ウソップ「朝までお話しよう」
バギー「ウソップくん……本当にだいじょうぶかい?」
ウソップ「何が?」
バギー「できることなら……帰りたくないんだ。きみのことが心配で心配で……。
ひとりで宿題やれる? ゾロやサンジに意地悪されてもやり返してやれる?」
ウソップ「ばかにすんな! ひとりでちゃんとやれるよ。約束する!」
バギー「ちょ、ちょっとそのへんを散歩してくる……」
ウソップ「涙を見せたくなかったんだな。いいやつだなあ」
ルフィ「だれだっ。そこでにやにやしてるのは! なんだウソップか。
おれが寝ぼけてるところをよくも見たな。許せねえ!」
ウソップ「わあっ、バギ………」
ウソップ「けんかならバギーぬきでやろう」
ルフィ「ほほう……えらいな、おまえ。そうこなくっちゃ」
空き地では、ルフィはウソップを殴り続けていた。
ボロボロになって完全にのびてしまったウソップ。
ルフィ「どんなもんだい。二度とおれにさからうな」
ウソップ「待て! まだ負けないぞ」
ルフィ「なんだおまえ。まだなぐられたりないのか」
ウソップ「何を。勝負はこれからだ」
バギー「どこで何してんだ。最後の晩まで人に心配かけて」
ルフィ「ふう、ふう。これでこりたか。何度やっても同じことだぞ。はあ、はあ、いいかげんにあきらめろ」
ウソップ「ぼくだけの力できみに勝たないと……バギーが……安心して……帰れないんだ!」
ルフィ「知ったことか!」
更にウソップをぶん殴るルフィ。
ルフィ「いてて、やめろってば。悪かったおれの負けだ。許せ」
バギーは、ウソップにかけよった。
ウソップは全身アザだらけの姿でバギーに言う。
ウソップ「勝ったよ、ぼく」
ウソップ「見たろ、バギー。勝ったんだよ。ぼくひとりで。もう安心して帰れるだろバギー
家に帰り、布団に入って寝るウソップ。そしてその寝顔を、涙を流しながら見つめるバギー。
翌朝、ウソップが目を覚ますと、すでにそこにはもうバギーの姿は無かった。
ママ「バギちゃんは帰ったの?」
ウソップ「うん」
ガランとしてしまった自分の部屋で独り、座りながらウソップはつぶやく。
「バギー きみが帰ったら部屋ががらんとしちゃったよ。でも……
すぐになれると思う。だから………心配するなよバギー」
画バレ
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