あるところに一匹の猫がいました。
彼の名はギコ。
∧∧
(,,゚Д゚)
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(,,_/
/
彼の周りはいつも闇に閉ざされていました。
不幸な事に、彼は生まれつき目が不自由だったのです。
.:..。: :: :. :: : .゚ .:: .. ..: :: 。
...:: ::: . :: :. :: : .
.:: .: :: 。: ∧∧ : : . 。
..:: :。: :.゚ : . (,,゚Д゚) ・・・ ..:: ::: .
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... : : :. :.: . :.::..:゚: ::. : .
彼には仲間が一匹もいませんでした。
目が不自由なギコは、いつも足手まといになってしまいます。
ずっと前から、他の猫達は彼と関わらなくなっていたのです。
∧∧ 寂しくなんか
(,,゚Д゚) ないぞ・・・
/ |
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... : : :. :.: . :.::..:゚: ::. : .
目が不自由な彼が一匹で生きて行く事は大変でした。
幸い、ある食堂のゴミ箱の一つを独占する事が出来たので、
食べる事には、たいして苦労はしていませんでした。
_____
| |
| | ̄ ̄ ̄| |
_____ .| |___| |
\;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ | .|
_ ∧∧ ;;;;;;;;;;| | 勝手口 .|
/;γ⌒ヽ )/ .::| | o |
| 〜' l´ ̄| . . .::| | |
| (ノ`J ,,;;|.....:::::| | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そんなある日の事でした。
彼がいつもの様に散歩していると・・・・。
∧∧ 今日は
(,,゚Д゚) いい天気ダナ
⊂ つ
〜| 0
( ( し´ ,,,,,, o ,,,,,,
∧∧ ワッ!
(;゚Д゚)
/ つつ
〜 ,,つ
,,,,,,, (/o,,,,,,
コツッ
∧∧ トッ…
∧∧ ウワッ… (,,(;゚Д゚)'') ミ ∧∧ ト… ∧_,,, , _
(''(;゚Д゚)'') (( と ⊃ )) (''(;゚Д゚)'') (゚-;;゚#) 丶
(( と ⊃ )) ヽ (っ (( と ⊃ )) |; ;;;U
/ O 彡 ι '´´ / O |;;; ;;)〜
ι ' ,,,,,,,,,, ι じヽ) , , , ,
ドン!!
ヽ ∧∧ .∧_,,, キャッ !
(,, )(゚o;;゚#)
⊂ つ; ;;;つ
〜 つ|;;; ;;)〜
(( し´ .じヽ)
∧∧ イテテテ…
(,,゚Д゚)') ∧_,,, イターイ…
⊂ | ('(゚o;;゚#)
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
______________
| スマン!、ぶつかってしまった。
| お前、大丈夫か?
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(;゚Д゚) ∧_,,, チョット イタイケド
⊂ つ (゚-;;゚#) ダイジョウブ デス
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
_____________
| そうか、それは良かった。
| わざとじゃないんだ。
| 許してくれ・・・
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(;゚Д゚) ∧_,,, ドウシテ コケソウニ
⊂ つ (゚-;;゚#) ナッタノデスカ
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
_______________
| それには
| 海より深〜い訳が有ってだな・・・
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(,,゚Д゚) ∧_,,, オカシナ
| つつ (゚-;;゚#) ヒト デスネ
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
_________________
| おかしい?
| 今の話し、そんなにおかしかったか?
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ アナタハ ワタシヲ
(,,゚Д゚) ∧_,,, イジメナイノデスカ
⊂ つ (゚-;;゚#) ヘンナメデ ミナイノデスカ
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
____________________
| 虐める? 変な目で見る?
| どうしてそんな事をしなくちゃいけないんだ?
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(,,゚Д゚) ∧_,,, ミンナ ワタシヲ
| つつ (゚-;;゚#) イジメマス
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
__________________
| どうしてお前は虐められていてるんだ?
| 何か訳でも有るのか?
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(,,゚Д゚) ∧_,,, ワタシガ
⊂ つ (゚-;;゚#) キタナイ カラデス
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
____________________
| 綺麗とか汚いとか、俺には関係無いんでね。
| 実は、俺は生まれつき目が見えないんだ。
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(,,゚Д゚) ∧_,,, ソウデシタカ…
| つつ (゚-;;゚#)
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
____________
| でも、俺には判るぞ。
| お前は汚くなんかナイ!
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(,,゚Д゚) ∧_,,, キタナイ デスヨ
⊂ つ (゚-;;゚#) ミンナ ソウ イイマス
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
___________________
| イヤ・・・見えない分、感じるんだ。
| そいつの話し方や声の感じとかで・・・
| お前からはイヤな感じが伝わって来ない!
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(,,゚Д゚) ∧_,,, ワタシニハ
⊂ つ (゚-;;゚#) ヨク ワカリマセン
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)〜
それから二匹は一緒に暮らす様になりました。
____________
| 俺の名前はギコ。
| お前、何んていうんだ?
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧_,,, イマハ
(,,゚Д゚) (゚-;;゚#) デイ ト ヨバレテイマス
⊂ つ |; ;;;U
〜(,,_ノ (;;_;,.;;)〜
____________
| 「今は」って事は
| 本当の名前は違うのか?
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧_,,, ヨク
(,,゚Д゚) (゚-;;゚#) オボエテ イマセン
| つつ |; ;;;U
〜(,,_ノ (;;_;,.;;)〜
______________
| どこかに行こうとしてたのか?
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧_,,, ヒガシニ…
(,,゚Д゚) (゚-;;゚#)
⊂ つ ⊂;; ;;;U
〜(,,_ノ (;;_;,.;;)〜
52 :
名無し編集部員:2006/08/25(金) 08:09:49 ID:i7+CPmdA
________
| 東はあっちダゾ
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_,,, ソウデシタカ…
∧∧ タブン… (#゚;;-゚)
(,,゚Д゚) U; ;';|
ノ つ 〜(;;; ;;|
〜(,,_ノ , , , し`J
_____________
| チョット待て!
| 今は行かなくていいから・・・
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧_,,, エッ?…
(;゚Д゚) (゚-;;゚#)
/ つつ U; ;';|
〜 ,,つ 〜(;;; ;;|
( ( (/ , , , し`J
でいはギコの目の代わりをしました。
ギコは不自由なりにも、でいの世話をしました。
∧∧ ∧_,,, ココ
(,,゚Д゚) (゚-;;゚#) イシガ アリマスヨ
⊂ つ ∪;; ;;|
〜| 0 〜(;;; ;;|
( ( し´ ,,,,, o ,,,,,, .U"U
エッ…
∧∧ エッ! ∧_,,, アッ…
(''(;゚Д゚)'') (゚-;;゚#)
(( と ⊃ )) |; ;;;U
/ O |;;; ;;)〜
,,,,,,,ιo,,,,,' U"U
∧_,,, スイマセン
モット ハヤク (゚-;;゚#)
イッテクレ |; ;;;U
( ∧∧ |;;; ;;)〜
⊂ ´⌒つ゚Д゚)つ U"U
"""""""""""""""
チョット ____
∧_,, マッテロ.\;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
(#゚;;-゚) _ ∧∧ ;;;;;;;;;;|
U; ;';| /;γ⌒ヽ )/ .::|
〜(;;; ;;| | 〜' l´ ̄| . . .::|
U"U | (ノ`J ,,;;|.....:::::|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ドウダ
(,,゚Д゚) ウマイカ? ∧_,,, トテモ
⊂ つ (゚o;;゚#) オイシイ デス
〜| | ⊃o⊂)
し`J (;;_;,.;;)〜
こんな二匹を見て心無い事を言う人達もいましたが、
二匹は周りの言葉は気にしませんでした。
∧∧ オレノモ
(,,゚Д゚) ノコシトケ ∧_,,, モウ
⊂ つ (゚-;;゚#) ナイ デス
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)
ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ
( ・∀・)(・∀・ )( ・∀・)(・∀・ )( ・∀・)(・∀・ )
今まで一人で生きて来たギコにとって、傍にいてくれる
でいの存在はとても嬉しかったのです。
今まで虐げられて生きて来たでいにとって、自然に自分に
接してくれるギコの存在はとても嬉しかったのです。
二匹は唯、一緒にいられるだけで幸せでした。
∧ ∧ ソウカ…
( TДT) キニスルナ ∧_,,, スイマセン
|つ つ (゚-;;゚#)
〜| | |; ;;;U
し`J (;;_;,.;;)
しかし・・・、その幸せな時間も長くは続かなかったのです。
__________
____________ | オイ、でいがいたぞ________
| たまにはマターリもいいな。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄| やっちまおうぜ
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ ∧_∧
∧∧ ∧_,, アッ… (´∀` ) (・∀・ )
(,,゚Д゚) (#゚;;-゚) ( ) ( )
/ | |; ;;;U Y 人 Y 人
〜(,,_ノ (;;_;,.;;)〜 (___)__) (___)__) ))
_____________ _______
| なんだ? どうした、でい? | オラ、来い!!
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ . ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
アッ !…
∧∧ ∧_,,, ∧_∧ ∧_∧ ニヤニヤ
(,,゚Д゚) (#゚;;o゚) (´∀` ) (・∀・ )
⊂ つ ⊂; ;';⊃⊂ ⊂) ( )
〜| | (( 〜(;;; ;;| /_,ノ) .) | | |
し`J U'ヽ)(_) (_) (_(_)
___________ __________
| オイ! お前ら、やめろ | 糞虫は駆除するのが _______
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 世の為だな
∧_,,,  ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧_∧ ,、;, ,`(゙0;;゚#) 三 ∧_∧
(;゚Д゚) ( ´∀`/⌒);∴:U; ;;;ヽ)`,;:,'○三(・∀・ )
ノつ つ 6 / "' ゙` |゙ ,,;'|〜.':; \ O)
〜/ ノ, ノノ / /~ `J'ヽ) く <ヽ\
(( ι' つ (__) ,,,, ,,,,, ,,,, (_)(__)
__________
| なんだ、こいつ (\
| 目が見えないのか。 ⊂";; ;;)〜
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ と,; ,;、ヽ ; °
(>O<ヽ)'・,. ゙∴ オラ !
∧_∧ ""∨‘;:∵ .`・, ∧_∧
ドテ !! (´∀` ) `, .´.゙;: ,` (⌒i・∀・ )
ヽ ヽヽ ( ) ・ ゚ ,; ' " \ `ヽ つ
ヾ ∧∧ ウッ… | | | . ' ,; : \ _`)
⊂ ´⌒つ゚Д゚)つ (_(_) し'
"""""""""""""""
______ ____________
| お願いだ | お前は目が見えないから オリャ
| やめてくれ | こいつにダマされてるんだ。 // ∧_∧
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ | でいは汚ネェーんだよ ! / __(・∀・ )っ
|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ( )ノヽ ノ
∧∧ ∧_∧ ∧,∵,,_,,ノ ノ )
(;゚Д゚) (´∀` ) (゚0;ξ;;'ζ゚#)_)ノ
⊂ つ ⊂ ) と, :;';"V゙`;;つ
〜/ ノ, ノノ| | | ヽ;; ;:",ノ〜
(( ι' つ (_(_) U"ヽ)
__________ ___________
| 汚いのは | なんだと!! _________
| お前達の方だ !! | お前もヤラレたいのか!.| オイ!早くしないと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄  ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 終わっちまうぞ!
 ̄ ̄|/ ̄ ̄:∧_,,,::
∧∧ ∧_∧ ∧_∧(゙q;T#)::
(;゚Д゚) (´∀` ) ( ・∀・)')(;;ヽヽ::
/ つつ∩ニ ∩ニ ) ( ノ );;;;,O〜
〜 ,,つ Y 人 | | | し';:゙
(/ (___)__) (__)_);;'`:
_______
| 畜生・・・ _____
| ヤメロー!! | これで・・・ _______
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄ | 仕上げだ!!
 ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ ∧_,,, ∧_∧
∧∧ ( ´∀) (゙q,゚;#)◯(∀・ )
(;゚Д゚) (⌒ 'ヽ\;;'`: \ )
( つつ _(_,⌒)ヽ○|; ,,;'U:;`.| | |
ゝ、つつ彡 /_,(__), ,;;(;;_,,;'):;:..(_(_)
_________
| あースッキリした。
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
デイ… ∧_∧ ∧_∧
ヽ ドコダ ?… )_,,/) ( ´∀`) ( ・∀・)
γ'⌒ヽ ∧∧ .; ;,・⊂、;;;メヽ ( ) ( )
(( し'ゝつ(;゚Д゚)つ,,, ".(;;';∵;'ヾ;,,.;;:.:,λっ 人 Y .人 Y
と;'` (#゚;q。) (( し (_) し (_)
";''`
デイ……
ヽ )_,,/)
γ'⌒ヽ ∧∧⊂、;;;メヽ.
し'ゝつ(;゚Д゚)つヾ;,,.;;:.:,λっ
と;'` (#゚;q。)
";''`
,;'';, ,;'';,
,;' ';, ,;' ';,
,;' ';, ,;' ';,
,;' '''"""""'''' :::';, でーい・・・・・・
,;' ::';,
;' ::';, ・・・・・・・・
;: o─ ─o :,;
';:"" _ " " ::::,;'
';:。 / ヽ :::::::。:::,;'
,;'""::... ⌒" " ';,",,
,;' ,;':.. "'''''' ';; ';
; ;'::::. ,;'''""",;'
';,:,,.. .;:" .,,:;;;;:;::,,.;"'''''"" ';,;'
,;' " ,;' ::::';
,;' ,;' :::::';
;', ;' −。 ::::::';
; ;" " " ..::::;;;;;
;,,. .; ...,,,:::::;;;;;
ギコはでいの亡がらを手厚く葬ってやりました。
そして、その墓の前で泣き続けたのでした。
;;;:;;;;:;:;:;:;::::;;:;:;::;;:::;:;;;;:::;:;:::;:::;;;;;;;;:;;;;:;:::;;;:;;;;::::;;:::;;;:;:;:;;:;:;:;;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;;;::;:;;:;;:;:;;:;:;;:;;:;:;;:;;:; :;;:::;:;;;;;::;:;;:;:;;:;:;:::;;;::;:;:;:;:;:;:;:;
::;;::::;::;;:::;;;::::: :::;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;;;::;:;::::: ::;;::;;;:;:::;;::::;;
;;::; デイ… :::;;::;
デイ… γ'⌒ヽ
∧∧ ( ::)
(,, ) ,,,,ゝ,,,,.ノ,,..
/ | 。 ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,,
(,,_ノ
/
ギコは思いました。
どうしてこんな事になったのだろう・・・。
ギコは悔やみました。
自分の目が見えていたら助けられたのに・・・。
;;;:;;;;:;:;:;:;::::;;:;:;::;;:::;:;;;;:::;:;:::;:::;;;;;;;;:;;;;:;:::;;;:;;;;::::;;:::;;;:;:;:;;:;:;:;;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;;;::;:;;:;;:;:;;:;:;;:;;:;:;;:;;:; :;;:::;:;;;;;::;:;;:;:;;:;:;:::;;;::;:;:;:;:;:;:;:;
::;;::::;::;;:::;;;::::: :::;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;;;::;:;::::: ::;;::;;;:;:::;;::::;;
;;::; :::;;::;
…… γ'⌒ヽ
∧∧ ( ::)
(,, ) ,,,,ゝ,,,,.ノ,,..
/ | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,,
(,,_ノ 。
/
その時でした。
;;;:;;;;:;:;:;:;::::;;:;:;::;;:::;:;;;;:::;:;:::;:::;;;;;;;;:;;;;:;:::;;;:;;;;::::;;:::;;;:;:;\ | | / :;:;:;:;:;:
;;;::;:;;:;;:;:;;:;:;;:;;:;:;;:;;:; :;;:::;:;;;;;:: 泣 ::;:;:;:;;;
::;;::::;::;;:::;;;::::: :;_ か _;:;:;:;:;:;
;;;::;:;::::: な ;:;:::;;:::
;;::; _ い _ ;::;;:;
…… γ'⌒ヽ ギで
∧∧ ( ::) コ
(,, ) ,,,,ゝ,,,,.ノ,,.. / | | \
/ | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,,
(,,_ノ 。
/
;;;:;;;;:;:;:;:;::::;;:;:;::;;:::;:;;;;:::;:;:::;:::;;;;;;;;:;;;;:;:::;;;:;;;;::::;;:::;;;:;:;\ | | / :;:;:;:;:;:
;;;::;:;;:;;:;:;;:;:;;:;;:;:;;:;;:; :;;:::;:;;;;;:: 私 ::;:;:;:;;;
::;;::::;::;;:::;;;::::: :;_ 傍は _;:;:;:;:;:;
;;;::;:;::::: にギ ;:;:::;;:::
;;::; エッ…? _ いコ _ ;::;;:;
デイ…? γ'⌒ヽ るの
∧∧ ( ::) わ
(;゚Д゚) ,,,,ゝ,,,,.ノ,,.. / | | \
/ | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,,
(,,_ノ
/
;;;:;;;;:;:;:;:: ________:;;:;:;::;;:::;:;;;;;: ______________
;;;::;:;;:;;:;: | でい! どこだ? :;;::; |ギコ・・・、私の声がきこえるの?
::;;::::;::;;::;  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
;;;::;:;::::: ;;::;;;:;;::::;;:;:::;;:::
;;::; ;;::;;::;;:;
γ'⌒ヽ ∧∧
∧∧∧∧ ( ::) (゚ー゚*)
(゚Д゚≡゚Д゚) ,,,,ゝ,,,,..ノ,,.. | U
/ | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,, :: :;〜
(,,_ノ :.;゛:..;
/
;;;:;:;:;:;:;;;:;;:;;::;::;:::::;;;;::;:;:;:;:::;;;;::;:;:;;;::;:;::;;:;::;:;:::;:;:::::;;;;;:::;;:::;::::::;::;::;;:;:;::::;::;
;;;:;:;:;:;:;;;:;;:;;::;::;:::::;;;;::;:;:;:;:::;;;;::;:;:;;;::;:;::;;:;::;:;:::;:;:::::;;;;;:::;;:::;::::::;::;::;;:;:;::::;::;
;;;;:::::;::;:;:;:;;::::;;:::::;;;;;:::;:;:;::;::;:;;:::;;:;::;:::::;;;:;:::;;: ;:;:;:;:::::;;:;::;:;:;:;;;;:
::;::::;;;;;:::;;;::;::;::;;:::::;;::;:;:;:;:;:;::;:;:;::;:;:;:;;:;;:;::::; ∧∧ ;;;::;;::::;;:;;::::::::::
;;:::;;:;:;::;;:;:::::::;:;:;;;;:::::;;;::;::::;::;:;:;::;:::;:::::;;::; (゚ー゚*) ;:;::::;;;:::;;:;:;:::::
;;;:;:;:;:;:;;;:;;:;;::;::;:::::;;;;::;:;:;:;:::;;;;::;:;:;;;::;:;::;; | U ;:;::;:;:::;:;:::::;;;;;
;;;;:::::;::;:;:;:;;::::;;:::::;;;;;:::;:;:;::;::;:;;:::;;:;::;:::::;; | |〜 :;:::;;:;:;:;:;:::::;;:;:
::;::::;;;; デイ… ;:::;;;::;::;::;;::: U U ::;;::;:;:;:;:;:;::;:;:;::;
;;:::;;: ∧∧ ナノカ ?… ;:;::;;:;:::::::;:;:; ;;:::::;;;::;::::;::;:;:;::;
::;:: (,, ) ::;;;;;:::;;;::;::;::;;:::::;;::;:;:;:;:;:;::;:;:;::;:;:;:;;:;;:;::::;;;;::;;:
;;:::; / つ ::;;:;:::::::;:;:;;;;:::::;;;::;::::;::;:;:;::;:::;:::::;;::;;:;::::;;;:::;;:;:;::::::;;;
___________ _____________
| お前・・・、声だけじゃなく、 | エッ?!、どういう事なの?
| 姿まで見えるぞ! | 私が見えているの?
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ γ'⌒ヽ ∧∧
(;゚Д゚) ( ::) (゚ー゚*)
⊂ つ ,,,,ゝ,,,,..ノ,,.. ⊂ ⊃
〜| | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,, | |〜
し`J U U
___________ _____________
| 他は見えない。 | あー・・神様ありがとう、
| でも、お前は見えるぞ! | 私をここに残してくれて・・・。
| お前、でいなのか? | またギコといられます。
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ γ'⌒ヽ ∧∧
(;゚Д゚) ( ::) ∩ヽ*)
|つ つ ,,,,ゝ,,,,..ノ,,. (ノ ヽ゚)
〜| | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,, | |〜
し`J U U。
___________ _____________
| イヤ・・・、答えてくれ。 | そうよ、ギコ。
| 本当にでいなのか? | 私は本当にでいなの。
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ γ'⌒ヽ ∧∧
(;゚Д゚) ( ::) (゚ー゚*)
⊂ つ ,,,,ゝ,,,,..ノ,,.. | U
〜| | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,, | |〜
し`J U U
______________ __________________
| でいは普通に話せなかったぞ。 | これが本当の私なの。
| でいは汚いと言ってたけど、 | 昔、ひどい虐待にあって、ボロボロに
| お前はきれいじゃないか? .| なって、言葉も記憶も失ってしまったの。
 ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ γ'⌒ヽ ∧∧
(;゚Д゚) ( ::) (゚ー゚*)
|つ つ ,,,,,ゝ,,,,..ノ,,.. ⊂ ⊃
〜| | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,, | |〜
し`J U U
___________ ______________
| じゃあ・・・、本当に・・・ .| 本当の名前はしぃって言うの。
| 本当にでいなのか? | でも・・・、でいに間違いないわ。
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ γ'⌒ヽ ∧∧
(;゚Д゚) ( ::) (゚ー゚*)
⊂ つ ,,,,ゝ,,,,..ノ,,.. ⊂ ⊃
〜| | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,, | |〜
し`J U U
_____ _____
| でい・・・・ | ギコ・・・・
 ̄|/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄|/ ̄ ̄
∧∧ γ'⌒ヽ ∧∧
(;゚Д゚) ( ::) (゚ー゚*)
|つ つ ,,,,,ゝ,,,,..ノ,,.. ⊂ ⊂|
〜| | ,,,::;;;;;:::;;;:;;;;::;;;;;:,,,, | |〜
, , , (/`J U"ヽ) , , ,
______ ______
| でいー!! | ギコー!!
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄  ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧∧ 。
_ (,,゚Д゚) (゚O゚*)⌒ ゚_
_ / つつ と、 つ _
_ 〜 ,,つ ⊂_)〜 _
(/ ヽ)
_____
| でっ・・・
|/ ̄ ̄ ̄ ̄
スカ・・・
∧∧ .∧∧
(゚O゚*)(;゚Д゚)
と≡≡/ つつ
⊂〜 ,,つ
ヽ(/
_______
| アッ、ギコ・・・
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧∧ ワッ!
(*゚O゚) ''(;゚Д゚)'' ワッ!
⊂ |⊃ ( と ⊃ )
と _ノ〜 ) / O
ヽ) ι '
アッ!・・・・・・・
∧∧
(*゚O゚) ・・・・・・・・?
⊂ ⊃ ドテ!
〜| | ( ∧∧
U U ⊂ ´⌒つ゚Д゚)つ
"""""""""""""""
_________
・・・・・・・ | 触れないのか?!
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(*゚ー゚) ∧∧
iヽ)(/ (Д゚;)
〜| | ⊂ ヾ
U U ( )〜
 ̄ ̄
___________
| どうやら・・・そうみたい。__________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| 神様のイジワル・・・・
 ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧
(*゚ー゚) ∧∧
U | (TДT)
〜| | ⊂ ヽ
U U ( )〜
 ̄ ̄
神様の気まぐれか、イジワルなのか・・・・、
しぃの魂はこの世に残る事が許されたのでした。
それからも二匹は一緒に暮らしました。
以前と同じ様に。
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| ここ、石が有るわよ。
♪〜  ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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(,, ) (゚* ,)
/ つ と |
〜 ,,つ,,,,o,,,, | `〜
(/´ U U
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| アッ、またこけた。
 ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ビタ!!
∧∧ ∧∧
∩ ,,),, (゚* ,)
(/ つ, U |
⊂`,, / ゛ | `〜
U ゛ .U U
,,,,,,,o,,,,,,
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| だから、早く言ってくれと
| 言ってるだろう・・・・! ________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .| ごめんなさーい。
|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ポリポリ ∧∧
,, ∧∧ ('(ー^*)
∩,,゚Д゚) | U
ヽ / | |〜
〜(,,_ノ U U
糸冬 了
おまけ
キョウハ セクースニ ムリヨ
チョウセン スルゾ ! サワレモ シナイノニ…
∧∧ ∧∧
(,,゚Д゚) (゚ー゚*)
⊂ つ | U
〜| | | |〜
し`J U U
ナセバナル !! スケベパワーネ
∧∧ ∧∧
(,,゚Д゚) (゚ー゚*)
|つ つ .| U
〜| | | |〜
し`J U U
コウヤッテダナ…
∧∧
γ⌒(;゚Д゚)っ
( つ⌒ヽ∧∧ ドウ ?
しιゝ.っ(゚ー゚*)っ
ヤッパリ
スカスカダ…
スカスカ ∧ ∧
((( γ⌒(TДT)っ
( つ⌒ヽ∧∧ マア !!
しιゝ.っ(゚O゚*)っ シツレイナ イイカタネ
イヤ…
ソウイウ イミジャナクテ…
∧ ∧
γ⌒(TДT)っ
( つ⌒ヽ∧∧ ダカラ ムリト
しιゝ.っ(*゚ー゚)っ イッタデショ
──────────糸冬──────────
本当の幸せとは何か。
人類は未だにその答えすら見つけられずにいるらしく。
一体いつから考え続けているのか。
悩んで悩んで、結局分からないまま散る命も多い筈。
「幸せ」という曖昧な感情の根源を探す愚民よ。
その定義とは何ぞや。
個人レベルの幸せなのか。国家レベルか。地球規模か。
一過性のものなのか。継続的なものなのか。
物理的問題か。精神的問題か。
まぁ一つ確かなのは、一過性の幸せという感情は「幸せ」ではない。
単なる喜びの表現である。喜び=幸せでは、決してない。
幸せとは完全に心理的なもので、物欲だけで満たされる訳はない。
一瞬メーターが最大値に上がる程度では、幸せとは言えない。
長期間の持続が不可欠要素であると思う。
そう言ってみたところで。
まぁね、この世じゃ真の幸せなんて見つからないよ。
生きる事なんかに精一杯じゃあ、とても無理ね。
それでも求めてしまう切ない人間よ。進化した大脳皮質を恨むんだね。
幸せを確認する為には、沢山考えて悩まなければ。
自己。存在意義。生の苦しみ。他人。偽善。愛。
自分は認められているのか。何を。誰に。
誰かを信じることが出来るのか。どの程度。
この偽善に溢れる世で、どの笑顔が信じられるというのか。
どの涙が。どの言葉が。どの態度が。
薄っぺらいこの世では、とても見つからないであろう。
「幸せ」という幻想。
でも、あるところにはある