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M7.74:
琵琶湖西岸断層帯、M7・8地震の確率は30年で9%
滋賀県西部を走る活断層「琵琶湖西岸断層帯」が地震を起こす危険度について、政府の地震調査委員会は11日、「今後30年間にマグニチュード7・8程度の
地震が発生する確率は最大9%」とする見解をまとめた。
これまで危険度を公表した35活断層で4番目に高い。近畿以西では最高で、専門家は十分な警戒を呼びかけている。
近江盆地の西端に沿い、滋賀県マキノ町から大津市に至る長さ59キロの断層帯で、饗庭野の断層や堅田断層などから構成される。
調査委は、掘削調査の結果などから前回地震を起こしたのは約2800―2400年前、活動の間隔は1900―4500年と判断。次の地震が発生する最大確率
を「今後30年で9%、50年で20%」とした。阪神大震災を引き起こした野島断層の30年確率は、直前の段階で8%だった。
琵琶湖西岸には過去の地震で湖底に水没した遺跡が残されており、地震が起きると、断層の東側が3―5メートル沈降すると見られる。地下深部では、京都府
東部を走る花折断層とつながるとの見方もあり、連動して地震を起こす恐れもある。
産業技術総合研究所の寒川旭・主任研究員(地震考古学)は「液状化の痕跡などから、この断層帯は縄文・弥生時代に大地震を起こした後、エネルギーをため
続けていると見られ、近畿では最も注意が必要な活断層」と警告している。(読売新聞)