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★都市部と農村部での義捐金の分配額の比較★
家屋が密集した大都市部は、被害総額に対して集まる義捐金が少ないため、1人あたりの
割り算をおこなうと額が少なくなってしまう。
これに対して、家屋がまばらで人口密度が少ない農村部は、都市部から集まる潤沢な
義捐金を少人数で分け合うことになるので、一世帯あたりの割付が多くなり、建築費用
が安いこともあいまって、義捐金で新築費用が賄えてしまう。
また、昨年の鳥取のように、村が税金で(ほとんどが国からの補助金財政だが)新築
費用をまるまる負担するようなこともある。これも赤字財政の都市部では考えられない
ことである。結果として、農村部の災害収支は大幅な黒字となる。
あまり報道されていないが、先般の山陰での大地震では、村からの補助金で自宅を
新築し、義捐金で新車を買ったというような冗談みたいな話が実在する。
10万人で山分けするのと1000万人で山分けするのでは額に100倍の違いがある
ということである。
(参考)大都市と農村による、「義捐金」の比較試算(2003年、豊野総合研究所試算)
一世帯に支給される義捐金の分配額
・一部損壊のケース
大都市(東京世田谷区、震度6) 1万1000円
農村(新潟県、村部) 187万4000円
・全壊のケース
大都市(東京世田谷区、震度6) 12万2000円
農村(新潟県、村部、震度6) 1872万9000円