといいんではないかと。
焼け石に水だろーけどね。
>540
容量が容量故、先に言っておくが、我からは特に異議は無い。
あえて言うならば、出来るだけ早く立てた方がよい、と言う事ぐらいか。
――後は贋作者とその主、雑種共の意見しだいであろう。
噂のコスプレ会場ってここなのかなぁ……。銀髪で長身のステキな人と、高飛車系キャラの全身を鎧で包んでいる美形の人がいるって聞いたんだけど……。
いた……。うわーうわー!! 何か想像よりもさらに凄い!
剣とか鎧も本物かっていうくらい精巧だし、見た目も噂以上だよぉ〜……(赤面
こ、コスプレイヤーさん同士でなんてゆ、許されないのかもしれないけど……、これは1作家の卵として見逃せないですよね!!(握りこぶし
そ……そ、それじゃ早速活動にとりかかろうっと……。
>537
飲む。
食べる。
飲む。
また食べる。
「……んむ、別に、慌てて飲んでないし。
ちゃんと――――味だって、してるん……だから」
フォークを置いて、向かいに座っているアーチャーの顔をじっと見る。
それなりに飲んでる筈なのに、全然赤くなかった。
サーヴァントって酔わないんだろうか。
わたしばっかり酔うっていうのも何だか癪だ、
「…………」
な、と思った時には、唇を拭われていた。
ティッシュがあるのに、指で。
そして、付いたクリームは舌で――これって、間接キス?
「たまには休まないと、疲れるじゃない。
それに、今見てるのはアンタだけだし。
大体、本当のわたしの魅力が判らないようなヤツとなんて付き合わないわよ」
唇に触れた感触を思い出す。
自分のそれとは違う、男の指。
それを這う、舌――――
――――どくん、と。
何かが、身体の底で疼いた。
「……それより、さ。
アンタ、あんまりケーキ食べてないわよね」
もう止まらない。止めようも無い。
熱に浮かされた意識に、ブレーキなんてそもそも存在しない。
邪魔なグラスや皿を脇に退ける。
多少広くなったテーブルの上に膝を突いて身を乗り出し、
傍らにあるケーキから、クリームを少し掬う。
「食べなさいよ――――ほら」
自分の舌の上にそれを乗せて、アーチャーの身体を引き寄せ――――
首に腕を回して逃げられないようにしてから、深く口付けた。
「や、止めろ……。分を弁えろ下郎!!」
上着を剥ぎ取るのも億劫だと言うように、アーチャーは前だけをはだけさせ、その胸板に手を這わせて行く。
「言葉と行動が矛盾しているぞ英雄王。サーヴァントと見えたその場において、鎧も纏わずに私の前に姿を見せた―――それが君の答えではないのかね?」
「冗談ではない! 何故我が贋作者である貴様如きに……!」
「それが本音か……、ギルガメッシュ」
「何だと……」
少しだけ寂しそうにギルガメッシュを見つめるアーチャー。
いつも傲慢で、いつも全てを知ったような口ぶりで。
いつでも自分の方が優位であるという態度を取るこの男がギルガメッシュは嫌いだった。
贋作者の分際で。偽りの物しか作れない存在で。偽りでしか、本来は我(じぶん)とは違い、本当の意味で強くもないくせに自分は強いのだと偽るこの男が嫌いだった。
「ギルガメッシュ……。私は贋作者―フェイカー―だから、お前へのこの感情も偽者―フェイク―だと……、そう思っているのだろう?」
「――――っ!?」
そうなのだ。ギルガメッシュは本当に……、自分で気づかぬ内にアーチャーを認めて……、求めてしまっていた。
だからこそ許せなかったのだ。自分は真作、自分は本当の想いを抱くのに、アーチャーは、贋作者は偽りの想いで我(じぶん)をもてあそんでいるのではないか、と……。
「そう思うならば教えてやる……。私がどれほど、お前のことを―――」
ゆっくりと、アーチャーは自分の顔をギルガメッシュに近づけ―――
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あっ……ア、はぁっ……」
いけないことだとは分かっていても、自分の高まりを抑えられない。
いつもそうだ……。原稿を描く度に体は火照り、自然と指が秘所に伸びていく。
部屋には友達がいる……。夜中のトイレの中。そこだけが私一人の場所。
いけないこと。いけない場所。いけない妄想。
それでも指は止まらない……。パジャマの襟元を噛み閉めながら……
「―――――んっ、っっっッァぁ!!!」
今日も私は―――自慰に耽る……。
>543
テーブルに膝をついた凛は、何処となく肉食動物を連想させる。
濡れた舌の朱さと、クリームの白に目を奪われている間に、首に手を回された。
「―――待て、凛。何を……」
仰け反る事など、回された手が許さない。
地面に足をつけていなければ、如何に巨躯とは言え、少女の腕力でも簡単に引き寄せられるものだ。
否、女は腕力ではなく、視線、触感、全てを使って男を引き寄せる。
「――――っ」
自身の乾いた肌が、否が応にも酒で潤った凛の唇の感触を認識させる。
歯を割り、同類を求めて蠕動する舌は甘い。
それはクリームの所為だけではあるまい。
柔らかい腕、唇、舌、どれもが認識を狂わせる。
曰く、マスターとサーヴァントは殺し合いをする為に手を結ぶ関係である。
それは強制的な主従関係であり、余計な感情は必要ない。
「酔いを覚ませ。我々はそういった関係ではあるまい」
言葉とは裏腹、
その絶対の認識には亀裂が走り、
身体は目の前にいる少女の腰に腕を回し、ソファーの背もたれに沈めている。
「―――――凛」
膝の上で抱きすくめるような形になりながら、手は背を撫で始め―――
>545
「……ん、は、ぁ――――」
唇を合わせ、深く舌を差し込む。
混ざり合った甘い唾液が、湿った音を立てた。
……もっと深く。
腕に力を篭めて、それでも足りずに自身の身体を前に出す。
そうしながら舌は止めず、歯茎をなぞり、閉じられた歯をそっと舌先で叩く。
「ぅ、ん……、ふぁ…………」
戸惑う舌をつつき、吸い出すようにして絡め――少しだけ、唇を離した。
「……馬鹿。黙りなさいよ。
雰囲気壊すようなコト言うなら、こうしてやるんだから」
もう一度唇を塞いで舌を踊らせる。
お互いの吐息が頬に当たる距離で体温を感じ合う。
まるで――って言うより、真実押し倒してるけど、そんな格好で。
触れたアーチャーの胸板から感じる鼓動が、速い。
「それに……アンタも、その気になってきてる癖に」
薄く笑って、背を撫でる手にちらりと視線を流す。
黒いシャツに包まれた胸に指を這わせて、少しづつ下へ。
辿り着いた裾を捲り上げ、直に脇腹をなぞりあげた。
「次はどうして欲しいか言ってみなさいよ、ほら。
アンタの声で聞かせて――――?」
耳元で囁く。
そのまま耳朶にキスする。
片手は直に触れ続ける。
テーブルから膝の上に移って、片足でアーチャーの膝を割って――――
それでも、それ以上はしてやらない。
コイツから、して欲しいって言うまでは。
>546
裾から脇腹へと侵入する異物感。
腹部から胸へ、蜘蛛を思わせる動きで這い回る指。
その温かさ、否、熱さに心臓が跳ね上がる。
掌を介して伝わる凛の体温は、自分と負けず劣らずなほど。
「次はどうして欲しいか言ってみなさいよ、ほら。
アンタの声で聞かせて――――?」
普段は何とも思わない筈のマスターの声が違う。
高く、甘く、蠱惑するかのような遠坂凛の声音など知らない。
耳朶を甘噛みする彼女の感触など知らない。
視界の端に映る艶やかな髪さえ、意識してこなかったものだ。
「凛。っ……冗談は、止め―――――――」
それらの事実を「認識」した途端、「崩れ」た。
背に回していた手には余裕など最早なく、ただ凛の身体を滑ってソファーに落ちる。
耳から、髪の生え際から、頬から、脇腹から、攻め立てられる快感に耐え得ない。
「――――っ!」
自分より下の少女に攻められているなど、まったく笑ってしまう―――
そんな事さえ考えられず。
顔を背けるように、ただ這い上がってくる感覚を、
意識の外に押しやろうとするのが精一杯だった――――
>547
熱い。
触れている身体が、触れられている身体が、熱い。
「……」
全ての動きを止めないまま、待った。
何時の間にか止まったアーチャーの手にも気付かないまま。
違う。
気付けないまま。
「…………っ」
そんなコトに気付く余裕なんて無い。
感じる熱さは、わたしの温度もあげてしまっているから。
何もされていないのに、もう――――
「………………、この」
――――もう、待てない。
「意地っ張り……!」
毟り取るようにシャツを脱いで、だらりと垂れたアーチャーの手を背中に導く。
ちょうど、ホックの辺り。
「外しなさい。
これ、マスターとしての命令だから」
馬乗りになって、睨みつけて言った。
>549
覚醒
マスターとしての命令、その言葉で溶け掛けていた意識が今度こそ崩壊した。
状況は何も変わらなくとも、
頭の中で撃鉄が落ちる。
「―――ああ、了解した」
引っ掛けた留め具を、指先の摘むような動きだけで外し、腹筋の要領で上体を起こす。
崩れそうになる少女の身体は腕の中に。
そのまま引き寄せて、今度は此方から口付ける。
「っ……ん……」
舌を絡め、思うさま口内を蹂躙し、一度離す。
そしてもう一度。
糸を引く艶かしい下唇から、仰け反った顎、喉、露わになった鎖骨へと唇を降らせていく。
「随分とまた火照っている。
酔っているとは言え、聊かやりすぎだ。
少し、お仕置きをする必要があるか――――」
軽口を一つ叩いてから、体を廻しつつ倒れ込む。
凛を掻き抱いている左腕は身体を支える籠のように、
空いた右腕はソファーから転げ落ちないように柵の役目を果たす。
反転。
即ち上下逆転。
覆い被さった状態のまま、身を屈めて額に口付けを。
「さて、命令を。
どんな事がお望みかな、凛?」
>550
微かな動きと同時に、拘束感が消えた。
次は露になった肌に手を導い――――
「――――ん、っ……こら、何時キスして良いなんて、っむ……」
機先を制されて、何も出来なくなる。
抱き寄せられたまま抗おうとしても、身体には力が入らない。
口の中を掻き回す舌が、それを奪ってしまう。
睨む――には、距離が近い、し。
「……は、ぁ、ぁ――――――」
離れたと思ったら、また唇。
顎、喉と転々と下へ移動していく。
それを感じる度に声が漏れた。
震える。唇が触れた所から、更に熱くなっていくのが判る。
「お、おしおき、って、なによ……」
抜けていくばかりの力に、腕が垂れた。
ぞくりぞくりと震えは止まらなくて、目の前にある顔が、さっきとは違う気がして――――
「っ――――!」
ぐるりと回転、馬乗りだったのが下になる。
おでこにもう一度口付けされて判った。
すっかり攻められる側だってコトを。
「どんなコト、って……」
さっきわたしが言った台詞。
そのまま返されてどんなに恥ずかしいか気付いた。
それでも、
「…………触って。もっと」
顔は逸らして蚊の鳴くような声で、それでも言ってしまっていた。
>551
身体全体を桜色に染めて、先を促す言葉を口にされては、応じぬわけにもいくまい。
頷きを返して、頬に指を置いた。
ゆっくりと撫で擦ってから、反応を確かめるようにラインをなぞっていく。
せり出しかけた突部には敢えて触れず、指先のみで触れるか触れないかの所を伝う。
「……ふむ。いつか色香が足りない、と言ったが。
訂正しよう。十分綺麗だ。
魅了されそうなほどに、な―――」
左手で背けたままの顔を向き直らせ、キスをする。
伸びてくる舌先を突付きながら、指は大腿部へ。
外を軽く撫でてから内側へと落として止める。
「――――凛」
いつからか。
自身の声にさえ膜が掛かって聞こえていた。
熱に浮かされるような感覚のまま、首筋に唇を落として、吸血鬼さながら強く吸う。
跡が残ってもいい、むしろ残すつもりだった。
何も遺せないならば、せめて一時だけでも証が、とでも思ったのか。
うっすらと赤く痕が付いたのを確認して、移動する。
鎖骨の僅かな突から、なだらかに曲線を描く丘へと。
「なんだ、触れてもいないのに尖らせている。
随分と可愛らしい事だ。
――――いや、君らしいといえば君らしいが」
そう言いながら、片手で揉みしだきつつ、
もう一方、既に天を指している突起を口に含み、舌で転がしていった。
>552
頷く気配に身体が強張る。
緊張と――期待で。
「……っ、――――、ぁ」
もどかしい、意地悪な指。
それでも、身体は十分以上に反応した。
押し殺した喘ぎに息継ぎも忘れて、ただ触れられる感覚に没頭する。
「んっ、む…………」
顎に掛けられた指に顔を起こされると、アーチャーの顔はすぐ傍にあった。
なお近付く顔を迎え入れるように両腕で抱いて、自分から舌を伸ばしてねだる。
絡み合い、伝い落ちてくる自分のモノじゃない唾液――――
飲み込んだ。
どうしようもなく甘いと、思った。
「――――――」
太腿に手が伸びて、びくりと震える。
とうとう、と身構えたわたしの虚を突くように、首筋を吸われた。
長く、強く。
「アー、チャー……!」
キスマークをつけるつもりだ。
跡。こんなコトをしたと見る度に思い出すだろう、跡を。
今、身体に、刻まれている。
無意識に腕に力を篭めて、抱き寄せていた。
「――――っは、ぁ、はぁ……」
吸われている間中息を詰めていた所為で、余計に呼吸が苦しくなる。
だって言うのに、アイツの攻めはちっとも待ってくれなかった。
「……ぁ、あぁぁ、んっ、はぁぁ――――」
大きく上下する胸の、人と比べると控え目なふくらみの両方。
同時に送られる快感が、耳朶をくすぐる声が、わたしを追い詰めていく。
……このままじゃ、すぐ、
「……ア、…チャー…………」
ふくらみの先に口付けているアイツの頬に触れて、交わした視線でそう訴える。
「いっしょ、に――――」
跡が欲しい。
コイツのつける、消えない跡。
わたしのアーチャーとの、消えない記憶。
その証が。
>553
「……ア、…チャー…………」
交錯する視線、放たれる言葉。
応じているのは自分なのか、それとも凛なのか。
どちらでも構うまい。
自分がこの世の者ではない、何れ消え去る者だとしても、
この瞬間のみ、
真実を宿せれば、
それでいい。
「―――――」
頷きを返して、身を起こす。
片手で聖骸布の留め金を、甲冑を、インナーを外していく。
視線を感じながら肌を晒していく。
身体中に刻まれた無数の傷痕、道化の証。
今はそれが誇らしくある。守護者になった事は確かに呪うべき事だ。
だが、この傷があったからこそ、
「私」として凛に出会えたのならば、せめて今だけは誇ろう。
「凛………」
スプリングを軋ませながら再度覆い被さり、スカートの留め金を指で弾く。
花が開く動作を以って、露わになる下着。
その中心は既に水気を帯びていた。
「――――、腰を」
浮かせさせて足から抜き取る。
露に濡れ、尚固く閉じた花弁、薄い恥毛に指を伸ばし―――目で止められる。
「いっしょ、に――――」
震える声に如何ほどの覚悟があるのか。
膝を、足を開く動作を以って、それに応える。
「いくぞ――――」
頷くのを確認して、
腺液が滲む自身を合わせ、ゆっくりと凛の体内へと埋没させていった。
>アーチャー
【ごめん、続きは明日の――もう今日だけど、夜で良い?
ちょっと今夜は限界みたい】
【ああ、了解した。
もう夜も明ける、付き合わせた私が言うのもアレだがね、ゆっくりと休んでくれ。
続きは今夜、この場所で、か。埋め立てられなければ、だが。
おやすみ――――よい夢を、凛】
>554
小さく、それでも力強く頷いて、服を脱ぎ始める。
現れた肌は、何処もかしこも傷だらけだった。
抉ったような脇腹の傷跡。引き攣れたような腕の傷跡。
他にも無数にある。
――――全部、コイツの苦しんだ跡だ。
傷の痛みじゃない、心の痛み。
だから、まだこの傷は全部癒えてなんかいない。
今だって、見えない血を流し続けている――――
そう思ったら、自然と手が伸びていた。
邪魔しないようにそっと、傷跡を撫でる。
こうするコトで癒せるのなら、何度だってしてやるのに。
「ん……」
促されるままに腰を浮かせ、自分以外が触れるコトの無かった場所をさらけ出して。
恥ずかしさを自覚する余裕は欠片も無く、アーチャーがわたしのそこを見るように
アーチャーのそこをわたしも見た。
大きく、まるで腫れているみたいなそれは、凶器のようにも見える。
……怖くないと筈が無い。
それでも、消えてしまう跡だけなんて嫌だった。
何より、一つになりたかった。
問う視線に小さく頷いて、ぎゅっと手を握り締める。
宛がわれた熱いモノが、ゆっくりと――深く、挿入って、くる――――
「っ……あ、ぁ、い――――、ぐ、ぁ――――――」
覚悟していた痛みでも、声が漏れた。
気遣うようにそっと、でも止まる事無く、最奥まで満たされる。
「――――は、あ、はあ、はぁ……」
全身が強張って、上手く声も出せない。
じんじんと脈打つように広がる感覚に、意識が押し流されそうになる。
「………………いい、よ、うごい、て」
そのままで居てくれたアーチャーの胴に両腕を回して微笑んでみせた拍子に、
知らぬ間に溢れた涙が頬を伝った。
埋め
上げ
>557
ぎちり、と閉じている肉をこじ開ける動作、漏れる苦悶の声、引き摺るような感触、
そして身体を強張らせ、歯を食いしばる凛の表情。
そのどれもがある現実を浮き彫りにする。
「っ―――初めて、だったのか……」
考えてみれば。
聖杯戦争の為だけに呼び出された自分が、どうして凛の人生を知る。
何れ消え失せ、何も遺せない自分が、どうして彼女を抱ける。
「………………いい、よ、うごい、て」
だからこそ、受け入れてくれる凛の言葉が胸に突き刺さった。
頬裏を強く噛み潰す。
この一時を受け入れてくれると、認めてくれるという女に、何を言える。
滲み出る血を飲み下して、頷き一つ。
「――――分かった」
指で凛の頬を伝う涙を拭い、
異物を食い千切らんばかりに締め付けてくる内部で動き始める。
「――――っ」
漏れる声は破瓜の痛みに耐える少女のもののみで。
自分はただ熱く狭い肉壁を開き、引き出す事しか出来ない。
背に回された爪先が肉に食い込む。
その微かな痛みだけが、非現実的な今を現実と思わせる。
「遠、坂……」
これが幻想の事象ならば、呟く自分の声もそうなのだろう。
遠坂、遠坂凛。
擦り切れた記憶の底に沈んだ名前。
決して呼ぶつもりのなかった、覚えてもいなかった遠い呼び名を、
気が付けば呼んでいた――――
【斬刑に処されろ>己
>凛
最早言い訳のしようもない。遅れて申し訳ない】
>560
緩やかに引かれる度に、引き攣る痛みが身体を強張らせる。
這うように突かれる度に、裂ける痛みが身体を震わせる。
「ぁ――――、っ、く……ぅ…………!」
反射的に身を逃がそうとする動きは、体勢に阻害されて形にならない。
それを――無意識でも逃げずに済んだコトを嬉しく思いながら、緩慢な往復を受け止める。
「っ……ぃ、ぁ――――――、ぅ、っあ…………!」
食い縛っても零れる声が恨めしい。
こんな声、コイツに気を使わせるだけだ。
……そんなのは、なんか嫌だ。
「――――――」
大半を痛覚に埋め尽くされた頭に、その呟きは微かに。
けれど、確かに届いた。
「アー……、チャー……」
両腕で大きな身体を抱き寄せて、首筋に頬擦りする。
首を伸ばして、無理矢理何度目かのキスをした。
舌を絡め、合間に荒い息をついて、何度も。
そうするうちに少しずつ――本当に少しずつ、痛み以外の感覚が滲むように広がっていく。
「…………ん、ふ、ぁ、ぁっ――――――」
痛いのは変わらないのに、動きの度に快感が引きずり出されていく。
「いた――い、けど……、ちょっとず、ぁ、つ――――」
繋がりを感じる場所は、気付けば水音を立ていて。
「も……っと、ん、つよく、して――――」
深く感じ合いたいと、声を出していた。
【書けない時はそんなものだろうし、気にしないで。
……わたしも一つのレスを返すのに時間凄い掛かってるし】
>561
下腹部からは僅かな滑りを、
指先にはマシュマロじみた柔らかい胸の感触を、
首には少し汗ばんだ温かい頬と、乱れた髪の感触を、
口元には熱い吐息と、舌の凹凸を感じる。
それぞれが分割で感じられるわけではなく、連弾するかの如く一つの感触となる。
「も……っと、ん、つよく、して――――」
艶を帯びた声によって、一度落ちた撃鉄は再度跳ね上がり、トリガーは徐々に引き絞られていく。
ぎちぎちと鳴っているのは脳の血管だろうか。
快楽も、過ぎれば痛みにさえなるのか。
投影による痛みなど比較にもならない。
その中で、抱き寄せられた身体全体で凛を抱いていると実感する。
声を発する事さえ不可能に近い。
「……――――っ、遠、坂……」
最早意味を為さない言葉、確固とした意味のある言葉を吐き、ただ行動で応じる。
引き摺るように絡み付いてくる内壁は、それだけで凶器じみていた。
唯一現実と思われた意識さえ、
触れ合う箇所の滑り―汗かお互いの体液か―によって徐々に塗り潰されていく。
単純な往復に見えて、その実微細な動きを伴う運動は、その度に襞によって違う快楽を叩きつけられる。
尾骨から脳髄へと迫り上がる白い電気信号。
それは、
小さく跳ねる身体、絡み付いてくる雌によって―――
「っ――――、くっ、遠坂――――!」
―――引き金を落とされた。