世界・海外の地震スレ7〜地球は揺れる〜

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885M7.74(関東・甲信越)
【イタリア現地実況1】
日本人観光客ですが現地からです。地震の起きた街に滞在していますが、今は観光をやめてます
瓦礫の山に人が大勢埋まっているのに、処理班が全然足りないので、自分らが泊まっている
ホテルや他の観光客も、旅行をキャンセルして、救助を手伝っている状態です、実際の被害は
物凄いです、5Fの高さの建物はぺっしゃんこに潰れていたりですが
ヨーロッパなので、テントや食料に関しては問題ないようですが瓦礫
処理が余震が酷くて進んでいません、かなりの数の観光客も逃げる人は殆どいなくて、みんな
なにかしらの役に立つ方法を考えやっています、レスキューに聞いても手伝って欲しいとの事
なので(イタリアだから可能かな?)取り敢えずやっています
数人のイタリア人に一つの事を聞いてみました、それは、なぜ地震国なのに倒壊しそうな古い
建物を補強なりしないのですか?と、驚いた事に全員が(全員です)
こう言いました『イタリア人は、危険や命よりも美が優先する、死ぬ事より美しい物を後に残す
今までもそうやって歴史を繋いで来た、なぜならイタリア人とは、そういうものです』
この言葉にすべての答が詰まっているような気がしました
ではまた引き続き、現地の実況2と3入れます。さようなら。日本人より。
886M7.74(関東・甲信越):2009/04/07(火) 22:25:51.19 ID:8BtrqLni
【イタリア現地実況2】人々は建物の補強が足りないとか、国の基準はなってないと言う不満の
声は一切聞こえませんし、話しを振っても首をすくめて両手を上にの例のポーズです
おそらく美しい物が再優先という感覚が、2000年以上前からの常識として彼らにはあるようです
家が完全崩壊した人も、規格や建物の安全基準に対して文句を言ってる人は皆無です
イタリア人の美意識恐るべし、といった感じです彼らいわく、この土地の下には昔地震や災害で
埋まってしまったポンペイの街のような街が埋まっていて歴史とは、そういう物だという感覚が
染み付いているようです、個人的には凄い考え方をする人種だなと思いましたが、ヨーロッパ人
はみんなそういう感覚だと他の国からの旅行者達も言っています、おそらくキリスト教の
運命論的な物をそれぞれの人達の根っこの部分に持っているからかなと、思われます。
それにしても彼らの、美への意識、尊敬というものは殆どそのまま彼らのアイデンティティに
直結するものだと、今回は学べた気がします、日本ではどのように報道されているか知るよしも
ありませんが単に被害状況以外にも、色々な人種的な違いが興味深いです
あと泊まっているホテルも、宿泊客全員一致で自分達の部屋を、家を失った被災者達に提供
したり(お年寄り、妊婦、病人、子供達を部屋の中に)持っているテントを中庭に提供して
健康な人達とシェアしていますし、ホテルも勿論無料になり食事も無料で被災者達や自分達に
提供しています、食べ物、飲み物は全然問題がない事と、イタリア人は表向き裕福ではない
と言われていますが、資産保有その他、隠し財産を持っているので、飢えや病気に関しては心配
いらないようです、自分は今ヨーロッパを2年位かけて放浪中なのですが 日本との地震や
建物の安全へ対する考え方やとらえかたの違い、歴史感の違いが分かって興味深い時間を
過ごしています、あとレスキュー隊や消防士へのリスペクトの度合いが非常に高い事に驚きました
警察=泥棒はよく聞きますが消防士に対しては凄い尊敬がありますし、実際に瓦礫の非常に
危険な場所にも、胸でサッと十字を切ってどんどん突入して行きます
取り敢えずまた手伝いに行きますが、その前に実況3投下しときます、さようなら。日本人より。
887M7.74(関東・甲信越):2009/04/07(火) 22:30:06.12 ID:8BtrqLni
【イタリア現地実況3】
実際の現場でいくつか感じた事を無造作に書いてみますね
@イタリア人や欧米人は、建物の安全や規格よりは美しさを選ぶ、という事です、国が定めた
規格、基準決まりといった物に対してのアレルギーが根底にあるようです
A安全なコンクリートジャングルに住むなら、死んだ方がましという考えで生まれ育っている
B自国の政府や警察機構には憎しみそのものという感情を持っている(年齢、性別問わず)
C消防士やレスキュー隊には、全面的に尊敬、尊重がある
D消防士やレスキュー隊は国からの指示よりも現場の状況、状態優先で指示作業している
Eイタリア人は皆バラバラのイメージがあるが、物凄い団結力を見せる時がある
具体的には、男は全員救助活動に手を貸し、女性は食べ物や子供達の世話などの完璧な役割分担
F危険な場所で、入ってはいけない立入禁止区域でも勇敢な男が行くというと誰も止めない
(レスキュー隊がいない場合)あとでどうこう等と細かい事を言う人は一人もいない
G最後にお国柄の違いが分かりやすい例で見る事が出来たので、書いておきます。
大人が困難な状況にいる子供やお年寄り、動物に対して物凄く優しいという一例です
実際見て驚いたのは完全倒壊した建物の中に、人は残っていなかったが、飼い猫が居るはずだ
と子供が泣いていたらベロンベロンに酔っ払った爺さんがサッと胸に十字を切って瓦礫に突入して
20分位経過したら、なんと猫の首根っこを掴んで真っ白になりながら出て来た、更に驚いたのは
誰も爺さんを止めなかった事です、自分は危ないから止めた方がいいのではと、隣にいたのオヤジ
に聞いら『爺さんは男だろう、男が自分でやると決めたのだから誰にも止める権利はないのだ』
と言ってた、そして猫を救助して、みんな拍手喝采、子供は爺さんに抱き着いて一件落着と
思ったら、なんと爺さんまた瓦礫に突っ込で行きなんと子供のボロボロになった、正体不明の
ぬいぐるみをなぜか口にくわえて出て来た、爺さんが子供に一言
『これで寂しくはないよ、もう大丈夫だ』と言い残した後、大袈裟にぶっ倒れてしまい
それを見たみんなが、なぜか爆笑していた、爺さんは住民が差し出したワインを持って
フラフラしながら、どこかへ歩いて行ってしまいましたが、ヨーロッパ人の本質をあらわしているなと思いました