まったくやな
映像の綺麗さもさることながら、内容も残酷で儚いけれども美しい世界が繰り広げられていま個人的な意見ですが、この映画を観た後に自分の中学生時代をフラッシュバックしてしまいました。
傍目にはとても楽しそうで悩みなど無いように見える若者達だけど、本当は息苦しくて仕方のない現実から抜け出すこともできずに毎日を同じ日常を送るしかない。永遠に続きそうなこの現実に目を塞ぐこともできない。
大人になってしまった今はそんな時代を笑ってしまえるのだけれど、中学生の頃は大人になるなんて想像もしなかったなと懐かしい気持ちになりました。作品の主人公はイジメという現実から逃げ出したいけれど、
逃げる場所はインターネットやカリスマ歌姫の「リリィ・シュシュ」しかない。それだけが生きる糧になっている主人公とイジメの首謀者である一人の少年を中心に話が進行していきます。
前半はとても綺麗な、思春期らしい少年達の交流が描かれており、この辺りで映画の世界に引き込まれていきましそれがあるせいかか、後半部分はとても落差の激しい残虐な
シーンの連続で、しかもそのままラストに繋がるのがとても痛々しいです。主人公を含めて登場人物達のモノローグや本音を語るシーンがほとんどない中で要所要所で挿入されるインターネット上
での書き込みがとても印象的です。ネットでしか本当の言葉を吐露できない不器用な年代をリアルに描き出していると感じました。黒画面に白文字で描き出されているので、ちょっと目に痛いのですが、あまり気にならなく画面に見入ってしまいました。
ラストはそれまでの主人公の行動を考えると想像もつかず、衝撃的なラストですが、エンディングロールの田園風景と人物が綺麗すぎて言葉をなくします。全体的にはマイナス方向へ向かっている映画だと思うのですが、
それでも毎日を送っていかなくてはいけない登場人物達のやりきれなさや虚無観がとても切ない作品です。一生見たくない。小学生が見たら不登校になるよ、絶対に。
こういった作品を見る事も必要かもしれないけど、何だか「自立してやる!」って無駄に人と距離をとってた時期に見たから、余計無理だったな。俳優さん女優さんにはもっと違った意味で奥行きのある役を演じてほしい。
多分私はもう見れない。0:27初めて観たのはもう10年近く前なのかもしれない。高校生だった私には、痛くて痛くて観るのが辛くて気持ち悪さとともに妙に綺麗という印象の映画だった。久しぶりにwowowでやってたので観ました。
中学生の不安定で灰色な時期を描いたこの映画に以前ほどの痛みを感じずに観れたのはその時代の自分と今の自分に距離ができたおかげかもしれない。行き場をなくした閉塞感と不安定な心音楽に心のよりどころを見出す感じの表現がうまくて
何度か観てるのに目が離せなかった好きか嫌いといったら嫌いな映画だけどまた忘れたころに観てしまう映画だと思う7:43もーやるせない気持ちになる。みんななんやかんや悩みを抱えて生きてるんだなぁと。後引く映画。
寂しい田舎風景と、Salyuの歌声、微妙に絡み合って交差するキャラクターの心情がなんとも言えない。