【基本ルール】
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
生き残った一人だけが、元の世界に帰ること及び望んだ願いを叶えることができる。
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる
【スタート時の持ち物】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
但し義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
支給品として地図、コンパス、筆記用具、水、食料、時計、懐中電灯、
及び各作品や現実からランダムに選ばれたもの1〜3個が渡される。
【主催者】
・進行役
右上@ニコニコ動画
左上@ニコニコ動画
・黒幕
運営長@ニコニコ動画
【ステータス】
投下の最後に、その話に登場したキャラクターの状態・持ち物・行動指針などを表すステータスを書いてください。
テンプレはこちら。
【地名/○○日目・時間(深夜・早朝・昼間など)】
【キャラクター名@出典作品】
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(武器・あるいは防具として扱えるものはここ)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なものはここ)
[思考・状況](ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を殺す・○○を探す・○○と合流など。
複数可、書くときは優先順位の高い順に)
予約済み
◆w2G/OW/em6 弱音ハク
◆XksB4AwhxU 鏡音リン、キーボードクラッシャー
◆wgfucd.0Rw ブロントさん、七夜、渚
修正中
◆AXS9VRCTCU アレックス
◆KX.Hw4puWg 雪歩、ときちく
ああまた間違ってた、◆w2GさんのSSは投下済みです
あとドアラやるおの修正は来たっけ?
*、 *、 。*゚ *-+。・+。-*。+。*
/ ゚+、 ゚+、 *゚ ・゚ \ 。*゚
∩ *。 *。 +゚ ∩ *
(´・ω・`) +。 +。 ゚* (´・ω・`)
と ノ *゚ *゚ ・ 。ヽ、 つ
と、ノ ・゚ ・゚ +゚ * ヽ、 ⊃
~∪ *゚ *゚ * +゚ ∪~ ☆
+′ +′ +゚ ゚+。*。・+。-*。+。*゚
/ニYニヽ
(ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /) こ、これは
>>1乙じゃなくて
(((i ) /::::⌒`´⌒::::\ ( i))) でっていうの舌なんだから
/∠_| ,-) (-,|_ゝ \ 勘違いしないでっていうwwwww
( __ l ヽ__ノ ,__ )
\ |r-_,,..、; /
| | | .二二二二二二二二二 ̄ ̄>
| | |`| |  ̄>./
| `ー' | / /
/ <___/|
|______/
゚ | ・ | +o _,,....,,_ 。|o。 *。 |
*o ゚ |+ |・゚ .-"::::::::::::`::..、 ゚| o ○。
o○+ | |i ヽ:::::::::::::::::::::::::::`'::.、 +・ o |*
・+ ・ l |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ __ _____ ______ ゚| o ○。
゚ |i | + |::::ノ ヽ、ヽr-r'"´ (,´、_,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、・|*゚ + |
o。! |! ゚o _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ'r ´ ヽ、ン、 o ○。 |
。*゚ l ・ ゚ _..,,-"::::::rー''7コ-‐'/__,.!/ V、!__`; |ゝ、イ人レ/_ル=', i | | * ゚ |
*o゚ |! | "-..,,_r-'ァ'"´/ == == | == == .ヽイ i | o ゚。・ ゚
。 | ・ o ゚l O ,!イ´ ,' .| "" ,___, "" | "" ,___, "".| .|、i .|| + *|
|o |・゚ ( `! !/レi' ヽ _ン | ヽ _ン 「 !ノ i | |*゚・ +゚ |
o+ |!*。| y' ノ ! | L」 ノ| .| * ゚ |
・+ ・ l ノノ ( ,ハ ノ| ||ヽ、 ,イ| ||イ| / | *
*o゚ |! | ( ( ,.ヘ,)、 )>,、 _____, ,.イ レ ル`ー--─´ルレ レ´ ゚| o ○。
_|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_
> ___ <
\ \ /| / ヽ| |ヽ ム ヒ | |
> > | / | ̄| ̄ 月 ヒ | |
/ / | (___| /| ノ \ ノ L_い o o
特に異論はなさそうなのであれでお願いします。
いちもつ
いちょつ
乙です。
>>6 wiki見たら修正されてたよ
ちゃんと中日にいる選手じゃないかってことが書かれている
おお次スレに移行してた
>>1乙
前スレのステルスコンビ結成いいな!
これからどう動いてくれるか楽しみで仕方ない
コメント機能もいかにもニコニコっぽいアイテムでいいね
効果範囲の狭さとか周りへの影響も考えてあるし
スレ立て乙です。
やる夫、ドアラ、十六夜咲夜、スネークを予約します。
志村ー!トリトリ!
また鳥忘れてたorz
改めて、やる夫、ドアラ、十六夜咲夜、スネークを予約します。
>>6なんて組み合わせだ。いいセンスだ。
海原雄山を予約します。
20 :
Classical名無しさん:09/02/17 20:18 ID:IUxgttSk
知能指数(IQ)80でも総理大臣になれる事を実証した偉大な麻生太郎
知能指数(IQ)80でも総理大臣になれる事を実証した偉大な麻生太郎
知能指数(IQ)80でも総理大臣になれる事を実証した偉大な麻生太郎
知能指数(IQ)80でも総理大臣になれる事を実証した偉大な麻生太郎
知能指数(IQ)80でも総理大臣になれる事を実証した偉大な麻生太郎
知能指数(IQ)80でも総理大臣になれる事を実証した偉大な麻生太郎
知能指数(IQ)80でも総理大臣になれる事を実証した偉大な麻生太郎
実はもう結構前からできてたりする。
今から投下します。
さあ、支援の時間だ
海原雄山は結局、老兵専用A-10RCLから離れてしまった。
確かに強力な武器になりそうだが、雄山には起動ができても巧く扱えるはずも無かった。
もし空を飛んでも、着地が巧くできなければ、死有るのみなのだ。
雄山は空軍の兵士では無いのだ。食や美術に関しては人一倍造詣が深い雄山でも手に余る品だった。
だから日が明ければ目立ってしまうであろうこの戦闘機から離れた…
雄山は老兵専用A-10RCLから離れて、地図で言うところの北へと向かっていた。
雄山は戦闘機から離れたあと、地図、コンパス、筆記用具、水、食料、時計、懐中電灯と言った物を一つずつ見ていた。
そして雄山は水と食料に手をつけた。至高のコッペパンという名前のパンをこの雄山に渡すぐらいだ。
雄山の舌を満足させるのにふさわしい味なのだろう。
そう思い、雄山は水と食料を口の中に入れた……
「この食料と水を支給したのは誰だ!!」
言われるまでも無い。主催者である。
だが雄山は叫ばずにはいられなかった。
先ほどの至高のコッペパン見たときと同じぐらい、いやそれ以上激怒していた。
一言で言うと不味いのだ。
「なんだこの水は!まるで水道水だ!」
「そしてなんだこの食料は!!まるでゴミのようではないか!」
雄山は怒りに怒り狂っていた。あまりにも不味すぎて食料と水の一部を捨てる。
さすがに全部捨てるのはまずいと思ったのか、一部だけで留める。
「これでは至高のコッペパンとやらもしれておるな…」
「ふん!これでは士郎の作った物の方がまだマシというものだな。」
と自分で言っておいてある可能性に気づく。そう士郎がこの殺し合いにいる可能性だった…
支援しよう
至高の支援
あの主催者が説明していたホールでは士郎は居なかったが、この殺し合いに居ないとは限らない。
「士郎なんぞ居るはずも無い。勝手にしろ!」
言葉では否定するが、その言葉も少しトーンが弱かった。
やはり彼とて人の子である。息子の事を全面的に否定しているわけではない。
自分ほどではないが食に関しての造詣は深い。
雄山は士郎がこの殺し合いにいる可能性に気づくと、
先ほどの主催者の怒りはどこへやら、士郎の事ばかり考えるようになった。
「まさかな…あの道楽息子がいるはずも無い……」
さらに言葉のトーンが弱くなってくる雄山。
「ええい!あんな息子の事なぞ、今はどうでもいい!とりあえずこの殺し合いだ。」
勝手に自分で顔を赤くしたりしていた所を無理やりこの殺し合いの事を考えた…
とりあえずの自分のこれからの事である。
まず人を探すべきだと考える。先ほど地図を見たときの現在地を見た。南には川があったので今北に来ている。
地図で言うところのA-4のあたりである。おそらく東にはかなりの人がいるであろうと雄山は推測する。
なぜなら北にはそこまで人が集まりそうな施設が無かった。東は病院、図書館、ホテルといった施設がある。
雄山は北よりも東の方が情報を得られると思い、その足を東へと向け歩く。
次に主催者のことだ。一度ならず二度までも、雄山にとって馬鹿にしているとしか思えなかった。
「あの主催者どもめ…こんな食料と水そして至高と名のついたパン、この雄山を馬鹿にしてるのか…?」
「主催者クビだ!本当の至高のメニューというのを味あわせてやる。」
雄山は決めのだ。主催者を即刻引きずり出して、真の至高のメニューを味あわせてやると…
そして最後に士郎の事を…
「士郎なぞどうでもいい!居ようと居まいと勝手にしろ!!」
そう言っておきながら雄山は呟く。
「まあ居たら探してやらんことも無い…」
どこまでも素直になれない雄山だった…
なんというツンデレww
【A-4 草地/1日目・黎明】
【海原雄山@美味しんぼ】
[状態]:主催者に対しさらに激しい怒り、士郎のことがかなり気になる。
[装備]:無し。
[道具]:支給品一式 不明支給品0〜1 至高のコッペパン×10@ニコニコRPG A-10のマニュアル(英語)@現実?(おじいちゃんのエースコンバット6)
[思考・行動]
基本思考:主催者に文句を付け、真の至高のメニューを味あわせてやる。
1:士郎なぞしらんが、探してやらんことも無い。
2:人を探しに東へと向かう。
3:至高のコッペパンにこの食料と水…許せん!
4:これはドッキリとは思えないが、しかし……
※今の雄山は士郎の事で頭が一杯です。
※A-10はそのままA-5の草地に放置しました。
※至高のコッペパンは未喫食です。どんな味なのか、食べた雄山が認識を改めるかどうかは不明ですが雄山は食う気が失せました。
※A-10のマニュアルは英語で書かれており、専門的な用語も混じっているので、個人差はありますが内容を把握するには時間がかかります。
また、マニュアルを読めば機体の始動くらいは出来るようになりますが、方法が分かるだけで、巧く機体を飛ばせるかどうかは本人次第です。
※尚、雄山は海外の美食を探して幾度となく渡航している為、一定の英語はわかります。
※A-10の離着陸に必要な距離が何エリア分になるかは不明ですが、最低一エリア分の平らな直線は見積もっておいた方が無難です。
※A-10は本来攻撃機に分類される物ですが、雄山は単純に戦闘機としか認識していません。
短いですが投下完了です。
投下乙!
雄山ツンデレ過ぎるw
ツンデレすぎてこっちが恥ずかしくなってくるわw
投下乙です
どう見てもツンデレです本当に(ry
士郎居なくて良かったね、としか(汗
ところでA-10操縦できる人間って居るの?
グラハムなら行けると今まで思ってたけど、制動や挙動がフラッグとはまるっきり違うだろうし。
……これは下手したらあの世への片道切符かも知れない。
投下乙!
雄山wwwwwwwwwwwwwwwwww
はい。いい加減見飽きたと思われますが、修正投下致しました。
今度大きなヘマがあったら破棄したいと思います。
主催者に料理を振る舞ってどうするwwwww
航空機だからといって、飛ばす必要はないんだぜ?
浮かばない程度の速度でタキシングさせた方がよっぽど安全。
変わった形の車だと思えばいいんだ。
>>39 冗談のつもりで伯方の塩を目指してたらドラえもんになったw
エラーIDおめ
今更だけどバクラって闇の方だったんだね。闇マリクってあったし普通のバクラがくるかと思ってた
獏良(宿主)の方は原作だと電波なネタキャラ臭がただよってるけど
アニメでは出番カットされまくりでニコニコでの把握が難しいし、
バクラ単体での参加もいい選択なんじゃないかと思う
名簿に「バクラ」で乗るのか「獏良了」で乗るのかが気になるな
千年リングが離れた場合どうなるんだ?
ん?闇の方ってのは、古代の盗賊王バクラのこと?
だったら獏良了とは別人でしょ
体が獏良了で、闇人格が表に出てるだけなら、千年リング外せば元に戻るんじゃないの?
>>36 何度も修正乙でした。分かってもらえてほっとしたんだぜ
これで大丈夫だと思います
>>46 SS嫁、今回宿主はいない
外したり壊れたら死ぬかもな。
書き手に任せよう
外そうが壊そうが戻ってきそうな気もするがな。
外人が遊戯王を簡略化してアテレコしている動画があって、
その中で本田が「行けッ、千年フリスビーッ!」ってリングを投げ捨てるシーンで、クソ吹いたのを思い出した。
確か原作で遊戯が王様になっているとき、千年パズルを外したことがあった。
外しても王様が表に出たまんまだったから、少なくとも外す程度では変化はない。
アニメでは千年リングが王様の手元にあったのに闇人格が出てきた事もあったから多分壊れない限り大丈夫
リングの能力を考えれば身に着けているかいないかに関しては対策を事前に練っておけばどうにでもなる
というか、このバクラは獏良了の外見をしているけど中身は表人格無し闇オンリーの特殊設定で
リングの有無とか元々影響無いようされてると思ったんだけど、解釈合ってる?
ブロントさん、渚、七夜投下します
「……おいィ? 何いきなり殺されてる訳? そういうのはちょとsYレならんしょ・・?」
ブロントさんの言葉に応える者は誰もいない
ブロントさんの眼前に広がるは血の華。
苦悶の表情を浮かべたまま事切れた囲炉裏の体から流れた血は既に固まりはじめ、周囲に血の跡を作り上げている。
その無惨な姿に顔を顰めながら、ブロントさんはその手に魔力を込め、生半可なナイトには真似できないホーリーで近くの民家の庭に穴を空けた。
この殺し合いの場で最初に出会った仲間をこのまま放置して置く訳にはいかない。
MPは消費するが、穴を掘る類の支給品が無い現状、効率的に穴を掘る手段がこれしかない。
人一人が入れる程度の大きさまで穴を広げると、自分が汚れる事も厭わずに血まみれの囲炉裏を担ぎ上げた。
冷たくなった囲炉裏の体を抱えながら、ブロントさんは己の失策を思い起こす。
(何があってもPTを守るのが真のナイト
この貧弱一般人である囲炉裏を守らなければならなかった事は確定的に明らか
でもこいつはこの世界でひっそりと幕を閉じる事になった
しかも勝手に死ぬのならまだしも俺の出した指示で)
「……ならこいつを死なせたのは俺である事は確定的に明らか
守るどころか死なせるようなナイトは真のナイトではにい
俺が調子ぶっこき過ぎてた結果だよ?」
囲炉裏はあの少女を見ておかしいと言っていた。
気に食わない二人もあの少女から先に襲ってきていたと言っていた。
しかし自分はその三人の言葉も聞かず、自分の主観で決めつけて動いた結果がこれである。
叫び声が聞こえた時も心のどこかで自分はナイトだから間に合うと根拠なく思っていた。とんずらも使って駆けつけた。
しかし時既に遅く、囲炉裏は帰らぬ人となっていた。
自分の行動から起きた代償はかなり大きい。
囲炉裏を穴に埋め、土をかけながら思う。これからは自分は何をすべきか。
右上と左上をズタズタにするという目標は変わらない。それまでにどう動くかだ。
「ナイトはPTを守るジジョブ
今の俺は真のナイトではにいがジョブはナイト
ならこれ以上犠牲を出さないようにする事がナイトの務め
だがそれよりも前にやらなければならない事が一つある」
囲炉裏を殺害した少女。
囲炉裏の持っていたナイフとデイパックに入っていた他の支給品が無い事から、それを持っていったのは十中八九彼女。
墓を掘り、囲炉裏を埋葬するのに時間がかかってしまったが、まだそう遠くへは行っていないだろう。
「あいつを捕まえて囲炉裏の墓の前で謝らせて二度とこんな事しないよう誓わせる
かなぐり捨てても誓わせる
PTを守るナイトだし謙虚で広大な心の持ち主だから殺す事はしない
でも二度目はない」
今、自分が一番すべき事を定め、ブロントさんはその少女、野々原渚を探すべく踵を返す。
「……すまにい
生きて帰ったら墓前にジュースを奢ってやろう」
そう、今は亡きPTに誓い、ブロントさんは駆け出した。
ある民家の明かりの点いていない浴場にシャワーの音が響く。
艶のある長髪、小ぶりの胸やぷりんとしたお尻、ほっそりとした腕にすらりと生えた足。
渚の若く瑞々しい肌をシャワーの水は余す所無く濡らしていく。
「〜♪」
鼻歌混じりに、虫二匹を殺す時に着いた汚れを落とす為に、泡に塗れたタオルをその裸身に擦り付ける。
少々傷口にしみるが汚らわしい血を落とす為ならと我慢する。
特に返り血を多く浴びた両手を念入りに洗い、体に着いた泡を洗い流すと、渚は一息着いた。
「本当はお風呂が良かったけどしょうがないよね」
囲炉裏を殺害した際に囲炉裏が出した絶叫。それを聞けば少なくとも彼の仲間は駆けつけてくる。
折角住宅地にいるので汚れを落としたいが長居はできない。故に渚は短い時間で済むシャワーで汚れを洗い流すという折衷案を取ったのだった。
少々不便ではあるが、遠目から人がいるとバレない様に浴場の明かりも点けていない。
懸念事項であった血まみれの服も、支給品に紛れていた赤いチャイナ服があったので、さっさと処分した。
浴場から出てバスタオルで体を拭き、ドライヤーが無い事に不満を覚えながら下着とチャイナ服を着込んで廊下へと繋がるドアを空けた。
「……っ!?」
瞬間、渚は誰かの気配を感じ立ち止まる。左手にあるリビングへと視線を移した。
月明かりに照らされたリビングにあるのは渚の持ってきたデイパックが二つとサバイバルナイフ、侵入の為に割ったガラスの破片だけの筈。
だが、ソファの上、気怠げに腰掛けている人影が一人。
学生服を着たひどく冷たい笑顔を浮かべた男、七夜志貴の姿があった。
「こんばんは。勝手に入らせて貰ったが、まぁキミにとっても他人の家だ。特に断りを入れる必要もないだろ?」
「……誰?」
「どこにでもいる殺人鬼さ、相手を探してたら浴場から歌が聞こえたもんでね。
強姦魔って訳じゃないから、歌姫が来るまでここで待たせてもらったってとこさ」
殺人鬼、その言葉に緊張が走る。
自分のデイパックまでは後数歩。
七夜の話しを聞きながら、渚は七夜という人間の観察をする。
(年は同じぐらいみたいだけど、とりあえずあいつはお兄ちゃんじゃない。
お兄ちゃんは殺人鬼なんかじゃないし、もっと優しい目をしてるもん)
「ああ、そうだ。俺の性に合っている武器があったんでね。
勝手で悪いが俺の武器とキミのナイフ、交換させてもらったよ。
元の性能は俺に支給された武器の方がいいんだが、些か大きすぎて俺には扱いづらい。
慣れない武器なんざ極力使わないに超した事はないだろ?」
そう言いながら七夜は自分の手に持ったサバイバルナイフを見せ、その後、渚のデイパックがあるテーブルの上に置かれた緋想の剣を指差した。
渚は罠が無いか七夜への警戒を強めながら恐る恐る自分のデイパックに触れ、特に異常がないかを確認する。
それを見て七夜はおかしそうに笑い出した。
「随分と用心深いんだな。安心しろ、罠なんて仕掛けてないさ。俺の趣味じゃない」
「……殺人鬼の言う事なんて信頼できると思う?」
「ごもっとも。だが信じてもらう他はないな。
折角、大手を振って殺し合えるんだ、同じ殺すにしても、一方的な殺しってのはあまり好ましくない。
やるなら徹底的にやり合わないとな。
これなら殺人鬼らしくて説得力があるだろ?」
愉しそうに笑う七夜を尻目に、渚は恐る恐る引き寄せた緋想の剣を調べる。
専門知識は無いが、見た感じ特に罠は仕掛けられていない。
七夜の言から考えても罠は本当に仕掛けていないのだろう。
ならば、すべき事は目の前の障害の処理。七夜に対し殺意を込めて渚は緋想の剣を構えた。
その様子に七夜は満足げに頬を緩める。
「ああ、やっぱりこっち側の相手ってのはいいな。
何も無しに互いに殺し合う状況になれる」
「こっち側? 私とあなたを一緒にしないでくれる?」
「ハ――、まあ認めなくても構わないさ。
キミが認めていなくても事実としてキミはこっち側だ。
少なくともまともな人間じゃない」
「私はまともな人間だもん!! お兄ちゃんと同じ、まともな人間!!」
鬼気迫る表情で渚が叫ぶ。
対する七夜は兄という単語に微かに反応をしめす
「兄? ああ、なるほど。それがキミの殺す理由か。
やれやれ、妹って人種はこっち側になる確率でも高いのかね?」
「だから――!」
「さっきも言ったぜ? 認めなくても事実としてキミはこっち側だ。
人を殺す事を厭わない時点でまともじゃないのさ。
――俺もキミもな」
「……っ!! うるさぁぁぁぁぁぁぁいっ!!!」
渚は激昂し、緋想の剣を片手に一足飛びに駆けた。
この殺し合いの場において会った虫の中でも殊更不快な虫だった。
殺人鬼と一緒にされる事が、言外に自分と兄が違う人種だと、決定的な溝がある人種だというように聞こえた
(私はお兄ちゃんと同じ側だもん! 殺人鬼なんかと一緒にしないで!)
怒り一色に染まった渚を見て、七夜は溜め息をつく。そこには明らかな失望の色があった。
渚は少女とは思えない身体能力で飛び出し右斜め下、一歩踏み込みながら右斜め上、振りかぶりながらの横一閃と三種の斬撃を続けざまに繰り出す。
だが七夜はそれを全て紙一重で躱した。
弱点を突く緋想の剣とて当たらなければどうという事はない。
>>51 それでいい。
千年リングがバクラにとって
心臓くらい重要か、巻いてるシルバー程度のものかどうかという話し。
驚愕に染まりながら、渚は更に攻撃を繰り出そうとするが、七夜が不意に視界から消えた瞬間、足に衝撃が走り体勢を崩した。
「きゃあ!?」
地面に盛大に尻餅を着いて、初めて渚はしゃがんだ七夜に足を払われた事に気づいた。
慌てて体勢を立て直す渚を、七夜は冷ややかな目で見つめている。
「興が冷めた」
一言そう呟いた七夜の目を見て、渚は動きが停止した。
七夜から放たれた物、それは渚の狂気を吹き飛ばして尚余りある、圧倒的な殺意。
「挑発するような事をいった俺にも落ち度はあるとはいえ、あまりにもお粗末すぎる。
感情に流されて突っ込む事しかできないなんて三流以下だ。
感情を抑制できないなら、せめて俺の知り合いみたいにでたらめな力をつけてからにしろ。
……最初にあった咲夜さんを基準で考えてたせいか期待値が大きかったのかもな。
何にしろあの程度しかできないって言うんなら、キミには失望する他ない」
不機嫌になっていく七夜に対し、渚は一言も発さない。いや、発せない。
十数年という平凡な生涯の中、殺意を向けた事はあったとしても殺意をむけられた経験なぞ一回も無かった。
産まれて初めて浴びた殺意に渚は後ずさり、怯える事しかできない。
今までに感じた事もない恐怖に苛まれながらも、渚はこの状況をどうするか考える。
さっきの一戦から正攻法は無理。ならば奇策を使うしか無い。
かといって自分の手にある緋想の剣だけでできる事はたかが知れ、今更デイパックを開く猶予もない。
どうする? 渚は思考の迷宮に入りかける。
その時、テーブルの上に置いてあった物が渚の指に触れた。
それを見た時、渚の脳裏に一つの考えが浮かんだ。
(……これなら!)
僅かに見えた希望。それを手に隠しながら、彼女は自らのデイパックの近くでへたりこんだ。
それを観念したと見た七夜は、溜め息をついた後、一歩一歩、渚目がけ進んでいく。
「まぁ、ナイフの例に一撃で終わらせてやる。
――その魂、極彩と散れ」
(今だ!)
七夜がナイフを構えた瞬間、渚は手に持った瓶を七夜に向けて投げつけた。
「な――!?」
不意を突かれた七夜は咄嗟にナイフで瓶を切断する。
その瞬間切断された瓶から舞い上がった胡椒が七夜の鼻孔を容赦なく蹂躙する。
刹那、渚はデイパックを担ぎながら、テーブルを踏み台にして飛び出した。
盛大なくしゃみをBGMに目指すのは、自分で空けたガラスの穴。
渚の取った手段は攻撃ではなく逃走。強烈な殺意に当てられた渚の本能が目の前の殺人鬼に立ち向かう事を否としたのだ。
(助かった! これで)
「――計略 『退路遮断』」
妨 害 ――INTERRUPT――
「息絶えるがいい」
(――え?)
七夜の声に続いて聞き覚えのない少女の声が響く。
次の瞬間、渚はガラスの穴から逃げようとして、見えない壁と衝突した。
「うあっ!」
何が起きたのか理解できなかった渚が、穴に向けて手を伸ばす。
だが穴より前に見えない壁があり、それから先へは進めない。
「え? 何で!? 何でなのよぉ!?」
「何も武器っていうのは刃物や銃だけじゃない……っくしゅ!!」
ヒステリーを起こした渚は、後ろから聞こえる声にびくりと反応する。
振り向くとそこにはサディスティックな笑顔と共に消えていく少女と、その少女の姿が描かれたカードを片手に、こちらを見下ろす七夜の姿があった。
「UC(アンコモン)董白。計略は退路遮断、文字通り相手の逃げ道を塞ぐ効果だ。
何かの役に立つかと懐に忍ばせておいたが、まさかこんなところで役に立つとはな。
ま、これから24時間使えないのは泣き所だが」
「あ……、ああ……」
冷ややかに笑う死神を前に渚の顔が絶望に染まった。
僅かな希望があった分、その絶望の度合いも深い物となる。
「手違えたな。
あの場で目くらましに成功した時に俺を殺せばキミは助かったんだ。
だってのにキミはよりにもよって逃げ出した。
まったく、つくづく使えないよ、キミは」
既に手詰まり。自力での生還のチャンス万に一つもない。
渚に待つのはもはや死のみ。
(お兄ちゃん……)
この状況でも尚思い出せない兄に、渚は人知らず助けを求めていた。
また、夕食を作ってあげたい。
また、買い物に行きたい。
また、ちょっとした我が侭を言って困らせたい。
また、手を繋いで歩きたい
――また、一緒に暮らして笑いあいたい。だから
(助けてよ……、お兄ちゃん……)
恐怖に目を瞑る渚の目から涙がこぼれる。
そして殺人鬼は無力な少女に無慈悲な一撃を振り下ろす。
……筈だった。
「生半可なナイトには真似できないホーリー!」
声と共に、部屋に極光が瞬いた。
ジャリ、と渚の前に立ちはだかる人の影。
(え? ……お兄ちゃん?)
聞き覚えのある声に思わず目を見開いた渚。
銀の神に褐色の肌、尖った耳に甲冑を纏った騎士。
渚の眼前に立っていたのは兄ではなく、渚が殺した虫の仲間だったコスプレ男だった。
何故、そのコスプレ男がここにいるのか、仇討ちか、はたまた別の目的か。
少なくともまだ助かってない事だけは理解できた。
間に合った、とブロントさんは内心安堵の溜め息をつく。
渚を探していた際に急に聞こえた怒声を頼りに、くまなく近隣の民家を探していると、絶体絶命な状況の彼女を発見したのだった。
何故チャイナ服なのか疑問に思ったが、それを思考の片隅に追いやり、ナイフを構えた七夜をブロントさんは睨みつける。
「おいィ? なにいきなり殺そうとしてるわけ? マジでかなぐり捨てンぞ?」
「なんだアンタ? そいつの仲間か?」
「……いや、俺のPTの仇だ」
仇。
これだけで渚には目の前の男が何の為にやってきたのか予想がついた。
助かったと思った矢先に来たのはまたピンチ。渚は自分の不運を呪った。
だからこそ、渚は次の言葉に耳を疑ったのだった。
「だが殺すかどうかと問われればどちらかと言うと大反対だな」
平然と言ってのけたブロントさんを七夜は興味深そうに見つめる。
「わからないな。なんでまた仲間の仇を殺さないんだ?」
「ナイトはPTを守るジョブだし俺は謙虚で広大な心の持ち主だから人殺しはしない
それにこいつがこの世界でひっそりと幕を閉じた所で囲炉裏が帰ってこないのは確定的に明らか
なら俺はこいつに囲炉裏の墓前でもう人殺しはしないよう誓わせる
かなぐり捨ててでも誓わせる」
その発言に七夜は一瞬呆然とした表情を浮かべた。
だが、ぽかんとした口は次第に三日月を作り上げ、愉悦の表情を浮かべる。
「アンタ、それを本気で言ってるのか?
だとしたら希代の大莫迦だ。
そいつはこっち側の人間だよ。殺しをやめるなんてできやしない」
「俺がどうやって大莫迦だって証拠だよ
一念岩も通すという名セリフを知らないのかよ」
「……まあ、いいさ。俺としては殺せればそれでいいし、アンタのほうがそいつより殺し甲斐がありそうだ」
そう言って七夜はナイフを構える。
が、ブロントさんは武器を持つ素振りすら見せず一言言い放った。
「黄金の鉄の塊で出来ているナイトが布装備のジョブに遅れをとるはずはない
だがここで俺が戦うと思ったかよ?。フラッシュ!」
「っ!?」
「バックステッポ&とんずら!!」
瞬間、先ほどよりも数倍の光量を持つ光が七夜を襲った。
怯んだ隙にもの凄い速さで遠ざかる足音。
七夜の視界が戻った時、そこには誰も残っていなかった。
「退路遮断も時間切れ。少し時間をかけすぎたか」
逃がした獲物は2体。一人はどうでもいいとして、もう一人はなかなか楽しめそうな相手だった。
逃がした魚は大きかったかな? と呟きながら七夜は踵を返した。
七夜は思う。咲夜しかり包帯の男しかり鎧の男しかり、なんとも殺し甲斐のある相手なのかと。
そいつらとの本気での再戦や、まだ見ぬ強敵との殺し合いを思い浮かべると、クリスマスを前にした子供の様に、無性にうきうきしてしまう。
「本当、飽きないなぁここは。さて、時間はまだあるんだ。これからに備えて少し休んでから行くか」
デイパックを肩にかけ、殺人鬼は何かないかと台所へと向かった。
【B−2 西部 民家/一日目 黎明】
【七夜志貴@MUGEN】
[状態]:普通
[装備]:サバイバルナイフ@現実
[道具]:基本支給品、三国志大戦カード(UC董白)@三国志大戦、ランダム支給品0〜1(支給品は確認済み)
[思考・状況]基本思考:殺し合いをする
1:とりあえず一休み。
2:『殺し合い』をする。
3:死んでも構わない。
4:白いの(ときちく)が気になるが後回し。
5:あの女(渚)はどうでもいいが鎧の男(ブロントさん)とは殺し合ってみたい。
※備考
・十六夜咲夜の名前を知りました。
・ときちくは姿しか知りません。
・咲夜の能力を推察しました。
盛り上がった地面の上に石が置かれた簡素な墓。
その前にいるのはチャイナ服を着た少女、渚と、甲冑を纏った青年、ブロントさん。
七夜と対峙したブロントさんは、実力が未知数の七夜を倒す事よりも、確実に渚を守る為に彼女を担いでの逃走を選んだ。
渚を担ぎながら、とんずらとバックステッポの合わせ技でカカッと逃げ出してきたブロントさんが向かった場所がここだった。
逃走中、どう話せばいいのか考えていたブロントさんだが、ここに着き、渚を降ろした途端、彼女は一言謝ったのだった。
「お兄ちゃんがここにいるかも知れなくて、私、お兄ちゃんを生き残らせようとして必死で……」
そう今にも泣き出しそうな顔をしながら言う渚の頭を、ブロントは黙って撫でた。
「安心しろPTを守るのがナイト
もしここにお前の兄がいたらナイトである俺が守るという事は確定的に明らか
だからこんな事はもうやめて今までに殺した人に謝って罪を償っテ!」
「……うん」
変な言い回しではあるが、言いたいことは理解した渚は、囲炉裏の墓の前で手を合わせた。
「ごめんなさい」
一言の謝罪が風に乗って消えた。
それを無言で見つめていたブロントさんもまた、墓前に手を合わせる。
少しの間、そうした後、ブロントさんは目を開いた。
「とりあえずお前が襲いかかったあのいけすかない二人に謝りにいくべき
でないとお前が殺し合いに乗っているという情報がこの殺し合いの場に流されてリアルで痛い目を見る事になる」
「……そうですね」
「それとこの緋想の剣は本当に俺が使っていいのか?」
「はい、私じゃ使えこなせそうにないですし」
「こんな高性能の装備をくれるとはさすがに妹は格が違った」
そう言いながら二人は囲炉裏の墓を後にした。
……デイパックを担いだコスプレ男が先に歩いていくのを確認して、私は内心ほくそ笑んだ。
あの場に乱入してきて、仇と言われた時はどうなるかと思ったが、こいつは私の予想外の事を言ってのけたのだ。
人殺しはしないよう誓わせる。あの殺人鬼じゃないけど本当に馬鹿みたい。
私にはお兄ちゃん以外は誰もいらない。
というより、お兄ちゃん以外の虫を掃除しないとお兄ちゃんを守れないんだもん。私がやめる訳ないじゃない。
『お兄ちゃんを守る為に殺した』
私、一言も嘘はついてないし、その為に動くのこれからも変わらない。
ついでに言えばもう殺さないなんて言ってないのに、本当、お兄ちゃん以外の男の人って馬鹿だよね。
ただ、あの殺人鬼みたいに私じゃどうしようもない相手がいるのも事実。
なら、どうやって対処するか? 決まっている。虫同士潰し合わせればいいんだ。
そしてこのコスプレ男みたいなお人好しにお兄ちゃんを守らせて、最後になったら不意を突いて殺せばいいだけ。
それと、無闇に虫を掃除して回ったのは私も失敗したと反省する。
こいつも言っていたが、もしお兄ちゃんにそんな話しがいったら大変、お兄ちゃんは信じないだろうけど、どっちにしろお兄ちゃんを悲しませる事になっちゃう。
だからそんな事いうお喋り毒虫はなんとかしないと。
ねえ、私、お兄ちゃんを助ける為ならなんだってするよ?
嫌いな相手に頭も下げるし、邪魔な奴をばれないように殺す。
だから、待っててねお兄ちゃん。一緒に帰ろう?
【B−2 西部 住宅街/一日目 黎明】
【ブロントさん@ネットゲーム実況板】
[状態]: 軽い打撲や切り傷を全身に負っているが行動にしstyうはない、軽い疲労、防具がやや損傷、左篭手が大破
[装備]:緋想の剣@東方project
[道具]:支給品一式×2、ランダム支給品0〜2(剣などの武器はない)
[思考・状況]基本思考:右上と左上を倒し真のエンディングを迎えひっそりとリアルより充実したヴァナ生活を送る。
1:渚と渚の兄を守る
2:あの二人を見つけ渚を謝らせる
3:出会ったやつに話しかけ出来れば仲間にして敵対するようならばカカッと対処する。
【備考】
※メタ知識に関しては不明だがそんなものはなくてもブロントさんはうろたえない
※ナイトの防具一式はもはやブロントさんの普段着であるので奪われるわけがない
※流石に人が死んだので自分の行動に関してどちらかというと大反省したようです。
【野々原渚@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ】
[状態]:ヤンデレ、全身に軽い切り傷、腹部にダメージ(中)
[装備]:チャイナ服@現実
[道具]:支給品一式×2、タバコ一箱@メタルギアシリーズ、北条鉄平の首、北条鉄平の首輪、不明支給品0〜5
[思考・状況]
1:ブロントさんを利用してお兄ちゃんと自分を守ってもらう。
2:あの二人を見つけて、自分の風評が流れるのを防ぐ
3:意地汚い虫はみんな殺す。
4:料理の材料を調達する?
【三国志大戦カード@三国志大戦】
計略を叫ぶことでその計略を自己か相手、味方等決まった対象にかける事ができる。全ての効果に制限時間あり。また1回使用につき24時間使用不可。
一枚で支給品一つの計算
UC董白 計略『退路遮断』
ロワ内効果というか解釈:かかった相手だけが通れなくなる不可視の壁を作り出す。一定時間で消える
【チャイナ服@現実】
スリットの入った赤いチャイナ服。
以上で投下終了します。
三国志大戦カードに関して「これはどうよ?」という意見が多かった場合は差し替え版を投下します。
ブロントさんなんてギャグ担当だと思っていた時期が俺にもありました
投下乙。
ブロントさん余りにも格好良過ぎるでしょう?
全然反省してない渚マジでかなぐり捨てんぞ?
いつも中二病な七夜も流石にロワだと冴えるな
三国志大戦は全然知らないのでスルー
緋想の剣すごいですね(使ってないけど)
渚の病みっぷりに磨きがかかってきて素敵だ・・・
渚の思考・状況欄に抜けがあったので修正します。
[思考・状況]
1:ブロントさんを利用してお兄ちゃんと自分を守ってもらう。
2:あの二人を見つけて、自分の風評が流れるのを防ぐ
3:表立っての殺しはしない
4:最終的に意地汚い虫はみんな殺すが強い奴は潰し合わせる。
5:料理の材料を調達する?
せんせー。七夜は包帯の男と会ってないよー
七夜が出会った人物は咲夜さん、ときちく。
前者はメイドだし、後者は白いフードだぜ。
>>84 すみません、タケモトの容姿と混ざっていたみたいです。
wiki掲載時に修正させていただきます。
投下乙です
ブロントさんの格がうなぎ登りになったのは確定的明らか。沢山の人を守ってほしいぜ…
だが妹、テメーはダメだ
でも妹みたいなのは長生きする…よく言うだろ?憎まれっ子世にはば…なんとかって
あのタイミングでこのメンバーとは!とかなり内心かなりヒヤヒヤしたけどかっこいいブロントさんを見れて私は満足です。かゆ・・・うま・・・。
さすが妹!俺たちにできないことを簡単にやってのける!
そこに痺れる!憧れる!
渚可愛いよ渚
僕の妹になってよ
ところでリンとキークラの予約、期限過ぎてないか?
やる夫、ドアラ、スプーだぁ! 予約します
やる夫、ドアラはすでに予約されています。
>>18参照。
>>91 連絡がないなら予約切れでいいんじゃない?
赤いチャイナ服…前回にもいましたね。
馬岱とローゼン閣下の予約がこないな・・・
アレックスの人と雪歩の人はあれで完成?
>>99 俺のは完成です。
…いや、また何か不備があったのならばアレですが
>>95 毎日連絡する必要は無いが、予約期限過ぎてる以上何らかの連絡はするべき
>>99 雪歩もアレックスも問題ないと思う
ただブロント語録からそれらしき発言を切り貼りしるんじゃなく、改変と独自のいかにもなブロント語をつかうとはあもりにも素晴らしすぎるでしょ
書き手が1級ブロンティストであることは確定的に明らか
盾役であるナイトがきちんと理解されたことも重なり俺の嬉しさは留まるところがつきにい
あとはネットゲーム実況板というねつ造がネ実に治れば俺の喜びは有頂天!
>>101 本当ですか?ありがとうございます。
ですが、自分は現在ケータイで書き込みをしており、
パソコンの方は家族が使っているので、
代理投下を依頼したいのですが・・・
あれ、再投下必要?
絶望律子スプーて修正後再投下されたっけ?
>>104 間違えました。
Wikiの再編集をお願いします。
ありがとうございます。…あれ?目からブリオッシュが(ry
…良かったら閣下、馬岱を予約したいのですが、良いでしょうか?
ふむ、アレックスはこれで修正完了かな?
ならアレックス、KAITO、弱音ハク、赤木しげるの四名を予約しますー
大戦から董白とは、なるほどいいセンスだ。
できれば大戦動画(トンヌラ、やよい、花関索、ロザリンド等)と関係ありそうなカードも出して欲しいところ
後、士気2の計略だし制限時間もう少し短くていいのでは?
萩原雪歩、ときちく 予約します
繋ぎになると思いますが
いや、ハクの予約は投下済みでしょ
>>109 まあ董白も主役の架空戦記があったり大戦系列の動画ではよく出るのでいいかなぁなどと。
あと士気に関しては、カードごとに時間が違うと使用可能まで時間の把握が面倒くさくなりそうなのでならDMと使用制限は一緒でいいやといった感じで統一を考えた次第です。
うわあああ、正式に投下されるの待ってたらもう予約されてるwwww
なんという激戦区・・・期待してるぞお二方
>>113 董白主役というとツンデレ呂姫がでるアレかな?
自分が言いたかったのは、改変カードにしたり、カード設定を動画内でのやつするとかいう意味で伝えたかった解りにくくて申し訳ない!!
確かに制限時間変えるのは把握大変かも、プレイしてても士気把握って結構大変だしね
ハクについては
>>6で投下済みと言われてますので予約しても大丈夫……なはず
出来上がった!わーい!
という事で閣下と馬岱投下します
「…俺は殺し合いに乗る」
「…そうか」
特に驚く素振りを見せずに閣下の表情は暗くなる。
それは閣下にとってみたら「無謀」と言わざるを得なかった。
閣下の手には銃。馬岱の手には箒。
常識的に考えてゲームに乗るといってもここで閣下を殺す事はほぼ不可能だった。
「…若者よ。一応聞いておこう。この殺し合いに乗っているのは分かった。だが仮にここで私を殺すのはほぼ不可能に近いのでは―――」
そこまで言ったところで閣下の話は遮られる。
それと同時に起こる喉への痛み。更には呼吸も出来なくなる。
その息苦しさと薄れゆく意識の中、目の前の青年の箒が、自分の喉に当てられるのが分かった。
その箒は喉を貫通する事は無くとも、閣下の息を止めるには充分だった。
段々と体の感触は無くなっていき、足の膝が地面につく。
それと同時に閣下の体は崩れるようにして地面に倒れた。
(…はは。人を疑うのは、政治家としての必須科目だったとゆうのにな)
閣下はその銃がいつの間にか馬岱の手に渡られた事をほぼ無いといっても過言では無い意識で感じ取る。
馬岱は閣下に銃を向け、そこで引き金を引いた。
「お、ざわ…お前と…さい、ごに、決着を着けたかったな…でき、たら、マスコミが関…与しな、いとこ、ろへ…」
日本の総理大臣、ローゼン閣下…いや、麻生太郎は、自身の誇り、議員バッチを握りしめながら、その生涯を閉じた。
【ローゼン閣下@国連無双】死亡
支
閣下支援
◇◇◇
「…死んだか」
もう動かない閣下を見ながら馬岱は呟く。
何故馬岱がこの殺し合いに乗ったのか―――
それはただ単に「自分の力」を試す為。
自分の主、呂布や大魔王などには力は及ばないかもしれない。
だがしかし。それは承知でこの殺し合いの場で、自分の力を試したくなったのだ。
「…待ってろよ、強い奴等。俺がすぐに殺してやるからな…」
馬岱は箒と銃を握りしめると同時に閣下のディパックの確認をする。
「…チッ。この銃以外の支給品は無し、か」
馬岱は閣下に支給されたのは銃だけだと思うと、落胆した。
…だが、そんなディパックの奥に、キラッ☆と光るカードが見えた。
「…これは…!?」
馬岱が手に取ったカードに書かれていたのはやけに変なポーズを決めた男の絵。そしてその左には―――
「…兄、上?」
「馬超」
…そう、馬岱の実の兄の名前がそこに書かれていたのだった…
ビルの外では、朝日が昇ろうとしていた。
【A-1/オフィスビル/1日目・早朝】
【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:健康
[装備]:竹箒@東方project、銃(14/15)@現実、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦
[道具]:基本支給品モンスターボール(中身は不明)@ポケットモンスター
[思考・状況]
1、なんだこの服装?
2、殺し合いに乗って、自分の力を試す
3、弱い奴は…どうすっか
【三国志大戦カード@三国志大戦】
計略を叫ぶことでその計略を自己か相手、味方等決まった対象にかける事ができる。全ての効果に制限時間あり。また1回使用につき24時間使用不可。
一枚で支給品一つの計算
SR馬超の説明
アーケードゲームの三国志大戦の新バージョンの蒼天の龍脈にて復活した武将カード。
計略、全軍突撃は味方の移動速度と突撃速度を上げるが、今回では移動速度と、その移動している状態で攻撃している時の攻撃の威力が高くなる。
また号令なので、四人〜五人までだったら範囲内に入るかも。
…でも正直2のせがわ氏が書いた馬超の方がs(ry
(2→3で絵師が変更したので…)
※閣下の手には議員バッチが握られています
支援議員
投下終了。
三国志大戦カードが支給品に出たからという事でやっちゃった☆
ジェバンニが一晩で支援してくれました
投下乙
まぁ閣下は…仕方ないな
生き残られてもいろんな意味でやばい気がする
投下乙
閣下・・・お疲れ様です。
投下乙
まさか閣下ここ見てないよな
>>130 ババババ、バーローwww
そんなハズが無いじゃじゃじゃないですかかかかwww
…おや?誰か来たようだ
投下乙
閣下死んだかー。まあ相手が悪かったしなぁ
しかし董白が出てすぐ全突馬超とはw
閣下はリアルでも消えそうだからな
見てたら複雑な気分になるだろう
この閣下がいた日本なら小沢は政権を握れない
閣下乙かれさま
最後まで小沢を気にするとはねぇ
そういや今日カービィUSDXを買ったんだが、
その中でメタ様がノヴァを復活させてるんだよね。その後で壊してないし
ってことは1stの大元の原因はもしやメタ様……
時間切れですし、
キークラとリンの予約撤回します。
遅くなったけど「兄のカードでございます」に修正希望したい箇所があります
馬超は馬岱の実の兄ではなく従兄です
細かいようですが修正してもらえると嬉しいです
>>138 …しまった…!
馬岱ごめん。あと細かい指摘ありがとうございます。
仮投下スレに投下しときます。
みさお、アポロ予約しようと思います。
繋ぎくらいの話にする予定です
141 :
Classical名無しさん:09/02/19 17:41 ID:8PrL9g2k
>>136 マルクがノヴァに世界征服の願い言ったからカービィがやむえず壊したわけで
実際なぜ復活してるのかは不明だがメタナイトでGOのノヴァは
なにも悪いことしてないから壊す必要なんてない
そういう問題か?
そういう問題だろwww
ドラゴンボール使うたびにシェンロン殺すようなもの。
ピッコロ大魔王じゃあるまいし。
いや、ノヴァを壊したことの善悪とかどうでもよくね?
お前らあるか知らんがカービィスレでやれ
メタナイト、中国で予約します
現在の予約
◆0RbUzIT0To やる夫、ドアラ、十六夜咲夜、スネーク
◆WDKcDkBO8c アレックス、KAITO、弱音ハク、赤木しげる
◆6e/o5z/zpo 萩原雪歩、ときちく
◆w2G/OW/em6 メタナイト、中国
>>147 ◆BRxsUzTn5A氏のみさお&アポロは?
>>148 完全に見逃してた
現在の予約
◆0RbUzIT0To やる夫、ドアラ、十六夜咲夜、スネーク
◆WDKcDkBO8c アレックス、KAITO、弱音ハク、赤木しげる
◆6e/o5z/zpo 萩原雪歩、ときちく
◆BRxsUzTn5A みさお、アポロ
◆w2G/OW/em6 メタナイト、中国
黎明行ってないのはオンドゥル組くらいか?
死者スレ行ったらスプー生き返ってりっちゃん来てて吹いたw
153 :
Classical名無しさん:09/02/19 21:34 ID:HtaHhsN6
雪歩、ときちく 投下します
雪歩は、ただ固く目を閉じ、「死」を待った。
しかし、いつまで待ってもその瞬間は訪れない。
「俺はお前を殺す気はない。ただ話をしたいだけだ」
彼女の様子を見かねて、男――ときちくは、できるだけ穏やかな調子でそう言った。
その言葉に少しだけ安心し、雪歩はゆっくりと目を開け、振り返る。
しかしそこにいたのは、フードにサングラス姿の不審者。
「ひ……!!」
「おい、大声出すんじゃない。殺し合いにのってる奴が集まってきたらどうするんだ。
このままじゃ恰好の標的だぞ」
「ご、ごめんなさい……」
怒られて、雪歩は小さな体をさらに縮こませる。
だが、彼の言うことはもっともだった。
今誰かに襲われたら、二人ではロクに反撃することもできないだろう。
「それで、お話って?」
おずおずと話を切り出す雪歩。
正直、こんな怪しい男とは一緒にいたくないのだろう、早く話を済ませたいようだった。
「率直に聞く。お前はこの殺し合いにのっているのか?」
愚問だった。
彼が現れた時、反撃する様子など全く見せず、むしろ死を受け入れるような雰囲気さえ感じた。
そんな彼女が殺し合いにのっているはずがない。
しかし、ときちくはあえて尋ねた。
支援せざるを得ない
よしきた、支援だ!!
「そんなわけないじゃないですか!」
雪歩は即答する。
予想通りだ。
「じゃあこのまま死ぬのか?」
「死にたくないです……でも、誰かを殺して生き残るくらいなら、死んだ方がマシです」
それは雪歩の本心だった。
ここに集められた70人。
みんな、それぞれの人生があり、大切なものをたくさん抱えて生きている。
それらを奪う勇気は、彼女にはなかった。
ときちくは、一呼吸置いてはっきりと告げる。
「全員が助かる方法がひとつだけある」
「……え?」
雪歩は理解できなかった。
この殺し合いで自分は死に、他にもたくさんの人が死んでしまう。
それは絶対だと思っていたから。
全員が助かる方法なんて、考えたこともなかった。
ダブル雪ポ支援
「お前、忘れたのか?あの主催者達が言ってたこと。
優勝者はひとつだけ、何でも願いを叶えられる」
「あ――」
『優勝者にはどんな願いでも一つだけ叶えてあげます』
確かに、そう言っていた。
あの時のことは、思い出すだけでゾっとする。
だからできるだけ考えないようにしていた。
でも、本当に願いが叶うとしたら――?
「死んだ奴も生き返る。元の世界にも帰れる」
ときちくは手を大きく広げ、雄弁に語ってみせる。
「優勝しよう。そして、全て元通りにするんだ」
「でもそれって、みんなを……殺すってことですよね」
生き返るとはいえ、人殺しはいけないこと。
いくら精神が磨り減ってしまっているとはいえ、それくらいの判断は彼女にもできた。
「私には無理ですよ……」
「違う。俺達がみんなを救うんだ」
しかしときちくは、”善人のように”言ってみせた。
「もし、悪い奴が優勝してしまったらどうなる?世界征服をしたい、なんて願ったとしたら?
俺達どころか、世界の危機だ」
「それは……」
「俺達が正義なんだよ」
雪歩には今、心を繋ぎ止めておくための目的が必要だった。
でないと、いつの間にか生きることを諦めてしまいそうな危うさがあったから。
強い心を持たない彼女には、ときちくの胡散臭い話を拒絶することなどできなかった。
つまり――
「……はい。私、頑張ります」
雪歩は、ときちくの言葉を受け入れた。
進むことを選んだのだ。
進行方向は、穴の中より暗い所だったけれど――
支援レイクバーマ
全力で支援
なかなかときちくも暗躍してくれそうだな支援
▼
俺自身は、主催者達の言ったことなんて全く信用しちゃいない。
だが、こいつの心を掴むには十分だったようだ。
「それじゃあな。健闘を祈る」
そして目的を果たすと、踵を返してさっさと歩き出す。
ネガティブ思考だし、その上どんくさいし、俺にとっては足手まといにしかならないだろうから。
それに、俺は参加者を減らすことができれば十分だった。
こいつが俺の言葉を信じて、他の参加者を殺して回ってくれれば上出来。
所詮その程度だ。
自分の手はできる限り汚さずに、生き残る。
それが、俺のやり方。
女は、ポツンとその場に座り込んでいる。
「え?ま、待って下さい!一人にしないで下さいよぉ……!」
やっと置いていかれそうだということに気付いて、必死で呼び止めてきた。
「何言ってるんだよ。別行動した方が早いだろう」
「一人じゃ無理ですぅ!」
こいつ、足元に縋り付いて離れようとしない。
正直面倒なことになったと思った。
今のうちに殺してしまおうか。
……いや、逆にこれは便利なんじゃないか?
こいつは俺を信用し切っているようだし、さっきのように適当なことを言っておけば何でも聞くだろう。
邪魔になったらその時殺せばいい。
今のうちにたっぷり利用してやろう。
どうやったって俺たちはこのロワから逃れることはできねぇ
だったら、支援で満足するしかねぇ!
「分かったよ、仕方ない。お前、名前は」
「萩原雪歩です」
また頭痛がした。
その名前、どこかで聞いたことがあるんだが……
やっぱり思い出せない。
「えっと……あなたは?」
「俺は……まあ、ときちくとでも呼んでくれ」
▼
今までみんなに迷惑かけっぱなしだったけど、今度は私がみんなを助ける番。
人を殺すのはまだ怖いけど……
私、頑張ります。
これが私の最初の一歩。
私の物語はこれから始まる。
待ってて下さいね、みんな。
プロデューサー……
【A-3 平原/一日目・繁明】
【萩原雪歩@THE IDOLM@STER】
【状態】:健康、精神疲労(小) 、決意
【装備】: コアドリル@天元突破グレンラガン
【道具】:支給品一式(水少量消費)
【思考・状況】
基本思考:優勝して全てを元通りにする。
1:優勝して全てを元通りにする。まだ殺すことには抵抗有り。
2:ときちくについていく。
3:死にたくない。
【ときちく@時々鬼畜なゲームプレイシリーズ】
[状態]:健康、精神疲労(小)
[装備]: ナイフ×4、包丁×3、ブレード@サイべリア
[道具]:基本支給品、フライパン、フォーク、張遼の書@ニコニコ歴史戦略ゲー
【思考・状況】
1:雪歩を利用する。
2:自分からは殺さない。
3:絶対に生き残る。
4:自衛のための殺害は已む無し。
【備考】
※七夜志貴と十六夜咲夜の姿を確認しました。名前は知りません。
※元世界の知識はかなり封印されているようです。
※元々の能力などのせいで他の参加者に比べ疲労が激しいようです。
終わりです
初投下なんで、何かあったらお願いします
投下乙
ときちく、ゆきぽ組か。ゆきぽが鉄砲玉にならないことを祈るっきゃない
今回もマーダー組が着々とできそうだねぇ
投下乙!
特に問題ないと思うよ!
ときちくのシビアな思考が面白かった。雪歩がこれからどうなるかwktk
投下乙!
雪歩のスタンス面白いな
弱気なマーダーとは珍しい
ゆきぽ騙されてる騙されてるよー
ときちくの扇動ぶりひっでぇ
ときちくとドナルドが手を組んだらとんでもないことになるんじゃないか?これ…w
ゆりしーかわいそうです(´;ω;`)
ときちくもちょっとかわいそうだな。扇動者って何故か死亡率高いし。
つか今回は対主催に転向しそうな奴少ないな。これは鬱ENDなるか?
やる夫、リン、レン、ゆきぽ、ときちく、ドナルド、バクラ、言葉と
なんかたいした力持ってないのにヤバそうなのがやたらいるもんな
実力派マーダーもブロリーをはじめ沢山いるし
それがバトルロワイアルというものだ
気になったんだが支給品のゆっくりはMUGENで使用している技は使えるの?
出来るなら七夜の斬撃技、アレックスの投げ技、ルガールの運送が使える事になるんだが
前回のハルヒやつかさの例もあるし、強力な力を持っていなくてもマーダーとして活躍する奴も出るんじゃね?
つかさは改心したし、最終的に対主催になる奴も出る…と思う
ここはMUGENロワじゃないです
ニコでのMUGEN人気を考えるとアリだと思うがまあ書き手次第だな
でもただ喋るだけってのよりも、多少戦えた方が面白そうではある
そういや、ルガールってMUGEN仕様なら一方的な知り合いが結構いそうだな
特にリュウが咲く仕様なら咲夜と七夜に対して勘違いフラグもあるし
以下想像図
ゆっくり「ゆっくりしね!!」
テーレッテーズガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ブロリー 再起不能(リタイア)
読者「は?」
うん、無理だわ
書き方次第だろ。前回だって死因だけ見れば、は?な奴結構いるし
そこまで簡略化すればそりゃ無理だろうけど
ゆっくり「ゆう…ゆゆゆ」
ブロリー「カワイイ!」
赤さん「脱出派がふえるよ!」
テト「やったね赤さん!」
MUGENなら有り得るから困るw
MUGENだと固いけど、ゆっくりってけっこう脆そう
中身あんこだからな
柔ラカイトイウ事ハ「ダイヤモンド」ヨリモ砕ケナイという名ゼリフを知らないのかよ
柔らかいと砕けないけど裂けちゃうんだよ。
スパイスガールズは反則的に丈夫になるが。
>>188 ゆっくりはMUGENでも固くないですよ。
ステータスはHP1000にdef100とカンフーマンと同等。つまり平均レベル。
某SSでは「柔らかいがゴムマリの様な弾力があるためちょっとやそっとの衝撃じゃ壊れない」とかという設定を見た事がある
まあゆっくりの設定なんて決まってる物なんざほとんどないしなーせいぜい中身が餡子ってのが共通なぐらいだ
つまり非常食か
僧侶、ときちく、ゆきぽ、ミク、ルイージをゆっくり予約していきます!!!
ゆっくり書いていってね!
何そのミク涙目なメンバーw
セクハライト、言葉、ベジータ、バクラ、てゐを予約します
現在地表の越前の写真はシュールすぎる
大河と塩予約しまっす。
相楽左之助予約します
東西の人口密度の差が顕著すぎるw
うわすっげえ予約ラッシュだ
スネーク、咲夜、やる夫、ドアラの分のSSが出来ました
アホみたいな長さになってしまったので、どなたかおられましたら支援お願いします
B-4駅構内の駅長室において、一人の男が静かに身を潜めていた。
呼吸によって自然に出される音を極限まで抑え、気配を完全に消し去る。
何の訓練も受けていない一般人では、そこに人が一人いるという事に気付きもしないだろう。
身を潜めている男の名はソリッド・スネーク――幾多の戦場を駆け抜けた歴戦の戦士である。
こうして駅長室に立てこもるようになって、一体どれ程の時間が経過しただろうか。
不意に気になり横目でちらりと駅長室の壁にかかった時計を見てみると、
既にここに連れてこられて四時間以上が経過している事がわかった。
再び視線を前方へと戻し、スネークは自身の考えをもう一度纏め始める。
スネークはこの駅に降り立ち、まず支給品の確認を行い続いて列車のダイヤを確認した。
幸いにもと言うべきか、主催者が用意したものと思われる何枚ものダイヤ表が入った『ご自由にお取り下さい』と書かれた台がこの駅長室の扉の前に設置されていた。
それならば、とスネークは遠慮なく一枚拝借しそれを見る。
ダイヤ表を確認してみたところ、列車は一時間間隔で――上りと下りの列車がほぼ同時にこの駅に来るという事がわかった。
しかし――である。
スネークがこの駅で身を潜めて四時間が経ったが、列車がダイヤ通りにやってきたのは最初の二時間のみ。
後の二時間では、列車はダイヤの時刻より大幅に遅れてやってくるようになっていたのだ。
これは一体どういう事なのだろうか……。
考えられる可能性は二つある。
一つはこのダイヤ表が嘘のものであるという可能性だ。
しかし……と、スネークはその可能性は決して高いものではないと判断する。
ダイヤとのズレが生じた後の二時間はともかく、最初の二時間はダイヤの通りにやってきていた。
最初の二時間だけが正しく、後の時間以降が嘘の表記をされているというのもおかしな話だ。
そんなものを主催者達が用意する道理は無い。
支援するよ!
長くなったら最低でも1分くらいは間を置くことをお勧めする!
もう一つは何者かが列車の動きを止めたという可能性……。
意図したものか故意なのかは知る由も無いが、何らかの方法で誰かが列車を止めたという可能性だ。
駅がある場所は現在スネークがいるB-4を除けば四つ。
その四つの中の何れか一つの駅において、列車を何者かが止めたのだとしたら納得がいく。
この列車は主催者が管理しているものと見て間違いない。
ある一箇所の列車が急停止すると同時に、主催者が他の列車もその停止した列車と同じ時間分だけ停止させる。
そして、急停止した列車が再び運行可能となったところで他の列車もまた発車させるのだ。
そうすると、全ての列車は問題なく機能し――かつ、規定通りのダイヤとズレが生じるようになる。
あくまで仮説でしか無いが、この考えは恐らく間違っていないだろう。
問題は一体誰が、何の目的で列車を止めたのかという点だが……。
流石に、こればかりはわからない。
ダイヤに関する推理はここまでにしておいて、スネークはまた別の事に関して考えを巡らす。
スネークの行動方針として、まず第一にあったのが情報収集。
情報が無ければ動きようが無いのだから、当然といえば当然だ。
しかしながら、この情報を集めるというのが現在のスネークにとって大いなる難題である。
情報を得る為には大きく分けて二つの方法がある。資料か何かを目で見て得るか、誰かから情報を聞き得るかの二種類。
だが、今のスネークがそれをするのは難しい。
今、スネークは服を着ていないのである――正真正銘の全裸、どこからどう見ても変質者にしか見えないのだ。
スネークと同じくこの場に連れてこられた参加者と会ったところで、不審者扱いされるのは想像に難くない。
故に、スネークは今迂闊に動き回る事が出来ないのだ。
だからこそこの四時間、スネークは列車にも乗らず駅の外にも出なかった。
この際、誰かに見つかる訳にはいかないというスネークの思いは無視だ。
リスクを犯さずしてそう簡単に情報が得られるとは思っていない。
迂闊に動かず、しかし、情報は得たい……。
そう願うスネークはここで早速先ほどの支給品――"愛犬ロボ てつ"を有効活用する事にした。
今スネークがいる駅長室の約10メートル先には改札口。
そして、その改札口へ向かう道とは逆方向に10メートル進んだ地点にこの駅のプラットホームへと続く階段がある。
つまり、駅長室は改札口とプラットホームの中間地点に存在する事となるのだ。
列車に乗ろうと改札口を通りホームへ向かう者も、逆に列車を降り改札口から外へ出ようとする者も。
この駅長室の前は必ず通らなければならない。
スネークはそこに目をつけ、駅長室の扉の向こう側に"愛犬ロボ てつ"を置いた。
ゆっくりと駅長室の扉の前へと進み出ると、スネークは中腰となりその扉の向こう側にいる愛犬ロボへと小声で話しかける。
「てつ……わかっているな?」
「ワカッテイルー マカセテ、スネーク」
すぐさま扉の向こうから返事をした愛犬ロボに、スネークは頷きながら再び問いかける。
「もう一度おさらいだ……もしも入ってきた者が武器を持っていなかったら?」
「アソボウヨー」
「なら、武器を持っている者が入ってきたら?」
「アソバンカー?」
「……上出来だ」
もっとだ!もっと俺に支援をくれ!
スネークがてつに出した指示は至極単純なもの……。
駅の中に進入してきた者が武器を持っているのか否か、教えろというものだった。
相手がこの殺し合いに乗っているか否かならば、流石のてつも……勿論スネークもわからない。
だが、武器を持っているかどうかくらいなら見ただけでわかる。
それが把握出来れば、入ってきた者への対処も幾分か容易になるというものだ。
相手が武器を持っているか否か知らせる言葉は二人の間で作った暗号――「アソボウヨー」と「アソバンカー?」の二種類。
てつが自立稼動し意思を持ったロボットだと知られれば、相手が殺し合いに乗っている者の場合何かと不利になる可能性がある。
だが、これを使えば、相手はてつの事をただの喋るロボットだと勘違いしてくれるはずだ。
「頼むぞ、てつ……」
「ウン。 テツ、ガンバル」
スネークの言葉に素直に答えるてつ。
それから無音の時が数分ほど過ぎ去り……。
カッ、カッ、カッ、カッ――。
突如、その静寂を破る音が駅構内に響き渡った。
それを察知した瞬間、スネークはコルトパイソンを握り締め、その音の出所を探る。
方向は改札口……外からの侵入者だ。
静寂を破ったその音は女性物のピンヒールによるもの……侵入者は女性と見て違いないだろう。
心中で舌打ちをしながら、スネークは考える。
侵入者が女性というのはマズい……大いにマズい。
今のスネークは"全裸"なのだ。
そんな姿を見られては、男性は驚きこそすれ叫びはしないだろうが女性ならまず間違いなく叫ぶに違いない。
せめて話し合いが通じそうな女性ならばいいが――と思いながら、更に扉の向こうへと意識を集中させる。
そろそろてつが、侵入者が武器を持っているか否か判断出来ていい頃合だ。
持っていなければ標準語。持っていれば、関西弁。
緊張の面持ちでてつの報告を待つスネークに届いた声は――。
「アソバンカー?」
\支援するぞ/
支援だ
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「アソバンカー?」
「ッ!?」
駅構内へと忍び込んだ侵入者――十六夜咲夜はいきなりそう声をかけられ、立ち止まった。
咄嗟に右手に持っていた果物ナイフを構える。
考えが甘かったか――内心毒づきながら、咲夜は周囲を見回した。
駅を視界に収めながら過ごす事数時間、咲夜は朝日が昇り始めた事を確認すると当初の予定通り列車に乗る為構内へと入った。
常に駅を見ていた結果、誰も駅の内部に入っていない事はわかっている。
それに駅の内部も調べた――少々おざなりなものではあったが、つい数時間前に調べていたのだ。
不運な事にその調べた時、この駅に潜んでいた男は息を殺して思考を練っていた為に双方が互いの存在に気付かないという事態に陥ってしまったのだが……。
ともかく、駅の中には誰もいないだろうと思い咲夜はこうして内部に入り込んだのだ。
だが、あくまで咲夜が確認したのは、"改札口"から入った者がいないという事のみ。
この駅で下車した者や、或いは最初からこの駅の内部に入り込んでいた者を調べるには些か配慮が足りなかった。
小さく舌打ちをし、咲夜は気を取り直して考える。
自身にかけられた声は女か子供が出したのか、やけに可愛らしく緊張感の無いもの。
"アソバンカー?"という言葉の意味も含め、こちらを敵視しているものではなさそうである。
しかし、安易に警戒を緩める訳にはいかない。
その言葉がこちらの油断を誘うものという可能性もあるのだ。
例え外見や声が幼くとも、数百年、数千年を生きてきた妖怪達がいる事を十六夜咲夜はよく知っている。
一体声の主はどこにいるのか……相手の出方が見えない以上、迂闊には動けない。
冷たい汗を額に浮かべながら、咲夜はもう一度ゆっくりと視線を動かし――。
見つけた。
「アソバンカー? アソバンカー?」
支援…いいセンスだ
「…………」
そこにあったのは一体のヌイグルミ。
駅長室、というプレートがかかった扉の前に、そのヌイグルミはまるで番犬のように佇んでいた。
つぶらな瞳、ふわふわな毛、垂れた耳……四足歩行のその姿は、どこからどう見てもただの犬のヌイグルミ。
まさか、これが自分に声をかけてきたのだろうか?
困惑し――しかし、尚も警戒を続ける咲夜の耳に、今度はそのヌイグルミの愛らしい声とは真逆の渋い声が飛び込んでくる。
「……そこに、誰かいるんだな?」
「ッ!」
声が聞こえたのはヌイグルミが佇んでいる扉の向こう側。
瞬間、咲夜はタイルで敷き詰められた床を蹴り、跳躍をしてその扉と距離を取る。
「……何者?」
「怪しいもんじゃない……そちらが危害を加えなければ、こちらは何もしない」
「……何もしない?」
「ああそうだ。 だから落ち着いて俺の質問に答えてくれ」
部屋の中の男は、落ち着いた口調で咲夜を諭すかのように言葉を吐く。
一方の咲夜は、完全に逃げる機会を失った事を悟り内心焦っていた。
咄嗟に駅長室と自分の位置との距離を取ったのはいいが、唯一の出口とである改札口までの距離も開いてしまった。
相手の武器や能力がわからない為に、容易には動けない。
逃げ出したところを背後から不意打ちされるやも知れず、時を止めて逃げるにしてもたった2秒では逃げ切れる訳がない。
ならば時を止めて逆に男を不意打ちで殺すのは……いや、それも不可能だ。
距離を開けてしまった駅長室へ辿り着くには、2秒ではどう考えても足りない。
仮に2秒で辿り着けたところで、駅長室の扉は閉まっているのだからそれを開けなければならないし、
更に駅長室の中に潜んでいる男の居場所も捜さなければならない。
ここは素直に男の言う通りにするより他に無い。
渋々、咲夜が了承の意を駅長室の中にいる男に伝えると、男の質問が早速はじまる。
「名前と職業は?」
「十六夜咲夜、メイドをしてるわ」
「イザヨイ・サクヤ……日本人か。 この駅に来る前まではどこにいた?」
「A-3の館」
「この場所に連れてこられて、どんな奴と、何人出会った? そして、どうしてここに来た?」
「全身黒尽くめの少年と、得体の知れないコートを着た奇妙な男の二人。
黒尽くめの方は……確か七夜志貴とか言ってたかしらね。 コートの男に関しては、名前も知らないわ。
ここに来た理由は、その二人に襲われたから。 なるべくあいつらがいる所より遠くの場所に行きたいのよ」
「……武器は、持っているか?」
「果物ナイフが武器と呼べるなら、そうね」
男の質問に対し、咲夜は淡々と答えていく。
嘘は言わない。
七夜志貴たちに襲われたというのも、彼らから離れる為に駅に来たというのも本当の事だ。
偽名を使ってはそれがバレた時に怪しまれる、嘘をついては怪しまれてしまう。
故に、咲夜は真実だけを述べる。真実だけを。
「……では、最後の質問だ。
イザヨイ・サクヤ、お前は……この殺し合いに乗っているのか?」
男の言葉を受けて、しかし咲夜は焦らず――あくまで瀟洒に答えてみせた。
「乗ってないわ、自衛はするつもりだけどね」
そう、十六夜咲夜は殺し合いには乗っていない。
"今はまだ"――殺し合いをする気は無い。
この殺し合いが終盤までいき、参加者の数が減れば乗ろうとは思っている。
隙がある者は殺そうとも思っているし、必要ならば暗殺もしようとも思ってはいるが……しかし。
誰かと"殺し合う"――つまり、自身の危険を晒すような事は、しようとは思っていない。
「なるほど……。
……遅れたが、俺はソリッド・スネークという名の傭兵だ」
「そう、それで? 私はもう行きたいのだけど……」
「……そう言わず、聞いてくれ。 実は、お前に頼みがある」
咲夜を引きとめ、哀願するかのように言うスネーク。
質問に答えたところで状況の変わっていない咲夜は、その場を去る事も出来ずその頼みとやらを聞こうとする。
頼みに応えてやる必要は無いが、その頼みとやらがスネークの弱みになるかもしれない。
そう思いながら咲夜はスネークの次の言葉を待ち――聞いた。
「……服を持っていたら、俺に恵んでくれないだろうか?」
「……は?」
一瞬、何を言われたかわからなかった。
あまりに突拍子の無いその言葉に、完全で瀟洒なメイド長はどこへやら……思い切り間抜けな声を出してしまう。
服? 服とは、洋服の事だろうか? 何故それを恵まなければならないのだろうか?
混乱しつつも、しかし、咲夜は必死に男の言葉の真意を探ろうとするのだが……。
「……全裸なんだ」
「…………」
言葉の真意など、何も無かった。
「……ふざけてるの?」
「至極真面目だ。 事情は言えないが、俺は服を着ていない状態でここに飛ばされた。
とにかく、服――いや、服でなくても肌を隠せるようなものがあれば恵んで欲しい」
「そうは言ってもね……」
スネークの言葉に困惑をしながら、それでも咲夜は冷静に考える。
本来ならばこんな申し出、適当に聞き流してさっさと移動をしたいのだがそうもいかない。
相手は全裸――しかし、だからといって移動が出来ないという訳ではない。
スネークはあくまで全裸であれば変質者だと勘違いされるものだと思い、大きな行動を憚っているだけなのだ。
いざとなれば例え全裸だろうが動くだろうし、結局のところ咲夜の状況は全く変わっていない。
「……残念だけど、私は服も何も持っていないわ」
「そうか……いや、すまなかった」
「あなたはこれからもそうやってその部屋から出ず、この駅に来た者から衣類を物乞いするつもり?」
「……当面はそのつもりだ」
「そう……」
小さく咲夜はそう呟き、扉の向こうのスネークもまた溜息を吐く。
経緯はどうあれ――ともかく、双方は重要な参加者の情報を得る事が出来た。
咲夜が得た情報はソリッド・スネークは現在全裸であり、大っぴらには行動が出来ない。
殺し合いに乗っているか否かは微妙な線だが、問答無用で攻撃をしてこない所を見る限り、
少なくともあの七夜志貴のような好戦的な人物では無いと思われるというもの。
スネークが得た情報は、全身黒尽くめの男――七夜志貴の事や、得体の知れないコートの男が殺し合いに乗っているという事だ。
咲夜自身の事に関しては、スネークは少なくともそこまで信頼は置いていない。
質問に対する返答があまりにも淡々としすぎており、冷静にすぎる上、尚も扉越しに伝わる咲夜が発している殺気がスネークを不安にさせるのだ。
職業はメイドと答えてはいたが、ただのメイドがこんな殺気を放てる訳が無い。
支援・オブ・支援
山猫は支援を逃さない
そうしてまた、数十秒の沈黙がその場を支配する。
スネークは駅長室に身を潜めながら、コルトパイソンを握る手にじんわりと汗が滲んでいる事に気付き、慌てて自身の肌でそれを拭った。
……逃がすべきだろうか?
スネークにとって十六夜咲夜は限りなく黒に近いグレーである。
殺し合いに乗っている空気は無い……だが、それ以上に危険な"ニオイ"がするのだ。
しかし、だからといってここで即座に殺すという選択肢はスネークには無い。
相手がこちらに牙を向いたならば相応の対処はするつもりだが、
今現在、スネークに対して十六夜咲夜が何も手出しをしていない以上殺すという事は出来ない。
十六夜咲夜は限りなく黒に近くはあるが、あくまでもまだグレーの範疇なのだ。
「……他に用が無いのなら、もう行ってもいいかしら?」
スネークが迷っている間に痺れを切らした咲夜は、淡々とした口調でそう告げる。
……仕方が無い。
危険であろう人物を野放しにする事になるが、これ以上引き止める事も出来ないだろう。
小さく深呼吸をして心を落ち着かせ、了承の意を伝えようとしたところで――。
「うはwwwwwメイドさんだお!!」
……明らかにこの場に相応しくない、あまりにも能天気な声が駅構内に響き渡った。
やる夫きたあw
支援
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
やる夫とドアラは、僧侶のネガキャンを聞いた後もただひたすらに西を目指し続けた。
西を目指す事に特に意味は無い、気分の問題である。
やる夫はまだ見ぬ初音ミクとの甘美なひと時を想像しては期待に胸を膨らませ、
ついでに股間のソレも膨らませて我が道を突き進み。
ドアラはそんなやる夫に従順についていく。
そうして歩くこと数時間……二人はいつしか、B-4の駅前までやってきていた。
「そんなに歩いたのかお、道理で足がパンパンなハズだお」
足の脹脛をしきりに揉みながら、やる夫は駅を見上げてそう呟く。
後ろを振り返ると、ドアラもまたやる夫と同じように駅を見上げていた。
さて……どうしたもんかお、とやる夫は顎に手を当てて考える。
あの僧侶のネガキャンを聞いてからというもの、やる夫達は誰とも遭遇しなかった。
ある意味では幸運なのだが、可愛い女の子と出会ってクリムゾンな展開をしたいやる夫としては大いに不満である。
「……仕方ねーお、とりあえず入ってみるお。 行くお、ドアラ」
流石にここまでずっと歩き通しだったのでいい加減疲れているのだ。
女の子がいれば儲けもの――いなかったとしても、今後は列車に乗って移動をしたいのでやはり駅に入るべきだ。
後ろに佇んでいたドアラに声をかけ、改札を通り中に入るやる夫。
誰かいないだろうか……と、暗闇の駅構内をざっと見回し――見つけた。
ホームへと向かう階段側、駅長室と書かれた部屋から5メートルほど離れた地点に一人の少女(?)が立っている。
その姿を見つけた瞬間、思わずやる夫は叫んでいた。
「うはwwwwwメイドさんだお!!」
外出前だから感想後出になるけど支援
やる夫の大声が構内に響き渡り、瞬間、その少女(?)は右手に持っていたナイフをやる夫へ向ける。
慌て、やる夫はドアラの後ろへと反射的に隠れようとするが、不意に思いとどまり――考える。
そうだ……きっとあの少女(?)はこの殺し合いに連れてこられて錯乱しているに違いない。
でなければこんなナイスガイなやる夫に武器を向ける訳が無い。
ならば、ここはドアラの後ろに隠れておどおどするよりも、むしろ堂々とした振る舞いを見せなければならないだろう。
両手を広げ、こちらに戦う意思が無い事を示し、そして優しく説得をすれば……。
〜やる夫の素晴らしきバトルロワイアル計画 ナイフを持った少女(?)編〜
「ち、近づかないで!! 近づいたら問答無用で刺すわよ!?」
↓
無言で近づくナイスガイ・やる夫
↓
「近づかないでって言ってるでしょ! えいっ!」
↓
スパーンッ!(ナイフを弾く音)
↓
「えっ!? あっ……」
↓
呆然としていた少女(?)を優しく抱きしめるやる夫
↓
「一人で怖かったんだお? でも、もう大丈夫だお……これからはやる夫がいるお」
↓
「やる夫さん……。 ありがとう、お願い! 抱いて!」
以下、スーパーギシアンタイム。
ぷっくっく、相変わらずさすがです
「完璧すぎるお……やる夫はもしかしたら天才なのかもしれんお。
自分で自分の頭脳が恐ろしくなってきたお……」
思い切り自分の都合のいいような妄想をしつつ、やる夫はそう呟く。
尚、その妄想の全ては声になって出ており。
自分のすぐ後ろにいるドアラどころかナイフを構えている少女(?)にも……。
そして駅長室の中に潜んでいる男にまでも聴こえていたのだが、やる夫はそんな事にはまるで気付いていない。
「フッ、さぁお嬢さん、やる夫が来たからにはもう安心だお……その武器を捨てるお」
そう言い、持っていたデイパックを地面に投げ捨てて咲夜に近づいていくやる夫。
自分ではかなりイケメェ〜ンwな顔を作っているつもりだが、少女(?)から見ればただの潰れた饅頭にしか見えない。
「……近づかないで、割と本気で」
不快感を露にした表情で、少女(?)――十六夜咲夜がそう呟く。
しかし、その言葉はやる夫の妄想していた素晴らしきバトルロワイアル計画と殆ど同じものだった為か、
やる夫は止まるどころか更に進み続ける。 イケメェ〜ンwな顔で。
いっそ本気で刺してやろうか……と咲夜は思ったが、瞬時にその考えを否定する。
やる夫が不快な男であるのは確かだが、感情に流されるまま殺してはならない。
まだこの場には全裸の傭兵――ソリッド・スネークが駅長室の中にいる。
それにやる夫の背後には直立不動で佇んでいる得体の知れない有袋類――ドアラもいるのだ。
ここでやる夫を刺し殺す事は簡単だが、その後の対応が難しくなる。
苦い顔をしながら、咲夜はやる夫の顔を見た。
涎は垂れ、目はにやつき、頬を紅潮させ、手はわきわきと何かを握るような動作をしている。
やる夫は咲夜に近づくにつれて、そのイケメェ〜ンwな顔を徐々にだらしねぇものへと変えていた。
ナイフで脅したところで、どうせ止まらないだろう。
ならばどうする? 金的の一発でも食らわしてやろうか?
いや、それも駄目だ。 こんな男の急所など触れたくもない。
ビンタの一つでもしてやろうか? ……逆に喜びそうだ。
どうすればいい……と考え、咲夜はふと思い出す。
確か支給品の中にこの状況を安全に打開出来る代物があった事に。
近づいてくるやる夫から視線を逸らし、咲夜は早速をそれを使う事にした。
咲夜が肩に下げていたデイパックのジッパーを下げようとしたところで――。
駅長室の扉が、音を立てて開いた。
やる夫とドアラはそこに誰かがいるとは知らなかった為か驚き、そちらの方へと目を向ける。
咲夜もまた手を止め、扉の方向へと振り向いた。
「そこまでにしておくんだな」
駅長室の中に潜んでいた男――ソリッド・スネークは、開いた扉の前に仁王立ちし、渋い声でやる夫に向けてそう言い放つ。
恐らくはこのままでは咲夜が(性的な意味で)危険だと感じたのだろう。
彼は咲夜に対して警戒をしてはいるものの、だからといって敵視している訳でもない。
故に、彼女の危機に対し、駅長室の中から出てきて横槍を入れたのだ。
全裸で。
すごく…横の槍です…
「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!! 変態だお!!!!!!!」
スネークの姿を見たやる夫は、一瞬にしてその場を飛び退き大きく後ずさる。
そして、驚いた様子の……しかし、それでもまだ直立不動の姿勢を崩さないドアラの後ろに隠れると小さく頭だけを出してスネークの動きを伺った。
一方のスネークは威風堂々とした態度で、ドアラの後ろに隠れたやる夫を睨みつけている。
全裸で。
「変態とはご挨拶だな……」
「だってそうじゃないかお! 全裸でマッパなお前はどこからどう見ても変態だお!!」
やる夫がそう思うのも無理は無い。
何せやる夫はスネークが何故全裸なのかも知らなければ、スネークの人となりも知らないのだ。
少女(?)を優しく抱きしめてウフンアハンをしようとしたら、突然茶々入れてきた全裸のオッサン。
それが、やる夫のスネークに対する認識である。
やる夫を睨みつけているスネークと、ドアラの後ろに隠れながらスネークの様子を伺うやる夫。
それらを交互に見ながら、咲夜は小さく溜息を吐く。
やる夫の注意は咲夜からスネークへと完全に移行した為一応の危機は去ったが、またも事態は面倒な方向に転がりそうになっている。
この混乱に乗じていっその事逃げようかとも思ったが、外に出るにはやる夫の近くを通らなければならない。
今はスネークに対して集中しているやる夫だが、自分が動けばまた何か反応を示すだろう。
抱きつかれでもしたら本当に殺してしまいかねない……だからこそ、動けない。
「……仕方が無い、か」
現状を打破する為には自身がどうにかしてやる夫を説得しなければならない。
スネークの事、自身の事を話して喚くやる夫を黙らさなければならない。
本音を言えば右手に持ったナイフで永遠に黙らせてやりたいところなのだが……咲夜は冷静になるように努め、その口を開いた。
駄目だこいつ(ら)支援
仕方ないね
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
それから数分後、やる夫は咲夜の説明を受けてどうにか大人しくなった。
「まったく、それならそうと早く言って欲しかったおwwww
あんな真っ裸のオッサン見たら誰だって変態だって思うおwwww ねぇ、咲夜ちゃん?」
「…………」
すっかり元通りになってしまったやる夫が咲夜に対してそう呼びかける。
声をかけられた咲夜は額に手を当てて目を瞑り、やる夫に対する殺意と湧き上がってくる頭痛を必死に抑えつけて無視を決め込む。
あの説明の後、やる夫とドアラ、スネークと咲夜はそれぞれの持つ情報を交換した。
といってもスネークと咲夜が遭遇した人物の中に女性がいなかった為、やる夫は二人の言葉を半ば聞き流していたのだが……。
「しかし初音ミクか……そいつが極悪非道な悪女だと、誰かが言い触らしていたんだな?」
「そうだお。 誰かはわからないけど、やる夫はその声をつい二時間くらい前に聞いたんだお」
駅長室の扉の向こうで、ごそごそと音を立て何かをしているスネークの言葉にやる夫は返答する。
やる夫が咲夜とスネークに齎した唯一まともな情報――それが初音ミクに対して僧侶が行ったネガキャンであった。
スネークは駅長室にずっと篭りっぱなしであったが為にそれを聞けなかったのである。
もっとも、咲夜は駅の外で待機している間にそのネガキャンを聞いていたのだが……。
館から逃げてきた上、襲われた者達から離れたいと言った以上、"二時間"前にそのネガキャンを駅の近くで聞いたというのは矛盾が生じてしまう為にスネークにその事を話してはいなかった。
「……どちらにしろ、あまり信用し過ぎない方がいいな。
その男が何の目的があってそんな事を言っているのか疑わしい」
スネークのその言葉に、咲夜は心の中で同意する。
ドアラがいたってまともに思える不思議
支援
或いは初音ミクが本当に悪魔のような殺人鬼なのかもしれないが……。
しかし、その確証は無い。
その男が本心から、初音ミクは危険人物なのだと――犠牲者を出したくないと思って言っている可能性もあれば、
初音ミクに対して何らかの恨みがあり、そう言いふらしている可能性もあるのだ。
その男が言っていた言葉を鵜呑みにするのは軽率すぎる。
「警戒をするに越した事は無いがな……」
そう呟くと、スネークは駅長室の扉を開き中から出てきた。
駅長室の対面にあるベンチに腰掛けていたやる夫と咲夜、そしてその近くで尚も直立不動で立っているドアラが一斉にそちらを向く。
スネークは、服を着ていた。
先ほど駅長室の中で何やらごそごそと音を立てていたのも、服を着ていたからである。
その服は事情を説明した後、やる夫がドアラの支給品の中に服が入っていたのを思い出し、
それが入った紙袋をスネークに差し出したもの。
やる夫としては男なんぞの裸なんかいつまでも見ていたいものではなかったし、
服の一枚や二枚手元にあったところで何の役にも立たないと思ってそれをスネークに渡したのだが……。
瞬時に、やる夫は自身の考えが甘すぎた事を認識する。
ラバー地のパンツに、上半身を拘束する鈍く光った銀のチェーン。
幾重にも重なっているリストバンドに、見る者全てを威圧する刺々しい首輪。
「……変態度がパワーアップしちまったお」
その衣服の名はTDNスーツ――新日暮里の戦士が愛用する戦闘服である。
「これを渡したお前がそれを言うのか?」
「すまんお……まさかそんな変態チックな衣装とは思わんかったんだお」
駅長室の扉の前に置かれてあったヌイグルミを持ち上げ、小脇に抱えて近づいてくるスネーク。
流石のやる夫もスネークの今の姿に同情したのだろうか、素直に頭を下げて謝罪する。
実際、やる夫はこんな事態を想定してはいなかった。
ドアラの支給品を見ていた時、単に"TDNスーツ"と書かれた説明書が付属された紙袋を見つけ、『ああ、これはスーツなんだお』と解釈し、
それをあくまで善意でスネークに渡したのだ。
中身を確認しなかったやる夫にも非はあるのかもしれないが、決して悪気があってやった訳ではない。
「……まあ、いい。 全裸でいるよりはまだマシだ。
それで? お前達はこれからどうするつもりだ」
「そんなの決まってるお! 咲夜ちゃんについてくんだお!! ねぇ、咲夜ちゃ〜ん」
「…………」
うしししし、と下品な笑い声を漏らしながら咲夜の顔を覗き込みながら言うやる夫。
咄嗟に視線を背けて、咲夜は更に酷くなる頭痛を押し殺し考える。
まずい……このままでは非常にまずい。
スネークが着替えをしている最中、このやる夫はやたらめったら咲夜に話しかけてきていた。
やれこれから何処へ行くのか?だとか、彼氏はいないのか?だとか、何歳なのか?だとか、
やる夫みたいな男はタイプか?だとか、スリーサイズはいくつか?だとか、処女か?だとか。
最初の質問はともかく、後のもの全ては咲夜の精神を大きく疲労させた。
特に、歳とスリーサイズを聞かれた瞬間は尚も右手に握っているナイフで滅多刺しにしてやろうかとさえ思った。
しかし、その殺意を咲夜は懸命に押し留め、やる夫を徹底的に無視した。
口を開けば、一緒に手まで出てしまいそうだったからである。
やる夫が支援をするようです
それがいけなかったのか、やる夫は咲夜が無視する事をいい事に全てを自分の都合のいいように話を持っていったのである。
つまり、これから先、やる夫とドアラは十六夜咲夜についていく――と。
勝手にやる夫は自分の中でそう決め、咲夜にその事について問いかけ、
返答が無かった事を受けて、その無言が肯定を表しているのだとそう都合よく解釈したのだ。
やる夫にとって、咲夜はこの場所ではじめて出会った女性であり、ちょっぴりMな自分の好みにピッタリの女性である。
少々胸のボリュームが欠けており、年齢も結構いってそうではあるが……。
それでも、やる夫にとってはストライクゾーン――絶好球である。
このチャンスを逃す訳にはいかず、だからこそ離れたくないと思っている。
しかし、咲夜にとってこれ程迷惑な事はない。
まず、やる夫がいる事によって自身のストレスは既に限界近くまで溜まっている。
このまま共に行動してはそう遠くない未来、胃に穴が空くことになるだろう。
それに加え、自分は一人で行動をしたいのだ。
やる夫などを連れていては確実に邪魔者になるだけ――自身に何らメリットは無い。
「そうか……なら、俺も同行させてもらおうか」
「ッ……!!」
「オッサンも来るのかお!? 勘弁してくれお、咲夜ちゃんとやる夫のラブラブ電車旅を邪魔するつもりかお!?」
やる夫の戯言は無視しておき、咲夜は更に自分にとって不利になった事態に如何に対処すべきか考える。
やる夫とドアラだけならば、まだ何とかなった――。
列車に乗り込んだ後、隙をついて殺す事は……同行するのが二人だけならば、まだ可能だった。
しかし、スネークも同行するとなると話は違ってくる。
やる夫うぜええええええ支援
スネークは、現在の姿こそただの変態だが、中身は屈強な傭兵である。
咲夜が本気で戦ったところで勝てるかどうか……少なくとも、無傷という訳にはいかないだろう。
そんな相手が自分と共に行動しては、やる夫とドアラを殺す事さえ難しくなる。
それだけは、何としても避けたいが――だからといって、どうする事も出来ない。
嫌だと言ったところでやる夫は問答無用でついてくるだろうし、それならスネークもまたついてくるだろう。
「服を着たとはいえ、まだ変質者呼ばわりされるかもしれんからな……。
誰かが共にいてくれれば、怪しまれる可能性も低くなる」
「そりゃそうだお……。 わかったお、じゃあ勝手についてくるがいいお」
横で勝手に話を進めていくやる夫。
その言葉を適当に聞き流しながら、十六夜咲夜は懸命に考える。
やる夫を始末し、スネークからは攻撃を受けず、無傷で安全に、一人だけでA-6に渡る方法を。
……はっきり言ってかなりの無理難題である。
だが、それでもどうにかするしか十六夜咲夜には道が無いのだ。
「やるしか……無いわ」
スネークにも、やる夫にも、ドアラにも聴こえぬ小さな声でそう呟く。
列車が来るまで、もう10分も無い。
十六夜咲夜と、彼女がいつも支配しているはずの時間との戦いが――今、人知れず幕を開けた。
それから五分後――。
「そろそろホームに上がるとするか。 あと五分で列車がやってくる」
「おっ、もうそんな時間かお?」
構内に設置されていた掛け時計を見て言うスネーク。
やる夫はデイパックに入れておいたダイヤ表と掛け時計を交互に見て、列車の到着時刻を確認する。
ダイヤのズレに関しては、スネークがこの場にいる皆に予め話しておいた。
やる夫が持っているダイヤ表も、スネークの言うズレを正確に書き記して訂正したものである。
「本当だお、それじゃあそろそろ行くかお」
「行くぞ、イザヨイ・サクヤ……」
「……ごめんなさい、先に行っててちょうだい」
デイパックを持って立ち上がり、階段の方へと進むやる夫とその後ろをついていくドアラ。
二人を見やりながら呟くスネークに、咲夜もまた立ち上がり――しかし、階段へは向かわず別方向へと進む。
その方向にあったものは……男女兼用の、小汚いお手洗い。
「……了解した。
それで? お前はC-3に行くつもりなんだったな?」
「ええ、そうよ」
スネークの問いかけに返答しながら、咲夜はデイパックを持ちながらお手洗いに入った。
その姿を確認した後、スネークもようやくホームへと上がっていく。
やる夫が駄目人間すぎるw
お前は支援の数を覚えているのか?
先にホームに上がっていたやる夫とドアラに、咲夜はお手洗いに行ったと説明する。
やる夫が「フヒヒwww咲夜ちゃんのお小水だおwwwww音だけでも聞いてくるおwwww」と、
とてつもなく変態チックな事を言い階段を下りようとしたがスネークが強引に引き止めた。
それからまた数分。
咲夜が来るのを待っていたスネーク達のいるホームへ、C-3行きとA-6行きの列車がほぼ同時にやってきた。
一瞬、誰かが列車から降りては来ないかとスネークは手に握ったコルトパイソンを構えて開いたドアの方向へと向けつつ探る。
数十秒待ったところで、ようやく誰も降りて来ない事を確認したスネークは――しかし。
それでも警戒を止めず、厳しい目線を周囲に向け、やる夫達に呟く。
「まだ誰かが乗っているかもしれん、少し中を探ってくる」
「ちょwwオッサンビビりすぎだおwww そんなにオロオロしてみっともないったらねぇおwwwww」
どうやらやる夫の目には、周囲に気を配るスネークはただオロオロしているだけにしか見えなかったらしい。
しかし、スネークはそんな事を気にする素振りは見せず、更に続ける。
「警戒をするに越した事は無い。 お前達はここにいろ」
それだけを言い残すと、スネークは小脇に抱えていた犬のヌイグルミを列車のすぐ外に置き、
C-3行きの列車の中へと滑り込むようにして進入して座席に誰かが座っていないか逐一確認を行いながら車両を移動していった。
顎を擦りながら、やる夫はその後姿を見――不意に思いつく。
「そうだおドアラ、お前はこっちの列車の中見て来いお! ちゃんと丁寧に、しっかりとだお!」
やる夫のその言葉に、素直に頷きA-6行きの列車へと近づくドアラ。
ドアラは純粋に――やる夫も何だかんだ言ってスネークと同じく、車内に誰かがいないか警戒しているのだな、と納得して列車へと乗り込んだ。
やはりやる夫は凄い、彼についていけば大丈夫だ……そう思いながら、ドアラは車内を調べていく。
その様子を見ながら、やる夫は嫌らしい笑みを浮かべた。
いかん危ない危ない危ない
やる夫は、別に警戒をしているが為にドアラを列車の中の捜索に当てた訳ではない。
単に、そろそろお手洗いから帰ってくるはずの咲夜と二人きりになる為にドアラをどこか別の場所に追いやっただけなのだ。
二人きりでいられる時間はほんの数分程度だろうが、それでも構わない。
思えば咲夜と出会ってから既に数十分経過しているが、常にやる夫の近くにはドアラがいて二人きりになるチャンスは無かった。
「これはチャンスだお……」
二人っきりになり、甘い言葉の一つや二つ囁けば咲夜は股を簡単に開いてくれるだろう……やる夫はそう考える。
つい先ほど聞いた事だが、咲夜が向かう先というのはC-3のホテルだというのだ。
若い(?)男女がホテルに行く……なら、そこでやる事は一つしか無いだろう。
「フヒヒwww咲夜ちゃんも積極的だおwwwww」
やる夫の頭の中からは、既にスネークとドアラの存在は抜けていた。
脳裏を過ぎるのは先ほどまでベンチに座っていた時に見た、咲夜の凛とした横顔とミニスカートから覗く美しい足。
そのミニスカートの中身も、そのまた中身も露になった姿の咲夜を妄想する。
正直言って、やる夫は初音ミクを諦めた訳ではない。
というよりも、咲夜を美味しくいただいたら次は初音ミクを探そうと思っているくらいだ。
しかし、まだ見ぬ初音ミクという名の魔性の女よりも、目の前のちょっと歳がいってるかもしれないが十分お綺麗なメイドさんだ。
まずは目の前に出されたそのメイドさんを食べる……初音ミクは、その後からでも遅くない。
そう考えながらやる夫は溢れ出そうになる涎を腕で拭き取り――不意に、背後から肩を叩かれた。
「なんだお?」
無防備にも、肩を叩かれ反射的に振り返るやる夫。
振り返った先でやる夫が目にしたものは、目前にまで迫っている何かのスプレー。
その口の部分が自分の顔を狙っている事に気付いた瞬間、スプレーは突如音を立てて霧をやる夫の顔面に浴びせ……。
――やる夫は、瞬時に意識を失った。
さーて誰のピンチだ?
意識を失い、倒れかけたやる夫を片手で支えながら、右手に持っていた"催眠スプレー"をデイパックの中に入れ。
やる夫を眠らせた者――十六夜咲夜は、計画が上手くいった事に対し静かに笑みを浮かべる。
計画といっても、それほど難しいものではない。
あのたった数分で考えたのだから当然と言えば当然だが、その計画は穴だらけではある。
しかし、それでも上手くいった。
咲夜はまず、お手洗いに行く事によってやる夫達から一時的に離れる事に成功した。
四人の中で女性が咲夜だけだったという事は、咲夜にとって不幸中の幸いである。
咲夜は誰とも連れ立ってお手洗いに行く事は無く……故に、残されたスネーク達は三人だけで一旦ホームへと上がった。
――実はお手洗いに行った目的はスネーク達と離れる為だけでは無いのだが、それは今関係無いので置いておこう。
ともかく、まずはこれが計画の第一歩――しかし、これをクリアした所でまだ問題はある。
その問題とはつまり……やる夫を始末する時に、スネークを近くに寄せ付けないという事。
だが、多少分の悪い賭けではあるものの、咲夜はその問題を解決してみせた。
スネークは、警戒心が異常に強い――この駅に入った時……駅長室越しに対峙した時から、咲夜はそれをよく知っている。
だからこそ咲夜は、列車が来た時にスネークが取る行動も容易にだが想像出来た。
その行動とは即ち、"列車内の探索"である。
無論、スネークがそうすると断言出来た訳ではない……だが、高い確率でそれは行われるだろうと咲夜は読んでいた。
そして、実際にスネークは咲夜の予想通りに行動し――結果的に、スネークはやる夫から離れる事になったのである。
また、ドアラに関しては咲夜にとって想定外のラッキーな出来事であった。
正直なところ、ドアラがやる夫と同じようにホームに残っていたところで、咲夜としては少しやり難くなるだけ。
それでも、ドアラがこの場にいてくれないというのならばそれに越した事は無い。
列車内にドアラが一人でいてくれるというのなら、背後から近づき油断させておいて不意をついて殺せばいいだけ。
やる夫とドアラを同時に相手にするよりも、格段に楽になる。
何だろう、反主催のやる夫が死にそうなのに「ざまあwwww」と思ってしまう
地面に落ちていたやる夫のデイパックを拾い、自身の肩に掛けなおす咲夜。
二人分のデイパックを肩から下げている上、今も尚倒れ掛かったやる夫の身体を支えている為、
少しばかり動きにくいが、それもあと少しの我慢だ。
咲夜は額に汗を浮かべながら、やる夫を引きずりA-6行きの列車の先頭車両の方へと近づいていく。
これからしなければならない事は三つ。
やる夫の始末、ドアラの始末、そしてスネークから逃げ切る事だ。
繰り返して言うが、十六夜咲夜にとってやる夫とドアラの始末は簡単な事である。
問題はただ一つ――ソリッド・スネークという邪魔者の存在だ。
スネークは勘がいい……何かがあればすぐに状況を察知するだろう。
だからこそ、咲夜は静かに――音を立てず、確実に暗殺をしなければならなかった。
ナイフを使えば、確かにやる夫はすぐに殺せるだろう。
しかし、やる夫が悲鳴を上げる可能性もある。
手持ちの武器は頼りない果物ナイフのみ……一瞬で息の根を止めるには、心許ない。
故に咲夜は催眠スプレーを使い、やる夫を悲鳴を上げる事の出来ない状態にせざるをえなかった。
ここで思い出して欲しいのは、先ほどのドアラに関する想定外の幸運。
ドアラがこの場にいないのは、咲夜の計算した事ではない……。
つまり、咲夜の当初の計画では、やる夫を催眠スプレーで眠らせた場合ドアラはその現場を目撃する事となる。
これではやる夫を眠らせたところでドアラにその事をスネークへと伝えられてしまう可能性があると思うかもしれないが……そうではない。
……ドアラは喋れないのだ。
ドアラが他者にその意思を伝えるにはボディランゲージを用いるしか術は無い。
スネークに伝える為には彼の近くへと行かねばならず――しかし、その隙を見逃す咲夜ではない。
時を止め、ドアラの行く手を遮り彼を静かに刺殺すればそれで事が済む。
ドアラがこの場にいた場合、あくまで少し手間がかかるというだけであって然程の問題では無かったのだ。
おおっと投下来てた支援
支援
やる夫追悼準備OK
これからの咲夜の予定はこうである。
まず、眠っているやる夫をナイフを使って暗殺……次に、列車に乗り込んだドアラを不意打ちで殺す。
ドアラがどちらの列車に乗ったかは定かではないが、恐らくはA-6行きの方だろうと咲夜は考えていた。
スネークに予め言っていた咲夜の目的地はC-3。 だとすれば、スネークはまず自分達の乗る列車の方から先に調べるだろう。
ドアラはその余った方――つまり、A-6方面へ向かう列車に乗り込んでいるはず。
ホームの屋根から吊り下げられた時計を見、咲夜は発車時刻までの残り時間を瞬時に算出する。
残された時間は2分……その時間内にやる夫を殺害し、ドアラを殺害……そして、スネークから逃げ切らねばならない。
恐らく、スネークは発車時刻1分前にでもなればホームへと再び戻ってくるだろう。 その時が、この計画の正念場だ。
スネークが拳銃を持っている事は咲夜も把握している。
そして、スネークがその拳銃を扱う事に長けているという事も彼が傭兵だという経歴を聞いた瞬間にわかっていた。
愛用の銀製ナイフでもあれば違ったのかもしれないが、こちらの得物が果物ナイフしか無い以上形勢は明らかに咲夜は不利。
だからこそ、咲夜はその発車時刻までの時間を徹底的に逃げて時間を稼ぐ事にした。
目的地をC-3と偽ったのも、A-6行きの列車にスネークに近づいて欲しくない為である。
真正面からやってどうにかなる相手ではない――それに、まだまだこんな序盤で怪我などをする訳にもいかないのだ。
額に浮かんだ脂汗を拭い取り、咲夜は果物ナイフを手に取る。
腕の中には尚も眠り続けているやる夫がいる。
時間も無い――そろそろ夢の世界から、あの世へと旅立って貰おう。
ナイフをやる夫の首筋へと向け、一気に引き裂こうと思った瞬間……不意に、咲夜は気付いた。
C-3行きの列車……その車両のドアの前に、ちょこんと座り込んだヌイグルミの犬がつぶらな瞳でこちらを見ている事に。
おかしい――あのヌイグルミは、スネークの支給品である"ただの"喋るヌイグルミだったはずだ。
それが何故、"意思があるかのように"咲夜の姿をその目で見つめている?
混乱し……一瞬、咲夜の手の動きが止まったところで――そのヌイグルミは、大きな声で"叫んだ"。
「アソバンカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
愛犬ロボ・てつの正体を、スネークは誰にも漏らしてはいなかった。
咲夜ややる夫達には、あくまでただの喋るヌイグルミなのだ、とだけ説明していたのだ。
まさかてつの事を見て、瞬時に意思を持つロボットなのだと見破る者がいるはずがない。
だからこそ、咲夜を怪しんでいたスネークはてつの正体を明かさず――自身が乗った車両のすぐ外へと待機させておいた。
その目で見たものを、すぐにスネークに知らせる為に。
てつの叫び声を聞いて、すぐさまスネークが車両から飛び出す。
役目を果たしたてつを拾い、状況を把握しようと周囲に目を向け……見た。
やる夫の首筋にナイフを当てた、完全で瀟洒な殺人鬼を。
「……その手を離せ、俺も手荒な真似はしたくはない」
比較的小さめの……しかし、よく通る声で咲夜に向けて言い放つスネーク。
しかし、咲夜はスネークの呼びかけには応じず、逆に質問を返す。
「それ……ただのヌイグルミじゃ無かったのね」
「……ああ、そうだ」
スネークの返答を受けて、咲夜は小さく溜息を吐く。
計画は失敗だ……やる夫もドアラも殺害出来ていない状況で、スネークが出てきてしまった。
今の状況ではやる夫もドアラも殺す事が出来ない。
まさか、たった一匹のイヌのヌイグルミに計画を邪魔されるとは思っていなかった。
忍者タートルズ思い出した
「やる夫を眠らせでもしたか?」
「ええ、よく眠っているわ」
「……やる夫を放せ。 この状況で……逃げ切れる、と思ってはいないだろう?」
「確かに……状況は最悪ね」
咲夜とスネークの間の距離は15メートルにも満たない。
つまり、拳銃が届く距離。
スネークの腕ならば、その銃弾は狙った所へと確実に命中するだろう。
弾幕ごっこは手馴れたものである咲夜でも、流石に銃弾までは避けきる事は出来ない。
「下手な真似をすれば即座に撃つ……大人しく、投降するんだな」
「……案外甘いのね、ソリッド・スネーク。
さっきまではともかく……今の私は完全にこの殺し合いに乗っている参加者なのよ?
問答無用で撃とうとは、思わないの?」
「……俺は、お前のような殺人鬼じゃあ無いからな」
ソリッド・スネークは傭兵である――しかし、殺し屋ではない。
無益に他者を殺す事には無論抵抗があるし、血を流さないで済む問題ならそれに越した事は無いと思っている。
自衛はする気であるが……それでも、十六夜咲夜のように隙あらば人殺しをしようなどとは思っていない。
「それに……今撃てば、お前はやる夫を盾にでもしかねんからな」
「……なるほどね」
やる夫とスネークの付き合いなど先ほどのたった数十分だけのものである。
しかし、それでもスネークはやる夫を殺したくは無いと思っていた。
やる夫はいい奴では無い事はわかっている……だが、それでも決して極悪人という訳ではない。
やる夫を犠牲にし、咲夜を殺すという選択肢はスネークの中に無かった。
てつSUGEEEEEEEEEEEEE支援
スネークかっこいいなぁ支援
戦況は膠着したままだ。
咲夜はやる夫を抱えている為に安易に動けない。
やる夫を放せばスネークが撃ってくるかもしれないし、かといって抱えたまま移動する事も出来ない。
メタボな体型のやる夫を抱えたまま歩けば、どうやっても隙が出来てしまう。
かといって、スネークもまた安易に動けはしない。
右手に握ったコルトパイソンを咲夜へは向けているが、いつ咲夜がやる夫を盾代わりにするかわかったものではないからだ。
「……念の為に聞いておくけど、私と組む気は?」
「無い」
「でしょうね」
意味の無い問答を繰り返している内にも、咲夜のタイムリミット――列車の発車時刻は刻一刻と近づいてくる。
一瞬だけ視線をスネークから放し、見た時計によると残り時間は1分を切っていた。
このままではマズい……列車が動き出してしまえば、咲夜は逃げる手段を失ってしまう。
歯噛みをしながら、咲夜は考える……残り1分――いや、30秒で、この場を切り抜ける打開策を見つけなければならない。
ジリリリリリリ、と発車ベルが駅のホームに鳴り響く。
しかし、その音を聞いてもやる夫は目覚める様子は無い。
スネークは思う……列車が動き出すまでの残り数十秒が鍵だと。
この列車を逃せば十六夜咲夜は逃げ道を失う……ならば、彼女はここで何かを仕掛けてくるはずだと。
残り時間が15秒を切った……咲夜には、まだ打開策が思いつかない。
残り時間が10秒を切った……スネークは、喉をゴクリと鳴らし唾を飲み込む。
残り時間が8秒を切った……発車ベルは既に止まり、ドアを閉めるというアナウンスがホームに響いた。
残り時間が6秒を切った……その瞬間、咲夜は目を見開き――。
手の中で抱いていたやる夫を、線路の上へと突き落とした。
てつすっげえ
「ッ!」
瞬時に、スネークはコルトパイソンを握っていた手に力を込める。
正直言って、彼女にとっての打開策などそれくらいしか無いだろうとスネークは内心思っていた。
残り時間数秒になってようやく取った、苦肉の策。
恐らくはやる夫を線路上へ落とした事により、スネークの動揺を誘おうとしたのだろうが。
「甘い!」
スネークは予めそれを予想していた。
故にスネークは全く動揺する事は無く、すぐさま立ち上がり咲夜へとコルトパイソンを向けながら先頭車両方向へと駆け出す。
一方の咲夜は先頭車両の一番前のドアへと走り出した、当然逃げる気なのだろう。
だが、スネークは逃がすつもりなど毛頭無い。
スネークは先頭車両に向かい、咲夜はドアへと向かう――つまり、両者の間の距離は縮まっている。
この距離ならば、走りながらだろうと銃弾を外すはずがない。
そう確信してスネークが引き金を静かに引き、その銃弾が放たれた瞬間――。
――十六夜咲夜は、その場から消えた。
「なっ!?」
先ほどまでドアに向けて懸命に駆けていた咲夜は、いつの間にか既に車内へと足を踏み入れようとしていた。
馬鹿な――と、一瞬だがスネークはうろたえ……しかし、すぐに気を取り直す。
何故、5メートルほどの距離を一瞬にして移動出来たのかはわからない。
だが、今はそんな事を考えるよりも咲夜を止める事が先決だ。
266 :
Classical名無しさん:09/02/20 18:17 ID:LC0TOANI
支援
股尾か!!?
まだ砲身が熱を帯びているコルトパイソンを車内に滑り込もうとしている咲夜へと向ける。
そうして引き金を引こうとしたその時である。
――背後から、何者かがぶつかってきた。
「ッ!?」
その衝撃で引き金は引かれたが、銃弾はまるで見当違いの方向へと飛んでいく。
スネークは押し倒された形になって地面へと這い蹲り、何がぶつかったのか確認すべく振り返る。
そこにいたのは、スネークの上に重なるようにして倒れこんでいる荒ぶる有袋類――ドアラ。
ドアラは列車が発射する6秒前になって、ようやくA-6行きの列車から降りてきていた。
やる夫に言われたように丁寧に車内を点検して回っていた為、時間がかかり過ぎてしまったのだ。
列車から降りてきたドアラが見たものはやる夫を抱きしめている咲夜に、その咲夜へ向けて銃を向けているスネーク。
一体自分が列車の中を調べている間に何が起こったのか混乱していたのだが……。
しかし、その混乱もすぐに収まる事となった。
咲夜が、やる夫を線路上へと突き落とした事によって。
ドアラがやる夫を信頼しているというのは、先の数十分の間にスネークにも咲夜にもわかっていた事である。
やる夫はどこからどう見ても信頼に足るような男ではない。
だが、それでもドアラは常にやる夫の傍につき、彼の命令を忠実に守った。
弱味か何かでも握られているのだろうかと咲夜とスネークは思っていたのだが……。
ともかく、ドアラがやる夫を必要としている事だけは汲み取れた。
支援
スネークかっこいいお
十六夜咲夜は、そこを利用したのだ。
やる夫を線路上に突き落とせば、その現場を目撃したドアラはまず一番にやる夫を助けようとするだろう。
ドアラにとってやる夫は自身が帰る為に必要な人間なのだから、当然だ。
そして、スネークもまたやる夫を助けようとする――つまり、列車に近づこうとする。
スネークが見ているのはやる夫と咲夜だけ。
ドアラはやる夫が落ちた瞬間から、もうその目にはやる夫の姿しか映っていなかっただろう。
だからこそ互いは互いの存在に気付かず――衝突する。
倒れこんだスネークは、顔だけを上げてドアへと視線を向ける。
咲夜は既に電車の中に乗り込んでいた……ドアももう、閉まっていた。
一瞬、コルトパイソンをそちらへ向けようとするが自身の上でもがくドアラが邪魔でそれも上手くいかない。
やがて列車は動き出す。
もうやる夫は助からない……倒れこんだドアラとスネークでは、どうやっても助ける事は出来ない。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
嵌められた――完全に、十六夜咲夜に嵌められた。
全てはドアラの動きを察知出来なかった、自身の落ち度だ。
思わずスネークは無念さを込めた雄たけびを上げ――見た。
動き出した列車の中、扉越しにこちらを見つめる瀟洒な従者の姿を。
瀟洒な微笑を浮かべ、従者は口を開く。
扉越しな為に声を聴こえない……しかし、その口の動きは、確かにこう言っていた。
"さようなら"、と。
どうなる!?支援
ギャギャギャギャギャゴキゴリプチッ
これは引き込まれるな支援
救いはないんですか!?
宇和ああああああああああああああああああ支援
音が……
支援するッ!!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
電車が行ってから数分後、スネークはホームでただ立ち尽くしていた。
やる夫だった"それ"は、既に原型を留めておらず――。
線路の上に、見るも無惨な姿で放置されている。
幾多の戦場を潜り抜けてきたスネークでも思わず目を背けたくなるような、そんな姿で。
「…………」
肉の焼け焦げた臭いが鼻腔を擽り、スネークは思わず顔を顰める。
自分の不注意によって、やる夫を殺させてしまった……。
その事は少なからずスネークを落ち込ませ、動揺させたが――。
しかし、いつまでも落ち込んでいるようなスネークでもない。
過ぎ去った事をいつまで言っていても仕方が無いのだ……気持ちを切り替えなければ、次に死ぬのは自身である。
「おい、ドアラ……」
スネークは、視線を再び線路上へと戻し、そう呼びかけた。
線路上に立ち尽くし、やる夫だったものを懸命に拾い集めようとし……。
しかし、触れてはその気味の悪い感触にビクついていたドアラは、スネークの言葉に反応し、作業を止めて振り返る。
ドアラは絶望していた。
自身のチームの選手である男が、死んでしまった。
自身をチームへと連れ帰ってくれるだろうと思っていた男が、死んでしまったのだ。
自分一人ではチームへ帰る方法がわからない……自分が応援すべき選手が死んでしまった……。
絶望してしまうのも、当然の話である。
パロロワでグモッを見れるとは思わなかった
股尾前科乗っていなければ…
スネークもまた線路上に降り、ドアラの横へと駆け寄った。
足元にはやる夫だったものがなおも転がっており、とてつもない悪臭を放っていたのだが……。
それでも、スネークはドアラの肩を叩いて問いかける。
「……よかったら、俺と共に来ないか?」
「…………」
「お前は確かに喋れないが、それでもいないよりはまだマシだ。
何せ俺はこの格好だからな……一人でいたらどう思われるか……」
実を言うと、これはスネークの本音では無い。
確かにスネークの今の格好はどこから見ても変態チックであり、一人でいてはあらぬ誤解を受けるだろう。
ならば、ドアラがいたところでそれが解決するのかと言われれば……そうではない。
むしろ、こんな明らかに不審な有袋類といてはより一層怪しまれるに違いないだろう。
では何故スネークがこんな事を言い出したかと言うと、単にドアラを一人で放っておく訳にはいかなかったからだ。
目に見えて落ち込んでいるドアラ……こんな状態では、殺し合いに乗った者達の格好の餌食だ。
だからこそ、スネークは共に行動をしないかと誘う。
「…………」
ドアラはそんなスネークの真意がわかったのかどうか――。
ともかく、小さく頷いて了承の意を表した。
まだ、動きは不自然だったが……それでも、幾許か落ち着いた様子で。
何故だろう、やる夫が死んだことよりドアラが悲しんでる姿のほうが涙を誘う
その後、ドアラは一旦お手洗いに行き、スネークはホームへと残った。
別にドアラは排泄をしに手洗いに行った訳ではない。
やる夫だったものに触れた為、その肌に血がついてしまったのでそれを洗い流しに行ったのだ。
スネークはやる夫についていた首輪を拾い上げると、ホームへと上がりベンチに座り込む。
やる夫の首輪を拾ったのは、何かの役に立つかもしれないと考えたからだ。
この首輪の中には爆弾が仕込まれている――何らかの方法で起爆する事が出来るのなら、十分な武器となるだろう。
悲しげな声で鳴き続けるてつを片手で撫でながら、スネークは考える。
あの時……十六夜咲夜が去り際に残した一言、"さようなら"。
彼女は一体、何故あんな言葉を残したのだろうか?
スネークが咲夜と過ごした時間はほんの数十分程度……。
彼女の全てを知っている訳ではないが、それでも彼女が意味の無い言葉を吐くような女性とは思えなかった。
「さようなら……か」
思い出すのは彼女の勝ち誇ったかのような、静かで瀟洒な笑み。
何かを見落としてはいないだろうか? 彼女は、何か罠を張っていなかっただろうか?
スネークは、彼女の行動をもう一度振り返る。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
まさかドアラ・・・!?
まず咲夜がやって来ててつがそれを見つけ、スネークと咲夜の問答がはじまった。
それから数分後、やる夫達がやって来た後……スネークはやる夫にTDNスーツを貰い、駅長室でそれを着る。
ここまでに、咲夜は恐らく罠は張っていないはずだ。
問答をしている間はそんな余裕が無かったはずだし、その後もやる夫がずっと付ききりでいた為罠を張る暇など無いはず。
ならば――と、ここまで考えてスネークはようやく気付いた。
彼女が一人になる機会が一回だけあった……。
スネーク達がホームへ上がった時である。
その時……彼女は一体、どこにいた?
「ッ! ドアラアアアアアアアアアアアアアッッ!!」
即座に首輪をデイパックに押し込み、叫びながらてつを小脇に抱えて駆け出すスネーク。
自身の分とドアラが置いていった分、二つのデイパックを肩から下げ、階段を下りていく。
しかし――気付くのが、遅すぎた。
スネークが階段を降りきり、目を手洗いへの方向へ向けたその時には……ドアラはもうその扉に手をかけていたのだ。
やめろと叫ぶより早く、ドアラはその扉を引いて中に入ろうとし――。
爆発した。
このロワで現状一番エグイ死に方かな?
あぁ・・・
まさかの交通事故死
「ぐっ!?」
爆風がスネークを襲い、熱風がスネークを包み込む。
スネークは目を瞑って歯を食い縛り、片手に持っていたてつをぎゅっと胸に抱きしめて守る。
爆風は数秒続き――ようやく収まった所で、スネークはその両目を静かに開けた。
「……なんてぇ女だ」
その光景を見て思わず歯軋りをしながら、スネークは苦々しげにそう吐き捨てる。
手洗いはある程度原型は留めているものの……それでも無惨なまでに、爆破されていた。
扉は剥がれ落ちて爆散し、便器は半分以上が欠けてもう用を足せない状態になっている。
「…………」
近づくと、火薬とアンモニアが混じった強烈な臭いがスネークの鼻を刺激した。
中を見てみると、ところどころ青い布のようなものが微塵になり、散乱している事がわかる。
それがドアラであったと気付くのに、然程時間は要しなかった。
不意に、スネークは足元に転がっていた帽子に気付く。
Dと書かれた青い帽子――ドアラがかぶっていたそれだ。
「……すまなかった」
スネークは、一言謝罪をする。
咲夜さん怖すぎだろ……
何ィ!!?
( ゚д゚ )
うわああああああああああああああああああああああああああああああ
咲夜が列車に乗り、この場から去った事によってもう危険は無いと思い込んでしまった。
その為にやる夫に続いて、ドアラまでも死なせてしまった。
自分がもっと早く気付いていれば、ドアラは死ぬ事は無かっただろうに。
「…………」
誰かの命が消える瞬間を見た事は、これまでにも数え切れない程あった。
しかし、だからといって誰かが死んで悲しくならない訳もまた無い。
深く溜息をつき……スネークは歩き出す。
「……行くぞ、てつ」
小脇に抱えた愛犬に声をかけるが、返事は無い。
彼もまたやる夫に続いてドアラが死んでしまった事に、哀しみを覚えているのだろうか?
反応を見せてくれない愛犬に対し、少々スネークは困惑を覚えたが、それでも足を進める。
今の爆発はそれほど大きなものではない――手洗いの一つを破壊するくらいが精々で、駅一つを破壊するような大爆発では無かった。
だが、それでも周囲に爆音が響いている可能性は多分にある。
音を聞いた誰かが駅へとやってくるかもしれない……早く駅を離れなくては危険だ。
心の底で殺人鬼――十六夜咲夜に対し、強い怒りを覚えながら。
ソリッド・スネークは、二人の男が命を失ってしまったその駅を後にした。
ああ・・・やっぱりドアラも逝ってしまったか・・・
な、なんだと?
ただ本当にトイレにいきたかっただけだと思ったのにっ
なんてこった。これじゃドアラスーツが着れないじゃないか勿体無い
キルカウントいきなり2でトップに並ぶとか、流石はパーフェクトメイド
【B-4 駅付近/一日目・早朝】
【ソリッド・スネーク@メタルギアソリッド】
[状態]:疲労度中
[装備]:コルトパイソン(弾数4/6、予備弾36/36)@現実、TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング
[道具]:支給品一式、馬鹿の世界地図@【バカ世界地図】〜全世界のバカが考えた脳内ワールドマップ〜
愛犬ロボ「てつ」@日本直販テレフォンショッピング、やる夫の首輪、ドアラの不明支給品(0〜2)
[思考・状況]
0:とりあえず情報集め、それからどうするか考える。
1:B-4駅から離れる
2:自分からは攻撃はしない。見つかった場合も出来れば攻撃はしたくない
3:てつを使って、偵察、囮を通じて情報を手に入れる。
4:まともな服が欲しい。
※参戦時期はオセロットに拷問された直後からです。
※馬鹿の世界地図の裏に何か書いてあります。
※初音ミクが危険人物であるという情報を得ましたが、その情報を完全には信用はしていません。
うわぁ
PAD長怖すぎ
セクシーコマンドメイド外伝!すごいよ咲夜さんとはこのことだな
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「……ひとまずは安心といったところかしら」
草原を走っていく列車の中、一人座席に座って窓の外の景色を見ながら、十六夜咲夜は呟く。
少々危ない橋を何度か渡ったが――ともかく、無事にA-6行きの列車に一人で乗れた。
何かと鬱陶しかったやる夫も始末出来たし、彼の支給品も手に入れる事が出来た。
唯一気がかりなのはB-4の駅に残してきたスネークの事だが……。
「あの爆弾が、上手く作動していればいいのだけどね……」
スネーク達がホームへと上がっていった時、一人残された咲夜は男女共用の手洗いに爆弾を仕掛けた。
振動感知型爆弾――強い衝撃を受けた時に爆発する、咲夜に支給された武器の一つである。
付属していた説明書によると、強い衝撃と言っても戦闘機が発射する時の振動で簡単に爆発するほどのものであり、
扉などに仕掛けたならばその扉を開けようとした時の振動でも爆発すると書かれてあった。
説明書を信じるとするならば、手洗いの扉に仕掛けて問題は無かったはずである。
「もっとも……あの男がかかるとは限らないけどね」
むしろスネークならば爆弾に気付いて対処してもおかしくはない。
どちらにしろ、彼が死んだか生きてるかは放送で彼の名を聞かない限りはわからないのだ。
考えても仕方の無い事である。
「それよりも、今は次の事を考えましょう」
A-6駅についた後の身の振り方……それが十六夜咲夜にとって、一番に考えるべき問題だった。
駅についたところで、列車を待っていた者と鉢合わせという事になりかねない。
駅を出て地図に出ている村に行ったところで、そこに誰も潜んでいないとは限らない。
特に注意すべきは列車を待っている者である。
A-6・B-6は孤島のエリアだ、その孤島から逃れるには橋を使うか列車を使うかの二択しかない。
選択の幅が狭い以上、孤島から離れたい者が列車を使う可能性は非常に高い。
「……とにかく、降りる時は注意が必要ね。
その為にも、アイツの支給品を確認しておかないと……」
今の咲夜は、殆ど手ぶらのようなものである。
唯一武器になりそうなものは果物ナイフ――そして、牽制用の石礫。
支給品である催眠スプレーは近づかなければ効果が無いし、振動感知式爆弾もB-4に仕掛けた一個しか入っていなかった。
先ほどは上手く切り抜けたものの、この先頼りになる武器が無ければ不安で仕方が無い。
いつも自分が愛用しているナイフとは言わないまでも、せめて小振りな刃物――。
或いは拳銃でも出てきてくれればと思いながら、咲夜はやる夫のデイパックの中身を調べ……。
「…………」
その額に青筋を立てた。
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| (_人_) |
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日 フ 口 メ __|__ フ |┬ | | ‐┼‐ d
(__ .六 ↑ .田 (___ (丿 ) ↑.ノ│ ノ ヽ__ノ (丿\ ノ
死んだのがやる夫だけならこのAAで弔ったのに・・・ドアラ・・・
まさか・・・!
出てきたのは、卑猥なパッケージをした卑猥なビデオ。
あの男は死んでまでこの私を不快にさせるつもりなのだろうかと内心苛々しながら咲夜は卑猥なそれを窓から投げ捨てる。
卑猥なそれは弧を描いて宙を飛び、やがて見えなくなった。
あんなものが役に立つとは思えない、思いたくない。
別にパッケージに写っていた女性の胸部がやたら大きかったから嫉妬して投げた訳ではない。
断じてそれは無い、無いのだ。 あってたまるものか。
「……ふぅ、いけないいけない。 落ち着くのよ」
深呼吸をして、昂った心を落ち着ける咲夜。
そう、自分はいつも冷静で完全で瀟洒でなければならないのだ……。
あんな卑猥なものに心をかき乱されてはいけない。
気を取り直して、咲夜は再びやる夫のデイパックの中を探る。
次に出てきたのは紅白色のボール。
一瞬、腋を見せびらかしている巫女が咲夜の頭を過ぎったが瞬時に消し去る。
付属していた説明書を見ると、このボールの中にはポケットモンスターという名の魔物がいて、
中心のスイッチを押して投げればその魔物が自分の指示を聞き戦ってくれるのだという。
「使い魔みたいなものかしらね……? ともかく、一回出してみましょう」
説明書に書かれた手順通りに操作をし、ボールを投げる。
ボールが地についた瞬間、光がボールの中から零れ――そして、中に入っていた魔物が飛び出す。
一体どういった魔物が出てくるのだろうか……期待に膨らまない胸を膨らませながら、咲夜はその魔物へと視線を向けた。
「サーセーーーーーーーーーーーンwwwwww」
他人の不幸で今日も飯がうまい!!
+ ____ +
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キタ━━━//・\ ./・\\━━━━!!!!
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| ┬ トェェェイ |
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ノ\ __ノ _ノ \ / | ノ \ ノ L_い o o
「…………」
中から奇声を上げて出てきたのは、紫色をした恐竜のような生物。
全身から突き出している棘、鋭い目つき、どっしりとした体格。
確かに強そうではあるが……。
「あんた、えらく小さいわね……」
「サーセンw」
そう、その魔物は小さかった……咲夜よりもである。
説明書を読むとこの魔物はニドキングという名の種族であり、名前は『サーセンw』。
種族での平均身長は1.4メートルと書かれており……なるほど、それならば咲夜より小さいのにも納得が出来る。
しかし……どこか頼りない。
これで3メートルや4メートルあればいかにも強そうではあるのだが、1.4メートルでは逆にただの見掛け倒しのような印象を受ける。
「強いの、あんた?」
「サーセンw」
「小さいけど、本当に戦えるの?」
「サーセンww」
「……なんかムカついてきたわ」
「wwwwww サーセンwwwwwwwwwwwww」
溜息を吐きながら、咲夜はサーセンwをボールの中へと戻す。
何となく頼りないが、説明書に書かれている技を見る限り一応は使えそうだ。
それに、持ち主に従順な駒というのもいい。
使いどころさえ間違えなければ、それなりにいい働きをしてくれるかもしれない。
サーセンw……だと……?
サーセン!経験値ドロボウに定評のあるサーセンじゃないか!
技のデパート!
ちょw
支援!
ボールをポケットの中に入れ、咲夜は更にやる夫のデイパックの中身を調べる。
サーセンwは一応当たりの部類に入る支給品なのだろうが、やはり自身が持てる武器が欲しい。
出来る事なら刃物を……と、半ば念じながらデイパックの中を探り続け、見つけた。
「……これは大当たりね」
咲夜は呟きながら、中に入っていたものを取り出す。
磨きぬかれた刀身が窓から差し込んだ朝日に反射し、鈍く光った。
咲夜の欲していた刃物類が、最後の最後で出てきたのである。
しかも、それだけではない。
投擲用として用意されたのか、その刃物はデイパックの中に20本も入っていた。
早速手に数本取り、咲夜は構えてみせる。
「……大丈夫、慣れないけど扱えない事は無いわ」
本音を言えばいつも使用しているナイフがあればよかったのだが、流石にそれは贅沢というものだ。
むしろ投擲用の武器が手に入っただけでもありがたいと思わなければならない。
手の中でそれを弄びながら、咲夜は目線を別の車両へと繋がる扉へと向けた。
一度投げておこうか、慣れない武器なのだから試し撃ちをしておいた方がいい。
軽い気持ちで咲夜はそう思い、手首のスナップを利かせてその刃物を扉目掛けて投げつけた。
刃物は回転などせず、一直線に扉へと飛んでいく――はずだったのだが。
「……は?」
真上へと飛んでいった。
サーセンwww
サーセンw
まさかw
咲夜は呆けながら、天井に突き刺さったそれを見つめる。
ありえない……いくら慣れない武器だからといって、こんなコントロールミスをするはずがない。
というか、そもそもこれはコントロールミスだとかそういう問題ですら無い。
何故真正面へと放ったものが、真上へと飛んでいくのだ。
慌てて咲夜はデイパックを再び調べ、そしてこの武器の説明書を見つけた。
そこにはこう書かれてある。
『この投擲武器の名はフジキといいます。
威力は中程度ですが、軌道がかなりファンキーです。
どこへ向けて投げても真上へと飛び、その後斜め方向へと降下します。
扱い難いかもしれませんが小町と併用して使えば有馬さんも倒せるかもしれません』
「……頭痛くなってきた」
つまり、この武器はどこへ向けて投げてもファンキーな軌道しかしないというのだ。
これではまだ狙った所に向かう果物ナイフの方がマシというもの。
意味不明な場所に飛んでいく武器など、何の価値も無い。
頭を押さえながら、咲夜は考える。
結局やる夫のデイパックから見つかった武器は、経験値泥棒のサーセンwと軌道がファンキーすぎるフジキの二つ。
あまりにも頼りなさ過ぎる。
だが、どうにかしてこの武器を使い、他者を殺害し生き残らねばならない。
ゆっくり村ww
「無いよりはマシ……そう、無いよりはマシよ」
無駄なものだろうと、無いよりはマシだ。
そう思って自身を奮い立たせなければ、やってられない。
一応フジキを五本ほどデイパックから出しておき、咲夜はやる夫のデイパックの中から食料と水を出して食事を取る。
幸いにもやる夫はまだそれらに手をつけていなかったらしく、食べかけや飲みかけを口にせずに済んだ。
この車内には自分以外に誰もいない、となればひとまずここは安全地帯だ。
食事は取れる時に取っておくに越した事は無い。
それに、駅につけばやる夫のデイパックは捨てるつもりなのだ。
食料や水も、自分のデイパックのものよりやる夫のデイパックのものを使用しておいた方がいい。
パンを小さく千切り口に入れ、それを静かに咀嚼し飲み込む。
朝霧の幻影殺人鬼は動く密室の中、一人、束の間の安全を堪能していた。
【やる夫@2ch(やる夫タグの動画) 死亡確認】
【ドアラ@中日ドラゴンズ(球団マスコット系MAD) 死亡確認】
【残り62名】
ニドキングは強いな。技のデパートは伊達じゃない
これアタリに見えて実は物凄いハズレなんじゃなかろうかw
まだマコトとかなら頼れるのにw
【A-5 列車内/一日目・早朝】
【十六夜咲夜@東方project】
[状態]:疲労度大 、腹と背中に打撲(小)、
[装備]:果物ナイフ×2、フジキ×5
[道具]:基本支給品、 石礫×6@現実(会場内)、催眠スプレー@現実、
サーセンw@自作の改造ポケモンを友人にやってもらった、フジキ@ゆっくり村×15
[思考・状況]基本思考:優勝狙い。
1:最初はなるべく戦闘しない。
2:どうしようもない場合は即座に暗殺。
3:参加者が減ってきたら慎重に本格的に行動する。
4:まともな投擲武器が欲しい
【備考】
※七夜志貴の名前を知りました。
※ときちくは姿しか知りません。
※時間操作は2秒が限度です。
※飛行が可能かどうかはわかりません。
※主催者側が参加者を施設を中心として割り振ったと推理しました。
※高い能力を持つ参加者は多くが妖怪と思い、あえて昼間挑む方が得策と判断しました。
※僧侶のネガキャンを聞きましたが、その情報を完全には信用はしていません。
※やる夫のデイパックは列車内に放置してあります。
※サムネホイホイ(出だしはパンツレスリングだが、その後別の映像は不明)は、A-5の平原に投げ捨てられました
※咲夜の乗る列車は放送終了後にA-6駅に到着予定です。
咲夜さんスゲェ!!
言い寄ってくるやる夫に自分も殺意を覚えたけどドアラは可哀相だったな
南無乙!
ドアラぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
やる夫…はいいか
【TDNスーツ@ガチムチパンツレスリング】
ガチムチパンツレスリングおまけ編の最後に出てくる男、TDNコスギが身につけているスーツ。
特にこれといった効果は無いが、着ていたら人に誤解を与えてしまうかもしれない服装。
Fuck↑ You↓
【フジキ@ゆっくり村】
正式名称はクロスソード。
威力はそれなりだが軌道がファンキー過ぎて扱いにくい投擲武器。
真上の敵には当てやすい卑怯な軌道なので、フジキと命名される。
【サーセンw@自作の改造ポケモンを友人にやってもらった】
vs作者(タケモト)戦以降からの参戦、レベルは52。
経験値泥棒。肉壁。謝罪コンビの片割れ。
攻撃力は高いが、レベルが高い相手とばかり戦闘する友人パーティではイマイチ使い勝手が悪かったのか役立たずなイメージが強い。
しかし、ナギ戦や最終戦などで(薬漬けの力を借りてだが)活躍をしたので、それなりには強いはず。
本ロワでは「サーセンw」と言っているが、これは人間のようにサーセンwと話しているのではなく、ニドキングの鳴き声がそう聴こえるだけである。
決して喋ったりはしない。
巨体なイメージがあるが、図鑑によると実際の身長は1.4mとかなり小さめ。見掛け倒しでサーセンw
技リスト
・かげぶんしん
・かみなり
・れいとうビーム
・ほえる
特性:どくのトゲ
効果:自身に触れた相手を30%の確率で毒状態にする。
【振動感知式爆弾@サイベリア】
ZARKくん(18)を苦しめた爆弾、ゲーム内では戦闘機に仕掛けられていた。
これを解除するにはブレードを使用して決められた手順で操作をしなければならないはずだが、
hacchi氏のプレイを見る限りでは結構適当でも解除が出来るらしい。
本来は基地全体を爆破出来るほどの威力があるが、今回支給されたのはそれよりも大分威力を抑えられたものだった。
投下乙ー
ドアラ……
スネークの今後と冥土長の今後を期待
やるおは……うーん……
支援ありがとうございました、これにて投下終了です。
投下乙です。
ドアラは悲惨だったなぁ。メイド長の本気を見た。
やる夫は……まあどんまい
投下乙!
さすが咲夜さんに◆OR氏、俺達にはできない2人殺しを平然とやってのける!
そこに痺れる!憧れるゥ!
まさかやる夫、ドアラコンビがここで退場とは思わなかった。
悲しいけどこれバトロワなのよね。
スネークと咲夜さんと対峙するシーンも緊張感あってナイスでした
____
/::::::─三三─\
/:::::::: ( ○)三(○)\ 死んでる…乙
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ノ:::::::::::: `ー'´ \ | | |
ドアラ・・・お疲れ様・・・ゆっくり休め・・・
冥土長は超こえええええ
やっぱパワー馬鹿とは違う怖さを持ってるなこの人は
スネークは今後誰かを救えるのか期待
やる夫は・・・
,. -‐==、、
,. ===、、 o ○o. i :::ト、
_,/ `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l :::ト、\
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/./ .::::/ ::::l | __ ..... _::::|} ヽ l-、
. ,ィク ,'..__ .::::/ ::::l :l '´ `)'`ヽ ヾ;\
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/ ,ノ:::;';';';';';';';';'/ /ヽ、二ニ-イ ヾT ¨´ ,/;';';::`、. \';';';';';';';';';';〈::...
. / i::;';';';';';';';';';'/ ,イ.:::::::::::::::::: ! ヽ`ー‐'";';';';';';';ヽ \';';';';';';';';';!:::::
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日 フ 口 メ __|__ フ |┬ | | ‐┼‐ d
(__ .六 ↑ .田 (___ (丿 ) ↑.ノ│ ノ ヽ__ノ (丿\ ノ
投下乙!
なんだこれすっげえ!めちゃくちゃ引き込まれてしまったぜ
スネークかっこよすぎ、でも咲夜さんはさらにその上を行ったか
ドアラ…安らかに眠るんだよ
やる夫ってどんなにクソでも覚醒するときはするから
こっそり覚醒させようとしたら死んでたwwwwwwwww
結構好きな奴だったから俺はしっかり合掌するぜ
やる夫へ…
/' 丁|' i l / /// 〃/ \ ̄ \! |\|
\/ j| ,レ' _ / /.///./ _ \ |\. | |/
. /__」ヒ.´_彡'_>=,ニドノ' // 'ァ,.'ニ=<} ' | |.
/ {{ ̄ { \ P⌒!i // P⌒!i ノ ,' /! /
,/ {ハ.. \__, ゞ冖^ /' !  ̄^` ブ ///
ハ. \ く __ ∠ イ ,ノ.'
,/ ,ハ 7`ト _,> __,. イ ! /〃/
f´ ̄ヽ ヾ、'.{}ヘ. `'マ二..__ / /{}ヽ》
_) >┴=く¨ヽ ヽ.、 -- , イ }}
/ '´ \レ-、V__. 、 _,. イ/{{ヽ{}/《
.' `て{ ヽ\ ` -- / / {{-- −}}
' ' __j| ,ヘ \. ∧_/ {{ /{}ヽ }}
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日 フ 口 メ __|__ フ |┬ | | ‐┼‐ d
(__ .六 ↑ .田 (___ (丿 ) ↑.ノ│ ノ ヽ__ノ (丿\ ノ
でも貴重だよね、グロい死に方してもざまぁwだもの。誇れる個性だよね
やる夫、ドアラと護れなかったスネークの今後が見物。投下お疲れ様でした!
ロワの中で列車にひかれるなんて、やる夫なかなかない珍しい死に方じゃね
やる夫ざまあwメシウマww
むてきまる/スピアー むし・どく
おにぽん/ゴースト ゴースト・どく
サーセンw/ニドキング どく・じめん
どくタイプばっかだなw
シリアス話なのに、前回のニコロワでどんなに悲劇が起こっても原因は阿部さんに掘られたから
っていうのと同じようなやるせない気持ちになったぜw→TDNスーツ着用スネーク
メシウマwwww
投下乙!
サーセンwwww
投下乙!
咲夜さん怖いな
一気に殺害数一位になるとは・・・
リン、クラッシャー予約いたします。
質問なんだが
>>1000前に参加者でいたような気がしたけどまとめwikiとかみてもいなくなってるのは何故?
ページ検索したら個人解説ページは残ってるけど・・・
>>351 仮投下乙です、問題ないと思います
>>352 キャラクターがニコニコのニの字も係わりがないとのことで議論の末に破棄になった。
ニコ厨みたいなキャラ付けだったらよかったんだけどね
現在の予約
◆WDKcDkBO8c アレックス、KAITO、弱音ハク、赤木しげる
◆BRxsUzTn5A みさお、アポロ
◆w2G/OW/em6 メタナイト、中国
◆jU59Fli6bM 僧侶、ときちく、ゆきぽ、ミク、ルイージ
◆jVERyrq1dU セクハライト、言葉、ベジータ、バクラ、てゐ
◆OZbjG1JuJM 大河、塩
◆CqqH18E08c 相楽左之助
◆7UfBAN/wns リン、クラッシャー
スプー、チルノ、ビリー・ヘリントン予約します。
◆0RbUzIT0To氏に連絡。
SSをwikiに収録しようと思ったんだが、容量の問題で分割せざるを得ないんで、どこから後編にするか指定してもらえませんか?
すいません◆0RbUzIT0To氏にもう一回連絡です。
>>243から後編を始めると、今度は後編が容量オーバーになってしまうんですが、どうしましょうか?
セクハライトも言葉も因幡さんも
別れてもすぐ出会うあたり地図みろと言わざるを得ない。
同じとこ回りすぎてバターになって死亡しそう。
スネークって、なんだかんだでいい人だよな
>>363 別に一緒に予約されたからって遭遇するとは限らないぞ。
てゐは「東に行く」って明言されてるのに出会ったら明らかにNGだけど。
あれか、その頃言葉様は…って感じで
別視点で進むんだよ
あれだ、テレビのリポーターみたいにすればいいんだ。○○地区の言葉さーんって呼びかけてフレームインするような
剣崎、越前、DIO、賀斉予約します
リン、クラッシャー書きあがりましたが、
クラッシャーの言動等に少々不安があるので一度仮投下いたします。
問題が無さそうでしたら本投下いたします
DIO様結構動くことになるなー
今予約されてるのを消化し終えたら放送の予約開始かな?
問題ってどこ?
KAITOが実際につけてるのと支給品とまったく同じものが2つ存在すること?
でも一点物の武器とかならともかく、服なんて同じのいっぱい持ってそうだし
>>373 クラッシャーの性格とか発言じゃないか?
あいつは書く側からしたら、クセが相当強いみたいだし。
とりあえず、個人的にはOKな気がするが。
オンドゥル系のMADをニコニコで漁ってたら、ドナルドネタと絡んでたのが合って吹いたw
しかも「元祖ドナルドネタ」ってタグがあった…意外な所で妙な繋がりがあるもんだね
自分もいいと思いますよ。
キークラもメタ反映させれば、実は演技ってことにも出来るくらいですから。
>>377 それに関しては正直そこまでの問題じゃないと思うな。
うん俺も問題じゃないと思う
ものすごくがんばってあら捜しして、でも問題じゃないと思ったものだし
「マフラーを使ってどうするか決めずにパス出した」ってとこじゃない?
俺は問題とは思わないけど、そういうの気にする人もいるみたいだし
みんな何が問題なのかわからないのかw
まぁ俺もだけど
あー、よく読んでなかったわ(373を)勘違い勘違い
問題点がどこだか分かんないヤツがこれだけいるってことは、つまり問題が無いということだ。
あれだ支給品枠の問題じゃない?
まだ未確認の支給品枠があったはず…たぶん。
勘違いスマン
スネークかっけー
咲夜さんもかっけー
ドアラはお気の毒です
やる夫は…
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日 フ 口 メ __|__ フ |┬ | | ‐┼‐ d
(__ .六 ↑ .田 (___ (丿 ) ↑.ノ│ ノ ヽ__ノ (丿\ ノ
トキ、藤崎瑞希、糸色望
予約します
気になったんだが催眠スプレー@現実ってなってるが
催眠スプレーって現実に実在するのか?
ぐぐってみてもフィクションか、それ催涙の間違いだろってのばっかで
「一吹きで人間を眠らせるスプレー」というのがどうにも見当たらない
まあ「現実」というのが引っかかっただけで
タバコ型麻酔ガス銃@MGS3 とかなら全然構わないと思うが
>>388 実在する。調べたらお年寄りが護衛用に持ってたみたいなニュースがあった。
…ところで皆は何でニコロワを知った?
俺は前回のかなり終盤にニコニコ知って、ここで調べたらタイトルに釣られて、即行まとめ行ったのよ。
その時歌ってみた好きでさ。いさじの兄貴が出てるの知ってからずっと見てた。
そこからジアース戦とかHAL戦とかにwktkしながら見たもんだよ。
…長文失礼。
俺は東方バトルロワイヤル(動画)→パロロワ(大百科)の流れで存在を知ってググったな
そんでTASKAS友人が参加してることに驚いて一気に読んでしまった
追いついたのはだいたいクッパ城前半あたりだったなぁ
俺はラノロワ→パロロワ→アニロワ→ニコロワ
いるのは最初からだな
FFDQ1stでパロロワを知り、アニロワでハマり、ニコロワに落ち着いた
パロロワテスト板時代から見てたぜ
別出展に変えればいいんじゃない?
現実参加のキャラが現実離れしてるし、それほど突っ込むことじゃない。
俺はパロロワwiki→ニコロワ→ニコニコ動画に興味を持ち登録
パロロワと言えば以前パロロワ紹介の動画があったが批判されまくってすぐ消えたが
あれはうp主がパロロワの紹介キャラに相応しくない東方キャラで視聴者を釣ろうとしたのも原因か?
どうも、確かによく調べてみたところ催眠スプレーというのは無いみたいですね。
催涙とごっちゃにしてるサイトを見て存在するもんだと思ってました。
では、別出展から代わりになるようなものを出して修正しようと思います。
で、その別出展の代わりになるようなものに関してですが、
時計型麻酔銃@名探偵コナンはマズいですかね?
一応ミコミコバーローとかはっとーり↑スペクタクルなどコナンの動画もあるんで、問題無いかと思うんですが。
キークラは出展が現実なのにニコニコRPGの技使ってたしな
修造も良くわからん熱い技使ってたが何か納得してしまったし
パンツレスラーズが強キャラと渡り合えても違和感を感じないし
>>396 パロロワ紹介しようなんて思った時点で終わってる
>>389 パロロワ企画の段階からだな俺は。
あんときはカオスロワの2番煎じと言われていた時が懐かしい
>>396 東方キャラの口調も微妙に変だったし
何よりロワ企画は平然と人をブッ殺して楽しむ企画だぜ?傍から見りゃ
そんなもの表に出たら不快になる人が少なからずいるんだ。
パロロワはいろんなロワがあるけどアングラ企画だってことを忘れちゃあいけねえ
>>397 時計型麻酔銃でもいいと思いますよ
前回もちゃんとありますし、支給品で出るくらいなら有名だと思います
う〜ん、パロロワの顔に相応しいアーカードや勇次郎辺りに紹介させれば揉めずに済むと思ったが無理っぽいか
ブロリー、呂布、テト、赤さん、フラン予約します
俺の場合はニコニコで削除された動画をググってたら偶然ニコロワを見つけた。
時期はガチぺったんあたり
追記:NGワードのため抜いている部分
ペンダントに話しかける様子は事情を知らない人がまわりからみると危ないものがある
朝霧の幻影殺人鬼内の催眠スプレーに関する部分をwikiで修正しました。
>>389 クラウンにスレが立った辺りからだな。
あの時は東方は殆ど知らなかったけど。これのお陰で興味持ったな。
俺はFFDQバトルロワイアル3rdが始めかな。んでパロロワ@wiki行って
アニロワ→漫画ロワ→ニコロワの流れ。なんだかんだでニコロワが
一番ハマった。道具,参加者とか物凄い幅広いから面白いよね。
俺はニコRPGのストーム1を把握しにおじいちゃんの地球防衛軍を見ていたらコメに「ニコロワから」の文字が!すぐにググって当時最新だったキバくん、銀様死亡話で号泣余裕でした。
ニコニコでググッたら飛んだ
丁度1stのオープニングやってた
つまりニコでパロロワデビューした
とりあえず、問題が無さそうですので。
クラッシャーとリン、本投下いたします。
(……そうね……兵力としては、使えるかもしれませんわ)
キーボードクラッシャーを部下にするか否か。
それを考えるに当たって、リンがまず注目したのは彼の戦闘能力だった。
二対一という不利な状況にあるにも関わらず、彼は優位に立っていた。
それはつまり、単純に彼が強いという事だとリンは判断する。
愚民どもを皆殺しにする。
その目的を考えれば、彼は非常に役に立つだろう。
「……でも、やはり抵抗がありますわね」
しかし、即座に決定する事が彼女には出来なかった。
キーボードクラッシャーが己の部下になるという事に、少々の抵抗があった。
乱暴で、粗雑で、貧相で、五月蝿い事この上ないこの男を部下にしたとして。
それが他の者達に伝われば、どう思われるだろうか。
結果は火を見るより明らか……主であるリンの品性が、真っ先に疑われてしまう。
下賎な輩によって自らが汚されるなど、彼女にとって耐え難い屈辱。
そしてそれが起こりうる以上、彼女はクラッシャーに対する処遇を決めかねていた。
「……あら?」
そうして悩む中、リンの視界へとある物体が入った。
クラッシャーの持っていたデイパックから、偶然にも零れ落ちた彼の支給品。
――――――それを目にした瞬間、リンの表情が一変した。
「……嘘……?」
クラッシャーにとって、いや、この殺し合いにおいては誰にとっても完全な外れ品。
しかし、リンはそれをよく知っていた。
忘れられるわけがない、想い人がいつも身に纏っているある装飾品。
「このマフラー……どうして、こんな男が……!?」
リンはそれを……KAITOのマフラーを手に取り、思わず声を上げてしまった。
戸惑い、マフラーとクラッシャーとを交互に見やる。
何故、こんな下賎な輩がこのマフラーを持っているのか。
予想だにしなかった事態を前にし、驚きのあまり思考が混乱するが……
ここで彼女は、一番気付いてはならないある事実に気付いてしまった。
(……まさか……この男が……!?)
それは、先ほどの戦闘でも分かったとおり、キーボードクラッシャーが殺し合いに乗っている人間であるという事実。
その証拠として、彼の無限刃には血糊もちゃんと付着している。
それがリンに悟らせたのは、一つの真実と一つの誤解。
まず真実は、この殺し合いにはKAITOも呼び出されているということ。
もっとも、呼び出されたのはリンの知るKAITOとは別人ではあるのだが。
そして、誤解の方は……クラッシャーにとって、あまりにも性質が悪いものであった。
「……ウゥッ……?」
ここでクラッシャーに、意識が戻る。
彼は自分が気を失っていた事に最初に気付き、まだ若干の痛みが残る体を持ち上げようとする。
そして、ゆっくりと瞳を開いた時……彼は絶叫を上げた。
「……ホワアアァァァァァァァァァァァァァァッ!!??」
――――――彼の目の前には、鬼の様な形相をして鉈を振り上げたリンがいた。
「許せない……許せない、許せない、許せない、許せない!!」
リンは憎悪をこめ、鉈をクラッシャーの脳天目掛けて振り下ろす。
もはや彼女の中には、クラッシャーを部下にしようなどという気持ちは微塵も無かった。
この時、クラッシャーには知る由もなかったが、KAITOが絡んだ時のリンの恐ろしさは普段の彼女の比ではない。
恋敵であるミクに嫉妬し、彼女を治める国諸共滅ぼしにかかった事までもあった程だ。
「イイィィヤァァァァァァァァァァァァッ!!??」
クラッシャーはとっさに横へと跳び、鉈を回避。
もはや、体の痛みなど一瞬で吹き飛んだ。
「何しやがんだよテメェえェぇエェッ!!!!」
クラッシャーは彼女に激怒する。
殺し合いの場なのだから、誰かに襲われるというのは至極当然のシチュエーション。
先の戦いでも、松岡達にそう彼自身が告げたばかりだ。
だが、彼は自らが襲われたのが許せなかった。
自分はやってもいいが、他人にやられるのは嫌。
傍から見れば、何と理不尽な態度だろうか。
「ああん!?しかもテメェ、勝手に人の支給品取ってんじゃねぇぇぇええええぇぇぇえぇぇぇっ!!」
続けて、リンの手にマフラーが握られている事に気付き激怒。
外れ品とはいえ、勝手に自らの支給品を持っていかれた事は、彼の怒りの炎に油を注いだ。
しかし、リンもこれに怒りを込めて返答する。
「黙りなさいっ!!
あの人を手にかけて、強盗なんて汚らしい真似までして……よくも、そんな態度で……!!」
「はぁっ!?」
クラッシャーはリンの言葉を聞き、戸惑いの声を上げた。
確かに先ほど、一人の参加者の首を刎ねた。
だから殺人に関しては否定しないが、強盗なんてしていない。
ここにきて、支給品以外のものは一切手にしていない……つまりは完全な濡れ衣だ。
勘違いの恨みで殺されるなど、腹が立つにも程がある。
「ふざけんじゃねぇ……ん?」
――――――しかし、ここでクラッシャーが先程のはっぱ隊員殺害時の事を思い出せた事により、事態が急変する。
(……そういえば、あのマフラー……逃げやがったあの男が、同じのしてなかったか?)
そう、クラッシャーはKAITOと一瞬ではあったものの遭遇していた。
そして幸運にも、逃げ去ったKAITOの首に巻かれていたのが、自らの支給品と全く同じものだったのに気付いた……!!
「フッフフフ……アーッハッハッハッハハハハハ……!!
あー、おっかっしっ! ホッホッホッ!!」
「何よ……何がおかしいのですかっ!!」
こうなると、笑わずにはいられない。
当然、リンからすればクラッシャーが笑い出したのは奇行にしかとれない。
「お前、バッカじゃねぇの!!
何勘違いしてんだよッ!!!!!」
しかし……リンが何を誤解しているのか、クラッシャーは気付いたのだ。
ここで一つことわっておくが、クラッシャーは短気であり、狂人と言ってもおかしくはない。
だが、彼が常に絶叫を上げて怒り狂っているのかと聞かれると、その答えは否である。
これは、彼が一つのキーボードを見事にクラッシュしたある日の話になるのだが、
彼はキーボードを派手に握り拳で叩き怒りをぶつけた後に、「あいつはポジティブ」と自らに言い聞かせて
クールダウンを図ろうとしたのだ。
もっとも、その数十秒後に再び絶叫を上げる事にはなったのだが……
つまり彼は、冷静にならねば出来ない事があるという事も分かってはいるのだ。
そしてそれは、正しく今……!!
「ホホッ!!
これの持ち主は俺が殺したんじゃねぇよっ!!」
「え……!?」
クラッシャーは、リンの誤解を大笑いしながら指摘した。
そしてこの指摘は、彼女を動揺させるには十分だった。
震えていた手が止まり、表情からも怒りが僅かに消える。
「ど、どういうことなの!?
なら、どうしてあなたがそれを……!!」
リンはクラッシャーへと問いかける。
その瞬間、クラッシャーの顔に笑みが浮かんだ。
ここで素直に、KAITOが仲間を見捨てて逃げ出した事を言うのは面白くない。
寧ろ、この情報を餌にして彼女を殺し合いに使った方が良いんじゃないか。
一人で殺し合いを勝ち抜くのが難しい事ぐらい、クラッシャーも理解出来ている。
これは、またとないチャンスと言えるだろう。
(フッフフフ……アーッハッハッハッハハハハハ……!!
あー、おっかっしっ! ホッホッホッ!!)
キーボードを壊してばかりだった、苛々続きの日常。
そんな中で久しくやってきた自分のチャンスに、クラッシャーは内心高々と声を上げて笑っていた。
【F-6 温泉旅館・玄関/一日目・早朝】
【鏡音リン@VOCALOID2(悪ノ娘仕様)】
[状態]:クラッシャーの言動に混乱中
[装備]:レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、KAITOのマフラー@VOCALOID
[道具]:基本支給品、不明支給品(0〜2)
[思考・状況]
1.KAITOに何があったのかを知りたい
2.家来を見つけて愚民共を皆殺しにしてもらう。
3.歩きたくない。荷物を持ちたくない。
4.レンに会いたい
※参加者の中に、KAITOがいることに気付きました
クラシャーに対する反応同様に、彼にとって危険な人物と見なした相手には襲いかかる可能性があります。
【キーボードクラッシャー@キーボードクラッシャー】
[状態]:腹部打撲
[装備]:無限刃@るろうに剣心
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜2
[思考・状況]
1:KAITOの情報をダシに、リンを利用できないか考える
2:優勝して日本国籍を手に入れる
殺し合い打倒するとか現実逃避してんじゃねええええええええええええええええええ!!!!
【KAITOのマフラー@VOCALOID】
KAITOが普段身に着けている、青色のマフラー。
ただし、マフラーにしては少々長めであり、実はスカーフなんじゃないかとも言われている。
公式でもその点は明らかにされていない為、正体は謎に包まれている。
以上、投下終了です。
仮投下について色々と意見を下さった方々、ありがとうございました
投下乙
KAITOがこんなとこで影響を及ぼすとは
本投下行きます
「えぇと……つまりお前は”スバル・ナカジマ”と言う人間の相棒なのか」
『はい、その通りです』
二人(?)はそれぞれの持つ情報を交換し現在の状況を確認した。
マッハキャリバーはなんとか魔法やデバイスの概念等についてサノスケに説明しようとし
サノスケもマッハキャリバーの言う魔法やデバイスを理解しようとしたが
如何せん時代の壁、科学の壁が大きく立ちはだかりサノスケがそれを理解することはできなかった。
しかしそれでも自分の中にリボルバーナックルという手甲状デバイスを格納していることや
自分が意志を持つからくり人形に近い存在であると言ったことはしっかりとサノスケに説明をすることに成功した。
「とりあえず物が喋るとか”まほう”とかはもう状況がわけわからんから置いて置いてだ
お前はこのバトルロワイアルから抜け出すにはどうしたらいいかわかるか?」
ペンダントに話しかける様子は事情を知らない人がまわりからみると危ないものがある
この場に他に参加者がいないのはサノスケとマッハにとって幸運だったのかもしれない。
そんなことはともかくサノスケは魔法とか不思議な言葉をさらさらと口にする不思議な物なら
このバトルロワイヤルから抜け出し主催者に喧嘩を売る方法が分かるのではないかという一縷の望みをかけて
マッハキャリバーに質問をするがそれに対する答えはあまりにも非常で単純なものだった
『いいえ』
「……」
『……』
沈黙。
悲しい沈黙。
サノスケの望みはその一言で粉々に打ち砕かれた。
マッハキャリバーもサノスケの沈黙に引きずられるように何も言葉を発しない。
「…………」
『…………』
沈黙。
悲しい沈黙はまだ続く。
サノスケも脱出が簡単なものではないと理解していた。
しかしその望みを一言で打ち崩されるとやはり受けるショックは大きい。
どこかの王子であれば『もう駄目だ……』とか言っていたとしてもおかしくはない状況。
そこを考えるならサノスケは立派である。
まだ前向きに考えることができたのだから
「でも、戦うための道具……いやお前の相棒の言葉を借りるなら相棒として一緒に戦うことはできるわけだな?」
『はい。しかし私はスバル・ナカジマのために特別な改造が施してありますので
あなたでは扱うことができないと思います』
マッハキャリバーには改造が施してある。
もともとの重量は分からないが重量は改造前の2.5倍である。2.5倍。
想像してみよう。ローラースケートを履いた時の重さを。
重いですね?そう、それが2.5倍です。
元の重量は普通のローラースケートの非じゃないほど重い可能性があります、デバイスですし。
そんなものを扱える一般人なんてあんまりいないでしょう。
でもサノスケは一般人じゃないんです。武人なんです。
「いや、試してみよう。やって駄目ならあきらめればいいがやって上手くいけば御の字だ」
『無理だと言っても聞かないようですね……』
そういうとマッハキャリバーは形態をローラースケート状に変化させ
サノスケに自らを履くように促した。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
しばらくしてサノスケはマッハキャリバーを履きリボルバーナックルを装備し橋の上にいた。
堂々と悪一文字を背負い立ち、周りを見回す。
マッハキャリバーを履きサノスケはなんど倒れ、なんど立ち上がっただろうか?
始めは無理だとマッハキャリバーに言われた。
それでもサノスケは諦めず。驚異的な慣れと学習能力を見せマッハキャリバーを使いこなしていた。
勿論途中で諦めさせるのは無理だと悟ったマッハキャリバーもアドバイスをしていた
しかしそれを踏まえて三友サノスケの習得速度は異常と言ってよいレベルだった。
ローラースケートの基礎技術を次々と繰り出し踊るように滑る
次の瞬間には突如として静止しリボルバーナックルを繰り出し二重の極みを放つ。
二重の極みを放ったかと思えば反転しその場から高速で離れる。
長年ローラースケートをやってきたと言っても違和感のないほど……
いや、それ以上の技術を見せるサノスケ。
それは驚愕するしかない光景だった。
「少し重いがもう問題はないな
もう走るよりも全然スピードが出る」
橋の上で舞うように動きながらサノスケは呟く。
『まさか生身の人間が本当に扱えるとは思いませんでした
なれるのが早すぎです』
「動くことには自信があるからな」
支援してやらんこともない
そんな会話をしながらサノスケは動くことをやめない。
――二重の極みの不調
それはサノスケにとって認めたくないことに他ならない。
自分が極めたと思っていた拳が思うように打てなくなる。
極めたと思った自分の慢心なのか
それとも殺し合いに参加させられたという異常事態で自分が動揺しているのか
はたまた全く関係のないことから来ている不調なのか
どれにしてもサノスケは認めたくない事実。
実際は主催者側からかけられた制限であるのだがそれをサノスケが知るすべはない。
それがサノスケの焦りを加速させる。
「くそっ!うまくいかねぇ!」
『サノスケ、それで十分な威力ではないのでしょうか?』
本来の二重の極みを知らないマッハキャリバーからすると普通の人間であるサノスケが放つ拳の威力は尋常ではない。
一発地面に打てば地面に大きなヒビを造り
一発空に打てば空気を振動させる
一発打ち上げた小石に打てば小石を粉々に砕く。
しかしそれほどの威力を出しながらサノスケは上手くいかない、不調であるという。
スバル・ナカジマと共に多くの戦いをしてきたマッハキャリバーからみても信じられないものだ。
支援すべきなのは確定的に明らか
『(そういえば私も多少上手くいかない機能がある……
相棒がいないせいだと思っていたがまさかこれもサノスケと同じようななんらかの理由……?
いや、サノスケは運動能力が高いとはいえただの一般人。私が本来の力を出せないのは当然のこと)』
マッハキャリバーも主催が制限を掛けたということに気が付けない。
サノスケが魔法を操ることができたならば、少なくとも魔法の概念を理解することができたならば
もしそうだったマッハキャリバーも自身の不調が主催者からの制限だと気が付けたのかもしれないが
サノスケは魔法を操ることなどできず概念を理解することもできなかった。
身体能力が明らかに一般人からかけ離れていると言うだけの人間、それがサノスケ。
それがマッハキャリバーの判断を間違えるさせる原因だった。
「二重の極み!」
サノスケが何十発目かになる拳を空に放つ。
激しく動き回っていたせいか多少息切れもしている。
というかあれだけの重量のあるマッハキャリバーを装備していながら今まで息切れをしていなかったというのが非常識なのである。
『サノスケ、一度休憩するべきです。
このまま動き回っていても無駄に体力を消耗し精神の集中を欠き
サノスケの言う二重の極みの極意がまた遠くなってしまいます』
「まだこんなものは疲れているうちにも入らねぇ!」
『サノスケッ!』
マッハキャリバーが珍しく声を荒げる。
その声に止まらざるを得なかったのかサノスケが動きを止める。
多少不満そうではあったが。
「わかったよ、休憩すればいいんだろ休憩すれば」
『今のあなたに必要なのは落ち着きです。休憩をとってからまた修行をすればよい。
(私らしくもないな……サノスケは相棒でもないのに感情的になって)』
サノスケはマッハキャリバーを履いたまま橋に腰を下ろす。
周囲には粉々になった小石やヒビの入った大地
ここに来た者が見ればなにか戦闘があったのではないかと勘違いするような光景である。
俺の支援が足りなかったばっかりに…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『サノスケ、落ち着きましたか?』
「あぁ、落ち着いた
確かに二重の極みの不調で俺は焦っていた
こんなんじゃ二重の極みを取り戻すどころか余計に遠くにしちまうだけだった」
サノスケは素直に自分の非を認める。
この状況で二重の極みの不調を理由に無茶な修行を続け
体そのものを不調に持ち込み最終目的である主催――右上、左上との喧嘩に影響をきたす。
それどころか途中で誰かに殺され何もできないままに主催者の思惑通り消えていく。
このようなことでは笑い話にもならないといった判断からの結果である。
サノスケはただ突っ走るだけの猪武者という印象が強いが喧嘩の前には入念に相手のことを調べる
調べた結果を分析すると言った前準備もしっかりとする知者なのだ。
周りにいた人物の性能がチート級すぎるだけで
『落ち着いたところで質問です。
あなたは先ほどの意見交換で殺し合いには参加しないといいましたね?』
「ああ」
機械的だが真剣な声――まぁいつもと同じような声だがその声で
マッハキャリバーはサノスケに問いかける。
マッハキャリバーに目があればサノスケの瞳を真剣に見つめていたことだろう。
『もし殺し合いに乗った人間――もしくはそれに準じる生物があなたを襲った場合
サノスケはその相手をどうしますか?』
「……」
それはサノスケが今まで避け続けてきた問題だった。
相手が殺す気で襲いかかってくる以上相当な実力差がない限りサノスケも全力で……
つまり殺す気で応戦しなければならないのだ。
サノスケの友であれば「なにがあろうと拙者は人を殺めるつもりはござらん」と即答していたのだろうが
サノスケは即答できない。
それがあの剣客が背負ってきた重みなのだとサノスケは実感する。
口で「俺は相手を殺したりなんかしない」そう言うのは簡単である。
だがその簡単なことを口に出せるか否か
そこに覚悟がある。
覚悟を持ってその言葉を言えるのか……否か
今それをこの物言う意志を持つ機械”マッハキャリバー”は問うているのだ。
おそらくマッハキャリバーは相手を殺すと言っても殺さないと言ってもどちらでも受け入れるだろう。
この場はバトルロワイアルという殺し合いの場であり襲ってくる相手を殺さなければ自分が死ぬ可能性もあるのだ
『覚悟』
どちらの場合でもそれが必要となる。
戦闘の途中での邪念は致命的、即死に繋がる公算が高い。
だからこそ戦闘状態に入る前の今、この時にマッハキャリバーは聞いたのだ。
今のうちに決めておかなければ絶対に後悔する。
そう分かっているから
おいィ? 誰が支援しなかったっていう証拠だよ!
『まだ答えなくても構いませんよ、本格的な戦いに入る前に答えを出せれば間に合います。
ですが、戦いに入ってから迷っているようなら困ります
サノスケと共にここから脱出しないと私は面倒なことになるのです』
「別に脱出する相手は俺じゃなくてもいいんじゃないか?」
『いえ、サノスケでなければ困ります。
サノスケ以外に私を短時間で使いこなせるようになるほどの実力者がいる可能性は非常に低い
私が脱出するためにはサノスケがいてくれなければ困るのです
それに私たちは脱出という同じ目的をもった同志であり、仲間です。
その同志が答えを出せないまま迷い消えていくようでは私としては悲しいですし悔しい
だから私はサノスケが生きて共闘してくれなければ困るんです
脱出という望みを語り向かうならもっと胸はって堂々とどんなことでも覚悟していくものです
それができないようならば誰もサノスケが本当に脱出を望んでいると信じてはくれないでしょう。
サノスケは私はまだであって時間はたっていませんが堂々と脱出し主催と喧嘩することが目的だと言った。
だから私はそれを信じたのです』
その言葉にサノスケは絶句する。
マッハキャリバーの言葉にはかつて彼が言った言葉と似たようなものが含まれていた。
言葉こそマッハキャリバーの都合でサノスケには生きていてもらわないと困る
そう言っているが本心では損得抜きでサノスケに生きて欲しい
その思いが見える言葉だった。
『もうしわけありません。出過ぎたまねをしました。
最終的に決めるのはサノスケです
私はサノスケの判断に従います』
支援ダ
サノスケの絶句をどう受け取ったのかマッハキャリバーは謝罪の言葉を口にする。
サノスケはそれに応えることができない。
あまりの衝撃だったのだ。マッハキャリバーはデバイスというからくり人形である。
それがサノスケの心の一部があったのかもしれない
しかしその人形はたしかに意志を持ち覚悟を持っていた。
だがサノスケはどうだろうか?
背中に悪という覚悟を背負いながらこの場では覚悟一つすることができない。
そんな自分と向かい合わざるを得なくなりサノスケは言葉を失ったのだ。
「ふはははは……あははははは……」
『サノスケ……?』
そして硬直から抜け出し突如笑いだすサノスケ。
絶句した男が突如として笑いだせばだれだって疑問に思う。
その例にもれずマッハキャリバーも疑問に思った。
「思い出したってか気が付いたのかね?」
『……?』
笑いながらサノスケは先ほどとは違う覚悟した目で前を見据える。
先ほどまで我武者羅に二重の極みを取り戻そうとしていた男も
マッハキャリバーの覚悟に絶句した男もそこにはいない。
堂々と言葉を紡ぐ
「夢を語る時は胸張って高笑いしながらいうもんだってね」
支援が来る!
「俺は帰る場所がある。だから覚悟を持つ。
守るものある、だから覚悟を持つ。
自分がブチ壊れるまで「守って闘う」覚悟を持つ
守る者はこの胸糞悪いゲームを考えだした主催以外全てだ
殺し合いに乗ってる奴も乗ってない奴も関係ねぇ
俺が全部守って闘う」
全部守ることは実際には全部不可能。
そんなことはサノスケにだって分かっている。
殺し合いに乗っている奴を守るのがほぼ無理なことだともサノスケは理解している。
それでもそれを目指すのがサノスケの覚悟。
最悪の場合は殺すことも辞さない。
それも含めた上でのサノスケの覚悟。
サノスケの背中の悪一文字にかける新たな覚悟。
「そうだ。これだ。ここに来てすっかり忘れてたが、ようやく見せてやれそうだ。これが俺だ。」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「ところでさっき話した円盤と箱とかその他諸々の使い道、お前なら分からないか?」
ごそごそとデイパックを漁りながら腰をおろしてようやく落ち着いたのか役に立たなそうに見えた支給品についてサノスケはマッハキャリバーに問う
情報交換の時は魔法やデバイスのことで頭がいっぱいだったのか思いつかなった質問である。
『円盤……?箱……?
それを見せて貰えませんか?』
「見せるってどうやって?お前物だろ?」
サノスケが心底不思議そうに足元のマッハキャリバーを見つめる。
それにマッハキャリバーはまた珍しく多少呆れたような声で
『かざして頂ければ大丈夫です。』
と、言ったのだった。
「…………」
そしてあるのは沈黙。
気まずくはないが悲しい沈黙。
覚悟し信頼関係を持つことに成功したとはいえなにかと悲しい沈黙多い一人と一品(?)であった。
D-6 橋/一日目・早朝】
【相楽左之助@るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜】
[状態]:健康、覚悟
[装備]:マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS リボルバーナックル@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:支給品一式、スタープラチナのディスク@ジョジョの奇妙な冒険Part6ストーンオーシャン、携帯電話@現実
[思考・状況]
1:これが俺だ。全部守って闘う。
2:二重の極みが打てない……だと……?
3:主催者相手に『喧嘩』する。
4:友人、知人と合流する。
5:弱い奴は放って置けねぇ。
6:主催者になんとかたどり着く方法を模索する。
7:最悪の場合は殺す。でもそんな最悪の場合には絶対持ち込ませねぇ
【マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS 】
[思考・状況]
1:サノスケの……覚悟……
2:相棒……
3:不調……?
4:二重の極みの本来の威力……?
5:私らしくもない……
※黎明の間はずっと練習してずっと修行してました。
結構轟音がなっていたので黎明の間にD6移動してきた人がいるならその人には聞こえているでしょう
※マッハキャリバーの不調もサノスケの不調も制限によるものです。
でも2人とも気が付いてません、サノスケが明治時代の人だししょうがないね
※サノスケはマッハキャリバーを結構使いこなせていますがあくまで”結構”のレベルです。
激しい戦闘などに巻き込まれたならばアラが出る可能性は非常に高いです。
※サノスケの機動力はかなり強化されています。
しかし本人はその機動力を生かして遠くまで移動しようという気は現在ありません
※ある程度の信頼関係を築いています。
しかしあくまである程度で、相棒と呼び合うほどではないでしょう。
でも相棒と呼び合うほどの中になるまでさほど時間はかからないと思われます
※サノスケは色んな意味で覚悟しました。
以上です。
支援ありがとうございました。
左之助が一瞬某凶悪借金取りに見えたのは俺だけでいい
マッハキャリバーとサノスケいいコンビやねー
てかいきなりマッハキャリバー使いこなすとかサノスケすっげえ
サノスケかっこいいけどキワミを見慣れてたせいで違和感がバリバリw
アレックス、KAITO、アカギ、ハク投下します
思いのほか長くなってしまいましたのでお手すきの方支援お願いしますー
森の中をとぼとぼと、しかし常に視線を動かして小動物のように縮こまりながら歩く青年の姿があった。
ベレッタM96を御守りのように堅く握り込み、決して離すまいと手を石にしたかのようである。
死にたくない。ただその一念だけが身を動かし、KAITOはくずおれてしまいそうな足を動かしていた。
荷物は既に一つのデイパックにまとめ、いらなくなったものは森の中に捨てている。
罪悪感は未だ腹の底にとぐろを巻くようにして居座っていたが間違いではないと必死に言い聞かせる。
元々あの葉っぱ一枚の男とは何の関わり合いもなかったのだし、助ける義理もない。
だから助けてくれと言われてもそうする理由なんてないし、生き延びるための最善手として逃げることを選んだ。
間違ってない、俺は間違ってないんだと思いながらも悲痛に叫んだ葉っぱの男の姿が克明に描き出される。
プラス思考で自分を慰めてくれた男。葉っぱ一枚でそれでも何とかしようとしていた男。
まだ名前も聞いていなかった……
きっと自分を恨んでいるだろうなと嘆息して、KAITOはそれでも戻る気はなかった。
やはり怖い。殺される事がただ怖い。
だって俺は歌うことだけが特技……というか職業の普通の男なんだぞ? どうやって立ち向かえってんだよ。
こうして銃は握っているものの正確に撃てるかどうかなんて分からないし、
デイパックの中にある武器だって本当に設置できるかどうかなんて分からない。
あの時は恐怖が先立ってとりあえず何とかしなければいけないと思っていただけだ。
その結果、こうして怯えながら逃げ惑っているわけだが。
妹達や姉貴分のMEIKOが見たらどう思うだろうか。恐らくここにはいないであろう彼、或いは彼女の姿を思い浮かべ、
けれどももう二度と会えないであろう我が身を自覚して、KAITOは「ちくしょう……」と呻いた。
きっと詰られるだけと確信しながらもそれでも会いたい。家族にまた会いたいという思いが込み上げ、
目元からぽたぽたと雫を滴らせた。
こんなことをしても仕方ないということなど分かりきっている。これは夢などではない、れっきとした現実なのだ。
現実を認識できていなかった恐怖が葉っぱの男と出会う以前のものだとしたら、
今の自分は現実を認識してしまったが故の恐怖といったところか。
どうなるのかという漠然とした怖さが、葉っぱの男の悲鳴を通じて死は間近にある明確な恐怖に変わった。
まだ俺は若いのに。未来にある可能性は無限に広がっていて、まだまだこれからだと思っていたのに……
死に対する恐怖が重なる一方、だがそんな自分に人が殺せるのかという疑問も浮かんでくる。
あんながむしゃらで直線的にしか攻撃せず、殺意も露にしていた奴でさえ銃を向けることなく逃げ出した。
当てる当てない以前に向けることすらしなかった。
こうして銃を握ってはいるがそれはあくまで取り合えず武器を持っておこうという意識から生まれたものに過ぎないし、
実際使えるか、撃てるかなんてのは二の次で武器を手にしていること事態で安心感を得ようとしているだけだ。
何にしても自分は臆病に過ぎる。戦うという選択肢は端から存在せず、さりとて脱出する見込みも得られず、
おろおろと逃げ惑っているだけ。目的もなく、ただ命が惜しいばかりに。
「ちくしょう……どうすりゃいいんだよ」
家族に会いたい。もう一度KAITOはそう考えた。
この迷いも、覚悟のなさも、意気地の無さを嘆く声でさえ夜陰に吸い込まれて誰にも届かない。
臆病なKAITOにとってはまた、一人でいることも寂しく心許ないものがあった。
殺されたくはない。だが孤独でいるのも寂しい。
KAITOはどこまでも優柔で怯懦な男なのだった。
ぐすぐすと鼻をすすりつつ、森を抜けて橋らしきものが見えるのを確認する。
石造りと思われるそれは意外に大きく、しかし緻密な造りであるのかぴっちりと石が組まれ、
新しささえ感じさせる様相を呈していた。その先には大きな建物が見える。
しえんせざるをえない
どんな建物であるのかは遠いためまだよく分からないが、あれだけ大きければ人ひとりが身を隠すには十分な場所だろう。
一方、KAITOから見て左手側には駅らしきものが見え、線路が延びていたがそちらに行こうとは思えなかった。
万が一、駅公舎内ないし電車(というか汽車が出て行くのが見えた)の中で殺人鬼に出くわせば一巻の終わりだ。
人恋しくても流石にそんな奴との同乗及びランデヴーをする気にはなれない。何より逃げ道がない。
「つか、汽車から変な叫び声が聞こえたような気がする……気のせいかもしれないが」
そう、気のせいかもしれなかったが先程奇声を上げながら襲い掛かってきた例の男の例もある。
あんな奴と再び遭遇するかもしれないと思っただけで、KAITOの中からは駅に行こうという選択肢は失せていた。
人が出てきていないか横目でちらちら見つつ橋へと小走りに向かっていく。
当面は橋の向こうにある大きな建物に隠れ、誰かがやってきたら(無論まともな人間に限る)出て行って話をしよう。
あわよくば連れて行って貰おう。できれば強そうな奴か、頭の良さそうな奴がいい。そういうのにくっついていれば、
ひょっとしたら脱出できるかもしれない。たとえ脱出するアイデアを持っていなかったとしても、
護衛くらいにはなってくれるはず。そういう思いがあったからだった。
卑怯だな、と心の奥底から冷笑が聞こえた。自分では何も思いつかない癖に人に全てを任せて、
都合が悪くなったら逃げ出す。友人にするには最悪の部類だろう。
けれども、それ以外にどうする術も持たない。勇気も持たず、度胸もない自分には残されたものがこれしかない。
何も力がないんじゃ、こうするしかないじゃないか……
これが自分にとって正しいことなのだと断じて、俯けかけた顔を戻そうとしたときだった。
色々考え事をしていたからなのか、それとも駅の方を横目に窺っていたからなのか。
橋の向こうから一人の男が歩いてくるのに、今の今までKAITOは気付いていなかった。
* * *
「……意外と寒いな」
何となく温泉に行こうと思っていたアレックスはデパートから一歩出た瞬間中に舞い戻りたい気持ちに駆られた。
今のアレックスは上半身裸だった。ズボンは穿いている。
でも腰から上はムキムキの筋肉がこれでもかと見せ付けるかのように自己主張している。
そもそもこうなってしまったのは自分のせいなのだが、とアレックスは頭を抱える。
バルバトスなる妙に五月蝿い、シャドルー総帥とかネスツ闇の支配者だとか人造人間(セルハラ)に声が似ていた男と戦う際、
ついいつもの癖でTシャツを破り捨ててしまったのである。イントロだからしょうがない。
昼ならともかく、今は夜。しかもまだ夜明けの兆しすら見えない時間帯というところらしい。
デパートから出てくるときにようやく気付いたのであるが。
ひゅう、と風が吹いてアレックスの肌を撫でる。震えるほどのものではないが、肌寒いことには変わりない。
こんな状態ではいざ敵と遭遇したときに全力の力を出し切ることができないのではないか。
一度デパートに戻って服を調達してこようかと考える。だが荒れ放題になっているデパートの中に戻るのは気が引けるし、
アレックスは体格も大きくまともに着られるような服があるかどうか怪しい。ブリス画像もないし。
ふむ、と思案した末やはり探すのはやめようと考える。
コートなら着られそうな気もするが、上半身裸にコートというのはどうかと思ったからだ。
某教授だとか某ハリケーンアッパーのことはこの際気にしないことにしておく。あんな変態と一緒にされてはたまらない。
アレックスが半裸で戦うのにはそれなりの理由がある。単に気合を入れる以上の意味が。
それにこの程度の気温で全力が出せないだのとのたまっていては格闘家として笑い者だ。
どんなに厳しい条件下でも正々堂々、出せる限りの力を尽くして戦う……それが世界中を旅し、
ストリートファイトで自分自身が学んできたことではなかったか。
どうやらこんなことも忘れかけていたらしいと苦笑したアレックスは大きく漲った二の腕をぶんぶんと振り回す。
オーケイ、仕切り直しといこうじゃないか。
頭にかかる靄は未だ晴れないものの、それでも少しだけすっきりしたのには違いない。こうして迷わず一歩を踏み出せる。
まず温泉に行くのには橋を渡る必要がある。そこから森を抜けた先にあるようだ。
迷わないかどうか不安だが、温泉のためだ。何せ温泉である。温泉なのだ!
世界中を旅して回ってきたアレックスだがニッポンのセントウ以外の風呂に入ったことはない。
何でも温泉には心身の疲れを癒し、思わず歌いたくなってしまうような心地よさ、そしてコンヨクがあるのだという。
コンヨクとは男と女がけんぜんな裸の付き合いをすべく生み出されたニッポンの伝統的な文化であるらしい。
その他にもノゾキとかオンセンタッキュウとかニッポンには独特の温泉文化があると聞いた。
変な方向に知識が偏っているが、アレックスは何も知らないだけなのだ。こんな知識を吹き込んだ犯人が悪いと言わざるを得ない。
じゃあその犯人は誰なんだと言われるとMUGEN故容疑者が多いと言わざるを得ない。
あっ、リョウ・サカザキは犯人ではないと断言せざるを得ない。
とにかく、アレックスの文化に対する知識はMUGENキャラとのファイトの中で培われたものであったが故に、
時々間違った方向に理解している知識があったりするのだった。
そしてアレックスはけんぜんな男子である。見た目はいかつくゴツい兄ちゃんだがまだ若い男の子である。
吹き込まれた知識によりアレやコレなことまで教えられ、否が応にも期待は高まるというものだろう。
問題はこんな状況で温泉に入りにくる連中がいるのだろうかということなのだが……
そこまで考えつつ歩いていると、ふと前方に人影があるのを発見する。
アレックスと同じくらいの年齢だろうか。やたらと長いマフラーを巻き、白いロングコートのような服装にすっきりとした短髪。
俯き加減に歩いているからか表情は窺えないが、長身の美男子という言葉をアレックスに想像させた。
ただ、その雰囲気はどことなく暗いように見える。行く当てもなく途方に暮れる家出少年のような空気も感じ取れた。
声をかけてみようか、と思ったとき俯いていた青年が顔を上げ、アレックスの存在に気付いたようだった。
ハッとしたのも一瞬、すぐに怯えから警戒へと転じた青年の顔に合わせて銃がアレックスへと向けられる。
だがその銃口は震え、そればかりかまともに狙いさえつけておらず当てる気がないのではないかという思いを抱かせた。
「落ち着けよ。そんなんじゃ当てる以前の問題だ」
恐らくは混乱しているのだろう。何か考え事をしている最中に突如として自分が現れ、
咄嗟にやってしまったというところだろうか。警戒の中にも後悔を滲ませた青年の雰囲気から、そんなことを考える。
もちろん当たるつもりもない。実際アレックスには拳銃など何の脅威でもない。
不意打ちならともかく、正面から、しかもこんな顔をした奴が撃ったところで易々と避けられる。
しかしそんなことを言っても脅しにしかならないと判じたアレックスは手を上げ、こちらからは戦意がないことを示す。
「見ての通り、俺は丸腰だ。なんなら荷物だって投げてやってもいい。だから下ろしてくれ、その銃」
「ほ、本当だろうな。本当にあんた、何もしないな? 絶対だな?」
そこまで言われると逆にチョップの一発でも叩き込んでやりたくなってくるが、余計な揉め事は起こしたくない。
それに戦いは正々堂々と、だ。不意打ちや騙しは自分がもっとも嫌うことの一つだ。
アレックスは苦笑しつつ「誓うよ」と更にデイパックも放る。
青年はしばらくデイパックとアレックスの交互を見比べていたが、やがて「……済まない」と呟いて銃を下ろす。
その口元はどこか諦めたように笑っていた。自分を人のいい奴だと思ったのか、それとも……
「……俺、怖くってさ。何をしたらいいのかも分からなくなって」
冷笑混じりにデイパックを拾い、アレックスへと投げ返してくる。
空中で受け取りつつ「あっさり返すんだな」と尋ねてみる。
「言ったろ? 怖かったんだ、って。お前、上半身裸で現れるしさ」
「俺のファイトスタイルだ。……今は少し寒いけどな」
その言葉が可笑しかったのかぷっ、と青年が笑い出す。それでようやく自分に対する警戒を解いたかのようだった。
やはり着るものを探すべきだったかと思いながらも、取り合えず悪くはない印象を持ってもらえてよしということにする。
手を差し出しつつアレックスは自己紹介を始めた。
「アレックスだ。職業は……格闘家とでも言っておくか。あんたは?」
「KAITO。職業は歌手、かな」
KAITOと名乗った青年がゆっくりと手を取る。自分と違い柔らかくて子供のような手だと思った。
相手も違いを認識しているのかぎゅっと感触を確かめるように握り込んでいる。
「そ、そうだ、紹介ついでに言っとくとここから先には行かない方がいい。あっちは危険なんだ」
「危険……? どういうことだ」
「……あっちには、恐ろしい奴がいるんだよ。お、俺はそいつから逃げてきて……」
和らいでいたはずのKAITOの表情が再びおどおどとしたものに変わり、思い出したかのようにまくしたてる。
自分との遭遇のインパクトがあったからか忘れていたのかもしれない。
けれどもそんなことより重要なのはこの先に敵がいるということだ。詳しく聞いておく必要がある。
アレックスはKAITOの肩を掴むと右往左往している目をじっと見つめながら「話してくれ」と言った。
迫力に圧されたらしいKAITOはしばらく口を閉じていたが、やがてひとつ息をついて続ける。
「お、俺、最初はさ、別の奴と一緒にいてさ、あんたと同じような、つかほぼ全裸の男と行動してたんだけど……」
しえんせざるをえないってリョウサカザキが言ってた
ほぼ全裸、という言葉にアレックスは世の中は広いと思ってしまう。
今の自分も人のことを言える義理ではないのだが。いや、変態でもない。断じて。
一方、話を続けるKAITOの口調は次第に落ち込んだものへとなっていく。
「だけど、いきなり変な奴に襲われて……お、俺は、その、一緒にいた奴が……そ、そう!
かばってくれてさ、その襲ってきた奴を引きつけてくれて、その間に俺はここまで逃げてきたんだ。
う、嘘じゃない! 確かに俺は逃げたけどさ!」
「いや、別に何も言ってないだろう……」
言い訳のようにまくしたてるKAITOに、アレックスは心中で嘆息する。
あの暗い表情は仲間を置いて逃げてきてしまったという負い目から感じているものなのだろう。
けれども逃げてきてしまった己が本当に正しいことをしているのか分かりかねている。
何をしたらいいのか分からない――そう言って途方に暮れていたのはそういうことなのかもしれない。
「あいつはきっと強そうな奴だったし、ポジティブな奴なんだ。だからきっと生きてるんだ。そうだよ、きっとそうだ」
自分を納得させるようにひとり呟くKAITO。そのほぼ全裸という奴は本当に強いのだろうとアレックスは思った。
何せKAITOの言う『ヤバい奴』と対峙して尚引きつけていたというのだから。
会ってみたいという気持ちがあり、また同時に戦ってみたいとも思った。
……だが、そう易々とはいかないだろう。
KAITOのような格闘家でないようなのならともかく、そいつと戦っていたという敵もまた強大だ。
バルバトスと一戦を交えたときの疲れ、支給品のピエロ写真集を見たときの妙な感触が抜け切っていない。
だからその疲れを癒してみようかと温泉に行こうとしていたのだが、その前に遭遇するとまずい。
もっと支援を!
自分は戦闘狂でも殺しがしたいわけでもない。互いを認め合い、高めるために戦っている。
潰し合うだけの戦いは戦いではない。獣同士が相争うのと何も変わらない。
無論襲ってくれば自衛のためには戦う。が見境なく襲い、争うなんてことはしたくないというのがアレックスの本音だった。
「分かった。温泉に行くのはやめにする。忠告は聞き入れておく」
「そ、そうか? ああ、それがいいよ、それで……」
KAITOは何故だかホッとしたように息をついた。見た目がいかついので戦闘マニアとでも思っていたのだろうか。
或いはその全裸の奴とは会いたくないのかもしれない。かばってくれた末の行動とはいえ、KAITOは逃げてしまったのだ。
それなら顔を合わせ辛いというのも分かる。きっとそうなのだろうとアレックスは得心して頷いた。
その後、二人は話し合った結果……というより南が危ないということにより消去法で北の方面に向かうことになった。
アレックスとしては取り敢えずは主に精神的な疲労(道化師のトラウマ的な意味で)をどうにかしたかったので、
どこか休める場所に行きたかった。KAITOも大体同じことを考えていたようで二人はまず映画館方面を目指すことにする。
しばらく二人は肩を並べて歩いていたが、特に会話といったものもなく静かな行程だった。
アレックスは別にお喋りが好きというわけではないので良かったが、隣のKAITOは別らしくしきりに周りの様子を窺いつつ、
余裕がなさそうな様子だった。確かに見晴らしもよく平坦な場所だ、誰かに見つかっても不思議ではない。
「な、なあ、もしまた誰かに見つかっても逃げないでくれよ?」
考えを読み取ったかのようなタイミングでKAITOが念を押すように言う。
できるならば見捨てては逃げないつもりだが、強敵に遭遇した場合はやむを得ずバラバラに逃げることもあるかもしれない。
だが極力、守れる奴は守る。強くなる以外でもそういう目的を持って鍛え上げてきたのだ。
強くなるだけでは意味が無い。どうして強くなりたいのか、強くなった先に何を目指すのか。
かつてリュウに完敗したとき、自分にはそれが足りなかったように思う。
だから今も探し続けている。強くなるとはどういうことか。その先に何があるのか……まだ、答えは掴みきれていないが。
それはこうやって人と行動する中で探せばいい。一人では見えてこないものだってある。
アレックスは苦笑しつつ「心配するな。簡単に逃げたりはしない」と返す。
KAITOは目に見えてホッとしたように息を吐く。
「と、ところで話は変わるけど、アレックスはどんな武器を持ってるんだ?」
「武器はあまり使わない性分でな。まだ確認していない。というか、忘れていたな……
使う気もしないが。それと、俺のことはアレクでいい」
「そうなのか……? は、珍しい奴だな。まあ確かに、ええと、アレクは強そうだしなあ」
しげしげと物珍しそうにアレックスの筋肉を見回すKAITO。それなりに鍛えている自覚はあるが、
このように見られたことはあまりなかったので何だかくすぐったいような気持ちになる。
「これでも上には上がいる。いずれは超えてみせるがな……そうだな、一応、確認くらいはしておくか」
そう言うと、デイパックを開いて中を漁り始める。
さっきは変なピエロ写真の束のせいで中身を全部確認していなかったが、いい機会なので改めて見てみることにする。
別に武器じゃなくても使えそうなものなら使うに越したことはない。そう考えて。
すると今度は何やら丁寧に折り畳まれた紙片が出てくる。
アレックスの手のひらサイズほどのそれには何やら文字が書かれていた。
「……読めん」
英語ではなかったのでどういうことが書かれているのか分からない。見たところ日本語のようだが……
ある程度話すことは出来ても読み書きはさっぱりだ。すると横から覗き込んでいたKAITOが代わりに読んでくれた。
「エニグマの紙……だってさ。開くと何かが出てくるんだって」
「何も包まれてはいないようだが」
「書いてあるのはそれだけだったぞ。……ひょっとしたら、中にすごい武器の隠し場所でも書いてあるのかも」
少し興奮した面持ちでKAITOが言う。だとしても読まれた文面の意味が通じないと思ったが、
読めない以上どうにも解釈の仕様がない。とにかく、開けてみれば分かるのだろう。少なくとも爆発することはない、はず。
何となく緊張しながらゆっくりと紙片を開く。すると……
「Wow!?」
「うわ!?」
ドン、という大袈裟な音と共に紙の中から……そう、まるで飛び出す絵本のように『バイク』が飛び出してきたのだ。
何やら派手な外装がついた大型のバイクで、珍走団的な雰囲気を漂わせている。
縦長に大きく、アレックスも今までに見たことのないようなフォルムだった。
KAITOも同じ感想を持ったらしく「無駄にごちゃごちゃしてるな」と唸っている。
どうやらこれが『エニグマの紙』に入っていたものらしい。一体どういう原理なのか紙を見て確かめようかとも思ったが、
出てくる際にどうやら破れてしまったらしく、紙はバラバラになって風に舞い、どこかへと飛んでいった。
もしかすると最初からそういう仕様だったのかもしれないが。デイパックに入りきらないのをエニグマの紙で代用していた。
紙自体は支給品ではなかったのだろう。ともかく、もう確かめようがなくなった以上後はバイクをどうするかということだ。
「で、どうするんだよ? 乗るのか、これ」
KAITOがバイクを指差す。シートには辛うじて二人ほど乗れそうだった。
「KAITOはバイクの免許持ってるのか」
「……アレクは」
「ノー」
一応、旅すがらバイクを見ることは多かったので見よう見真似での運転は出来るかもしれない。
が、事故しないという保障はない。
ちらりと横目でKAITOを見やるが、「無理無理絶対無理!」とあまりにも勢い良く断られた。
だからといってここに放置しておくのは勿体無いし、誰かに見つけられると利用されかねない。
もし殺し合いに乗っている連中が見つけようものなら「ヒャッハー! 爆走だー!」などといった感じで、
他の連中を襲いかねない。そうなってはこちらとしても気分が悪い。
「仕方がないな……俺が運転する」
「え? ま、待てよ、アレクは免許」
「なんとでもなるさ」
「いやそんな暢気な……」
乗ることを渋るKAITOにどうしたものかと頭を捻っていると、突如耳を震わせるような大音響が響き渡った。
北の橋の方から聞こえたそれは間違いなく……人の悲鳴だった。
二人は目をしばたかせたのも一瞬、すぐに反応したアレックスはキッと目つきを変えてバイクに乗り込み、エンジンを吹かす。
早く乗れ、と告げようと思ったところ、先に言葉を発したのはKAITOだった。
「お、おい! あ、あそこに行くつもりなのかよ?」
まるで行くなという風に眉根を寄せ、びしっと向こうを指差して言う。
だが眉根を寄せたくなったのはアレックスの方だ。
何を言っているんだこいつは? 明らかに悲鳴じゃないか。背中を向けろと言うのか?
「い、いやそのさ、アレクは体調が万全じゃないんだろ? それにさっきは俺の言葉を聞いてくれたじゃないか。
行きたいのはそりゃ分かるけどさ、悲鳴が聞こえたってのはもう手遅れかもしれないだろ? だったら」
「見て見ぬふりをするつもりか」
「そ、そうじゃねえよ! でもさ、行ったって危険なだけじゃないか! わざわざ自分がそんな目に遭わなくたって……」
「もういい。なら俺一人で行く。KAITOは隠れていればいい」
渋るKAITOに業を煮やしたアレックスはアクセルを踏み込み、バイクを発進させる。
先程聞いた話のように遠くにいる敵ならまだしも、今はこの近くで誰かが襲われている。自分の手の届くところに。
KAITOの気持ちも分からないではない。もう間に合わず行く先にあるのは死体だけなのかもしれない。
だがそうして諦め、それで掴み取った生など意味がないし、何のために力を蓄えたのか分からない。
自分の力は、自分のためだけに使いたくない。それが己の生き方だ。旅をする過程で学んだ生き方だった。
「まま、待てよおいっ! 置いていかないでくれよ!」
追い縋るように走ってくるKAITO。ひとり残される恐怖に怯え、自分の立場を否定された男の所在無い顔がそこにあった。
見捨てるつもりはない。だが保身に走ろうとする奴に同調するわけにはいかなかった。
アレックスは速度を緩めると後ろを走るKAITOに向かって、振り向きもせず叫んだ。
「二人で行くか、一人で逃げるか、好きな方を選べ。今すぐに決めろ!」
「っ……そ、そりゃ……」
来てくれるか――少し期待したが、返事代わりに返ってきたのは次第に間隔が広がっていく足音。
エンジン音にも負けずに聞こえていたはずのそれは瞬く間に聞こえなくなり、やがてエンジン音だけを響かせるようになった。
何も聞こえない。聞こえなくなった。
「お前は……そういう奴だったのか? KAITO……」
心の内に寂しさが染み渡っていくのを感じながらも、アレックスはバイクのスピードを上げた。
* * *
次第に小さくなっていくバイクの姿をぽつねんとした様子で見送るKAITO。
その心中は後悔とも安心ともつかぬ感情が漂っていた。
大きな建物(デパートなのだと分かった)に隠れるまでもなく頼もしい味方を見つけられたのはいい。
こんな自分にも理解の色を示しかけてくれたのもいい。
ただアレクは……正義感が強すぎたんだ。
それが唯一にして決定的な違いだったのだろうと鈍い実感を得ながら、KAITOは棒立ちになった足を動かす事も出来ない。
自分のやったことは間違いないはず。誰だって自分の命は惜しい。
そのためになら時として諦めなければいけないこともたくさんある。
俺は、見ず知らずの他人を諦めただけだ……そんなの、こんなところでなくたってどこにもありふれている事じゃないか。
現にそうして葉っぱの男を諦めたのだし、結果自分の命は助かっている。
チクリ、と再び胸が痛む。
アレックスに変に誤解されるのを恐れるあまり嘘をついた。葉っぱの男は格好良くかばってくれてもない。
確かにあの男は「助けてくれ」と叫んでいたのだ。
だが、それを自分は……
「……だからどうしたってんだよ。俺が、俺なんかが何も出来るはずないじゃないかよ……
それにあいつだって死んでないかもしれないじゃないか。きっとけろっとしてて、でもちょっと俺を恨んでてさ……」
言い訳がましく言葉を口にするのすら恥ずかしい。
結果がどんな形になったとしても、自分が逃げたのには変わらない。
でも仕方がないじゃないか。自分は臆病で、ただの歌手なのに。
それに死ぬのは怖い。死んでしまったら何もかも終わりではないのか。
しかしそれなら何故、何故、こんなにも迷っている?
さっさと逃げればいい。反りが合わなかったんだと諦めて当初の予定通りデパートに隠れていればいいじゃないか。
そうしてまた誰かがやってくるのを待っていればいいじゃないか。
「……そしたら、俺はまた逃げるんだろうな」
きっとそうしてしまうであろう自分がいかにも簡単に想像できて、KAITOは失笑を漏らす。
一人が怖いくせに逃げて、逃げて、またひとりになって……
だがこうやって自分は生きている。立派に生きている。それだけで十分だ。
友人なんていくらでも作れるし、ひとりでいることくらい死んでしまうことに比べれば遥かにマシだ。
十分過ぎるほど自覚している。それなのに、アレックスの言葉がまた響く。
『見て見ぬふりをするつもりか』
よくあることじゃないか。力もない奴はこうして生きていくしかないんだ。
アレクみたいな正義漢なんていないんだよ。今の世の中じゃあ、俺みたいなのが多数派だ。
けれども否定する一方、責め苛むようにアレックスの言葉は反響し体を氷漬けにさせている。
「俺は悪くなんかない……アレクもあいつも馬鹿なんだ、あいつらが馬鹿なんだよ……!」
唇が震える。
それは恐怖から来るものではなく、ただ純粋な悔しさから来るものだった。
* * *
ぼーっと振付マスターのふしぎなおどり(MPは減らない)を眺めているうちに、どうやら結構な時間が経過しているようだった。
空が白み始め、月の色がだんだんと薄くなっていっている。
雲も十分視認できるほどになり、今日の天気は晴れだろうということが窺い知れる。
いい天気だな、と思っていたことだろう。こんな状況でさえなければ。
だが本当に殺し合いなんて行われているのだろうか? そんな疑問を持つほどにここは静かだった。
銃声、爆発……予想していたような音は全然聞こえてこない。
もしかして殺し合いなんて嘘なのではないだろうか。これはただのドッキリ企画なのではないだろうかと。
いや、と弱音ハクは思う。だったらあんな奇声を上げて暴れる男なんているわけがない。
どうして馬鹿なことを考えたのだろうか。これが夢なんかじゃないのは分かっているはずなのに。
現実すら分かろうとしていないなんて、自分は所詮出来損ないのボーカロイドだということか。
しえん
KAITO……
毎回値段が安くなっていく支援
『そこに行け〜ば〜♪ どんな夢も〜♪』
目の前ではそんなハクの心境を知ってか知らずか、
小さいおっさんがもう何週目になるかも分からないデフォルト曲に合わせて飽きることなく踊り続けていた。
表情までコロコロ変わる仕様らしく、時折恍惚を浮かべた表情になったり、爽やかな笑顔を意味もなく向けたりしてくる。
一生懸命に、全力で踊っているおっさんの姿がハクには羨ましく、同時に可笑しくも思った。
思わず口元が綻ぶくらいにおっさんの踊りは面白い。どうしてこんなに楽しくなれるんだろう。
私も、こんな風にひとを楽しませられたら……
そんな思いが込み上げてきては、でも自分に出来るのだろうかという疑問が脳裏を掠める。
人前では常に上がってしまい、音程が外れたり、声が出なくなったりしてしまう。
何も考えられなくなり、歌詞も忘れて呆然と立ち尽くしていただけのライヴ。
残ったのはたくさんのゴミと、痛いばかりの罵声……
過去の苦しい思い出が胸を潰し、どうして自分はダメなんだろうという自虐が微笑を失笑に変えた。
だったら歌なんかやめてしまえばいいのに。こんなにも悲しいだけなら逃げ出してしまえばいいのに。
いつもダメなのに、何故、こうして――
「どうしたら行けるのだろう……教えて欲しい〜……」
――私は歌っているんだろう。
自分でも下手だと分かる、少し音程の外れた声だった。
しかしそんな声にも関わらず、合わせるかのようにおっさんは少し振り付けを変えてクネクネと踊る。
自分の歌を聞いてくれている。たとえそれがプログラムされたものに過ぎないものだったとしても……
潰れていたはずの胸の奥、体の芯が暖かくなり、血が巡る感覚があった。
楽しんでいるんだとハクは自覚する。人前で歌えなくとも、つまらないと言われようとも、やはり歌は好きなのだ。
これだけじゃ足りない。まだ誰も知らない、自分だけの歌を歌いたい。
寂しい場所で、観客はひとり。ステージとしてはこれ以上ないほどみっともないものかもしれない。
でもそれで良かった。
そんなみっともない私でも、歌える場所がある。
曲が終わり、次のハクの声を待つかのようにおっさんBGMも、歌も止まる。
たったひとりの観客は自分だけを待ち望んでいる。
苦笑交じりで、それでも聞かせようと口を開く。苦しさはない。相手は人じゃないから……
ハクの声が世界に響き渡る……ことはなかった。
「クク……楽しそうだな、お嬢さん」
「っ!?」
背後から聞こえてきた声にハクの心臓が跳ね上がる。
見つかった? でも、どうして……
目立たない橋の下に隠れていたはずなのにという思いが駆け巡り、同時におっさんを抱きかかえて後ずさりする。
目の前の男は混乱しきったハクを見て、さも愉快そうに笑う。
「気付いてなかったのか……? 丸聞こえだった……お前の歌が、な」
そんな馬鹿な、とハクは驚愕する。
大きな声で歌っていた自覚はない。だとすれば、この男の耳が余程良かったのか。それとも静かな空間故によく響いていたのか。
どちらにしても自分は何をやっているんだ、人に居場所を知らせるような真似をして。そんな後悔でいっぱいだった。
男は失笑を含んだ声色で「ククク、お前も中々面白いことをする」と言葉を重ねる。
「殺し合いの場で平然と歌っていられるとはな……これも狂気の沙汰……!」
「ち、違います、私は、ただ……」
「ならば俺とお前、どちらが馬鹿な真似を続けられるか、勝負っ……!」
手に持っていた包丁を掲げ、ギラついた凶暴な視線がハクへと向けられる。
よりにもよって、殺し合いに乗っている人間に見つかった!
そう感じたものの恐怖に震える体は動かず、唇は震えて歌どころか悲鳴すら上げられない。
逃げなきゃいけないと全身が警告を発しているにも関わらずただおっさんを抱きしめているばかりで何も出来ない。
「どうした、歌わないのか……? まあ、それでもいい……お前にはそれだけの『運』しかなかったってことだ……
流れも引き寄せられず、流されていくだけの三流……! 少し期待したが……そうでもなかったようだな」
落胆と冷笑を含んだ声で男はゆっくりと近づいてくる。
勝負のためには手段を厭わぬ、冷酷さを含んだ瞳。何が何でも活路を見出そうとしている全身から漂うオーラ。
油断なく構え、常に考えを巡らせているかのような男の挙動は、自分と何もかもが違う。
武器があったとしても、きっとこの男には勝てない。逃げることもできない。
歌っていたときの血の巡りは再び滞り、諦めにいう形になってハクを支配する。
彼の言う通りだ。流されるばかりで何も出来ない愚か者。歌っていたのだって現実逃避ではないのか。
所詮はここまで。ダメな自分はこの程度の運命だった……
ハクの首筋へと向けて男が包丁を突こうと構えたとき、二人の声に今反応したらしいおっさんが場違いな声を上げた。
『脳異常野良知恵の大笑い煩悩に猛毒ライフ! 脳異常野良知恵の大笑い煩悩に猛毒ライフ!』
最初の歌とは似ても似つかぬパンクな声に加えてハクの腕の中で激しく暴れるおっさん。
踊っているのかと一瞬思ったが、それ以上におっさんの声が凍っていたハクの体を動かした。
いきなり騒ぎ出したおっさんを意に介することもなく包丁を突き出す男。
「い、嫌あぁぁぁぁぁっ!」
普段なら絶対に出せないであろう悲鳴を上げて、反射的にハクは持っていたおっさんを盾にしてしまう。
勢いもよく突かれた包丁はおっさんの顔を直撃し、綺麗に突き立っていた。
『北北北捨てりゃポ……ンじゃ、北ペイペい捨テりゃりゃりゃ、ぽぽ、ポ……』
どうやら音声を出している部分に直撃してしまったらしく、雑音を響かせながらそれでも踊り続けるおっさん。
ハクと男は同時に目を見開く。ハクの方は呆然とした面持ちで、男の方は意外そうな風情で。
「流れを引き寄せかけているか……! ククク、面白い……!」
「あ……あうっ!」
包丁を引き抜こうとした男の強烈な力で引っ張られ、ハクはおっさんを手放してしまう。
その拍子に包丁がすっぽ抜け、ころころと地面を転がるおっさん。
思わず拾いに行こうとしたハクだったが、おっさんはすぐに立ち上がると、まるで拒絶するかのようにこれ以上ない勢いで踊りだした。
『ガガ、ガ、燃え上がって上がってアガガ、ガ、アガって逝けーーーーーー!』
行け。折角手繰り寄せた命、無駄にするな――真っ二つに割れて尚、おっさんがニヤリと笑ったかのように見えた。
ぐっ、と親指を突き立て、足をくねくねと動かしながら……
その瞬間まだ生きたい、歌を歌うまで生き続けたいという思いが衝動的に込み上げ、ハクは走り出した。
自分なんかが生きていても仕方がない。意味さえ見つけられない。
でも歌が好きだから、歌いたいから……ここで死ぬわけにはいかない。
「ほう……! だが、そう簡単に勝負をひっくり返せると思わない事だな……!」
スタートダッシュは思いのほか早かったらしく、男の声は遠い。このまま走り続ければ逃げ切れる。
確信にも似た気持ちのまま土手を駆け上り、そのまま一直線に逃げようとしたところで、一陣の風がハクを通り過ぎた。
「きゃぁっ!?」
あまりに強い風に圧され、足を崩して転んでしまう。一体何があったのかと顔を上げると、そこには奇妙な出で立ちをした人間らしきものがいた。
全身を鎧で纏い、足にはローラーブレードらしきものをつけている。高速で移動してきたのは恐らくこいつだろう。
マスクをしているが故か、表情は全く窺い知ることは出来ない。だが明らかな敵意は見て取れる。
鎧の男は進行方向に立ち塞がり、通せんぼをしているかのようだった。
先程の銀髪男の仲間だろうか? 自分を妨害しているということはそれしかない。
だがこんなの、今まで影も形もなかった。一体何処に……?
疑問に答えるかのように、ゆっくりと先の銀髪男が喋りながら土手を登ってくる。
「モンスター、スピード・ウォーリアー……!」
「!?」
「こいつの名前だよ。ククク、俺の『援軍』……! 切り札というところかな……!」
呆然とするハクに、男は愉快そうに笑いながら続ける。
狂気を帯び、ひたすらに駆け引きを楽しむギャンブラーそのものの表情をして。
「お前の『窮地』を切り抜ける『強運』……! 三流などではない、本物の『強運』を引き寄せる『力』……!
認めようっ……! だが、俺がそれを超えてみせるっ……! 支配する……! お前の『強運』を……!」
そんなのじゃない。買いかぶっている、この男は。
包丁を避けられたのだっておっさんが身を挺して守ってくれなければ確実に死んでいただろうし、自分には立ち向かう力なんてない。
さっきのが精一杯で、もう逃げる術を思いつくことなんて出来やしない。
前門の虎、後門の狼という状況ではもうどうしようもない。
ごめんなさい、とハクは内心におっさんに謝罪した。
折角私なんかのために犠牲になってくれたのに、結局、私は――
ぎゅっと目を閉じて死を覚悟したハクだったが、また別の音が聞こえてきた。
* * *
しえん
「Woooooooooooo!」
「む……!? スピード・ウォーリアー!」
突如としてバイクに乗り突進してきたアレックスに、ハクに対して攻撃命令をしようとしていたアカギは急遽目標を変更する。
流石に名前の『スピード』は伊達ではないらしく、俊敏に振り向くとすぐさまアレックスに対して攻撃を仕掛ける。
アカギはさあどうするとアレックスの行動を予測し、行動を開始する。
そのまま捨て身の突撃か、それとも曲がって避けるか。
だがアレックスはいずれの行動も取らなかった。
「YAAAAAAAH!」
アレックスはバイクの上から大きく跳躍し、拳を振り下ろしていたスピード・ウォーリアーの体を飛び越えたのだ!
アカギは絶句する。筋肉ダルマの癖に動きが俊敏だ。だがその程度で動じるほどアカギは普通でもない。
着地したアレックスにすかさず包丁を突き立てようとする。
「フン!」
臆することなく攻撃したアカギだったが、アレックスは冷静にデイパックから例の写真束を取り出してバラ撒いた。
空を舞う道化師の写真に視界を遮られ、アカギの攻撃は掠った程度に終わる。
普通なら反撃を警戒すべく退避して後はスピード・ウォーリアーに任せるのがセオリーだろうが、アカギは『普通』ではない。
寧ろ実力差も体格差も無視するかのように更に一歩踏み込む。
だが無計画に攻撃を仕掛けたわけではない。身を翻したスピード・ウォーリアーも既に攻撃を仕掛けていた。
二対一の挟み撃ち。これならば確実にダメージを与えられると読んでの行動だった。
勝つためならば多少のリスクは仕方ない。いや勝てるなら喜んでリスクを受ける。それがアカギという男だ。
規制喰らったかな?
連投
支援
虚を突かれたのはアレックスだ。てっきり一度後退すると思い込んでいただけにひとつ反応が遅れた。
さらにスピード・ウォーリアーも同時に攻撃を仕掛けていたために避けきることは出来ない。
「クッ!」
咄嗟に防御体勢を取り、アカギの包丁を受ける。
二の腕に深々と突き刺さった包丁により激痛が襲ったが、攻撃はそれだけではない。
スピード・ウォーリアーの加速に乗せた拳がアレックスを吹き飛ばした。
しかしアレックスとて世界中の格闘家と渡り合ってきた戦士である。
包丁を受けながらも受け身の姿勢になっていたので拳で吹き飛ばされても最低限のダメージに抑えることに成功した。
とはいっても、これ以上戦闘を継続できるほど安いダメージでもなかった。
ここは逃げるしかないと判じたアレックスは転がりながら突然の乱入者に目をしばたかせていたハクに向かって叫ぶ。
「逃げるぞ! 走れ!」
「え……あ……あ、あなたは……」
「助けに来た! お喋りは後だ! 早く行くんだ!」
アレックスの怒声に弾かれるようにしてハクが立ち上がり、続けてその後ろをアレックスが走る。
アカギは二人の様子を見ながら、追撃するかと思案する。
(まさか奴にも『援軍』が来るとは……『強運』っ……! 奴は紛れもない『本物』……!)
こちらにはスピード・ウォーリアーがいるとはいえ、既にアレックスに一撃目を躱されて攻撃力が低下している。
二度目の攻撃は命中させたもののやはり攻撃力は低く、思ったほどのダメージを与えられなかった。
この効果を回復させるには一度戻し、時が経つのを待つしかない。
使いどころを間違ったというべきか。このモンスターは本来奇襲に有効で、正面からの攻撃には向かないのだ。
ハク程度なら問題でもないが、アレックスのような戦闘力の高い人物にはそうもいかない。
(流れを完全に抑えられていた……知らぬうちに……)
使い方を見誤り、挙句取り逃がした。
カードの効果をいまいち実感していなかったが故とはいえ、これは失策だったとアカギは舌打ちする。
だが失敗ばかりではない。カードの使い方が分かってきた上に近くにはアレックスが乗り捨てていったバイクがある。
更に……とても役に立つとは思えないが、何やら怖い顔をした道化師の写真の束がある。
戦利品だけをみるなら圧倒的にアカギの『勝利』という状況だった。
(このままバイクで奴らを追うか、それとも別の標的を探すか……)
どちらがより的確に『勝利』を掴めるか。
スピード・ウォーリアーをカードに戻し、カードをデイパックに入れる。
口元を楽しそうに歪めながら、アカギは次の駆け引きを楽しむべく、このギャンブルに勝利すべく考えを巡らせる……
支援っ……!
【E-2 /1日目・早朝】
【アレックス@MUGEN】
[状態]:疲労大。
全身に打撲。左腕に刺し傷
頭の中がモヤモヤ
[装備]:無し
[道具]:共通支給品
[思考・状況]
1:ハクを連れて逃げる。
2:バルバトスといつか会ったら倒す
3:殺し合いを止める為、仲間を集める
4:KAITOは人を見捨てられるような奴なのかと疑っている。
5:あのピエロに出あったらどうしよう・・・
6:温泉にはいつか行きたい……
※まだ名簿は見ていません。
同じMUGEN出展の者や、MUGENでキャラが作成されている者については知っている可能性があります。
※F-3のデパート内に、床に大きく穴が空き、壁が一部粉々になっている部屋が一つあります。
【E-2 /一日目・早朝】
【弱音ハク@VOCALOID(亜種)】
[状態]疲労(大)、弱音吐く?
[装備]無し
[所持品]基本支給品、九条ネギ@現実、ハーゲンダッツ(ミニカップ)@現実、伯方の塩(瓶)@現実
魔王(芋焼酎)@現実、福沢玲子のシャーペン@学校であった怖い話
【思考・状況】
1.アレックスと一緒に逃げる。
2.他のボーカロイド勢(特にミク)については考えたくない(この場にいる可能性は低いと思っている)
3.財布どうしよう……?
4.酒場がちょっと気になる
5.自分だけの歌を歌いたい……でも人前で歌う自信はない。
【備考】
※設定はマスターでなく、ボーカロイドとしての彼女です。
※衣装にあるスピーカー等の装備は飾りに変えられています。
※2525円が入った財布(ニコニコ印)はデパートB1階レジに放置されています。
※バルバトス(名前は知らない)を危険人物と認識しました。
※振付マスター@完全振り付けマスターは顔を破壊されました。まだ機能はしている可能性があります。E-2の橋の下で踊っています。
支援支援
【E-2 橋の近く/一日目・早朝】
【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】
[状態]:胸部にダメージ(小)、ユベルに興味
[装備]:ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ
[道具]:支給品一式、DMカードセット(スピード・ウォーリアー、魔法の筒、くず鉄のかかし)@遊戯王シリーズ、元気ドリンク@星のカービィ(1/2)
ジャギ様のバイク@北斗の拳、写真の束@心霊写真にドナルドらしきものが
[思考・状況]
1:アレックスとハクを追うか、それともまた別の参加者を狙うか考え中。
2:愛……そういう賭けも悪くない。
3:キョン子(名前は知らない)もいずれ…
4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ
5:もし優勝したら主催者と命を賭けた勝負をする
[備考]
1:スピード・ウォーリアーが再使用出来るのは12時間後。
【F-3 平地/早朝】
【KAITO@VOCALOID】
[状態]:健康
[装備]:ベレッタM96(残弾数11/11)@現実
[道具]:支給品一式 ハンバーガー4個@マクドナルド、クレイモア地雷×5@メタルギアソリッド
必須アモト酸@必須アモト酸
[思考・状況]
1:死 に た く な い
2:生きるためなら例え卑怯な事をしても許されるはずだ
3:アレックスは気になるが、とても追える勇気なんてない
4:当面はデパートに隠れ、他の参加者が来るのを待つ
[備考]
1:基本支給品は一つにまとめました。
【支給品紹介】
【ジャギ様のバイク@北斗の拳】
ジャギ様愛用のバイク。モヒカンとは一味違うスピードのようです。
支援
投下は以上です。支援くださった方ありがとうございますー
タイトルは『アレックスに主人公をさせてみた』です
投下乙!
これはいい主人公。
しかしKAITOはへたれだなーw
投下乙!
どこからどう見てもアレックスが主人公だった!スゲェ!
投下乙ー
いい主人公だった
たしかにアレックスが主人公だったw
KAITOはいいへたれ
ハクとKAITOと立て続けにボカロ勢とあったわけだけど
次の話でアレックスはハクにKAITOのことを伝えるかな?
投下乙!
とりあえずリョウはアレックスに何教えてやがるw
ヘタレっていいよなぁ……
外道に並ぶロワの隠し味だ。
もちろんメインはチートマーダー(例:ブロリー)
投下乙です
これはいい主人公。そしてKAITOはいいヘタレ
後でアレックスがKAITOの事をハクに話すかがミソだな
そして橋の下で半壊で踊るちっさいおっさん……どう考えてもホラーです本当に
ドナルド レン タケモト カミーユ
予約します
このごろのアレクは全然主人公(笑)じゃないから困る。頑張れ主人公(ボッ)!
ところでここまでにエニグマの紙って出てきたっけ?
とりあえずwikiで検索しても出てこなかったけど
戦闘機の時も描写無かったのが急に出てきたんで気になったんだ
凄く細かいけど気になったので・・・
左之助のSSのマッハキャリバーの状態表だけど
> でも相棒と呼び合うほどの中になるまでさほど時間はかからないと思われます
この部分いらないんじゃないかな?
こういうのはSSの中で書いていくものだろうし、
「相棒」と呼ぶのがなんか確定されている事のように感じて、萎えるんだ
いや、俺の我が儘なんだけど
確かに、その部分は余計な感じがするな。
細かいことかもしれないけど、文中で左之助がカタカナ表記になってるのがちょっと気になった
漢字の方がいいんじゃないかと思う
投下乙。
アレクも佐之助も熱いな。こういう奴等の活躍もロワの楽しみ
頭脳派マーダーって今一つ成果を挙げられないイメージがあるが、アカギどうなる?
あとちっさいおっさん半壊でホルモン歌うなwこえーよw
佐之助はマッハキャリバーが呼びかける時はカタカナでもいい気がする。地の文では漢字の方が自然か?
個人的には成果を挙げないことこそが頭脳派マーダーの強みだと思う。
こいつらの撒いた誤解や仕掛け、そして謀殺や裏切りが忘れた頃にやってきたりするから怖い。
……策士策に溺れる、という情けないパターンも存在するのだが。
しかし、アカギには得体の知れない闇があるからなんともいえんなw
単なる頭脳派と違って、自分が死ぬ事も前提で考えてる分こいつは恐い。
てゐ、月、バクラと優秀な頭脳派マーダーは他にもいるんだが
どうにもこいつらには元ネタのせいかイロモノ臭さが漂うんだよなぁ
でも、考えてみたら今のところアカギは頭よりも体ばっか張っているような……
KAITOのヘタレっぷりすげぇw
どーでもいい事だが、ここだけの話SFは結構見てるつもりだったんだけど
こんなロボらしくないロボははじめて見るよ。そういった意味でもすごいなこのKAITO。
そしてアレックスといい佐之助といい、王道の男前キャラは見ていて気持ちがいいな。
素直にかっこいいと思える。
投下乙。
アカギ、アレックス、ハク予約します
>>507 時間帯的にそろそろ放送じゃないか?
まだ死人が出るかもしれない以上予約はちょっとどうかと思うのだが……
SS内で明確に描写されてないし、放送前なら別にいいんじゃね?
>>507 特定のパートだけを進めるのはアレだと思いますよ。
おっと議論の域ですかね。
>>506 今回のロワは妙に熱血漢が揃ってるよな。
予約がまだで黎明いってない奴はもうなくなったか?
いっていないキャラがいるなら、それを予約したいが……。
すまん、今日はもう寝る。
ほとんど時間進まないから放送してからじゃアカギが追う描写が出来ないと思ったんだけどそうでもないかな?
いや、そう進めるとも決めてないんだけど
取り消したほうが良い?
放送跨がなければ問題ないんじゃね?
◆WDKcDkBO8c氏に連絡です。
SSの容量の関係でwikiに収録出来ないんで、分割せざるを得ないんですが、どうしましょうか?
放送さえ跨がなければどれだけ書かれようと問題なしだろJK
個人的な意見だけど、左之の人はそんなに状態表の注釈増やさんでも大丈夫だと思う
信頼とか決意とかの詳細はSS読んで把握するもんだと思うので
なんか長いと思ったら今回はデバイスにも状態表付いてるんだな…
>>511 熱血成分多めなのは多分ジャンプ勢とMUGEN勢が多く参加しているからかな
マーダーも倒すべき凶悪な奴が多いし
熱血成分増し増しなのは、きっと修造の仕業
ゆとりアイドルの覚醒が楽しみだなぁ
熱血になりすぎて変な方向に走ったらそれはそれでいいけどw
→
○
←
□
↓
DDRみたいだな
ヽ○ /
(( ‖ ))
く く
オレが踊っているうちに逃げろ!
早く!早く!オレに構わず逃げろ!
◆BRxsUzTn5A みさお、アポロ
◆w2G/OW/em6 メタナイト、中国
◆jU59Fli6bM 僧侶、ときちく、ゆきぽ、ミク、ルイージ
◆jVERyrq1dU セクハライト、言葉、ベジータ、バクラ、てゐ
◆OZbjG1JuJM 大河、塩
◆SHdRN8Jh8U スプー、チルノ、ビリー・ヘリントン
◆wgfucd.0Rw 剣崎、越前、DIO、賀斉
◆KX.Hw4puWg トキ、藤崎瑞希、糸色望
◆CMd1jz6iP2 ブロリー、呂布、テト、赤さん、フラン
◆CqqH18E08c ドナルド レン タケモト カミーユ
◆sh/9YAh26Q アカギ、アレックス、ハク
すいません……リアルで都合が悪くなってしまい、期限までに完成出来なさそうなため予約を破棄します。
文中での佐之助の表記をカタカナから漢字へデバイスのセリフを除いて全て修正しました。
状態表を一部簡素化しました。次回よりもっと簡素化できるように気をつけます
ところで大きめの支給品はエニグマの紙?
それとも四次元ポケット?
統一した方がいいよね?
基本四次元ポケットで
取り出すのに手間取るもの=エニグマの紙、でいいんじゃないか?
>>528 修正乙と言いたいが、さのすけの漢字は「左之助」だぞ、にんべんはいらない
キワミの名前は昔から良く間違えられるから困る
相良だとか、左乃助だとか
伯方さんを見てからというもの、塩に期待せざるを得ない
残ってる予約が入ってないキャラ
○松岡修造 / ○伯方の塩
○射命丸文
○秋山森乃進
○星井美希
○ルガール・バーンシュタイン / ○七夜志貴
○古手羽入
○城之内克也
○ブロントさん
○馬岱
○サンレッド
○グラハム・エーカー
○バルバトス・ゲーティア
○野々原渚
○キョン子
○逢坂大河
○新堂誠
○海原雄山
ようしわかったぁ!
【秋山森乃進】
【ルガール・バーンシュタイン】
【古手羽入】
【城之内克也】
を予約させてもらいますぅ。
秋山さんのキャラを知らないし、とりあえずネタも無いから、書き上げるまで時間かかると思う。
投下は予約後何日後まででしたっけ?
新堂誠、予約します。
>>534 3日後。つまり、25日の今の時間までだね。
森乃進のキャラについては、実況動画を一本見るくらいで把握出来ると 思うよぉ?
ありがと、三日後ね
しかし、キャラ一覧見てて思ったことは、案外自分がキャラ把握している奴が少ないって事。
70人中30人くらいしか解からないって、それはなかなかネタが浮かばないわけだorz
逢坂大河と伯方の塩を予約します。
メタナイト、紅美鈴を投下します
「まったく……本当ならこんな所でゆっくりしている場合ではないのだが……」
「はいはい、休める時に休んどくのも立派な戦いですからね」
触覚男との戦闘で疲労したメタナイトと美鈴。
激戦区と思われるホテル方面に行くとしても、こちらの体勢はできるだけ万全に整えておいた方がいい。
そんな美鈴の意見により、二人は辿り着いた映画館で休息を取ることになったのだが……
「どうせなんで建物の中を探索しときましょうか。何か役立つ物があるかもしれませんし。メタさんも、ネギよりちゃんとした武器が欲しいでしょ?」
「……まあ、しょうがないか。私は二階を探してくる」
「分かりました、何かあったら呼んでください」
そんな美鈴の提案により、休憩がてら何か役立ちそうな物を探すことにしたのである。
メタナイトがしぶしぶ二階に上がっていったのを見て、美鈴も建物内の捜索を開始する。
改めて辺りを見回し、建物の構造を再確認する。
入口の目の前にあるのは、黒く重厚な造りの扉。そこを通り抜けると広がっているのは無数に連なる座席。
真紅の上物な布で覆われた椅子はふかふかで心地よく、腰掛ければ体が沈んでしまう。
階段状に並んだ座席が向いているのは、壁一面を覆い尽くす真っ白な布。
「……いったい何なのかしら、この建物」
小首を傾げて考える。
座席や舞台の造りは芝居小屋に近いが、それにしては壁の白幕が気になる。
メタナイトも、この様な建物は見た事がないと言っていた。地図によると映画館という建物らしいが……映画、とは一体何だろう?
「幻想郷にはこんなものないし、メタさんのいた『プププランド』ってとこにもないとすると……どういうことなのかしらね」
結論から言わせてもらえば『複数の異世界が存在し、その内の一つの技術がここにある』ということだ。
だが、その結論に至るまでの過程・確信がどうにもわからない。
メタナイトのいた世界の概要は幻想郷とはかけ離れたものであるし、彼が口から出まかせを言っている様には思えない。
しかし、異世界が存在するとして……どうやってここにいる皆を集めた?
真っ先に思いつくのは高位の妖怪―――あらゆる事象の境界を操る、八雲紫の様な存在が主催の仲間にいること。
この考えは保留。高位の妖怪が付いていたとしても彼らに組する理由が分からない。
次に思いつくのは異世界間を移動するなんらかの手段があること。
主催者が幻想郷より何倍も優れた技術の世界の存在ならば、この可能性もある。
人の頭を吹っ飛ばすこの物騒な首輪も、その技術の結晶なのかもしれない。
(あーもう……こんな頭使う事、私の柄じゃないでしょうに……)
どっかりと柔らかな椅子に腰を下ろし、ぽりぽりと頭を掻く。
こういう策略みたいなのは、しがない門番の自分よりもおっかないメイド長・十六夜咲夜の方が向いてそうだ……
(そういえば、咲夜さんもここに連れてこられてる可能性があるのよね?)
彼女に限らず、紅魔館の住人達がここに連れてこられている場合、どのような行動に出るかは容易に想像できる。
間違いなく元の世界に戻る為、あるいは欲求のままに、殺し合いに乗る。
そうなった場合……紅魔館の門番であり吸血鬼の少女達に仕える者がすべき事は、何か。
考えるまでもなく『主人の敵の排除、及び主人の安全を確保』
もっと簡単にいえば『主人以外の全てを殺害し、優勝させる』……こんなところか。
『紅魔館の門番』の役目はそれでいい……優勝しても幻想郷にちゃんと帰れるか、それについての信憑性は微妙だが。
(まぁ、門番ではなく『紅美鈴』個人の希望としては―――)
「少しいいか、美鈴」
上海紅茶館支援
突如、上から降ってきた声。
見上げると、二階の客席の手摺にメタナイトが乗っかっていた。
「何か見つけたんですか?」
「ああ、ちょっと見てくれ……こいつをどう思う?」
手摺から飛び降りたメタナイトが美鈴に差し出したのは黒い紙が折りたたまれて作られた薄い冊子。
拍子に白字で書かれた文字は『上演時刻表』
「すごく……手がかりになりそうですね」
「どうやらここは映像を見せる施設らしい。二階にそれらしい装置があった」
メタナイトの推測によると、ここは白幕に映像を映し出して見世物にする施設らしい―――美鈴にしてみれば、何が楽しいのやらという感じだが。
冊子の中身は表紙の通り、見世物を上演する時間が記されている。
ただし内容は、
「8:00 上映開始、10:00 上映開始、12:00 上映開始……なぁにこれぇ?時間だけしか書いてないじゃない」
「内容は見て確かめろ、ということらしいな……さして興味はないが」
軽くため息をつき、冊子をデイパックの中にしまう。
「私の方は手がかりらしいものすら見つかりませんでしたしね、まぁ少ないとはいえ収穫があっただけでもいいんでしょうけど……」
「収穫、といえるかどうかはわからないが……もう1つ、いい物を見つけたぞ」
「はい?」
疑問符を浮かべる美鈴に、メタナイトはほんの少しだけ嬉しそうに告げた。
「屋上だ」
◇ ◇ ◇
「む……やはり最初の塔と比べると、それほど高くはないな」
「そりゃあ、せいぜい二階建の建物ですしねぇ」
メタナイトが見つけた屋上(入口には鍵がかかっていたが、美鈴に蹴り破られた)に上ってきた二人。
互いに映画館の周囲に辺りに参加者がないか手摺から身を乗り出して確認するも、ここから見える範囲には人影は見られない。
「周囲も明るくなってきたころだ……いつも通りに飛ぶことができれば、もっと広い範囲を見回す事が出来たのだがな」
「どういうわけか、私も貴方も飛行能力は低下しちゃってますし……これも参加者の戦力を一定にする為の策ですかね」
彼らが出会ってすぐ、塔の頂上から飛び降りた時……互いに気づいたのが飛行能力の制限だ。
メタナイトは体が異常に重く感じ、美鈴は精神に大きな負担を感じ。
結果、あの後数分もたたずに地面に不時着する羽目となったのであった。
「翼を出すだけなら問題は無いんだが……いかんせん、上空に上がることができなければ意味がないな」
「上空に……あがる、ねぇ」
ふと、まじまじとメタナイトを見詰める美鈴。
「大きさ的には大丈夫だし……重さもそんなに無かったし……」
「……何を考えている?」
「ねぇ、メタさん」
メタナイトを見詰めたまま、美鈴は言った。
支援
「空飛べる方法あるんですけど……試してみます?」
◇ ◇ ◇
「……準備はいいか?美鈴」
「ええ、いつでもいいですよ……失敗しても、文句言わないでくださいね?」
荷物を置き、屋上の端に立つメタナイト。そこから離れた位置で腕を組んだ―――俗に言う、バレーのレシーブに似た―――体勢で立つ美鈴。
「わかっている、行くぞっ!」
それを合図に、メタナイトが地を蹴る。
神速を持って美鈴の元へ辿り着き、組まれた腕に足を掛け―――
「そぉい!」
気合一拍、美鈴が腕を真上に跳ね上げる。
跳ね上げられた勢いと、それに合わせた跳躍によって………一頭身の小さな体が、宙を舞う。
上昇の勢いが頂点に達したところで、濃紺のマントが蝙蝠にも似た双翼へと変化する。
薄い翼は真下からの風圧と周囲の気流を受け、ふわりとメタナイトの体を押し上げた。
(………よし、上手くいったか)
真下に目を移せば、美鈴がしてやったりとした顔でこちらを見上げている。
彼の持つ身軽さと小柄な体型を生かせば、真上に放り投げるくらい容易いという彼女の考えは当たったようだ。
後は周囲を見回すように旋回しながら、ゆっくりと屋上へ再び着地するだけ。
とは言っても体に感じる重圧は相変わらず、滞空時間もあまり長くは無いのだろうが……
(周囲に参加者は……一人……二人……いや、三人か?)
一人目は北。森に何やら動く存在が入っていったのを確認する。
二人目、三人目は南。東に向かう一人と、南へ向かうもう一人。
(人数から考えるに、最初の方針の通りホテルのある南に向かうのが定石か?
しかし、見通しの悪い森の中にまだ参加者がいる可能性も……)
「メタさーん、どうでしたー?」
考えている内に、たいぶ高度は下がって来ていたらしい。
そろそろ着地する体勢を整えて……
びゅうぅ
「わっ」
突風。
美鈴が帽子を飛ばされない様に抑える中、メタナイトの視界は急速にブレた。
Q.障害物の無い空で突風に吹かれた場合、どうなる?
―――うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……
―――ばしゃーん
A.こうなる。
◇ ◇ ◇
「あー……盛大に落ちましたね」
「簡単に言うな……っぷし!」
数分後、ずぶ濡れで川から上がるメタナイトの姿があった。
映画館から拝借したカーテンを渡しながら、美鈴が訪ねた。
「まあそれはお気の毒、として……辺りの様子はどうでした?」
「北に一人、南に二人だ」
カーテンで体を拭きながらメタナイトが答える。
「ここらへんは人が少ないみたいですね……予定通り南に行った方がいいかもしれません」
「だから私は、最初から南に行こうと……」
「男が過去をグチグチ気にしたらだめですよ」
反論は即座に一蹴された。
美鈴が屋上から運んできた荷物を受け取り、出立の準備を整える中……メタナイトはぽつりと呟く。
「………気のせい、であったかな」
「………ん?なんです?」
彼が考えていたのは、主催に対する思惑でもなく。
美鈴の自分に対する、割とぞんざいな扱いでもなく。
(川に落ちた時、水底で何か光ったように思ったのだがな……)
ほんの少しな、気がかり。
【D−2 映画館付近/1日目・早朝】
【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]小疲労、顔面打撲、決意、ゼロマスクメタナイト
[装備] ネギ@初音ミク(お前ら全員みっくみくにしてやるよ)、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造)@コードギアス
[道具]支給品一式、バトルドーム@バトルドーム 、割れた仮面@星のカービィSDX
[思考・状況]
基本思考:殺し合いを止め、終わらせる
1:さて……どちらに向かうか
2:美鈴と同行し参加者を見つける
3:美鈴の知り合いの情報集め
4:殺し合いに反対するものを集める
5:殺し合いに乗るものの排除、触覚の男との決着
※呂布との戦いでネギが2cmほど短くなりました。
※北に目撃した参加者は誠、南に目撃した参加者はキョン子とアカギです。
※E−2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
【紅 美鈴@東方project】
[状態]小疲労
[装備]無し
[道具]支給品一式、スタンドマイク@VOCALOID、映画館パンフレット
[[思考・状況]
1:メタさんと同行し参加者を見つける
2:知り合いの情報集め
3:殺し合いに反対するものを集める
4:ちゃんとした剣をメタさんに持たせたい
5:殺し合いに乗るものの排除
※知り合いの行動によって考えが変わる可能性は高いです。
※主催が簡単に約束を守ってくれる、とは考えていないようです。
※映画館について
開館時間 午前8時〜夜20時
2時間ごとに何かしら放映している様ですが、内容はパンフレットにも書かれていないので見るまで分かりません。
映画館パンフレットは、まだ映画館に残されている様です。
投下終了です
支援ありがとうございました
投下乙!
なんだろう、メタ様&美鈴コンビは安定してる感じがするな
見ていてなんとなく安心できるw
というか、情けなくない美鈴(ニコニコ的にはナイフ刺されたり、シエスタしてたりする)が凄い格好いい気がするぜw
このコンビには頑張って欲しいな
確かにこの2人安定してるな
映画館では何が上映されてるんだろう
いかにもニコニコらしいMADてかかなw
完成しました。
投下していいですか?
私はいっこうにかまわんっ!
スプーは秋月律子を食べた後、図書館から北上をしていた。
もちろん賀斉を先ほどの女のようにするためである。
しかし賀斉と出会ってはや数時間、スプーには彼が今何処に居るのか分からない。
そのためとりあえずスプーはではあるが北上したほうがいる気がするので北上していたのだが…
ふと遠くに何かが見えた。
スプーは視界が大幅ダウンしている目を凝らす。
どうやら上半身裸の男と青い髪の小さい少女。
スプーがもっとも殺したい賀斉ではなかったが、スプーには関係ないらしい。
スプーにとってこの殺し合いの参加者は手当たりしだい殺すつもりだからだ。
怪物は傍目にはあまりにもホラーな顔をしながら、その二人組みに近づいていった…
トリ消し忘れた…支援
…………………………………………
先ほどからチルノとビリーは殆ど何も話していなかった。
チルノは回復に集中していたし、ビリーはビリーでなにやら最強☆とんがりコーンだの言いながらクルクル回っていた。
会話らしい会話と言えば…
「怪我は大丈夫かい?」
「良くなってきたわよ。」
ぐらいであった。
ビリーはさすがにずっと最強☆とんがりコーンしている訳にはいかないので、目の前の少女に話しかける。
「君の名前は?」
とまず重要なことを聞く。先ほどは聞いていなかったのだ。
「あたいはチルノ、幻想郷さいきょーの妖精よ!あんたの名前は?」
「俺はビリー・ヘリントン。新日暮里のパンツレスラーさ。」
チルノと彼女の名前を心に刻む彼。さらに彼女に問う。
「リョホーセンと言うのは、どんな奴で何処に行ったんだい?」
そう先ほど聞いたリョホーセンという奴とも彼は闘いたかったのである。
「リョホーセンは触覚男よ。後南に行ったのよ。」
とチルノが言う。
触覚男とやらの意味が分からないが、とりあえず彼は南に行ったようである。
ビリーはチルノが回復したら南に行こうかなと思っていた時…
支援最強とんがりコーン
なにやらまるで子供が絵を描いて失敗したような怪物がこちらに向かって来たのだ。
「あぁん?お客さん?」
「何の問題ですか?」
とビリーは聞くが、向こうはコロスコロスイタイコロスイタイコロスイタイコロスイタイコロスとしか言ってこなかった。
おまけにその怪物の口の周りは血のような物が付いていた。さらに片目が潰れていてグロテスクだった。
ビリーはこの怪物は殺し合いに乗っているどうかわからないがどうやらあまり友好的ではなさそうだ。
さすがにチルノも同じようで、
「あたいが倒す!」
と言っていたが、ビリーはチルノを制して、
「君はまだ怪我が治っていないだろう。ここは俺に任せてくれるかな?」
チルノはちょっとの間迷っていたが、いずれ自分の部下にしてやる奴がどれだけ強いのか見たくなったのだろう。
「……仕方ないわね、まあいいわよ。」
とビリーが側にいようと提案したときとまったく同じ答えを返した。
ビリーは非常に興奮していた。
なぜ彼は化け物と戦うのだろう?
もちろんチルノが怪我をしているのもある。だがそれ以上に強者と戦えるからである。
ここに来てからトキとしかまだ戦っていない。
こうも早く次の強者と戦える事に彼は非常に興奮していたのである。
相手の力は未知数だが、それでも彼は戦う。強者を求めるために…
「とんがりコーンOK?」
ビリーは失望していた。今戦っている相手が弱すぎるからだ。
これではカズヤの方がよっぽど強い。
最初の方こそ相手の出方を伺っていた彼だが、怪物の攻撃手段が掴むか噛むしかないと分かったとき、彼は攻撃を始めた。
まずかつてカズヤと戦った時のように軽いジャブのような攻撃をくりだす。
怪物はイタイと言いながらよろける。そこを見逃さずに捕まえ、すぐさま投げ、さらに打撃を加える。
「アップリケ♂GAYBAR」
そう言いながらも、さらに彼は攻撃を加える。倒れた怪物にスパンキングを加える。
「いいアングルだな?」
彼は時折日本語を交えながら、攻撃をする。
彼は余裕が出てきたのか、顔も余裕になってくる。
そして彼は大技のフェアリーリフトを怪物に決めようとしていた…
支援
一方チルノは少し遠く離れたところでビリーの闘いを見ていた。
それはチルノから見ても、ビリーの方が圧勝していた。
たまに何か意味不明な事を言っているが…
けっしてあの妖怪が弱いわけでは無い。それ以上にビリーが強いのだ。
「さすがあたいの部下ね!」
チルノはこの部下になるであろう男(勝手に)を見てうなずいた所で、彼のデイバッグに気づく。
「あたいの部下になるんだから、とうぜん見てもいいわけよね。」
と勝手にビリーのバッグを漁り始めた…
漁るなw支援
ビリーは見事にフェアリーリフトを怪物に決めた。怪物はダメージは大きいが、まだ立ち上がってくる。
「仕方ないね。」
彼は首を振りながらさらに怪物に攻撃を加える。
怪物と手を取り合い、そして一瞬の隙を突いて、クルクル相手を回す。
さらにすぐさま後ろに回って、怪物の腕を組みながら言う。
「あぁん?あんかけチャーハン?」
「あぁん?最近だらしねぇ…ってエロいな!」
「あぁん?卑猥かぁ?」
とおそらく人間であれば相当なダメージを負って動けない攻撃を加える彼だが、なかなか倒れないことに苛立っていった。
そこで彼は大技を決めるため、彼はスプーを逆さまにして殴りつける。
「アフラック!」
思わずバーロー!と言いたくなるような攻撃、さらに彼は怪物の体を後ろに回し、体を痛みつけていた。
スプーも負けじと手を振り回すが、彼の何処にも届きそうに無かった。
スプーは頑張って手を伸ばし、ビリーが唯一出っ張ってる部分が触れそうだ。
スプーはそこに向かって手を伸ばし、そしてそこを鷲づかみにする。
それは彼の股間であった…………
アッー
お前、人のものを・・・支援
アッーw
「アッーーー!!!!」
「お前、人のモノを…!」
一際大きな声が聞こえたチルノはビリーの方を見る。
いつの間にかビリーが防戦一方となっていた。
さらに着ている物まで破けそうだ。
妖怪の方もダメージは大きいが、気絶寸前のビリーよりましだ。
おそらくこのままでは彼がやられてしまうであろう事はHな彼女にも分かった。
彼女は弾幕を張りスプーに向かって弾幕攻撃をする。
しかしスプーは体格によらず、すばやい速さで避ける。そして弾幕はビリーに当たった。
「アッーーー!!!!」
再びビリーが声を上げる。
弾幕攻撃が不可能なのは分かった。だがチルノにはどうすればいいか分からない。
彼女はこのままビリーが無残にもやられるのを見るのか…
いいや彼女は諦めない。諦めることなど許されない。
彼女は自称さいきょーの妖精なのだ。
そう思いながら、彼女はビリーのバッグを探る。
さっきまでは水や食料と言った共通の物しか見ていなかったのだ。
引き当てたのは容器に入った怪しい粉であった。彼女は説明書をみるがさっぱり分からない。
「なによ、これ!」
彼女は使い方が分からず、それを明後日の方向へ投げ捨てる。
偶然か奇跡かは分からないがその粉の入った容器はスプーに向かって飛んでいく。
その容器はスプーの頭にぶつかり、粉が飛び散ってしまった…
ビリーカワイソス支援
スプーは突然頭に何かぶつかった。
そう先ほどチルノが投げたものである。
その粉がスプーの目に大量に入ってくる。
「イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ」
払っても払っても粉が目から消えない。
スプーにとって、目は重要だ。何せ片目が潰れているのだから…
スプーは兎に角この場から急いで離れた。
このままではあの少女にやられるからだ。
上半身裸の男を捨てて、逃げる。
体に大量に粉を乗せながら、スプーは消えていった…
【D-3 平原/1日目 早朝】
【スプー@おかあさんといっしょ】
【状態】:痛み、憎しみ、 口の周りが赤く染まっている、ダメージ大、体中粉だらけ。
【装備】:無し
【持物】:基本支給品、不明支給品×3
【思考】
1、イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ
2、この場を離れる。
3、賀斉、上半身裸の男(ビリー)、青い髪の少女(チルノ)に対しての怒り
4、賀斉を含めた奴を手当たり次第殺す。
【備考】
※片目が潰れているため、視界が大幅ダウンしています。
※賀斉の風貌をうろ覚えで覚えました
※目にも粉が入ったため今目が見えない状態です。
※秋月律子のデイパックはスプーによって食べられました。 そして首は図書館内に放置されています。
支援
「あんた結構すぐやられるのね。」
「いやぁ、スイマセーン。」
お互いが声を掛け合う。
ビリーのダメージも大きかった。
そのためチルノはとりあえずビリーのダメージが回復するまで一緒にいる事にした。
自分がダメージを受けていたときビリーがいてくれた事にそれなりに感謝をしていた。
彼がダメージを受けているのに自分がそのまま見捨てるのはさいきょーの妖精として名折れだからだからである。
それに彼は自分の部下なのだ。部下を見捨てるなんて、有り得ないことなのだ。
だから彼女は彼の側に居る…
一方のビリーも自分のだらしねぇ姿に渇を入れていた。
もしあのまま油断せずやっていたら、勝ててたのだ。
このままでは強者と戦う時にあーもうダメだ…と言う羽目になる。今は回復に集中しよう。
と近くに自分のナウい♂息子を助けた粉とその説明書があった。
粉はどうやらあと8個あるらしい。名前は強姦パウダーというらしい。
万葉丸を一飲みながら彼は考える。
彼はトキやあの怪物、リョホーセンと言う奴そしてまだ見ぬ強敵…
それらを追い求めるために回復を図る。
だらしねぇ自分に大きな声で渇を入れる。
「逝ぐぞオラァァァ!!」
なんて危険な支給品名www
【D-3 平原/1日目 早朝】
【チルノ@東方project】
[状態]全身強打、右肩甲骨、左肋骨に若干のヒビ(怪我は少し回復)
[装備]なし
[道具]支給品一式、毒蛾のナイフ@ドラゴンクエストシリーズ、DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王
[思考・状況]
基本思考:殺し合いには乗らないが手当たり次第倒して部下にして回る、主催を倒す
1:ビリーが回復するのを待つ。
2:さいきょーを証明する。
3:さいきょーのあたいがさいきょーのチルノ軍団を結成して主催者を倒す。
4:リョホーセン(呂布)を倒して部下にする。
【備考】
※漢字が読めません。
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリーを勝手に部下にしました。
※スプーを妖怪だと思っています。
【ビリー・ヘリントン@ガチムチパンツレスリング】
[状態]:中ダメージ、股間が痛む。
[装備]:敗れかけの半袖ジーパン(二試合目の最初の姿)
[道具]:支給品一式,万葉丸(26/30)@零シリーズ、強姦パウダー@ニコニコRPG(8/9)、不明支給品0〜1個
[思考・状況]
基本思考:強者を求める。
1:体を回復させる。
2:強者と戦う。
3:トキともう一度戦いたい。
4:リョホーセンやあの怪物(スプー)戦いたい。
【備考】
※チルノから呂布の簡単な姿と行き先を教えてもらいました。
【強姦パウダー@ニコニコRPG】
るろうに剣心英語吹替版における志々雄のセリフの空耳が元ネタ。
RPGでは味方1人の魅了を回復するアイテムとなっている。
魅了が具体的に何を指すのかは想像にお任せします。
投下完了です。
支援有難うございます。
投下乙です
>※スプーを妖怪だと思っています。
あながち間違ってないwww
にしてもスプー……お前なんてことを……w
最近だらしねぇな、スプーw
スプーが1stのTASさんの劣化品みたいだ……。
もしくはエアーマン?
殺す以外の思考がないから、突然化けたりできないんだろうなぁ。
…………、なんだかケラモン臭がしてきたけど、気にしない気にしない。
つかスプー、知力ゼロなのにパワーも妙に弱くね?
道具も使えそうにないし噛ませ臭が漂ってきそうだ
TASさんはKASと遭遇して化けたよな。
やっぱりライバルや保護対象といった、「殺人以外の要素」って大事だよね。
ところでこれからスプーはどこに行くんだろうな
手近でまだ会ってない奴・・・ブロリー方面に行くとどさくさに紛れて死ぬ気がしてならない
>>588 同じ能力者同士とかも燃えるシチュの一つだよな
>>590 今作では同じ能力の持ち主ってDIOと咲夜だけだったか
まぁ今の二人はマーダーに近いから出会っても協力せずにTAS、KASみたいに戦いそうだな
羽入「ボクは?」
剣崎「「オ゙レハチガウンディスカー!!」
王子「まるで時止め能力者のバーゲンセールだな」
何気に王子は原作で時止め能力者と遭遇済みだから対応しやすいな
アニメ礼で当たり前のように時止め使ってたなw
しかも普通に物理的干渉してるしw
羽生はヒナミ・ザ・ワールドか、OVAでくだらない事に使ってて吹いた
剣崎は…カテゴリーキングの手下にそんなアンデットいたっけな
剣崎の場合はその能力を持つアンデッドと戦っただけで、本人は本編未使用だし、
指定した空間の時を止める(しかしその時を止めている間はその空間に干渉できない)
から非常に使い勝手悪そうだな。
三葉虫のアンデットがそんな能力持ってる
本編未使用だけど
ロワラジオツアーで次のラジオ先にニコニコ1stが選ばれた件について
>>596 逆に考えるんだ
「先に止めてしまえば、他の時止め能力者は干渉できない事を知らないから有利になる」と
>>593 時止め能力者で実は最強クラスの実力があり
口が臭いことに定評のあるグルdうわなにすやくぇrty……
みさおとアポロって、もしかして予約切れになってないか?
強姦パウダーの魅了打ち消し効果・・・
ドナルドとかDIO様のカリスマを打ち消したりとか・・・いや無理か
>>602 修造「諦めんなよ・・・・・・諦めんなよ、お前!!どうs(ry
仮投下スレに投下来てるね
>>598 3/15じゃないの?
wikiにはそう書いてるんだが
仮投下見ました。本投下しても特に問題はないと思いますよ
>>591 同じ能力の持ち主ってわけじゃないけど、視野を広げるとフランとブロリーの二人は同類になる。
アクセルが強すぎてブレーキがほとんど機能しない的な意味で。
こんな時間にA6の人たち投下します
――ドナルドターン
「んーこっちのほうがいいかな?」
「どうしたんだドナルド?」
僕の呟きにレンが言葉を返す
うーん、本当に素直でいい子だなぁ
でもやっぱり戦闘能力はそんなにいのかなぁ……
レンには早くハードルをいっぱい飛んでもらわないと
そのためにも僕はもっと協力しないとね☆
「どうやら駅の中に人がいるみたいなんだ
うーん多分二人かな?」
駅の中にいるのは確実に二人
でもここで自信なさげに言うのがポイント
自信なさそうに二人っていう風に言っていればレンは駅の中に二人いるなんて断定できないよね
そして本当に二人っていうのがいるならレンは僕をもっと信用してくれるに違いない
信用してくれるいいこはドナルド大好きさ
「本当に人がいるのか?」
うーん、やっぱり信用してない☆
僕の予想通り、レンは本当に素直だなぁ
でもここは自信なさげにいかないとね
「るー……そう言われると自信がなくなっちゃうなぁ
でも人がいるのは間違いないと思うよ」
レンが身をこわばらせる
レンはまだ少し怖いみたいだね
大丈夫だよ、ドナルドがその不安を取り除いてあげるからね
僕は軽く手をレンの肩に乗せる
これだけでレンの緊張が解けた
うん、本当にいい子だ
しかし駅の中の二人はなにをしているんだろうな?
この距離なら気配とかで全部行動が分かるはずなんだけど……
あの右上に左上がこのイベントでなにか僕に制限をかけたのかな?
それならあの二人は本当に駄目だなぁ支配する側のドナルドに制限なんかをかけちゃ
「ドナルド、どうする?」
うーん、どうしようかなぁ
駅の中に二人いるのは確実
あまり動きがないところをみると殺し合いに積極的に乗っているわけじゃないみたいだね
殺し合いに乗っているならもっと気配が漏れていると思うんだ
どっちにしてもドナルドは『教祖』として『信者』を育てるだけだけどね☆
「入るしかないんじゃないかな?
多分殺し合いに乗っているわけじゃないと思う
あのなんというか……”殺気”って奴がないし大騒ぎしているわけじゃない」
「じゃああの中に悪党はいないんだね?」
「もしかしたらいるかもしれないよ
強い人の周りでなにか執着してるような参加者がね
そんな参加者は強い人の足を引っ張ることにしかならないから殺しちゃわないと」
「そうだよな、足を引っ張るような奴は悪党だよな!」
レンにはハードルを越えて貰わないとね☆
第一のハードルとして越えられそうな相手ならあのネガティブキャンペーンをやってた人よりも先にハードルになってもらわないとドナルドが困るんだ
だから悪党諸君、いるなら犠牲になってね?
理想論ばかり語ってるようじゃどうしようもないんだよ?
◆◆◆◆◆
――タケモトターン
カミーユの言っていることはわかる。
むしろこんな状況でもその行動が正しいだろう。
でももう一度考えてみてくれここは殺し合いの場なんだ
人の命にかかわることなのに理想論に逃げ込まないでくれ
もう一度考え直してみよう
状況は最悪だ。
足場の周りがブラックパックに囲まれてる状況で上からは連続テレサが降ってきている。
そしてその足場の上でマリオ達が殺し合いをするようにクッパから強制されている。
ここからどうやって生き残るか。
俺ならまず誰か頼りになる奴と組む。
そいつ自体は殺し合いに乗っていようと殺し合いに乗らないというどっちの立場でも構わない。
とにかく力の強い奴と同盟することが肝要だ。
その力の強い奴がどうでるのかも読まないといけない。
殺し合いの場で無条件に信頼し合うはずがない、そんなことはありえない。
つまり強い奴にとって俺が不要になった時
もしくは俺にとって強い奴が不要になった時
このどちらかの場合でその同盟は破棄される。
問題はその破棄するタイミングだ
遅ければ俺がやられ、早くても俺がやられる
タイミングは絶対に外すわけにはいかない
絶対にだ
よく考えろ俺
このままカミーユと組んでいて俺に得があるか?
答えはyesだ。
ほかの殺し合いに乗っていないグループと出会ったとき
一人よりも二人の方が組みやすいし信用させやすいはずだ
ならば組み続けた場合どんな不利益があるのか?
カミーユはどんな役立たずでも助けたいという心理がある
ポケモンなら6体でパーティを組む時に可哀想だからという理由でキャタピーやビードル、コイキングを入れるような思考。
そんな状況になった時コイキングを相手にギャラドスで竜舞を6回積まれてみろ
どうしようもない、詰みだ。ターン稼ぎにもならない。
殺し合いに乗った相手とやがて出会うだろう
そんな時に理想論で入れた役立たずが足を引っ張る……これは絶対に避けたい。
先ほどの組みやすくなるか全滅しやすくなるか
どちらの方が利益が大きい?よく考えろ、俺
主催はこんな首輪をわざわざ付けるような奴だ
ならば大きな連合を組んで首輪を解除しようとしたとき主催はどう出る?
俺が主催ならばその連合を直接ではないが間接的に潰す
首輪の解除方法を見つけ喜ぶ参加者。そしてその解除方法を実践する……その瞬間に起爆させる
解除する側がわざと爆発させたと勘違いさせるように
そしてその連合を崩壊させる
この場合解除する側は誰だ?
俺だ
つまり首輪を解除しようとした瞬間に主催に嵌められる可能性がある。
ならば大きな連合は取りたくない
連合するならばできれば少人数
俺のことを利用しようとするような奴でもいい
解除しようとした時に主催が首輪を爆破しても俺に損はない
ライバルが一人減るだけだ。逆に俺にとって危険になりそうな奴は
「解除方法が分かった」とでもいって起爆させ殺してしまえばいい
この手段は大連合だと取れない。なぜなら爆破した瞬間に袋叩きにあうからだ
利用しようとすると言うことはそいつにとって俺に価値があるからだ
俺の価値、それは即ち首輪の解除のための技術
この技術が俺が持つ最大のカード
このカードは間違いなくジョーカーだ
最終局面に入るまでは誰が相手でも使うことのできる最強のカード
最終局面に入った後は首輪解除の手段を取らず優勝の手段を取るほうが効率が多いため最弱のカード
このカードをいつ切るか……
少なくともカミーユと一緒にいる間はこのカードを使うことはできない
むしろカミーユが勝手にこのカードを切る可能性すらある
ならばカミーユは俺の戦略には不必要
このカードを最大限に活用するなら単独で動く方が効率がいい
単独で動けばカミーユが組まないであろう
殺し合いにも乗っているような猛者と連携し首輪の解除を少人数で行うということもできる。
誰かれ構わず殺すような脳筋もいるだろうが首輪を解除したいという奴もいるだろう
そいつに俺の技術を売り込む、この過程で邪魔になるのは誰だ?
カミーユだ、こいつは理想論が過ぎる。
消スカ、消シテシマエバ俺ハ単独デ好キニ動ケル
電車ガ来タ時ニ突キ落トス、簡単ナコト
馬鹿、俺は何を考えているんだ
今は仲間がいた方がいいじゃないか
理想論を語るような奴でもいないよりはマシ
そうだ、いないよりはマシ。
でも今後のパートナーとしては組ミタクナイ
他ノパートナーガ欲シイ
そこまで俺が考えたところで靴音が近づいてきた。
二つ。
◆◆◆◆◆
――カミーユターン
タケモトさんは慎重論が過ぎる
彼とはここで別れるべきかもしれない……
なにか危険なことを考えているし……タケモトさんは危ない
あまり長期間いると俺が殺される……殺される……
そんな時だ。足音が近づいてきたのは。
俺はとっさに銃……ゴム銃だけど、を構える
「ピエロ……?」
さっきまでなにか俯いて危険な考え事をしていたタケモトさんが声を漏らしている
それは確かにピエロだった。一度見たら忘れないような特徴的な顔をした。
隣にいるのは黄色の紙をした少年。こちらは育つと美男子になるだろうと言った印象しかない
「やぁ、ドナルドとレンは今仲間を探してるんだ☆ 友達になろうよ。君達の名前は何?」
とりあえず敵意はないようだな……
恰好が怪しすぎるけど
「お前たちは殺し合いに乗っていないんだな?」
「もちろんさぁ☆」
タケモトさんが警戒しながら出した質問にドナルドと名乗った黄色い怪人(?)はおどけながら答える
そうするとタケモトさんはそれを警戒することなく受け入れ3人で情報交換を始めている
おい……?流石にそれは不用心じゃないかな?
そんなことも思ったが俺はタケモトさんが普通に情報を交換しているのでその輪の中に入った。
危険な考えをしているとはいえタケモトさんは今は仲間だ今だけは、今だけは信用しないと
支援
◆◆◆◆◆
――レンターン
間違いない、こいつは悪党だ。
情報交換の中で俺はそう確信した。
カミーユとか言う奴はどんな人でも守りたいと言った。
これは他の参加者の足を引っ張りかねない行為だ。
現にこの件でタケモトと多少喧嘩をしたらしい
こいつは首輪を解除することができるかもしれないタケモトの足を引っ張っている。
こいつは悪党だ。
ドナルドも言っていたじゃないか足を引っ張るような奴は殺しちゃはないといけないって
ドナルドは正しい、駅の中に二人いるとまで当てて見せた
ドナルドの言うことに間違いはない
俺にカミーユが殺せるか……?できる。殺せる。
こいつは今俺に意識を向けていない。
武器はゴム銃しかないと言っていた。
嘘か本当かは分からない。
でもここから俺がナイフを構える
それをあいつの急所に刺す
5秒。
5秒だ。5秒であいつが反応することは不可能。
目を狙って刺せば大丈夫だ、かわされたとしても大ダメージを与えられる。
追撃で殺してしまえば何の問題もない。 やるしかない。
タケモトさんも話せばきっと分かってくれる。タケモトさんは理想論はやめて欲しいと言っていた。
ドナルドが悪党は殺さなければならないって言っていた。
だから俺は殺す。
足を引っ張るような奴は……悪党だ。
◆◆◆◆◆
――ドナルドターン
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああ」
カミーユが叫び声をあげる。
レンがカミーユの目を刺したのだ。
うん、そうそう。
理想論を語って足を引っ張るような奴は悪党。
殺しても構わないんだよ。
「アーッロ!!」
僕はタケモトを庇うように立つ
一見レンから守るように立っているけど実は違う。
僕はタケモトがカミーユを守るための移動を遮断する位置に動いたんだ。
タケモトはカミーユを守るために慌てて移動するのかと思ったけれどまったく動かない
僕が後ろを振り向くとタケモトは驚くような表情こそ取っていたがカミーユを助けようとはしていない
刃物が怖くて動けないというわけではなさそうだけど……どうしてだろ?
咄嗟のことで動きが取れないのかな?
「悪党はいらない!足手まといはいらない!
ドナルドだってそういってた!!」
レンはカミーユを刺し続けている
そろそろ死んだかな?まだ生きてるのかな?
悲鳴も上がらないしぴくりとも動かない
うん、もう死んだみたいだね、レンは早くもハードルを一つ越えたんだ☆
レンはいいこだなぁ
「はぁ……はぁ……」
流石にあれだけ刺すと息が切れるね
でもレンは本当によくやったよ、ドナルドは嬉しいな
悪党を早速殺すなんてすごいよ☆
レンにはもっと頑張ってもらわないとね♪
「おい……」
後ろからタケモトが声をかけてくる
アラー?カミーユを殺されたことで怒っているというわけでも絶望しているというわけではない
本当にタケモトはどうしちゃったんだろ?
目が爛々と輝いててドナルド少し怖いな♪
「首輪解除の技術が欲しいか?
確実に解除できるとい保証はないがね」
アーッロ!そういうことか!ドナルドはうっかりしてたよ
カミーユとタケモトは方針の違いで喧嘩したって言ってたね
足手まといが消えたことでドナルドみたいな参加者に自分が売り込めるってわけか
カミーユがいたら足手まといの参加者もまざっちゃうもんね
なによりドナルドみたいな人と組むなんてことさせなかっただろうしね☆
正直首輪解除の技術は今ドナルドが一番欲しいものなんだ
だからドナルドはつい言っちゃうんだ☆
「欲しい。君はなにが欲しいんだい?」
「主催者に対抗できるほどの力を持った参加者
知と技術は俺が補うことで完全になれるような参加者」
すばらしいよ!タケモトはすばらしい!
レンも素直でいいこですばらしいと思ったけどタケモトは違う意味で素晴らしい!
僕が一番欲しいものを提示してきてくれる!
本当に素晴らしい!
でも一つ違う。ドナルドが補ってもらえるのは技術だけでいいんだ
知は君なんかより支配する側の者たるドナルドは持ってるんだよ
でもここはタケモトが場の流れを持ってる
だからドナルドはタケモトの交渉に応じちゃうんだ
「ドナルドはその要件を満たしているのかな?」
「満たしていないなら動揺したふりをしてここから走り去っているさ」
すばらしいよ……ドナルドの首輪解除までの相方としてふさわしい……
タケモトを洗脳して信者にすることはできないかもしれないけど
首輪を一度解除させてしまえばドナルドの独壇場さ!
タケモト、本当に気に入ったよ。
せいぜいドナルドのために頑張ってね
「ドナルド!俺やったぜ!」
レンの声もとても心地いいなぁ
タケモトも頷いている、交渉は成功だね
ドナルドは嬉しくなるとついやっちゃうんだ
いくよ?
「らん☆らん☆るー」
【A-6 駅・1日目・早朝】
【鏡音レン@VOCALOID】
[状態]:全身の疲れ ドナルド信者状態
[装備]:朝倉さんのナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
[道具]:支給品一式×2 不明支給品0〜1 ダイヤの結婚指輪のネックレス@ネ実板(ブロントさん) シルバーウルフ(12/12)(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲
[思考・状況]
基本思考:弱い悪党から殺していき、強くなる。(悪気はないが足を引っ張る参加者=悪党)
1:拡声器でミクの悪口を言っていた悪党(僧侶)を殺しに行く
2:強くなって、いつか志々雄にリベンジする
3:兄弟たちに会いたい
4:ドナルドを尊敬、信頼
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※この直後レンは電車に乗り込みます
【カミーユ・ビダン@機動戦士Zガンダム】 死亡確認 殺害者 鏡音レン
組んではならない二人が…組んでしまった…っ!
◆◆◆◆◆
――タケモトターン
この道化は他の奴を全て自分の中で踊らせる支配する側の者だと思っているんだろうな……
だが俺は支配される側の人間でもなければ支配する側の人間でもない
俺は場を創造する側の人間だ、自分を売り込み俺にとって都合の良い場を作り上げる……な
カミーユ、すまなかったな。だがお前の理想論は甘いんだ。どうしてもな。
ここで俺が脱出するのに足手まといは必要ない
お前自体は足手まといではなかったがお前の思考が俺の足を引っ張る可能性があった
だから俺はレンの不自然な態度を見逃し、お前に伝えなかった。
すまんなカミーユ。
そういえば俺は武器を持ってなかったな、ドナルドに聞いてみるか。
上辺だけは協力者。武器が余っているなら多分しょぼいものでもなにか渡してくれるだろう。
「ドナルド、俺は武器を何も持っていないんだがお前は何か持ってないか?
武器もない一般人と子供を守るなんてお前がどれだけの実力者かは分からないが大変なことだろう?」
「そうだね。ならこんな武器でいいかな?それともこっちのほうがいいかな?」
「こっちの茸は武器じゃねーだろ、その青い透き通ったナイフをくれ」
「もちろんさぁ☆」
茸とナイフを選ばせるとは間違いなく俺をなめている。おそらく強力な支給品がお前の手元にはあるんだろうな
だが俺もこれで一応武器は手に入った。
奇襲ならば俺でも達人相手に少しは勝機があるだろう
首輪の解除方法を探しだすまではドナルドに利用されておく
だが……生き残るのは俺だ
ドナルド、支配する側の者が支配するための場は
誰が創造しているのか教えてやるよ
おっと、ドナルドとレンは電車に乗ってネガキャンをしていた奴を追うんだったな
俺も遅れないようにしないとな
【A-6 電車内/一日目 早朝】
【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:支給品一式、精密ドライバー@現実 野菜ジュース@ぽっぴっぽー
[思考・状況]
1:生き残り脱出する,そのためには……な……
2:大連合は組まない、できるかぎり少人数で行動
3:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
4:実験のための首輪を手に入れる
5:誰が創造者なのか教えてやんよ
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画】
[状態]:健康 興奮
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 不明支給品0〜1 1outキノコ@奴が来る
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、バトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:レンを殺し合い向きな人材に育てていく
2:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
※僧侶のネガキャンを聞きました。
ロワでお人好しが馬鹿を見るのは決まり切った流れなのだろうか。
カミーユは……もう少し非情になれたら死ぬことはなかっただろうに。
投下乙でした。
【1outキノコ@奴が来る】
見た目はふつうの1upキノコだが性格は非常に凶暴
主にコッチマツという木に生息
住処のそばを通りかかると全力で追いかけてくる
非常にしつこい性格でいつまでもついてくる
壁に引っ掛かるとボツリヌスするが時々すり抜ける
斑点模様は人間の皮膚を剥いだときの黄色いブツブツでできているとのウワサ
【アイスソード@ちっこい咲夜さん】
リーチェ氏のちっこい咲夜さんシリーズ(他動画含
http://www.nicovideo.jp/mylist/9360669)に置いて
チルノからちっこい咲夜さんにプレゼントされたナイフ(?)のこと
某殺してでも奪い取るとかなにをするきさまらーのアイスソードではないので注意
作中では止められた時(?)を切り裂いたりチルノの頭に刺さってチル姉が一時復活したりと中々の活躍ぶり
でも普通に使う分にはただの青く透き通ったナイフでしかない
強度は結構ありそう。チル姉が作り出したものなので魔力とかそんなオカルト的なものが宿っていると推察される
使い方次第では時を止める能力を持つ者に対抗できるかもしれない
投下乙!
ドナルドとタケモト良いキャラだなぁ。…レン…おまいはどうなるんだ…
以上です
支援ありがとうございました。
投下乙!
鬼畜と教祖・・・
今後が楽しみで仕方がないな
タケモトは(見た目)1UPキノコに何の感慨も抱いてないんだろうか?
んじゃ、この流れに乗って…
トキ、藤崎、糸色望
投下します
補足
駅には滅多刺しにされたカミーユの遺体があります。
咲夜の乗った電車が来るのはこの話の後です
>>631 確かに。
ポケモンとかマリオで例えた考察してたしね
ありゃ? 電車に乗り込むってことは、現在進行形でA-6へ向かう咲夜さんとは入れ違いになるわけか。
CCOも雪原から脱出してしまったし、A-6付近には誰もいないと言うことに……
まぁ、なんとかなるか。
「…ここまで来れば…いいやろ」
彼、藤崎瑞希は走っていた。
藤崎は走りながら一度後ろを振り返り、誰か来てないことを確認する。
そして確認したあと、藤崎は地べたに倒れこんだ。
(―――逃げたんや…俺は…逃げたんや)
先程の映像が藤崎の中で蘇る。
ブロリーと名乗る男に頼りの鏡を壊され、どうしようも無くなった事。
自分の最大の武器―――トークが効かなかった事。
そして、短いながら共に行動したカズヤが自分を守る為、ブロリーと戦った事。
後ろから誰も来る気配は無いのでカズヤはブロリーを止められたのだろう。
だが、カズヤが無事だとは言い難い。
「…畜生…」
カズヤに任せるしか無かったとはいえ、藤崎は自分の非力を呪った。
…力があれば。
せめて、少しでも戦える力があれば―――
「…どうしましたか?」
そんな藤崎が見上げていた空に、眼鏡の男がふと現れた。
◇◇◇
「…そんでお前は糸色っちゅう奴なんか」
大の字で寝ていた藤崎は体を起こし、座りながら糸色の話を聞く。
糸色の話はこうだ。
図書館で自分の愛読書を探していたら黄色の化け物に襲われ、自分を助けてくれた少女が食べられた事―――
糸色は一つも隠さず、全てを話した。
(…似とる…俺と、同じや…)
藤崎は糸色の話がまるで自分と同じ様に感じた。
ただ一つ違う事は、目の前で恩人が死ぬのを見たか否か。
「絶望した!何も出来なかった自分に絶望した!」
ふと糸色が叫ぶ。それは目の前で「助けて」と言ったのに助けてやれなかった事に対しての、自分への怒りだった。
必死になってナイフを投げても投げても投げても…怪物には当たらなかった。
そして、怪物が少女のスレスレに近づいた瞬間―――糸色は逃げた。ただ、ひたすらに。
後ろから聞こえる何かが壊れる音。そして少し後ろを振り返ると―――
少女の上半身は、もう無かった。
「…もうやめれ、吐き気してきたわ」
藤崎は少し顔色を悪くして糸色の話を止めさせる。
だが、事実は小説よりも奇なり、というように、その話は事実なのだ。
自分も糸色も、誰かに助けてもらった事も。
まるでRPGに出てくるような敵に会った事も―――
そしてこの殺し合いに連れてこられた事も。
それは全て事実に変わりは無かった。
「…なぁ糸色」
ふと藤崎が口が開く。糸色は見ていた違う方向から藤崎に視線を向ける。
「…生憎ですが支給品はナイフとぬいぐるみだけですよ」
「支給品がどうこうや無い。ただ、ちょっとな…」
藤崎はその話を続ける。
一方糸色は相変わらず表情を変えず、飄々している。
「そのな、俺もお前と同じ様な目にあったんや」
藤崎の言葉に少し糸色は少し驚く表情を見せるが、すぐに元の表情に戻す。
「…まずカズヤって奴がおってな…」
◇◇◇
しえん
藤崎が行った道を同じ様に行く男が一人。
その年齢に不釣り合いな白髪に光が反射する。
男の目的は一つ。
それはある男の思いを伝える為。
男は小さな存在ながら、この殺し合いを止める為に奮闘し、散った。
そしてその男が最後に気にかけた人物、藤崎瑞希に会う為、男…トキはただ走っていたのだった。
いつ病気が再発するかは分からない。
だが、トキは誓ったのだった。
強い意思を持った強者…カズヤの為に。
「…む?あれは…」
ふとトキの目に写ったのは二人の男。
片方はシャツを着た若い男。
もう片方は昔の袴を着た眼鏡の男―――
「あのどちらかが藤崎瑞希という可能性があるな…接触してみるか」
トキはそう呟くと二人に近付いた。
「…ッ!誰や!」
片方のシャツの男がトキに気付き、叫ぶ。
もう片方の男がナイフを持つが、トキは戦う意思は無い事は無い事を示すと、二人に尋ねた。
「…すまぬが、藤崎瑞希というのはどちらかな?」
トキの言葉に片方のシャツの男が「俺や」とトキに言い放つ。
「…藤崎、で良いか?」
「別に構わん」
「私の名前はトキ。…カズヤという男から、ある言葉を受けたのでな。伝えに来たのだ」
「…なっ…!」
カズヤという言葉に藤崎らしき男は反応する。
トキは藤崎に答える様に話を続ける。
「…まず、カズヤはお前を守ってくれと頼んだ。見ず知らずの私に」
「…」
「そしてカズヤは、お前を襲った金髪の男に負傷させる為、散った」
藤崎はそれを聞くと、「…そうか」とだけ言う。
そしてトキは更に話を続ける。
「この殺し合いを打破しようとした一人の男を、私は忘れないだろう。
そして、藤崎…いや、この参加者達の中に居るお前のような考えを持つ者はその意思を受け継ぐに相応しい」
「…俺が、か?」
藤崎がトキに尋ねる。トキは藤崎の言葉にただ頷く。
「滅茶苦茶強い奴を目の前にして何も出来なかった俺がか?力も無い俺がか!?」
「力は無くとも、意思は継げるだろう!
絶望しようと、非力だろうと、受け継がれた意思は何者にも負けない強靭な武器になるのではないかッ!」
「…ッ!」
しえんしえん
トキの言葉に藤崎はふと何かを感じ取る。
カズヤの元々の強さは受け継げられない。
…だが意思ならば、誰だって継げるでは無いか。
藤崎は今、固く友に誓った。
この殺し合いを、受け継がれた意思を持って撃破する事を。
そして参加者達を救い、あの主催達を倒す事を。
「…絶望した!完璧に忘れられているのに、絶望した!」
「…あ、ごめん」
だが糸色は彼等の空気には着いて行けなかったようだった。
決意を決めた者。
ただ絶望する者。
ある強者の意思を告げる者。
三人の男の運命は、誰も知るよしは無い。
【B-3/西部 草原/一日目・早朝】
【藤崎瑞希@現実】
[状態]健康、決意
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:参加者を救う
2:受け継がれた意思を持って、戦う。
3:…トキとはこれからどうしたらいいやろうか…?
【トキ@北斗の拳】
[状態]肉体疲労(中)
[装備]なし
[道具]支給品一式×2、ショートカッター(残り一枚)@ドラえもん、不明支給品0〜2
[思考・状況]
[基本思考]
死ぬまでの間に多くの人を救う。
1:出来れば藤崎と行動。
2:強者と戦うが殺害はしない。
3:ビリーともう一度戦う。
4:…ところでこの眼鏡の男は誰?
【糸色望@さよなら絶望先生】
[装備]朔夜のナイフ@東方Prject(18/18)、さのすけ@さよなら絶望先生
[持物]基本支給品
[思考]
[基本方針]
ゲームからの脱出。
1:出来たら藤崎とトキと同行。
2:あの少女の恩を忘れない
3:殺されそうになったら反撃…するかもしれない
投下終了
投下乙です
忘れられる糸色さんかわいそうすぐるw
あと投下終わったので説明を
>>631>>634 1up茸と1out茸は効果と使い方がかなり特異(?)だと個人的に思ったのでので知識が制限されている設定です。
説明書を読めば効果とかそれに関係することを思い出すと思いますが少なくともドナルドはその説明書をタケモトに渡そうとはしないと思います。
おつおつ
カミーユは…まぁロワの法則的に序盤で死ぬ気がしてたからな…ご愁傷様です
歪み無き意思を継いだ藤崎に期待だ
649 :
Classical名無しさん:09/02/23 17:46 ID:kXmt.tvU
投下乙です!
カミーユ乙・・・ナイフで滅多刺しってのも嫌な死に方だなあ
スパロワではまだ頑張ってるしそっちで無念を晴らしてくれ
はじめは無力感に絶望してたのに、今度は空気化に絶望してる先生に吹いたw
メガネの男は誰?ってトキの眼中に無さ杉だろwww
オラなんだかドナルドの不明支給品にワクワクしてきたぞ
しえん
投下乙!やべぇ、俺ステルスは嫌いなのにドナルド組好きだわ。
今後に期待せざるを得ない
現在の予約
◆BRxsUzTn5A みさお、アポロ
◆jU59Fli6bM 僧侶、ときちく、ゆきぽ、ミク、ルイージ
◆jVERyrq1dU セクハライト、言葉、ベジータ、バクラ、てゐ
◆wgfucd.0Rw 剣崎、越前、DIO、賀斉
◆CMd1jz6iP2 ブロリー、呂布、テト、赤さん、フラン
◆sh/9YAh26Q アカギ、アレックス、ハク
◆1SKekTLbsk 秋山森乃進、ルガール・バーンシュタイン、古手羽入、城之内克也
◆F.EmGSxYug 新堂誠
◆/mnV9HOTlc 逢坂大河、伯方の塩
みさおとアポロの予約は期限切れでいいの?
現状のマーダー勢力図
マーダー(強者限定)
馬岱、バルバトス、呂布、ビリー
マーダー(無差別)
七夜、アカギ、咲夜さん、DIO、CCO、キークラ、リン
マーダー(ステルス)
てゐ、バクラ
危険派対主催(対主催だけど危険)
新堂さん、ドナルド、タケモト、レン、フランちゃん
危険人物(対主催じゃない危険人物)
ときちく、雪歩、KAITO、言葉、ベジータ、あやや、ライト、僧侶
危険人物多すぎ吹いたwww
誠に申し訳ありませんが、延長はアリですか?
あまり引き延ばすのはマズイかな?
誰か他にアポロ、みさおを書きたい書き手さんはいますか?
いらっしゃるのならその書き手さんに譲ろうかと思います。
何が楽しくて戦いをやるんだよ!
(´・ω・`)
>>657 50%くらいだと思います。もうちょっとしたら完成すると思います。
…対主催でまともに戦えるのってさ、チーターマンぐらいじゃね…?
>>659 うーん、どうなんだろう。
俺としては延長してもいいと思うけどね。
とりあえず、後どれくらいで出来るか具体的な日時を提示した方がいいと思う。
すみません……こちらも投下を明日にしても大丈夫でしょうか?
書き終わるのは今日中なんですが……。相変わらずで本当申し訳ないです
>>662 予約したキャラ多いからしょうがないかもしれんね
>>660 キサマDIO様に圧勝したサンレッドを忘れているのか?
ぶっちゃけテトもミク死んだりしたら危険じゃね?
すいません。私も予約延長させて下さい
明日には投下できると思います
てかミクやばいな
周りにろくなのが居ないぞ
A-4
○海原雄山
B-2
○射命丸文 ○グラハム・エーカー
○ブロントさん ○野々原渚
○七夜志貴
C-2
○キョン子
E-5
○サンレッド
E-6
○松岡修造 ○星井美希
F-4
○バルバトス・ゲーティア
これでまだ黎明で予約が入ってないキャラは全部かな?
松岡とサンレッドが近くにいるな。
松岡がサンレッドをあつくさせたらどうなるんだろう・・・?
バトロワ会場が核の炎に包まれるな
バルバトスを電車から飛び降りさせて参戦させれば何とか…いや、悪化か
海原雄山とスネークを予約します
>>660 メタナイトやアレックスとか、闘える奴自体はそれなりにいる。
ただ、マーダーは個々の戦力が高い。
それに加えて、対主催からマーダーに転向しかねないのもいるからなぁ……
マーダー同士の対決も考慮すれば大丈夫だろう
悪対悪のシチュも好きだぜ
単純な戦闘力ならブロリーの次にあるだろうベジータの名前が上がらないことに全俺が泣いた
やはりヘタレだから戦力外の印象があるのか?w
ベジータは対主催と明確に表現されてないんじゃないか?
ブロリーのことで頭がいっぱいで
あれ?
地図の方に対主催で表記されてるから対主催だと思ってた
読みなおしたら確かに明確に表現されてなかった
キョンコ(ユベル)を予約します
保留⇒とりあえず黒 となっているんだろう
>>679 時期的に考えて王子マーダーの可能性低いだろうな
フリーザに反逆するぐらの反骨精神とプライドだから
最悪危険対主催じゃないかな?
ベジータはフリーザの時も「フリーザ死んだらお前らだm9」とか言っておきながらバーベキューしてたしな
遅れてすいません
ディオ、剣崎、越前、賀斉投下します。
「千何百年も前の中国の人や、ローゼンメイデンなんていう意志を持つ人形なんて……」
「私達の言う事が信じられないですかぁ!?」
「落ち着くのだ、翆星石。
だが、こちらとしてもそちらの言うクリムゾンなる物や仮面ライダーなる物は俄には信じ難い。
あまつさえ未来の倭国の住人とは……」
「まあ、実際ある物は信じないとなぁ、現に俺だって現物をこの目で見てなかったらクリムゾンなんて信じられなかっただろうし」
病院の待合室。そこには深刻そうな顔で話し合う剣崎と越前、そして賀斉と翆星石の4人がいた。
危険人物との遭遇を避ける為に南下した賀斉達と、医者である越前が万が一の為にと医療品の回収を提案した剣崎達は偶然にも病院前で遭遇したのだった。
お互い警戒こそしたが剣崎が真っ先に自分の武器を捨て、話し合おうと提案した為、特にこじれる事もなく手を組む事となった。
そして、消毒液や包帯などを回収し、お互いの出身や情報交換をしていた。
そこで剣崎と越前が驚いたのは賀斉が三国時代、日本で言う弥生時代辺りから来た人間という事であった。
だが、その事が4人にある確証を抱かせた。
自分達はそれぞれ別の世界から連れてこられたのでは?
剣崎と越前も、事前に互いが言っていたバトルファイトやKOT症候群等を相手が知らない事に疑問を持っていた。
だがそれぞれが別の世界から連れてこられたというのならば説明がつく。時代まで超えた賀斉が何よりの証拠だった。
「しかし、中央部にはそんな危険な奴が……、それにアンデッドのような怪物まで……」
今まで誰とも接触していなかった剣崎達は、賀斉の話す化け物とホテルの方角にいた危険人物の話しを聞いて顔を曇らせる。
賀斉の言う化け物という単語から、剣崎はここに呼ばれるまでに戦っていたアンデッドの存在を思い浮かべる。
優れた身体能力だけではなく様々な特殊能力を用い、剣崎達を苦しめた異形の怪物達。
タランチュラアンデッドの様に友好的なアンデッドもいたが、件の怪物はどうみても危険な存在である。
なににしろ、その化け物が剣崎にとって捨て置けない存在である事には変わりない。
剣崎が決意を固め口を開こうとしたその時だった。
病院の入り口に、タクシーが物凄いスピードで突っ込んできたのは。
ブロリーとベジータ・・・まるでKASとTASさん・・・いやなんでもない
投下こーい
黎明、DIOはタクシーに乗り、一人中心部を目指していた。ちなみに運転に邪魔だったので斉藤のマスクはしまっている。
ここで一つ読者の方々に思い出して欲しい。
このDIOという男。はたして車の運転ができるのであろうか?
第三部以降、プッチと会う為に外出する事もあったが、DIOは余程の事が無い限り館の外には出てこない、ある意味引きこもりの様な男である。
少なくとも免許証を持っていない事は確実であり、車に乗ったといっても他人に運転させていた。
そう、つまり今のDIOは数回だけ見た他人の運転の見様見真似でタクシーを運転しているのだった。
運転開始。
「ぬぅ……! ハンドルを回しているだけだというのに車が言う事を聞かん。
ええい! 何故ぐねぐね蛇行しながら走行するのだ!」
1時間後。
「フハハハハハハ! ハンドルは既に克服した!
後はこのまま最高速度で突っ切ってェーッ!
……何!? 急カーブだとう!?
ま、まずい! 早く曲がらねば! ぬぅぅぅ! このままでは曲がりきれん!
衝突してしまう! ザ、ザ・ワールドォォォ!!!!」
5分後。
「さっきのは些か危なかった…。
だが! もはやこのDIOに油断は無い!
ここから先は安全運転でゆっくりと中央部を目指すだけだ!」
かくしてなんだかんだで付け焼き刃な運転方法を会得したDIO。
運転して数分、幾分か余裕の出てきたDIOは退屈そうに欠伸を噛み殺していた。
しえんしえーん
「ふむ、安全運転というのも暇で仕方ないな。何か暇を潰せる物は……」
そんな彼の視界に映ったのは取り付けられているラジオのスイッチ。
何か曲が流れているかもしれないと気まぐれにDIOはラジオのスイッチを押した。
♪シャバダディァットゥーラッタッタパラミヤ♪
ラジオから流れるのはカジノの曲を思わせる軽快なメロディー。
音楽が流れる事に驚いたDIOではあるが、目的であった暇潰しを見つけた事で、上機嫌に車を走らせ続けた。
数十分後
「♪ロイヤルストレートフラッシュ! YEAH♪」
どうやらこのラジオ、一定数の曲をループ再生しているだけのようであり、何回目かのロイヤルストレートフラッシュが流れた時には、DIOは既に歌詞を完全に覚えていた。
時を忘れてDIOは歌を歌いながらのドライブを満喫する。
そう、時が流れるのも、自分が吸血鬼である事も、忘れて……。
「見渡す限りの大草原、音楽を聞きながらながらまったりドライブ。
このDIOが堪能した事はなかった物だが……、なかなかいい物だな。
……ん?」
ドライブを満喫していたDIOは不意に気づく、夜の闇が段々と白み始めて来た事に。
そう、明けない夜はない。段々と夜が明けていく。
吸血鬼の滅びる時間が一歩一歩確実に迫ってくる。
SIEN
翆星石・・・だと?さすが古代中国
「……っ!! ま、まずい! 早く隠れる場所を……」
だがしかし、ここは大草原。周りに隠れる事ができそうな民家は一つもない。
DIOは自らの血の気が引いていく音を聞いた気がした。
「う、うおおおおぉぉぉぉぉぉぉおおおおぉおおぉお!!!!!!」
生への渇望を雄叫びに込め、DIOはアクセルをフルスロットルにして駆け抜ける。
今まで修得した運転技術も頭から吹き飛び、ひたすらに隠れる場所を探す。
遠目にモールが見え始めるがそこに行くまでに日は出てしまう。
空の色は殆ど黒から青に変わってしまった。日が昇るまであと少し。
(ふざけるな!! この帝王DIOがこのようなところで……、こんな無様な死に方をする訳には……)
万事休す。焦るDIO。
そんな彼の視界に別の建物が目に入る。
白い外壁に赤の十字、病院である。
あそこならば、僅かな希望と共にDIOはタクシーを走らせる。
「間ぁぁぁぁにぃぃぃぃぃ合ぁぁぁぁぁえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
絶叫と共に、間一髪タクシーはドアを破壊しながら病院へと滑り込む。
DIOが後ろを振り返ると、日の光が辺りを照らし始めていた。
ほっと、一息着いてDIOが正面を見る。
目の前には柱。
ザ・ワールドを使う暇もなく。タクシーは柱に直撃し、停止した。
DIOはやっぱりどこか抜けてるなw
DIO様あほやww支援
いいDIOだww
「い、いきなり、何ですぅ!?」
「翠星石、下がっておれ!」
「誰か乗っていたみたいだけど、一体……」
「中から来るぞ! 気をつけろ!」
突然の乱入車に越前達は即座に身構える。
全員の注意を一身に受けるタクシー。その扉が開いた。
そのタクシーから現れたのは、青いツナギを着、首に便座カバー、額と耳にハートをあしらったアクセサリーを装着した、やたらと濃い顔をした金髪の男。
((((……うわぁ))))
その場にいるDIO以外の人間が一斉に引いた。
「……成る程、DIO殿は吸血鬼というだけで襲われた。
何とか退け、協力してくれる仲間を求めて車に乗っている最中に太陽が昇ってきたので、急いで車を走らせていたらここに突撃してきたと」
「……そういう事になる」
DIO加えて改めて情報交換を行う五人。
奇妙な格好で引かれたDIOは、真っ先に便座カバーを指摘され、顔を真っ赤にしながら床に叩き付けた。
吹き出す翠星石に対して怒鳴りつけるDIOという滑稽な光景が繰り広げられ、それが剣崎達の警戒心を緩める事になったのだった。
現状、剣崎達のDIOに対する認識は常識を知らない、あるいは便座カバーの無い時代から来た、危険ではない吸血鬼といった所である。
そしてDIOから新たにもたらされた危険人物の情報。その事に剣崎は憤った。
DIO様ww
あれ?DIO様がなんか丸いな。支援
DIO様てめぇww無差別マーダーはどうしたww
DIO様が情報流すかwwwサンレッド涙目www
「何て奴だ……、吸血鬼だからって理由で人を殺そうとするなんて!」
「……君は化け物である私の言う事を信じるのかね?」
「当たり前ディス! 俺の戦ったアンデッドの中にだっていい人はいたんだ。
あなただってそうだと俺は思う。
……そう、思いたい。」
剣崎の仲間である睦月を助ける為、自ら封印されたタランチュラアンデッドやタイガーアンデッド、そしてジョーカーアンデッドであり友人でもある相川始の姿が剣崎の脳裏に浮かぶ。
アンデッドであっても分かり合えた存在だっているのだ、ならばそれが吸血鬼に適用されない訳がない。それが剣崎の考えであった。
「いや、すまない。
何分因果な身の上だ。無条件で信じて貰うというのは虫が良く思えてしまってね」
フ、とDIOは口元に寂しげな笑顔を浮かべた。無論、内心目の前のお人好しにほくそ笑みながら。
タクシーが柱に衝突した後、DIOはタクシーから出る前に周囲にいる人物を確認した。
成人男性が三人にやけに小さい女が一人。更に女には首輪が着いていない事を確認し、その女をDIOは首輪を外したのか、あるいは主催者側の人間であると推察した。
前者ならば、外し方を聞き出す必要があり、後者であるならば、秘密裏に手を組むなり利用できる。
衝突の際に新たな傷を負い、手駒を欲していたDIOは、下手に殺害して回る事は下策と判断し、殺し合いには乗ってないと偽ったのだった。
しかし、自立稼動する人形が支給品とはな)
情報交換の際に翠星石が支給品であるという事を聞かされ、DIOは少し落胆した。
だがその代わりに剣崎というお人好しを仲間に引き込む事が出来た事は大きかった。
剣崎は人外の者とも何人か親交があるらしく、無条件でDIOを信じてくれた。サンレッドに対して明確な敵意を持つというおまけつきだ。
ここで御しやすい手駒を得たのはDIOにとって僥倖と言えるだろう。
後は、ジョースター家の養子になった時の様に期が来るまで猫を被っていればいい。数年間の間ジョースター家を騙していたのだ。演技にはそれなりの自身がある。
実際、DIOの演じるいい人を見て、賀斉と越前も殆どDIOに対しての警戒を解いていた
「……俺、行きます。
怪物にしろ、危険人物にしろ、サンレッドという人物にしろこのまま放ってはおけません。
こうしている間にも誰かが襲われているかもしれない」
「待たれよ剣崎殿。貴殿一人で行くなど無謀がすぎるぞ!」
「だけど!」
一人病院から出ようとする剣崎を賀斉が止める、それに対して反論しようとした剣崎を越前が手で制した。
「まあ落ち着けって。計画もなしにがむしゃらに言った所でどうにかなる訳でもないぞぉ?」
「……私も越前君に賛成だな。
私の事で怒りを感じてくれるのはありがたいが、だからと言ってそれで君が危険な目に会っては私の立つ瀬が無い」
「そうですぅ、せめてちゃんと計画を立ててからにすべきですぅ!」
越前の意見に追従する形でDIOと翠星石で賛同する。
それに対して不満を顔に表しながら、剣崎は席に着いた。
「とりあえず、DIO殿が日中動けないという事も考慮して、この病院を拠点にしてはどうか?
この施設の特性上、この殺し合いに乗っていない怪我人なども仲間に引き込めるかもしれぬ」
「問題はそういう怪我人を狙う為に、乗った参加者が来る危険性があるって事だなぁ」
「それに関しては問題ないだろう。
腐っても吸血鬼だ。そこらの人間には負けない自負もある」
「なら、病院待機組と退治組に別れる感じディスか?
それなら俺はもちろん退治組ディス!」
「確かに現状戦闘能力が一番高いのは剣崎殿、ではもう一人は……」
「賀斉さんに頼んでもらってもいいかい?
銃が無いんじゃあ俺はあまり役に立ちそうにないからなぁ」
「……承知」
「あの〜」
トントン拍子にチーム分けが決まって行く病院メンバー。
そんな中、不意に翆星石が恐る恐る手を挙げた。
「どうかしたか? 翠星石」
「私は、ここに残ってもいいですか?」
翠星石の発言に賀斉は目を丸くした。
「む、まぁ、それは構わんが……、何故だ?」
「その……、万が一の為の保険です!
翠星石は支給品扱いの上人形ですし、病院に何かあった時に抜け出して連絡しに行けるです。
だから……」
「……確かに、病院が禁止エリアにでもなって拠点を移す場合などの連絡役にもいいかもしれないな」
「駄目、ですか?」
些か名残惜しそうにしている賀斉ではあったが、翠星石が上目づかいに頼むのを見て、溜め息を一つ吐いた。
「そういうことならば仕方ないだろう。翠星石よ。しっかりやるのだぞ」
その言葉に、一瞬だけ嬉しそうな顔をする翠星石であったが、慌ててすぐにそっぽを向いて応える。
「あ、当たり前ですぅ! 私を誰だと思っているですか髭人間!
誇り高きローゼンメイデンが第5ドール、翠星石ですよ!」
「はっはっは、そうだったな」
話はまとまり、粉砕した病院のゲートの前、出発する剣崎達を越前達は見送る。
「それじゃあ夕方になったら必ず戻ってこい
剣崎、まだビーフンを奢ってもらってないんだからなぁ、死ぬんじゃないぞ!」
「君達が無事帰ってくるのを待っているよ」
「こっちはこの翆星石にどーんと任せておくですぅ!」
「皆さん、ありがとうございます。俺達、必ず生きて帰ってきますから」
「では参ろうか、剣崎殿」
守るべき人達を守るという意志を胸に二人の男達は病院を後にした。
さすがだぜDIO様
支援
【C-4 病院前/一日目 早朝】
【剣崎一真@仮面ライダー剣】
[状態]:健康
[装備]:ブレイバックル@仮面ライダー剣
[道具]:支給品一式、ブレイバックルの説明書、未確認支給品1〜3(但し銃器類は無い)、医療品一式(包帯、消毒液など)
[思考・状況]
1:このゲームを破滅へとミチ☆ビクッ!
2:コンバット越前と協力する。
3:賀斉と共にサンレッド、化け物(スプー)、ホテルの危険人物(ブロリー)を倒す。
4:夕方になったら病院に戻り越前達と合流
4:知人、友人と合流する。
5:民間人の保護。
6:ブレイバックルのお礼にクリムゾンを取り戻してあげたい。
7:主催者及び統制者に関係するものに注意。
8:ラウズアブゾーバーをできれば手に入れたい。
9:ブレイバックルをできれば元に戻したい。
※備考
・ブレイバックルの制限を理解しています。
・感情が高ぶると、日本語が若干オンドゥル語ぎみになります。
・先輩=橘さんは実は生きてますが、時間軸上死んでいると思っています。
【賀斉@101匹阿斗ちゃん】
[状態]:健康
[装備]:MEIKOの剣@人柱アリス
[道具]:基本支給品、包丁@現実、医療品一式(包帯、消毒液など)
[思考・状況]
1:主催を倒し、ゲームから脱出する。
2:仲間を増やす。
3:剣崎と共にサンレッド、化け物(スプー)、ホテルの危険人物(ブロリー)を倒す。
4:夕方になったら病院に戻り越前達と合流する。
5:翠星石のような娘が欲しい。
※備考
・剣からでる花びらは視界を遮る恐れがあるようです。
・賀斉はどこかの明治時代の人と違って普通に日本語が読めるようです。
101のほうで普通に日本語をしゃべっているので。
でも新しいもの(携帯)などについては分からないはずです。
レッドさんに勘違い誘導かw流石だ
……なんとかばれずに済んだみたいですぅ。
私、翠星石がここに残ったのには訳があるのです。
それはDIOとかいうあの男。
公苗達の前では猫を被っていたみたいですが、翆星石はそう簡単に騙されないですぅ。
猫被ってた水銀燈という姉がいるからよくわかるです。こいつは臭ぇーッ! ゲロ以下の臭いがプンプンするぜって奴ですぅ!
今の所、何もする気はない見たいですが、だからといって油断しちゃ駄目です。
お人好しな公苗達を守る為にもがんばるですぅ!
……うまく騙せたと思っていたが、一人騙されなかったか。
やれやれ、そうあからさまに警戒していては自分は騙されていません、疑っています。と言っているような物じゃないか。
切り札としてザ・ワールドについては一切説明していない。
始末などいつでもできるが、今ここで越前を殺しては、もう何時間かで流れる放送を聞き、奴らが戻ってきてしまう。
あの人形にしろ越前にしろどうするかは放送後、と言った所か。
特にあの人形はこちらを疑っている分、早急になんとかせねばなるまい。恨むなら、中途半端に良い自分の頭を恨む事だな。
ククク、この帝王DIO、このような場所で朽ちる気など毛頭ない。覚悟していろ、モンキーどもが!!
【C−4 病院1F待合室/1日目 早朝】
【コンバット越前(越前康介)@デスクリムゾン】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、翠星石@ローゼンメイデン、未確認支給品0〜2(但し銃器の類は無い)、医療品一式(包帯、消毒液など)
[思考・状況]
1:このゲームを破滅へとミチ☆ビクッ!
2:剣崎ブレイドと協力する。
3:知人、友人と合流する。
4:民間人の保護。
5:夕方まで病院で待機
6:クリムゾンを回収する。
7:主催者及び統制者に関係するものに注意。
8:この茶番にデスゾルトスは関わっているのかぁ?
※備考
・あくまで原作準拠です。
・ブレイバックル以外のランダム支給品は確認していません、次の書き手さんにおまかせします。
【DIO@MUGEN、ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]軽傷(自然治癒力によってマシになった)、去勢
[装備]ライトセイバー@外人が想像したとてつもない日本が出てくるゲーム(RedAlart3)、阿倍さんのツナギ@くそみそテクニック
[道具]支給品一式、マスクザ斉藤のマスク@ニコニコRPG、便座カバー@現実、医療品一式(包帯、消毒液など)
[思考・状況]
基本思考:殺し合いの参加者はもちろん、あの主催者どもも全て殺す。
1:放送が流れるまで殺しはやらない
2:翆星石を早急にどうにかする。
3:サンレッドを殺す、そのためなら手段は問わない。
※備考
・自身の能力が制限されている可能性を理解しました。
・剣崎達にはザ・ワールドの存在を教えていません。
【翠星石@ローゼンメイデン】
[状態]健康
[思考・状況]
1:主催を倒しゲームから脱出するですぅ。
2:仲間を増やすですぅ。
3:DIOには最大限警戒ですぅ。
4:夕方まで公苗達を待つですぅ。
※備考
・賀斉と翠星石は短時間でとても仲良くなったので今後翠星石は賀斉を公苗と呼ぶことがあるかもです。
※共通備考
・病院の玄関ドアは完全に破壊されました。
・病院に入ってすぐの柱に大破したタクシーがあります
・ラジオではニコニコ縁の曲が一定数ループしながら流されているようです。
以上で投下終了します。
しょっぱなの『翆』星石に関しては単なる感じミスですので掲載時に修正させていただきます。
おつおつ
病院組がどうなるか楽しみだ
投下乙です
DIO様がさすがだと言わざるを得ない
サンレッド一気にピンチだな……
投下乙ー
DIOは抜けてるのか流石なのかはっきりしないw
翠は第3ドールですよ〜
乙!
翠星石逃げて超逃げて
そしてDIOは引かれたんだから着替えろwwwww頼むからwwwww
ところでこのDIOは「肉の芽」は使わない(使えない)のかね?
今回はまあ相手が複数人だし、翠星石も人形だし脳ミソないからどっちにしろ使えないだろうけど
自分への奉仕マーダーを容易に作れるチート能力なんだが
>>717 アッー!?
そこんとこも修正しておきます。翠星石周り酷いな自分……
遅くなったけど投下乙!
抜けてるDIO様は愛嬌があるなw
面白かったです!
すみません。
8割ほどできているのですが、延長させてください。
明日を目標に頑張ります。
あれ?タケモトはカミーユの首輪を回収しないの?
ううむ、DIOが剣崎を遠ざけたのは偶然にしてもうまいな
ザ・ワールドの時間停止で小細工がいくらでもできる
そして越前、死亡フラグを立てるなww
越前「折角だから俺はこの青の扉を選ぶぜ!」って言いながらブレイドに変身する越前を予想していたのは内緒だ
推敲が終わったし起きぬけ投下。
「地図は湿っていないみたいだな……
見る限り、ここは森林なんだろうな。となるとここはD−1か?」
水に濡れた身で苦労しながら、なんとか新堂は地図とコンパスを取り出した。
もっとも、苦労した理由は左手一本だけで取り出そうとしたことの方が主だ。
クリムゾンを一旦置いてから行えばもっと早く取り出せただろうが、
新堂はクリムゾンを手放す気にはまったくならなかった。
「となると、市街に行くには……」
視線を移し、コンパスを見て南がどちらかを確認する。
だいたい見当をつけた新堂は歩き出そうとして……やめた。
手に持った銃、クリムゾン。その力をふと試したくなったのだ。
もともと新堂は、銃を扱ったことなどないずぶの素人。
一度試し撃ちをして感覚を慣らしておくのは、常識的な考えであると言える。
……無論、この場において銃声を響かせるのがどういうことか、考えておく必要はあるのだが。
「よし……」
そう決めるとともに、新堂は自分なりの構えでクリムゾンを構えた。
幸い、新堂が流れ着いたのは森林だ。試し撃ちに使えそうなものはたくさんある。
近くの木に照準をつける。来るであろう反動や銃声に心の準備をして、引き金を引いた瞬間……
カチリと、静かな音だけがした。
「……おい」
クリムゾンから、銃弾が放たれることはない。
新堂がイライラしながら何度も銃をいじくり、何度も引き金を引いてしばらくした後。
ポロリと、クリムゾンに装填されていたマガジンが落ちた。
新堂の指が偶然起こした出来事であったが、それで新堂は思い当たった。
濡れたために弾丸が使えなくなった……までは分からなかったが、
弾丸を変えれば使えるようになるかもしれない、ということに。
舌打ちをしながらも、解説書と睨み合いをして弾丸を取り替える新堂。
作業を終えて銃を構え、照準を合わせて引き金を引く。
今度は新堂の狙い通り、耳を覆いたくなるような音と共に銃弾が発射された。
……だが、狙った木には、何の変化もない。銃弾はあらぬ方向に飛んでいった。
「よっぽど俺は下手糞みたいだな……いや、待てよ?」
最初こそ自分の腕前のせいだと思った新堂だったが、ふと気づいて木に歩み寄る。
そのまま銃を木に密着させて銃を放つと……銃弾がめり込んだ場所と照準の位置は明らかに違っていた。
思わず愚痴ったものの、堪えて解説書を取り出し照準を調節する。
その後ようやく照準と銃創が一致したのは、六発目のことだ。
「ようやく癖が掴めて来たが……
こんな照準じゃ、事前に試し撃ちしておかないとろくに使えないじゃないか」
舌打ちをして、新堂は歩き出した。ともかくクリムゾンの扱いには慣れてきた。
……しかし、彼の心のイラつきは収まることを知らない。
森を出ようとしばらく歩いても、心が静まることはない。
はっきりとしていなかった目的地を決めようにも、心のざわめきがそれを邪魔する。
濡れた服にくっつく土や葉が更にイラつきを増していく。
イライラするならば、"復しゅう"すればいい。だが、それが分からない。
……そう、誰に"復しゅう"すればいい?
クリムゾンの照準を修正しないまま渡した主催者か?それとも元の持ち主か?
あるいは川に落ちる原因となった、あの豹人間か?いや、全員に?
なぜかクリムゾンそのものに対する"復しゅう"は思い浮かばない。
まるで何かが、意図的にそれを避けさせているように。
心境が黒く染まりつつある新堂の視界の中に、光が混ざる。
森を出たところで東から朝日が昇り始めたのだ。それに釣られて空を見上げた新堂は、あるものを目にした。
丸っこい、小さな何か。ここからでは点にしか見えないが、空を飛んでいる。
遠目で視認できないが、確実に人間ではない、生き物。
そして、それが。間違いなくこちらを見た。
「な、なんだ……!?」
思わず唸って、慌てて森へと後ずさりをする。
点にしか見えないからこそ、あれが人間でないというのが分かったからだ。
しかし、その疑問に答えることなく、その点はあっさり目を逸らし、川に落ちていった。
……どうする、と新堂は自問する。
少なくとも、川に落ちたくらいで死んだとは思えない。現に新堂自身が生きている。
ではまた逃げるか、とも思うが、一方でそれを否定している自分もいる。
まるで、自分の右手にあるものを信じるかのように。
迷う新堂の目に、更に何かが映る。川に落ちる点を慌てて追う何かを。
ここからでは性別どころか人型であることしか分からない――
但し人型だからといって本物の人間かどうかは豹人間の例からしても言い切れない――が、
ともかく赤い何かが川に落ちた点を追っていった。
とどめを刺しに行ったのか、それとも助けに行ったのかはわからないが……
ともかく、この先には二つ何かがいる。
「……よし」
そう呟いて新堂は足を踏み出し、再び森を抜け出す。
向かうのはデパート。川沿いに歩いて橋を目指す。
一応デパートか塔、どちらかを最初から目指すつもりだったのだし、
早いところ参加者と接触しておきたいと思っていたのは事実。
何より今はこの手にクリムゾンがあるのだ。もし襲われても、なんとか撃退できるだろう……
先ほどとは違う好戦的な思考からそんな決断を下し、新堂は歩を進め始めた。
――心の中に溜め込んだままのストレスを、彼がいつどうやって発散しようとするかは、分からない。
【D-1 川沿いの草原/1日目 早朝】
【新堂誠@学校であった怖い話】
[状態]:殺人クラブ新堂、悪霊、精神的イラつき
[装備]:クリムゾン(弾数6/6、予備弾24/36)@デスクリムゾン
[道具]:共通支給品、不明支給品0〜1
[思考・状況]
基本思考:主催者に“復しゅう”する
1:あの生き物と人影について確認しないとな
2:川沿いにデパートに行って人を探すぜ
3:豹人間…?怖くなんか…ない…ぜ?・・・怖い
4:他人とは協力したいけど邪魔なようなら“復しゅう”する
5:ストレスを無くしたいな……
※みさおが死んだと思っています。
※アポロを参加者ではなく、豹の化け物と認識しています。
※クリムゾンに最初から装填してあった弾6発は湿って撃てなかったため、使えなくなったと思い廃棄しました。
※空を飛んでいたメタナイトを確認しました。
投下終了。
最後の最後で投下規制に引っかかるとか……
投下乙!
投下乙です
死ねじゃない方の誠こえーよw
メタ美鈴コンビ殺そうとして、返り討ちに合わなければいいけど…
どのみち衝動的にマズい事やらかして終わりそうな気もする
仮投下スレに墓場組を上げました
どなたか確認していただけるとありがたいです
投下乙!
ビジュアルノヴェル版の方の誠は何かヤンキー気質っぽい顔だしなあ
ニコニコではスーファミの方かもしれないけど、ビジュアルノベル版もいいよね!
投下乙
こっちの誠やべー
もしやられてもクリムゾンが他のやつらに渡るだろうし
>>735 投下してもいいと思うよぉ
誠生きろ
墓場組、投下します。
……、規制に引っかからないことを、こんどこそ祈る……。
準備は出来ている
「……なぁ、何時までこの墓場にいるんだぁ?
ここから直ぐに離れようよぉ、こっから南にデパートがあるみたいだしさぁ!
わしもうあったかい布団で眠りたいなぁ、なんて…………HA☆」
「そう思うのは山々だが、それはオススメできないな。
この暗さ、待ち伏せでもされたら全滅しかねん。
最初の一歩を踏み間違えば、右上達へのルートを逃しかねない。」
「HA、HAHAHAHA…………、あんたなに言ってるのぉぉぉおお!
こんな所につれてこられてただでさえ怖いのに、あいつらに会いに行くのぉ!?
無理、無理やめて、そんなこと考えた瞬間、首のこれがボンッしちゃうかもしれんよぉ!
わしももう老い先短いと思うけど、こんな所で命は投げ捨てたくないんだお!」
「……、ルガールさん、この爺さんはどう見ても普通の人間だ。
俺はあんたらが言う黒幕って奴を許せねぇし、出来ることならこのゲームを潰したいと思ってる。
でも、こんな爺さんを巻き込んでまで、戦おうって気にはなれない。
年寄りで、しかも、こんなに怖がりなんだ、労わらなくちゃ人間失格だぜ。
そうは思わねぇか、なぁ、……えーと、羽入ちゃん?」
「…………、僕も確かにそう思いますです(実は僕の方が年寄りなのです……、あうあう……)。」
全力で支援だ!
支援するとぉ・・・思うよぉ・・・HA☆!
確かに神は年寄りだねぇ・・・・HA☆!
一通りの自己紹介の後に行われた情報交換。
仲間が増えたことで一時的に安堵していた森乃進だったが、
だんだん現状打破についての話題になると恐怖がぶり返したようで、再び弱音を吐き始めていた。
そう、単純にゲームに乗らないといっても、様々なパターンがある。
ひたすらに現実から逃げたい森乃進と、主催の裏まで考えを及ばしている羽入とルガール。
その差というのは、かなり大きい。
だが、森乃進としても一人では心細く、羽入達も彼のことを見捨てることはできない。
故に、行動指針がなかなか定まらないのは仕方が無いことであった。
「…………、うむ……、私が出会ってきた老人達と一緒にしていたのが悪かったな。
たしかに年長者は労わるべき、ならば、このデパートに向かうとしよう。
それに先ほどから、ここらに何かありそうな予感がしている。
杞憂に終わってくれると良いのだが、事が起こる前に、ここを離れるのも一つの手かもしれん。
だが、さっき言った通り、夜闇にまぎれて奇襲を受けるのが一番危険だ。
ご老体よ、今しばらく待っててくださらぬか、まずは、運送の道を確保しておきたい。
城之内、ちょっと付いて来てほしい。
羽入、お前はご老体の元についていてはくれんか?」
支援は投げ捨てるもの
支援なのです
5分あけても引っかかったorz
どなたか代理お願いできませんでしょうか?
749 :
代理投下:09/02/24 17:18 ID:nRVhptBI
ビビリの悩む頃に、賽試し編 ◆1SKekTLbsk:2009/02/24(火) 12:16:16 ID:DxrU4hTc0
ルガールはその一言を発すると立ち上がり、少しでも遠くが見える所へ移動し始める。
名指しで指定された城之内もそれに習い、後ろから付いていく。
それを見て羽入は思う。
ルガールは確かに強い、それは自分がさきほど思い知らされた。
けれど城之内は違う、ああやって森乃進をかばったが、城之内だって一般人だ。
しかし、ルガールの後ろに続いて歩く城之内の背中は、決してルガールに劣っているようには見えない。
そして、その背中は自分の元の世界の仲間の内の、とある一人と被って見えるのだ。
決して諦めないことを教えてくれた彼。
そんな背中に、羽入は思わず声をかけてしまっていた。
「……城之内は強いですね、すごいです。」
「ん? おう!
まぁ、内心怖いっちゃ怖いが、あんなビビリを見せられたら強気にならざるを得ないだろ?
それによ、やる前から決め付けて何にもやらねぇのが、俺は嫌いな性分なんだ。
やってみなきゃわからねぇ、勝負は時の運だ!」
「時の運…………。」
750 :
代理投下:09/02/24 17:19 ID:nRVhptBI
ビビリの悩む頃に、賽試し編 ◆1SKekTLbsk:2009/02/24(火) 12:17:06 ID:DxrU4hTc0
「おう、それによ、俺はあの爺さんからきっちり勇気のかけらを受け取ったからな!」
「?」
「さっき言ったろ? 俺が嵌ってるカードゲームの事を。
本当、デュエルモンスターズを知らないなんてびっくりだぜ?
まぁ、こっちにつれてこられたとき、全部カードも取られちまったんだがな……。
だがよ、幸運なことに、こいつらが手元に戻ってきた。」
「……これは?」
そう言って、城之内が見せたのは三枚のカード。
それらはどれもがサイコロが描かれたカードである。
当然、DMを知らない羽入には何なのかは全然解からない。
だから、簡単なことを問わずにはいられなかった。
「それは……、強いカードなのですか?」
「うげっ……。
まぁ、それは答えづらいな……。
………………。
あーっ、もう、はっきり言うぜ、このカードは強くなんか無い。
俺の知り合いにはこんなカードばっかり使う俺を馬鹿にしてくる奴もいる。」
「…………。」
彼が何度馬鹿にされただろう、運任せの不安定なカードを使うと。
実際、彼に持ち前の運とギャンブラー精神が無ければ、どこまで彼が活躍できただろう。
城之内は所詮出たとこ勝負しかできない、運任せの馬の骨。
そう称する事は、決して間違いでは無いのだ。
だがしかし………。
751 :
代理投下:09/02/24 17:20 ID:nRVhptBI
:ビビリの悩む頃に、賽試し編 ◆1SKekTLbsk:2009/02/24(火) 12:18:50 ID:DxrU4hTc0
「このカードは強くねぇ。
でも、こいつらは強くなることが出来るカードなんだ。
こいつらに、俺が何度窮地を救われてきたか、それはここじゃ言い切れねぇぜ。
……、さっきも言ったろ、やる前から諦めるのは性に合わねぇって。
こいつらのサイコロの目には無限の可能性が宿ってる。
六を出すことを諦めてサイコロを振ることはねぇ。
確かにこいつらは弱いカードかも知れないが、いつも俺の背中を押してきてくれたカードだ。
だからよ、使えなくとも、手元にあると嬉しいんだよ。 へへっ。」
「…………(やっぱり……、城之内はどこか圭一と似てますです。)
ぼ、僕も、最初から諦めてサイコロを振らないなんて事はしません。
信じなければ奇跡は起きないのです。
心から信じれば六どころか、百の目が出るかもしれませんです。 あう!」
「六どころか百か、面白い事を言ってくれるじゃねぇか!」
「僕の仲間に、サイコロの百を出してくれた人がいますから。
そう、僕の友人……、心からの友人なのです!」
「ふーん、そいつとは一度会ってみてぇな。
羽入、ここから出た時にゃ、そいつを紹介してくれ!
この城之内様を差し置いてサイコロの百を出す野郎の、面を拝まないわけにゃいかねぇからな!」
「…………はいです!」
752 :
代理投下:09/02/24 17:20 ID:nRVhptBI
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「(……城之内君は熱い男だお。)
(半ば、わしの我侭だというのにあそこまで庇ってくれるとは正直思わんかった。)
(けれど、それでも怖い物は怖いのぉ…………。)」
城之内とルガールが辺りを窺いに行ったあとも、森乃進は一人悩んでいた。
彼は正真正銘の一般人……、いや、老いと性格含めると、一般人以下の部類の人間である。
ただでさえ臆病な彼に、勇気を出して主催と戦うことを求められるであろうか。
…………それはいささか酷であろう。
支援
754 :
代理投下:09/02/24 17:21 ID:nRVhptBI
「(わしは何をすればいいのかのぉ……。)
(ルガールさんや羽入ちゃんの言うことがもっともだとは、解かっている……。)
(けれども正しいことをしたとしても、)
(わしの振るサイコロが一じゃないと誰が保証してくれるのかぁ。)
(孫の勧めてきたゲームは怖かった、でも、セーブも出来る、パターンを組むこともできる。)
(そして……、確実にゴールが待っていてくれているぅ。)
(でも、これは現実、セーブもパターンも無いし……、ゴールもあるかさえ分からん……。)
(HAHAHAHA…………、わし、どうすればいいのかのぉ……。)」
その森乃進の深遠のような悩みには、誰も答えることは出来ない。
はいと言おうがいいえと言おうが、彼の悩みの解決にはなりえないのだ。
唯一、この悩みを解決する術があるとするならば…………。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「(――――森乃進が最初のサイコロを振る勇気を持たない限りは、)
(どうすることもできないのです――――。)」
城之内からK1の匂いが・・・・
756 :
代理投下:09/02/24 17:22 ID:nRVhptBI
密かに、そっと、羽入は思った。
羽入には今の森乃進の気持ちが痛いほど分かっていた。
それはまさしく、少し前までの運命に抗うことを諦めた頃の自分の姿に良く似ているのだ。
サイコロに期待するから、裏切られる。
高く飛ぼうとするから、落とされる。
出る杭は、打たれる。
……そんな弱気な考えに支配されていた自分に。
「(…………、せめて何かきっかけが与えられればいいんですが……。)
(残念ながら、今の僕にはどうすることもできないのです……。)」
羽入は見た目は幼くとも、古くから人々を神として見守ってきた者である。
人の悩みや辛さにはそれなりに敏感であり、
そんな彼女が、彼に何かしてあげたいと思うのは当然のことだ。
だが、安直な言葉が何の意味もなさないことは分かっている。
ならば、今後の行動でそれを示すしかない。
そう思った彼女は、デイバッグをまだ開いてないことに気が付いた。
うっかりしていた、と自分が抜けていた事を今更思いつつも、
彼女は中身を確認するために、デイバッグを広げた……。
「(…………、これらが共通のものみたいです。)
(それで、こっちが……。)」
広げられた支給品の数々。
共通の品と…………、
757 :
代理投下:09/02/24 17:23 ID:nRVhptBI
……出てきたのは帽子とお菓子と本であった。
「(うまい棒……、ですか……。)
(こんなときじゃなかったら、うれしいんですけど……。)
(…………、でも、貴重な食料です、取っておくのです。)
(帽子は………………。)
(…………角を隠せるです、被っておくのです。)
(後は、本は読んでみないと分からないのです……。)」
一通り確認した後、羽入はデイバッグに基本支給品とうまい棒を詰め直す。
その動作は、実年齢に相応しくてきぱきとしたものだ。
そして綺麗な形にデイバッグが整ったのを確認した後、本のページを開いた……。
「ええと……、"お取り寄せ"?
(取り寄せ……、ルガールの言っていた運送に、何か関係があるのです?)」
そこには一人の剣客が様々な場面で刀を振るい、叫んでいるシーンが集められていた。
普通に読んだ人は、何かの漫画の名シーンを集めたものだと思うだろう。
だが、それは叫び声がまともだとしたらのことである。
「し、"支店板に吊るしてギリギリ太るカレーセット"??
"ググりゃんか"??
"凹んだペニ……、…………、……に直撃ですかコンテナ食わねえねぇかベースボール"……。
"全部、一応ヒテンミツルーギー"……。
(あうあう、何が一応なのか全然わからんのです……。)」
フタキワwwww
759 :
代理投下:09/02/24 17:25 ID:nRVhptBI
まったくもって意味の分からない言葉の羅列。
そこにはなんの規則性も見られない。
かろうじて羽入は、描かれている男の師匠の言葉から、
この本に描いてある技が九頭龍閃という剣技であることを理解した。
だが、それが分かったからといって、この本の異常性はなんら変わりないのだが……。
「(結局最後まで意味がわからなかったのです。)
(それに……、なんだか疲れてしまったのです……。)」
結局羽入は、出発しても問題ないと判断したルガールと城之内が戻ってくるまでの間、
意味不明な本への疑問で時間を潰されてしまったのだった。
その後、四者四様の思いを秘めたまま彼らはデパートへ向かって移動を始めたのであった……。
760 :
代理投下:09/02/24 17:25 ID:nRVhptBI
【F-1 墓地/1日目。早朝】
【ルガール・バーンシュタイン@MUGEN】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:共通支給品、不明支給品*0〜2(武器はない)
[思考・状況]
1:主催者を倒し、荷物を取り返す。
2:首輪を解除できる仲間を集める。
3:社員や八雲紫が巻き込まれていないか確認する。
4:羽入を新入社員としてスカウトする。
5:デパートにとりあえず向かう。
6:羽入の様子が気になる。
7:城之内も運送をできれば良かったのに……。
8:足もとになにか違和感があるが、離れてしまえば大丈夫だろう。
9:右上、左上の背後にはなにかいるのだろうか?
※同じMUGEN出展の者や、MUGENでキャラが作成されている者については知っている可能性があります。
※ルガール運送鰍フ社長なので、KOFのルガール・バーンシュタインとは異なります。
※G・ルガール、オメガ・ルガールに変化可能かは不明です。
※足もとに何か違和感があるようです。墓場なので骨とか何かが埋まっているのかもしれません、気のせいだという可能性もあります。
※右上左上の後ろに何かがいる可能性を認識しました。
761 :
代理投下:09/02/24 17:27 ID:nRVhptBI
【古手羽入@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康、不安、若干精神に疲れ
[装備]:逆刃刀・真打@フタエノキワミ、アッー! セーブに使って良い帽子@キャプテン翼
[道具]:共通支給品、うまい棒セット@現実 ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG
[思考・状況]
0:運命を打ち破らないと……。
1:首輪を解除できる仲間を集める。
2:梨花や仲間たちが巻き込まれていないか確認する。
3:右上、左上の後ろにいる奴を引っ張り出さないと……。
4:デパートにとりあえず向かう。
5:来た世界が違う……?どうやって連れてきたの……?
6:情報が……情報が足りないのです……。
7:城之内と森乃進は親子みたいなのです。
※参戦時期は、皆殺し編終了後です。
※オヤシロ様としての力が使えるかは不明です。
※思いつめていて多少判断力が鈍っている恐れがあります。
※右上左上の後ろに何かがいると断定しました。
※来た世界が違う人間がいると断定しました。
※九頭龍閃を習得しましたが、本人は気づいていません。
※ヒテンミツルギ極意書に出てきた刀と逆刃刀・真打が同一のものと気づいていません。
762 :
代理投下:09/02/24 17:28 ID:nRVhptBI
【秋山森乃進@ゲーム実況】
[状態]:ビビリ(デフォルト)、冷や汗、深い悩み
[装備]:射影機(07式フィルム:29/30)@零〜zero〜、予備07式フィルム30枚
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
1:絶対死にたくない。
2:どっかの建物に隠れていたい。
3:恐い……(風の音)HAAAAA!!!!!!
4:出来れば皆に協力したいけど、やっぱり怖い。
※ビビりです。墓場等の場所では風が吹いただけでもビビるようです。
※右上左上の後ろに何かがいる可能性を認識しましたが、よけいに怖くなりました。
【城之内克也@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:不明支給品×0〜1、基本支給品一式、モンスターボール(むてきまる)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
[思考・状況]
1:殺し合いに乗らず、脱出する。
2:とりあえず3人と行動。
3:デパートにとりあえず向かう。
4:念願のサイコロカードを手に入れたぞ!!
5:DMを知らないなんてどういうことだ?
6:サイコロの目で百を出すくらいの奴に、一度会ってみたい。
※墓場などのオカルト関連は苦手ですが森乃進があまりにもビビっているので呆れて怖さを忘れています。
※黎明なのに月がなぜか天頂にあるようです。意味はあるかもしれませんしないかもしれません。単純に間違えただけかもしれません。
※右上左上の後ろに何かがいる可能性を認識しましたが、あまり気にしていません。
763 :
代理投下:09/02/24 17:29 ID:nRVhptBI
【DMカードセット@遊戯王シリーズ】
【天使のサイコロ】
対象を一体指定するとサイコロを持った天使が現れ、そのサイコロを振る。
そして、対象の攻撃力、守備力を出た目の分倍化させるカード。
もちろん六が出れば、攻撃力500のモンスターが社長の嫁と同格になるし、
逆に一が出れば攻撃力が変わらず無駄となる。
ちなみにOCGだと、自フィールドの全モンスターの攻守を出た目×100増加させるという効果。
アニメ版とは違うので注意してもらいたい。
【悪魔のサイコロ】
対象を一体指定するとサイコロを持った悪魔が現れ、そのサイコロを振る。
そして、対象の攻撃力、守備力を出た目で割った数に下げるカード。
これも、六ならば1/6、一ならそのままである。
OCGでは、相手フィールド上の全モンスターの攻守を出た目×100減少させる効果になっている。
城之内はよく上記の二枚のカードを組み合わせて使っていた。
【スタープラスター】
フィールド上のモンスターを一体生贄に捧げると、黒と赤の道化師が現れサイコロを振る。
そして、生贄に捧げたモンスターの星の数+出た目の数分の星を持つモンスターを無条件で召還できる。
星"以下"ではなく"ぴったり同じ"じゃなくてはいけない所に注意。
ロワでの効果は、前ロワの死者蘇生のように、相手の手札からも召還できるほか、
使用不可能状態のカードも、この効果でなら召還できる。
……、ただ、生贄にできるモンスターがいないとどうしようもないので、
このカードだけでは無力である。
ちなみに、OCG化はされていない。
【うまい棒セット@現実】
十円でとっても美味しいよ。最近小さくなっちゃって悲しいよ。
何味が何本入っているかは、後々の人におまかせします。
764 :
代理投下:09/02/24 17:30 ID:nRVhptBI
【セーブに使って良い帽子@キャプテン翼(名前は東方サッカーから)】
SGGK(スーパーグレートゴールキーパー)こと若林源三が被っている帽子。
これをサッカーの試合中に使ってボールをキャッチしても反則にはならない。
実際はただのアディダスの帽子だが、パンチやキャッチ、飛び出しがうまくなるかもしれない。
止・め・る!
【ヒテンミツルギ極意書@ニコニコRPG】
剣に覚えのある者が読めば、ヒテンミツルギスタイルお取り寄せぇぇぇえええ!
もとい、飛天御剣流「九頭龍閃」が使えるようになる。
元ネタは、るろうに剣心の剣術の一つである。
細かいところは前ロワのフタエノ極意書と同じ仕様である。
神速の速さで突進しつつ、神速の速さで相手の急所を、
上下左右斜めの八方からの斬撃と正面への突きで一瞬九連続攻撃をする。
一撃一撃に、それ一発で相手を沈める位の威力がある上、
突進術なので、身を引いても避けられない。
原作の作者も最初はこれを奥義にしようと考えたくらいの強力な技。
……なのだが、主人公の力があまり強くなく体重も軽い上に、
刀も逆刃で斬ることができないため、威力が従来の使用者達よりもかなり低く
(師匠と正面から同じ技をぶつけた時、完全に力負けしていた)かませ技として使われた。
無論、体格が十分な者が使えば十分な威力が出すことができ、
峰打ちで自身の三倍以上の体格の相手を、これ一撃で倒すこともできていた。
この技を食らわない方法は、神速よりも速い速度で回避するか、
同等の速度で全攻撃を見切った上で相殺するしかない。
剣心の台詞を言っている海外の声優の方々は腹筋崩壊空耳生むのに対し、
剣心の師匠役の人の発音はやたら良く「クズリュウセン」ときちんと発音できている国もある。
【城之内克也@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:不明支給品×0〜1、基本支給品一式、モンスターボール(むてきまる)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
DMカードセット(天使のサイコロ、悪魔のサイコロ、スタープラスター)@遊戯王シリーズ
[思考・状況]
1:殺し合いに乗らず、脱出する。
2:とりあえず3人と行動。
3:デパートにとりあえず向かう。
4:念願のサイコロカードを手に入れたぞ!!
5:DMを知らないなんてどういうことだ?
6:サイコロの目で百を出すくらいの奴に、一度会ってみたい。
※墓場などのオカルト関連は苦手ですが森乃進があまりにもビビっているので呆れて怖さを忘れています。
※黎明なのに月がなぜか天頂にあるようです。意味はあるかもしれませんしないかもしれません。単純に間違えただけかもしれません。
※右上左上の後ろに何かがいる可能性を認識しましたが、あまり気にしていません。
代理投下終了しました
凡骨がなんという熱さ……お爺ちゃん頑張れ、マジ頑張れ
そして着々と社員候補が増えているルガール運送w
ほんとすいませんでした、いつもいつもorz
代理投下ありがとうございましたorz
769 :
代理投下:09/02/24 17:37 ID:nRVhptBI
>>751と
>>752の間
世界が違うと確信していても、羽入はうなずくほか無かった。
それほどまでに力強い城之内の言葉、彼の心に燃えるデュエリスト魂の現れである。
誰がなんと言おうと友との誓いを果たすため、真のデュエリストになるための道を彼は歩んでいた。
彼のことを誰が男じゃないと言えるだろうか、いや、そんな人間はいない。
「(黙って待っていたが……、彼は間違いなく男らしい男だ。)
(本当、彼が運送技術を持っていないのが悔やまれる……。)」
社長には様々な物が必要である。
実力、人格、公正な価値観、冷静な判断力。
そしてなにより、空気を読めない人間でなければ社長は務まらないのである。
城之内と羽入の会話に割って入らず空気と化すこともまた、社長の仕事なのだ。
結局、彼が城之内に催促をかけたのは、もうしばらく経ってからのことであった……。
入れ忘れすみません……
おつおつ
K1っぽい凡骨と爺ちゃんに期待
しかし神が屑龍閃を習得とは…思わぬ戦力
そして空気と化す社長ww
乙です
この4人は対主催として頑張ってほしいな
バルバトス・ゲーティアを予約します。
遅くなってすいません。今から投下します
相当長いので支援をお願いします
空が白み始め、僅かながらに視界が広がりつつある。夜神月はぼんやりと当てもなく歩き回っていた。
もしかしたら同じところをぐるぐる回っているだけかもしれない。とはいえ、別に目的地も何もないのでそれでも構わない。
とりあえず危険人物から避け、弱そうな、利用できそうな人物に出会えればいい。
誰にも会わないでこのままぼんやりと時間を過ごすのがベストではある。
非現実的な話だが、もしこのまま殺し合いが終了するまで誰にも会わなければ、労せず優勝できるだろう。
会わなければ殺される事もないのだから。
「なんだあいつ、まだこんなところにいたのか」
『例のおっぱい女か』
よく見るとMっぱげの男にくっつくように着いて歩いている。
あの男も月と同じように、あの女に優勝する事を頼まれたのだろうか。
この短期間で自分を合わせて二人の男を誘惑するとはなかなかのやり手だ。
月がぼんやりと2人を眺めていると、向こうも月に気づいた。
言葉がぴたりとくっ付いている男の思惑が何なのか気になったが、向こうに気づかれては仕方がない。
接触せずにやり過ごすのも一つの選択肢だったが、互いの存在に気付いた今となっては声をかけない方が不自然というものだろう。
軽く会釈しながら、月は二人の前に歩み寄る。
「やあまた会ったな。言葉さん、あんたはこのエリアがそんなに好きなのか?」
「なんだ貴様、馴れ馴れしいぞ」
ベジータが面倒臭そうに言う。。
「ん?何も聞いてないのか?やれやれ……何を考えているのか知らないが情報は共有しといた方が……」
月は言葉の前に立つ。言葉は困惑していたが、月は深く考えなかった。
さっき出会った男とすぐまた再会したのだから困惑して当然だろう。そのくらいにしか考えなかった。
「君のために優勝を目指すんだ。前払いって事で生気を充電させて貰うよ。ウッヒョヒョイ」
月は満面の笑みで言葉にパイタッチした。ベジータは息を飲んで驚き、言葉は口を開けて固まっている。
変な人形を捨てて気色の悪い笑みを浮かべながら言葉を抱きしめる。相変わらずおっぱいの感触が素晴らしい。
(むっ……これは……)
「や、やめて下さい」
月が微かな違和感を感じたのと同時に、言葉は声を振り絞って抗った。
そして言葉の右手が月の目の前で舞い────
「ちんげ!!」
月の頬を平手打ちした。言葉は月の体を押して、拘束から逃れる。心底迷惑そうな表情をしている。
月の方はと言うと、何が起きたのか全く理解出来ない。先ほどまであれだけビッチだった女がいきなり純情になったのだ。
心変わりというレベルではない。もしかするとMっぱげの男を利用するために別人を演じているのか?
「は?……え?」
おっぱいの感触も何か妙だった。以前のおっぱいよりも僅かに固く、発汗量が多い。
月ほどのおっぱいマスターだからこそ分かる事だが、おっぱいとはその時の気分、体調で千差万別に変化する。
今の言葉と少し前の言葉のおっぱいは似ているが決定的に違う。月と別れた後、彼女の内面を大きく変える出来事が起きたのだろうか。
それくらいでしか、このおっぱいの変化は説明できない。
「……すまない。何かあったのか?」
「???」
「何なんだお前は」
月は極めて冷静な態度で接してみるが、言葉の様子はやはりおかしい。ビッチの癖に胸を触られたショックで固まっている。
ベジータも汚らしいものを見るかのように月を見ている。誰も言葉を発さない。空気が凍りついていた。
『くくく……月、なんなんだこの状況は』
(全くだ。これじゃあ僕が変人みたいじゃないか……!)
「こ、粉バナナ!!」
「「!?」」
思い切って両腕を左右水平に開いて叫んでみたが、ベジータと言葉は引いたままだった。
(なんだこれは!ドッキリか!?ドッキリなのか!?)
また訳の分からない事を……、月は頭を抱える。
どうも女の様子がおかしい。まるで別人のようだ。
Mっぱげの誘惑に失敗して、それならば、と別のキャラを演じてMっぱげを欺いているのかもしれない。
月と接触した事をMっぱげに知られるのはまずいから、別人を演じているのでは?
「……僕は夜神月だ。言葉さん、あんたとはついさっき会ったはずだけどね。忘れたのか?」
言葉は月の言葉に疑問を感じつつ、慎重に口を開く。この男はおかしな事を言っている。警戒して損はない。
「……私は今までこのベジータさんにしか会っていませんよ……」
「そうか。……妙だな」
この女が演技をしているのか、素でこんな妙な事を言っているのかは分からない。
演技をして、月を知らん振りしているのだとしたら、ベジータを何らかの目的で欺いている線が濃厚なように思える。
素で言っているのだとしたら、何らかの勘違い、もしくは月も言葉も知らない第三者が絡み、情報の齟齬を引き起こしたのかもしれない。
演技でこんな事を言っているのなら、月の立場としては言葉に合わせて、自分の勘違いだったと謝るべきだろう。
このまま言葉との関係をぺらぺらと喋ってしまっては、言葉の正体を明かしてしまい、彼女が演技した意味をなくしかねない。
言葉と月は一応は協力関係であり、その関係を断ち切るメリットは特にない。断ち切れば、数少ない味方であるはずの言葉に敵視されるだけだ。
謝った後、二人のもとを去るか、ベジータを欺いているのだとしたらそれに協力するか、それは後々考えるとしよう……。
「本当に?」
月の確認に、しっかりと頷く言葉。とてもじゃないが演技には見えない。
そう、演技には見えないのだ。その根拠はあくまでも月の主観と、そしておっぱい診断による結果だから確実とは言えないが、
もしこれが本当に演技だとしたら桂言葉は世界トップレベルの名女優という事になる。
何かの勘違いで月を見た事がないと思い込んでいるという方がよっぽど納得できる。
「いきなり出てきてなんだ貴様は……!」
Mっぱげの男、ベジータが吐き捨てるように言う。月は少しの間沈黙し、ひとまず話を逸らそうと思い至る。
「いや、僕の勘違いなのかもしれないな……質問する順序が少々おかしい気がするけど、あんた達はこの殺し合いに乗っているのか?」
「ふん……殺し合いなんぞどうでもいい!そんな事よりブロリーだ。
あいつをどうにかしなければ俺達は殺し合いどころではない……全員殺されてしまうぞ……!」
ベジータが青筋を走らせながら、月の質問にまず答える。ブロリーなる者がどんな人間なのか気になったが、それは後だ。
ベジータは殺し合いに乗っていない。だが言葉は(あくまで月が知っている桂言葉ならば)は殺し合いに乗っている。
となると、言葉はやはり自身を偽り、ベジータと同行しているのだろうか。それならば月との接触をなかった事にしたいという気持ちも頷けるが……
「私は……」
言葉は少々迷いつつも口を開く。
「そう、ですね。殺し合いに乗っているか乗っていないか、と言われると……乗っているんでしょうね。
優勝を目指していますから……」
ベジータの目を気にせず、自信なくそう言った言葉に、月は疑問を抱く。
(こいつ……ベジータを騙しているわけじゃないのか?)
『よく分からん奴だな。クククク』
リュークが殊更楽しそうに笑んだ。確かによく分からないが何がそんなに楽しい?
「ですが……正確に言うと私は別に優勝できなくてもいいんです。優勝できるならそれに越した事はないというだけで……」
「へえ……それはどういう事なんですか?」
話を促す月に、言葉は懐疑的な視線を向ける。
「月さんは以前私に会ったんでしょう?その時私からは何も聞いていないんですか?」
「いや、色々聞いたよ。だからこそ、今ここに居る言葉さんについて色々知りたいんだ」
「だったら月さんも答えて下さい。月さんの目的は何なんですか?殺し合いに乗っているんですか?」
『見かけによらず、案外警戒心が強いんだな』
(ただでさえ僕は怪しい登場をしたんだ。これくらい当然だろう)
支援
「僕の目的か……」
月は顎に手を当て、考えるふりをする。
「僕もどちらかと言えば殺し合いに乗っているんだろうね。僕の目的は生き残る事だ。つまり優勝狙いだ。
死にたくない。他人の命と自分の命なら、迷わず自分の命を選ぶだろう」
「だったら……!」
言葉が縋るようにして口を開いた。月に向けて希望に染まった視線を向ける。
「優勝した時、伊藤誠という人を生き返らせてもらえませんか? その、主催者が叶えてくれるという願い事で」
「伊藤誠……?」
優勝した際に誰かを生き返らせてくれと言われるのはこれで二回目だ。
以前出会った言葉、そして今目の前に居る言葉。ただし伊藤誠という名前を聞いたのは初めてだ。
言葉が初めに生き返らせてくれと頼んできたのは一番最初に死んだスーツ男だ。あの時は名前なんて教えられなかった。
あのスーツ男が伊藤誠なのか? 二回目になってやっと名前を教えたのは何故だ?様々な疑問が月の脳内に渦巻く。
「私の、彼氏です……」
「伊藤誠っていうのは、一番最初に死んでしまった、あのスーツを着たヤクザ風の男の事か?」
「いえ……違います。誠君はこの殺し合いには参加していません。殺し合いが始まる前にはすでにもう、死んでしまいましたから……」
消え入るような声でぽつりと言葉は言った。言葉の台詞を聞いた途端、月の目は一気に鋭くなった。
「……そうですか。それは残念ですね」
────スーツの男と、伊藤誠は別人。前の言葉と、今の言葉は目的が違う。
『桂言葉』の最愛の人が……何故か知らないが過去と今とで異なっている。何故だ。何故?
『演技じゃねえの?』
リュークが月の心を見透かしたかのように口を開いた。
(……可能性はない事はないが……こんな短期間で最愛の人を入れ替えるような、そんな尻軽女を演じて何になる。
僕に愛想を尽かされるとか、そんなリスクは一切考えていないのか……?この女は)
『んな事俺に言われても困る……』
(……だったら黙ってろ死神)
支援しよう
「お願いです!もし優勝した時は、誠君を生き返らせてくれませんか?
私には何の力もありませんから……だから、正直言って優勝するのはかなり厳しいと思うんです。
だけど、誠君が生き返るなら私は死んでもいい……ベジータさんも誠君を生き返らせてくれるって了承してくれたんです!
だから貴方も……お願いします」
言葉が月に体を寄せてくる。奇しくも、前の言葉と同じような行動を今の言葉はとっている。
無意識か、意図的か……判別は付かない。月はたゆんたゆんと揺れる言葉の巨乳を凝視して思考に耽る。
────言葉の話を聞く限り、どうやらベジータには積極的に殺し合いを止めようという意思がないようだな。
頭の中にはブロリーの事だけか……ブロリーだけを脅威として扱い、それ以外の連中には関心がないらしい。
だから易々と言葉の願いを聞き入れたんだ。
「実は以前貴方に会った時も似たような事を頼まれた。ただし生き返らせる対象は伊藤誠ではない。
貴方はついさっき、確かに最初に死んだスーツの男を生き返らせてくれと僕に言って来た」
「だから……私は月さんと会ったのは初めてで」
「待てよ、言葉さん」
言葉が慌てて喋ろうとするのを、手をかざして押し留める。
「僕は間違いなく貴方、『桂言葉』に会ったんだ。容姿、声、バストサイズ、どれをとっても貴方と瓜二つ、いや、全く同一なんだ。
貴方がどれだけ否定しようと、僕は貴方と全く同じに見える存在に出会った。これは揺るがない事実だ」
『ククク、お前の見間違いじゃないか?』
リュークが二人のやりとりを面白そうに眺めている。
「月さんは……嘘をついているのではありませんか?」
「ついていない。もし僕が以前に貴方に会っていないなら、出会った早々パイタッチとか、そんな変態みたいな真似はしない。
僕だってTPOを弁える。それにそもそも、僕は初めから貴方が『桂言葉』だと知っていたじゃないか」
「それは…………」
言葉が口を閉じる。言葉に詰まっているようだ。
「僕はついさっき、『桂言葉』に見える存在と会った、それは否定しないでくれないか?そこを否定されてはどうにも話が進まない」
"見える"という部分を強調して言う。言葉はしばらく沈黙して、やがて分かりました、と仕方なさそうに答えた。
しえんしえん
プーさん蹴るな支援
「細かい事をグダグダと言い争いやがって……」
話から置き去りにされたベジータが舌打ちし、憎たらしげにそう言った。
「そんな些細な事など、ブロリーの圧倒的パワーに比べたらどうでもいい事だ。
このままでは俺達は間違いなく全員ブロリーに殺されてしまうんだぞ……!」
わなわなと震えている。勝手に喋り出して勝手に怯え出すあたり手間のかからない男だ。
『なんだこいつ……変な奴だな』
(どうでもいい)
リュークの物珍しげな態度を、月は一蹴した。
「俺はそんな些細な事などどうでもいい!」
ベジータはそう言うと、再び歩き始めた。言葉はベジータにも協力して貰っていると確かに言った。
こうして勝手に行動するという事は、やはり言葉は優勝した際に伊藤誠を生き返らせてくれと頼み込んだだけでそれ以上の関係は皆無のようだ。
ベジータは殺し合いには無関心で、ただブロリーなる参加者の事だけを考えている。
「あ、待って下さいベジータさん!月さん、歩きながら話しましょう」
「そうだな。僕達のこれからについて」
「違います!」
言葉が怒って、半ば叫ぶように言った。冗談にもむきになってしまう辺り、伊藤誠への愛は相当なものらしい。
こういうタイプはいかにプレイボーイな月でも虜には出来ない。一度誰かを愛するとそのまま突っ走ってしまうタイプだ。
「追いかける必要があるのか?ベジータはブロリーの事にしか興味がない様だぞ。同行して何の得がある?」
ベジータに聞こえないよう、こっそりと質問する。
「ベジータさんはああ見えて物凄く強いですよ。手の平から光線を出したり……
だから優勝する可能性が高いんです。だから恩を売って絶対に誠君を生き返らせて貰えるようにしないと……」
「手の平から光線って……ほんとかよ」
「本当ですよ。信じて下さい」
二人の言葉にしろベジータにしろ、不可思議な事が多すぎる。
ここまでくれば何らかの超自然的反則パワーが働いていると考えた方がいいのかもしれない。
例えばデスノートのようなチートアイテム。あの神の如き力に迫る能力をベジータは持っているのかも……
デスノートのような便利極まりない道具を使って、言葉の名を語って月を騙したのかも……
主催者が何らかのチート能力を要しているのは間違いないのだから、参加者にも人間の力を超えた能力を擁する者がいてもおかしくはない。
過去の言葉は、月も言葉自身も知らない第三者が反則的能力が月を騙しただけなのかもしれない。
常識はさっさと捨てた方がいいのかもしれないな……。自身の常識とこの場で起こる不可解な事象の数々とのギャップを感じ、そう思った。
「話の続きだ。言葉さん」
歩きながら月は話す。
「僕は今までに二度、『桂言葉』に会った。だが過去の言葉さんと今の言葉さんでは、最愛の人がそれぞれ異なっている。
過去の言葉さんはスーツの男。名前なんて教えてくれなかった。今の言葉さんは殺し合いが始まる前に死んだという伊藤誠だ。
過去と現在の言葉さん、同じ人物とは思えないな。演技じゃない限りね」
「演技ではありません。私は貴方とはさっき初めて会いました。
だから、月さんが過去に会った『桂言葉』は私とは違う誰かなのではないでしょうか」
だろうね、と月は応答する。誰かが言葉に成り済ましたのだ。いったい何の目的があってそんな事をしたのだろう。
「双子とかいる?」
「いません」
「だったらあれだな。やっぱり僕達人間にはない便利な力を『偽言葉』は持っているんだよ」
「意のままに姿を変えられる、そんな感じの能力でしょうか……確かにありえますね。
ベジータさんみたいな人がいるんですからそんな人だって……」
言葉は抱いているののわさんを撫でながらそう言った。
無論、『偽言葉』が過去に出会った言葉だと限らないがな……今目の前に居る言葉が『偽言葉』である可能性も十分にある。
だが見たところとても演技しているようには見えないし、おっぱい診断からしても嘘をついているとは思えない、と言う事から考えると、
過去の言葉の方がどちらかというと怪しい。
支援ッ
支援
支援
支援
「偽の私の目的は、何でしょうか……」
言葉は不安そうに言った。月はともかくとして、言葉はもう完全に、
過去に月が出会った言葉は何者かが言葉の名前と姿を語った偽物だと確信しているようだ。
「さて、扇動かな……殺し合いを白熱させて一人高みで見物、いや違うな。
それならわざわざ言葉さんに化けて優勝狙いの僕にわざわざ念を押す必要が全くないし、
本気で扇動したいなら言葉さんではなく右上辺りに化けるのがやりやすいような気がするし……」
「私の目的と偽者の目的が似通っているのは何故でしょうか……」
矢継ぎ早に言葉は質問してくる。
「多分どこかで言葉さんの情報を取得したんじゃないか? こっそり隠れて言葉さんを監視するとか……」
『俺も監視したいな』
(僕もだリューク。気が合うな)
突然話に割り込んで来たリュークに同調する月。
「何らかのチート能力を使って言葉さんの情報をゲットしたのかもしれない。いや、支給品かも」
「どうして……そんな事をするんでしょうか……」
言葉はののわさんを強く抱きしめて落胆したようにそう言う。
最愛の人と一緒になりたいだけなのに、いつも誰かに邪魔される。
いつもどこかで横槍を入れられる。せめて命を賭けてでも生き返らせようと決意しても、それすら誰かに利用される。
言葉は疲れ切っていた。どれだけ頑張っても誰かに邪魔される現実にまたも絶望した。このままだと、嫌だ。
「あの、月さん」
言葉に出来る事は、何が残されているのだろう。
「もし良かったらですが……」
弱い自分。馬鹿な自分。一人ではまず確実に優勝なんて出来ない自分。そんな私に出来る事は────
「私のパートナーになってくれませんか? 一緒に、優勝を目指しましょう」
『ウホッ! いいパートナー』
(同感だよリューク。だがな……)
ウホッ!支援
しえn
「……ずいぶんといきなりだな。どうしてだ?」
「偽言葉が何をするであれ、実質被害を受けるのはおそらく私と月さんだと思うんです。
私に成り済まして、月さんを騙そうとしたのですから……だから、私と月さんは同じ立場、利害は一致しているんです。
だから……一緒に協力して優勝を目指しませんか?」
『殺し合い反対派のベジータがすぐ近くに居るのによくそんな事が言えるな』
(あいつは殺し合い反対派なんかじゃないさ。ブロリー反対派だ。
おそらく僕達の事なんて歯牙にもかけていないだろう)
ベジータをちらりと見ると、まるで月と言葉の存在を忘れているかのようにずんずんと突き進んでいる。
月は言葉の誘いになかなか応じない。業を煮やした言葉はさらに口を開く。
「お願いです!一緒に協力すれば月さんにだって好都合なはず……」
「だが断る!」
『おい月!なんでだよ!』
心底残念そうにリュークは言った。それ以上に落胆しているのは勿論言葉だ。
「どう、して……」
「今僕は偽の言葉さんと協力関係にある。いくら怪しくても裏切るわけにはいかないんだ。
裏切ったら誰にでも自由に変身できる偽言葉を敵に回す事になる」
「……ッ! 今のままでも偽言葉は敵です!月さんと偽言葉はどう考えても協力関係にあるとは言えません!
月さんは一方的に利用されているだけですよ!」
「まあ、待て……慌てないで欲しい。僕は偽言葉にある事をしてしまったんだ……
恥ずかしくて言えないが、それをした上で僕が偽言葉を裏切ってしまうと、それは人として最低な事だから……」
珍しくしおらしい様子の月に言葉は少しばかり困惑する。
「殺し合いという状況で今更何を言っているんですか!」
────何か企んでいるな……
言葉よりも遥かに月との付き合いが長いリュークは、月が何かをしようとしている事を直感で察知した。
これがおっぱいマスターの誘導術・・・?
しえん
おっぱいマスターのたくらみってなんだ?
「聞いてくれ……僕は偽言葉を裏切れないんだ……その、男としてな。
彼女に迫られた時、僕はついムラムラして……」
「……そんな、まさか」
月が何を言おうとしているか、言葉は理解したようだ。
「ついおっぱいを揉んでしまった。それはもうもみもみとな」
「この変態野郎め!!!」
「なんだ、聞いていたのか」
ベジータが振り返って大声で叫んだ。耳まで真っ赤になっている。
「そ、そんな事……」
「確かに僕は変態かもしれない。だが仮に変態だとしても、僕は変態と言う名の紳士なんだ。
女性にそんな事をした上で、約束を破るなんてとてもじゃないが僕には……」
『紳士なら初めからそんな事するなよ』
「多分、偽言葉もそれが目的で僕に体を寄せてきたんだと思う……
あいつに嵌められたらしいな……狡猾な女だ」
『最後にハメるのはお前だろ。期待してるぜ月』
(さっきから五月蠅いんだよ黙れ死神!)
言葉は驚いていた。月の変態っぷりに、ではない。偽言葉の自分の肉体すらも道具として利用する狡猾さに驚いた。
そして、ある種の尊敬を抱いた。偽言葉は覚悟が違う。何が目的なのか読めないが、目的のためなら何でもする。
見ず知らずの男性に胸を触らせて、その事実を駆け引きに利用するなど、言葉の発想にはなかった。
けれど、偽言葉がどれだけ凄くても、絶対に負けたくはない。絶対に伊藤誠を生き返らせる。
そのためには絶対に協力者が必要。ベジータのような中途半端な仲間ではなく、利害の一致した完璧な仲間が欲しい。
覚悟を、決めてやる────私は、偽者になんて負けない! ごめんなさい、誠君……今だけは許して……
『ウホッ!』
「お、おい貴様らいきなり何をッ!!」
言葉のとった行動を見て、リュークは喜ぶ。ベジータはパニックを引き起こしている。
言葉は抱いていたののわさんを地面に下ろし、突然月へと体を寄せ、自身の唇を月の唇に合わせた。
薄く、一瞬のキス。言葉に出来る最大の覚悟、最初で最後の伊藤誠への裏切り。
ごめんなさい……許して誠君……後で絶対に生き返らせるから……!
唇を離し、月の体を抱きしめる。豊満な胸を月の体に押し付ける。
リュークはまるで自分が言葉に抱きしめられているかのように狂喜乱舞していた。
「お願いします。偽の私以上の事をしてあげられましたよね? これで偽の私を裏切れますよね?
だから、私に協力して下さい。誠君を……誠君を生き返らせたいんです……」
言葉は声を振り絞るようにして言った。月は言葉に応えるかのように、彼女の体を抱きしめる。
「…………ずるいな……さすがにここまでされては、断るわけにはいかなくなる……
確かに、言葉さんがした事は偽言葉以上だよ……。僕も……踏ん切りがついた。偽言葉より、ここにいる本物の貴方を選ぼう。
こんな事までさせて……すまない。僕に初めから偽言葉を裏切る覚悟があれば……!」
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伊藤誠への愛が本気なら、言葉は僕と協力関係を結ぶためならどんな事でもしてくれるだろう。
別に僕に惚れさせなくても、女の子から唇を奪う方法なんていくらでもある。女なんてちょろいもんさww
ふー、なんていい感触だ。もう少しおっぱいの圧力を楽しみたいがさすがにもうそろそろ……
「き、貴様らいい加減にしないと許さんぞクソッタレ!!!」
『月、どんな感触なんだ?おい、おい月なんか言え!!』
そろそろ外野も五月蠅いからな。
月は言葉の体を引き離す。
「約束する。君と協力して優勝を目指そう。打倒偽言葉だ」
「有難う……有難うございます!!」
月と言葉は握手をした。共に優勝を目指す仲間として。
狡猾な偽言葉に対抗する仲間として────
たった今、その『偽言葉』が大変な目にあっているとは全く知らずに……
▼ ▼ ▼
時は遡る。
月と言葉、そしてベジータにはなるべく会わない方がいい。だから迅速な行動を務め、なるべく早くにこの場を離れる。
言葉はともかく、月とベジータはそれぞれ違う意味での曲者であり、危険人物だ。
協力ではなく、利用している事を目的としててゐは策を打った。策のリスクは重々承知している。
もし流す噂を特定されてはベジータと言葉に殺されかねない、そしててゐが流す噂をさらに利用し返すような策を月に打たれると厄介な事になる。
このおっぱいマスター最低……いや最高だ……
さすが月。右代宮戦人を越えるおっぱいマイスターだぜ
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だからてゐは、バクラと手を組んだ直後に、この場をすぐに離れようと提案した。
バクラが持つレーダーのような支給品があれば、三人に出会わずにすむだろうが、念のために距離を開けておきたい。
「ククク、なるほどねえ。だが残念だったな」
てゐの提案をバクラは鼻で笑う。その眼はてゐではなく、レーダーの液晶を凝視していた。
「言葉、ベジータ、月の三人が、どうやら出会ったようだぜ。
今頃は大パニックだろうな。以前の言葉とは全く別人の言葉に、夜神月とやらは混乱しているんじゃねーか?」
バクラの楽しむような口調に、てゐは苦虫を噛み殺したかのような表情をする。
「夜神月の頭脳なら、何もかも暴きかねないわ。私の策も何もかも……」
「さすがに策までは読まれないと思うがな。奴らにしてみれば、推理する材料が少なすぎるんだ。
精々、自分達を混乱させようとした何者かがいる、って事くらいしか気づけない、と思うぜ」
バクラは断言を避ける。てゐは何故バクラが断言しなかったか、その理由がよく分かる。
この殺し合いには未知の力を持つアイテムが数多く支給されている。
てゐの変化の杖、バクラのレーダーなど。これらのような反則級の支給品を三人が持っていないとは限らない。
支給品を生かしててゐが仕組んだ策を何から何まで暴く、そう言った事も不可能とは言い切れない。
「バクラ、レーダーの索敵範囲はどれくらいなの?」
「おいおいそんな大事な情報をいつ裏切るともしれないお前に簡単にくれてやれると思うか?」
まるで馬鹿にしたように嘲笑うバクラにてゐは業を煮やした。
「パートナーの私がピンチになりかねない状況なのよ!協力し合わないとコンビを組んだ意味がないでしょ?」
「慌てんじゃねえよ臆病者が。 そうだな、レーダーの索敵範囲は……"極狭い"……だな」
「曖昧な言い方ね……あんたのその態度、よく覚えておくわ」
慌てるてゐを馬鹿にするバクラの態度にイラつくが、そんな事を気にしている暇などない。
索敵範囲が極狭いという事は、すぐ近くにあの三人がいるのだ。一刻も早く移動を開始しなければならない。
それにしても、自分とバクラが出会うのとほぼ同時にあの三人が合流してしまうとはどんな因果か……
計画通りにワロタwwwww
バクラの言ったとおり、てゐは臆病者なのだ。だからこそこうして暗躍するし、正面からは決して戦おうとはしない。
「さっさと移動しましょう。あいつらとはもう会いたくないの」
「了解だ相棒。ところで、進行方向を変えるか?」
「……いいえ、予定通り東へ」
やみくもに方向を変えて三人とばったり出会ってしまえば目も当てられない。故に進行方向はこのまま東一択だ。
「レーダーから奴らの反応がなくなればすぐに教えて貰える?」
「ああ、分かった」
そしてバクラとてゐは移動を開始する。言葉、ベジータ、月から逃げきれれば生存確率は大きくアップする。
逃げ切れなければ、何か嫌な事が起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。
元来臆病な気質のてゐの足取りは、自然と早くなっていく。だがバクラはそれを許さない。
まるで慌てるてゐを嘲るように、歩調は嫌にゆっくりなままだ。あまりバクラと離れ過ぎるのも嫌なので、てゐはバクラに合わせざるを得ない。
にやにやと笑うバクラの前を、てゐはイライラしながら歩く。
コンビを組んで早々、バクラと亀裂が入り始めている。三人とてゐの接触をバクラに知られたのはミスだ。
これからもねちねちとてゐの弱みに付け込んでくるかもしれない。面倒臭い相手だ。
────いっそのこと、ここで殺すか?
てゐの脳内で、殺意が鎌首を持ち上げる。勿論バクラと協力的な関係を保てるならば、組んでおいた方が得は多い。
だが現状、バクラは完全に協力的とは言えない。パートナーのピンチを楽しんでいる節すらある。
ならばここで殺した方が得なのかもしれない。バクラのレーダー、その他諸々の支給品をフルに使える。
相手は見たところひ弱な人間だ。殺そうと思えばいつでも殺せる。だからこそ、今、三人に傷痕を穿り返される前に────
三人から逃げきれればてゐの不安要素はひとまず消える。バクラに弱みを突かれる事もなくなる。
だが三人から逃げきれなくて、そして三人の持つ支給品が思わぬ効果を発揮しててゐの立場をさらに危なくすれば、
バクラはどう動くだろうか。まず間違いなくてゐにとって不都合な行動を取るように思える。
バクラの今の態度を見る限りでは。
「レーダーから消えたぜ」
バクラのその一言に、てゐはほっと一息吐く。不安要素は消えた。
バクラと対立する事もなくなる。ここからだ。さあ、やりましょうかバトルロワイアル────
てゐは改めて結束を誓いあおうとバクラの方へ振り向こうとしたが……その時
「がッ!!!」
てゐの後頭部に、硬く重量のある何かがぶち当たった。血が噴出し、足に力が入らなくなる。
力なく地面に倒れ、薄らいでいく視界の中で、てゐはバクラを見つけた。
そこらで拾ったであろう何の変哲もない石を片手に、バクラは笑っていた。
てゐの意識はそこで途切れた。
▼ ▼ ▼
「よう御三方。俺はバクラってもんだ。お前らにいい土産を持って来てやったぜ」
「また細かい奴が増えやがったか……!」
バクラは気絶したてゐを背負い、言葉、ベジータ、月の前に姿を現す。
突然意味の分からない台詞を吐きながら乱入したバクラに、ベジータはともかくとして、言葉と月は動揺した。
「桂言葉と夜神月、貴様らを騙し、利用しようとした悪党はこいつだ。
変化の杖という支給品を使って、桂言葉に変身したんだ。ただそれだけの話だぜ」
バクラはてゐのデイパックから変化の杖を取り出して、月に向かって構えた。
「俺をお前ら二人のコンビに加えて貰おうか。なぁに、お前らにとっても都合のいい話だろ?
俺はついさっきまでこいつとコンビを組んでいたんだが、どうにもお前らの方が魅力的に思えてね。
早速浮気しちまったってわけだ」
「……断ったらどうする……?」
二人とも、こんな上手い話を断るような馬鹿ではないと思うが……おそらく念のために聞いたのだろう。
てゐ策士策に溺れる
今月のうどんげっしょーでも策におぼれてたなぁ
「ククク……断る気か? だったらこの杖でお前らの姿を右上と左上に変えるまでだ。
主催者を憎み、殺意を抱いている参加者はいくらでもいるだろうぜ」
構えた変化の杖を強調して言った。
「その後はこいつとまたコンビを組み直すまでだ。俺は何も困る事はない。
折角人が美味い話を持ちかけてきてやってるのに、まさか断るって事はないよなあ?」
バクラの台詞を聞いて、言葉と月は顔を合わせる。二人にとってもバクラにとっても美味しい話だ。
おまけにてゐは二人を手玉に取ろうとした張本人。これ以上なくいい手土産になる。
てゐはレーダーだと思い違いをしているが、バクラの持つ機械は単なるレーダーではない。コメント一覧なのだ。
バクラはこれを見て言葉、ベジータ、月が接触した事を察知し、さらに彼らの話全てを盗み聞きしていた。
三人が合流した事をてゐに告げると、予想通りてゐは慌て、早く移動しようと急かした。
だがバクラは言葉と月の混乱がどういった方向に落ち着くか、見届けたかった。
だからてゐを馬鹿にし、いかにも楽しんでいるような態度をとり、わざとゆっくり歩いててゐとの歩調を乱した。
バクラがゆっくりと歩いたのはてゐを馬鹿にしたかったわけではなく、
なるべく長い間、言葉と月をコメント一覧の索敵範囲から逃さないで、会話を聞きたかったからだ。
案の定、月と言葉はてゐが取った行動によって混乱していたが、二人はそれから僅かな情報を元に偽の言葉の存在に気付いた。
馬鹿ではない。てゐが馬鹿とは言わないが、化かし合いをするならもっと頭の悪い相手を選べと言いたかった。
さらに二人はバクラの想像を超えたところへ行きつく。いや、想像はしていたのかもしれない。
まさかこんな都合のよい状況が完成するとは思わなかったのだ。
言葉と月が組んだ。優勝と偽言葉打倒を目的に据えて、バクラとてゐと同じようにコンビを組んだのだ。
二人の言う偽言葉の正体はいったい誰なのか。それはてゐと、バクラのみが知る。
ここまで状況が揃えばやるしかない。バクラは「レーダーから消えた」と言っててゐの油断を誘い、奇襲を決行した。
てゐと組むのも悪くない。だがそれよりは言葉と月、三人でコンビではなくトリオを結成する方がバクラにとって遥かに旨みがある。
策士、策に溺れ策士の策に嵌められる
待て、これは孔明の罠だ
てゐの持つ変化の杖を奪えるのも魅力の一つだ。迷いは一切なく、バクラは奇襲に成功した。
コメント一覧の正体が掴めていないてゐにこの奇襲がばれるわけがない。
てゐにとってはバクラの行動は意味が分からない、ただの愚行にしか映らなかっただろう。
普通に考えると、コンビを組んで即座に相手を奇襲するなどありえない。
バクラはこういった天が与えてくれた幸運もあり、見事に戦闘力で勝るてゐを気絶に追い込む事に成功した。
その後は、てゐを背負って付近を散策だ。
幼女であるためそれほど疲れなかったが、それでも早めに言葉と月に出会えたのは嬉しかった。
「さあ、どうする? お前らの仇である偽言葉はこいつだぜ?」
月と言葉が頷き合い、月が口を開く。
「言うまでもない。その条件、飲もうじゃないか」
バクラと月が互いに邪悪な笑みを浮かべて、手を取り合う。
だが、その時だった。
「杖を捨てて下さい」
言葉がボーガンをバクラに向けて構えた。月の表情は冷静なままで、バクラとの握手を解こうとはしない。
「彼女の言う事に従え。杖を使おうとしても、僕が邪魔する。喧嘩には生憎自信ありだ。
邪魔の入るお前と自由にボーガンを撃てる彼女とではどちらが勝つかは明白だよな?」
「貴様ら……」
バクラは仕方なしに杖を地面に捨てた。
「チームを組む事事態は賛成です。だけど、こちらからも一つだけ条件があります」
言葉は慎重に言葉を選びつつ話す。
「優勝した時に、主催者が叶えてくれる願い事で私の大切な人……伊藤誠君を生き返らせて欲しい……!
条件はただそれだけです。同意してくれるならチームを組みましょう。……それだけなんです私の願いは……」
『愛一直線だな。こんな女も悪くない』
くつくつとリュークは笑う。あの時月を騙した女がこんな形でまた月の元に戻ってくるとは思いもしなかった。
バクラの勝手な都合によっててゐは容赦なく切り捨てられたのだ。これだから人間は面白い。
────優勝した願いで誰だか知らない奴を生き返らせろだと、ふざけんじゃねえ!
主催者どもの力が本物なら、叶えさせる願いは俺が独断で決めるんだ!
バクラは内心で憤怒した。そんなバクラの内情を知ってか知らずか、月は言葉に聞かれないように小声で話しかける。
(大きな目標を持つと大変だな……だが冷静になれよバクラ)
「返事はまだですか!?」
言葉が叫んだ。バクラは月の言葉を飲み込み、笑みを浮かべ、そして落ち着いて言った。
「別に構わねえよ。俺はこのゲームで優勝できるならそれで満足だ。
願いなんてどうでもいい。いいぜ、伊藤誠とやらを生き返らせてやろうじゃねえか」
それを聞いた途端、言葉の顔はぱっと明るくなった。有難うございますと言って、バクラに礼をする。
月は握手を解き、そしてすぐに杖を拾った。バクラは月の行動を見て顔をしかめる。
「てめえ……チームメイトに対して失礼すぎやしねえか?」
「落ち着けよバクラ。このウサ耳つるぺた幼女をこうも都合よく裏切れたって事は元々裏切る気満々だったんだろ?
だが僕達のチームではそれは許さない。支給品も共用するし、隠し事はなしだ。一度組んだからには裏切る事は許さない。
本物の運命共同体になるんだ。そうしないと団結するであろう反主催グループに対抗出来るとは思えないからな」
『お前だって立場が危うくなれば容赦なく切り捨てる癖に』
(それは言いっこなしだリューク)
「バクラさん。よろしくお願いします」
言葉が歩み寄り、バクラに手を差し出す。バクラは機嫌悪そうに、言葉の手を握ってやった。
「おいバクラ、もっと愛想良くしろよ。僕達は言葉さんのために伊藤誠を生き返らせるんだ。
言葉さんが僕達のリーダーなのは確定的だからな」
「わかってるよォ!」
てゐは人間を幸運にする程度の能力を持っている。
だからとは言わないが、言葉、月、バクラの殺し合いに乗った三者は三者とも幸運を掴んだ。
哀れなウサ耳幼女を踏み台にして。
>喧嘩には生憎自信あり
そういえばそうだったな
「貴様ら本気で殺し合いなんてものが成立するとでも思っているのか!?
甘い!甘すぎるぞ貴様ら!ブロリーがいては、俺達は殺されるのを待つしかないんだ!!」
『ドMいたのか。こいつ空気だな』
ベジータが喚き散らすのを聞き流し、三人は互いの支給品の確認に移る。
より有効に支給品を使うため、三者が協力し合うため。
さすがのバクラも、今度ばかりはコメント一覧を隠す事は出来なかった。
隠したところで、どんな風にして自分達の事情と場所を知ったんだと聞かれてしまえばそれまでだからだ。
月の支給品の『爆破ヅラ』を見た時、成り行きを見守っていたベジータの顔が一変した。
「お、おい……今何と言った?」
力の入った表情で月に迫る。なんなんだこいつ、と月は困惑したが、すぐにベジータが期待している事を読み取る。
「こいつは爆破ヅラだ。どういう原理なのか皆目見当がつかないが、これを頭に被せると頭が爆発するらしい」
「……主、主催者が用意した支給品だ……まさか嘘ではあるまい」
「ああ、そうだな」
ベジータはわなわなと震えながらも、何か希望を見出したような表情をしている。
ブロリーに対抗出来るとしたら、それは主催者が持つ未知の力だ。首輪がベジータの力を圧倒的に封じ込めている事からして間違いない。
だから、爆破ヅラを使えばブロリーだって殺せる。頭を強制的に爆発させる爆破ヅラなら────
「おい貴様!そいつを俺に寄こせ!」
「いいよ。こんな使い難い武器持っていても仕方がない」
月は軽く同意してベジータにヅラを投げ渡す。
ベジータはヅラを握りしめ、歓喜している。何とかしてブロリーの隙をつき、ヅラを被せる。
たったそれだけであの恐ろしいブロリーを始末できるのだ。
喧嘩強いんだよな月は
Lもなんかの武術極めてたっけ
おおお!!なんだかいい集団ができそうだ支援
「ハッハッハ!!!漸くベジータ様の時代がやって来たぜ!!!ブロリーめ、サイヤ人の王子であるこの俺を嘗めるなよォ!!」
ヅラを片手にベジータは言葉達の元から走り去ろうとする。それを寸前のところで止めたのは言葉だ。
月とバクラは知らんぷりをしていた。
「ベジータさん、今まで有難うございます。あの……前にも言いましたけど……」
ベジータは言葉の顔を見て、彼女の意図を察した。
「伊藤誠か……?どうして俺が貴様の面倒を見てやらなければならない。
ふん!俺はそこにいる2人とは違って、貴様の道具ではないんだ!」
「ですけど……お願いします……」
食い下がる言葉に、ベジータは過去を思い出して少しばかり困惑する。
一応、言葉には恩がある。ブロリーを倒すヒントを与えてくれたのは彼女だ。
さらに、爆破ヅラを授けてくれたのは言葉の仲間である夜神月。恩を受けてそのままでいられるほど、ベジータのプライドは低くはない。
……仕方がない。
「今回だけだぞ……別に俺は貴様の道具になるわけではない!
俺は誇り高きサイヤ人の王子だ!恩を受けては返すのが筋!いいだろう……」
言葉の顔がぱっと明るくなった。それを見て、何か恥ずかしいのかベジータの顔は赤くなる。
「別に貴様のためにやるわけではない!俺はただけじめをつけるために伊藤誠を生き返らせるだけなんだ!
俺が優勝した後、主催者の願いで伊藤誠を生き返らせてやる!それが駄目ならドラゴンボールで生き返らせてやる!」
「あ、有難う……!有難うベジータさん!」
言葉は照れるベジータに思わず抱きついてしまった。伊藤誠の事を思い出し、すぐにベジータから離れたが。
「あの……それと私達の事は誰にも言わないで下さいね。ベジータさんは今まで一人で行動していたって事にしてください……
虫が良過ぎるかも知れませんが……」
「心配するな。誰にも言わん。どうせこの殺し合いはブロリーを殺せるかどうかにかかっているんだ。
虫のように貧弱な貴様らがどれだけ抗おうと関係ない。俺がブロリーを殺せたら、生き残るのはどうせ俺様だ。
俺がブロリーに殺されたら、優勝するのはブロリーだろう。貴様らがどう足掻こうとな」
言葉はベジータに向かって何度も頭を下げた。人から感謝されるのには慣れていないのだろう。
もう爆破ヅラって誤爆で自爆するアイテムにしか思えない
(おい、あのMっぱげは殺さなくていいのか?)
(言葉さんから聞いただけだが、ベジータは本当にとてつもない力を持っている。
僕達が三人がかりで奇襲しようと皆殺しにされかねない。化け物は化け物どおし潰し合って貰おう。
ブロリーとかいう化け物と共倒れになってくれるのが理想だな)
月とバクラは、言葉に聞こえないように小声で話し合う。言葉とベジータの間には奇妙な信頼関係があるように思える。
言葉の前でベジータの悪口を言うのはやめた方がいいのかもしれない。
ベジータの乱入によって中断された支給品確認を再開する。
バクラと月は、言葉の支給品を見た時思わずにやついた。ベジータから使えないと言う事で譲り受けたらしいのだ。
こいつは使える。言葉もすぐに二人の考えを理解して複雑な表情を見せた。てゐにこれを使うべきか。
それとも今すぐてゐを殺すべきか。
使えばハイリスクハイリターン。使わなければノーリスクノーリターン。
バクラはてゐは今すぐに殺した方がいいと言った。元パートナーを裏切った彼は、おそらく最も恨まれるだろう。
けれども言葉は納得出来ない。
「お願いします。確かに私達の不安要素が増えてしまいますが、同時に利益だってあるんです。
誰かを見逃すのは、これで最後にします。だから────」
「おっぱい揉ませてくれるなら……いや何でもない」
言葉がぎろりと睨んだのを見て月は訂正する。
「ま、僕はいいと思うよ。リスクって言っても、こいつと二度と出会わない限りは大きなリスクじゃない。
精々悪い噂を流されるとかそんなところだろう。その噂すら、この支給品を使えば流しにくくなる。
これから積極的に人を殺して回るであろうてゐは信用され難いだろうからな。まともに人と口をきけなくなるような状況になるかもしれない」
「だがな、第一放送を迎えるまではこの支給品は何の効果も発揮しないんだ。その間に何か厄介な事をされたらどうする?」
「その点は心配いらない。こうすればいい」
月は話題に上っている支給品の説明書の一部を丁寧に破り取る。
「器用ですね。破れ目が全然分かりません」
「……なるほどな。これなら大丈夫だ」
「よし、ならばてゐを起こそうか。言葉さん、てゐを殺人鬼にする前に、言いたい事があるんだろ?」
「はい……正直聞き入れてくれるとは思いませんが、念のために……」
言葉は苦笑する。
「おら、起きろ」
バクラがてゐの体を蹴り、強引に起こした。
▼ ▼ ▼
散乱していた意識が、男の荒々しい声によって一点に集中していく。
自分の身に何が起きたのか分からない。とてつもない事が起きた気がする。
てゐは薄ぼんやりとした意識の中、薄らと目を開き、周りの状況を確認しようと努めた。
銀髪の男がてゐの正面に立ち、彼女を嘲笑していた。
殺してやりたい衝動に駆られたが、両手両足をがっちりと何かで縛られているので身動きとれない。
だんだん意識が鮮明になってきた。今正面に立っているのはバクラだ。
コンビを組んで早々に自分を裏切った節操者。許さない。絶対に許さない。
バクラは身を引き、代わりに女がてゐの前に立つ。ボーガンをてゐの額に向けている。
この女は桂言葉だ。よく見ると夜神月も傍に居る。てゐは自分の身に何が起きたのか理解した。
バクラは月、言葉とチームを組む方が良いと考え、てゐを切り捨てたのだ。
だが、どうして言葉と月がコンビを組んだ事を知っていたのだろう。
もし、言葉と月が敵対関係に陥っていればてゐを裏切るのは何の意味もない悪手だ。
何かある……何かがバクラにはある。
「これから私の質問に答えて貰います。優勝して、貴方は何を願いますか?」
ボーガンを向けたまま、言葉は口を開いた。言葉の意に沿わない事を言えば、殺されるような気がする。
てゐは慎重に言葉を選び、言った。
「別に何も……私は、生還出来るならそれでいい……かな」
「そうですか。では、もし貴方が優勝した時、私の願いを代わりに叶えてくれませんか?
伊藤誠という男性を、生き返らせてくれるよう、主催者に頼んで欲しいんです……」
伊藤誠……。脳裏にその名前を刻みこむ。勿論仇の一人である言葉の願いを聞き入れるつもりなど毛頭ない。
だが伊藤誠と言う名前はきっとどこかで役に立つ。生きてこの場を逃れた後は、絶対に伊藤誠と言う単語を役立ててこの三人に復讐してやる。
「分かった……絶対に生き返らせる……だから、殺さないで……」
復讐心を隠して、無力なウサギを演じる。
「お願いしますね……」
「ガッ!!」
てゐはまたもバクラに頭を殴られ、またも気絶した。三人の狙いはいったい……?
「はっ!!」
どれだけの時間が経過しただろう。朝靄が漂う中、てゐは目を覚ました。手足の拘束は解かれている。
周りにはあの憎たらしいバクラ、そして月、言葉はいない。何故自分を生かしたのだろうか。
復讐されないとは考えないのだろうか。てゐがわざわざあの三人を標的から外し、あの三人のために他の参加者を減らしていくとでも?
支援するっていう
支援
そんな事はしない。勿論優勝するための殺人はするが、三人の得になるような事はしない。
噂を流してやる。馬鹿な参加者どもを騙して、言葉、月、そしてバクラは危険人物だという噂を。
どう考えても、私を生かしたのは三人にとって致命的なミス。リスクを考慮せず利益だけを追い求めるのは馬鹿にありがちな思考回路だ。
「絶対に後悔させてやるわ。特にバクラ、ただで死ねるとは思わない方がいい」
てゐは薄く笑いながら、何気なく、本当に何気なく首筋を触った。
何かが手に触れた。首輪だ。そしてもう一つ何か手に触れるものがあった。それもまた首輪だった。
────あれ?
何かがおかしい。首筋をもう一度触ってみる。指先に首輪の固い感触を感じる。
手を動かしていく。もう一つ固い感触の何かがある。首輪だ。あれ??
────首輪が二つある!
「え? ええ?どうして……」
ぎょっとして、てゐは両手で一心不乱に首筋を触る。
見難いが、頑張って自分の首筋へと視線を向けた。今まで着けられていた通常の首輪。
そしてもう一つ、青い首輪がてゐの首に巻かれていた。
「ちょ、ちょっとどういう事なのよ!」
慌てるてゐ。十中八九あの三人がこの首輪を巻いたのだろう。
この首輪も爆弾なのか?嫌だ……気味が悪い。
てゐは地面に紙切れが落ちているのを見つけた。印刷された紙、この殺し合いの場では用意できないだろう。
それは『青い首輪』の説明書だった。この青い首輪の正式名称は、"プレミアム会員専用首輪"というらしい。
てゐは説明書を熟読した。
しえん
825 :
Classical名無しさん:09/02/24 20:51 ID:nU1Alzy6
支援
しえん
〜プレミアム会員専用首輪〜
※プレミアム会員について
プレミアム会員とは、バトルロワイアルにおいて通常の参加者には受けられない特別な特典を受けられる有料サービスです!
通常の参加者には、侵入不可である禁止エリアにも、プレミアム会員なら一切の制限なしに立ち入ることが可能となります!
どの禁止エリアに何度侵入しようと、通常巻かれている首輪は爆発しなくなります!勿論専用の首輪も爆発しません!
安心して禁止エリア内に入って下さい!エリア内で休むもよし!禁止エリアを利用して参加者を殺すのもよし!
頑張って殺し合いに励みましょう!
※プレミアム会員へのお申し込み
お申し込みの方法は簡単!専用の赤い首輪を貴方の首に巻くだけです!こちらが確認次第、貴方にサービスを提供します!
正式にプレミアム会員だと認められると、プレミアム専用首輪が青に変わります!あ、一度巻いてしまえば、通常の首輪同
様、運営側が手を加えない限り二度と外れないので注意して下さいね(笑)
※お支払方法
プレミアム会員は有料です!ですが通貨ではなく、命で支払って貰います!放送毎に、プレミアム会員である方が前の放送から
何人殺したのかカウントして確認します!放送と放送の間の殺害数が1以上であればサービス継続!0であるならばサービスは
終了です!サービス終了と共に専用の首輪が爆発してしまいますから、命を落とさないように精一杯殺して回って下さいね(笑)
専用の首輪は、通常の首輪と同等の威力がありますから助かるとは考えないで下さい!
※殺害数について
殺害数とは、貴方が殺した参加者の数です!他の参加者を誘導するなどして間接的に殺しても、殺害数としてカウントされません
のでご注意を!放送と放送の間の殺害数が1以上になると、専用の首輪が黒色に変わります!色が変わらなければ殺害数として
カウントされていませんので、めげずに次の標的を探して殺して下さいね!
説明書に書かれている事は以上だった。要するに、てゐはこれから放送と放送の6時間の間に必ず1人は殺さなければならなくなったのだ。
「ふざけないでよ……あ、あと放送まで僅かじゃない……」
ちょwプレミアムww
(笑)ってw
う詐欺フルボッコ支援
この支給品があるから、3人はてゐを見逃したのだろう。ああもう……ふざけないでよ
ともかく、頭を働かせなければならない。自分の不運に絶望している暇なんてない。
第一放送までに誰でもいいから一人殺さなければならない。失敗すると、死だ。
殺すならバクラがいい。それが駄目なら言葉か月がいい。けれども3人はどこに行ったのか分からない。
3人を探しまわる時間なんててゐには残されていない。となると、なるべく人が集まるであろうマップの中央に移動するべきだ。
後数時間ちょっと……誰かを殺さないと……!私は死にたくなんかない……!
てゐは走り出す。支給品は当然の如く全てバクラ達に奪われている。
「バクラァ……言葉ァ……ライトォ……!
絶対に絶対にぜっ〜〜〜〜〜たいに許さない」
とはいえ、怒る時間すらも彼女には残されていない。
てゐの能力は人間を幸運にする程度の能力。言葉、月、バクラを大きな運を掴んだ。
無論、制限によっててゐの能力は制限されているだろうから、偶然であるに違いないが……
てゐは大いに焦りながら、全力疾走で参加者を探す。
【B-5 平原/1日目・早朝】
【因幡てゐ@東方Project】
[状態]:健康、頭から出血(応急処置済み、処置は言葉達がしました)
[装備]:プレミアム会員専用首輪(青色)
[道具]:なし
[思考・状況]
1:手段は何でもいいので第一放送までに誰か一人殺す。命がかかっているので絶対に!
2:バクラ、言葉、月を強く憎悪。特にバクラは絶対に許さない
3:何をしてでも生き残る
4:ベジータを警戒
※リュークが見えました。ただしはっきりとは見えず、声も聞こえません。
※月を、死神に憑かれて死が近い人間だと思っています。
※桂言葉に伊藤誠を蘇生させてと頼まれました。
くくく……精々覚悟して待っているがいいぜブロリー!
俺は貴様を殺す手段をついに手に入れた!!
爆破ヅラを後生大事に握りしめて、ベジータは駆ける。
主催者の技術なら、いかにブロリーであろうと通用する。
だが、彼は一つ勘違いをしていた。いや、月とバクラに騙されたと言うべきか。月はあの時言った。
「こいつは爆破ヅラだ。どういう原理なのか皆目見当がつかないが、これを頭に被せると頭が爆発するらしい」
これは月が仕掛けた些細な言葉のトリック。嘘とも言い切れない微妙な台詞。簡単に言い逃れできるだろう。
本来、爆破ヅラは被せた対象の頭が爆発するのではない。被せた時にヅラが爆発するのだ。頭ではなくヅラが爆発する。
ヅラの爆発がブロリーに通用しなければ、おそらく何の意味もないだろう。
普通の参加者を殺すにはあまりある威力だがそれがブロリーに通用するかどうか────
「ハッハーー!覚悟しろブロリー!!」
【C-5 草原/一日目・早朝】
【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:健康、軽い疲労感
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品0〜2
[思考・状況]
1:ブロリーにヅラを被せて殺す!
2:頭が爆発するようなら殺せる!きっと殺せるはずだ!多分な……
3:もし優勝したなら、言葉に借りを返すため、伊藤誠を生き返らせる
4:くだらんゲームなどどうでもいいが、邪魔な奴はぶっ飛ばす。
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
プレミアはマジもんか
しえん
「ここまで離れたら多分大丈夫だろう」
てゐを再び気絶させた後、3人は全速力で北上し、てゐから離れた。てゐの復讐から逃れるためだ。
一旦彼女から離れてしまえば、彼女は支払に忙しくて仕方がないだろうから復讐される機会は一気に少なくなる。
「上手くいきましたね」
言葉がはしゃいでいる。ののわさんと共に揺れる言葉の胸を見て月の股間もはしゃぎまわった。
「とりあえずこれからどうするんだ?」
一人冷静なバクラが口を開く。
「そうだな。武器も仲間も揃ったし、殺して回ろうか」
「でも、もしベジータさんのような強い人が相手の場合、勝てるとは思いませんが……」
「ククク……それは心配する事ねえな言葉」
バクラが言葉の心配を笑い飛ばす。
「俺達は殺し合いに乗っていない善良な参加者を装えばいい。
まさか優勝狙いが3人も手を組んでいると想像できる奴は少ないだろうぜ」
「そうだな。まずは猫を被り接触し、そして3人タイミングを合わせて奇襲するんだ。
状況によって戦術を変える必要はあるだろうけど、基本はこれだな」
「いい感じですね」
言葉は安心したようにほっと一息吐く。月もバクラも頭がいい。この二人が協力してくれるならきっと誠君は生き返る。
「俺達が優勝狙いだという事を知っているのは、ブロリーしか頭にないベジータと、
プレミアムの支払いに大忙しのてゐだけだ。俺達に悪意を持っているのはてゐのみ……だがてゐは」
バクラは不気味にくつくつと笑い始める。それに感化されて言葉も笑う。
この3人の中で最も冷静な月までも、静かに笑い始める。
ヅラの方なのか!
「殺人鬼にならざるを得ない。噂を流してやるか」
「そうだな。奴は人を殺さなければ生きていけなくなった。
僕達は善良な参加者なんだから、危険人物であるてゐの情報を誰かに流すのは当たり前だ。
だがあまり派手にするなよバクラ。派手にやり過ぎると拡声器で叫んでいたどこかの誰かみたいに逆に警戒されかねない」
「あまり心配するなよ月。俺だって冷静だぜ?」
余計な心配をする月を窘める。
「それにしてもてゐは滑稽だ」
月はポケットの中から、紙きれを取り出す。その紙には、こう書かれていた。
※サービス開始について
サービスが開始されるのは、第一放送からです!第一放送の前は禁止エリアが存在しないので当然と言えば当然ですね(笑)
殺害数のカウントも第一放送からスタートします!ですので、第一放送までに殺害数を1以上にする必要はありません!
サービスが開始されると、首輪の色が白色に変わります!早めに誰かを殺して首輪を黒くしましょう!
※専用首輪の色まとめ
赤色→プレミアム未契約。専用首輪を首に巻いていなければこの色のはず。禁止エリア回避のサービスはまだ開始されていません。
青色→プレミアム申込完了。専用首輪を首に巻いてから少し経つとこの色になります。禁止エリア回避可
白色→青色の状態から、第一放送を迎えるとこの色になります。白になった瞬間、殺害数カウント開始です。禁止エリア回避可
黒色→放送と放送の間の殺害数が1以上になると白色からこの色に変化します。禁止エリア回避可
色の変化を目安にして殺人に励んでください。
〜説明は以上です〜
「てゐは殺害数カウント開始のタイミングを知らない。てゐ側の説明書では、第一放送が始まる前にも殺害数を1稼ぐ必要があると思うだろうな。
てゐが僕達に何かを仕掛けるタイミングは、これで完全になくなった」
ヅラはキラークイーンとは違うのね
月は切り取った説明書の片割れを粉々に破いて捨てた。てゐは思い込まざるを得ない。
粉々にして捨てた事によって、てゐの思い込みが解消される事はなくなった。
バクラがてゐを裏切らなければこんな美味しい展開にはならなかった。
言葉が月に手を組む事を持ちかけ、プレミアム会員専用首輪を持っていなければこんな美味しい展開にはならなかった。
月が言葉の申し出に頷き、てゐに与える情報を選ぶ事を提案しなければこんな美味しい展開にはならなかった。
────人数は力だ。いつ如何なる時もな。てゐ、お前は僕達にとって幸運を運ぶウサギだった。
言葉、月、バクラの3人は、作戦成功に満足し、互いにハイタッチした。小気味いい音が響く。
月が言葉にハイタッチではなくパイタッチしようとしたので言葉は再び月の頬を平手打ちした。
その様子を見て、バクラは月を嘲笑う。
────まあ、何はともあれ……
「「「……計画通り!」」」
【B-3 平原/1日目・早朝】
[チームの共通思考]
1.月、バクラと協力し、3人で優勝を目指す。(所謂ステルスマーダーとして行動)
2.てゐがゲームに乗った殺人気である事をこれから会う参加者達に伝える
※3人はそれぞれが持つ支給品の情報を全て把握しています。支給品は喧嘩せずに三人で共用するつもりです。
デスノの13日目ルールを彷彿とさせるぜ
【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:健康、病み具合沈静中
[装備]:ランサーアサルトライフル(350/350)@Gears of War2
[道具]:支給品一式、ののワさん@ののワさん、魔法の石(ののワさん使用中)@Heart Of Darkness
[思考・状況]
0:月、バクラと協力し、3人で優勝を目指す。(所謂ステルスマーダーとして行動)
1:どんな方法でも誠くんを生き返らせる。生き返るなら自分は死んでもいい。
2:ベジータのように圧倒的に強い相手には無理を避けたい。
※アニメ最終話後からの参戦です。
※希望を見出したため、ヤンデレ分は沈静化し、目のハイライトも戻っています。
【夜神月@ひぐらしがなくですの】
[状態]:健康
[装備]:アポロのクロスボウと矢筒(20/20)@チーターマン、ハイポーション@ハイポーションを作ってみた
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本思考:優勝しておっぱい帝国の神となる
1:言葉、バクラと協力し3人で優勝を目指す。(所謂ステルスマーダーとして行動)
2:初音ミク、因幡てゐを警戒
※リュークが憑いています。デスノートは持っていません。
※人外の存在に、リュークの姿が見える可能性があります。
【バクラ@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 】
[状態]:服に軽い汚れ
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
[道具]:共通支給品、 光学迷彩スーツ@東方project、コメント一覧@ニコニコ動画
[思考・状況]
1:言葉、バクラと協力し3人で優勝を目指す。(所謂ステルスマーダーとして行動)
2:誤情報を流し争いを促進する。てゐの情報など
3:できるだけ参加者を苦しめ、心の闇を肥大化させる
※原作終了後(アテムが冥界に帰った後)から登場
【プレミアム会員専用首輪@ニコニコ動画】
プレミアム会員になれる素敵な首輪。放送と放送の間に一人殺すだけで禁止エリアを回避できる
ただし殺せなければ爆発します。威力は通常の首輪と同じ。つまり死にます。
制限やその他の機能(あるかどうか分からないけど盗聴とか)はありません。
その時の状態によって色が変わります。白ならまだ放送と放送の間の殺害数が1以上になっていない。
黒なら殺害数が1以上になったと言う事です。間接的殺害では殺害数としてカウントされず黒色になりません。
サービス開始は第一放送からです。詳しくは【トリプルステルスVSプレミアムマーダー】内の説明でお願いします。
【爆破ヅラ@テニミュ】
被ると爆発するヅラ。頭ではなくヅラが爆発する。
被るたびに何度でも爆発する。爆発によってヅラが消し飛ぶかどうかは不明
投下終了。長くてすいません。支援感謝です
>>807から後編でお願いします
投下乙!!
マーダーなのに集団!これはすっげえオイシイコンビだな
てゐもカワイソスだけど、仕方ないね。
投下乙ー
マーダー集団恐ろしいな……
あと投下終わったのでタケモトの首輪について
>>722 しまった……なんで鈍器じゃなくてナイフを選んだのか自分でも忘れていた……
結構重要なことなのでこっちで修正報告。
最初書きなおしたらグロなったからかなり簡素化してみました>首切断シーン
すっごい無惨だよ!ゆっくり想像していってね!
・変更点
ドナルド、支配する側の者が支配するための場は
誰が創造しているのか教えてやるよ
それはともかくカミーユの首輪を回収しておくか
幸い刃物も手に入ったことだし……人の首って意外と切れにくいんだな……なかなか切れない……
あぶねっ!!骨をようやく断ち切ったと思ったら刃が滑って手を切るところだった……
ともかくこれで首輪は手に入った。しかし首と体が分かれるなんて戦国時代みたいだな……
おっと、ドナルドとレンは電車に乗ってネガキャンをしていた奴を追うんだった
いつまでもこんなこと考えてないで俺も遅れないようしないとな
【A-6 電車内/一日目 早朝】
【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:支給品一式、精密ドライバー@現実 野菜ジュース@ぽっぴっぽー カミーユの首輪
[思考・状況]
1:生き残り脱出する,そのためには……な……
2:大連合は組まない、できるかぎり少人数で行動
3:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
4:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
5:誰が創造者なのか教えてやんよ
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪の回収のため首と体を切断されたカミーユの遺体が駅に転がっています。
投下乙!
面白い集団だなぁw
さて、自業自得とはいえ、てゐはどうなるか……。
おつおつ
頭脳派マーダー集団は結束力がある裏でそれぞれ何か企んでそうで怖いなw
てゐは…第一回放送時に更に怒り燃やすんだろうな…
今更だけどwikiのsm70で咲夜のナイフが朔夜になっとる
ちょいと五人を仮投下しました。遅れてすみませんでした。
問題あれば言ってください。
なければ今日はこれ以上無理なのでどなたか投下してくれたら嬉しいです。
投下乙!何も問題はない。
しかし、緑のヒゲの安否がどうなったか気になるところだがまぁこれでもいいか
おつ
>>851 確かに死亡宣言はされていないが死んだのは確定的に明らか
だから俺は早めの黙祷を日陰者に捧げる。おつおつ
投下してもいいかな。
短いけど・・
いいですとも!
おつつー
さすがてゐ、出会った人間に幸福を与えるという能力だけは本物だw
バルバトスは今図書館にいた。
彼は汽車に乗った後、次の駅で降りていた。
なぜなら彼は自分の勘ではあるが、強者が中央部にいる気がしたからである。
そうして彼はすぐさま汽車から降り、駅を出た
彼は何処に行くか、少し迷ってから図書館に向かって行った…
支援
「なめんじゃねーぞ!!!!」
一際大きな声が図書館に広がる。
彼はただ無闇に歩き回るだけでは強者と出会えないと思い、施設を中心に回ることに決めた。
その第一号として図書館を訪れたわけだが…
人っ子一人居ない。彼としては怒りの極みに有りつつあった。
強者に会えないどころか、参加者一人も居なかった。
さっきもそうだった。
血の塊があったので、彼はワクワクしながらその後を追ってみたが、
女の首が一つ有るだけだったのだ…
彼はあまりにも腹が立っていた為、その首を足で踏み潰す。
「パーン\(^o^)/」
そんな音がして、女の首はグチョグチョになる。
だが彼はそんな首を振り返ることもなく、図書館の中へ入っていく…
りっちゃああああん!!
頭がパーン\(^o^)/…ってうぉおおおぃ!
バルバトスがパラパラと本を読んでいる。
強者もいないこの無人の図書館で彼に似合わず静かにしていた。
とりあえずぶらぶらとこの沢山本が有る場所に来た彼は暇なため本を読んでいた。
「もうやめてよ…魔理沙 」
面白く無さそうに棒読みをする。タイトルはアリマリの心得などと書いてある。
隣にはパチェマリ、フラマリ、レイマリなど書いてある物が置いてある。
さらに彼は他の本も読む。
やあ僕は富(ry、この虫野郎!、やらないか、少し頭冷やそうか、見ろ人がゴミのようだ!
もっと熱くなれよ!、中に誰も(ry、フタエノキワミ、PAD長!、この気持ちまさしく(ry、とでも言うと思っているのか………
彼にとってはふざけた内容にしか見えない本ばかりである。
絵が描いてあるのだが、それこそ赤子の書いたようなものしかない。
それどころか文字も物によっては全然分からない物まである。
一部もっと熱くなれよ!、中に誰も、あたりなど特に汚く人物の特定はまず不可能であった。
彼にとっては一体何のためにこんな本が仮にも図書館で置いてあるのか意味不明になる。
彼はこの図書館に来てから腹が立つことしかない。
もはや彼の堪忍袋の尾は切れてしまった。
図書館wwやっぱニコ仕様ww
なんつー図書館だww
「ぶるあぁぁぁぁぁぁあああっ!!」
「ドンガラガッシャン!!」
彼は先ほど以上に腹を立て、本棚の一つをけり倒す。
もう彼にとってこの図書館は用済みだが、潰すにも体力を使うので壊す事はない。
それは強者との闘いに取っておくべきだからだ。
彼は足早に図書館を出て行こうとする。
空は明るくなりつつある。
一体彼にこれからどんな出会いが待っているのだろうか?
【D−4 図書館内部/一日目 早朝】
【バルバトス・ゲーティア@テイルズシリーズ】
[状態]軽度の疲労、全身に中度の打撲、頭の出血は停止。イライラしてる。
[装備]キーボード@キーボードクラッシャー
[道具]基本支給品、メロン(1/2)@現実、タミフル@現実
[思考・状況]
1:強い相手を探し出し、殺す。
その邪魔をするやつも殺す。
2:なめんじゃねーぞ!!この図書館!!
※アレックスが死んだと判断しています
※図書館にあった秋月律子の首は踏み潰されました。
※図書館にはニコニコに関係の有る本が有りますが、絵、文字は汚い。
また参加者の事が載ってるところは特に汚いです。
短いですが、投下完了です。
投下乙です
これもう図書館じゃねーよwww
おつおつ
図書館ひでぇなw
そしてりっちゃん………
投下乙
こりゃ人間失格も見つからんなwww
投下乙です
人間失格があるはずがないなこの図書館wwww
私も投下行きます
私のも短いですが
◆◆◆◆◆
あぁ、この晴れ渡る空、虹をかけて澄んだ心なんて何処かに忘れてしまいたいよ十代……
忘れることができればボクの愛も報われるのかな?忘れれば十代は僕を愛してくれるのかな?
ボクあの頃も抑えて生きてきたつもりだよ?十代……
あの時だって本当は殺してしまいたかったんだ。
でも殺してしまうと十代が悲しむからあそこで留めたんだ十代の憎しみが愛おしいよ……
キミの目を見ず 顔色ばかり伺ってきたボクじゃダメ?十代……?
だってボクいつでも臆病で十代に受け入れて貰えるって言うに自信がなかったんだ
こんなボクを必要としてくれる人など居ないと思ってた
だからボクはいつも十代のこと陰で見てた、でももう我慢できないんだ
ボクはどんな時でもキミに道を譲ってた、でももう我慢できないんだ
あの光るナイフを突き立てたられたらボクの想いよりも紅い十代の紅いもの見られるかな?
なんどキミとの幸せな妄想をしただろう?でもそれはあくまで妄想でこの妄想を超えた事実は起こりえなかったんだ
でもこんなにも止め処なく溢れ出るボクの想いは熱く、生まれてから初めてよボクが必要とされたんだ
あの十代が今は こんなボクの足元に縋りついて 声震わせ求めさせたい。それがボクの愛だから
あぁこの晴れ渡る空、虹をかけてとても澄んだ心でさぁいっしょにいこう
でもほらまたすぐに十代は離れていくこんなにボクが必要としないの?
ボクが必要としても十代は求めてこないあん頃はボクは自分を抑え生きてきた
だけど今では 何でも出来るはずだから12の異世界をキミのために統一するよ……十代……
これはほんの手始め……そう手始めだよ……ふふふ……
>今更だけどwikiのsm70で咲夜のナイフが朔夜になっとる
げーっ!誤字!\ジャーンジャーン/
…ごめんなさい。素で忘れてました
>>873 今北産業と言いたくなるなこれはwもしくはどこを立て読み?w
◆◆◆◆◆
「…………」
私は言葉を失っていた。
目指していたホテルが半壊していたから。
「えぇと、ここがホテルね、わぁとても革新的なデザイ……
なわけあるかぁっ!!」
一人乗り突っ込み。だれも乗ってくれる人はいないから少しさびしい。
ユベルにこういうノリを期待するのは無理だろうしね。
「まったく壊れてるなら壊れてるってちゃんと地図に表記しなさいよね……」
人が集まっているからホテルは危険は少ないだろう。そんな考えは浅はかだった。
まさかホテルが崩壊してるなんて誰も思わないだろう、これは主催の罠?
人がホテルに集まろうとした時に絶望させるなんてなんて卑怯な。
『これは壊れてるんじゃなくて壊されたみたいだよ。
ここ短時間の間にね』
「壊されたってどうやって壊すのよ、爆薬とかクレーンでもないとこんな大きな建物壊せないでしょ」
ユベルは壊されたとか言ってるけどこんなの簡単に壊せるはずないじゃない。
なにより大きいしまだ残ってる部分が相当頑丈そうだし。
なにかすごい支給品が当たった参加者が壊すにしてもこんな序盤から施設を壊すなんてなんの得もないじゃない。
最初からクライマックスだなw支援
『見てみなよ、まだ埃も積もってないし破片の下の植物がまだ青々しい
壊されて時間がたってるなら埃が積もってるはずだよ』
確かにそういわれてみるとそうだ。埃がまったくと言っていいほど積もっていないしホテルの柱だか壁だかに潰された植物がまだ青い
なら本当にこれを壊した参加者がいるってわけ!?なんて物騒な……でもでも、こんなことをできる人間が常識的に考えて……
うん、いるかもしれない。いや、絶対いる。実際普通にできる人が私の周りにはいたし。
『ところでキミはこれからどうするんだい?ボクは君についていくことしかできないのだけど』
「ちょっと待ちなさい。私はあなたと違って動揺してるんだから」
そんなことを言いながら私は地図を取り出す。
えぇとここはホテルなんだから次はどの建物が近いのか……一番近いのは図書館ね。
却下。人が集まりそうにない。
次は塚モール……どんな施設か分からないから却下。行ってみたら超危険地帯でしたとかは避けたい。
なら病院?却下。怪我をしやすいのは殺し合いに乗る人だろう。殺し合いに乗る人が集まる可能性のある病院になんかには行けない。
オアシスは?まわりが砂漠だから人は集まりにくいでしょうから却下。駅もいきなり危険人物が下りてきたら危ないから却下。
ならどこにいく?地図左上の町(?)はどうだろう?
ホテルと同じように人も集まりやすいだろうし周囲には危険人物が集まるような施設は無い。
町を拠点にすれば下の館、上のオフィスビルと動くこともできるわよね
決まり。多少戻ることになるけど左上の町を目指しましょう。
『決まったかい?方針?』
「決まったわ地図左上の街を目指す」
それと一緒に軽くなぜ街を選んだのかユベルに説明しておく
なんかあとあとトラブルがあった時に皮肉を言われそうだから一応先手を打つ形で
『ところでなにか忘れてない?キミ?』
「なにをよ」
『放送』
ユベルの言葉で私は6時間ごとにあるという放送のことを思い出した。
そういえば放送するとか言ってたわよね。あと禁止エリアがどうとか。
とにかくその放送を聞き逃すわけにはいかないわけね、でもなんでユベルは放送のことを知ってるんだろう?
あの場にユベルはいなかったはずだし私も今まで忘れてたわけだから話してなんかいないなんで?
でもそんなの今は気にしてる場合じゃないわね。
一刻も早く移動しないと、また襲われたらたまったもんじゃないわ
放送っていうぐらいだからきっと動きながらでも聞けるでしょ
「とにかく町に向かって移動するわ、兵は神速を尊ぶともいうしね
生き残らないと帰ることもできない」
『人の命を手に掛けず帰ろうだなんて傲慢なんだね、それは誰かへの愛なのかな?』
ユベルの軽口は無視し私は町へ向かい歩く。
放送だけは聞き逃さないようにしないと……
でももう6時間近くもたったんだ襲われたり逃げたり歩いたりしてたからまったく感じなかったわ……
◆◆◆◆◆
今私はここにいる。両足で立ってそんなに強くないけれどきっと生き残って帰って見せるから待ってて。
寝そべってこの戦いの果て想いながら足を一歩一歩前に出し進み行こう。
目をつぶっても感じる悪魔と握った今の大きさを感じ、前に行こう。
子供のころに描いた夢は正義の味方になった夢
バトロワのルールは守れなくとも人はは殺さぬと思える心がある。そのことが正義であると信じ行こう。
今私はここにいる。殺し合いの場に。どんな危険が訪れても切り抜けて絶対生きて帰るから
見えない未来あるからこそ今を生きていつの日にかその今が良い思い出となるように
この死地に来てからそのことにようやく気がつくくことができた。
この道右のほうへ回れば帰れると思って後三度回るけどやっぱり元の世界には帰れずに
自分で選べぬ道だから。迷い逃げ出したくなっても逃げられない。
時に変わり行く風向きに任せることしかできなくて。
明日私はここにいる?これからもずっと変わることはないと思ってた今に意味はある
永遠に廻る道がこの死地にあるけれど螺旋階段のように一歩ずつ昇って抜け出せるように。
ねぇ、ひとつ聞いていい?私は帰れるの?その姿鏡で見たら ふと、笑い込み上げてきた
今私はここにいる。両足で立ってそんなに強くないけれどきっと生きて戻って見せるから
だから待ってて。
【C-3 ホテル近く/一日目・早朝】
【キョン子@涼宮ハルヒコの憂鬱】
[状態]:健康
[装備]:DMカード【ユベル】@遊戯王デュエルモンスターズ (使用可能まで12時間)
[道具]:支給品一式、長門有希のギター、Ipod(少佐の演説の音声入り)@HELLSING
[思考・状況]
1:殺し合いには乗らない
2:もし知り合いが参加している場合は合流して助けを求める
3:信用できる味方がほしい、そのために人が集まりそうな町へ行く
4:異世界という確信を得るため情報を得る。
5:生きて帰りたい
6:ユベルはなんで放送のこと知ってるの?でもそれより今後あるだろう放送きかなくちゃ
【ユベルの思考・状況】
1:大好きだよ、十代……
2:十代に会うためこの世界を『愛』(苦しみと悲しみ)で満たす。
3:そのために女(キョン子)を利用し、痛みと苦しみを味あわせる。
4:彼女も誰かを愛しているのかな……?フフフ……
[備考]
* 制限によりユベルは参加者の体を乗っ取ることができません。
* 参加者との会話はできますが、自分からの実体化はできません。
* バトルロワイアルの会場を異世界の一つだと思っています。
* 自身の効果以外で破壊された時、第2形態、第3形態に進化できるかは不明
ユベル独白(?)の元 エピクロスの虹はもう見えない
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2065352 キョン子独白(?)の元nowhere girl
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5393544
以上です。
最初っからクライマックスだぜ!
歌の改変部分は改行があまりにも多かったので塊にしてあります。
WIKIでは読みやすいように訂正しておきます
投下乙です
なんかいいなこのコンビ
キョン子の気丈さと、ユベルの自重しなさがなんともw
投下一気にきたなぁ乙!
てゐカワイソスだけどタイトルのプレミアムマーダーに笑ってしまった。許せてゐ
図書館はさすがニコニコカオスすぎる。先生はこんな場所で愛読書を探していたのかwww
そしてユベルのヤンデレベルがすごいな、次元が違う
美鈴「私の曲とられたよ!」
おつおつ
ユベルとキョン子もいいコンビになってきたなw
あれー、状態表ベジータの所持品に爆破ヅラがないぞ。
あれ、リッチャン上半身食べられたんじゃないっけ?
>>637 首だけ残るの変じゃね?
あれ、リッチャンは首以外スプーに食われたんじゃなかったっけ?
首だけ残ってたのは…眼鏡と首輪が食えなかった。とか頭蓋骨が固かった、とか
むしろ頭カチ割って脳みそだけじゅるじゅると飲めそうな気がする
ほら、ココナッツみたいにSA☆
マジキチ
こ、これはひどい…(グロ的な意味で)
死んだ奴等のグロさで行くなら一番まともなのは閣下で、ひどいのがリッチャン、鉄平☆、カミーユ(笑)かな
>>892 …あとドアラとやる夫もひどいのに入れておく。
二人とも素で忘れてた
囲炉裏は?
メッタ刺しにされてたと思うけど
それにしても緑のヒゲ二回殺されたよな……カワイソスぎる
現在の予約
◆BRxsUzTn5A みさお、アポロ
◆CMd1jz6iP2 ブロリー、呂布、テト、赤さん、フラン
◆sh/9YAh26Q アカギ、アレックス、ハク
◆/mnV9HOTlc 逢坂大河、伯方の塩
◆HgjKaHgn2g 海原雄山、スネーク
文、グラハム予約します。
予約入ったの全部来れば放送いけるか?
カズヤの遺体はブロリーに破壊されつくされたから骨の残骸だけになってそうだな
現状のマーダー勢力図
マーダー(強者限定)
馬岱、バルバトス、呂布、ビリー
マーダー(無差別)
七夜、アカギ、咲夜さん、DIO、CCO、キークラ、リン、てゐ?
マーダー(ステルス)
バクラ、ライト、言葉
危険派対主催(対主催だけど危険)
新堂さん、ドナルド、タケモト、レン、フランちゃん
危険人物(対主催じゃない危険人物)
ときちく、雪歩、KAITO、ベジータ、あやや、僧侶
>>899 まだブロントさん達とサンレッドと修造達が早朝にいってない
>>901 スプーが普通に忘れられてるのに絶望した
すみません。予約延期させてもらいます。
明日には完成すると思います。
仮投下しました。
問題が無いようなら、そのうち本投下のほうもよろしくお願いします。
大まかな内容に特に問題はないと思う
だいたいは問題ないと思うけど、派手にぶっ飛ばされた呂布が健康なのはちょっとおかしいかも。
ブロリーパートがいきなり死体蹴りしてるとこから始まったのがちょっと気になった
たしか休憩取ることにしてたはずだから「休んでたけどまた怒りが沸き立った」ぐらいの説明は欲しかった
ハイエロファントのディスクって原作ジョジョには無いから、出展はディアボロの奇妙な冒険(だったか?)に変えた方がいいんじゃない?
個人的にディスクはディアボロ出展にしちゃうとなんでもありになっちゃうからなぁ
メイドインヘブンとかキングクリムゾンとかGEレクイエムのディスクとかどうすりゃいいのよ
せめて原作に出てた範囲のディスクがいいなぁ
それより黒王号だ
こいつの行動縛る物何かある?
そんじょそこらの人間くらい軽く蹴り潰せるこいつが自由に動けていいのか?
黒王号かと思ったけどよくよくみたらスダマラ三世(スカイダルトンマキバオーラインバッハ三世の略)だったとか…駄目かw
だがスダマラも結構強いという事実
かわりになる馬系なら、ナスノヨイチ@ボカロをお勧めする
がくぽの愛馬で、見た目はナスに割りばしの足をくっつけたアレという珍生物
キングベヒんモスならどうだろ?
黒王号がまずいんならブロリーとかにヌッ殺してもらえばいいんじゃね?
万が一踏み殺されても支給品に殺されるなんてここで始まったことじゃないし
>>917 簡単にぬっ殺せるキャラが少ないというのが問題
下手するとそこらのマーダー以上の強さだぞ、黒王号は
最悪支給品無双で手が着けられなくなる
デーモンですね、わかります
ライフルでもあれば一発で死ぬんじゃね?
制限か削除かしてもらうなら議論スレだな
でも強化ののワや翠星石があっさり通過して黒王号が駄目ってのも変な話だw
というか支給品無双なら前回既にやってるしなぁ
前回既にやってるからこそ、今回はしたくないってのもあるんじゃないかと思う。
ポルトフィーノにすればいいニコニコでも一時期ネタだった
925 :
Classical名無しさん:09/02/25 17:16 ID:uU0lFJo6
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まあ黒天号自体はすでにロワに二回ほど出てたりするが
2回も出てたっけ?
らきロワで川田を踏み潰してたな。
なんてこったい……素で死亡表記忘れてた……
指摘ありがとうございました。今から緑組ゆきちく僧侶の本投下していきます。
wiki編集人さん仕事早すぎワロタ
はるか遠くの山々からうっすらと光が漏れ、草原の姿を照らす早朝の刻。
この会場で初めて差す朝日が、規則正しく道を刻む木々をくっきりと写し出した。
その中に一つ、布を纏った男の影が加わる。男は腕を上げ、背を反らし、しばし
その体勢で動きを止め――叫んだ。
男の声が響き渡る。
先ほどまで走っていたのだろうか、その荒い息は切羽詰まったような危機感を、
その掠れた大声は必死に訴えかける懸命さを醸し出している。
それが本気なのか、いかにも"それっぽく"なっているだけなのかはまた別の話な
のだが。
2、3度繰り返し、首をせわしく動かし辺りを見回したその影は、再び北へ北へと
動き出した。
◆
「今の……、あの声の人は気づいてないんでしょうか?」
「ああ、十中八九あいつの事だろうな」
「あんな人も人殺しだなんて……」
「馬鹿だな、あんな娘が出来るんだ。お前にも出来るって事だろ」
「そう……ですか……?」
「じゃ、俺も考えがあるから今の叫び屋の所に行って来る。……あとは一人でやれるな?」
軽い問いかけが、私の心にずんとのしかかった。
ときちくさんが背を向けて歩き始める。
任されたことの重さに怯んで、私の足は地面に張り付いたように動かなくなる。
「えぇ、も、もうですか?」
「今でも何時間後でも殺しには変わりない。仕留められないようなら、そのまま
お前の事を置いていくが」
「そ、それは……!ごめんなさい、頑張りますぅ……」
返事はない。気がついた時には、ときちくさんの姿はもうなかった。
代わりに、私の手にあるときちくさんのナイフの重さが、私を早く早くと促した
。
「そう、私が……頑張らないと……」
今、私は大きな大きなお屋敷の前に来ている。
あ、違う、さっきからここにいて……ときちくさんと色々見ていました。
……だから、気になっています……。
「あの人……さっきから何してるんでしょうか……」
もう私に気づいているのだろうか。
あんな怖がっていたけれど、臆病者のふりをしているのかもしれない、罠かもし
れない、待ち伏せかもしれない。
あの人にも、さっきの声が聞こえたはず。
あの人は騙されているんだろうか、それとも一緒に乗っているのだろうか。
私が、男の人に敵うだろうか……。
次から次へと疑問が沸き上がり、私の不安な気持ちは膨れていく。
でも私はやるしかない、やらないといけないんだ……。
緑の帽子の男の人を見る。未だ扉の前から動く様子はない。
私は意を決して、殺し合いの場へ、……私の新しい舞台へと進んでいった。
◆
「ま、待ってミクちゃん……。本当にここ入るのかい……?」
「こういう家……、やっぱり怖いですか? 仲間を探したいのですが……」
「いやいやそんな、怖いだなんてそそんなはずないじゃなないか、ハハ、ハハハ…」
「あの……、大丈夫ですよ。ワタシ先に入るから」
「いやいや本当に平気だだってぇ!ただちょっと中に誰か危ない人がいそうで気になって、そうそう今調べ……」
「はい、後から来てくださいね……」
ばたん、と目の前で扉が閉まった。
その音は何よりも、僕を叱責しているようだった。
ああ、何て駄目駄目なんだ、僕は。
ミクちゃんが扉の奥に消えてから、僕は一人身悶える。
守るとか抗うとか高らかに宣言したくせに、この体たらく。
あれから町をまわり、知り合いや仲間を探して結構な時間が経っていた。
町の向こう側から、ガラスを割る音や叫び声が聞こえてなければ全部まわれたはずだったのだけれど。
その音が怖くて怖くて、いつまでもあんな所にいられなくて、僕はついに音を上げた。
思い出すだけでも背筋が凍る。
そして、思い出すだけでも情けなくなる。
あんなところで襲われたら僕はミクちゃんを守るどころか、真っ先にやられてしまうだろう。
なぜかやられる場面だけ容易に想像できるのが悲しかった。
そして、今もこの有り様だ。
ミクちゃんはきっと呆れてるだろう。駄目な奴だと思ってるだろう。
でも、ぶっちゃけこの館怖い。絶対何かいる、僕の勘だけど……。
昔幽霊いっぱいのマンションに入った時のトラウマが蘇る。
あの時みたいにオバキュームがあればなあ……。
僕はとりあえず出してしまった首輪探知機を起動しようと、ボタンに手を触れた――
ルイージ終了のお知らせ(´・ω・`)支援
『聞いてくれ!参加者の中に、初音ミクという女がいる!一目で分かる……クソ長い青いおさげの少女だ!』
と同時に、僕は飛び上がった。
ミクちゃんだって!? この声、どこから……。
『ハァ、ハァ、その女は殺人鬼だ!我々はこの殺し合いが始まる以前に、その女に形容し難いほど無残な目にあわされだっ!
ゲホッ、私の友二人は、ミクに、初音ミクに殺ざれたのだ!』
――え?
Come?What?何を言ってるんだ?
ミクちゃんがそんなことする訳……
『――あの女は美しい容姿を生かして、我々を騙し、殺し合いを勝ち抜いていくだろう!
ゲホッ、ゲホッ……頼む!誰がぁ、誰かっ、あの悪魔を止めてくれ!ゼェ、私は、誰かがあの女に殺されるのを……もう見たくはない!』
Non capisco quello che dice――
僕はただ立ち尽くしていた。
懇願するような叫びが僕を突き刺す。次第に僕の心を呆然から混乱へと変えていく。
頭がぐるぐると回った。
ミクちゃんが僕を騙しているだなんて……。そんなの嘘だ、嘘に決まっている。
『あいつは騙しが得意なんだ、平然と無害を振る舞う!お願いだ……、騙されないでくれ!』
だ、騙してるのはどっちなんだ!そんなの僕は…!
『頼む……、あんな犠牲は、私たちだけで十分だ!!』
僕は……。
僕は、どっちを信じればいいんだ……?
あの人は、危険を顧みずにあんなに必死になって叫んでいる。
それほど伝えたいことなんだ。ただ嘘を言うためにあそこまでするなんて、僕にはできない。
じゃあ、ミクちゃんは……?本当は、どっちが正しいの?
声が止んだ。
残ったのは、風が葉を揺らす音だけだった。
だから、やっと気づけたのだ。首輪探知機に、右からやってくる人影に。
「……あの、ちょっと、いいですか?」
顔を上げると、そこには一人の女の子が立っていた。
◆
いつまで経ってもルイージさんが来る気配は無かった。
やっぱり無理言っちゃったのでしょうか……?
ルイージさん、こういうの苦手って言ってたのに、私の我侭のせいで苦しんでいるのかも……。
そう思うと急に心細くなる。流石にこんな真っ暗なお屋敷をずっと歩くのは私も怖い。
ランタンを掲げて扉へと引き返す。シゲルちゃんが傍にいてくれるのがちょっとありがたかった。
そして、扉を押して再び外の空気に触れる。山から漏れる光の束が私の顔に当たった。
「わあ、お日様が出たんですね。ルイージさん、さっきはごめんなさ……あれ?」
「あ、ミクちゃん……」
私は目を見開いた。ルイージさんの隣に女の子が立っている。
なあんだ、仲間を見つけたから来れなかったんですね! だからさっき調べようとしてたんですね。流石ルイージさん!
あれ? でも、あの女の子、なんだか……。
直後、私の体の熱が一気に引いていった。
女の子が近づいてくる。その目に縛られるように、私は動けなくなる。脳部から危険信号の悲鳴が上がる。
――女の子の手には、ナイフが握られていた。
「ま、ま、ま、待って!!!本当に殺す気なの?! ちょ、駄目、待って!wait!」
呆然としていた私の前に、ルイージさんが割り込む。
けれどルイージさんの言っていることだっておかしい。全然状況が把握できない。
今、何て? 殺すってどういうこと? どういうことなの……!?
私は安心するどころじゃなかった。耐えられなくなってルイージさんに全てを聞こうと口を開く。
が、それは叶わなかった。
『――いいか、もう一度だけ言う。初音ミクは、あいつは人を騙す悪魔だ! あいつの外見は……』
代わりに大きな機械音が、私に答えるように響き渡ったから。
――そんな、何で、誰が言ってるの?
もう、意味が分からなかった。その話の中の私は極悪人で、人殺しになっている。
その声はがんがんと私の頭の中で反響していく。私の疑問は、さらに大きな疑問となって返されていた。
そんな中で、私の心は冷静さを保とうと必死にもがく。
……そう、それより今は。
横に首を向ける。ルイージさんがせわしくおろおろと動き、女の子は待っていたかのように目を合わせた。
「……もう、騙しは効きませんよ」
「え?」
私の体がぎくりと震える。単純に恐怖から来た震えだったが、女の子はそれで確信したように再び近づいてきた。
しまった、と思った。女の子は、私を殺人鬼だと思っているのだ。
もうどうしていいか分からない。私は震えた声で叫んだ。
やっぱりルイージは・・・orz支援
「……っご、誤解です! 私にそんなことできると思いますか?!」
「できないという証拠も、無いでしょう?」
「そんな、違います! 信じてください! ルイージさんならあれは嘘だって分かるでしょう?!」
私の声は、途中から泣き声交じりになっていた。
すがるようにルイージさんを見る。ルイージさんなら、私と一緒に行動してたルイージさんなら……。
「ミクちゃん……。嘘なの? 本当なの……?」
「……あ…」
疑って、る……
最後に私の縋った糸が、ぷつりと切れた。
「……覚悟してください。私は、あなたを殺します」
頭の中が真っ白になる。
女の子の手にあるナイフが、ぎらぎらと迫ってくる。
嫌だ。
嫌だ……、こんなの、嘘だ!!
直後、私の身体は弾け飛ぶように動き出した。
◆
僕はミクちゃんが次第に小さくなっていくのを、何もできずにただ見送っていた。
僕に見せたあの顔が目に焼き付いて離れない。
大変なことをしでかしてしまった。そう思った。
ミクちゃんは林の中に入って行き、その姿は見えなくなった。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
傍らを見る。膝をついてがたがた震えている雪歩ちゃんの姿があった。
雪歩ちゃんも本気なんだ。こんなに震えて怖がっているのに。
僕と出合ってすぐ、雪歩ちゃんは、怖がりながらも自分のすることを話した。
その目は真剣だった。殺すと言う気迫に僕は圧されてしまった。
僕には、僕には何ができるんだろう。
ミクちゃんが殺されるのは見たくない。
そう、やっぱりあれは嘘だったんだって、それを伝えないと。
さっきの調子じゃ、誤解を解くのは大変かもしれない。
でも。
「……ね、ねえ、やっぱりあの声は嘘だと思うんだ。
ミクちゃんは悪い人じゃあないよ」
「……なら、ミクさんは何で逃げたんですか?」
「それは、僕が……」
「あなたは騙されているんです! あの人は……、まだ何か隠していました!」
「それでも!!」
いつの間にか、自分でも驚くくらいの大声を上げて言い返していた。
この子ではなく、自分に言っているのかもしれない、とふと思う。
叫ぶ傍ら、僕の言葉を聞いたミクちゃんの蒼白な顔が再び鮮明に浮かぶ。
あの涙を浮かべた顔を見て僕はやっと気づいんだ。
ミクちゃんは嘘なんてつけない。
僕は疑っちゃいけなかった。ミクちゃんを信じなきゃいけなかったんだ!
「それでも僕は、ミクちゃんを守らないと!
僕は、約束したんだ!例えこの会場の全員が疑おうとも、僕はミクちゃんを信じる!」
そして、この言葉は……もっと早く言わないといけなかったんだ。
沈黙が流れる。
雪歩ちゃんの荒い息も、もう聞こえてこなくなっていた。
「――君が信じないっていうなら、僕は行かなきゃ。……じゃあね」
座り込んでいる女の子にそう声を掛け、僕は背を向ける。
(――悪い人じゃあなかった。こんな殺し合いなんて場じゃなかったら――)
そして、僕は走り出し、
そして、私は走り出し、
その瞬間、僕の体は動かなくなった。
その背中へ短刀を身体ごとぶつけた。
(――友達になれたかもしれないのに)
「ごめん…なさい……」
後に残ったか細い声は、真っ赤な肢体が地に落ちた音に重なった。
◆
今、殺さないといけない。
そう思った瞬間、私の体は全速力で駆け出していた。
本当は、ミクさんが悪い人か良い人かなんて、どっちでもよかった。
私は殺すつもりでここに来たのだから。
そう、殺すつもりで来たんだ。だから、ルイージさんにはミクさんを疑っていて欲しかった。
守ると言ったルイージさんの姿は、とても頼もしかった。
けど。
――行かせたら、今逃がしたら、私は――。
ときちくさんの言葉が頭の中で蘇る。
直後、私の決意が私をつき動かし、彼の思いを粉々にした。
身を離すと、同時にルイージさんは倒れた。うめき声を上げながら目を見開いている。血が沸き上がり、朝日を浴びててらてらと光った。
私は身を震わせた。
こわばった指に生ぬるいものを感じ、手を動かすことができない。
沸き出る血は一面の緑色を濡らしていく。
断末魔の痙攣を繰り返していたルイージさんの動きが止まった。
私は息を詰まらせる。手だけじゃない、その場から一歩も動くことができない。
涙が溢れてきた。
私は人を殺した。罪も無い人の命を奪ってしまった。
なのに私を責める人は誰もいない。止められることも咎められることさえもない。
私は……これを正義だと信じ続けなければいけない。
怖かった。
それがどうしようもなく怖かった。
人を殺した手を見つめる。そう、私にも、出来るんだ……。
私は身体を再び震わせる。一線を越えてしまった。もう戻って来れない。
その真っ赤な手は私自身を殺すこともできるかのように見えた。
――プロデューサー、あと何回こんな思いをしたら、私は帰れるのですか――?
「意外と、上出来だな」
「ふわっ?!」
不意にかけられた声に驚き、私はへなへなと座り込んだ。
泣き腫らした顔を上げる。いつの間にかときちくさんが戻ってきていた。
私はその言葉を聞いて、また涙が溢れてくるのを感じる。
絶望でも、悲しみでもない。今度は安堵の涙だった。
人を殺しておいて、なんて私は酷い人間なんでしょうか……。
心の片隅に残された良心がそう言う。
でも、ついに私は私を忘れることが出来なかった。
「これで……これで良かったんですか?」
「まあ、少なくとも置いていくことはしない」
ときちくさんの声に柔らかさが混じる。
それを聞いて、まだ震えていた体から、ふっと力が抜け落ちるのを感じた。
――ああ、私でもやり遂げることができた。ときちくさんに認めて貰えたんだ。
そんな安心感が私を支配した。
◆
支援
「立てるか?」
「うっく……、はい……」
「なら早く立て、すぐにここを離れる」
俺は転がっている男の赤く染まった背を見た。
俺の渡したナイフは、胸部の中心に深く突き立っている。
それを見れば、この女の決意がどの程度のものなのかが見てとれた。
期待していなかったが、意外にもそれ相応の覚悟はしているようだ。
……そうだな、荷物なのは変わらないが、役立たずと言ったのは訂正しておこうか。
どうやら根性はあるらしい。まだ連れても大丈夫だろう。
もう一人の女は逃がしたが、あっちはあの僧侶の私怨に期待しよう。
俺だって鬼じゃあない。
――ただ、時々鬼畜なだけだ。
「これでお前も殺人者だ。辛いか?
けど、忘れるな。汚れた分だけ……お前は願いに近づける」
夜は明けきっていた。
初めて人を殺した少女の上に、太陽が昇ろうとしていた。
【A-3 館の前/一日目・早朝】
【萩原雪歩@THE IDOLM@STER】
【状態】:健康、精神疲労(小) 、決意
【装備】: コアドリル@天元突破グレンラガン
【道具】:ナイフ(血で濡れている)、支給品一式(水少量消費)
【思考・状況】
基本思考:優勝して全てを元通りにする。
1:優勝して全てを元通りにする。
2:ときちくについていく。
3:死にたくない。
4:殺すのは辛いけど、頑張らなきゃ……。
【ときちく@時々鬼畜なゲームプレイシリーズ】
[状態]:健康、精神疲労(小)
[装備]: ナイフ×3、包丁×3、ブレード@サイべリア
[道具]:基本支給品、フライパン、フォーク、張遼の書@ニコニコ歴史戦略ゲー
【思考・状況】
1:雪歩を利用する。
2:自分からは殺さない。
3:絶対に生き残る。
4:自衛のための殺害は已む無し。
【備考】
※七夜志貴と十六夜咲夜の姿を確認しました。名前は知りません。
※元世界の知識はかなり封印されているようです。
※元々の能力などのせいで他の参加者に比べ疲労が激しいようです。
私は走った。
行く当てもなく、ただひたすら足を動かす。
あの男を問い詰めたいのか、逃げているだけなのかも分からなくなる。
この際どうだっていい。本当は何も考えたくなかった。
ただ、恐ろしかった。
私を睨みつける目、迫ってくる刃、拡声器の声、そして2人の言葉……。
見えない何かに追われるように、私は走り続けていた。
『ミクちゃん……、嘘なの? 本当…なの……?』
「なん……で……」
前が霞む。林の木々がぼやける。
『私は、あなたを殺します』
「どうして……どうして……?」
目頭が熱くなる。林を抜け、私は目をこすった。
何で私だけこんな目に合うのか、まるで分からない。こんな、歌うことしかできない弱いロボットなのに。
これからも嘘を言われ続けたら、今度は出会う人皆から疑われる、襲われてしまう。
ルイージさんにだって疑われてしまったんだ。
もう、仲間なんて、作れないんだ……。
私はこれからどうすればいいんだろう。どうしたらいいんだろう。
どうすれば、どうしたら。
……わからない。ワタシには……ワカラナイ。
止め処なく涙が溢れる。何度目か分からない、流れる涙を拭った時、私は気づいた。
私のいるすぐ先で、一人の男の人がこっちを見つめていた。
◆
ひたすら、神はこちらに味方した。
この殺し合いの中で、私に運が向いているのだ。今こんな場を与えてくれた神には、私の全てを捧げよう。
目の前にはあの女がいる。
私の最も憎んだ、最も殺したかった女――初音ミクがそこにいる。
まったく運が良かった。
あの男に言われなければ出会うことさえできなかったのだ。
誰だか知らんが、あやつにも感謝せねばな。いきなり現れたり消えたり、変な奴だったが……。
私は先ほど、あの男に言われてもう一度拡声器を使って叫んだ。
それだけでもこいつのちまっこい気持ちを潰すのには十分だったらしい。
そして初音ミクはこんな有様で姿を現した。
泣きはらした顔は真っ赤に染まり、液体にまみれてぐちゃぐちゃだ。いやあ、愉快、愉快。
さて、こんないたいけな虫を一踏みで殺すのは忍びない。
これから、どう可愛がってやろうかね――?
支援ドーム!ニコロワオリジナル!
【A-2 道路/一日目・早朝】
【初音ミク@VOCALOID2】
[状態]:混乱、恐怖、精神疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、あおばシゲル@MF2死ぬ気シリーズ
[思考・状況]
0.仲間を探す
1.右上左上に抗う
2.ルイージさんどうしたんだろう?さっきとは明らかに雰囲気が違うな?
3.さっきの声、あおばシゲルのだよね?
【オボロゲソウ「あおばシゲル」の思考】
思考・状況]
1:ミクを守る
2:久々に目覚めたと思ったらここどこ?アミノさんいないの?
【僧侶@ニコニコRPG】
[状態]:健康 、ミクへの憎しみ
[装備]:拡声器@現実
[道具]:支給品一式 不明支給品0〜2
[思考・状況]
基本思考:初音ミクより長生きする
1:これからミクをどうしてやろうか?
2:拡声器でミクのネガキャンをして回る
※拡声器によってA-4、A-3で僧侶のネガキャンが響きました。
【ルイージ@スーパーマリオシリーズ 死亡】
投下終了です。
混乱させてしまったようでルイージにも皆様にもすみません。
wikiにこの死亡表記を付け加えます。
ときちくは時々鬼畜という名の飴と鞭作戦です
やっぱりLはいいとこ無しで退場かぁ
兄が出てない分頑張って欲しかった気持ちもあるが・・・
投下乙
投下乙です
ルイージ…まあ、最後に間違いに気づけただけでもよかったのかな
ときちくさんの鬼畜っぷりとゆきぽのこれからに期待
そしてミク逃げて超逃げて
乙
ゆきちくいいなあ
そしてミク…カワイソス
954 :
Classical名無しさん:09/02/25 19:45 ID:uU0lFJo6
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959 :
Classical名無しさん:09/02/25 19:46 ID:uU0lFJo6
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