952 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
波が、波紋を飲み込む。
953 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「な、なぁに?」
954 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「だって、なーんかキミ、嫌なこと考えてる顔だったし」
955 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「きちんと紹介してあげられるほど、牧野さんのこと、覚えていないから」
956 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「…責任、とるから」
957 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
と、参加者の名簿をながめていると、ひとつ、奇妙な点に気づいた。
958 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
あれが不可抗力?――そんな馬鹿な。
959 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「あー、了解」
960 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「お、犯されちゃうよぉ…」
961 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「ええ」
962 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
現実逃避なのかもしれない。
963 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
小川に出る…今日は、誰もいない。
964 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:40 ID:BlxUFnwz0
「今ごろ?」
965 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「そういうわけじゃないんですけど…」
966 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
ずるずると音を鳴らしながら、ゆっくり首を持ち上げ、
967 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「雪さん…子供ができたら、雫っていう名前にしない?」
968 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「いや、これくらい自分で行くけど」
969 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「知らないし、言わないで行くつもり」
970 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「ここで、会ったじゃない。そのときも、ちょっと様子がおかしかった」
971 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
例えば、僕らの使っている薬に拒絶反応を見せること。
972 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「透矢ちゃーん、今のだぁれ?」
973 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「何やってるの?」
974 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「髪飾り。可愛いよー」
975 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「確かに。首のあたりとかヒリヒリするかも」
976 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「じゃあ私はこれで。明日の夜、忘れないでね。七時に宮代神社だから」
977 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「透矢さ…っ…那波…また…」
978 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「うん。でも、これからが問題だよ。痛いらしいから、覚悟しておかないと」
979 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「でも、風船は帰って来ない…」
980 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「らしくなくて、悪かったですね」
981 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「僕だって、二人にあんなにされて、恥ずかしかったよ…」
982 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
わずかなすきまからあふれた愛液が、月の光を受けて妖しく輝いている。
983 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
ズボンの下でふくらむ僕のものを見て、花梨は怯えたように目をそらした。
984 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「あなたは、勘違いしてらっしゃる」
985 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「おまえには透矢がいるだろ。俺の愛まで勝ち取ろうなんて、ぜいたくだぜ」
986 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
「花梨はいい子だよ。謝る必要なんてどこにもない。ほら、顔上げて」
987 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
マリアちゃんは、本当にうっとりした声で、そう言ってくれた。
988 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:41 ID:BlxUFnwz0
(結局、牧野さんのことばかり気にしてい たな)
989 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「あなたは、おねえちゃん達っていうより透矢が…でしょ」
990 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「お祭り?」
991 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「怖い思いをさせちゃってごめんね。もうやめにしよう」
992 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
おかげで、それほどペースを落とすことなく進んでいる…つもりだけど…
993 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「…ごめんね」
994 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「山行くんだからハイキングじゃん」
995 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「約束ですもの」
996 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
ぱたぱた上下する足が、よろこんでいる犬のしっぽみたいで笑ってしまう。
997 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「いずみ…和泉?」
998 :
ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「なんだ…うん、よろこんで」
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ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「透矢さんのそういうところ、雪は好きですよ。あまりお人好しすぎるのは考えものかもしれませんけど」
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ALiCEMATiC ◆eVGODMARiA :2007/12/26(水) 12:21:43 ID:BlxUFnwz0
「確かにね」
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