ニコニコ動画バトルロワイアル sm4

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1Classical名無しさん
鬱です。

本日はニコニコ動画バトルロワイアルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。

ここはニコニコ動画の人気キャラを用いてバトルロワイヤルをするというリレー小説のスレッドです。
大変申し訳ありませんが、 この企画はフィクションであり実在の団体・人物等とはまったく関係ありません。
ルールさえ守っていただければ誰でも参加可能です。

マルクさんが小学生以来、 バトロワ主催に挑戦しました。

またの御アクセスをお待ちしております。


前スレ:http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1190808507/

Wiki:http://www39.atwiki.jp/niko2/pages/1.html
したらば:http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9990/
2Classical名無しさん:07/10/20 17:19 ID:YJey5Qgk
【基本ルール】

全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる
生き残った一人だけが、
元の世界に帰ることができるのと、
望んだ願いを叶えることができる

ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない
ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される

【主催者】
マルク@星のカービィシリーズ
ピエモン@デジモンアドベンチャー

その他に部下としてイビルモン、レッドベジーモン、ハグルモン他多数のデジモン勢と
パタ、ダクーガ、ボルムがいる

プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる
【スタート時の持ち物】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収
(義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない)
3Classical名無しさん:07/10/20 17:20 ID:YJey5Qgk
【ステータス】
投下の最後にその話しに登場したキャラクターの状態・持ち物・行動指針などを表す
ステータスを書いてください。
テンプレはこちら。
【地名/○○日目・時間(深夜・早朝・昼間など)】
【キャラクター名@出典作品】
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(武器・あるいは防具として扱えるものはここ)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なものはここ)
[思考・状況](ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を殺す・○○を探す・○○と合流など。
      複数可、書くときは優先順位の高い順に)

【予約について】
キャラの予約は基本的には3日
申請があれば2日くらいは延長するかもです


【作中での時間表記】
深夜:0〜2  
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
日中:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
4Classical名無しさん:07/10/20 17:21 ID:YJey5Qgk
参加者リスト(現時点)
51/70
4/7【涼宮ハルヒの憂鬱】●キョン/○谷口/●朝倉涼子/●暗黒長門(長門有希)/○キョンの妹/○涼宮ハルヒ/○古泉一樹
4/5【東方project】○博麗霊夢/○アリス・マーガトロイド/●鈴仙・優曇華院・イナバ/○伊吹萃香/○霧雨魔理沙
4/5【THE IDOLM@STER】○天海春香/○高槻やよい/○菊地真/●如月千早/○双海亜美
4/5【ひぐらしのなく頃に】○前原圭一/●園崎詩音/○園崎魅音/○富竹ジロウ/○竜宮レナ
4/4【ポケットモンスター】○ピカチュウ/○フシギダネ/○サトシ/○ピッピ(ゆびをふる)
3/4【らき☆すた】●白石みのる/○柊つかさ/○泉こなた/○柊かがみ
2/3【現実】○いさじ/●福山芳樹/○外山恒一
2/3【永井先生】○永井浩二/●永井けいこ/○永井博之
2/3【遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】○海馬瀬人/●インセクター羽蛾/○武藤遊戯
3/3【ロックマンシリーズ】○ロールちゃん/○ロックマン/○エアーマン
2/2【TAS動画シリーズ】○TAS/○KAS
1/2【くそみそテクニック】○阿部高和/●道下正樹
1/2【新・豪血寺一族シリーズ】○矢部野彦麿/●琴姫
2/2【新世紀 東方三国志〜ひぐらしの憂鬱〜】○八意永琳/○ニート
2/2【デジモンアドベンチャー】○ゴマモン/○オメガモン
1/2【星のカービィ】○カービィ/●ワドルドゥ
1/2【魔法少女リリカルなのはStrikers】○ティアナ=ランスター/●高町なのは
1/2【ミュージカル・テニスの王子様】○日吉若/●越前リョーマ
0/1【イチローのレーザービームで地球滅亡】●イチロー
0/1【陰陽ファンタジーZ】●削除番長
1/1【自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】○友人
1/1【スーパーマリオシリーズ】○ヨッシー
1/1【世界最強の国技SUMOU】○YOKODUNA
1/1【地球防衛軍3 おじいちゃんの防衛軍】○ストーム1
1/1【天空の城ラピュタ】○ムスカ
1/1【東映版スパイダーマン】○スパイダーマン
0/1【ドラえもんのび太のバイオハザード】●ドラえもん
1/1【覇王翔吼拳を使わざるをえない】○リョウ・サカザキ
1/1【マリア様がみてる&俺ヴォイス】●小笠原祥子
1/1【ローゼンメイデン】○水銀燈
5Classical名無しさん:07/10/20 17:22 ID:YJey5Qgk
【確定参加者・場所・時間別一覧表】

午前 場所不定            クラモンA
午前 A-5 大樹の中腹       ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
朝  B-1 草原           阿部高和、伊吹萃香
午前 B-3 山道.            ストーム1
朝  B-4 湖右.           ムスカ、エアーマン
昼  C-3 北西部・洞窟.      いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
朝  C-3 北西部・山道      スパイダーマン
朝  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
朝  C-3 川沿い           海馬瀬人
午前 C-4 草原.           柊かがみ、ゴマモン、菊地真
午前 C-4 草原.           泉こなた、ピカチュウ、前原圭一、ピッピ
朝  D-1 城付近・上空      高槻やよい
午前 D-1 城・内部         日吉若、YOKODUNA
朝  D-1 草原           博麗霊夢、ヨッシー、KAS
朝  D-4 草原           サトシ(闇サトシ) 、古泉一樹
午前 E-2 元・草原         お覇王、霧雨魔理沙
午前 E-2 道路.           クラモンB
午前 E-2 草原.           オメガモン、双海亜美
午前 E-3 町・薬局内部      八意永琳、竜宮レナ
午前 E-3 町.             外山恒一、キョンの妹、友人
午前 E-3 町・一軒家.       フシギダネ
朝  E-4 塔内部          永井浩二、ティアナ=ランスター、永井博之、水銀燈
朝  E-5 草原             TASさん
6Classical名無しさん:07/10/20 17:23 ID:YJey5Qgk
【死亡確認者・場所一覧表】
見せしめ           海馬モクバ
見せしめ           双海真美
深夜 A-1 祠のトイレ   キョン
早朝 A-4 森(埋葬済み)   ワドルドゥ、琴姫
朝   B-1 草原       鈴仙・優曇華院・イナバ、高町なのは
深夜 B-3 山頂(埋葬済み) 白石みのる
深夜 C-1 湿原       ドラえもん
朝   C-3 北部・山の麓 福山芳樹
朝   C-3 山道脇     暗黒長門、朝倉涼子
朝   D-1 城内(埋葬済み) 永井けいこ、削除番長
深夜 D-2 草原       道下正樹
黎明 D-4 草原       如月千早、越前リョーマ
深夜 E-3 町        インセクター羽蛾
黎明 E-4 塔内部     小笠原祥子
早朝 E-5 草原       園崎詩音
朝   E-5 草原       イチロー
【残り 51人】
7Classical名無しさん:07/10/20 17:35 ID:YJey5Qgk
【「首輪」と禁止エリアについて】
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている
(かならずしも首輪の形である必要性は無し。参加者の形態などからチップなどになっている)

首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ
(例外はなし。不死の怪物であろうと、何であろうと死亡)

開催者側は、いつでも自由に首輪を爆発させることができる
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている
24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい
(下手に無理やり取り去ろうとすると、首輪が自動的に爆発し死ぬことになる)

プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。

開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると、首輪が自動的に爆発する

【放送について】
放送は数時間ごとに行われる。時間間隔は各企画で判断。目安としては六時間程度
放送内容

「禁止エリアの場所と指定される時間」
 →出来るだけ離れた地点を二〜三指定。放送から二時間前後で進入禁止に
「前回の放送から今回の放送までに死んだキャラ名」
 →死んだ順番、もしくは名簿順に読み上げ
「残りの人数」
 →現在生き残っている人数。
「管理者(黒幕の場合も?)の気まぐれなお話」
 →内容は書き手の裁量で
8Classical名無しさん:07/10/20 18:33 ID:9oSxql0I
テンプレ貼り乙
そういえば過去ログって必要かなここ
9Classical名無しさん:07/10/20 20:06 ID:cPJZmQ4A
>>1
10Classical名無しさん:07/10/20 22:55 ID:YJey5Qgk
>>5修正
【確定参加者・場所・時間別一覧表】

午前 場所不定            クラモンA
昼  A-5 大樹の中腹       ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
朝  B-1 草原           阿部高和、伊吹萃香
午前 B-3 山道.            ストーム1
朝  B-4 湖右.           ムスカ、エアーマン
昼  C-3 北西部・洞窟.      いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
朝  C-3 北西部・山道      スパイダーマン
朝  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
朝  C-3 川沿い           海馬瀬人
午前 C-4 草原.           柊かがみ、ゴマモン、菊地真
午前 C-4 草原.           泉こなた、ピカチュウ、前原圭一、ピッピ
朝  D-1 城付近・上空      高槻やよい
午前 D-1 城・内部         日吉若、YOKODUNA
朝  D-1 草原           博麗霊夢、ヨッシー、KAS
朝  D-4 草原           サトシ(闇サトシ) 、古泉一樹
午前 E-2 元・草原         お覇王、霧雨魔理沙
午前 E-2 道路.           クラモンB
午前 E-2 草原.           オメガモン、双海亜美
午前 E-3 町・薬局内部      八意永琳、竜宮レナ
午前 E-3 町.             外山恒一、キョンの妹、友人
午前 E-3 町・一軒家.       フシギダネ
朝  E-4 塔内部          永井浩二、ティアナ=ランスター、永井博之、水銀燈
朝  E-5 草原             TASさん
11Classical名無しさん:07/10/21 01:13 ID:SRlX9NGY
ところで一昨日投下するて言ってた人ひとりたりなくね?
12 ◆CMd1jz6iP2 :07/10/21 01:50 ID:5VQJtStU
やあ (´・ω・`)
あのトリップなんだが、よく考えなくても#釣りなんだ
俺ともう一人ほど、眠くて一本釣りされたのかもしれない。

でも、あの三連投を見たとき、俺は、きっと言葉では言い表せない
「ktkr」みたいなものを感じて、書ききれたんだと思う。

じゃあ、ニコロワを再開しようか。
13Classical名無しさん:07/10/21 10:00 ID:yDvw7YmU
結局エアーマンムスカの予約はないってことか?
14 ◆0RbUzIT0To :07/10/21 10:23 ID:4T8oMWXE
>>13
886 : ◆G4FMDP7kWw :07/10/20 00:50 ID:jOGRt61M
じゃあ俺も続こうかな

釣りってのはこの人の事を言ってるんじゃないかと。



霊夢、KAS、ヨッシー、クラモンB予約
15Classical名無しさん:07/10/21 11:29 ID:yDvw7YmU
ああ、そっちか
すまん
16Classical名無しさん:07/10/21 12:16 ID:5VQJtStU
予約状況
◆2VgTRcP6n6:泉こなた、ピカチュウ、前原圭一、ピッピ、TASさん
◆qwglOGQwIk:エアーマン、ムスカ
◆0RbUzIT0To:霊夢、KAS、ヨッシー、クラモンB

2Vg氏が、予約延長期間ギリギリかもしれない
17 ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:17 ID:pG307kng
大変遅くなってすみません。
投下を始めたいと思いますので、どなたかいらっしゃれば支援お願いします。
18Classical名無しさん:07/10/21 14:19 ID:9rZdXW/2
支援
19friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:20 ID:pG307kng
TASは、イチローを親指で刺し殺し彼の持ち物を奪った後、参加者を探すために北へと向かった。
その途中で彼は戦利品を確認したが、武器として使えそうな物は特に無かった。
五寸釘は先端が鋭いため殺人に使えないこともないのだが、武器として使うには少し扱いづらい。
それに彼は所詮ゲーマーであり、人殺しのプロではないのだ。
ナイフのような扱いやすい刃物や鈍器、もっと言えば銃などの遠隔攻撃が可能な武器が欲しかった。
五寸釘は念のためポケットに何本か入れておく。いざという時に役に立つかもしれない。
他には、役立ちそうな道具にオミトロンという物があったが、彼にとっては必要のないものだった。
どうせ殺す相手の名前など、彼にしてみればさして重要でもないからだ。
戦利品の確認を終えた彼は、今度はデイパックから水を取り出し、未だイチローの血で汚れていた右手にかける。
やはり、いつもコントローラを握っているその手を他人の血で汚れたままにしておくのは気分が良くなかったのだ。
すぐに血は洗い流され、元の綺麗な右手に戻る。これでいい。
ついでにイチローの支給品一式はここに捨てていくことにした。食料や水も含めてだ。
地図や名簿、デイパックは一つあれば事足りる。そんなものを二人分持っていても行動の阻害にしかならない。
食料や水を捨てたのは、これも一人分で十分だからだ。
彼は最速クリアをし続けるため、一日の大半はゲームの前にいる。寝る間を惜しむどころか、飯を食う間も惜しむことさえしばしば。
そのため、一日二日の飲まず食わずには慣れており、水食料は最低限のものだけで良いのだ。

一通り荷物の整理を終えた彼は、再び参加者を探して歩き出す。
E-5からD-5へ、D-5からD-4へと、街の周りを回るように参加者を探し続けるが、一向に人の気配はない。
途中、墓のような物を見つけたが、それだけだった。
あれからかれこれ二時間は経ってしまっている。早く参加者を減らさなければならないのに。
一度街へ戻ってみるか? と、そんなことを考え始めた時だ。
五人……いや、二人と三匹を発見したのは。
20Classical名無しさん:07/10/21 14:21 ID:9rZdXW/2
支援
21friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:23 ID:pG307kng
厄介だ、とTASは思った。
百メートルほど離れた前方に見える参加者達。恐らくこちらにはまだ気付いていない。
これは一気に参加者を減らせるチャンスである。しかし、いくらなんでも数が多すぎるのだ。
相手が一人ならいい。邪魔する者がいないため、ほぼ実力で勝敗が決する。
だがこの数はどうだ。
勿論、前方の参加者達が何の力も持たない一般人ばかりで、武器もハズレばかりなら簡単に全員を屠ることができる。
しかし、そう上手くはいかないという確信が彼にはあった。
街であの魔法使いの格好をした少女を襲った時、彼は見たこともない緑色の小動物に気絶させられた。
前方に見える三匹の小動物も、そのような力を持っている可能性が高い。
この殺し合いの参加者には、彼の予想の範疇を超えた者が多く潜んでいるのだ。何ら不思議なことではない。
恐らく、ここから彼らに向かって突撃しても、今の疲労した状態では身体能力も落ちているし、肝心な武器も無いため、まず間違いなく迎撃される。
そうなれば、ますます最速クリアへの道は遠ざかってしまうだろう。
しかし、ならばどうする?
このまま彼らを見逃すのか。いや、それはできない。
あの集団……方角から推測して、街へ行こうというのだろう。
街で活動している殺戮者が彼らと相打ちになってくれれば御の字だ。これほど嬉しいことはない。
だが、もしあの集団が更に大きなものとなってしまったら。非常に厄介なことになる。
害悪の芽はなるべく小さい内に潰しておきたい。ここで奴等を放っておく訳にはいかない。

TASは改めて周囲を確認する。
前方に二人と三匹の集団。辺りは見通しの良い草原。
複数人の集団に有効なのは、不意打ちだ。一人を攻撃して他の者達が驚いている隙に、一気に全滅させる。
しかし、今の彼には遠隔攻撃ができる武器はない。この地形のため、隠れながら敵に近付いて行くこともできない。
以上のことを考えて、弾き出された結論。まどろっこしい方法だが、仕方ない。
それは、一見無害を装って近付き、騙し討ちを仕掛けることだった。

                     ○
22Classical名無しさん:07/10/21 14:24 ID:4T8oMWXE
支援
23friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:26 ID:pG307kng
もう一つのグループと分かれた後、僕達は怪我の治療や仲間探しのために街へ向かっていた。
今僕の前を歩いているのが、ここに連れてこられて初めて出会った人である圭一くん。
そしてその隣を並んで歩いている女の子が、少し前に出会ったばかりのこなたちゃん。
僕の隣には、こなたちゃんと一緒にいたピッピ、それにキャタピーのコロネがいる。
因みにコロネが今モンスターボールの外にいるのは、こなたちゃんが
『やっぱり閉じ込めておくのはかわいそうかな』と言ってボールから出してあげているおかげだ。
僕もモンスターボールの中は好きじゃないから、こういう理解のある人と仲間になれてちょっぴり嬉しい。

それにしても、前を歩く圭一くんとこなたちゃんはさっきからとても楽しそうに会話をしてるけれど、
『萌え』だの『メイド』だの僕の知らない単語が沢山飛び交っていて、何を話しているのかはさっぱり分からなかった。
テレパしいやほんやくコンニャクの効果はさっき切れてしまったから、僕達ポケモンは二人の会話に入る余地もない。
まあ、そういった便利な道具をバンバン使うわけにもいかないから、節約にもなっていいのだけれど。
『はぁ……二人の話はよく分からないなぁ……』
『僕もちょっと……』
『まあまあそう言わずに、これでお互いの信頼関係がより深まるなら良いじゃないでゲスか』
二人の会話についていけないのはピッピも同じだったみたい。
でも、コロネの言うことも尤もだ。
こなたちゃんが言ってたっけ。いざという時に皆が皆を信用できるようにって。
他愛もない話をすることで緊張も和らぐだろうし。そう考えると、悪いことじゃないのかもしれない。
「あれ、向こうから誰か近付いてきてない?」
そんなことを考えながら歩いていると、突然こなたちゃんは立ち止まってそう言った。
彼女の発言に、僕を含めた皆も斜め左の方を向く。すると、確かに誰かがこちらに向かってくるのが見えた。
「接触してみようぜ。俺達の仲間になってくれるかもしれない」
圭一くんの提案で、僕達もその誰かに近付いていき、お互いの距離はすぐに縮まっていった。
24Classical名無しさん:07/10/21 14:28 ID:HxADPuGI
25Classical名無しさん:07/10/21 14:28 ID:4T8oMWXE
 
26friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:29 ID:pG307kng
「俺の名前は前原圭一。あんたの名前は?」
グループの代表者として、圭一くんが皆より少し前に出て、その男の人に声をかける。
男の人は、初めて見る人だ。よく見てみれば、その人は何だか疲れた顔をしていたけれど、目付きがやたらと鋭くて怖い感じがした。
隣にいるピッピもやや怯えた目で彼を見ている。
もしかしたらこの人はこの殺し合いに乗っているんじゃないかと、僕はついそんなことを考えてしまった。
「TASだ……」
短い返答。この男の人はTASさんというらしい。
「TASさんか。あんたに一つ聞きたいことがある。
 俺は仲間を集めて、この糞ゲームをぶっ壊してやりたいと思ってるんだが……あんたはこの殺し合いに乗っているのか?」
その言葉を聞くと、TASさんは何の躊躇いも無くデイパックを地面に投げ捨てて、両手を上げながら後ろに数歩下がった。
彼のその行為に、僕達は呆気に取られた。
「この通りだ」
「あ、ああ、疑って悪かった。あんたがこの殺し合いに乗ってないってことはよく分かったよ。
 そこでなんだが、TASさん。この糞ゲームをぶっ壊すために、あんたも俺達に強力してくれないか?」
TASさんを危険でないと判断したのか、圭一くんが彼に強力を求めた。
仲間は多いにこしたことはないし、僕も当然それに賛成だった。
けど、どうしてか嫌な予感が僕の脳裏を過ぎった。僕の本能がTASさんに対して警鐘を鳴らしていたんだ。
……いや、大丈夫だ。仮にTASさんが殺し合いに乗っていたとしても、あっちは一人。こっちは五人もいるんだ。
そうそう妙なマネはできないはずだ。……多分。
「分かった。協力しよう」
「そうか、よし! 今から俺達とあんたは仲間同士だ。よろしくな!」
圭一くんはそう言ってTASさんのすぐ前まで近付いていき、彼との友好の証に右手を差し出す。

しかし次の瞬間、予想だにしないことが起こった。
27Classical名無しさん:07/10/21 14:30 ID:4T8oMWXE
   
28Classical名無しさん:07/10/21 14:31 ID:1UPl6asw
 
29friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:32 ID:pG307kng
「うぐあああああああああああ!!!」
TASさんと握手を交わそうとした圭一くん。その彼が、急に後ろに突き飛ばされたんだ。
圭一くんの体は僕達のいる所まで飛んできて、真後ろにいたピッピが彼の下敷きになってしまった。
「ピカ!?」
あまりに突然のことに僕は思わず困惑の声を上げた。
圭一くんが突き飛ばされた。一体誰に? 考えるまでもない。

「ピィィィカァァァ……!」
僕は咄嗟に電撃をTASさんに……いや、TASに浴びせようとする。
でもそれよりも早くTASが、僕に向けて何か……針みたいなものを数本投げつけてきた。
「ピカッ!?」
僕はすごい速さで飛んできたそれを、攻撃を中断して避けようとしたけど、その際バランスを崩して転んでしまった。
しまった! と思った瞬間にはもう遅かった。そのすぐ後にはTASの足が目の前まで迫ってきて……。

僕の体に、衝撃が走った。

                     ○
30Classical名無しさん:07/10/21 14:33 ID:jkI4oyEU
ずっとTASさんのターン!支援
31Classical名無しさん:07/10/21 14:34 ID:HxADPuGI
32Classical名無しさん:07/10/21 14:34 ID:4T8oMWXE
ウッディ!支援
33Classical名無しさん:07/10/21 14:35 ID:1UPl6asw
  
34friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:35 ID:pG307kng
まさかこれほど上手くいくとは、とTASは思った。
TASは頭の中で目の前の五人をどう始末するか脳内でシミュレートしながら、集団に接触した。
演技には自信が無かったが、前原圭一と名乗った少年は割と簡単に自分を信用してくれた。
五人もの集団だ、そこには必ず油断や隙ができる。そこに付け入れば、奴等は必ず騙されてくれると踏んだのだ。
デイパックを捨ててみせたのは、殺し合いに乗っていないように見せかけるためだけではない。
荷を減らすことで、より素早い動きを可能にするためでもあった。

握手を求めて自分に近寄ってきた少年に対し、チャンスと思ったTASはすかさず現在可能な限りのスピードを乗せた拳を放つ。
その衝撃により、少年は叫び声を上げながら数メートル後ろに吹っ飛んだ。
ピンク色の小動物がその体に押し潰されたのは、TASにとっては嬉しい誤算だった。
驚きの声を上げる彼らに対し、TASは攻撃の手を緩めない。
ポケットから五寸釘を数本取り出し、こちらに攻撃を仕掛けようとした黄色い小動物へ向けて投擲する。
辛うじて避けられるが、計算済みだ。TASは五寸釘を投擲するとほぼ同時に、自らも地面を蹴り、駆け出していた。
案の定バランスを崩し転倒した黄色い小動物の腹に、TASは渾身の蹴りを叩き込む。
その小さく軽い体は、十数メートルほど吹っ飛び地面に叩き付けられた。
これで三人を行動不能にすることに成功。残りは二人。

「コロネ! たいあたり!」
TASが残る二人を視界に捉えるのと、声が聞こえたのはほぼ同時。
青い髪の少女が足元にいた芋虫のような小動物に命令を下すと、それが予想外の速さで迫ってくる。
TASはやや驚いた表情を見せたが、それでも尚、彼の方が速い。
彼は地面に落ちていたフライパンを蹴り上げてキャッチし、それと同時に体を回転させ、
遠心力によって勢いが増したフライパンを飛びかかってきた芋虫に叩き付ける。
彼は回転を止めすぐに体勢を整えると、弾き飛ばされていく芋虫を驚愕の表情で見つめる少女に向けて狙いを定めた。
少女はデイパックの中から何かを取り出そうとする。どうやらまだ攻撃手段が残っているらしい。
だがそれならば、反撃される前に潰せば良いこと!
35Classical名無しさん:07/10/21 14:36 ID:1UPl6asw
   
36friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:38 ID:pG307kng
TASは一気に少女との距離を詰め、その頭に向けてフライパンを振り下ろす。
だがその一撃は少女が咄嗟に顔の前に腕を翳したことでガードされる。しかしTASは隙を与えず、その無防備な腹に追撃をかける。
蹴り飛ばされた少女は地面を転がり、その際彼女の手から何かが零れ落ちるのをTASは見た。

「! これは……」
TASはそれを拾い上げる。それは彼がとてもよく知っている物だった。
そう、それこそはマリオシリーズでおなじみのアイテム、ファイアーフラワー。
使用すると、手から火の玉を放つことができるようになるアイテムだ。
ゲームの中だけにしか存在しないはずのそれが、何故ここにあるのかは分からない。
だが、もしゲームと効果が同じだとすれば。

TASは間髪容れずにファイアーフラワーを口に入れる。
瞬間、全身が燃え上がるように熱くなり、だがそれと同時に何かの力が湧き上がってくるのを彼は感じた。
ファイアーマリオならぬ、ファイアーTAS、覚醒。
彼は今この瞬間、ファイアーフラワーの力により、ファイアーボールを放つことができる能力を手に入れたのだ。
更に彼は、この能力の強力さ、そして扱い方をよく知っていた。
故に、この能力を手に入れた今、TASはこの場にいる自分以外の全員を速攻で焼き殺すことができる!

目の前の少女に狙いを定め、ファイアーボールを撃ち出そうとするTAS。
彼の圧倒的な強さにより、子供達は窮地に追いやられていた。
果たして、彼らはこのままTASの手によって舞台から退場させられてしまうのだろうか。

否。惨劇を止めようと必死に抗う強い意志は、断じてそれを良しとしない。
37Classical名無しさん:07/10/21 14:39 ID:4T8oMWXE
ファイアーTASさんktkr!支援
38Classical名無しさん:07/10/21 14:40 ID:1UPl6asw
     
39friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:40 ID:pG307kng
「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
「!?」
突然の大声にTASは後ろを振り返る。
彼の視界に映ったのは、鋸を思い切り振り上げる少年、前原圭一の姿。
刹那、鋸がTASに向けて振り下ろされるが、彼はギリギリのところでその一撃を受け止めた。
馬鹿な、とTASは思った。
あの時放った一撃は、確かに目の前の少年の胸に直撃したはずだ。骨が砕けこそしないものの、相当なダメージを与えたと思っていた。
それに彼は人外ではないし、戦闘慣れもしていなさそうな、どう見ても普通の少年だ。
それがまさか、こんなにも早く立ち上がるとは思いもよらなかったのだ。
「貴様……!」
困惑するTASに向けて、圭一は言い放つ。
「TAS!! あんたが何でこの糞くだらねぇ殺し合いに乗っちまったのかはこの際どうでもいい!
 でもなぁ、これだけは言っとく!!」
圭一は大きく息を吸い込み、言った。
「あんたは俺達には勝てねぇ!! 絶対にだ!!」
「なに……?」
「聞こえなかったか? ならもう一度言ってやる!
 あんたは俺達に勝てない! あんたなんかにゃ絶対に負けねぇ!!」
一体何の根拠があって、このようなことを言っているのだろうか。
現に、この集団は今TASによって壊滅寸前のところまで追い込まれている。
そのような口を叩ける余裕など、微塵もあるはずがないのにだ。
訝しげに思うTASへ、圭一は言葉を投げ続ける。
「何故なら!! 俺達には沢山の仲間がいるからだ!
 ピカチュウもこなたもピッピもコロネも、今ここにはいないかがみも真もゴマモンもロックマンもレナも魅音も富竹さんも詩音も!
 全部、俺の大切な仲間達だ! 俺はそいつらの、仲間の力を信じてる!
 TAS! あんたにはいるか!? 殺し合いに乗っちまったあんたに、信じられる仲間がよ!!」
「!!!」
TASの表情に、明らかな動揺が浮かんだ。
40Classical名無しさん:07/10/21 14:41 ID:jkI4oyEU
燃える最速VS惨劇を打ち破る奇跡
41Classical名無しさん:07/10/21 14:41 ID:1UPl6asw
    
42friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:42 ID:pG307kng
彼は、最速クリアを行うためだけに生まれてきた存在だ。
ほぼ一日中ゲームの前で過ごし、幾度となく試行錯誤を繰り返しては一秒でもクリアタイムを縮めるため、
膨大な数のゲームに膨大な時間を費やしてきた。
それ故、彼は常に孤独だった。
最速プレイ動画を山ほど投稿し、腐るほど賞賛を浴びてきたが、彼らは観客であって仲間ではない。
最速クリアを求め続けるということは同時に、孤独と戦うことでもあったのだ。
イチローに説得された時に迷ってしまったのは、彼のその孤独によるものもあったのかもしれなかった。

だがそれでも、TASの『最速クリアを目指す』という強い意志は曲がらない。
仲間など何だと言うのか。結局のところ、それは単なる数の差だ。
数で劣るというのならば、それにも勝る意志の強さで捻じ伏せるまで!

「戯言を……抜かすな!!」
互いに押し合った状態で、端から見れば静止しているように見えたフライパンと鋸。
だが、TASの一声と共に込められた力により、その均衡は崩れることとなる。
「くっ!」
押し負けそうになる圭一も負けじと鋸に力を込め、その反動を利用し一旦後ろに飛び退く。
体勢を整え、再びTASに攻撃を仕掛けようとしたが、それは叶わず。次の瞬間にはフライパンで鋸を弾き飛ばされていた。
「! しまっ……うがぁっ!!」
TASの蹴りが直撃し、腹部に凄まじい衝撃が走る。
最初に胸に受けたものよりは威力は低いものの、それでも無視できるレベルではなかった。
吹き飛ばされ背中から地面に叩き付けられる圭一。
彼は痛みに顔を歪ませながらも起き上がろうとするが、その彼へ向けてTASは死刑宣告をするかの如く右手を突き出し、言った。
「終わりだ。死ねっ!」

TASの右手から何発ものファイアーボールが発射され。

圭一の視界が、真っ赤に染まった。

                     ○
43Classical名無しさん:07/10/21 14:44 ID:4T8oMWXE
  
44friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:44 ID:pG307kng
恐かった。あと少し気を抜いたら小便をちびってしまいそうなくらい恐かった。
僕達は突然豹変し襲い掛かってきた男に殺されかけていた。
どうして僕ばっかりこんな目に遭うんだろうかと、僕は改めて自分の運の悪さを呪った。

大体この襲い掛かってきたTASとかいう奴は明らかに異常だった。
この殺し合いに連れてこられて最初の頃に出遭ったチートミニスカートや外道少年の比じゃない。
速い。速すぎる。
TASは驚異的なスピードを武器に、五人もいた僕達を次々と薙ぎ払っていったんだ。
僕はコナタがTASに蹴られて吹っ飛ばされるところを、少し離れた位置で呆然と見た。
ケーイチの体の下からすぐに抜け出た後、僕は無意識の内に足が逃げる方向へ向いてしまったらしい。
ああ、もう駄目か。僕じゃとてもあの男には敵わない。
僕達は皆ここであいつの餌食になるんだな、と僕は漠然とそう思った。

そんな時、何とか起き上がった圭一が鋸を持って、無謀にもTASに攻撃を仕掛けたんだ。
……それを見て僕は一瞬だけ、この隙に逃げれば僕は助かるんじゃないかと、思ってしまった。
でも、それはできなかった。
ケーイチが僕のことを大切な仲間だと言ったから。
こんな臆病で、震えて、今にも逃げ出しそうになっている僕のことをだ。
そして彼は信じると言った。仲間の力を。

そんな人を見捨てて僕だけ逃げる? ……できない。
戦わなければ、ここにいる皆は殺されてしまう。そんなのは嫌だ。戦わなければ。戦わなければ。
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。

そう思う。
でも。やっぱり……恐かった。
あと一歩。あと一歩だけ。だけど、そのあと一歩がどうしても踏み出せない。
ああ、誰でもいいから僕を叱ってください。そして僕に、勇気をください。
45Classical名無しさん:07/10/21 14:45 ID:HxADPuGI
46Classical名無しさん:07/10/21 14:45 ID:1UPl6asw
 
47friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:46 ID:pG307kng
そうこうしている内にケーイチが押され始めた。
ケーイチは一旦距離を取って、再びTASに向かっていったけど、鋸を弾き飛ばされてしまった。
TASはケーイチを追撃し倒れたところで、トドメと言わんばかりに右手を突き出す。
やっぱり駄目か、と僕の中を絶望が支配した。

その時。

目にも止まらぬ速さで、ケーイチとTASの間に何かが飛び込んだ。

「!」
「ピカ、チュウ……?」
二人の顔が驚愕に染まった。いや、僕もだった。
TASの手から飛び出した火の玉は、ケーイチに命中することはなかった。
何故なら、ピカチュウがケーイチを庇うかのようにして全て受け止めていたからだ。

それを見て、僕の中で何かが吹っ切れたような感じがした。
何故かはよく分からない。不思議と恐怖も薄れていた。

「コロネ! いとをはく!」
「っ!?」
TASが動揺している隙を付くかのように、コナタが背後から奇襲を仕掛けた。
動揺に加え、あまりに突然のことで反応できなかったのか、コロネから吐き出された糸にTASは絡め取られていく。
48Classical名無しさん:07/10/21 14:48 ID:4T8oMWXE
 
49friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:48 ID:pG307kng
ああ、そうか。僕は思った。
これが仲間の力なんだと。

それに気付いた時、僕の中で消え失せていた怒りの炎が一気に燃え上がった。
許せない。
目の前で仲間を殺そうとしている男が。そして何より、逃げ続けようとした僕自身が。
ケーイチは僕達を信じてくれている。なら、僕もそれに応えなくちゃいけない。
僕はみんなを守るって決めたんだから。
幸いTASはコロネの『いとをはく』で動きが鈍っている。今なら僕の攻撃も当たるはず!

僕は指を振った。
『ゆびをふる』で繰り出される技は完全にランダムだ。この土壇場で『はねる』とか出たら目も当てられない。
運良く攻撃技が出たとしても、果たしてそれでTASを倒すことができるのかは分からない。
でも……でもそんなの関係ねぇ!
失敗を恐れて止めてしまうのは一番駄目なことだ。
やらなければいけないんだ。そして必ず、こいつを倒す!!

それに、僕は腐っても男だ。
意地があんだろ! 男の子にはっ!!





ピッピはいつもと同じように指を振り、そして。

絶大なエネルギーを持った光線が、TAS目掛けて一直線に放たれた。

                     ○
50Classical名無しさん:07/10/21 14:51 ID:HxADPuGI
51friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:51 ID:pG307kng
今までのことが走馬灯のように駆け巡る。
サトシと旅をしたこと。それで出会った沢山の仲間や強敵のこと。出会うことと同じくらいあった別れのこと。
色々辛いこともあったけど、楽しかった日々。

「ピカチュウ! しっかりしろ!」
「ピ……カ……」
誰かの声が聞こえて、僕はうっすらと目を開けた。
怒ってるような、焦ってるような圭一くんの顔がそこにあった。良かった……彼は無事だったみたいだ。
圭一くんの横には、僕のことを心配そうに見つめるこなたちゃんやピッピがいた。
TASの姿は見当たらない。誰かが倒した……のかな。
僕が気が付いたことに安堵したのか、圭一くんはデイパックから水を取り出した。
「ほら、飲んでくれ」
そうして圭一くんは僕に少しだけ水を飲ませ、全身火傷した体に水をかけてくれた。
でも、僕は多分もう助からないだろう。
エアーマンから受けた傷もまだ治らない内に、お腹を思い切り蹴られたり、全身に火の玉を受けたりしたんだ。
耐久力に乏しい僕の体は、もう……限界だった。

それでも。そうなると分かっていても、僕は圭一くんを庇った。
TASに蹴られた後、僕はほんの少しの間だけ意識を失った。
そして目を覚ました時には、圭一くんはTASに追い詰められていた。
電撃を放つ時間も、迷っている時間も無かった。
だから僕は咄嗟に『でんこうせっか』で彼とTASの間に飛び込んだんだ。

何でそこまでして彼を守ろうとしたのかはよく分からない。
でも、きっと僕は圭一くんに恩返しをしてあげたかったんだと思う。
エアーマンに襲われたあの時、圭一くんがいなければ、僕は既にここにはいなかったはずなんだから。
52Classical名無しさん:07/10/21 14:51 ID:SRlX9NGY
ピッピのしねしねこうせん支援
53Classical名無しさん:07/10/21 14:52 ID:4T8oMWXE
   
54friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:53 ID:pG307kng
「ピ…………カ……」
ああ、皆の無事を確認して安心したら、何だか眠くなってきちゃったな。
僕は、体からどんどん力が抜けていくのを感じていた。それと同時に、酷かった火傷の痛みも退いていく。
「ピカチュウ……? しっかりしろ!! 死ぬな!!」
ぼやけた視界の中で、圭一くんが必死に叫んでいる。
絶対に皆で元の世界に帰るって誓い合ったのに、早くもそれを裏切る形になってしまった。

本当にごめん。
僕は心の中で皆に謝りながら、ゆっくりと目を閉じる。
薄れていく意識の中で、僕は願った。

どうか、皆が無事に生きて帰れますように。

                     ○
55Classical名無しさん:07/10/21 14:54 ID:4T8oMWXE
  
56Classical名無しさん:07/10/21 14:55 ID:HxADPuGI
57friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:55 ID:pG307kng
TASはその時、自分の身に何が起こったのか理解できなかった。
不意を付かれ、体に粘着性の糸が絡み付いたかと思ったら、その数秒後にはどこから飛んできたのか謎の光線が直撃し、
訳もわからぬ内に吹き飛ばされていたのだ。

TASは生きていた。
ピッピの『はかいこうせん』を喰らい、遥か彼方まで吹き飛ばされても、それでも尚生きていた。
常識的に考えたら、死んでいても何らおかしくないというのにだ。
それもそのはず、彼が使用したファイアーフラワーというアイテムは、
ファイアーボールを放てるようになるのと同時に、ある程度のダメージまでなら一度だけ防いでくれる代物だったのだ。
勿論それだけで全ての衝撃を防ぐことは到底不可能な話であり、TAS自身も相当なダメージを負ってしまったのだが。

「俺は……一人だから負けたというのか……」
花畑の中、TASは仰向けに倒れた状態のまま呟く。
あの少年は言っていた。自分達には仲間がいると。そして、その仲間の力を信じていると。
少年の言葉は現実のものとなり、結果的に自分は彼らに負けてしまった。
果たしてこの調子で、本当にこのゲームの最速クリアなどできるのだろうか……?

……愚問だ。
自分は最速クリアの代名詞、TASだ。自分に最速でクリアできないゲームなど、あるはずがない!
彼は起き上がろうとする。早く次の参加者を探し出し、殺さなければ。
今までの遅れを、一刻も早く取り返さなければと思いながら。
だが。

限界だった。
彼の体が再び仰向けに倒れる。
このバトルロワイアルが始まって以来、TASは二度目の気絶を果たした。
58Classical名無しさん:07/10/21 14:55 ID:1UPl6asw
 
59friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:57 ID:pG307kng
【ピカチュウ@ポケットモンスター 死亡】
【残り50人】


【D-4 草原/一日目・昼】

【前原圭一@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:全身に軽い裂傷、胸骨にひび、腹部強打、悲しみ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、チョココロネ@らき☆すた、雛見沢症候群治療セット1日分(C-120、注射器、注射針)@ひぐらしのなく頃に、テニスボール
[思考・状況]
1.ピカチュウを埋葬する。
2.街へ向かい、薬を探す。
3.対主催思考の仲間を探す(出来れば雛見沢の仲間優先)
4.人は殺さない
5.ゲームの破壊

【ピッピ@ポケットモンスター(ピッピのゆびをふるのみで殿堂入りを目指す)】
[状態]:強い決意、悲しみ
[装備]:リーフシールド@ロックマン2(技マシン的な使い方でポケモンは使える)
[道具]:支給品一式、ほんやくコンニャク(1/2)(半分で八時間)@ドラえもん、デジヴァイス@デジモンアドベンチャー
[思考・状況]
1.もう逃げない。仲間のことは絶対に守る。
2.ピカチュウを埋葬する。
3.圭一と街に向かい、薬や仲間を探す
4.あの怪しいポケモンとトレーナーを倒し脱出
※首輪は頭の巻き髪についてます
※緑色の髪の女を危険人物と認識
60Classical名無しさん:07/10/21 14:57 ID:2Q/O1XPI
でんこうせっかで支援
61friend ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 14:58 ID:pG307kng
【泉こなた@らき☆すた】
[状態]:右腕打撲、腹部強打、悲しみ
[装備]:団長腕章@涼宮ハルヒの憂鬱
[道具]:支給品一式、DMカード(ブラック・マジシャン・ガール、ホーリーエルフの祝福)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(現在使用不可)
    コロネ@キャタピーだけでクリアに挑戦(残りHP70%)、テニスボール
[思考・状況]
1.ピカチュウを埋葬する。
2.街へ向かった後はどうしようか。
3.バトルロワイアルから脱出する

※三人はTASさんが死んだものだと思っています。
※TASさんの支給品一式、五寸釘@現実、オミトロン@現実?、初音ミク@現実、ゼットソーハードインパルス@現実、
 ピカチュウの支給品一式、テレパしい@ドラえもん(残り3粒)、ほんやくコンニャク(1/3)@ドラえもんが三人の近くに落ちています。


【D-3 花畑/一日目・昼】

【TASさん@TAS動画シリーズ】
[状態]:疲労困憊、満身創痍、気絶
[装備]:五寸釘数本@現実(ポケットの中に入っています)
[道具]:なし
[思考・状況]
1:気絶中

※カワサキのフライパン@星のカービィがTASさんの近くに落ちています。
※ファイアーフラワー@マリオシリーズの効果は、はかいこうせんにより消滅しました。
※イチローの支給品一式がE-5のどこかに放置されています。
62Classical名無しさん:07/10/21 14:58 ID:HxADPuGI
63Classical名無しさん:07/10/21 14:59 ID:4T8oMWXE
   
64 ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 15:01 ID:pG307kng
これにて投下終了です。
何だか後半に行くにつれて雑になってしまいましたが……。
感想などあればどうぞ。
65Classical名無しさん:07/10/21 15:03 ID:4T8oMWXE
投下乙!
ピカチュウが散ったか……サトシやフシギダネに会う前である意味幸せなのかもしれんね。
そしてTASさん、なんかしょっちゅう気絶して支給品失ってる印象があるww
66Classical名無しさん:07/10/21 15:04 ID:2Q/O1XPI
ファイヤーTASさんの暴れっぷりにこれは虐殺フラグ?と思いきやピッピが頑張った。
TASさんに妙なフラグが立ってる気がしないでもないが、彼はきっとぶれないと信じたい。

そういや、はかいこうせんの反動って無いのかな?ピッピの状態欄には特に疲労とか無いみたいだし。
67Classical名無しさん:07/10/21 15:12 ID:jkI4oyEU
投下乙。
フラワーの効果とはいえ、TASさんの不死身さがやばすぎる
そしてピカチュウ暁に死す
ホーリーエルフの祝福が使えれば……しかしこの非情がバトロワ
68 ◆2VgTRcP6n6 :07/10/21 15:15 ID:pG307kng
>>66
実際のゲームでははかいこうせんを使っても反動ですぐには動けなくなることはあれど、
自分自身にダメージは受けていませんので、疲労などは無いものと考えています。
69Classical名無しさん:07/10/21 15:18 ID:HxADPuGI
投下乙!
流石はTASだ。五対一で圧倒するとは。
ピカチュウ一人の犠牲で済んだのは奇跡かもしれん。
でもTASボロボロだしなぁ。どうなることやら。

あと、こいつらこのまま街に行くとなると……
なるほど。楽しみだな。
70 ◆OZbjG1JuJM :07/10/21 17:09 ID:5HKLbTtk
投下乙!
嗚呼……ピカチュウ……
TASさんが恐ろしすぎると言わざるを得ないが同時に気絶キャラ化とも言わざるを(ry

島根、とかち、ダネフシを予約せざるを得ない
71 ◆CMd1jz6iP2 :07/10/21 17:27 ID:yhW3Sxco
投下乙。
相手に死んだと思わせる。死に勝る護身なし!
TASさんは護身を完成させている!!いかん、弱く見えてきた

最近、自己リレーらしきものが多いことに気がついて反省。
そして、ガチホモつるぺったん予約します
72Classical名無しさん:07/10/21 17:34 ID:5HKLbTtk
まだ朝で予約の入ってない皆さん
朝  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
朝  C-3 川沿い           海馬瀬人
朝  E-4 塔内部          永井浩二、ティアナ=ランスター、永井博之、水銀燈
朝  D-4 草原           サトシ(闇サトシ) 、古泉一樹
73Classical名無しさん:07/10/21 17:34 ID:5HKLbTtk
朝  D-1 城付近・上空      高槻やよい

ごまえ忘れてた
74Classical名無しさん:07/10/21 18:03 ID:yDvw7YmU
投下乙!
5人の集団と渡りあうTASすげえなオイ

ピカチュウが死んだか
K1のかばった男っぷりはとてもよかったよ

そして町にはレナいるからな
祟り殺しの再来かもしれん
75Classical名無しさん:07/10/21 21:22 ID:Dqq11ktI
さすがイチローを下しただけはあるな
できればもすこし頑張って欲しいne
76 ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:13 ID:2Q/O1XPI
俺の投下のターン!
22:15からムスカとエアマンダーを投下する!
77Classical名無しさん:07/10/21 22:15 ID:4T8oMWXE
魔法カード!支援の効果を発動!
78チープトリック(1/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:16 ID:2Q/O1XPI
糞、糞、糞、糞。
忌々しい、忌々しい、忌々しいッ!
走れば走るほど巻き起こる木の葉が憎らしいッ!
扇風機に絡まってくる木の葉がおぞましくてしょうがないッ!
もうこんな場所には居たくないと懸命に走るのに、逆に木を揺らしてしまうミスが憎らしいッ!
こんな木は全部焼き払ってやりたい気持ちでいっぱいだが、ヒートマンと違って俺の竜巻では木の葉を撒き散らすのが精一杯だ。
糞、糞、糞おおおおおおおお!!!!

「はぁ……はぁ……糞ッ……!」

ようやく森を抜けた俺は腕に抱えていた男をその辺に投げ捨てると、膝を付く。
悔しい、後もう一息でロックマンを倒せたと言うのにッ!
それが頭の中に浮かんだ瞬間、何故か俺は地面をその腕で猛烈に叩きつけていた。
エネルギーの無駄だと分かりつつも、しばらくそれを止めることができなかった。
悔しいとは、なんてやっかいな感情だと思いつつも、気を収めるために何かを殴りつけるしかなかった。
79チープトリック(2/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:18 ID:2Q/O1XPI
少し気が治まった俺は、次の懸念事項である周囲の確認をする。
森を抜けた先でオタクと遭遇するかと思われたが、どうやら南を目指すと思いつつも東に方向がずれていたらしい。
この醜態を晒さずにすんだと言う意味では、このミスがありがたかった。
それから、先ほど投げ捨てた男の様子を見る。
ハァハァとか、王だとか、ラピュタといった単語を断続的に呟いている。
人間はなんて脆いんだろうと言う気持ちを抑えつつ、男を掴みあげる。

「おい、ロムスカ」
「らぴゅたぁぁ、わたしの、らぴゅたぁぁぁ……」
「おい、しっかりしろ!」

そういって俺は手で顔をひっぱたくが逆効果だったらしく、げふっと息を吐いて気絶してしまった。
えーっと、こういうときはどうするんだったけな。
俺はコンピュータ内のデータベースから類似のケースを探る。
それから程なくして、癇癪を起こして倒れたDr.ワイリー様の気付けというケースを探り当てる。
とりあえず、顔に水を掛けてと……、今度は優しく顔を叩く……。

優しく……優しく……。


そのような気付けを何度か繰り替えした末、ようやく男は目を覚ました。

「う……う〜ん」
「起きたか、ロムスカ」
「……慎みたまえ、君はラピュタ王に向かって失礼だ」
「俺の主であるDr.ワイリー様以外に、慎むべきお方は居ない」
「……君は少し礼儀を学ぶべきだよ、ロボット兵君」
「俺は雑兵のごときロボット兵ではない、ワイリー様から与えられたエアーマンという名前がある」
「失礼したなエアーマン君、所で奴らはどうした?」
「それはだな……」
80Classical名無しさん:07/10/21 22:20 ID:4T8oMWXE
 
81チープトリック(3/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:20 ID:2Q/O1XPI
俺はこれまでの経緯を話してやった。
突如変化した生物兵器とロックマンに抵抗を受けつつも、後もう一息で撃退できたことを。
そして戦闘で舞い散る木の葉によって、撤退を余儀なくされたことを。
森を抜けた俺が、ロムスカの気付けをしてやったことを。

「……なるほど、君には礼を言わなければならないな」
「そうか、早速だが頼みがある」
「どうした?」
「プロペラやボディに絡まった木の葉や蔦を取り除いて欲しい、俺は細かい手入れと言うのが苦手でな」
「……少し待ちたまえ」

木の葉を払おうと思った矢先、男が肩の調子が悪くて腕が動かないと言った。どうやら脱臼をしているらしい。
俺は男の肩に間接を無理やり押し込む、それから数分ほど男は肩が!肩が!とのた打ち回っていた。
そんなこともありつつ、1時間と少しほど掛かりながらもなんとか俺の体にまとわり付くおぞましい木の葉を払うことができた。
試しに扇風機を回してみたところ、調子よく風が巻き起こった。
これなら、戦闘には支障はなさそうだ。エネルギーも不思議な電池のおかげでまだまだ余裕がある。
さて、この男にはもう一つ聞きたいことがあったんだっけな。

「……終わったぞ」
「もう一つ教えろ、ラピュタのことだ」
「余り話したくは無いが、君には教えてさしあげよう」

先ほどは余裕が無くて聞けなかった、ラピュタについてのデータ収拾を行う。
ラピュタとは科学を極めた空中都市文明であり、一時は地上すべてを支配していたと言う。
ラピュタから放たれる最終兵器「ラピュタの雷」はソドムとゴモラを滅ぼした、あるいはインドラの矢とも伝えられる超強力な兵器らしい。
だがあるとき突然ラピュタ文明は崩壊し、消え去ってしまったと言う。
この男はそのラピュタ文明の王族の末裔であると言う。
彼はラピュタを無事発見し、再びラピュタ帝国の復活を宣言しようかという最中、この殺し合いに巻き込まれたのだと言う。
せっかくだからというわけで、願いをかなえて完璧なラピュタ帝国復活を成し遂げようという考えに至った訳であるという。
82Classical名無しさん:07/10/21 22:22 ID:4T8oMWXE
  
83チープトリック(4/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:22 ID:2Q/O1XPI
「これで私が知るラピュタの情報は全てだ、何か質問はあるかね、エアーマン君?」
「なかなか興味深いデータだった、だがお前の願いを叶えさせる訳にはいかん、死ねッ!」
「ま、まままま待ちたまえ。話はまだ終わっていない!」

俺がエアーシューターでロムスカを切り裂こうと思った矢先、突如男が話を切り出す。

「何だ、命乞いなら間に合っているぞ」
「提案だ、提案がある」
「提案……だと?」
「そうだ、私たちはあの少年少女達に加えて青いロボットや変な生物まで敵に回している
 それに君は森の中が苦手ではないのかね」
「確かにそうだが、それがどうした」
「同盟を組もうと言うのだよ」
「同盟だと……?」
「そうだ、奴らが徒党を組んで襲い掛かってくれれば君や私と言えどもひとたまりも無い」

なるほど、一理ある。

「君が苦手な森の中でも、私は普通に行動ができる。
 もしも奴らが森に立てこもられたら、君には成す術も無いのではないか?」
「確かに……」

そうだ、その可能性を忘れていた。
たとえ奴らが弱者に過ぎないと言えども、俺は奴らに弱点を見せ付けてしまっている。
もし奴らの手にリーフシールドのような武装が渡ったとすれば、想像するのも恐ろしい……。

「だが、お前じゃなくても組む相手は……」
「それはどうかな?」
「どういうことだ?」
「君や私は余りにも多くの相手に目をつけられている。彼らがそのことを誰か他人に話してみろ。
 そら、組む相手がどんどん減るではないか。私だって君とは余り組みたくは無いが、残念ながら余裕が無いのだ」
「…………」
84Classical名無しさん:07/10/21 22:23 ID:yDvw7YmU
次の規制備えるため、僕は支援だけは最後までやっておく
85Classical名無しさん:07/10/21 22:23 ID:iws0BRD.
86チープトリック(5/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:24 ID:2Q/O1XPI
言われてみればそうだ。
俺が取り逃したオタク達、ポケモンと少年、そしてロックマン達。
考えてみれば俺は、既に9人もの参加者を敵に回している。
ロムスカに言われて名簿を確認する。70人か……。
既に参加者の1/7以上は敵と言う計算になる。奴らがこのことを言いふらせば敵は雪だるま式に増えていくだろう。

「理解したかね、今君が置かれている状況を」
「ああ、不本意だが同盟を組むしかないようだな」
「そういうことだ、不本意だが私達の敵が消えるまで一時的に協力しようではないか」

しょうがない、俺はロムスカと和解することにした。
忌々しいがロックマンを撃破するためだ、正々堂々なんて言ってられる状況ではないか。
俺はロムスカと情報交換をする。
ロムスカと言う男は更に救いがたいようで、武器を失った末に他の参加者に敗れ去ったのだと言う。
このなんともいえない顔も、その男達にやられたものだと言う。
俺は自分がワイリー様に作られた戦闘用ロボットであると言うことを話した。
ワイリー様のことについて興味を持ったロムスカに、ワイリー様の輝かしいロボット工学の技術。
そして永遠のライバルであるDr.ライトに苦渋を飲まされた末、世界征服にいたった悲しい経緯を話してやった。
ロムスカはその技術力に大層驚いているようだった。当然だ。
ワイリー様は宿敵のDr.ライトさえいなければ、ロボット工学界に生まれた稀代の天才として歴史に名を残すはずだったのだから。

ロムスカと情報を交換するうち、ロムスカが興味深い話をしてきた。
どうやら俺とロムスカ、他に出会った奴らとは別々の世界、あるいは時間軸なのかもしれないと。
なるほど、ならば俺のデータベースにラピュタやオタクといった単語が無いのもうなずける。
ここに俺を呼びつけたあの道化師どもは、世界や時間を超え、俺達を拘束するほどの強大な力を持つと。
それはとても興味深いと同時、恐ろしいことであった。
たとえロックマンを倒したとしても、あの道化師どもがワイリー様の世界制服の邪魔にならないとは限らない。
俺はなんとしてでも生き残り、ロックマンを倒して興味深いデータをワイリー様の元へ届けなければいけない。
あの道化師どもは、悔しいがその後だ。
87Classical名無しさん:07/10/21 22:24 ID:yDvw7YmU
最高の支援だとは思わないかね
88Classical名無しさん:07/10/21 22:24 ID:4T8oMWXE
 
89チープトリック(6/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:25 ID:2Q/O1XPI
それから俺はロムスカに支給品を見せてやった。
俺にはエアーシューターがあるから必要ないので確認しなかったのだが、丸腰らしいこいつに働いてもらうためには必要らしい。
中からはカードが3枚、子猫の入った土鍋、首輪探知機が出てきた。
子猫の入った土鍋はねこ鍋というらしい。特に効果は無いらしいのでディパックに戻しておく。
三枚のカードはデュエルモンスターズカードと言うらしく、モンスターを召還できるカードらしい。
このような技術は知らなかった、しかしよく思い出してみればあのオタクとやらもこのカードを手に持っていたではないかと思い出す。
オタクの言う魔法とはもしかしたらこのことかもしれない。
試しに使ってみようとするが、ロムスカが制する。どうやら一度使うと一日は使用不可能になるらしい。
貴重な戦力である以上、無駄遣いはできないということらしい。

三枚のカードはそれぞれブラックマジシャン、魔導戦士ブレイカー、聖なるバリアミラーフォースというらしい。
説明書によるとブラックマジシャンは魔法使いのカードで、強力な黒魔術が使える。
魔導戦士ブレイカーはマナブレイクで魔法・罠を一つ破壊できるという。
聖なるバリアミラーフォースは、相手が攻撃宣言をしてきたとき、聖なるバリアが敵を全滅させるという。

首輪探知機は周りに居る参加者を探知することができるらしい。
これだけ便利な道具にもかかわらず、己の武装に頼りきりであったのは手痛いミスであった。
だが、戦闘中に首輪を探知したり、カードをかざしている余裕は無い。
一応同盟相手であるロムスカにカードと首輪探知機を渡すと、周りをサーチする。

すると画面にはカラーの地図が表示される。だがその範囲は狭い。
手持ちの地図と照らし合わせたところ、自分の周り一エリアほどが表示されるようだ。
だが名前は表示されないのが不便だ。
拡大縮小機能も付いているが、元々最大で半径一エリアほどしか表示されない代わり、縮小はかなり詳細である。
半径10m単位まで縮小でき、位置関係の把握には申し分ない性能だ。
90Classical名無しさん:07/10/21 22:26 ID:4T8oMWXE
  
91Classical名無しさん:07/10/21 22:27 ID:4T8oMWXE
   
92Classical名無しさん:07/10/21 22:27 ID:yDvw7YmU
魔導戦士ブレイカーにブラックマジシャンktkr支援
93チープトリック(7/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:27 ID:2Q/O1XPI
森のエリアには6つほどの固まった光点が見え、隣のC-4エリアには7つほどの光点が集まっている。
こいつらがもし取り逃がしたロックマン達だったのならば、俺達の悪評は確実に広められていることになる。
それから程なくして7つだった点は3つと4つに分かれた。3つだったほうは西へ、4つだったほうは南へと向かっている。

「……」
「どうやら、危機的状況のようだな」
「……ああ」
「少し考えがある、ここで待ってくれたまえ」
「何をする気だ……?」
「ちょっとした仕掛けだよ、仕掛け。
 すまないが、紙とペンを貸してくれたまえ」

そう言ってロムスカは首輪探知機と紙とペンを手に、森へと入っていった。
それからロムスカの行動の真意を考えるが、いまいち読めない。
程なくして、ロムスカが帰ってきた。

「待たせたな」
「いったい何をしてきたんだ」
「何、ただの挑発さ」
「どういうことだ、きちんと説明しろ」
「森の入り口に紙を巻いてやったのさ
 『ロックマンへ、エアーマンはC-3に居るぞ』とな」
「それにどういった意味が……?」
「簡単な挑発だよ、君の言う宿敵であるロックマンがこの紙を目にしたらどうすると思う?
 当然見逃すわけにはいかないだろう、君なら当然追いかけないか?」
「……だが、罠と言う可能性もある」
「そう、それが狙いなのだよ。
 こちらには首輪探知機がある、奴らの行動は手に取るように分かると言うわけだ
 森の中にある6つの点は私が取り逃した小僧に小娘達に男である公算は高い
 それに二つの点、そこにロックマンが残っている可能性は高い」
94Classical名無しさん:07/10/21 22:29 ID:iws0BRD.
95チープトリック(8/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:29 ID:2Q/O1XPI
「何故だ?」
「それは君とロックマンが宿敵だからだよ
 もし7つの点がロックマン達なら、何故南へ向かう必要がある?
 我々を撃破するべく森の周りを探索するべきだろう
 南は見晴らしのよい平原だ、周りを見渡せば我々が居ないのはすぐに分かるのに、何故か南下している」
「そうか」
「そう、ロックマン達は私が取り逃がしたあの男どもと再開したという訳だ
 南下した点は最初にとり逃した小僧と小娘に違いない」
「だが、挑発してどうなる?」
「当然君のように考え込むだろう、罠だと
 だがこちらは何も考えていない、ただの時間稼ぎだ
 せいぜい悩んで、追うなり追わないなり自由に選ばせてやるということだ
 こちらにはこれがある、馬鹿正直に追ってきたら不意打ちをしてやるだけだ」
「なるほど……」
「君は森が苦手なんだろう?これは森から相手の目を逸らす意味もある
 高い山の中なら君を妨害する草や木の葉は少ない、地形も複雑で不意打ちにはうってつけだ」
「そこまで考えていたのか……」
「当然だ、それでは行こうではないか」

この男は、見た目以上に使える相手らしい。
敵がまだまだ多い以上、使えるパートナーが居ると言うのは頼もしい。
正々堂々決着をつけてロックマンを倒し、ワイリー様の技術が優れていることを証明したかったがしょうがない。
ロックマンを倒しても新たな戦いが待ち受けている以上、こだわる必要は無し、か。




ふう、どうやら切り抜けられたようだな。少しばかり漏らしてしまうかと思ったではないか。
このカードが本当に使えるかどうかは疑問であるが、エアーマンの話によると実際にカードを使ったらしい小娘が居るとか。
この情報が確かなら相当使える品である。ならば無駄遣いするわけにはいかなくなった。
忌々しい小僧に男に小娘どもめ、ラピュタ王の名誉を傷つけたその罪、ただの罰で済むと思うなよ……。
ハァーッハッハッハ!!!
96チープトリック(9/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:30 ID:2Q/O1XPI
【B-5 森の境/一日目・午前】
【エアーマン@ロックマンシリーズ】
[状態]:ボディ一部小破、左腕で回路のショート(戦闘には支障無し)、エネルギー全快
[装備]:ウルトラスーパー電池(電池切れ)@ドラえもん
[道具]:支給品一式(水一本消費)、ねこ鍋@ねこ鍋
[思考・状況]
1.C-3山岳地帯へ向かい、状況を見る
2.他の獲物を捜しながら、元の世界にはなかったデータを集める
3.ロックマンとロール。そして俺の邪魔をした者たちは必ず倒す
4.しばらくはムスカと同盟を組み、協力する
4.優勝して元の世界に帰り、ワイリー様の世界制服計画を再開する


【備考】:首輪の代わりに動力源に爆弾が埋め込まれていることに気付きました


【ムスカ@天空の城ラピュタ】
[状態]:ちょっとひどい顔
[装備]:DMカード(ブラックマジシャン、魔導戦士ブレイカー、聖なるバリアミラーフォース)@遊戯王デュエルモンスターズ
     首輪探知機(残り電池90%)@バトルロワイヤル
[道具]:なし
[思考・状況]
1.C-3エリアに向かい、状況判断をする。
2.小僧他(ニート、ロールちゃん、富竹、ハルヒ、ロックマン、ゴマモン、かがみ、遊戯)は必ず殺す
3.しばらくはエアーマンと同盟を組み、協力する
4.優勝してラピュタ帝国の盛大なる復活を


※B-4とC-4の境に、ムスカの書いた『ロックマンへ、エアーマンはC-3に居るぞ』と書かれた紙が何枚か巻かれました。
97Classical名無しさん:07/10/21 22:31 ID:yDvw7YmU
支援
98チープトリック(10/10) ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:31 ID:2Q/O1XPI
※魔道戦士ブレイカー
攻撃力1900、防御力1000のカード、SAP。ご存知ずっと俺のターンをしているモンスター。
特殊能力はマナブレイク、魔力カウンター1個と攻撃力300をコストに任意の魔法・罠カードを一枚破壊できる。
どうやら鬼カードらしい、禁止カードだったそうな。ちなみに魔力カウンターは1個だけ。
後攻撃力が100下がらないとずっと俺のターンはできないことに注意!

※ブラックマジシャン
ブラックマジシャンガールの師匠
攻撃力2500、防御力2100の魔法使い族としては最強クラスのカード。
攻撃名は黒・魔・導(ブラック・マジック)
ガールの肥やし的存在。

※聖なるバリア・ミラーフォース
罠カード、相手が「攻撃」を宣言した時聖なるバリアが敵を全滅させる。
ちなみにモンスターカードでなくとも、参加者が攻撃の意思表示を見せた時点で効果発動します。
初期のHA☆GA戦で大活躍した。


※ねこ鍋
子猫の入った土鍋、お箸も付いてます。
今のところ子猫は寝ている。癒し効果があったりしないでもない。
大盛りではない。

※首輪探知機
首輪を探知するレーダー。
拡大は最大で半径一エリアが見渡せるほど、縮小は半径10m圏内の詳細が見える。
映画や原作と違いカラー表示で地形も表示されるなどアップグレードされているが名前は見えない。あしからず。
99 ◆qwglOGQwIk :07/10/21 22:33 ID:2Q/O1XPI
投下終了、こうしてエアーマンはまた騙される。
かなり凶悪な支給品を手にしているのに、それでも弱っちい気がするコンビなのは気のせいなんだろうか。
100Classical名無しさん:07/10/21 22:36 ID:yDvw7YmU
投下乙
エアーマンもきっとロボット三原則の上で作られているんだよ
その割には人に危害加えてるけどな

探知機とここにいるぞ!フラグ
少々死亡フラグな予感がするのは多分杞憂だな
101Classical名無しさん:07/10/21 22:48 ID:iws0BRD.
投下乙!
あれ……ムスカが楽太郎じゃなく、大佐モードだ……。
これは今後に期待せざるをえない。

しかし、エアーマンがへちょく見えるのは何でなんだろうね?
102Classical名無しさん:07/10/21 22:49 ID:4T8oMWXE
素晴らしい!最高の投下だと思わんかね!?
投下乙。
よわっちく感じるのは、きっと楽太郎のせいです。
103Classical名無しさん:07/10/21 23:30 ID:2SHbupCE
嫌ぁああああああああああああああ子猫喰われるぅううううううううううううう
104Classical名無しさん:07/10/21 23:47 ID:SZ9K3vYs
投下乙

で一言。ミラーフォース強すぎない?全滅はちょっと……かと
105Classical名無しさん:07/10/22 00:13 ID:7QfpK68w
ムスカは調子こかなきゃ強いからな・・・

>>104
同意。全滅は話の展開的にもアレだし
威力を半減して返す、とかどうよ
106 ◆qwglOGQwIk :07/10/22 06:30 ID:t5PCFdL2
やっぱりというかミラーフォースは強すぎるね。
全滅ってのも言葉のさじ加減で即死のわけじゃないけど、それでも凶悪には変わりないので修正。


※聖なるバリア・ミラーフォース
罠カード、相手が「攻撃」を宣言した時聖なるバリアが敵に向かって全ての攻撃を反射して反撃する。
ちなみにモンスターカードでなくとも、参加者が攻撃の意思表示を見せた時点で効果発動します。
初期のHA☆GA戦で大活躍した。
107Classical名無しさん:07/10/22 16:34 ID:g77tcHgg
攻撃の意思がなければいいのサ!
108Classical名無しさん:07/10/22 22:01 ID:XHjnv3xs
メンバーがカオスな割に、ニコロワって、意外と良い内容だよなあ。

LSみたいに、狂人多発か
アニロワみたいな正統派か
これからどちらに転がるか楽しみだ
109Classical名無しさん:07/10/22 22:14 ID:YjWaEzaQ
>>108
ニコロワの前に道は無い、ニコロワの後に道はできる

むしろ後続のロワに「ニコロワみたいに」と言われるくらいの独自路線でいこうぜ
110 ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:06 ID:q0I4Wbk6
ガチホモつるぺったん投下しますー
111ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:07 ID:q0I4Wbk6
「ああーっ!……いいぜ、次は俺の番……」
悩ましい声と寝言を言いながら眠る阿部さん。
「世界は貧乳から生まれた……」
良くわからない夢を見ているらしい萃香。
青空の下、眠りこける二人。すぐそばに死体×2
どう見てもやばいです。
そんな状況の中、先に起きたのは、阿部だった。
「ん……うおっまぶしっ……太陽が、もう真上か」
結構寝ていたようだな、と阿部さんは起き上がろうとする。

「ぐぅ!……やれやれ、体の悲鳴が聞こえるようだ」
数時間の睡眠では、体の回復は無理らしい。
体力はもちろん、深い傷が疼く。
咽が渇いたな、と水を取り出そうとディバックを開く
「ん、こっちは萃香ちゃんのだったか」
間違ったらしい。と、阿部は妙な液体を発見した。
「そういえば、飲料があるって言っていたな。しかしこれは……」
青。蒼。果てしなき蒼。そうとしか言えない、良いデザインのビン。
一本空けてみる。どうやら、中身も青いらしい。
「男は度胸、飲んでみるか!」
ゴクッと一気に飲み干す。

世界が歪んだ。
112ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:09 ID:q0I4Wbk6
カイジ風に風景が歪んでいき、再び倒れた。
「ど、毒だったのか?」
しかし、阿部さんは、自分の体の変化にすぐ気付いた。
「これは……」
体に、少しばかり活力が戻る。
そればかりか、全身の擦り傷が、治りかけている。
「これなら、1発はヤレそうだ」
この飲料の効果なのは明白。飲料ではなく薬品の類だったらしい。

「おい、萃香ちゃん。お前さんも、これを飲んだほうがいいぜ」
しかし、萃香は揺すっても起きない。
「しかし、このスタイル……女なのが勿体無いね」
ポーションを、もう一瓶空ける。
「せいっ!」
寝ている萃香の口に流し込んだ

「んぐ……くぁwせdrftgyふじこlp;@!!?!?!」
阿部さんに萃香は昇天させられた(非性的な意味で)。

萃香がすでに一本飲んで、封印していたことが判明したのは、その後だった。
113Classical名無しさん:07/10/23 01:10 ID:w0UtVccs
支援
114ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:11 ID:q0I4Wbk6
「宴会だ!」
萃香ちゃんは、食事と水を広げて、一人で楽しげに騒いでいる。
質素な食事だが、殺した二人の食料のうち一人分全てを広げたので、それなりに量はある。
ポーションという薬品を二人で全部飲み干し(しばらく五感を失った)
俺達の体力はかなり回復することが出来た。
軽い怪我はほぼ完治。深い傷も、僅かだがマシになり、随分と楽になった。
そしたら食欲も回復、今に至るわけだ。

「阿部、アンタも楽しもうよ」
「ああ、楽しんでいるさ。俺なりにな」
そうは言うが、死体が二つ転がっている中で、楽しくというのは無理な話だ。
せめて死体がいい男なら、話は別なんだがな。
「ところで、さっきから何してるの?」
「ん、ああ……ノートパソコンの中身を確認しようと思ってね」
キョン君の支給品だった、ノートパソコン。
何か面白いデータでもあれば、と見てみることにした。
「のーとぱこそん?」
どうやら、萃香ちゃんは知らないらしい。
まぁ、角が生えてる時点で人間じゃないらしいから、当然かもしれない。
「この中に、色んな情報が入れられるんだ。文章、音楽、動画、ゲームとかな」
「それで、何か入ってたの?」

立ち上がった画面を見る……買ったばかりのようなデスクトップ。
「それを、今から確認するんだ」
マイコンピュータから、パソコンの容量を確認する。
「うん?結構使ってるじゃないか」
まだまだたっぷり余裕はあるが、かなりの容量が、何かに使われている。
しかし、それらしきデータがどこにあるのかわからない。
男と自動車はわかっても、流石にパソコンには詳しくない。
115ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:13 ID:q0I4Wbk6
デスクトップに戻る。
インターネットを開いてみる。当然繋がってない。
「お気に入りは……ニコニコ動画(仮)ってのだけか?」
名の通り、動画のサイトだろう。
インターネットを繋げる状況になったら確認してみるか。
再びデスクトップへ戻る。
「もしかすると……」
検索をかける。探す場所は、パソコン全体。
ファイル名で検索。思いついたキーワードを検索にかける。

「当たったみたいだな」
検索ワード「nico」発見されたフォルダ「nicovideo」
先ほどのニコニコ動画ってとこのアドレスの一部だ。
開いてみると、そこにはあまり見ない形式の動画ファイルが無数に存在していた。
FLVファイル。動画の名前は全てsmのあとに数字が書かれたものばかり。
「この動画を再生するソフトは……インストールされてるみたいだな」
適当に選んで、開いてみる。

公園にありそうな、公衆トイレが映った。
「こ、これは!?」
「?」
馬鹿な、今のトイレは!?
驚く俺に構わず、動画は進んでいく。
野球場の三角ベースが映り、そして

俺が、映った。
116ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:17 ID:q0I4Wbk6
「うはー……こ、これは……」
あ……ありのままに話すぜ。
阿部が映ったと思ったら、やたらホモっぽい奴らが野球をしていた。
BLとかゲイだとかそんなチャチなもんじゃない、もっと恐ろしいものを味わったわ。
「ウホッ、なんていい男たちだ」
阿部は最初の驚きはどこに行ったのか、見入っていた。
終わった。

「なんだったのよー、これは」
「さあな。だが俺の活力は全快したよ」
確かに面白いとは思った。動画ってのがアレじゃなきゃな。
また、適当に他のを選んだらしい。
小さな女の子が映った。
「なっ!これは―――!」


「残念、幼女の動画か」
どうやら、さっきのは大当たりだったらしい。
しかし、高町なのはという紹介から始まったが、この少女があの女か?
やたら熱いソングの中、幼女のなのはと、金髪の幼女がメインに映る。
途中、いい男とイタチがいた。こっちをメインにするべきだろう。

「この女の幼女時代の記録映像かな?……うん、どうした?」
気付いたら、萃香ちゃんが何故か号泣している。
「おいおい、どうしたんだ?」
「私は、取り返しのつかないことをしたのかもしれない」
117Classical名無しさん:07/10/23 01:18 ID:w0UtVccs
幼女支援
118ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:19 ID:q0I4Wbk6
よろよろと、自分が殺した巨乳の死体に近づく。
「そうだよなあ、好きでそんな体になったわけじゃないよなぁ」
どうやら、つるぺた時期の体型を見て、仲間だったのかと後悔しているようだ。
「人間の成長は早い。無駄に熟れちまうのは、仕方のないことなのさ」
食べごろを逃せば、永遠にその時は戻ってこない。実に無情だ。
「そうだな。だが……出会いが違えば、こいつともソウルブラザーになれていたかと思うとな」
仕方が無い、一応励ましてみるか。

「俺の穴兄弟は、この戦いで既に散った。あいつを俺は忘れない」
道下とのくそみそな関係が、まるで昨日のように思い出される。
「おそらく、その女の正義は、道下のような男を守るものだった。
だが、俺たちは違う。俺たちは俺たちの道をイク。その女の道とは交わらない」

少し考えていた萃香ちゃんの表情が戻った。
「そうだな、こいつは敵だった。だが、憎い巨乳、じゃない。強い好敵手だった」
何か考えが変わったらしい。
「100年も生きられない人間は、すぐに胸に脂肪が付いて、垂れ下がって死んでいく」
かなり偏った意見だな、と思ったが、まぁ聞いておくことにした。
「この宴会に、どれだけの巨乳とつるぺたが集められてるかは知らないけど、私なりの方針を決めたよ」
「ほう、聞いておこうか」
119ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:25 ID:q0I4Wbk6
「全てのつるぺたを保護する。しかも成長しないつるぺたなら、もっといい」

俺の頭に、雷鳴が轟いた。こいつ、なんてことを考える!
「集めてどうするんだ?このゲームの性質上、最後の一人しか生き残れないだろう」
「阿部……もし、あんたでも食い尽くせない、極上の男がいたら、どうするの?」
俺でも食い尽くせないような男。考えただけで股間がはじけそうだ。
「まずは、もちろん食うさ。そして……ああ、そうか」
「そう……それを殺し尽くさなければ、私たちは生き残れないんだ」

そうか、なんてこった。
俺は、別に人を殺したいわけじゃない。男を食べたいだけなんだ。
死ぬのは、ノンケが俺のゲイボルグに耐え切れないという、言わば副産物のようなもの。
だが、もし俺が貫いても死なない、極上の男がいるならば……ぜひお持ち帰りしたい!
それに、谷口くんのようなノンケでも、長く生き残れば生き残るほど、成長するはず。
それまで仲間に加えれば、死なせずに、立派な尻を手に入れられるかもしれない。

「萃められれば、私の夢!ドキッ!つるぺただらけの大宴会を開くことが出来る!!」
「集められれば、俺の夢!ウホッ!ガチホモだらけの酒池肉林を開くことが出来る!!」

考えることは同じ。ただ、男と女、そして欲の方向性が違うだけだ。

「私は、巨乳をこれからも狩る。強い奴とも決闘する」
「俺も、良い男を狩り続ける。邪魔な女は容赦しない」

「「もちろん、全力全開で!!」」

萃香ちゃんは、このゲームに乗っているという。俺もそうなのだろう。
だから、相手を殺す気で挑む。俺も、自分の満足のために全力を尽くす。
大抵死ぬだろう。だが、手を抜くわけにはいかない。
120ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:27 ID:q0I4Wbk6
「だが……それを生き抜いたなら、話は別だ」
「この宴会のルールは殺し合い。下手をすれば私も死ぬ、アンタも死ぬ、相手も死ぬ。
だが、お互い全力を尽くし、正々堂々と満足させてくれたなら!トドメを刺す必要があるか?」

「「否、断じて否!!」」

貫きに耐えたなら、殺意ある攻撃を耐えたなら、なおかつ、相手がそれで良しとするならば。
巨乳であれ、つるぺたであれ、ノンケであれ、ガチホモであれ、良い男(女)ならば。

「「それはまさしくソウルフレンド!!」」

「まぁ、そううまく行くとは思わないけどね」
「ほとんど集められないかもしれないが、あくまで欲望を満たした上で、だからな」
そして、二人の望む結末は、やはり同じところにあるのだった。

「この宴会の主催者と、ガチで決闘したい」
「このゲームの主催者を、食っちまいたい」

優勝して、食わせてくれと頼む?決闘してくれと願う?

「「馬鹿言うな、ヤルってのは、正々堂々『強引』にするって決まってるんだよ!!」」

俺達の心は完全に一致している。最終的には主催者を食らう!(意味は違うが)
それは、優勝しての褒美ではなく、無理やりヤルってのが俺達のやり方なんだ。
その過程で、俺たちは欲望を満たす。それで、どんな犠牲が出ようとも。
「だが、どうするんだ?もし、お互いの理想を潰しかねない相手と出会ったら」
強いつるぺたなら、萃香ちゃんは自分の理想を自分で潰しかねない。
強くていい男なら、萃香ちゃんは戦いたいだろうが、俺は掘りたい。
問題なく倒せる相手は、巨乳しか残らない。
121Classical名無しさん:07/10/23 01:32 ID:w0UtVccs
つるぺた宴会支援
122ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:33 ID:q0I4Wbk6
「そうだな。強いつるぺたなら、まぁ相手の出方次第だな。
私は、宴会のルールは最低限守りたいと思っているから、戦うかもな。
弱くても強くても、いい男なら阿部、あんたに譲ってあげるよ」
意外な申し出だった。
「てっきり、俺たちで取り合いになるもんだと思ったよ」
「この巨乳女みたいに、強い女もいるだろうしね。
それに、相手も萃まって行動してるかもしれない。
そいつらと戦うことになったら、基本方針なんて守ってる場合じゃないでしょ?」

確かに、乱戦になれば、相方の獲物だから、なんて気にしている場合ではない。
気を使って命を落としていては、話にならない。
「阿部、知り合いなんだけど、死んだ人以外にいると思う?」
「道下以外にはいない。この名簿に乗ってた知り合いはあいつだけだ」
名簿?と自分の名簿を確認しだした。

「ああ、やっぱり幻想郷の奴らが来てるんだな。友人はいないけど、帰ってからの宴会がつまらなくなるし、できるだけ何人かは生かしたいところねー」
全員女らしい。まったく問題ない。邪魔しないようなら手を出すことは無いからな。
「方針も決まったし、酒が切れる前に、町で酒を飲みたいなあ」
どうやら、決闘と酒が全てらしい。
「町に行くのは賛成だ。俺もノートパソコンの充電やら確認をしたいしな」
どうやら、あまりバッテリーが残っていないらしい。
充電アダプターや、各種ケーブルなどは揃ってるので、町に行けば更なる情報を得られるだろう。
その道中で、美味しく頂ける連中もいることだろう。
「だがその前に、すべき事がある」
「なんだ?」

「そろそろ服を着よう、風邪引いちまうぜ」
以上、素っ裸の両名でした。
123Classical名無しさん:07/10/23 01:35 ID:jswXvUBg
フリーザ「私のIDは・・53万です・・ログイン制限て・・(´・ω・`)ショボーン」
124ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:35 ID:q0I4Wbk6
「なら、この二人の服を頂こう」
ついでに埋めてやろう。敵とはいえ裸で放置は忍びない。
……本音は、巨乳を晒すのが嫌だった。
そう思って、なのはの服を剥ぎ取ろうとすると、貫いた部分が輝いて見えた。
「?」
傷口に手を突っ込む。血の流れは止まったとはいえ、引き抜かれた萃香の手は真っ赤に染まった。
「これは?」
闇よりも深い、濃い黒い光。
「魔力の塊、みたいなものかな」
なのはの魔力の源泉である魔法機関、リンカーコア。
どうしようか、萃香はちょっと考えて、そして
「いだだぎまぁず」
食べてしまった。

「う゛え゛え゛え゛、なんだこりゃ」
なんだか、やけに苦しい。
ちょっとヤバイ。変な不純物でも混ざってるのかと、一度吐き出す。
なんだか嫌な部分を、疎として分離を試みた。
分離が難しい。ほとんど固着している黒い部分を除去していく。
タールのような黒い闇と、淡い、綺麗な赤い光に分かれた。
「んー、どう見ても赤い方のが良さそうかな」
また食べた。今度は、どうやら何とも無いらしい。

「人食いなんて、好きじゃないけど、これはセーフ、だよね」
最初に食ったときの台詞がぶっちぎりでアウトです。
125ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:36 ID:q0I4Wbk6
ところで、この黒いのは何だろう。
「人間の嘘吐きの部分、汚い部分、それとも……」
そして萃香は、ある答えに辿りついた。

「巨乳分かあああぁぁぁぁ!!」

投げ捨てる。あの気持ち悪い感じは、きっとそうに違いない。
それはそれとして、食べたリンカーコアは、体に溶け込んだようだ。
大気中に存在する微量な魔力を、ほんの少しずつ取り込んでいく。
萃香にだからこそわかる、魔力の萃まる様子。
萃香は、人間に魔力を萃める機関があるなんて聞いたことも無い。
だが、この女が特殊なのか、魔力持ちは全員持っているのか、特に興味は無かった。
魔力を萃める力があるみたいだし、食べといて損は無いだろう。
この機関に萃める力を使えば、魔力をそれなりに溜め込むことが出来ると思う。
とはいえ、戦闘に妖力を使う萃香にとって、魔力の使い道はあまりない。
魔力を妖力に変換することは出来るだろうが、あまり効率は良くないだろう。

萃香は、密と疎を操る能力が、制限が受けていることを痛感していた。
自分と、身近なもので手一杯。しかも全身を疎にして、霧状にすることも出来ない。
ミッシングパープルパワーなんて、巨乳への怨念で何とか使えたようなものだ。
そのために、使えるものは何でも使うべきだと考えたのだ。

服を全部剥ぎ取り、掘った穴に埋めた。
「次は、良いつるぺたに生まれ変われよ」
『はは……ありがとう』
「ん……気のせいか」
なにやら、あの巨乳女の声が聞こえた気もするが、そんなはずはない。
化けて出たら怖いので、もう一度黙祷する。
服を着る。凄くブカブカだった。穴も開いてる。どちらも主に胸が。
126ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:47 ID:JMyXZlO.
「ふん、それならこうするまでさ」
服を、全て分解し、拡散し、疎とする。
そして、使うあての無かった魔力を練りこみ、新たな形へと萃める。
その姿は、なのはがレイジングハートで変身するときと、酷似していた。

「うん、ほとんど間違いはないでしょ」
胸のところに赤いリボン。ついでに角に白いリボン。
その姿は、なのはのバリアジャケットそのままだった。
胸の辺りを関係で、昔のなのはの姿、と言うのが正しいかもしれない。

「あんたの栄光ある時代の姿、借りさせてもらうよ」
「ほう、似合ってるじゃないか」


一方、阿部さんはうどんげの服を着た。

世界は終わりを迎えようとしていた。

萃香は速攻でツナギっぽく作り直した。

世界は救われたのだ。
127ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:51 ID:JMyXZlO.
「やっぱり、この格好が一番だな」
見た目は変わらないツナギ。しかし、無意味ながら改良はされている。
魔力を練りこみ作られたツナギだが、その防御力は通常のツナギ。
どうやら、俺に魔力がないため、せっかくの防御力を発揮できないらしい。

「童貞なら、魔法使いになれると聞いたことがあるが……俺には無縁だな」
パソコンの電源を落とす前に、どれだけ動画があるのか確認していた。
膨大な数だ。全て見ていたら、このゲームが終了しかねない。
「ん、これは……?」
膨大なFLVファイルの中に、一つだけ違うものが混ざっていた。

ゲンナイさんのかくれがへのショートカット。

ニコニコ動画以外にも、繋がりそうなサイトがあるようだ。
バッテリーがほとんど切れかけたパソコンの電源を落とす。
「さて、とりあえず支給品は全部分配したし……行くとするか」
「右手に酒を!左手に決闘を!」

ガチホモとつるぺたは、決意を新たに突き進む。
欲望の果てに、二人を待っているのは、理想郷か、地獄か。



うどんげの死体を埋葬し忘れたことを、最後まで気付かなかった。
128Classical名無しさん:07/10/23 01:51 ID:X1xqz5bY
(阿部さんが)ブレザー服だからです←支援
129ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:53 ID:JMyXZlO.
【B-1 草原/一日目 昼】

【阿部高和@くそみそテクニック】
[状態]:全身に中度の怪我、体力中回復
[装備]:AK74(17/30)@現実、予備弾薬各100発@現実、傘@現実、時計型麻酔銃(現在針は装着されていません。予備針残り1本)@名探偵コナン
[道具]:支給品一式*2(食料、水一食分消費)、ノートパソコン(バッテリーほぼ消耗)@現実、E缶@ロックマンシリーズ、津田英治ブロマイド(音声付き)@大変な途中下車シリーズ
[思考・状況]
1.ネット環境を確保するため、町を目指す
2.強い、いい男を食う。死ななかったらお持ち帰り
3.弱い、いい男を保護。参加者が減り、成長したら食う
4.ソウルフレンド萃香と協力
5.萃香の獲物には手を出さない。(非常時は別)
6.見つかれば主催者でも食っちまうんだぜ
阿部さんの新たなツナギは魔力で防御力を上げられますが、
阿部さん自身に魔力が無いため、現在は通常のツナギと変わりません。

ノートパソコンに、大量のFLVファイルがありました。
ニコニコ動画の様々な動画があると思われます。
全てsm09といったファイル名です。コメントは見れません。
確認されたのは、すごく・・・おおきく掘りかぶってOPと、ネオなのはです。

インターネットのお気に入りに、「ニコニコ動画(仮)」の表示がありました。
FLVファイルの中に、「ゲンナイさんのかくれがへのショートカット」がありました。
それ以外に、情報が隠されているかは不明です。
130ふたりはヤルキュア ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:55 ID:JMyXZlO.
【伊吹萃香@東方Project(つるぺったん)】
[状態]:全身に中度の怪我、体力中回復、妖力微回復、魔力0(両方回復中)、開き直り、酒乱幼女リリカルすいか
[装備]:ミニ八卦炉@東方project
[道具]:支給品一式*3(食料、水六食分消費)、秘密の鍵@スーパーマリオワールド、E缶@ロックマンシリーズ
[思考・状況]
1.つるぺた保護。強そうなつるぺたなら戦うか考える。
2.巨乳死すべし。
3.ソウルフレンド阿部と協力
4.せっかくなので腕試し。主催者と戦いたい
5.貧乳はステータスだ!希少価値だ!
6.そろそろ酒を飲みたい

なのはのリンカーコアを食べました。魔力が生成されるようになります。
魔力の全てを、バリアジャケットの生成に使いました。
なのはのバリアジャケットを参考に作ったものです。性能は劣ります。
現在は魔力0のため、普通の服としてしか機能していません。

なのはの死体はB-1に埋葬しました。
素っ裸のうどんげは放置されてます。
殺した二人の支給品は分配しましたが、詳しい説明などは読んでいません。

なのはの黒いリンカーコアがB-2に落ちています。正体は不明です。
多分、巨乳分ではありません。
131 ◆CMd1jz6iP2 :07/10/23 01:58 ID:JMyXZlO.
投下終了。どんどんおかしくなる二人。
平日のこの時間の投下は無謀だったかもしれません。
132Classical名無しさん:07/10/23 02:09 ID:hxsoyYcU
>>131 投下乙 ソウルフレンドに思いっきり吹いて、なのはの黒リンカーコアにまた吹いたのは私だけでいい。
 そしてうどんげが死んでからも酷い扱いされているのに涙
133Classical名無しさん:07/10/23 04:18 ID:ohDMjwIA
投下乙。
意気投合しすぎだろこの二人w
ノートパソコンはやっぱり脱出フラグになるのかな?
そしてうどんげ全裸放置で涙目w
134Classical名無しさん:07/10/23 07:34 ID:9UQD7d9g
投下乙!
脱出フラグが見え隠れしつつも、そんなことは気にしない変態がすがすがしい。
そして死んでからひん剥かれたウサギ哀れwwwww
135Classical名無しさん:07/10/23 08:06 ID:PxE.L.5k
少しずつどころじゃない規模で街を目指す人が増えてるね
日が暮れて以降激戦区になっていきそうで楽しみ

そして黒リンカーコアワロタwww どう見ても冥王分です
136Classical名無しさん:07/10/23 08:37 ID:Kr8VrZHg
投下乙
何というカオスな2人

黒リンカーコア取り込むと性格黒化するのか?
137Classical名無しさん:07/10/23 10:10 ID:V7Fs6GM.
投下乙!
青色一号おおおおっ!
俺は飲んだことないが、すごい飲み物らしいな。

しかし、二人とも妙な野望に目覚めやがって……。
138Classical名無しさん:07/10/23 12:16 ID:jTLRXcA6
今だから言える。
実はアニロワ1stでゲンナイさん関連の脱出フラグを出そうとしたことがある。
139Classical名無しさん:07/10/23 18:34 ID:zghtN30g
いろいろフラグもばら撒かれて何気に重要な話だと思うんだけど俺の感想は1つ!
―――この2人は変態だw

GJ!!
140Classical名無しさん:07/10/23 18:54 ID:RXBBCj5k
>>137
キリンのヌューダとまぜてのむと、
たいりょくがかいふくするよ!たいりょくがかいふくするよ!
141 ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:17 ID:9jaQIwn.
KAS、霊夢、ヨッシー、クラモンBが出来ましたので投下します。
142才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:19 ID:9jaQIwn.
「ふーん、やる気は無いっていう訳?」
「モロチン! このKASを捕まえて殺人鬼と間違えるとはなんたる事でしょう!?
 俺はTASよりも難易度神な男! ならこんな殺し合いに乗る訳ないっていう!」

この男と会話が成立するまでかかった時間は小一時間。
最初は何を話しているか全くわからなかったが、よく聞いて暗号を解読するようにして話を聞きどうにかここまでこぎつけた。
話を聞いてみるとこの男、KASはあの主催者達と戦うべく『バグ』というものを探しているらしい。
そうなるとこの男も一応は私の仲間という事になるのだが……。
それにしても頭が痛い、ここにはこんな奴らばかりなのだろうか。

「ふぁあふぁあ、ふぇいふふぁんふぉふぉふぉふぁへおひほはふぁーへ。
 (まあまあ、霊夢さんもそこまで落ち込まないで)」
「誰のせいよ、誰の……」
「あー! 俺のご飯まで食べるなっていう!」

自分に支給された分だけでは飽き足らず、目の前の男の食料にまで手を出す恐竜。
あんたどんな胃袋してんのよ、とつっこむのもいい加減疲れたので放置する。

「ああ……早くまともな人間に会いたい」
「まともさに定評のある男、このKAS!」
「あぁ〜ん、酷いですよ霊夢さん」
『私もこの方々の仲間にカテゴリーされるのですか……』

私の呟きに反応を示す奇人、恐竜、魔法の杖。
……なんだってこんなのばっかり私の周りに集まるのだろうか。
本当にもう、勘弁してもらいたい。
143才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:20 ID:9jaQIwn.
「げふぅ、ごちそうさまでした」

KASのディパックに入っていたご飯を食べ終え、盛大にゲップをしてみせるヨッシー。
後ろでKASが口惜しそうに涙を堪えていても気にしない。
彼にとっては恐らく食欲>その他なのだろう。
……自分の分の食料だけはちゃんと確保しておこう。

「ところでマリオさん……じゃなかった、KASさん。
 お城の方から来ましたけど、誰か人とかいましたか?」

どこから取り出したのか、爪楊枝で歯をシーシーとやりながら聞くヨッシー。
態度はあれだが、聞きたい事に関しては私も同意だ。
この男がいくら奇人とはいえ、人のいるいないくらいは判別出来るだろう。
涙目になりながらも、KASはその質問に対して答え始めた。

一応、城に人がいる事はいるらしい。
永井けいこ、高槻やよいの二名。
名簿を確認してみると確かにその名前はあり、この男の認識の違いや嘘の可能性は低いものと思われる。
ただ、話を聞いてみるとその二人は完全な一般人であり、特にこれといった脱出に対しての鍵を持っていないらしいが……。

「無駄足になっちゃうかなぁ……」

利己的だとは自分でも思うが、出来れば一般人よりも何かに秀でた人がいてくれた方が嬉しかった。
例えばこの首輪を解除出来る人だとか、嫌な言い方をすれば使える人間が。

「そう! 無駄無駄無駄だああ!!
 だからでっていう、レムー! 俺と一緒に他のルートをさがんすだ!」
「……霊夢よ」

……一般人でも、こいつよりは断然マシかな。
144才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:21 ID:9jaQIwn.
「オー! ノー! 何故だレムー、でっていう!
 あのお城には何もナシング! なら他のルートをさがんす、そしてTASよりも難易度高い神になる!」

無駄にオーバーリアクションを取りながら喚き散らすKAS。
それにしてもさっきから難易度高い神だとかTASだとか一体何の事だろう。

「TASは俺の終生のラバイル! 俺はTASよりも難易度高い神って事を教えなきゃいけない!」

いや、誰に?

「ロチモン、俺のファン! モバゲーとかしてくれる人!
 あとMINTIA! あいつ最近しゃしゃりすぎだから俺が難易度高い神って事見せて凹ませなきゃならない!」

……まるで意味がわからない。
その後、KASの解り難い話を辛抱強く聞き、
どうにかTASというのがこの名簿に載っている参加者であるという事だけはわかった。
KASの話によれば、速さと技術に秀でた者で人望も厚い人物らしいが、
全てにおいて自分の方が勝っている……などと言っている。
まあKASの方が勝っているというのは嘘だろうが、その他のTASの情報が正しいものだとするならば是非とも一度会ってみたい。
恐らく、この男よりは断然話しやすいまともな人だろうし、強い人物というのならそれだけで役に立ってくれる。
仲間になってくれれば心強いだろう。

さて、得られる情報はこれくらいだろうか。
あまり収穫があったとは言い難いが、仕方が無い。

「ヨッシー、そろそろ行くわよ」
「え? もうですか?」
145才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:23 ID:9jaQIwn.
これ以上ここに留まってても何も無いし、それよりは行動あるのみだ。
目的地は城。
一般人二人とはいえ一応接触はしておきたいし、城の内部についても調べておきたい。
どうせ他に行くアテはないし、探すだけ探してみよう。

「それじゃ、あんたとはここでお別れね」
「とてつもなく残念! せかっくでっていうと会えたのに!!」

KASはヨッシーをずっと探していたらしく、一番最初に私達に向けて攻撃してきたように見えたのも、
テンションが上がりすぎてヨッシーに乗ろうとしたのが失敗しただけらしい。
ヨッシーもヨッシーで自分の知り合いそっくりなKASと別れる事に若干不満気だが、
お互いの意見が違う以上仕方の無い事だ。

「ま、死なない事を祈っておくわ」
「任せろ! 例えブルの大群が押し寄せようとも、K.K軍団による集団雷で火事になろうとも決して負けないのがこのKAS!
 そっちこそ気をつけルンバ!」

そう言い、颯爽と去ろうとするKASを見送りながら、私もデイパックを手にヨッシーに乗り込もうとする。
その時、不意に何かの影が私の前を通り過ぎ……。


私の着ていたバリアジャケットが、切り裂かれた。
146才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:23 ID:9jaQIwn.
「っ!?」

バリアジャケットの右腋の部分をばっさりと切られ、布がだらりと下に垂れる。
一瞬、呆けてその裂かれた部分を見ていたが、すぐに気持ちを切り替えて周囲に視線をやる。

「れ、霊夢さん!?」
「落ち着きなさいヨッシー、大丈夫よバリアジャケットがやられただけ」

幸い体には傷をつけられてはいないが、油断は出来ない。
レイジングハートの話によればバリアジャケットの耐久性は高いらしく、
ちょっとやそっとの攻撃じゃ破れたりしないものらしい。
だというのにここまでアッサリと切り裂かれたとなれば、相手は相応の実力を持っているに違いない。

「霊夢さん、あれ!」

ふと、ヨッシーが向いていた方向に私も顔を向ける。
いた……人間ではない、何か不気味な雰囲気を持つ小さな生物が数匹。
爪のような形をしているそれが私のバリアジャケットを切り裂いたのは明白だ。
しかし、一体何者だろうか。
小さな生物には首輪はついていないようだし、そもそもこんな生物は見た事が無い。
……だが、今はそんな事は関係ない。
あの小さな生物達はどこかケタケタと笑いながらこっちに対して攻撃する姿勢を見せてみる。
何者かは知らないが、向こうがやる気だというのならこっちも相応の対応をさせてもらおう。

「レイジングハート!」
『all right』

レイジングハートの扱い方は、KASとの戦いである程度わかった。
全神経を集中させ、魔力を込める。

「いくわよ、ディバイン……」
147Classical名無しさん:07/10/23 21:24 ID:W41xx1QE
 
148才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:25 ID:9jaQIwn.
「TASより俺の方がYahooooooooooooooooooooooooooo!!」
「なっ!?」

突然目の前にKASが躍り出て、視界から爪のお化けが消える。
しかもKASが出てきた場所はレイジングハートの矛先すぐ前。
発射体勢に入っていた故に、今更止める事もできず……。

「わはははははー!?」

レイジングハートから発射されたディバニンシューターはKASのお尻の部分に見事命中した。
その熱さと痛みによってKASが辺りを跳ね回る。
なんだか尻の部分から黒い煙が上がっているし、火傷でもしただろうが……自業自得だ。
爪のお化けを見てみると、私達の様子を見てケタケタ笑っている。

「何、笑ってんのよ!」

再びレイジングハートを構え魔力を高め、ディバインシューターを発射する。
三つの光弾はそれぞれの爪のお化けに命中し、三匹のお化けは動かなくなったがまだまだ敵は残っている。
更にもう一発食らわしてやろうと、再び魔力を込め始めたその時……。

「よし、後は俺に任せろ!」

再び私の目の前に飛び出してきたKAS。
案の定お尻の部分が酷く焼け焦げているが、そんな事はこの際どうでもいい。
俺に任せろ? あんたみたいな奴に、あいつらが……。

「そいやぁぁぁぁっ!」
「ちょ、待ちなさい!」

私の静止を聞かずにお化けの群衆に飛び込んでいくKAS。
って、ちょっと待って、何あのジャンプ力!?
常人の非じゃないわ、どうなってるの?
149才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:26 ID:9jaQIwn.
「TASより俺の方がGoooooooooooooooooooooooogle!!」

回転しながらツメモン目掛けて飛ぶKAS。
それを見て咄嗟に散るツメモンだったが、一匹だけ出遅れる。
その一匹めがけ、KASはスピンジャンプを思い切りぶちかます。
瞬間、ツメモンは動かなくなり消滅するがまだKASは止まらない。

「やっ!」

跳躍。

「ほほっ!」

更に跳躍。

「いやっふううううううううううううううううううううううううう!!」

更に更に、高く跳躍。

その勢いのままツメモンの上空まで跳び、足を抱えて垂直に落下する。
これぞ必殺! ヒップドロップ!!

「凄いです、KASさん! マリオさんみたいです!」
「……いや、何これ」

ヒップドロップは確かにツメモンに命中し消滅させはしたものの、その動きは無駄ばかりとしか言いようが無い。
そんな事をしなくても普通に近づいてパンチをしたりキックをしたりすればいいんじゃないだろうか。
ヒップドロップをする為には跳躍をせねばならず、その飛んでいる間にツメモンは幾らでも逃げられる。
そもそも、三段ジャンプをする意味がわからない。
普通に一回ジャンプしてからヒップドロップをすればいいのではないだろうか。
150Classical名無しさん:07/10/23 21:28 ID:W41xx1QE
  
151才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:28 ID:9jaQIwn.
「でっていうとレムーを傷つけようとした者達……許せん!」

シュバッ シュバシュバッ

「TASが神なら早起きは三問の得の二問目になる男、KAS!」

チャーチャチャーチャチャチャ(ポコポコポコ…)チャチャッチャチャー

気分が高揚しすぎて思わずポーズを取るKAS。
最早気分だけは英雄である。
そのまるで意味の無い行動に対して、咄嗟に身構えるツメモン集団。
てっきりただの弱い人間だと思っていた者に二人も消されてしまったのだから動揺して当然。
しかも、全ての行動が突拍子もないものばかりな為にKASの一挙手一投足に警戒を抱くのも無理はない。
本当は何も考えていないのに。

さて、ツメモンにしてみたらいよいよ風向きが悪くなってきた。
最初はただの悪戯心で霊夢のバリアジャケットを切り裂いただけなのに、事が大事になりすぎたようだ。
これはマズイ。
まだオメガモンに復讐も果たしてないし、こんなところでやられる訳にはいかない。

「さぁいくぞ、ツメツメお化け!
 貴様などこのKASにとってはクリボン、ノコノコクラスの敵でしかないって事を教えてやる!」

身構え、ツメモンに向かって突進するKAS。
それを見、こりゃかなわんとばかりにツメモンは一斉に……。

「あ! こら!!」

逃げ出した。
152才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:29 ID:9jaQIwn.
すたこらさっさと、だばだばと集団で逃げ出すツメモン。
ツメモンにとってみればただの暇つぶし、遊びたい一心での行動だったのだから殺されるのは本望ではない。
だからこそ逃げたのだが、KASにとってみればたまったものではない。
いい感じに気分も高揚し、なおかつ自分達を襲ってきたツメモンに対して怒りも募っているのである。
痛い目に遭わせないと気が済まない。

「俺から逃げる事は例えTASでも出来ない!」

そう叫ぶとKASは走り出す。
その速度は確かに大したもので、常人離れしている。

「霊夢さん、あの……」
「……放っておけないわね、追うわよヨッシー、レイジングハート」
『all right』
「は、はい! でも本当に速いなぁ……マリオさんみたいです。
 ちゃんと追えるかな?」
「あんたも足は速いでしょ、それに見てみなさい」

そう言って、霊夢が指を指す。
その先には確かにかなりの速度で走るKASの姿……だが。

「やふぅーっ!」

所々で、何故かボディアタックをしている。
153才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:30 ID:9jaQIwn.
「…………」
「わかったでしょ? 行くわよ、ヨッシー」

呆気に取られているヨッシーの背に乗り、KASを追う。
ボディアタックをしては瞬時に立ち上がり、進む方向を一瞬迷ってから再び走りボディアタック……。
普通に走れば速いというのに、ボディアタックをした結果速度は激減。
そのお陰で追えるのだが……理解に苦しむ。
まるで意味のわからない、その行為。
それこそがKASの持ち味であり、真骨頂であるのだが……。

「……才能の無駄遣い」

思わず呟く霊夢。
その言葉は、ある意味でKASの全てを表しているものだった。

【D-2 草原/一日目・午前】
【博麗霊夢@東方project】
[状態]:健康、イライラ、バリアジャケットの腋部分破損
[装備]:レイジングハート@魔法少女リリカルなのはシリーズ、巫女風バリアジャケット@巫女みこナース
[道具]:支給品一式、フリップフラップ@ニコニコキッチン
[思考・状況]
1.KASとクラモン(ツメモン)を追い、一応助ける
2.状況が落ち着き次第、とりあえず廃墟の城に行ってみる。
3.怪しそうな場所をしらみつぶしに調べる
4.怪しい人には無理のない程度に接触、無害なら適当に交渉
5.今回の事件の解決(主催者の打倒)
154Classical名無しさん:07/10/23 21:31 ID:W41xx1QE
   
155才能の無駄遣い ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:32 ID:9jaQIwn.
【ヨッシー@スーパーマリオワールド(スーパーマリオくん)】
[状態]:背中に大打撃(鞍で多少緩和)、軽く焦げた
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(食料全て消費)、RPG-7(残弾5)@GTASA、ハンバーガー(残り三個)@マクドナルド、モンスターボール(オクタン)@ポケットモンスター
[思考・状況]
1.KASとクラモン(ツメモン)を追い、助ける
2.とりあえず霊夢さんに協力
3.ボスを倒す
4.ハンバーガー食べたい……
[備考]
※ハンバーガーの残りはメガマック、照り焼きバーガー、チキンフィレオです

【KAS@KAS動画】
[状態]:怒りに燃える男KAS、お尻に火傷
[装備]:スパイダーブレスレット@東映版スパイダーマン
[道具]:支給品一式(食料全て消費)
[思考・状況]
1.クラモン(ツメモン)を追い、痛い目に遭わせる
2.でっていう確保
3.城が駄目だったので、他の方法でボスへの最短ルートを探す
4.そしてボス撃破してTASより難易度神だって事を教えてやる

【クラモン(ツメモン)B】
[状態]:健康、恐怖心(ツメモン三体分消滅)
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:KASから逃げる
2:とにかく数で勝負
3:遊びたい
4:イタズラしたい
5:オメガモンを殺したい
156 ◆0RbUzIT0To :07/10/23 21:33 ID:9jaQIwn.
以上、投下終了です。
支援ありがとうございました。
157Classical名無しさん:07/10/23 21:39 ID:9RfgJj6w
投下乙!
KAS強いなwww
本当にTASより難易度神かも
TASは気絶キャラだし
158Classical名無しさん:07/10/23 21:53 ID:9UQD7d9g
投下乙!
KASさんのハイテンションっぷりにワロタ。
そして腋復活GJGJGJGJGJ。
159Classical名無しさん:07/10/23 22:05 ID:gtgMFFDY
投下乙。
KASつえぇw
正に才能の無駄遣い。
あとでっていう自重しろw
160Classical名無しさん:07/10/23 23:00 ID:0hPdceVs
投下乙。
流石KAS!
というかこの布陣は、クラモン終了のお知らせに見えなくもない。
161Classical名無しさん:07/10/23 23:27 ID:FVsDpWLE
投下乙。
クラモンの生死によってディアボロモンフラグ解除だな
KASの追いかける速度だと増えて逆襲されそうだがwww
162Classical名無しさん:07/10/23 23:51 ID:5N.AksB2
ところで萃香が保護しそうなつるぺたとそうじゃないキャラの境界線ってどれくらいかな

キョンの妹は当然としてあとは亜美・やよい・真のアイマス勢とこなた、ロールちゃん、水銀燈
ぐらいでかがみとつかさはアウト?

アウトっぽいのが閣下、魅音、レナ、ティアナだろうか

あと東方やったことないんで東方キャラのなかで他につるぺたっているの?

163Classical名無しさん:07/10/23 23:58 ID:jkSp0Seg
>>162
>東方キャラのなかで他につるぺたっているの?

一応えーりん以外は貧乳って扱いだけど、貧乳とつるぺたの境界線がよく分からん
霊夢・魔理沙・アリスは萃夢想で面識もあるし、むやみに殺したりはしなさそうだけど(特に霊夢)
164Classical名無しさん:07/10/23 23:59 ID:RXBBCj5k
このクラモンが死ねばAのクラモンがディアボロモンになるんじゃなくて?
165Classical名無しさん:07/10/24 01:29 ID:dRoEHOu.
>>163
つるぺったんの動画でアリスもつるぺた枠だったし
つまり貧乳=つるぺたじゃない?

らき☆すた勢は、参戦してないみwikiが巨乳
かがみとつかさは普通かそれ以下だから、書き手によりそう
ハルヒ勢はアサクーラ、特盛じゃないとはいえ、ハルヒもアウトか
アイマスは閣下以外、やよい72、真73、亜美74と連番
レナは強い時点でアウトかも。
( ・3・)<戦闘力の低いハルヒが危ないね!私は空気投げで倒しちゃうよ!

阿部さんの方が、最後は食うつもりだから危険
それでも谷口なら、谷口ならきっと何とかしてくれる
166Classical名無しさん:07/10/24 01:31 ID:UGEN7fEk
>>162 残りのメンツで見るなら
 えーりん:巨乳 面識も殆ど無いので実質超一級殺害対象
 アリス:微妙 面識は多少あるが胸の大きさが微妙ライン。
   だが霊夢、魔理沙の知人ということは十分知っているはずなので交戦対象まではいかなそう。
 魔理沙・霊夢:貧乳らしい。面識十分有り。交戦対象にはほぼ確実になり得ない奴ら(特に霊夢)
 
167Classical名無しさん:07/10/24 01:42 ID:okoK//rg
あと幼女カービーも助かるな
ってかモンスターボールに入ってる言葉様も危ないんじゃ・・・
168Classical名無しさん:07/10/24 02:42 ID:bJ8floHk
境界境界って、どこぞのスキマ妖怪の話でもしてるのかと思ったw
169Classical名無しさん:07/10/24 07:04 ID:3CK3I3s.
主観だけど生存者をサイズ順でまとめ

巨乳
魅音:巨乳、余裕でアウト
えーりん:原作は置いておいて、このロワではナイスバディのようだ。アウト
ティアナ:セクハラされるだけあってサイズは十分、強さもあるしアウアウ
ハルヒ:朝比奈さんの影に隠れているが、ナイスバディ、アウト
閣下:83、ナイスバディ。アウト
---------Nice bodyの壁---------
レナ:普通サイズなのだが、13歳としては非常に発育がよろしい。多分アウト
かがみ:普通サイズ、どう転ぶかはノリ次第?
---------発育の壁---------
つかさ:貧乳、まあ見逃してもらえると思う……。
アリス・マーガトロイド:微妙、少なくとも発育はよろしくない。知り合いなので多分セーフ
魔理沙:なんとスイカからつるぺた認定されてないぞ! ひょっとしたら更に上のランクに行くかもしれん。
---------二次成長の壁---------
とかち:年齢を考えれば十分な発育なのだが、セフセフ
真:セフセフ
やよい:アイマス勢最下位、セフセフ
こなた:幼児体型
霊夢:スイカから名指しでつるぺた
キョンの妹:普通に幼女
ロールちゃん:想定年齢10歳の幼女ですし
*伊吹萃香:我らがつるぺた幼女
カービィ:幼女ですし
水銀燈:人形だし素材的にも文字通りつるぺたなのだが、強さ的にアウト。



結論:このロワ幼女or発育不良多いですね。
170Classical名無しさん:07/10/24 14:22 ID:TWdmfy8U
ちひゃーの死が酷く悔やまれるぜ・・・<つるぺた
171Classical名無しさん:07/10/24 16:02 ID:uNpW6BuI
いつの間につるぺた議論スレにwww

実は、ジョジョロワの話数を年内中に越えたらいいな、とか勝手に思ってた。

気が付いたら完結してた。
これが、キングクリムゾンの能力か
172 ◆OZbjG1JuJM :07/10/24 17:22 ID:PG7ofCMI
ひょっとしたら明日に延長になるかもしれませんです
173Classical名無しさん:07/10/24 17:44 ID:LHpgbFvw
^q^
174 ◆OZbjG1JuJM :07/10/24 22:15 ID:PG7ofCMI
どうもリアルがややきつくなって参りました
申し訳ありませんがもう少し時間を頂きます……
175Classical名無しさん:07/10/25 00:05 ID:cPxz5Iew
そういえば、チームたくさんある割にチーム名ないんだね。
176Classical名無しさん:07/10/25 00:16 ID:awkkRljQ
いいチーム名がつけられないと思う
名前をつなげただけじゃ安易だし

ただアリスピコ麿組は
「陰陽師は大変な物を盗んでいきましたチーム」
とつけられそうだがな
177Classical名無しさん:07/10/25 01:17 ID:itY5hrvM
「ホモぺったん」「楽太郎も倒せない」「とかちキャノン」
「無☆職☆王 岩男モンスターズ〜ひぐらしの憂鬱〜」
「才能の腋使い+1」「空気嫁」「鉈と兎の地雷原」
「活動家と幼女を友人に守らせる」「真っ赤な誓いの後継者」
「萌えの探求者+1」「美男?美女と野獣」「ガチ外道」
「覇王翔吼拳を盗まざるを得ない」「APE保護部隊」

考えてみたが、安直にしかならなかった
みんな心の中で思ったチーム名をつければいいんじゃね?
178Classical名無しさん:07/10/25 01:52 ID:86SRlecg
チーム名って付けられたら絶対そう呼ばなきゃいけない気がして嫌だなぁ。
179Classical名無しさん:07/10/25 07:41 ID:EWJhDZFc
>>176
既にニコニコンビという名称がついているじゃないか。
アサクーラ? +1でおk。
180 ◆0RbUzIT0To :07/10/25 18:07 ID:PV.p/It6
永井浩二、永井博之、水銀燈、ティアナ、古泉、サトシ予約します
181 ◆CMd1jz6iP2 :07/10/26 00:02 ID:haZqw1Fo
博麗霊夢、ヨッシー、クラモンB、KAS、TAS、カイバーマン、高槻やよい予約します
182Classical名無しさん:07/10/26 00:05 ID:7.s4g.IQ
TASさんとKASさん同時予約ktkr
183Classical名無しさん:07/10/26 00:13 ID:EMYiQ4ec
おー、というか本当に密集するんだな。
人数の割に舞台狭いんだよな。

でも、いつかは広く感じる時が来るんだよな。
会場・・・まこと広くなり申した・・・
184 ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:14 ID:kM8S2CVk
オメガ、とかち、ダネ投下します。ちょっくら支援よろれす
185VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:15 ID:kM8S2CVk
「……ここまで来れば大丈夫かな」
「「だと、いいんだけどな」」
 お覇王の助けで辛くも魔理沙から逃げ切った二人は、いつしか見たこともない街へと紛れ込んでいた。

『ガブモン、やっぱりさっきの人を助けに行った方が……』
『いや、俺達は行かない方がいいと思う。どんな事情があるにしろ、俺達を敵視してるみたいだしな。
もしかしたらあの人が上手くやり込めてるかもしれないよ』
『そうかなあ……』

 それにしても、とオメガモンは辺りを見回し不審そうな表情(傍目では分からないが)を作る。
 亜美の方もこの街の違和感に気付いているらしい。
「なんか嫌な所だなあ……なんでこんな気味悪いんだろ」
「「街なのに人の姿が見えないからじゃないか?」」
 姿は見えないとはいえ、多少の気配はしている。恐らく屋内に潜んでいるのだろう。
と、オメガモンは推測したがあえてこのことは言わないでおくことにした。彼女の性格からして
「まーた、そんな漫画みたいなことー」とか言いそうな気がしたからである。

「それそれ。田舎とかだったら分かるんだけど、こんな都会っぽいとこで
人っ子一人見当たらないってやっぱ変だよ」
「「だが、もしかしたら家の中にいるかもしれない。やたら目につく塔もあることだし、
何より状況が状況だしね」」
「あ、なるほど。……じゃあ、むしろこの街なら人がたくさんいるかも」
「「恐らくは」」
「じゃあそうと決まれば早速! まずあの家から調べてみよ!」
 と、亜美がそこらの適当な家を指差した。

 こういう時って普通端から調べるんじゃないかな……とオメガモンは思ったがあえて流した。
186VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:15 ID:kM8S2CVk
「こんにちわー……誰かいますかー?」
 オメガモンの後ろで亜美が小さな声を出す。
 気配云々の話は言わないにしても、どの道中にどんな人物がいるか分からないのは同じことだ。
 よって彼女よりも体格があり、かつ戦う力のある自分がもしものために先を行っているわけである。

 とはいえ亜美が言うにはそのコスプレスタイルじゃ怪しまれちゃうかも、とのことなので
(コスプレでないことを説明するのはもう諦めた)オメガモンの脇からはそっと亜美の顔が覗いている。

「ダネ……」
「うわ、可愛い!」
 少し待つと、奥からカエルのような奇妙な生物が顔を出した。首輪がついてる所を見ると誰かに支給された生物兵器というわけでもなさそうだ。

『デジモンかな? 見たことない姿だけど……』
『だったら尚更警戒を……』
 そこで自分が訝しげに黙り込んでいることに気付いたオメガモンは慌てて友好的な態度に切り替えた。

「「えっと、俺の名前はオメガモンって言うんだ。こっちは双海亜美ちゃん。
俺達、今仲間を探してるんだ」」
「ダネ、ダネダネ」
「「……キミはフシギダネっていうのか。よろしく」」
 戦いの意志がないことを示すためにオメガモンが片手……ではなく、刃をしまったグレイソードを差し出す。
 フシギダネは唸るように警戒していたものの、こちらが無害でないと分かったのか脇からツルを伸ばしグレイソードに差し伸べる。
 素直に感心しながらついでに自分もと彼の脇から飛び出そうと亜美も彼の背後から握手をしようと出てくる。
「へー、オメガモンすごーい。その子の言ってること……」

 その、刹那。
 ツルを伸ばしかけていたフシギダネの顔に、亜美は既視感を無意識に感じていた。
 いつ、どこでの記憶だったか反射的に記憶を探る。
 それはどんどん遡って行き、この島に来たばかりの……いや、それよりも前の記憶に辿り着く。
 あの不気味な生物と道化師が、少年と自分の妹を殺した瞬間……!
187VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:16 ID:kM8S2CVk
「オメガモンっ!!!」
 それに辿り着いたか否かの瞬間に、亜美は体全体でオメガモンを突き飛ばした。
 究極体といえど、サイズの縮んでおり尚且つ不意をつかれたオメガモンは吹っ飛びこそせずとも
横に倒れこんだ。

 そして、二人目の渾身の体当りが彼女の小さい体を吹き飛ばした。

 犬ほどしかない生き物の体当りによるものとは思えぬ程遠くへ吹き飛んだ亜美は
そのまま地面に叩き付けられて動かなくなった。
「「亜美ちゃん!! ……お前、よくも!!!」」
 グレイソードのしまっていた刃を出してフシギダネに斬りかかるものの、元よりそれを予測していたのか
バックステップによりいとも容易く避けられてしまう。

『そいつは死んじゃいねぇよ。まあどの道お前を殺した後で殺すがな』
 残忍な笑みを浮かべながらフシギダネはさらにオメガモンとの距離を取る。
『それよりも、今はちょっと俺の遊びに付き合ってくれよ。丁度言葉が分かるんだ』
「「遊びだと!? ふざけるな!! お前はこのゲームを……」」
『ま、落ち着け。遊びは遊びでも……』


『「弾幕ごっこ」だよ!!』




     ◆
188Classical名無しさん:07/10/26 22:17 ID:UQyu6byQ
189VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:18 ID:kM8S2CVk
『【葉符「はっぱカッター」】!』
 その言葉が終わらぬうちに、フシギダネの体から無数の葉っぱが舞い上がった。
(あの女の子の攻撃と似てる……!?)
 葉っぱは一度空中をひらひらと舞い上がったかと思うと、瞬時にその動きを様々なものへと変えた。
 まっすぐ自分へ向かってくるものが多数、残りは前方左右に螺旋を広げたり縮めたりするように動き始める。
 幸いにもフシギダネ自身のわざを少しアレンジして連発してるだけの攻撃のため、穴は多い。
 本家幻想郷の皆さんからすれば「この程度ならチルノでもかわせる」といったところだろう。
 
 しかしオメガモンは弾幕の経験が殆どない。
 先ほどの魔理沙の攻撃は弾幕ごっこの類と言うには程遠いものであるし、何より面と向かって対峙はしていない。
 弾は空中を、オメガモンがしゃがんでもぎりぎりぶつかってしまう高さを飛ぶため倒れている亜美は無事だろうが、オメガモン自身は弾と弾の隙間を縫って動くしか手段がない。
 強引に本体につき進もうにも避けやすい代わりに一発の威力がそこそこあり、あの量では本体に辿り着く前にこちらが戦闘不能になってしまう。
 かといってこちらの攻撃で振り払おうにも、攻撃のモーションの間に払った弾以上数の弾が襲いかかる。
(ガルルキャノンもこれじゃ使えない……ん?)

 ふと気付くと前方から飛んで来る葉の弾数が減りつつあるように見える。
(弾切れか? 何にせよ、今のうちだ!)
 半数以上に減った弾の合間を軽く抜き去り、一気に距離を詰める。
 こちらも多少のダメージを食らっているものの、このくらいの動きには支障はない。
 しかし、相手は焦るどころか未だに余裕の笑みを浮かべている。
 
 この状況でこんな表情をする奴がやることとなど大方予想がつく。隠さないということは感づかれても差支えが無いということ。
(ダメだ! アイツ、まだ何かやるつもりだ!)
 太刀の届く範囲内に来たところでオメガモンは再び後ろに飛び、先程と同じ距離を取った。奴とて体力は無限ではないはず。
あれだけ広範囲にとどくような攻撃を連発すればいつか底が尽きるはずだ。確実に倒すなら、その隙を突くしかない。
190VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:18 ID:kM8S2CVk
『分かってるだろうが、まだ俺のターンは終わっちゃいないぜ』
 フシギダネは不適な笑みを隠さぬまま、背中の球根を掲げるように体を屈める。
『今度のは俺のオリジナルだ。ちょっくら練習台になって貰うぞ』
 そして、二つ目の弾幕が彼の球根から飛び出した。



『【種祭「プラントカーニバル」!】』



 先ほどの葉の弾を越すほどの数の種はオメガモンを取り囲むように散り散りになったかと思うと、
次々とその身を破裂させ様々な弾を放ち始める。
(なんだ……これは!)
 前方の種が破裂し、そこから飛び出た細いツルが猛然とオメガモン目掛けて向かってくる。
 一瞬の動揺を振り払い、すんでの所で避けたかと思うと今度は別の方向からオメガモンに構わず一直線に伸びていたツルに直撃してしまう。
(くそっ、このツル……体力を吸い取るのか!)

 先ほどと同じく一弾一弾の威力は微々たるものである。だが、ホーミング性能を持つツルに加え一定の方向に伸びるだけのツルが混じっただけで攻撃の回避を困難なものとしていた。
 それに加え破裂する種の中には先ほどの速い葉の弾を放つものまであり、その弾も先ほどの二つの種類がある。
 つまり、それぞれが性能の違う四種類の弾の軌道を予測・把握して動かなければならない。これがフシギダネが休息を取る間、少女と男を襲った時に使った「やどりぎのタネ」を元に考案していた最初のオリジナル弾幕だった。

(ダメだ……! とてもじゃないが、軌道を飲み込むまでに体力が持たない!)
 ホーミングを避けたかと思えば直線起動の葉が襲いかかり、視界に広がる弾の軌道をようやく把握したかと思えば遅れて送り込まれた新しい弾が彼の予測を混乱させる。
 このまま回避に徹していればただ自分の体力が削り取られてゆくだけなのは明白だった。だとしたら、もう対抗手段は一つしか残っていない。
(……イチかバチかだ。相手の弾に紛れて接近する)
(距離からしたら、あいつの所まで持つかどうか分からない。だけど、これしかないな)
191VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:19 ID:kM8S2CVk
(行くぞ!!)
 弾の密集地帯をあえて狙い、オメガモンが一直線に駆け出した。
 無数に飛び交う弾がオメガモンの体を包み、一気に体力を奪う。しかし、それでもオメガモンは止まらなかった。

(まだ……足はやられてない! 行ける!)
 ウォーグレイモンの頭を模ったグレイソードを構え、弾幕の終点で驚愕の表情を浮かべるフシギダネに狙いを定める。

「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 咆哮と共に刃が小さな体を切り裂き、一瞬で弾幕勝負は終わりを告げた。




──はずだった。


『悪いが、最初からこれが狙いだ』
 球根から放たれる弾が急に止まり、変わりに眩い光が集まり始め──


(避けき──)


 外に出たその瞬間から集め続けていた太陽光を圧縮した強烈な光線が、大きな体を焼き尽くした。





192VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:20 ID:kM8S2CVk
 至近距離から限界を超えかねない勢いで溜めた最大出力の『ソーラービーム』が敵を貫くと同時に、フシギダネの体に一気に大きな疲労の波が押し寄せてきた。
(ッ……成功したのはいいが、毎回これじゃ体が持たねぇな……あいつみたいな相手でも『切り札』を使わず
戦闘不能に追い込めるくらいにゃ改良しねぇと……)
 一歩歩くごとに視界が歪む。先ほど気絶させた少女も始末したかったが、この状態では葉っぱカッターで喉笛を裂くこともできなさそうだ。

(休んだ後で始末したいとこだが……まあ俺が目を覚ました頃には逃げちまってるだろうな……まあ仕方ない、一人しとめただけども僥倖としておくか)
 ふらつく体を引き摺り、なんとかベットの下に潜りこむと同時に広がる眠気に抗えるはずもなく、フシギダネは再び眠りに戻った。




──こうして

 ひとつの弾幕ごっこの後には

 一人の眠り姫と一匹の眠れる獣しかのこりませんでした。

 そのどちらが先に目覚めるかは

 まだ、分かりません。
193VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:20 ID:kM8S2CVk
【E-3 町/一日目 昼】
【双海亜美@THE IDOLM@STER】
[状態]:腹部強打、気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、妖精の剣@ドラゴンクエストシリーズ
[思考・状況]
1:???
2:オメガモンについていく。
3:もう、泣かない。何があっても生きる。
4:魔理沙は何とか後で説得する
5:人は絶対に殺さない
※亜美はオメガモンのことをコスプレした人だと思っています。デジモン等の詳しい説明はまだ行っていません。
※第一放送を聞き逃しました

【E-3 町・一軒家/一日目 昼】
【フシギダネ@ポケットモンスター】
[状態]:腹部に切り傷、疲労大、ねむり
[装備]:バールのようなもの@現実
[道具]:支給品一式、白菜@テニミュ、ルイージの帽子@スーパーマリオワールド、
弾幕の作り方@東方project
[思考・状況]
1:眠って疲労回復。出来れば放送前には起きたい
2:起きた時に亜美がいれば殺害する。深追いはしない
3:出来うる限り参加者を殺し生き延びる ※TASが死んだと思ってます
※弾幕を開発中のようです
194VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:22 ID:kM8S2CVk
※弾幕について
【葉符「はっぱカッター(EASY)」】
はっぱカッターを弾幕にしたもの。ホーミング弾と螺旋状弾がある。
弾のスピードはそこそこだが、量は少ない。初めて作った弾幕のため結構しょぼい。消耗は普通。
頑張れば一般人でもなんとかかわせる。

【種祭「プラントカーニバル」】
やどりぎのタネとはっぱカッターの複合弾幕。無数の種を飛ばし、さらに空中で炸裂した種は四種類の弾に変化する。
1.ホーミング性ツル……ぶつかるとドレイン効果。スピードはちょっと遅いが正確。
2.ランダム直線式ツル……実は二又。ホーミングよりは速い。
3.ホーミングはっぱカッター……スピード速め。ツルより威力は高い。
4.ランダム直線式はっぱカッター……スピードは一番速い。一つの種につき五連射する。
どの弾が出るかを操作することはまだ出来ない。弾幕初心者にはきついが経験者や超人ならそこそこいける。
今のとこ消耗大。改良中。

【超ソーラービーム(仮)】
単なる最大タメソーラービーム。ターンでいうと5〜10ターンくらい溜める。
タメながら攻撃ができるがタメ中に攻撃を受けるとタメが解除されるのが弱点。
弾幕に応用できるよう改良中。消耗大。もちろん夜は使えない。早朝と夕方はタメが遅い。昼だからこそ出たとも言える。

【オメガモン@デジモンアドベンチャー 死亡】
【残り49人】
195Classical名無しさん:07/10/26 22:22 ID:UQyu6byQ
196VS.動かない大森林(EASY) ◆OZbjG1JuJM :07/10/26 22:22 ID:kM8S2CVk
遅れて申し訳有りません。これにて投下終了です。
スター(サン)ライトブレイカーの後継者を出したくてやっちゃいました。昼限定だけど。
なんかダネがひきこもりキャラになった気がする。

あと今しがた気付きまして……
(休んだ後で始末したいとこだが……まあ俺が目を覚ました頃には逃げちまってるだろうな……まあ仕方ない、一人しとめただけども僥倖としておくか)
   ↓
(休んだ後で始末したいとこだが……まあ俺が目を覚ました頃には逃げちまってるだろうな……仕方ない、一人しとめただけでも僥倖としておくか)  

です。

197Classical名無しさん:07/10/26 22:31 ID:UQyu6byQ
投下乙!
オメガモンよぅ、EASYぐらい気合い避けしようぜ。大きく動かなければ安全なんだから……。

あとスペカGJ
198Classical名無しさん:07/10/26 22:32 ID:OHXEgjdE
投下乙! オメガモンが散ったか……とかち悲惨だな。
フシギダネもかなり凶悪マーダー化したし、町怖すぎワロタw
199Classical名無しさん:07/10/26 22:34 ID:1M0DzIrY
投下乙
おおっとここでオメガモンが退場か
ピエモンがいることもあって生き残るかなと
思っていたがこれは意外
そしてフシギダネが強くなってる
こっちも強いマーダーになりそうだ
200Classical名無しさん:07/10/26 22:42 ID:CpVsbc0w
投下乙。
フシギダネつえぇwww
弱体化していたとはいえオメガモンを下すとは。
しかしこれで殺害数ランキングトップにポケモン勢が二人入ることになるんだよな。
正にカオス。
201Classical名無しさん:07/10/26 22:49 ID:dts.6qEY
投下乙!
オメガモンまさかの退場……。
魔王といい島根と言い、強キャラでも油断すると一発で逝くニコロワらしさがたまらない。
202 ◆0RbUzIT0To :07/10/26 23:25 ID:OHXEgjdE
愛媛兄弟、パンツ、ジャンク、闇サトシ、マッガーレが出来ましたので投下します。
「ようやるわ、あんなん」
「確かに、労力の無駄遣いだとは思うけどねぇ」

石階段に座り、視線の先の光景を見てそう呟く一人の怠け者と一体の人形。
あらかたの情報交換を部屋で終えた後、一行はひとまず塔の外へ出る事にした。
浩二とティアナを襲った襲撃者がいる可能性もあったが、
最速クリアをすると豪語していた彼の性格を考えるにその可能性は低いものだろうという結論に至った。
探し人がいる以上、一ヶ所に留まる訳にはいかないし死んでいた少女も埋葬がしたい。
前者に関しては全員の意見が一致したものの、後者に関しては二名が異論を唱えた。

無論、この石階段に座っている二人である。

「私は単に意味の無い事をしたくないだけなんだけれど、あなたはどうしてなのかしらぁ?
 人間はこういう時、哀悼の意を表したりするもんじゃなかったの?」
「いや、疲れるやろ」
「……そりゃそうだけれどねぇ」

思わず脱力をする。
浩二の言っている事は至極真っ当……といえるかどうかはさておき、このような殺し合いの場においては正常な思考のように思える。
モラルの問題はさておき、埋葬をする為に穴を掘る作業などというのは体力を無駄に消費するだけだ。
現に、水銀燈が博之から得ている力も微々たる量だが減ってきている。
だが、問題は浩二が決してそういう考えを持って作業をしないと言っている訳ではないという事だ。
単に怠けたい、死体に触るのが嫌だからという理由で作業を断っている。

「……あなたって本当に根っからの駄目人間ねぇ」
「っさいのぉ」

博之からある程度聞いていたとはいえ、流石の水銀燈もまさかこれ程とは思わなかった。
精々真紅の媒介である眼鏡の少年程度だと思っていたが、あの少年など足元には及ばない。
あんな少年でも真紅の腕を直したりする事が出来た以上、浩二と同格と扱うのは失礼というものだろう。

それにしても永井先生、言われたい放題である。
「そんなん言うんやったら、飴やらんぞ」
「別にぃ、いらないわよそんなもの」

乳酸菌が入ってるならともかく、と言って水銀燈は顔を顰める。
浩二が取り出したのはスーパーなどで販売されている何の変哲もないただの飴だ。
甘くてクリーミーなものらしく博之と二人で分け合っていたが、到底役立つものではない。
浩二に支給されたものは、この飴と博之が拾った臭い鍵、そして三枚組みのカード。
その内一枚は使用してしまったものの、まだ二枚は未使用……なのだが。

「本当、使えないわねぇ」

更にその内の一枚は他の三枚のカードが揃わないと使用が出来ないものらしい。
究極の龍だが何だか知らないが、そんな使いにくいものよりは手軽に使えるそれなりの力のカードの方がよかった。

「まぁそう深く考えんなて、なんとかなろうが」

飴を口の中で転がしながら、楽天的に言い放つ浩二。
その言葉を聞いて水銀燈は深く深く、ため息を吐いた。

ティアナは十分役に立ちそうだが、この男ばかりはどう考えても役に立たない。
むしろ足手まといになる可能性が高いのではないか。
一瞬博之との契約を破棄して他の者と手を組もうかと考えたが、それはそれで危険だろうと思いとどまる。

「全く、冗談じゃないわぁ」

ローゼンメイデンシリーズの第一ドール、
つまりは長女的な役割を持つ水銀燈からしてみれば浩二のような駄目兄貴というのは考えられない。
恐らく、博之も苦労をしたのだろうなと考えながら、水銀燈は再び深いため息を吐いた。
……乳酸菌が欲しい(苛々を鎮める的な意味で)
一方、こちらは穴を掘っている博之とティアナ。
兄に比べて普通の感性を持っている博之と同じく一般常識は持ち合わせているティアナ。
二人は黙々と文句も言わずにただひたすらに穴を掘る。
二人にとって、今埋葬しようとしている少女は全く関係の無い赤の他人。
わざわざその女性の亡骸を背負って塔の内部からスコップを持ってきたりする義理は無い。
そんな事、ただ無駄に体力を浪費するだけだ。
だが、それを見過ごして放っておける程二人は冷たい人間ではなかった。

「ああ、そういや」
「え?」
「すまんかったの、色々と世話になったみたいで」

突然の発言に目を丸くするティアナ。
数秒考えた後、ようやく何を指して言っているのかわかった。

「いえ、一般人を保護するのは義務ですし、当然から……」

管理局の人間として、機動六課の人間として、そして人として。
このような状況で力の無い者を保護するのは当然。
そう考えているからこそ、最初に出会ったあの殺戮者から浩二を守り通したのだ。

「いやぁ、義務やいうてもしんどかったやろ……あいつの相手は」
「……まぁ」

保護は義務であり、その対象がいかなる人物であろうともしなければならない事だ。
それは正論で、確かにその通りなのだが……。
対象があれでは、保護のし甲斐というかそういうものが稀薄になる。
勿論、保護する見返りを得たいという訳ではないのだが……。
206Classical名無しさん:07/10/26 23:29 ID:NR6Vu9WI
 
ただ、そんな彼でも一応役に立ったというかそこまで駄目人間である訳ではない、とティアナは思いはじめている。
この女性を殺した犯人……認めたくは無いが、恐らくはあの鋏を持っていた少女だろう。
博之と水銀燈もその少女と会い、声をかけられた所を見たのだからほぼ確定だ。
あの時、ティアナは少しだけ冷静さを失っていたのだろう。
浩二との会話による苛立ちや、この状況に対する不安感が心のどこかにあったのかもしれない。

だが、浩二は違った。
あの少女が犯人であると見破り、後を追おうとした私を引き止めた。
結果的に、私は少女を追う事なく危険な目に遭う事は無かった。
……単に浩二が一人になるのを恐れていたという可能性もあるのだが、それは置いておこう。

「それにしても魔法使いなぁ……正直、普通やったら信じられんけど。
 俺もここで色んなもん見たから本当にありそうや思うわ」

先の情報交換において、積極的に話し合いをしていたのはこの二人と水銀燈である。
残る一人の怠け者は適当な場所で寝転がって仮眠を取っていた。
その情報交換の際、話題に上がったのがティアナの世界――ミッドチルダに関する話。
永井兄弟や水銀燈がいた世界とは、文字通り別世界の話だったが博之と水銀燈はそれをあっさりと受け入れた。
本来なら信じられないようなその情報も、こんな状況では信じるより他ない。

「で、そのなのはさんって人はめちゃめちゃ強いんか」
「はい、私なんかよりもずっと、比べ物にならないくらい」

博之の問いにティアナは間髪入れずに答える。
才能、経験、その他全てにおいて高町なのはは完璧である。
空戦S+ランク、空戦部隊のエースオブエースの二つ名は伊達ではない。

「一対一では絶対に負けない人です、誰にも」
「……なんかおっかなそうやの」
少し顔を引きつらせながら笑う博之を見てティアナは苦笑した。
確かにおっかないかもしれないが、一緒に行動出来ればこれ以上心強い人はいない。
なのはに勝てる人間なんて、いるはずがない。
もしいるとしたら……。
それは、恐らくティアナがどう足掻いても勝てないような人物なんだろう。


……それにしても、とティアナは思う。
ここまで話して博之が非常にまともで常識のある一般人である事はわかった。
だが、それならどうして……。

「あんなのがいるのかしら……」

振り返り、自分が今まで保護してきたチンパンジーを見る。
彼は今、一心不乱に穴を掘っている博之の実の兄らしいが、兄貴らしさというものは全くといっていいほど感じない。
ティアナにとって兄弟――兄とは、弟や妹の手本であり目標だと思っている。
自身にしてもそうだし、スバルの姉・ギンガを見てもそれは正しいものだと思うのだが、
浩二を見ている限りあれはどうやっても手本にも目標にもなりそうにない。
実際、博之に尊敬しているかと聞いてみたところ、「全くしていない」という答えが返ってきた。
当然だろう。

「……反面教師かしらね」

悪い手本というものがある。
きっと、あのチンパンジーは博之にとって反面教師的存在なのだろう。

浩二くん、言われよるな(YC的な意味で)
209Classical名無しさん:07/10/26 23:33 ID:CpVsbc0w
 
その後根気強く作業をした結果、ようやく人一人が入れるような穴を掘る事が出来た。
女性の亡骸をその中に入れ、再び土をかぶせる。

「ジーコ!」
「言われんでもわかっとるが……」

博之の声に、浩二と水銀燈もその場に近づく。
そして、浩二と博之は手を合わせ瞳を閉じ、奇妙な呪文を唱え始めた。
一瞬、ティアナは一体何をしているのかと不思議に思ったが、
二人に聞いてみるとこの奇妙な呪文のようなものは二人の世界での死者を弔う言葉らしい。
名前すら知らない人物だが、髪の色といい目の色といい恐らく日系、恐らく永井兄弟と同じく仏教を信仰する人物なのだろう。
一応、ティアナと水銀燈も形だけではあるが手を合わせ瞳を閉じ、土の下に眠る人を追悼した。

ただ、悲しいかな眠れる人物はカトリック系の学校に通う女学生。
般若心経で無事成仏出来たかどうかは定かではない。


ほんの心ばかりの葬儀を終えた後、四人は食事を取りながら今後どちらへ進むかについて話し合いをした。
勿論というべきか、浩二は聞くだけで積極的に会話には参加しない。
ただ、いちゃもんだけはつける。
そっちの方は遠いだとか、寒そうだとか、怖そうだとか。
だから発言する度に博之に叱られ、ティアナに詰られ、水銀燈に罵倒されたのは仕方のない事と言えよう。

以後、不貞腐れてごろりと横になる浩二を置いて三人だけでの会議が滞りなく進む。
そしてその結果、とりあえず城方面へと向かう事が決定された。
北の大樹や北西の雪原地帯なども気になったが、ひとまずは比較的近い場所に向かう事にしたのだ。
211Classical名無しさん:07/10/26 23:33 ID:NR6Vu9WI
  
「おい、行くぞジーコ」
「うっさい、お前らだけで勝手に行け……」

立ち上がり、すぐにここを出立しようとする博之達を尻目に未だ横になっている浩二。
不貞腐れている、最早ただの子供である。
……30手前なんだぜ、これで。

「いいじゃない博之、そんなの放っておけばぁ?」
「不貞腐れるのはいいけど、ちゃんとついてこないと本当に置いてくわよ?」

そして、勿論そんな彼に同情の手を差し伸べる者など一人もいない。
当然だ。どんな聖人君子だって彼に同情なんてしないだろう。
だが、その当然な事が矢張りこのチンパンジーにとっては不満なようで……。

「ふん、ええわそうやって博之にばっか肩入れして。
 博之なんか俺がおらんかったらなんもでけへんねんぞ!」

そう言ったかと思うと、おもむろに立ち上がり三人が向かおうとしていた方向とは別方向に歩き出す。

「ちょっと、どこ行くつもり?」
「知らん!」

まさかこんな些細な口喧嘩が原因で本当に別れるつもりなのだろうか、とティアナと水銀燈は目を疑うが、
博之だけはこんな状況にも慣れているのか冷静に対処をする。
流石に本気ではないだろうがこいつならやりかねん、と去っていく浩二に近づき、
なんとか引きとめようと肩に手をかけ、戻るように促した時。


視線の先に、腕に装着した銃のようなものをこちらに向けている少年を見た。
213Classical名無しさん:07/10/26 23:34 ID:UQyu6byQ
「下がりなさい、博之!」

瞬間、水銀燈が前に躍り出て翼の盾を広げる。
ああ、また力吸われよる……と段々慣れてきた脱力感を感じながら博之は浩二を強引に抱きとめてその盾の中へと身を潜めた。
そして、それとほぼ同時に少年が向ける銃口から光の弾が発射され、盾に阻まれて消滅する。

「あ、ありがとう水銀燈!」
「あんたに死なれちゃ困るのよ、それよりわかってるわね?」
「おう、任せとけ! 薬草食いまくっとくわ!」

盾を解いた水銀燈と博之との間で短い会話が為される。
襲撃者は正体不明の銃のようなものを持っている為、到底博之の敵うような相手ではない。
ならば博之に出来る事はなるべく邪魔にならないように後ろに下がってとにかく薬草を食うのみ。
水銀燈に更なる力を与える為にも、自分が前線に立って戦うのは得策ではない。

「あんたも博之さんと一緒に後ろに下がってなさい! 面倒見れる自信無いからね」
「め、面倒ってなんぞ!?」
「いいから! ほら、早く行って!」

倒れこみ、おどおどとしていた浩二の尻を蹴って逃げるよう促す。
戦った事のないようなただの一般人など、戦場では足手まといにしかならない。
博之と浩二を後ろの塔の物陰へと避難させ、ティアナと水銀燈は目の前の少年に対する。

「正気かしらぁ? 二人を相手にそんなちゃちい玩具で仕掛けてくるなんて」
「水銀燈、挑発しないで」

既に攻撃する気になっていた水銀燈を静め、ティアナは少年に向き直る。
年齢は10歳くらいだろうか……どこかどす黒いオーラのようなものが滲み出ているが、普通の男の子だ。
とても殺し合いなんて出来るような風貌には見えない。
「あなたが何を思ってこんな事をしてきたのかはわからないけれど、その銃は下ろしなさい。
 私達はこんな殺し合いになんて乗ってないんだから……」

出来る事なら殺し合いになんて乗りたくは無いティアナとしては、少しだけ期待を込めて少年にそう言った。
なんといっても相手は子供だ、本当ならこんな殺し合いになんて乗りたくなはず……。
だが、その考えは甘く……。

「うるせぇ!」
「えっ!?」

少年は銃を構えてティアナに向けて連射をしてきた。
咄嗟に水銀燈が翼で防御するも、ティアナは呆然として一瞬何が起こったかを理解出来ない。

「学ばないわね、あなたも!」

子供=か弱い存在、守るべき存在、保護すべき存在という認識の為にどうしてもティアナの警戒心は薄れる。
だが、この殺し合いの舞台ではそんな常識は全て捨てなければならない。
塔で出会ったあの少女、そしてこの少年は殺し合いに乗ってしまっているのだ。
浩二に、そして水銀燈に助けられようやくティアナもその事に気付く。

「役に立たないんならあなたも後ろに下がっておけばどうかしらぁ?」
「お生憎様、今ので目が覚めたわ。 ありがとう、水銀燈」
「礼を言うくらいなら態度で示して欲しいわぁ」
「わかってるわよ……もう容赦しないわ」

子供だからといって、加減はしない。
自分達に攻撃をしてくるというのなら、最悪殺してでも自衛してみせる。
自分達はこんな所で死ぬ訳にはいかないのだから。
「ほらほら、お喋りしてる暇はねぇぜ!」

再び連射をしてくる少年。
しかし、それと同時に水銀燈は上空へと飛び上がり、ティアナは横へと飛んで回避する。
相手は一人、二手に別れれば相手は対処が出来ない。
その狙いは成功し、少年はティアナに照準を定めて狙っているが、
上空から飛来する水銀燈に対しては全く対応をしていない。

「もらったわ!」

黒の羽から剣を作り出し、少年目掛けて振りかぶる。
背後ががら空き、隙だらけだ。
少年は全く水銀燈に気付いていないらしく、焦る様子も微塵に見せない。
勝利を確信し、薄い笑みを顔に浮かべた瞬間だった。

少年と水銀燈の間に、イタチのような生物が割って入ってきたのは。

拳に電気を宿らせ、叩きつけるように水銀燈の腹部を狙うイタチ。
回避をしようと体を止めようとするも、遅い。
少年目掛けて一直線に飛んでいた為にスピードがかかりすぎて、急には止まれない。

少年は嫌らしい笑みを浮かべて命令を下す。

「ヲタチ! かみなりパンチ!!」
217Classical名無しさん:07/10/26 23:37 ID:dts.6qEY
SIEN
その瞬間、電気を纏った拳が水銀燈の鳩尾に入り水銀燈は派手に吹き飛ぶ。

「水銀燈!?」
「おいおい、余所見してる場合かよ?」

吹き飛ばされた水銀燈に近づこうとしたティアナに向け、少年は再び銃を連射する。
咄嗟に近くにあった木箱の影に隠れ、難なく回避したがこれでは迂闊に近づけない。
このままでは厄介だ、とティアナは歯噛みする。
少年が持っているのは飛び道具、それに引き換えこちらは接近専用の鉈が一つ。
これでは水銀燈に近づく前に撃たれてしまうのがオチだ。
集中して魔力を構成し、少年に向けて魔力の弾を放ってみても……。

「おっと……」

簡単に避けられてしまう。
そもそもデバイスも無く制限がかけられている為に魔力自体が練りにくく、単発でしか撃てない。
これでは乱射して撹乱する事も出来ず、当てる事すらままならない。
どうしたものか……打開策を練り始めた時、今まで倒れていた水銀燈がようやく顔を上げた。

「……心配は無用よ、ちょっと油断をしただけ」

そう言って、剣を杖代わりに立ち上がるものの強がりにしか見えない。
殴られた時にダメージを受けすぎたのか、体が小刻みに痙攣してとても戦えそうにはない。

「不意打ちを食らったけれど、次は無いわ……。
 一人が二人に増えたところで、私には……」
「誰が二人だけだと言いました?」

その声が聞こえた瞬間、何者かが現れ刀を振るう。そして、水銀燈の剣が吹き飛んだ。
……いや、違う……吹き飛んだのは剣だけではない。

吹き飛んだのは――。
219Classical名無しさん:07/10/26 23:41 ID:UQyu6byQ
「水銀燈おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

思わず塔の物陰から身を出し、駆け出す博之。
銃を構えた少年が撃ってくるものの、怯まずに水銀燈の下に駆け寄る。
肩口に、太ももに、わき腹を掠めても止まらない。

「ちっ……古泉!」
「お任せを……」

どれだけ撃っても決して止まらない博之に苛立ち、後を古泉に任せてサトシはティアナに照準を合わせる。
水銀燈は既にダウン、茫然自失としていて到底戦えそうにない。
ならば警戒しなければならないのは出てきた博之と木箱の陰にティアナだけだ。
未だ塔の影に隠れている浩二に関しては特に気に掛ける必要もないだろう。

古泉は突撃してきた博之に対し逆刃刀を構える。
剣術の心得は無いが、これだけ逆上している相手だ冷静に対処すれば問題は無い。
それにしても、と古泉は思う。
速度は十分につけたし、重量もかなりある……だが、所詮この刀は逆刃。
そう簡単に物は斬れないはずなのだが……。

「どけえええええええぇぇぇぇっ!!」

突撃してきた博之が金属バットで古泉を狙うも、それを軽く受け流す。
悪い癖だ、と自嘲する。
考え事は後回し……ひとまずこの場は目の前にいる博之の処理を考えなくては。
「水銀燈、大丈夫か水銀燈! 痛ぉないか!?」
「…………」

水銀燈を抱き起こし、問いかけるものの言葉は返ってこない。
ただ全身を抱くように身を丸めてうわ言のように何かを言うだけだ。
どうしたのか……やはり、まだ体が痛むのだろうか。
心配する博之の背後に古泉が詰め寄る。

「っ! 邪魔……すんなやぁッ!」
「む……!?」

博之を狙っていた逆刃刀を金属バットで防ぎ、そう叫ぶ。
片腕は水銀燈を支えている為に、片手での防御だったがそれで十分。
古泉は押し負けて後退する。
しかし、ほっとするのも束の間……。
古泉を押しやり、再び水銀燈の方へと視線を向けた博之が見たものは、

炎を拳に纏わせたイタチの姿。

「ヲタチ! ほのおのパンチ!」

ヲタチは炎の拳を博之と水銀燈に再び叩き込み、吹き飛ばす。
博之は一瞬、これはもう詰みかなと思った。
腹がやたら痛むし、あばらとかいってるかもしれん。
そんな事を考えながら、ふと腕の中にいる水銀燈を見ると……。

水銀燈の服が燃えていた。
222Classical名無しさん:07/10/26 23:42 ID:1M0DzIrY
愛媛の支援
「!! 水銀燈、脱げ! 服はよう脱がんと、火傷する!!」

自身の体の痛みを忘れて、必死にそう訴えるものの水銀燈は動こうとしない。
仕方なく自身の手で、服で、炎を叩き消火しようとするものの一向に消えない。
そうこうしている内に炎はどんどん燃え上がり服は焼け、失われた服の間から皮膚が見えてきた。
いや、皮膚の代わりであるものが。

「……なるほど、そういう事でしたか」

その様子を見て古泉は一人納得する。
人間の間接にあたる部分にあるあの球状のものを見る限り、水銀燈は人間ではない。
どういう原理かはわからないが、ひとりでに動く事の出来る人形。
案外簡単に斬れたもの、人間でいう骨がなく斬りやすかった為であろう。

「壊れてしまった人形ですか、哀れですね」
「っ!」

その古泉の独り言に、一瞬、水銀燈が反応をした。
顔を上げ、古泉を睨みつける。

「……じゃない」
「水銀燈?」

「私はジャンクじゃない!!」
224Classical名無しさん:07/10/26 23:44 ID:dts.6qEY
SIENSIEN
水銀燈の叫びに博之は驚いていた。
まだ出会ってからそう時間は経っていないが、それでも水銀燈がここまで激昂するような性格ではないと思っていなかったからである。
腕の中で叫ぶ水銀燈。
瞳に涙まで浮かべて叫び続ける水銀燈が、博之には父親に捨てられてしまった幼い少女のように目に映った。

「私は……私は、ジャンクなんかじゃない!」
「ジャンクですよ、ほら」

そう言って、古泉が踏みつけたのは……水銀燈が失ってしまった、右腕。
古泉が初太刀で斬り捨てた、水銀燈の一部。

「壊れた人形はただのジャンクです、利用価値などない、捨てられるだけの運命です」
「う……うぅ……」
「一度鏡をご覧になった方がいい……今の貴方は薄汚れた、ゴミ捨て場にあるような人形ですよ」

腕を失い、煌びやかな服は無惨に焼け爛れ、泣きはらした顔。
確かにその姿は醜く、誰も見向きもしないだろう。

「う……うああああああああああああああああ!!」

残った左腕だけで剣を持ち、逆上したように声を上げて突進する水銀燈。
古泉は、その顔に浮かべた微笑を崩す事なくそれを受け流し、足払いをかける。
そして、無様に転倒する水銀燈。

「さて、壊れた人形に用はありません……ご退場願いましょうか」
「させるかぁっ!」
「……またあなたですか!」

呆れ気味に刀を構えて振り向く。
だがそこに博之の姿は無く、そこにあったのは古泉目掛けて飛んでくる赤い甲羅。
226Classical名無しさん:07/10/26 23:45 ID:1M0DzIrY
ガチホモサトシコンビやるなぁ支援
227Classical名無しさん:07/10/26 23:46 ID:1M0DzIrY
 
228Classical名無しさん:07/10/26 23:46 ID:NR6Vu9WI
   
229Classical名無しさん:07/10/26 23:46 ID:dts.6qEY
ジャンクは禁句支援
230Classical名無しさん:07/10/26 23:46 ID:UQyu6byQ
「!?」

咄嗟に身を屈めて回避をする古泉。
ちっ、と博之は舌打ちをしながらも古泉の横を通って水銀燈を抱え、走り出す。

「逃げるつもりですか……! そんな重たいものを持って逃げ切れるおつもりで?」
「人間に比べりゃ軽いわこんなもん!」

そうは言うものの、やはり一人で逃げるのと水銀燈を抱えて逃げるのとでは速度は違う。

「ここはお任せします」
「ふん、ちゃんと始末はつけろよ!?」

やはり、相手は追ってくるらしい、当然だろう。
弱っている参加者が二人いて、しかもこちらには武器が殆ど無い状態だ。
せめて水銀燈が動いてくれればとは思うが、文句は言ってられない。
水銀燈は既に戦う気力すら無くしてしまったらしく、動こうとしない。
ならば、博之自身が運んで、どうにか逃げ切らなければならない。

水銀燈を抱えて、博之は走る。
町の中を縦横無尽に走り、どこを走っているのかわからないほどに走る。
だが、古泉はそれでも追う。
そして、博之と古泉との距離は明らかに短くなってきている。
このままでは時間の問題だ。

その時。

「どわっ!?」

博之が、派手に転んだ。
232Classical名無しさん:07/10/26 23:46 ID:1M0DzIrY
まっがーれ↓支援
奇しくも、そこは兄である浩二がTASに襲われた時に転んだ場所と同じ場所。
その時は運良くティアナが助けてくれたものの……今回ばかりは、そんな期待は出来そうにない。

「くそっ……」
「そこまでですよ」

立ち上がろうとした矢先、目の前に刃の切っ先が見えた。
見上げると、少し息を切らせてはいるもののまだ微笑を浮かべている古泉と目が合う。

「よく頑張りましたと言いたいところですが、ここまでです。
 大人しく殺されてください」
「……嫌や言うてもやりおるんやろが」

荒々しい息をしながら、怒気を含んだ声で聞き返す博之。
無言で頷き、肯定する。

「……最後に、名前聞かせぇ」
「名前? なるほど、自分達を殺した人物の名くらいは知っておきたいでしょうからね。
 別にそれくらい、構いません。 僕の名前は古泉一樹ですよ」

そう言って、古泉は逆刃刀を思い切り振りかぶる。
これで二人が脱落。
ようやく愛しの彼に貢献する事が出来ると、心の中で歓喜しながら、振りかぶる。
だから、その瞬間、博之が密かに口元に笑みを浮かべていた事にも気付かなかったし……。

自分の体が、宙に浮いてどこかに向かっていた事にも、まるで気付かなかった。
234Classical名無しさん:07/10/26 23:49 ID:NR6Vu9WI
 
235Classical名無しさん:07/10/26 23:49 ID:1M0DzIrY

236Classical名無しさん:07/10/26 23:50 ID:dts.6qEY
冥土の土産は死亡フラグ支援
「なっ!?」

古泉は飛んでいた。
比喩などではなく、文字通り飛んでいたのである。
目の前にいたはずの博之達は既に見えず、ここがどこかはわからない。
そもそも何故飛んでいるのかがわからない。
何かの魔法の類か、それとも今までの事全てが夢だったのだろうか。
色々と思考を巡らせるが、答えは出ず、思考は中断させられる。
何か、堅いものが頭に当たったのだ。
いや、当たったなどという生易しいものではなく、それは激突した。

赤甲羅。
雑魚的ならば一撃で撃退し、スーパーな状態になっていたとしても一瞬でその形態を解かれてしまうその甲羅に激突した。

「何故……」

甲羅を投げる直前に吹きかけた自動ぶんなぐりガスの効果で、
名前を告げた瞬間に投げられた甲羅目掛けて一直線に進んでいるものとは古泉にもわからず。
何故自分が飛んでいたのか、何故甲羅に当たらなければならなかったのか、考えても考えても答えは出なかったので。
古泉はそのうち、考えるのをやめた。
【E-4 町/一日目・午前】
【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:気絶 頭部強打
[装備]:逆刃刀@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版)
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1.キョン君(´Д`;)ハァハァ
2.優勝して、いとしの彼を生き返らせる。
3.殺し合いにのっていない参加者を優先的に始末。相手が強い場合は撤退や交渉も考える。
4.サトシと一時的に協力。利用価値がなくなりしだい始末する。
5.優勝して「合法的に愛しの彼とニャンニャンできる世界」を願う(ただし、生き返らせることを優先)
※古泉のすぐ近くに赤甲羅があります
「ったく、いつまでもこそこそこそこそ……うざってぇ!」

苛立った様子で木箱に向けて乱射するサトシ。
古泉が水銀燈と博之を追ってからというもの、塔での死闘はサトシ側に圧倒的優位な情勢で事が進んでいく。
狙いは正確ではないものの、乱射はティアナを精神的に追い詰めていく。
サトシは弾数制限が無い上に連射可能、ティアナはそろそろ魔力が切れそうな上に単発のみ。
なのはなら、恐らくこういう時でも一発で黙らせる事の出来るような魔法が使えるのだろう。
だが、ティアナにはそんな事は出来ない。
こそこそ逃げ回る事しか……。

「ヲタチ! でんこうせっか!」

いい加減痺れを切らせたサトシが、ヲタチを使って木箱を叩き割る。
ティアナの姿が、晒された。

「ヲタチ! れいとうパンチ!!」

間髪入れずに命令。
木箱の陰に座って様子を見ていたティアナは即座に立ち上がれず、
回避をしようとするものの、その冷気の篭った拳を足に受けてしまう。

「くそっ……!?」

倒れこみながらも、反撃しようと立ち上がろうとするが……立てない。
いや、足が動かない。
怪我をしたのか……そう思って、足を見てみる。

足が、氷漬けになっていた。
239Classical名無しさん:07/10/26 23:51 ID:1M0DzIrY
カーズ古泉w支援
240Classical名無しさん:07/10/26 23:52 ID:NR6Vu9WI
  
「ひゃははは! もう動く事は出来ねぇよなぁ?」
「くっ……」

腹を抱えて笑うサトシ目掛け、再び魔力の弾を放つ。
回避。
笑いを堪えて再びティアナに向き合うと、サトシは銃を構える。

「まったく、こそこそ逃げ回ったと思えば氷漬け。
 おまけに攻撃はさっきみてぇなへなちょこ鉄砲だけとはな……弱すぎて話にならねぇぜ」

弱い……ああ、確かにそうだろうなとティアナは思う。
才能もレアスキルも持ち合わせていない上に、経験も何も無い。
機動六課の中では一番必要が無い人材だろう。
なのはに叱られ、励まされ、一度は持ち直したが……。
こんな状況になると、自分に力が無い事を改めて実感する。

「あの水銀燈って奴の方がまだ歯応えありそうだったぜ。
 さっさとお前を殺して、あっちを追わせて貰うか……」

構えた銃から光弾が発射される。
ティアナは目を瞑り、死を覚悟した。
その瞬間。

ティアナを庇うようにして、青い眼を持つ白き龍が現れた。
そして、その傍らにはカードを持つ浩二の姿。
サトシが放った光弾はブルーアイズに当たるものの、ダメージは与えられない。

「ちっ……邪魔しやがって!」

更に連射、全て当たるがほぼ無傷。
最強の龍族は、そう簡単に倒れてはくれない。
242Classical名無しさん:07/10/26 23:53 ID:1M0DzIrY
千年リングはブルーアイズ知っているかなぁ?支援
「やっぱ出てきて正解やの、あのままやったらやられとったぞ!」
「あんた……馬鹿! 前に出てきたら駄目って言ったじゃ……」
「言うとる場合か! 行くぞ、ティアナ!」

塔の影から、ようやく重い腰を上げて立ち上がった浩二。
ブルーアイズの影になっているティアナに手を貸し、立ち上がらせようとするも……。

「だから、足が凍ってるから立てないのよ……」
「ああ、そうやったの」

ここまできて、このボケっぷりか……とティアナはため息を吐く。
助けてくれたのはわかるし、ありがたいとも思う。
だが、自分の事を考えてくれている訳でもなければ敵を撃退しようとしている訳ではない。その行動には、些か疑問を挟みたい。

「なら……これでええやろ」
「えっ、ちょっ!?」

そんな思考をしていた折、急にティアナは持ち上げられた。
あまりに急な事で思考が停止し、何をされたのかを理解するのに時間がかかったが、理解をした瞬間体が沸騰するように熱くなり顔が真っ赤になる。
持ち上げられ、抱きかかえられる。俗に言う、お姫様抱っこ。

「な、何してんの!?」
「何しよんて持ち上げよんよ、歩けんのやったらこうするしかないやろ」

あっけらかんと言い放つ浩二。
因みに表面上はそうなんでもないような顔をしているが、その実下半身は半勃起している。

「おら、そしたら行くぞ」
「行くって……どこへよ?」
「知らん!」

そう言い浩二は走り出す、ティアナが止める声を無視しながら塔の中へと。
244Classical名無しさん:07/10/26 23:54 ID:1M0DzIrY
このチンパンめw
支援
それからしばらく……。
塔の外で、巨体が堕ち、轟音が響いた。
青い眼を持つ白き龍が、敗れたのだ。

「攻撃をしてこねぇってんなら、これほどありがたい話はねぇよな」

ブルーアイズを呼び出した浩二は、ブルーアイズに対して指示を出さなかった。
故にブルーアイズは自発的な行動は何一つせず、そこに立ち尽くしたのみ。
サトシとヲタチに攻撃は一切しない。
攻撃をしてこないのなら、ずっと攻撃をし続ければ堕ちる。
つけ加えて言うならば、サトシとヲタチにはブルーアイズに対して特攻の意味を持つ最大の武器を持っていた。

「ドラゴンとひこうには、氷がよく効くってな」

冷気を帯びた拳を持つ相棒を見ながらサトシは呟く。
龍族、そして翼を持つブルーアイズを相手にもしかしたらと思ったのだが、案の定成功した。
ドラゴンと飛行は氷が弱点、二つともがそうなのだから四倍の効果だ。

「さてと……あいつらは、塔の中か」

塔の入り口を見てみると、扉が開いている。
最初は開いていなかった事から考えて、中にいると推理するのは容易い。
サトシはヲタチに塔の入り口に残り、見張りをするように伝えると中に侵入した。
相手は手負いの女と馬鹿そうな男だけ。
なら、一人だけで十分だ。

それにしても上手くいったものだ、最初は一人だと思わせ、油断させておいて三人で叩く。
案外自分達は相性がいいのかもしれねぇな、などと考え、
にやりと嫌らしい笑みを浮かべながら、サトシは塔の中を進む。
246Classical名無しさん:07/10/26 23:56 ID:1M0DzIrY
 
【サトシ@ポケットモンスター】
[状態]:闇サトシ
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ、暗視ゴーグル@現実、ロールバスター@ロックマンシリーズ
[道具]:ヲタチ(残りHP50%)@ポケットモンスター、支給品一式*3(水一本消費)、アイテム2号のチップ@ロックマン2、携帯電話@現実、不明支給品
[思考・状況]
1.古泉と一時的に協力。隙あらば始末する。
2.塔の内部にいるティアナと永井浩二をぶち殺す。
3.手当たり次第にぶち殺してやるぜ。
※ヲタチは塔の出入り口を見張ってます。近寄ってきた者には攻撃をします。
※塔の出入り口付近には、水銀燈の右腕が落ちています。
248Classical名無しさん:07/10/26 23:56 ID:NR6Vu9WI
   
「よっ……と!」

水銀燈を抱きかかえたまま、扉を開けて博之は一人胸を撫で下ろす。
とりあえずは逃げ切ったらしい、追っ手の足音も聞こえない。
適当に入った家の中、どこか洋風な印象を受けるその家の椅子にひとまず腰を下ろす。

「おい、水銀燈? 起きとるか? どこか痛ないか?」

自分とてサトシのロールバスターによる銃撃によって傷を負っているのだが、そんな様子は微塵も見せない。
心底心配したような様子で、水銀燈の顔を覗く。
そこにはいつもの高飛車な様子はなく、生気が抜けたように放心する水銀燈の顔。
ただ、口を細々と動かして、何かを呟いている。

「私は……ジャンクじゃない……」
「水銀燈……」

腕を斬られたのが、そんなにショックだったのだろうか。
……いや、確かにショックだろう、自分だって腕が無くなったりしたら落ち込む。
だが、それだけではない何かがあるような気がする。

「なぁ、どうしたんぞ水銀燈……お前らしいないが……」
「うるさい!!」

水銀燈に触れ、宥めようとした矢先に突き飛ばされる。
水銀燈は怒りの表情を露にし、涙していた。
博之にはそれが何故かわからない。
だからこそ、怒られても突き飛ばされても、水銀燈に近づく。

「何でぞ……何がそこまで悲しいんぞ、水銀燈……」
「私は……不完全な人形になってしまった!
 腹部も、再生してもらって……折角完全な体を手に入れたのに! お父様がくれた大切な体の一部を失くしてしまった!!」

声には怒りと悲しみが混じる。
もはや近づく博之すら気にする事なく、自分が失ってしまった右腕があるべき場所を見つめる。

「もう、私はアリスになれない……」
「アリス? アリスって……」

あの、探そうとしていた奴の名前か?と言おうとするが水銀燈は首を振る。
先ほどとは打って変わって、意気消沈とした雰囲気の水銀燈がアリス・ゲームについて語りだす。
それを博之は、無言で聞いていた。
アリス・ゲームとは何か。アリスとは何か。
そして、水銀燈の姉妹である他のドール達の事、ピエモンと名乗っていたあの道化師が何をしたのかも、全て。

何故水銀燈がそんな話したのか……。
右腕を失い、情緒不安定になっていたのもあるのか。
誰かに全てを話して、楽になってしまいたかったのか。
それは水銀燈にもわからなかった。

「……なるほどの」

全てを話し終わり、博之の反応を伺う。
博之はしばらく考えていたようだが、ふと顔を上げると口を開いた。

「馬鹿乙!」
251Classical名無しさん:07/10/26 23:58 ID:1M0DzIrY
  
「なっ!?」
「アリスか何か知らんけど、姉妹で殺し合いするって事やろそれ。
 どう考えても大馬鹿やないか!」

優しい言葉を期待していた訳ではない。
だが、この言葉には水銀燈も激しい怒りを覚える。
自分の存在を、自分達の存在を全て否定するような言葉。
それを、何も知らないような男が口にしている。

「黙れっ! あなたに私達の何がわかる!?
 私達はアリスにならなければならない! アリスになって、お父様の為に……」
「その親父の為にってのがそもそもおかしいやろが!」

怒りに任せて立ち上がり、博之を殴ろうとする。
だが……体がついていかない。
あのイタチに殴られた時から、体の間接が動かしにくいように感じる。

「っ!」

転びそうになった所を、博之に受け止められる。
だが、有り難味など微塵にも感じない。
自分達の事を侮辱した、父の事も侮辱した。
そんな男に助けられたくなどないし、むしろ不快感が体を支配する。

「離せ……っ!」
「うっさい! 黙って聞け!!」
「親父の為親父の為……どこの世界に姉妹喧嘩して喜ぶ親父がいんだよ!」
「黙れ! 人間と私達は違うわ……お父様が求めるのは完璧な人形だけなのよ!
 だから、私達は戦う! お父様の為に、完璧な人形――アリスになる為に!」
「完璧超人が殺し合って出来る訳ないやろが!!」

一拍置いて、続ける。

「完璧超人も正義超人の前には敵わんし、そもそもそんなに完璧やない」
「……何の話してるのかわからないわよ!」
「要するにや! 完璧な人間も人形も超人も宇宙人も未来人も超能力者もおらんっちゅう事や!!」

静寂が二人のいる部屋を包む。
博之の言っている事もわかる、理解は出来る。
確かに、戦っている最中思った事は何度もある。
ローザミスティカを集めるだけで、本当に完璧な人形になる事が出来るのか。
だが、確かめる事が出来ない以上、父の言葉を信じるしかない。

「……大体、完璧な奴しか愛さへん親父ってなんやねん。
 おかしいやろ、そんなん」
「…………」
254Classical名無しさん:07/10/27 00:01 ID:tG0VlgVg
 
「でも、私は……」
「それにな、めちゃめちゃ不完全な奴でもめちゃめちゃ愛されよる奴もおるんぞ」

どこか苦笑したようにそう言う博之。
誰のことだろう、そう思い問いかけてみる。
恋人か、それとも尊敬するような恩師か誰かか……。
だが、返ってきた答えは予想の斜め上を行く人物。
永井浩二。

「あいつが……? 冗談でしょ……?」
「確かに冗談に思えるかもしれん」

働かない、ギャンブル狂い、怠け者で酒好き。
ヘビースモーカーで、すぐ他人のせいにしたりするし、おまけに乞食だ。
そんな人物が愛される理由が見つからない。

「どうしてよ……」
「わからんの……ただ、あいつは好かれよる。
 スロ房、たま房、おうどん房、色んな奴らにな……」

『てんてー、たまたまみせてー(*´д`*) 』
『てんてー、おうどんつれてってー(*´д`*) 製麺所行きたいー』
『てんてー、ひろくんに保険金かけて殺してー(*´Д`*)』

「……なんかあんまり嬉しないやつもおるけど」

何か嫌な事を思い出してしまい、少しだけ頭を抱える博之。
256Classical名無しさん:07/10/27 00:01 ID:k8ZFAqJo
博之やるな
「あいつはまぁ、不完全や、むしろ際立ってるとこなんて一つもない。
 それでも愛されよるし、それが結構長い事続きよる」
「……でも、所詮は負け犬じゃない」
「……痛いとこつきよるの」

愛されてるとは言っても、所詮はネットの繋がり。
現実の世界で愛されなくては、ただ夢の世界に逃避しているだけに過ぎない。

「私はお父様に愛されなければならないのよ……それ以外の人には愛されなくたって構わない」
「だけどなぁ……」

水銀燈の目指すところは、その一点のみ。
アリスとなって父に愛されたい。
その一心で戦い、そして姉妹を傷つける。
だが……。

「だからこそ、戦ったらいかんのとちゃうんか……?」

戦えば、傷を負う。
そうすれば、今の水銀燈のように醜い姿になるだろう。
仮にアリス・ゲームを最後まで戦いぬいたとして、無傷で立っていられるのだろうか?
答えは否だろう。
むしろ、最後まで戦いぬいた時、その人形は酷くみすぼらしい姿をしているに違いない。
髪は斬られ、胴体は串刺しになり、腕は破損し、足は折れ曲がり、顔は凹んでいる、そんな人形に。

「それが、お前の言う完璧な人形なんか?」
「…………」
258Classical名無しさん:07/10/27 00:02 ID:ICnFO4Ns
259Classical名無しさん:07/10/27 00:02 ID:tG0VlgVg
  
「もう一度言うたるわ、めちゃめちゃ不完全なあのジーコでも愛されたんや。
 お前が愛されんわけないし、お前の姉妹も愛されんわけない」

本当に、そうなのだろうか……。
この不完全な体でも、お父様は愛してくれるのだろうか。
アリス・ゲームに勝利しなくても、お父様は愛してくれるのだろうか。

「……そこまで心配なんやったら、俺が腕拾ってきたるわ!」
「なっ!?」

そう言うと博之は立ち上がり、デイパックを背負う。
後を追おうとして再び立ち上がりそうになった水銀燈。
だが、やはり転んでしまいそうになる。

「っとと……お前はここで待っとれ、ロクに動けそうにないからの」
「……冗談じゃないわ、私が足手まといだっていうの?」
「お、元気になってきたやないか」

笑いながら博之は言う。
そして、水銀燈も気付いた……何時の間にか、落ち込んでいた自分がいなくなっていた事に。
博之の話を聞いて、もしかしたら本当にこの姿でも愛してくれるかもしれないと思い始めている事に。
自分の変化に驚いていた水銀燈に、博之は無言で上着を羽織らせる。

「ま、いつまでも裸ってのもあれやからの。
 男物やけど、我慢せぇ」
「……悪いわね」

水銀燈の返答に満足したのか、博之は歩き出す。
261Classical名無しさん:07/10/27 00:03 ID:k8ZFAqJo
 
「でも……話したと思うけど、私の腕は簡単に繋げないのよ?
 取ってきてくれても……」
「何もここでつけるとは言ってないやろ、親父につけてもろたらええ。
 ここを脱出してからな」
「……つけてくれるかしら、お父様」
「そらつけてくれるやろ、大切な娘なんやからの」

その言葉を受けて、水銀燈は少しだけ。
ほんの少しだけだが、微笑んだ。
父親に褒められてはにかむように、優しい笑顔で。

「……ああ、そうや。 これやるわ、水銀燈」

そう言って、博之は水銀燈に向けて何かを投げた。
水銀燈は器用にそれを左手で受け取る。

「……何よこれ、馬鹿にしてるのぉ?」
「別に……そういう訳やないんやけどな」
263Classical名無しさん:07/10/27 00:05 ID:tG0VlgVg
 
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

「あー、しんどっ! っていうか重い!」
「悪かったわね、重くて……」

塔の中の一部の部屋に入り、浩二はすぐにティアナを下ろす。
流石に人一人を抱えて階段を上るのは肉体的に辛かったらしい。

「それにしてもあんた、どういうつもり?
 なんだってまた塔の中に戻ってきたのよ……どうやって逃げるの?」
「……なんとかなるやろ」

その返答を聞いて、ティアナは呆れる。
やはりこの男、何も考えていない。

「私はこの通り足が凍って動けない……魔力ももう殆ど空だわ」
「あの恐竜もやられてまうかもしれんし、ピンチやの」

残っているカードは一枚だけだが、これは単体では使えないものだ。
切り札になりそうなものは先ほど使ってしまったし、この窮地を抜け出せるような道具は一つもない。
おまけに水銀燈達とははぐれてしまうし、いよいよ年貢の納め時かもしれない。

「……万事休すね」
「詰み、ってか」

オプティックハイドで透明になり、やり過ごす……というのも考えたが、どうやっても魔力が足りない。
すぐに見つけられて、殺されるのがオチだろう。

「……悪かったわね」
「あ?」
265Classical名無しさん:07/10/27 00:05 ID:k8ZFAqJo

「今まで偉そうな事言っておいて、この有様よ。
 なのはさんならこんな事にならないんだろうけど、私じゃこれが精一杯……」
「…………」

散々守る、保護するといっておいて、結局は何も守れなかった。
この男も、塔で殺されていた少女も、何もかも。
デバイスが無いからだとか、銃が無いからだとか言い訳は出来ない。
これが所詮、自分の実力。

「まぁでも……悪くなかったわ、あんたと一緒にいるのも。
 ……疲れたけどね」

浩二は答えず、ただ拳を握った。

「心残りが無いって言ったら嘘になるけど……」
「何を言うとるんぞ!!」
「……え?」

振り向く。
最期くらい、泣かずに過ごそうと空元気で話していたティアナが見たものは、怒りの形相を浮かべた浩二。

「死ぬ気満々な台詞やないか……何を言うとるんぞ!」
「……仕方ないでしょ、もう万策尽きたんだから」
267Classical名無しさん:07/10/27 00:06 ID:tG0VlgVg
  
「何が万策尽きたぞ! ほんだら千策考えや!」

それでは減ってるじゃないか、と言おうとするがそれも出来ない。
目の前の人物は馬鹿な事を言っている、確かに言っている。
だが……その目は、真剣そのものだ。

「お前も結局は自殺未遂とかする奴と一緒やの!
 そんな奴は死んだらええ!」
「っ! うっさいわね! 私だって死にたくはないわよ!!」
「ほなら生きろや!」
「どうやってよ!? 外には殺人鬼と殺人イタチ!
 私は足が凍って動けないし、魔力も空だし、武器だって鉈一本!
 もうどう足掻いたって駄目に決まってるでしょ!?」
「詰んでねーよ!」
「……っ」

その言葉に、ティアナは思わず息を呑む。
誰から見たって絶望的な状況だ。
万事休す、浩二の言葉を借りれば詰みという奴だ。
なのに何故、ここまで必死になれるのか……。

「俺はこんなトコで死にとうないし、死なせとうはない!
 お前が諦めるんやったら別にそれでええけど、俺は死なんぞ、絶対に。
 詰まん!」
269Classical名無しさん:07/10/27 00:07 ID:k8ZFAqJo
支援めくれえええ
そう言って、ティアナに背を向けて扉まで歩いていく浩二。
途中、ティアナが投げ出していた鉈を拾う。
扱った事など当然無いし、そもそも持つだけでなんとなく怖い。
だが、文句は言ってられない。

「……あんた、本気?」
「当然のパーペキやろが!」

勝算など無いし、明らかに勢いだけで言っている。
だが……それでも何か、期待が出来る。
不思議と、ティアナはそんな感情を抱き始めていた。
それは、彼――永井浩二が持つ、特殊な能力なのかもしれない。
よかれ悪かれ、何かをやってくれる。
そんな雰囲気を、彼は常に醸し出している。

「……待ちなさい」
「なんぞ……!?」

振り返り、言葉を続けようとした浩二の口が止まる。
……目の前に、自分がいた。
一瞬鏡か? と思って触ろうとするが……。

「触らないで! ……幻影よ、触ると消えるわ」
「幻影?」
271Classical名無しさん:07/10/27 00:08 ID:SfA4rL7w
しえん
「実体じゃない、幻……だから攻撃も何も出来ないし、単純な動きを行うだけ。
 でも、弾除けや撹乱くらいにはなると思うわ」
「はー……大したもんやの」

目の前の自分の幻影を見て、感心したように呟く。
見れば見るほど精巧で、作り物とは到底思えないものだ。

「ただ、これで本当に魔力は空……援護は出来そうにないから、そのつもりでね」
「使えん奴や思うとったら、案外やりおるの……こんなん出来るんやったら上等よ」
「頼んだわよ……」
「おう、俺に全部どんと任せとけ。 ティアナは休んどったらええわ」

そう言い、扉に手をかけた時だった。

「……ティアでいいわ」
「あん?」
「…………」

再び振り返るものの、ティアナはそっぽを向いてツンとしている。
意図はよくわからないが、呼び方を変えろという事なのだろう。
別に浩二としてはどっちでもいいが、変えろというのなら変えてやってもいい。

「おう、そしたら行ってくるわなティア……ああ、そうや」

何かを思い出したようにデイパックの中から何かを取り出すと、
浩二はそれをティアナに投げて寄越す。

「待っとる間、それでも舐めとけ」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

兄と弟が与えたものは、甘くてクリーミーな味わいのキャンディ。
それはとても素晴らしいもので、与えられたものは与えたものにとって特別な存在であるという証の代物。

ティアナは浩二に、幼い日に見た兄の姿をダブらせて部屋で待つ。
水銀燈は博之に、愛する父親の面影を見て家で待つ。

兄は生きる為に部屋を出、弟は人形の笑顔の為に家を発つ。
外には残忍な殺人鬼と、殺人鬼に忠実な凶悪なイタチ。
だが、兄弟は一歩を踏み出す。

「「見せてやるよ――」」

紡ぐ言葉は魔法の合言葉。
それは、こんな窮地にこそ相応しい名言。
兄弟を象徴するものといっても過言ではない、その台詞。

「「――愛媛の打開!!」」

スーパー愛媛ブラザーズ、出陣。
【E-4 民家/一日目・午前】
【永井博之@永井先生】
[状態]:疲労、全身打撲、鼻骨折(やばい角度に曲がってるのは戻りました)、肩部・太腿・脇腹銃傷、腹部強打
[装備]:金属バット、薬草(49/99)@勇者の代わりにry、塩素二号の鍵@化学の教材ビデオ
[道具]:支給品一式*3(食料二食分消費)、甲羅セット@スーパーマリオシリーズ(黄色・青のみ)、座薬@東方project
    ゴム@思い出はおくせんまん、自動ぶんなぐりガス(1/2)@ドラえもん ビー玉(30個ほど)@ピタゴラスイッチ 、ヴェルタースオリジナル@ヴェル☆オリ
[思考・状況]
1.水銀燈の右腕を取りに塔まで戻る。
2.とりあえず『なのは』『けいこ』『アリス』の捜索の為に西の城へ。
3.煙草吸いたい。でも禁煙するか……。
4.鍵は捨てないつもり。
5.薬草無くなったら体力ヤバイな。
6. 水銀燈と一緒なら生き残れるかもな。
7.人は殺したくないが、戦うのは水銀燈。最悪仕方ない
[備考]
博之の周囲で刺激臭がします。

【水銀燈@ローゼンメイデン】
[状態]:まひ、右腕欠損、腹部強打、情緒不安定(若干緩和)、男物の上着、ジャンク
[装備]:真紅のローザミスティカ@ローゼンメイデン(真紅の技が使えます)
[道具]:三幻神@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(ラーのみ使用可だが遊戯、海馬などのみ)
    オレイカルコスの結界@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ (24時間使用不可) 、ヴェルタースオリジナル@ヴェル☆オリ
[思考・状況]
永井博之と契約
1.博之の帰りを待つ
2.とりあえず『なのは』『けいこ』『アリス』の捜索の為に西の城へ。
3.あの少女(キョンの妹)を警戒。
4.長身のピエロを殺す。その仲間も殺す。
5.仲間を探して、脱出する。役に立たないなら別行動してもらいたい。
6. 脱出不可なら最後まで生き残る。最悪優勝するしかないのか?
7.ピエロの思惑に乗りたくないから、できるだけ人は殺さない。
8.襲ってきた奴とは戦う。殺すのも仕方ない。
9.少女の持っていた鋏に見覚えあり。
10.アリスという名前がどうしても気になる。
[備考]
ピエモンが自分の世界で何かしていたということがわかりました。
【E-4 塔内部/一日目・午前】
【永井浩二@永井先生】
[状態]:基本的に健康だがニコチン不足
[装備]:鉈@ひぐらしのなく頃に
[道具]:支給品一式*2(食料一食分消費)、強制脱出装置@遊戯王(次の0時まで使用不可)青眼の白龍@遊戯王(次の午前まで使用付加)、
青眼の究極竜@遊戯王、くうき砲@ドラえもん、ヴェルタースオリジナル@ヴェル☆オリ
[思考・状況]
1:愛媛の打開を見せてやる
2:煙草欲しい
3:死にたくはない
※青眼の究極竜は青眼の白龍のカードが三枚ないと召喚できません
※永井先生の近くに永井先生の幻影がいます。
永井先生とそっくりで見分けはつきませんが、少しの衝撃を受けるだけで消滅します。

【ティアナ=ランスター@魔法少女リリカルなのはStrikers】
[状態]:足がこおり、魔力ゼロ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式*2(食料一食分消費)、ダンボール@メタルギアシリーズ、本『弾幕講座』、ヴェルタースオリジナル@ヴェル☆オリ
[思考・状況]
1:永井の帰りを待つ
2:とりあえず『なのは』『けいこ』『アリス』の捜索の為に西の城へ。
3:塔の周囲に危険がないか確認する
4:殺し合いに乗っていない人達を集める
5:その後、どうにか殺しあわずに済む方法は無いかを考える
6:人殺しはしたくない
※全員がダンボール@メタルギアシリーズの効果に気付いていません。
277 ◆0RbUzIT0To :07/10/27 00:14 ID:awSsvpRI
私が見た初めてのSS。
それはパロロワSSで、私は読み手でした。
その内容は甘くてクリーミーで、こんな素晴らしいSSを読める私は、
きっと特別な存在なのだと感じました。

今では、私が書き手。スレに投下するのはもちろんニコロワSS。
なぜなら、ニコロワもまた、特別な存在だからです。


ごめん、言ってみたかっただけ。
これにて投下終了です、支援ありがとうございました。
278Classical名無しさん:07/10/27 00:15 ID:k8ZFAqJo

279Classical名無しさん:07/10/27 00:19 ID:SfA4rL7w
>>277
投下乙!いろいろネタが散りばめられててニヤニヤしっぱなしだった。
そして永井兄弟には死亡フラグがビンビンに立った予感。
280Classical名無しさん:07/10/27 00:20 ID:k8ZFAqJo
投下乙
ちょ、ちょっとこのSSで登場してるのホントに永井ブラザーズだよね?
すげえカッコイイ永井兄弟に感動
お前ら、ホント男だな

そして古泉、サトシコンビもやるな
古泉はいいとこまでいったがカーズ化して
サトシは妙に相性に詳しくなってるw
原作とは大違いだ

ブルーアイズ見て反応しなかったが社長と闘ったバクラの記憶は
ないということなのか?
281Classical名無しさん:07/10/27 00:21 ID:C3MUx3xQ
GJGJ
これは熱い、つーかこの3チーム6人、みんな大好きだわw がんばれw

フシギダネといいオタチといい、ポケモン勢が凶悪っつーか頑張っているなぁ
282Classical名無しさん:07/10/27 00:25 ID:ICnFO4Ns
投下乙!
ガチホモと闇サトシ強いな。強マーダーって程じゃないが、恐ろしさは他と段違いだ。
永井兄弟はかっこいいし、それと銀様……。でもあの人さえ間に合えばあるいは!
とにかく良かったぜ。GJ
283Classical名無しさん:07/10/27 00:26 ID:PD6D/UbA
GJ!
小泉に追い詰められた時は銀も博之も終わったと思ったが、展開上手いわー

対主催勢力も連合が進み、マーダーたちは凶悪さをどんどん増してる。盛り上がってきたぜ
284Classical名無しさん:07/10/27 00:26 ID:nZW5BjYY
投下乙。
永井兄弟覚醒wwwかっこ良すぎだぜw
まさかのヴェルオリ吹いたw

それにしても街がすごい激戦区になってるなぁ。
今後の展開次第じゃもっとやばいことになりそうだ。
285Classical名無しさん:07/10/27 00:32 ID:GaDEyFVQ
社長が持ってるのにわざわざブルーアイズを増やす必要はあったのかな?
他のモンスターでも構わないと思うんだが
そりゃあ確かに3体まではあってもおかしくないと思うが
286Classical名無しさん:07/10/27 00:36 ID:k8ZFAqJo
3体ないと究極嫁と輝き嫁がだせないからなんじゃね?
まぁ、嫁一体だけで問題ないと俺は思うがな
287Classical名無しさん:07/10/27 01:17 ID:ue/0J9cQ
究極嫁はカッコいいぞ〜、ふつくしいぞ〜!
強靱で無敵で最強だし粉砕して玉砕して大喝采を浴びる事だって出来るぞ〜!
冗談は置いといてたまには集めて初めて真価を発揮する支給品が混じっててもいんじゃね?
288Classical名無しさん:07/10/27 01:41 ID:xV4kF91Y
7つの玉で龍を呼んだりか。
289Classical名無しさん:07/10/27 01:49 ID:C3MUx3xQ
塚モールと申したか
290Classical名無しさん:07/10/27 01:55 ID:rcTudyXM
テニスボール7つでは不服と申したか
291Classical名無しさん:07/10/27 01:59 ID:CiROw7SY
究極龍のカードはいらないんじゃない?

融合のカードが意味なくなりそう。
292Classical名無しさん:07/10/27 07:02 ID:U1el0YzE
記憶が曖昧だけど、究極龍ってDMカードにあったっけ?
遊戯王カードにしかないと思ってた
293Classical名無しさん:07/10/27 10:58 ID:k8ZFAqJo
映画「光のピラミッド」には究極龍のカードが存在していたはず
本編はあったっけ?バトルシティの時にカード出してたような出してないような
294Classical名無しさん:07/10/27 13:28 ID:MCRlRk0c
カードのことについて意見が出ていますが、特に修正が無ければこのまま作品をwikiに掲載したいと思います。
ただ分量的に前後編に分ける必要がありますので、どこで区切れば良いか作者氏は返答をお願いします。
295 ◆0RbUzIT0To :07/10/27 23:25 ID:awSsvpRI
青眼の白龍の多重、及び青眼の究極竜に関しては完全な趣味です。
青眼の白龍=社長=粉砕!玉砕!大喝采!=究極竜という発想からこのようになりました。
異論は多々あるかと思いますが、大目に見てくれると幸いです。

>>294
いつも編集ありがとうございます。
前編は>>247まで、それ以降を後編としてもらえるとありがたいです。
296Classical名無しさん:07/10/28 01:07 ID:oixd9LD6
>>292
それ突っ込むと、強制脱出装置の立場がなくなるのでやめてあげてw
297Classical名無しさん:07/10/28 10:56 ID:Rb3L5Vz2
むしろ問題点は
2枚出た以上、3枚ないと不自然だから、貴重な誰かの不明支給品枠を
さらに社長の嫁の為に費やさなければならない、って所か。

ちなみに、究極嫁のカードってそのまま単体で究極嫁召喚可能?
それとも3枚の嫁と融合と究極嫁全部そろって始めて召喚可能なエグゾディア?
298Classical名無しさん:07/10/28 15:45 ID:ELCS7QK2
ホントだw五枚必要ってまんまえエクゾディアじゃねーかww

やっぱり究極龍の紙は支給しないでほしいな
嫁三枚と融合を揃えても究極嫁を呼べなかった時の社長の不憫さを考えると……
299Classical名無しさん:07/10/28 16:07 ID:2W77Onqw
3000+3000+3000=4500
神のカードがあるから完全に無駄って訳じゃないけど、単体で十分に強い嫁を3体も使うメリットが……。
300Classical名無しさん:07/10/28 16:11 ID:vzsSWMIg
いっそのことチート王のカイリューでいいんじゃね?
301Classical名無しさん:07/10/28 16:16 ID:PkBaJuAk
嫁三枚所持状態で召喚すると、いつの間にかカードが究極に変化してるとかはどうよ?
302Classical名無しさん:07/10/28 17:44 ID:XTPS7gLw
海馬スペシャルルールで嫌でも社長の元へ集う気もするから不思議だ
303Classical名無しさん:07/10/28 17:45 ID:0X2lDiRI
選択肢は2つ?
・嫁三人と融合と究極嫁の計5枚が必要で社長が途方にくれる鬼展開
・究極嫁は単体で特殊召喚でき、計算上元の嫁は六人いることになる謎展開

ニコニコ的には「俺の嫁」が何人いてもいいらしいから後者か。変な風習だが
304Classical名無しさん:07/10/28 18:05 ID:XTPS7gLw
・嫁三人、究極嫁、融合を集めて使うとキサラになる






      ゴメン
305 ◆0RbUzIT0To :07/10/28 20:29 ID:qzma2frM
>>295で修正は無しと発言しましたが、
矢張り問題があるようなので撤回させてもらい、修正案の方を今から考えてきます。
色々問題起こしてしまって申し訳ないです。
306 ◆0RbUzIT0To :07/10/28 21:53 ID:qzma2frM
修正案したらばに投下してきました。
問題が無いようならwikiの方も修正させてもらいます。
307Classical名無しさん:07/10/28 22:12 ID:H55FOaxI
修正乙、俺は問題ないと思う
308Classical名無しさん:07/10/28 22:31 ID:HJwK0VsI
DMカードって1枚で支給品1扱いじゃないの?
何か多すぎる気がするんだけど、気のせいだろうか
309Classical名無しさん:07/10/28 22:37 ID:2UulAMx.
ジャンプロワじゃあ普通に3〜6枚一緒に入ってたぜ

たった一枚だけだと多彩な戦法ができなくなると思う
310Classical名無しさん:07/10/28 22:39 ID:vzsSWMIg
にしても全体的に多くない?
311 ◆qwglOGQwIk :07/10/28 22:41 ID:cWK007Rg
>>308
こなたとかムスカとか遊戯とか詩音に支給されたDMカードが3枚一組だったからじゃないでしょうかね。
ま、一枚支給のバーサーカーソウルと真のブルーアイズが混じってるからどうとも言えないんだけどね。
先の展開に余裕を出すって意味でも、必要ないなら不明でもまあ構わないとは思います。



そしてガチぺったん&かがみイッカク真&おじいちゃん&マッ!予約。


デジモンに詳しい方に質問なんですが、もしイッカクモンが暗黒進化するとしたら、海獣系でウィルスの近縁種はいるのでしょうか?
軽く調べて見た感じだとウィルス完全体の海獣種が居ないので、ディープセイバーズ登場でウィルス完全体のマリンデビモンを引っ張ってこようと思ってるのですが問題ないでしょうかね?
312Classical名無しさん:07/10/28 22:42 ID:viO1sO1U
一回使うと24時間使えないんだし、ちょっと多めでもいいと思う。
まあ、強力すぎる感はあるけど。
313Classical名無しさん:07/10/28 22:43 ID:R7FYDFqs
ニコニコで遊戯王は人気だからな
でも確かに多い…ような気がする
314Classical名無しさん:07/10/28 22:45 ID:R7FYDFqs
>>311
orz....先を越された
しかし応援する
315Classical名無しさん:07/10/28 22:48 ID:vzsSWMIg
ちょwwww暗黒進化wwwwww
サイズ的にワルシードラモン、雰囲気的にシャウジンモンあたりどうだろう。
316Classical名無しさん:07/10/28 22:48 ID:vzsSWMIg
ってかワルシードラモンが案外いいかも。
過去にメタルシードラモンとの戦闘経験があるから
317Classical名無しさん:07/10/28 22:50 ID:PkBaJuAk
修正乙
まあ、大きな問題はないと思いますが、ちょっとばかりカードが多いような気も……。
主にサトシ。

こいつはほとんど最終手段ですが、最悪、最後の一枚は主催側が持ってたり、
会場のどこかに隠してある、みたいな抜け道もできないわけじゃないですし。

あ、支給品の遊戯王カードは三枚1セットでも、別に問題ないとおもいますよ。
318Classical名無しさん:07/10/28 23:11 ID:HJwK0VsI
谷口のバーサーカーソウルが1枚単体だったからそう思っただけです。

暗黒進化で海の完全体といえば
ダゴモン、マリンデビモン、ワルシードラモンですかね
でも、メタルシードラモンだってウイルス種じゃないので
ウイルス種=暗黒ってわけではなさそう
スカルグレイモンはウイルスですけど
319Classical名無しさん:07/10/28 23:33 ID:ZWLMb6Bo
ギルモン、ワームモン、ガメモンはウィルスだが主人公サイド
320 ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 01:49 ID:EgnBVidc
修正してたら遅くなりました。

博麗霊夢、ヨッシー、クラモンB、KAS、TAS
カイバーマン、高槻やよい 投下します
誰かいたら支援をよろしくお願いします。
321ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 01:51 ID:EgnBVidc
「イイイエッヒイイiiiiii!!!!ツメツメ!ゆめまりおをクリアした俺がおばけにビビルと思ってか!!!」
KASの絶叫響く中、その後を追いかける霊夢とヨッシー
爪のお化けを追いかけ、かなりの時間が経つが、距離は変わっていなかった。
「そりゃ、追いついた分自分でロスしてればね」
KAS走る→追いつきそう→無駄な動き→離される→最初に戻る。
この繰り返しなのである。
しかし、あのお化けもKASも、かなりの速さだった。
普通に走っているヨッシーが付いていくのがやっと。
「ほら、ヨッシー。急ぎなさい」
「れ、霊夢さんが降りてくれたら……」
『貴方の鞍は飾りですか?気合を入れてください』
「鬼だあああああ!」

「……ねえ、レイジングハート。変じゃない?」
『ええ、あの男の行動は常軌を逸しています』
「そうじゃなくて、あのお化けよ……増えてない?」
そんなはずは……とレイジングハートが爪のお化けを見た。
確か、数体を撃破したはずだった。
『7……8……確かに、増えているようです』
「いつ合流したのかしら……ううん、そんな様子は無かったわ」
KASの奇抜な動きが気になって気がつかなかった。
両者は、爪のお化けをじっくりと見て……
分裂する瞬間を、目撃した。
「増えた!?」
『+2、これで10体となりました』
すると、なにやら爪のお化けは寄り添うように密集しだした。
「集まったところで無駄無駄無駄ァ!キングツメツメにでも合体できない限りKASには勝てない!」
それは、あまりにも的を得ていた。
322ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 01:53 ID:EgnBVidc
爪のお化けが光り輝き、収束していく。

「あ、アンタが余計なこと言うからアァーー!!」
「ノコノコじゃなくてブルだっかか!!」
「あー、食べてみたかったのに!!」
それぞれの意見はともかく、爪のお化けはその姿を変えた。

そこに居たのは1匹のみ。
頭から生える触角、大きな瞳、人を馬鹿にしたような笑み、人のような腕。
そしてクラゲのように何本もある細い触手状の足。
その名は、ケラモン。
「真の姿を現したなツメツメ!このKASgウワアアアア!!!」
追いかけてるKASの会話を中断させたのは、ケラモンの口からの光弾。
ケラモンは後ろを向き、光弾を吐きながら変わらぬ速度で逃げる。
「うわわわわ!危ない危ないですってー!」
「く……ディバインシューター!」
KASが避け、こちらに飛んできた光弾を打ち落とす。

「あいつ、後ろ向きで速さが同じってことは……本当はもっと?」
『速度はもちろん、全体的に強化されていると思われます』
厄介なことになった、と霊夢は思った。
アレは時間をやればやるほど強くなるタイプ。
弱いうちにどうにかしないと、手に負えなくなる可能性が高い。
「良くもやったなツメツメ改めケラケラ!お前は怒らせてはならない相手を怒らせてシマウマ!頭のアホ毛を引っこ抜いてやる!」
KASは、攻撃にひるむことなく走る。
それを見て、ここは撒いた方がいいと、クラゲのお化けは前を向いて全速を出した。

「待てええええ!!俺より速いなんてことは許されない!!」
KASの速度が上がる。というか、無駄なジャンプをやめただけだが。
323ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 01:54 ID:EgnBVidc
「も、もう駄目です……」
ヨッシーの体力も、いい加減限界らしい。
「仕方ないわね、行くわよレイジングハート!」
『わかりました!』
霊夢の体が宙に浮く。
レイジングハートの力を借りて、少しだが飛行が可能になった。
靴から光の羽が生え、高速でKASを追う。
「って、初めからそっちで行ってくださいよー!!」
ヨッシーの文句も、すぐに聞こえなくなった。


「あーうー。疲れましたー」
高槻やよいが飛び始めてから、かなりの時間が経過した。
しかし、人の影は見えなかった。
もしかして、この辺りには誰もいないんじゃないか。
それとも、この辺りに恐ろしい殺人鬼がいて、皆逃げたのではないか。
「ううー、そうだったら休んでられないですけど……腕が痛いですー」
やよいの両腕は、パンパンに腫れあがっていた。

日吉さんは、自分のワガママで動けなくなっているようなもの。
だから、無理して頑張ったやよいの腕は、限界を超えていた。
なんとか橋を越え、水辺まで来たところで休むことにした。
腕を川の水で冷やすが、腕の痛みは治まらない。
「どうしよう、これじゃあ飛べない……」
筋肉痛ならレッスンで何度もなったことがある。
しかし、アイドルはそこまで体を鍛えるわけじゃない。
一番鍛えてる真ちゃんでも、これ以上体に無理はさせないだろう。
でも、やよいは痛みを我慢して、日吉さんを助けるために空へと―――

「ふうん、余計なお世話かもしれんが、無理をしてもろくなことはないぞ」
舞い上がる寸前で、止められた。
324Classical名無しさん:07/10/29 01:56 ID:ffuubKNA
アホ毛支援
325ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 01:57 ID:EgnBVidc
「痛っ!!」
やよいは、カイバーマンと名乗った男に、腕を診てもらっていた。
「折れてはいない。肉離れもしていない……捻っただけのようだな」
「うう……捻挫ですかぁ?」
海馬は、やよいが空から降りてくるのを見ていた。
初めはハーピィレディの類かと思ったが、そうではないことはすぐに理解した。
近づき様子を見ると、腕を痛めているのだと理解した。
緑髪の女のように、見た目と違って凶暴な可能性は考えた。
だが、正義の味方として無視するのもどうだろうと思い、仕方なく声をかけてみたのだ。

「このまま飛べば、墜落!激突!大粉砕!間違いなく死んでいたな」
「で、でも……私は、六芒星の呪縛を解かないと……」
「なんだと、貴様、今何と言った!?」
思いがけぬ単語が出てきたと、海馬は驚いた。
やよいも、解き方を知っているのかと事情を話した。
海馬は、会話の通じない変な男のこと、襲ってきた番長のこと。
自分を守って死んだ永井けいこのこと、そして今、城で六芒星の呪縛で動けない日吉のことを知った。

「なるほど……破かなかったのは正解だ。そのカードは、間違いなく今後役に立つはずだからな」
海馬は、やよいのその場で流されない判断力に感心した。
甘いだけの人間ならば、その場でカードを破り捨てていただろう。
しかし、やよいは数少ない支給品を破壊するという愚かな行為には走らなかった。
まだ幼い少女ながら見事な精神。
本当は貧乏強度が1000万パワーを超えているだけなのだが。

(しかし、永井けいこ……母親か)
永井姓の人間は、他に二人。聞けば息子だという。
母親が殺された事実を知れば、弱い精神の持ち主なら、このゲームに乗りかねない。
再び、海馬はこのゲームに対する怒りを燃え上がらせた。
326ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:00 ID:EgnBVidc
「そ、それで……解けるんですか?」
「難しいところだな。不可能ではないが、除去するカードがあるとは限らない」
そんなぁ、と肩を落とすやよい。
「しかし、これはデュエルモンスターズではない。他にも手段はあるかもしれん」
「えーと、デュエル……って、なんです?」
「デュエルモンスターズを知らんだと!?」
海馬はショックを受けた。
全世界で流行しているゲーム、デュエルモンスターズ。
女性がアメリカチャンプになるなど、女性の間でも人気はあった。
やったことはなくとも、知らないというのは、とても信じられなかった。
海馬はやよいにデュエルモンスターズについて教えた。

「あー、このカードゲームですかー。いつか給料で、弟達に買ってあげたいですー」
「給料だと?貴様……その年で仕事についているのか?」
「一応アイドルやってまーす!そんなに売れてないですけど、給料で弟の給食費が払えましたー」
一瞬、その明るさと年齢からモクバと重なったが、幻覚を振り払う。
海馬は、やよいの服装を見る。
敵に襲われた時に汚れたであろう部分もたしかにある。
しかし、それとは別に、長年着てきたというのが一目でわかる、くたびれた服。
この娘は貧乏。しかし、それを感じさせない明るさがある。

海馬は、両親を失った頃を思い出す。
俺とモクバは親戚から遺産を取り上げられ、施設に入れられた。
そして、海馬剛三郎の養子となり、今のロードを歩き始めたのだ。
だが、それは幼き両親との、過去との決別でもあった。
過去を振り返ることは無駄なことだ。
だが、モクバは、両親と暮していた頃が、もっとも幸せだったのだろうとは思っていた。
現に、目の前のやよいは、貧乏でも幸せを手にしていたのだろう。

このくだらないゲームに呼ばれるまでは。
327ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:01 ID:EgnBVidc
「高槻やよいと言ったな。貴様、海馬ランドには?」
「えーと……そんな遊園地、ありましたっけ?」
ここで初めて、海馬は何かおかしいと思った。
確かに、海馬コーポレーションが世界屈指の大企業でも、知らない人もいるだろう。
だが、海馬ランドはアメリカにも進出した世界最大のアミューズメントパーク。
子供の入場料は無料。やよいのような生活の苦しい家庭の子供にも楽しんでもらうためだ。
各メディアで常に宣伝している。
テレビがなかろうが、新聞を取ってなかろうが、名前くらいは誰でも知っている。

事務所の名前、所属するアイドルの名前を聞く。
765プロ。やはり聞いたことも無い。
更に死亡者として呼ばれた如月千早は、トップアイドルに最も近いとされるふつくしい歌声の持ち主で、デビュー以来ヒット曲を連発しているという。
「私はともかく、千早さんを知らないなんて嘘ですよね?」
「もしかすると、記憶操作の類かも知れんな」
「記憶操作、ですか?」

本当は、海馬もやよいも、お互いに知っているのだが、奴らに記憶を消されたのではないかということ。
「殺し合いをする上で、遠慮なく相手を殺すため、記憶を消されているのでは……」
「でもでも、それなら友達や知り合いの記憶が残ってるのは変ですよ?」
「確かにそうだ……どういうことだ?」
海馬は考え込む。やよいの言葉が嘘だとは思わない。
嘘をつくメリットが大きすぎる。この状況で、下手に相手を不安がらせることは、自分自身を危険に晒すからだ。
「うーん、わからないです」
「まぁいい。話を戻すが、結界を壊せるような特殊能力を持った武器、人なら可能性はあるだろう」
デュエルモンスターズの効果を再現するほどだ。それならば、他にも同等の何かが存在する可能性は十分ある。
328ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:04 ID:EgnBVidc
「そ、そうですよね。カイバーマンさん、ありがとうございました!今度は南の橋の方を探してみます!」
やよいは、海馬に頭を下げる。
……その際、腕を思い切り上下させたため、かなり痛そうにしていた。
そのまま走って行ってしまった。

(行ったか……俺に協力を求めなかった。他人を巻き込む気はないということか)
海馬は、日吉などという男を助ける気も、やよいに協力する気もない。
だが、やよいがあっさり去ったのは、自分を巻き込まないためではないかと思った。
ゲームに乗った人間がどこにいるとも知れない以上、できるだけ他人を巻き込みたくないということだろう。
海馬は、せめて見えなくなるまで見送ろうと思い

やよいが何かに体当たりされ、羽を舞い散らせ吹き飛ぶ、その一部始終を目撃してしまった。
「やよい!」
海馬は、吹き飛ばされたやよいの元へと走った。
その進路を妨害するように、光弾が海馬を襲う。

「なんだ、あのモンスターは!」
やよいを吹っ飛ばしたモンスター……デュエルモンスターではない。
その不愉快な気分になる顔から吐き出す光弾を巧みに避ける海馬。
(手持ちの武器はない。ならば、どうする!)
やよいの元まで駆け抜け、そのままディパックを拾い走る。
俺を狙っている今、やよいの近くにいては巻き込まれるのは確実。
ディパックのみを拾い、やよいから離れたのだ。
(やよい、貴様の手札を使わせてもらうぞ!)
光弾が海馬めがけて飛んでくる。
「トラップカード発動!マジック・シリンダー!」
しかし、もちろん何も起きない!
329Classical名無しさん:07/10/29 02:06 ID:nGqFZfTs
 
330ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:07 ID:EgnBVidc
紙一重で回避し、顔面に飛んできたケラモンの光弾を頬を掠めるだけで済ませる。
(なぜだ!ブルーアイズはともかく、こんなトラップカードも使えないとは)
だが、事実を嘆く時間はない。
「次の引きこそが、俺のロードを切り開く!」
ディパックから次のアイテムを取り出そうとする海馬に、ケラモンの光弾は休む間もなく飛んでくる。
しかし、それを海馬が不敵な笑みで返す。

「装備アイテム!ゴッドクラッシュをカイバーマンに装備!」
引き当てたのは棘付き鉄球が先に付いたフレイル。
海馬は光弾を叩き落し、ケラモンへと迫る。

「これを装備したことによって!カイバーマンはゴッドカイバーマンとなる!」

そんなことはないのだが、結局はテンションの問題。
テンションMAXの海馬のダイレクトアタックが決まる。
鉄球をモロに食らったケラモンは、体液を撒き散らしながら吹き飛んだ。
「ふぅん、どうした?この程度で終わりか!」
このモンスターに、首輪らしきものは見当たらない。
主催者の放ったモンスターだと推測する。
ならば容赦する必要もないだろう、海馬はトドメを刺すために近づく。
だが
「なに!?」
深い傷を負ったケラモンから、無傷のケラモンが分かれるように現れる。
「自動増殖するモンスターか!」
二体同時の光弾が海馬を襲う。
331ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:08 ID:EgnBVidc
「ふん!!!」
ディパックより更なるアイテムを取り出す。
「装備カード!盗賊の棺桶を発動!」
出てきたのは、ディパックの容量を上回る巨大な棺。
それを弾避けとして光弾を防ぐ。
どの様な素材で出来ているのか、棺桶は光弾を受けても焦げるどころか傷一つ付かない。

(やはり、このディパックも超科学の産物。四次元空間にでもなっているというのか)
思えば、カイバーマンのコスチュームも、明らかにディパックに入りきらないような代物。
こんなごく普通のものにまで、信じられない技術が使われている。
科学者として一瞬考えてしまったが、状況を思い出し、打破する方法を考える。
その考えがまとまる前に
「追いついたぞケラケラAAAHHOOOOOO!!!」
ケラモンとは違う意味で不快になる顔の男が飛んできた。

「目の前で銭湯発見!!いい湯だなっと!!」
KASは飛び跳ね、ケラモンの上空に舞い上がる。
またスピンジャンプ!そう思いケラモンは左右に展開しようとする。
「そうは問屋がオロナイン!!」
右手のブレスレットから飛び出す蜘蛛の糸が、弱ったケラモンを捕らえる。
なぜさっき使わなかったのか、もちろん忘れていたに決まっています。
動けなくなったケラモンは口から光弾を吐こうとするが、それをKASは許さない。
「俺の尻は岩男も砕く!!ティウンティウン!!」
ヒップドロップが、ケラモンを叩き潰した。
海馬は、乱入してきた男の行動を見て、敵ではないようだと認識した。
「どこのカスだ」
しかし、海馬の第一印象は悪かった。おそらく未来永劫変わることはないだろう。
332ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:12 ID:EgnBVidc
残った一体のケラモンにも、痛い洗礼が待っていた。
「ディバインシューター!!」

橋の向こうから飛んできた光球が命中し、ケラモンが悲鳴をあげる。
その飛んできた先から来たのは、もちろん霊夢。
「巫女だと?ふうん、今の攻撃からして、ただのコスプレではないようだな」
鏡を見ろといいたくなる発言。

「なんだかめんどくさい事になってるわね」
ケラモンが起こしたであろう惨状に、ため息をつく霊夢。
ケラモンはダメージを負いながらも距離を取る……だが、場所は最悪だった。
KAS、海馬、霊夢の三人の中央。完全に逃げ場がない。
「ようやく追い詰めたぞケラケラ!!俺のヒップでぺしゃんこにしてやる!」
KASが動こうとする。
「待て!こいつを仕留めるのは俺だ!」
海馬はこいつのトドメを自分の手で刺してやらねば気がすまなかった。
「別にどっちでもいいけど、増える前に倒すわよ」
ほんの一瞬時間をロスしたが、すぐにケラモンに止めを刺すべく行動に移る。
―――そのロスが、致命的だった。

「動くな……この娘の命が惜しければな」
333ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:14 ID:EgnBVidc
「――――――ぅ――――――ぁ?」
なんだ?俺は……俺は寝たいんだ。
疲れた、何も考えたくないほどに。
なのに、なぜ体は起きようとする?
体はなぜ……危険だという信号を送ってくる?

「――――――  ッッ!!!」
TASは、目覚めた。
体が鉛のようで、頭はガンガン痛む。
あれから時間は……そう経っていない。
それでもTASが起きたのは、体が感じたため。
近くで展開される戦闘に巻き込まれる危険から、体が無理やり覚醒させたのだ。
TASは、近くに落ちていたフライパンを持ち、花畑を静かに進む。
そして、戦闘地点へと近づいて……覗いていたのだ。
「なんだ、あの生物は?」
そこにいたのは、倒れている小娘と鉄球を振り回す妙な格好の男。
そして、今目の前で二体に増えた生物の姿。
「あの生物……首輪が付いていない?」

先ほどの集団を思い出す。
黄色いネズミと、ピンクの小動物には、形は違えど首輪が付いていた。
しかし、糸を吐きかけてきた芋虫のような生き物には、付いていなかった。
それが意味するところ、それはつまり、参加者とは別に存在するイレギュラーの存在。
もしかしたら、支給品なのかもしれないし、原生動物なのかもしれない。
どちらにせよ、首輪に縛られていない生物。つまり……殺す必要のない存在。
あの男の言った、仲間という言葉を思い出す。
「一人だから負けた……仲間が必要だというのならば」
これ以上、相応しい存在はいない。
334Classical名無しさん:07/10/29 02:16 ID:ffuubKNA
化学反応しそうな組み合わせ支援
335ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:17 ID:EgnBVidc
TASは、傷ついた体に鞭打ち、チャンスに動けるよう体制を整える。
すぐに、なにやら俺と似た姿をしている奴が走ってくる。
どこかで見た様な気がするが、大したことではない。
更に巫女服の女まで現れ、1体だけとなったクラゲのような生物が追い詰められた。
最速は、最速をもって証明する。
自分が消されず、あの生物も消されない、最速ポイント。
そこで、TASは飛び出し、やよいを無理やり立たせ、その首を絞めた。

「やよい!?貴様、何者だ!!」
海馬の怒声にも、まるで怯まないTAS。
「またややこし「TAS!!!!!!!!」え?」
今までにないほど、響いたKASの声。
あの( ^ω^)という顔が( @u@)と凄い顔になっていた。
「お前ともあろう奴が女の子人質とは見損なうにもほどがアルマジロ!」
TASはKASの発言に構わず、ケラモンを見つめる。
「クラゲの化物!言葉が通じるならば俺と組め!!!」

「「「な、なんだってーーー!!」」」
意外!それはケラモンの説得!!
「俺の目的はこのゲームの最速クリア!!貴様がそれに乗るならば俺と共に来い!!」
「最速クリア……ゲームに乗ってる?」
霊夢は、TASのことを聞いたとき、まともに話せるのではと思ったことを後悔した。
まだKASの方がマシだ。この状況を最悪の捉え方をしているようだ。
「絶望した!!ボスに戦いを挑まないTASに絶望した!!」
「馬鹿か貴様は。最速でクリアして次のステージのボスを最速で沈める……当然のことだろう」
自分と似た姿をして、何を言っているのかとTASはため息をつく。
「バーロー!!このKASにそんな既存のルールは通用しない!バグを見つけてありえぬ速度でクリアするのが俺の栄光へのロード!!」
336ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:19 ID:EgnBVidc
それを聞いたTASは……笑った。
「ハハハハハ!!バグだと?バグでクリア?寝言は寝てから言うんだな、KASとやら!!」
その大笑いの隙に、ケラモンが三者の包囲網を突破する。
「しまっ……」
「動くな!」
TASの腕の力が増す。もう少しで、やよいの首は……確実に折れる。
「やめろTAS!そんな卑怯は、俺たちヒゲリストの誇りに傷をつける事になるぜ!」
ヒゲリストってどこのセクシーコマンドー部?
「KAS。教えてやろう……速さの為なら、他の全ては無意味。バグを突くのが手段の一つであることは認めよう。だが……このゲームの最速の手段はバグではない!」
スーパーマリオ64のようなすり抜けがどこで出来る?
あるかもしれない可能性など模索していては最速クリアなど不可能。
「参加者を最速で排除することが、このゲームの最速なのだ!」
ケラモンが、TASの横で止まる。

その顔を見て、TASは悟った。この怪物は、こんな状況でもまだ楽しんでいる。
確かに怯えてはいる。だが、それは死への恐怖というより、楽しめなくなるという恐怖。
最速の為に他の要素は無駄、と言ったTASだが、一つ除外すべきことがある。
それは魅せること。最速を維持しつつ、同時に華麗な動きも披露すること。
こいつには、元来の速さと楽しむ精神を持ち合わせている。
TASの相棒として、相応しい存在だと感じ取った。

それは、ケラモンも同じ。遊びたいというのに、まったく相手の強さも行動も読めずに、不完全燃焼となっている。
こいつは、自分よりも楽しく遊ぶ術を知っていると直感した。
このヒゲと一緒なら、この遊び場で、楽しく動けると思ったのだ。

「このまま動くな。動いたらこの女の首を折る」
「どうせ、逃げ切ったら同じことでしょ?だったら、ここで貴方達を倒すわ!」
337ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:23 ID:EgnBVidc
霊夢は躊躇なく構える。
霊夢の考えは正しい。
非情な選択とも思えるが、霊夢もまた、それを割り切れる人間。
自分の力では、あの少女を助けること、あの二人を倒すことは不可能だと理解している。
ならば、結果が同じなら、ここで障害を排除することが正解なのだ。

海馬も同様の結論に達していた。
だが、海馬はやよいのディパックのアイテムで窮地を乗り切った。
借りを返す前に死なれては、海馬のプライドが許さない。
(だが、手札はもう……黙って見過ごすしかないというのか!)

KASはKASで動けない。
良く見れば、さっき城にいたはずのうっうーではないか。
けいこはいないが、もしやケラケラに既に倒されてしまったのだろうか?
そんな考えもしたが、それよりも、TASのことだ。
俺のラバイルの勘必中イエエッヒイイイ!と喜んだのもつかの間ねこ。
TASがバグを否定しやがったああああああ!!!
お前も使いまくってたくせになんという奴!
確かにこのゲームに対する知識は俺もない。
TASは、だからこそ最速の為にバグ探しより正攻法を選んだっぽい。
俺はそんなつまらない事はしないしない。
カギや土管でワープとか、壁をすり抜けないでクリアした最速なんて、最速じゃない!
TASが神なら俺はガス○―10になる男!用法用法を正しくおつかい楽しいな!
でも目の前で首コキャはやだ。「TASさま、だ。亀が!」なんて見たくない。
338ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:27 ID:EgnBVidc
『待ってください!バインドであの男を拘束すれば……』
「あの子の首が折れるほうが速いわ。どっちにしろ、もう助からない」
レイジングハートの制止を振り切り、魔力を収束させる。

霊夢は、悪を憎まない。しかし、正義を笑いもしない。
霊夢にとって、最強最悪の殺人鬼だろうと、世界最高の聖人君子だろうと、同じ。
手を組めるなら、それに越したことはない。
目の前に立ちふさがるなら、それに対し絶対の鉄槌を下すのみ。
最悪の事態を防ぐために、何かの犠牲が絶対に必要なら、躊躇わず犠牲にする。
それが、たとえ幻想郷の知り合いでも……魔理沙ですら例外ではない。
それが、日常に戻って、永遠に後悔することだと理解していても。
TASとは組めない。脱出の意志がない以上、組んでも事件を解決できない。

レイジングハートは、霊夢がなのはとは、若干違う考えの持ち主だとわかった。
なのはは、相手の説得を諦めない。どんな悪でも何か理由があるのだろうと話し合う。
……結局最後はSLBとなるのだが、それでも犠牲を最小に抑える戦いをする。
それは、この場では甘いことだと理解している。
霊夢は、自分の行いが非情だと理解した上で実行しようとしている。

レイジングハートも、これ以上の異論は持ち合わせていなかった。
魔力収束の補助を全開で行おうとして……違和感を感じ取った。
コスプレの男性から、何か妙な波動を感じる。
それだけではない。何かが近づいてくる……何が、どこから?

TASは、もはやこの娘が人質にならないことを理解した。
先ほどの仲間を大切にする奴らとは違い、冷静な判断を下せるようだ。
人質がいても、助ける手段がないなら、せめて敵ごと殺す。
その判断を下せる人間が、殺しに回らない側なのは残念だ。
本来、ここで始末せねばならない。
強大な障害となるが、この体では無理だ。
339ぼくんちのニコロワ ◆CMd1jz6iP2 :07/10/29 02:32 ID:EgnBVidc
まだ他の二人は迷っている様子。
うめき声をあげているこの娘を、殺すことなど造作もない。
だが、この女を殺すタイミングを間違えば、こちらが危ない。
あの女の攻撃は、この娘ごと俺を殺せるものなのだろう。

ならば、発射直前に五寸釘を投げ、僅かでも砲撃をそらし、回避する。
直後、娘の首を折り、鉄球を持った男へと投げる。
あのような重量のある武器を持っていれば避けきれないだろう。
そして、むやみに襲ってくるだろうKASとかいう二番煎じを殺す。
そして、状況に応じて撃破か撤退か……クラゲの援護があれば容易いだろう。

完璧 パーッフェクト

何故か頭の中にゾンビと戦う屁が臭いデブの自宅警備員の声が響いた。
雑念を消し、その瞬間を逃すまいと集中する。
だが、TASの集中は一瞬で乱されることとなる。

(あんだ、あの男のオーラは?)
妙な服装の男の背後に、ぼんやりと何かが見える。
陽炎のようにはっきりしないそれは……白い龍だった。
その威圧感に、ほんの一瞬隙が生まれ……次の隙へと繋がってしまった。
視界に入っていた巫女服の少女が消えたのだ。
「なっ!?」
そうではない、TASの視界が遮られたのだ。

虚ろな瞳の小さな小さな少女が

逆 さ ま に 降 っ て き た た め に
340Classical名無しさん:07/10/29 02:33 ID:nGqFZfTs
うっうー風前の灯火支援
レナとかえでと私は、オーキド博士のポケモンだった。
ある日、Kにレナが、私はmに貰われていった。
わたしのマスターのmは優柔不断な人間だった。
それでいて、自分がやりたいことを邪魔されるのが許せない自己中だった。
でもそれがいい。

彼の為に、私は店の自転車のカギは壊したし、人も殺した。
なのに、mは他の女にばかり目を向けて鼻血と涎まみれの毎日。
Kのところのレナは、会うたびに強くなり、信頼を深めていくのがわかった。
羨ましかったけど、私がmの本当のパートナーになりたいこと。
それを、Kもレナも密かに応援してくれた。
だから、よく戦うことはあっても、大切な仲間だった。
mはその様子をアホみたいに口あけてボーっと見ているだけだったけど。
そういう間抜けなところがカワイイから、どんな行為も許せるのだ。

しばらくして、草原で、博士の家に居るはずのかえでと出会った。
本当にかえでなのかと、目を疑った。
私もレナもかえでも、ヤンデルポケモンだけど、あの様子は異常だった。
まるで鍋の具材のように扱われ、全滅寸前のところを逃げ出した。
mは、重傷の私のことなど気にも留めず、そのままマサラタウンへの足代わりにされた。
そこで、私は変わり果てたマサラタウンを目撃した。
荒れ果てた、研究所、恐慌状態の博士。
私たち三人が仲良く並んだ写真から、かえで以外が塗りつぶされていた。
残された音声を聞いて、かえでは本当に壊れてしまったのだとわかった。
しばらくして、出会ったKとレナは様子がおかしかった。
mに色目を使う、気に食わない「せかい」すら、何か変だった。
何かに追われているような……怯えた姿。
それを最後に、二人の姿を見ることはなかった。
mも同様に、何故か私にたくさんの武装を買ってくれた。

何かから、自分を守って貰えるようにと。
そして……気付けば私は、他人のポケモンとなっていた。
mはどうしたのだろう、Kは、レナは?
しおんは、あさくらは、きりは、元のトレーナー?の元に帰ったこなたも無事だろうか?
mが私に買ってくれた武器も、Kが以前くれたゴルフクラブもなくなってしまった。

許せなかった。私をmから引き離した存在が。

私や他のポケモン(見たことのないポケモンばかりだった)が
何体も特殊なモンスターボールに詰められた……断片的な記憶。
特殊なモンスターボールは、m以外の命令も、絶対厳守を強制させるようだ。
私が嫌でも従うしかない。どうやら、殺し合いの道具として。
ボールの中から外界の様子を覗いていたが、どうやら変な男の手に渡ったらしい。
モンスターボールの使い方もわからないらしく、かなり狂ってる。
その後、置いていかれた。城から飛び降りた男は死んでないらしい。
そして、拾われた。あの男と話をしていたらしい女の子だった。
彼女は、確かやよいといった……彼女は、私を外へと解き放った。

ついに出番らしい。私も死ぬわけには行かない、やるなら全力で殺る。
m同様、私を人殺しの手段として使いたいのだろう。
しかたなく、まだ見ぬ相手への闘気をこめて、相手は誰かとやよいを見つめる。
モンスターボールに戻された。

まったく意味がわからなかった。私の入ったモンスターボールが小刻みに揺れる。
―――震えていた。
怯えているのだ、この状況に。
出会った男は自殺死亡者、出てきたポケモンは鋸持ち。
泣き叫んで現実から目を離せば楽にもなるだろうと思ったが。

「……違う、そんなことない……人殺しなんて、絶対ダメなんだから……」
意外に根性のある少女のようだった。
それから、ずっと彼女を見ていた。
あの番長に襲われたときも、なぜ私を使わないのかと思った。
殺し合いに乗りたくないのだろうが、私がいれば、けいこは死なずに済んだかもしれない。
空を飛ぶのも、私に任せてくれれば……一瞬考えたが、私の空の飛び方は、地点を選んで
ジャンプして落ちる、という感じのものだから、移動には向かないだろうと思った。
無邪気で明るい彼女を見ていると、妹を思い出す。

私は、世の中を明るく見ることは出来ない。
でも、妹のマジカルハート☆こころちゃんは、いつでも明るくて、元気だ。
最近はどこにいるのかわからないが、きっとどこかのトレーナーと元気にやっているだろう。

私からmを奪った奴らにふくしゅうしたい。
ことのはは、やよいの事が少し気に入っていた。
このゲームに乗っていないから、怨むべき奴らに従っていないからだと思っていた。
なんてことはない、妹ポケモンのこころと重ねていただけなのだ。
どうせトレーナーに逆らうことは出来ないのだ。
気に入ったトレーナーの手に渡ったなら、それを害する相手を殺すのは気合が入る。

あ な た の 怨 み 、 晴 ら し ま す 。

殺したい人を教えてください。教えてくれなくても結構です。
私の気分で貴方の敵を、私と貴方の敵を殺しましょう。
mから私を奪った人と同様に、私は貴方を許しません。

  そ う

え い え ん に
「しんじゃえ」
絶望的な予感がしたTASは、フライパンを振るう。
だが、どうしたというのかフライパンは振るった方向に飛んでいってしまう。
握りが甘かったのか、とTASは殴りかかるために手を握ろうとして

親指しか残っていないため、手を握れないことに気がついた。
「ウ………アアアアアア!!!!!」
今まで、数多のゲームで最速を塗り替えるために、コントローラーを操作してきた。
そのための、何よりも大事な指が……ボトボトと落ちた。
「ガアアアアアアアア!!!!」
邪魔なやよいを突き飛ばし、両手の親指で、ことのはを突く!
イチローすら葬った親指は、ことのはを完璧に捕らえた。
「あははははははは!!!」
だが無傷。
「な、にぃぃ!!!」
TASの親指による突き。一撃必殺ともいえる、究極の一。
しかし、それは、ポケモンの技に分類すれば、ノーマルか、かくとう。
そのどちらも、あく・ゴーストタイプの「ことのは」には、威力以前に効かないのだ。
ことのはの追撃は、ケラモンの援護で失敗した。
だが、TASの全身を悪寒が包む。
「ディバインバスター!!」
霊夢の砲撃が、TASを襲う。
「ヒ……ィィィィイイイイ!!!」
無様な悲鳴をあげながらも、TASの体は跳ねて避けた。
恐怖の絶頂であろうと動かねば終わる。それを知っているからこその本能の動き。
ケラモンの光弾がいくつも飛びかう中、TASに飛び掛る男が一人。

「俺がインドを渡してやる!!フ タ エ ノ キ ワ ミ ー !!」
KAS渾身の拳。
それを、TASの拳が相殺する。

「アーッ!!!!!!!!!」
嫌な音がして、KASが地面を転がる。

(駄目だ、もう、死ぬ、無理、防御も、逃げることも!)
たった半日。しかし、数多の強敵との戦いによって
疲弊した体力、精神がTASの心を砕きかけていた。
「この外道!トドメだ!!」
この最大のチャンスを逃すまいとする海馬。
そこへ……耳を破壊するような超音波が一帯を包んだ。

「うわー、なんか大変なことになってるなあ」
ヨッシーが到着しました。
近づくと、頭が割れそうな音が響き渡っている。
「なに、なにこれ!?」
近づくのをやめようか、そう思ったヨッシーだったが、気が変わる。
「あ、あの生き物だ!」
なにやら、あの生き物が死に掛けているではないか。
「いっただっきまーす!!」

どうやら、あの生き物が怪音波の発生源だったようだ。
近づくたびに気分が悪くなって頭が変になりそうになる。
しかし、食欲が不快に勝り、ヨッシーは近づく。
だが、もうすぐというところで、なにやら小さい少女がケラモンを鋸で両断した。
「あー!」
急いで舌を伸ばし、両断された片割れを飲み込んだ。
「うまーーーーい!!!」
あー、おいしかった。もう片方、と思ったが、既に消滅してしまっていた。

「あんた……本当にとんでもないわね」
霊夢さんが、ヒクヒク笑いながら近づいてきた。
「あー、霊夢さん。これで一件落着ですねー」
何か頭を抱えている。どうしたのだろうか。
「逃げられたわ……TASにも、妖怪の片割れにも」
KASに潰され、死んだと思われたケラモンは、まだ生きていた。
断末魔というべきか、脳に響くような不協和音を出す。
そして、その隙にもう一体のケラモンは、TASを掴み全力で逃げてしまったのだ。

「うう……カイバーマン、さん……」
「大丈夫だ、傷は浅いぞ」
どうやら、最初の体当たりで片腕が折れてしまったらしい。
疲労が溜まったところに負荷がかかり、耐えられなかったのだろう。
添え木で固定する。
そこへ、ことのはがモンスターボールへ戻るためにやってきた。
「あ、ことのはさん、そんな窮屈なボールに戻らなくてもいいですー!」
変わらず虚ろな目でやよいを見つめることのは。
「あ、ありがとうございました。これからも、よろしくおねがいします!」
キョトンとしたことのはだが、ニカッと笑った。
ぶっちゃけ怖かったが、やよいも我慢した。
ことのはは、従ってウロウロしだした。

「やよい、いつの間にあのモンスターを出したのだ?」
「出したというより、体当たりされたときに衝撃で出たんですよ」
そこで、覚えていた技名「えいえんに」を命令したところ、空に飛び上がったという。
「その後は、意識が朦朧としてて……技名も言ったのかどうか」
「謙遜する必要はない。貴様のおかげで助かったようなものだ。借りがまた一つ出来たな」
そんなのいいですよー、と騒いでるところに霊夢がやってきた。
KASもやっと落ち着いたらしい。拳はヒビで済んだようだ。
「今更だけど、このゲームに乗ってないか、確認していい?」
「うおお!!済まないうっうー!俺がいればそんな中ボスやっつけたのにー!!」
KASの落涙は無視して、霊夢は聞いた話を考える。
けいこという女性を一般人の枠に入れたのは間違いだったらしい。
その人物に能力がなくても、支給品次第で強敵でも倒せるのだから。
つまりは油断大敵。ゲームに乗った一般人にも、気をつけないといけない。
カイバーマン(本名は海馬らしい)の話も役立つものだった。
緑髪の女性と、エアーマンという鉄で出来た人形がゲームに乗っていること。
そして途中で出会った、こなたと真という少女のこと。
山で歌っている人間がいたことを聞いた。
姿は変だが、まともに話ができるだけ、KASなんかより随分マシだった。

真というのは、やよいの仲間らしい。なぜか、あの少女モンスターが興奮してたが、かっこいい女性という説明の後辺りからがっかりしている。
カイバーマンも、その真を男だと思っていたらしく、驚いているようだ。
歌っている人とやらは気になったが、その後戦闘が起きたらしい。
生き残りがいるなら、そのうち会うこともあるだろう。
途中、カイバーマンがKASに見えないように、私たちに紙を渡してきた。

『会話を盗聴する機能が、首輪にあるかもしれない』
やよいとヨッシーが大声を上げそうになるのを止める。
なるほど、考えられることだ。
あいつらの目的は知らないけど、こちらを野放しというのは考えにくい。
(レイジングハート……どう思う?)
念話でレイジングハートと会話する。まだ慣れないが、これを覚える価値も出てきた。
(ありえます。この首輪の構造を調べることは私でも不可能。可能性は排除できません)
更に、とんでもないことを言った。
念話で言われたそれを、紙に書く。

『ヨッシーが私の講義中に、なにやら機械を食べていました。監視装置かもしれません』
マジ?なら、こんな紙での会話すら危ないかもしれない。
KASのような馬鹿には、言ったら大変だろう。
いや、馬鹿というか、空気が読めずに口に出しかねないのが問題なのだ。
348Classical名無しさん:07/10/29 02:59 ID:g.FhoraY
 
「その杖……インテリジェントデバイスと言ったか。人工知能なのだな?」
『はい、そうです。魔法の発動のサポートなどが主な仕事です』
海馬に、レイジングハートは自分の世界のこと、技術のことを話していく。
私もこの際に聞いておくことにした。

世界は、次元世界という時空ごとに分かれて存在しているらしい。
それを管理するのが時空管理局で、レイジングハートの持ち主、高町なのはも、そこの所属だという。
彼女は地球出身の、数少ない魔術師だという。
カイバーマンは、驚きながらも少なからず理解しているようだ。
反面、私は科学とかいうのはさっぱりわからない。
幻想郷にもたまに転がってくる、コンピュータって式神の上位存在らしい。

「なるほど。お前達の言う魔法とやらは、完全な科学制御。
未知の体内機関やエネルギーを用いているため、まだ地球程度の科学力ではオカルト話にしか聞こえないということか」
『おおむねその通りです。遥か昔、人はその力に気付いた。
それを科学で解明することが出来て初めて、魔法は技術として確立されたのです』
やはりオカルトは科学で証明できるのか!とカイバーマンは喜んでいる。

「つまり、私の霊力なんかも、科学とやらで説明できるのね?」
『はい。ですが一部に過ぎません。魔力についてもまだ不明な点が多く
霊力やその他の力は、魔力の応用でわかる部分がある、という程度です』
レイジングハートは、やよいからは感じない何かを、カイバーマンから感じるという。
魔力とも違う、魂そのものが力を持ってるとか何とか。良くわからないらしい。

「それほど発達していても、未知な部分は多いということか。
……レイジングハート、地球という星が複数存在する可能性はあるか?歴史が違うといったような……」
『可能性は否定できません。次元管理局が管理している世界だけが全てではなく、まったく同じ構造の世界がないとは言い切れません』
350Classical名無しさん:07/10/29 03:03 ID:nGqFZfTs
でっていう自重w
なぜそんなことを聞くのかと思ったが、すぐに理解した。
やよいが、同じ世界の人間なら知っているはずのことを知らないということらしい。
更に、レイジングハート自身が知っている地球の話をした。
やよいとカイバーマンは、なのはの故郷のある場所に、違う都市があるという。
しかも、二人とも答えが違う。どうやら間違いないらしい。
私の住む幻想郷の話もするが、そんな大規模な結界は存在を確認したことがないという。
幻想郷が、彼らの誰かと同じ地球か、また違う地球にあるのか、判断は出来ない。
ヨッシーが青くなっている。
「まさか……KASさんも、どこかの世界のマリオさんなんじゃ……」
だとすると、TASもそうかしら。なんとなくKASと似てたし

しかし、どうやら事態はかなり複雑らしい。
神隠しの主犯、なんてまだマシに思えてくるほどに攫ってきているようだ。
レイジングハートの話によると、時空管理局などより発達して滅んだ世界の遺産
「ロストロギア」なんて物があって、それは時空をいくつかまとめて滅ぼすことも出来るらしい。
あの妖怪どもは、それを利用している可能性もあるという。
スキマ妖怪より強いかも、なんて考えたら頭が痛くなるから考えるのをやめた。

「それと名簿についてだが、先ほどの話からすると、世界の住人ごとに載っている可能性がある」
「あ、本当です。私の仲間、一箇所にまとめて書いてあります」
「うん……?なんで、師の方だけ離れているのかしら?」
幻想郷住人の中、理由はわからないが、一人だけ別枠に書かれていた。
八意永琳のみ、明らかにおかしい。
『同名の別人ということでは?』
八意永琳なんて名前が二人も三人もいないと思うけど……
考えてもわからないから、わかることだけ考えよう。

「そういえば、やよいの仲間が結界に捕らわれているってことだけど」
「あ、はい!日吉若さんっていって、中学生なのに凄く強いんです」
「KASぐらい?」
「あう〜、あんなジャンプは出来ないですけど……日吉さんの方が強く感じます」
よし、決まりだ。
馬鹿じゃなく、それなりに強く、更に方針も同じならば言うこと無し。

「私の力で、その結界を解いてみるわ」
「ほ、本当ですか!」
レイジングハートの力を借りれば可能だろう。
「ヨッシー、城に戻るわよ」
「またですかー?疲れるなあ」
そこに、カイバーマンがまた紙を渡してきた。
『出来ることなら、番長という男の首輪を手に入れて欲しい』

なるほど、外すにはサンプルが必要。
盗聴装置についても、あるかどうかわかるだろう。
でも、なぜ番長なのだろう。
「……無駄に、生きている人間の恨みを買うこともあるまい」
海馬はやよいを見ている。
なるほど、外すということは、仲間の首を切るのだ。それを良しとする人はいない。
「あの、できればけいこさんを埋葬してあげてくれませんか?」
できれば番長という人も、と。やよいは怪我の治療の為に町に向かってもらうことにした。
「はいはい。それで、合流は?」
「町がいいだろう。しばらくすれば次の放送だ。
更に次の放送直後に、E-2の橋で落ち合おう。そこが禁止エリアになったなら、橋を越えたD-2か城でいい。
放送後なのは、片方のチームが全滅していないかを確認するためだ」

それでいいだろう。たしかに、町で集合するのは目立って危ない。
まだ、町と城の中間辺りの方が見晴らしが良いから安全だろう。
合流相手が全滅した場合は各自で判断。
1人でも生き残っているなら、2時間だけ待つことで決まった。
「あれ、KASさん!どこに行くんです?」
気付くと、KASが無駄な動きで走っていた。

「でっでいう!俺はTASを追う!俺がTAS以上の難易度だって証明するには今しかない!」
あれほど惨敗したのに、どうしてこうも立ち直れるのだろう。
「カス!一つ忠告してやろう」
「何か発音変だぞ、カイバー!で、このKASに忠告とは?」
「何、簡単なことだ。TASの最速クリアを不可能にする方法を教えてやる」
ぴょーんと飛び跳ねるKAS。よっぽど「何い!?」とか思ったらしい。
「何だよその裏技!教えろカイバー!」
「簡単なことだ。TASという男はこのゲームを正攻法でクリアしようとしている。ならば、貴様があの男に負けない限り、あいつは一生ゲームをクリアできないということだ!」

何を当たり前のことを……と思ったが、KASは「それは盲点だった」とか抜かしている。
「なんと裏の裏ワールド的発想!このKAS、目から龍の鱗が落ちた気分!」
「カス、お前がTASに勝つというのは、殴り合いで勝つことではあるまい!お前はバグを探せ!あいつが諦めたことを実現したその時!お前は難易度神を越えた究極カスとなるのだ!!」

「究極KAS!!超最強の称号!!こうしちゃおれん!
TASより先にバグ発見!あーりがとよとっつぁーーーん!!」
KASは凄い速度で走っていって……見えなくなった。
「物は言いようね。あのままTASを追いかけたら、殺されていただろうし」
「ふぅん、カスとハサミは使いよう……あいつのバグ探しの執念は利用できるかもしれんからな」
カイバーマンは再び紙に書く。
『ロストロギアという、理解も難しい物を使っているとすれば、世界に穴がある可能性は十分ある』
確かに、過ぎた力を使いこなせないなんて、ありがちなことだと思った。
「それじゃあ、私たちも行くわ」
ヨッシーに乗ると、城へと進んだ。
「飛べるんだった飛んでくださいよー」
「力は温存しないといけないの。その鞍は飾りなの?」
『ほら、ヨッシー。急ぎなさい』
「やっぱり二人とも鬼だあああああ!」
泣いてヨッシーは走っていった。

【D-2 橋の向こう/一日目・昼(放送直前)】
【博麗霊夢@東方project】
[状態]:健康、バリアジャケットの腋部分破損
[装備]:レイジングハート@魔法少女リリカルなのはシリーズ、巫女風バリアジャケット@巫女みこナース
[道具]:支給品一式、フリップフラップ@ニコニコキッチン
[思考・状況]
1.城にいる日吉若を結界から助けて交渉する。
2.番長の死体の首輪を入手する。けいこを埋葬する。
3.その後、三回目の放送で二人の生死確認後、E-2橋で海馬たちを待つ。
4.怪しい人には無理のない程度に接触、無害なら適当に交渉
5.今回の事件の解決(主催者の打倒)
【ヨッシー@スーパーマリオワールド(スーパーマリオくん)】
[状態]:満足、背中に大打撃(鞍で多少緩和)、軽く焦げた
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、RPG-7(残弾5)@GTASA、ハンバーガー(残り三個)@マクドナルド
モンスターボール(オクタン)@ポケットモンスター
[思考・状況]
1.ケラモンは美味しかったなぁ
2.とりあえず霊夢さんに協力
3.ボスを倒す
4.ハンバーガー食べたい……
[備考]
※ハンバーガーの残りはメガマック、照り焼きバーガー、チキンフィレオです
※KASをどこかの世界のマリオと思ってます
※TASを見ていません。

「行っちゃいましたねー。日吉さん、大丈夫かなぁ」
いけない、ボーっとしてたら駄目だよね。
カイバーマンさんが、私の怪我の治療に付き合ってくれるそうだ。
「付き合ってやる。これで借り一つだ」
そう言ってるけど、かなり優しい人なのかもしれない。
コスプレは弟なら喜びそうなセンスだけど……言ったら怒るだろうなぁ。

「それで、もう一つの借りは何をすればいい?」
「え、え〜と……どうしよう」
実は、考えてることがあるんだけど……よし!

「あの、カイバーマンさんのこと……お兄ちゃんって呼んでもいいですか?」
「なっ、なんだと!?」
「あ、嫌だったらいいです。ただ、私長女だから、頼れる兄弟っていなかったから……」
うー、なんでこんなこと……けいこさんが、死んじゃったからかなぁ
「ふ、ぅん…………兄様でも構わんぞ」
「ええ!?それって、何か殿様みたいじゃないですか?」

「そ、そうか……ならば、呼びたいように呼んでも構わん」
「あ、それじゃあ……お兄ちゃん?」
「なんだ、やよい」
「わ……な、なんか照れますー」
って、えっ!?わ、私頭を撫でられてますー!?
「呼びたいときに、好きなだけ呼べ。お前は、それだけ頑張った」
そう言って、早足で行っちゃいました……あ、お兄ちゃん、待ってー!

(まさか……再び兄などと呼ばれることになるとはな)
弟を、モクバを守れなかった俺が、また……
(ならば、もはや借りの問題ではないな)
やよい、お前に見てもらおう。
俺がブルーアイズホワイトドラゴンに相応しい兄になるところを。
モクバ……お前の代わりとは言わない。
だが、これ以上俺は、家族を失わないよう全力を尽くすことを誓おう。
そして、首輪の機能についても一つの可能性の除去ができた。
少なくとも、こちらの映像は首輪では見えないらしい。
監視装置には気をつけなくてはならないが、それでも一歩前進だ。
俺のロードに、新しい未来が開けたような気がした。

「そういえば……なぜカードが使えなかったのか、わからなかったな」
「あ、一度使ったら24時間使えないそうです」
「ふぅん、なるほど。魔法カードやトラップカードの制約か」
まだ気付かない海馬だった。
その後ろをついて歩く、ことのは。
鋸だけじゃなく、フライパンも装備している。
(私もお姉ちゃんって呼んでー)
密かに姉も出来てるやよいだった。


【D-3 橋手前/一日目・昼(放送直前)】
【高槻やよい@THE IDOLM@STER】
[状態]:疲労、打撲痕小、両腕捻挫、右手骨折
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2、ことのは@ポケットモンスターヤンデレブラック、THE IDOLM@STER MASTER ARTIST01〜10@THE IDOLM@STER
    DMカード(六芒星の呪縛、攻撃誘導アーマー)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(現在使用不可)、
[思考・状況]
1.永井兄弟と765プロのアイドルを探す
2.町に行って、怪我のちゃんとした治療をする。
3.日吉さんが無事に助かりますように
4.「ことのは」さんは、うまく使えば平気みたい。
5.人は絶対に殺しません
6.カイバーマンお兄ちゃんかー
※ウイングの翼の効果は消えました。
※「ことのは」がカワサキのフライパンを持っています。
※戦闘により「ことのは」のレベルが少しアップしました。
【海馬瀬人@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】
[状態]:断固たる決意、ゴッドカイバーマン、兄再び
[装備]:正義の味方カイバーマンのコスプレグッズ@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
ゴッドクラッシュ@ゴッドマン
盗賊の棺桶@勇者の代わりにバラモス倒しに行くことになった
DMカード(青眼の白龍、マジック・シリンダー)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(現在使用不可)
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:主催者を叩きのめす
2:ブルーアイズに認められる兄になる
3:自分と同じ境遇、そうなりそうな人のことを考える。(助けるかは不明)
亜美、つかさ、かがみ、魅音、永井兄弟)
4:やよいの治療と、首輪の分解のための道具、武器、首輪を入手するために町へ行く。
5:エアーマンなど、高度なロボットを解体して、自分の技術力が通用するか知りたい。
6:三回目の放送で向こうの生死確認後、E-2橋で霊夢から首輪を貰う。
7:殺しあいには絶対に乗らない
※ブルーアイズが使えないのは、自分が主として認められていないためだと思っています。
※魔法カード、トラップカードは24時間使用不可だと理解しました
※ロックマンを岩を飛ばすロボットと予想。エアーマンの仲間と思っています。

海馬、やよい、霊夢、ヨッシーの共通認識
※レイジングハートから時空世界、魔法技術などについて聞き
なのはの世界についての知識を得ました。やよいとヨッシーはイマイチ理解していません。
例:ヨッシー「魔法?何味?おいしいの?」 やよい「魔法少女ってかっこいいですー」
※それぞれの知り合いについての情報交換をしました。
※エアーマン、緑髪の女を危険人物だと認識。
※名簿が、世界の住人ごとに載っていることに気がつきました。
※首輪にこちらを盗聴する機能があると認識しました。
※各地に監視装置があることに気がつきました。
なんだか知らないけど、レムーたちは俺に内緒話をしていた。
まあ難しい話だろうから俺には関係ナッシング!
そういうことは任セニョリータ!
それよりバグはどこだろなー。
壁抜けは無理なら空中か地下か?
それとも海に鍵穴でもあるのかな?
「まずはマントか鍵か土管か、何か見つけてみるかー!」

【D-3 花畑/一日目・昼(放送直前)】
【KAS@KAS動画】
[状態]:健康、右拳骨にヒビ、お尻に火傷、超ハイテンション
[装備]:スパイダーブレスレット@東映版スパイダーマン
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1.TASの最速クリアより、俺がバグを探すほうが先だ!
2.今度はTASにもケラケラにも負けない。
3. カイバーやレムー達みたいな仲間キャラがいればいーなー
4.城が駄目だったので、他の方法でボスへの最短ルートを探す
5.そしてボス撃破してTASより難易度究極KASだって事を教えてやる
※危険人物についてくらいは聞いていました。
TASの思考は、断片的なものになっていた。
わかるのは、何とか生き残れたこと。
このクラゲが、まだ俺に利用価値を感じて助けてくれたこと。
そして、やっと確信した。
あの圭一という男の言葉は、やはり正しかったのだと。
参加者は、決められた行動しか出来ないプログラムなどではない。
自分で考え、突拍子もない行動を起こし、時には限界すら超える……人間。
人外もいるが、同じこと……俺一人では、最速クリアは、不可能。
だから、まだこのクラゲが自分を捨てないことは幸いだと思った。
こいつに見放されるわけには行かない。
まだ、俺はやれるということを魅せなくては。
左手に、切られた右手の指が握られている。
逃げる直前に拾い、そして同時にあることに気がついたのだ。
あの時、KASの拳を砕こうと力をこめた左拳の骨に、ヒビが入っている。
(完全な互角。俺と、あの屑が?そんな……馬鹿な!!)
疲れているからだ、指が取れたためだと、現実から目をそらすTAS。
この指をまともに繋げる方法などないだろう。
だが、TASの全てとも言える指を捨てられるわけがない。
TASは、弱りきっていた。
しかし、まだ何も諦めてはいなかった。


ケラモンは、TASを捨てることも考えた。
だが、自分がこれからも遊べるのはTASのおかげだと理解していた。
そして、これほど弱りきっているのに、TASの目は怪しく光っている。
弱っているだけだ。回復すれば、楽しい遊びが出来る。
どうせこいつは、この世界の全てを壊して遊ぶ気なのだ。
まだまだこれからだ。
動いているのは大勢いるのだから。
【C-3 山道手前/一日目・昼(放送直前)】
【TASさん@TAS動画シリーズ】
[状態]:疲労困憊、恐怖、満身創痍、右手親指以外欠損、左拳骨にヒビ
[装備]:五寸釘数本@現実(ポケットの中に入っています)
[道具]:指4本
[思考・状況]
1:生きて、ケラモンとの連携で最速を目指す。
2:武器の調達。
3:街の周りを参加者を減らしながら移動し、ある程度参加者が減ったら街に戻ってくる
4:殺戮ゲームの最速クリア。

※KASのことを、自分の二番煎じ、偽者だと思っています。


【クラモン(ケラモン)B】
[状態]:軽傷 現在1体
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:あいつらから逃げる
2:とにかく数で勝負
3:TASを利用してうまく遊びたい
4:イタズラしたい
5:オメガモンを殺したい
362Classical名無しさん:07/10/29 03:30 ID:5G3/8Fis
乙!!
投下終了となります。
支援の少ない深夜にしか投下できないくせに長文という矛盾
こんな時間の支援をありがとうございました。
一応気付いた文章ミス

「装備カード!盗賊の棺桶を発動!」→「装備アイテム!盗賊の棺桶を装備!」
しかし、これって開けたら……いや、なんでもないです。
364Classical名無しさん:07/10/29 04:28 ID:iLjbQvbA
GJ!
またTASさん大暴れかと思いきや、あそこで「えいえんに」が来るとは予想外w
そういや、ことのはもKとレナ(ポケモンだけどw)を知ってたんだよな。
いろいろと神展開で楽しめました。乙!
365Classical名無しさん:07/10/29 09:53 ID:eek.wrpA
Kとレナって某L5村の彼等?
366 ◆0RbUzIT0To :07/10/29 10:58 ID:p1XR0fxQ
投下乙です。
TASさんの大殺戮劇が見れるかと思えば、やよいが予想以上の頑張ったw
そしてKASw自重しろww

>>修正案関連
では、とりあえずサトシのカード欄から『他不明二枚』を『他カードがあるか不明』に直してwikiに修正してきます。
長々と問題起こしてしまって申し訳ありませんでした。
367Classical名無しさん:07/10/29 13:08 ID:cWK007Rg
レナはまんまL5村の奴
Kは色んなキャラの台詞を喋る多重人格者扱いみたいだけどベースは圭一だったはず
368Classical名無しさん:07/10/29 13:23 ID:M05YcuaU
でもヤンデレのKの見た目はシゲルだから、性格が似ててもここの圭一と誤認したりはしないだろうね。
369Classical名無しさん:07/10/29 13:27 ID:7q0rt6mY
>>363
投下乙!
遂にことのは様のターンキタ━━━━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━━━━!!!!
ヤンデレブラックの解釈が面白かった、今後に超期待

>>367
中の人の関係でK1だったりKazumaだったりKiraだったりするからなw
370Classical名無しさん:07/10/29 13:30 ID:7q0rt6mY
>>368
たった今気付いた。
mの見た目はサトシな訳だから……闇サトシやばい超やばい
371Classical名無しさん:07/10/29 13:31 ID:M05YcuaU
っと、投下乙
TASさんのこの連敗は、さらなる覚醒フラグの前触れと捕らえていいのかな?
海馬とやよい(ついでに言葉も)を兄妹というかかわりで繋げるとは、その発想はなかった。GJ!

今回の面子、主にKASのせいでばらばらに見えなくもないが
テニスボール同盟に次ぐ強力な対主催グループになりそうだね、今後に期待
372Classical名無しさん:07/10/29 13:33 ID:M05YcuaU
>>370
言われてみるとそうだ。
レナこなた朝倉にばっかり目が行ってたが、サトシにも言葉フラグ立ってるなw
373Classical名無しさん:07/10/29 13:55 ID:ffuubKNA
やよいのお兄ちゃんて、豚足ので見たな。
ニコニコ的だと思う。

サトシって、ゲームの主人公とは外見似てはいるけどかなり違うよ。

圭一と誠に似てるって解釈でもいいかもな。
374 ◆lbhhgwAtQE :07/10/29 16:58 ID:X0fN8/a6
投下乙!
KASとTASさんの対決に、ことのは様のターン、自重しないでっていう、兄属性社長……見所盛りだくさんでした、GJ!

そして、矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、スパイダーマンを予約します。
375Classical名無しさん:07/10/29 17:20 ID:p1XR0fxQ
>>374
スパイダーマッ!は>>311で予約されてますよ
376 ◆lbhhgwAtQE :07/10/29 17:27 ID:X0fN8/a6
>>375
うぉ、本当だ……。相変わらずダソダソだな俺……orz

ということで、マッ!抜きで改めて、彦麿&アリスを予約します。
377Classical名無しさん:07/10/29 17:29 ID:TVmBmTYo
海馬ァァァァ!!!
やよいにお兄ちゃんて呼ばれるなんてなんてうらやま……いやけしからんのだ!
俺にもやらせ……いややめさせろ!!
378Classical名無しさん:07/10/29 17:50 ID:LATltAmU
うらやま……いや
実にけしからん…あぁけしからん
379Classical名無しさん:07/10/29 19:54 ID:uqlWtpnY
ニコニコの方でもヤンデレブラックが再開したな…
こことシンクロでもしてんのかw
380Classical名無しさん:07/10/29 23:18 ID:TVmBmTYo
今の予約状況とかどうなっとん?
381Classical名無しさん:07/10/29 23:21 ID:xjJkmppQ
07/10/28(日)

◆qwglOGQwIk
ガチぺったん&かがみイッカク真&おじいちゃん&マッ!

07/10/29(月)
◆lbhhgwAtQE
彦麿&アリス

2つだね
382Classical名無しさん:07/10/29 23:24 ID:p1XR0fxQ
>>380
多分こんな感じ

午前 場所不定            クラモンA
午前 A-5 大樹の中腹        ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
昼  B-1 草原           阿部高和、伊吹萃香
午前 B-3 山道.            ストーム1
午前 B-5 森の境           ムスカ、エアーマン
昼  C-3 北西部・洞窟.      いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
朝  C-3 北西部・山道      スパイダーマン
朝  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
昼  C-3 山道手前         TASさん、クラモンB
午前 C-4 草原.           柊かがみ、ゴマモン、菊地真
午前 D-1 城・内部         日吉若、YOKODUNA
昼  D-2 橋の向こう        博麗霊夢、ヨッシー
昼  D-3 橋手前           高槻やよい、海馬瀬人
昼  D-3 花畑           KAS
昼  D-4 草原           泉こなた、前原圭一、ピッピ
午前 E-2 元・草原         お覇王、霧雨魔理沙
昼  E-3 町            双海亜美
午前 E-3 町・薬局内部       八意永琳、竜宮レナ
午前 E-3 町.             外山恒一、キョンの妹、友人
昼  E-3 町・一軒家.       フシギダネ
午前 E-4 町           古泉一樹
午前 E-4 民家          永井博之、水銀燈
午前 E-4 塔内部          永井浩二、ティアナ=ランスター、サトシ(闇サトシ)

予約状況
◆qwglOGQwIk:阿部高和、伊吹萃香、柊かがみ、菊地真、ゴマモン、ストーム1、スパイダーマン
◆lbhhgwAtQE:矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド
383Classical名無しさん:07/10/29 23:27 ID:eo8wrSHg
今予約されてる組が投下されたら、街の午前組を何とかすれば放送いけるかな。
そろそろ禁止エリアでも決める頃かと。
384Classical名無しさん:07/10/30 00:26 ID:9WJhiAQ6
385Classical名無しさん:07/10/30 00:37 ID:dqIFb6Ak
禁止エリアの候補は
C-1、E-1、E-5、A-2、C-2のどれかがいいかもね
施設なさそうだし
386 ◆KJJLTUDBrA :07/10/30 01:47 ID:QLPnruh2
閃いてしまったので番外編を書いてみた。
この時期に番外編はどうなのか、と思ったので、一応テスト投下スレに落としておきました。
一応時間表記は、ロワ内の時間と齟齬の生じる可能性も考え、日時に関しては不明としてあります。
SSの出来はもちろんのこと、番外編について賛否あれば、よろしくお願いします。

私見だけど、番外編はこちらじゃなく、テスト投下にのみ投下がいいと思う。
あんまり番外ばかり増えても困るしね。
尚、俺は当分自重して番外編は書かない。

あ、ここの大多数が本投下を許可するようだったら、どなたか代理投下をお願いします。
これから一週間ほど修羅場なので無理なのですよ。
387 ◆qwglOGQwIk :07/10/30 06:49 ID:wha3Fprc
>>386
早速だけどマズい展開になった。有力な黒幕候補が潰れた。
具体的には黒幕をゆかりんにしてあんな感じでこんな感じで全部まとめて回収しようと思ってたけどこれがあると全部ご破算になる。
特に致命的なのは行動方針、これさえなけりゃ無茶苦茶強引だが考えてる黒幕ルートは生きる。
388Classical名無しさん:07/10/30 08:40 ID:VsL.nvkM
うん、番外編は困るよね。認めてしまうとあれとかこれとか書かれそうで
少なくとも幻想郷と時空管理局は能力制限下にない強キャラの巣窟だから自重すべき

>387
書き手次第でどんな伏線を貼っても斜め上に行っちゃうから面白いんじゃないか
遊戯王・ポケモン・デジモンの共通点が「モンスター」だからそっちで考えてるよ
389Classical名無しさん:07/10/30 08:44 ID:TEqNeHFM
番外編については、時期が早い気もするけど内容はいい
それにどんな番外編があろうと黒幕候補を狭めることにはならない
具体的には言わないが、誰でも黒幕になれる方法くらいはある
破綻しない内容ならどんな黒幕でも展開でも繋げてみ、みせるさ
個人的になって欲しい黒幕はいるけど、これはリレー
wktkできれば、どんな黒幕でも協力者でも構わないというのが本音
390Classical名無しさん:07/10/30 12:28 ID:mG5W0S.2
みんな、黒幕の存在を考えてた事に少し驚いた
普通にマルク&ピエモンが大ボスだと考えてたよ

というか奇しくもマルク主役で番外編的なSSを考えてた俺ちょい涙目wwwww
自重しますかね…
391Classical名無しさん:07/10/30 13:11 ID:aNuOCiO6
ぶっちゃけ誰が黒幕だろうと、それを含めて纏められる奥の手を温存してあるので何ともないぜ!
392Classical名無しさん:07/10/30 14:33 ID:1U78kKqw
アニロワにも番外編はあるけど
あれって、本編の設定が固まった後に書かれたんじゃない?
番外が本編に影響与えちゃダメだ

とあるヘタレは小物で蟲野郎だが一人でもやり遂げた
あの二人にその器がなければ自然と黒幕は生まれるよ
393 ◆7d53oKGJP2 :07/10/30 14:33 ID:gFtRJAn6
クラモンA予約します。
394Classical名無しさん:07/10/30 15:29 ID:mwPCHXAQ
そもそも番外編と本編が密接に関係する必要もないがな。
番外はあくまで番外だ。没作品や死者スレ作品と同じようなものだ。
395Classical名無しさん:07/10/30 17:09 ID:U9Pi/5PM
意志を持つようになったノヴァが黒幕とか。
それなんてマザーコンピューター?

あとはアポカリモンとかね
396 ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:30 ID:nkH/fWHU
胡散臭い陰陽師と七色の人形遣い 投下します。
支援が欲しいかも……
397けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:31 ID:nkH/fWHU

「……アリスよ」
彦麿が立ち止まって私に声を掛けてきたのは唐突だった。
今まで黙々と、歩いていたというのに急にどうしたのだろう?
「何よ?」
「山には古来より神が棲んでいると言われている」
「……そうね」
「そして、それと同時に、山には魑魅魍魎も潜んでいるのだ」
その通り。
というか、それは幻想郷は当たり前のことだ。
ついこの前も、魔理沙や霊夢が山の神やら天狗やらに会ってきたとか、そんな話をしていたし。
でも、それが今の状況とどういう関係にあるのだろう?
「魑魅魍魎は、我らに害をなそうとする存在。つまり、山に入ってきた我らに様々な悪さをしてくるのだ」
「まぁ、そうでしょうね」
「そして、今! 我々はその魍魎共から知らず知らずのうちに悪事を受けてしまったようだ!」
もう何が何やら。
そんなこと大声で言われも、私には何のことやらだ。
「……で、つまりはどういうことなの?」
私は、ついに耐えかねて、そう尋ねてしまう。
すると、彦麿は一言で、こう言った。

「……道に迷った」

……私は、深く溜息をついた。
398Classical名無しさん:07/10/30 18:32 ID:rwtmys2.
支援
399けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:33 ID:nkH/fWHU
思えば最初から不安だった。
ストーム・ワンなる老人の頼みを引き受けた彦麿は、頼みである老人の仲間の捜索に躍起になっていた。
そして、躍起になりすぎた為か、彼はやや奇妙な行動に出たのだ。

――「む、彼らがいるのは、こっちか!?」
――「どうして分かるのよ……」
――「心の闇に怯える者の声がかすかに聞こえたのだ」

と、こんな感じで彦麿は、時には道なき道を歩きながらも、私(と涼子)を先導していった。
そして、そうすること数十分。
その結果はこれだった。

「……で、どうするの? このままじゃ山を下ることすらままならないんじゃない?」
「うむ、その通りだ。アリスよ」
「って、迷っておいて妙に落ち着いているわね」
「私は闇を祓う陰陽師。いつ何時も平静であるべきなのだ」
……だったら、山道を歩く時ももっと落ち着いてきちんとした道沿いを歩いて欲しいのに。
やはり、黒い帽子を被った人間には碌なのがいない。
このままじゃ、老人の仲間が持つという人形を見れないどころか、遭難すらしてしまいそうだ。
「…………はぁ」
「アサクーラ…………」
私が改めて溜息をつくと、そんな私の顔を見たのか、涼子も太い眉をハの字にしてショボンとしていた。
単に私の顔を真似しているのか、操り主である私の気持ちを察してくれたのか。
後者であるなら、やはりその自我は私の理想の終着点に近いものだろうな、と考えていると。
「……む、何かが聞こえるぞ」
いきなり、彦麿は明後日の方向に向き直った。
「聞こえる……って、また心の闇を持つ人間の声とかいうやつのこと?」
「うむ、その通りだ。……だが、これは怯える声とは少し違う。これは…………歌か?」
400けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:33 ID:nkH/fWHU
怯える声の次は歌声?
冗談も程ほどに……と思う私であったが、その時それは私の耳にも届いた。
「本当。……歌声がかすかに聞こえる」
木の枝を揺らす風に乗って、かすかに聞こえる歌っているような女性の声が聞こえてくる。
しかし、その歌声に私は何か違和感を感じた。
「ねぇ。あれ、何だか音が外れていない?」
「うむ、そのようにも思えるな。……恐らくは、歌っている者が闇に怯えながらも、助けを求める為に歌っているのだろう。だから外れているのだ」
「なるほどね……」
「どちらにしても、向こうにそのような者がいるなら助けねばならない。それが陰陽の道であるのだからな!」
再び彦麿は躍起になった。
……というか、最初からずっと躍起だったのかもしれないけど。
自ら進んで動くことをあまりしない私からすれば、その行動原理はあまりに不可解。
だけど、今はそんなことを言ってられないだろう。
どのみち、私達だけで行動してたら、山中で無駄に時間を浪費しそうだし。
もしかしたら、歌声はストーム・ワンの仲間のもので、人形を見つけられるチャンスなのかもしれないし。
「そういうわけだ。行くぞアリス!」
「ま、そうする他なさそうね」
私は、歌声のする方角へ足を進める彦麿の後についていくように歩き出した。
その横に、涼子を引き連れて。

……だけど、この時は夢にも思わなかった。
まさか、この直後にあんなことになるなんて。
401けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:35 ID:nkH/fWHU


それは、迷える歌声のする方向へ歩き出して間もなくの事だった。
「……何、これ?」
アリスは驚いたような、呆れたような声を出した。
無理もない。
何故なら、今私達の目の前には、目を疑いたくなるような物体がいたのだからな。
「うむ、あれは猿の仲間か何かのようだな」
「いや、それは何となく分かるけど……どうみてもただの猿じゃないでしょ、あれ」
その通り。
目の前にいるソレは、ただの類人猿には見えなかった。
二足歩行しているところ、しかもその二足で珍妙なステップを刻んでいるところ、そして何より、その凶暴な顔つき。
そう、それはまるで――
「魑魅魍魎だ」
「……え?」
「あれこそが魑魅魍魎、人の心の隙間に入り込む物の怪の類よぉ!!」
そもそも、この殺し合いとやらをするように命じたのは、ピエロのような二匹の悪霊。
ということは、今目の前にいるような物の怪を、この場に送り込んできていても何ら違和感は無い。
そうやって奴らは、我々を怯えさえ、心を容赦なく闇に染めようとしているのだろうからな!
「というわけで、アリス。ここは私に任せておけ。奴を退散するのはこの陰陽師の使め――」
「って、彦麿、前! 前!」
私がアリスを後ろに下がらせようと彼女の方を振り向いた時だった。
彼女が何やら慌てたように指差すものだから、私はその猿の物の怪の方へ首を向け直した。
すると――
「――ぬぁに!?」
振り返れば、そこには奴がいたではないか。
何故だ? 先ほどまである程度の距離があったはずなのに……!
だが、そのような思考をしている間に、私は何らかの措置を講じておくべきだったのだ。
奴は、硬直した私目掛けてその腕を振り落として――――
402けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:36 ID:nkH/fWHU


「彦麿!!」
涼子を操ろうとした時には遅かった。
彦麿は、猿の怪物の振り下ろした腕に殴りつけられ、横に吹き飛ばされていた。
飛ばされた彦麿は近くの樹にぶつかり、そのまま動かなくなる。

猿、彦麿、私と涼子。

この順に並んでいたところで、猿が彦麿を除去したとなると、奴が次に目を付けるのは確実に私だ。
だけど、私も猿如きにただやられるだけなんて真似は勘弁願いたいところ。
だから私は命じる。
横にいる新たな人形に。
「涼子! 防壁をお願い!!」
「コ-セ-ノーバクアップー!」
涼子は、迫り来る猿と私の間に割り込むと、すぐに見えない光の壁を構築する。
すると、猿はその壁に激突、後退を余儀なくされる。

……よし、間合いは広げた。
近接戦にならなければ、あの猿の脅威も薄れるはず。
私は、そのチャンスを狙い、涼子に更なる命令を出す。
「涼子、次! 礫符『ストーンダストレヴァリエ』!」
「マユゲー!」
涼子は、命じられると周囲にあった無数の小石を小さい弾に変換し、猿へと飛ばした。
それは、彦麿と同じように身勝手な彼女の得意とする弾幕の一つから名前を借りたスペル。
まぁ、彼女だって私の本を今まで散々借りていってるんだし、少しくらいこっちが名前を借りても罰は当たらないわよね?
――と、それはともかく。
その無数の小弾による弾幕は、猿目掛けて正確に飛んでいった。
403けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:36 ID:nkH/fWHU
しかし。
「う、嘘ぉっ!?」
猿の能力は私の予想の斜め上を行っていた。
なんと、奴は絶対回避できないと思っていたその弾幕を、奇妙で、しかも素早いステップで全て避けきったのだ。
カスりすぎってレベルじゃないわよ!?
そして、猿はそのまま私へ近づいてゆく。
このままでは、再び近接戦に持っていかれてしまう――それを回避するべく私は、次の命令を涼子に。
「槍符『スピア・ザ・ブランチ』!!」
「デカタヲミルー!」
落ちていたいくつかの枝を拾い上げ、槍状に変換すると、涼子はそれを猿目掛けて投擲する。
しかし、それらも悉くチョン避けされてしまい……
「な、何なのよ、あの運動性……!」
と、呆気に取られている場合ではなかった。
猿は僅かな間にどこまでも間合いを詰めて迫ってきている。
私は涼子に再び防壁を作らせようとする。
だが。
「コユビデギュ-!」
それより前に、涼子は私の前へと飛び出していた。
それは主である私を守ろうとする本能からくる行動だったのだろう。
だけど、私が特別に命令を出していない以上、彼女は基本的な動作でしか動けないはずで――
「アラクーラッッッ!!」
予想通り、猿のその豪腕により、涼子は彦麿同様に横に飛ばされてしまった。
404けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:37 ID:nkH/fWHU
……これで、私と猿を遮るものは何もなくなった。
さて、どうするか?
このまま逃げる? ……いや、この猿の素早さを考えると無謀。
ならば、戦って、撃退するなり倒したりするしかないだろう。
近接戦は苦手だけど、一応、私個人でも弾幕は作れるし、鬼が起した霧の騒動の時はそれなりに頑張った。
だから、今回だって……。
「おいで猿男……遊んであげる」
私は迫り来る猿を見据えて、身構える。
そして、猿がその腕を三度振り上げながら飛び掛ってくると――

「悪霊退散! ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「……へ?」

突如そんな叫び声が聞こえてくると、その直後。

――コイーン!

そんなマヌケな音が鳴ったかと思うと、猿はその腕を私に振るうことなく前のめりに倒れた。
そして、倒れた猿の向こうから姿を現したのは……

「大丈夫だったか、アリス!」

そこにいたのは片手に濃茶のブロックを持つ黒衣の胡散臭い男。
先ほど吹き飛ばされたはずの陰陽師、矢部野彦麿その人であった。
405けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:38 ID:nkH/fWHU


猿の物の怪の一撃で倒れてしまうなど、陰陽師として一生の不覚だった。
物の怪を祓うことがあっても、逆に返り討ちにされてしまうなど……琴姫や僧侶たちに知られたら笑い者にされてしまう。
……いや、私が笑われるだけなら別に構わない。
だが、私が倒れてしまった後、悪霊に苦しむ人々はどうすればいいのか?
奴らが科学で解明できない存在である以上、陰陽師である私が何とかしないといかんというのに。
そう、このようなところでいつまでも倒れているわけにはいかないのだ!

私がそのような思いを胸に目覚めると、まさにアリスが物の怪に襲われそうになっていた。
そして奴は彼女の使役する朝倉を弾き飛ばすと、アリス目掛けて腕を振り上げていた。
……それを見て、私の体はごく自然に動いていた。
アリスが人間ではない別の存在であろうと関係ない。
心に闇を持たぬ者を魑魅魍魎が襲うのであれば、私はそれを討ち祓うのみ!
私は持っていたブロックを振り上げると、奴の背後に一気に迫り、そしてそれを頭部目掛けて振り下ろす!

「――というわけだったのだ」
「なるほど……ね」
物の怪を気絶させてすぐに、私達は奴から離れた場所に移動し、木陰で先ほどの戦闘で出来た傷の手当をしていた。
傷の手当を受けるのは私、治療するのはアリスだった。
また、物の怪の攻撃を受け、気絶したままの朝倉も私の横で寝ている。
「しかし、あの物の怪……私の力で祓えぬとは、一体どういうことなのだ?」
「さぁね。そっちに関しては私は専門外だしさっぱり。……というか、殺しておいたほうが良かったんじゃないの、あんな厄介な敵なら」
「物の怪は単純に殺しただけではすぐに転生する。その悪しき魂を清め、祓うことが大事なのだ」
本来なら、祓っておきたかったというのに、あの物の怪は退治することが出来なかった。
あれはやはり、私の修行不足のせいなのだろうか?
だとしたら、あの猿を祓う為にも、この地にて一層の修行を積まなくてはならない。
そうしなければ、奴は再び人を襲うだろう。
それだけは、何としても避けなくてはならないのだ!
406けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:39 ID:nkH/fWHU
「アリスよ。私が物の怪の一撃ごときで倒れたせいで、お前を危険な目にあわせてしまったようだ。すまない」
「べ、別に危険な目には遭ってないわよ。あの時もあなたが来なくてもきっと何とか――」
「私は一層精進しなければならないようだ。あの猿を祓う為にも、他の人々の心を救う為にも、この殺し合いを考えた悪霊どもを退散する為にも、そしてお前を守る為にも!」
私がそう高らかに宣言すると、アリスは何故か顔を少し赤くした。
「……どうした、アリス? 熱でもあるのか?」
「な、何でもないわよ!」
……一体どうしたというのだ。
私がアリスの様子を訝しんでいると、横で寝ていた朝倉が目を開いた。
「あ、涼子も目が覚めたのね」
「……アサクーラ?」
「うん、問題はなさそうね……。とりあえず一安心ってところかしら」
朝倉の体を調べながら、アリスは笑みをこぼす。
ふむ、朝倉の意識が戻ったのなら、そろそろ動くべきだろうな。
「……では、行くとするかアリス」
「え? あ、あぁ、あの歌声の方向にってこと?」
「そうだ。物の怪に邪魔をされて時間は経ってしまったが、まだ彼女らがいる希望はある。何としても合流するのだ!」
「そ、そうね……」
歌声の聞こえた方向には、闇に怯える人間がいる。
私には、あの物の怪は祓えなかったが、人間の心を闇から救うことは出来るはずだ。
だから、行かなくてはならないのだ、何としても。



「……ところで、さっきの猿、あんなに大声上げてたのに何で気付かなかったんだろう。
 正面からの攻撃はあんなに機敏に避けてたのに……」
「ふむ……。正面に注意が向く余り、背後に関しては無防備なのかも知れぬな」
407けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:40 ID:nkH/fWHU
【C-3 山道/一日目・昼】
【矢部野彦麿@新・豪血寺一族 -煩悩解放 - レッツゴー!陰陽師】
[状態]:全身に打撲によるダメージ(中)
[装備]:孔明ブロック(小)(使用済)@スーパーマリオワールド(友人マリオ)
[道具]:支給品一式、ネギ@ロイツマ、孔明ブロック(中・大)@スーパーマリオワールド(友人マリオ) 、長門の首輪
    コイン@スーパーマリオワールド
[思考・状況]
基本.主催を含む悪霊退散
1.ストーム1の仲間達を探す。ひとまず歌声の聞こえた方向へ
2.琴姫を探す
3.悪霊退散の為の修行を積む
4.猿の物の怪を改めて退散する


【アリス・マーガトロイド@東方Project】
[状態]:健康、魔力中消費
[装備]:朝倉涼子
[道具]:支給品一式、プラスパワー*6@ポケットモンスター
レヴァンティン@くらっとけ!スターライトブレイカー(魔法少女リリカルなのはシリーズ)
[思考・状況]
基本.しょうがないので異変解決
1.彦麿と一緒にとりあえず歌声の聞こえた方へ
2.涼子のため……じゃない、生き残るために少しやる気を出す
3.涼子の力でブレインな弾幕を作る方法を考える
4.いさじという人から人形を貰う
5.お気に入りの人形とグリモワールオブアリスを探す
6.レヴァンティンは……使うことも考える

※春香の歌声は聞こえましたが、彼女らのいる洞窟の位置が正確に分かった訳ではありません。
408けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:41 ID:nkH/fWHU
【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:人形、ダメージ小
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:アサクーラ
2:マユゲー
3:コーセーノーバックアーップ
※朝倉涼子
死亡扱いです。首輪はついています。
命令がなければアリスを自動で守ります。
アリスの魔力が尽きない限り、表情もあり、人間と区別がつきません。
魔力が尽きた状態で数時間放置すると死体になり、二度と操れません。
朝倉涼子の情報改変能力は、暗黒長門の半分以下まで落ちています。

※弾幕について
【礫符『ストーンダストレヴァリエ』】
地面に落ちている小石を情報改変し、小さい弾にして弾幕を張る。
規則性は無く、ばら撒き系の弾幕に位置づけられる。
魔力の消費量によって、弾幕の厚さ(easy〜lunatic)は決定する。

【槍符『スピア・ザ・ブランチ』】
地面に落ちている木の枝を情報改変し、槍にして飛ばす。
槍はビーム状の弾の類となり、弾幕の形は自機狙いの奇数弾。
魔力の消費量を増やすことで、槍の数が増えたり、周囲にばら撒き弾を発生させることが出来る。
409けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:42 ID:nkH/fWHU


殺し合いという名のゲームが続けられている中。
そのゲームを管理している者達が根城にしている地にて。
「……おいマルク」
ピエモンがマルクの背後から声を掛ける。
「何なのサ?」
「先ほど監視装置の映像を見たのだが……何なのだ、あの低脳そうな猿は」
「あぁ、あれ? 結構面白いと思ったんだけど――」
「そうではない。あれは、私が呼び出したデジモンとは違う存在のようだが……」
その顔には不満そうな表情が浮かぶ。
自分の知らないところで、イレギュラーな存在を発見したことが癇に障ったのだろう。
「……何故だ? デジモンだけでは不満か?」
「そういうわけじゃないサ。でも、偶然拾ったから、使わない手はないかなぁ、と思ったのサ」
「偶然拾った……だと?」
マルク曰く、あの猿は参加者を見繕っている途中、時空の狭間で身動き取れずにいたのを回収したものらしい。
「参加者にしようにも知能が低いからねぇ、監視役に使ったのサ」
「しかし……役に立つのか? 知能が低くては監視など……」
「まぁ、仕事はあいつに埋め込んである監視用のカメラが勝手にしてくれるサ。
 というか監視っていうよりも、あいつが暴れて参加者達を驚かせるのが本当の目的だったりするのサ!」
そう言ってキャハハハと笑うマルクに、ピエモンは呆れる。
「下らないな……」
「まぁまぁ。アイツらも団結したりしてるし、その輪を掻き乱す為にもいたほうが便利なのサ。
 ――と、こんな事を離してる間にもうすぐ時間なのサ! 放送の準備準備〜♪」
マルクはそう言うとせわしなく走り去っていった。
時間を見れば、確かにそろそろ2回目の放送をする予定の12時になろうとしていた。

「やれやれ……せわしない奴だ」

ピエモンは呆れたようにそう言うと、その場を離れた。
410けだものとのそうぐう ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:43 ID:nkH/fWHU
【C-3 山中のどこか/一日目・昼】
【エイプマン@チーターマンU】
[状態]:後頭部にこぶ、気絶
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1.気絶
2.本能の赴くままにステップしながら行動
[備考]
※エイプマンは魑魅魍魎ではなく、改造生物なので退散できません
※背後からの危険を察知する術は一切ありません
※頭部に監視カメラを内蔵する改造を受けています
※石ころ帽子、透明マントはとっくの昔に、ステップしながら落としてしまったようです
411 ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 18:44 ID:nkH/fWHU
投下終了です。
弾幕やらエイプマンやらツッコミがあればどんどんお願いします。
412Classical名無しさん:07/10/30 18:47 ID:2U5zYdNM
投下乙!
まさかのエイプマン登場とアサクーラにワロタww
そして彦麿、何フラグを立ててくれている!?
413Classical名無しさん:07/10/30 18:55 ID:IB0.c8CQ
マントと帽子なくした馬鹿ってエイプマンかwww
414Classical名無しさん:07/10/30 19:08 ID:IOVw16Ik
誰かが拾うフラグがたったな
415Classical名無しさん:07/10/30 19:13 ID:6byiTg2w
投下乙!
しかしエイプマンは本気で馬鹿すぎるw
一般人でも後ろ取れば勝てそうなところがかえって凄いw
416Classical名無しさん:07/10/30 19:19 ID:U9Pi/5PM
ここまで主催サイドが充実してるロワも珍しいなwwwwwww
417Classical名無しさん:07/10/30 19:21 ID:U9Pi/5PM
えーりん、レナ、外山、妹、友人はこのまま放送行けるかも。

となると……また塔組が残るのかwwwwwww
418Classical名無しさん:07/10/30 19:48 ID:n/.NwJa.
投下乙です
今後エイプマンがどんな風に絡むのか期待w
419Classical名無しさん:07/10/30 19:50 ID:wha3Fprc
>>410
投下乙!エイプマン登場に爆笑したwwwww
アリピコフラグにちょっとwktk。


でも、一発ネタならともかく継続ネタとしてエイプマンは出して欲しくないかなぁ。状態票があるとある意味で参加者的な存在になってるわけだし。
ある意味似たような経緯の窓付き@ゆめにっきは毎回葬られてきた訳だし、個人的には一発ネタに留めて欲しいと思う。
エイプマンなら画面外に出た→脱出で違和感無し。参加者は残らずフラグが残るんで美味しい。
420Classical名無しさん:07/10/30 20:48 ID:I/k205Rs
>>419
逆に考えるんだ、『首輪をしていない主催者からの刺客』という新たなポジションを開拓できると考えるんだ
『掻き回すのが主目的』という立ち位置が書き手としては便利だし、かといってバランス崩すほど強くもない
継続ネタでも問題無いどころかリレー的に美味しすぎる、断然ありだろう

というかゆめにっきが葬られてきたのは理由がまったく違うw
421Classical名無しさん:07/10/30 20:58 ID:V3OQY5yY
>>420
『首輪をしていない主催者からの刺客』ってポジションはいいかもww

最後は刺客軍団vs対主催者軍団の抗争勃発→全員あぼーんww
422Classical名無しさん:07/10/30 21:00 ID:J7f/eW4s
主催者からの刺客って案は面白いと思うが、下手すると完全に勢力が二つに分かれちゃって

>>最後は刺客軍団vs対主催者軍団の抗争勃発→全員あぼーんww

の危険が

流れを決めるのはこれから投下されるSS次第だな
423Classical名無しさん:07/10/30 21:38 ID:hEaBAU6o
首輪してなくても、主催者嫌いなやついるしな。

そういや、朝倉死んでるから首輪爆破も出来ないんだよな。
支給ポケモンとかも入れると、疑似参加者多いな。
424Classical名無しさん:07/10/30 22:08 ID:GD9fZKPM
元々入れたもん勝ちの方式だったから俺も俺もと増やしたくなるのかもしれない
けどちょっとズルっぽいし、無限にキャラ増やせるってのは駄目だろ
せめて支給品からだけにするとかどこかで本当にスッパリ打ち切るとかの処置は欲しいと思う
425 ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 22:12 ID:nkH/fWHU
確かに、パロロワは本来、最初に決められた参加者同士で殺し合うのが原則だし、イレギュラーな存在を増やす前例をこれ以上作ってしまうのはまずかったかも……。
状態表を作ってしまったら、尚更参加者っぽい扱いになってしまいそうだし。
……うん、まだまだ序盤だし、出来るだけ最初に決めた参加者同士で話を進めるべきですよね。

というわけで、最後のエイプマンの状態表の部分(>>410)を修正します。
>>410を修正

一方その頃。

猿はといえば、目を覚まし、活動を再開していた。

彼は得意のステップを刻みながらひたすら前へ前へと歩いていった。

その歩みを止める者は誰もいない。

そして……


気付けば、彼は殺し合いの舞台として用意された地から消え去っていた。

まるで最初からいなかった如く。


【エイプマン@チーターマンU 脱出】
427 ◆lbhhgwAtQE :07/10/30 22:15 ID:nkH/fWHU
奴なら脱出も可能だろう……ということで、このような措置をとることにしました。
今後はこのような事がないようにしたいと思います。
申し訳ありませんでした。
428Classical名無しさん:07/10/30 22:16 ID:2U5zYdNM
>>426
修正乙。

エイプマンあっさり退場して参加者涙目wwwww
429Classical名無しさん:07/10/30 22:28 ID:V3OQY5yY
最初に会場から脱出したのがエイプマンなんてwww

・・・・・・はっ!これがKASの言っていたバグ!?
430Classical名無しさん:07/10/30 22:38 ID:2U5zYdNM
それはそうと、今回エイプマンが駄目だった理由はいきなり現れた上に完璧な主催者側の人物じゃないからだろうね。
とりあえず、今後もなるべく外的な部分からの新参加者はやめという事にしておく?

以下、個人的にセフセフな理由。
アサクーラ→死亡者をアリスの力で使途、人形扱いなんでセフセフ
ポケモン→支給品なんでセフセフ
監視雑魚→主催側の人間で、尚且つあまりこちらに干渉してこないのでセフセフ
431 ◆CMd1jz6iP2 :07/10/30 22:41 ID:YiUWe5sM
むしろこれが大いなるフラグとなるのであった
ケラモンを状態表有りで解き放ってしまった俺にも責任がある。
エイプマンもグリフィスと同じ途中脱出型。猿の団でも作ればよろしい。

永井兄弟、闇サトシ、外山恒一を予約します。
432 ◆KJJLTUDBrA :07/10/30 22:46 ID:QLPnruh2
>>427
投下&修正乙
エイプマンの登場に噴いて、速攻で退場したことにまた噴いたwww
うん、いいと思いますよ。

で、俺の仮投下のあれですが、様々な意見から考えて、ひとまず没にしようと思います。
てっきりマルク周辺や、ピエモン周辺が黒幕で確定だと思い込んでいたので……。
幻想郷などのハイスペックな外部の存在は、
ロワ終盤までまともな介入ができない、みたいなことも考えてありましたが。
とりあえず、今後あれが日の目を見るか見ないかは、今後の展開如何によるということで。
このたびは、ご迷惑をおかけしました。
433Classical名無しさん:07/10/30 22:49 ID:U9Pi/5PM
まあケラモンはツチダマ的扱いでまだ応用がきく。
そのうち終盤になってから雑魚デジモンの誰かがコンラッド化するかもしんないし。
434Classical名無しさん:07/10/30 23:38 ID:IOVw16Ik
エイプマン脱出は今後脱出ENDのフラグとして生かして良いのだろうか…
435Classical名無しさん:07/10/30 23:49 ID:uj9w5PVM
せめて没投下スレに投下でもいいから投下してほしいな

そういう裏側ネタもないよりあった方がいいしね
完成している状態でないなら無理は言わないが
436 ◆0RbUzIT0To :07/10/31 16:03 ID:G.4oXTO.
日吉、YOKODUNA予約します
437 ◆qwglOGQwIk :07/10/31 21:45 ID:XlaNKuOw
とりあえず完成したのですが、まだ推敲不足だったりします。
本日中にいけるとは思いますが、予約時間の22:41には間に合わないのでちょっとだけ延長。
438 ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:31 ID:XlaNKuOw
少しばかり遅れましたが、阿部SUICA真かがみ一角ストームマッ!を投下します。
色々やってるうちに結構長くなったので、できれば支援をよろしくお願いします。
439Classical名無しさん:07/10/31 23:32 ID:N3w8759c
支援を真っ先にする男、スパイダーマ!
440Traumatize  (1/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:32 ID:XlaNKuOw
「かがみー、橋の上に二人組が見えるよ?」
「ほんとだ。でも片方は角が生えてるみたいだけど大丈夫かな?」
「二人組っていうことは危ない人じゃないと思うなぁ」
「確かに……普通は危ない人とは一緒に行動したりしないだろうからね。
 行きましょ、イッカクモン」
「ほいきた!」
歩みを止めていたイッカクモンが歩き出す。
どうやら相手のほうもこちらに気が付いたのか、近寄ってくるみたいだ。
何かあったときのために一応拳銃を構えていたが、ただ近寄ってくるあたり襲ってくる気はなさそうだ。
イッカクモンの背中から降りた私と真は、橋の向こうからやってきた青いツナギの男と角の生えた女の子に話をすることにした。

「私は柊かがみ、この子は真であっちがイッカクモンよ」
「ほう、真くんにイッカクモンくんか……」
「いや、僕は女の子なんだけど……」
真がすかさず訂正する。
まあ、私も最初は見間違えたし、言われなければ気が付くのは難しいだろう。
「女の子ぉ……?」
「いや、本当なんだよ。よく誤解されるけど……」


「嘘だッッッ!!!」


「うわっ!?」
男が急に叫ぶ。びっくりした。
隣のイッカクモンも驚いている。真はなんか頭を抱えている。


「こんなかわいい子が女の子のはずが無いッッッ!!!」


441Classical名無しさん:07/10/31 23:33 ID:N3w8759c
支援に燃える男、スパイダーマ!
442Traumatize  (2/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:33 ID:XlaNKuOw
「あ、あうううううう……」
隣の真はというと先ほどの発言が効いたのだろうか、へたり込んでいる。
多分、真の中では胸に剣がぐさぐさと刺さっているのだろう。
……さすがにちょっとばかりかわいそうだ。
「……まあそれはいい。俺は阿部高和、いい男だ」
「そして私は小さな百鬼夜行、伊吹萃香さ!」
青いツナギの男が阿部高和、そして角の生えた女の子が伊吹萃香と言うらしい。
百鬼夜行というぐらいなのだから、きっと角が生えているのは鬼なのだからなのかもしれない。
本物?の鬼がいるというのも少しばかり驚きだが、阿部さんの言う『いい男』とは何のことだろう。
さっきから微妙に違和感を感じないでもないが、とりあえず本題に移ることとしよう。
「あの、阿部さんに萃香ちゃん。私達は仲間を集めているん……」
「「だが断る」」

突如、私の言葉は阿部さんと萃香ちゃんによって遮られる事になる。
え、断る……?
「仲間を集めてあの悪魔どもに立ち向かう? そんなものはご免だね」
「私達は私達のやり方で、正々堂々と無理やりヤル」
「というわけで真くんにイッカクモンくん、一発やらせろ!」


「「「え、ええー!」」」


443Classical名無しさん:07/10/31 23:33 ID:G.4oXTO.
支援狩りの男、スパイダーマッ!
444Traumatize  (3/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:34 ID:XlaNKuOw
や、ヤル? 殺る……?
でもニュアンス的におかしいか…………
じゃあ、もしかしてもしかしなくても、犯……
「ねーねーかがみー、やらせろっていったいどういうこと?」
その一言がキーワードになって、私の頭の中にめぐるめくピンク色の世界が展開される。
あああああ、違う違う違うー! 何かおかしい、おかしいって!
「ややややや、やるってあ、あんた!」
「そ、ケツを掘らせろってことだ」

頭の中が一瞬フリーズ。
ケツ、ケツ、しり、尻。
目の前のこいつ、阿部高和と言う男はいわゆるひとつの……アレなのかもしれない。
とりあえず私の貞操の危機?は多分なさそうだが、代わりに真が危ない。っていうかイッカクモンもターゲット!?
隣の真を見ると、顔を真っ赤にしてあわわわわと呟いている。きっと私も今あんな顔をしているんだろう。
イッカクモンはというと、何が何だかよく分かってないのか、ヤルってどういうこと? ケツを掘るっていったい何?
等々、この状況をまったく理解していないようだ。
「ねーねーかがみー、真ー。ケツを掘るっていったいどういうこと?」
絶対言えない。……っていうかイッカクモンに教えちゃ絶対いけない。
純真無垢なイッカクモンにとって、こんなことは知らなくていいのだ。
445Classical名無しさん:07/10/31 23:34 ID:G.4oXTO.
支援の為に泣く男、スパイダーマッ!
446Classical名無しさん:07/10/31 23:35 ID:N3w8759c
阿部さんと真が一線越えるのかっ!?
447Classical名無しさん:07/10/31 23:35 ID:Uq.2zqGA
本能! 渦巻く最中に堕ちてく支援
448Traumatize  (4/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:35 ID:XlaNKuOw
「真くんはまだ弱そうだからもう少し取っておきたい所だが、もう収まりがつきそうに無いんでね……
 悪いが、二人とも無理やりやらせてもらうぜ」
「なるほど、阿部は衆道の人だったのか。……でもさっき弱い奴は食わないなんて言ってなかったか?」
「男は狼なんだぜ。さっきはお預け食らった上に、やりたくもねえクソ女の相手までやらされたんだ。
 もう我慢しろって言っても、俺の理性はもたないんだぜ」
「欲望に忠実なのはしょうがないな、うんうん」
隣の萃香はというと、うんうんと唸って何やら一人納得しているようだ。
理解不能……一体どうすればいいのか。
「あ、あんたね! 無理矢理やるっていうのは犯罪な……」
「…邪魔するんじゃねえよ」
急に胸元に衝撃が走ったかと思うと、私は後ろにゴロゴロと吹き飛ばされる。


「「かがみ!」」

「お前らには拒否権は無い。邪魔するっていうんなら殺す」
「そうそう、下手に抵抗すると死ぬよ」
「かがみ、真。こいつら……」
イッカクモンも多少は状況を理解し始めたのか、臨戦態勢を取る。
よろよろと立ち上がる私の元には、真が駆け寄ってきた。
このままじゃ……
「どうやら交渉決裂のようだな」
「それじゃ、約束通り阿部にはそいつを譲るよ」

「ハープー……」
「待って、イッカクモン!」
「かがみ……?」
「話があるの」
449Classical名無しさん:07/10/31 23:36 ID:N3w8759c
ハッハッハッハッハッハ!
レスと支援をすりかえておいたのさ!
450Traumatize  (5/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:36 ID:XlaNKuOw
何とか間に合ったみたいだ。
以前緊張状態とはいえ、とりあえずイッカクモンもあっちも手を出してはいない。
そして周りの視線が、私のほうへと注がれる。
「その、……い、一発やらせてくれれば、殺しはしないのよね?」
「そう、殺したりはしない。真くんとイッカクモンくんをやらせてくれればな」
「約束して、一発やったら仲間に……」
「それは駄目だ、見逃すならいい」
「……分かったわ」

なんとか殺し合いは未然に防げたようだ。
目の前の阿部が手に持つライフルといい、未だ未知数の鬼の子といい、この場で戦ったら皆が生き残れる保証は無い。
私達は無事に仲間を集めて脱出すると約束したのだから、ここで仲間を失うようなことがあってはいけない。
貞操は重い、でもそれ以上にもっともっと重いみんなの命を救うべきなのだ。
まあ、おそらく貞操の危機から最も遠い私が言うことじゃないんだけどね……。
「それじゃ、まずは真くんから……」
「待って、さっきも言ったけど真は女の子よ……」
「おいおい、だから嘘は……」
「なら、確かめればいいじゃない。それではっきりするでしょ?」
「まあ、それもそうだな」
「か、かがみ……」
「真、恥ずかしいと思うけど上を脱いで下着を見せれば……真は救われるのよ」
「う、うん……」
451Classical名無しさん:07/10/31 23:37 ID:N3w8759c
さるさる規制を粉砕する男、スパイダーマ!
452Traumatize  (6/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:37 ID:XlaNKuOw
真は少しばかり迷っていたものの、阿部の早くしろ! との催促に促されるようにして上着を脱ぐ。
下からはブラジャーと、その下のかすかなかすかな膨らみが姿を現せた。
真、本当にごめんなさい……。
「これは見事なつるぺただ……」
「……だが足りない」
「「えっ!?」」

同時に驚く、何で?

「世の中にはハト胸と女装少年という素敵ワードが存在するッ!!!
 声も高い、女物の下着を着けている。たしかに見た目は女だ。ボクっ子だ。
 だが、その見かけに俺はだまされない。
 なぜならこんなにあからさまな子は絶対に男! 俺のカンがそう言っているッ!!!」
「だ、だから僕は女の子ですってばー!」
「そうよそうよ!これを見て何で分からないの?」
「俺が納得できないんだからしょうがない、脱げ」
「真、済まないんだけどスカートも……」
「……全部だ」
「え?」


「全部脱げえええええッッッ!!!」


一瞬自分の耳を疑った、眩暈がした。
何よこれ……。



453Classical名無しさん:07/10/31 23:37 ID:G.4oXTO.
支援キラー、スパイダーマッ!
454Classical名無しさん:07/10/31 23:38 ID:N3w8759c
とらぶるな展開を少しばかり期待する男、スパイダーマ!
455Traumatize  (7/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:38 ID:XlaNKuOw


「ん、おぬしは……?」
「英雄の代理人、スパイダーマッ!」
すぱいだーまっ!か。ワシが言えた話じゃないが変な奴じゃのう。
英雄の代理人と名乗っていたが、福山の奴に何か……?
「すぱいだーまっ!よ、そういえば福山の奴は一体どうした?」
「……彼は英雄として、その身を殉じたよ」
「あんの……馬鹿がっ…………!!!」

思わず悪態を付く。薄々感づいていたとはいえ、その言葉を漏らさざるを得なかった。
長い長い?夢の経験則から言って、あの怪我は迅速な治療を要するものであったのは間違いない。
あのまま満足な治療を受けられないのなら、間違いなく死ぬ。それがそうなっただけだ。
だが、ワシはそれが許せなかった。
地球防衛軍として、守るべき大切な命を守れなかった。だからこそこの言葉を漏らしてしまったのだろう。
「英雄、福山芳樹は最後に言った。"一人でも多くの人を救ってくれ"と。
 あいつが教えてくれたその言葉は決して無駄なんかじゃなかった。
 奴の言葉が俺を、一人の人間を救った。絶対に無駄なんかじゃない」
「……そうか」
「だから俺は英雄の代理人として、少しでも多くの人を救う
 俺は俺に出来ることをやる。それこそが福山芳樹という人間の思いを無駄にしないということなんだ」
福山の歌は、決して無駄じゃない。か……。

「……ワシも同じじゃ、二度とこんなマネはさせんよ。
 地球防衛軍、EDFの誇りに賭けて、このストーム1が誓う」
その内に秘める思いは、ワシもすぱいだーまっ!も、行き急いだ福山の奴も同じか。
目の前の男と握手を交わし、その思いを、誓いを守る。
福山芳樹という男が命を賭けて掴み取ったその思いを、二人で守る。
456Classical名無しさん:07/10/31 23:39 ID:Uq.2zqGA
R-18タグの必要性を感じてきた男、スパイダーマッ!
457Traumatize  (8/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:39 ID:XlaNKuOw
「ところで、YOKODUNAの奴は……?」
「あの相撲取りか……。残念だが奴は、この殺し合いに乗ってしまったらしいぞ」
「なんと、奴はSHURAに堕ちたか……」
すぱいだーまっ!の奴は一人意気消沈する。
あの相撲取りが何を考えていたのかはさっぱり分からんが、修羅とな。

「ストーム1、奴はどっちに!」
「……残念だが見失っちまったわい。ワシにも行方は分からん」
「そうか。ありがとうストーム1、俺はあいつを止めなければ……」
「待つんじゃ、すぱいだーまっ!よ。ワシも協力するぞ」
「……感謝する」
「礼は無用、さて行くか!」
「……待ってくれ、先にやることが出来た」
「先に、やること……?」
「福山の奴を埋めてやりたいんだ。本当はストーム1、あんたに頼むつもりだった」
「そうか、まずは福山の奴を埋めてやるとするか」

ワシとすぱいだーまっ!はそれまで進んでいた道を引き返し、山頂をぐるりと回りこむように進む。
起伏の激しい山道を走るのは難しいが、人の命が掛かる状況下ではのんびりなどしていられない。
ワシとすぱいだーまっ!は福山の奴を埋めた後とりあえず雪原地帯を探索して民間人を保護しなければならない。
その後は、いさじの奴とつかさちゃんの所に戻り、塔へと向かう強行軍じゃ。
だが、その程度でへこたれるようなワシではない。
どんなに辛い任務であっても、ワシは地球防衛軍として最高の働きをする。

「ここだ」
しばらく走ったところで、ワシは山のふもとに力なく寝転がる福山の奴を見つけた。
その表情は、とても安らかじゃった……。
458Classical名無しさん:07/10/31 23:39 ID:N3w8759c
阿部さん、相当飢えてるんだなぁ

ニコニコにあがってたRPG風アイマスではすぐに見抜いたと言うのに
459Classical名無しさん:07/10/31 23:40 ID:G.4oXTO.
真みたいなかわいい子が女の子のはずがない!支援
460Traumatize  (9/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:40 ID:XlaNKuOw
「う、うぁぁぁぁぁああああん!!!」
「おー、よしよし」
「も、もうお嫁に行けないぃぃぃぃぃ!!!!!
 アイドルとしても、もう駄目かもしれないぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
私の胸に抱かれて泣いているのは真、それもすっぱだかの。
正真正銘、何も身に着けていない。

「……畜生、畜生、畜生、畜生…………」
「阿部、ほら水」
「悪いな萃香ちゃん、俺の手に振りかけてくれ」
「うぁぁぁぁぁん!!!」
酷い。アレだけ酷いことをして、自分の手が不潔だからとかいう理由で手を洗うか。
どれだけ酷いかというと、それは私の口からは決して語ることが出来ない。
真はアイドルらしいが、こんなことが世に知れれば、恐らくアイドルとして完全に止めを刺されること間違いなしだろう。
そんな私に出来ることは、こうやって胸を貸して慰めてやることぐらいしかない。

「あんな可愛い子が女の子のはず無いのに、俺のカンも鈍ったか……」
「誰にでも不調なときはある。気にしないほうがいいぞ阿部」
散々な言い様だ。命さえ掛かってなければ、決して許せることではない。
でも私がこうやって言いくるめた手前、ふつふつと胸中に浮かぶ怒りを外に出してはいけないのだ。
我慢……、我慢……。
461Classical名無しさん:07/10/31 23:40 ID:CSXLh7cU
462Classical名無しさん:07/10/31 23:41 ID:N3w8759c
地球防衛隊員と共に往く男、スパイダーマ!
463Classical名無しさん:07/10/31 23:41 ID:Uq.2zqGA
ぺったんぺったんつる支援!
464Traumatize  (10/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:41 ID:XlaNKuOw
「……イッカクモン」
「ん、何かがみ」
「これから、あなたはとても辛い目に会うかもしれない。でも、これは私達全員が戦わずに、死なずに済む方法なのよ
 あなたに犠牲を強いるのは間違ってるかもしれないけど、お願いできる?」
「ようするに真がやられたのと同じようなことでしょー? スキンシップならオイラ嫌いじゃないしー」
「ありがとう、でも本ッ当に辛いんだから、覚悟してね」
「かがみは心配性だなー。任せなって、オイラが頑張ればみんな戦わなくて済むんでしょ。
それぐらいオイラにはどってことないって」
「イッカクモン、本当に気をつけてね。"初めてだからやさしくしてね"を絶対に忘れちゃ駄目よ」
「何かよく分からないけど、分かった」
イッカクモンはうなずくと、目の前で臨戦態勢(とても言えない意味で)を取っている阿倍の元に近づく。

「えーっと、初めてだからやさしくしてね」
「嬉しい事言ってくれるじゃないの、俺は初めてでも構わずに食っちまう男なんだぜ?」
「食べる? おいら食べられて死ぬのは凄い困るんだけどなー?」
「ああ、大丈夫。死にはしないさ、食べるってのはただの物の言いようさ」
「ふーん」
「それじゃ、イカせて貰うぜ」

阿部の体が一瞬光ったかと思えば、イッカクモンをその二の腕に抱えるとどこかへ走り去ったではないか。
いくらあの男が良い体をしているとはいえ、絶対的な体格差があるはずなのに軽々と持ち去ってしまった。
一体、どこからあんな力が?
遙か遠くに走り去ったイッカクモンと阿部、ようやく泣き止んだ真。
そして暢気に寝転がる萃香。
その奇妙な間が、私にはとても不気味に思えてならなかった。

「ヴゥゥゥオオオオオオオオオオオオオオオオオー!」

その間が途切れた瞬間、獣の咆哮が辺りに響いた。
い、一体何が……?
465Traumatize  (11/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:43 ID:XlaNKuOw
「アッー!アッー!アアアアッー!痛い痛い痛いッー!!!
 やめてやめてやめていたいいたいいたいぃぃぃいいい!!!」

イッカクモンの悲痛な叫びが聞こえる。
耐えて、耐えるのよイッカクモン。

「いたいいたいいたいいたい死ぬ死ぬ死ぬ死ぬぢぬぢぬぢぬううううううッー!」

耐えて、ごめんね、ごめんね……。

「死んじゃう、かがみ助けてー! 真助けて! 本当に死んじゃうー!
 しぬ! しぬしぬしぬしぬー!」
「イッカクモン!」
「おっと、邪魔はいけないよ」

聞くに堪えかねて私はイッカクモンの元に向かおうとするが、巨大な力で体が引きとめられる。
見れば萃香が、寝転がりながらも私の腕をがっちりとつかんで、離そうとしない。
「ちょっと、離しなさいよ!」
「約束を破る気か?」
「うっ……」
それを言われると苦しい。自分から話をしておいて、自分から約束を反故にするわけにはいかないだろう。
約束を破るなら、容赦しないと言う目で萃香は私のことを睨む。
悔しいが、私にはただただ黙って待つしかないのか。

「ヴォアッー!アアアアアアアアアアアアアアアッ!」

苦しそうな獣の咆哮が、イッカクモンの苦しみの叫びが辺りを包む。
どうやっても手出しできない自分の歯がゆさにイラ付きながらも、とにかくイッカクモンを、約束を信じるしかない。
466Classical名無しさん:07/10/31 23:43 ID:N3w8759c
全裸はニコロワではよくあること
467Classical名無しさん:07/10/31 23:43 ID:3mWsuFEI
ヴォースゲー!
468Traumatize  (12/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:44 ID:XlaNKuOw
「……耐えるのよ、耐えるのよイッカクモンッ!」

私は、無力だった。
隣の真も服を着ることさえ手付かずで、何もすることはできなかった。

「イッカクモン、出るぞッ!出すぞおおおおおおおおおお!!!」
「やめて、やめて、やめてやめてやめてやめてやめてぇぇぇぇぇええええええええええええ!!!」
ひときわ大きな阿部の声もこちらに届く、それ以上に大きな、悲痛なイッカクモンの叫びが木霊する。

「とぉぉおおおわっ!」
「ヴォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!」
最後の咆哮が解き放たれて、私達から音が消えた。
あれだけ騒がしかった咆哮が全て消え去り、奇妙な沈黙だけが場を包んだ。
……こうしちゃいられない。

「こ、これで約束は果たしたでしょ! 私は行かせて貰うわよ!」
「どうぞご自由に」
言われるまでもなく、私は走り出す。
ごめんね、ごめんねイッカクモンッ……!

469Classical名無しさん:07/10/31 23:44 ID:G.4oXTO.
イッカクモン終了のお知らせ
470Classical名無しさん:07/10/31 23:44 ID:as2FYK8M
 
471Traumatize  (13/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:45 ID:XlaNKuOw
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい

「ああ、とっても良かったよイッカクモン君……」

イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ
イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ
イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ
イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ
イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ

「でも、ちょっとばかり大味すぎたな……
 最後はいい感じに締まってくれたんだが、最初はちょっと緩過ぎたかな」

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

「まだ満足してないし、せっかくだからもう一度味見を」

やめて、やめて。ヤメテヤメテヤメテやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて
しんじゃう、もうだめ、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして…………

「ヴぉ、ヴォオオオオオ、や、やめ、やめ…………」
「いいね、いいねいいねいいよ。凄くいい声で喘ぐじゃないか、それじゃもう…」

「ちょっと!」
472Classical名無しさん:07/10/31 23:45 ID:N3w8759c
支援、レオパルドン!!
473Traumatize  (14/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:45 ID:XlaNKuOw
「もういいでしょ! 一発やったんだからさっさとやめなさいよ!」
「おいおい、俺の一発っていうのは、満足いくまでってことなんだぜ」
「これ以上やったらイッカクモンが死んじゃうわよ!
 私達皆が生きているのが条件なんだから、いい加減にしなさいよ!」
「……ちっ」
たす、かった…………?

「イッカクモン、大丈夫」
「……………………ぜ、ぜんぜん、大丈夫じゃ……ない…………」
死ぬかと思った。
何が大丈夫だ。かがみのお陰とはいえ、もう少しで本当に死ぬところだった。
痛かった、苦しかった、辛かった。抗っても抗っても駄目だった。
本当に、もう駄目かと思った。

「……かがみの馬鹿! 何が大丈夫だ、殺されるかと思ったじゃないか! かがみの嘘吐き!」
「ご、ごめん……。でもそんなに辛いものだとは思ってなかったから」
「つらく、ない……?」
「いや、まさか私もこんなことになるとは思わなくて……。
 ……本当にごめん」
そんな辛くない? どこが? 殺されるほど辛かったのにそんなに辛くない?
かがみは何もされてないから分からないんだ、現に真はあんなにわんわん泣いてたじゃないか。
今なら分かる、あれがどれほど酷い事だったのか。
別にかがみが悪いわけじゃないんだけど、すごくムカムカする。
「ふん、何がこんなことになるとは思わなくて、だ。かがみの無責任、オイラをよくも騙したな!」
「わ、悪かったってば……」

474Classical名無しさん:07/10/31 23:46 ID:N3w8759c
規制ももろともしない男、スパイダーマ!
475Traumatize  (15/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:47 ID:XlaNKuOw
ふん、手を会わせて頭をぺこぺこ下げれば謝ったつもり?
かがみはオイラ達の苦しみを解っちゃいない。あれはやられた奴にしかわからない痛みなんだ。
一生忘れられない、忘れたくても忘れられない。どれだけ頭の中から払おうと思っても、消えない。
永遠に、頭の中でぶり返される。木霊する。
それを理解せずにただ謝られても、白々しいだけだ。
「ふん、変に同情されるのはご免だね! そうだ、いっそかがみもケツを掘られちゃえば! そうすればかがみにも分かるよ!」
「なっ……!」
かがみが顔を伏せる、いい気味だ。

「黙ってれば何よ! このケダモノ!
 あんだけ大声出して叫ばれても迷惑なのよ。男の子なんだからちょっとは我慢しなさいよ!」
「なっ……、なんだいなんだい。オイラが悪いって言うのかよ、愚痴を吐くのがそんなに悪いのかよ」
「ふん、何よメソメソと。私は努力したのよ。皆が無事に帰れるように少しでも平和的に考えた。
 ちゃんとあなたも助かったし私はやることやったのに、なんで私ばかりこんなに責められなければいけないのよ!」
「かがみは全然分かってない!」
「私は女の子なんだから分かるわけ無いでしょ! それぐらい考えなさいよ!」
ムカつく、ムカつく、ムカつくムカつくムカつく…………。
かがみは悪くないと頭では分かっている。悪いのはあの男だと。
でも、頑張ったオイラに対してその仕打ちは何だ?少しは労わろうとも思わないのか。
ムカつく、憎い、ウザい。
「ふん、かがみなんかそこら辺でケツを掘られて死んじゃえばいいんだ、ばーか」
「ふん、私のことが嫌いならどっかに行きなさいよ、不潔」
オイラの頭の中が、真っ白になった。
ただ頭の中に残っていたのは、かがみへのやるせない、どこへ向かえばいいのか分からない気持ちだけだった。
476Classical名無しさん:07/10/31 23:47 ID:CSXLh7cU
477Classical名無しさん:07/10/31 23:48 ID:G.4oXTO.
イッカクモン……酸素欠乏症にかかって……
478Traumatize  (16/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:48 ID:XlaNKuOw
「なっ……!?」
突然私の腰につけたデジヴァイスに紋章のようなものが浮かび上がったかと思うと、黒い光がイッカクモンを包んだ。
その黒い光はイッカクモンを覆うように展開すると、少しずつ小さくなっていった。

そして光が完全に消えたとき、そこにイッカクモンは居なかった。

「何よ、これ……」

目の前には、黒光りしたヒトガタの、何かが立っていた。

「イッカク……モン…………?」
「かがみ」
「何よ?」
「かがみはどっかいけって言った。かがみこそどっかいけ」
何が起こったのか理解できなかった。
ただ私が最後に目にしたのは、私の胸元を通る白くて太いそれ、目の前の化け物から放たれた触手だった。

「かがみのぶぁ〜か」
倒れる私の視界が徐々に薄くなる。
嘘でしょ、おかしいでしょ。こんなアホくさい死に方って無いわよ。
アレな展開のせいで口げんかが始まって、その口げんかが原因でカッとなって殺される。
何よそれ、何よそれ、何よそれ。
みんなが協力できるように頑張った私が間違ってたっていうの?
どうなのよ!

誰か答えてよ……。みゆき、こなた、つかさ…………。


479Classical名無しさん:07/10/31 23:49 ID:N3w8759c
とにかく支援する男、スパイダーマ!
480Traumatize  (17/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:49 ID:XlaNKuOw
「お、阿部お疲れ」
「ただいま、萃香ちゃん」
本当は猛烈に不満だったが、一発終えたのでここら辺で妥協することにした。
まあたしかに、満足いくまでやってたら本当に死んでたかもしれない。
俺のゲイボルグは、なんと罪作りなんだろうか。
イッカクモンは十分に強いと思ったし、そもそもサイズ的に余裕があるかと思った。
だが結局のところはゲイボルグのせいで瀕死まで追い込まれてしまった。
俺が満足いくまでヤレる相手と言うのは、相当に少ないのかもしれないな。

「それじゃ阿部、行くか」
「待て萃香ちゃん、背中の真く…真は?」
「良いつるぺただから、お持ち帰りすることにした」
なるほど、そういえばそんなことも言ってたな。
萃香ちゃんによるとうるさいから気絶させたらしい。
「そうか、しかし勿体無いなぁ。これで男の子だったら全てが完璧だったのに」
「確かにそうだが、無いものを不満に思っても仕方が無い。
 それとも阿部は前についてるのが無いと駄目なのか?」
「いやな、何となく駄目なんだよ。ビンビンにはなるんだがねえ……」
「そういうものなのか」
「そういうものだ」

俺の苦くて甘い秘密のマイメモリーをふと思い返す。
まだ自分の性癖を理解していなかったあの頃は、もしかしたら普通の恋愛をしていたのかもしれない。
まあ、男の良さを知った俺に戻る道なんてない。良いものはいつだって未来にあるものなのだ。
さて、良い男を求めて……。
「待て」
「ん?」
481Classical名無しさん:07/10/31 23:49 ID:3mWsuFEI
C
482Traumatize  (18/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:50 ID:XlaNKuOw
後ろを見れば、ウホッ!いい触手。
白くて太くてぶっとい触手を持つ男型の怪物が現れたではないか。
その男型怪物は、言葉を交わす間さえ無く俺と萃香ちゃん目掛けて触手を飛ばしてきたではないか。
だがその触手には、ちっとばかりパワーが足りないな。
早さもいいが、力強さも伴ってないと駄目なんだぜ。
俺は触手をその手で掴む。隣の萃香ちゃんも軽々と掴む。
「糞っ!」
「おいおい、俺に何のようだい」
「ケツを掘られた恨みだ。殺す」

ずいぶんと物騒なことや獲物だが、どうやらこいつは俺にケツを掘られた奴らしい。
んー、きょんクンの亡霊か?それともイッカクモン君の亡霊か?
「お前は一体誰だ? 俺はお前なんて掘った覚えは無いぜ」
「俺はマリンデビモン、かつてはイッカクモンだった。
 お前に復讐するために、進化した」
「これはこれは……、もう一度ヤル元気になってくれるとは嬉しいねぇ」

俺は戦闘態勢を取る。
萃香ちゃんに目配せをする。分かったとばかりに少し後ろで待機する。
ちょっとばかり残ってた分、第二ラウンドで出し尽くしてやるぜ。
そんなことを思った矢先、マリンデビモン君に突如銃弾が突き刺さり、怯んだではないか。
後ろを見れば、怪しい仮面の男達が佇んでいる。
483Classical名無しさん:07/10/31 23:50 ID:N3w8759c
全裸、掘られて、触手プレイ……

クッ、 ◆qwglOGQwIk氏のとらぶる力はバケモノかッ!
484Classical名無しさん:07/10/31 23:50 ID:aiJiaqNc
 
485Traumatize  (19/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:51 ID:XlaNKuOw
「大丈夫か!」
「おぬしら大丈夫か! その化け物は?」
「ああ、心配無用さ」
「そうそう、これは阿部の獲物さ」
「何を言っておる、あんな凶暴な奴を相手にお前さんが何とかなるわけが無い。ワシらに任せい!」
ふうん、何やら面白くなってきたじゃないか。
後ろには仮面の男、と何やら重装備の男。
ウホッ!いい男だらけ!
後ろの連中もなかなかの強者みたいだし、これは第五ラウンドぐらい期待できそうだな。
なかなか俺好みの展開になってきたじゃないか。お祭りってのはこうじゃなきゃいけないねぇ。



【柊かがみ@らき☆すた 死亡】
【残り48人】
486Classical名無しさん:07/10/31 23:51 ID:3mWsuFEI
阿部さん強いなー
487Classical名無しさん:07/10/31 23:52 ID:N3w8759c
遅れてやってくる男、スパイダーマッ!!
488Traumatize  (20/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:52 ID:XlaNKuOw
【B-2 橋の手前/一日目・昼(放送直前)】

【ゴマモン(マリンデビモン)@デジモンアドベンチャー】
[状態]:体力僅か、強い憎悪
[装備]:なし
[道具]:支給品一式*2
、ピーピーマックス*2@ポケットモンスター、ニューナンブ(弾数5/5)@現実、デジヴァイス@デジモンアドベンチャー
光の護封剣@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(現在使用不可)、琴姫の髪、テニスボール、不明支給品0〜1個(武器はなかったものと思われる)
[思考・状況]
1.阿部高和は絶対に殺す。地獄の苦しみを味あわせてから殺す。
2.皆殺し

※かがみへの間違った思いから暗黒進化しました。
※かがみが持っていたデジヴァイスの中には誠実の紋章が入っていますが、何故入っていたのかは不明


【阿部高和@くそみそテクニック】
[状態]:全身に中度の怪我、体力中回復、ちょっと不満
[装備]:AK74(17/30)@現実、予備弾薬各100発@現実、傘@現実、時計型麻酔銃(現在針は装着されていません。予備針残り1本)@名探偵コナン
[道具]:支給品一式*2(食料、水一食分消費)、ノートパソコン(バッテリーほぼ消耗)@現実、E缶@ロックマンシリーズ、津田英治ブロマイド(音声付き)@大変な途中下車シリーズ
[思考・状況]
1.前のマリンデビモン君、後ろのいい男達、ウホッ!
2.ネット環境を確保するため、町を目指す
3.強い、いい男を食う。死ななかったらお持ち帰り
4.弱い、いい男を(多分)保護。参加者が減り、成長したら食う
5.ソウルフレンド萃香と協力
6.萃香の獲物には手を出さない。(非常時は別)
7.見つかれば主催者でも食っちまうんだぜ
489Classical名無しさん:07/10/31 23:52 ID:N3w8759c
うわあああああああああああああああああああああ
かがみーーーーーん!!!
490Classical名無しさん:07/10/31 23:52 ID:CSXLh7cU
491Classical名無しさん:07/10/31 23:53 ID:N3w8759c
最後まで支援する男、スパイダーマ!
492Traumatize  (21/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:53 ID:XlaNKuOw
【伊吹萃香@東方Project(つるぺったん)】
[状態]:全身に中度の怪我、体力中回復、妖力微回復、魔力0(両方回復中)、開き直り、酒乱幼女リリカルすいか
[装備]:ミニ八卦炉@東方project
[道具]:支給品一式*3(食料、水六食分消費)、秘密の鍵@スーパーマリオワールド、E缶@ロックマンシリーズ
[思考・状況]
1.どっちからにしようかなぁ……
2.つるぺた(真)保護。強そうなつるぺたなら戦うか考える。
3.巨乳死すべし。
4.ソウルフレンド阿部と協力
5.せっかくなので腕試し。主催者と戦いたい
6.貧乳はステータスだ!希少価値だ!
7.そろそろ酒を飲みたい

【菊地真@THE IDOLM@STER】
[状態]:全裸、ショック、気絶、お持ち帰られ中
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(0〜2)、A.C.E.3@現実(少し詩音の血がついている)、DMカード(エネミーコントローラー、融合)
[思考・状況]
1.(気絶)
2.服を着たい。
3.つかさ、イッカクモンと西方を回って友人や仲間を探す。
4.バトルロワイアルからの脱出
493Classical名無しさん:07/10/31 23:54 ID:N3w8759c
 
494Traumatize  (22/22)  ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:54 ID:XlaNKuOw
【スパイダーマン@東映版スパイダーマン】
[状態]:健康。鉄十字団を倒し終えていない状態。英雄の代理人。
[装備]:サテライト30@真赤な誓い
[道具]:支給品一式、DIGIZO HYPER PSR(残り二十分程度)@現実、上海人形、花粉防止用マスク、テニスボール3
[思考・状況]
1.目の前の男と幼女に加勢し、化け物を倒す。
2.ストーム1と協力する
3.英雄の遺志を継ぎ、可能な限り誰も死なせない。
4.その後、昼過ぎまでにいさじ達を迎えに行く。
5.YOKODUNAを探して、止める。
6.夕方に仲間と塔で待ち合わせ。
7.場合によっては、探索を諦め仲間の保護を優先。

【ストーム1@おじいちゃんの地球防衛軍】
[状態]:健康
[装備]:ウィンチェスター M1895/Winchester M1895(狙撃銃、残弾2)@現実、予備弾丸20発
    無限刃@るろうに剣心(フタエノキワミ アッー!)、トカレフTT-33(6/8)
[道具]:支給品一式、きしめん@Nursery Rhyme、たいやき@ポケモン金コイキングだけでクリアに挑戦
[思考・状況]
基本:異星人を撃退じゃあ。
1.目の前の化け物を撃退し、男と幼女を守る。
2.すぱいだーまっ!と協力する。
3.雪山で遭難している人がいないか見に行く。
4.地球防衛軍として地球を守る





※真の服はB-2に放置されています
※C-3にあった福山芳樹の遺体は埋葬されました。
495Classical名無しさん:07/10/31 23:55 ID:3mWsuFEI
496 ◆qwglOGQwIk :07/10/31 23:57 ID:XlaNKuOw
投下終了。
初めはただ真を脱がしてあんなことやこんなことをさせたいだけだった。
暗黒進化はお勧めのワルシードラモンやシャウジンモンにしていたが、色々あって元のマリンデビモンに戻る。

気が付いたら話の長さも方向性もどんどん変なほうへ行って、時間が掛かってしまってすいません。
当作品はニコニコロワ倫理規制に従っているつもりですが、もし違反っていうかやりすぎたなら修正します。


そしてマリンデビモンのデータ


※マリンデビモン

水棲獣人型デジモン。ウィルス種の完全体。
背中に生えている二本の触手は自分の意思と関係なく勝手に動く。
必殺技は口から猛毒の墨を吐き出す「ギルティブラック」
攻撃がヒットした相手はしばらく立ち上がることが出来ないほどの猛毒。
暗黒進化の影響で、マリンデビモン同様の残忍で冷徹な性格になっている。
497Classical名無しさん:07/10/31 23:59 ID:Uq.2zqGA
投下乙!
これはなんという薔薇展開(ローゼン的な意味ではなく)
まさかのマーダー化(元)ゴマモンと、男マーダーの阿部さんのマーダー対決にwktk
しかも、そこに対主催のおじいちゃんとスパイダーマも乱入してきて……どうなるか予想できねぇw
そして、まこっちゃんご愁傷様。でもSuicaの庇護の下にいれば命は大丈夫かもな

|柊かがみ葬式会場| λ... < ロワに参加するかがみんは何故皆こうも悲惨な目に遭うのか
498Classical名無しさん:07/11/01 00:00 ID:3eZhkO3w
投下乙!
まさにR-18展開と言わざるを得ない
動画であったらギリギリラインっすな

だがいいSSだった
かがみがロワで初の死亡
そしてゴマモンの暗黒進化によるマーダー化
これが若さゆえの過ちというやつなのか…

真、もう立ち直れない状態になってしまってカワイソス
まぁ、スイカにつるぺた認定されて保護対象になったから少しはマシか

それにしても阿部さん、某アイマス動画では見抜いたが
ここではなかなか本当の性別を見抜けなかったか

まぁ、男に飢えている上にイライラしていたから仕方がないっちゃあ仕方がないが
499Classical名無しさん:07/11/01 00:00 ID:PnyrbtGw
投下乙!
かがみんが死んで、真はひん剥かれて、イッカクモンは貫かれた上に間違った進化しちゃって、マ!とおじいちゃんは勘違いしちゃって。
つるぺた&阿部さん凶悪すぎだな。

それにしても悲惨な展開のはずなのに何故かそれほどでもないように感じるのは、
やはり発端が阿部さんだからなのだろうか。
500Classical名無しさん:07/11/01 00:01 ID:uKtPxWvQ
阿部さん、一応ビンビンにはなるんだな
501Classical名無しさん:07/11/01 00:06 ID:WzHidACo
投下、乙。
かがみはツンのまま、死んでしまったのだった。
信頼すら貫き砕く阿部さんの股間恐るべし。
502Classical名無しさん:07/11/01 00:06 ID:ZCPUrOYM
俺の…脱出ENDのフラグが…
いやいや…前向きにならなければ…
新たな方法でも考えるか
503Classical名無しさん:07/11/01 00:10 ID:.ocU9fRc
かがみが誠実な態度で謝ってれば超進化できたかもしれないのに!
504Classical名無しさん:07/11/01 00:11 ID:3eZhkO3w
脱出エンドのフラグ?
ゴマモンの進化のこと?
505Classical名無しさん:07/11/01 00:14 ID:ZCPUrOYM
まぁかってな妄想だが
かがみんを覚醒させてPCでハックさせるというものだ
506Classical名無しさん:07/11/01 00:14 ID:J33u2G7g
>>502
・・・・・・わかった!
マリンデビモンが作品を超えエイプマンに超進化!→ナイスステップで脱出!
507Classical名無しさん:07/11/01 00:16 ID:ZCPUrOYM
>>506
その手があったか!
508Classical名無しさん:07/11/01 00:19 ID:3eZhkO3w
かがみが死んだとなると第2放送後
つかさが余りのショックで
「アハハ、バルサミコ酢〜〜」
って壊れるのかなぁ
509Classical名無しさん:07/11/01 00:19 ID:JbzLz3bA
>>506
でも、結局脱出できるのエイプマンだけになるんじゃね?wwww
510Classical名無しさん:07/11/01 00:21 ID:rYurwIk.
そう、たとえ愛すべきかがみんが死んだとしても、それに意味なく異論を唱えれば、参加する資格無し。

俺たちに必要なのは非情さと無理ない展開構築と深い愛と憎しみ。

哭いて明日へ進もうぜ。
こんな書き込みしないと進めない、俺の弱さに絶望しつつもな。
511Classical名無しさん:07/11/01 00:22 ID:ZCPUrOYM
まさかのジオングつかさになるのか?
512Classical名無しさん:07/11/01 00:23 ID:v5BdIULY
test
513Classical名無しさん:07/11/01 00:23 ID:J33u2G7g
>>508
「・・・・・・いや・・・違うな。
バルサミコ酢はもっと、パァァって光るもんなぁ・・・・・・
お〜い、誰かいませんか〜。このバルサミコ酢、開けて下さいよ〜・・・・・・」
514Classical名無しさん:07/11/01 00:23 ID:JbzLz3bA
つかさが「バルサミコ酢〜」状態に壊れたら、連鎖的に魅音も発症したりして……。

……洞窟組逃げてー!!
515Classical名無しさん:07/11/01 00:27 ID:ZCPUrOYM
魅音は今のところ雛見沢症候群発症例がないからな
516Classical名無しさん:07/11/01 00:29 ID:J33u2G7g
>>515
でも梨花ちゃま居ないし発症しちゃうんじゃない?
517Classical名無しさん:07/11/01 00:30 ID:9HJ1AAYo
投下乙!
嗚呼かがみん。そこは全力で逃げるとこだぜ……。
相手が発砲してきても、イッカクモンが守ってくれただろうに……。

あと、あえて言わせてもらうが、少し詰め込みすぎじゃないか?
なんだか大分駆け足な感じ、無理やり組み込んだ感じがしたんだが。
いや、作品自体はいいと思うんで、こう言うのは何か変な感じがするけれど。
518Classical名無しさん:07/11/01 00:30 ID:.ocU9fRc
暗黒進化したことの無いゴマモンだって暗黒進化したんだ
雛見沢症候群も思いがけない奴にだって発症するさ
519Classical名無しさん:07/11/01 00:32 ID:WzHidACo
>>516
あれって、実は無関係で発症しないんだよ
事実、グギャリオンがひそかに殺しても何も起こらなかった
残念ながら、その前提が間違っているという三四さん涙目の事実
520Classical名無しさん:07/11/01 00:33 ID:CExcas7M
これで色々やりやすくなった
521Classical名無しさん:07/11/01 00:37 ID:J33u2G7g
>>519
そうだったんですか
俺グギャリオン並に痛い子wwww
522Classical名無しさん:07/11/01 00:41 ID:3eZhkO3w
おじさんは893の元で学んできたし、相談する性格だから
発症までいきつくかなぁ?
まぁ、追い詰められた時には相当参っちまう性格だけどなぁ
523Classical名無しさん:07/11/01 00:42 ID:lWHq6YzY
投下乙。
阿部さんやばすぎるwwwww
個人的にこのロワで一番凶悪なマーダーだと思うわw
そしてかがみ……一般人の力ではどうすることもできず。
ツンデレのジンクスはここでも例外無く発生したか。
ゴマモン暗黒進化に加えて、マッ!&おじいちゃん乱入で正にカオス。
放送後は壮絶なバトルが期待できそうだ。

それにしても、色々とかなり悲惨な話のはずなのに、ニヤニヤが止まらねぇw
524Classical名無しさん:07/11/01 00:46 ID:1421clu2
阿部さんのゲイボルグを受け止めきれる人間なんて、ぶっちゃけYOKODUNAぐらいしか思い付かないw
そう言う意味では確かに最強のマーダーだなw
525Classical名無しさん:07/11/01 00:52 ID:3eZhkO3w
死亡してしまったが
全盛期のイチローなら、あのゲイボルグだって余裕で捕手できるはず…
526Classical名無しさん:07/11/01 00:55 ID:ZCPUrOYM
そろそろ放送か…放送が終わったら圭一でも書くかな
527Classical名無しさん:07/11/01 01:00 ID:J33u2G7g
それでもTASなら…
TASならきっと受け止めてくれる…
528Classical名無しさん:07/11/01 01:00 ID:9HJ1AAYo
あれ? でもここでスパイダーマ!が阿部さん達と会うのはおかしくね?
彼の優先順位は
『YOKODUNA周辺戦の終結→いさじ達との合流→氷雪地帯探索(場合によっては探索を諦めて仲間の保護を優先)』
だったはず。
だから、YOKODUNAの飛び去った方角がわからない以上、ひとまず洞窟に帰ると思うんだが。
529Classical名無しさん:07/11/01 01:04 ID:9HJ1AAYo
おっと少し足りない。
『仲間を塔に向かわせたい』んだから、合流後再び分かれて(場合によって)氷雪地帯だ。
530Classical名無しさん:07/11/01 01:11 ID:JbzLz3bA
>>527
絡まれた後、
「最速クリアの為に最速でイかせる!」
とか言って、ものの数十秒で阿部さんをダウンさせる図が思い浮かんだ。
531Classical名無しさん:07/11/01 01:31 ID:J33u2G7g
>>530
今参加者を探して全力疾走している俺はちょっとワルっぽい自動車修理工のごく一般的な男の子
しいて違うところをあげるとするれば男に興味があるってところかナ―――
名前は阿部高和
ふとみるとベンチに一人の若い男が座っていた
ウホッ!いい男
そう思ってると突然その男は俺の見ている目の前でツナギのホックをはずしはじめたのだ!
「やらないか」
いい男に弱い俺は誘われるままホイホイとトイレについていっちゃったのだ
「最速クリアの為に最速でイかせる!」
「なにっ!・・・・・・あ・・・ああ――っ!!」
言葉どおりにTASはすばらしいテクニシャンだった。俺はというと性器に与えられる快感の波に身をふるわせてもだえていた
「この分だとそうとう溜まってたみたいだな」
532Classical名無しさん:07/11/01 01:55 ID:yIW4dzEs
阿部さん×イッカクモン


読んでたら何か知らんが涙出てきた……
533Classical名無しさん:07/11/01 03:57 ID:4eI227UY
新ジャンル「鬱カオス」

GJでした
534Classical名無しさん:07/11/01 07:47 ID:s3rXyksU
うへえ。
乙といいたいとこだけど正直ホモ描写は勘弁してほしい。
竹内ボイスが脳内再生されて正直へこむわ、これw
535Classical名無しさん:07/11/01 08:27 ID:3eZhkO3w
いやだなぁ〜ホモ描写なんてあるわけないじゃないですか
ただの獣姦ですよ
536Classical名無しさん:07/11/01 09:58 ID:1DQf6m7Y
>>534
つまり、真が阿部さんに掘られるのはいいということなんですね
537 ◆WQex.oh/1Y :07/11/01 10:18 ID:O8e2sokM
クラモンA、投下します。
538Neo Dark Ruler ◆7d53oKGJP2 :07/11/01 10:21 ID:O8e2sokM
クラモンA達が到着したのは大きな戦闘のあった場所だった。
だがまだそこに戦闘を起こした張本人達は残っており、男と幼女が裸で寝ていた。
その傍には女の死体が二つ転がっていただけであり、襲おうと思えば襲えるのだが…
しかし、状況から判ずるに、幼女はともかく男はマーダーだろう。
数も多くなく進化もしていないクラモン達は、ただ隠れて様子を見ることにした。
といってもただ待つだけでは時間の無駄なので、全てツメモンに進化しておいた。
楽しむのは今じゃない…今じゃない…オメガモンを葬る為に、命だけは最後までとっておく。

「ん……うおっまぶしっ……太陽が、もう真上か」

長らく待つことはなく、男の方が目を覚ました。
しばらくして幼女も起き、幼女の「宴会だ!」 という声が聞こえた。
二人がどのようなやりとりをしているのか詳しくはわからないが、体力の回復と摂食行為を行っているようだ。
ただ、自分達の興味があるのはそんな人間の生態ではない。
自分達に気付いている様子もないし、去ろうか…そう思った矢先、男がノートパソコンを弄っているのを見た。

『…エサ』

ツメモン達の共通の認識がそう判断する。
あのノートパソコンの中に入っているデータを喰えば、進化の為に重要な栄養を摂取できると思ったからだ。
だが、襲えば勝てる相手とも限らない。
なんとかあのノートパソコンのデータを奪えないだろうか?
とにかく聞き耳を立てて、少しでも情報を手に入れよう。
539Neo Dark Ruler(2/5) ◆7d53oKGJP2 :07/11/01 10:25 ID:O8e2sokM
「私は、取り返しのつかないことをしたのかもしれない」
「おそらく、その女の正義は、道下のような男を守るものだった。
だが、俺たちは違う。俺たちは俺たちの道をイク。その女の道とは交わらない」
「そうだな、こいつは敵だった。だが、憎い巨乳、じゃない。強い好敵手だった」
「萃められれば、私の夢!ドキッ!つるぺただらけの大宴会を開くことが出来る!!」
「集められれば、俺の夢!ウホッ!ガチホモだらけの酒池肉林を開くことが出来る!!」
「私は、巨乳をこれからも狩る。強い奴とも決闘する」
「俺も、良い男を狩り続ける。邪魔な女は容赦しない」
「「もちろん、全力全開で!!」」
「町に行くのは賛成だ。俺もノートパソコンの充電やら確認をしたいしな」

ここで情報も手に入った。
あの二人組みがマーダーであることと、町があり、そこには充電の手段がある…通信ケーブルもある!?
情報ネットワークの中に入り込めれば、進化の為に必要な時間を稼げるかもしれない。
大きなデータがあれば、そこを乗っ取って更に遊べるかもしれない。
そして最後にはオメガモンを…
やる事は決まった。
1.町のネットを乗っ取り、そこを本拠地にする
2.そこで進化と増殖を繰り返し、インフェルモンになる
3.ネット内で邪魔されずにオメガモンを殺したい

「巨乳分かあああぁぁぁぁ!!」

突然大きな声がしたので、ツメモン達は自分達の存在がバレたのかと思った。
かの幼女が鬼のような形相でこちらに何かを投げたからだ。
だが、それは勘違いであるとすぐにわかった。
自分達の頭の上を、黒い何かが飛び越えていったからだ。
『キョニュウブン?』
あれが何なのかツメモン達が考えている間に、二人はさっさと着替えていた。
540Neo Dark Ruler(3/5) ◆7d53oKGJP2 :07/11/01 10:26 ID:O8e2sokM
二人のマーダーがこちらに気付かない場所までやりすごした後、ツメモン達は行動を開始した。
放置された『キョニュウブン』と呼ばれる物体、これは何かに使えるのろうか?
自分達のデータに、これに該当するものはなかった。
最も近いものでも、とある悪魔型デジモンの使用していた『クロイハグルマ』であったが、色以外は全く似ていない。
毒である可能性も考えて、数ある中から一匹が、試しにそれを食べる――という事になった。
全滅には繋がらない…そう考えても、実際に食べる一匹にとっては嫌な仕事である。
不味い。絶対に不味い。毒じゃなくても不味すぎて死ぬかもしれない。
食べてみた。
こ…これは…!
どろりと口内に絡みつく冷たくて苦くてネバネバしていてそれでいて吐き気が止まらない…
『不味いいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!』
一匹のツメモンの発する奇声に、他の全てのツメモンが驚いた。
毒か有害なウィルスの類だったか…『モシモーシ』という言葉以外、ろくに喋ったことがないクラモンにとっては怪異である。

…様子がおかしい。
黒い何かを食べたツメモンはその場で動かなくなり――笑いだした。
『ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ
 ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ
 ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ
 ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ
 ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ』
これはツメモン達にとって緊急事態だった。
状態異常に感染したツメモンと合体するわけにはいかない。
仕方ない、その一匹をデリートしその物質の解析を諦める。
幸いにも、進化として初期に近いツメモン一匹では損害はほとんどないのだ。
ツメモン達が一斉に光弾を発射して対象となるツメモンを除去した。
541Neo Dark Ruler(4/5) ◆7d53oKGJP2 :07/11/01 10:26 ID:O8e2sokM
…はずだった。
軽い土煙が晴れてそこに残っていたのは、一匹だけだった。
ツメモンの進化後の存在、ケラモンである。
あの黒い物体を食べてから頭がスーッと氷のように冴え渡り、同時に新たな力がわいてくる。
自分達と同質の存在、深い深い闇…全てを滅ぼす黒の力。体によく馴染む。
「これは素晴らしい」
まだ弱い存在とはいえ、全てのツメモンを一瞬で喰らうだけの力。
他のツメモンを全て喰った事でケラモンに進化できた。
それを可能にする力。
魔力。
それが何なのか、ケラモンにはまだわからない…だが問題はない。
わかっている事は進化への手助けとなる事。
当りだ。大当たりだ。この力、もっと欲しい。
二人のマーダーがいた場所に、もっとこのようなアイテムは落ちていないか?
探して見つけたのは、素っ裸で放置された女の死体だけだった。
流石にこれ以上を求めるのは無理か…だが、もしかして…
喰ってみようか。

…先ほどの黒い物体のような素晴らしい力は手に入らなかった。
人間同様の摂食行為を必要としない自分にはただの無駄だっただろうか?
まあいい。次の行動を決めよう。
そういえば、先程の二人組みのマーダー、守りたい対象があると言っていたな。
このゲームを乱すのに、利用してみようか。
そうだ、参加者達を怖がらせるのに使おう。
町の放送機器を使って情報をバラ撒いてやれば、面白い事になるかもしれない…

赤い目を光らせる、新たなる魔王の誕生である。

「やる事を少し変えようか?」
542Neo Dark Ruler(4/5) ◆7d53oKGJP2 :07/11/01 10:27 ID:O8e2sokM
【B-1 雪原 /一日目・昼】
【クラモンA(ケラモン)】
[状態]:健康、能力の上昇、思考回路の発達、残虐性アップ、魔力使用可能、目が赤い
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:安全な場所で進化したい
2:1の為に、町のネットワークに潜り込みたい
3:禁止エリアでもその代用ができるかもしれない
4:二人組みマーダーのパソコンのデータを食べたい
5:参加者全員で遊びたい
6:ネットワーク内でオメガモンを嬲り殺したい

※なのはの黒いリンカーコアを摂取しました。魔力の生成ができるようになりました。
※目が赤くなりましたが、本人は気付いてません。人の狂気を操れる可能性があります。
※人間に恐怖を感じさせる方法を会得しました。
※進化の上限が上がったかもしれませんが、そこは別の書き手さんにお任せします。
※黒いリンカーコア、うどんげの死体がなくなりました。
543 ◆7d53oKGJP2 :07/11/01 10:32 ID:O8e2sokM
投下完了しました。すいません、最初と最後のタイトルのナンバーを間違えてます…(1/5)と(5/5)です。
トリップが変わってるのはIEと専ブラで変えたからです。

推敲などは一通りやっておりますが、突っ込み待ってます。

本当は進化組だからケラモンであるBよりも上のクリサリモンにしてもよかった気がしますが…
流石にこれ以上一気にパワーアップさせるのはアレなので、ケラモンにしました。

うどんげに最後の悲劇。 ケラモンは目が赤い。目が赤い。
544Classical名無しさん:07/11/01 10:55 ID:r1rhbAQk
冥王コアの利用者はこいつになりましたか。どこまで上り詰めるか楽しみ
悪の知性がついたおかげで支給品としての使い道はほぼ完全に途絶えた模様w

個人的にはうどんげを取り込んでくれて後の展開が少しやりやすくなったよ
545Classical名無しさん:07/11/01 14:57 ID:3eZhkO3w
投下乙!
黒リンカーコアはクラモンに渡ったか
黒魔力に狂気の目、こりゃあ凶悪なマーダーになれそうだ

しかし裸のまま食われたうどんげ、本当に報われないな
546Classical名無しさん:07/11/01 16:33 ID:ZvYWJLCg
投下乙。
クラモンは黒リンカーコア摂取でパワーアップしたか。
こいつもかなりロワを掻き乱してくれそうだな。
そしてうどんげ、お前どこまで哀れなんだw
547Classical名無しさん:07/11/01 17:09 ID:c8bnnUmQ
投下乙
黒だから何か効果があるのだろうか?
成仏しろよ…うどんげ
548Classical名無しさん:07/11/01 17:37 ID:.ocU9fRc
闇サトシの理不尽な引き、三幻神ゲット、暗黒進化、リンカーコア摂取
最強クラスの魔王とイチローも死んだしかつてないほどマーダーが優遇されているロワだなw
549Classical名無しさん:07/11/01 17:58 ID:d6eGh4s.
マーダーまとめ

古泉一樹:闇サトシと組む。ひどいコンビに。
闇サトシ:理不尽な支給品の引き。
伊吹萃香:冥王殺害。阿部さんと組む。
阿部高和:二人の後ろの処女を散らす。肉弾で最強クラス。
フシギダネ:弾幕ゲットだぜ! オメガモンを消し飛ばす。
エアーマン:倒せない
ムスカ:エアーマンをてなづける。
TAS:圧倒的強さを見せるが現在割と悲惨。
ゴマモン:暗黒進化。デビモンの名を冠する。
YOKODUNA:今のところ誰も殺してはないが色々と恐ろしい。

全体の1/5がマーダーとなっております
550Classical名無しさん:07/11/01 18:04 ID:CExcas7M
やばいなwww
551Classical名無しさん:07/11/01 18:07 ID:ZvYWJLCg
あとキョンの妹とえーりんもだな。
五分の一どころか四分の一がマーダー。
キャラも濃い奴が多い。
552Classical名無しさん:07/11/01 18:22 ID:4eI227UY
とはいえ対主催は何かしらチーム組んでるのがほとんどだから
いざ襲ってもTASさんのように多勢に無勢なことになりかねない。

…と言おうと思ったら、そういやマーダーチームも複数あるんだよなここw
参加者外の要因(デジモン)もあるし、戦力的には同じくらい?かねぇ
553Classical名無しさん:07/11/01 18:32 ID:8di4S3s.
なんつーか、タッグ組んでるマーダーがやたらと目立つのは気のせいか?

・欲望に忠実コンビ
ガチホモ阿部とつるぺた萃香のハイスペックコンビ。
冥王殺害したその実力は恐るべきものがあるが、なにより行動パターンが(ry
なんというか・・・・・・何を言えばいいのか(ぇ

・協力関係が奇跡なコンビ
闇サトシとホモ泉の奇跡的タッグ。
お互いがお互いの隙をうかがって寝首を掻こうとしているという。
明らかに信頼関係が成り立ってねぇ。
だが、ティアナや水銀燈を追い詰めてたりと割と息が合っている。

・速き事風の如しコンビ
TASさんとクラモンB(現在ケラモン一匹)の速さに定評あるコンビ。
特にクラモンBが将来性があるので今後の活躍が期待できるのだが・・・・・・
TASさんが悲惨な状態でどう転ぶのか解らないのもなんとも。
554553:07/11/01 18:33 ID:8di4S3s.
ミスった・・・・・・上げてしまった。
本当に申し訳ない。
555Classical名無しさん:07/11/01 18:37 ID:4eI227UY
エアームスカも忘れないだげてぇ〜
556Classical名無しさん:07/11/01 18:52 ID:8di4S3s.
確かに忘れてたぜ・・・・・・

・完全な役割分担コンビ
どう見てもムスカがエアーマンをてなづけています、ありがとうございました。
前衛は力のあるエアーマン、後衛は頭に切れるムスカ大佐と役割分担がしっかりしているコンビ。
探知機と言うロワ中最強の支給品を手にしている。DMカードも凶悪なものばっか(ry
息が合うかどうかに全てがかかっているコンビだろう。

こうしてみるとマーダーが優遇されてるなぁ。ロワ的にかなりOK。
そういや某ロワではマーダーがダイナマイトやショベルカーを調達してたけど、このロワでもあり得るかもしれない。
557 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:26 ID:PnyrbtGw
>>543
投下乙です。
リンカーコアもそうだけど、狂気の力が操れるようになったクラモンは凶悪すぎるw
ここ数回の投下でマーダー勢がやたら力をつけたような気がするぜ。

ピヨシート、YOKODUNAが出来たんで投下します。
558世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:28 ID:PnyrbtGw
気まずい雰囲気の中、解呪をはじめて既に小一時間。
集中し、全神経を解呪に使うYOKODUNAが放つKIは日吉を縛る呪縛の全てを祓っていた。
だが、これは決して六亡星の呪縛の能力が低いという事ではなくYOKODUNAのKIが高いからこそ出来た荒業。
並のものでは解呪など到底出来ないであろうし、
胡散臭い男や腋にやたら色気のある巫女などでは、出来たとしてももっと時間がかかっていただろう。

「……終わったぞ」

呪縛を消し去り、日吉に向かって動いてみるように促す。
日吉はまず最初に腕が動く事を確認し、次に手首、指先、足……といったように全身を動かしてみる。
異常は無い、完全に呪縛は解けたようだ。

「礼を言わせて貰うぜ、あのままじゃいつ解呪出来たかわかったもんじゃなかったからな。
 ここが禁止エリアなんてもんになっちまった時には目もあてられねぇ」
「礼などいらぬ、それよりも……」
「わかってる……だが、ここじゃお前も俺も実力を出せないだろ?」

着いて来い、とばかりに足を進める日吉。
確かにこのような狭い場所ではお互いの実力を遺憾なく発揮する事は出来ない。
YOKODUNAの本義は強きMONONOFUと戦いに戦い抜き、悔いの残らぬ最期を迎える事。
ならば己の実力を全て出し切れる場所まで行く事に異論は無い。
そう思い、日吉の後ろにつき階段を下る。

日吉の背中を見ながら、YOKODUNAは静かに唸る。この男……矢張り只者ではない。
その体から発せられるKIは並のRIKISHIにも引けを取らず、O-ZEKIやSEKIWAKE程度では相手にもならぬだろう。
決して肉付きがいいとは言えぬその体は、しかしよく鍛え上げられておりそれは肉付きが悪いというよりも余分な肉を落とした体と言える。
自分達RIKISHIとは対極の存在といえるかもしれぬ、TENINUプレイヤー。
これこそが己が求めていた戦うべき相手といえよう。

階段を下り終え、城を出て平野へと場所を移す。
視野はいいが辺りには何も見えず、邪魔は介入しないだろう。
ここならば思う存分に戦える。
559世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:29 ID:PnyrbtGw
「色気は無いが、広さは十分だ……ここでいいだろう?」

その言葉を受け無言で頷く。
そして静かに息を吸い込み、精神を落ち着かせると己の闘争心を高める為に足を高々と上げ振り下ろす。
SIKO-FUMI、TORIKUMIの前に行う儀式。
それは己を鼓舞する意味を持ち、また敵を威圧する効果も併せ持つ。
並大抵のものではSIKO-FUMIを見ただけでその圧倒的な威圧感に腰を抜かすのだが、
日吉は全く気にした様子もなく準備運動をしている。
それでこそ、このYOKODUNAと戦うに相応しい。

一通り二人の準備が終了すると、YOKODUNAは腰を下ろして構えを取った。
SHIKIRI、拳を土についたその体勢はYOKODUNAの基本姿勢。
全てのRIKISHIはこの姿勢から技を繰り出し、TORIKUMIをはじめる。

「おいおい……俺は相撲はわからないんだぜ?」
「お前にまでSHIKIRIをしろとは言わん、どうせ清めのSIOもGYOJIも無いこの状況ではまともなTORIKUMIは出来ん。
 お前はお前の好きな姿勢を取るがいい」

SIOも撒かず、GYOJIもいない……それは傍から見ればTORIKUMIではないのかもしれない。
だがそれは違う。GYOJIがいるから、SIOがあるからSUMOUなのではない。
YOKODUNAがいる場所こそがSUMOUを行う場所――即ち、DOHYOUとなるのだ。
それがわかっているからこそ、日吉は無言で構えを取る。
日吉が取ったポーズは日吉若の自然体『演舞テニス』。
ボブ術をやっている実家を持つからこそ出来たその独自のフォームは、YOKODUNAの目から見ても全く隙が無い。

GYOJIがいない以上開始の合図は無い。
だからこそ二人は動けないでいた、お互いの強さを認めるが故に動けない。
お互いの頬を汗が伝い、そしてそれが顎を通して地に落ちようとした時……。

一つの影が、俊足とも思える速さで駆け出した。
560Classical名無しさん:07/11/01 19:29 ID:3eZhkO3w
ダイナマイトやショベルカー……
ロードローラーとタンクローリーとかはありそうだけど

ショベルカー関連の動画……はたらくくるま?
561世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:30 ID:PnyrbtGw
「肉駆除だ!」

その影は日吉若。
アグレッシブベースライナーの彼にとって、待つなどという行為は拷問に等しい。
攻撃してこそ、攻める事こそが彼の本領なのだ。
相手はかなりの威圧感を発している者といえど、所詮は肉の塊。
力では負けたとしても速さにおいてはテニヌプレイヤーである日吉に勝りはしないはず。
己の実力を知るからこそ日吉はそう確信し、スピードに任せそのまま体当たりをするようにして拳を突き出す。

だが、それは空振り……背後に殺気を感じる。

「中々の速さ……だが!」
「何っ!?」

YOKODUNAのSURIASHIは音速をも超えるというのは有名な話である。
日吉の突撃を感知したYOKODUNAはそのSURIASHIで日吉の進路上から姿を瞬時に消し、背後に回りこんだのだ。
空振りをし、唖然とYOKODUNAの素早さに驚いている日吉に、YOKODUNAは容赦なく拳を広げて叩き込む。

TSUPPARIである。

背後からの殺気と衝撃に咄嗟に日吉は身を屈めてその平手を回避。
頭上を掠めたそれは日吉の髪を数本切り裂き空を切る。

まともにあたっていたとしたなら……想像してぞっとする。
こんな無茶苦茶な相手と自分はサシで戦わなければならないのか。
ならば、と日吉は前転を繰り返して距離を取りYOKODUNAに向き直る。
一撃の威力なら向こうが上、速さにおいても決して日吉の有利とは言い難い。
まともに戦っては勝ち目が無い以上、どうやって戦えば勝てるのか計算をせねばならないだろう。

それは同時に己が劣っていると認める事にはなるが、致し方ない。
いつ如何なるときも冷静沈着で他人に流されない日吉若にとっては、感情などよりも命の方が大切だ。
562Classical名無しさん:07/11/01 19:31 ID:3eZhkO3w
ルンダ☆ルンダ ピヨシ支援テニス!
563世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:32 ID:PnyrbtGw
さて、どうしたものか……相手は圧倒的な強さを持っている上に説得は無理そうだ。
せめて番長でもいればなんとかなったかもしれないが、などと考えるもそれは意味を為さない。
具体的な対策を考えなければと構えながらも意識を打開案に注ぐ日吉に対し、YOKODUNAは決して追撃の手を緩めない。

「何をボケッとしている! 今は死合いの最中ぞッ!!」
「ちっ……!」

SURIASHIで蛇行気味に日吉へと突き進むYOKODUNA。
その速度故にYOKODUNAの背後には多重の残像が出来ており、その様は正に蛙をも飲み込もうとする大蛇そのもの。
一瞬気後れを感じながらも日吉は冷静にそれに対して対処をする。
落ち着いて見て取れば、YOKODUNAのSURIASHIといえども決して見えない訳ではない。
突き進むYOKODUNAの肩口目掛けて飛び上がると、そのまま肩を踏み台にして空中に飛び上がる。
回避といっても、後ろへ下がるだけではない。
むしろ前へ進むというこの姿勢こそが、日吉のアグレッシブベースライナーたる所以。

空中へと飛び上がり、ひとまず胸を撫で下ろす日吉。
突撃をしたYOKODUNAは恐らく急には止まれず、距離を取らざるを得なくなるだろう。
だが……その認識は余りにも甘すぎた。

「空中に行けば逃れられるとでも思うたか!?」
「何!?」

再び、背後から聞こえた声と殺気に思わず振り返る日吉。
そこには涼しい顔をして空を自在に飛ぶYOKODUNAの姿があった。

真のRIKISHIは空をも制す。
実力者同士の戦いともなれば、規定のDOHYOUなど狭すぎて存分に実力を発揮出来ない。
だから戦いの場を空へと舞台を移すのはYOKODUNAにとっては当然の事。
DOHYOUを制す事は、即ち空を制する事と同義なのだ。
焦る日吉を尻目にYOKODUNAは再び平手を構えてTSUPPARIを日吉目掛けてお見舞いする。
空中の為に上手く姿勢の制御が出来ぬ日吉は上手く回避する事が出来ず、
その一撃を体に受けると衝撃によって、思い切り突き飛ばされた。
564Classical名無しさん:07/11/01 19:33 ID:3eZhkO3w
海老には流されるらしいピヨシ支援
565世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:33 ID:PnyrbtGw
「ぐ……お……っ!」

そのまま地面に打ち付けられる寸前、踏ん張って着地をする。
張り手を受けたのは……右胸か、急所は外れているようだが息が苦しい。
咄嗟に体を捻って会心の当たりを回避出来たとはいえ、受けたダメージは決して軽くない。
己のダメージを確認している日吉に、しかしYOKODUNAは追撃をする。
死合いに情けは無用、相手がどのような状況であろうと一度DOHYOUに上がった以上は手加減しない。
平手より放たれる練られた小型の球状をしたKIを次々に生み出しては日吉へと投擲する。

痛む胸を押さえながらも、辛うじてそのKIを回避し続ける日吉。
彼にとっての幸運はそのKIの形状、大きさがテニスボールとほぼ同じ事にあった。
テニヌプレイヤーの彼にとって、球状のものの軌道を読み取る事など造作も無い事。
仮にも中学生とはいえテニヌプレイヤーを名乗る者として、これくらいは出来て当然。
だが、それこそがYOKODUNAの狙い。

「流石はテニヌプレイヤーと言えよう……だが、これはどうする!?」
「何!?」

次にYOKODUNAが放ったKIは、先ほどのそれとは比べ物にもならぬ大きさ。
日吉が回避に必死になっている際に静かに溜めていた秘術中の秘。
YOKODUNAだけが使えるというその技は圧倒的な大きさと威力故に、GENKI-DAMAと呼ばれ恐れられているもの。

「く……そおおおおっ!!」

その技を一目みただけでわかる、これを受けては間違いなく死ぬと。
だが……今からでは回避が間に合わない。

YOKODUNAは満足そうにGENKI-DAMAが日吉を飲み込んでゆく様を見つめる。
そして、無常にも日吉は消し炭へと姿を変える。
566Classical名無しさん:07/11/01 19:34 ID:3eZhkO3w
海鮮支援じゃねえんだよ!
567世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:35 ID:PnyrbtGw
そう思った、次の瞬間……信じられない事が起こった。
日吉を飲み込み、そのまま消滅するはずだったGENKI-DAMAが向かってきたのだ。
YOKODUNA目掛けて。

「……何!?」

思わず目を疑うYOKODUNA、だがそのGENKI-DAMAは確かにYOKODUNAを狙っている。
混乱するYOKODUNAの視界に、GENKI-DAMAの影に隠れ不適な笑みを浮かべる男の顔が入る。
その男は誇らしげに声を大にしてYOKODUNA目掛けて叫ぶ。

「返せないDAMAじゃ、無いんだよォッ!」

日吉は消し炭になどなってはいなかった、両手に真っ赤なマントを持ちYOKODUNAをしっかりとした眼差しで見つめる。
テニヌプレイヤーの本髄は球を打ち返す事にある。
様々な球技があるこの世において、打ち返すという特性があるのはテニヌなど極一部の分野しかない。
恐らくは世界的有名選手であるレーザービームの男ですら打ち返すという一点においてはトップテニヌプレイヤーと同等であろう。
そのような世界で技を磨いた日吉にとって、YOKODUNAがGENKI-DAMAを放ってきてくれたのは幸いだった。

YOKODUNAを倒すには圧倒的な力で攻撃しなければならない。
だが、今の自分にはそんな技などないし道具もない。
故にどうやって攻めるか決めあぐねていたのだが、YOKODUNAの放ったKIを見て閃いた。
このKIを打ち返してやればいいのだと。
しかし、小型のものでは威力が小さすぎて決定的なダメージを与えられない。
だからこそ、YOKODUNAが強大なKIを練って圧倒的な力を持つKIを放つ事を虎視眈々と狙っていたのだ。
例えどのようなものが来ようとも今まで数多くの球を打ち返してきた己の力と万物を弾き返すというひらりマントがあったからこそ出来た芸当である。

「ぐ……ぬぅ!」

一方、YOKODUNAは困惑していた。
だがそれはGENKI-DAMAが己に向かって突き進んでくる事に対してではなく、GENKI-DAMAが打ち返された事に対して。
いくら制限を受けているとはいえ、GENKI-DAMAは全てのものを貫き飲み込み消し炭へと変えるはずの奥義。
それがこうも簡単に打ち返されるとは……。
568世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:36 ID:PnyrbtGw
それ程までに日吉が強かったのか、或いは己が思っていた程強くなかったのか。
答えはわからぬが今は目の前のGENKI-DAMAに対処する事が何よりも先決。

「ぬぅん!」

KIを纏わせた平手を使いHATAKI-OTOSHIにてGENKI-DAMAを地面へと打ちつける。
これもあくまでYOKODUNAだから出来た芸当であり、普通の人間ならば飲み込まれて消滅しているのがオチである。
轟音と衝撃が辺りを包み込むがYOKODUNAは気にせず日吉へと向き直る。
だが……そこに日吉はいない。

「背中貰ったァッ!」

声と共に体に受ける衝撃、背中を思い切り叩きつけられ地面へと衝突する。
顔を上げるとそこには日吉の姿。
追撃とばかりに振り下ろされた足を辛うじて回避し、立ち上がって距離を取る。

いつの間に距離を詰めたのか……空中にいたYOKODUNAの背中を取ったという事は、日吉も空中に上がっていたはず。
あれほど苦渋を舐めさせられた空中戦を自ら挑むとは見上げた勇気。
その決して恐れないスタンスこそが日吉若のプレイスタイル、アグレッシブベースライナーである。

「デブ助ェ、俺はあと十ゲームはいける」
「ふん……俺はあと弐拾場所はいける!」
「減らず口を……!」

距離を置き、お互いを牽制する二人。
最初はYOKODUNAの圧倒的優位だったこの戦いも今や殆ど両者互角。
だが、それもここまで。
次の一撃で勝敗は決するであろう事を二人は感じていた。
569Classical名無しさん:07/11/01 19:36 ID:3eZhkO3w
シービスケット、あと10支援マイケル!

ヌーン、俺はあと20支援マイケルよ

フェラズGJ!!
570世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:38 ID:PnyrbtGw
「日吉よ……お主は何故死合わぬ?」
「何をほざいてやがる、今こうやって死合いをしてるじゃねぇか」
「否、その事ではない……何故この世界での協定に従わぬと聞いている」

この世界での協定……それは即ち、殺し合いに乗るというもの。
YOKODUNAはJIHIを持つかSHURAとなるかを悩みぬいた末にSHURAと化す事に決めた。
それは己の力を誇示したいが為でもあり、MONONOFUと戦いたいという欲求が突き動かすが故の行い。
言わば、実力者として当然の事である。
だが目の前の男、日吉は決して戦いに乗っている訳ではない。

「下克上する事が俺の基本スタンスなんだよ。
 だから俺はあの高見の見物を決め込んでる糞ピエロどもを追いかけて、追いついてぶっ潰す!」
「それは何ゆえだ?」
「追いかけるのが快感だからさ!」

そう言い、日吉が取る構えは『演舞テニス』。
それを受け、YOKODUNAもSHIKIRIをする。
再び相対する二人の取った構えは一番最初に対峙した時と全く同じもの。
最早、言葉は不要。
二人の間に必要なものは次の拳に込める必殺の一撃のみ。

二人は同時に跳躍すると、互いに向かい突き進む。

「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」」

二人の影が交差し合い、空中で衝撃が走る。

そして……勝負は決した。
571世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:39 ID:PnyrbtGw
「…………」

乱れた髪を整え、男は立ち上がる。
己が倒した……否、殺めた人間がいるであろう方向を見据え、これで後戻りは不可能と悟った。
元より戻るつもりなどはないので、更に信念を固めたといった方が正しいだろう。

「貴様はよくやった、日吉よ……だが」

確かに日吉は速さにも技術にも優れたテニヌプレイヤーだ、それは認めよう。
だが、それでもまだこのYOKODUNAには敵わない。
力、速さ、技術、精神、全てにおいてYOKODUNAは日吉と同等かそれ以上。
付け加えて言うならば、YOKODUNAは日吉にはまだ決して手に入らぬものを持っていた。
それは経験。
まだWAPPAである日吉にそれを求めるのは酷かもしれないが、事実この勝敗の決め手となったのは二人の経験の差である。
YOKODUNAにはあらゆるRIKISHIとの対戦経験があり、その中には多少異なれど日吉のようなタイプのRIKISHIもいた。
空は飛べぬが実力はある、故に知恵を働かせて戦うRIKISHI。
その者との対戦経験があるからこそ、YOKODUNAは日吉に勝つ事が出来たのだ。
だが、日吉は違う。空を飛ぶものともやり合った事は恐らく無いだろう。

「WAPPAながら見上げた奴だった……もう四、五年後のお主を見たかったものだ」

そうすれば、恐らくはいい勝負が出来ただろう。
だが、既に後の祭り。
日吉若は殺したのだ、己の手で。

あの時、最後に選んだ技はBUCHIKAMASHI。
己の肉体ごと突撃し、全体重を乗せて張り手を見舞うその技は正に脅威の一言に尽きる。
実力者同士のTORIKUMIにおいても、人を殺める可能性を秘めたるその技を使った以上日吉は生きていないはず。
仮に命からがら生きていたとしても城へ向かって吹き飛んでいったのだ、壁に強かに打ちつけられて絶命している事だろう。
572Classical名無しさん:07/11/01 19:39 ID:3eZhkO3w
何としてでも勝てピヨシ
573世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:40 ID:PnyrbtGw
「……弔いもせずに行くが、許せ」

あのYASHAといい、日吉といいこの世界には矢張り実力者がいるようだ。
ならば今は死者の弔いなどよりも実力者と死合う事こそが己のしなければならぬ事。
だが……。

「……既に空腹が限界か」

山道からここまでの飛行、日吉の解呪、そして日吉との死合い。
思えばかなりのKIを使ったにも関わらず、ここまでに一度も何も口にしていない。
空腹状態では思ったようにKIは練れず、万全の体調とは言い難い。
早速己の持っていた袋から食料を取り出して全てを平らげる、が……。

「到底足らぬ」

それでもまだ腹四分といった程度、腹の虫は未だに叫び声をあげている。
日吉の食料でも取ろうかとも考えたが、壁に打ち付けられた以上袋の中身も無事ではないだろう。
死合う前に食料を奪えなかったのは痛いが仕方が無い。

「とにかく、この空腹をどうにかせねば話にならぬ」

全力で戦う為にも食料の確保は急務だ。
何か食べられそうなものを探す、或いは参加者から奪い取る。
空腹感さえ収まればどちらでもいいが、とにかく今は何かを食べたい。
腹が減っては戦が出来ぬ、そんな慣用句を思い出しながらYOKODUNAは歩みを進める。
574世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:41 ID:PnyrbtGw
【D-2 草原/一日目・昼(放送直前)】
【YOKODUNA@世界最強の国技SUMOU】
[状態]:背中強打(戦闘に支障無し)、疲労大、腹四分
[装備]:なし
[道具]:支給品一式*2(食料全消費)、ドリルアーム、クロスミラージュ(8/8)@リリカルなのはStrikerS、気合の鉢巻き@ポケットモンスター
    クマ吉の手錠@ギャグマンガ日和、ドアラの着ぐるみ@ドアラ動画シリーズ
[思考・状況]
1.何はなくとも食料の確保、空腹を満たす
2.SHURAとして出会った者全てに戦いを挑む。逃げるようなら無理に追わない
3.お覇王なる人物とTORIKUMIがしたい。
4.最後まで残ったら主催者とも勝負を望みたい
575世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:42 ID:PnyrbtGw
こちらは城の城壁。
YOKODUNAにBUCHIKAMASHIを受け、吹き飛ばされた日吉は確かに城に向かっていた。
が、日吉は辛うじて生きていた。
全身を傷だらけにし、倒れ伏してなお心臓は動いている。
日吉は城壁にぶつかる事はなくその前に失速をし最悪の展開を逃れたのである。

「……ちっ」

血の混じった唾を吐き、不満顔で空を見上げる。
あの後、吹き飛ばされた日吉は咄嗟にひらりマントを取り出して己を打ち返した。
つまりYOKODUNAに飛ばされた方向とは逆の方向へと己を飛ばしたのだ。
それ故致命傷は免れたものの、体に直接受けたダメージは余りにも大きい。

「……見てやがれ、あの野郎」

全身が動かせない程の疲労と怪我を蓄積してなお、日吉は天を見据えて呟く。
今は地べたに這い蹲っているが、それも今だけだ。

確かにYOKODUNAの方が格上だろう、だがそれを認めた上であえて自分はYOKODUNAに挑もう。
彼は強く、そしてこの殺し合いに乗っている、恐らくこの殺し合いをぶっ潰そうとする自分にとって最大の壁となるだろう。
だが、だからこそ潰さなければならない。
己がYOKODUNAを超える為に、高見で嘲笑っている道化師達に追いつく為にもYOKODUNAを潰す。

それこそが日吉若の望むもの。
下克上なのだから。
576世界最強の国技/球技 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:43 ID:PnyrbtGw
【D-1 城・城壁/一日目・昼(放送直前)】
【日吉若@ミュージカル・テニスの王子様】
[状態]:重度の疲労、右胸強打、腹部強打、肋骨損傷
[装備]:ドリル@ミスタードリラー
[道具]:支給品一式 食料2人分、水2人分、C4プラスチック爆弾@MGS、ヒラリマント@ドラえもん 、マカビンビン@うたわれるものらじお
[思考・状況]
1.手段を問わず、主催に下克上する。
2.最大の障害であるYOKODUNAに下克上する。
3.下克上の障害は駆除する
577Classical名無しさん:07/11/01 19:43 ID:3eZhkO3w
 
578 ◆0RbUzIT0To :07/11/01 19:44 ID:PnyrbtGw
以上、投下終了です。
支援ありがとうございました。
579Classical名無しさん:07/11/01 19:47 ID:3eZhkO3w
投下乙
強力なマーダーであるYOKODUNAと渡りあうピヨシつええなw
死合の結果は両者痛み訳って感じだな

両者のイカす体と思念のぶつかりあい
まさにGJっす
580Classical名無しさん:07/11/01 19:52 ID:d6eGh4s.
投下乙。ピヨシつえええwww
後はひろくんと銀様、レナとえーりんが動けば放送行けそう。
581Classical名無しさん:07/11/01 19:55 ID:4eI227UY
乙!
お〜、倒れたかと思ったが痛み分けで生き延びたか、よくふんばった!

しかしYOKODUNA描写ももう見慣れてきたなww
582Classical名無しさん:07/11/01 20:03 ID:ZvYWJLCg
投下乙。
YOKODUNA強すぎwww
でもYOKODUNAの一撃を耐えたピヨシも相当だな。
やっぱり人外同士のガチバトルはいいねぇ。
583Classical名無しさん:07/11/01 20:48 ID:ZCPUrOYM
YOKODUNAつぇぇ…
でもいい戦いだった。
放送って誰が書くんだっけ?
584 ◆7d53oKGJP2 :07/11/01 21:50 ID:O8e2sokM
テニヌプレイヤーってこんなに強かったんですねw 超人バトルSUGEEEE!!!  病魔ったらもう…

クラモンの強化について、赤い目と黒リンカーコアのコンボは正直チーt(ry だと思いましたので「可能性がある」だけにしておきました。
実を言うと目を赤くさせたかっただけなんです…耳が長く(ry とか 胸が大きく(ry とかも考えてましたが、需要がなさそうなので自重しました。

読んで下さった皆様、ありがとうございました。
585Classical名無しさん:07/11/01 22:04 ID:d6eGh4s.
>耳が長く(ry とか 胸が大きく(ry
つ萌えもんパッチ
586Classical名無しさん:07/11/01 22:58 ID:ZCPUrOYM
エヴァのキャラの性別を逆転してみた
のキール並に萎えそうだ
587Classical名無しさん:07/11/01 23:39 ID:IOoZOcSc
逆に考えるんだ。
なのはとうどんげの混ざった姿をした魔王が現れると想像するんだ。
あの動画みたいに、食えば食うほど平均化して普通になる。
588Classical名無しさん:07/11/01 23:55 ID:ZCPUrOYM
なのはサマがうさみみか…
いいねぇ
589Classical名無しさん:07/11/02 00:01 ID:k/GqUQFw
もちろん声は木原マサキで
590Classical名無しさん:07/11/02 00:15 ID:s7X18LnA
そりゃねぇよバーローwww
591Classical名無しさん:07/11/02 00:19 ID:Roxx7hcE
>>589
というか、なのはさんはてっきりマサキ仕様で参戦するものだと思ってたぜ
「DA☆KA☆RA?」とか「ガラクタが!」とか言わせてみたかったw
592Classical名無しさん:07/11/02 00:44 ID:s7X18LnA
今思ったんだが…
そういうロボットとか乗り物系はロワに出ないのだろうか?
593Classical名無しさん:07/11/02 00:48 ID:i7KrHDS2
ニコニコで有名な乗り物あったかな?痛車とか青眼白嫁ジェット?
ロボットは普通にエアーマンとかロックマンがいるじゃないか
594Classical名無しさん:07/11/02 00:53 ID:s7X18LnA
ガンダムは…微妙
魔王のゼオライマーはそこそこ
アンインストールのジアースは結構高いんじゃないだろうか
595Classical名無しさん:07/11/02 00:58 ID:i7KrHDS2
巨大ロボットとかはスパロワでは支給品だけど
それメインじゃないとこで出してもなぁ、所有者が負けない可能性が限りなく高くなる

アニロワのように対主催者戦の時に出せば問題ないかもね
596Classical名無しさん:07/11/02 00:59 ID:Roxx7hcE
ニコニコで人気になったのはあくまでマサキであって、ゼオライマーそのものの知名度はそうでもないと思うぞw
597Classical名無しさん:07/11/02 01:00 ID:Ooayb5vk
出せるのは、ラガンサイズまでだな。
598Classical名無しさん:07/11/02 01:01 ID:s7X18LnA
ジアースとか出てきたら対戦相手絶望的だもんな
599Classical名無しさん:07/11/02 01:01 ID:rpt/.j6M
乗り物と聞いて何故か遊戯王のマスターオブドラゴンナイトの映像が浮かんだ
究極嫁を召喚できればマスターオブドラゴンカイバの目も出るぜ社長
600Classical名無しさん:07/11/02 01:08 ID:s7X18LnA
500メーターじゃだめだから5、6メーターに縮小すると言うのはどうだろう?
装甲も拳銃で貫通するくらい弱いとか…
601Classical名無しさん:07/11/02 01:11 ID:Roxx7hcE
というかニコニコでロボットや乗り物の類が話題になること自体が少ない気がする
ぼくらのの任期は主題歌あってこそだし、グレンラガンもニコニコならではのブームがあったわけじゃないからなあ
602Classical名無しさん:07/11/02 01:11 ID:Roxx7hcE
任期ってなんだ、人気だ人気orz
603Classical名無しさん:07/11/02 01:17 ID:9SlcQxDk
>>591 ……正直スマンカッタ by登場話書いた奴
 マサキ仕様にしようか迷った挙句、結局普通の魔法少女with魔王風味にしたチキンな俺を許してくれorz
604Classical名無しさん:07/11/02 01:17 ID:9SlcQxDk
って、sage忘れてた済まない
605Classical名無しさん:07/11/02 01:17 ID:wJIL.HPo
マイナーなロボットをフル3Dで作れば可能性はある
606Classical名無しさん:07/11/02 01:24 ID:WXrUO2FE
>>598
ってかジアースに乗ったら死ぬから対戦相手だけじゃなく本人も絶望じゃんwww
607Classical名無しさん:07/11/02 01:27 ID:i7KrHDS2
知らぬが仏というヤツですよ
608Classical名無しさん:07/11/02 01:34 ID:Roxx7hcE
>>605
3Dで思い出した
ラ ミ エ ル が い る じ ゃ な い か
609Classical名無しさん:07/11/02 01:36 ID:i7KrHDS2
使徒って乗れたっけ?
まぁ、使えそうなのは主催者側の秘密兵器くらいなもんかな
610Classical名無しさん:07/11/02 01:47 ID:WXrUO2FE
別にラミエルはマイナーじゃないんじゃ・・・・・・
611Classical名無しさん:07/11/02 02:09 ID:rpt/.j6M
ナマモノで思い出したが乗り物代表ででっていう出てるじゃないか
612Classical名無しさん:07/11/02 02:36 ID:gTCU8A4A
>>603
何、ホワイトデビルマジシャンガールじゃなかっただけマシだと考えるんだ
613 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 02:45 ID:Ooayb5vk
毎度懲りずに深夜に投下。
永井兄弟、闇サトシ、外山恒一を投下しますので
支援をよろしくお願いします。
614奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 02:49 ID:Ooayb5vk
龍が、現れた。
鋭利な葉で攻撃してきた生物から、同志キバの力もあり逃げることができた。
同志レナばかりか、同志キバもなんと頼もしいことか。
一番頼りないのは私ではないか。
同志レナと違い、そこまで頼りにはしていなかったことを恥じる。
あの生物が追ってこないことを確かめ、合流地点の民家へ向かおうと思った矢先
塔の方角に、大きな龍の姿が見えたのだ。

あんな生物までいるとは、慣れ始めたとはいえ信じがたい。
そして、すぐにもう一体同じ龍が出現した。
遠くて良くわからないが、龍同志が向き合って、敵対しているように見える。
同志キバによると、同種でいい奴と悪い奴がいるのはゲームでは良くあることらしい。
人間と同じか……それはともかく、つまりは戦いが起きているということだ。

ほどなくして、龍が二体とも消えてしまう。
もしかしたら、戦っていた片方が宇宙人への反逆の意志を持っているかもしれない。
私は、同志キバに同志妹を任せて、塔へと向かうことにしたのだ。
三人で行くのは危険であったし、同志妹が塔に行くのを拒んだ。
あんな龍を見た後ならば当然だろうと思い、私は塔へと足を進めたのだ。

そして、塔の前まで来て、物陰で様子を伺う。
塔の入り口らしきところに、なにやらイタチのような生き物がいる。
あの草を飛ばす生物同様、危険な存在である可能性が高い。
空のペットボトルに砂利などをつめて、イタチのいる方角に全力で投げてみる。
イタチはすぐに気付き、ペットボトル目掛けて襲い掛かった。
イタチのパンチで、ペットボトルが凍りついた。
やはり危険な生物だったか……場所を知られた可能性もあるので、移動する。
そこで、私はなにやら鼻につんと来る刺激臭を嗅いだ。
その方向へと進んでみて……彼と出会ったのだった。
615奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 02:50 ID:Ooayb5vk
水銀燈の腕を、すぐに見つけることが出来た。
見つけたまでは良かったが、あのイタチが前で番をしている。
塔の出入り口を固めている……つまりは、あの中に銃持った奴がいるに違いない。
そしておそらくはジーコとティアナも。

「ヤバイな、あのイタチを置いてったってことは……詰んでるんか?」
なんとか助けたいが、あのイタチに金属バットで勝てるとは思わない。
しかも、刺激臭を嗅ぎ分けてるのか警戒してる。
最悪だ、と思っていると突然ペットボトルがイタチに飛んできた。
すぐ迎撃されたが、一体誰が投げたのか。
そう思ってると、目の前に外山恒一が現れた。

「いや、流石にこれはないと思ったわ」
「意外と知ってる人がいて、私もビビッている」
新たな同志、博之に事情を聞く。
殺し合いに乗っていない4人で行動していたが、多数派に襲われ二手に。
そして、片方の襲撃者は撃退したが、あの塔に兄とその仲間がいるという。
良く見れば、かなりの怪我を負っている。
ここに来たばかりで、龍についてはわからないらしい。
なんにせよあの塔の中へ進入しなければ、彼らが危ない。

「それに、水銀燈の腕も持って帰ってやらんと」
驚いたことに、仲間の一人は人形だという。
ロボットでもなく、西洋人形のような姿なのだと。
もはや驚くまい。むしろ他の星の宇宙人が攫われてきている可能性が高くなった。
「だが、あのイタチを倒すのは難しいだろう。同様の生物に襲われたから判る」
「そんなんがいるんか。はよう終わらせて戻らんと、水銀燈が危ないな」
なにやら、同志博之がごそごそとディパックをいじっている。
何か方法でもあるのだろうか?
「外山さん、ちょっとだけ協力してくれます?」
616奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 02:51 ID:Ooayb5vk
「オラ!隠れてないで出てきやがれ!」
塔の部屋のドアを撃ちまくり、中に入って隠れてそうな場所を撃ちまくる。
順々に繰り返すが、見つかる気配がなかった。
「早く出てくれば、脳天一発で終わらせてやるぜー!」
逆に出てこなくなると思うことばかりを口にするサトシ。
「ま、嘘だがな!!女はまた痛めつけて殺してやるよ!!!」
邪悪な顔で笑うサトシが次の部屋を打ち抜く。
そして部屋に入ろうとするとしたサトシの耳に、ドアが開く音が聞こえる。
振り向くと、そこには隣の部屋に移動しようとする男の姿。
「馬鹿かよ!鬼ごっこは終わりだぜぇぇぇぇ!!」
サトシは撃ちまくりながら走る。
そして、部屋に男の姿をその目で確認し……
「死ねよ、ぶあぁぁぁぁぁか!!」
頭目掛けて乱射した。

「……あ?」
蜂の巣にしたはずの男が、消えた。
嫌な予感がして、振り向き様に銃を構えるが、遅かった。

「ドカン!」
617奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 02:52 ID:Ooayb5vk
「やっぱり謝って逃がしてもらうか」
永井先生の確変は終了した。
考えてみたら、銃持った相手に鉈って無理すぎる。
出会い頭、撃たれて終了。ティアナのように避けるなんて出来るわけがない。
「幻影で隙突いてグサー、なんてうまく行くと限らんからな」
鉈以外に武器も無いしな、と考えて、一つ案が浮かんだ。
「そうや、この玩具の大砲があったが」
腕にすっぽりと入る筒。これで脅すというのはどうだろう。
「あの銃も玩具みたいな見た目やし、騙せるかもな。
そうやな……この大砲で撃たれたくなかったら逃げてもええぞ。
逃げんなら、この大砲でドカンと【ドン!!】 うわあああああ!??」
ドカンと、と言った瞬間、玩具の筒から何かが飛び出て壁に当たった。
壁が少し崩れる……浩二はしばらく呆然としたが
「ドカン」
また出た、と浩二はこれが玩具じゃないとわかった。
「キタコレー!」

「よっしゃー!」
ティアナの幻影の俺に引っかかって、サトシはくうき砲で吹っ飛んだ。
それを見た永井先生は狂喜乱舞。
「俺つえー!」とか、「これ配信すべきだろ!」とかじじゅうしない。
サトシは顔面をハンマーで潰されたような、悲惨な状態になっていた。
死んだ、と死体をよく見たことの無い人なら思うような顔。
浩二もそう思った。さっきの死体を怖くてよく見ず、埋めもしなかった浩二は

「でべえええ!!ごろじてやばあああ!!!」
「ちょ……ぅうぁあ〜!?」
悲惨な死体よりヤバイ表情で銃を撃ってくるサトシに完全にびびった。
逃げよう、と思ったときには肩が撃ちぬかれていた。
「ぅわ!ひぎゃああああ!!!」
618Classical名無しさん:07/11/02 02:57 ID:6SIe9GMo
先生が!支援
619奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:05 ID:7hHj5Vk6
痛いより熱かった。
サトシもダメージの影響で、まともに狙えなかったために助かったようなものだ。
恐怖でよたよたと後ずさりながら、ドカン!ドカン!とサトシのいる部屋に撃つ。
もちろん、部屋の中にいるサトシに、通路を後ずさっている浩二の攻撃が当たるはずもない。
だが、それは同時にサトシも浩二を狙えないということだった。

(許さねええ!!絶対に楽には殺さねえぞ!!)
怒りに震えるサトシは、二枚のカードを取り出す。
(使うか……だが、これは……?)
サトシは、こんなカードを知らなかった。
こんなカードがあるはずない……そう思いながらも
(知ったこっちゃねえ!!あいつを殺すのに、出し惜しみは無しだ!!)

(なんでこんな目に会うんぞ!俺が何した!)
俺涙目、どころではないガクブル状態の浩二は、ドカンドカンと撃ちまくる。
このまま後ろに逃げれば、なんとかなる。
またティアナに幻影作ってもらおうとか、最悪なことしか考えていない。
しかし、その頼りのくうき砲の衝撃波が……霧散した。
(な、なんぞー!?)
恐ろしい風圧が、逆に部屋から噴出してくる。
それでもドカンドカンと放っていく、その部屋から人影が現れる。
「ドカン!……へ?」

金髪の、女騎士?
くうき砲の衝撃波は、その騎士に当たる直前でかき消される。
本当にヤバイことに気付いた浩二は、またドカンドカン連呼する。
だが、その全てが騎士には届かない。
620奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:08 ID:7hHj5Vk6
「弱者を傷つけるのは、騎士として恥ずべき事ですが……これも運命か」
なにやら、心苦しそうに……しかし、剣を構える。
金色に輝く剣。明らかに、鉈で勝てる武器じゃない。

「待たれよ、騎士王」
部屋から更に男の声。まだいるのかと震える浩二。
出てきたのは、幼女。あの鋏を持っていた子供と同じくらいか?
「我らが主は、残酷な死を所望している。まず、私が四肢を切断せよとの命令だ」
めっちゃ渋い声の幼女。
「夜を切り裂く閃光の戦斧……楽に死ねるものではないぞ」
消えた。一般人の浩二には、そうとしか見えない高速。
くうき砲の衝撃波を回避し、浩二の眼前に現れる。
手に持った閃斧の一振り。

「ア……アアアアアアアア!!!」
浩二の腕が、切り落とされた。
「大義無き行いではあるが……もう片方も頂く!」
閃斧を振りかざす。

「ひぃい、ひゃぁあ!!」
せめてあっさり殺してくれと、泣きながら頭を伏せる浩二。
「なんだと!?」
渋い幼女の驚愕の声。
恐る恐る頭を上げると……なぜか空を飛んでいる。
「ぅあああ、なんぞこれー!!」
「面妖な……!」
621奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:12 ID:7hHj5Vk6
(なんなんだ、この胸糞悪い女どもは?)

サトシのブルーアイズ以外に支給されたモンスターカード。
その名は『B.K.M.G【ブラックナイトマジシャンガール】』と『セイバー』
だが、サトシの記憶にそんなカードは存在しない。
ブルーアイズすら上回る可能性を持つカードだが、思ったとおり何か気に食わない。
(嫌がりながらも逆らえず殺す姿も、まあ見てて楽しいけどなあ)
方法はわからないが、逃げた先は上。
いくら逃げても追い詰められるだけだ。
(楽しむぜ……この怪我の分はなあ!!)

「ジーコ!しっかりせええ!!」
博之は、塔の一室へと移動していた。
ビー玉に自動ぶん殴りガスを噴きかけ、それを窓に投げ込み
外山さん自分の名前を呼んでもらう。
それで飛んで進入したのだが、すぐに物音で大変な状況だと察した。
下から聞こえてくるのはどう考えても兄の悲鳴。
再び自動ぶん殴りガスをビー玉に噴きかけ、名前を呼んだのだが

……間に合わなかったようだ。
「くそっ!ほれ、薬草や!これ食っとけ!」
部屋に転がってた縄で出血を止め、切断面を薬草でふさぐ。
酷く暴れ、泣き叫ぶ浩二を押さえつけ、口にも放り込む。
「ティアナはどうした、やられたんか!」
「ティア……足怪我して……上の部屋に……!」
それで一人で……格好つけすぎだと思ったが、自分も人のことは言えんと思った。
「下に、あの銃持ったのがおるんやな!ここで待っとけ、俺が……」

「ま……てぇ!!」
残った右腕で、博之を掴む浩二。
622奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:17 ID:7hHj5Vk6
「無理や!!他に強いのが二人もいよる!殺されるが!」
「なら、ティアナ連れて逃げんと!自動ぶん殴りガス置いてくから!」
バットを片手に飛び出していく博之。

体中から、汗を噴出し悶える浩二の頭に、少し冷静さが戻る。
(そうや……ティアに、あんな格好付けたんやったな)
部屋に転がる、ビー玉一つと、自動ぶん殴りガス。
(ティア……俺まだ……詰んでねぇ!)

「あいづら……随分上まで飛んでっだらじいなぁ」
サトシは、傷の治療もせずに追いかける。
セイバーとBKMGも、その後に続く。
通路に点々と続く血。
かなり続く道しるべは、何度目かの階段にも続いていた。
「でめえら!先に上って半殺しにして来い!」
表情を変えず、命令に従う二人の騎士。

だが、やはり感じる。こいつらは俺の命令を快く思っていない。
命令に逆らうことは無いようだが、支給品のくせに、ちっぽけな自我を持ちやがって。
道具は道具らしく、何にも考えるんじゃねえ!

「ぬっ?」
狭い階段を上っていく騎士二人の行く手を、何かが襲ってくる。
「なあっ!?」
セイバーが転ぶ。
BKMGが階段から飛ぶ退くと、襲ってきたものの正体が明らかになった。
「ビー玉……!?」
「うおおおっりゃああああ!!!」
体勢を崩したセイバーに、飛びかかる影が一つ。
「がはっ!」
セイバーの脳天をバットによる鈍い衝撃が襲う。
二撃目を振りかぶる襲撃者……博之!
623奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:25 ID:7hHj5Vk6
「はあ!!」
しかし、それをセイバーは許さない。
黄金に輝く剣の一閃が、バットの軌跡と交わる。
ギィイイイン!!と激しい金属音と火花が、巻き起こる。
「こ、こんなバット一本で……エクスカリバーの一閃を!?」
「世の中にはな、神様も殺せるチェーンソーだってあるんぞ!」
拮抗状態の二人。
だが、技術の差は一目瞭然。
セイバーは、博之の体勢を崩させるために身を引き

「がふぉっ!?」
同時に身を引いた博之に、脳天二発目の強打を受けた。
「騎士王!」
「なにやっでんだ!ぞんな屑に攻撃読まれてるんじゃねえぞ!!」
「攻撃ばっかりしとると、ピンチになるのはメガテンで予習済みやが!」
これ以上は防げないというのに、時間を稼がないとならない博之は強がる。
あくまで時間稼ぎなので、あの瞬間、たまたま深く踏み込まなかっただけ。
それでも、セイバーは敵意を高め、再び剣とバットが火花を上げる。

「なんども凌げると思うなッ!」
「心配しなくとも、無理すぎるぅう!」
少しでも引けば、切り殺されるのは目に見えていた。
この状態から、逃げることもできない。

それを打ち破ったのは、意外なことに敵方。
「ぐああ!?」
セイバーの悲鳴。更に頬や足に熱さと痛みが博之を襲う。
「主よ、なにをしている!?」
「まどろっごじいんだよ!俺が仕留めてやる!!」
サトシが、銃を乱射していた。
それは、ほとんどがセイバーに直撃している。
624奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:27 ID:7hHj5Vk6
「なにして……お前の仲間やろが!!」
「ごいつらは、死のうが24時間後には再使用でぎる!ぞのまま押ざえでろよ!」
セイバーは、主の命令を忠実に守り、拮抗状態を維持している。
「お前、これでいいんか……!」
「主を選ぶ権利はありません。たとえ外道でも、命令には背けません」
歯を食いしばりながら、後ろからの射撃に耐える騎士王。
「はっ、大変やな、お前も……!」
博之も、頬を掠める銃弾に怯まず押し切ろうとする。
狭い階段のため、BKMGは命令である階段を進むことが出来ない。
セイバーが消えても、博之が押し負けても、跳弾が博之に致命傷を与えても
どう考えても、博之は死ぬ。

その敗北確定の拮抗を破る物音に、気付いたのは博之だった。
足元を、コロコロ転がっていく、ビー玉。
さっき全部下に落ちたはずなのに、なぜまた?
次に気付いたのは、ビー玉が足にぶつかったBKMG。
「……」
全てを看破しつつも、命令無しでは、動かずに済む。
銃撃は止まない。
「何か、手があるなら……非情になるべきだ」
セイバーの声は、愉悦に浸りながら連射される銃声で、サトシには聞こえなかった。
博之も、自分のすべきことを、気付いていた。

「…………永井」
覚悟が足りないのは、誰だったのか。
こんな騎士と打ち合って、まだ覚悟しきれてなかったのか。
何かを守るために、何かを失う覚悟は、等しく必要だというのに。
「浩二ィィィ!!」
博之の言葉は、階段の上で般若心経を唱える男に……届いた。
625Classical名無しさん:07/11/02 03:30 ID:CH1wVQr6
愛媛の支援
626奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:41 ID:kqJPOYBI
「びゃははははは!!馬鹿が飛んでぎだぜ!!」
サトシは大笑いした。
飛んで逃げたのに、飛んで戻ってくる。死にたいとしか思えない。
「セイバー!!」
浩二は、セイバーの真上を通過する。
セイバーはその浩二を

視界にもいれず、博之との押し合いを続ける。
「で、でめえ!?」
「命令無しで、私たちは動けない」
脳が沸騰しかけるサトシは、BKMGに命令する。
「命令だ!あのチンパンジー野郎を攻撃じろおおお!!」
「……了解した」
ビー玉に頭を突っ込みながらも、浩二はサトシに向かって走った。
「死ね!死ね!でめえがどう足掻こうが、無理なんだよ!!」

「燃えるぜ、その言葉ああああ!!!」
ゲームの配信のときはいつもそうだった。
「お前には無理」と言われて、永井先生の心にはいつもやる気が満ちていく。
でも、それはやる気が満ちるだけで、実力が変わるわけじゃない。
結局、永井浩二は、いつもうまく行かずに失敗していく。
そして、今回もまた、結末は同じ。
腕を失った男の踏み込みは、あまりにも遅くて、隙だらけだった。
最速たるBKMGが踏み込むには、あまりにも十分な隙。
その閃斧の一振りは、刹那のうちに永井浩二を切り捨てる。

四肢を切断しろという命令に従い、その両足を、一瞬で。
「ばっ……馬鹿がでめええええ!!」
重力に従って、鉈はBKMGの頭を叩き割る。
消滅するBKMG。
627奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:44 ID:kqJPOYBI
部屋の置いていかれたぶん殴りガスを吹きかけたビー玉を、階段から転がしただけ。
セイバーに切り殺されなかったのは、目の前の敵を押さえる命令に、浩二が干渉しなかったため。
BKMGが、あっさりとその命を奪わなかったのは、新たに下された命令が
「攻撃しろ」であり、「殺せ」ではなかったため。
元々下された命令である「四肢を切断しなぶり殺せ」を打ち消さない命令だったため。
様々な要因が、折り重なった奇跡。

「魔法……カード」
永井先生のやる気の炎が、その行動をまだ支えていた。
永井浩二に残された、最後の抵抗の手段が、最期の奇跡。それは

「死者蘇生を発動……復活させるんは、ブラックナイト、マジシャン、ガール!!」
消滅したBKMGを、雷撃の中より、不死鳥のように蘇らせる、最強のカードだったこと。

「セイバーーーー!!!」
サトシの頭の切り替えは、早かった。
「BKMGを破壊しろ!!」
セイバーは、博之をあっさり弾き飛ばして、黒い騎士へと肉薄する。
「銃持ったガキを……こ、うげき 」
「その言葉……待っておりました!!」
黒い騎士は、その金色の髪をなびかせ、疾る。
だが、セイバーの特殊効果が発動する。
「私が居る限り、マスターを傷つけることは不可能!」
二つの金の閃光を、次に彼らが目にしたのは交差した後のこと。
セイバーも、BKMGも健在……否
「……傷の分、私が遅かった」
騎士王が消滅し……BKMGが膝を屈した。
「ちい!」
銃を連射するサトシ。
「ぼう、ぎょ……」
銃撃を、BKMGの防御壁が防ぐ。
628Classical名無しさん:07/11/02 03:45 ID:6SIe9GMo
支援
629奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:46 ID:kqJPOYBI
「主……なぜ、貴方は戦ったのだ?」
BKMGは、血を噴出しながら動かない、浩二に語りかける。
「なんで、て……やっぱり、男はかっこ、つけたいだろ、が」
「大義ではなく……目の前の女を選んだか」
「でもなぁ……何度も、守ってもらったティアを、見捨てて逃げたら、おかんに、殺されてまうが」
防御壁が、小さくなる。
「ふふ……ティア、か」
「なんぞ……もう、眠いわ」
「……ティアナ・ランスターは、お前が守るに相応しい女だったか?」
「……好みやった、かも、な。キスくらい……」
そこまで言って、はん、と笑い
「俺……じじゅう、しろよな」
そう言って、永井浩二は、動かなくなった。

何も言葉が出なかった。
ただ、動かなくなった兄にフラフラと近づいて。
「貴様はこの男の死を無駄にするのか!!」
BKMGが吼える。
「フェイト・T・ハラオウンの複写に過ぎぬ私は、もはや消える!!」
その姿が薄く、透ける。
「この男の守りたかった者、お前が」
言葉を紡げず、騎士は消えた。
「この……馬鹿乙が!」
二色の甲羅を全力でサトシに向かって投げる。

「ぶぁああか!!」
サトシは避けながら銃を撃ちまくる。
もう敵にもなりゃしない。
バットと銃で、戦いになるわけが無い。
BKMGという、あまりにも大きな壁を乗り越えたサトシにとって
永井博之など、その程度の認識でしかなかった。
630奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:51 ID:kqJPOYBI
なぜ、彼は慢心を捨てないのだろう。
太古より、絆の力に敗れ去ってきたというのに、この男は同じ愚を繰り返すのか。
回避しながらの銃撃は、安定せずに博之には当たらない。
「ああ、任せとけ!!」
博之は床のビー玉を鷲掴みにしていた。
それを、サトシに投げる。
「眼くらましのづもりかよ!」
そんな手に乗るか、とサトシは構える。
調子に乗って、連射したから当たらないのだ。
狙えば、一発だったと今更ながら悔やむ。
ビー玉なんて関係ない。顔面に当たるビー玉を無視して、照準を合わせ

「ギイイイイイアアアア!?」
焼けるような痛みが、サトシを襲った。
傷口がびりびりする、痒い、痛い、苦しい!
ビー玉の中に混じって、なにやら鍵のようなものが混じっていた。
傷口に炎症を起こしかねない、塩素が付着した鍵が。
「でめええええ!!!」
ロールバスターを装着した腕を再び博之に向けて
振り下ろされたバットによって、その腕があまりにも鈍い音を響かせる。
「ジーコ!守ってやるから!」
そのままバットを大きく振りかぶる。
あの黒い騎士が紡ぐはずだった言葉。
「ティアナを、代わりに助けてみせるが!」
想いを乗せ、バットを振り下ろす―――




「どっかあん」
反対側の手に装着されたくうき砲が、博之に闇を与えた。
631Classical名無しさん:07/11/02 03:51 ID:Vcmr5G7.
 
632奇跡の価値は ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:52 ID:kqJPOYBI
最初にBKMGの切り落とした浩二の腕は、くうき砲を装着した腕だった。
それを拾い、装備していたことに、博之も浩二も気付かなかった。
サトシ自身、ドカンドカンと、浩二の真似をするみたいで、使わずにいたのだ。

「畜生が、ふざけるな……ふざけるんじゃねえよ!!」
ドカン、と浩二の死体を吹き飛ばし、壁に叩きつける。

「ドカン、ドカン、ドカン、ドカン、ドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカンドカン!!」
撃つ、撃つ、撃つ、撃つ。
銃と大砲を、撃って、撃って、撃って、撃って、撃って。
どんどん、死体の原型が崩れていく

「てめえええ!!俺に逆らったのによお!勝手になんで死んでんだ?ああ!?」
誰かもわからなくなった死体を、サトシはまだ痛めつける。
「オラ!猿が、屑が!生き返って悲鳴をあげろよ、汚い悲鳴を!
許さねぇ、こんなことじゃ許さねぇ!この死体を「使って」あの雑魚女を壊してやる。
感謝しろよ?お前みたいな屑が、俺様に使ってもらえるんだからな!
ひゃは、ひゃはははははははは!!!」
やっと、少し気が治まった。
下のヲタチを連れてきて、すぐにでもあの女を壊してやる。
………いや、その前にこっちの屑にも俺の腕を折った礼を忘れてた。

「おーら、ドカ「パスッ」あ?」
なんだよ、しょぼい音出しやがったな。
糞大砲が、俺の気が治まらねえじゃねえか。
……くそ、疲れたのか眠くなっちまった。
体が支えられねぇ……起きたら殺すか。

なあに、お楽しみは、これからだ。
633奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 03:57 ID:kqJPOYBI
私は、自分の未熟さをこれほど呪ったことはない。
私には……同志も……誓ったことすら守れなかった。

同志博之は、私が名前を呼ぶと空を飛んでいった。
信じられない光景だったが、説明を聞いていたためになんとか落ち着いていられた。
常識外の科学力。これが宇宙人の技術力なのか。
それならば、と思い当たったことがあった。
支給された品で、てっきり食料の一部だと思っていたもの。
説明書を読んだが、信じられずに言い出せなかったものだ。

どうすべきか考えていると、塔の中で爆発音が聞こえた。
何を迷っている場合か、私もこのゲームをスクラップにするために動かねばならない。
同志博之は、飛ぶ前に言っていたではないか。

「一人で行くのか?危険すぎる……ここは、あの腕を何とか拾って戻るべきではないか?」
「そこに立ち向かうのが、スクラップ&スクラップ。俺のコトワリですよ、外山さん」

彼は、私以上に私の言葉を理解してくれていた。
ならば、私がここで多数派に怯えてどうするというのか!
待っていろ、同志よ!
634奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:13 ID:POQUpNO.
私は、塔の前のイタチに姿を現す。
もちろん警戒してきた。今にも飛び掛ってきそうだ。

「待つんだ……君は腹が空いていないかね?」
イタチの動きが止まる。
私は、自分の食料のパンをかじってから投げる。
毒など入っていない、と証明するためだ。
だが、警戒してイタチは近づかない。
「ならば、これならどうかな」
次に取り出したのは、団子。
「私は、君の好物を知っている。それと同じくらい美味い食べ物だ」
ピクッと反応するイタチ。嘘をついただけの価値は合ったらしい。
かじって、再び毒が入っていないことをアピールする。
「もしも嘘だったら、私に制裁を食らわせて構わない。
私は君の助けになりたい!主人に怒られるというのなら、すぐに立ち去るから大丈夫だ!」
それが決め手になったのか……私の投げた団子を、こちらへの警戒を忘れずに口にした。

「済まない」
食べ終わったイタチは、こちらに寄ってくる。
頭を撫でてやると、嬉しそうにしている。

私に支給された食品。
その名を「桃太郎印のきびだんご」
全ての動物が美味しく食べるというきびだんご。
食べた動物は、必ず食べさせた人間に30分だけ従順するという。
これは洗脳の類……恥ずべき行為だと、やはり悔やむ。
同志博之の仲間、水銀燈の腕を拾っておく。
「君の主人の下へ、連れて行ってくれ」
イタチは、笑顔で了承してくれた。
635Classical名無しさん:07/11/02 04:15 ID:YA9NAJPs
スクラップ&スクラップ! 全てを支援することだ!
636奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:17 ID:POQUpNO.
だが、全ては遅すぎた。
目の前で行われていた、怒りよりもなによりも、吐き気をもよおす行為。
私は、我を忘れて銃を撃ち、悪魔のような少年の頭を撃ちぬいた。
このゲームを支える多数派に、この私もなってしまったのだ。

「多数派め……なんということを」
あまりに酷いその死体に、愕然とする。
まだ顔の形以外はまともな同志博之とは違い、おそらくは彼の兄……
もはや、どんな姿だったのか、わからない。
「チィィ!」
30分経っていないが、イタチへのきびだんごの効果が切れたようだ。
少しかじって食べさせたためだろうが、絶望の淵にいる私には関係の無いこと。
イタチは主人が殺された怒りから、襲い掛かってくるだろう。
だが、それも仕方が無いこと。
せめて同志レナたちの無事を祈った私に、思いがけない光景が映る。
イタチは、博之の死体に体当たりをする。
死体に怒りをぶつけるのはやめろと……止めようとして驚愕する

「ど……同志博之!!」
体当たりの反動ではなく、彼の体が動いたではないか!
「しっかりするのだ!先ほどの薬草はこれだな、食え、食うんだ!」
無理やり薬草を口に押し込む。
更にイタチが胸に体当たりを繰り返す。
そのやり取りから何分経ったか……同志博之は、完全に息を吹き返した。

「よかった!本当によかった!」
「と、やま……さん?」
「なんとか君を追いかけてきたんだ、君だけでも無事でよかった!」
まだ焦点があっていない瞳が開く。
「いえ、まだ……奥にティアナ、が……?」
なにやら、気抜けした表情をする同志博之。
637Classical名無しさん:07/11/02 04:20 ID:YA9NAJPs
支援めくれええええええ!!!
638奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:21 ID:POQUpNO.
「どうした、体が痛むのかね?」
「そ、それもありよるけど……外山さん、なんで」
私の喜びは、彼の発言で、絶望へと変わった。
「なんで、こんなに真っ暗なんや?」
彼の視力は……失われていた。

「ウ……ゲエエエエエエエ……!!」
視力を失っている彼は、兄がどういう状態か知りたいと必死に願い出た。
一番まともな「部分」を触れさせて、彼はそれでも吐いた。
落ち着くのを待っている間、私も離れて吐いた。
それほどまでに、彼は酷い姿となってしまっていた。
私は、多数派に立ち向かった偉大なる同志浩二を埋葬するため、小部屋にあった箱へと収めた。
その時、同志浩二の首輪が壊れていることに気がついた。
爆発しなかったのは、死んでいたからだろうか。
ここまで壊れても、何も起きないということは、そうなのだろう。
その手伝いをしてくれたのは、あのイタチ……ヲタチというらしい。
彼は、途中に落ちていた同志浩二の片腕を拾ってきてくれた。
かなりの怪力であるヲタチは、同志浩二が収められていた箱と
襲撃者サトシの遺体を運ぶことも、埋葬する墓を作ることも、手早くしてくれた。

きびだんごの効果が切れて、なぜ私を襲わないのか不思議に思った。
だが、彼の体にあった銃創を見て、ある程度理解してしまった。
同志キバの武器と酷似した銃。これで撃たれたに違いなかった。
ヲタチもまた、多数派の犠牲者だったのだ。
639Classical名無しさん:07/11/02 04:21 ID:6SIe9GMo
禿の猛獣使い
640奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:22 ID:POQUpNO.
サトシという少年の遺体と、同志浩二の埋葬場所は、すぐ近くの草原にした。
襲ってきた多数派を埋めたという場所。
そこで……同士レナの仲間の一人の墓だと気付いてしまった。
多数派だった……やはり宇宙人だったのか?
私も疲れている……答えを出すときではないだろう。
今は、私の胸だけにしまっておくことにする、

その際、二人の支給品を貰うことにした。
サトシの胸に食い込んだ装飾品だけは外せず、そのままにした。
同志博之も、賛同してくれたが、彼は、一つのキャンディを同志浩二と一緒に埋葬した。

「お前は……どんなに駄目人間でも……やっぱり特別な存在やったよ、兄貴」
涙を流し、お経を唱える同志博之と共に、彼の冥福を私も祈った。

「ティアナー!どこやー!」
「ティアナ君!もう安全だ、出てきてくれ!!」
同志博之に肩を貸し、二人でティアナ君を探す。
ヲタチは、モンスターボールに戻した。
少し疲れていたのと、おそらくは襲ったティアナ君への配慮か
自分から戻る意志を見せていたのだ。
彼女に伝えなければならないことは、あまりにも辛いことだ。
自分を守り、あんな姿になったと知って……正気を保てないかもしれない。
だからこそ、時間をかけてまで彼の死体を埋葬したのだ。
しかし、そのために時間までに探すことが出来なかった。
もうすぐ、始まってしまう。

あの、悪魔の放送が。
641Classical名無しさん:07/11/02 04:25 ID:YA9NAJPs
どうせ俺の支援じゃ何も変わらないんだよぉー!
642奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:26 ID:POQUpNO.
【外山恒一@現実】
[状態]:健康、多数派になってショック
[装備]:サイレンサー付き拳銃(3/6)@サイレンサーを付けた時とry
[道具]:支給品一式*3(食料二食分+水一食分消費)、桃太郎印のきびだんご(24/25)
ロールバスター@ロックマンシリーズ、暗視ゴーグル@現実、携帯電話@現実
ヲタチ(残りHP60%)@ポケットモンスター、アイテム2号のチップ@ロックマン2
[思考・状況]
1.ティアナを探す。
2.水銀燈の待つ民家に行き、同志レナたちと合流したい。
3.同志レナの友人が宇宙人の手先かどうか確認する。
4.極力、殺人はしない。襲ってきた相手も殺さず捕らえたい。
5.同志レナがゲームを支える(人を殺す)のを止めたい。
6.志を共にする少数派(参加者)の同志を集める
7.多数派(主催者)はスクラップ&スクラップ!ゲームなど滅ぼしてしまえ!

※桃太郎印のきびだんご
食べさせた動物を、30分だけ従順させるきびだんご。
参加者への効果は無い。
また、人間以上の知性を持つ生き物ほど効果は薄れる。
人間を含む、どんな生物でも絶賛する美味しさ。
※詩音が多数派だったと知りました。
643奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:28 ID:POQUpNO.
【永井博之@永井先生】
[状態]:疲労、精神疲労、全身打撲、失明、顔面怪我、鼻骨折、肩部・太腿・脇腹銃傷、腹部強打(全負傷部位を薬草で治療中)
[装備]:金属バット、薬草(17/99)@勇者の代わりにry
[道具]:支給品一式*3(食料二食分消費)、座薬@東方project、鉈@ひぐらしのなく頃に、
DMカード(強制脱出装置、青眼の白龍、死者蘇生)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
(強制脱出装置は次の0時まで。青眼の白龍は次の午前まで。死者蘇生は次の昼まで使用不可)、
くうき砲@ドラえもん、ゴム@思い出はおくせんまん、
自動ぶんなぐりガス(残り1/5)@ドラえもん、ヴェルタースオリジナル*2@ヴェル☆オリ
[思考・状況]
1.目が見えないことに対するショック
2.ジーコ……大馬鹿野朗……
3.ティアナを見つけて、一緒に水銀燈の待つ家に。
4.目が見えない今、それからどうするか考えられない。

※くうき砲の至近距離からの直撃で、視力を失いました。
目に傷がついたわけではなく、衝撃が原因で視神経が障害を起こしたためです。
治る見込みはありますが、薬草では治癒不可能です。

※死者蘇生
持ち主に関わらず、使用不能になったモンスターを復活させる魔法カード。
あくまでDMのみ。人間や他の生物には効果は無い。
使用不可能のカードを持った人間が同じエリアに居ない限り効果は発動しない。
元のカードが破れるなどした場合でも、死者蘇生のカードの発動時点で存在していれば
死者蘇生のカードの効果が消えるまで、モンスターは消えない。
使用者の死亡、カードの破壊、カードの譲渡で効果消失。
復活モンスターが場に居る限り、使用可能時間になっても、元カードは使用できない。
644奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:32 ID:POQUpNO.
※黒騎士の魔剣少女【ブラックナイトマジシャンガール】@遊戯王 AIBOvs王様・社長・凡骨・顔芸
通称、B.K.M.G。フェイト・T・ハラオウンの名も持つ。
攻撃力2500防御200
相手がドローするたびにレベルアップ(攻撃力+1500)
召喚されてからの時間経過でも構わないかもしれない。
基本性能は、Lv0〜1が第1期。Lv2〜3が第二期。Lv4以降が第三期とする。
Lv3まで、声は大塚明夫。Lv4以降は水樹奈々となる。
このカードが場に召喚された場合・デッキ・手札・墓地よりWDMGを特殊召喚。
WDMGとBKMGが場に揃っているとき
お互いLv+1上昇。
WDMGへの攻撃をこのカードへ対象を変更することが出来る。
WDMGとの合体攻撃が可能。
WDMGが存在しないため、上記効果は発揮されない。

※セイバー@遊戯王 AIBOvs王様・社長・凡骨・顔芸
攻撃力2500防御2500
通称、騎士王、王様、腹ペコ王。
アルトリアと記載されているが、皆セイバーと呼ぶのでセイバーなのだ。
プレイヤーが魔法カードを一枚使用するたびに攻撃力1500増加
このカードが場に存在する限り召喚プレイヤーへのダイレクトアタックは無効となる
魔法カード、非常食を使用した場合攻撃力-5000&不機嫌に。
オレイカルコスの結界の使用でセイバーオルタナティブへと変貌する。

ビー玉(30個ほど)、塩素二号の鍵が塔中層通路に落ちています。
甲羅(黄色・青)は、塔の下層で停止しました。
塔の下層、中層までに、酷い戦闘の形跡が残っています。
塔中層に、サトシの支給品一式*3(水一本消費)が落ちています。
永井浩二とサトシは、E-5に埋葬しました。

【永井浩二@永井先生 死亡】
【サトシ@ポケットモンスター 死亡】
645奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:41 ID:POQUpNO.
「おい、起きろよ!」
せっかく気持ちよく寝てたっていうのに、一体なんだ?
「誰だ!この俺を……」
蹴った人間を見て、サトシは驚いた。
サトシを蹴ったのは、サトシだった。
「よくも、散々人の体で暴れてくれたな!」
「そ、そんなはずはない!お前は、俺に消されたはずだ!」

なんだか、大変なことに巻き込まれたみたいだ。
ピカチュウたちも、ここに呼ばれているかもしれない。
サトシは、支給品を確認した。
「ヲタチか。ポケモンが入ってるなんて、ラッキーだぜ」
それと、これは何だろうと、不思議なデザインの装飾品を手に取る。
「趣味じゃないな。けど……もしかしたら、凄いアイテムなのか?」
そう思い、サトシは首からその装飾品を下げた。
ザクッと、装飾品のトゲが胸に突き刺さる。
「痛ッな、なん……」
(はははははは!!!どうやらお前、バクラと似た波長を持ってるみたいじゃねえか!)
「な、この声……どこから!?」
(お前の体は、この俺が使ってやる!ありがたく思うんだな!)
「う……うああああああああ!?」

「ああ、おかげで死んだようなもんだったよ」
「なら、どうして……ま、まさか!?」
死人であるこいつが、自分の前に存在する理由……一つしかなかった。
「ようこそ、あの世の入り口へ!」
「嘘だ!そんな馬鹿なことがあってたまるかあああ!!」
サトシに殴りかかる闇サトシ。
「ピィカァアアアチューー!!
「ぎいああああ!?」
大電流が闇サトシを襲う。
その発生源にいたのは……ピカチュウ。
646奇跡の価値は-後編- ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 04:58 ID:64uvkBnw
「あが……なんだ、この糞鼠は」
「ピカチュウ……迎えに来てくれたんだな」
体が痺れ、崩れ落ちる闇サトシ。
「ごめんな、ピカチュウ。俺は、お前のパートナー失格だ」
「そんなことはないよ。サトシは操られてただけで、悪くないんだから」
「そうは行かない。向こうに着いたら、俺はたくさん謝らないといけない」
「……うん、そうだね。先に待ってる浩二さんにも謝ろう」
ピカチュウを抱えて、サトシは光に向かって歩いていく。
「て、め……どこ、に……」
「僕も一緒に謝るよ。大丈夫、皆とても良い人たちから」
「そっか、ありがとう……謝ったら、また始めようぜ、ピカチュウ」
「始めるって、何を?」
「何言ってんだよ。ポケモンマスターになるための冒険に、決まってるだろ?」
ピカチュウは、一度驚いて……だけど、笑顔で。
「うん、そうだね。また冒険しよう!最初の頃みたいに……また二人で!」
そうして、二人は光の中へと、消えていった。

「お、おい……ま、待てよ」
光が消えて、闇だけが残った。
「あいつら、あの世に行ったのか?なら、俺は、どうすんだよ?」
光があった場所に走っても、何もない。
「ここは、ならどこなんだよ!俺は、どうすればいいんだよ!?」
闇サトシは、頭を掻き毟る。
「出してくれ!現実じゃなくてもいい!あの世でもいいから!!」

「俺を……俺様を、出せえええええええ!!!」

闇サトシは、死と生の中間に閉じ込められた。
そして出ることも死ぬこともできないので
―――そのうち闇サトシは考えるのをやめた。

【闇サトシ@ポケットモンスター? 封印】
647 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 05:04 ID:64uvkBnw
投下のターンは終了です。
俺がスロウリィ!?YES!YES!YES!
さて、描写から矛盾から全部受け止めて玉砕する覚悟はあるので
限りなく阿部さんのごとく突っ込んでください。

ついでに、裏方編をこれから、テスト投下スレに投下します。
こっちはまぁ、没なら没で。
648Classical名無しさん:07/11/02 08:11 ID:Y5eHVcDA
最高に盛り上がってた所で一気に冷や水ぶっかけてくれたなって感じ
649Classical名無しさん:07/11/02 10:07 ID:bUxOA2xY
投下乙!
永井先生の確変終了かと思ったら最後まで頑張ったな……。
見せてくれたぜ、愛媛の打開。
ひろくんも視力を失ってこれからどうなるかわからんが、それでもひろくんならなんとかしてくれる……。

GJ!感動した!!
650Classical名無しさん:07/11/02 10:16 ID:i7KrHDS2
投下乙
闇サトシ、アカギの鷲巣サマ並の引きだなあw
だがその強運もここまでだったか

ひろくん、兄にも死なれ、失明するまでボロボロにされて
カワイソス

そしてアニロワで猛威を振るったセイバーがここでも登場か
限定的とはいえ、おそろしい
651Classical名無しさん:07/11/02 10:30 ID:M5qmszXs
自動ぶんなぐりガスってまだ使えたのか
ずっと1/2って書かれてて、それも前話の古泉戦で使っちゃったからもう使えないのかと思ってたよ

ともあれ投下乙
前話の引きからすると、正直セイバー?やらは水差し野郎と言いたいところだが、
何にせよ兄弟はよう頑張ったな
サトシのラストシーンが、前話の古泉とかぶせてきててワロタw
652Classical名無しさん:07/11/02 10:33 ID:3/JPSXEM
投下乙
個人的にはYOKODUNAの時みたいにまだ死んでほしくなかった
653Classical名無しさん:07/11/02 10:35 ID:bUxOA2xY
>>652
だが、この非情さこそがバトロワ。

さよなら、永井先生。
あとついでにサトシ。
654 ◆irB6rw04uk :07/11/02 13:18 ID:3/JPSXEM
初めてこのロワに投稿して見る
ティアナ=ランスターを予約します
655 ◆irB6rw04uk :07/11/02 13:26 ID:3/JPSXEM
でも、時間は大丈夫だろうか?
先に放送挟んだほうが良かっただろうか?
656 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 13:55 ID:Li84aK7A
やはり水差しまくりですよね。
でも、ニコロワにしかないって物が必要だと思った結果の二枚。
ロワは勧善懲悪の話かと言えば違うと思うので
塔という密室で激突して、誰も死なない展開だと不自然になってしまいました。
ぶん殴りガスの1/2は、書いてる段階で消し忘れたものでした。
初登場のときの説明の4/5が正しい使用回数です。
まだ、矛盾も発生していなかったので、こちらでお願いできますでしょうか。

>>655
放送直前までの内容なら、大丈夫だと思います。
657Classical名無しさん:07/11/02 14:21 ID:bUxOA2xY
>>656
俺はよかったと思うよ、面白かった。

ところで場所と時間の記述が抜けてるみたい。
あと、サトシのDMカードは外山もひろくんも拾ってないみたいだけど仕様?
658 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/02 14:38 ID:Li84aK7A
仕様ではありません。ご指摘感謝

【E-4 塔内部/一日目・昼】
それと外山さんの道具に
DMカード(黒騎士の魔剣少女、セイバー、青眼の白龍)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
(黒騎士の魔剣少女、セイバーは次の昼まで。青眼の白龍は次の午前まで使用不可)
の追加をお願いします。
659Classical名無しさん:07/11/02 15:02 ID:bUxOA2xY
>>658
修正したのwikiに編集しときました。

そしてとうとうSSが100の大台に乗ったね。
そろそろ二回目の放送だし、順調だ。
660Classical名無しさん:07/11/02 17:14 ID:/j1TFfJs
投下乙。
永井先生……よく頑張った。その男気は自重しなくていい。
ひろくんも外山もかっこよかったなぁ。
そしてサトシ、最後まで凄まじい外道っぷり。
割とあっさり死んじゃったけどw
闇化が補完されたのもGJ。
661Classical名無しさん:07/11/02 17:22 ID:51.KT.7Y
投下乙!
永井先生乙……実は登場時から何気に頑張ってたよな。
そして闇サトシもカーズ化wwwwwあとジャンロワの遊戯の最後とサトシ&ピカチュウが被る。

何にせよ、これでフシギダネに躊躇する要因がなくなったわけだが。
662Classical名無しさん:07/11/02 17:25 ID:51.KT.7Y
それにしても現実やら何やら登場人物がカオスなのにも関わらず
他のロワに引けを取らないぐらい違和感がない不思議wwwww
663Classical名無しさん:07/11/02 18:30 ID:/j1TFfJs
よく見ればこれが100話目のSSか。速いもんだな。
第二回放送が終わったら、これまでに投下された作品の人気投票とかやってみたいね。
664Classical名無しさん:07/11/02 20:07 ID:BnsLdTkM
そういや誰も放送書かないのか
665百話到達記念 ニコロワ閻魔帳:07/11/02 20:57 ID:r.UMFC3o
順位 殺害者数 鳥 総話数 殺害したキャラ キルレート(殺害者数*100/総話数[%])
1位 (7人) ◆qwglOGQwIk (16) インセクター羽蛾、キョン、如月千早、ワドルドゥ、高町なのは、鈴仙・優曇華院・イナバ、柊かがみ 41.2%
2位 (4人) ◆CMd1jz6iP2 (14) 園崎詩音、琴姫、永井浩二、サトシ 28.6%
3位 (3人) ◆0RbUzIT0To (17) 白石みのる、削除番長、永井けいこ 17.6%
4位 (2人) ◆OZbjG1JuJM (13) 道下正樹、オメガモン 15.4%
   (2人) ◆KJJLTUDBrA ( 4) 小笠原祥子、福山芳樹 50.0%
   (2人) ◆wC9C3Zbq2k ( 4) 暗黒長門、朝倉涼子 50.0%
   (2人) ◆LXe12sNRSs ( 3) 越前リョーマ、イチロー 66.7%
8位 (1人) ◆CUG3z3uZ1o ( 1) ドラえもん 100.0%
   (1人) ◆2VgTRcP6n6 ( 4) ピカチュウ 25.0%
順位 脱衣者数 鳥 脱がしたキャラ
1位 (5人) ◆qwglOGQwIk キョン、阿部高和、伊吹萃香、八意永琳、菊地真
2位 (1人) ◆0RbUzIT0To 水銀燈
   (1人) ◆OZbjG1JuJM 涼宮ハルヒ
   (1人) ◆CMd1jz6iP2 鈴仙・優曇華院・イナバ


最近やけに脱げてる気がするので、閻魔帳と合わせて集計してみた。

こ れ は ひ ど い 二 冠 王
667Classical名無しさん:07/11/02 21:16 ID:bUxOA2xY
何 故 脱 ぎ た し
668Classical名無しさん:07/11/02 22:57 ID:0GRgCuIQ
フィクションのキャラはともかく、現実の人物が死ぬのはどうにも生々しくて苦手だな

まあそこがニコニコロワイヤルらしさでもあるんだけどさ
669Classical名無しさん:07/11/03 03:44 ID:cl6I9nGs
なのはさんが参加者だった以上WDMG(管理局の白い悪魔)は望み薄?

個人的にはおまけ編のノアみたいな黒幕フルボッコフラグになりそうで好きだw

670Classical名無しさん:07/11/03 03:52 ID:Nx4rX..k
まだ支給品に不明枠がある人っているのかな?
671Classical名無しさん:07/11/03 09:35 ID:2ZUiO4Xg
>>669
別にいいんじゃね?
つかLV3までWDMGは音速丸なんだがw
672 ◆qwglOGQwIk :07/11/03 10:05 ID:CUWR7X4k
放送書こうかなぁなんて思いつつ、いざ思いついたネタは思いっきり黒幕に触れたりして話が大きく進みすぎてしまったりする。
そんなわけでして色々黒幕案がある今は自重中なので余り書く気はしない。
誰も書かないなら今後の複線を省いたエコノミー版で書こうかなと思わざるを得ない。

そしてレナえーりん友人キ妹ガチホモいつき(外山)予約。
673Classical名無しさん:07/11/03 10:05 ID:ibts.qVs
>>670
生きてる人のものに関しては無いと思うが、道下の未開封ならまだ残ってるはず
674Classical名無しさん:07/11/03 10:34 ID:CUWR7X4k
【確定参加者・場所・時間別一覧表】

昼  A-5 大樹の中腹       ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
昼   B-1 雪原            クラモンA(ケラモン)
昼  B-2 橋の手前        阿部高和、伊吹萃香、ストーム1、スパイダーマン、ゴマモン(マリンデビモン)、菊地真
午前 B-5 森の境          ムスカ、エアーマン
昼  C-3 北西部・洞窟.      いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
昼  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
昼  C-3 山道手前         TASさん、クラモン(ケラモン)B
昼  D-4 草原            泉こなた、前原圭一、ピッピ
昼  D-1 城・城壁.         日吉若
昼  D-2 草原            YOKODUNA
昼  D-2 橋の向こう.       博麗霊夢、ヨッシー
昼  D-3 橋手前          高槻やよい、海馬瀬人
昼  D-3 花畑            KAS
午前 E-2 元・草原.         お覇王、霧雨魔理沙
昼  E-3 町              双海亜美
午前 E-3 町・薬局内部.      八意永琳、竜宮レナ
午前 E-3 町              キョンの妹、友人
昼  E-3 町・一軒家.        フシギダネ
午前 E-4 町             古泉一樹
午前 E-4 塔内部           ティアナ=ランスター
昼  E-4 塔内部           永井博之、外山恒一
午前 E-4 民家           水銀燈
675Classical名無しさん:07/11/03 10:35 ID:CUWR7X4k
【死亡確認者・場所一覧表】
見せしめ                    海馬モクバ
見せしめ                    双海真美
深夜 A-1 祠のトイレ            キョン
早朝 A-4 森(埋葬済み)          ワドルドゥ、琴姫
朝   B-1 草原                鈴仙・優曇華院・イナバ(消滅)、高町なのは
昼   B-2 橋の手前            柊かがみ
深夜 B-3 山頂(埋葬済み)        白石みのる
深夜 C-1 湿原                ドラえもん
朝   C-3 北部・山の麓(埋葬済み)  福山芳樹
朝   C-3 山道脇              暗黒長門、朝倉涼子
朝   D-1 城内(埋葬済み)        永井けいこ、削除番長
深夜 D-2 草原                道下正樹
黎明 D-4 草原                如月千早、越前リョーマ
昼   D-4 草原               ピカチュウ
深夜 E-3 町                 インセクター羽蛾
昼   E-3 町                 オメガモン
黎明 E-4 塔内部              小笠原祥子
昼   E-5 草原(埋葬済み)        サトシ(闇サトシ)、永井浩二
早朝 E-5 草原               園崎詩音
朝   E-5 草原               イチロー
【残り 46人】
676Classical名無しさん:07/11/03 12:48 ID:19gqC8jQ
なのはも剥かれてるよな。でも埋葬されたのか
677Classical名無しさん:07/11/03 14:17 ID:e.BhFTas
B-2がカオスすぎるw
隣のB-1には冥王と化したクラモンAもいるし。
678Classical名無しさん:07/11/03 14:23 ID:A7DsalsQ
何気にC-3もかなりやばそうだ。
679Classical名無しさん:07/11/03 14:53 ID:ibts.qVs
町もやばいぞ。
サトシが死んだとはいえ、フシギダネとえーりん、レナがまだいるんだからな。


結論:全部やばい
680Classical名無しさん:07/11/03 16:07 ID:CUWR7X4k
各地が火種だらけの中、ずっと平和なA-5。
681Classical名無しさん:07/11/03 18:56 ID:kMGeeu0Y
つーか誰も放送書かんのかwww
682Classical名無しさん:07/11/03 19:04 ID:T8h.SoII
その前に禁止エリア選ばないか?
683Classical名無しさん:07/11/03 19:25 ID:7vssnup6
どこがいいだろう
684Classical名無しさん:07/11/03 19:43 ID:kMGeeu0Y
B-1,C-1,C-2,E-1,E-5あたりで
685Classical名無しさん:07/11/03 20:03 ID:cgh/eVok
ところでさ、人格を持つ支給品が別の支給品に変化したりするのはアリ?
686Classical名無しさん:07/11/03 20:37 ID:xVmyx6ww
よく分からないけど
ただの日用品みたいなものが武器になるとかならOKだと思うけど
687Classical名無しさん:07/11/03 21:51 ID:jAVD6U3s
別の支給品っていう言葉の意味がよくわかんないけど…
キャタピーなら好きにトランセル化にしてくれ。レヴァンテインは弓にもなる。
BMGのトゥーン化だって展開次第。初音ミクはMEIKOになっちゃいけない
688Classical名無しさん:07/11/03 22:59 ID:EZ6V1q.s
>>682
B-3、C-3あたりは?
689Classical名無しさん:07/11/03 23:21 ID:kMGeeu0Y
B-3は左上エリアからの移動ルートがすげえ狭くならない?
C-3,E-1でいいんじゃね
690 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/03 23:34 ID:o7vDwKKo
そういえば、イチローも近くで死んでたなと思い
ちょっと修正案をテスト投下してみた。

左側からも範囲を狭めるという意味で、E-1、A-1、A-2辺りで
放送を書くと、妙なフラグを立てたくなるからなぁ
691Classical名無しさん:07/11/04 00:39 ID:oUdUUjgc
よくよく考えるとマップって意外と狭いよな
たった25マスしかないし…
692Classical名無しさん:07/11/04 00:54 ID:MURh/zDU
マップが狭い→移動がスムーズ→参加者同士の絡みが増加→展開に幅が出る→ドラマが盛り上がる→常に活気ある進行

まさに完璧だな!
693Classical名無しさん:07/11/04 01:10 ID:oUdUUjgc
それもそうだな。このロワの流れはかなりスムースだ
694Classical名無しさん:07/11/04 10:38 ID:AWDGnfgU
というか早すぎる気もするが。
ジョジョロワは1年で120話くらいでゴールしてたが、それに比べると随分早い。
この調子で一気に終結…は無理かあ。
695Classical名無しさん:07/11/04 11:27 ID:0kd0pzoU
まあジョジョロワよりも参加者多くてマップも狭いからな
696Classical名無しさん:07/11/04 11:46 ID:KS8yJP5U
とりあえず禁止エリアは>>689で?
後は残りの投下と放送を待つのみ
697 ◆irB6rw04uk :07/11/04 13:42 ID:oUdUUjgc
予約時間を少しオーバーしてしまいすみません。
一応書き終わりました。

タイトルは…『悲しみ向こうへ』
698悲しみの向こうへ ◆irB6rw04uk :07/11/04 13:44 ID:oUdUUjgc
「この…」

ティアナは部屋の中で自分の足を動けなくしている氷と格闘していた。
この氷付けになった足を冷静になって見てみると、不自然だということに気がついた。
普通こんなカチカチに氷付けにされてしまったら、とてもじゃないが血行の悪い足なんてすぐに腐り落ちてしまう。
しかし、実際足の先まで感覚はあったし、少し冷たいなぁとぐらいにしか感じない。
(もしかしたら…)
と思って足に力を入れていたのだ

「ふぅんのぉお………えぇい!!」
今、ここにある全ての力を足に回す。
するとバキン!!と音を立てて足に纏わり付いていた氷が砕け散った。
「やった!」
すぐにティアナは立ち上がる。あれだけ凍り付いていたのに足は自由に動いた。
「はやく…」
ディバックを掴み、肩にかける。そして辺りをキョロキョロと見渡す。
本当ならティアナは何も武器を持っていないし、戦場に行っても足手まといにしかならないからここで待っているべきなのだろう。
しかし、先ほどどうしても無視することのできない声が聞こえてきているのだ。
699& ◆358INkas7w :07/11/04 13:46 ID:oUdUUjgc


5分前くらいに…浩二の声が聞こえた。
「ア……アアアアアアアア!!!」
っと激痛が襲ったことによる悲鳴だと思う。
その悲鳴を聞いてから背中に毛虫が這いずり回っているような感覚が押し寄せてくる。

浩二を幼い日に見た兄の姿にダブらせたことを今は後悔している。
兄は殉職したのだ…つまり、任務に行ったきり帰ってこなかったのだ。
今、浩二は『殺し合いに乗った奴の迎撃』という任務に行った。
殉職という言葉が脳内から離れない。そんな訳無い、そんな訳無い。
だってあんなに笑いながら出て行ったじゃない。
あの笑顔は嘘だって言うの?
そんな訳無い。
あいつはヘタレで馬鹿であほで大間抜けでぐうたらで働きもしない駄目人間で怠けてばっかり…
だけど、いつまでも自分の考えを貫き通すやつだった。
あいつは「俺は死なんぞ、絶対に」って言った。
あの言葉は嘘ではない言葉だった。
あいつがそう言ったから絶対死なないんだ。
なのに…何で涙が…

浩二…

ティアナは階段を駆け下りた。


   ◆   ◆   ◆ 
700Classical名無しさん:07/11/04 13:51 ID:r2MeqxaI
 
701 ◆irB6rw04uk :07/11/04 13:54 ID:oUdUUjgc



「嘘………」

ティアナはそこの床にぺたんと座り込んだ。
最初は誰が誰だかわからない、とてもむごい殺され方をした死体だと思った。
手足は無くなっており、断面は鋭い…刃物のようなもので切り落とされたのだろう。
そして全身は大きな力で殴られたかのようにボコボコにへこんでいる。
きっと中の骨は内臓はぐちゃぐちゃのばらばら…
精肉店のゴミ箱の中身みたいになっているだろう。

ふと気づく…気が付かなければどんなに良かったのだろうか?
残った腕にカードが一枚握られている。
そのカードは『死者蘇生』
浩二最後の武器といった死者蘇生だった。
ティアナの瞳孔が急激に広がった。
「まさか…あんたなの?」
「………」
死体は言葉を発することはできない。
「嘘だって言ってよ!」
「…………」
「ねえ!!」
ティアナの悲鳴に近い声が響くだけで浩二は話すことも動くこともできなかった。


少し距離を置いて浩二を見る。
ぼろぼろだが生きている時、浩二が着ていた服を着ている。
ぐちゃぐちゃの顔だがどこかチンパンジーの面影がある。
1つ浩二との共通点を見つけるたびに浩二が死んだんだと認識させられる。
702 ◆irB6rw04uk :07/11/04 13:57 ID:oUdUUjgc

まだ1回しかお姫様抱っこしてもらってない。
プレゼントも1回しかもらってない、お返しもしてない。
1回しか下着も見てもらってない。


まだ一回しか『ティア』って呼んでもらってない。

「なのに…なんで死んでるのよ…この馬鹿!!」
涙はあふれて止まることを知らない。胸が苦しくて痛くて…
「馬鹿、ばか、大馬鹿!!」

あんたなんか…居なくなればいいってずっと思ってたんだから。
居たって居なくたって、どうてこと無かったんだから。
ずっとイライラするだけだったんだから。

さっきわたしを助けてくれたけど、助けてくれなくたって…わたし一人で全部できたんだから。
抱っこされたってうれしくなかったんだから。


「ティアって呼ばれたってうれしくもなんとも無かったんだから…」
「………」

浩二は喋らない。
聞こえるのはティアナの泣く声だけだ。
703Classical名無しさん:07/11/04 13:59 ID:r2MeqxaI
  
704 ◆irB6rw04uk :07/11/04 14:00 ID:oUdUUjgc


「もう、あんたなんか知らない!!」

ティアナは浩二に背を向けて先ほど彼女がいた部屋に走った。
ティアナが去ったすぐ後に外山と博之が死体をつめるための箱を持ってやって来た。つまり入れ違いになったのだ。


   ◆   ◆   ◆ 

部屋に戻ったティアナは今まで押し殺していた感情を爆発させた。
「うわぁぁぁああああああああぁぁあん!!」

なんで私にはこんなにも力が無いの?
人一人守ることができないの?
本当に守りたい人その人ができたのに何で守れないの?

なんで殺すの?
そんなに願いをかなえてほしいの?
70人もの命を犠牲にして叶えてほしい願いって何?

心に残ったのは自分の無力に対する悔しさとこのゲームへの激しい怒り。
そして、浩二への未念。

そのとき、ささやきが聞こえた。

『優勝者はちゃんと元の世界に帰してやるし、何でも願いを一つ叶えてやるのサ』
705 ◆irB6rw04uk :07/11/04 14:04 ID:oUdUUjgc


あった…あるじゃない…私にも願い…
答えは意外にも近くにあったのだ。
あのピエロとコウモリと生きている価値無しを足しては願いをピエロとコウモリを引いたような奴は言っていた。
願いを叶えてやるっと…

ティアナの口がにやりと笑う…
自分にはなのはさんみたいに魔力も無いし、水銀燈みたいに特殊能力もあまり無い。
しかし、やってやる…必ず黄泉帰えらせてみせる。





このゲームをぶっ壊して、あの二人に願いを叶えてさせるために。

そう簡単なのだ。このゲームをまず壊す。そして願いを叶える技術を持ったあいつらに願いを叶えさせる。
私の願いは1つなんかじゃ納まりきらない。一千個と二千個でもまだ足りない。

わたしが願いを叶える方法を手に入れるまで待っててね…浩二。
ティアナは浩二からもらった特別な飴を大事そうに握った。


706Classical名無しさん:07/11/04 14:07 ID:r2MeqxaI
   
707 ◆irB6rw04uk :07/11/04 14:07 ID:oUdUUjgc

【E-4 塔内部/一日目・昼】
【ティアナ=ランスター@魔法少女リリカルなのはStrikers】
[状態]:魔力ゼロ、精神的疲労(自分でほぼ回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式*2(食料一食分消費)、ダンボール@メタルギアシリーズ、本『弾幕講座』、ヴェルタースオリジナル@ヴェル☆オリ
[思考・状況]
1:永井博之と水銀燈と合流する
2:武器を手に入れないと…
3:とりあえず『なのは』『けいこ』『アリス』の捜索の為に西の城へ。
4:殺し合いに乗っていない人達を集める
5:その後、どうにか殺しあわずに済む方法は無いかを考える
6:人殺しはしたくない
7:主催者を捕まえて願いを叶えさせる
※ダンボール@メタルギアシリーズの効果に気付いていません。
708 ◆irB6rw04uk :07/11/04 14:15 ID:oUdUUjgc
投下完了。
初めて書いたから空気読めてないかもしれません。
wikiは私が編集するのでしょうか?
709Classical名無しさん:07/11/04 14:17 ID:ONZJiygc
投下乙!
るるるのルイズフラグかと思ってヒヤヒヤしたわwww
710Classical名無しさん:07/11/04 15:15 ID:sGDIZyJM
投下乙。
ティアナマーダー化……と思いきや、主催打倒の志を更に強くしたか。
しかし永井先生、何時の間にティアナとの恋愛フラグを。

>>708
作品の掲載は、特に問題が無ければ後で俺がやっておきます。
711Classical名無しさん:07/11/04 15:18 ID:AWDGnfgU
あー、そういえばポケモンシリーズの氷ってダメージとか凍傷とかないんだっけ。
そういうの考えたら一番怖いのはフシギダネが使える毒の粉とやどりぎか。

なんだかんだでフシギダネ強いな。リーフシールドは流石に手に入らないだろうけど。
712Classical名無しさん:07/11/04 15:20 ID:Y7bZPilY
投下乙
なんとか一歩手前で狂いとどまったティアナ
放送でなのはの死とのダブルショックを分散する結果になったな
713Classical名無しさん:07/11/04 15:21 ID:1/Qmru7k
最近のポケモンの氷漬け状態は、なんでもなおしとか炎技とか使わなくてもターン経過で溶けるんだよな
714Classical名無しさん:07/11/04 15:34 ID:utsTXBtA
そういえば、次の放送はピエモンのはずだけど、準備はマルクがしてるみたいだな。

何か仕事しろよwww
715Classical名無しさん:07/11/04 15:35 ID:tJGHDaSs
中の人が中原麻衣のジンクス+ツンデレキャラのジンクス
こっちのティアナはこの二つのジンクスにどこまで立ち向かえるか?
716Classical名無しさん:07/11/04 16:01 ID:KS8yJP5U
中の人ジンクスはくぎみーだろ?
717Classical名無しさん:07/11/04 16:27 ID:EC3YtUhs
投下乙!
ティアナマーダー化かと思ったら、なんという前向き発想w

>>716
アニロワ1stのレナ、そして2ndの舞衣、ティアナが揃って精神に異常をきたして奇行に走ったから、どうにも「中原キャラは危険」のジンクスがあるようなw
というか、あの人は元からそんな役ばっかりな気がする。最初の頃がゲロキャラもやってたし……
718Classical名無しさん:07/11/04 16:46 ID:zJq/BfJI
ドラマCDではらき☆すたのつかさも中原だったろ
どう心が折れるか楽しみだ。想像妊娠はスクイズのせいで完全無欠の死亡フラグだし
719Classical名無しさん:07/11/04 17:16 ID:tJGHDaSs
>>717
ついでにギャルゲロワの最初からL5発症のレナ、このロワの最初からクライマックスのレナ
こいつらも加えてほしいんだぜ

いや、両方レナだけどさw
720Classical名無しさん:07/11/04 18:06 ID:AWDGnfgU
アニロワとギャルロワのレナ見てきたけど、ここのレナが一番レナっぽいな。
ギャルロワのは…drkrってカンジだな。
721Classical名無しさん:07/11/04 18:50 ID:EC3YtUhs
愛犬てつ……少しブームが早かったら支給品になってただろうな……w
722Classical名無しさん:07/11/04 19:00 ID:gJSIYc/.
もう支給品って全部出尽くしたんだっけ?
某アーケードの調味料君主のプレイ動画から蜂蜜陛下でも出そうと思ったがどう見ても実用性無いハズレ中のハズレだよなぁと思って諦めたあの夏の日
723Classical名無しさん:07/11/04 19:30 ID:tNSgOtv2
>>720
L5のレナが一番らしいって…レナを何だと思ってるんだw
724Classical名無しさん:07/11/04 19:45 ID:utsTXBtA
いや、今のレナはL4のレナ。つまり、ヤバさと頭の良さのバランスがある。

アハハ、全員宇宙人に決まってるから話したりせずにカチ割るよ〜、がL5
725Classical名無しさん:07/11/04 19:46 ID:0kd0pzoU
>>722
ってかこのロワでもニコニコでもジョジョネタ多い割には支給品にジョジョ関連の物ないよね
全巻セット(93冊)とかww
726Classical名無しさん:07/11/04 19:49 ID:F4Gz0qhk
ニコニコ関連のジョジョと言ったらこれ!というものがないとおも
727Classical名無しさん:07/11/04 19:52 ID:crYF/sz.
>>725
実を言うと花京院を参加者として出そうかと思ってた時期がw
あのころはニコニコでも三部が優勢だったが、最近は五部ネタのほうがよく見かけるな
728Classical名無しさん:07/11/04 19:52 ID:5D3tahCA
ときのがくぼうとか
729Classical名無しさん:07/11/04 19:54 ID:npenlgVo
吉良のDBとかが一番有名じゃね?
730Classical名無しさん:07/11/04 19:56 ID:C.VCT3V2
後はコロネイとかか?
731Classical名無しさん:07/11/04 19:59 ID:0kd0pzoU
>>727
確かに五部はアバ茶とかいいネタあるし、何よりブチャがかっこいいww
ジョルノ?何それ、食えるの?

・・・・・・はっ!アバ茶を支給すれば・・・・・・
732Classical名無しさん:07/11/04 20:01 ID:F4Gz0qhk
ジョジョで人気なの歌ってみたシリーズかと思ってたがもうブームすぎたのか?
733Classical名無しさん:07/11/04 20:11 ID:crYF/sz.
ジョジョは替え歌キャラソンのクオリティがやばい
「ジョジョの奇妙なソング集」タグで検索すると名曲がゴロゴロと……

個人的にここら辺は聞いておくべき↓
ポルナレフhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm370200
ジョルノhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm987425
ディアボロhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1141006
734Classical名無しさん:07/11/04 20:26 ID:AWDGnfgU
>>731
ボスの大冒険にアバ茶があって飲むとだな(ry
735 ◆qwglOGQwIk :07/11/04 20:39 ID:WG.0y6OM
ニコニコのジョジョ関連だとにんげんっていいなが真っ先に浮かぶ。

そんなわけでえーりんレナ友人妹gthmを投下する。
「単刀直入に言うわ。私と組む気は無い、竜宮レナ?」
「…………」
正直言って意外な申し入れだった。
宇宙人打倒の協力者を探している私にとっては、渡りに船の話である。
だが、その得体の知れない美女の目的も、名前すらも私には明らかではない。
その状況下で、考えもなくはいと言えるはずが無い。

「……まあいきなり協力しようなんて言われて、はいとは言えないものね。
 ちゃんと話すわ、一からね」
目の前の美女は、何か目的が在って私と組みたいということらしい。
理由というのが何かは知らない。見る限り敵意は恐らく無い……。
だが、得体の知れないものを感じてしまう。怪しい、怪しくてしょうがない。

「さて……、まああなたも私のことは知ってるでしょうから自己紹介は無しでいいわね」
「…ちょっと待ってください」
「あら……?」
「私があなたのことを知っているだって、一体どういうことです?」
思わず息が荒くなる。
何故、何故目の前のこいつと私が知り合いなのか!?
それは最初から感じていた違和感、"何故こんなにあいつは馴れ馴れしいのか"

「……ちょっと待って、何かおかしいわね。……竜宮レナ、私の名前が分かる?」
「……私はあなたのことはまったく知らないです」
「そうか、さっきから変だとは思ってたんだけどね。だとしたらあいつら…………」
"あいつら"とはいったい何のことだろうか。
この得体の知れない女は、一体私の何を知っているッ……!

「……まあいいわ。その表情だとあなたももう気付いていると思うけど、私は竜宮レナ、あなたを知っている。
 ……でも竜宮レナ、あなたは私、八意永琳のことを知らない、そういうことかしら?」
八意永琳、だと……。
「やごころ……、えいりん…………?」
「そう。月の頭脳、八意永琳よ」
何故こいつが私を知っていて、妙に馴れ馴れしいのかが分かった。
それは目の前の女が、宇宙人だったからだ。
私のことを知っている理由は明白、大方鷹野さんのスクラップ帳のことだろう。
恐らく……、この女の目的はスクラップ帳と陰謀の隠蔽と言った所だろう。
私との協力と言うのは名ばかりで、私のことを尋問して本当に知らないのか問い詰めたかったに違いない。
この女の態度からして確証は無いのだろうが、候補に入っている以上、虱潰しにするといった所か。
ならばこの場にいる意味は無い、目の前の宇宙人を叩き潰す。

左手脇に抱えていた鉄塊鉈を両手に持ち直し、目の前の宇宙人目掛けて水平に振りぬく。
そこには真っ二つの椅子と、巻き込まれたバスタオルだけが絡み付いている。
鉄塊鉈が引き裂いた家の壁には、倒すべき目標はそこにいなかった。
「……交渉決裂かしら。それにしても酷いわね」
「……お前ら宇宙人と交渉の余地など最初から無い、失せろ!」
「消えろと言われても、先に居たのは私なんだけどね」

一々うるさい女だ。一撃で仕留められなかったのは痛いが、今ここで叩き潰してやる。
私は鉄塊鉈を再び宇宙人の女目掛けて逆に振りぬくが、目の前の女は剣を鉈に当てると、下に叩き落としてしまう。
「武器に振り回されるなんて、情けないわね」
「う、煩い!」
人にアドバイスとは、どれだけ余裕ぶっているのか。
その余裕、私が叩き潰してやる。

いったん私は後ろに下がると、鉄塊鉈を振りかぶる。
そして振りかぶった鉄塊鉈を振り下ろすと見せ掛け、正面に引き戻した鉈でそのまま突撃を仕掛ける。
だがそれさえも見越していた様子の女は、剣で鉈の方向を逸らせ、逆に私に向かって当身を仕掛けてきた。
当身をクリーンヒットで食らった私は、武器ごと壁に吹き飛ばされる。
738Classical名無しさん:07/11/04 20:43 ID:A2v5p.Co
 
「やっぱり、何かおかしいわね……」
「一体、何がおかしいッ……!!!」
目の前の宇宙人は私に剣の切っ先を喉に突きつけると、突然私に向かって会話を始める。
「私の知る貴方はこんなに攻撃的では無かったはずなのだけれど……。
 かぁいいかぁいい、お持ち帰り〜なんて言っていた、優しい女の子だと思ったんだけどね」
「私は私だ、貴様の印象なんて知ったこと無いッ!!!」

私は手が切れるのも構わず、喉元に突きつけられた切っ先を手で吹き飛ばす。
手が深く切れたが気にしていられない。そのまま女目掛けて当身のお返しをする。
「なるほど、妙に攻撃的なのは、もしかしてそういうことかしら……」
「一体何が言いたい! はぐらかしてないで答えろ」
「雛身沢症候群って分かるかしら? きっと分からないだろうけどね」
「答えになってない! 雛身沢症候群とは一体何だ!」
「予想通りの答え、どうもありがとう」
何が言いたい……まるで答えになっていない。
この女は、私の何をどこまで知っているッ……!!!

「このまま貴方を殺してもいいのだけれど、放って置いたほうが私には楽になりそうだし、放っておくわ。
 それじゃあね、二度と会わないことを祈ってるわ、竜宮レナ」
目の前の女は素早く荷物を回収すると、窓を破って外へと逃げてしまった。
私はあわてて追いかけようとするものの、窓に鉄塊鉈が引っかかってしまい、一手遅れる羽目になる。
糞ッ……、宇宙人を倒すチャンスだったのに……。

……だが、私の行動は決して無駄ではなかったと言えるだろう。
なぜならあの宇宙人の女、八意永琳が漏らしていたキーワード"雛身沢症候群"。
つまりこの誘拐事件と雛身沢は無関係ではない。オヤシロ様の祟りと何らかの関係性があるのだろう。
それが何であるのかあの女は漏らさなかったが、捕まえて尋問すればやつらの目的にたどり着けるだろう。
見てろ、余裕をこいて私を生かしたことを後悔させてやる。私には頼もしい仲間がいるんだ。
このことを外山さんとキバさんに話して、今度こそ全てを吐かせてやるッ……!


740Classical名無しさん:07/11/04 20:44 ID:G2WNs7Vg
しかし、一発ネタでしか使えないアイテムを
これだけ不明枠が切羽詰った中で出されるのはどうもなぁ
と思わなくも無い。
741Classical名無しさん:07/11/04 20:45 ID:G2WNs7Vg
しえん

「同志キバ、私はあの龍の正体を確かめてくる。同志妹は任せたぞ」
「外山さん、それじゃ俺達はレナとの合流地点に向かってます」

危なかった。ちょっと強引だったかなとは思いつつ、ふるふると首を振りながら俯いたらあっさり騙された様だ。
だが外山恒一があの塔で余計なものや余計なことを聞いてきたなら、その時は始末しなければいけないだろう。
となると、隣のお人よし男をどうするかだ。
あの化け物を追い払うあたり、機転も聞き、それなりの強さを持っている。
今ここでこの男の首を刎ねるのは簡単だが、その後にあの化け物に再び襲われては堪らない。
ならばレナと言う女とこのキバと言う男を懐柔するのが良いだろう。
最高のパターンとしては、外山が塔で野垂れ死んでくれるのが良いだろう。

「それじゃ、この中で休もうか」
「……うん」
合流地点らしい場所の近くに民家が入ったので、私達はそこで休憩をとることにしたのだ。
ふかふかのベッドに陣取った後、私はだんまりを決めこむ。
今のところ私は愛しの兄を失った可哀相な妹という役回りだ。ならば相手が気を悪くして取り持ってくれるのが理想。
同情の気持ちを最大限利用して、相手に疑うと言う気持ちを無くさせるのだ。

……だが、目の前の男はチラチラとこっちを見るけれど、気に留めている様子は無い。
なんて気が回らなくて、つまらない男なんだろう。
さすがにこの間の悪さには耐えられないので、しょうがなく私から話しかけてやることにした。
「……ねえ、キバ君」
「ん? 妹ちゃんどうしたの?」
「つまんない、何か話してよ」
「え、えーっと……」
「何も面白い話ないの?」
「え、いやまあ、面白いっていうか変な話なら一杯あるんだけど……」
「それでいいから、話してよ」
「それじゃあ話すけど、本当に変な話だからね。諸葛孔明を気取っている、鬼畜で最低でムカつく変な友人の話だ」


キバ君が話してくれた友人というのは、同じ学校の友人のことらしい。
その友人とはいつの間にか友人だったらしく、腐れ縁で一緒につるんでいたのだとか。
それからは色々と悲惨だったらしい。友人の思いつきでキバ君は色々なことをやらされたそうだ。
その際たるものが改造マリオをプレイさせることらしくて、余りの難しさに神経が何本も切れたそうな目にあったそうな。
それでも友人のニヤニヤした見下す笑いが嫌で堪らないので、根性を発揮してクリアしたというらしい。
キバ君は、改造マリオやその他色々なことをやらされたり働かされたり色々悲惨な目に合わされてるが、それ乗り越えて鬼畜な友人のハナを何度もあかしてやったらしい。
キバ君によると、その友人のハナを明かしてやることがカ・イ・カ・ンだとか。
何やら、似たような話をどっかでよく聞いていたような気がする。とても他人事とは思えない。
そのもやもやとしたものをはっきりさせるため、キバ君に質問してみた。

「ねえ、なんでキバ君はその友達と遊ぶの? いつもいつも酷い目に合わされてるだけじゃない?」
「んー、なんていうかね。そういうのじゃないのよ。あいつとは友人であるのが自然で、あいつ抜きの生活は考えられないっていうか……」
「……キバ君って、もしかして虐められるのが好き?」
「どどどどMじゃないわい!!!!!」
顔を真っ赤にして必死に反論するキバ君の顔がおかしい。
余りにおかしいので、声を出して笑ってしまった。

「キバ君のどM〜、将来は鬼嫁に虐められるタイプだね!」
「ぼぼぼくはどっちかって言うと虐めるほうが好きなんだ! そうなんだよ!
 人の悔しい顔を見るのが大好きなんだよう!」
「必死に反論するあたり、怪しい〜」
キバ君はうーうー唸りながら、ドMじゃないドMじゃない、ドMじゃないなんて言っている。
断言する、この人は虐められるのが好きなタイプだ。
そんな感じで、私はキバ君を言葉攻めしながら適当に笑っておいた。
まあ、キバ君はますます扱いやすいタイプだなということが分かっただけでも収穫だった。

744Classical名無しさん:07/11/04 20:47 ID:A2v5p.Co
  
「……でも良かった」
「ん、何が良かったのキバ君?」
「妹ちゃんがさ、……その、お兄さんを無くしてふさぎ込んでて可哀相だと思ったからさ。
 こうしてまた笑えるようになったみたいで良かった」
「…………」
「あ、ご、ごめん……」
その言葉によって、私の中にあった違和感の芽が芽吹く。
そう、この男に感じていたなにか。
彼の語る友人の話とは、あの我が愛しの兄を振り回すツンデレ女のようではないか。

「……でもさ」
「…………」
「俺はお兄さんの代わりにはなれないけどさ、でも俺は君をお兄さんの代わりに必ず守ってみせる。絶対に守って見せるさ!」
「あ、ありがとう……」
感謝の言葉を俯いて呟く。それは、本心から漏れてしまった言葉。
私にとっては、決して認められない言葉。
私は罪を犯した。

愛しの兄の面影を、目の前の男に重ねると言う暴挙に。
我が愛しの兄が見せる笑顔に、彼が塗りつぶされるその光景を、今はっきりと認識する。

ヤメロ、デテイケ、ここは愛しの兄の居場所だ。
お前のものじゃない、デテイケ!デテイケ!



746Classical名無しさん:07/11/04 20:48 ID:F4Gz0qhk
馬刺し支援〜!
妹ちゃんを必ず守るなどと、臭い台詞をはいた自分を自分で臭がる。
これなんて自業自得?などと思いつつ、妹ちゃんはまた塞ぎ込んでしまったようだ。
でもまあ、これ以上彼女の心をえぐるわけには行かない。
本人が頑張って、兄の死を乗り越えるのを待つしかないのだ。部外者はいつでも助けられる位置で、黙ってたたずんでいるのがいいのだ。
そういうわけで俺は元のように、外の様子を伺う。
それにしてもレナ遅いなぁ、もう30分どころか軽く一時間は経っているななんて思っていたら、ようやくレナが見えた。

「おーいレナ、こっちこっちー!」
「キバさん!」
レナを民家のほうに招き入れる。
レナの第一声は外山さんのほうではなく、一緒にいる妹ちゃんのようだ。
俺はレナにこれまでの経緯をかくかくしかじかといった具合で話す。
話によればレナも色々っていうか相当な修羅場があったらしい。
あの電波お姉さんの八意永琳と切りあったそうな。っていうか相手バスタオルだったのかよ!
「そっちも、色々あったのか……」
「それは今余り重要なことじゃないわ、重要なのはあの宇宙人の女を追い詰めること」
「いや、俺としてはあの人ともう二度と関わりたくないっていうか……」
「キバさん、あいつは私達の知らない"何か"を知っている。それが私の故郷である雛身沢に関係あることは間違いない
 だってあいつは、雛身沢症候群という言葉を確かに漏らしたんだもの」
ほへー、壮大な電波話かと思ったら実は本当だったのか。
正直言うと、レナの言う突拍子の無い電波話にはついていけなかったが、マジで電波なお話が現在進行形で進んでいると。
それで俺たちがやらなきゃいけないことは、八意永琳を追い詰めて話を聞くってことなのね。

「それで話は分かったけど、妹ちゃんはどうする?」
「妹さんはどこか安全なところに預かってもらいましょう。それよりまずは外山さんを迎えに行かないと」
「あ、おいレナ!」
レナは外山さんを迎えに行くとばかり、あの鉄塊の如き鉈を手に走り出してしまった。
「あれ、妹ちゃん。鋏持ってどうしたの?」
「あの、私達もレナさんについていかなきゃって思って!」
「なるほど、それじゃ行こうか!」
俺は妹ちゃんの手を引くと、先行したレナを追走するべく走り出す。
【E-3 町/一日目・昼】

【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:右手に切り傷、雛見沢症候群発症気味、首が痒いけど我慢。
[装備]:鉄塊鉈@ひぐらしデイブレイク
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1.外山さんを迎えに、E-4の塔へ向かう
2.仲間を集めて、宇宙人(八意永琳)を尋問する
3.仲間の姿をした宇宙人の頭を叩き割る。
4.ゲーム脱出の邪魔をするなら誰でも頭を叩き割る。
5.外山さんとキバさん、妹ちゃんは殺さない…少なくとも、まだ。
6.詩音の姿をした宇宙人を倒した人を探す。
7. 少し、首が痒い。

※竜宮レナは他の部活メンバーは宇宙人だと確信ました。八意永琳が何か知っているのかだと思っています。
※時期は大体罪滅し編後半、学校占領直前です。
雛見沢症候群を発症しています。
症状が重くなると、首を掻き毟り死んでしまいます。
レナは宇宙人を倒すために痒いのを我慢し、隠しています。

【友人@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:全身に軽い切り傷、左肩切り傷
[装備]:リアルメガバスター(270/300)@デッドライジング、メタルブレードのチップ(装着済み)
[道具]:支給品一式 、縛られてたロープ(自殺用ロープ@さよなら絶望先生)、PS3(60GB)@現実
[思考・状況]
1.レナを追いかける。
2.キョンの妹を守って見せる!
3.この世界から脱出したい。
4. 宇宙人とかありえない。え、マジで宇宙人?
5.作者に会ったら説明を求めた後ぶん殴る(いないし、関係ないかもと思ってきてます)
6. なんか妙なデジャブが多い。
749Classical名無しさん:07/11/04 20:51 ID:F4Gz0qhk
 
【キョンの妹@涼宮ハルヒの憂鬱&愛しの兄が振り向かない】
[状態]:多少の疲労、精神的疲労(やや回復) 、頬に軽い切り傷、複雑な気分
[装備]:庭師の鋏@ローゼンメイデン
[道具]:なし
[思考・状況]
1.どうしよう、このままじゃ塔に……
2.友人が憎い、殺してやりたい。でも…………
3.もし外山が何か余計なことを言うようなら、友人とレナを騙して外山を殺す
4.あの四人(ティアナ、永井兄弟、水銀燈)から離れるため、西へ移動する。
5.誰かに取り入り、漁夫の利を狙う
6.最終的には優勝し、キョンを生き返らせ、彼と結ばれる。



「……なんとか振り切ったみたいね」
人の気配がしなくなったので、私はその足を止める。
荷物は何とか回収したが、脱ぎ捨てた服は未だあの民家だ。
あの民家にもしレナが張っていたら、とても不味い展開にならないでもない。
まあいい、最悪服はどこかの民家か、死体から回収すればよい。
そして私は人との遭遇を避け、細心の注意を払って移動する。
途中塔の方で大きな龍の影が見えたが、構っている暇は無い……のだが。
おや?目の前には人が倒れている、それも見知った顔が。

こいつは、ゲンドウ軍の古泉一樹か。……さて、どうするか。
レナとの会話から、ニート軍の皆が私と同じように呼ばれているわけではないことは分かった。
恐らく、彼女は時系列からすれば遙か以前、中国大陸に召還される前の彼女なのだろう。
それを考慮に入れればこの古泉一樹が私の知る古泉一樹であるという保証は無い。
ひょっとしたら、私よりもっと先の時系列から召還されている可能性さえある。

「さて、どうしようかしら……」
目の前の男は私から見れば敵であって、それがここに寝転がっているのだからこの場で首を刎ねるのがベストな選択だろう。
だがもし、あの悪魔達が殺し合いを促進させるべく意図的に私達の時系列を弄ったならば?
そうなれば、目の前の男と協力するという選択肢もありえる。あのニートはというとゲンドウ軍を吸収したら部下にするwwwなどと抜かしていた。
もしこの男が私よりも先の時系列から招待され、かつニート軍に吸収されているのならば、私の話も理解できるだろう。
猫の手も欲しい私としては、協力者になれる可能性があるなら無碍にするべきではないだろうと判断する。
目の前の男が確かに気絶しているかどうか、軽く顔を踏みつけて確かめる。
だが目覚める様子は一向に無いので、私は近くにあった甲羅や道具を回収した後古泉一樹を背負う。
幸いにもすぐ近くに薬局があり、おまけに竜宮レナもいないようであった。
無事民家に戻ることが出来た私はと言うと、背中の男を地面に投げ捨て、剣を喉元に突きつける。
ディパックも回収したし、この状況下で抗えるほど腕っ節が強くないことは、中国大陸での戦いから学んでいる。
さっきからキョンキョン唸っているし、目覚めるのは時間の問題だろう
……と思ったのだが。

この男、全然目覚める様子なくキョンキョンノキワミ、アッー!などと呟いている。
無視して着替えると言うのは、無防備状態を長く作ると言う意味でリスクが高すぎるので無し。
しかしそうなると、私はこのまま裸で目覚めを待たなくてはいけないのだろうか。

753Classical名無しさん:07/11/04 20:55 ID:F4Gz0qhk
〜●<支援しますよ〜
【E-3 町・薬局内部/一日目・昼】

【八意永琳@東方シリーズ&新世紀 東方三国志〜ひぐらしの憂鬱〜】
[状態]:肩に怪我(処置済み)、精神的疲労大、気分やや改善、全裸
[装備]:王者の剣@DQ3
[道具]:支給品一式*2(食料一食、水一本消費)、ゆめにっき@ゆめにっき、逆刃刀@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版)
    赤甲羅@スーパーマリオシリーズ
[思考・状況]
1.古泉一樹に協力を求める、駄目なら殺す。
2.レナは放っておいて、自滅を待つ
2.ニートや皆を探す、必要なら共闘も考える
3.できれば怪我の本格的な治療をしたいが、期待はしない
4.ゆめにっきのことは一旦忘れる
5.ゲームに優勝し、悪魔と取引をして皆が元通りになれることを願う。

【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:気絶、頭部強打、喉元に剣を突きつけられている
[装備]:無し
[道具]:無し
[思考・状況]
1.キョン君(´Д`;)ハァハァ…ウッ……
2.優勝して、愛しの彼を生き返らせる。
3.殺し合いにのっていない参加者を優先的に始末。相手が強い場合は撤退や交渉も考える。
4.サトシと一時的に協力。利用価値がなくなりしだい始末する。
5.優勝して「合法的に愛しの彼とニャンニャンできる世界」を願う(ただし、生き返らせることを優先)

※永琳の服は薬局内部に一式揃っているので、着替えようと思えばすぐにでも着替えれます。
755 ◆qwglOGQwIk :07/11/04 20:57 ID:WG.0y6OM
投下終了、友人の立てるフラグはもれなく死亡フラグ。

レナは対主催の鏡的行動をしてるし、えーりんが雛身沢のことを知ってるのも間違いない。
でも何故か間違ってる気がするのは何故だろう。
756Classical名無しさん:07/11/04 20:59 ID:F4Gz0qhk
投下乙!
えーりんと古泉は果たして新たなコンビとなるのか
そして塔が何やら不穏な空気に包まれてきたな
続きが楽しみです

これで全員分が動いたから第2放送開始かな?
757Classical名無しさん:07/11/04 21:05 ID:0kd0pzoU
投下乙!
古泉が羨ましすぎる!!!!
でもあいつガチホモだからなあ…もったいない………
758Classical名無しさん:07/11/04 21:48 ID:6H01Gu5U
投下乙。
友人といいKASといいTASといいいつも死と隣り合わせすぐるw
キョンと友人のドMっぷりを重ねたのは凄く面白かった。
759Classical名無しさん:07/11/04 21:54 ID:fiKyniLI
投下乙!
永琳が逃走するときに『ん?』って思ったが、やっぱりかぁぁぁっ!
まさにスッパテンコー!

…妹様怖いよ妹様……
760Classical名無しさん:07/11/04 22:03 ID:UVCIQuEo
ある意味古泉がガチホモで良かった
761Classical名無しさん:07/11/04 22:06 ID:KS8yJP5U
前に没になった誠死ねだったらどうなってたことか

あとは放送だけ?でも誰も書かないのな
762Classical名無しさん:07/11/04 22:07 ID:C.VCT3V2
>>759
えーりんはね、『テンコー』しちゃったんだよ……(天狐、もとい藍様的な意味で)
763 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/04 22:17 ID:5sRPZyGA
もし、もう放送じゃないのなら
とかち、フシギダネ、(島根)を予約したい。
764Classical名無しさん:07/11/04 23:23 ID:Bdzbd5SQ
>>763
くうっwwwやられたwww
まあ、ちんたらしてた俺が悪いか……
765Classical名無しさん:07/11/04 23:30 ID:oUdUUjgc
>>764
その気持ち分かるよ…
俺もかがみん予約しようとした3つ前に予約された…
そしてかがみんは帰らぬ人になってた…
766Classical名無しさん:07/11/05 08:29 ID:cWK007Rg
つまり、ピエモン書ける人はおらんのか…という話だよな>放送

とりあえず俺は無理だ。
デジモンは詳しくない。
767Classical名無しさん:07/11/05 10:38 ID:N6QiLdSI
そういや、ふと気になったんだ、

でっていうって確かメスだよな?阿部さんに狙われないよな?

スーパーマリオくん売らなきゃ良かったわorz
768Classical名無しさん:07/11/05 10:43 ID:0wXgPSpQ
ゲームの公式設定ではオスでもメスでもないはず。
769Classical名無しさん:07/11/05 11:32 ID:virbs6Ck
スーパーマリオくんではキャサリンと付き合ってたからたぶんオス
770Classical名無しさん:07/11/05 11:56 ID:N6QiLdSI
キャサリンってオスじゃなかったっけ?

・・・後でブクオフめぐって来よう。
771Classical名無しさん:07/11/05 12:09 ID:M9UwwCKY
Wikipediaによると
ヨッシーは雌雄同体

キャサリン
ヨッシーと同じ種族の恐竜。
オカマではあるが、一般的には恋仲と言われ、『マリオテニス64』以降はペアで登場する事が多い。
漫画での登場時は相手にされていなかったが、以降は満更でもない関係であった
(むしろ、ヨッシーはキャサリンを男と知らないだけかもしれない)。

雌雄同体×オカマ
アーッ!!
772Classical名無しさん:07/11/05 17:25 ID:8D0UqAWw
漫画じゃキャサリンはオカマと明言されてないけどな
773Classical名無しさん:07/11/05 19:25 ID:8D0UqAWw
>>766
「闇の道化師ピエモン」か「聖剣士ホーリーエンジェモン」のどっちかを見れば簡単に把握できるはず
774Classical名無しさん:07/11/05 19:27 ID:8D0UqAWw
とりあえず第二放送後の予約、いっそのこともう始めちゃう?
775 ◆qwglOGQwIk :07/11/05 19:45 ID:k6lu6/JU
誰も書かないみたいなので、今から頑張って放送書いてきます。
776Classical名無しさん:07/11/05 20:00 ID:3JKk9IvM
ピエモンはいま参考動画がないから助かります
本放送しっかり見てなかったから書ききれそうになかった

ついでに最近見た動画でも貼っていこう
らき☆すた キャラソンVol.009 背景コンビ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1404322
777Classical名無しさん:07/11/05 20:01 ID:k6lu6/JU
デジアド本編はニコニコに無いけど、つべの方にはあったりするので適当に検索すると吉である。
778Classical名無しさん:07/11/05 21:19 ID:8D0UqAWw
最近まで本編あったけどな
779Classical名無しさん:07/11/05 21:23 ID:EGO3fdxQ
デジアドのDVDBOXが欲しいぜ
780 ◆qwglOGQwIk :07/11/05 21:48 ID:k6lu6/JU
第二回放送案をテスト投下スレに落としておきました。問題が無いようなら投下します。

ちなみに後編のほうはマルクとピエモンの目的、ニコ動入りノートPCや関連の伏線を張っておくために構造していた話です。
さすがにこっちは今後の展開に大きく関わるので、問題がありそうならこちらは撤回します。
781Classical名無しさん:07/11/05 22:15 ID:yAb.CktA
放送案読みましたが面白いです! ピエモンって本当に道化師に向いてないなぁ…
ついにクラモンAが主催者に目をつけられちゃった…
自分もまた面白そうな展開を思いついたら投下します!
782Classical名無しさん:07/11/05 22:16 ID:LLSsRER.
ピエモンが/hiddenしてる姿を想像して吹いたw
783Classical名無しさん:07/11/05 22:18 ID:ARny8QWA
ピエモンがニコ動みてるのに吹いたww
多分アイツプレミアム会員なんだろうな
784Classical名無しさん:07/11/05 22:25 ID:5yMlljWU
ピエモンがニコ動とかw
シュールすぎるww
785Classical名無しさん:07/11/05 22:27 ID:FJY62Qi.
テスト投下乙です。
ちょwwwピエモン自重しろwww
内容は問題無いと思いますよ。
これでCM氏の予約分が投下されれば、放送投下に予約合戦スタート、と。
786Classical名無しさん:07/11/05 22:30 ID:3JKk9IvM
テスト投下GJ! 大塚周夫ボイスで脳内再生されるのに放送のノリがやたら軽くてw

後編はあまりよくない
主催者は開始時からラスボスか中ボスとして読み手は認識してきたわけだから
設定追加で相対的に雇われ店長みたいな扱いにまで格を下げるのはやりすぎ
787Classical名無しさん:07/11/05 22:37 ID:8D0UqAWw
ピエモンってスネークでありDCSだったのか
788Classical名無しさん:07/11/05 22:39 ID:8D0UqAWw
マルクがHAGAの声で脳内再生される
789Classical名無しさん:07/11/05 22:43 ID:aRasQqX.
俺はマルクはポロリっぽい声を想像してた
790Classical名無しさん:07/11/05 22:44 ID:8D0UqAWw
マルクフリーザかよwwwww
791Classical名無しさん:07/11/05 22:51 ID:ARny8QWA
マルクの声を雛苺で脳内再生させてたwwww
792 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 22:52 ID:axV6Nu6w
中々GJ
俺の考えてた、フングルイ ムグルウナフ クトウルウ ルルイエ ウガフナグル フタグン
なんかより素晴らしい。
でも、ピエモンの放送が軽いwww放送だからわざとか

とかちとフシギダネ(オメガモン)投下します
793とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 22:55 ID:axV6Nu6w
おかしいな……また、ふわふわしてる。
「亜美ちゃん、起きて……起きて……」
「あ、ほら……目を覚ますよ」
誰だろう……ううん、それよりどうして寝てたんだっけ?

「オメガモンっ!!!」

「ッ……オメガモン!?」
そうだ、オメガモンは怪我してないの!?
……あれ?
「おはよー、亜美ちゃん」
「アグモン、もう朝じゃないよ」
え、誰?というか何?
大きなトカゲ?と大きな犬?みたいなのが二人いるだけ。

「ど、動物が喋ってる!?超かわいい〜、けど誰?」
「酷いなあ、亜美ちゃん」
「少しの間だけど、ずっと一緒だったじゃないか?」
ずっと、一緒?
亜美がここでずっと一緒に居たのって……えぇ!?
「オ、オメガモン!?」
「そうだよ、亜美ちゃん。僕たちはデジモンって生き物なんだ」
「コスプレじゃないんだって、言い出せなかった俺たちが悪いんだけどさ」
え、え?二人が肩車してたとか?それだと背が足りないし……
「ごめんね、亜美ちゃん」
「な、何が?オメガ……じゃない、ええと」
「僕はアグモン。こっちはガブモンだよ」
「アグモン、どうして分かれちゃってるの?」

ねえ、答えてよ。
また、すぐにオメガモンに戻るんだよね?
794Classical名無しさん:07/11/05 22:56 ID:b.9bxxpY
            
795とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 22:57 ID:axV6Nu6w
その、二人が頭に載せてる、天使の輪は……何かの、冗談なんだよね?

「……ごめんね、亜美ちゃん」
「俺たちは……もう、亜美ちゃんのことを、守れない」
「そんなのは、どうだっていいよ!!」

違う、違うんだよアグモン、ガブモン。
「ふ、二人とも……守ってなんてくれなくていいから……亜美と一緒に戻ろうよ!」
二人とも、きっと真美と千早お姉ちゃんのところに行くんだ。
「どうして皆、亜美を置いて行っちゃうの?亜美、あと100年も皆と会えないなんてヤダよ!」
「亜美ちゃん……」
「亜美ちゃんがこっちに来ると……俺たち、悲しいよ」
そんなの……亜美の方が悲しいよ。
「ヤダ、もう……亜美もそっちに行きたいよ」
でも、今回は亜美は天使セットを着てない……これじゃあ行けないのかなぁ。

「ねえ、亜美ちゃん。亜美ちゃんがこっちに来たら、まだそっちにいる、亜美ちゃんの友達は、亜美ちゃんと同じ悲しみをしなくちゃいけないんだよ?」
亜美と……同じ?
「それとも、亜美ちゃんは大事な人が泣いても、関係ないの?」
「そんなこと無い!!」
パパもママも、兄ちゃんも、ピヨちゃんも、ミキミキも、はるるんも、いおりんも
あずさお姉ちゃんも、やよいっちも、まこちんも、ゆきぴょんも、律っちゃんも
他の大切な人たちも……皆が泣くなんてヤダ。

「亜美ちゃん、僕達のお願いを聞いてくれないかな?」
「お願い……?」
「俺たちにも、亜美ちゃんの仲間みたいに、俺たちがいなくなって、悲しむ仲間がいるんだ」
アグモンと、ガブモンの、仲間?
796Classical名無しさん:07/11/05 22:58 ID:p99.6W7s
支援
797とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 22:58 ID:axV6Nu6w
「太一にヤマト……他にもたくさん、僕達のことを心配している人たちがいる。
なのに、このままあのピエロたちの企みが成功してしまったら、僕たちが何をしてきたのかも伝えることが出来ない」
「帰れないことを知らないで、きっと皆……ずっと、ずっと、待ってる」
「そんなの、悲しいよ……」
おじいちゃんになっても、もしかしたら帰ってくるかもって、待ち続けるなんて……

「だから、亜美ちゃん……伝えて欲しいんだ」
「俺達の仲間に……「オメガモンは、最期まで皆を守るために頑張った」って」
「……かっこ、つけすぎだよ」
ハハハ、と笑いあって……涙がこぼれてきた。
「泣かないって、決めたのに……」
「いいんだよ、泣いたって。そのまま立ち止まらないければね」
ありがとう……アグモン、ガブモン。
「僕たちは、亜美ちゃんのことを守れないけど……」
「せめて……亜美ちゃんが戦っていけるための力を残していくよ」
「戦うって……亜美、人を殺したくなんてないよ!」
ずっと生きるって約束したけど、誰かが泣くことなんてしたくない。

「違うよ、亜美ちゃん。戦うっていうのは、殺しあうってことじゃない」
「この世界のルールに負けないで……最後まで、信じたことを貫くことが、戦いなんだ」
「……なんとなくだけど、わかった。亜美、負けないようにがんばってみる」
アグモンと、ガブモンが、白く光って……また、オメガモンみたいな形になった。
『ありがとう……亜美ちゃん』

「ぅ………ん?」
体が痛い……それでも亜美は、体を起こした。
「オメガモンは……はは、そうだよ、ね」
辺りを見回した亜美に、厳しい現実が映る。
798Classical名無しさん:07/11/05 22:58 ID:b.9bxxpY
          
799とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 22:59 ID:axV6Nu6w
グレイソードがあった。ガルルキャノンがあった。
どちらも損傷が酷く……体は、そもそも無くなっていた。
「アグモン、ガブモンッ!」
思えば、あの二人の姿はこの両手にそっくりだった。
二度と物言わぬオメガモンの残骸に近づき、そこである物に気がついた。
「これって……?」
オメガモンの胴体があったであろう場所に、何かが輝いている。

トマトだった。
オメガモンの持ちものは燃えてしまったが、これだけは焼け焦げてもいない。
「残したのってトマトー!?こんなのじゃ戦えないじゃん!」
トマトが許されるのは、打ち切り漫画の主人公の名前までなんだよー
と、よくわからない事を思ってると、その隣で金色に輝く腕輪に気付く。

「あ、こっちだよね〜、オメガモンも人が悪いなぁ」
文字にも見える、細かい装飾が施された腕輪を拾う。
「わー、超イケてる腕輪だねー!」
早速腕に着けてみた。
気のせいか……オメガモンが近くに居るみたいな気がして、亜美の涙腺が緩む。
「う……な、泣かないから。……そうだ」
あの葉っぱのカエルはどうしたんだろうと、家の中に入る。

何も居なかった。
「あれ、これって……」
ディパックだけが放置されていた。亜美は少し考えて……
「何が入ってるのかな〜♪」
空けてみることにした。
入っていたのは、白菜と帽子と本。
「……みんな、食べ物が入ってるのかなぁ?」
でも、白菜は無いよねーと、白菜をとりあえず戻した。
800Classical名無しさん:07/11/05 23:00 ID:p99.6W7s
まそっぷ支援
801Classical名無しさん:07/11/05 23:00 ID:b.9bxxpY
        
802とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:01 ID:axV6Nu6w
本は「弾幕の作り方」という表紙。
パラパラとめくると、とてもわかりやすく弾幕の作り方が書いていた。
(でも、だんまくってなんだろ?ダンゼンマクハリ?)
略語だと考えたが、わからないので忘れることにした。
額にLと書いてる緑色の帽子を見る。一緒に説明書もついている。

「世界的に有名な兄を持つ弟の帽子。兄に比べて影が薄いから、被ると弱くなるよ」
読んで、亜美はなんだか悲しくなった。
「真美も、早く真美の名前で活躍させてあげればよかったな……」

真美は、亜美と入れ替わって仕事をするため、いつも「亜美」として仕事をしていた。
だから、真美の存在は事務所の人しか知らない。
いくら有名になっても、それは自分であって、真美ではなかった。
二人でデビューしなおすことになっていたのに、それももう、二度とできない。
弱くなるから、被られもしない帽子の持ち主が真美のように思えて……

亜美は、帽子を被ってしまった。
「わわっ?」
ぼわん、と体が煙に包まれた感覚。
それが収まると、亜美の服装が変わっていた。
「な、なにこれ?」
青のシャツに緑のオーバーオール。どうみても作業着だった。
「動きやすいけど……ちょっとダサすぎ〜」
帽子を脱げば戻るだろうと、帽子を取る。が……

「―――――」
絶句。帽子を取ったら裸になった。
もう一度被ると、またさっきの服装になった。
(だだだだだ、誰も見てないよね?)
辺りを見回し、誰もいないことを確認して―――
(ご、ごめんなさいー!)
帽子を被ったまま、家を飛び出した。
803Classical名無しさん:07/11/05 23:02 ID:p99.6W7s
ルイージ自重しろ
804Classical名無しさん:07/11/05 23:03 ID:b.9bxxpY
             
805とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:03 ID:axV6Nu6w
彼女は、自分の幸運を知らない。
その家のベッドの下で、フシギダネが眠っていたのだから。
もし、裸になった瞬間に大声を上げていたら……オメガモンの後を追っていたことだろう。

(万引き……アイドルはやっちゃ駄目だよねー……あれ?)
逃げるように家を飛び出た亜美は、異変に気が付いた。
「え、亜美……こんなに足速くないよー!?」
亜美は、自分が陸上選手以上に速く走っていることに気が付いた。
体が空気のように軽く感じる。
体当たりされた腹部の痛みも、気付けば気にならない。
「あれ、弱くなるんじゃなかったっけ?」
実は、これには二つの理由がある。

一つは、オメガモンが残した腕輪。
その名はホーリーリング。
オメガモンの肉体は、人々の希望や願いなどが集まって出来たもの。
肉体を形作っていた希望を、ホーリーリングに変化させたのだ。
実は両腕がアグモンとガブモンの変化した姿なのだが、制限により助からなかった。
オメガモンのホーリーリングは、究極体のデジモンすら
更なるパワーアップを可能とする力を秘めている。
それは、亜美の体の傷を、少しだけ癒していた。

そして、もう一つは……亜美の被る、ルイージの帽子。
これの能力である、弱くなるというのは、身体能力のことではない。
これを被ると身体能力は、ルイージと同じところまで引き上げられる。
逆に言えば、それ以上の超人が被れば、そこまで弱くなるのだが。
だが、この帽子の本当に恐ろしいところは、その呪い。
被ると、出番を失い何の活躍も出来なくなるという、極悪な呪い。

気付いたら死んでいるか、ゲームが終了している可能性すらある。
しかも、呪いのアイテムなので、外せない。
806とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:04 ID:axV6Nu6w
だが、それを打ち消したのはホーリーリング。
聖なる力の結晶であるホーリーリングは、呪いを完全に無効化していた。
だからこそ、亜美は帽子を取ることが出来たのだ。
本来、死んでも取れない帽子のため、服のことなんて考えていない。
これによって、基本能力ルイージという
マリオに匹敵する能力を得ることとなったのだ。

棒高跳びの選手より高く飛べて、着地しても痛くない。
オメガモンの腕に抱かれていた時、感じた風を、亜美はまた体感していた。
この帽子の説明書が嘘だったのか。
それとも、腕輪の力なのかはわからなかったが
これは、オメガモンのおかげなんだと、不思議と理解できていた。

(わー!足だけなら、オメガモンと……あ)
立ち止まって、もうオメガモンが見えない場所まで来ていたことに気が付く。
「オメガモン……ずるいよ」
自分への、最期の頼みを思い出す。
「オメガモンの友達に伝えるって……最後までこっちに来るなってことだよね」
もう、ずっとオメガモンには会わないと心に誓って、その姿を胸に刻む。
(どよよんとした顔は、亜美には似合わないよね……真美)

「亜美、さっきのところに戻るね。危ないかもしれないけど、亜美が悪かったんだもん」
さっきの魔法使いのコスプレイヤー……いや、オメガモンと同じで違うのかもしれないが
ともかく、思えばあの竜巻に巻き込まれたのを、怒っていたように思える。
「それに、おはぎが腐ってたのかもしれないよね〜」

それだったら、亜美だって怒る。
こんな場所に連れてこられて、ピリピリしてたんだ。
最初は話が出来たんだから、謝ったら許してくれると思う。
亜美は、走る。その速度は、TASやKASのそれと同じだった。
(オメガモン……亜美も、頑張って戦うからね!)
亜美は、本を片手に、元の場所へと―――
807Classical名無しさん:07/11/05 23:05 ID:p99.6W7s
ルイージマンションがあるさ
808Classical名無しさん:07/11/05 23:06 ID:b.9bxxpY
          
809とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:07 ID:axV6Nu6w
「あ」
「弾幕の作り方」まで持ってきたことに、このとき初めて気が付いた亜美だった。

【E-3 草原/一日目 昼】
【双海亜美@THE IDOLM@STER】
[状態]: 気にならない程度の腹部の痛み、健康、とかちシスターズ
[装備]:ホーリーリング@デジモンアドベンチャー、ルイージの帽子@スーパーマリオワールド、弾幕の作り方@東方project
[道具]:支給品一式、妖精の剣@ドラゴンクエストシリーズ、マキシムトマト@星のカービィ
[思考・状況]
1:亜美なりに戦ってみる。
2:魔理沙に謝りに戻る。
3:もう、泣かない。何があっても生きる。
4:オメガモンの仲間に、オメガモンの最後を伝える。
5:人は絶対に殺さない
6:ど、ドロボーしちゃったー!
※亜美はオメガモンのことをデジモンだと知りました。デジモンについては、不思議な動物くらいにしかわかりません。
※亜美はマキシムトマトをただの食料だと思っています。
※第一放送を聞き逃しました
※オメガモンの支給品一式と、ラーメン大は行方不明です。オメガモンごと消滅したかもしれません。

※ホーリーリング
オメガモンが最期に残した腕輪。
神聖デジモンが装備しており、これが無いと力が半減する。
オメガモンのホーリーリングは、皆の希望が詰まっている。
邪悪を制御する力、進化のエネルギー源など、様々な可能性を持つ。
亜美は人間なので進化しないが、傷の治りを促進させている模様。
邪悪な存在がつければ逆効果にしかならない。
呪いのアイテムなどの、悪影響下にある場合は外せない親切設計。
映画では、オメガブレードへと姿を変えたが、制限のため不可能と思われる。
810とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:08 ID:axV6Nu6w
※ルイージの帽子
ある意味最強の呪いが詰まった帽子。
被ると、活躍できなくなり、存在が空気同然になっていく。
もしかしたら死亡フラグも消し飛ぶが、それ以上に大事な何かも消し飛びかねない。
呪われているので外せない。
しかし、ホーリーリングの効力によって上記の呪いが無効化されている。
ホーリーリングをつけた人が外さない限り、転ぼうが何しようが外れない。
また、被ると身体能力と服装がルイージと同様になる。
これは呪いとは別で、必ず強制的に変更される。
どんな方法で取っても、服はなくなる。

フシギダネは、バタンという音に飛び起きた。
ドアが開いている。誰かいたのか?
「ダ……ダネエ!?」
まさか、と思いディパックを確認する。
「ダネ……」
ディパックの中身から、本と帽子が消えている。
帽子なんていらなかったが、弾幕の本を持っていかれてしまったのが残念だった。

(まあいいか、大体はわかったし……後は実戦で改良していけばいいだろ)
外を覗くと、やはりあの女がいなかった。
盗んでいったのはあいつだろう。
しかし、甘い奴だと思った。

(仲間殺した相手の道具だぜ?全部盗っていきゃいいのによ)
偽善者め、と吐き捨てた。
(まだフラフラするな。太陽の昇り具合からして、放送はまだか)
放送が終わったら、もう少しだけ休もう。
外に出て、やはり太陽が自分にとって一番の栄養だと思った。
だが、外で寝るのはあまりにも無防備で危険だ。
せめて、窓の側で休もうと、家の中へと戻っていった。
811Classical名無しさん:07/11/05 23:09 ID:p99.6W7s
ヒゲは生えたのか気になる男
ルイージ
812とかちシスターズ ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:10 ID:axV6Nu6w
【E-3 町・一軒家/一日目 昼】
【フシギダネ@ポケットモンスター】
[状態]:腹部に切り傷、疲労大
[装備]:バールのようなもの@現実
[道具]:支給品一式、白菜@テニミュ
[思考・状況]
1:放送後、また寝る。
2:出来うる限り参加者を殺し生き延びる
※TASが死んだと思ってます
※弾幕を開発中のようです
※本が無くても、コツを掴んだので開発は可能です。


オメガモンの残骸は、しばらくしてデータの粒子となって空を舞っていた。
そこに、猫背の猿が山の向こうから、空を妙な動きで「歩いて」きた。
交差する寸前、猿はこの世界から消えてなくなり……そこには何も残らなかった。
813Classical名無しさん:07/11/05 23:10 ID:aRasQqX.
とかち支援
814Classical名無しさん:07/11/05 23:11 ID:mCm7n.HQ
815 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:12 ID:axV6Nu6w
以上、投下終了です。
ヒゲは呪いが発動してると生えるんじゃないですか?と言ってみる。
色々どうぞー
816Classical名無しさん:07/11/05 23:15 ID:p99.6W7s
投下乙
ルイージは影が薄いが本気になれば結構強い
817Classical名無しさん:07/11/05 23:16 ID:aRasQqX.
投下乙
ヒゲの生えたとかちも嫌いじゃあないぜ
オメガモン退場は残念だったがそれ相応の置き土産を置いていったようだな

もしかするととかち、長く生き残りそうだな
818Classical名無しさん:07/11/05 23:17 ID:b.9bxxpY
乙。アイマスで一番シリアスなのがとかちとはw
ルイージのロケット頭突きとかも使えるのかね?
819Classical名無しさん:07/11/05 23:17 ID:LLSsRER.
投下乙!
つまり今のとかちはダンスイメージ大アップ中という事か<紳士のヒゲ装備
820Classical名無しさん:07/11/05 23:18 ID:Nk6.pj0g
乙。ルイージってマリオよりジャンプ力は高いんだっけ?
821Classical名無しさん:07/11/05 23:18 ID:3JKk9IvM
その状態欄は「スーパーとかちワールド」タグの画像を知らないと理解できないと思うがw
ヒゲは生えてるみたいだな
822Classical名無しさん:07/11/05 23:19 ID:ARny8QWA
>>818
逆にとかちのロケット頭突きみたい?
823Classical名無しさん:07/11/05 23:21 ID:p99.6W7s
ロケット頭突きが使えるほうが面白いが…
824Classical名無しさん:07/11/05 23:27 ID:FJY62Qi.
投下乙。
呪いってw
よくよく考えればルイージも一般人よりは遥かに強いんだよな。
強力な身体能力を手に入れたとかちだが、果たしてそれを制御できるのか。
825Classical名無しさん:07/11/05 23:30 ID:p99.6W7s
誰か掃除機をもってこい
たぶんクッパより強くなるから
826Classical名無しさん:07/11/05 23:33 ID:LLSsRER.
とかち:大切な人が次々と死んでいくけど諦めずに頑張る、ヒゲる
閣下:間違いを犯したけど皆を守る事を誓う、ブラボる
うっうー:母親を失うがお兄ちゃんを得る、えいえんに
真:同行者は死亡&マーダー化、現在裸でマーダーに拉致されている


真涙目wwww
827Classical名無しさん:07/11/05 23:35 ID:yAb.CktA
あれ、TASKASってマリオ準拠の能力だったよな。つまりは…
アイマス勢、らき☆すた勢と並んでズガン対象かと思いきや意外な活躍。
828Classical名無しさん:07/11/05 23:38 ID:p99.6W7s
ブラボるに吹いたwww
にしても真は報われないな…
仲間は死ぬわマーダー化するわ
全裸でつるぺたとガチホモに拉致されるわ
829Classical名無しさん:07/11/05 23:40 ID:ARny8QWA
まあ拳&頭がイっちゃってるKASと指が片方無いTASに比べたら………
830Classical名無しさん:07/11/05 23:43 ID:LLSsRER.
>>829
だが忘れてはいけない。
TASにはスピードと技術、そしてケラモンがいる事を。


KAS?シラネ
831Classical名無しさん:07/11/05 23:46 ID:cWK007Rg
投下乙!
さて、これでマリオ似が三人登場したわけだ。
最後まで生き残るのはだれだ?

>放送
概ね問題はないかと。
というか大分笑わせてもらった。自重しろピエモンw
でも、今まで黒幕の存在を匂わせる描写はほとんどなかったので、
仮に黒幕が存在しても、彼らは知らない可能性が高いんじゃないだろうか。
や、『ゆかりん』とダイレクトに書かずにぼかしたのはよかったけどさ。

それと、銀ねがのストーリーを見ながら思ったんだが、
マルクの目的のポップスターは、あくまでいたずらし放題にするための手段じゃね?
だから、バトルロワイアル自体が目的というふうに変えれるかも。
ノヴァはすでに、彼の制御下にあるみたいだしね。
832Classical名無しさん:07/11/05 23:50 ID:EGO3fdxQ
TASさんは未来すら読み切り利用する頭脳と欲しい道具を確実に引き当てる天運がある
KASはたまに確変する
833Classical名無しさん:07/11/05 23:52 ID:G46/cyeo
>>831 ボカした意味無くなるから書くなよww
834Classical名無しさん:07/11/05 23:53 ID:b.9bxxpY
ゆかりんって誰? ニコニコ運営?
835 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/05 23:58 ID:axV6Nu6w
ゆかりんが黒幕で決まってないと思うんだがー
まぁそれはともかく
スーパーとかちワールドタグってなんだこれwwww
ヒゲをつけるかは次の書き手に託したぜー!
836Classical名無しさん:07/11/06 00:10 ID:KjxD8PyE
>>834
おそらく田村ゆかりの事だろう。
なるほど般若パワーなら黒幕として相応しいはずだ。

>>833
ゆかりんと書くことによってボカされてるさ。
誰もエイトクラウドパープルとは言ってないしなw
837Classical名無しさん:07/11/06 00:13 ID:QyzvWjtY
ゆかりん=田村ゆかり=なのは=冥王

やはりそういう事か!
838Classical名無しさん:07/11/06 00:15 ID:.SV6sD7c
なのはは実は死んだと見せかけて生きていたということか
839Classical名無しさん:07/11/06 00:25 ID:of3wzaas
では死者スレにいるなのはさんは一体…?
まさか王様みたいなもう一人の人格、闇なのはさんでもくるとてもいうのか!?
840Classical名無しさん:07/11/06 00:35 ID:vK/zjqrg
俺の書き込みによって紛糾してる……と言えるのか?

qw氏はゆかりんが黒幕な案を持ってるが、そこをぼかして、
他のキャラが黒幕でもよいようにしている。と言いたかった。
誤解させたようなら済まない。
841Classical名無しさん:07/11/06 00:41 ID:.SV6sD7c
そういえば2%〜がこのロワに参戦していないことについて…
沙都子はなんとなくだが参戦しなくて分かるが、彼女は人気高いし参戦しないことがずっと疑問だった。
842Classical名無しさん:07/11/06 00:45 ID:Jk2ILPwE
他のロワでもひっぱりだこだし、2%自身の持ちネタが結構少ないのもある。
展開によっては羽入を出せるかな〜って企んでるよw
843Classical名無しさん:07/11/06 00:47 ID:of3wzaas
>>840
東方の方か
そのゆかりんだと動機がイマイチな気がする
何故、霊夢を危険にさらす真似をしたのか理由が分からないし
やっぱ八雲紫はロワの裏方の方で事件解決にむけてこそこそやるのが
マッチしている気がする

>>841
少しは関連MADがあるから出しても問題ないかもしれないが如何せん
早いもの勝ちだったから出る余裕がなかったんだろう
2ndの時がくるまで待つしかないな
844Classical名無しさん:07/11/06 00:47 ID:fJEpP6Ts
3333さんなら、上質なマーダーになりそうだ……とふと思った
845Classical名無しさん:07/11/06 00:47 ID:4mFXbqgw
知らないのか? なのはPROJECTは「なのは冥王計画」って書くんだぜ?
・・・・・・般若が黒幕でもいける気がしてきた
846Classical名無しさん:07/11/06 00:50 ID:q8slVTbY
>>843 まぁゆかゆかの場合の問題点はそこだよな。
 ……理由付けによってはいくらでも解消する方法はあるけどな。
 某ロワで既に裏方で解決側にいるからなー
847Classical名無しさん:07/11/06 00:51 ID:of3wzaas
そういや34さんなんかもみみみみは大変なものをにぱ〜☆って動画もあるし
まだ参加者として登場してないから使えそうだが……
ニコニコのキャラを優先するかひぐらしのキャラを優先するか……
まぁ、ひぐらしの方がロワ的にむいてるんだけどな
848Classical名無しさん:07/11/06 02:28 ID:0tsbJwW2
このロワだとパープルより田村の方が黒幕に向いている気がしてくる不思議
849Classical名無しさん:07/11/06 02:47 ID:Jk2ILPwE
そんな一発でわかるくらい知名度高いってわけじゃないキャラを黒幕にされても…
ググるかニコるかで書けるかもしれないけど、もうちょっと有名どころがいいな。
850Classical名無しさん:07/11/06 03:02 ID:KjxD8PyE
そうなるとひろゆきになるんだよなw
851Classical名無しさん:07/11/06 03:20 ID:hWn5Fb7A
みんなの考える具体的なところまでのバトルロワイアルの設定を
したらばにでもスレ立ててさらけ出すのもいいかも
それぞれの案の矛盾点、妥協点とかを指摘して、統合していく感じで
黒幕が決まらなくても、バトロワ目的とかは決まるかもしれないし
ネタバレになる、まとまるか不明など、色々問題もあるけどな
852Classical名無しさん:07/11/06 04:53 ID:fJEpP6Ts
>>850
なんかそれだと2chロワみたいな感じがするんだよなぁw
ニコニコ的に一番有名といえば……やっぱりFooさんか!? もしくはハマジ
853Classical名無しさん:07/11/06 05:06 ID:4mFXbqgw
能力制限下の参加者たちではピエモンにすら勝てない気がしてならない
優勝者を出す方向で書くのも嫌いじゃないから黒幕が強すぎたって別にいいけど

>851
他人の予定を含むネタバレを書き手が見るのは弊害だらけだからよせ
「あの人はこう書きたがってしなあ」で生死が分かれるのはリレー的によくない
854Classical名無しさん:07/11/06 08:49 ID:dFLkWd6M
千年リング有ったしバトルロワイアルをゲームとすれば遊☆戯☆王の大邪神の人もイケるぜ
855Classical名無しさん:07/11/06 11:57 ID:0tsbJwW2
どうでもいいが仮に阿部さんが優勝なり脱出なりした時を考えて
黒幕は男であって欲しいと切に願う
856Classical名無しさん:07/11/06 12:06 ID:dsle8GLw
黒幕?

某弟、緑の人に決まってるだろうが。
857Classical名無しさん:07/11/06 12:13 ID:QyzvWjtY
左上のアニメと右上のコメントが黒幕
858Classical名無しさん:07/11/06 12:17 ID:peCkKBzw
書き手の一人として聞くけど、黒幕いないと駄目か?
ピエモンとマルクで十分だと思うんだけどな。
859Classical名無しさん:07/11/06 13:07 ID:sFmhVL5g
いてもいなくてもいい。ロワをはじめた理由とか制限とか
キャラを集めた方法とかをしっかりと理由をつけられるなら
860Classical名無しさん:07/11/06 16:32 ID:Jk2ILPwE
顔芸ができて男で道化師でニコニコで有名で有名な奴がいいなぁ。
ケフカ? そんなに強くねーよw
861Classical名無しさん:07/11/06 17:11 ID:B0h2RoPs
もうアポカリモンで
862Classical名無しさん:07/11/06 17:37 ID:B0h2RoPs
今頃に始まってたら唯一のジャンプ作品参加してたかもしれんな……
支給品モアイとか。
863Classical名無しさん:07/11/06 18:41 ID:zfP2h6F2
黒幕は誰かを決めるより、放送できるようにすべきだと思う
つまり、黒幕の有無を書くのか。
いるなら、ピエモンとマルクのポジションはどうなるのか

マルクがギャラクティック・ノヴァを掌握している
ピエモンが、ホーリーエンジェモンの世界から抜け出したこと?
これだけで世界越えられるかよ、なんてのはどうにでもなると思う

最悪全部保留にするのも手だよ
864Classical名無しさん:07/11/06 18:45 ID:QyzvWjtY
全部保留でおk。
まだ慌てるような時間じゃない。
865 ◆qwglOGQwIk :07/11/06 18:49 ID:5KOVBfS2
自分の考えとしては>>859ですね。黒幕に関しては向こうに書いたので割愛させて頂きます。

とりあえず放送のほうは問題なさそうなので、そちらだけ投下ということでよろしいでしょうか?
866Classical名無しさん:07/11/06 19:06 ID:QyzvWjtY
>>865
いいと思う<投下
黒幕いるにしろいないにしろ、もっと後に決めてもいいんじゃないかね。
まだまだ序盤なんだし。
867 ◆qwglOGQwIk :07/11/06 19:08 ID:5KOVBfS2
では、放送の投下をします。
予約合戦に関しては、今日の22:00ぐらいでよろしいでしょうかね?
868第二回定時放送  ◆qwglOGQwIk :07/11/06 19:09 ID:5KOVBfS2
時計の針が重なる時間、陽光が真南に輝くその時。
会場を包んでいた闇は、もう物陰の片隅にある日陰としてしか存在できなかった。
燦々と輝く太陽が照らすその場所は、殺し合いという言葉が似つかわしくないほどに美しい光景を醸し出していた。
その太陽が輝く青空を覆い隠すようにして、道化師の男が中空に現れた。

『こんにちはみんな、元気に殺し合いをしているかな?』

第一声は、心底人を小馬鹿にした声から始まった。


――いきなり挨拶されても困るかな? マルクから聞かされているとは思うけど自己紹介しておくよ。
私の名前はピエモン、よく覚えておくといいよ。だって君らの中の一人はまた私達と会うんだからね。


――さて、それじゃ君らの知りたいことを教えてあげよう。
まずは禁止エリアかな? 一度しか言わないからよく覚えておくんだよ。

禁止エリアは十四時からB-1、十六時からC-1だよ。
もし間違えて入ってしまったら君らの首と胴は泣き別れになっちゃうからね。絶対入っちゃいけないよ。
もしこれから禁止エリアになる場所にいるなら、私は早めにそこから立ち去ることをお勧めしておくよ。


――それじゃ次は脱落者の発表だね。みんな心待ちにしてたかな?
こっちも一度しか言わないから、よく覚えておくんだよ。
もしかしたらお友達や大切な人が呼ばれるかもしれないから、注意して聞いておくんだよ。

869第二回定時放送  ◆qwglOGQwIk :07/11/06 19:10 ID:5KOVBfS2
それじゃ、哀れな脱落者の名前を読み上げようか――

高町なのは
鈴仙・優曇華院・イナバ
琴姫
福山芳樹
削除番長
永井けいこ
イチロー
暗黒長門
朝倉涼子
ピカチュウ
オメガモン
柊かがみ
永井浩二
サトシ

以上十四名が今回の脱落者だ。
大事な人やお友達の名前は無かったかい? 無かった子はなかなかラッキーだけど、早く見つけてあげないとと死んじゃうかもしれないよ?
逆に名前があった人は残念だね。でも大丈夫、このバトルロワイヤルに優勝すれば好きな願いを私達が叶えてあげるよ。
もちろん、君らの大切な人を生き返らせることだってできるよ。どうだい、少しはやる気が出てきたかな?
なかなかいいペースみたいだし、この調子で殺しあってくれると私は嬉しいかな。

――名残惜しいけど、君らとはこの辺でお別れだ。
それじゃあまた十二時間後、生きて私の話を聞いてくれることを祈るよ。
次の放送は六時間後だけど、その時担当するのはマルクだよ。
私に会いたい人は次の次まで頑張って生き残るんだよ。
じゃあね。また会えることを祈ってるよ。
870Classical名無しさん:07/11/06 19:10 ID:JpyBKarQ
 
871 ◆qwglOGQwIk :07/11/06 19:14 ID:5KOVBfS2
投下終了です。やっぱり宣言しておけば良かったか。
872Classical名無しさん:07/11/06 19:19 ID:B0h2RoPs
投下乙。
それでは……予約してもおk?
873Classical名無しさん:07/11/06 19:20 ID:QyzvWjtY
投下乙です。
それにしても十四人か、結構死んだなぁ。
874 ◆qwglOGQwIk :07/11/06 19:21 ID:5KOVBfS2
投下すぐ予約合戦だと今いない人が不利になるから、22:00ぐらいまでは待ったほうがいいと思うのです。
875Classical名無しさん:07/11/06 19:26 ID:.SV6sD7c
っく…予約合戦に勝てる気がしない
22:00はたぶんPCが死んでる
ケータイでやってみるか
876Classical名無しさん:07/11/06 19:38 ID:B0h2RoPs
予約合戦に参戦するつもりの輩ってどんだけおるのん
877Classical名無しさん:07/11/06 19:42 ID:hOPQ5HjM
一箇所に固まってる参加者が多いから、予約被りが心配だな……。
878Classical名無しさん:07/11/06 19:47 ID:.SV6sD7c
話し合いで決めると言うのはどうだ
879Classical名無しさん:07/11/06 19:47 ID:peCkKBzw
被ったら
譲り合うのが
ニコニコ道

アデュー
880Classical名無しさん:07/11/06 19:48 ID:QyzvWjtY
そこは早い者勝ちにしとかないと色々問題じゃね?<予約被り
それが一番公平でわかりやすい
881Classical名無しさん:07/11/06 19:51 ID:5KOVBfS2
【確定参加者・場所・時間別一覧表】

昼  A-5 大樹の中腹       ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
昼   B-1 雪原            クラモンA(ケラモン)
昼  B-2 橋の手前        阿部高和、伊吹萃香、ストーム1、スパイダーマン、ゴマモン(マリンデビモン)、菊地真
午前 B-5 森の境          ムスカ、エアーマン
昼  C-3 北西部・洞窟.      いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
昼  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
昼  C-3 山道手前         TASさん、クラモン(ケラモン)B
昼  D-4 草原            泉こなた、前原圭一、ピッピ
昼  D-1 城・城壁.         日吉若
昼  D-2 草原            YOKODUNA
昼  D-2 橋の向こう.       博麗霊夢、ヨッシー
昼  D-3 橋手前          高槻やよい、海馬瀬人
昼  D-3 花畑            KAS
午前 E-2 元・草原.         お覇王、霧雨魔理沙
昼  E-3 草原             双海亜美
昼  E-3 町・薬局内部.      八意永琳、古泉一樹
昼  E-3 町              キョンの妹、友人、竜宮レナ
昼  E-3 町・一軒家.        フシギダネ
昼  E-4 塔内部           ティアナ=ランスター
昼  E-4 塔内部           永井博之、外山恒一
午前 E-4 民家           水銀燈
882Classical名無しさん:07/11/06 19:53 ID:hOPQ5HjM
予約開始は22時からで確定?
883Classical名無しさん:07/11/06 19:55 ID:QyzvWjtY
>>882
でしょうよ。

それまでニコ動で暇でも潰してようぜ。
884Classical名無しさん:07/11/06 20:06 ID:.SV6sD7c
予約希望者はそれまで構想でも練るべし
885Classical名無しさん:07/11/06 20:38 ID:MgGTjFTk
支援
886Classical名無しさん:07/11/06 21:49 ID:.SV6sD7c
15分前にスタンバってみた俺自重
887Classical名無しさん:07/11/06 21:59 ID:QyzvWjtY
兄弟、予約の時間だぜ↓
888 ◆LXe12sNRSs :07/11/06 22:00 ID:cvkxlUGQ
フシギダネ予約します。
889 ◆KJJLTUDBrA :07/11/06 22:00 ID:vK/zjqrg
えーりんと古泉を予約。
890 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/06 22:00 ID:V4JJyS6s
圭一、こなた、ピッピ、水銀燈を予約
891 ◆OZbjG1JuJM :07/11/06 22:00 ID:7mmprJ.s
ゴマ、まこまこ、阿部さん、すいか、ストーム、マッ!予約します
892 ◆irB6rw04uk :07/11/06 22:01 ID:.SV6sD7c
死んだ…
キョンの妹、友人、竜宮レナ
よやくします。
ヤケジャコルぁ
893 ◆irB6rw04uk :07/11/06 22:04 ID:.SV6sD7c
永井博之、外山恒一
も追加予約
894Classical名無しさん:07/11/06 22:04 ID:of3wzaas
ああ、遅かった
やっぱとろとろやってたら先こされるわなぁ
後誰がいたっけ…
895 ◆irB6rw04uk :07/11/06 22:06 ID:.SV6sD7c
ニコニコ見てたのがあだになったよ…
後だれかとかぶってないかチェックしたのもダメだったか…
896Classical名無しさん:07/11/06 22:06 ID:QyzvWjtY
>>894
残りはこんなところだ兄弟

昼  A-5 大樹の中腹       ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
昼   B-1 雪原            クラモンA(ケラモン)
午前 B-5 森の境          ムスカ、エアーマン
昼  C-3 北西部・洞窟.      いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
昼  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
昼  C-3 山道手前         TASさん、クラモン(ケラモン)B
昼  D-1 城・城壁.         日吉若
昼  D-2 草原            YOKODUNA
昼  D-2 橋の向こう.       博麗霊夢、ヨッシー
昼  D-3 橋手前          高槻やよい、海馬瀬人
昼  D-3 花畑            KAS
午前 E-2 元・草原.         お覇王、霧雨魔理沙
昼  E-3 草原             双海亜美
昼  E-4 塔内部           ティアナ=ランスター
897Classical名無しさん:07/11/06 22:09 ID:MLa0sVZI
ニコ動見てたら熱中しすぎて時間忘れて予約しようと思ってたキャラとられた―――――!!!
898Classical名無しさん:07/11/06 22:10 ID:JpyBKarQ
予約状況
◆LXe12sNRSs:フシギダネ
◆KJJLTUDBrA:えーりん、古泉
◆CMd1jz6iP2:圭一、こなた、ピッピ、水銀燈
◆OZbjG1JuJM:ゴマ、まこまこ、阿部さん、すいか、ストーム、マッ!
◆irB6rw04uk:キョンの妹、友人、竜宮レナ、永井博之、外山恒一

そろそろ460KB?
899 ◆IU4EWEf33I :07/11/06 22:17 ID:MLa0sVZI
お覇王、霧雨魔理沙、双海亜美を予約
900Classical名無しさん:07/11/06 22:19 ID:of3wzaas
紙一重で……何か、何かキャラはないのか!
901Classical名無しさん:07/11/06 22:36 ID:peCkKBzw
ティアナが塔に取り残されてる件について
902Classical名無しさん:07/11/06 22:38 ID:0tsbJwW2
なんつーか、意外にも書き手に恵まれたロワだったのかココ?
903Classical名無しさん:07/11/06 22:44 ID:sFmhVL5g
勢いは稼働中のロワではトップクラス
904Classical名無しさん:07/11/06 22:48 ID:zNXxfuXU
皆がノリノリで書いているからなw
905 ◆2VgTRcP6n6 :07/11/06 22:57 ID:c/RJxDxw
ムスカ、エアーマン、いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィを予約。
906 ◆0RbUzIT0To :07/11/06 23:00 ID:QyzvWjtY
それでは自分も。
TASさん、クラモンB、KASを予約。
907Classical名無しさん:07/11/06 23:06 ID:KslsFiI2
予約状況

◆LXe12sNRSs:フシギダネ
◆KJJLTUDBrA:えーりん、古泉
◆CMd1jz6iP2:圭一、こなた、ピッピ、水銀燈
◆OZbjG1JuJM:ゴマ、まこまこ、阿部さん、すいか、ストーム、マッ!
◆irB6rw04uk:キョンの妹、友人、竜宮レナ、永井博之、外山恒一
◆IU4EWEf33I:お覇王、霧雨魔理沙、双海亜美
◆2VgTRcP6n6:ムスカ、エアーマン、いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
◆0RbUzIT0To:TASさん、クラモンB、KAS

未予約のキャラ

昼  A-5 大樹の中腹       ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
昼   B-1 雪原            クラモンA(ケラモン)
昼  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
昼  D-1 城・城壁.         日吉若
昼  D-2 草原            YOKODUNA
昼  D-2 橋の向こう.       博麗霊夢、ヨッシー
昼  D-3 橋手前          高槻やよい、海馬瀬人
昼  E-4 塔内部           ティアナ=ランスター



なんともう2/3のキャラが予約されてしまった!
908Classical名無しさん:07/11/06 23:17 ID:MLa0sVZI
なんだとっ!
ニコロワの書き手は化け物かっ!
909Classical名無しさん:07/11/06 23:39 ID:mWAjR7oU
大集団複数もなんのそのだな…と思いつつ
A−5の方々の取り残されっぷりは異常www
910 ◆irB6rw04uk :07/11/06 23:43 ID:.SV6sD7c
ティアを書くと俺は連続になってしまうからな…
自重するべきだったのかもしれないがもう遅い。
911Classical名無しさん:07/11/07 00:33 ID:iWGZRhgw
質問なんだけどHA☆GAの死体ってどうなってたっけ
誰かが発見したような気もするけど、首輪とかとってたっけ
912Classical名無しさん:07/11/07 00:34 ID:3VNyjei6
>>911
外山とレナが見つけたはずだけど、埋葬とかはされてないはず。
913Classical名無しさん:07/11/07 00:35 ID:3VNyjei6
あと支給品も残ってるかもしれんね。
914Classical名無しさん:07/11/07 00:37 ID:MKZN0m0Q
まだ一つしか使われてないから最高で2つあるのか…
でも剣を使ったところを見ると銃は無かったんだろうな
915 ◆BRxsUzTn5A :07/11/07 00:48 ID:iWGZRhgw
なるほど、おぼろげだが構想が浮かんできた

カイバーマン、やよい予約してみる
916Classical名無しさん:07/11/07 01:11 ID:MKZN0m0Q
予約状況

◆LXe12sNRSs:フシギダネ
◆KJJLTUDBrA:えーりん、古泉
◆CMd1jz6iP2:圭一、こなた、ピッピ、水銀燈
◆OZbjG1JuJM:ゴマ、まこまこ、阿部さん、すいか、ストーム、マッ!
◆irB6rw04uk:キョンの妹、友人、竜宮レナ、永井博之、外山恒一
◆IU4EWEf33I:お覇王、霧雨魔理沙、双海亜美
◆2VgTRcP6n6:ムスカ、エアーマン、いさじ、柊つかさ、天海春香、園崎魅音、谷口、カービィ
◆0RbUzIT0To:TASさん、クラモンB、KAS
◆BRxsUzTn5A:カイバーマン、やよい

昼  A-5 大樹の中腹 ニート、富竹ジロウ、涼宮ハルヒ、ロールちゃん、ロックマン、武藤遊戯(闇遊戯)
昼   B-1 雪原            クラモンA(ケラモン)
昼  C-3 山道            矢部野彦麿、アリス・マーガトロイド、(アサクーラ)
昼  D-1 城・城壁.         日吉若
昼  D-2 草原            YOKODUNA
昼  D-2 橋の向こう.       博麗霊夢、ヨッシー
昼  D-3 橋手前          高槻やよい、海馬瀬人
昼  E-4 塔内部           ティアナ=ランスター
917Classical名無しさん:07/11/07 01:17 ID:MKZN0m0Q
ちなみにまだ予約していない書き手
◆qwglOGQwIk   ◆lbhhgwAtQE
◆wC9C3Zbq2k   ◆Dx4H1/XR2o
◆XuryVJUQ9Y   ◆mOSbCFXXGI
◆LMjDxvHLHo   ◆aR.LrJ7HMw
◆CUG3z3uZ1o   ◆tGnurJkvOw
◆iZaN.t/1n.   ◆2kGkudiwr6
◆qRv35OWHJE   ◆Tfy/qV7Kts
◆7d53oKGJP2
918 ◆CMd1jz6iP2 :07/11/07 01:19 ID:tronf66I
>>910
何度か連続やっちゃってるみたいなので、胸にグサッと来ます
そういえば、ミスを見つけました。
外山さんが、水銀燈の腕拾ってるのに、道具欄にありませんでした。
道具かといえば微妙なので、忘れてました。

あと、奇跡の価値はの修正案は没ってことでいいんでしょうか?
919Classical名無しさん:07/11/07 07:11 ID:Tj2yMgDs
>>913
HA☆GAの支給品はえーりんにルートされたんじゃね?
920Classical名無しさん:07/11/07 09:15 ID:Ty8UfWrQ
ところでwikiにTASさんのキャラ紹介が書かれるのは何時ごろになりそうだい・・・・
921Classical名無しさん:07/11/07 11:54 ID:3VNyjei6
>>919
えーりんの状態欄が支給品一式×2とかになってない辺りルートされてないかも。

>>920
既に書かれているじゃないか。
922Classical名無しさん:07/11/07 12:19 ID:0qLDkAr6
予約合戦があったということは投下合戦があるのか…
楽しみだ
923 ◆7d53oKGJP2 :07/11/07 17:38 ID:Ngfus74I
>>917
ひぃ!? わかりました、何か考えます…
でも未予約組で完全に知識あるのってクラモンとピヨシしかいないんです。
連続を自重すべきだとしたらピヨシだけですが、ピヨシ現在動けない\(^o^)/
924 ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:42 ID:3VNyjei6
TAS、KAS、クラモンBが出来たので投下します。
925対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:44 ID:3VNyjei6
山道の手前、隠れるようにして座り込んでいるTASは息を殺して二回目の放送を聴いていた。
死者の名前や主催者の挑発はどうでもいいが、今までの間で死んだ人数と禁止エリアだけは知っておかなければならない。
特に後者に関しては重要だ。
最速クリアを目指す余りに禁止エリアに侵入してしまって首輪を破壊され、ゲームオーバー……。
などという事になってしまっては目も当てられない。

「しかし、その心配はあまり無さそうだな」

禁止エリアに指定されたのは何れも端のエリアのみ。
特にC-1など辺境地で訪れる可能性も殆ど無い場所だろう。
それよりも今TASが気にしている事は死者の数がこれで合計二十四人になった事だ。
十二時間で二十四人という事は一時間で二人が死んでいる計算になる。
そうなれば単純計算で全ての参加者を殺戮するまで合計でかかる時間は三十五時間だ。
一日と半日、それはTASにとってあまりにも遅すぎる記録。

「俺はこの半日で二人の参加者を殺した。
 俺と同じようにこのゲーム本来の目的を果たしている奴が俺と同じようなペースで殺しているとしたらその数は平均して十二人……。
 その内、殺された者がいる事を考慮すると……」

全体の大体七分の五が死滅しているのだから、単純計算で現在残っているのは八・九人といったところだろう。
現段階での生存者の約六分の一がゲームに乗っている計算だ。
だが、ここまでTASが出会った人物達の中には一人しか殺戮者と思わしき人物?というか生物はいない。

「となると……町以外の場所で活動でもしているか?」

TASは基本的に町の周辺で行動をしていた。
その中で出会った類人猿とそれを庇った女、圭一と名乗っていた男達、巫女服を着た女達。
何れもこのゲームの本来の目的を完遂しようとはせずに抗おうとしている者達ばかり。
だとすれば結論は唯一つ、他の場所にいる可能性しかない。
926対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:46 ID:3VNyjei6
「しかし、そうすると厄介だ……」

町が危険地帯ではないのだとすれば、そこに集まった抗う参加者は合流して更に戦力を強大なものにするだろう。
一般人が幾ら集まろうとTASにとっては烏合の衆だが、この世界には不思議なアイテムがある。
もし奴らが強力なアイテムを引き当てていたとしたならば思わぬ痛手を受けないとも限らない。

「…………」

TASは考える、何か打開案は無いだろうかと。
勘違いしている人もいるかもしれないがTASはただ単に突っ込むだけのどこぞのカスとは違う。
掻き集めた情報と己の持つ知識、綿密に練られた計画と類稀なる強運。
そして、それらを実行する事の出来る速さと技術を持つからこそ数多の人に神格化され評価されているのだ。
考える事数秒、TASの頭脳に電撃が走る。

「……いっそ、集めるか」

町にこのゲームをクリアする気のない人間を集めるだけ集め、そこを一斉に襲撃する。
相手が大集団である以上そこには最早一般人だけではなく実力者もいるかもしれない。
だが、例え実力者だろうと一般人を庇いながら戦うのでは本来の力が発揮出来ないだろう。
更に言えば、相手が大集団であればあるほど奇襲された時のダメージは大きい。

本来なら十人・二十人と集まられてはTAS一人ではどうしようもないかもしれない。
しかし、今はこの計画を実行する手段がある。

「頼りにしているぞ、クラゲ」
「ケラケラケラケラ」

何が可笑しいのか笑いながら辺りを徘徊していたケラモンに目線をやりながらTASは言う。
先ほどの放送では参加者の追加などという発言は無かったし、名簿にも誰かの名前が加わるという事もなかった。
首輪もしていない事だしケラモンは参加者ではないという考えがより一層堅くなる。
927対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:47 ID:3VNyjei6
「確か、バグを見つけると言っていたなあの男は」

己の二番煎じ、紛い物であろう男の姿を思い出して顔に笑みを浮かべる。
ゲームの最速クリアにバグが必要なのは認めよう。
だがバグにも種類は数々ある。
ワープをするもの、壁を擦り抜けるもの、敵を一瞬で葬るもの……挙げていけばキリがない。

だからこそ、バグを見つけるだけでは意味はまるで無い。
壁を擦り抜けはしたものののその先が何も無い空間であり、ゲームオーバーになってはむしろ大幅なマイナスだ。
バグの中から使えるものを選び、行使するからこそ真のゲーマーである。
使えるバグ――即ち、今TASの目の前で跳ねているケラモン。
このゲームにおける基本設定が首輪をつけた参加者同士による戦いである以上、
参加者ではないのに命を持ち自律稼動するこの生物は間違いなくこのゲームのバグそのものである。
これを利用せず、何を利用しろというのか。

拳を交え、骨をひび割れさせた事は評価してもいいかもしれない。
だが、それだけでは真のゲーマーなどとは呼べない。
少なくとも何の目的も無くバグを探すと言っている奴の現状では。
あのKASは所詮TASの紛い物、決して超える事も出来ない落ちこぼれのゲーマーだ。

ふと、ケラモンに再び目を向ける。

「……また増えたのか」
「ケラケラケラケラ」

四匹となってこちらを見ているケラモンに向かってそう呟く。
一緒にいて判明した事だがこの生物は一定の時間置きに増殖をする特性を持っているらしい。
しかもそれでいて実力は変化せず、丸っきり同じものがそこに誕生するのである。
仮にこの生物が参加者だったならばそれは脅威以外の何物でもないのだが、参加者でない今それはTASにとってこの上ない幸運である。
十二分な力を持ち、徒党を組み、たとえ殺され数が減ろうと一匹でも残っていればそこから再び増やせる。
正しく理想的な『仲間』ではないか。
928対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:48 ID:3VNyjei6
「ケラケラケラケラ」
「ああ、わかっている……そろそろ行くか」

立ち上がり、四匹の仲間を引き連れてTASは歩く。
休息という名の強制イベントを終え、TASは既にその心身疲労を回復させていた。
己が負けたのは実力のせいでもなければ、運に見放されたせいでもない。
強い仲間もいなければ、武器もなかったからだと結論付けたのだ。
幾らTASとはいえ上空からコトン、右からノコノコの蹴った甲羅、左からキラー、下からバブルが来て周りがブロックで囲まれていては対処の仕様が無い。
いわゆるフルボッコ、tktkしてしまうに決まっている。

だが、今は違う。
コトンの進む道を止め、甲羅を跳ね返せるであろう壁――ケラモンがいる。
そうなれば後はお家芸、スピンジャンプでキラーを踏み潰すと同時にボブルをやり過ごせばいい。

「ケラケラケラケラ」
「まずは山頂に行く、その後橋へ向かうぞ」

これからどうするのか聞いてきたケラモンにそう返す。
TASの計画はこうだ、まずは山頂に行きそこから周囲を見回して状況を把握する。
攻略にまず必要なものは情報、どのような人物がどこにいるのかわかればこれからの最速クリアも格段にやりやすくなる。
そうして情報を手に入れた後向かうのはB-1方面へと向かう為の橋。
何故わざわざ禁止エリアとなる場所に向かうのか……答えは決まっている。
その禁止エリアにいたであろう参加者と接触する為だ。

B-1が禁止エリアとなればそこにいる参加者はそこから逃れるだろう。
そして、その逃げる先は間違いなく全体のフィールドの右側になるはずだ。
B-1が封鎖された以上、次にA-2やB-2が禁止エリアとされた場合左上の雪原にいる者は隔離されてしまう事になる。
そうなれば動く事はおろか、自分のいる場所が禁止エリアに指定されてしまうってはゲームオーバーになってしまう。
だからこそ、普通の人間ならば右側に逃げてくるだろう。
929対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:49 ID:3VNyjei6
橋の所で陣取っていれば、向こうから自ずと飛び込んできてくれる。
後は相手がどのような立ち振る舞いをするかによって対応すればいい。

殺戮者ならば出来れば事を構えたくは無い、最速でクリアをする以上他の者にも頑張ってもらわなければ困るからだ。
それ以外の者……つまり脱出などというふざけた事をのたまっている者達に関しては二通りの対処をする。
もしもその者が単独行動をしていれば問答無用で殺し、武器を奪わせてもらう。
だが、団体で……しかもかなりの実力者と行動を共にしていた場合はこの限りではない。
町に向かってもらい、そこで他の者と合流してもらい、一網打尽にする。
或いは青い髪の少女達や類人猿を殺戮者と言い、同士討ちしてもらうのもいいかもしれない。

歩き出す事数分。
山道の脇、絶壁とも言うべきその断面を前にしてTASは立ち尽くす。
ケラモンはその様子を不思議そうに、しかしケラケラと笑いながら見ていたが急にTASに抱え込まれて笑い声を一斉に止めた。
何のつもりだろうか、まさかこのままこの場所で殺す気か。
そう考えているケラモンに対し、TASは静かに言葉をかける。

「ここを真っ直ぐに上ればすぐに頂上だ……お前達、空は飛べるか?」

首を振るケラモン。ジャンプ力には自信はあるものの、この巨大な山を跳び越せるほどのものでは到底ない。
もしもケラモンに空を飛ぶ能力を求めているのだとすれば見当外れなのだが……TASはそういうつもりではないらしい。

「空は飛べずとも、壁を登るのは可能だ……このようにな」

ケラモンを抱えたまま跳躍し、山に向かっていくTAS。
そのジャンプ力は確かに大したものだが、矢張り巨大な山を跳び越せるようなものではない。
何を考えているのか、ケラモンがそう思った瞬間TASは山に張り付き……そして、再び跳んだ。
930Classical名無しさん:07/11/07 20:51 ID:iG2VDWek
 
931Classical名無しさん:07/11/07 20:52 ID:iWGZRhgw

932対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:53 ID:3VNyjei6
『壁蹴り』

本来それは未来のレプリロイドしか扱えないはずの技。
例え身体能力が髭の配管工と同等のTASといえど出来るものではない、が……TASはその技を行使した。
熟練した技とタイミングを見計らい跳ぶ事により出来た、TASのみに許された神業である。
強制スクロールの面において、落ちたと見せかけて壁を蹴って舞い踊るその姿。
それは数々の人を魅了し、羨望の眼差しをTASに向けるのだ。
事実、ケラモンも再び笑い声を上げて喜んでいる。

ケラモンは考えていた、先ほどの放送で聞いた内容……オメガモンが死亡した事についてだ。
オメガモンに復讐する事が目的だった以上、この先の行動方針に疑問を持っていた。
だが、今のTASの行動を見て当面の間はこいつについていこうと思う。
理由は勿論、もっともっと、計り知れない面白いものが見れそうだから。
そんな単純な理由。
933Classical名無しさん:07/11/07 20:54 ID:iWGZRhgw
支援
934対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:54 ID:3VNyjei6
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

TASが山を登り始めていたその頃、一文字違いの彼は……。

「イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイヤッファァァァァァァァ!!」

やたらとテンションが上がっていた。

「おのれ! もう既に沢山の人が死んじゃってるじゃまいかリオデジャネイロ!
 畜生、TASみたいにゲームを妨害する敵がいっぱいいるんだな!!」

走りながら放送を聞いていた彼は怒りを募らせつつ、無駄な動きを繰り返して走りに走る。
KASにとってこのゲームのクリア方法とはボス――即ち、マルクとピエモンを倒す事のみ。
今はその為に必要なアイテムを入手し、条件を揃えて秘密の扉を解く謎解きの段階だ。
だが、KASは謎解きをするつもりなど全く無い。
KASに考えろというのが無理な話、考えるよりも先に体を動かす。
それこそがKASの真骨頂。

「とっととバグ見つけて裏技街道まっしぐらららい! そしてTASより速くゲームをクアリア!
 その溜めにもスピードあっぷっぷ! ぶーーーーーーーーーーーーーーん!!」

そう言い、両腕を広げて更に速度を増すKAS。
花畑を駆け抜けるKASの姿は最早常人では見て取れない程だ。
その速度、そして覚悟、それを見れば何故かこの男ならやってくれそうだと思ってしまうかもしれない。
馬鹿にしてはよくやってるじゃないか、と思わず褒めたくなってしまうかもしれない。

だが、忘れてはいけない。

彼の名はKAS。
褒められる事が、死亡フラグに直結する男。

「アッ―――!?」
935Classical名無しさん:07/11/07 20:55 ID:iG2VDWek
  
936対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:56 ID:3VNyjei6
突然絶叫が花畑に響き渡るが、周りに人はいない為にその男の存在には誰も気付かない。
それは彼にとって幸運だったのか不幸だったのか。
わからないが、絶叫を上げた男はその原因となったとある『花』の上で点滅していた。
そして、再び叫ぶ。

「何でこんな所にブラックパックンがあるんだーーーーー!!!」

その花の名はブラックパックン。
KASの、友人の、そして勿論TASにとっても天敵であるはずの無敵の花。
触れるだけで体力を奪い、場合によっては死を齎すもの。
それが大群となって花畑の一面を覆っている。
元気が有り余りすぎて走り続けたKASはうっかりその上に乗ってしまい、大きなダメージを受けたのだ。

「このままじゃ俺はすぐさまtktk! それは困った問題大問題だからいざ逃げる!」

点滅している間の無敵時間を利用し、KASは走りに走る。
元々強引さに定評のあるKAS、無敵時間を利用した攻略など朝飯前。
なんとか点滅が終わる前にブラックパックン地帯を抜け出して一息つく。
だが、そのダメージは余りに大きすぎる。
肉体が欠損しただとか、精神的な疲労をしたなんてものじゃない。

「……ちっちゃくなっちゃった!」

等身は半分になり、目線が酷く低くなっている。
先ほどまでは胴体のあたりまであったはずのブラックパックンも今では己の体と殆ど同じ高さだ。
俗にチビマリオと呼ばれるこの形態。
もう一度ブラックパックンに触れたり、甲羅の一撃を食らえばすぐさま昇天してしまうとても危険な形態である。
937対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:57 ID:3VNyjei6
普通の人間ならばそんな形態になってしまった場合すぐさま花畑から逃げるだろう。
ブラックパックンにもう一度触れれば即死なのだから当然だ。
だが、KASは普通ではない。
何を考えたのかブラックパックンに触れるか触れないかギリギリの所まで歩んでいき、ジャンプをして上からブラックパックンの様子を見ている。

先ほど走っている最中、KASはあるものを見た。
それはブラックパックンの生えている間と間の隙間にあった、何か違和感を感じるもの。

普通花が咲いている間には土か草が視界に入るはずである。
しかし、先ほど見たのは全く違うものだった。
これは、明らかにおかしい。
実際にジャンプしながら見てみると、確かに草でも土でもない何かが微かに見える。
それが何かはわからないものの、これは大発見に違いない。

「俺の勘が冴え渡りんぐ! このブラックパックンの下に何かあるぞ!!」

バグか!? バグなのか!? と興奮しながらスピンジャンプで喜びを表現する。
まさしく怪我の孔明、じゃなくて功名。
バグを探し始めて約半日、ようやく初期目的を達成したのだ。

だが……。

「バグ見つかってもブラックパックンいるんじゃ意味ないっちんぐ! 畜生!!」

問題はそこだ、ブラックパックンがいるのではバグが使用出来ない。
ヨッシーを使って上を渡る事は出来ても下には行けないし、食べられない。
炎による焼き払いもマントによる斬撃も意味は為さず、正に攻守完璧の無敵の花。
付け入る隙など無い。
目の前にバグが見えているというのに手にする事が出来ないのだ。
938Classical名無しさん:07/11/07 20:57 ID:iWGZRhgw
 
939Classical名無しさん:07/11/07 20:58 ID:iG2VDWek
 
940対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 20:58 ID:3VNyjei6
しかし、それでもKASは立ち上がった。
これがもしKASでなければ対処法など思い浮かばずに諦めていたかもしれない。
だが、KASは知っている。例え馬鹿だったとしてもそれだけは覚えている。
何度も自分を死においやったこの花の唯一にして最大の弱点。

「倒せないなら……コインに変えればいいじゃない!」

Pスイッチ。
本来ならばプンプンブロックをコインに、コインをプンプンブロックに変える魔法のアイテム。
だが、その亜種である銀色のPスイッチはそれら以外の効果を持ち合わせている。
それは、敵を銀色のコインに変えるというもの。
無論、それはブラックパックンとて例外ではない。

「うおおおおおおおおお!! なるほど、まさかここでPスイッチを持ってくるとは思わなかった!
 つまり謎解きはこれで終わり、後はアテイムを持ってここに集合という事だな!!」

全く謎解きなどせず、ごり押しでたまたま発見したのだがそんな事実は無視してKASは絶叫し、走る。
むしろ今まで謎解きなどせず常にごり押しで生きてきたのだから仕方が無いといえば仕方が無い。
体は縮んだもののその速さは全く変わらず、むしろ更にテンションが上がって速度が増しているように感じる。

「待っていろTAS!絶対お前よりも先にバグを見つけて最速クリア!
 お前が神なら俺はおんどぅるんでぃすか〜になる!!」

言葉の意味はわからないが、凄い自信でKASは走る。
941Classical名無しさん:07/11/07 20:59 ID:iG2VDWek
  
942Classical名無しさん:07/11/07 21:00 ID:iWGZRhgw
スイッチ持ってた奴いたっけ支援
943対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 21:00 ID:3VNyjei6
TASはゲームをクリアすべく参加者を殺す事にし、KASはゲームをクリアすべく主催者のいる場所へ行く為の手段を模索した。
TASは己が最速である事に執着し、KASはそのTASよりも難易度高い神である事に執着した。
TASは参加者を殺す為に仲間を得、KASは手段を見つけてその障害を排除する事の出来る道具を探した。
TASは情報を得る為に上へと向かい、KASは黒い花の下にあるものの正体を突き止める為に奔走した。

身体能力的にはほぼ同等。
外見だってそっくりで一見しただけでは見分けがつかないが、二人はその性格も志も何もかもが対照的。
しかし、たった一つだけ同じものがある。

それは、最速クリアを目指しているという事。

熟練した技を持ち、使える仲間を持つTASが勝つのか。
惚けてはいるが、求めていたものをようやく見つけたKASが勝つのか。
それとも、二人以外の者が勝利を横取りするのか。

疑問を残したまま、時間は流れていく。
944対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 21:01 ID:3VNyjei6
【B-3 山・断崖/一日目・日中】
【TASさん@TAS動画シリーズ】
[状態]:疲労困憊(若干回復)、右手親指以外欠損、左拳骨にヒビ
[装備]:五寸釘数本@現実(ポケットの中に入っています)
[道具]:指4本
[思考・状況]
1:生きて、ケラモンとの連携で最速を目指す。
2:ゲームに乗っていない集団の人間を町に集め、ケラモンとの連携で奇襲し一網打尽。
機会があれば乗っていない人間を騙して町の人間と同士討ちさせる事も。
3:ゲームに乗っていない単独の人間は殺し、武器を貰う。
4:ゲームに乗っている人間とはなるべく戦いたくない。
5:武器の調達。
6:殺戮ゲームの最速クリア。
※KASのことを、自分の二番煎じ、偽者だと思っています。

【クラモン(ケラモン)B】
[状態]:軽傷 現在4体
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:TASについてく
2:とにかく数で勝負
3:TASを利用してうまく遊びたい
4:イタズラしたい
945Classical名無しさん:07/11/07 21:01 ID:iG2VDWek
 
946対照k ◆0RbUzIT0To :07/11/07 21:02 ID:3VNyjei6
【D-3 花畑/一日目・日中】
【KAS@KAS動画】
[状態]:チビマリオ、右拳骨にヒビ、お尻に火傷、超ハイテンション
[装備]:スパイダーブレスレット@東映版スパイダーマン
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1.TASの最速クリアより、俺がバグを探すほうが先だ!
2.銀のPスイッチを見つけてブラックパックンをコインにし、ブラックパックンの下に何があるのか調べる。
3.今度はTASにもケラケラにも負けない。
4.カイバーやレムー達みたいな仲間キャラがいればいーなー
5.城が駄目だったので、他の方法でボスへの最短ルートを探す
6.そしてボス撃破してTASより難易度究極KASだって事を教えてやる
※危険人物についてくらいは聞いていました。
※チビマリオ状態ですがマント、フラワー、キノコの何れかを手に入れれば元の大きさに戻ります。

※ブラックパックン@スーパーマリオワールド
ご存知tktk動画の常連殺し屋。
チビマリオ形態では触れるだけで死亡、スーパーマリオでも体が縮んでしまう。
ファイアーボールもマントも効かず倒す事が出来ないトラップだが、唯一銀色のPスイッチの効果でコインに変えられてしまう。
他の攻撃でどうなるかは不明。
ヨッシーのように堅い足の裏を持っているなら乗ってもダメージを受ける事が無い。

※D-3花畑の一角にブラックパックンの密集地があります。
ブラックパックンに守られるようにして地面に何かがあるようですが、それが何かは不明です。
947Classical名無しさん:07/11/07 21:02 ID:2SRGiuEk
 
948 ◆0RbUzIT0To :07/11/07 21:03 ID:3VNyjei6
これにて投下終了です、規制かかってました。支援感謝です。
最初はタイトルを『対照t/k』にしようかと思ったんだけど最近/ばっか使ってるから自重してみた。
>>942
多分いないはず。
見つからなかったとしても、それはそれでパロロワらしいと思うのです。
949Classical名無しさん:07/11/07 21:07 ID:iWGZRhgw
投下乙
KASのハイテンションぷりは異常w
まぁ、スイッチはなくてもどっかの施設内にちょこんと置いてあってもいいかもしれんな

そしてTASも最速クリアを目指しているようだがケラモンがデスノのリュークポジションに
なっているような気がする
TASがどうしようもないピンチにならんことを祈るぜ
950 ◆0RbUzIT0To :07/11/07 21:08 ID:3VNyjei6
投下した後に気付いたorz

>>944のTASさんのステータスを以下のように修正です。
【B-3 山・断崖/一日目・日中】
【TASさん@TAS動画シリーズ】
[状態]:疲労困憊(若干回復)、右手親指以外欠損、左拳骨にヒビ
[装備]:五寸釘数本@現実(ポケットの中に入っています)
[道具]:指4本
[思考・状況]
1:生きて、ケラモンとの連携で最速を目指す。
2:山頂で辺りの様子を探った後、B-2の橋に行き逃げてくる参加者に対処する。
3:ゲームに乗っていない集団の人間を町に集め、ケラモンとの連携で奇襲し一網打尽。
機会があれば乗っていない人間を騙して町の人間と同士討ちさせる事も。
4:ゲームに乗っていない単独の人間は殺し、武器を貰う。
5:ゲームに乗っている人間とはなるべく戦いたくない。
6:武器の調達。
7:殺戮ゲームの最速クリア。
※KASのことを、自分の二番煎じ、偽者だと思っています。
951Classical名無しさん:07/11/07 21:19 ID:3VNyjei6
と、もう950ですね。
次スレ立ててきます。
952Classical名無しさん:07/11/07 21:34 ID:3VNyjei6
953Classical名無しさん:07/11/07 21:35 ID:iWGZRhgw
乙!
あとはSSの一つくらいは投下できそうかな?
954Classical名無しさん:07/11/07 21:49 ID:IETb2jtE
感想レスもあるんだし残り14KB以内じゃきついでしょ。移行移行
955Classical名無しさん:07/11/07 22:29 ID:AvM9f82w
投下乙!
KAS死んだかと思ったじゃないかww
彼ほど、うっかり死が似合う奴もいないからな。

スイッチはあってもなくてもいいよな。
コイン化しなくても、突破できないわけじゃないし。
956Classical名無しさん:07/11/07 23:11 ID:MKZN0m0Q
投下乙
KAS氏は大きくなるのか…
たぶん某毒キノコが無くてもセーブしたら大きくなっているだろう
957Classical名無しさん:07/11/08 00:37 ID:N6FEPGCk
もう次スレ移行したし、こっちはオススメ動画とかで埋めとくかな
http://www.nicovideo.jp/watch/sm951898
1000埋めまで全速前進DA-----☆
958Classical名無しさん:07/11/08 00:40 ID:52Zlqxys
何となく東方系

だんご大結界
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1415589

東方ファンタCM
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1092055

東方発情祭
http://www.nicovideo.jp/watch/sm291958

……ロワ面子あまり出て無くてもいいよね?
959Classical名無しさん:07/11/08 00:47 ID:HKqPHKcw
じゃあ、東方最強の電波を。

ゆかりんファンタジア☆カオスフル
ttp://nicovideo.jp/watch/sm477854
960Classical名無しさん:07/11/08 00:49 ID:4DBSCrvM
>>959
罪袋を参加者として出そうかと思ってた時期が俺にもありました
961Classical名無しさん:07/11/08 00:50 ID:hUlJM6Qw
今宵諸君を誘うは紳士の社交場。
リピートで何度も聞かないと満足できないようになれば君も俺と同志だ!

アイドルマスター 「ロリトリオ Megamix」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1251465

アイドルマスター 「I want とかち Hijack Remix」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1387674
962Classical名無しさん:07/11/08 01:04 ID:TO.LUxqY
アイマス系のキャラ設定補完。


ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm304844
亜美
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm594217
963Classical名無しさん:07/11/08 02:40 ID:77Bqw2K2
地味にニコニコRPG動画も、いい感じにキャラ把握に向いてる気がする。
彦麿やらトミーやらマリアリやら遊戯やら社長やらが出てくるし
964Classical名無しさん:07/11/08 09:42 ID:7IjitRMQ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/fz5690433

ヴァ"ーン"! ヴ"ァ"ーン"!
ガメ"ヴァメヴァァー!!
965Classical名無しさん:07/11/08 19:45 ID:SJXMHKWQ
歌だけじゃないいさじ兄貴
http://www.nicovideo.jp/watch/sm662651
966Classical名無しさん:07/11/08 21:26 ID:UHzl8AAg
多分ハルヒたちの同窓会の二次会はこんな感じ↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm106710
967Classical名無しさん:07/11/08 22:29 ID:OhCsDr86
閣下三国志や劉度シリーズも悪くないと思うんだ。
968Classical名無しさん:07/11/08 23:08 ID:hUlJM6Qw
>>967
連れてきましたぞ!

アカイナン、夜を往く
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1397060
969Classical名無しさん:07/11/08 23:16 ID:OhCsDr86
>>968
ごくろう
つおにぎり
970Classical名無しさん:07/11/08 23:35 ID:77Bqw2K2
今更ながら、GTASAのCJなんかもロワに参加してたら面白そうだったな……と思ってしまったw
武器の扱いに長けてるし、妙に運動神経いいし。

ただ、必死に逃げるCJやベイダーCJ、農夫CJなどなど色んな種類いるのが困りものだけど。
971Classical名無しさん:07/11/08 23:56 ID:hUlJM6Qw
東方三国志からえーりんやニートが出てるんだから、閣下三国志から一人くらい出してもよかったかもなぁ。
ライライとか馬鹿超とか。
972Classical名無しさん:07/11/09 01:13 ID:1y8wlIig
劉度・ニート・奴隷(孔明)・劉備(閣下三国志仕様)で駄目人間カルテットを(ry
973Classical名無しさん:07/11/09 01:24 ID:l899VEPs
三国志シリーズもありだが三国志内の武将だしたら三国志ロワと変わらない気もするけど、
キャラ立ちしてたらええんかねぇ?

ひぐ3だったら:エロス、ミニオン、K2、徐庶、反骨とか?
974Classical名無しさん:07/11/09 08:33 ID:tZQ0LwsU
アカイナンならきっと脱出に役立つ人を連れてきてくれる・・・。
975Classical名無しさん:07/11/09 16:25 ID:RppNTw/M
碑文谷教授を出して煽動マーダーとして活躍させたかったZE
976Classical名無しさん:07/11/10 02:31 ID:ssOaRiGk
埋め序でにネタふり
第二回を今から始めたらどういう面子になるかな
977Classical名無しさん:07/11/10 09:53 ID:Cp9iOg8Y
とりあえずボーカロイドたちは確実だな
初音ミク、MEIKO、KAITO、12月に発売されるであろう妹

あとはるろうに剣心英語版かなぁ
でもこのキャラたちは設定の裁量が難しい
セリフを全て英語にするか、カタコトか、日本版のままか
それともずっとフタエノキワミ、アッーとかrar.とかカレーセットとか
言いっ放しなんだろうか
978Classical名無しさん:07/11/10 10:17 ID:YR3Kl/CE
鮑隆とか顔芸とかエージェントアカイナンとかウッドマンとか
979Classical名無しさん:07/11/10 10:33 ID:uQjyuhPM
チーターマン三兄弟のアポロ、ヘラクレス、ホセ(アリエス)。
980Classical名無しさん:07/11/10 11:50 ID:SqjYsZs2
ホセはらめぇwwww

てか三兄弟の人格とか口調とか誰もしらないよね。
981Classical名無しさん:07/11/10 12:27 ID:QlidQilc
クラッシャーや藤崎なども活躍してもらいたい所だ
982Classical名無しさん:07/11/10 13:01 ID:SqjYsZs2
クラッシャーなんてどう考えても羽蛾以上のズガン対象じゃねーかwwwww
983Classical名無しさん:07/11/10 14:10 ID:IebeRK36
今回は出られなかったからDQ枠から何人か出して欲しいな。
勇者まつもととか、ダニーと愉快な仲間とか、勇者の代わりにryとか。
特にダニー、ピーコ辺りは出して欲しい。
984Classical名無しさん:07/11/10 15:40 ID:dxfiQNJQ
>>980
そもそもセリフとか一切無いYOKODUNAとか把握が困難にもほどがあるスパイダーマとかいるし問題無いさ、多分
985Classical名無しさん:07/11/10 16:32 ID:bE9JJuDQ
おじいちゃんが出たんだし、日本直販の高性能ばあちゃんが出ても面白そうだと思ったw
あと、妙にハイテンションな勇者王やソードマスターヤマト、若本あたりも……
986Classical名無しさん:07/11/10 16:50 ID:IebeRK36
ただ問題はある程度まともな主力作品の選出だと思うんだ。
今回でいうとひぐらし、らきすた、ハルヒ、東方、アイマス辺り。
メインとなる軸がないままバラバラの作品ばかり集めたら書きにくいと思う。
987Classical名無しさん:07/11/10 17:08 ID:SqjYsZs2
それだとおにゃにょこの数が半端じゃなくなっちゃうんですけどー(´;ω;`)
ニコニコ動画の投稿者にスケベ男しかいないのが悪いんだぁー!
このロリコンが!!このロリコンが!!!このロリコンがあああ!!!!
988Classical名無しさん:07/11/10 17:27 ID:IebeRK36
いや、ひぐらしからは幼女の味方二人を出せば男分も多少増える。
あいつら出した方がニコニコっぽいし!
989Classical名無しさん:07/11/10 17:29 ID:YR3Kl/CE
アイマスから今回出れなかったごまえとかりっちゃんとかゆきぽとか凸とかあずささんとか小鳥さんとかティンとかπタッチPとか
しかし凸が出たら高確率でツンデレジンクスが発動しそうだ
990Classical名無しさん:07/11/10 17:36 ID:Cp9iOg8Y
もしかしたら早々退場したりしてなw
991Classical名無しさん:07/11/10 17:51 ID:FiV4VRRM
・第一回に出たキャラの再参戦は条件を非常に厳しく。(すぐに死んだキャラはこの限りではない)
・第一回にキャラが出た作品は参戦条件を少し厳しく。
・第一回に出た支給品と全く同じ物は、特に理由が無い限り出せない。
・第一回に支給品を出した作品でも、参加者は問題なく出せる。
・第一回に参加者を出した作品でも、支給品は問題なく出せる。
こんな感じのルールで、第二回ならではの面子にしたい。
992Classical名無しさん:07/11/10 18:04 ID:ssOaRiGk
支給品に既出制限をかけるかけないの議論をするのはニコニコ動画ロワイアル(β)だけ
993Classical名無しさん:07/11/10 18:53 ID:uQjyuhPM
・第一回目に出た弾幕禁止

そんなの無いかwwwww
後10レスだし弾幕で埋めようぜ!


おっくせんまん!おっくせんまん!
994Classical名無しさん:07/11/10 18:56 ID:YR3Kl/CE
真っ赤な誓いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
995Classical名無しさん:07/11/10 18:58 ID:mWOZYRNs
こなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁゆきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ
996Classical名無しさん:07/11/10 19:05 ID:bE9JJuDQ
うううううううううううううううううううううううううう(DK2的な意味で)
997Classical名無しさん:07/11/10 19:15 ID:Cp9iOg8Y
愛してるううううううううううううううううううううううううううううううううううううう
998Classical名無しさん:07/11/10 19:19 ID:IebeRK36
\射命丸!/\射命丸!/\射命丸!/
999Classical名無しさん:07/11/10 19:21 ID:Cp9iOg8Y
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
1000Classical名無しさん:07/11/10 19:24 ID:uQjyuhPM
きしめええええええええええええええええええええええええん
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