小説書いてみたい奴と読みたい奴のスレ〜第15章〜

このエントリーをはてなブックマークに追加
560司書 ◆lo0Ni729yM
空は色濃い闇の中に沈み、星さえも息を潜めているようだった。
予定通りならば、この船は明日の明け方にもカレーの港へ入るはずだ。
凪いだ海は、底知れぬ深さで死へと誘惑する。
いいや、そうではない。
震える膝をこらえ甲板に立つと、夜風が頬を撫で、髪を揺らした。