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成果を生かせなかったという島崎の発言には批判がある。「今、言うなら、その時に
辞任してでも抵抗すべきだった」。島崎にも聞こえてくる。「裏を知っていれば、
そうしたかも知れない。一連のことがつながっているとはわからなかった。馬鹿だった」
発足式のあいさつを島崎はこう結んだ。「自然が語りかけてくる言葉に予断を
持つことなく耳を傾ける。常にこの基本に立ち返って科学的判断を提供したい」
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大震災の当日、東大地震研究所の纐纈一起(こうけつかずき・56)は地震の調査で
ニュージーランドにいた。日本からの映像を見て衝撃を受ける。帰国後、地震学者と
しての責任を感じ、しばらく研究室にこもった。
地震学の限界を思い知らされた。昨年7月、原発の耐震安全性を検討する国の
作業部会の主査と委員を辞任した。
「原発の設置や再稼働の可否は、科学的な知見だけからでは判断できない」
地震学は三重苦にあえいでいるという。複雑な仕組みで起こる地震は理論研究が難しい。
実験ができない。大地震はたまにしか起きないからデータが足りない。講演で限界を
語ったら、会場から「責任逃れだ」とやり返された。
地震の予測は難しいが、発生すれば何が起きたかは説明できてしまう。
「それを聞いた一般の人は将来のこともわかると思い込んでしまうのではないか」。
過剰な期待を危うく感じている。 (黒沢大陸)
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皆さま乙です! 新聞販売店にお願いして夕刊を探してもらったのですが、
10/30(連載第2回掲載)分はもうないです」とのことorz とりあえず第3回を手動コピペ。
本日分(第4回)は週末にでも。第1回は
>>260のリンク先で全文読めます。