米国での手術のかいあって烏丸は無事生きられることとなるも、
やはりしばらくは入院・療養生活を続けなければならないため、
天満はとりあえず一人で帰国して、また矢神高校卒業までは日本にいることとなった。
播「烏丸の手術、うまく行って良かったな」
天「うん!あの時は空港まで送ってくれてホントーにありがとね!!」
播「おーよ。天…大事なクラスメイトのためだ。気にすんな」
天「あ、あとね。言い忘れてたけど、私、播磨君のことも好きだよ」
播「ブッ!!」
天「もちろん一番は烏丸君だけどね!!」
播「ははっ。あたりめーだ。そーじゃなきゃ許さねーっつーの」
天「へへーんだ。ずっと大好きだから、問題ありませーんよーだ」」
播「ケッ。言ってろ。でも、俺も塚本のそーいうトコが好きだぜ。烏丸と付き合っても変わらないでいてくれよ?」
天「ほぇ?」
播「ん?」
天「やっだー播磨君ってば、いくらなんでも烏丸君とは付き合えないよー」
播「ハァ?」
天「もー、知らないの?いくら好きでも、兄妹じゃ結婚できないんだよ?
播磨君も漫画だけじゃなくて、もっと色々勉強しなきゃダメだよー」
播「……。……。ちょっと待て塚本。兄妹ってのは……」
天「あれー?言ってなかったっけー?
烏丸君はね、私達が小さい頃に出て行っちゃったお父さんに連れてかれちゃった、
私のお兄ちゃんで、ホントに偶然ウチの学校でクラスメートになったんだよー」
播「あー、スマン塚本。ちょっと意味がわかんねーんだが…。
兄妹ならなんで苗字違うんだ?っつか、だいたいなんで同じ学年なんだ?」
天「塚本ってのはね、私達のお母さんの旧姓なんだ。で、お父さんの苗字が烏丸だったんだ」
播「お、おう…なるほど」
天「それでね、烏丸君は、子供の頃に凄く病気がちでちゃんと学校行けなかったんだってー」
播「そ、そっか…。アイツも大変だったんだな…」
天「でもねー、聞いてよ播磨君!烏丸君ったら酷いんだよー。
ようやく二人でそのことを確認しあった時にね―――」
烏「ゴメン。塚本さんと…生き別れた妹と会えたのは嬉しいんだけど、
でも、僕は君と出会ってはいけなかったんだ…。
僕はもう、君に家族を失う悲しみを…不幸を、味わって欲しくなかった…」
天「ううん…烏丸君は全然わかってない。私は―――」
播「そっか…。でもよ。烏丸だってお前のことを思って…」
天「もー。播磨君はホンットに女の子の気持ちがわかんないんだねー。」
播「いやいや、そーいう問題じゃなくないか?」
天「やっぱりお猿さんにはわかんないのかなァ?どんな理由があっても『会いたい』『一緒にいたい』って気持ちは」
播「おいおい。ちょっと待て。それなら俺だってなァ」
天「なんてね。嘘だよ。クスッ」
播「あのなー・・・一応こんな俺でも色々辛いこととかってあるんだゼ?」
天「ふ〜ん。じゃあそーいうことにしてあげよっかなー」
播「オメー、全然信じてねーだろ……」
天「えーっ!そんなことないよー!!」
播「どーだかな」
天「ホントだよ。……私、思うんだ。播磨君の思いも、きっと、相手に届いてるんじゃないかな・・・って」
播「そ、そうか…」
天「まー、なんとなくそう思うだけなんだけど。」
播「なんとなく、か」
天「うん…。なんとなく、ね」
きっと言うから―――
沢「あーっ、何を二人っきりで楽しそうにしてんのよ!!」
播「げっ!!」
沢「『げっ』とは何よ!言ったでしょ!私は諦めないんだからね!」
播「お、お嬢…」
八「沢近先輩…そ、それは…」
播「妹さんまで!!」
八「すいません。ちょうど近くを通りかかったもので…」
天「やっほー八っ雲ー。今の聞いてたー?播磨君がねー」
播「ちょ、ちょちょちょっと天満ちゃん!そりゃあ…」
八「姉さん。あんまりそーいうのはよくないと…」
天「ちぇー、私も八雲みたいなしっかりものになりたいなー」
八「私は、姉さんみたいになりたいな」
天「えーっ、絶対八雲の方がいいよー。なんでも勝ってるじゃーん」
八「ううん…。そんなことないよ…。でも、負けないよ」
沢「ちょっと、私を置いて話を進めないよーに!!私だって絶対負けないんだから!!」
八「うふふ、そうですね。勝負はまだまだですよ」
天「そー簡単に私に勝てるかなー?」
沢「あーっ!天満、言ったわねー!!」
八「姉さんにも沢近先輩にも譲るつもりはありませんよ。ね、播磨さん」
播「え、えーっと…」
あなたのおかげで―――
花「あ、あれは八雲君!!この花井春樹、今すぐ君のもとモゴッ、モゴモゴッ」
周「やめとけって。流石に今行くのはタイミング最悪だってば。全部ぶちこわしじゃねーか」
花「だが、八雲君が…」
周「もう諦めろって」
花「しかし…」
周「ったく、わぁったよ。もうしばらくは私が一緒にいてやるからよ。それでいいじゃねーか」
花「むぅ…。まぁ、仕方あるまい。お前がそこまで言うのなら…」
周「それはそれでなんか癪に障るが、まー、邪魔しないんならいっか」
花「うむむ…しかし…」
周「しつけっーて」
天「へへーんだ。こっこまでおいでー」
沢「あーっ、いつものんびり屋のクセにー」
八「姉さーん、危ないから前向いてー」
天「あー、愛理ちゃんも八雲もヒドーイ!!播磨君、早く行こっ!!」
播「なぁ、塚本…」
天「ん?どうかしたの播磨君?」
播「いや…その、なんだ…」
天「それにしても、桜吹雪が凄いねー」
播「あの、よ」
天「なに?」
播「塚本。俺はお前と会えて――」
幸せだったって―――
一「今鳥さん今鳥さん!私、勝てました!!」
今「そんな報告されんでも、見てりゃわかるって。ま、おめでと」
西「おかわりダス」
大「あんた、ちゃんと味わってんの?」
絃「さて、そろそろこの家にも飽きたな」
葉「あらあら。絃子さんったら寂しいクセにー」
永「ウチ、今日、誰もいないんだ…」
田「そ、それって…」
円「なんだかんだで、やっぱりシゲオが一番ね♪」
梅「お、おぅ。(なんだかんだってなんだよ・・・ハァ)」
姉「クッキー、また作りすぎちゃったんですよねー」
谷「あー、いつもスイマセン。お礼と言っちゃなんですが、今度…」
吉「こんな時も女っ気ナシかよー」
奈「あの…吉田山君、僕、君に謝らなきゃならないことがあるんだ…」
結「私も諦めない。勝負は大学からよ」
冬「そっか。じゃ、俺も諦めないことにするかな」
麻「ったく、またこんなに予約取りやがって…」
サ「まーいいじゃないですか。喜んでもらえるなら」
鬼「ちょっと喉渇いたわね」
斉「行って参ります」
東「聞こえるかマイシスター!!宇宙が俺を呼んでいる!!」
榛「うるさいお兄ちゃん。それにいきなり立たないで。テレビが見えないし聞こえないでしょ」
菅「なー、嵯峨野ー。俺、何が悪いのかなー」
嵯「キャラとか性格とか頭とかじゃない?正直、私的に許せるのは顔ぐらいかな」
修「今度また来たいな」
美「うん!!」
高「ハイ、チーズ!!」
スクールランブル 〜fin〜
高「ぴーす」