Au・DION軍 ★ サイド174(?)

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627Classical名無しさん
 そこばくの虚しさを感じながら、それでも不安は消え去っていた。黒い何かがじわじわと染み込んできて、
なんとかしなきゃなんとかしなきゃと思う焦りの感情。あれが、嘘みたいにして消えている。
人間の気持ちなんて、単なる生理現象に過ぎないのではないかと思うと、なんだか笑えてくる。
 このあとどうしようか。自慰終了後の気だるさを利用して、眠ってしまうのも手だろう。
そう思いながら俺は、洗い終わったオナホールをいつもの日陰干しポイントに置いた。
 バイブレーション機能を働かせて、俺の携帯が鳴った。ウィーンという音を三回繰り返すと、
携帯は止まった。見ると、奈々瀬からのメールだった。タイトルのないメールを開くと本文には、
〈今家に着きました。〉とだけあった。異性への興味も情熱失った気だるさの中で、
俺はなんと返すべきだろうかと思う。せわしく親指を動かして〈おかえり〉とだけ打って、彼女に返信した。