小説書いてみたい奴と読みたい奴のスレ〜第15章〜

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442司書補 ◆jlXQwsYhgY
理多はここ何日もの間、悪夢にうなされていた。
それは間違いなく悪夢だった。
気味の悪い生き物、強いて例えれば「巨大な蚯蚓(ミミズ)」というべきおぞましい生き物が何匹も現れ、理多はそれらに絡まれて辱めを受けるのだ。
場所は薄暗い洞窟の中。
絡まれているときの息苦しさや痛みが希薄なので、見ている最中からすでに夢だとわかるのだが、衣服は彼女が日ごろ身に着けていた制服だったし、異形の生き物に裸身を晒し、辱められるのは口に出すのもはばかられる内容だ。
(別に……欲求不満なわけじゃないのに…)
443司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:24:46 ID:wr8aDF5E
理多が暮らしているのは娯楽の少ない、鄙(ひな)びた山間の集落だった。
幼い頃に両親を事故でなくし、理多は唯一の肉親である母方の祖母に引き取られたのだが、その祖母が頑ななまでに住み続けているのが片田舎の山村だったのだ。
祖母は奇妙に信心深い女性で、おそらく信者など皆無と思われる、村外れの鎮守の祠(ほこら)を熱心に崇めていた。
何でもかつてはその祠の巫女を務めていたそうだが、理多にとっては「だから、他の村人よりは多少、親近感がある」程度で、別に祖母に倣って崇める程でもなかった。
444司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:25:49 ID:wr8aDF5E
そんな理多は村の中でも指折りの器量の良い娘だった。ちょっと気の強いところもあったが、体の発育もよく、年頃の娘相応に、思春期に入ってしばらくした辺りで自分を慰める術(すべ)もこっそり覚えてしまっていた。
だがそれ故に娯楽が少ないとはいえ、長く住み慣れた環境で、今更のように立て続けに淫夢を望むようなストレスを溜めることもないはずなのだ。
(やだ……今日も……?)
不本意ながらこのところ毎日、理多は起き抜けに下着を替えなくてはならなかった。
445司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:26:45 ID:wr8aDF5E
意識して望んでいるわけではないのに、年頃の肉体(からだ)の方は持ち主の思い通りにはならず、結果的に理多は毎晩、巨大蚯蚓(ミミズ)に下着を濡らされてしまうのだ。
「ほんとに……なんなのよ…もう!」
理多はその原因を突き止めたい気持ちが、日毎に強くなっていた。
週末の学校帰り、今日は授業が半日で終わる。
理多の通っている私立は未だに週休二日制を導入していなかった。
バスで何十分も揺られる遠距離通学ですら、そういう学校しかない片田舎なのだ。
446司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:27:33 ID:wr8aDF5E
季節は夏、理多が村外れのバス停で降りると、周りはすさまじい蝉の声であふれていた。
と、まるで意地悪い山の神の作為を感じるかのように、いきなりにわか雨が降り始めた。
山の天気が変わりやすいことは何度となく体験していたが、今日に限って鞄の中に折り畳み傘も入っていない。
「きゃ……ちょ、ちょっとまってよ…」
ツインテールにした艶のある黒髪も、冬服しか換えのない学校の制服もできるだけ濡らしたくはなかった。
雨宿りができる一番近い場所!
447司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:28:36 ID:wr8aDF5E
理多の脳裏に真っ先に浮かんだのは、村外れの洞穴を利用した、例の鎮守の祠(ほこら)だった。
(中まで入らないと雨宿りにならないけど……いいよね、雨を降らしたのは山の神様が悪いんだから!)
傘を忘れた者の責任については言及せず、理多は杜の祠へ向けて駆けだした。
杜の木々が少しは雨を防いでくれるとはいえ、終点の祠にたどり着くまで、理多の制服は内側が透けるほどに濡らされてしまった。
448司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:29:55 ID:wr8aDF5E
「ひゃあ……もう散々……」
だがその時、洞穴の入り口の注連縄(しめなわ)から下がっている四手(しで)をかきわけて、中へ飛び込んだ理多はドクン、と強烈に胸が高鳴るのを感じた。
「うそ……ここって……」
鍾乳洞や石窟洞、風穴洞などタイプの異なる洞穴が同じ地域にそうまとまるものではない。
そう考えれば偶然の一致とは思えるのだが、目の前の光景は、理多がこのところ毎日夢に見ている洞窟に、あまりに酷似していた。
449司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:30:49 ID:wr8aDF5E
ドクンと再び理多の胸が高鳴った。
脳裏で夢の中の光景が反芻される。
昨夜も粘った半透明の体液に身を光らせた何匹もの巨大なミミズに、理多は逃げる間もなく絡みつかれた。
そして完全に体の自由を奪われると、身に着けていた制服や下着を次々と引き裂かれ、ミミズはわざと体中をずるずると這い回り、半透明の体液を理多の体に塗りたくった。
「ああっ…やっ……やめっ…てっ…」
450司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:31:54 ID:wr8aDF5E
女性としての特長をあらわす箇所、豊かな乳房の先端や張りのある尻肉、そしてまだ誰も触れたことのない秘丘の上を何度も這い回られると、他の箇所よりおぞましさが倍増する。
やがて理多の肉体がミミズの体液にまみれると、ミミズ達は本格的に理多の料理にとりかかった。
「うあっ……そんな…きつい……あっ…いやぁ…」
b ミミズ達が縄で捕縛するように理多を後ろ手にして巻き付き、胸の上下をぎゅっと締めつけると、同年代の娘たちよりかなり大きめな乳房がさらに強調され、理多は張り出した自分の胸から恥ずかしさの余りに思わず目をそらしてしまった。
「あっ……やっ…! そこは……あっ…くぅんっっ……!」
451司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:32:59 ID:wr8aDF5E
だが、それをいたぶるかのように他の一匹が理多の豊かな乳房の前に伸び上がり、その桜色の尖端をつつくように刺激しはじめる。
それに呼応するように他のミミズ達も理多の体中を求め始めた。
「あっ…やめて…だめ……誰か…助けて……そんな一度にされたら…ああっ…!」
他の一匹は理多の乳房がいやらしく波打つさまを楽しむように盛んに揉みしだき、さらに他の一匹はお尻の隙間から潜り込んで秘丘を擦りあげていく。
452司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:34:01 ID:wr8aDF5E
「いやっ…いやっ…! 気持ち悪いのにぃ…!」
ビクンと体が震え、涙声になる理多の内股を、ミミズの体液ではない滴がツ──と細く伝いはじめた。
「…はあ……あんっ……ああっ……!」
執拗なミミズ達の手並みに理多は身悶えして、何度も肉体をよじっていた。
453司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:36:38 ID:wr8aDF5E
もう声には明らかに甘いものが混じりはじめている。
「こないでぇぇ……」
股間を責めてくる一匹を脚で押し退けるよう引き剥がすが、待っていたかのように別の一匹がその場を占有し、ぐちゅぐちゅと音をたてて理多の秘丘を責めはじめた。
「あはぁっっ…! だ、だめ、先を当ててうねらないで……」
股間への責めをしのぐために腰を引くと、こんどは無防備に胸を差し出す格好になり、左右の乳房の周囲に巻き付いたミミズは交互に搾るように理多の双丘を絞めつける。
「はんっ…! おっぱい……だめぇ…」
454司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:37:54 ID:wr8aDF5E
もう何分続いているのか理多にはわからない。
いつの間にか手足の戒めはなくなり、逃げようと思えば逃げられる状況であるはずなのに、理多は入れ替わり立ち替わりここまで自分の雌の部分を欲してくれるミミズ達に対して、なぜ逃げなくてはならないのか判らなくなりはじめていた。
理多の下腹部から流れ出る蜜の匂いはミミズ達を惹きつける効果があるらしく、その数は減るどころか逆に増えている。
「そんなに…みんな……あたしが欲しいの………?」
だが、同時に理多は奇妙な違和感を覚えていた。
認めたくないことだが、ミミズ達が理多への侵入を試みるなら、心はともかく肉体のほうはとっくに準備ができあがっている。
455司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:38:48 ID:wr8aDF5E
だが下腹部に滴っている潤滑油は未だその役目を果たしておらず、その場所を受け持ったミミズは、秘丘の上にある突起を盛んに刺激するが、それとて包皮を剥いてさらに中を責める気配を見せない。
後ろのほうを分担した一匹も、軽く先端を穴の部分に押しつけるだけで、理多が嫌悪と背徳感の入り交じった意識で想像した直腸への侵入を一向に実行しなかった。
左右の乳房はそれぞれ別の二匹が盛んに責め立てるが、つんと勃ちあがった尖端を避けるように動かれてはどうしてもあと少しで頂点に届かない。
「なに……ど、どうしてぇ……」
456司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:39:44 ID:wr8aDF5E
理多は肉体より先に心を蝕まれ始めていた。
そのうち一匹のミミズが理多の口元へのぼってくる。
普段ならあり得ないはずなのに、唇の端でうごめく様子を見ると、理多はその意図を察するようにおずおずと口を開いていた。
「ん……」
457司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:40:39 ID:wr8aDF5E
理多の予想に反してそのミミズは、精一杯、理多を気遣いながらおそるおそる口腔へ侵入してきた。
本能の赴くまま、自分のことなどお構いなしに乱暴に突っ込まれる思っていた理多は、その落差と、口腔を満たしはじめる柔らかい感触に思わずそこへ舌を這わせてしまった。
「んんぅっ……!」
一分とおかず、どぷっ、と侵入者は理多の口内に先端から白濁とした粘液を吐き出した。
どくっ、どくっ、と脈打つようにさらにその量が増える。
「ううっ………………んっ…ぐっ……んぐ……んっ…」
458司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:41:40 ID:wr8aDF5E
頬を真っ赤にしながらも、わずかの逡巡を見せた後、理多は喉を鳴らしてそれを嚥下してしまった。
じゅん、と理多の下腹部がさらに湿る。
それでもミミズ達は理多の肉体の表面上を責めるのみで、理多の周囲を取り巻く者達はもまるで視姦が目的であるかのようにするかのようにじっと凝視していた。
「やああぁぁぁ………」
仰向けになった理多は無意識のうちに腰を浮かせていた。
目の前にさらけ出されたミミズ達にとっては、明らかにそのほうが前の穴も後ろの穴も侵入しやすいのだが、それでも侵入は始まらない。
とうとう理多は頭を低くした四つん這いのような格好になり、ミミズ達に向けて尻をかかげた。
459司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:42:42 ID:wr8aDF5E
「おねが…い…! これ以上…じらさないでっ……!」
ブルブルッと頭(かぶり)を振って、理多は不本意な回想を頭から振り払った。
「おねが…い…! これ以上…じらさないでっ……!」
460司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:43:59 ID:wr8aDF5E
─────!
ブルブルッと頭(かぶり)を振って、理多は不本意な回想を頭から振り払った。
他人に知られることのない夢の中とはいえ、誘惑に負けてあのような言葉を口にした己の意志の弱さに忸怩たるものを感じる。
「まさか……ううん、あんなの現実にいるわけない……」
理多は自分に言い聞かせるようにして、外を振り返った。
461司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:45:04 ID:wr8aDF5E
雨はだいぶ小振りになったようで、もうしばらく待てば止むのではないかと思われる。
と、その時になって理多は洞窟の奥から何やら変わった気配がするのを感じた。
(何だろ……? 何だか……甘い香りがする……)
バニラエッセンスかシロップを思わせるような甘い香りは、祠を祀る儀式に使われるお香とは正反対の雰囲気だった。
厳かな儀式に使うものは沈香(じんこう)・白檀(びゃくだん)・丁子(ちょうじ)のようなもっと辛気くさい香りがするはずだし、そもそも、この祠を祀り儀式を行うような信者として、理多は自分の祖母以外に知らないのだ。
その祖母も早朝のお詣りには来るが、今頃近くにいるはずがない。
462司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:45:51 ID:wr8aDF5E
あからさまに理多を奥へ誘うかのような香りに、少女はかえって訝(いぶか)しんだ。
(長居しないほうがよさそう…)
まだ多少は濡れるが、雨も間もなく止むに違いない。そう思った理多は再度、注連縄をくぐり、外へ出ようとしていきなり額をぶつけるという異常な現象を目の当たりにした。
「なに………これ……?」
出られない。
463司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:46:41 ID:wr8aDF5E
そこには目に見えない壁が存在していた。
拳を握った手で叩いてみるが、音もなく、出口の端から端まで指のはいる隙間もない。
急に恐ろしくなった理多は、手に持っていた鞄を、目一杯の力で叩きつけてみたが、あっけなくそれも跳ね返されてしまった。
「閉じこめられたってこと?」
464司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:47:41 ID:wr8aDF5E
聖域と言われる注連縄の内側に、土足ではいったことを祠の主が咎めているというのだろうか。
だが理多とて雨さえ降らなければ滅多に近寄ることもなかった祠だ。
情状酌量もなく、いきなり監禁では一方的すぎる。
そこまで思い至ると、元々気弱な性格ではないだけに、理多は結界ともいうべき見えない壁を作った存在にだんだん一言いいたくなってきた。
「わかったわよ、いけばいいんでしょ!」
聞こえよがしに言い放ち、鞄を拾い上げると、理多は奥に向かって歩きだした。
465司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:48:30 ID:wr8aDF5E
自然の洞窟を利用しているだけあって、奥は思いのほか広く、深い。
周囲に生えた苔が緑色に光って入り口から明るさを運ばなければ、真っ暗闇でも不思議ではなかっただろう。
奥へはいってみるとはっきりとわかった。
この甘くて濃密な香りは祠の奥から流れてきているのだ。
466司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:49:44 ID:wr8aDF5E
(聖域…だから? やっぱり奥に御神体があって、そこで香が焚かれているのかな……)
甘い芳香に誘われるようにしてたどり着いた洞窟の最奥部、そこには華美とはいうほどではないが、唐風の植物や雲など様々な彫刻を施された祭壇があった。
そして、その中央に鎮座している異様な物体。
(うわ……なにこれ………?)
467司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:50:37 ID:wr8aDF5E
それは大きな岩から何本もの植物の根か蔓が生えたような塊だった。
本体は硬そうだが生えている蔓は柔軟そうで鉱物か植物か判断がつかない。
だが、一見して理多はそれが祭壇を穢している存在に見えた。
(ちょっと、そこはお祖母ちゃんがこの祠の主(ぬし)様を祀っている場所よ……!)
祭壇の上から正体不明なモノを排除しようとした理多は、そこへ歩み寄ろうとして再び立ち止まった。
洞窟内に立ちこめている甘い芳香はコレから放たれている。
468司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:52:27 ID:wr8aDF5E
「匂いは悪くないけど、見た目が悪すぎ。とりあえずそこをどきなさいよっ」
声に出して決意を表してみるが、直接触ることはためらわれるため、理多は手に持っていた鞄を押し当てて、そのままそれを祭壇上から転げ落とそうとした。
「……止メヨ…無礼ナル娘ヨ………」
不意に理多の頭の中で声が響いた。
それに続いて目の前の物体から生えていた蔓が、生き物の触手と化して一斉に立ち上がり、威嚇するかのようにうねり始める。
469司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:53:22 ID:wr8aDF5E
「きゃっ……!」
あわてて理多は跳び下がろうとしたが、それ以上の素早さで触手が迸り、次々と理多の手足に絡みついてきた。
「いやぁっ、放して!」
「我ハ永ノ昔ヨリコノ地ヲ守護セシ者……ソノ力(ちから)弱マリシトハイエ、カカル無礼ヲ働クトハ…ナニヲモッテ償ウゾ…」
「ぬ……主(ぬし)様……!?」
470司書補 ◆jlXQwsYhgY :2008/01/23(水) 15:54:13 ID:wr8aDF5E
「イカニモ、若キ娘ヨ。其方、何人(なんびと)トノ許シヲ得テ我ガ宮ニ立チ入リ、騒ガシムルカ……」
そういわれて理多は思い出した。
自分にだって言い分はある。
「何言ってんの! 帰ろうとしたのを閉じこめたのはそっちじゃない!」
「ホウ……踏ミ込ミナガラ、出レヌカ……」
だが主(ぬし)は理多の言葉に感心したような声を上げた。