漫画キャラバトノレロワイアノレ Part2

このエントリーをはてなブックマークに追加
1Classical名無しさん
このスレは漫画キャラバトルロワイアルのスレです。
SSの投下も、ここで行ってください 、支援はばいばい猿があるので多めに

前スレ
漫画キャラバトルロワイアル
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1177520082/l50

【外部リンク】
漫画キャラバトルロワイアル掲示板(したらば)
http://jbbs.livedoor.jp/comic/4287/
まとめサイト
http://www32.atwiki.jp/comicroyale

・参加者リスト・

4/4 【アカギ】○赤木しげる/●市川/●平山幸雄/○鷲巣巌
2/2 【覚悟のススメ】○葉隠覚悟/○葉隠散
3/3 【仮面ライダーSPRITS】 ○本郷猛/●三影英介/○村雨良
4/4 【からくりサーカス】○加藤鳴海/○才賀しろがね/○才賀勝/○白金
4/4 【銀魂】 ○坂田銀時/○神楽/○桂小太郎/○志村新八
4/4 【グラップラー刃牙】○愚地独歩/○花山薫/○範馬刃牙/○範馬勇次郎
4/4 【ジョジョの奇妙な冒険 】○吉良吉影/○空条承太郎/○ジョセフ・ジョースター/○DIO
4/4 【スクライド】○カズマ/○シェリス・アジャーニ/○マーティン・ジグマール/○劉鳳
4/4 【ゼロの使い魔】○キュルケ(略)/○タバサ/○平賀才人/○ルイズ(略)
4/4 【ハヤテのごとく】○綾崎ハヤテ/○桂ヒナギク/○三千院ナギ/○マリア
3/3 【HELLSING】○アーカード/○アレクサンド・アンデルセン/●セラス・ヴィクトリア
4/4 【北斗の拳】○アミバ/○ケンシロウ/●ジャギ/○ラオウ
4/4 【武装錬金】○防人衛/○蝶野攻爵/○津村斗貴子/○武藤カズキ
3/4 【漫画版バトルロワイアル】○川田章吾/○桐山和雄/●杉村弘樹/○三村信史
4/4 【名探偵コナン】 ○江戸川コナン/○灰原哀/○服部平次/●毛利小五郎
4/4 【らき☆すた】○泉こなた/○高良みゆき/○柊かがみ/○柊つかさ
計 53人 / 60人
2Classical名無しさん:07/05/13 21:35 ID:4EPkR.EY
【NGについて】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。凍結中はその場面を進行させることはできない。
・どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。
『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』

NG協議の対象となる基準
1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等)
2.原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。
3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合(死んだキャラが普通に登場している等)
4.イベントルールに違反してしまっている場合。
5.荒し目的の投稿。
6.時間の進み方が異常。
7.雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)
8.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。

上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。
例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。
・罵倒や過激な内容の議論、展開予想などは毒吐きスレでお願いします。
3Classical名無しさん:07/05/13 21:36 ID:4EPkR.EY
【能力制限】

◆禁止
・アーカードの零号開放
・武藤カズキのヴィクター化
・吉良吉影の“第三の爆弾バイツァ・ダスト”
・ギャランドゥ(ジグマールのアルター)の自立行動(可否は議論中?)

◆威力制限
・ゼロ勢の魔法
・空条承太郎、DIOの時止め
・スクライドキャラのアルター(発動は問題なし、支給品のアルター化はNG)
・アーカードの吸血鬼としての能力
・仮面ライダーの戦闘能力
・シルバースキンの防御力
・北斗神拳の経絡秘孔の効果

◆やや制限?
・グラップラー刃牙勢、北斗の拳勢、仮面ライダー勢、覚悟のススメ勢の肉体的戦闘力
・ジョジョのスタンド(攻撃力が減少、一般人でも視認や接触が可能)
・からくりサーカス勢の解体能力

◆恐らく問題なし
・銀魂キャラ、戦闘経験キャラなどの、「一般人よりは強い」レベルのキャラの肉体的戦闘力

【支給品について】
・動物、使い魔、自動人形などの自立行動が可能な支給品は禁止です。(自立行動を行わないならば意思持ちでも可)
・麻薬、惚れ薬、石仮面などの人格を改変するおそれのある支給品や水の精霊の指輪、アヌビス神などの人格乗っ取り支給品は禁止です。
・核金によって発現する武装錬金は、原作の持ち主の武装錬金に固定されています。
4Classical名無しさん:07/05/13 21:37 ID:4EPkR.EY
【基本ルール】
 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
 勝者のみ元の世界に帰ることができる。
 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。

【スタート時の持ち物】
 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。
 「地図」「コンパス」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランタン」「ランダムアイテム」
 「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。詳しくは別項参照。
 「地図」 → MAP-Cのあの図と、禁止エリアを判別するための境界線と座標が記されている。
 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。
 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。
 「名簿」→全ての参加キャラの名前のみが羅列されている。写真はなし。
 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
 「ランタン」 → 暗闇を照らすことができる。
 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1〜3個入っている。内容はランダム
5Classical名無しさん:07/05/13 21:37 ID:4EPkR.EY
書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの一時投下スレにうpしてください。
・自信がなかったら先に一時投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
・本スレにUPされてない一時投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。
   ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
   その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。
6Classical名無しさん:07/05/13 21:38 ID:4EPkR.EY
書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。
7Classical名無しさん:07/05/13 21:39 ID:4EPkR.EY
書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、スレには色々な情報があります。
・『展開のための展開』はNG
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効
 携帯からPCに変えるだけでも違います
8Classical名無しさん:07/05/13 21:40 ID:4EPkR.EY
【読み手の心得】
・好きなキャラがピンチになっても騒がない、愚痴らない。
・好きなキャラが死んでも泣かない、絡まない。
・荒らしは透明あぼーん推奨。
・批判意見に対する過度な擁護は、事態を泥沼化させる元です。
 同じ意見に基づいた擁護レスを見つけたら、書き込むのを止めましょう。
・擁護レスに対する噛み付きは、事態を泥沼化させる元です。
 修正要望を満たしていない場合、自分の意見を押し通そうとするのは止めましょう。
・嫌な気分になったら、ドラえもん(クレヨンしんちゃんも可)を見てマターリしてください。
・「空気嫁」は、言っている本人が一番空気を読めていない諸刃の剣。玄人でもお勧めしません。
・「フラグ潰し」はNGワード。2chのリレー小説に完璧なクオリティなんてものは存在しません。
 やり場のない気持ちや怒りをぶつける前に、TVを付けてラジオ体操でもしてみましょう。
 冷たい牛乳を飲んでカルシウムを摂取したり、一旦眠ったりするのも効果的です。
・感想は書き手の心の糧です。指摘は書き手の腕の研ぎ石です。
 丁寧な感想や鋭い指摘は、書き手のモチベーションを上げ、引いては作品の質の向上に繋がります。
・ロワスレの繁栄や良作を望むなら、書き手のモチベーションを下げるような行動は極力慎みましょう。

【議論の時の心得】
・作品の指摘をする場合は相手を煽らないで冷静に気になったところを述べましょう。
・ただし、キャラが被ったりした場合のフォロー&指摘はしてやって下さい。
・議論が紛糾すると、新作や感想があっても投下しづらくなってしまいます。
 意見が纏まらずに議論が長引くようならば、したらばにスレを立ててそちらで話し合って下さい。
・『問題意識の暴走の先にあるものは、自分と相容れない意見を「悪」と決め付け、
  強制的に排除しようとする「狂気」です。気をつけましょう』
・これはリレー小説です、一人で話を進める事だけは止めましょう
9Classical名無しさん:07/05/13 21:42 ID:4EPkR.EY
【禁止事項】
・一度死亡が確定したキャラの復活
・大勢の参加者の動きを制限し過ぎる行動を取らせる
 程度によっては雑談スレで審議の対象。
・時間軸を遡った話の投下
 例えば話と話の間にキャラの位置等の状態が突然変わっている。
 この矛盾を解決する為に、他人に辻褄合わせとして空白時間の描写を依頼するのは禁止。
 こうした時間軸等の矛盾が発生しないよう初めから注意する。
・話の丸投げ
 後から修正する事を念頭に置き、はじめから適当な話の骨子だけを投下する事等。
 特別な事情があった場合を除き、悪質な場合は審議の後破棄。

【予約に関してのルール】

・したらばの予約スレにてトリップ付で予約を行います
・初トリップでの予約作品の投下の場合は予約必須(3日)
 ただし、予約せずに投下できなら、別に初トリでもかまわない

・予約時間延長を申請する場合はその旨を雑談スレで報告
・申請する権利を持つのは「過去に3作以上の作品が”採用された”」書き手

【MAP】
http://www32.atwiki.jp/comicroyale/pages/34.html
http://www32.atwiki.jp/comicroyale/pages/90.html (登場人物の位置あり)
10Classical名無しさん:07/05/13 21:43 ID:4EPkR.EY
>>俺乙
11Classical名無しさん:07/05/13 21:45 ID:Vce3Rh8k
>>10

つ【拡声器】
12Classical名無しさん:07/05/13 21:45 ID:pCPDNEn2
>>1
絶対に乙ゥー!!
13Classical名無しさん:07/05/13 21:50 ID:dL3PJkeg
スマンな、……>>1。乙が遅くなった。
14Classical名無しさん:07/05/13 22:24 ID:X2ix42lQ
2/4 【アカギ】○赤木しげる/●市川/●平山幸雄/○鷲巣巌
2/2 【覚悟のススメ】○葉隠覚悟/○葉隠散
2/3 【仮面ライダーSPRITS】 ○本郷猛/●三影英介/○村雨良
4/4 【からくりサーカス】○加藤鳴海/○才賀しろがね/○才賀勝/○白金
4/4 【銀魂】 ○坂田銀時/○神楽/○桂小太郎/○志村新八
4/4 【グラップラー刃牙】○愚地独歩/○花山薫/○範馬刃牙/○範馬勇次郎
4/4 【ジョジョの奇妙な冒険 】○吉良吉影/○空条承太郎/○ジョセフ・ジョースター/○DIO
4/4 【スクライド】○カズマ/○シェリス・アジャーニ/○マーティン・ジグマール/○劉鳳
4/4 【ゼロの使い魔】○キュルケ(略)/○タバサ/○平賀才人/○ルイズ(略)
4/4 【ハヤテのごとく】○綾崎ハヤテ/○桂ヒナギク/○三千院ナギ/○マリア
2/3 【HELLSING】○アーカード/○アレクサンド・アンデルセン/●セラス・ヴィクトリア
3/4 【北斗の拳】○アミバ/○ケンシロウ/●ジャギ/○ラオウ
4/4 【武装錬金】○防人衛/○蝶野攻爵/○津村斗貴子/○武藤カズキ
3/4 【漫画版バトルロワイアル】○川田章吾/○桐山和雄/●杉村弘樹/○三村信史
3/4 【名探偵コナン】 ○江戸川コナン/○灰原哀/○服部平次/●毛利小五郎
4/4 【らき☆すた】○泉こなた/○高良みゆき/○柊かがみ/○柊つかさ
計 53人 / 60人

一応修正
15Classical名無しさん:07/05/13 22:27 ID:vLKPxTgI
蝶、>>1乙!
16Classical名無しさん:07/05/14 00:57 ID:qvOZjtVg
乙だけどまたスレタイこれかよwwwwwwwww
17Classical名無しさん:07/05/14 01:00 ID:qvOZjtVg
連投で悪いけど、少し気になったことが
参加者名簿の「才賀しろがね」と「白金」の表記、改めたほうがいいんじゃないかと思う
しろがねの本名は才賀エレオノールだったと思うし、白金も、フェイスレスにしたほうがしっくりくる
まあ単なる戯言なんで「何言ってんだこいつ」と思ったら無視しといてくれ
18Classical名無しさん:07/05/14 02:00 ID:0/FLBhDc
前スレ終わり頃の『白金vsジャギ』の職人さん、超GJ!

それにしても原作よりも悲惨な最期のジャギ様、哀れ。w
19Classical名無しさん:07/05/14 05:27 ID:Osyeaz/U
The Great Deceiver (邦題:偉大な詐欺師) で、
気になったことがあるので書こうと思います。
状態表に有る[不明支給品0〜2(本人確認済み)]は、
白金が最初から持っていたものと考えていいですか?
後、ジャギのディパックは白金が持っていってないので
ホームのどこかにあると考えていいですか?
20Classical名無しさん:07/05/14 07:25 ID:pj0xA3rc
>>1
僕の乙は、どんどん大きくなる!
21Classical名無しさん:07/05/14 10:44 ID:WB93m1jU
>>17
俺も。
しろがねと白金じゃ区別つきにくいかなと思うんだけどそれは俺だけ?
22Classical名無しさん:07/05/14 12:09 ID:wdIlFI3Y
今予約スレ見たが、すげぇなww

劉鳳・ブラボーに、ジグマール・吉良・村雨・散・マリアに、カズマ・アミバ・ケンシロウ

目が離せねえwww
23Classical名無しさん:07/05/14 12:13 ID:wdIlFI3Y
カズキ・しろがねを見落としてたw


これも気になる
24Classical名無しさん:07/05/14 19:22 ID:cWK007Rg
んん、強キャラが多いだけあって、序盤からサクサク死ぬな…


>>22
アミバで吹いたのは俺だけか
25Classical名無しさん:07/05/14 19:52 ID:X6eRDshg
エレオノールを完全修正、白金を若干修正
26Classical名無しさん:07/05/14 21:01 ID:X6eRDshg
>ジグマール・吉良・村雨・散・マリア
一般人の分際で、一番死にそうにないんですけど……マリア
27Classical名無しさん:07/05/14 21:48 ID:0GYAtKrM
>>26
俺はむしろマリアやばいと思った。
吉良が狙う可能性高すぎる。でも散も強いんだよな。
下手すると三人ぐらい一気に死ぬかも。
28 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:07 ID:gdX8aVgQ
カズマ、ケンシロウ、アミバ投下します
29 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:08 ID:gdX8aVgQ
カズマは階段を上りきり、地下鉄の駅を出る。
幾つかの街灯が道路を照らしているおかげで、深夜にも関わらず問題なく視界は確保できた。
ロストグラウンドの荒野に比べれば天と地の差だ。
何処へ向かうか?
指針は特に無かったが、とりあえず適当にぶらついていれば何かに当たるだろう。
その程度の気持ちでぶらぶらと歩き出す。
閑散とした住宅街、人の気配が全く無いそこに、その男は立っていた。
「おい、そこのお前」
そう声をかけてきた男、その口調、態度が少し癇に障った。
「なんだてめぇ」
睨みつけながら問いかけるカズマに、男は臆することなく近づいてくる。
「俺の名はケンシロウ。お前に聞きたい事がある」
カズマという人間には幾つか特徴的な性格があるが、その内の一つに上から物を言うような態度を殊の外嫌う、というものがある。
「俺にはねえな。失せろ」
そしてケンシロウという人間には、無礼なチンピラには腕力を持って説得を試みるという悪癖があった。
両者の距離は五メートル。ケンシロウは道路脇に立つ木の電信柱の前まで歩いていく。
「あたぁっ!」
回し蹴り一閃、電信柱は根元からへし折れた。
「何っ!?」
流石のカズマもこれには驚いた。
更に驚いたのは、まるで狙い済ましたかのようにその電信柱がカズマの方に倒れこんできたことだ。
慌てて飛びのくのと同時に、その電信柱はカズマが元居た場所の僅か数センチ横に轟音と共に倒れこんだ。
ケンシロウは何事も無かったかのようにもう一度問う。
「お前に、聞きたい事がある」
こいつをぶちのめす。カズマはそう決めた。
「そんなに聞きたきゃ腕づくで来な」
「そうか」
即答するケンシロウ。
カズマは早速アルターを展開すべく気合を込めるが、そんなカズマの様子を無視してケンシロウは足元に倒れている電信柱の端を片手で持つ。
「ぬん!」
30カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:09 ID:gdX8aVgQ
片手で倒れた電信柱を持ち上げるケンシロウ。
それを小脇に抱えると、呆気に取られるカズマの方を向く。
テコの原理だとかバランス云々を度外視した怪力、それだけでも驚嘆に値するが、その男はそうやって片手で持ち上げた電信柱をまるで発泡スチロールか何かのように軽々と振り回したのだ。
「あたぁっ!」
カズマに出来たのは、両腕で胴と頭部をブロックする事のみ。
当然そんな質量を受け止めきれるはずもなく、そのまま道路脇のブロック壁に叩きつけられ、崩れ落ちるブロックの下敷きになる。
ケンシロウは電信柱を放り投げると、悠然とブロックの下敷きになったカズマに歩み寄るが、不意にその場に止まる。
「……報復の……」
瓦礫の中から声が聞こえる。
「シェルブリット!」
瓦礫をぶち破り、拳を前に飛び出してくるカズマ。
ケンシロウは咄嗟に両腕を前に組んでそれを防ごうとするが、カズマの拳は止まらない。
右肩の後ろに輝く金色の突起がカズマの怒りに呼応するかのごとく青白い炎をあげ、拳を通してケンシロウに叩きつけられる。
ケンシロウは両腕を前に組んだ態勢のまま、数メートル後ろのブロック壁まで飛ばされ、ブロック壁をぶち抜けると民家のガラスを突き破ってその室内に叩き込まれた。
「けっ、えらそうに吹いてんじゃねえぞゲジ眉野郎が」
カズマははき捨てるようにそう言うと、背を向けてその場から歩き出す。
手加減はしなかった。だからこれで完全に終わったと思っていたカズマだったが、数歩歩いた所で気配を感じて振り返ると、崩れ落ちたブロック壁を越え、額から血を流すケンシロウが首を鳴らしながら歩いてきていた。
「懲りねえ奴だな」
鼻で笑うカズマに、ケンシロウは構えを取って言った。
「もう一度やってみろ」
この人を小馬鹿にした態度、絶対に許せん。
「憤激のシェルブリット!!」
一足飛びに踏み込み、必殺の右拳を放つ。
ケンシロウは上半身を後ろに傾け、代わりに全力の足刀蹴りを前へと突き出す。
「あたぁっ!」
まるでカズマの拳にあわせて蹴りを入れる練習を数十年積み重ねてきたかのような、絶妙無比のタイミングであった。
腹部に蹴りを叩き込まれたカズマの呼吸が完全に止まる。

「あ〜ったたたたたたたたたたたたたたたたあたぁっ!!」
31カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:09 ID:gdX8aVgQ
目にも止まらぬとは正にこの事。
無数の蹴りを叩き込んだ後、宙に浮いたカズマにとどめの蹴りを見舞う。
最後に顎を強烈に蹴り上げられたカズマは、空中で一回転半ほどして頭から地面へと落下した。
鈍い音と共に地面に倒れ臥したカズマを一瞥するケンシロウ。
「答えろ。お前はジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎を見たか?」
カズマは全身を襲う激痛で気を失いそうになるが、それを意思の力だけで捻じ伏せ、腕に力を込め、足を奮い立たせる。
が、カズマの体はまるでカズマの意思に従おうとはしない、どれだけ全身に力を入れてもその体は微かに震えるのみであった。
「北斗繰筋自在脚。貴様の全身の筋肉は後30分は弛緩したままだ。さあ、質問に答えてもらおうか」
「てめえの眉毛にでも聞きやがれ」
筋肉が言う事をきかないカズマであったが、その闘志はいささかも衰える事は無かった。
ケンシロウはならば用は無いとばかりにカズマに背を向ける。
最初に会った時、カズマはケンシロウに『失せろ』と言った。
このゲームに乗っているのならば、『失せろ』ではなく『死ね』のはずである。
ならば殺す必要は無いとケンシロウは判断したのだ。
「お前、ケンシロウって言ったな」
ケンシロウはこれ以上カズマに言うべき何も無いのでそのまま歩き続ける。
「オッケー、刻んだぜてめえの名前。だから……次は俺がお前に俺の名前を刻んでやる! 忘れるな! 俺の拳でてめえに俺の名、カズマの名を刻んでやる!」
負け犬の遠吠えに興味は無いといわんばかりのケンシロウの背中、それはしばらくの間カズマの脳裏に焼きついて離れなかったのだった。


とにかくあのパブから離れたかったアミバは進路を北西にとり、周囲に注意を払いながら道路を走る。
すると、住宅街を抜け見通しの良い田園地帯に着いてしまった。
「身を隠す場所も無いではないか。くそっこれなら戻った方がマシだ」
しかたなく今度は東へ、住宅の多い場所へと向かう。
すぐに幾つかの家が見えてきたので、適当に見繕った家の中に入ると、そこをねぐらに決めた。
ようやく一息つくと、アミバは自分の支給品を確認する。
とりあえず必要な物が揃っている事に安堵するが、デイバックの奥にあった紙を見て首をかしげる。
32カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:10 ID:gdX8aVgQ
一枚目の紙には『携帯電話』と書かれていた。
「むう、天才のこの俺にすらわからない物とは。携帯電話とは一体何だ?」
次の紙を見ると『綾崎ハヤテ御用達ママチャリ』と書かれていた。
「むう、天才のこの俺にすらわからない物とは……」
三枚目の紙には『ノートパソコン』と書かれていた。
「むう…………」
三枚の紙をデイバックにしまい、見なかった事にして食事を始めるアミバ。
近くで轟音が聞こえたのはちょうど食事を終えて一眠りする直前の事であった。
とりあえず様子だけは伺う必要ありと考え、民家の2階から音のした方の様子を見る。
二軒ほど隔てた先の道路、そこで二人の人間が戦闘をしているのが見える。
目を凝らして二人を見るアミバ。
すぐに後悔した。この世で最も出会いたくない人間の一人、ケンシロウがそこに居るではないか。
アミバにはケンシロウの卑劣な攻撃を受け、ビルから転落した後の記憶が無い。
次に気付いた時には、あの場に呼ばれていたのだ。
あの時の事を思い出すだけで、手の指という指が痛くなってくる。
「おのれケンシロウ、天才である俺を認めないばかりか、この俺にあんな仕打ちを……」
しかし、流石に正面きってケンカを売るような真似は出来ない。
とりあえず様子を見て、と思っているうちに戦闘は終わってしまった。
「ふ、ふん。今日の所は見逃しておいてやろう。いいかケンシロウ、貴様が恐いわけではないぞ。べべべ、別に貴様なぞ恐くもなんともないのだからな」
一人そう呟いた後で不意に思いつく。
「そうか、ケンシロウが倒した相手の支給品を俺が奪えば良い。銃でもあればケンシロウに思い知らせてやる事も出来ようしな。どうせケンシロウは自らの北斗神拳以外を頼ろうとはせんだろう」
自らの思いつきに気をよくしたアミバは、ケンシロウが去ってから充分に時間をおいてケンシロウにぶちのめされた相手の下へと向かったのだった


ケンシロウの秘孔の効果が切れた後も、カズマはすぐに体を動かす事は出来なかった。
あのケンシロウに嵐のように蹴り飛ばされたのだ、当然といえば当然である。
だが、やられた場所が痛いから寝たままでいるというのも癪なので、無理矢理上半身だけを起こす。
頭を振って意識をはっきりさせると、気合一発、一気に飛び起きる。
33カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:11 ID:gdX8aVgQ
「……っく〜〜〜〜」
痛い、ハンパじゃなく痛い。
再度倒れそうになるも、足を踏ん張って何とか堪える。
「くそっ、あの野郎何処行きやがった」
早速ケンシロウの後を追おうとケンシロウが去って行った方角に向かう。
そこに、アミバが声をかけてきた。
「おい、そこのお前」
つい先ほどのやりとりを思い出させるその言葉、カズマの機嫌は目に見えてわかるほどに悪くなっていく。
「殺されたくなければお前のバックを寄越せ」
「あ!?」
カズマの『お前をぶちのめすメーター』があっさりと振り切れる。
アミバは青筋立てているカズマの顔を見てせせら笑う。
「ケンシロウにやられる程度の間抜けが、その兄たるこのトキに敵うはずがなかろう。素直に言う事を聞けば、貴様を強くしてやってもよいのだぞ」

トキの名を出せば、労せずして木人形(デク)を集める事が出来る。
そしてこの男からは優秀な木人形(デク)となり得る素質を感じる、早々に殺してしまうのも味気ないとアミバは考えたのだ。
案の定トキの名を出した途端、男は俯いて震えだす。
「よしよし良い子だ。では……そうだな、背中を向けてそこに座れ。心配するな、天才の俺に失敗なぞありえない。俺の秘孔でお前が強くなった暁には特別に木人形(デク)狩り隊を任せてやってもよいぞ」
上機嫌のアミバにカズマは俯きながら問うた。
「てめえ、ケンシロウの兄貴と言ったな。しかも奴より強いだと?」
「そうだ、俺はケンシロウと違って天才だからな」
「そいつはいいな、最高だ」
俯き震えながらそう言うカズマ、その様子を不審に思ったアミバが注意深くカズマの表情を見ると、何と奴は笑っているではないか。
しかも何やら大気が渦巻き、カズマの右腕に集まっている。
「ぶっ潰す!」
どうやらこの男はヤる気らしい。
アミバはこの身の程を知らないチンピラに、少し思い知らせてやる事にした。
「いいだろう、このトキの北斗神拳、骨の髄まで味わうがいい」
左手を顔の高さに、右手を腰の高さに持っていき、指を大きく開いて構えるアミバ。
体は正面を向いたままなので、正中線を敵に向けて庇う事の無い隙多き構えに見える。
34Classical名無しさん:07/05/14 22:12 ID:X6eRDshg
 
35カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:12 ID:gdX8aVgQ
しかし、それは敵の攻撃に対して身のこなしのみで対応し得るという自信の表れであり、大きく開いた指はいかなる態勢からも必殺の秘孔を点き得る変幻自在の構えであった。
「粉砕の……」
そんなアミバに対し、この愚か者はまっすぐ正面から殴りかかってくるという素人丸出しの攻撃手段を選択した。
右腕が金の鎧に包まれているのが少し気になったが、当たらなければ何であろうと一緒である。
「シェルブリット!!」
ギリギリでかわし、まるで姿が消えたかのように思わせてやろう。
カズマの拳を見ながら、その最後の加速の瞬間までアミバはそう思っていた。
顔面に叩き込まれた拳でひしゃげた顔は悲鳴をあげる事すら出来ず、先ほどのケンシロウ同様ブロック壁をぶち抜いて、こちらは庭にあった犬小屋を粉砕してそこで止まった。
「は、はれ?」
意識が完全に飛んでいた。
何が起こったのかすぐには理解出来ない。
この男の拳をかわそうとして、次の瞬間には木屑まみれで芝生の上に座り込んでしまっている。
「は、はひがふひ?」
声がまともに出ない、顎がずれているらしい。
信じられない思いで男を見ると、その男は臨戦態勢を解かないまま何やら叫んでいた。
「さっきは二発目でかわされたんだったよな……だったら! 俺はかわされない拳に進化する! さあ立て! 俺の拳てめえにも刻んでやる!」
男の黄金の右腕が更に輝きを増す。
あの剛拳が更に強力になる?
アミバは即座に戦闘放棄を決意した。
「ま、まへ!」
声が出ないのを思い出して自分の手で顎を引っ張って治す。
「待て! お、お前の力はわかった! だから俺の話を聞け! やっ、やめ、やめろォオ!」
男はいかり肩で歩み寄りながら、拳を振り上げていた。
「やめねェッ! 怒涛のシェルブリットーーーッ!!」
36カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:13 ID:gdX8aVgQ
下から抉りあげるような拳は座り込んだままのアミバの胸部にめり込む。
そのままアミバを掬い上げ、ピンポン玉か何かのように易々と彼方へと殴り飛ばす。
「やめッうわああ!」
一直線に吹っ飛ぶアミバ、その方向はケンシロウが去った方角。
「ケンシロウ! 今度会ったら鼻の穴に指突っ込んで脳ミソの裏側からデコピン決めてやるから覚悟してやがれ!」
アミバはそのまま3階建て鉄筋コンクリート建造物の上端に叩きつけられ、
「うわらば!」
と潰れた。

敵が居なくなると、怪我の痛みがぶり返してくるが、今までにこのぐらいの怪我を負った経験が無いわけでもない。
むしろ荒事に巻き込まれる度に何かしらの怪我を負っていたカズマにとって、怪我が痛いから動かないという発想は無かった。
早々にこの場を離れ、ケンシロウを追おうとしたカズマだったが、ふと視界の隅にアミバが落としたデイバックを見つけた。
「そういや、食い物も支給されてたんだっけな」
一々漁るのも面倒なので、バックごと拾って肩にかけると中も見ずに歩き出した。



【F-7 道路/1日目/深夜】
【ケンシロウ@北斗の拳】
[状態]:カズマのシェルブリット一発分のダメージ有り(行動制限は無い)
[装備]:
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1〜3、本人確認済み)
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない、乗った相手には容赦しない
1:ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎他ゲームに乗った参加者を倒す
2:助けられる人はできるだけ助ける
3:乗ってない人間に独歩・ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎の情報を伝える。北に向けて移動中
[備考]
※参戦時期はラオウとの最終戦後です。
37カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:13 ID:gdX8aVgQ
【F-7 道路 一日目 深夜】
【カズマ@スクライド】
{状態}胴体前面と顎に複数の打撲アリ(戦闘行動には支障無い)
{装備}無し
{道具}支給品一式(×2)(一食分消費済み)、ギーシュの造花@ゼロの使い魔、神楽の仕込み傘(強化型)@銀魂、核鉄(ニアデスハピネス)@武装錬金
携帯電話、綾崎ハヤテ御用達ママチャリ@ハヤテのごとく、ノートパソコン@バトルロワイアル(これら三つは未開封)
{思考}
1:ケンシロウに己の名を刻む
2:反逆のためにできることを探す
3:まどろっこしいのは苦手なので基本的には単独行動
4:悪党は全力で殴る
基本行動方針:
バトルロワイアルに反逆する
参戦時期:
対アルター仙人戦後、ハイブリット覚醒前(原作4巻)
※進化の言葉“s.CRY.ed”をすでに刻んでいます。
※支給品は全て確認しましたが、説明書にはろくに目を通していません。
そのため、三つとも役に立たないガラクタだと思っています。


【アミバ@北斗の拳 死亡】
残り52人
38Classical名無しさん:07/05/14 22:14 ID:JaWXBpUQ
      
39Classical名無しさん:07/05/14 22:15 ID:4mPEXmaQ
絶対に支援!
40カズマの敵 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 22:15 ID:gdX8aVgQ
投下終了しました
ここでの投下は初めてでしたので、幾つかお見苦しい点もございますでしょうが、その際はご指摘の方よろしくお願いします
41Classical名無しさん:07/05/14 22:21 ID:4mPEXmaQ
>>40
投下乙!
しかしアミバにしろジャギにしろ相手が悪いにも程があるなw
42Classical名無しさん:07/05/14 22:22 ID:uMbu.e7.
投下乙です。
でも、ややケンシロウが好戦的な感じがするなあ。
43Classical名無しさん:07/05/14 22:25 ID:WB93m1jU
乙。
ちょwwwwwwwwアミバwwwwww
某のしぶとさはどうしたんだw
あっけない最後にポカーンとなってしまった。
にしてもマーダーが若干少なくなって来ている気がするなぁ。
まぁ、まだ凶悪マーダーがいっぱいいだから大丈夫かな。
44Classical名無しさん:07/05/14 22:26 ID:UlyhoJp2
投下乙!
ジャギとアミバが揃って第一放送前に死亡かw
ただ、ケンシロウのキャラがちょっと違う気が
45Classical名無しさん:07/05/14 22:30 ID:cWK007Rg


やはりアミバも死亡かw
相手が悪すぎたなww


しかし、ケンシロウが好戦的すぎる気がする
あと、シェルブリットをもろに喰らって、大したダメージが無いってのもどうかと

でも、あなたのスクライドキャラへの思いが、ひしひしと伝わる話で面白かったです
46Classical名無しさん:07/05/14 22:41 ID:eVw6nhvM
>>40
乙。
いくつか気になった点を。
まず、ケンシロウはチンピラ相手なら誰にでも喧嘩売るようなキャラじゃない。
この話の内容だと、なんかケンシロウの思考回路はジャギと同等のもののような印象を受ける。
あと、カズマがアミバを殺すまでの流れが少し不自然に感じた。
カズマは絶対に譲れないものの為に戦うとき以外は、相手を痛めつけこそすれ殺しはしない気がする。
劇中で相手に致命傷を与えたのはクーガー戦ぐらいだと思うが、それだって手加減する余裕がなかっただけだし。

あとカズマの「己の名を刻む」という思考はアニメ版の設定ですよ
47Classical名無しさん:07/05/14 22:42 ID:LvmJJgEk

カズマが30分も弛緩したままじゃ、その間にアミバに殺られるんじゃないかと冷や汗ものだったぜい
ところでアミバのヤツ、たしか市川の荷物を奪ってたはずだから、二人分の支給品を持ってなかったか?
48Classical名無しさん:07/05/14 22:44 ID:JaWXBpUQ
>>46
同意。
漫画設定だと、かなみの友達を殺した立浪にすら殺さなかったからなあ。
致命傷を与えるってのは違和感があったかもしれん。

それ以外は非常に良かったぜ。
バトル描写はもとより、ケンシロウにやられてピンチの時にアミバが来るという流れもよかった。
ハラハラしたよ。
49Classical名無しさん:07/05/14 22:49 ID:Osyeaz/U
>>47
僕も気になってました。
市川のどこ行ったんだろ?
50Classical名無しさん:07/05/14 23:23 ID:0GYAtKrM
投下GJ!
だけどいくつか指摘を。
ケンシロウの性格に違和感あるし、修正必須と思う。
確かにカズマは柄が悪いところあるが、自分を無視しただけの人間に、自分から喧嘩吹っかけるの
キャラとしておかしい。
あとカズマもそんな簡単に殺すの微妙におかしいところあるし。

根底のケンシロウがカズマに戦いを挑むのに疑問あるから、要修正と思います。
51 ◆1qmjaShGfE :07/05/14 23:37 ID:gdX8aVgQ
色々と指摘ありがとうございます
修正すべき指摘をしながらも、良いと思われる部分にも言及してくれるその配慮、感謝します
ここは良い所だな( ´Д⊂
さて>>50でも言われていますが、この話の根底であるケンシロウVSカズマが成立しないというのは、一番大きな問題だと思います
それらの点も踏まえて、修正作業を行いたいと思います
52 ◆ZhOaCEIpb2 :07/05/15 00:10 ID:2cgvHL9I
>>19
ご指摘ありがとうございます

状態表に有る[不明支給品0〜2(本人確認済み)]は、
白金が最初から持っていたものと考えていいですか?
――については、ジャギの支給品と考えてください。
フェイスレスの支給品は装備にある???とジャックオーランターンのつもりで書きました

後、ジャギのディパックは白金が持っていってないので
ホームのどこかにあると考えていいですか?
――これについてはちょっと失念していました
だから状態表を少し修正します。
備考欄に
5、S5駅に空っぽになったジャギのデイパックが放置されています
を追加しておきます
あと、微妙にSSを修正しておきます
53Classical名無しさん:07/05/15 01:05 ID:VkW4lv12
再度すみませんが
ジャギのディバックの中身の支給品一式何処いったんですか?
白金の支給品一式は一つだけみたいですが。
5452:07/05/15 01:16 ID:WG1OTkjg
>>53
またまた申し訳ありません

いつかフェイスレスがそれらを利用することを願って
ジャギは支給品一式は全部抜き取ったんですが
支給品一式×2とするのは、何となく蛇足かなと思いました
けど、ちゃんと、表記するべきでしたね
修正しておきます
55 ◆L9juq0uMuo :07/05/15 02:36 ID:OHjcrht.
申し訳ありませんブラボー&劉鳳ですが一日程延期してよろしいでしょうか。本日中には仕上げますので
56Classical名無しさん:07/05/15 07:12 ID:cwI3WWJQ
外見が悪人風ってだけで嬲り殺す癖があるケンシロウ
57Classical名無しさん:07/05/15 08:12 ID:UaK1E/.M
>>55
頑張れ〜
58Classical名無しさん:07/05/15 15:16 ID:JNWWU17s
殺しはしない気がする、は無いだろ…。
59Classical名無しさん:07/05/15 15:47 ID:7xCbXyac
>>58
カズマのことを言ってるんなら、別におかしくはないんじゃないか?
殺すこともできたしそうする理由もあった立浪にさえ「安心しな殺しゃしねぇ」で生かした男だよカズマは
もっとも立浪は精神崩壊して再起不能になっちゃったけど
60 ◆7jHdbxmvfI :07/05/15 20:45 ID:pPVPI5Sc
投下します
黒い学生服とその下には真っ赤なアンダーシャツ。
逆立った髪と鋭い目つき、そして心に秘めたものは真っ直ぐな正義。
男、武藤カズキ16歳。
青汁を好む錬金の戦士は、ただ一人街を走り続けていた。

「くそっ、どうして誰もいないんだっ!」

思わず声を吐き出す。吐き出された声は夜の街に響き渡る。
カズキから出されたその声はどこかが荒い。そしてその原因はただ一つ。
先ほど戦ったフェイスレスのことである。
あの男は人を殺すことに抵抗は無かった。したがって、弱い人を見つければ容赦なく殺す。
カズキはフェイスレスのような人間から一人でも多くの人を助ける為に、走り回り人を探した。
そして散々走り回り約一時間。探した結果は誰も見つからない。
それだけに焦りは募る。

「急がないと、斗貴子さんやブラボーとも早く合流して……」

自分に気合を入れる言葉を言い終わる直前、カズキは背後に嫌な感じを覚え、急いで後ろを振り向く。
すると目の前には一本のナイフが迫っていた。
62Classical名無しさん:07/05/15 20:46 ID:7.yxtTjw
ペロ……これは支援!
「くっ!?」

驚きと焦りで頭が真っ白になりながらも、幾度も戦闘を経験した事による本能で体を捻り、ナイフを紙一重で避ける。
そしてナイフが飛んできた方向に目を向けると、そこには道化師が居た。

「……オマエが投げたのか?」

カズキは心を落ち着かせながら問いかける。

「………」

しかし返答は得られない。
道化師は返答の代わりと言わんばかりに、ナイフを二本持つと全速力で接近してくる。

「くそっ、武装錬金!!」

自らが戦うことを意味する言葉を叫ぶ。
道化師の武器に対抗すべく、カズキは突撃槍、サンライトハートを構え攻撃に備える。

「!?」

突如として現れた武器に、道化師は驚き瞬時に突進をやめる。そして若干突進の勢いを残したまま、二本のナイフを投げつける。
勢いがあり、距離は先ほどより短い、鋭利なナイフがカズキに向かい高速で飛んでいく。

「はあっ!」

サンライトハートの布の方でナイフを払い落とす。
普通の布であればこれは無駄、ナイフは布を突き破りカズキを貫く。
しかしこれは普通の布ではない。カズキの心と同じだけの強さがあるために、ナイフで破れる事は決してない。
布により勢いを奪われたナイフは、ゆっくりとアスファルトへと落下する。
乾いた音が二つ、路上に響いた。
64Classical名無しさん:07/05/15 20:48 ID:qya53lEo
65Classical名無しさん:07/05/15 20:48 ID:qya53lEo
 
66Classical名無しさん:07/05/15 20:49 ID:7.yxtTjw
 
「どうしてだっ!どうして殺し合いに乗るんだよっ!」

叫ぶ。それは絶叫にも似ていた。悲痛な叫び。
ここに来て遭遇した二人はどちらも相手は殺し合いに乗っていた。
ここにいる人物はほとんどが殺し合いに乗っているのかもしれない。
憤りや哀しみのような感情がカズキの中でぐるぐると混ざり合う。

「…………」

しかし道化師は答えない。
カズキの言葉は道化師の心には届かない。

「……なあっオマエは誰か知らないか?斗貴子さんかブラボーか蝶野。知ってたら教えてくれ」

カズキはせめて知人の情報を持っていないか問いかける。
必死で説得の言葉を紡ぐ。

「…………………」

やはり道化師は答えない。
無言のまま、更にナイフを二本構える。
じりじりとカズキに向かい近寄っていく。接近して確実に、回避も迎撃もさせる暇を与えず心臓を貫く為に。

「……なら勝君かエレオノールって人は知らないかっ?オレ約束したんだよ、二人を守るって」

最後の問いかけを行う。
この問いにも無言であれば説得は難しく、交戦は避けられない。
サンライトハートを強く握りながら出した言葉だった。
68Classical名無しさん:07/05/15 20:49 ID:qya53lEo
 
「?」

だが、この一言に道化師の動きは止まる。
そして――

「……本当に……」

――初めて言葉を出す。
感情がこもっていない、淡々とした言葉。でもそれは今までにない反応でもあった。
その反応の変化をカズキは逃さずに――

「えっ?あっ、ああ。絶対だ。オレは一人でも多くの人を守るんだ。だからっ……」

仲間になろう

そう紡ぐはずだった言葉は出る事が無い。
道化師は後ろに跳び、宙を舞い、そのまま闇夜へと消えていく。
それをカズキはただ、見つめるしかなかった。

「……どうして逃げたんだろ?勝君とエレオノールの知り合い?女性の声だったけど……一体?……」

そして、気付けば完全に視界から消え去り、追うことは出来ない。故に正体も真意も知る術も無い。
カズキは突如として表れ、そして消えていった道化師の行動に、心に何か引っかかるものを感じていた。

 ……追うのは無理か。どうする。ここからなら駅が近いからそこから繁華街にでも……そうだな。繁華街なら人も居るはず。

「……よしっ、行くぞっ!」

顔を両手で軽く叩き渇を入れ、カズキは行動を再開する。
駅へ向かい、カズキは走る。
70Classical名無しさん:07/05/15 20:50 ID:qya53lEo
   
【C-2 大通り 1日目 黎明】

【武藤カズキ@武装錬金】
{状態}健康
{装備}サンライトハート@武装錬金 
(道具)支給品一式 水分4/5  音響手榴弾・催涙手榴弾・黄燐手榴弾
{思考}
基本:弱い人達を守る
1: 道化師の正体が気になるけど……
2: 仲間を探す。(とりあえずS-2駅に向かい、それから電車で繁華街へ向かう)
3: フェイスレスの約束を守る
4: 勝君とエレオノールに会ってみたい
72Classical名無しさん:07/05/15 20:52 ID:qya53lEo
   
「どういうこと?」

しろがねは相手が追ってきていないことを確認し、ビルの陰に隠れ一息を付いて考え始める。

 相手は確かに坊ちゃまと私の名前を……どうして?でも……あの目には嘘はなかった。
 それなら……先ほどの二人同様に今はまだ手を出す必要はない。
 でもどういうこと?私が出会った相手は三人とも乗っていない?予想以上に積極的な人間は少ない?
 それなら少し考えを改める必要がある。
 殺し合いに乗っている人物を優先的に殺す。乗っていなければ……状況次第では放置した方がいいのかもしれない。
 ここで私が出来ることは、お坊ちゃまの危険を少しでも減らすことぐらいなのだから。

「……お坊ちゃま、待っていてください。私が……必ず!」

決意を固め、しろがねは更に北へ歩き出す。

【B-2 東部 1日目 黎明】

【才賀しろがね(エレオノール)@からくりサーカス】
[状態]:健康
[装備]:ピエロの衣装&メイク@からくりサーカス、ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス(残り16本)
[道具]:青汁DX@武装錬金
[思考・状況]
基本:勝の安全を確保する
1:勝を優勝させるため皆殺し(殺し合いに乗っている人間を最優先)
2:強力な武器が欲しい・現在北上中
3:花山、斗貴子、カズキに関しては襲うのは保留
4:100%勝を傷つけないと確信が持てた人間に関してのみ、殺すことを保留する。



二人は知らない。
自分を先ほど襲った人間は、自分が探すべき人の居場所を知っていた事を。
自分が先ほど襲った人間は、自分を愛する男から、自分の名前を聞いていた事を。
不思議な縁は一度交わり、そして分かれた。
これが何を意味するのかは、今は未だ分からない。
75 ◆7jHdbxmvfI :07/05/15 20:54 ID:pPVPI5Sc
任務終了。

感想などございましたらお願いします。
76Classical名無しさん:07/05/15 20:59 ID:ojtWI5.s
投下乙!
皮肉な出会いが面白かった。
こいつらの行く先が気になる話だった。

一つ指摘。
カズキのサンライトハートが旧式(飾り布がある)になっていること。
参戦時期がピリオドあたりなので、+が自然だからそっちに描写を変えてもらったらいいと思う。
77Classical名無しさん:07/05/15 21:05 ID:qya53lEo
乙です
カズキの真っ直ぐさが出ていて良かった。
しろがねは無差別→マーダーキラーへの方針転換なるか?
78Classical名無しさん:07/05/15 21:08 ID:qjoJHOMM
パピ!!ヨン!!もっと支援をこめて!
79Classical名無しさん:07/05/15 21:10 ID:qjoJHOMM
乙!そして後の祭り支援スマソ
タイトル共々カズキの良さが前面に出ていますな
80 ◆7jHdbxmvfI :07/05/15 22:02 ID:pPVPI5Sc
>>76
確認しましたが確かに飾り布は内蔵済の方が自然です。ご指摘感謝します。

>>63の「サンライトハートの布の方で……」で始まる部分を下記に訂正します。

サンライトハートの先端でナイフを払い落とす。
わずかにでもタイミングがずれていたら、ナイフは落ちることなく直進してカズキを貫く。
しかし、そうはならない。
幾度もの死線を乗り越えたカズキにとって、いくら早くとも真っ直ぐ飛ぶだけのナイフを払い落とす事は難しい事ではない。
サンライトハートにより払い落とされたナイフはそのままカズキの足下、舗装されたアスファルトへと落ちていく。
そして乾いた音が二度、路上に響き渡る。
81 ◆L9juq0uMuo :07/05/16 00:39 ID:d00Kqdgw
遅れてすみません。ブラボー&劉鳳トウカします
82拳の雨降って地固まる ◆L9juq0uMuo :07/05/16 00:41 ID:d00Kqdgw
「おいおい、これは……」
自らの支給品を漁っていた防人がエニグマの紙を開き最初に出てきた物、それは自分の武装錬金『シルバースキン』……ではなく、それを模したオーダーメイドの服であった。
「本物じゃ無いのは残念だが、やはりこれを着るとしっくりくるな」
オーダーメイドスーツを装着し、そう一人ごちながら、ブラボーが次の支給品を確認しようとしたその時、
「おい、そこのお前」
後ろから聞こえる声に防人が振り向く。そこには劉鳳、そして彼のアルターである絶影がいた。
片や、全身を奇抜なコートに身を包んだ男。
片や、奇妙な生物を引き連れた男。
((怪しい奴!!))
故に、互いの第一印象が最悪な物となるのは致し方なかった。
暫しの睨み合いの後、劉鳳が口を開いた。
「貴様がこの公園で破壊活動を行ったのか?」
「そうだ、と言ったら?」
敵意のこもった劉鳳の眼差しに答えるように、防人が身構える。
「不用意に破壊行動を行う物を、俺の正義は許しはしない!」
「正義?まさかお前は殺し合いには乗っていな―」
「問答無用だ!絶影!」
正義、その言葉に警戒を解き話し合おうとした防人の言葉を遮り、絶影の刃が防人目掛け襲い掛かる。
「待て!俺は殺し合いには乗っていない!」
「乗ってない人間がこのような破壊活動を行う訳がない!」
誤解を解こうとする防人の言に耳を貸さず、劉鳳は絶影に命じ、二撃、三撃と攻撃を繰り出していく。
「くそっ!聞く耳持たずか、なら!」
紙一重で絶影の攻撃をかわし、改めて防人は身構える。
「何をするかは知らないが、この絶影からは逃れられん。やれ、絶影!」
絶影の体から無数の刃が防人目掛け放たれる。その刃が当たる刹那、防人は地を蹴り、後方へと飛び上がる。しかしその真後ろには木。逃げ場は無い。
83拳の雨降って地固まる ◆L9juq0uMuo :07/05/16 00:43 ID:d00Kqdgw
「自分から逃げ道を無くすとはな、絶影!」
「流星、ブラボー脚!」
刃が、再度防人へと照準を合わせたその刹那、防人は空中で姿勢を変え、後ろにあった木を思い切り蹴り、強烈なとび蹴りを放つ。
加速する防人の体は絶影の放った刃をすり抜け、絶影へと突っ込んで行く。
「絶影を狙うか、だが……させん!」
劉鳳がアルターを解除する、それに送れて響く轟音、そして砂埃。
砂埃が劉鳳の視界を一瞬奪う。
「粉砕、ブラボラッシュ!」
間髪いれずに砂埃の中からの防人の奇襲、無数の拳が劉鳳の体を捉える。
「ガハァッ!」
全身に走る激痛と衝撃。だが、劉鳳は後ろによろめきながらも尚、両の足で地面を踏みしめる。
「オオオオッ!」
獣の如き咆哮を上げ劉鳳が反撃に移る。絶影の刃を螺旋状に纏った拳が防人の顔面を殴りぬける。
そこから先はまさに泥仕合だった。劉鳳が殴れば防人が殴り返し、防人が殴れば劉鳳が殴り返す。互いに顔は腫れ、足はふらついている、それでも尚、二人は殴りあう。
ぶつかり合うのは拳と拳、そして男の意地と意地。
「オオォォォォォッ!!」
「ハアァァァァァッ!!」
二人の怒声が重なり、鈍い音が響く。
クロスカウンター気味に互いの頬に拳が入り、二人は崩れる様にその場に倒れた。
84拳の雨降って地固まる ◆L9juq0uMuo :07/05/16 00:44 ID:d00Kqdgw
「……一つ聞かせろ」
仰向けに寝転がりながら劉鳳が尋ねる。
「何故、遊具を破壊していた」
数秒の沈黙、ややあって防人が答える。
「……決意だ」
「決意?」
ブラボーの返事に劉鳳は首だけを防人へと向ける。
「ああ、決意だ。俺の手の届く範囲の命は守ってみせる。そう決意してあれを破壊した」
「……馬鹿だな、だからと言って遊具をいきなり破壊すれば警戒される事になる。現に俺とお前はこのざまだ」
あきれ返った表情で劉鳳が毒づく
「ああ、馬鹿だ」
そう言って防人は笑った。気づけば劉鳳も笑っていた。そこには二人が邂逅した時の険悪な雰囲気は微塵も存在していなかった。
「そう言えば名前も聞いていなかったな。俺は劉鳳だ。お前は?」
「キャプテン・ブラボー。名簿には本名の防人衛で載っているがな」
「キャプテン・ブラボー?、……一つだけ言わせてもらってもいいか?」
「ん?ああ、別に構わんが」
「キャプテンは英語でブラボーは仏語だ」
劉鳳の発言に、防人は一瞬、ぽかんとする。だがその顔は笑みへと変わり、口からは笑いが漏れる。
そしてボロボロの二人はまた笑い出す。いつのまにか空はうっすらと白み始めていた。
85拳の雨降って地固まる ◆L9juq0uMuo :07/05/16 00:45 ID:d00Kqdgw
【A-6 総合公園/1日目/黎明】
【防人衛@武装錬金】
[状態]:疲労(大)全身打撲、顔面に腫れ
[装備]:シルバースキン形コート@武装錬金
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1〜2、本人未確認)
[思考・状況]
基本:弱い者を守る
1:体力の回復を待ち、劉鳳と行動方針を話し合う
2:自分の知り合い、核鉄を探す
3:勇次郎と拳王には警戒
[備考]

【A-6 総合公園/1日目/黎明】
【劉鳳@スクライド】
[状態]:疲労(大)全身打撲、顔面に腫れ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1〜3、本人未確認)
[思考・状況]
1:体力の回復を待ち、防人と行動方針を話し合う
2:悪は断罪、弱者(シェリス)は保護
3:カズマ、ジグマールについて考えるのは後回し
[備考]
※絶影の制限による攻撃力の低下には気づいていません

[共通備考]
※花火は互いが殴りあいに集中していたので気づいていない可能性があります
86Classical名無しさん:07/05/16 00:45 ID:x2/L9E4w
 
87 ◆L9juq0uMuo :07/05/16 00:46 ID:d00Kqdgw
以上でトウカ終了します。
疑問等ありましたらばお願いします
88Classical名無しさん:07/05/16 00:52 ID:KomCLGwo
>>87
投下乙。馬鹿だこいつらw顔面ボコボコじゃねーかw
原作通り熱くていいと思いますよ。「ビバ……」ネタは来ると思ったw
花火は勇次郎の周囲8マス程度だから普通に聞こえないでいいかもね。
89Classical名無しさん:07/05/16 00:52 ID:NPvxIXm.
 
90Classical名無しさん:07/05/16 01:07 ID:HlXnR3aM
投下GJ!!!
ブラボーと劉鳳の正義バカがサイコー!
91Classical名無しさん:07/05/16 01:10 ID:J.5W1myY
正義を志す者同士良いコンビになりそうだなw
しかし…
>「乗ってない人間がこのような破壊活動を行う訳がない!」
某ロワの他ならぬ劉鳳自身に向けた皮肉にしか聞こえねーw
92Classical名無しさん:07/05/16 01:35 ID:7h.r.IzI
アホだな、こいつらwww
そしてシルバースキン(偽物だけど)と、ビバノウレッジ<lタktkrww


しかし、最終回後から参戦の劉鳳が、絶影の第1形態で攻撃してたのは、何故?
93Classical名無しさん:07/05/16 01:42 ID:KomCLGwo
>>92
最終形態はシェリスと合体しないと使えないし、真・絶影は初見では使わないっぽいからいいんじゃね?
94Classical名無しさん:07/05/16 01:42 ID:HD0C5c3I
>>87
いやあ馬鹿だなあこいつ等ww
最初の「怪しいやつ」から最後まで笑わせてもらいましたw
そして、ビバノウレッジネタ、お見事!!
今回もGJ!! でした。
95Classical名無しさん:07/05/16 01:43 ID:7h.r.IzI
>>93

なるほど
シェリスいないと、正義武装は無理なんだったか
96Classical名無しさん:07/05/16 01:44 ID:qpvrGibg
超乙!
>劉鳳がアルターを解除する、それに送れて響く轟音、そして砂埃
この部分、送れて→遅れて だね
そーいや、ジグマール隊長死んだ後って言ってるし、時間軸的にはカズマぶっとんだ後、もしくは帰ってきた後になるのかな
……つか絶影ってシェリス側に居なくても最終形態になれたっけ? ラストの宇宙艦隊のワンシーンでは最終形態絶影とシェリス両方描かれてたけど
まあどっちにしても>>93の言うとおりでいいと思うんだけどね
97Classical名無しさん:07/05/16 01:48 ID:x2/L9E4w
漫画版エピローグ見ると正義武装はシェリスいなくてもできるっぽい。

とりあえず投下乙!
馬鹿二人が爽やかw
劉鳳はネタキャラにならなくて安心だw
アルターを開放しなかったのは>>93の後半だと思う。
98Classical名無しさん:07/05/16 07:41 ID:5YR9lAAM
笑いだ! もう笑いしかない!! GJ!!!
どっちも馬鹿だw 最初の掛け合いは某ロワの本人に聞かせてやりてーww
だがブラボー、鷲津様と誤認されやしないだろうな……?
99Classical名無しさん:07/05/16 08:25 ID:RFbTYG1E
トウカ乙
劉鳳もブラボーも揃ってバカだwww
あんたらがボコり合ってる間にあんたらの言う『弱者』が次々とピンチに陥っているというのに……w
つーか劉鳳、おまえ立場がかわっても某ロワと本当に変わらんなw
100 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 14:57 ID:qpvrGibg
したらば試験投下スレにカズマ、ケンシロウ、アミバの修正版を投下しました
大幅な変更になりましたので、よろしければ忌憚無い意見をお聞かせ下さい
101Classical名無しさん:07/05/16 15:17 ID:ZPi.rZVU
>>100
それでは、忌憚無い意見を。


蝶・GJ!
前の話で指摘された点はきちんと改善されているし、
なによりそれぞれのキャラが原作さながらに生き生きと動いている。
正直前の話とは比べ物にならないほど良くなったと思います。
個人的にはアミバの今後に蝶期待
102Classical名無しさん:07/05/16 16:39 ID:KomCLGwo
>>100
投下乙。今後の展開に大きく幅を持たせる良作です!
ただ、時間が「深夜」となっていますが、もう少し経過してもいいかなとは思う。
103Classical名無しさん:07/05/16 17:10 ID:7kKv.lE2
ケンシロウつえー
スクライド知らないけど、一方的すぎないかと思うほどつえー

アミバ生存ってのがいちばん違うところだな。
どうなることやら
104Classical名無しさん:07/05/16 17:56 ID:dapRThUg
カズマが弱すぎる気もするが、まだ隠し玉があるからな

俺はこれで良いと思うぜ
面白かった

アミバに期待
105Classical名無しさん:07/05/16 18:37 ID:RFbTYG1E
カズマ劉鳳の時と同様、ケンシロウの名前を刻んだかもしれんな。
こりゃあハイブリットに進化した時が楽しみだぜ。
106Classical名無しさん:07/05/16 20:06 ID:rioacN0o
>>100
投下乙
アミバに蝶期待
107 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 20:12 ID:qpvrGibg
今度は問題なかったようでほっとしてます
時間は>>102さんの言うとおり黎明の方が良いですね、みなさんご意見ご感想ありがとうございました
108Classical名無しさん:07/05/16 22:47 ID:t8FvMRFs
>>107
本投下しないとwikiには載らないから、早めにしておいたほうがいいと思うんだぜ
事実上の完全新作なわけだし
109 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:32 ID:qpvrGibg
っと、勘違いしてました。本スレ投下も必要なんですね
ではこれより投下します
110北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:33 ID:qpvrGibg
北に進路をとったケンシロウ。
街頭が照らす道路を音も無く歩く。
ケンシロウがその音に気付いたのは、そこが生活音の全くしない静寂の世界であったからだろう。
そして、ケンシロウがまごうことなき暗殺拳の使い手であった事も一因であると思われる。
常人ならば聞き逃す程度の微かな音、その音の元へとケンシロウは向かって行った。

とにかくあのパブから離れたかったアミバは進路を北西にとり、周囲に注意を払いながら道路を走る。
すると、住宅街を抜け見通しの良い田園地帯に着いてしまった。
「身を隠す場所も無いではないか。くそっ、これなら戻った方がマシだ」
しかたなく今度は東へ、住宅の多い場所へと向かう。
すぐに幾つかの家が見えてきたので、適当に見繕った家の中に入ると、そこをねぐらに決めた。
ようやく一息つくと、アミバは自分の支給品と盲目の老人から奪ったデイバックの確認と整理を行う。
二つもバックを持って歩くのは面倒なので丁寧に整理しつつ一つにまとめながら中身を確認する。
とりあえず必要な物が揃っている事に安堵するが、デイバックの奥にあった紙を見て首をかしげる。
老人の分も含めて紙は三枚。
一枚目の紙には『携帯電話』と書かれていた。
「むう、天才のこの俺にすらわからない物とは。携帯電話とは一体何だ?」
次の紙を見ると『綾崎ハヤテ御用達ママチャリ』と書かれていた。
「むう、天才のこの俺にすらわからない物とは……」
三枚目の紙には『ノートパソコン』と書かれていた。
「むう…………」
三枚の紙をデイバックにしまい、見なかった事にして食事を始めるアミバ。
メニューはソーセージにベーコンとサラダ、あまりぱっとしない食事であったが、アミバの居た時代とは異なりきちっと味付けしてあったのでこれでもアミバは充分に満足した。
「ふむ、天才を遇する術を心得ているな。こんな良い食事に当たるとは俺は運が良い。はっはっは!」
上機嫌で寝床の準備を整えた所で、家の外から轟音が聞こえた。

周囲が無音であった事が幸いした。
家の中から聞き覚えのある笑い声を聞いたケンシロウは、気配を探り、一人しかそこに居ない事を確信した上で手近にあった電信柱に目をつける。
「あたぁっ!」
ケンシロウの回し蹴りで根元からへし折れる電信柱。
111北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:34 ID:qpvrGibg
「ぬんっ!」
それを片手で小脇に抱え、まずは横に一薙ぎ。
轟音と共に目の前のブロック壁が綺麗に消え、家が良く見えるようになる。
準備は整った。
「あたぁっ!」
電信柱を縦にその家へと振り下ろす。
数メートルの巨大なコンクリートの塊は、最初の一撃で屋根の三分の一を粉砕する。
「あたぁっ!」
次の横薙ぎの一撃で屋根の全てをひっぺがす。
「あたぁっ! あたぁっ! あたぁっ! あたぁっ! あたぁっ!」
狙いもロクにつけず、電信柱で家をぶっ叩き続けるケンシロウ。
たまらず中に居た人間が飛び出してきた。
「な、何事だ!?」
そう言って庭先に転がり出てきたのはアミバであった。
それを見たケンシロウはようやく電信柱を振り回すのを止め、その場に放り捨てる。
「久しぶりだなアミバ」
「ゲゲェー! ケンシロウ!」
「貴様が生きているとはな。また血迷った真似を始める前に、俺が引導を渡してやろう」
不遜なケンシロウの態度に、アミバは服の埃を払いながら立ち上がる。
「抜かしてくれるなケンシロウ。あの時は余裕を見せすぎて不覚を取ったが、今度はそうはいかんぞ。天才の拳を存分に味あわせてくれるわ!」
両腕を振り上げ、正面からの突き合いを挑むアミバ。
対するケンシロウもそれを正面から受け止める。
両者の間合いが触れ合った瞬間、無数の突きが二人の間を行き交う。
天才の名に恥じぬアミバの猛攻、しかし、既にケンシロウはアミバの動きを見切っていた。
アミバの両手の突きが揃ったタイミングを見計らって両腕を外に向けて跳ねあげ、大きくアミバの両腕を外に弾き飛ばす。
あっさりと正面の防御を破られ、その無防備な胴体をケンシロウの前にさらけだすアミバ。
「あたぁっ!」
そこにケンシロウ渾身の突きが見舞われる。
アミバは両腕を弾かれた時の勢いに逆らわず上半身を後ろに逸らし、この拳をやりすごす。
「ぐっ!」
112北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:34 ID:qpvrGibg
ケンシロウの拳、確かに仰け反ってかわしたはずであったが、その拳の衝撃だけでアミバの胸部が引き裂かれ、鮮血が舞う。
たまらず大きく後ろに跳んで距離を取るアミバ。

「き、貴様……」
以前とは比べ物にならない程強い。
対するケンシロウは余裕の表情でアミバを見据える。
「強敵との戦いが俺を強くした。最早お前の拳では俺の影を捉える事すら出来ん」
アミバにはケンシロウと戦い、ビルから落下した後の記憶が無い。
どうやらケンシロウはその後も戦いを続け、以前とは見違える程の強さを見につけたらしい。
そこで、初めてアミバは気付いた。
そう、ケンシロウの言うとおりなのだ。
何故拳を交えるまで気付かなかったのか、ケンシロウの放つ闘気は既にラオウと比べても遜色無い域にまで達している。
ケンシロウの顔をみただけで、以前と変わらないはずと勝手に決めつけ、慢心した結果完全にケンシロウの力を見誤ってしまった。
かつてトキの才を一目で見抜いた時同様、決して超えられぬ強大な存在として、ケンシロウは眼前に立ちはだかっているのだ。
知らず生唾を飲み込むアミバ。
「北斗の兄弟は化け物の集まりか……」
ケンシロウはアミバに一歩、一歩近づいてくる。
それが死神の歩みに見え、アミバは恐怖に我を忘れた。
ケンシロウに背を向け、全速力でその場から逃げ出す。
「た、助けてくれ! 俺が悪かった! 命だけは! 命だけは助けてくれ!」
恐怖に竦んだ足は言う事を聞かず、こけつまろびつ道路に逃げ込む。
逃げるアミバにケンシロウは急ぐ事をせず、かといって見逃す訳でもなく、悠然と、確実にアミバへと歩を進めていく。
「殺さないでくれ! た、頼む! 誰か助けてくれ!」

「いいぜ」

そう返事をしたのは、チンピラのような風体の青年。
シェルブリットのカズマであった。

カズマの登場に、ケンシロウはその歩みを止める。
113北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:34 ID:qpvrGibg
アミバは全速力でカズマの後ろに転がり込んだ。
「た、頼む助けてくれ! 殺される!」
カズマはそう言ってすがりつくアミバを一瞥した後、ケンシロウに向き直る。
「ようアンタ、大の男がここまで言ってんだ。勘弁してやったらどうだ?」
ケンシロウは刺すような視線でアミバを睨みつける。
「その男は罪もない村人を数十人、己の研究の為だけに殺してまわった男だ。生かしておけば、必ず他の人間に災いが降りかかる」
ケンシロウの言葉に、カズマは無言でアミバを睨みつける。
アミバは竦みあがって首を横に振る。
「ち、違う! あ、いや違わないが……だが、もうしない! 俺はケンシロウに従う! なんでもするから命だけは助けてくれ!」
天才の矜持も砕け散り、ただひたすらに命乞いをするアミバ。
そしてカズマにすがり付いて続ける。
「頼む助けてくれ! お、俺はもう二度と死にたくなぞ無いんだ! あんな恐怖はもう嫌だ! 改心する! もう人は殺さない! 俺の秘孔は人助けの為だけに使う! だから助けてくれ!」
カズマはアミバを振り払う。
「そこのゲジ眉。まだ殺す気か? こいつの信念はもうへし折れてやがる。これ以上は必要ねえよ」
「アミバが殺した者達の中にも、そうやって命乞いを繰り返した者も居ただろうな」
ケンシロウの視線の鋭さは変わらない。
ここでアミバを殺すのは、カズマへの危険を排除するという意味もあったのだが、神ならぬ身のカズマにそれがわかろうはずもない。
そして、ケンシロウの返答を聞いたカズマの視線もそれに劣らぬほどの鋭さを持つ。
「そうかい。なら決裂だな」
「……」
カズマは拳を握り、アルターを展開する。
右腕が金色の鎧に包まれ、背中に三本の羽が生えると僅かだがケンシロウの表情が揺れた。
「シェルブリットのカズマだ。お前は?」
「ケンシロウ。北斗神拳伝承者だ」
カズマの右拳が輝きを増す。
「悪いがまだるっこしいのは性に合わねえ。一発で決めるぜ」
油断無く構えるケンシロウは無言だ。
「先制のシェルブリット!!」
咆哮と共に、弾丸の様に弾け飛んで一直線にケンシロウへと向かうカズマ。
そのあまりのスピードに、さしものケンシロウも対処しきれない。
114北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:35 ID:qpvrGibg
両腕を組んで受け止めるが、その豪腕に耐えかねて受け止めた態勢のまま真後ろに吹っ飛ぶ。
斜めにブロック壁を突きぬけ、隣家の庭先を越えて窓ガラスを突き破って家の中に放り込まれてしまう。
後ろで見ていたアミバはカズマの剛拳に言葉も無い。
カズマはケンシロウが突き破った窓ガラスを睨んでいる。
すぐに、その奥で音がしたかと思うと額から血を流すケンシロウが家から出てきた。
僅かにふらつきながらも庭先まで歩き、そこで再度構えを取る。
「もう一度やってみろ」
ケンシロウの目は全く死んでいない。
ならば手加減の必要無しと断じて拳を振り上げるカズマ。
「撃滅のシェルブリット!」
一足飛びに踏み込み、必殺の右拳を放つ。
ケンシロウは上半身を後ろに傾け、代わりに全力の足刀蹴りを前へと突き出す。
「あたぁっ!」
まるでカズマの拳にあわせて蹴りを入れる練習を数十年積み重ねてきたかのような、絶妙無比のタイミングであった。
腹部に蹴りを叩き込まれたカズマの呼吸が完全に止まる。
だが、カズマの闘志は消えない。
「双撃の……」
そのまま二撃目を放とうとするカズマに先だって、ケンシロウの蹴りが放たれた。
「あ〜ったたたたたたたたたたたたたたたたあたぁっ!!」
目にも止まらぬとは正にこの事。
無数の蹴りを叩き込んだ後、宙に浮いたカズマにとどめの蹴りを見舞う。
最後に顎を強烈に蹴り上げられたカズマは、空中で一回転半ほどして頭から地面へと落下した。
後ろで見ていたアミバは大きく落胆する。
僅かでも生存の可能性を見出した後だっただけに、絶望は大きかった。
しかし、状況は思いもよらない方向へと転がっていく。
ケンシロウは倒れるカズマに向かい言ったのだ。
「いいだろう、アミバの命はお前に預けよう」
カズマは何も答えない、うつ伏せに倒れたまま微かに震えるだけだ。
「北斗繰筋自在脚。貴様の全身の筋肉は後30分は弛緩したままだ。しばらくそこで休んでいるがいい」
呆然とするアミバに向かい歩み寄るケンシロウだったが、その目が驚愕に見開かれる。
115Classical名無しさん:07/05/16 23:35 ID:HD0C5c3I
      
116北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:35 ID:qpvrGibg
「……勝手に、勝負を終わらせてんじゃねえよ……」
確かに秘孔は突いた。カズマの筋肉は動いていないはずである。
しかし、全身を青白いオーラで包んでいるカズマは確かに自分の力だけで立ち上がっている。
「俺の筋肉が動かない道理を無理で押し通す! それが反逆者カズマだ!」
カズマはアルターで全身を包み、筋肉によらず全身を動かしているのだ。
その意志の強さ、奇跡の技に敬意を表し、再度構えるケンシロウ。
「ならば、北斗神拳奥義を持ってお前に応えよう」
睨み合う二人。
アミバは慌てて喚く。
「ちょ、ちょっと待てそこのカズマって奴。ケンシロウはもういいと言ってくれたんだぞ。なのに何故そんな無理をしてまで戦おうとするのだ」
それに、とその後の言葉は口に出来なかった。
『お前はあのケンシロウが恐ろしく無いのか? あの闘気、技、全てが極限の域にあるケンシロウを見て何も感じないのか?』
カズマは言い放つ。
「見逃してもらって嬉しい。そんな弱い俺自身に俺は反逆する!」
ケンシロウは最早言葉を発しない。
ただ、全力でカズマの闘志を迎え撃つのみ。
ゆっくりと滑るようにカズマに近づいてゆく。
ケンシロウはカズマの視界内をゆっくりと移動してくる。しかし、カズマの目の錯覚かその姿が時々、ぼやけてみえる。
「なんだ? ……奴が……消える?」
ケンシロウはただまっすぐ移動するのではなく、右に左に揺れながら歩み寄ってくる。
「北斗神拳奥義、七星点心。最早お前の目が俺を捉える事は無い」
人間の動きにある七つの死角を辿って移動する北斗神拳奥義七星点心、カズマの正面にケンシロウは居るのだが、カズマにはそれが見えない。
「くっ、くそっ! 何処だてめえ!」
いくら目を凝らしても、カズマにケンシロウを見つける事は出来なかった。
ならば、とめくらめっぽう殴り倒そうと思い、拳を振り上げたカズマの真後ろから声が聞こえた。
「ここだ」
カズマが振り返るより、ケンシロウの二本の指がカズマに突き刺さる方が早かった。
両の親指で、カズマの頬骨の上を右左両方突き刺す。
「がっ!」
まるで背骨に直接電流を流されたかのように仰け反るカズマ。
117北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:36 ID:qpvrGibg
すぐに親指を抜くケンシロウ。支えを失ったカズマはその場にうつ伏せに倒れた。
ケンシロウはカズマを見下ろす。
「経絡秘孔の一つ、頭顳をついた。このまましばらくは目を覚ます事は無い」
そしてじろっとアミバを睨む。
「俺に従うと言ったな。ならばお前はこの男が目を覚ますまでこいつを守れ。もしこの男に何かあったら、俺がお前を地の果てまでも追い、地獄の底に叩き込んでやる」
アミバは物凄い勢いで首を縦に振る。
それを見て満足したのかケンシロウは北へと去って行った。


ケンシロウが視界から消えた事でようやく緊張から解かれたアミバ。
安堵のあまり地面に座り込んでしまう。
大きく息を吐いた後、自らの幸運を喜ぶ。
そこでようやくアミバは自らの晒した醜態を思い出した。
無様に転げ回りながら他人に助けを請う天才なぞ、居るはずが無い。
死を恐れ、全てをかなぐり捨てて逃げ惑う天才なぞ、居て良いはずがない。
その才において凡才と断じたケンシロウが、トキやラオウと並ぶ程の力を身につけている事。
今のケンシロウの力は見抜けた、しかしケンシロウがどうやってそれ程の力を身につけたのかまるで見当もつかない。
こんな不完全で未熟な才を、天才なぞと呼称する事のなんと滑稽な事か。
今までアミバを支えてきた天才としての矜持。
天才として美しく生きるはずだった自分は、死を前にしてその矜持も保てず、今まで自分が殺してきた凡才同様ただひたすら死を恐れるだけの惨めな人間であったのだ。
トキの時はそれでも軽くぶたれる程度であったから、その矜持を砕かれる事は無かった。
しかしケンシロウは違った。
二度に渡って真正面からアミバの才を粉砕し、絶対的な恐怖の存在として自らをアミバに刻み付けた。
実際、アミバには非凡な才能があったのであろう。それ故、自分以上の才の存在を知らず長年に渡って増長し続ける事となった。
だが、それもこれまでである。
アミバは両手で自らの顔を覆うと、声を上げて啼いた。
唯一信じていたものに裏切られた男の、絶望の涙であった。
118北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:37 ID:qpvrGibg
【F-7 道路/1日目/黎明】
【ケンシロウ@北斗の拳】
[状態]:カズマのシェルブリット一発分のダメージ有り(痩せ我慢は必要だが、行動制限は無い)
[装備]:
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1〜3、本人確認済み)
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない、乗った相手には容赦しない
1:ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎他ゲームに乗った参加者を倒す
2:助けられる人はできるだけ助ける
3:乗ってない人間に独歩・ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎の情報を伝える。北に向けて移動中
[備考]
※参戦時期はラオウとの最終戦後です。
119北斗神拳の恐怖 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:37 ID:qpvrGibg
【F-7 道路 一日目 黎明】
【カズマ@スクライド】
{状態}胴体前面と顎に複数の打撲アリ、ケンシロウに秘孔を突かれて筋肉が弛緩して動けない、ケンシロウの秘孔により気絶中
{装備}無し
{道具}支給品一式、ギーシュの造花@ゼロの使い魔、神楽の仕込み傘(強化型)@銀魂、核鉄(ニアデスハピネス)@武装錬金
{思考}
1:反逆のためにできることを探す
2:まどろっこしいのは苦手なので基本的には単独行動
3:悪党は全力で殴る
基本行動方針:
バトルロワイアルに反逆する
参戦時期:
対アルター仙人戦後、ハイブリット覚醒前(原作4巻)
※進化の言葉“s.CRY.ed”をすでに刻んでいます。
※支給品は全て確認しましたが、説明書にはろくに目を通していません。
そのため、三つとも役に立たないガラクタだと思っています。


【E-7 道路/1日目/黎明】
【アミバ@北斗の拳】
[状態]:身体健康なるも心身喪失気味
[装備]:
[道具]:支給品一式(×2)(一食分消費済み)携帯電話、綾崎ハヤテ御用達ママチャリ@ハヤテのごとく、ノートパソコン@バトルロワイアル(これら三つは未開封)
[思考・状況]
基本:もうダメだ
1:ケンシロウに命じられた通り、カズマが目を覚ますまで守る(←守れないとケンシロウに殺される為)
[備考]
※参戦時期はケンシロウに殺された直後です
120Classical名無しさん:07/05/16 23:38 ID:HD0C5c3I
     
121 ◆1qmjaShGfE :07/05/16 23:38 ID:qpvrGibg
以上です、色々お手数おかけして申し訳ありませんでした
122 ◆ozOtJW9BFA :07/05/17 00:18 ID:g5VIRTTY
>>121
本投下乙です。

吉良吉影、葉隠散、マーティン・ジグマール、マリア、村雨良投下します。
123Classical名無しさん:07/05/17 00:21 ID:axwtBzWk
支援
「散君、先程上がった花火ですけど、多分この消防署から打ち上げられた物ではないでしょうか?」
「そうだな、おそらくあの花火は人を呼び寄せる為の物。ならばあれを打ち上げた者は、推測される打ち上げ地点から近く
 地図上に記載された建物でもある、消防署で待ち構えていると見ていいだろう」
 
私は先刻出会ったマリアと地図を見ながら、先程上がった花火が何処から打ち上げられた物かを話し合っていた。
我々の目的は簡単に言えば人捜しだ、ならば人の集まりそうな所を捜して回ればよい。
そこで我々は手近な所である、花火が打ち上げられた場所に行く事とする。
 
「しかしマリアよ、お前の捜し人は殺し合いの最中に花火を上げる程、奇特な人間なのか?」
「ええ、他の二人はともかくナギ……お嬢様は頭の良い子なんですけど、それ以上に天然で思い付きで行動する所があって……」
「………マリアがそういうのだから、相当なのだろうな。まぁいい出発するぞ、散について参れ」
 
「でも私達二人だけで行って、危ない人に会った時はどうしましょうか?」
道中マリアが、心配事を口にする。
「マリアよ、この散は零式防衛術の奥義を極めた身。そのような心配は不要だ」
言い終えてからマリアに対する、自分の発言の迂闊さに気付いた。
 
「散君。私、ナメッ○語はちょっと…」
「……ナメッ○語の話などしていない」
「あ…つっこんだら負けって遊びですか?」
「遊んでなどいない!」
 
不退転の現人鬼として、人類抹殺の儀を掲げるこの散は
味方からは畏怖と敬愛の対象として畏れられ、敵からは恐怖と憎悪の対象として恐れられてきた。
だがマリアが今私に向ける視線は、さしずめ『かわいそうな人を見る目』だ。
本来この散にかように無礼な態度を取る者は、螺旋で以って死滅せしめるところだが
この死合における、私の目的を達する為に生かしておいている。
だがやはりマリアには、我が不退転の力の一端でも見せてやらねばならないようだ。
 
125Classical名無しさん:07/05/17 00:22 ID:UE2Ekwy6
 
 
私は近くに有った、空のゴミ箱に歩み寄る。
「マリアよ。現人鬼の力の一端、篤と見るがいい」
ゴミ箱を目前に置き、右足を少し後ろに上げ 「あ、何かしらこの音は?」 右足を天まで蹴り上げた。
ゴミ箱は私の蹴りを受け、目視出来ない彼方まで飛んでいった。いかなマリアとて、これで私が不退転の存在であると知れただろう――
 
「散君。今、大きな音がしませんでしたか?」
「…………爆発音だ。マリアよ、向かうぞ」
 
この死合に勝利した暁には、マリアに我が螺旋の威力を篤と教えてやろう。
文字通り、その身に叩き込んでな。

◇ ◆ ◇

村雨良――ZXは、先刻打ち上げられた花火の元を探していた。
(この辺りだと思ったのだが……誰も居ないな……)
ZXが探索している場所は花火が打ち上げられた消防署の付近ではなく、D-4エリアの東部であった。
改造人間であるZXは、変身せずとも常人を凌ぐ知覚能力と運動能力を持つ。
本来ならば、花火の元を探しあぐねる事など有り得ない。
だが今のZXは、それらの能力が制限されていた為
長距離を移動する際の距離感や、それに伴う方向感覚にも微妙な狂いが生じていた。
(行き過ぎたのかもしれないな……少し戻ってみるか)
 
(どうやら俺の能力が、弱まっている様だ。……………爆発か!?)
ZXはD-4エリアの東部から南下している途中に、爆発音を耳にする。
散とマリアが聴いたのと、同じ爆発音を。

◇ ◆ ◇

「「美形だ(ですね)!!!」」
爆発音を元を探索していた散とマリアは負傷者を見付け、その日も同時に叫んだ。
いや二人は今日始めてあったばかりだが、とにかくそう叫ばざるを得ない程の美形が気絶し横たわっている。
 
周囲の地面は所々が焼け半壊した戦車なども転がっており、この場で激しい戦闘があった事を示している。
「………散さん、あれ……」
口元を押さえ震えるマリアの視線の先には、全身が焼けただれ上半身は原型を留めぬほど潰された死体があった。
 
「周囲には他に誰もいないようだし、仕方ない、まだ息が有るこの美形を病院にでも運んでやるか」
凄惨な光景にも動じる様子も無く、散は美形を抱えた。
「マリアよ。何を呆けている、散について参れ」
「……あ。は、はい」
散に声をかけられたマリアは、我にかえり返事をする。
そのマリアの後方に5m程離れた民家のブロック壁が、内側から弾けるように破壊され
変身を遂げたZXが中から飛び出し、マリアとの一瞬で詰め殴り掛かってきた。
マリアの顔面に当たる直前まで拳を伸ばした体勢のまま、ZXは横に飛んでいく。
正確には散に横合いから、蹴り飛ばされた。
ZXは民家のブロック壁を突き破り、木製の壁に突き刺さる。
 
「マリアよ。先程地図を見た時にF-4エリアに、病院の存在を確認出来た。
 お前はそこの美形を運び、病院へ行け。私も後から、そちらに向かう」
「…え?散さんはどうなさるんですか?」
「私はあいつの相手をしてやる」
 
さしてダメージを受けた様子も無く、ZXが民家からゆっくりと歩み出てくる。
「早く行け!我らの戦いに巻き込まれれば、お前や美形など塵と化すぞ!!」
「は!はい!!散さんも無理をなさらないで下さいね!」
散の叩きつける様な気勢を当てられ、マリアは慌てて美形に駆け寄り
美形を背負って、その場を離れていった。
 
 
散は感心していた。大の男を背負い走り去っていった、マリアの意外な体力に。
「……キサマの…」
散はZXの声に、向き直る。
マリア以上にZXは、散の感心を買った。
ZXに放った散の一撃は、肘は伸びきり体重は乗った一切の躊躇の無い一撃だった。
それを受けてなお、ZXにダメージの後は見受けられない。
 
「キサマの痛みを見せてみろ」
「笑止!! お前は我が滅技で以って、痛みを感じる間も無く殺してくれる!」
 
【E-5 北西部/1日目/早朝】
【葉隠散@覚悟のススメ】
[状態]:健康
[装備]:零式鉄球聖衣形態
[道具]:支給品一式、ランダム支給品内容、個数ともに不明(本人も確認してない)
[思考]基本:主催者の思惑を覆す。
1:村雨良を殺す。 
2:1の後病院へ行き、マリアと合流する。
3:強者は殺す、弱者は生かす。ただし、この死合が終わったあとには殺す者もいる。
4:この死合で優雅な勝利を収める。
 
129Classical名無しさん:07/05/17 00:24 ID:axwtBzWk
支援
 
【E-5 北西部/1日目/早朝】
【村雨良@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:正常
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜3品(本人未確認)
[思考]
基本:殺し合いに乗る
1:散を殺す
[備考]
能力制限は不明(後の書き手さんまかせ)です
参戦時期は原作4巻からです
村雨静(幽体)はいません
 
「ここまでくれば、大丈夫ですよね……」
高い身体能力を持つ、マリアといえど
美形――マーティン・ジグマールを背負ったまま、病院まで走り続ける事は出来ない。
マリアは散とZXの姿が見えなくなると、民家の壁際に美形を下ろしその隣に座る。
 
(散さんを一人で残してきてしまったし、やはり私も戻った方が良いのかしら
 でもいれ違いになっても困りますし、怪我人を置いていく訳にもいきませんし……)
マリアは身体を休めながら、今後の行動方針について頭を悩ませていた。

◇ ◆ ◇
 
わたし、吉良吉影は池の公園から少し離れた所にある民家で、身を休めていた。
偶然立ち寄っただけの家だが、これがなかなか良いベットが置いてある。
周囲に人の気配も無かったし、今夜も安心して熟睡出来ると思っていた。
…………何処かの馬鹿が、近くで花火を上げるまでは。
 
131Classical名無しさん:07/05/17 00:24 ID:UE2Ekwy6
 
 
殺し合いの中で花火を上げるなど、自殺志願か罠でも張ったのか状況が飲み込めていないのか
いずれにせよ平穏に過ごす事を望むこの吉良吉影が、そんな輩の近くにはいられない。
わたしは荷物を纏めて、花火が上がったのと逆方向に移動を始めた。
充分に距離を取ったと思ったら、今度は近くで爆発音が鳴る。
 
わたしはまたその場からの移動を、余儀なくされる。
全くこんな時間に大きな音を立てて、周りの迷惑というものを少しは考えないのか?
どうしても騒ぎたいのならこの『吉良吉影』から、離れた所でやれ。
おかげで一睡することも無く、日の出を迎えてしまったではないか。
 
いらつきながら寝床を探す内に、メイド服の女性と重症を負ったと思しき男を見付ける。
こちらに気付いていない二人を、彼女等が背を預けている民家の陰から観察する。
男の方は気を失っているらしく、思わず叫びたくなる様な……実際心の中で叫んだ程の『美形』だ。
だが幾ら美形でもこの吉良吉影、男になど興味は無い。
問題は女の方だ。
 
彼女等はその様子から、何らかの『トラブル』に巻き込まれた事が容易に推測出来る。
ならば彼女等と接触すれば、わたしも『トラブル』に巻き込まれかねない。
何かの『トラブル』に巻き込まれ頭を悩ますなど、この吉良吉影が最も嫌う事だ。
彼女等はわたしの存在に気付いていないのだから、今の内にさっさと離れるべきだ。
そんな事は充分過ぎるほど、分かっている。
 
しかしわたしは彼女のそれから、目が離せない。
まるで玉の如く、肌理細やかなそれ。
そこから伸びる指は、すらりとしなやかで
その先には、余計な装飾が無くとも美しく整った爪が艶を放っている。
目の前のメイド服の女性の手は、この吉良吉影の心の『平穏』を乱す程に美しいのだ。
 
 
【E-4 南部/1日目・早朝】
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム×0〜3(全て未確認)
[思考]
基本:普段どおり平穏に過ごす。
1:マリアの手が気になる。
2:自身を追うもの、狙うもの、探るものなど自身の『平穏な生活』の妨げになると判断した者は容赦なく『始末』する。
[備考]
※『バイツァ・ダスト』拾得直後からの参戦です。
※支給品はまだ何もチェックしていません。そのため承太郎が殺し合いに参加していることに気づいていません。
※スタンドの能力制限や『バイツァ・ダスト』が使用不可能であることに気づいていません。
 
 
【E-4 南部/1日目・早朝】
【マーティン・ジグマール@スクライド】
[状態]:全身ボコボコ、歩くのがやっとの重傷、美形状態、極度の疲労、気絶
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:生き延びて全宇宙の支配者になる。
1:誰かに匿ってもらう。(美貌が使えそうなら使う)
[備考]
※人間ワープにけっこうな制限(1〜2mほどしか動けない)が掛かっています。
 連続ワープは可能ですが、疲労はどんどんと累乗されていきます。
 (例、二連続ワープをすれば四回分の疲労、参連続は九回分の疲労)
※ギャラン=ドゥに関しては次の書き手さんにお任せします。当分は出てこれないと思います。
※戦車(ティーガー(P)駆逐戦車)は爆発に巻き込まれました、操縦等は不可能だと思われますが。部品は何かに使えるかもしれません。
※また、ジグマールのデイパックは爆発に巻き込まれ、殆ど原形を留めていないままどこかへ飛散しました。
未確認支給品(0〜1)も無事ではないと思われます。
※破壊の杖@ゼロの使い魔(残弾なし)はE-5の戦車の近くに放置されています。

【E-4 南部/1日目・早朝】
【マリア@ハヤテのごとく】
[状態]:健康
[装備]:本部の鎖鎌@グラップラー刃牙
[道具]:支給品一式、犯人追跡メガネ&発信器×3@名探偵コナン
[思考]基本:殺し合いはしない
 1:散を置いて病院に行くか、散の元に戻るかで迷っている。
 2:ナギ、ハヤテ、ヒナギクの捜索
 3:黒髪の少年(葉隠覚悟)を探す
 4:範馬勇次郎と金髪の男(ラオウ)を警戒
 5:散の事を女装した男だと思っています。
135 ◆ozOtJW9BFA :07/05/17 00:29 ID:g5VIRTTY
投下終了しました。
支援、ありがとうございます。
問題点があったら指摘お願いします。
136Classical名無しさん:07/05/17 00:31 ID:fpa0tqWQ
乙です
ひたすら美形で通されるシグマール隊長ワロスwwww
137Classical名無しさん:07/05/17 00:34 ID:UE2Ekwy6
乙。戦闘前の緊迫した場面なのに何このギャグっぽいノリはw
ジグマールがネタキャラになって行くw
なにげに戦闘直前にリレーするのは初かな。この焦らされ感が堪らん。

>>127
>変身を遂げたZXが中から飛び出し、マリアとの一瞬で詰め殴り掛かってきた。
は「マリアとの距離」じゃないっすか?
138Classical名無しさん:07/05/17 00:39 ID:mEOerKoc
>>135
ぬぅ……。マリアがやべぇw
そしてこの焦らされ感がたまらんなあ。
小グループへの分割、お見事でした。
GJ!!
139 ◆ozOtJW9BFA :07/05/17 00:39 ID:g5VIRTTY
>>137
ご指摘、ありがとうございます。
>変身を遂げたZXが中から飛び出し、マリアとの一瞬で詰め殴り掛かってきた。

>変身を遂げたZXが中から飛び出し、マリアとの距離を一瞬で詰め殴り掛かってきた。
に差し替えて下さい。
140Classical名無しさん:07/05/17 00:40 ID:WQKWksbs

ジグマールもそうだが、散もネタキャラになりそうだwwww


ただ、気になった点がいくつか。
ZXを弾き飛ばしたのは、散の蹴りなのか、拳なのか。呼んでも分からんかった。
>正確には散に横合いから、蹴り飛ばされた。
>ZXに放った散の一撃は、肘は伸びきり体重は乗った一切の躊躇の無い一撃だった。


マリアは散に君付けなのか、さんづけなのかが分からんかった。
141 ◆ozOtJW9BFA :07/05/17 00:48 ID:g5VIRTTY
>>140
ご指摘、ありがとうございます。
何箇所も間違えて、すいません。
指摘点を修正したものを、後でしたらばの投下スレに投下しておきます。
142Classical名無しさん:07/05/17 01:10 ID:UvwpkjOc
テラ乙!
何とも扱いの難しい連中をうまい事料理したものです
第一回放送までにラキスタハヤテ勢の死者が居るか否かで他の連中の行動も随分と変わりそうなので、色んな意味でハラハラ出来ました
143Classical名無しさん:07/05/17 01:19 ID:vmR8aDDw
投下乙!!

でもマリア死亡フラグか……
吉良だとさすがのマリアさんでもやばいな。むしろマリアさんだからやばいのか。
死ぬか、よくても腕切断になりそうで続きが不安だ。
144Classical名無しさん:07/05/17 01:49 ID:dJFHW2vM
>>143
今の内葬式所に行く覚悟は必要だな…

ついでにスト様コピペの準備をしておくか
145Classical名無しさん:07/05/17 01:53 ID:BEviah6w
そろそろお絵かき掲示板立ててもいい頃だ
146Classical名無しさん:07/05/17 02:03 ID:dJFHW2vM
@年増メイドなマリアさんは咄嗟に反撃のアイデアを思い浮かぶ
A美形が助けてくれる
B助からず右手以外粉塵にされる。現実は非情である

ついでに言い忘れてた
投下乙!
147Classical名無しさん:07/05/17 02:06 ID:f53vk5Mw
それでも、それでも美形ならなんとかしてくれる。
マリアが襲われる前に意識覚醒したら美形も吉良に襲われる確率跳ね上がるしな
148Classical名無しさん:07/05/17 16:59 ID:dJFHW2vM
元ネタ分かる参加者の中でもかなり好きなキャラなだけに、
少なくとも吉良にだけは殺されてほしくは無いってのがあるが…
だがここでマリアさんが残虐にあっけなく殺されてくれれば、
そして死後も残された部位を冒涜されるという悲惨な流れになれば、
吉良のゲス野郎っぷりとこのロワの非情っぷりが一層出てくるってのがあるから
やはり死ぬべきかもってのも…

嗚呼複雑…('A`)
149Classical名無しさん:07/05/17 17:49 ID:LRmCeCY2
乙です。
吉良しか知らないけどギャグっぽい独特のノリでおもしろかったです
150Classical名無しさん:07/05/17 17:54 ID:.5FNUbYc
>>148ロワではよくあることさ。気にしない気にしない。

でも逆に、ZXを撃退し戻ってきた散の方に吉良の興味が向くかもしれない。
151Classical名無しさん:07/05/17 18:10 ID:/qiP9xIA
美形が目を覚まして状況がさらにゴタゴタになる可能性もあるな。w



あと、投下乙です。
152Classical名無しさん:07/05/17 18:26 ID:vmR8aDDw
病院付近だと、覚悟とルイズも接近してるな。
時間的に間に合いそうに無いけど。
153Classical名無しさん:07/05/17 18:31 ID:9ZsThecY
いつの間にかジグマールの呼称が美形で確定してるなw
154Classical名無しさん:07/05/17 18:42 ID:wVlIRabs
入力楽だしなw
155Classical名無しさん:07/05/17 18:46 ID:vmR8aDDw
今さらだが、柊みゆきの予約って有効なのか?
柊かがみだから名前思いっきり間違えられてる。
まあ桂小太郎が予約されてるから、無効扱いにしても書きようが無いけどさ。
予約時の名前は混乱招くから注意してほしい。
156Classical名無しさん:07/05/17 19:09 ID:VmQ7/8ow
シグマール隊長その内名前呼んでもらえなくなりそうじゃねw
まあ美形ってこの場合はネタっぽいが侮蔑っぽい呼び方じゃないだけマシだなw
157 ◆ozOtJW9BFA :07/05/17 19:18 ID:g5VIRTTY
したらばの投下スレに修正版を投下しました。
ご意見ありましたら、よろしくお願いします。
158 ◆efoSezvnqQ :07/05/17 21:06 ID:UvwpkjOc
>>155
申し訳ありません、予約スレ98は柊みゆきではなく柊かがみの間違いでした。以後気をつけます_| ̄|○
159 ◆1qmjaShGfE :07/05/17 21:07 ID:UvwpkjOc
……と、とりっぷ打ち間違えた、落ち着け私⊂⌒~⊃。Д。)⊃
160Classical名無しさん:07/05/17 21:32 ID:LRmCeCY2
タッチの差で予約できなかったキャラのSSを
消すのはもったいないから毒吐きスレに投下したいんですけどいいですか?それともそういうのは駄目?
161Classical名無しさん:07/05/17 21:33 ID:GbzrgAOo
没スレを作って灯火

これでよくない?
162Classical名無しさん:07/05/17 21:38 ID:mEOerKoc
>>161
いいと思う。
163Classical名無しさん:07/05/17 21:43 ID:UE2Ekwy6
>>160
今予約されてるのがそうなら、本投下されてwikiに乗るまで待った方がいいよ。
何が起こるか分からんし。昔のことならいいけど。
164Classical名無しさん:07/05/17 22:19 ID:LRmCeCY2
>>161じゃあやったことないけどスレ立ててみます。

>>163大丈夫です
165Classical名無しさん:07/05/18 03:47 ID:lNJvVC5Y
……うおうおうおぉぉぉ!!

◆1qmjaShGfE さんの『北斗神拳の恐怖』、超GJ!!!
修正前のも良かったが、修正後はさらに凄ぇ。
アミバにとっては死よりも残酷な運命ですな。これは。w

>『零式防衛術外伝 すごいよ!!散さん』

これもまたGJ! 本文を読んでからあらためて題名を読むと、微笑ましくなる。w
166Classical名無しさん:07/05/18 12:20 ID:O4ZK7XWA
>>143-151
何?マリアさんが死にそうで不安だって?
それはバトロワの
「無間地獄の法則」を忘れてるからだよ。
逆に考えるんだ。「マリアさんは右手以外消し飛ばされ、美形も目を覚ます事無くあるいは
仇を討とうとして返り討ち、駆けつけた散も吉良に残酷に殺される」と考えるんだ。
167Classical名無しさん:07/05/18 14:54 ID:/.R9599E
>>166
それを住民が納得するクオリティで仕上げる書き手さんが現れたら素直に尊敬する。
168Classical名無しさん:07/05/18 16:56 ID:lIr7SJA2
>>167
なんというID……
169Classical名無しさん:07/05/18 19:14 ID:/vYjuiRg
何気無くステルスマーダーにも向いていないか?>吉良

原作でも一般市民に紛れて「目立たないけど仕事には真面目な大人しい男」
を演じた殺人鬼なんだし…

誰かの右手に惹かれつつも、
むやみに動いたら自分の身に危険を及ぼすと考え、
脱出派のフリをしてその誰かのチームに上手く入り込み…と
170Classical名無しさん:07/05/18 19:22 ID:nJNIceUE
>>169
YOUそれで一作書いちゃいなYO
171 ◆7jHdbxmvfI :07/05/18 21:53 ID:Tue41Zpw
投下します
暗闇が包み込む夜の校舎。
そして、その校舎の中の一つの教室に二つの声が小さく響く。
その教室は外敵を警戒してか、灯りをつけず月明かりだけが教室の中を明るく照らしている。

「……つまりあのピエロはいきなりあんたを襲ったってことか」
「ああ、本当にいきなりナイフを投げてきた。君が来なければ私はきっと……心から礼をする」
「あれぐらい大したことじゃねえよ」

斗貴子は先ほど起こった出来事を説明し、丁寧に頭を下げる。
花山は例を丁重に受け取ると、気になっていたことを質問する。

「それより姉ちゃんのその傷……ただの女子高生じゃねえのかい?」

先ほどは夜の闇で気付かなかったが、斗貴子の顔にはうっすらなピンク色の傷がある。
傷は古い為に、先ほどのピエロに付けられた物ではないことは容易に推測できる。
そのために聞いてみる事にしたのだ。

「これは……昔いろいろあってな……聞きたいのか?」

花山の問いに斗貴子は思い出す。
幼少期のホムンクルスに襲われたときの事を。
出来る限り触れてほしくない過去だった。
あの時の記憶がよみがえり、目には少しだけ哀しみが訪れた。


「別に話したくないならいい。変な事聞いちまったな……本当にすまねえ」

傷痕を軽く手で押さえ、目は僅かに曇り、途切れ途切れで話す仕草から話したくないであろう事はすぐに分かる。
その変化から、自分の過失で目の前の女性を傷つけてしまったと感じ取り、追求をやめ謝罪する。花山は丁寧に頭を下げた。
173Classical名無しさん:07/05/18 21:55 ID:tAb6QpQE
 
「あっ、いや。君が謝ることじゃない」

花山の風貌とは想像できない反応に、逆に斗貴子も恐縮してしまう。
そのせいで変な沈黙が生まれる。

 しまった。予想以上にこの男、女性には優しいみたいだ。私の周りにはこのようなタイプいなかった。
 どうする。私はこういったタイプの扱いは苦手だ。しかしこのままでは……そうだ。支給品があるじゃないか。
 その話題でこの場は乗り切るしかない。それにもし核鉄を持っていれば借りれるかもしれない。よしっ!

「……そうだ。君の支給品は何がある。私は……この三つだが」

この妙な空気を打ち破るべく斗貴子のほうから話を切り出す。
支給品の確認のために、率先して自分の支給品を机の上に出す。

「……何だ?」

思わず聞き返す。
何より花山は自分の支給品を確認していない。いや、一度もバッグを開いていない為に、武器のことを知っていない。

「支給された武器らしいのだが……残念だが私の物は武器とはいえない物ばかりだ」

机の上に出ている物は、一冊の本と指輪と小学生サイズの運動靴。
斗貴子は試しにと本を開くが、見たことのない文字のために意味が分からない。
靴はいくら自分が小柄と言っても、小学生のサイズではさすがに合わず履けない。
指輪は試しにとはめてみたが、はめたところで特に何も起こらなかった。
175Classical名無しさん:07/05/18 21:56 ID:tAb6QpQE
 
「……支給品か。調べてなかったな……」

斗貴子の支給品を見て、花山も自分のバッグを開く。
すると中から出るは包み紙が三つ。斗貴子はその中に核鉄が入っているのを祈る。
しかし紙を開くと、中から出た物は突撃用ライフルとその予備マガジン、そしてタバコ一箱だった。

 核鉄は無いのか……

少しばかり斗貴子はうなだれる。
しかし花山はすぐに銃を手に持ち、

「……使うかい?」

丁寧にそっと、斗貴子の前に置いた。

「これは君の……いいのか?」

そしてそれを斗貴子は受け取りながら問い返すが、花山はいつもどおりの顔で――

「構わねえ」

――簡潔に答え返す。
事実花山は銃を好まない以上、いくら高性能の銃であっても無用の長物にすぎない。
それに斗貴子は普通の女子高生のように花山には感じられた。
その女子高生が丸腰で歩き回っては的にされるだけと感じとり、護身用にと銃を渡したのだった。
なによりこの銃は誰でも扱えるのがウリのAK。銃の心得が無くても銃に振り回される心配もなかった。
177Classical名無しさん:07/05/18 21:57 ID:tAb6QpQE
 


「……さてと、どこに行くかい?」

互いの支給品の確認を終えて、バッグに戻して再度わずかの沈黙が流れた直後だった。
今度は花山が次の移動先を聞くことにより沈黙を打ち消した。
いつまでもここに居てもあまり意味は無い。行動を起こす必要があると言う判断ゆえの行動だった。

「……そうだな、市役所にでも行くか。あそこなら人が集まる可能性が高い。君もいいのか?」
「ああ、付き合うぜ」

斗貴子は冷静に考え結論を出す。
ここよりは繁華街に近く、人の集合場所に使われそうな施設に思えたからだった。
花山も了承して、移動先は決まる。

花山と斗貴子。
二人のスカーフェイスは学校を出て、新たな目的にへと歩き出す。
179Classical名無しさん:07/05/18 21:58 ID:tAb6QpQE
   
【C-4 北東部 1日目 黎明】

【津村斗貴子@武装錬金】
[状態]:健康
[装備]: USSR AK74(30/30) 水のルビー@ゼロの使い魔
[道具]:支給品一式、USSR AK74の予備マガジン×10 始祖の祈祷書@ゼロの使い魔 キック力増強シューズ@名探偵コナン
[思考・状況]
基本:主催者をなんとしても倒す
1:花山と市役所に向かう
2:カズキ、またはブラボーと合流。パピヨンには警戒

【花山薫@グラップラー刃牙】
[状態]:健康。
[装備]:
[道具]:支給品一式、川田のタバコ@バトルロワイアル
[思考・状況]
基本:乗っていない奴は助けるor手を出さない
1:斗貴子と市役所に向かう
2:襲ってくる奴はぶっ飛ばす
181 ◆7jHdbxmvfI :07/05/18 22:00 ID:Tue41Zpw
投下完了しました。
感想などありましたらお願いいたします。
182Classical名無しさん:07/05/18 22:20 ID:tAb6QpQE
投下乙です
繁華街方面に人が集まりつつあって、火薬庫になりそうな悪寒

小学生サイズの靴か…… これは使い手を選びそうだ
こなた小学生化計画の出番か!?
183Classical名無しさん:07/05/18 22:26 ID:m3HfMEcI
投下乙
繁華街目指してるマーダーって誰かいたっけか?
しかし、タイトル吹いたwww
白の衣装着てる花山と黒の衣装着た斗貴子さんが、例の口上述べてるの想像したw
184Classical名無しさん:07/05/18 22:55 ID:/.R9599E
GJ!
不器用な二人のやり取りが和むw

ルビーと祈祷書は……ルイズ専用武器?

185Classical名無しさん:07/05/19 00:27 ID:XJERGXXc
投下乙です。
サブタイトル時点でニヤリとしてしまった……w





川田のタバコ……確か銘柄はマイルド・セブンだったか?
186Classical名無しさん:07/05/19 02:47 ID:cxlRq312
バージニア・メンソール…

は本編でも地の文で突っ込みと言う高等テクニックを
かましてくれたオカマちゃんだったな
187Classical名無しさん:07/05/19 02:57 ID:cxlRq312
×本編
○原作
188Classical名無しさん:07/05/19 04:30 ID://S/YfZo
>>181
そういや確かに二人とも傷があるコンビだな……。
花山が男っぽくてええ感じだなあ。
GJ!
189 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/19 12:54 ID:cxlRq312
したらばにて マリア 吉良 美形 の3人を一時投下します

色んな意味で…ですので…。
190Classical名無しさん:07/05/19 13:22 ID:MANRprpU
乙。すごく……怖いです。
マリア爆弾抱えすぎだろw拡声器なんかメじゃないなw
シモの表現は議論が必要かもね。俺は大好きだけどね。
191Classical名無しさん:07/05/19 13:39 ID:wtPvJ/dc
乙。SS構成もバツグン!
俺はシモはいいと思うけど……どうだろうな
ここ全年齢対象だよね?
192Classical名無しさん:07/05/19 13:58 ID:cvviWXUs
乙。
でも吉良の設定は、母との関係がよくなかったっぽい、
それと父がちょっと無視していたらしい。(原作ではないが)
資料
 ttp://www.youtube.com/watch?v=m0LhrDm_0LA&mode=related&search=
あと、綾先ハヤテは綾崎ハヤテの間違いじゃないですか?
シモのほうは、個人的には大丈夫かな。
193Classical名無しさん:07/05/19 15:00 ID:34fQbqBc
個人的にはあの程度のシモ表現はセーフと思う。
もう少しディープにしたらやばくなる危険があるけど。

でもマリア当面の生存フラグと中終盤以降の死亡フラグが大量に立つという特殊すぎる位置に来たな。
何はともあれ投下GJ!!!

194Classical名無しさん:07/05/19 15:23 ID:V3J9ZLG6
>>189
悪いが、もう少し文章を鍛えてくれ。全体的に読みづらい文章が多すぎる。
195Classical名無しさん:07/05/19 15:45 ID:8L4vmk5Q
>>194に同意。
修正をお願いします。
196Classical名無しさん:07/05/19 16:29 ID:V3J9ZLG6
>>189
具体的に言った方が分かりやすいと思うので、最初の文章を例に説明してみる。
説明の方が間違ってたらスマンが、ハッキリとしていることは、文章全体がとにかく読みづらいということ。
その点と、これから挙げる点に注意して、もう一度推敲してほしい。

>わたしは美しい外見を持ちながら、醜い心を持つ47人の女性を私はこれまで相手にしてきた。

[1] 主語に注意。
この文章の主語は「わたし」、「私」の二種類ある。どちらか一つにしてほしい。

[2] 読点の位置に注意。
「美しい外見を持ちながら」という修飾語句は、47人の女性にかかっているはずだが、「、」で区切られている場所がおかしいので、
文章的には、「わたし」にかかっているようにも見える。この場合、
美しい外見を持つ吉良が、醜い心を持つ47人の女性の相手をしてきた。
と誤読されても文句は言えない。



以上。
197 ◆qvvXwosbJA :07/05/19 16:54 ID:qMu92rbY
空気読まずにすみません。シェリス、平次、タバサを予約している ◆qvvXwosbJAです。
これから急用で外出することになってしまい、本日中のトウカは無理そうです。
まだ細部の詰めが終わっていないので、できれば明日いっぱいの猶予をいただけたらと思うのですが……
毎度毎度ご迷惑をかけてすみません。
198Classical名無しさん:07/05/19 17:20 ID:XJERGXXc
>>189
一時投下乙。
でも俺も>>194>>196と大体同じ意見。
文章がイマイチ読みづらいのでもうちょっと上手くまとめたりしててほしい。
ただし、作品の内容はぜんぜん悪くなかったのでこれからも頑張ってくれ。


>>197
期待してます。ガンガレ。
……などとプレッシャーをかけてみる。w
199Classical名無しさん:07/05/19 17:21 ID:XJERGXXc
すまん。うっかりageてしまった……orz
200 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:44 ID:MANRprpU
江戸川コナン 志村新八 範馬勇次郎 投下します
201Classical名無しさん:07/05/19 22:45 ID:xRzvbIvE
自ロワの支援はしないのに、なぜかこっちは支援。
202オーガ=範馬勇次郎 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:45 ID:MANRprpU
市役所とは地方自治の中枢にしてその地域を代表するいわば『顔』である。
だからその外観は立派に、出来るだけ雄雄しく見えるように建てられている。
それは素直に言ってしまえば、その地域の住民や他所の者への見栄である。

殺人ゲームの会場であるこの街もその例に漏れず立派な『顔』を備えていた。

住民など皆無であるにもかかわらず。


「へぇ……。これが『しやく所』というものかぁ〜」
闇に包まれた街に君臨する真っ白な建物を前にして、思わず感嘆の言葉が漏れる。
21世紀の建造物を見るのが初めてな新八にしてみれば、市役所との出会いは大変な感動なのだろう。
自らの故郷に存在する、宇宙に飛び立つための巨大なターミナルに匹敵するほどの迫力に少年はメガネの奥の瞳を輝かせる。

その様子を見つめているのはもう一人のメガネの少年、もっともこちらは新八よりもずっと幼いが。
(市役所を知らないだと? ……志村新八、名前からして明らかに日本人だよな。まさか……偽名か?)
江戸川コナンは考える。もし新八が外国育ちだとしても市役所なるものは存在するだろう。
それに彼は和服を着ているのだ。年相応でないにしろその見てくれは日本人そのものだった。
それらの情報を総合すると、彼が過去の日本からタイムスリップしてきたとしか思えない。
しかし、非現実的なものを信じない、信じたくないコナンにとってそれは有り得ないことだ。
百歩譲って志村新八が何らかの方法で過去の日本から来たのだとしよう。
だが彼は出会ってから今までずっと、明らかに現代語を喋っている。
市役所すらない時代に『ハンバーガー』などと言う外国文化の代表格たる物なんかあるはずがない。
とはいえ彼に自分を騙している様子はないし、彼に問いただしてみるのが最も早く、確実な方法だろう。

「ねぇ、新八お兄ちゃん」
もっとも自分は新八に、自らの年齢や名前に至る全てを偽っているのだが。
「ん? なんだいコナ……」

コナンの呼びかけに振り返った新八の声は、夜空の花火が撒き散らした破裂音に見事にかき消されることとなった。
203オーガ=範馬勇次郎 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:46 ID:MANRprpU


それからしばらく、うろたえる新八をよそにコナンは先ほどの花火についての考えを纏めていた。
「コナン君……大丈夫?」
さっきまで不安そうに辺りを警戒していた新八が心配そうに話しかける。
「新八さん、早くここを離れた方がいい。さっきの花火をあげた人物は恐らく……危険人物の可能性が高い」
考えを纏め上げたのか、コナンは新八の方へ向き直り、先ほどまでとはまったく違う口調で言い放った。
新八の顔が見る見るうちに青ざめていくが、構わずコナンは続ける。
「勿論、多くの人を集めてゲームの中止を訴えたい人物という可能性もある。
 しかしこの状況で不特定多数の人物を、しかもこんな警戒される方法で呼ぶなんてまともな人間がするはずがない。
 大方、ゲームに乗った人間が手っ取り早く獲物を集める為に……あれは!」

しかし、コナンの推理が最後まで披露されることはなかった。
いきなりコナンが硬直したのを不振に思った新八が彼の視線の先へ、つまり自分の後ろへその目を向け――絶望した。

花火が上がったまさにその方向から現れたのは、おそらくコナンの中では最も出会ってはいけないとしていた人物――範馬勇次郎であった。
危険人物が近くにいる、などというこの状況でコナンが冷静に推理を続けていられたのは、コナンには自信があったからだ。
誰が来たとしても見晴らしのいいこの地であれば目視した瞬間に逃げれば追いつかれる事はない、といった確かな自信が。

しかし新八もコナンも一向に逃げる素振りは見せない。
今はお互いに相手を確認しているとはいえ、その距離はまだ100メートルはある。
それだけ離れているにも関わらず、その男の垂れ流す迫力は二人を縛り付けるのには十分すぎるものだ。
そうこうしてるうちに双方の距離は縮まっていき、遂に二人の少年は勇次郎と1メートルを隔てて対峙することとなった。
それでもコナンは極度のプレッシャーと戦い、あまりにも巨大な男を見上げる。
204オーガ=範馬勇次郎 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:47 ID:MANRprpU

目が合った瞬間、男の拳が自分の真上から振り下ろされ鮮血が勢いよく噴き出す。
男が拳を退けると、そこには江戸川コナンだったモノがミンチになって散乱していた。

そこまで強制的にイメージさせられた所でコナンは我に帰った。
異常なまでに鍛え上げられた推理力が嫌でも自分が辿るべき結末を鮮明に表す。
これでは策を練ることすらままならない。

男の視線は未だコナンを捕らえていたが、僅かながらその眼に変化が訪れるのをコナンは感じた。
張り詰めた空気の中で男がやっと口を開く。
「己を偽っているようだな。己の実力を。だがそれでも俺を楽しませるには程遠い」
おそらくはコナンの正体について言っているのであろう。
それを見破ったにも関わらず明らかにつまらなそうな顔の勇次郎は、新八に目もくれることなく元来た道を帰っていった。




範馬勇次郎を見送った二人は、彼の残した恐怖と疲労感によって全く動けないでいた。
しかしここは殺し合いの会場。呆けていてはいつ殺されてもおかしくはない。
コナンはくたびれた心を奮い正してこれからどうすべきかを考える。
「新八さん。さっきの花火は間違いなくあの男の仕業だ」
「え? ……うん。そうだね」
突然の呼びかけに新八も我に帰って答える。あの男の来た方角から考えてもそうとしか考えられない。
「新八さんも見たと思うけど、あの男、範馬勇次郎はこのゲームの開始直前に光成という爺さんに食ってかかった人間だ。
 そのときの会話からして二人は知り合いだ。それもかなり長い縁らしい」
「多分そうだね。でも、それがどうかしたのかい?」
新八はコナンの示す断片的な情報からは彼の真意が見抜けないでいた。
それでもコナンは焦ることなく自らの推理を伝える。
「つまり主催者の爺さんは範馬勇次郎の強さも性格も知っているということだ。
 おそらく主催者側はあの男をこの殺し合いの主役として考えているはずだ。その男がこの地図で見ると真ん中に位置する場所に配置されている。
 偶然とも考えられなくはない。が、俺の見立てではこれは作為的なものだという可能性が高い。これが何を意味しているか分かるか?」
205Classical名無しさん:07/05/19 22:47 ID:xRzvbIvE
 
206オーガ=範馬勇次郎 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:47 ID:MANRprpU
「確かに……知り合い同士で協力されたら殺し合いが上手く進まない、いや、もしかしたらゲームを崩壊してしまうかもしれないもんね」
新八は目の前の少年に違和感を感じるどころか素直に感心していた。
あの鬼のような男に出会った恐怖も消えないうちに立ち直り、それどころかその最悪の邂逅からも情報を見つけ出す。
ただ脅えていた自分とは違う。自分より遥かに幼い少年はあのとき確かに戦っていたのだ。

「じゃあここでもう一つ質問。もし新八さんがこの地図の隅っこにたった一人で配置されたらどうする?」

再び呆けている自分に突きつけられた第二の疑問。新八は目をくるくるさせてうろたえる。
「えっと……取り合えず禁止エリアが怖いし、誰かに会いたいだろうから、真ん中に向かうかな……――なるほど!」
コナンの思惑が汲み取れたのだろう。新八が大きく目を見開いてポンと手を叩いた。
「その通り! 禁止エリアに囲まれている以上、一人で行動する人間は無意識にでもマップの中心に集まってくることになる。
 もちろん既に誰かと行動を共にしている人や、誰とも会いたくないって人はその限りではないんだけど。
 ただここで問題なのは、一人で行動している人間はゲームに乗っている可能性が高いってことだ」
推理をすることが楽しいのか、コナンの喋り方が次第に明るくなっていく。
「え……じゃあここで待っていたとしてもさっきみたいな危険に出くわすだけじゃないのかい?」
「そう。だから俺は病院へ行こうと思ってる。病院へ向かうのは傷ついた人間を助けようとする人間がほとんどだ。
 一人でいるときに怪我をしたならその場から動かないのが得策だし、殺し合いに乗った人間が、誰かの救助をするなんて考えられないだろ?
 もう立てるよな。さぁ行くぞ」
そう言うなりコナンが立ち上がって歩き出す。
「ちょ……ちょっと待ってよ」
あわてて新八も立ち上がる。範馬勇次郎に与えられた疲労は移動には支障ないほど回復していた。
コナンを追って走り出す直前にもう一度振り返る。
範馬勇次郎という暴君と出会ってしまったからだろう、新八の目には街の主のはずの市役所がひどく小さく見えた。
207オーガ=範馬勇次郎 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:48 ID:MANRprpU



【D-3 路上 1日目 早朝】
【チーム・ザ・メガネ】
【志村新八@銀魂】
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:大阪名物ハリセンちょっぷ
[道具]:基本支給品、陵桜学園高等部のセーラー服@らき☆すた
[思考]基本:コナン君と行動して、仲間を集める。
1:コナンくんと病院へ向かう。
2:銀さんと神楽ちゃん、桂さん、コナン君の知り合い(灰原哀、毛利小五郎、服部平次)と合流する。
3:ゲームからの脱出



【江戸川コナン@名探偵コナン】
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:ヌンチャク@北斗の拳
[道具]:基本支給品、スーパーエイジャ@ジョジョの奇妙な冒険、鷲巣麻雀セット@アカギ
[思考] 基本:新八と行動して、仲間を集める。
1:病院へ向かう。
2:灰原哀、毛利小五郎、服部平次、新八の知り合い(坂田銀時、神楽、桂小太郎)と合流する。
3:ゲームからの脱出
[備考1]:メガネ、蝶ネクタイ、シューズは全て何の効力もない普通のグッズを装備しています。
[備考2]:自分達の世界以外の人間が連れてこられていると薄々感づきました。

【コナンの考察】
・知り合いは分散するように配置されている可能性が高い
・マップ中心に人が集まる可能性が高い(特にマーダーが多い)
208オーガ=範馬勇次郎 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:48 ID:MANRprpU



コナンたちが再び歩き出したのとほぼ同時刻、
打ち上げ花火の発射地点に範馬勇次郎は戻ってきていた。
だがその顔は明らかに不愉快という感情を宿している。
無理もない。花火をあげてしばらくしてやっとのこと見つけたのが、獲物とすら呼べない雑魚二匹なのだから。
この絶好の舞台にも関わらず、全く自分は料理にありつけていない。

オーガは確実に飢えていた。

辺りを見渡し誰もいないことを確かめると、地上最強の男はまたどこかへ向かって歩き出した。



【D-4 ?? 一日目 早朝】
【範馬勇次郎@グラップラー刃牙】
[状態]健康 闘争に飢えている
[装備]ライター
[道具]打ち上げ花火3発
[思考] 基本:闘争を楽しみつつ優勝し主催者を殺す
1:花火に引き寄せられた参加者を探し、戦うに値する参加者ならば戦う
2:D-4に隣接するどこかのエリアに捜索に向かいました。(どこかは任せます)
3:首輪を外したい
4:新八、コナンに興味はない
(備考) デイパックと二枚の紙(日本刀と自転車)は消防署内に放置しています
209Classical名無しさん:07/05/19 22:48 ID://S/YfZo
      
210 ◆d4asqdtPw2 :07/05/19 22:50 ID:MANRprpU
以上、投下終了です。支援ありがとうございました。
感想、指摘等ありましたらいただきたいです。
211Classical名無しさん:07/05/20 02:11 ID:s4n4OXJs
遅くなったけど投下乙!!
勇次郎のキャラを上手く捉えていてとてもいいと思いました。
212Classical名無しさん:07/05/20 02:28 ID:JAI6PvyA
遅れましたが、投下乙!
良質なつなぎ作品でした。
勇次郎の飢えっぷりが良く出ています。コナンの正体を感づく辺りはさすがと。
213Classical名無しさん:07/05/20 02:43 ID:HCOeUDSk
>>210
乙!
OPの関係でラオウと勇次郎をセットで警戒してる参加者も多いから、勇次郎が強者専門だという情報は意外と貴重かも
もちろん勇次郎と協力したり情報交換したりは無理だろうけど

そういや話とは直接関係ないが、メガネーズの装備の貧弱さに改めて驚いた
最強武器がヌンチャクっておま……エイジャのレーザーは扱いづらすぎるしなぁ……
214Classical名無しさん:07/05/20 11:07 ID:pDB/chXI
>>194-196 >>198
どうもです。
一時投下スレにてそちらの指摘箇所の修正、
自分でも「こりゃいらねーなー」と思う部分の削除、
「文を崩しすぎているか?」と思う部分の修正、
を行ってみました

>>210
どうも乙です
215 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 11:09 ID:pDB/chXI
すいません上げてしまいました…
216Classical名無しさん:07/05/20 11:27 ID:XPzOwtuI
>>214
乙。個人的にはGJですよ。
マリアは今までヤバイやつにしか会ってないw
避雷針みたいな女だなw
吉良の状態表に「思考」がないのは意図してのことでしょうか?
密かに殺人衝動を持ってるようなキャラですから思考は大事かも。
217 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 12:22 ID:pDB/chXI
ついでに最後の状態表がグチャグチャになってるのに気づきますた…
俺ダメ杉…
218Classical名無しさん:07/05/20 17:18 ID:JAI6PvyA
>>217
修正乙。
かなり改善されています。前のときから展開は面白かったので、ぜんぜんOKです。
病院が大波乱の予感…
219Classical名無しさん:07/05/20 20:10 ID:KNS67mIA
>>217
しかしそれは些細なことです。

展開とか描写とか面白いと思いますよ。
乙であります!
220Classical名無しさん:07/05/20 20:43 ID:54/FoSpE
>>217
ブラボー!! おお・・・ブラボー!!
メイド服の女性の手を見つめながら、ふと初めて殺人を犯した時の事を思い起こす。
当時はまだキラー・クイーンを持っていなかったから苦労したものだ。

ベッドの下から這い出てきたわたしを見て恐怖に歪んだ少女…
彼女に近づき自分の欲望を満たすべくその顔にナイフを振り下ろすが、
反射的に顔を庇った腕によって、ただ腕を切り裂くだけに終わる。

そしてその腕が解かれると…そこに居たのはわたしの初めての相手となった
少女では無く、壁に寄りかかっている先ほどのメイド服の女性だった。

かまわず、今度は相手の腕を押さえて彼女の顔にナイフを振るう。
彼女の頬に赤い筋が出来上がった。
そのまま馬乗りになり、その胸に何度もナイフを突き立てる。
その度に彼女は聞き心地のいい声をしてくれた。

「イヤ…ッ! 助けて……」
「君はゲームのキャラの命乞いを聞こうと思うのかい?」

何度刺したかは分からない。
気がついたら相手は殆ど抵抗することが無くなっていた。
わたしは彼女の手を握り締める。
222 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:06 ID:pDB/chXI

「こんな状況でも誰かを助けようとする君はとても美しかった」
「ナギ…」
「でも今からわたしが余分な物を全て削り取って、もっと美しくするよ」
「ハ…ヤ……テ………く」

わたしはキラー・クイーンを発動させた。
彼女の体は白い粉塵に包まれ頭も脚も胴体も、右手以外全てバラバラになる。
そしてそのバラバラになった部品もやがて煙となって消滅した。

残された右手にわたしは頬刷りをする。
今日もまたわたしは平穏に過ごせそうだ。
わたしはわたしの求める「ささやかな幸せ」を感じ取った。


◇  ◆  ◇


「ちょっと、ちゃんと聞いてくれてます?」

彼女の声でわたしは我に返った。
223 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:07 ID:pDB/chXI
「失礼。その…ちょっと頭が混乱してしまいましてね…」
「もう、ボンヤリしないでください、もう一度説明しますよ」

少し妄想に浸りすぎたようだ。
目の前の女性…マリアはムスリとした表情をする。
その表情に不覚にも笑いそうになった。

「ええと、まず」
「ようするに君は殺し合いに参加する気は無くて、
女装趣味の頭が可哀想な少年と出会い、
花火のあがった所へ向かったら突然敵が襲ってきて、
とりあえず一旦そこの人を背負って病院へ向かい、
このゲームに参加している三千院ナギちゃんを助けて、
もう一人の知り合いの綾崎ハヤテ君が何処に居るのか探している、
そして桂ヒナギクさんにも会いたい、と言う事だね?」
「てちゃんと聞いてるじゃないですか!しかもそんな長く!!」

彼女は顔の半分を口にして突っ込んだ。
大人っぽさだけでは無く、このような的確なツッコミを行ってくれるとは。
わたしが今まで殺してきた女性とはまた別の魅力がある

「むーっ。ところで、あなたも殺し合いに参加する気は無いんでしたよね?」
「ああ、とりあえず何とかなるまで隠れようとしてたのだがそこに君達が、ね」
224オーガ=範馬勇次郎 ◆d4asqdtPw2 :07/05/20 22:08 ID:XPzOwtuI
 
225 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:08 ID:pDB/chXI
嘘は言っていない。
もう一度彼女の手を見る…また妄想の世界へダイブしたくなった。
だが次の一言で嫌でも現実に留まらされる。

「あの、でしたら…よければ一緒に来ていただけます?」

その言葉の意味を理解するのに多少の時間を要した。

「えっとその いいのかな? この状況だ…君も不安ではないのか?赤の他人であるわたしを?」
「ええ、あなたどうも悪い人では無さそうですし…それに正直一人だけでは不安でしたから。
あの、無理にではなくそちらさえ宜しければですけど…」

マリアは多分人を疑う事を知らずに育ったのだろう。
思わず笑い出しそうになるのを堪えた。
彼女は自分がわたしの物になるチャンスを自ら提供しているのだ。

「まさか とんでもないよ。願ってもない事だ。わたしもずっと不安で孤独で仕方が無かったんだ」
「ええ、でしたら…」
「ああ…これからよろしく頼むよ」

マリアはわたしに笑顔を見せてくれた。
わたしもまた微笑みを返す。
226Classical名無しさん:07/05/20 22:08 ID:XPzOwtuI
名前間違えた支援wwwww
227 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:09 ID:pDB/chXI
わたしは右手を差し伸べる。
彼女の美しい手はわたしの手をやさしく握り返してくれた。
その手にむしゃぶりつきたいのを抑えるのに必死になる。

今にも射精しそうだ…。
無意識に爪同士を擦り合わせた。

全ては順調に進んでくれているのを感じた。
マリア か。
あのイエス・キリストを処女出産した彼女と同名とは。

下品な話だが、わたしが自慰行為を覚えたきっかけは彼女の赤子を抱きかかえる手を見た事からだ。
何度も彼女の手で握られたいと思った。
そして今目の前には、夢にまで見て夢精までした…美しき聖母の手がある。

だが、今は耐えなければならない。
この大会に参加する前にも自分の衝動を抑えきれなかった結果、
あんな小僧に正体をバラしてしまったのだ。
今回も同じ過ちを犯すわけにはならない。
マリアを先ほどの妄想のように手に入れるのはもっと後になってからだ
228Classical名無しさん:07/05/20 22:09 ID:KNS67mIA
      
229Classical名無しさん:07/05/20 22:10 ID:JAI6PvyA
  
230 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:10 ID:pDB/chXI

「とりあえずそこの彼はわたしが背負おう。君は後からついてきてくれ、マリアさん」
「あ、はい…お願いいたします」
「とりあえずハヤテ君たちを探すのは病院で少し落ち着いてからにしよう。
みんなが殺し合いに乗っているわけでは無いんだ、きっと仲間をつくって無事でいてくれてるよ」
「そう ですよね。 きっと、いえ絶対に無事ですよね」

きっと彼女もそう言ってもらいたかったのだろう。
その表情は自分では無く他人から言い聞かされたがゆえに安心があった。

もし目の前で先ほど言ったハヤテ、ナギ、ヒナギクとやらが
吹き飛ばされたら彼女はどんな表情をしてくれるだろうか?
わたしの本性を全て打ち明けたら彼女はどのような顔をしてくれるのだろう?


こちらこそ よろしくおねがいしますね?

マ リ ア さ ま
231 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:11 ID:pDB/chXI

E-4 南部/1日目・早朝】
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康+下半身が健康すぎる
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム×0〜3(全て未確認)
[思考]
基本:普段どおり平穏に過ごす。
1:マリアの手が気になるが今の所は手を出すつもりは無い。
2:自身を追うもの、狙うもの、探るものなど自身の『平穏な生活』の妨げになると判断した者は容赦なく『始末』する。
3:できる限り力無き一般人を演じる。
4:マリアを傷つけるかもしれない輩も皆殺し。
5:美味しいもの(マリア)は最後までとっておく。
6:もし脱出できるのであればしたい。マリアの手を手に入れてから
[備考]
※『バイツァ・ダスト』拾得直後からの参戦です。
※支給品はまだ何もチェックしていません。そのため承太郎が殺し合いに参加していることに気づいていません。
※スタンドの能力制限や『バイツァ・ダスト』が使用不可能であることに気づいていません。
232 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:12 ID:pDB/chXI

【E-4 南部/1日目・早朝】
【マーティン・ジグマール@スクライド】
[状態]:全身ボコボコ、歩くのがやっとの重傷、美形状態、極度の疲労、気絶
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:生き延びて全宇宙の支配者になる。
1:誰かに匿ってもらう。(美貌が使えそうなら使う)
[備考]
※人間ワープにけっこうな制限(1〜2mほどしか動けない)が掛かっています。
 連続ワープは可能ですが、疲労はどんどんと累乗されていきます。
 (例、二連続ワープをすれば四回分の疲労、参連続は九回分の疲労)
※ギャラン=ドゥに関しては次の書き手さんにお任せします。当分は出てこれないと思います。
※戦車(ティーガー(P)駆逐戦車)は爆発に巻き込まれました、操縦等は不可能だと思われますが。部品は何かに使えるかもしれません。
※また、ジグマールのデイパックは爆発に巻き込まれ、殆ど原形を留めていないままどこかへ飛散しました。
未確認支給品(0〜1)も無事ではないと思われます。
※破壊の杖@ゼロの使い魔(残弾なし)はE-5の戦車の近くに放置されています。
233 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:13 ID:pDB/chXI
【E-4 南部/1日目・早朝】
【マリア@ハヤテのごとく】
[状態]:健康
[装備]:本部の鎖鎌@グラップラー刃牙
[道具]:支給品一式、犯人追跡メガネ&発信器×3@名探偵コナン
[思考]基本:殺し合いはしない
 1:吉良と共に病院へ向かう。
 2:ナギ、ハヤテ、ヒナギクの捜索
 3:黒髪の少年(葉隠覚悟)を探す
 4:範馬勇次郎と金髪の男(ラオウ)を警戒
 5:散の事を女装した男だと思っています。
[備考]
※吉良に全く警戒心を抱いてない。依然危機の中。
234 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/20 22:14 ID:pDB/chXI
支援どうもです。
まだ問題点があったら指摘お願いします
235Classical名無しさん:07/05/20 22:15 ID:XPzOwtuI
>>234
本投下乙。名前ミスって邪魔してすいませんw
これでいよいよ病院に山場が来るか?ってとこっすね。
この数書ける人いるかな?w
236Classical名無しさん:07/05/20 22:20 ID:JAI6PvyA
もうっかい言う。投下乙!
感想はいったんだけど、改めてみると修羅場だw

ノシ
過去作に覚悟、ゼロ魔、ハヤテのごとく、ジョジョ書いている!
そして、私はスクライドを漫画版もアニメ版も大好きなのだ!!

……うん、調子に乗ってた。ゴメン。
237Classical名無しさん:07/05/20 23:25 ID:63DCO0sE
>>235
投下乙!
しかしマリアさんは危険な爆弾二つも抱えてるなw

そして俺もノシ
何も、問題、ありません。
書ける自信ないのはらき☆すたぐらいだぜフゥーハハー
238Classical名無しさん:07/05/20 23:55 ID:s4n4OXJs
病院組は
吉良(ステルス状態、マリア奉仕?)、マリア(一般人、何も知らない)、ジグマール(重度の負傷)のトリオと
コナン&新八コンビ(ともに無傷の対主催、新八がコナンを守る)のコンビと
覚悟&ルイズ(共に負傷の対主催、覚悟がルイズを守る)のコンビか。

全員知ってるけど、火種起こしにくいな。マリアを攻撃しそうな奴いないから吉良刺激しにくい。
そもそも一番下の二人放送前に病院に辿り着くか微妙。
239Classical名無しさん:07/05/21 00:05 ID:CsG01pIg
マリアはマーダーコントローラーからマーダーコレクターにスキルアップした
240Classical名無しさん:07/05/21 00:06 ID:BwQ0mIfI
マーダーコントローラーってのは、なんでそう呼ばれてたんだっけ?
241Classical名無しさん:07/05/21 00:10 ID:kcspj6TA
マーダーのはずの散相手に主導権握ったからだろ。
散とマリアが予約された時点でマリア乙の書き込みまであったぐらい。

ところで灰原、みゆき、かがみ、ヅラはまだ?
予約期限切れてるのだが。
242Classical名無しさん:07/05/21 00:17 ID:BwQ0mIfI
あぁ、そういうことか。
thx
243 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 00:23 ID:PCBZl3r.
才人、桐山投下します。
244Classical名無しさん:07/05/21 00:24 ID:bl.8igS.
投下ラッシュだなあ。

支援するぜ
245Classical名無しさん:07/05/21 00:25 ID:UgcV9pi6
今予約スレ見て花山死亡フラグが浮かんだのは俺だけではないはず
246 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 00:26 ID:PCBZl3r.
 桐山和雄は感情というものを持たない人間だ。 
ゆえにその思考は合理性に基づいて構築される。

「なあ……何でこっちに行くんだ?何も無いだろ?」
 背後からの声。その声の主は平賀才人。
桐山にこのプログラムからの脱出を提案した人間だ。
殺し合いでもどちらでもよかったが、『コインが表』だった。
だからその提案に乗った、それだけだ。
 桐山はショットガンを右手に持ち、デイパックを左肩にかけたまま道路を西に向かって歩いていた。
才人はその後ろを不安げな足どりでついていく。
「どうせなら南に行こうぜ……あいつらからなるべく遠ざかったほうがいいだろ。あ、ホテルとかあるから、誰かいるかも」
 こいつの話によれば、すぐ北の方に殺し合いに乗った者が二人いるという。
しかもそいつらは、二人とも人間とは思えない化け物だったということだ。
 普通ならばにわかには信じ難い。
が、最初の広間で見かけた大男や、紙から出てきた銃などといったものを考えれば、桐山自身の常識の外こそがこの世界の常識と考えるべきだろう。

「だから、早く南に――」
「その必要は無い」

 才人の言葉を遮って、そして桐山は足を止めて振り返った。
「え……え?」
「そいつらが殺し合いに乗っているなら、まずは他の人間が集まりそうな場所を目指すはずだ。
 おまえが言ったようなホテル、または街の中心といった場所に……他の人間を効率よく狩るために」
それを聞いて才人の顔色が変わる。
「ルイズ……!だ、駄目だ!早く助けなきゃ、ルイズがっ!」
何だ、この反応は?そいつらから遠ざかりたいのではなかったのか。
「なあ桐山!頼む、一緒に来てくれ!俺の知り合いが何処かにいるはずなんだ!
 捜して助け出さなきゃ……ルイズは――ルイズは俺の大切な人間なんだ!」


「――断る」
247Classical名無しさん:07/05/21 00:28 ID:eWbHnirY
やっぱり桐山テラコワス
支援
248Classical名無しさん:07/05/21 00:28 ID:SLsJQ7cA
4円
249 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 00:28 ID:PCBZl3r.


「な、何で!?」
「助ける、という言葉は救助の手段を持った人間が使うものだ。現段階で俺達は脱出の方法も、その化け物に対抗する手段も持ち合わせていない。」
 そんな自分達が救助活動を行おうとしたところで、逆に要救助者になるだけだ。
この平賀才人という人間は、なぜそんな事も解らないのか。
化け物とやらに遭遇して、恐怖で判断力が低下しているのか?
「それでも……それでも俺はっ……」
なにやらうつむいて肩を震わせている。

――――理解不能だ。

「……平賀」
「助けられなくても。守る事はできるはずだっ!!」
そう叫んだ途端、背を向けてそのまま走り出した。
桐山があずけたバヨネットを握り締めたままで。

……
…………
………………

まあ、いい。まだショットガンがある。
まずは西へ向かって、この地図の端がどうなっているのか確かめる必要がある。
簡単に脱出できるとは思っていないが、問題を見ずにテストの解答を書くことは不可能だ。
どのみち確認はしておかなくてはならない。
「あとは……変電所か」
 ここにくる途中までで見たところ、街灯の灯りは点いている。
つまり電気が通っているということだ。
それを管理するはずの変電所には、このゲームを管理する側の人間か、もしくはシステムが存在しているかもしれない。
だが可能性は薄いだろう。桐山があの老人の立場なら、そんな隙をわざわざ見せてやる必要はどこにもない。
しかし確認する必要はある。
250Classical名無しさん:07/05/21 00:29 ID:HQRxUsPA
ただコインで支援を決めただけなんだからね!
251Classical名無しさん:07/05/21 00:29 ID:SLsJQ7cA
 
252Classical名無しさん:07/05/21 00:29 ID:CsG01pIg
 
253Classical名無しさん:07/05/21 00:29 ID:WLrcD3Ww
これぞまさしく紫炎
254Classical名無しさん:07/05/21 00:29 ID:SLsJQ7cA
4絵BB
255Classical名無しさん:07/05/21 00:31 ID:04/ViwjY
  
256Classical名無しさん:07/05/21 00:31 ID:52tlEZxI
おお、才人勇気を振り絞ったか
普通に見ればカッコいいはずなんだが……何故だろう、死臭が漂って仕方がないんだぜw
そして相変わらずの桐山がこれからどうなるか……

wktkしつつ支援
257 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 00:32 ID:PCBZl3r.
駄目で元々、期待はしていない。
というか、そんなものは桐山の思考には存在しない。
どんな状況が眼前にあろうとも、その現実にただ「そうか」と思うだけだ。
「行くか……」
もはや才人の消えた方向を見ることもなく、桐山和雄は西へと歩を進めるのだった。

     *

平賀才人はホテルに向かう道をひたすらに走っていた。
「ちくしょう……ルイズっ!」
 守らなきゃ。
 あのときの、シエスタの二の舞なんて絶対にごめんだ。
 その一心で疲労を訴える肉体にムチを入れる。だが何事にも限界というものはある。
やがて自身の肉体の訴えを無視できなくなり、才人は走る事を止めた。
 それでもせめて、歩みを止めてはならない。ほとんど意地で、悲鳴をあげつつある足の筋肉を一歩一歩動かしていく。
「ぜえ……ぜえっ……みず……」
 歩きながらデイパックから水筒を取り出し、のどの渇きを癒す。
ついでに熱くてたまらない自分の頭に、勢いよく水をふりかけた。
「くそっ……くそっ……」
 いくら頭を冷やしても熱は消えない。
才人自身の焦りが原因でそう感じるのだが、本人は気付かない。
「頼む……生きていてくれっ……!」
 守ってみせる。それが自分の役目なんだ。
 自分にそう言い聞かせて、手の中のバヨネットを強く握り締めた。
「あ……」
 そこではじめて気付く。その剣をくれた人物のことを。
 初対面で銃を突きつけられた。
 だけど撃たなかった。
 そして自分にこの剣を預けてくれた。
「桐山……」
 なのに自分は勝手な都合で一人で突っ走って、そしてここまで来てしまって。
 振り返る。もう桐山の姿など見えるはずもない。
258Classical名無しさん:07/05/21 00:32 ID:BwQ0mIfI
 
259 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 00:33 ID:PCBZl3r.
「ごめん……」
 せめて一言、謝っておけばよかった。
だが今さら戻る時間も惜しい。
今できる事は、一刻も早くルイズを捜し出して守ること。
そしてタバサやキュルケ、他の脱出を志す人間と共にこのゲームをぶち壊すこと。

「また……会えるさ」

 きっと。
 志が同じなら。

そして再び歩き出す。
 生きて再会できることを願って。
260Classical名無しさん:07/05/21 00:33 ID:HQRxUsPA
支援しなくてもいいという弱い考えに反ぎゃ(ry
261Classical名無しさん:07/05/21 00:34 ID:SLsJQ7cA
 
262Classical名無しさん:07/05/21 00:33 ID:bl.8igS.
     
263去るものは追わず ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 00:35 ID:PCBZl3r.
【C-7北東部 路上 一日目 早朝】
【平賀才人@ゼロの使い魔】
{状態}かなりの疲労 まだ少し混乱気味 アーカードとDIOへの潜在的恐怖は健在
水筒の水を半分ほど消費
{装備}バヨネット×2@HELLSING
{道具}紫外線照射装置@ジョジョの奇妙な冒険(残り使用回数一回)
{思考・状況}
1:とりあえずホテルを目指す。
2:ルイズを探し出して守る。
3:竜の羽衣、デルフリンガーを始めとする身を守る武器が欲しい。
4:武器を手に入れて、シェスタの仇(光圀、他)を討つ。
5:キュルケ、タバサ、葉陰覚悟《名前は知らない》との合流、武器の捜索。 桐山に謝りたい。


【B-6西端 路上 一日目 早朝】
【桐山和雄@バトルロワイアル】
{状態}健康
{装備}レミントン M31(4/4)@バトルロワイアル
{道具}支給品一式 レミントン M31の予備弾24
{思考・状況}
1:A-6の西端に向かい、境界を確かめる。その後、変電所へ向かう。
2:乗ってない人間を見つけ協力するなら仲間にする
3:襲ってきた人間に対しては一切の手加減をしない
4:首謀者を倒す。
基本行動方針
首謀者の思惑を外すべく、死者が一人でも減るように行動する
264去るものは追わず ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 00:36 ID:PCBZl3r.
投下完了。支援ありがとうございます。
突っ込み、ご指摘お待ちしてます。
265Classical名無しさん:07/05/21 00:42 ID:04/ViwjY
投下乙!
まずは指摘。行頭一文字開けるところと、開けないところが混ざっているのが気になった。
あと「〜。」と、「〜」が混ざっているのも。どっちかに統一して欲しい。

で、作品感想。
桐山ww さすが合理の鬼。
才人は死亡フラグの匂いがプンプンw
楽しませてもらいました。GJ!
266Classical名無しさん:07/05/21 00:42 ID:HQRxUsPA
>>264
投下乙。才人!そっちは行っちゃいかんw最強のジジィが…
このキャラならこうするってのを確実に再現していますね。
桐山は一番の地雷キャラかも知れん

あと、>>241で言われてるけどヅラ達を予約した人は報告した方がいいっすよ。
本当は3作採用されないと延長はダメってルールなんだし……
267 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 00:46 ID:Ve.Oix42
>>266
お声かけいただき恐縮です。投下の話が一段落するまで報告を待っていました
すみません、みなさん
完全に私勘違いをしておりました。予約が2007/05/17(木) 01:22:58なら、締め切りは2007/05/20 01:22:57までですよね
……一日間違えました

この場合やはり一度予約を破棄すべきなのでしょうか?

>>264
お疲れ様です。後先考えずに突っ走った後、後悔する辺り、とても才人でございました
桐山もそこはかとなく漂う危うさが出ていてとても素晴らしかったと思います
268Classical名無しさん:07/05/21 00:49 ID:04/ViwjY
一日くらいならいいと思う。
でなきゃ今までの延長はなんだったんだって話だし。

てか、三日って短くね?
もう一つの自ロワの一週間が長いのか?
269 ◆qvvXwosbJA :07/05/21 00:50 ID:0dc5wJeU
前の方の直後の上に流れをぶった切って恐縮ですが、シェリス、平次、タバサをトウカしてもよろしいでしょうか?
270Classical名無しさん:07/05/21 00:51 ID:CsG01pIg
どうぞ、どうぞ。支援
271Classical名無しさん:07/05/21 00:51 ID:HQRxUsPA
>>269
さあ来いいいいいいいいいいいいいいいいい!
272Classical名無しさん:07/05/21 00:52 ID:SLsJQ7cA
バッチこーい!!
273Classical名無しさん:07/05/21 00:52 ID:eWbHnirY
なんという投下ラッシュ…
274cosmorangerj9:07/05/21 00:52 ID:0dc5wJeU
了解。トウカ開始します
275Classical名無しさん:07/05/21 00:52 ID:BwQ0mIfI
>>269支援
西の名探偵、服部平次がゲーム開始直後に出会った不可解な殺人事件。
切り刻まれた死体。大量の血。そして、返り血を浴びた少女。
果たして犯人は彼女なのか?
服部平次の名推理が今――――――?

 ▼ ▼ ▼

平次は実のところ、この状況をいまいち掴みかねていた。
少女はどうやら相当錯乱しているようで、言葉が途切れ途切れ過ぎて意味を掴みようにも掴めない。
ただ、あそこで死んでいるのはまず間違いなく人間だ。やけに身長が小さいが、男性だろう。
本来なら近くに寄ってじっくり調べたいところだが、今はまずい。
なにしろ容疑者の少女があの状態だ。下手に刺激するとよくない。
できる範囲から、推理していくしかない。

(まずはこの状況。一見、あの姉ちゃんがガイ者を鋭利な刃物か何かで切り刻み、その結果返り血を浴びた、というのが一番ストレートな考えや。
 目視できる範囲に刃物は無し。俺に見つかって咄嗟に隠したって線もないやろ、隠す場所も無いしデイパックに入るような刃渡りの刃物じゃあそこまでは無理や。
 手に持っている棍棒で撲殺した? だったら切り刻む必要が皆無や、よっぽどサイコな殺人者でない限り)

近寄って確認できないのが痛いが、遠巻きにも死体を幾重にも横断する切り傷が並大抵の深さではないのが分かる。
これだけの傷を負わせるには、その辺の出刃包丁や何かでは役者不足にも程がある。
それに、どう考えても傷が深すぎる。人を殺すのにそこまでのダメージを与える必要はない。致命傷を一つ与えれば十分だ。
あの死体の損壊具合には執拗さすら感じられる。「殺人ゲームで自分が生き残る」という動機を超えた、もっと狂的な何かが。

(これをやったのは恐らく根っからの快楽殺人者……あの姉ちゃんがそうとは、思えへんのやけどな)

見たところ予想外の事態に錯乱しているだけにしか見えない少女に目をやり、平次は内心で溜め息をついた。
自分と同年代の少女だ、いきなりこのような状況に置かれれば取り乱すのも分かる。
平次自身、あのような少女が猟奇殺人を犯したとは考えたくはない。
それでは、もしあの少女がやっていないとしたら、あの大量の返り血は?
277Classical名無しさん:07/05/21 00:53 ID:bl.8igS.
>>264
両者の心情描写が細かくてすごくよかったです。
才人と桐山の「感情」の対比がよかった……。
それにしても、才人、これでヘタレ脱出かな?

投下乙でありました!!
278Classical名無しさん:07/05/21 00:53 ID:04/ViwjY
  

(彼女自身の血では無い以上、考えにくいが「血」そのものが支給品という可能性も……人は殺せんでも偽装トリックくらいには使えるやろうし)

どうやらランダム支給品は人殺しの道具に限定されているわけではないらしい。つまり、「血」が支給品である可能性は十分にある。
問題は大量の液体を支給する方法だが、これだって十分に可能な範囲だ。
例えばあの隅っこの方に転がっているバケツにでも入れておいて、例の訳の分からないあの紙にでも入れて支給すれば――

……………………紙?

そうだ。根本的なことを見落としていた。
このデイパックとともに支給された、ランダム支給品が中に入っている「エニグマの紙」。
完全にものの大きさを、というより物理法則そのものを無視して、明らかに納まらないサイズの支給品をしまい込んでいる不思議な紙。
現代科学でこのようなことが可能だとは思えない。これは科学とは全く別の何かなのだ。
もしかしたら、その「科学とは全く別の何か」に基づく技術が、他にも存在するとしたら?
例えば、「死体を執拗に切り刻んだ後で凶行に使用した刃物を元の『紙』の中にしまう」ということが何らかの形で可能だとしたら?
もしそうだとしたら、これまでの推論自体が無意味な前提のもとに成り立っていることになってしまう。
そして、その可能性は決して否定しきれない。すでに今のこの状況自体が平次の常識を大いに飛び越えてしまっているのだ。

(エニグマ……enigma……ラテン語やったか? 確か日本語に直訳すると『謎』……くそっ、おかげで振り出しや)
280Classical名無しさん:07/05/21 00:54 ID:SLsJQ7cA
 
281Classical名無しさん:07/05/21 00:55 ID:SLsJQ7cA
 支援
推理小説には、「魔法や超能力を作中に登場させてはならない」という暗黙の不文律がある。
いくら作中で順序立てて説明されていても、現実の埒外であるそれらの要素は読者が推理することを困難にしてしまうからだ。
今、服部平次が直面しているのはまさにその問題であった。
状況だけを見れば、この少女があの男を殺害した犯人だとは思えない。
どう考えても不自然なのだ。この殺害現場は「それらしくセッティングされている」という印象すら受ける。
しかし。
これが、平次が知っている常識の範疇から逸脱した要因によって行われた殺人だったら?
何しろ薄っぺらい紙の中から光線銃やらが出てくる状況だ。あり得ないとは言い切れない。
不可能犯罪を可能とする何かが存在する可能性も、あるのだ。

(……だったら、どないせえちゅうのや? 超能力やらを使ったトリックなら、それこそお手上げやないか!)

平次の推理は、今や完全に泥沼に陥っていた。
そして、それはいつの間にか彼からいつもの観察眼を奪い――――

少女の手が棍棒を振り上げたことに、平次は気付けなかった。

 ▼ ▼ ▼

実のところ、シェリスは、目の前の青年を殺すために行動を起こしたわけではない。
完全にパニックに陥っていた彼女は、自分が疑われているというこの状況がひたすら恐ろしかったのだ。

逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。
逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。
逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。

それは、言ってみれば現実逃避にも近い行動だった。もっとも、彼女の精神状態からは無理からぬことだったが。
そして、棍棒を振り上げてからの彼女の行動は早かった。
思案に耽っている青年目がけて、その棍棒を投げつけたのである。
283Classical名無しさん:07/05/21 00:56 ID:HQRxUsPA
熟れた支援だ
284Classical名無しさん:07/05/21 00:56 ID:CsG01pIg
 
285Classical名無しさん:07/05/21 00:56 ID:SLsJQ7cA
小林支援しますヨォ!
286Classical名無しさん:07/05/21 00:56 ID:eWbHnirY
シエンスタ
287Classical名無しさん:07/05/21 00:57 ID:0dc5wJeU
もちろん、棍棒は殴るための武器であり、投げるよりも殴りかかった方が確実だ。
それは分かってはいたのだが、少なくともその時のシェリスは人殺しへの抵抗によって咄嗟に殺傷力の低い手を打ったのである。
それでも心ここにあらずの状態にあった青年は反応が遅れ、咄嗟に腕で防御するのが精一杯だった。
青年が何かを叫んでいるような気がするが聞こえない。今のシェリスの耳には入らない。
一気に踏み込み、間髪入れずに青年の側頭部に渾身のハイキックを叩き込んだ。
青年の体は大きく体勢を崩し、そのまま壁に叩きつけられてくずおれた。
青年の安否を確認することもせず、シェリスは自分のデイパックを掴むと弾けるように駆け出した。

逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ。

あと少しで施設から逃げ出せるというところで、彼女の目に小柄な人影が映った。
全速力で走っていた彼女にそれを避けることなど出来るはずもなく、二人は激しく衝突。

「きゃあっ!?」

年相応の悲鳴を上げ、シェリスは転倒した。
急いで体を起こす。そして自分が何にぶつかったのかに気がついた。
小柄な少女だった。自分と同じような青髪に、赤縁の眼鏡が映えている。
彼女はシェリスのことを見て驚いているようだった。もっともあるかないかも分からないほど小さな表情の変化だったが。
何に驚いているのかはすぐに見当がついた。目の前に突然人が現れただけではない、その人が血まみれだったからだ。
瞬間、シェリスは自分がどんなにひどい格好をしているのかに気がついた。
これでは、誰に出会っても誤解されるに決まっている。
そこから先は考えるより早く手が動いた。
人から物を奪うことへの躊躇よりも、追い詰められたシェリスの焦りが勝ったのだ。
未だ動けずにいる眼鏡の少女からマントをはぎ取り、自分の体を覆う。
すぐに逃げ出そうとして、少女が取り落としたナイフが視界に入った。
そういえば、棍棒は投げっぱなしで置いてきてしまった。そのことに思い当った直後、シェリスはそのナイフを掴んだ。
そして再び走り出す。衝動に駆られるまま、後ろさえ振り向かずに。

逃げなきゃ。逃げなきゃ。逃げなきゃ――

そしてそのまま脱兎の如く施設を飛び出し、彼女はいずこかへと走り去って行った。
288Classical名無しさん:07/05/21 00:57 ID:SLsJQ7cA
平次様をこの棍棒で支援させるんだ!
289Classical名無しさん:07/05/21 00:58 ID:04/ViwjY
 

 ▼ ▼ ▼

すぐに意識を取り戻し、シェリスを追ってきた平次が見つけたのは、さっきと変わらずに本を読んでいる少女だった。
いや、さっきと変わらずに、ではない。たしか行きに会ったときはマントを付けていたはずだ。

「おい嬢ちゃん、今ここを血まみれの女が通っていかへんかったか?」
「……マントと武器」
「へ?」
「盗られた」
「あの女に? くそっ、好き勝手やりよってからに!」

思わず悪態を吐く。
今となってはあの女が本当に錯乱していたのか、それとも最初から全部が演技だったのか、真相は闇の中だ。
ただ一つ言えるのは、平次が推理に没頭して結果的に不覚を取ったということ。
自分らしくもない失態だ。自分自身、この異常な状況に判断力を失っていたのだろうか。
しかしもはや後悔しても仕方ない。こうなった以上、やるべきことは一つだ。
失敗は、自分で取り返す!

「これ以上の推理は無意味……こうなったら面と向かって白黒つけるしかないようやな!」

平次は勢い盛んに施設からとび出すべく走り出そうとして……盛大につんのめった。
呆けた顔で振り返ってみれば、少女が服の裾を掴んで引っ張っていた。
そしてその小さな唇から零れ出たのは、明確な意思表示。

「私も行く」
「嬢ちゃんも? いや、物盗られたわけやし当り前か……」

平次は考える。殺人者かも知れない相手を追うのに、こんな年端もいかない少女を連れていってもいいものだろうか。
そうはいっても協力者はほしいし……何より目の前の少女の瞳は、説得して退くようなものじゃない。
平次は覚悟を決めた。
291Classical名無しさん:07/05/21 00:58 ID:bl.8igS.
      
「よっしゃ、嬢ちゃん名前は?」
「……タバサ」
「タバサか、ええ名前や。俺は平次、服部平治や。よろしゅうな」
「…………(頷く)」
「なんか反応の薄いやっちゃな……まあええわ、行くで! 走れるか嬢ちゃん?」
「…………」
「って返事する前から走るなや!」

そして二人もまた、汚水処理場から外の世界へと駆け出して行った。

 ▼ ▼ ▼

次第に明るみ始めた空の下、シェリス・アジャーニはただひたすらに走っていた。
血まみれの制服を奪ったばかりのマントで覆い、その手にナイフを隠し持って。
今にもあの色黒の青年が後ろから追いかけてくるのではないか、その恐怖に駆られて何度も振り向きながら、シェリスは走っていた。
恐怖。そう、恐怖である。
あの青年が怖いのではない。あの青年が一瞬でも表に出した疑念が、無意識の悪意が怖かったのだ。
何一つ自分の支えるものの無い場所で人の悪意に晒されるのが、こんなにも恐ろしいものだとは思わなかった。
取り繕ってはいたが、あれは明らかにシェリスが殺人を行ったと疑っている目だった。
あの死体は自分とは関係ないのに、誰もそれを証明してはくれない。
一度疑われたら、自分ひとりの力でなんとかするしかない。そしてそれは、とても難しいことで。

「ひとりぼっち」とは、そういうことなのだ。

この狂ったゲームの中で、人を殺すのに特別な動機などいらない。
「最後の一人になりたいから」――それだけで十分なのだ。
自分に他人を殺す理由があるのと同じように、他人にも自分を殺す理由がある。
そしてその状況で疑われるのは「他人に必要以上の『殺す理由』を与えること」だと、シェリスは悟りかけていた。
死にたくない。劉鳳にも会えないまま、こんな訳の分からない場所で殺されたくない。
だったらどうしたらいい? 誰が私を守ってくれるの?
ジグマール隊長は駄目だ。どうして生きているのかは知らないが、あの人は部下であろうと理想から外れた人間は容赦なく切り捨てる。
ネイティブ=アルターのカズマは? 無理に決まってる、ちゃんと面識があるわけでもないし、第一向こうはHOLYに反感を持っている。
293Classical名無しさん:07/05/21 00:59 ID:HQRxUsPA
 
294Classical名無しさん:07/05/21 00:59 ID:eWbHnirY
これは誤解フラグ…か?
295Classical名無しさん:07/05/21 01:00 ID:CsG01pIg
 
296Classical名無しさん:07/05/21 01:00 ID:SLsJQ7cA
ボケと突込みだ! 支援
シェリスの心を絶望が支配した。あの人に会うまで、どうやって生き延びたらいい?
一番簡単に思いつく方法は、誰か他の参加者に匿ってもらうことだ。丸腰の女の子一人、そんなに難しいことじゃない。
それでも、さっきみたいに疑われたら? 殺し合いに乗った人間だと判断されたら?
そもそも、その人間が信頼できる人間である保証はない。匿うふりをして利用したあげくに殺す、そういうことだって考えられるのだ。
どうする? どうする? それならどうする?

――殺されるなら、いっそ殺してしまったほうがいいんじゃない?

(………………!)
一瞬自分の中に生まれたその考えに、シェリスは恐怖した。
しかし、相次ぐ負担によって今にも潰れそうな彼女の心には、それはひどく魅力的に感じた。
考えてみれば、どのみちあの人以外は敵なのだ。殺してはいけない道理はない。
殺される前に殺す。不意を打てば、このちっぽけなナイフでも十分にやれるはずだ。
無力な弱者のふりをして入り込み、自分に疑念を抱いたり切り捨てようとする意思が見えたら、先手を打って殺す。
決して無理なことではない。それを繰り返せば、少なくとも生き残ることは出来るはずだ。
そしてそれを実行するために必要なのは――人を殺す覚悟。
死にたくないという自分勝手な理由で他人の未来の全てを奪い去って顧みない、その覚悟だ。

(人を殺す……できるの? 私に……)

思わずナイフの柄を握りしめる。その人殺しの道具の確固たる存在感に、シェリスは震えた。
でも、死ねない。死にたくない。自分には、会いたい人が、会わなければいけない人がいるのだ。
やるしかない。やるしかない。やるしかない。やるしかない。
人を殺す。その禁忌を乗り越える覚悟を、持たなければならない。
生きるためにはやるしかない。存在し続けるためにはやるしかない。未来を奪われないためにはやるしかない。
人を殺すのは怖い。仮に殺してしまったとして、自分がその罪悪感に耐えられるかは分からない。
それでも、たとえ何人の命を奪おうと、それでどんなに自分が罪の意識に苦しもうと、あの人に会うまでの辛抱だ。
あの人に会えれば、あの人はきっとなんとかしてくれる。追い詰められた自分を救い出してくれる。
「劉鳳……どこにいるの? 会いたいよ……劉鳳……」

愛する人の名をうわ言のように呼び続けながら、見えない何かから逃げるように彼女は走り続けた。





【B-8 路上/1日目/黎明】

【シェリス・アジャーニ@スクライド】
[状態]:健康、精神的にかなり追い詰められている
[装備]:光の剣(ただのナイフ)@バトルロワイアル、タバサのマント@ゼロの使い魔
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本:劉鳳に会うまで死にたくない
1:劉鳳に会いたい
2:劉鳳に会うまで、他の参加者に匿ってもらう
3:思考2で匿ってもらった参加者が自分に害意を持っていると判断した場合は、殺される前に隙を突いて殺す
4:体についた血を落としたい(できれば服も着替えたい)
[参戦時期]
劉鳳と同時期
[備考]
※タバサのマント@ゼロの使い魔 は支給品ではなく、タバサが元々身につけていたものです。
 シェリスの向かう先は後の書き手に任せます。
299Classical名無しさん:07/05/21 01:02 ID:SLsJQ7cA
支援支援
300Classical名無しさん:07/05/21 01:02 ID:WLrcD3Ww
甲支援が始まった
301Classical名無しさん:07/05/21 01:02 ID:bl.8igS.
    
【服部平次@名探偵コナン】
[状態]:健康、頭部にハイキックによる一時的なダメージ(時間が経てば回復)
[装備]:スーパー光線銃@スクライド、ハート様気絶用棍棒@北斗の拳
[道具]:「ざわ……ざわ……」とかかれた紙@アカギ(裏面をメモ代わりにしている)、支給品一式
[思考・状況]
基本:江戸川コナンよりも早く首輪のトリックを解除する。
1:シェリスを追跡し、真実を明らかにする
2:江戸川コナンとの合流
[備考]
平次はシェリスの名前を知りません。
シェリスを追っていますが、同じ方向に向かっているとは限りません。

【B-8 汚水処理場 入り口/1日目/黎明】



【タバサ@ゼロの使い魔】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:ネクロノミコン(数十ページ読破)、液体窒素(一瓶、紙状態)、支給品一式
[思考・状況]
基本:元の世界に帰る。
1:平次とともにシェリスを追う
2:杖を入手する
3:キュルケとの合流。ルイズ、才人については保留
[備考]
杖をもっていないので、使える魔法はコモン・マジックのみです。攻撃魔法は使えません。


※ヌケサクの死体入りDIOの棺@ジョジョの奇妙な冒険 は破壊された状態で汚水処理場内に放置してあります。
 ヌケサクの死体が切り刻まれているのは元々です(原作でDIOがヌケサクを殺害した時の傷)。
※血の入った金属バケツ@グラップラー刃牙 は破壊された状態で汚水処理場内に放置してあります。
303Classical名無しさん:07/05/21 01:02 ID:bl.8igS.
     
304 ◆qvvXwosbJA :07/05/21 01:03 ID:0dc5wJeU
トウカ完了です。
ステルス分が足りない気がしたので、ここいらでプラスワァン。
ご意見ご感想等、お待ちしています。
305Classical名無しさん:07/05/21 01:05 ID:SLsJQ7cA
投下乙!
シェリス黒いよシェリス。
あと平次とタバサがいいコンビになりそうだ。



……なんだが。
>[備考]
>杖をもっていないので、使える魔法はコモン・マジックのみです。攻撃魔法は使えません。
こんな事があったのか……前の作品修正しなきゃ。
306Classical名無しさん:07/05/21 01:06 ID:KcHBVNh6
>>304
乙ってセカイだ!

圧迫して欲しいの…
あなたの小説で…投下祭りよ イヤン!

てかヌケサクやっぱ死んだのかw
307Classical名無しさん:07/05/21 01:07 ID:04/ViwjY
GJ!
ステルス増えるの一向に構わん!!
平次のツッコミに笑ったw
タバサ先走りすぎww
308Classical名無しさん:07/05/21 01:07 ID:bl.8igS.
>>304
投下乙です!
平次のタバサのコンビとか、SSの意図とか、
超能力のせいで推理ができないとか、おもしれーなあと素直に思いました。


ただ、ちょいとシェリスへタレすぎでね? と思ったのも事実。
過酷な環境で育って、HORYで荒事も経験してるシェリスが、
死体一個でそんなにオタつくか? とは思うわけで。
309Classical名無しさん:07/05/21 01:09 ID:HQRxUsPA
>>304
投下乙!なんて自然なステルス誕生!
まさかあのスクライドから二人もステルスが出るとはw
意外と劉鳳近くにいるから、シェリスは「うまくいけば」劉鳳に会えるかな。

>>267
一日くらい大丈夫だと思いますよ。初っ端から結構延長してる人いるしねw

予約スレも凄いなw花山やばくね?
310Classical名無しさん:07/05/21 01:22 ID:kcspj6TA
>>264
乙!
才人どうなる。死亡フラグのにおいが漂ってる。次の話に期待か。

>>304
乙!
ステルス登場か。
シェリスが少し精神弱すぎる気もするがこんなだっけ?
311Classical名無しさん:07/05/21 01:25 ID:665j9i7A
トウカ乙
ところで一つ思ったんだけど
ハート様気絶用棍棒って状況的に見て血だらけなんだよね?
312 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:32 ID:Ve.Oix42
えー、肯定的な意見が幾つかございましたので、ありがたく投下させていただきます
本当ごめんなさい
313希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:33 ID:Ve.Oix42
灰原哀は高良みゆきを連れて駅を出る。
参加者の構成を把握した灰原は、他人と遭遇する確率を増やしたく無かったのだ。
何しろ状況整理すらまともに出来ていない状態なのだ。
何よりも今はゆっくり考える時間が欲しかった。
駅の構内から出ると、そこは住宅街の一角であった。
ここは地下鉄の駅なので駅前の構成は普通の駅のそれとは大分違っているようだ。
灰原はざっと周囲を見回した後、駅への入り口を視認出来る建物を探し、三階建ての高級住宅に目をつける。
高級住宅の敷地内に入ると、灰原は電器、ガスのメーター、ポスト等を確認する。
「どうやら、人は住んで無いみたいね」
しかし、みゆきは何故か躊躇している。
「えっと、それでも人の家に勝手に入るのはちょっと……」
少し呆れる灰原。
『礼儀正しい……ね。それでもTPOぐらい弁えて欲しいわ』
「緊急時よ、納得なさい」
ぴしゃっとそう言い放つと、いつの間に手に入れていたのか家の鍵を開けてドアを開く。
「この家の鍵、持ってらっしゃったんですか?」
「そこにあったのよ。この家の住人はもう少し防犯意識を高めるべきね」
灰原はポストを指差しそう言うと、さっさと家の中に入ってしまう。
みゆきもおずおずとその後に続く。
「お、おじゃましま〜す」
みゆきが中に入ると灰原はドアの鍵を閉め、土足のままで家の中へと入っていく。
またも躊躇しているみゆきに、ため息をつく灰原。
「理由説明しなきゃダメかしら?」
みゆきはぶるんぶるんと首を横に振る。
「いえ、何かあった時すぐに逃げられるように、ですね」
思っていたよりもみゆきの理解力が高い事に安堵する灰原。これ以上こんな所でゴチャゴチャやっているのは大変よろしくない。
二人は三階の奥まった部屋に荷物を置き、すぐに屋内を探索する。
電気は通っている模様、ガスや水道も同様でその気になれば風呂にも入れそうだ。
また、三階から直接地上へ逃げ出す事の出来る災害時用脱出シュートを見つけたのは大きな収穫であった。
もちろん駅を監視出来る部屋もある。
314希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:34 ID:Ve.Oix42
申し分ない物件であった。
二人は家具を移動して三階一番奥の部屋は、明かりを点けても決して光が漏れないように細工をする。
一通りの作業が終わると、二人はその奥の部屋で一息ついた。
「ふう、これで後は私達がバカ騒ぎさえしなければ当面は安心ね」
「はい、明かりもランタンを使用すれば、メーターで確認する事も出来ませんし」
灰原は参加者プロフィールを開いてみゆきに見せる。
「とにかく、この参加者プロフィールに書かれている事が全て、いえ、半分が事実だとしてもあの時集まった人間で殺し合いに乗りそうな人間は多いわ」
「……はい」
みゆきは暗い表情になる。
「でも、そういった行為に乗らないどころか、乗った人間を倒しにかかるような人間も多いのよ」
「え?」
灰原は参加者プロフィールをぽんと叩く。
「話半分としても凄いわよ、吸血鬼に再生能力者、一子相伝の暗殺拳の使い手に、魔法使い、執事に代打ち遊び人女子高生……どういう基準よ一体」
みゆきもぱらぱらとページをめくるが、何とも返事のしようが無い内容ばかりであった。
灰原は次に地図を開く。
「で、この地図はこれしか範囲が書いてない。これはどういう意味か?」
みゆきは首をかしげて少し思案する。
「えっと、つまり、その地図の範囲より外の情報は私達にとって必要ではないと」
「と、いう事は?」
「あのおじいさんが言っていた事を本気で私達にやらせる気なら、何がしかの手段で地図より外への移動を阻害していると思われます」
灰原は頷く。
「おそらく、首輪を爆発させるって手段を用いるわね。だからその前提の下で話を進めるわよ」
「はい」
灰原の話はこうだ。
参加者には腕に覚えのある者が多い、つまり殺し合いに参加する、しないに関わらず序盤から戦闘が発生する確率が高いという事。
そしてこの地図の範囲内でこの人数、誰とも出会わずに居られる可能性は低い。
そんな状況で下手に外をうろつきまわったら、どんな事に巻き込まれるかわからない。
ならばここを拠点にしばらくは様子見に回る方が得策だと。
そう言う灰原にみゆきは反論する。
「でも、こなたさんや、つかささんや、かがみさんを見つけないと」
315Classical名無しさん:07/05/21 01:34 ID:HQRxUsPA
ヅラじゃない支援だ
316Classical名無しさん:07/05/21 01:35 ID:KcHBVNh6
ヒィィィィィィ更なる投下がぁぁぁぁ!
まだ前のも読み終わって無いのにぃぃぃぃぃ!

落ち着け、ドイツ軍人は慌てない!

KOOLに…KOOLになるんだ…

ば、バグなんだ…クールに……

支援んんんん!!
317Classical名無しさん:07/05/21 01:36 ID:bl.8igS.
       
318Classical名無しさん:07/05/21 01:37 ID:04/ViwjY
支援
319希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:37 ID:Ve.Oix42
灰原も苦い表情になる。
「わかってる。それでも、もし誰かが私達を殺しにかかってきたら、貴女その銃でその人撃てる?」
もんの凄い勢いで首を横に振るみゆき。
「でしょ。なら、私達が動き回って良い事なんて一つも無い。貴女が彼女達を心配するように、彼女達も貴女を心配しているって事、忘れちゃダメよ」
しゅんとなってしまうみゆきに、灰原は笑みを見せる。
「でもね、この支給品のおかげで、少しぐらいは私達にも出来る事あるわよ」
灰原が参加者プロフィールを手に持って軽く振って見せる。
みゆきも気付いたようだ。
「そうですね、私達は見ただけで相手がどんな経歴の人かわかるんですから、安全な所に隠れながら人通りの多そうな所を見張って、大丈夫そうな人にだけ声をかければ……」
「そういう事。それも100%確実な手じゃないけど、そうやって少しづつ味方を増やしていけば、出来る事も自ずと増えていくはずよ」
灰原がこの家を拠点に選んだ理由も理解したみゆきは、嬉しそうにぽんと手を叩く。
「凄いです灰原さん。まだ小さいのに色々と考えてらっしゃって、私も年長者としてもっとしっかりしないといけませんね」
そこで灰原は複雑そうな表情をする。
「凄いといえば、みゆきも凄いわよ。普通、私みたいな小さい子供の言う事そこまで真剣に聞いたり出来ないわ」
変な話であるが、みゆきがあまりに自然に接してくれるせいで灰原もみゆきを呼び捨ての上、対等の相手として話をしてしまっている。
確かにコナンみたいに子供のフリをしてうまく誘導する、なんて真似をしてる余裕が無かったのも事実だが、それにしても灰原に対するみゆきの順応っぷりは少し異常だ。
みゆきはきょとんとした顔になる。
「なんでです? 灰原さんはとても理に適った話をされてますよ」
嫉妬とか、他人を卑下するとか、そういった感情とは無縁に育ってきたのだろう。
だからこそ目下の者の言う事も色眼鏡をかけずに内容で判断出来る。
頭の回転の速いウルトラ善人。
『初めに出会ったのがこの子ってのは、多分幸運な事なのよね』
灰原とみゆきはその後も相談を続け、屋内の仕掛け案やら、見張りの順番やらをぱぱっと決める。
「じゃあ最初は私が見張りにつくから、みゆきは休んでて」
320Classical名無しさん:07/05/21 01:37 ID:BwQ0mIfI
 
321Classical名無しさん:07/05/21 01:38 ID:HQRxUsPA
 
322Classical名無しさん:07/05/21 01:38 ID:bl.8igS.
    
323希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:41 ID:Ve.Oix42
灰原はそう言って見張り部屋に向かおうとするが、みゆきも立ち上がってノートとボールペンと取り出す。
「いえ、私は写本を作っておこうと思います」
「写本? ……そっか、プロフィールの写本ね。それは良い手よ、是非お願いするわ」
参加者全員のプロフィールを暗記するのが困難である以上、例え写真無しでも名前とプロフィールが書いてある文章を手元に置いておけるのはそれだけで武器となりうる。
「これから私達はたくさん味方を増やしていくんですから、これはたくさんあった方がいいと思うんです」
そう言って笑う頼れる相棒に、灰原は力強く頷いてみせるのだった。


みゆきはランタンの火を頼りにせっせと写本に精を出す。
紙もノートもボールペンも支給品ではなく、家を探索した時に見つけたものだ。
何冊かあった内でみゆきがコレと決めたノートは、淡いピンクでラインが引かれ、ノートの隅には可愛らしいキャラクターが描かれているものだ。
と、突然灰原が部屋に飛び込んでくる。
「急いでみゆき! 人が来たわ!」
そう言われたみゆきは、行儀良く机に突っ伏して既に夢の世界の住人であった。
ちなみに灰原が見張りに行ってからものの三十分も経って無い。
「……誰が頼れるって? よくもまあこの状況で寝れるものね」
灰原は急いでみゆきを揺り起こして状況を伝える。
みゆきは半分寝ぼけ眼であったが、大事とあって頑張って意識を起しにかかる。
「申し訳ありません。お恥ずかしながら、私いつもは十時には就寝しておりますのでつい……」
「まあ、寝る余裕があるのは悪い事じゃないけどね。急ぐわよ、次の地下鉄が来るまでもう間も無いわ」
二人は一足飛びに階段を駆け下り、玄関ではなく裏手の勝手口から飛び出す。
これは二人で申し合わせていた事で、家からの出入りは目立つ玄関を避けてちょうどブロック壁で外から死角になっている勝手口を使おうと決めたのだ。
急ぎながらも前後左右の確認は忘れず、道路に出る。
そのまま一気に地下鉄の構内へと駆け込み、ノンストップでホームへと向かう。

ちょうど地下鉄の音が遠くから聞こえてきたタイミング。
敢えて足音に気付き易いよう走ってきたのだ。電車のせいで相手が聞き損ったらバカみたいだ。
324希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:41 ID:Ve.Oix42
階段を駆け下りる音が構内に響く、あの二人がホームに居るのなら、どうとでも対処出来るポジションになるはずだ。
灰原が階段を降りきると、ホームには誰も居なかった。
すぐ後ろをみゆきが駆けてきている。
後少し、みゆきの姿を見れば……

「みゆき!?」

そう、ホームに居る柊かがみが精神的変調をきたしてなければそうリアクションする。
隠れていた自動販売機の影から姿を現したのは、写真で見るより少し顔色の悪い柊かがみであった。
「かがみさん!」
二人は僅かの間、その場に立ち尽くした後、どちらからともなく駆け寄り、お互いの手を握り合う。
「良かった! みゆき無事だったのね!」
「かがみさんこそ良くご無事で……」
二人共涙目になっている。灰原はそれを少し羨ましそうに見た後、何処へともなく語りかける。
「で、こうなっちゃったらもう疑って隠れてる意味無いわよね」
灰原の言葉に、桂小太郎は頬を掻きながら姿を現す。
「だな。俺は桂小太郎。言うまでもないと思うが、殺し合いには乗っていない」
「灰原哀よ、もちろん私達もね。詳しい話は後、とにかく私達の家に案内するからついてきて」
桂は頷くと、かがみ、みゆきを促して隠れ家へと向かった。


四人は注意深く隠れ家へと戻ると、そこでお互いの状況を交換しあった。
かがみがケンシロウという男に襲われた事、それを桂に助けられた事。
灰原とみゆきが地下鉄で出会い、味方を増やし危険を減らす為にこうして隠れ家を作った事。
そして灰原は自分の持つ写真プロフィール付き名簿を小太郎とかがみに見せる。
「これが、私が不注意とも取れる接触を試みた理由よ」
かがみも小太郎も得心する。
ある程度の人となりはこれで把握出来る。その上で相手の一人がみゆきの友人であるのなら、灰原がこういう行動に出たのも理解出来る。
325Classical名無しさん:07/05/21 01:42 ID:BwQ0mIfI
 
326Classical名無しさん:07/05/21 01:42 ID:bl.8igS.
     
327希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:43 ID:Ve.Oix42
「とにかく、家の外に出ている時間を少しでも短くしたかったの。今後も出来るだけこの方針は守っていきたいと思ってるわ」
残った三人は頷く。
灰原は続けた。

「みゆきと会えたおかげで、かがみが正常な精神状態を維持している限りその安全性はほぼ確実と思えたわ。後は桂さんがどう動くかだけ」
一人生き残った者のみ生還出来るというルールである以上、相手の信頼を得るためには些細な誤解や齟齬もあってはならない。
「それも、複数で行動している事、プロフィールにある人となりを鑑みるに安全であると考えるに足る情報は私の手元にあった」
だから説明する時間を取れる限り、自分の行動理由は仲間達に伝える。
「後は、あなた達二人に誤解を与えないよう接触する手段を考えれば良かった」
その為に必要ならばリスクも負う。賭けるのは命であって取り返すのつくものではないが、今は役割が違うのだ。
「私なりに勝算あってのこの行動よ。基本的に注意深く行動するのは大前提、でもしかるべき理由があれば大きく動くのも必要と私は考えるわ」
工藤新一がこの場に居ない以上、灰原に求められるのは不安材料の提示などのサポートではなく、どう行動すべきか自ら判断を下す事なのだ。
『元々こんなの私の役割じゃないのよ。さっさと合流して代わりなさい工藤君』


灰原はこのような感じでしょっぱなから存在感を示した為、みゆきもかがみも桂も自然と灰原の発言に重きを置くようになった。
おかげで灰原はその後の事がすこぶるやりやすくなった。
みゆきと二人で明かりが漏れないようにした部屋を、更に防音能力をあげるために窓の隙間に透明なテープを張ったりカーペットを二重にしたり、二階、一階に侵入者用の仕掛けを用意したりする。
三人とも文句一つ言わずに灰原の指示に従ってくれた。
協力者との合流からこの集団における自分の立位置まで、うまくいきすぎて恐いぐらいだが、これから先の困難を考えたらこの程度でつまずいていては脱出どころか生存すら危うい。
そう自らに言い聞かせて気を引き締める灰原。
一通りの作業が終わると、四人は防音室、通称『密談部屋』に集まる。
密談部屋とは言っているが、就寝も桂以外はみんなココであり、それ以外の生活の場もここである。
328Classical名無しさん:07/05/21 01:44 ID:bl.8igS.
       
329希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:44 ID:Ve.Oix42
最初の内は他の部屋の使用も考えたのだが、一番安心できる部屋にみんなで居るのが一番良いとの結論であった。

桂小太郎は灰原のてきぱきとした作業指示に感心していた。
この手の段取りは自分も得意な方だが、彼女の指示はそんな自分からみても隙の無いものであった。
それどころか、時に桂が考える以上に深い思考を見せる。
桂は次にみゆきに目を移す、かがみと楽しそうに話をしている彼女は、おっとりしているように見えてこれでなかなかに頭の回転が速い。
かがみもここに来てまだ一、二時間程しか経っていないが、出会った時の印象とはまるで違う活発な言動をするようになった。
おそらくこれが本来の彼女の姿なのであろう。
「桂さん、ボールペン余ってません?」
かがみは出会ってまだ半日も経っていない自分によく懐いてくれる。
「桂さん、恐縮ですがそちらの写本の作業お願いしますね」
みゆきはそもそも自分を疑っていない、こんな場所での無条件の好意が大層快い。
後は、一つ解決すべき問題に手をつけるだけである。
桂は無言で灰原の隣に座る。
「何?」
問い返しておきながら、灰原は桂がこうする事を意外とは思っていない様子であった。
「幾つか確認しておきたい事がある」
「どうぞ」
桂はこほんと咳払い一つ。
「まず、俺達と合流しようとした時の話だ。君が言った通り、かがみが精神的に不安定だった時はどうするつもりだったんだ?」
「みゆきが自らの意思で私と一緒に居る、それが理解出来る状況でありながら隠れたままで居るようだったら、私は彼女がそうであると判断したわ。その上でも顔見知りに出会って一瞬の躊躇も無く攻撃を仕掛けてくるという可能性は低いと読んだの」
頷く桂。
「なるほど、階段を降りて何の反応も無かったらそのまま階段を上って逃げるつもりだったと」
「そういう事」
そうなっても構わないように、みゆきに誰が居たと伝えなかった。とは口にはしなかった。
「では次の質問だが……つまり、その……」
少し言いづらそうにする桂。
灰原はそれを察して桂の質問を推測した。
「あなたがかがみを騙している可能性?」
330希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:45 ID:Ve.Oix42
桂は少し驚いた顔をして、ばつが悪そうになる。
「ああ、侍の誇りに賭けてそんな事はありえないと断言するが、それでもその点には注意を払うべきだったと俺は思う」
灰原も苦笑する。
「確実な話じゃないのよ、ゲーム開始から大して時間が経ってないあの時にそこまで考えて実行に移せる人間は少ないはず。そう考えたの」
考え深げに顎を撫でる桂。
「リスクを負わずに確実な方法だけで突破出来る状況じゃない。確かに、君の判断は正しい。大したものだ、普通は大人ですらそんな判断を下しきれんものなのにな」
灰原は微笑を浮かべる。
「ありがと。そちらの疑問は解決したかしら?」
「ああ」
「なら私からも一つ質問。ケンシロウって本当にこの人であってるの?」
灰原はプロフィールと写真の入ったリストを桂に見せる。
リストにあった人物評が桂達の話と食い違っていると思ったのだ。
写真を見た桂は断言する。
「この眉毛は違う」
「眉毛? いや、顔の話を……」
「こんな眉毛してたらそれこそあのマスクの上からでもはみ出しているに違い無い。だからこいつは違う」
灰原は怪訝そうに桂を見る。
桂はとことん真顔である。
しょうがないので質問の方向性を変える。
「そのケンシロウはマスクをしていたの?」
「ああ、もしかしたらあの眉毛が恥ずかしくてスペシャルな眉毛隠しマスク、略してSMMをしていたのか。SMで言うならMだと? 被虐性の高い奴め」
どうあっても眉毛から離れたくないらしい。セクハラ発言はスルーで質問を続ける灰原。
「マスクを付けている参加者って……この人かしら?」
灰原がジャギの項を見せると、桂の目線は鋭くなる。
「こいつだ。なるほど、このSMMはこいつの愛用品だったか」
桂の戯言を全部無視して推理する灰原。
プロフィールにある北斗真拳の使い手という表記が二人共にある事から、おそらく二人は近しい関係であったと推察される。
その片割れは傍若無人な無法者との事、そしてもう一人、北斗真拳の表記のある人間は、開幕の際に居たラオウという金髪の巨漢。
331希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:46 ID:Ve.Oix42
一概には言えないが、残るケンシロウという人物も同様に好戦的、という印象を受けてしまう。
何故ジャギという男がケンシロウを名乗っていたのかも、二人の関係を知らない限りは推測の域を出ない。
色々と混乱する事が多い。
だがそれ以上にこの話し合いの収穫はあった。
「桂さん、もしかしてあなたこんな所に放り込まれて混乱してます?」
「何を言う。侍はいついかなる時でも沈着冷静をモットーに生きておる」
やはり真顔だ。
『頭は悪くないみたいだけど、素がコレなんだ……』
知らずにいきなりコレを喰らっていたら、桂小太郎という人物に関して致命的な誤解をしていたかもしれない。
落ち着いて話せる時にこれがわかってよかった。心からそう思う灰原であった。

桂はようやく安堵して少女達を見やる。
心優しい子達だ、それに礼儀も弁えている。
いきなり人の事を「ヅラァァ」とかぬかす無礼な奴も居ない。
しかし、こう、何というか、少し慣れていないというか。
いや、そう呼ばれたい訳では断じてない。だが様式美とでもいおうか、それを踏まえるのもまた礼儀なのではないのか?
「桂さんだけ別の部屋でお休みいただくというのも心苦しいのですが……」
「桂さん、支給品の食事にありあわせの調味料で少し味付けしてみました。食べてください、助けてもらったお礼代わりです」
桂さん、桂さん……お前達、もう少し空気を読め。
いや、この場には適切な人物が居る。この素晴らしく頭の回る灰原という幼女ならば、きっとこの空気に相応しい発言をしてくれるに違い無い。
「これはず……」
きたぁぁぁぁぁぁぁ!!
「いぶん濃い味付けね。そう思わない桂さん?」

「桂じゃないヅラだァァ!!」

突然の大声に三人は目をぱちくりさせる。
かがみは遠慮がちに言う。
332希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:47 ID:Ve.Oix42
「そ、そっか、桂さんいつもはヅラって呼ばれてたんだ。桂さんがその方がいいっていうんなら、私もそう呼ぶわね」
こらそこの小娘。何をわざわざ気を使ってまで俺をヅラ呼ばわりするか。
「申し訳ありません、気付きませんで。やはり呼びなれた名の方がよろしいですよねヅラさん」
ヅラさんって、嘗めるのか敬意を払うのかどっちかにしろ。
「了解、ヅラさんっと」
こらそこの幼女。何をプロフィールまで書き換えているか。というか貴様等俺に遠慮しながら俺を貶めるとは技が高度すぎるぞ。
かがみは少し遠慮しながら言った。
「えっと、ヅラさん?」
「ヅラじゃない桂だァァ!!」
みゆきは当惑している。
「う〜ん、かつらさんじゃなくてヅラさんでもなくてヅラさんじゃなくてかつらさんですか?」
そこで耐え切れなくなったのか、かがみと灰原が同時に噴出した。
「桂さん、かつらとヅラって……その長髪でそれ言うの反則です」
失礼にあたるので笑うのを堪えようとしながら、結局笑っているかがみ。
灰原も隣で腹を抱えている。
「何言ってるの、バーコード頭でこれ言ってたら最初の一言で噴出してたわよ」
「ちょ、ちょっとこれ以上笑わせないでよ。桂さんに悪いじゃない……ぷっぷぷっ」
ちょっとした誤解が致命的な結果をもたらす。
桂はこのゲームの悪意を少しだけ理解出来た気がした。


ひとしきり笑った後、かがみが思い出したように言った。
「そういえば、今見張りって誰がやってるの?」

『あ』

この時、灰原が四人の中で一番落ち込んだそうな。
灰原は優れた知能の持ち主であったが、だから完璧な言動を行えるかといえばそういう訳でもないという事であろう。
333Classical名無しさん:07/05/21 01:48 ID:BwQ0mIfI
 
334Classical名無しさん:07/05/21 01:49 ID:cfAHyzHs
 
335希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:49 ID:Ve.Oix42
【A-4 S6駅側の隠れ家 一日目 早朝】

【灰原哀@名探偵コナン】
{状態}健康
{装備}ルイズの杖@ゼロの使い魔
{道具}支給品一式 参加者顔写真&詳細プロフィール付き名簿
{思考・状況}
基本行動方針 殺し合いには乗らずに、脱出の方法を考える。
1:隠れ家を拠点にかがみ、みゆき、桂と力を合わせて協力者を増やし、脱出の方法を探る
2:コナン、小五郎、平次と合流
3:極力隠れ家の所在が見つからないよう注意する
4:桂小太郎は天然と認識した

{備考}
参加者顔写真&詳細プロフィール付き名簿は参加者全員の性格や特技などが細かく記載されています。
灰原は全てに目を通しました。
結果何名かを危険人物と認識しています。
アンデルセンと遭遇した際にはキリスト教徒のふりをすると考えています。
最初の爆発に関わった葉隠覚悟は危険では無いと考えています。
他の詳細な記述は次の書き手に一任します。


【高良みゆき@らき☆すた】
{状態}健康
{装備}イングラムM10(32/32)@バトルロワイアル
{道具}支給品一式 イングラムM10の予備マガジン10
{思考・状況}
基本行動方針 絶対に人を殺さない
1:灰原、かがみ、桂と共に協力者を増やし、脱出の方法を探す
2:こなたさん達(こなた、つかさ)に会いたい
336希望の砦 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:49 ID:Ve.Oix42
【桂小太郎@銀魂】
{状態}全身に打撲(行動には支障なし)、若干の疲労
{装備}ライドル@仮面ライダーSPIRITS
{道具}支給品一式 スタングレネード×2@現実 不明支給品0〜1(本人は確認済)
{思考・状況}
1:かがみ、灰原、みゆきを守る
2:銀時たちと合流する(そう簡単に死にはしないと思っているので、この目的を優先する気はない)
3:殺し合いには乗らないが、弱者を虐げるような外道には容赦しない
4:灰原達と協力して脱出の方法を探し、主催者に天誅を下す
※ライドルはライドロープ形態で懐にしまってあります。なお、Xの変身ベルトは支給されていません。
※ジャギを危険人物と認識しました。(何故ジャギがケンシロウを名乗ったのかは不明)


【柊かがみ@らき☆すた】
{状態}精神的に疲労。左足にかすり傷(応急処置済み)
{装備}無し
{道具}支給品一式 不明支給品1〜3(中身は未確認)
{思考・状況}
1:友人(こなた、つかさ)を探したい
2:殺し合いのことは今は考えたくない
3:生きてみんなと一緒に帰りたい
4:灰原、みゆき、桂と協力して脱出の方法を探す
※ジャギを危険人物と認識しました(何故ジャギがケンシロウを名乗ったのかは不明)
337 ◆1qmjaShGfE :07/05/21 01:50 ID:Ve.Oix42
以上です。支援ありがとうございました
338Classical名無しさん:07/05/21 01:53 ID:PCBZl3r.
ヅラ吹いたwwwwwwwwww
カッコ良く決めるのかと思ったらwwww
339Classical名無しさん:07/05/21 01:54 ID:eUZM8/tc
ヅラバカスwww逆だろwww
340Classical名無しさん:07/05/21 01:56 ID:04/ViwjY
GJ!
よかったな。ヅラ。ハーレムだw
お前好みの人妻はいないけどww
341Classical名無しさん:07/05/21 01:57 ID:bl.8igS.
>>337
ヅラってwww
ちょっと面白すぎだろ。
銀魂のキャラはギャグらないと生きていけないのかww
面白すぎるぜ。 GJ!!
342Classical名無しさん:07/05/21 01:58 ID:HQRxUsPA
投下乙。ヅラいいなwww非常にバランスの取れた集団ですね!
これは危険要素も少ないし、まさに本拠地。
あとはどうやってこの希望を打ち砕くか、ですねーw

予約マジで凄いね。また増えたよ!
343Classical名無しさん:07/05/21 03:06 ID:KcHBVNh6
ちょっと流れ切るけど…
吉良の支給品がまだ出てないよな…。

>・動物、使い魔、自動人形などの自立行動が可能な支給品は禁止です。(自立行動を行わないならば意思持ちでも可)
てことは…

写真からの出入り、写真の中の相手の攻撃を禁止した『吉良吉廣の写った写真』は出しても大丈夫?
やたらとギャアギャア五月蝿く喚いてくれるだけのハズレアイテムとして。
344Classical名無しさん:07/05/21 08:14 ID:/HB0I9vA
ヅラァァァ!!!
いきなり墓穴掘っててバカスwww
ケンシロウの誤解が解けたのはちと寂しいが……

>>343
いいと思うよ。意思持ちアイテムなら既にゴゼン様がいるし。
吉良の本性を知る、面白いアイテムになりそうだ。
345Classical名無しさん:07/05/21 10:17 ID:nqjgwfTs
107 名前: ◆7jHdbxmvfI 投稿日: 2007/05/21(月) 01:45:03 ID:vW.WbLwI
鷲巣巌を予約します

110 名前: ◆7jHdbxmvfI 投稿日: 2007/05/21(月) 02:49:46 ID:vW.WbLwI
すいません。
少々特殊な出し方ですが、ケンシロウを追加で予約します。




なんか登場面子だけでどんな展開になるか予想出来ない件www
346Classical名無しさん:07/05/21 10:18 ID:nqjgwfTs
ごめん。sage忘れた
347 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 14:25 ID:OYBRS9d2
昨日、サイトと桐山を投下した者です。
>>265氏に指摘された点を修正して、したらばに投下しました。
まとめの方、ご面倒ですがよろしくお願いします。
348 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 14:58 ID:OYBRS9d2
つかもうまとめにのってる……はやーいw
349 ◆uiAEn7XS/. :07/05/21 15:09 ID:OYBRS9d2
本文は修正してきたが、新たな間違いを発見……orz
才人の位置はC-7じゃなくB-7です。
マップの現在位置の修正だけお願いします。本文のほうは修正しました。
350Classical名無しさん:07/05/21 15:18 ID:Fl5Ki.YU
乙華麗!これから見に行くよ!
そしてドンマイ!
351809 ◆Ug/3J6XnyA :07/05/21 21:46 ID:m5PRBc1U
失礼します。

JCBR2ndロワ(通称2nd)から来ました。
こちらの現在地マップを見て、同じ事をやりたいなと思ったのですが、真似してよろしいでしょうか?
ソースを見る限り、Wikiとは言っても、現在地のベースを作った方はwiki管理人のように見受けられます。
もしよろしければ、同じような現在地マップをうちでも作成したいと思うのですが、よろしくご回答お願いします。
352Classical名無しさん:07/05/21 22:20 ID:f9Aswiko
>>351
地形が全く同じはマズくないか?
せめて中心部を基点に点対称にするとか工夫するといい。
353Classical名無しさん:07/05/21 22:22 ID:GcStxeA.
>>352
そうじゃなくて、現在地表示のシステムのことじゃない?
前スレ>>662が作ったやつ
354 ◆kNPkZ2h.ro :07/05/21 22:46 ID:M2o.3BNU
すみません。
明日の昼か夕方までには投下しますので、予約延長させてもらえませんか?
355Classical名無しさん:07/05/21 23:14 ID:0pnXDX5Q
>>351
なんか、俺が書いた後に色々変わってた気がするけど、好きに真似していいよ。


>>354

わたしまつわ!!
356Classical名無しさん:07/05/21 23:19 ID:bl.8igS.
>>354
わたしはいっこうにかまわん!
頑張れ〜。
357809 ◆Ug/3J6XnyA :07/05/21 23:35 ID:m5PRBc1U
>>355
どうも、では遠慮なく真似させてもらいます。
358Classical名無しさん:07/05/21 23:36 ID:By1jXoIo
>>354
スピードワゴンはクールに待つぜ……
359Classical名無しさん:07/05/22 00:18 ID:vCTdIKK2
アミバのSS読んでて思った。
北斗の世界では199X年に核戦争が起こって、その時ケンシロウは青年だった。
じゃあアミバも戦争以前の世界はある程度知ってたろうし、ノーパソや携帯はともかく
ママチャリくらいは分かるよな?

かといってママチャリに乗った北斗キャラなんて、想像しただけで(ryホクトウジョウモショウハ
360Classical名無しさん:07/05/22 00:22 ID:NBBYiTf.
そーいや元ネタ漫画では良い奴だったのに、
ロワ内では発狂してマーダー化してしまったキャラってのは結構見てきたけど…
その逆ってのは見たこと無いな

だが、このロワでは丁度使えそうなのがいるな…(ニマァ
361Classical名無しさん:07/05/22 00:28 ID:5hvCiwaY
元ネタでは良いとこ無しの悪役だったけど、
ロワで奇跡的な漢キャラになった奴を知ってる
362Classical名無しさん:07/05/22 00:34 ID:ty5hotKs
>>360
スパロワのイキマとヴィンデルがいるぞ。
2人とも原作では悪役(ヴィンデルに至ってはラスボス)なのに、
ロワ内では色々あって今では立派な対主催者側だ。
363Classical名無しさん:07/05/22 00:44 ID:KK/6NMqs
>>361
御堂乙
364Classical名無しさん:07/05/22 00:49 ID:HPHHQCdg
まぁ、なんだ……
他ロワの話題は程々にな

>>359
たしかに想像するだけでおぞましいw
そういえばカズマ・アミバのコンビって共に支給品未開封なのか……チーム豚に真珠(ボソッ
365Classical名無しさん:07/05/22 00:51 ID:pg/joJmM
銀さんの木刀ってまだ未出だったよな?
各漫画のメインの武器は出し切った方がいいと思うんだが、まだ何か未出のやつあったっけ?
366Classical名無しさん:07/05/22 00:53 ID:q7LBg9H2
長老@銀魂
これかな
367Classical名無しさん:07/05/22 00:54 ID:1ZW3s3Qw
>>364
はっきり言って二人ともかなりの当たりなのにな、支給品。もったいないw
明らかに使い手を選ぶのはギーシュの造花ぐらいか?
368Classical名無しさん:07/05/22 01:04 ID:3zlRw.Js
>>365
ぱっと思いつくのだと、
ジャッカル@HELLSING
木刀(洞爺湖)@銀魂
強化外骨格・霞@覚悟のススメ
あるるかん@からくりサーカス
なんかがまだ未出。
369Classical名無しさん:07/05/22 01:15 ID:HPHHQCdg
名探偵コナン:時計型麻酔銃
ヘルシング:ハルコンネン
銀魂:桂の爆弾、(ジャスタウェイ)
アカギ:(麻雀セット)(血液パック)
バトルロワイヤル:防弾チョッキ(ボウガン)
370Classical名無しさん:07/05/22 01:18 ID:HPHHQCdg
麻雀セットは出てた……ごめん。
371Classical名無しさん:07/05/22 01:20 ID:yddSFFIE
メイン武器ってのに、麻雀セットや血液パックって……
アカギみたことないけど、そんな漫画なのか?
372Classical名無しさん:07/05/22 01:20 ID:pg/joJmM
>>368>>369
サンクス。これらは出しておきたいな。
ただ麻酔銃とか反則かなww
373Classical名無しさん:07/05/22 01:22 ID:UDUjTgB.
>>369
>ハルコンネン
三影に支給されて今は覚悟が持ってる。
374Classical名無しさん:07/05/22 01:29 ID:y20v56ug
>>364
カズマ&アミバでママチャリ二人乗り
「好きな人が出来ました」
375Classical名無しさん:07/05/22 01:35 ID:Zb7HDxew
スーパー光線銃って、どのくらいの威力かな?
ハイブリットカズマと正義武装劉鳳にダメージ与えてたから、強いんだろうが…
描写が少なくて、よく分からんwww
376Classical名無しさん:07/05/22 01:46 ID:Z7TpmfG6
>>371
アカギは麻雀漫画
現在は狂った老人鷲巣さんとの血液賭けた殺人麻雀勝負の真っ最中


一晩の話なのにかれこれ数年続いてるけど・・・
 月が微笑む。
 ここは夜宴。化け物共の世界。
 繰り広げるは極限の闘い。
 ―――さあ、戦争の時間だ。
 
――――――――――――――――――――――
 
 ―――吸血鬼DIO
 先ほどまでの火傷は粗方回復したが、肌には若干のケロイドが、体には若干の疲労が見られる。
「平賀……才人」
 帝王は南へ歩く。目的は復讐。
 『世界』の真の力をもって、平賀才人を完封無きまでに勝利すること。
 
 ―――吸血鬼アーカード
 先ほどまでの醜い姿ではないものの、体は万全とまではいかない。
「帝王……DIO」
 領主は北へ歩く。目的は闘争。
 先ほどの犬が語った、『帝王DIO』の名、実力。まさに闘争にふさわしい。
 そのために戦闘機は打ち捨ててきた。
 
 南を目指すDIO。
 北を目指すアーカード。
 そして二人は月の下、出逢う。
 
「貴様が、DIOか?」
 先に宣したのはアーカード。
 
「フン」
 応じたのはDIO。心中には先ほどの少年、平賀才人。
 大方名前は平賀才人から聞いたものだろう、とDIOは考えた。
 しかし、この帝王DIOの名を聞き、何故私に向かうか?
 ただの愚者、この一言ではすまないものだ。
 
「そうか」
 にいい、とアーカードが微笑む。微笑みというには禍々し過ぎるそれだが。
 
 自分の名を聞いて微笑む者がいることは、DIOにとって益々理解不能である。
 が、大方自分の腕を過信して、挑みに来た類いだろう、そうDIOは結論付けた。
「このDIOに何のようかは知らんが……関係ないッ!貴様はここで死ぬのだッ!」
 
 『『『世界(ザ・ワールドッ)』』』
 掛け声とともに、金色の人型が姿を現す。
 
「素晴らしい。実に素晴らしい」
 それを見て、尚一層恍惚にアーカードは微笑む。
 拍手と、静寂。
 
 月の下、吸血鬼の狂宴が始まる。
 覚悟はいいか―――
 
「さあ、戦争の時間だ」 
 ―――俺は出来てる。
 
 
 地を蹴り、行動を先したのはDIO。
 先ほど才人にしたような油断はない。
 一撃、腕を振るう。
 
 対してアーカード、動かない。
 ただの寸分も動かず、『世界』の前に立ち尽くす。
 
 ごき。
 『世界』の力の前に、アーカードの体が軋む。
 そのまま更に一撃、『世界』は腕を振るう。
 
 みし。
 アーカードの骨が、歪む。
 更に一撃。
 
 べき。
 アーカードの骨が、砕ける。
 更に一撃。
 更に一撃。
 更に一撃。
 更に一撃。
 更に一撃。
 
「貴様がなんであろうと『世界』の前では、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄―――――ッ!!!!」
 拳の弾幕。
 暴風暴雨、といよりは暴雷。金色の奔流。
 なすすべもなく釣瓶打ちにあうアーカード。
 
「先ほどの小僧も貴様も何故かスタンドが見えるがどうでもよいッ。
 そしてッ!これでチェックメイトだッ!『ザ・ワールドッ』!」
 
 DIOの叫びに呼応して、振るわれた『世界』の腕は無防備なアーカードの鳩尾を貫いた。
 
「終わったな」
 だらん、と崩れるアーカード。
 DIOは腕を振って、その死体を投げ棄てる。
 
 いや、否。
「つかまえた」
 既に死体だがアーカードは止まっていない。
 もとよりの動く死体は、もとより受け止め気でいた。
 アーカードは自身を貫く黄金の腕を掴み、
 
「何ィ!」
 
 ぼぎり、と断絶した。
 
「このDIOが……またしてもこんな輩に……このDIOが」
 スタンドを伝わるダメージは、その本体のDIOにも伝わる。
 噴き出す鮮血。
 分断される右腕。
 苦痛、恥辱に歪む麗顔。
 屈辱。
 屈辱。
 屈辱。
 怒り。自身へかけられた汚辱への怒り。
「貴様……ザ・ワールドの真の能力を味わうがいいッ!
 ザ・ワールドッ!『時よ止まれ』」
 
 ド―――――z______ン
 
 全ての動きは停止し、何もかもは静止する。
 その中でただ一人、DIOだけが動く。
 
 ダーツを取り出し、『世界』に手渡す。
 そして、投げる。
 
 アーカードへと向かう一筋の矢。狙いは眉間。
 腕を片方欠いたため、投げるのは一本。だが、確実な死を翔ける弾丸。
 アーカードに動く気配はない。
 
「今は……3秒がやっとというところか」
 
 投擲されたダーツは、スタンドパワーを失いアーカードの前で動きを止める。
382Classical名無しさん:07/05/22 05:12 ID:2Kuf/MvI
     
 
「2………1………『そして時は動きだす』」
 
 音を取り戻す世界。
 時の解除と共に、全てが動き出す。
 そして当然ダーツも動き出し、アーカードの眉間を―――
 
   ドッバァァアァァアアア
 
 正確に、乾布なきまでに穿った。
 
 砕ける頭蓋。
 散る脳漿。
 飛び散る鮮血。
 有り余る余剰エネルギーはアーカードの体を塀へと打ち付け、ブロックを砕く。
 ブロック塀へと埋没するアーカードの肢体。
 殺して、尚余りあるほどの破壊力。
 
「フン、くだらんな。
 所詮このDIOの敵ではなかったか」
 尤も、その程度の輩に片腕をとられてしまったこともDIOには屈辱だった。
 もがれた片腕を拾い上げようとして、気がついた。
 
 落とした筈の腕が、ない。
 自分の片腕は、確かに先ほどここにあった筈なのだが……。
「な、なんだとッ!どこへいったッ!どこだッ!」
 そこへ、
 
「探し物はこれかね」
 瓦礫からアーカードの声が。
  轟。
「何ッ!」
 振り返るDIOの顔面目掛けて、DIOの片腕が迫る。
 
「豚の様な悲鳴をあげろ」
 
 命中。またしても余剰エネルギーが体を弾き飛ばす。
 今度はDIOがブロック塀へと衝突する。
 
「ぐうう……貴様……ッ」
 瓦礫から立ち上がるDIOの美しい顔は、嘗ての面影もなく雨上がりの蛙のように潰れ、その足は無惨にも『本来とは真逆』の方向に曲がっている。
 
「どうした。―――勝負はまだついていない」
 笑い返すアーカードの顔も、道路へ落とした畑の果実のようになっており、体中の骨という骨を打撲、骨折している。
 
 
 吸血鬼同士の闘争、
 今のところ―――全く以て五分。
 
【C-5 路上/1日目 黎明】
【DIO@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:右腕欠損。左脚骨折。顔面骨折。頭部にダメージ中(自然治癒中)。疲労大
[装備]:スタンド『世界』(原作の体力では時止め不可)
[道具]:支給品一式。デルフリンガー(紙状態)、ダーツ(残弾数1)
[思考]
基本:帝王に負けはない。参加者を殺し、ゲームに優勝する
1:アーカードの妥当
2:平賀才人に時止めを使って『勝利』する
3:ジョースターの血統を根絶やしにする
4:ゲームを仕組んだ輩を断罪する
※アーカードとの戦闘で更に鬱憤が溜まりました。
 アーカードにはどんな手を使っても勝つつもりです。
[備考]
・参戦時期は、ジョセフの血を吸った後、承太郎に時を止められるまでの間の時間帯から
 (具体的にはジョジョの奇妙な冒険28巻、DIOの世界17)
・時を止められる時間は約3秒間です
 
【アーカード@HELLSING】
[状態]:頭蓋陥没、頭部にダメージ大。全身に打撲や骨折、ダメージ中(自然治癒中)。疲労大
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考]
基本:殺し合いを楽しむ
1:DIOと戦い、殺したり殺されたりする
2:誰でもいいので、自分を楽しませてくれる相手と戦いたい
[備考]
・参戦時期は原作5巻開始時です
387 ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:20 ID:mvPli99c
ハヤテ、こなた、カズキを投下します

最初に言っておきます。
調子に乗りすぎました、すみません。
388旅の恥はかきすて ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:21 ID:mvPli99c
東の空が明るくなり始めたころ、再び駅前デパートの自動ドアが開く。
出てきた二人は対照的な表情を浮かべていた。いや、表情よりも先に特筆すべきところがあるが、それは少し置いておこう。

「それにしても使えそうなもの、ほとんどありませんでしたね。地下の食料品売り場は米の一粒さえありませんでしたし、日用品売り場も全滅。せめてフォークとかでも置いてればよかったんですが……」

出てきた一人であるハヤテが暗い表情でため息を一つつく。
それほど期待していたわけではなかったが、いざ何もないと分かるとやはり多少落胆するものである。もっともハヤテのため息の理由はそれだけではなかったが……。

「そうかな? 私はなかなか楽しい経験をさせてもらったよ」

一方のこなたは時たまチラリと横を歩くハヤテに視線を向け、満足そうな表情を浮かべている。
その視線と表情の意味に気づいて、もう一度ハヤテはため息をつき、そして諦めたように頭を振る。

「それでこれからどこに向かっているんですか?」
「ん? 私はハヤテについていってるだけだけど?」
「僕もこなたさんについていってるだけなんですけど……」
「…………」
「…………」
「……とりあえず駅に向かおうか」
「そうですね……」

□ ■ □ ■

「さて、繁華街に着いたけど、どこに向かおうか……」

幸か不幸か道化師に会ってからS3駅まで他の参加者に出会うことはなかった武藤カズキは、今後の行き先について悩んでいた。
389旅の恥はかきすて ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:22 ID:mvPli99c
「どうしても斃さねばならない存在(モノ)が現れた時───
どうしても守りたい存在(モノ)が出来た時───
その時自分の非力に涙しない様、キミは今ここで強くなっておけ」

斗貴子さん……

「人間・武藤カズキを蝶・サイコーの俺が斃す。
これが俺の望む決着だ」

蝶野……

「善でも、悪でも、最後まで貫き通せた信念に偽りなどは何一つない。
俺の信念は、一人でも多くの命を守るコト」

キャプテンブラボー……

カズキの頭に3人の姿がよぎる。
蝶野はともかく、斗貴子さんとブラボーは殺し合いに乗ったりはしない。
むしろ、俺と同じで弱い人や襲われている人がいたら守ろうとするだろう。
仲間とすぐに合流したいという気持ちはもちろんあるが、フェイスレスと名前も知らぬ道化師に立て続けに襲われて、カズキは少し考えを改めた。

理由はともかく、殺し合いに乗っているやつは確実にいる。なら俺がみんなの命を救ってみせる。これ以上一人の犠牲も出してたまるか! 拾える命は全部拾う!

「よしっ!」
気合を入れてカズキは立ち上がる。

その時だった、話し声が聞こえてきたのは。
カズキは武装錬金したサンライトハートを手に持ち、様子を伺う。
390旅の恥はかきすて ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:23 ID:mvPli99c

どうやら話している二人は駅に近づいているようである。
入り口からその二人を確認し、危険性は低いと判断したカズキは、接触を試みようとこちらから近づいていく。
向こうの二人も駅の入り口から出てきたカズキのことに気づいたようだ。


「えっと……始めましてでいいのかな。オレは武藤カズキ、よろしく」

そうカズキは二人の「少女」に声をかけた。

□ ■ □ ■

時間を1時間ほど巻き戻してみよう。

ハヤテとこなたの二人は食料品売り場、日用品売り場を回った後、次の売り場である衣料品売り場を歩いていた。食料品や日用品はまったく無かったが、衣料品売り場にはなぜか普通のデパートとは変わらぬくらい商品がそろっていた。

「なんで服とかは置いてあるんでしょうか?」
「あんまり役に立たないと思ってるんじゃない? それより執事ってどんな生活をしているの?」
「そうですね。初めのころは虎やロボと戦ったり女装をさせられたり大変でしたが、今はもうだいぶ慣れて毎日楽しいですよ」
「へえ……」

このとき、こなたの目が光ったことにハヤテは気づかなかった。

「ところでハヤテ、ネトゲーって知ってる?」
「へ? ええ、知ってます。僕はしたことありませんが」
突然話が変わったことに戸惑いながらもハヤテは言葉を返す。
391旅の恥はかきすて ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:24 ID:mvPli99c

「じゃあネカマは?」
「ネットゲームとかで男性が女性の振りをすることですよね?」
「そうそう。じゃあなんでネカマなんてしてる人がいると思う?」
「え?」
なぜこなたがこんな話をするか分からないながらも、根が真面目なハヤテはこなたの質問について考えこむ。

「えーっと、普段の自分とまったく違うことをしてみたいからとかじゃないですか?」
「ふむふむ。なるほど、確かにそういう人もいるね。私もそんな感じだし。でも、一番の理由は女性だったら周りのみんなが優しくしてくれるからなんだよ。装備とか譲ってくれることもあるし」
「へえ、なるほど……確かにそうかもしれませんね。それで、こなたさんはどうしてそんな話を?」
なんとなく嫌な予感を感じながら、ハヤテは尋ねる。

「いやさぁ、今の状況ってネトゲーしてるときと似てるなーって不意に思ったんだ。まったく知らない人と出会ったり、パーティーを組んだり……」
「はぁ……」
段々とハヤテの中で嫌な予感が大きくなってくる。

「だからさぁ、ネカマの理由ってここでもいえると思うんだ」
「まさか……」
ハヤテがこなたの顔を見ると、ニヤリと擬音がつきそうな笑顔でこちらを見ていた。

「そう。私が考えてることとハヤテが考えてることは同じだと思うよ」
「で、でも……」
「ハヤテ自身の死ぬ危険性をできるだけ下げることが、お嬢様たちを助けることに間接的につながるんだよ」
「確かにそう言われてみると…………分かりました」



数十分後、こなたの前に一人の美少女が姿を現した。
392旅の恥はかきすて ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:26 ID:mvPli99c

□ ■ □ ■

「よろしくね、カズキ」
「え、えっと……よろしくお願いします。カズキさん」
「お、おう……こちらこそよろしく。こなた、ハヤテ」

カズキの持つ槍(サンライトハート)に最初は警戒していたが、それに気づいたカズキがすぐに武装解除し何とか情報交換ができるようになった。
その間にも、こなたが同学年だとカズキが知って驚いたり、ハヤテの笑顔にカズキの顔が少し赤くなったりといくつか小さな問題はあったものの、無事情報交換を終えた3人は当然のごとく一緒に行動することにした。

(カズキさんを騙すようで悪いけど、これも生き残ってお嬢様たちを助けるためなんだ。なんか腑に落ちないけど・・・・・・)

(ハヤテって子、可愛いな・・・・・・って何をこんな状況で考えてるんだオレは。それにオレには斗貴子さんがいるじゃないかっ!)

(ふむふむ。ランサーが仲間になってだいぶパーティーのバランスもよくなったかな。それにしても女装キャラがこんなに萌えるとは思わなかったね。帰ったら積んであるお○ボクをしなくちゃ)

393旅の恥はかきすて ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:28 ID:mvPli99c
【D-2 S3駅構内 一日目 早朝】

【チーム高校生主人公(?)】
共通行動方針
全員でもとの世界に帰る

【泉こなた@らき☆すた】
{状態}ごきげん
{装備}猫草inランドセル@ジョジョの奇妙な冒険
{道具}支給品一式 フレイム・ボール@ゼロの使い魔(紙状態)
{思考・状況}
1:新たな萌え発見ってやつだね、これは
2:前衛もそろったし満足満足
3: かがみ、つかさ、みゆきを探して携帯を借りて家に電話
※猫草の『ストレイ・キャット』は、他の参加者のスタンドと同様に制限を受けているものと思われます。
394旅の恥はかきすて ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:29 ID:mvPli99c
【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく】
{状態}健康。女装。
{装備}.454カスール カスタムオート(7/7)@HELLSING
{道具}支給品一式 13mm爆裂鉄鋼弾(35発)、ニードルナイフ(15本)@北斗の拳
{思考・状況}
1: 何かこなたさんにだまされたような……
2:こなたを守る
3:ナギ、マリア、ヒナギクを一刻も早く探し出し合流する
4:出来るだけ多くの人を助けたい

【武藤カズキ@武装錬金】
{状態}健康
{装備}サンライトハート@武装錬金 
{道具}支給品一式 水分4/5  音響手榴弾・催涙手榴弾・黄燐手榴弾
{思考・状況}
基本:みんなを守ってみせる
1: オレには斗貴子さんが……
2: こなたとハヤテを守る
3: 道化師の正体が気になるけど……
4: フェイスレスの約束を守る
5:勝君とエレオノールに会ってみたい
{備考}
*ハヤテの女装には気づいていません。
395 ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 13:32 ID:mvPli99c
以上で投下完了しました。
変なものを書いて本当にすみませんでした
396Classical名無しさん:07/05/22 13:40 ID:vCTdIKK2
おお、二作も投下されてた!乙!

ハヤテの女装は原作にもあったし、いいんじゃないでしょうか。
某フリーダムな殺人鬼にロックオンされる可能性があるがw

吸血鬼バトル。え、ここでいったんCM?マジディスカ。
あとDIOの世界が三秒ってことは、スタープラチナも三秒に設定するのかどうか。
承太郎で予約入れてる人いるから、その人のSSの内容に抵触したりしないだろうか。
397Classical名無しさん:07/05/22 13:43 ID:el8FDZo.
投下乙!

>>386
流石アーカードだ、無駄無駄ラッシュを食らってもなんともないぜ。DIOもまた厄介な相手に当たったな

>>394
女装執事ktkr。しかしこなたは本当に危機感なさそうだなw
398Classical名無しさん:07/05/22 13:50 ID:y7BVQE2w
>>386
投下乙です
序盤からいきなり大物マーダー同士が激突!
これは燃えるねぇ

>>395
こちらも投下乙
ハヤテの女装ネタか! カズキカワイソw
しかしこれは好みの別れそうな話だな……俺は嫌いじゃないけど
ところで斗貴子さんのそのセリフ、言われた相手は剛太だったはずでは?
399Classical名無しさん:07/05/22 14:36 ID:NBBYiTf.
>>386
悪対悪乙!
リゾット対ディアボロを思い出した
>>595
とりあえずまとめサイトのハヤテ紹介文を書いた俺から一言
ありがとう…これで思い残す事は無い…

でももしハヤテがこの格好のまま退場したらギャグにしかならなあれ?誰か来たみたいだ
400Classical名無しさん:07/05/22 14:48 ID:F0l0y4F.
>>396
手に汗握るとはまさにこのことか…大物マーダー同士の凄まじいバトル…乙でした!

>>395
乙です
ハヤテ女装完了…まぁ、組んだのがこなただったのがある意味運のつきだなww
しかし丸ごと全部斗貴子さんのこと大好きなカズキが多少可愛い子を見たとこで
気持ちが揺らぐってのはちょっと違和感…元々ニブチンっぽいのもあって
まぁ、ここは自分個人の印象なんであんま気にしないでください
後、上でも指摘ありましたがカズキが思い出して斗貴子さんの台詞は
剛太に対して言ったものなので違う台詞に修正しておいたほうがいいかと
401Classical名無しさん:07/05/22 18:49 ID:pg/joJmM
>>386
投下乙。早くも頂上決戦w
熱い展開になってきたじゃないか! これは次に期待

>>395
女装とははっちゃけたなオイwカズキアッー!
ちなみに最後の方の「・・・」は「……」にした方がいいと思うよ。
402Classical名無しさん:07/05/22 18:52 ID:2Kuf/MvI
>>395
敢えて言おう GJ!! と。
女に化けて油断を誘うというのは、ありそうで今まで見たことがない印象。
絵柄と美少年という漫画でなければありえない点を生かしたところがよい。
こいつぁ、斬新だぜ。
403Classical名無しさん:07/05/22 18:58 ID:.qEmtgL.
アニメの最新話がハヤテ女装話だったからなw
404Classical名無しさん:07/05/22 21:20 ID:NBBYiTf.
しかしロワスレで自分が面白いと思っている展開を考えていても
つい最近書いているためしばらく間をおかねばならないが
その間に他の人によって書かれてしまうかもという不安…

吉良みたいに爪を噛みたくなるな
405Classical名無しさん:07/05/22 21:39 ID:mRBIVUmY
>>404
まだ序盤なんだし自己リレーでないのであれば最近書いてるからって躊躇う所以など無いッ!
読み手はその面白い展開を待っているんだ!
HURRY! HURRY! HURRY!
406 ◆7jHdbxmvfI :07/05/22 22:07 ID:Rwp6HN.A
投下をスタートします。
407上がれ!戦いの幕 ◆7jHdbxmvfI :07/05/22 22:07 ID:Rwp6HN.A
蛍光灯のみが照らす夜の街。
その中を一人の老人、鷲巣巌は歩いていた。
ショットガンを持ち、シルバースキンで武装し、脳内にはキング・クリムゾンのディスクを挿入し。
ただ颯爽と、速い歩みで先へと進んでいた。
その立ち居振る舞いは、ただの老人とは違う風格が漂っている。

残念なことに、殺した平山がショットガン以外に持っていたものは、i-podと女性用スクール水着のみであった。
i-podなど見たこともないので使い方などわかるわけもない。
また女性用スクール水着にしても、女装癖のない鷲巣にとっては正に役立たず以外何物でもない。
しかしそんな事は鷲巣にはどうでもよかった。
いや、むしろ好都合とさえいえる。
最初からパーフェクトな状態でいるより、多少不完全な状態から、殺して武器を奪い取り自らを更なる高みへと導く。
単身で政財界の頂点にまでのし上がった鷲巣にとってはその方が楽しみが増えるというものだ。
408上がれ!戦いの幕 ◆7jHdbxmvfI :07/05/22 22:08 ID:Rwp6HN.A
その鷲巣が目指すのは当然繁華街の方である。
それはなぜか。
答えは簡単である。
隅で小さく震えている小物など、いつでも殺せる。それこそ赤子の手をひねるより容易い。
しかしそれでは何の意味もない。
このような素晴らしい殺し合いの出場者に選ばれておいて、それでは芸が無さ過ぎる。
むしろ中心部に集まり戦いを楽しむ強者を相手にして勝利を掴む、その方が遥かに有意義であり充実できる。
75年間生き続けた男にとっては、先ほどの平山のような小物との戦いなど準備運動程度なのである。
強く若い大物の素質ある強者に勝利し、相手を破滅させる事がなにより重要なのだ。


そしてどれほど歩いただろうか、中心部へ行くには一番早いのは電車での移動である。
最寄の駅であるS-9駅を目指し歩き、あと少しというところで思わぬ物を鷲巣は目撃してしまう。
それは、男三人のアクション映画のような熾烈な戦いであった。
結果だけいえば、一人の大柄で筋肉質の男、ケンシロウと名乗る男がカズマと名乗る男を見事打ち倒している。
戦いに勝利したケンシロウは、もう一人の男に敗れた男を守るように命じるとケンシロウは北へと歩いていった。
その光景を目の当たりにし、鷲巣は即決、ケンシロウを追うことに決めた。
409上がれ!戦いの幕 ◆7jHdbxmvfI :07/05/22 22:09 ID:Rwp6HN.A
負けた小物など、いつでも殺せる。恐怖に震えて言う事を聞くだけの雑魚など、それこそ時間の無駄だ。
それよりもあの男を相手に勝利する事こそが、人生75年の至福の瞬間に近づく。
なにより、敗北者の二人はしばらくあの場に止まる可能性が高いが、ケンシロウは移動を始めている。
つまりここで追わねば逃げられる可能性が高い。

そのように考え、判断したからだ。

「くくく、ケンシロウと名乗ったか……面白い、面白いぞ、相手をしてやろうじゃないか。そしてこのわしの手で貴様の人生を破滅させてやろう」

一切の躊躇無く、鷲巣はケンシロウの後を追いかけていく。
そのとき、シルバースキンで覆った全身が月明かりに反射して強く光る。
それはまるで鷲巣の強い闘争本能を現すようであった。

鷲巣とケンシロウ、二人の戦いの幕が今、ゆっくりと上がろうとしていた。
410Classical名無しさん:07/05/22 22:09 ID:y7BVQE2w
 
411上がれ!戦いの幕 ◆7jHdbxmvfI :07/05/22 22:09 ID:Rwp6HN.A
【F-7 路上 一日目 黎明】

【鷲巣巌@アカギ】
{状態}健康 強い闘争心
{装備}シルバースキン@武装錬金、ジャギのショットガン@北斗の拳、キング・クリムゾンのDISC@ジョジョの奇妙な冒険
{道具}、支給品一式×2、ジャギのショットガンの予備弾26@北斗の拳、i-pod、泉こなたのスクール水着@らき☆すた
{思考・状況}
基本:殺し合いに乗る
1:ケンシロウと名乗っていた男に戦いを挑み勝利する。
2:優勝する。
参戦時期:原作13巻終了後
[備考]
※キング・クリムゾンは1秒しか時間を飛ばせません。
時間を飛ばすと大きく体力を消耗する上、連続しては飛ばせません。

【ケンシロウ@北斗の拳】
[状態]:カズマのシェルブリット一発分のダメージ有り(痩せ我慢は必要だが、行動制限は無い)
[装備]:
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1〜3、本人確認済み)
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない、乗った相手には容赦しない
1:ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎他ゲームに乗った参加者を倒す
2:助けられる人はできるだけ助ける
3:乗ってない人間に独歩・ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎の情報を伝える。北に向けて移動中
[備考]
※参戦時期はラオウとの最終戦後です。

※鷲巣の接近に現時点では気付いていません。
412Classical名無しさん:07/05/22 22:10 ID:Uid5R1vI
 
413 ◆7jHdbxmvfI :07/05/22 22:11 ID:Rwp6HN.A
投下を終了します。

感想などご意見を下されば幸いです。
414Classical名無しさん:07/05/22 22:12 ID:el8FDZo.
諸君、支援を続けよう。次の投下の為に、次の次の投下の為に。
415Classical名無しさん:07/05/22 22:15 ID:Uid5R1vI
ケンシロウに死亡フラグが立ったなwww
416Classical名無しさん:07/05/22 22:16 ID:el8FDZo.
>>413
投下乙、志mじゃなかった、ケンシロウ後ろ後ろー!
417Classical名無しさん:07/05/22 22:21 ID:y7BVQE2w
北斗神拳とシルバースキン…… うわぁ相性最悪だな
ケンシロウ南無
418Classical名無しさん:07/05/22 23:10 ID:YT5Uy106
>>417
いや、北斗神拳みたいな「威力のあるラッシュ」はシルバースキンの天敵だぜ
連撃で再生スピードが追い付かなくなったらあとは防御力はザル同然だし
逆に仮面ライダーやバキ勢みたいに「速さより威力」のタイプだと苦戦を強いられるだろうけど
419Classical名無しさん:07/05/22 23:13 ID:HRsz1OzM
シルバースキンの制限しだいだな。
さすがに原作準拠で「ミサイルでも防げる」って訳にもいかんだろうし。
420 ◆kNPkZ2h.ro :07/05/22 23:42 ID:Ol/4Jgww
思ったよりも反応がよくてホッとしています。
いくつか指摘されたところを修正したいのですが、投下は修正したところだけで
いいのでしょうか?
421 ◆uiAEn7XS/. :07/05/22 23:50 ID:vCTdIKK2
えー、今日アーカードとDIOの予約したものですが、
状態表などの確認のために過去作品を読み返してみたところ、俺が先日書いた才人と桐山のSSに致命的な間違いを
『またもや』発見してしまいましたorz
才人はアーカードと交戦した際に、自分の荷物を全て投げ捨てたにも関わらず、
水筒の水を飲む描写をはさんでしまいましたので、そこを修正しました。
とりあえず他の人に指摘される前に発見できたのが救いか……。
ああぁぁああああぁぁあ、死にてえぇぇぇぇええええぇぇええ。
422 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 00:24 ID:PJsGNgMs
すいませんが、予約を二日ほど延長させてもらえないでしょうか?
日程計算ミスったorz
423Classical名無しさん:07/05/23 00:32 ID:bIq1bKUY
なんか書き手さんがたくさんww

>>420
修正乙です。一時投下スレか何でもSS投下スレへどうぞ。
大きな流れが変わらないのならwikiをいじるだけでも良いと思います。
>>421
うっかり乙ですw
>>422
俺は別にいいと思います。のんびり待ってます。
424Classical名無しさん:07/05/23 00:37 ID:UYT.5.KM
現在地マップがズレてやがる……
上のメニューが変わったせいっぽい。。。。
425Classical名無しさん:07/05/23 01:11 ID:25Mwh47o
現在地マップのズレが直ったけど、覚悟の位置だけ大きくずれてる。
426 ◆VACHiMDUA6 :07/05/23 02:17 ID:mTH3mWJU
今気がついたものですがすみません
>>386のDIOの状態表に誤字を発見しました
(誤:)原作の体力→(正:)現在の体力
(誤:)アーカードの妥当→(正:)アーカードの打倒
なので、正しい状態表は↓です
 
【C-5 路上/1日目 黎明】
【DIO@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:右腕欠損。左脚骨折。顔面骨折。頭部にダメージ中(自然治癒中)。疲労大
[装備]:スタンド『世界』(現在の体力では時止め不可)
[道具]:支給品一式。デルフリンガー(紙状態)、ダーツ(残弾数1)
[思考]
基本:帝王に負けはない。参加者を殺し、ゲームに優勝する
1:アーカードの打倒
2:平賀才人に時止めを使って『勝利』する
3:ジョースターの血統を根絶やしにする
4:ゲームを仕組んだ輩を断罪する
※アーカードとの戦闘で更に鬱憤が溜まりました。
 アーカードにはどんな手を使っても勝つつもりです。
[備考]
・参戦時期は、ジョセフの血を吸った後、承太郎に時を止められるまでの間の時間帯から
 (具体的にはジョジョの奇妙な冒険28巻、DIOの世界17)
・時を止められる時間は約3秒間です
 
427 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:00 ID:PJsGNgMs
予想外に早く仕上がったので、ただいまより投下します。
428摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:01 ID:PJsGNgMs
 仮面ライダー・本郷猛は改造人間である。
 彼を改造したショッカーは世界制服を企む悪の秘密結社であった。
 仮面ライダーは、人間の自由のためにショッカーと戦ったのである。
 そして現在……

 夜空の下、必死で駆け抜ける男女が一組。
 黒い癖の強い黒髪。気合の入った眉毛の下は穏やかな瞳を携えている。
 顔の輪郭はやや太く、無骨な印象を与えている。
 黒いレザージャケットに包まれた肉体はたくましかった。しかし、所々血が滲んでおり、激闘を繰り広げた後だというのが分かる。
 彼の名は本郷猛。人類の自由を守る決意を改造人間で最初にした、仮面ライダー一号である。
 その隣には肩に届くほど長い髪をなびかせる少女がいた。
 彼女の整えられた眉の下の釣り目は恐怖の色が浮かび、本来の気の強さはなりを潜めている。
 白い肌には玉のような汗を浮かばせ、いつもなら透き通る声を紡いでいただろう小さな口は、息を切らせ喘いでいた。
 彼女の名は桂ヒナギク。白皇学園の生徒会長である。

 彼女たちは林を抜け、大通りを横切り、民家が並ぶ住宅街を進む。
 人の気配のしない、不気味な街を駆ける。街灯が点いていることが、人のいないことを強調しており、いっそう心細くしている。
 何度繰り返したか分からないが、ヒナギクは後方を振り返る。いきなり後ろから斬りつけられるんじゃないかと恐怖に襲われているのだ。
 大通りを横切ってまで開けた場所を避けている。小五郎が死んだであろう事実はヒナギクの心を確実に蝕んでいた。
 やがて、二人は足を止める。二人の前に、川があった。
(冗談じゃない……)
 ヒナギクがそう考えるのも無理はない。後ろには殺戮者がいるのだ。
 迂回して橋を見つけるために時間を食い、追いつかれれば命はない。
 知らず、彼女の身体は震えていた。
「大丈夫だ」
429摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:02 ID:PJsGNgMs
 優しい声をかける隣の本郷に、振り返る。
 彼は穏やかな瞳で見つめ、突如ヒナギクを抱え始めた。所謂お姫様抱っこという奴である。
「ちょ、ちょっと。本郷さん」
 今の状況を数秒忘れ、彼女はうろたえた声を上げる。それほど恥ずかしいのである。
「変身」
 本郷が短く告げ、その姿を変える。
 鋼鉄の仮面は明るい緑色で彩られている。目の位置に値するところには、赤くて丸い複眼があった。
 瞳の下には黒い涙のような大きい窪み、昆虫のような二つの触角を持っている。
 口から顎にかけては銀のクラッシャーに覆われており、首の紅いマフラーが夜風になびいていた。
 黒いスーツに白のグローブに包まれた腕がヒナギクを抱えなおし、胸部の緑色のアーマーから血の匂いがした。
 やがて仮面ライダーは地面を勢いよく蹴り、ヒナギクの視界が大幅に揺れる。
「え? ちょ、まさか……」
 川の淵に仮面ライダーの足が僅かにかかったとき、ヒナギクは身体が激しく下に押しつけられる感覚を叩きつけられた。
 一秒ぐらいすると、叩きつけられる感覚はなくなり、一瞬停滞して身体が浮遊感に包まれる。
 だが、今度は身体が浮き上がる感覚が襲い、激しい落下感に気分が悪くなる。
 ほとんど音もなく仮面ライダーが着地した。衝撃は彼が逃がしたのだろう。
 しかし、吐き気は容赦なく彼女を襲う。
「ウプゥ……」
「すまない。だが、これで川は越え……」
「あの、大丈夫ですか?」
 可愛らしい声がかけられ、二人が顔を上げる。
 そこには、天を仰ぎながら額に手を当てる学生服の男と、こちらを心配そうに見つめる小柄な少女がいた。



「これでよしっと」
430摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:04 ID:PJsGNgMs
 マンションの一室で野太い声の男が、外見に似つかわしくない手さばきで本郷の傷口を縫合していく。
 その間、麻酔無しの処置にうめき声一つ上げない本郷の強さに感心する。
 彼は出会ったときの異形の姿をしていない。声をかけられた時点で人の姿へと戻ったのだ。
 その不思議な光景に声をかけたつかさはため息をついて、自分は目を瞠った。
 余りにも不思議な光景。怪我しているのを目敏く見つけ、例のマンションで処置をすることに決めたのだ。
 少女を連れているならゲームに乗っている様子は無いと判断する。もう少し様子を見たかったのだが、つかさが無防備に声をかけていたのだ。
 彼女に気をつけておくべきだった。もし、話に聞いた二人を襲った人物が近くにいたら、自分たちも巻き込まれてしまう。
 冷たいようだが、生き残る確率は僅かでも上げといて損はない。
 ゲームに乗った人間だけでなく、ゲームに乗った人間に追われている人物に警戒するのは当然である。
 だが、彼女はそれを気にする気もないだろう。
「ありがとう。おかげでだいぶ楽になった」
「どういたしまして。それにしても妙な手術跡があるが、兄ちゃんが改造人間ね……」
「疑う気?」
「いや、姉ちゃん、疑っちゃいねえさ。なんせ俺が生き返っている事実がある。
改造人間の一人や二人いてもおかしくはない」
「改造人間か。こなちゃんがいたら喜びそう。ゲームや漫画みたいに本物の正義の味方がいた!って感じで」
 その場には和やかな空気が流れている。
 余り慣れない空気に若干戸惑いながら、川田は巡り合わせのよさに感謝した。
(駅に向かう前にタバコや使える物を探していたら改造人間を味方につけれるとは、俺は運がいい。
こりゃあ主催者にカウンターパンチをかますのも夢じゃないな)
 目的のタバコはコンビニで見つけ、薬などを薬局で手に入れた。できればパソコンなどないか探したが、さすがに高望みをしすぎたらしい。
 それにしてもと考え、本郷を見つめる。本郷の身のこなしは明らかに修羅場を潜り抜けたそれである。
 その証拠にこのマンションに戻る途中、つかさに声をかけた事を嗜めていた。このくそったれなゲームを正しく認識しているということだ。
 おまけに常人を超える力を持ち、七原のように正義に燃えている。これほど味方につけ甲斐のある相手も珍しい。
431摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:06 ID:PJsGNgMs
「とりあえず、しばらく休んでから駅に向かいたいんだが、あんたたちはどうする?」
「彼女たちを連れて向かってくれ。俺は別行動をしよう」
「! どういうことですか? 本郷さん。まさか……」
「あの場に戻って確かめたいことがある。ヒナギクちゃんも聞いたと思うが、俺はあの轟音に覚えがある」
「本当に?」
「ああ。あの音は俺と同じ改造人間、そして人類の敵のバダンの手先、三影が放った音に違いない」
 本郷の言葉に沈黙が訪れた。正義に燃える改造人間とは対照的な悪の改造人間もいる現実に、少女二人が打ちのめされているからだ。
「で、でもあの場には刃を持っている変態神父が……」
「奴も放っては置けない。多くの無力な人を守るために、奴は俺の手で倒す」
 静かに告げ、揺るがぬ決意を示す。七原といい、正義といっている奴は頑固だと思い、川田はため息をついた。
 この本郷は一人で行かせれば守るために戦い続けるだろう。例え己の身が滅んでも。
 なまじ力があり、覚悟があるだけ説得も難しい。どうしたものかと思考しているとき、身体を震わせていたヒナギクが勢いよく立ち上がった。
「ふざけないで! 一人であんな危険な場所行かせないんだから! どうしてもいくって言うな、私もいく!」
「駄目だ! それは危険だ! 君だって怖がっていただろ!?」
「怖がっていた? 誰がよ! 私は微塵も怖くないんだから!」
 言いながらヒナギクは豊かでない胸を張る。どうやら気が強く、負けず嫌いであるらしい。
「私も……本郷さんを一人で行かせたくない。川田くん、駅は後回しにして本郷さんの用事を確かめてからにしないかな?」
 本郷の身を案じてだろう。つかさが心配そうに問いかけてきた。
 正直言うなら、本郷を一人で向かわせるのが正解だ。合流の手段を用意して、本郷が生きていれば儲けもの、死んでもこちらの生存率は変わらない。
 冷たいが、この殺し合いにおいては正解に限りなく近い答えだ。
 だがそれは、正しいだけでしかない。七原のいない今、正しい答えを導き出す自分と、他人を心配する自分を持って動かなければならない。
 幸い、七原や中川ののようなお人好しの『心』の方針は二人いる。
 だからここで導き出す自分の答えは……
432摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:08 ID:PJsGNgMs
「本郷さん。あんたは俺たちと一緒に、その三影って奴がいるかどうか確かめに行くぜ。
電車で移動するのはその後でいい」
「川田くん! 何を言っているんだ!? 危険なのは君なら分かるだろ!」
「このくそったれなゲーム、安全な場所なんざないさ。だったら、男二人で女を守って移動すればいい。
俺にはこいつがあるしな」
「あら? 誰が守ってもらうって言ったかしら? 私も戦えるのよ」
 銃を構える川田に対し、ヒナギクもボーガンを構える。
 不敵に武器を構える二人に本郷が焦っている。川田はその気持ちも分からなくは無い。
 しかし、物知り顔で無理だの無茶だの言われるのは、結構腹が立つ。あのときの自分に諭されていた七原も、こんな気持ちだっただろう。
「じゃあ決まりね。三人で柊さんを守る。いい?」
「えーと、私だけ何もしないってわけには……そうだ! 料理を作るから、少し待って」
 彼女の言葉に、本郷を含めた全員が笑みを浮かべた。
 和やかな空気が再び訪れる。人を穏やかにする才能、柊つかさは中川典子と同じ才能を持っていたのだ。 


 ベランダにてタバコを吹かす川田。室内は禁煙だ。
 肺に煙を満たし、心地よい陶酔感を味わう。ベランダの戸が開き、本郷が現れた。
「まだ十六なのだろう? タバコを吸うのは感心しない」
「見逃してくれよ。こいつがないとどうも落ち着かなくてね」
「一日一本だ。成長期なんだからな」
 本郷の物言いにキョトンとして、つい噴出す。
「今おかしいこと言ったか?」
「ああ言ったぜ。まさか親父と同じこと言うなんて、思ってもみなかった」
 ククッと目尻に涙を溜めて川田は笑い続けた。
 ひとしきり笑い終わると、本郷にタバコの箱を向ける。
「一本どうだい?」
「いや、俺はタバコをやらないんだ。子供と接する機会が多かったからな」
「そうかい。そりゃ仕方ないな」
433shien:07/05/23 19:10 ID:Y73cNnnI
434摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:10 ID:PJsGNgMs
 タバコをしまいながら、本郷の話を思い出す。
 悪と戦う正義の戦士たちの話。この殺し合いにも本郷と同じ戦士がもう一人いるらしい。
 熱血正義馬鹿の七原が聞いたら喜びそうな話だ。そしてこういうに違いない。
『俺も一緒に悪の組織と戦わせてください!!』
 …………川田は何故か目眩をしたように感じた。
 だが話はそう単純じゃないだろう。本郷は自分たちの国のTVのヒーローのように間違わない正義を掲げてはいない。
 さらに、正義の味方にしては影を背負いすぎる。顔にある手術痕は醜かった。
 川田は本郷が受けた哀しみを知らない。だが医者の息子であった彼は、本郷の身体にある無数の傷跡にその凄まじさを感じていた。
 だからだろうか? ベランダを見下ろす背中が、ガタイのいい川田でも見惚れるほど広く感じたのは。
 口だけでない本物の正義。それを垣間見た気がした。
 沈黙が二人の男に訪れた。風が吹き、星が瞬く。
 光のない街並みは夜に慣れた瞳でも何も写さなかった。
 良い匂いがしてきた。料理が出来上がってきたのだろう。
「……やはり、一本もらおうか」
 本郷に笑みを浮かべて、再度タバコを差し出す。自分のタバコの火で、本郷のタバコに火をつける。
「満足したら戻ってこいよ」
「ああ」
 ベランダのの戸を開け、タバコの火を消して川田は中へと入っていった。


「あれ? 本郷さんは?」
「一人で大人の時間をお楽しみさ」
「大人の時間って……大人しそうな顔をして……」
「……多分桂さんが考えているようなことじゃないと思うぞ」
「!? じょ、冗談よ!」
435Classical名無しさん:07/05/23 19:10 ID:ig8/xeJU
sien
436Classical名無しさん:07/05/23 19:11 ID:5GiJDcQs
437摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:12 ID:PJsGNgMs
「? ヒナちゃんの考えていることって?」
「き、気にしなくていいのよ! つかさ!」
「ヒナちゃん?」
「ヒナギクだからヒナちゃん。料理作っている時にそう呼ぶことにしたの」
「へぇ〜」
 川田がニヤニヤとヒナギクをからかうような目で見つめる。頭を本気ではたかれ、両手を上げて降参の意を示す。
 ヒナギクが絶対後で仕返しをしてやると呟いてるのが耳に入り、おお、怖いと返す。
 くだらないやり取りをして本郷を待っているうちに、並べられた料理が熱を失っていく。
「……本郷さん遅いね」
「ちょっと見てくる。さすがに三階から飛び降りようとは思わないだろ」
 言いながらベランダに出ると、一枚の紙が風でなぶられていた。
 本郷の姿はない。
「!? あの人は……!」
 怒り、乱暴にメモが帰された紙を毟り取る。
【川田くん。すまない。君たちを危険な身に遭わせるわけにはいかないんだ。あの二人を頼む】
 短く書かれた綺麗な字。その紙をクシャッと潰して乱暴に室内へと戻った。
「どうしたの? 川田くん?」
「本郷さんが先走りやがった!」
「本郷さんっ!」
 ヒナギクが怒りを示している。当然だ。
 銃を構え、二人に顔を向ける。
「すぐに連れ戻してくるから、二人は待っていてくれ!」
「いいえ、川田くん。あなたこそつかさを守っていて。もともと本郷さんは私と一緒だったんだから、私が追いかける!」
 二人が言い争っていると、プラスチックの容器に料理を収めるつかさが眼に入った。
「二人とも、私も追いかける。何もできないかもしれないけど、この料理はこの四人で食べたい!」
438摩天楼の ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:14 ID:PJsGNgMs
「つかさ……」
「OK。俺たちは運命共同体、生き残る為には周りを警戒して本郷さんを見つけ出す。いいな!」
 頷く二人。銃を構えて出発の準備を整える。
 川田は熱くなっている自分に少し皮肉の笑みを浮かべた。
(まったく。お前に影響されすぎだろ。なあ、七原)
 しかし歩みを止めるわけがない。川田は少し、本郷に惹かれていた。

 余談だが、このときの柊つかさの勇気を振り絞った決意は、友達との再会を引き伸ばしてしまった。
 電車を使い、繁華街の駅で止まればこなたに再会できたかもしれなかった。
 だが、正義の味方との邂逅は、皮肉にも再会を邪魔してしまった。
 その結果がどうなるか、この先の放送だけが知っていた。
 それが一回目であるか、二回目であるか、あるいはつかさの死であるかは、誰も知らない。


439摩天楼の死兆星 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:15 ID:PJsGNgMs
 先程の道を仮面ライダーは駆け抜ける。
 やがて先程の川が見え、跳躍して飛び越えた。
 闇を睨みつけ、変身をとく。
(すまない。俺は一人でも守りたい。……それだけでいいんだ)
 天を仰ぎ、星を見つける。彼は北斗七星を見つけた。
(北斗七星の隣に星が。あんな星はあったのか?)
 だが疑問を浮かべている暇もない。
 本郷は考え直し、また街を駆け抜ける。

 その星が、拳王との出会いを示しているのか、彼の死を示しているのか、後の物語だけが知っていた。


【G-4、西南部/一日目 早朝】

【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:傷の手当ては完了している。疲労(小)
[装備]:無し
[道具]:無し
[思考]
基本:弱者を保護するが、襲ってくるものには容赦しない
1:轟音の正体を確かめる(三影ではと思っています)
2:アンデルセンを倒す(場合によっては殺すのもやむえない)
3:村雨との合流、三影の阻止(場合によっては破壊)
[備考]
※ 参戦時期はコミックス7巻(第二十八話)です
440摩天楼の死兆星 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:17 ID:PJsGNgMs

【F-5、マンション/一日目 早朝】

【桂ヒナギク@ハヤテのごとく】
[状態]:傷の手当ては完了している。
[装備]:ボウガン@北斗の拳
[道具]:支給品一式。ボウガンの矢19@北斗の拳
[思考]
基本:ハヤテ達との合流
1:本郷を追いかけ、合流。
2:本郷に説教。
3:合流後本郷の疑問の解消。後に電車で移動。
4:川田に仕返し。
[備考]

小五郎の生存を絶望視しています
ヒナギクが聞いた轟音の正体は、三影の大砲の音です
参戦時期はサンデーコミックス9巻の最終話からです
桂ヒナギクのデイパック(不明支給品1〜3品)は【H-4 林】のどこかに落ちています
ロードローラー@ジョジョの奇妙な冒険と捕獲網@グラップラー刃牙は【H-4 林】に落ちています
441摩天楼の死兆星 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:18 ID:PJsGNgMs

【川田章吾@バトル・ロワイアル】
[状態]健康
[装備]マイクロウージー(9ミリパラベラム弾32/32)、ジッポーライター、バードコール@バトルロワイアル
[道具]支給品一式、チョココロネ(残り5つ)@らき☆すた、文化包丁、救急箱、裁縫道具(針や糸など)
    ツールセット、ステンレス製の鍋、ガスコンロ、缶詰やレトルトといった食料品。
    薬局で手に入れた薬(救急箱に入っていない物を補充&予備)
    マイルドセブン(二本消費)
[思考・行動]
基本行動方針:ゲームに乗っていない参加者を一人でも多く救出し、最後は主催者にカウンターパンチ
1:本郷と合流。
2:合流後本郷の疑問の解消。
3:S8の駅から地下鉄で繁華街へ向かう
4:つかさの姉や友人を探すのに協力する。
5:ゲームに乗っている参加者と遭遇した場合は容赦なく殺す
参戦時期:原作で死亡した直後
[備考]
桐山和雄の動きを警戒しています
桐山や杉村たちも自分と同じく原作世界死後からの参戦だと思っています
つかさには過去に2回プログラムに参加していること、首輪解除技能やハッキング技術を会得していることなどは話していません。医者の息子であることは話しています。
442摩天楼の死兆星 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:19 ID:PJsGNgMs

【柊つかさ@らき☆すた】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]支給品一式、ホーリーの制服@スクライド、ターボエンジン付きスケボー @名探偵コナン
[思考・行動]
基本行動方針:ゲームには絶対に乗らない
1:本郷と合流。
2:合流後本郷の疑問の解消。
3:その後、S8の駅から地下鉄で繁華街へ向かう
4:お姉ちゃんやこなちゃんたちと合流したい
[備考]
川田、本郷、ヒナギクを完全に信用しています
443摩天楼の死兆星 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 19:20 ID:PJsGNgMs
投下終了。
支援に感謝します。あとタイトルは落ちのためだけに最初ぼかしてしまいました。

誤字や矛盾の指摘をお願いします。
444Classical名無しさん:07/05/23 19:25 ID:nujTUFoE
>>443投下乙

本郷にほぼ回避不可能な死亡フラグが立っちまった…
445Classical名無しさん:07/05/23 19:29 ID:ig8/xeJU
>>443
投下乙。死兆星…これはアレだね。フラグってやつだね。
しかも最上級のおおおおおおおおお!!!!!!!
ってか全員フラグ立ったっぽいよねwさてどうなるか…。
446 ◆kNPkZ2h.ro :07/05/23 20:14 ID:m7GwsgaI
報告が遅れましたが、細かいところをいくつか修正したやつを一次投下スレに投下しました。
ご指摘ありがとうございました。
447Classical名無しさん:07/05/23 21:36 ID:25Mwh47o
投下乙!

だけど死兆星ってありか?
これって本郷を展開いかんに問わず絶対に殺さないと駄目になった気がするのだが。
448Classical名無しさん:07/05/23 21:43 ID:vb09bZHc
死兆星は、誰かに命がけで守られることで消えることもあるよ。
原作ではレイに守られたマミヤがそうなってる。

どちらにせよ誰かの犠牲は決定事項になってるっぽいから、
それがアリかどうかは意見が分かれそうなところか。
個人的には、展開ありき、につながりかねないので否定寄り。
449 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/23 21:44 ID:PJsGNgMs
フラグは所詮フラグでしかないので、危機が去って今度は見えなくなったとかでもありだと思って今回は見せました。
トキも一時期見えていましたが、途中で死兆星が見えなくなって生き延びたという例も原作にあります(結局死亡しましたが、かなり後のことです)

ジャンプロワ1stでも見たキャラが長く生き残っていた例もあります。
別にみたからすぐ殺すってわけじゃなくてもいいかと。
450 ◆VACHiMDUA6 :07/05/23 21:44 ID:mTH3mWJU
投下乙です
ところでアレクサンド・アンデルセンを予約している者なのですが、この度、本郷猛を予約に追加したいと考えましたが、
アンデルセン神父を予約して既に1日たち、今回の投下に即しての本郷の予約なので、この予約は可能なのでしょうか?
451Classical名無しさん:07/05/23 21:45 ID:vb09bZHc
投下乙もなしに言いたいことを言うとは…
われながら、無粋!!

この投下、乙させていただく。
452Classical名無しさん:07/05/23 21:52 ID:PJsGNgMs
>>450
本郷投下した俺が言うのもあれですが、個人的にはいいかと。
投下されたキャラはすぐ予約してはいけないってルールはなかったはずですし。
453Classical名無しさん:07/05/23 21:56 ID:25Mwh47o
俺もいいと思います。
DIOとアーカードも即予約に近いですし。

だけど早朝まで進んだキャラ全体で確認取りたいのですが、第一回放送はまだ考えなくてもいい?
あと、禁止エリアとかその他諸々

まだ早すぎる?
454 ◆VACHiMDUA6 :07/05/23 22:10 ID:mTH3mWJU
では、お言葉に甘えて予約させて頂きます
第一回放送はどうでしょうかね……
455Classical名無しさん:07/05/23 22:11 ID:h.xl9YGo
まだ深夜のキャラもいるし、もう少し待ってみては?

>>443
GJ!
タバコを使った演出が渋くて好きです。本郷カコエエ。
456Classical名無しさん:07/05/23 22:20 ID:oD31/Hs6
>>454
予約スレでも予約した方がいいっすよ。見落とす書き手さんもいるかもしれんしさ。
放送はまだまだ余裕あるっしょ。残ってる人多いし。
457Classical名無しさん:07/05/23 23:00 ID:euYgDdzQ
>>442
渋いぜ、本郷。
そして16のくせしてハードボイルドな川田がイイ。
ヒナギクとツカサの描写もいい。
みんないきいきしてんなあと感心しました。
GJ!! でした。
458Classical名無しさん:07/05/23 23:13 ID:anYo5c6Y
>「満足したら戻ってこいよ」
>「ああ」

このやりとりで、川田が本郷の単独行動を見逃したように見えてイカスやんけと思ったら
直後にすぐうろたえててワロタ
459 ◆ozOtJW9BFA :07/05/23 23:56 ID:M2O5XEN6
津村斗貴子、花山薫、範馬勇次郎を投下します。
460Classical名無しさん:07/05/23 23:57 ID:XJgq1HRE
支援していいのかな?
461鬼と戦士と喧嘩師 ◆ozOtJW9BFA :07/05/23 23:58 ID:M2O5XEN6
特に目印の無い夜の住宅街を、津村斗貴子と花山薫はコンパスだけを頼りに市役所を目指しに進む。
セーラー服の少女、斗貴子はその姿に不釣合いなUSSR AK74を持ち周囲への警戒の念を顕にしている。
白いスーツの巨漢、花山は手に有るデイパックのみを荷物に悠然とした様子で歩いていた。
 
「君に言って置きたい事がある、私は錬金戦団という組織に所属する戦士だ」
「……戦士?」
「急にこんな話をしても信じ難いだろうが、私はホムンクルスと言われる人食いの化け物と戦ってきた。
 君は私を助けてくれた程に強く勇敢だが、やはり誰かと交戦になったら私に任せてくれ」
「………」
「私は戦いを自分の使命として生きてきた、人々を守る為に命を賭ける覚悟は出来ている」
 
斗貴子から戦士だと聞かされて、花山は何処か合点がいった。
始めは只の女子高生だと思っていたが、殺し合いの最中だというのに落ち着きを失わない様子は
言うなれば命の危険に晒される事に、慣れているように思われた。
花山は斗貴子への認識を改めると共に、斗貴子の自分への誤解も解くべきだと感じる。
 
「姉ちゃんが戦士だというのは分かった、戦いに命を張る覚悟が有る事もな。
 だがそういう覚悟なら俺にもある、こちとら喧嘩師として渡世してきたんだ」
「君の戦闘経験は、普通の人間相手の戦いだろう? 今の状況では、ほとんど意味を為さない」
「……俺は暴力で身を立てて生きてきた。自分の筋は通してきたが、世間の法に背を向けてきた事には変わりねえ」
「………」
「どんな理不尽にあっても誰にも文句は言えねぇ、てめぇの力だけで通る。それが通用しない時は死ぬだけだ」
「……分かった、ならば有事には君の力を借りよう」
「……ああ」
 
花山から喧嘩師としての覚悟を聞かされて、斗貴子は何処か合点がいった。
斗貴子は花山がこの危険な状況で同行する相手として頼もしく感じていたのは、最初に会った時に助けて貰ったからだと思っていた。
だがそれだけでは無い。
斗貴子は花山から錬金の戦士にも劣らぬ、気概を感じていた。
462Classical名無しさん:07/05/23 23:59 ID:PJsGNgMs
 
463鬼と戦士と喧嘩師 ◆ozOtJW9BFA :07/05/23 23:59 ID:M2O5XEN6

◇ ◆ ◇

赤髪に黒衣の男が、住宅街を歩く。
その男は、人であって人では無い。
その身から発する気は、獣をすら圧する。
その黒衣の下の高密度に発達した筋肉は、人のそれとは異なる形状を表す。
何より一日たりとて何かを殺傷せずにはいられないその精神が、彼を人の範疇から大きく逸脱させていた。
 
―――鬼―――
 
あるいはオーガ、あるいは地上最強の生物と呼ばれし男、範馬勇次郎は闘争に餓えていた。
SEXより!食事より!水より!酸素より!求めて止まぬものに餓えていた。
 
(こことは違う場所で、もう一度花火を上げるか……)
勇次郎は先刻見た地図を、思い返す。
(ここから近くで人の集まりそうな所は、北に在る繁華街だな。
 あるいは東に在る、病院辺りか。……………!)
 
勇次郎の足が止まる。その赤髪が逆立ち、その双眸の光が増す。
遂に鬼は、前方に見付けたのだ―――餌を。

◇ ◆ ◇

斗貴子と花山の足はその場に縫い付けられた様に動けず、その足は30m程前方の人物から離せない。
その30m程前方の人物―――勇次郎の放つ、威圧感に縛られている。
 
(あいつは、最初の場にいた男か!?)
幾多のホムンクルスと渡り合ってきた斗貴子が、勇次郎に完全に呑まれていた。
464鬼と戦士と喧嘩師 ◆ozOtJW9BFA :07/05/24 00:00 ID:MIfF51w6
「……勇次郎っ」
花山が発した言葉に、斗貴子はようやく我に返る。
そして確信する、前方の人物は殺し合いに乗っていると。
 
「会いたかったぜ、花山」
勇次郎が発した言葉は、字面だけとると友好の意を示す言葉。
だが勇次郎の発する異常な威圧感が、そう感じ取らせない。
「最大トーナメント以来の縁」
勇次郎からは話す言葉が分からなくとも、その意思が伝わる程の威を発していた。
「そそられていた」
その意思とは即ち、宣戦布告。
 
「君はあいつを、知っているのか?」
「ああ……どうやら俺に用があるみてぇだ、姉ちゃんは下がってな」
「いや、あいつは危険なのだろう? ならば私も、放っておく訳にはいかない」
「相手は一人だ、二人じゃ掛れねぇ」
「では君が下がってろ」
 
斗貴子は先程までとは違い、覇気を取り戻している。
「君に喧嘩師としての誇りが有るのは分かる、だが私にも戦士としての責が有る。
 特に今のような状況で危険な人物を、放置していく訳にはいかない」
花山は無言で斗貴子を見る、その表情からは何の感情も読み取れない。
そして拳を握り締め、振りかぶる。
充分に溜めの効いた拳を、斗貴子の頭目掛けて振りぬいた。
 
465鬼と戦士と喧嘩師 ◆ozOtJW9BFA :07/05/24 00:01 ID:MIfF51w6
 
(!!?)
斗貴子が自分の頭目掛けて振りぬかれたと思った拳が、頭上を通過したと気付いたのは
背後から真剣を突き付けられた様な殺気を感じ取ったのと、ほぼ同時だった。
何時の間にか斗貴子の背後に立っていた勇次郎が、花山の拳を受けふき飛んで行く。
 
「おめぇが、この場で仕掛けてくるなら……」
花山は悠然と、地に伏す勇次郎に語り掛ける。
「二対一だぜ」
 
「伝説の喧嘩師、花山薫の拳」
勇次郎は地に伏した状態から、手を使わず無拍子で立ち上がった。
「その速さッ!重さッ!どちらも近代格闘技一流の水準を凌駕している」
勇次郎の双眸の光が更に強さを増す、それは怒りの為かそれとも喜悦の為か。
「だが倒れ付した相手に戦意を問い、追撃の機を逃すとはなんという軟弱ッ!!消え失せいッッッ!!!」
 
歴戦の戦士と伝説の喧嘩師が、同じく敵とする者を相手に肩を並べる。
対峙するは、人にして人に在らざる者―――鬼。
 
【D-4北西部 一日目 早朝】
【津村斗貴子@武装錬金】
[状態]:健康
[装備]: USSR AK74(30/30) 水のルビー@ゼロの使い魔
[道具]:支給品一式、USSR AK74の予備マガジン×10 始祖の祈祷書@ゼロの使い魔 キック力増強シューズ@名探偵コナン
[思考・状況]
基本:主催者をなんとしても倒す
1:花山と勇次郎を倒す
2:花山と市役所に向かう
3:カズキ、またはブラボーと合流。パピヨンには警戒
466鬼と戦士と喧嘩師 ◆ozOtJW9BFA :07/05/24 00:02 ID:MIfF51w6

【D-4北西部 一日目 早朝】
【花山薫@グラップラー刃牙】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、川田のタバコ@バトルロワイアル
[思考・状況]
基本:乗っていない奴は助けるor手を出さない
1:斗貴子と勇次郎を倒す
2:斗貴子と市役所に向かう
3:襲ってくる奴はぶっ飛ばす

【D-4北西部一日目 早朝】
【範馬勇次郎@グラップラー刃牙】
[状態]健康 闘争に餓えている
[装備]ライター
[道具]打ち上げ花火3発
[思考] 基本:闘争を楽しみつつ優勝し主催者を殺す
1:斗貴子と花山を喰う
2:此処以外の人が集まりそうな所へ行き、花火を上げる
3:首輪を外したい
(備考) デイパックと二枚の紙(日本刀と自転車)は消防署内に放置しています
467 ◆ozOtJW9BFA :07/05/24 00:03 ID:MIfF51w6
投下終了しました。
>>460>>462
支援ありがとうございます。
468Classical名無しさん:07/05/24 00:10 ID:ja1fjWss
投下乙。
勇次郎に勝てる可能性は無くもないな。
この後の展開に期待が…

細かいことを言うようだけど、

1:花山と勇次郎を倒す
1:斗貴子と勇次郎を倒す
1:斗貴子と花山を喰う

これだと三つ巴の戦いに見えてちょっと混乱するので、

1:花山と協力して勇次郎を倒す
1:斗貴子と協力して勇次郎を倒す

の方がいいのではないかなと思った。
469 ◆ozOtJW9BFA :07/05/24 00:30 ID:MIfF51w6
了解しました。
斗貴子の状態表
>1:花山と勇次郎を倒す

>1:花山と協力して勇次郎を倒す

花山の状態表
>1:斗貴子と勇次郎を倒す

>1:斗貴子と協力して勇次郎を倒す
に修正お願いします。
470Classical名無しさん:07/05/24 00:36 ID:xSQLIiJU
投下乙!

花山の渋さと勇次郎の怖さが出てよかった。
戦いが起こらずに準備だけで済ませたのが、嵐の前の静けさって感じが出てよかった。

>斗貴子と花山を喰う

なんかエロイw
471Classical名無しさん:07/05/24 00:55 ID:tiWM5R.c
川田の状態表で今さらながら指摘します。
初出の「鳥の歌に導かれて」を読んで気付いたんだけど、

>すると、今度は銃――それもサブマシンガンとその予備マガジンが6つも紙から出てきた。

この記述あるのに、状態表に予備マガジン無いから今回のとあわせて状態表に追加した方がいいと思う。
472 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/24 01:01 ID:xSQLIiJU
>>471
WIKIで状態表をいじりました。
前の話「鳥の歌に導かれて」の状態表も直したほうがいいのでしょうか?
473Classical名無しさん:07/05/24 01:05 ID:tiWM5R.c
>>472
早く直してくださって乙です。
前のは……当該書き手さんが直すのが一番と私は思いますが……。
とりあえずしばらくは様子を見た方がよろしいかと。丸一日以上経過して連絡無ければしてもいいと思います
474 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/24 01:17 ID:xSQLIiJU
了解です。
それにしてもツキノンwww
475 ◆L9juq0uMuo :07/05/24 01:27 ID:7.Bug4fg
今回、少々思うところがあり、一時投下スレに神楽、キュルケを投下させて頂きました。
疑問点等ありましたらよろしくお願いします
476Classical名無しさん:07/05/24 01:37 ID:xSQLIiJU
乙!
拝見しましたが、特に問題はないかと。
割とこういう悲劇物好きです。本投下を楽しみにしています。
477Classical名無しさん:07/05/24 01:45 ID:tiWM5R.c
>>475
投下乙です。

疑問を言うと、神楽の思考が短絡的というかなんというか……
どっちも初対面なのは分かりますが、いきなり襲い掛かる神楽が何かおかしい気がします。

しかも神楽は銀時の木刀の威力を目の当たりにしてるから、木刀で殴りかかる行為にもちょっと違和感ありました。
478Classical名無しさん:07/05/24 01:49 ID:gohBuydA
>>475
いいと思いますけど、マジな話、なんで真っ二つにできたんです?
その辺の説明がないと混乱するかも。
479Classical名無しさん:07/05/24 02:00 ID:Ei5F4dFo
>>475
乙…だけど、よく相手を確認せずに襲いかかる、という行動に違和感を感じたかな。
480Classical名無しさん:07/05/24 02:57 ID:tiWM5R.c
前ssを読み直しましたが、先の指摘通りリレーのバトンがずれてる気がします。
神楽の

>基本行動方針
>殺し合いに乗っていない人は守る。乗っている人は倒す。

これと作中の振り返ったらそこにいたキュルケに殴りかかる行為が一致してないと思いました。
また二回目の指摘で申し訳ありませんが、本作中の

>「だ、だって、木刀で人が切れるなんてそんなゲームみたいな……」

これも銀時が何度も木刀で同じような事をやっていました。
何度も指摘をしてしまい大変あつかましいお願いですが、この二点について説明か修正を希望します。
481Classical名無しさん:07/05/24 09:07 ID:qWnUnc7U
俺もあのSSはないと思った。
物音がしただけで敵と判断するのはどうかなぁ
きっとそそっかしい銀さんや新八かもしれないという発想も浮かぶと思うんだよな。

それにゲームだから、人を殺すってのはおかしい思考だよ。
ヤクザの汚い仕事をした神楽が人が傷つく痛みを知らないなんて
どんだけゆとりだよ。まぁ、そんな方向性になってるかもしれないけどさ。
最初の設定も大事だと思うんだ。

あと、キュルケも動かしにくいから殺しましたって感じがするな。
482 ◆L9juq0uMuo :07/05/24 10:27 ID:FnpgqvDM
携帯から失礼を

皆さんの指摘を見た上で、やはり展開上無理がある部分があるので、皆さんさえ宜しければ今回は破棄させて頂こうかと思います。
大変申し訳ありません。
483Classical名無しさん:07/05/24 14:58 ID:x7p8OCvc
>>478
wikiの支給品一覧に木刀正宗の説明があった
これに神楽の馬鹿力が加われば真っ二つもありえるかな
484Classical名無しさん:07/05/24 18:38 ID:hwZR4A8o
惜しい、キュルケが横半分じゃなくて縦半分に切れてたら萌えたものを。
えっ、そういう問題じゃない?
それは失礼。
485ツキノ ◆56WIlY28/s :07/05/24 18:39 ID:B00eM0jQ
>川田の状態表
携帯からじゃwiki編集は出来ないのでよろしければ修正お願いします。
486 ◆TJ9qoWuqvA :07/05/24 19:51 ID:xSQLIiJU
>>485
了解。
川田の状態表を修正しました。
487 ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:17 ID:6AiC.ba6
DIO、アーカード投下したいのですが、いいですか?
488Classical名無しさん:07/05/25 00:19 ID:mg7Gzh.o
断る理由など、ない!!
489永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:22 ID:6AiC.ba6
漆黒の夜空は僅かに白みかかり、煌々と輝く月は太陽に出番を譲って姿を消そうと準備を始める。
朝が来る。
お前たちの時間はおしまいだと、吸血鬼どもに告げている。
だが――。

「URYYYYYYYYYYYYY!!!!」

獰猛なる唸り声、吸血鬼DIO。
右腕欠損。
左足骨折。
顔面陥没。
これだけのダメージを負っても退くつもりはない。
いや、だからこそ退けない。
傷つけられた帝王の誇りにかけて!

「HAAAAAAAAAAAAAA!!!!」

けだものの笑み、吸血鬼アーカード。
頭蓋陥没。
四肢の複雑骨折。
全身からの出血は地面に血だまりを作る。
こちらも退くつもりはない。
戦いはこれからだ。
お楽しみはこれからだ!

二人ともお互いの攻撃により、道路の両脇に吹き飛ばされた状態。
その余波で破壊されたブロック塀の瓦礫の中から、眼前の敵を倒すべく立ち上がろうとする。
だがお互いのダメージがそれを許さない。
折れて砕けた足では立ち上がれず、ただ敵を睨むのみ。
刻々とタイムリミットは迫っていく。
490永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:24 ID:6AiC.ba6

「ヌウッ、ザ・ワールド!!」

黄金のスタンドが出現し、DIOの身体を引っ張りあげる。
その勢いで宙を舞ったDIOは、折れた片足をものともせず、もう片方の足で着地。
逆方向に曲がった脚を無理矢理に元に戻しつつ、勝利へ向かう思考は片時も止めない。
(このDIOの勝利とは完全なる勝利!この戦いに勝っても、朝日によって消滅しては何にもならぬ!)
そして道路を挟んで対峙するコートの男を睨み、さらに考察する。

『スタンドはスタンド使いにしか見えない』
『スタンドはスタンドでしか倒せない』

そのはずだ。
だが、あの男だけでなく平賀才人にもスタンドの姿が見えている。
さらにあの男には先刻、『世界』の腕を素手で掴まれ、へし折られまでした。
(スタンド能力そのものが制限されている……これがこの殺し合いを仕組んだ奴等の能力か?)
「敵」から流れ出た血液がざわざわと蠢いている。
周囲の闇と同化し、赤黒い何かが砕けた肉体を徐々に修復していく。
「どうした?来ないのか?ならばそろそろこちらから行くぞ?」
挑発に乗っている場合ではない。DIOはさらに考察を続ける。
もちろん敵に十分な警戒態勢をとった上で。
(あの男が実はスタンドであり、本体は別にいるのであれば――いや、首輪をしているからにはそれはない……ん?)

――首輪!?

「そうか……ククククク、いいだろう!スタンド能力が制限されているのであれば、他にもやりようはあるッ!」

「――気化冷凍法ッッ!!」
491Classical名無しさん:07/05/25 00:24 ID:mg7Gzh.o
支援
492Classical名無しさん:07/05/25 00:25 ID:mg7Gzh.o
 
493永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:26 ID:6AiC.ba6
その叫びと同時に、出血を続けていたDIOの右腕の切断面が変化を起こした。
血の勢いが徐々に弱まりシャーベット状になっていく。
やがて真紅の血液は、赤黒い氷の結晶と化して出血を止めた。
(フン。ジョセフの血を吸ったこの状態なら、百年前と同じく一瞬で凍結できるかと思ったが……血が足りぬか)
DIOは拳を固める。
眼前に迫るアーカード。
いまだに身体のあちこちが傷ついたままだが、そんなことは意に介さない。
「準備はできたかね。ならば始めよう!闘争を!甘美なる闘争を!!夢の如き闘争を!!!」
振り下ろされる豪腕はかすめただけで肉や骨をえぐりとる、正に鉄槌。
対するDIOは動かない――が。
「当たらなければどうということはない!無駄ァァ――ッッ!!」
完璧なスウェーバック。完璧な距離感。
さらにカウンターの左拳をアーカードの顔面に叩き込む。

「貧民街ブースボクシングの技法!このまま親指を眼の中に突っ込んで――殴り抜けるッッ!!」

DIOが人間だった頃、ジョナサンとの一騎打ちの際は単なる目潰しでしかなかった。
だが吸血鬼の膂力はそれを、頭蓋を砕き脳みそを撒き散らす破壊の嵐に変える。
普通の人間から見れば、すれ違いざまにアーカードの頭部が爆裂したようにしか見えないだろう。
さらに片足でのワンステップで数メートルの距離をとり、その両眼を妖しく光らせた。

「とどめだッ!スペース・リパー・スティンギー・アイズッッ!!」

それは圧縮した体液を眼球から撃ちだす技。
ただの水でもコンプレッサーで圧力をかければ、それは手術にも使用できる水圧のメスと化す。
それと同じく、DIOの超絶の能力によって圧を加えた体液は、岩をも砕く弾丸なった。
狙いは首輪。
そして寸分違わずそのフレームに穴を開ける。
494永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:28 ID:6AiC.ba6

――ちなみに首輪は大きな衝撃を与えたり、力ずくで取り外そうとした場合も爆発するようになっとる。

爆発音が起こり、三分の一ほどが欠損したアーカードの頭部が宙に舞った。
「終わりだ!破裂するホウセンカの種の様に――肉と骨と脳漿をブチまけるがいいッ!!」
そのまま首を振り上げ、空中の生首に破壊の視線を見舞う。
アーカードの頭部であったそれは、原形をとどめない程にバラバラになって地面へ降り注いだ。
ぼたぼたとだらしのない音が止んで、やがて静寂が訪れる。
吸血鬼であるDIOでも脳髄を粉微塵にされては生きていられない。
ゆえに勝利を確信し――、


「勝ったッッ!!HELLSING 完ッ!!!!」


「――まだだ」

「何ィ!?」
首が無いのに何故喋れる――いや、そんなことは問題ではない。
「何故生きている!?」
「生きてなどいない。私はすでに死人なのだから。吸血鬼なのだから」
まるで歌うように。
血臭漂う空間にアーカードの声が響き渡る。
DIOのほうへ向き直った首なしの「死体」はすでに顎まで修復されようとしていた。
「吸血鬼――このDIOと同等の存在だと!?いや……ならば、なおのこと!首から上を吹き飛ばされて動けるはずが無いッ!!」
「そうか。おまえもそうなのかDIO。だが私はこの程度では死ねない。
 このアーカードを殺したいのなら――ここをえぐるしかないのだ」
オペラ歌手の様に優雅に胸に手を当てて、そして言葉を続ける。

「心の臓を」
495Classical名無しさん:07/05/25 00:28 ID:mg7Gzh.o
        
496永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:29 ID:6AiC.ba6
「アーカード――――ブラム・ストーカーか?中世ヨーロッパの時代より生き永らえてきた伝説の吸血鬼とでも言う気かッッ!!」
「――そうだとしたら?」
にたぁり。
「…………ッ!ならば貴様……朝日が怖くないのか!?夜明けまでもうすぐだというのに!」
DIOは内心でかなりの焦りを覚えていた。
時間が無い。このままではこの男を殺しきることはできない。
日の光を遮るための寝ぐらを探す時間を考えれば尚更だ。

「一つ教えてやろう。この私にとって、日の光とは弱点ではない。大嫌いなだけだ」

「――――ッッ!フ……フハハ……フハハハハハハハハ――ッ!!!!」
その言葉を聞いた瞬間のDIOの反応は素早いものだった。
吸血鬼のパワーに『世界』のパワーを加え、数十メートルの距離を一足で跳躍する。
「逃げるのか。お前も犬と同じなのか。出来損ないの下らない生き物め」
アーカードの侮蔑にDIOは唇の端を吊り上げ、高らかに答えた。

「フン!このDIOにとって、勝利とは結果こそが全て!
 今は貴様を殺しきれんし、その時間もない……口惜しいがな。よってここは退く。
 だがッ!この仕組まれた下らんゲームにおいて、俺は新たなる目標を手に入れた!
 アーカード、いや吸血鬼ドラキュラ!俺は貴様のボディを手中に収め、日の光を克服する!!
 そして究極の生物となって新たなる高みへと昇り、真に絢爛たる永遠を生きるッ!!
 俺はそのために力を蓄え、必ず貴様に勝利することをここに誓おう!!
 貴様に犬と蔑まれようが、誇りなどという犬の糞にも劣るものを捨てようが、そんなものはどうでもいい!!
 過程がどうであろうとも、最終的に――――、


 勝てばよかろうなのだァ――――ッッ!!!!」

497Classical名無しさん:07/05/25 00:30 ID:mg7Gzh.o
  
498Classical名無しさん:07/05/25 00:30 ID:ok3QVNnk
       
499Classical名無しさん:07/05/25 00:31 ID:mg7Gzh.o
   
500Classical名無しさん:07/05/25 00:31 ID:SYUJWLWY
俺は支援するぞぉーーーっ!ジョジョッ!
501永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:31 ID:6AiC.ba6
DIOが地を蹴る度に打楽器の重低音にも似た音が響き、その身体が宙を舞う。
それを何度か繰り返すだけでアーカードの姿は見えなくなった。

(市役所……繁華街……このあたりなら隠れる場所にも困らんだろう。
 駅が近いから、食料にする為の人間どもも集まりやすいはずだ……。
 まずは体力の回復、手頃な代用の腕も見つけなければならんしな)

そして自身の首輪に目を落とす。
アーカードと同じく、このDIOも首輪の爆発如きでで死ぬことはない。
このゲームの主催者は我々を舐めているのか?
……もし自分がアーカードに爆弾を仕掛けるとするなら、奴が弱点と公言した心臓だ。
そしてそれを自身の弱点に当てはめれば――。
「試してみるか」
才人と初めて会ったときと同じように、DIOは自身の頭部に指をズブリと突き刺した。
そして感触を確かめるようにゆっくりと動かし、今度は反対方向からもう一度深々と突き刺す。
「脳漿の中に固い感触……やはりここか」
DIOには首輪の他に、脳髄の中にもう一つ爆弾が仕掛けられているということだ。
アーカードの心臓にも同じ様に埋め込まれたものが存在しているのだろう。
「『世界』で時を止めて取り出すか。いや、相手も何らかのスタンド使いである可能性がある以上、早まってはならん……まずは――」

太陽が顔を出すまで時間がない。DIOはペースアップするべく、強烈に大地を蹴った。

    *

空と大地の境目から真っ白な光が覗く。
忌むべき太陽が顔を出すのも、そう遠いことではないだろう。
「クククククク、フハハハハハハ」
血の色をした闇を身体にまとわりつかせて、アーカードは笑う。
その闇が蠢くたびに傷ついた体が修復されていく。
「この私の体を乗っ取ると言うか。面白い。面白いぞDIO」
路傍に放置されたDIOの右腕をひょいと拾う。
そして――、
502Classical名無しさん:07/05/25 00:32 ID:ok3QVNnk
         
503永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:32 ID:6AiC.ba6

ばきり。むしゃり。ぼり、ぼきり。ごくん。

血とは魂の通貨。命の貨幣。
命の取引の媒介物。
『それ』を喰うということはジョナサンの肉体の、ジョセフの血液の、DIOの記憶を我が物とすること。
ノイズだらけではあるが、アーカードの脳裏にDIOの奇妙な冒険譚の全てが走馬灯の様に閃いた。

「すばらしい」

空条承太郎、ジョセフ・ジョースター、花京院典明、J・P・ポルナレフ、モハメド・アヴドゥル、イギー。
そしてジョナサン・ジョースター。

なんという男だ。なんという男達だ。
まるで――まるであの男達の様だ。

アーサー・ホルムウッド、キンシー・モリス、ジャック・セワード、そして。
そして――エイブラハム・ヴァン・ヘルシング。

夢の様だ。
人間とは夢の様だ!

DIOよ。
化け物よ。
俺とまるで同じ糞たれよ。
俺はお前が羨ましい。
お前にはあのような素晴らしき御敵がいるのだから。

だからこそお前は夢を望むのか。
化け物でありながら、人間の様に。
504永遠の夢に向かって ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:34 ID:6AiC.ba6
絢爛たる永遠とやらを目指すのか。

そして、だからこそ気付かないのか。
永遠なぞ――、

「永遠なぞというものは――『こ の 世』には存在しない」

皆、死んだ。
皆、死んだぞ。
お前の為に、お前の夢の為に。
お前の永遠の為に――皆、死んでしまった。
自分までも。
全く。
全く以って度し難い化け物だよ。

――それでも、
――それでもなお、

「……いや、それだ。それこそが」

――それでもなお、諦めを踏破するのなら。

声がする。
「……!!」
呼び声がする。
「……ター!!」
誰かの――呼ぶ声がする。

「マスタ――――!!」


なあんだ。お前か。
505Classical名無しさん:07/05/25 00:34 ID:mg7Gzh.o
  
506Classical名無しさん:07/05/25 00:35 ID:SYUJWLWY
HURRY!HURRY!お楽しみの支援はこれからだ!
507Classical名無しさん:07/05/25 00:37 ID:SYUJWLWY
どうだッこの支援はッ!勝った!死ねィ!
508Classical名無しさん:07/05/25 00:39 ID:SYUJWLWY
諸君、私は支援が好きだ。
諸君、私は支援が大好きだ。
509Classical名無しさん:07/05/25 00:40 ID:ok3QVNnk
      
510 ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:42 ID:6AiC.ba6
【D-3南部 高速で北上中/1日目 早朝】
【DIO@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:右腕欠損(出血は気化冷凍法で止血)。左脚骨折(自然治癒中)。疲労大
[装備]:スタンド『世界』(現在の体力では時止め不可)
[道具]:支給品一式。デルフリンガー(紙状態)、ダーツ(残弾数1)
[思考]
基本:帝王に負けはない。参加者を殺し、ゲームに優勝する 。アーカードのボディを乗っ取り、太陽を克服する。
1:繁華街/市役所を目指す。どこかで休みつつ、人間を襲って体力を回復させる。
2:アーカードの打倒
3:平賀才人に時止めを使って『勝利』する
4:ジョースターの血統を根絶やしにする
5:ゲームを仕組んだ輩を断罪する
※アーカードとの戦闘で更に鬱憤が溜まりました。
アーカードにはどんな手を使っても勝つつもりです。
[備考]
·参戦時期は、ジョセフの血を吸った後、承太郎に時を止められるまでの間の時間帯から
(具体的にはジョジョの奇妙な冒険28巻、DIOの世界17)
·時を止められる時間は約3秒間です



【アーカード@HELLSING】
[状態]:頭蓋陥没、頭部にダメージ大。全身に打撲や骨折、ダメージ大(自然治癒中)。疲労大
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考] …………。
基本:殺し合いを楽しむ
1:DIOと戦い、殺したり殺されたりする
2:誰でもいいので、自分を楽しませてくれる相手と戦いたい
[備考]
·参戦時期は原作5巻開始時です 。セラスの死を感じ取りました。
511Classical名無しさん:07/05/25 00:45 ID:SYUJWLWY
512 ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 00:47 ID:6AiC.ba6
アーカードの状態表に追記
>【C-5 路上/1日目 早朝】
>DIOの記憶を読み取り、ジョセフと承太郎を認識しました。


投下完了です。支援ありがとうございました。
513Classical名無しさん:07/05/25 00:47 ID:SYUJWLWY
DIOはひとまず逃げ切ったか、良かった。
そして旦那の最後のセリフ、カッコイイな。
8巻の場面が思い浮かんだよ。
514Classical名無しさん:07/05/25 00:49 ID:ok3QVNnk
>>512
>「勝ったッッ!!HELLSING 完ッ!!!!」

目茶目茶笑ったw
そして、貧民街ボクシングテクニックで燃えた。
バトルも素晴らしく、原作ネタをきっちり織り込み、各キャラの思考も違和感なく、
今後の展開を大いに期待させて「引き」

これは超乙! でした。
515Classical名無しさん:07/05/25 00:52 ID:mg7Gzh.o
GJ!
>勝てばよかろうなのだァ――――ッッ!!!!

ちょw究極生物www
迫力あるバトル、一部のディオの技術、懐かしい技の数々、堪能させていただきました。
516Classical名無しさん:07/05/25 00:52 ID:ic/wfqFo
>>512
投下乙!!!
アーカードとDIOの戦いが熱く、なおかつ上手く距離を置いているのがとても良いです。
アーカードの不死身っぷりもいい。

ですがDIOの位置だけ気になります。
D-3南部だと、勇次郎、花山、斗貴子の三者いるD-4北西部を通り抜けるのが不自然な気が……。
ですので場所をC-3かD-4南部辺りに切り替えた方がよろしいかと。
517 ◆uiAEn7XS/. :07/05/25 01:30 ID:6AiC.ba6
>>516
まとめの現在位置マップが微妙に右にずれてますね。
勘違いしてました。すいません。
DIOの位置はC−3で。
あと二人の体内に埋め込まれた爆弾についての記述を状態表に書くの忘れてた…。
まとめにのったら修正します。
518Classical名無しさん:07/05/25 06:15 ID:wAyvJccc
>>493にひとつ気になる台詞が。
「スペースリパースティンギーアイズ」を命名したのはストレイツォ。
DIO自身はこの技の名前を呼んだことはないので、こちらも要修正かと思います。
作品自体はグッドでした。
演出・続き方共に良い仕上がりで今後が実に楽しみ。
519 ◆VACHiMDUA6 :07/05/25 23:34 ID:b7ZP52f6
アレクサンド・アンデルセン、本郷猛を投下します。
520Classical名無しさん:07/05/25 23:36 ID:iZpiCfCk
しえーん
521Classical名無しさん:07/05/25 23:36 ID:SYUJWLWY
ぶるああああああ!!支援
 コートに、半裸身の神父アレクサンド・アンデルセン。
 ロードローラーに圧殺された下半身は、長い時間をかけようやっと再生された。
 遂に、遂に回復、快復した。
 故に、故に異教徒共、悪魔共を葬ることが、法務ることができる。
 
「ぶぅぅるぅあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛」
 故に吠える。神父は吠える。
 歓喜とも、怒号ともとれない『狂気』の叫び声を上げる。
 ――まずはあの売女、そしてあの化け物
 アンデルセンは二人の顔を思い浮かべる。
 瞬間、アンデルセンの脳髄をある感覚が包み込む。
「ぶぅぅぅぅるぅぅぅぅゥぁあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛ッッ!!!!」
 体の滾りを音に変え、口から放つ。
 ―――俺の名はアレクサンド・アンデルセン
 イスカリオテのユダの名にかけて、あの異教徒共を轢殺する。
 再度(ふたたび)はない、あの者共は必ず轢殺する。
 確実に轢殺するのだ。
523Classical名無しさん:07/05/25 23:36 ID:mg7Gzh.o
ライダー支援!!

 装備を万全に整えなくてはならない。
 アンデルセンはデイパックから一枚の紙を取り出し、懐に入れる。
 傷のある顔に思わず笑みが浮かぶ。この装備は文字通り、異教徒共を『轢』殺するシロモノだ。
 
「こんなものを使うことになるとはな」
 次にまた一枚の紙を取り出す。
 『東方仗助』とかかれた紙。それを勢いよく広げる。
 紙から現れたのは、黒い制服、靴と靴下という衣類一式だ。
 そのズボンを掴み上げ、股関節の位置で千切る。
 そして、それを衣類を失った下肢に着用する。
 短パンは快適とは言えないが、バルキリースカートは『肌に密着させた方が精密性が上がる』為、やむを得ない。
 残った一枚は扱えそうもない支給品だ。これは開くまでもない。
 アンデルセンは靴を履いた足で立ち上がる。
 追跡の目標はあの仮面の化け物が流した血だ。
 途中に出会う異教徒は全て見的必殺。仮面の化け物も見的必殺。
 走りだす。それは最早人の速度を超えた加速。
 バルキリースカートの可動肢を駆使して、アンデルセンは走る。
 
 目標!!「化け物」!! 目標!!「売女」!!
 ―――『追撃開始』
 
――――――――――――――――――――――
525Classical名無しさん:07/05/25 23:36 ID:SYUJWLWY
神父様ぶるあああああ言い杉wwww
支援
 
 住宅地の中心部、遂に両者は邂逅する。
 ここまで本郷、アンデルセンともに誰にも出会うことはなかった。果たして、それは幸運なことなのか、そうでないかはわからない。
 だが、遂に両雄は合間見える。
 二人の心情は共に正義。ただ、立ち位置が大きく違うだけだ。
 
「久しぶりだな化け物(フリークス)」
 アンデルセンは狂喜に嗤う。
「………………」
 対して、本郷に表情はない。
 
「どうした、あの売女は一緒じゃないのか?」
「……………………」
 神父の問いかけに、本郷は応えない。ただ、腰に手をやっただけだ。
 そして、
 
「変ん………身んんッ!!!!」
「ヴゥァアアアアルキリィイイイイイイイイッッスカァアアアアアアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛トッッッッ!!!!」
 両者の叫びと共に、朝焼けの戦いの火蓋は切って落とされた。
 
 

 本郷、アンデルセン共にお互いの腕の鎌首を上げ、対峙した敵へと突進する。
 アンデルセンのもたげた腕は四本。
 対して、本郷は一本。
 だが本数が戦力の決定的差にはならない。
527Classical名無しさん:07/05/25 23:37 ID:iZpiCfCk
ちょwwwwタイトルwww支援
528Classical名無しさん:07/05/25 23:37 ID:mg7Gzh.o
 
529Classical名無しさん:07/05/25 23:38 ID:mg7Gzh.o
     
530Classical名無しさん:07/05/25 23:38 ID:g0FpC/H.
わかもと自重しろ支援w
 機動力がある。
 手数が足りないなら、相手の攻撃の手を回避し、懐に回れば良い。
 本郷程の実力者ならそのことはとうに理解している。
 
 しかし、如何せんとも現実は非常である。
 処刑鎌は手数も多い上に、素早いのだ。
 多角からの斬撃。しかもその全てが必倒必至。
 そのため、本郷は回避に専念することをやむを得ない。
 
 或いは、斬撃が歪で不正確ならば良かったのだろう。
 しかし、精密。
 とてもじゃないが打ち損じを狙えない。
 『肌に密着させた効果』、これは関係ないかもしれない。
 しかし鎌は本郷の急所、隙を全て狙い、またアンデルセンの隙を隠す。
 無理に崩しに行けば、逆に本郷が崩れ落ちるだろう。
 まさに『攻撃は最大の防御』の精神が形となった、絶対無敵将軍である。
 この防壁は容易に崩せそうにはない。
 
 

 戦いが経過してから、太陽が1゜は上昇しただろう。
 しかし戦いに進展は、決定打はまだない。
 本郷へ迫る処刑鎌。
 避けつつアンデルセンの隙をつこうとする本郷。
 その本郷へと攻撃をするアンデルセン。
 また攻撃を避ける本郷……
 と、戦いは膠着状態に陥った。
 だが、状況は五分でない。
 本郷の方が消耗が激しいのだ。
 鎌の攻撃が高速、多角、多数な分、本郷の移動は素早く、そして大きなものになってしまう。
 更に加えて、アンデルセンはバルキリースカートによる攻撃、しかし一方、本郷は己が肉体を用いての攻撃。
 しかもその肉体は、参加者を拘束する制限で蝕まれている。
 最早これだけの要因があれば、本郷の不利は確定的である。
 
 しかし、それでも戦いが止むことはない。
 本郷猛は正義の改造人間なのだ。
 牙を持たぬ者の為にも、こんな場所で潰える訳にはいかない。
 牙を持たぬ者の為にも、この狂った牙を野放しにしてはいけない。
 熱く滾る正義の心で体に降りかかる消耗を抑えつけ、本郷猛は動き続ける。
 
 太陽が更に1゜上昇した頃、変化が現れ始めた。
 処刑鎌の可動肢の動きに誤差が出始めたのだ。
 一ミリにも満たなかったそれは、動きを重ねるごとに数ミリ、数センチと幅を広げていった。
 アームによる高速移動、多角的高速精密攻撃の連続、想像を超えた本郷の回避速度……原因はこれらだろう。
 何にせよ、攻撃には絶好の好機。
 本郷は重心を素早く移動し、アンデルセンに拳を振るう。
「ライダァーーパァンチ!」
533Classical名無しさん:07/05/25 23:39 ID:mg7Gzh.o
534Classical名無しさん:07/05/25 23:39 ID:SYUJWLWY
投下するSSを見過ごして、ぬぅあにが支援、ぬぅあにが代理投下かぁ・・・
 
 ライダーパンチは、誤差が出たバルキリースカートでは受け止められない筈の、必中の一撃の筈だった。
 しかし、それは二本の鎌に阻まれ、
  ずぶ。
 そして逆にカウンターとばかりに、残り二本が本郷の腹へと差し込まれた。
 
「ゲハハハハハハァァァァァハァァ」
 そう、ブラフ。『行使過多による可動肢の異常』とはアンデルセンのブラフだったのだ。
 お互いが膠着状態ならば、そこに隙という『石』を投じれば良い。
 『石』が起こした波紋は、慎、と張った戦いの水面を波立たせ、水を零させる。
 そうなれば戦いの均衡は戻らない。平衡だった力は傾いたまま戻らなくなる。
 そう、全てはアンデルセンの策略。
 そして、
 本郷の腹に刺さった鎌が、均衡を崩さんと動きだす。
 
「はァァァァら゛ァァァァわ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛たァァァァを゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛
 ブゥゥウゥウ゛ゥゥチィィィ゛ィ゛ィ゛ィ撒゛ァァァァけェェェろォォオォォオオォォオォォォオ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛
 フゥウリィィィィィィクゥゥウスゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッッッッッ!!!!!」
 
 叫びとともに左右に開く鎌の動きは、深く貫いた本郷の腑を周囲に撒き散らすもの。
536Classical名無しさん:07/05/25 23:40 ID:mg7Gzh.o
 だが、ブチ撒けない。
 スピード、精密動作性、手数……バルキリースカートにあって仮面ライダーに足らないものは手数。
 ならば逆に仮面ライダーにあってバルキリースカートに足らないものは、パワー。
 掴んだ蛇口をねじきり、戦車を逆さに覆すパワーは制限下とて、バルキリースカートを圧倒するものなのだ。
 
 広がろうとしたアームは逆に、閉じられ引き抜かれた。
 そして、
「ライダーーーーーーきりもみシューーーーーーート」
 掛け声と共に、アームを支点としてアンデルセンの体を放り上げる。
 巻き起こる一筋の竜巻と、術なく紙のごとく巻き上げられたアンデルセン。
 
「トウッ!」
 すかさず本郷は追撃に飛び上がる。
「電光ォーーーーー」
 空中で回転、上昇する。
「ライダァァァーーーーー」
 自分に迫るソレを、アンデルセンは嗤って見下ろす。
538Classical名無しさん:07/05/25 23:41 ID:mg7Gzh.o
539Classical名無しさん:07/05/25 23:41 ID:SYUJWLWY
アンデルセンがんばれ!支援
540Classical名無しさん:07/05/25 23:41 ID:iZpiCfCk
ハキハキ喋れwwwww支援

 アンデルセンは本郷の行動を嗤いに歪んだ顔で睨む。
 ―――愉快。化け物は自分の手の上で踊っている
 ここまでの流れは、アンデルセンの筋立て通り。
 アームの罠にかかる化け物、腹部に突き刺さる処刑の鎌、放り上げられる自分。
 全て筋書き通り。この後化け物が蹴りで追撃する事も。
 既に一度戦った。アンデルセンにはそれで充分だった。
 あの時化け物が見せた技、「ライダーパンチ」「ライダーキック」「ライダーきりもみシュート」……どれも射程が乏しい無手の技だ。
 このことから、確実に接近してから攻撃する、いや『確実に接近しなければ攻撃できない』ことが容易に読みとれる。
 つまり、『隙を作れば確実に接近する』ことは簡単に予測できるのだ。
 
 そして化け物の『パンチは決定打にならない』ということ。
 あの時化け物は地面に向けて「ライダーパンチ」を放った。
 つまりこのパンチは『決め手』に非ず、次の技に繋げる『繋ぎ手』ということ。
 化け物の『決め手』とは「ライダーキック」だろう。
 「ライダーパンチ」で動きを止め、「きりもみシュート」で放り投げ、「ライダーキック」で留めを刺しに来る。
 ―――恐らくこれが定石。
542Classical名無しさん:07/05/25 23:42 ID:SYUJWLWY
ぶるあああ!!ぶるあああ!!ベリー支援!(ベリー支援!)
543Classical名無しさん:07/05/25 23:42 ID:mg7Gzh.o
これが俺の……力と技と生命の支援!
 ならば『繋ぎ手』を封じるとどうなるか?
 化け物はなんとかして自分の動きを止め、『決め手』に持ち込もうとするだろう。
 そして多少の無茶が許される、奴のタフネスを加える。
 これらを総動員して『決め手』までの流れをつくるとしたならば、『受け止め、放り投げ、決め手を放つ』ことは想像に足る。
 
 後はそれを逆手にとればいい。
 加速をつけて止めにきたところを串刺し、場合によっては懐のもので轢殺する。
 
 前は売女のせいで阻まれたが、こんどそうはいかせない。
 ―――手負いの状態で、教皇庁に、第13課に、この私に同じことが通用するか!
 ―――踊れ、踊れ、化物が、全ては私の掌の上でな。

 本郷に計算違いがあるとすれば、アレクサンド・アンデルセンが存外にキレる人物だったということ。
 対化物技術の結晶は狂った虎などではなく、虎の体を得た人間なのだ。
 
 また、アンデルセンに思い違いがあるとするなら、仮面ライダー1号には「技の1号」と呼ばれる程、多彩な技があること。
 そして本郷猛は、その技をもって多数の敵を破ってきたのだ。
 
「キィィィィーーーーーーー」
「シィィィィィィィィッッ」
 空中で二つの影が接触する。
 近づく点は足。
 近づく者は本郷猛。
 受け止める点は肢。
 受け止める者はアレクサンド・アンデルセン。
 本郷の渾身の蹴りを、バルキリースカートの処刑鎌二本を盾とし、受け止めにかかる。
 爆ぜる可動肢。
 本郷の渾身の蹴りは、バルキリースカートのガードを弾き飛ばし、余力でアンデルセンを弾き飛ばす。
 しかし、一蹴はそれでご破算。
 
 キックの余分で上昇を続ける本郷。そこへ、残りの二本の鎌が、
  がくん。
 動かない。
 突然の停止、ガードも弾け飛び無防備になった躯へ、
「……ーーーーーーッック!!!!」
 キックの二撃目が到達。
 瞬間、
 アンデルセンの体が爆ぜる。
546Classical名無しさん:07/05/25 23:43 ID:SYUJWLWY
まったく以って若本アンデルセンは素晴らしい…支援!
 昔、本郷猛は必殺のライダーキックをもって怪人に敗れたことがある。
 傷つき倒れる本郷。その怪人を破るには、更なる必殺技が必要だった。
 そこで、特訓を重ね、必死の特訓の末に本郷猛は新たな技を体得した。
 それが、「電光ライダーキック」。
 一蹴を以て、両足で撃する蹴撃の技。
 ――それが「電光ライダーキック」なのだ。
 
「ぐがぁぁぁぁア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛」
 裂ける皮膚。千切れる筋肉。砕ける骨。噴き出す血糊。
 ただの一撃。威力は本来二撃のものより少ないのだが、
 その一撃は「再生者」アンデルセンの躯を砕くに足る威力。
 
「ウオォォォーーーーーーーーー!」
 そのままの勢いでアンデルセンの躯を貫こうとする本郷。
「「ぶぅぅぅるぅぅぅゥぁあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛ッッ!!!
 ヴゥァアアアルキリィイイイイッッスカァアアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛トッッッッ!」」
 しかしアンデルセンもそのままみすみす貫かれたりはしない。
 バルキリースカートを本郷の体の一番硬い部分、ベルトに押し当て自ら弾け飛ぶ。
 
 更なる上昇を加えるアンデルセンと、地上に降りる本郷。
 有利はアンデルセン。
 大地を踏みしめる本郷。仕損じたなら再び跳べば。
「トウ!!……ヌ」
 膝の力が抜ける。
 ――限界、というものか。
 能力を制限され、肉体を負傷し、体力を消耗した体での必殺技の行使は、本郷の体に重くのしかかっていた。
 そして大技、「電光ライダーキック」の使用。
 それが止めと本郷の体に限界をもたらせたのだろう。いや、或いは既に限界など突破していたのかもしれない。
 
 膝に力が入らない。
 膝を折り、地面に崩れる本郷。
 一方、アンデルセンは――
「ぐおおおおおおおおおおおおおおおお」
 ―――同じく限界。
 ボロ布の体で宙を舞う。
 両者共に満身創痍。しかしアンデルセンにはまだある。
 ――切り札が、ある。
 
「ブゥウラァァァァッッックゥゥゥウウバァァア゛ァァァァァァァァァァァアドッッッッ!!」
 懐から取り出した紙。
 そこから発現される漆黒の十字架。鉄(くろがね)の破壊鎚。
 
 ―――EXP-14LIE高々度実験機。
 SR-71『ブラックバード』をベースに異常改造を加えた漆黒の実験機。
 高々度高速度レコードを塗り替える為に作られたソレは、アーカードに破壊鎚として使用され、
 ―――ここでも、そう、なる。
549Classical名無しさん:07/05/25 23:44 ID:g0FpC/H.
 
 迫り来るアンデルセン。
 処刑を告げる鉄の十字架。
 満身創痍、既に動くこともままならない本郷に、
 ―――かわす術は、ない。
 
 本郷は、ふとアンデルセンのデイパックに目をやる。
 隣に打ち捨てられたソレの中に、知っている言葉を見つけた気がした。
 ――いや、既に知っているでは生温い、戦友の名前。
「シィィィィィィィィィィィィィィィィィィイイイイイ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛イ゛イ゛イ゛」
 鎚を掲げたアンデルセンが迫る。
 本郷にもう猶予はない。
 
「ライダァァァパワァァァァァアーーーー」
 ベルトの脇のスイッチが動き、ベルトが光る。
 回転を増す風車。一時的であるにしろ生まれるパワー。
 最後の力を振り絞れ、俺は……
 ―――俺は仮面ライダー、正義の味方だ。
 
 地面を強く踏みしめ、立ち上がる。
 腕を一文字に構え、反対側に振る。
  静寂。後に、
   ブ オ ォォ オ オ オ
  巻き起こる嵐。
 
「おおおおおおおおおおおおおお」
 空中という足場のない空間では、アンデルセンと言えども「しよう」がない。
 為す術もなく、渦の中心へと引き寄せられる。
551Classical名無しさん:07/05/25 23:45 ID:iZpiCfCk
支援
 更に増す回転。
 そこへ、本郷は跳ぶ。
 
「ライダァァァァーーーーーーーー」
 足をブラックバード、アンデルセンに向けて、
 「スクリュゥゥーーーーーーーー」
 自身が回転。それに、きりもみシュートの回転を加えて、
「キィィィィーーーーーーーーーック!!!!」
 増幅させた威力で、アンデルセンとブラックバードを貫く。
 
 本来ならば制限下で本来の威力が出ない「スクリューキック」も、「ライダーパワー」、「きりもみシュート」の回転を加えれば本来の威力を取り戻す。
 そして威力を取り戻した必殺技は、文字通り「必殺」の一撃と化す。
 無慈悲に、直列したアンデルセンとブラックバードを、「スクリューキック」は貫き、穿つ。
 
 キックの余力で上空へと上がった本郷。その眼下で、
「法王庁……万歳゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィィィィィィィィィィ」
 アンデルセンは切り札の爆発に巻き込まれ、四散した。
 二度目の直撃。
 ーーーこれが狂戦士の、最期である。
 
【死亡:アレクサンド・アンデルセン@HELLSING】
553Classical名無しさん:07/05/25 23:47 ID:mg7Gzh.o
トカゲロンエピ支援
554Classical名無しさん:07/05/25 23:47 ID:SYUJWLWY
あーん、神父様が死んだー!支援!
――――――――――――――――――――――
 
 変身の解けた姿で、本郷は地を踏みしめていた。
 その手には核鉄。
 皹を入れたが、あの爆発に巻き込まれて砕けなかったというのは凄まじい。
 改造人間の再生能力と相まって、バルキリースカートで負った体中の傷も加速度的に修復されていく。
 だがただ一部、再生されない箇所がある。
 
 ――ベルトの、風車。
 
 ここだけは再生能力をもってしても治癒が進まない。
 これも制限だろうか、それは本郷にもわからない。
 ただ、こうなった原因はわかる。
 度重なる変身、連続した必殺技の使用、傷ついて尚の回転数の上昇……これら全ての複合がなした業だ。
 そしてもう一つ、わかることがある。
 
 本郷猛は、いや仮面ライダーは、アンデルセンと相討ちになり、ここで死んだのだ。
 仮面ライダーにもう変身はできない。もし変身をするならば、それは本郷猛の最期になる。
 しかしこの先、弱者の為、正義の為ならそれも惜しまない。
 本郷猛は―――正義の味方―――なのだから。
 アンデルセンのデイパックを拾い、立ち上がる。
 この中に含まれたモノは、ZXの記憶、メモリーキューブ。
 これがここにあるということは、ZXが、自分の知っている村雨良でなくなっているかもしれないということ。
 自分と初めて出会った時の破壊の化身と化しているかもしれないということ。
 
 弱者の為にも、村雨の為にも、それを放っておけるわけはない。
 ―――一刻も速くZXを見つけ出さなくては。
 まだ傷の残る体を推し、本郷猛はその場を駆け出した。
 この先には自分の死が待っているかもしれない。
 それでも、
「それでも俺の名は――――仮面ライダーなのだから」
557Classical名無しさん:07/05/25 23:48 ID:SYUJWLWY
これがタイトルの意味か支援
558Classical名無しさん:07/05/25 23:48 ID:mg7Gzh.o
支援!
【G-4/一日目 早朝】
 
【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:前腕部に切創、腹部に重度の切創、ベルト(風車)の中破、 疲労(大)、
    (ベルトの中破以外全て自然治癒中。ライダーの自己再生能力+核鉄の治癒効果)
[装備]:核鉄(バルキリー・スカート、皹)@武装錬金
[道具]:支給品一式、ZXのメモリーキューブ(紙状態)@仮面ライダーSPIRITS
[思考]
基本:弱者を保護するが、襲ってくるものには容赦しない
1:轟音の正体を確かめる(三影ではと思っています)
2:村雨との合流、メモリーキューブの装着、三影の阻止(場合によっては破壊)
3:1、2を達成後にヒナギク達と合流
4:可能ならばベルトの修繕
[備考]

・参戦時期はコミックス7巻(第二十八話)です
・ベルトの損傷の再生は自己再生能力及び、核鉄の治癒効果では難しいと考えています
・ベルトの損傷により、次の変身が自分の最期であることを自覚しています。しかし、正義のためには迷わず変身するつもりです
・メモリーキューブの説明、状況から、ZXが当初出会った状態になっている可能性を危惧しています
 
560Classical名無しさん:07/05/25 23:52 ID:SYUJWLWY
乙。
これで本郷はラオウと最後の闘いをしそうだな。
そして神父、ここでも序盤で退場か……
残念だがAMEN!と言っておくかな
[備考]

・仗助の学生服(上着)@ジョジョの奇妙な冒険、仗助の靴下(ミスタージュンコ)@ジョジョの奇妙な冒険 は【G-5 林】に放置されています
・EXP-14LIE高高度実験機@HELLSINGは爆散しました
・EXP-14LIE高高度実験機@HELLSINGの爆発音は周囲8マスに響いた可能性があります
 
【必殺技解説】
【ライダーパンチ@仮面ライダー】:オーソドックスなパンチ
【ライダーきりもみシュート@仮面ライダーSPIRITS】:敵を掴んで回転させ、竜巻と共に上空へ打ち上げる
【電光ライダーキック@仮面ライダー】:ライダーキックの強化版。両足で蹴撃する
【ライダーパワー@仮面ライダー】:ベルト左脇のパワースイッチで、一時的にパワーを上昇させる
【ライダースクリューキック@仮面ライダー】:ライダーキックの強化技。高速で回転しつつ、ライダーキックを放つ
【ライダーきりもみシュート(空撃ち)@仮面ライダーSPIRITS】:空のきりもみシュート。竜巻を巻き起こす。原作ではZXが使用
 
※本編では【ライダースクリューキック】と【ライダーきりもみシュート(空撃ち)】を併用しました
※【@仮面ライダー】=特撮版、【@仮面ライダーSPIRITS】=漫画版
562 ◆VACHiMDUA6 :07/05/25 23:55 ID:b7ZP52f6
と、いうわけで投下終了。支援感謝です
タイトル本当は『アンデルセンは二度死ぬ!! 仮面ライダー最後の日!! 俺の名は―――』
なんですが……長すぎた
563Classical名無しさん:07/05/25 23:55 ID:dpUbGL2E
投下乙!

「法王庁……万歳゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィィィィィィィィィィ」
この台詞は絶対に笑わせるために書いたと思うんだ。
564Classical名無しさん:07/05/25 23:58 ID:iZpiCfCk
投下乙。神父逝ったァーーーー!!!
熱いバトルでしたね。神父の強さも引き立ってたし。
ヘルシング勢あと1人か……アイツなら大丈夫だな。

>>552の最後、「――」が「ーー」になってますよ。
565Classical名無しさん:07/05/25 23:58 ID:mg7Gzh.o
蝶・GJ!
熱いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!

>>「法王庁……万歳゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィィィィィィィィィィ」
どの怪人だw 神父ww そんな最期まで怪人しなくてもww
マーダーが少なくなったとふと思ったが、燃えればよかろうなのだろうなぁー!!な気分。
心の底からGJを送らせてもらう!

トカゲロンエピに少し懐かしくなった。
566 ◆VACHiMDUA6 :07/05/26 00:08 ID:r2puDJ0Y
>>564
指摘感謝です。修正しておきます
567 ◆uiAEn7XS/. :07/05/26 00:13 ID:.tBXBUOM
DIO、アーカードの「永遠の夢に向かって」
指摘された問題点及び状態表を修正しました。

ちょwwwwよりにもよってブラックバードwwww
サイクロン号とか支給されてもおかしくねえwwwwww

そして神父様にエイメン……。
568Classical名無しさん:07/05/26 00:19 ID:wyoj.6pQ
>>562
テラ乙! すんげーおもしろかった!
誰からも恐れられる殺意マキシマムなマーダーでありながらネタキャラって何者よと
うん、ヴァルキリースカート使ってる段階で最早こやつにシリアスは_だし、怪人として消え行くのも悪くないかね
その分本郷猛が死ぬほどかっこ良いので、アンデルセンも消え甲斐があったろ

いずれにしても、キャラを殺す時はやっぱりある程度の見切りは必要なんだろーなーとか思った
掘り下げていけばおいしいキャラって部分があるにしても、その全てを魅せて消えて行くなんて事全キャラ分やったら
それこそ全原作の全話をやらなならんくなるしね
569Classical名無しさん:07/05/26 00:54 ID:.tBXBUOM
108 : ◆DO.TxVZRzg:2007/05/21(月) 01:48:28 ID:Dt/ng/I2
エレオノール(しろがね)、三千院ナギ、空条承太郎
予約

ところでこれ破棄か延長の宣言あったっけ?
570Classical名無しさん:07/05/26 00:57 ID:EvwBWsHE
なかった。
もうネタがある人は予約して良いんじゃないか?
571 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 01:01 ID:Iya4jKVw
ごめんなさい、ものすごく遅れてますけど、今日中には何とか投下できると思うんで
待っていただけると・・・・スイマセン
572Classical名無しさん:07/05/26 01:05 ID:EvwBWsHE
了解。
予約は有効になりましたな。よかった。
573Classical名無しさん :07/05/26 01:45 ID:9IY9xDkY
自分の書いたパートの続き
つまり自己リレーとなる話を、書きたいんですけど良いですか?
574Classical名無しさん:07/05/26 01:47 ID:EvwBWsHE
そういや自己リレーについて何の話し合いもなかったな。
個人的にはぜんぜん構わないんだが、他のみんなはどうだろう。

……実は自己リレーして欲しいキャラがい(ry
575Classical名無しさん:07/05/26 01:57 ID:0/BrtohQ
今はよくても、あとから問題になることもあるからな。
やめておいた方が無難だとは思う。
576Classical名無しさん:07/05/26 02:00 ID:5bN6WPWc
>>574
>……実は自己リレーして欲しいキャラ
心当たりが2、3個あるが、そのうち一つは今ネタを練ってる最中だから勘弁したってください……

というか自己リレーは極力避けるべきだと思うんだ、別に過疎スレって訳でもないんだから
パロロワは作品間のクロスオーバーであると同時に書き手間のクロスオーバーでもあるんだから、その旨味を殺しちゃもったいない
577Classical名無しさん:07/05/26 02:09 ID:80l9GO/6
◆wSaCDPDEl2氏が
一時トウカに落としてる!
578 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/26 02:12 ID:S4JnDmoQ
予約期限一時間オーバーでしたが
三村、ジョセフを一時投下しました…
579Classical名無しさん:07/05/26 02:13 ID:.UEsnWls
>>578
投下乙!!
でもタイトルがちょっと意味不明な気が
内容自体は二人のやり取り凄くよかったです。
580Classical名無しさん:07/05/26 02:15 ID:EvwBWsHE
投下乙。
タイトル……盗聴機の存在に気づいてないから?
581Classical名無しさん:07/05/26 02:31 ID:HXwiNIdI
投下乙!
タイトルは原作の三村と同じ事してるからかな?
582Classical名無しさん:07/05/26 02:34 ID:fDNU2laQ
投下乙。
しかし、何という物騒なタイトル…
583Classical名無しさん:07/05/26 03:08 ID:kHhNB0vQ
>>574
>自己リレーしてほしい作品

どうみても自分が書いた、深夜から時間の進んでない二人組の話です。本当に(ry
今更だけど、当時のアカギ関連の議論が終わってから予約したほうが良かったんじゃないかと後悔する今日この頃。なんというかマジですいません

>>562
投下乙!本郷かっこいいよ本郷。そして若本神父www

>>578
こちらも投下乙。何だかんだでこの二人が対主催の急先鋒になりそうだ
584573:07/05/26 06:18 ID:9IY9xDkY
自分から話を振っておいて、返事が遅れてすいません。
自己リレーは自粛します。
 
>>578
投下乙!やっぱりこの二人は、掛け合いが面白い。
585Classical名無しさん:07/05/26 09:28 ID:j8k7ZaL2
投下乙。
話自体はよいのですが、三村がどうやってパソコンを手に入れたのかが分かりにくいので、
そこの所の描写を付け加えてほしいですね。
586Classical名無しさん:07/05/26 09:48 ID:L2LrXh4g
さすがにスーパーにこれだけパソコンやコーラがあるのは便利すぎだと思うのだがいいのか?
587Classical名無しさん:07/05/26 09:49 ID:jzGI.Sdo
>>578
投下乙。
話自体は悪くないんだが、パソコンが普通に電化製品売り場で入手できるってのはどうも……
以前の駅前デパートの話でも重要な物品はあえて置いていないという描写がなされていたし
パソコンが現地調達できるならアミバのノーパソの存在意義は何処に?って感じにもなると思うんだ
588Classical名無しさん:07/05/26 11:05 ID:bHVm8y0o
ノーパソの存在意義は、持ち運べることだろ
589Classical名無しさん:07/05/26 11:09 ID:HMdKfnwg
自己リレーについてもちゃんとしたルールが必要っぽいね。
時間的にある程度置いていかれてるキャラは自己リレーありかもしれん。
でもそんなに書ける人いないなら、いっそ殺(ry
590Classical名無しさん:07/05/26 12:27 ID:otIqJZF.
自己リレーは、書き手同士の問題という側面が強いと思う。
読み専の立場からは、長めの話が二回に分けて投下されてるだけだしね。
明文化されたルールを決めるなら、書き手諸兄の意見を知りたいところ。
591Classical名無しさん:07/05/26 13:28 ID:qhL0jEQ.
>>578
やべえよ、三村とジョゼフのコンビ面白すぎるよw
頭脳も体力も並以上のコンビだからなあ。
マジでいいわ、こいつら
遅れたけど投下乙!!
592 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 16:46 ID:Iya4jKVw
大変遅れて申し訳ありません。
空条承太郎、三千院ナギ、エレオノールを投下します。

タイトルは「人が感情を失う理由」です。
593Classical名無しさん:07/05/26 16:46 ID:Iya4jKVw
 エレオノールという女性は、見た目ほどの若さを持っていない。
 肉体的には18歳でありながら、その実90年の人生を歩んで来ている。
 これは、彼女がアクア・ウィタエ(命の水)という水を飲んだためである。
 アクア・ウィタエには様々な力があり、例えばどんな物でも溶かす溶解力や、
溶け込んだものの心を記憶する神秘の力などがある。
 その力の一つに、老化遅延があり、エレオノールはこれによって、90年を生きてきたのだ。

 さて、そんなエレオノールだが彼女には事情があって90年生きて来たに相応しい社会適応能力がない。
 周囲の状況を見ず、無意識のうちに目立った行動を取ってしまう事が度々ある。
 これは別に、彼女自身に問題があるわけではない。彼女の過ごしてきた環境に問題がある。
 恐らく、どれほど優れた人間であったとしても、彼女のような半生を歩めば、きっと同じようになるだろう。
 生まれてすぐアクア・ウィタエを飲んだ彼女は、生後実に20年間、生家を出ずに育てられた。
 また、その後は自動人形破壊者(しろがね)として、人形繰りとサーカスの特訓だけを続けてきたのだ。
 言わば、強制的な引きこもり生活。
 アクア・ウィタエを飲んだ者、即ち自動人形破壊者達は、誰もが大なり小なり特殊な生き様を見せるものだが、
それに比しても、エレオノールは異常である。

 そんなエレオノールは、ただいま才賀勝の居場所を探している。
 といっても、そこがどこか知らないエレオノールは、ただ闇雲に北へと進んでいるだけなのだ。
 そして彼女は、行く先に自分と同じような特殊性を持つ女性がいることを、まだ知らない。

〜・〜・〜

594Classical名無しさん:07/05/26 16:47 ID:Iya4jKVw
「どこへ行くのだJOJO」

 三千院ナギの疑問に、空条承太郎は答えない。
 ナギが付いて来ている事をしっかりと確認しつつ、ただ黙々と道を戻っていく。
 彼には一つの考えがあった。
 それは、先ほどのパピヨンによってもたらされたもの。

(あの野郎はDIOと同じような化け物だった……)

 スタンド使いなら自分やDIO以外にも見たことがある。だが、化け物と言うとDIO以外にはあまり見たことが無い。
 承太郎の頭には『最悪』なケースが思い浮かんでいる。
 もしも仮に、あくまでも仮にだが。
 この場に集められた生物の中では、DIOやパピヨンさえ特別な存在でないとするとどうだろう。
 そうすると、ここで起こる戦闘の過激さはエジプトの時とは比較にならないものになる。
 時を止める能力を身に着けたから、あの頃より自分は強い。それは分かる。
 だが、未知の、DIO以上の生物がいたとしたら、そんな自分でさえ不利は否めない。
 こんな弱い想像は、歓迎できないものだが、どうしても頭によぎる。
 なぜなら、承太郎は最初に集められた空間で見てしまったからだ。拳王と範馬勇次郎なる二人の男を。
 この場は、彼らのような強者が当たり前のように集められている場所なのだ。
 弱い考えが、頭を掠めても仕方あるまい。
595Classical名無しさん:07/05/26 16:49 ID:Iya4jKVw

 無論そうは言っても、承太郎は、自分やジョセフが殺される事を心配しているのではない。
 何だかんだでスタンド使いである自分達は、こんな場においてもやはり強者だろうし、
それに、弱い考えで自分を卑下するほど落ちぶれた人間でもない。
 承太郎が考えているのはナギの事である。

 ようやく白んできた空の下で、承太郎はナギを見つめる。
 その体は、どう見ても弱々しい。
 恐らく、街の不良に絡まれただけで怪我をしてしまいそうな肉体。
 140cm未満の身長に30kgを下回る体重。年齢を考えれば珍しくもない体なのだろうが、
そんな事、ここでは言い訳にならない。
 もしも、先程のような推測が正しいとすれば、ナギを連れて歩き回ることは不可能。
 それどころか、足を引っ張られて自分まで不覚を取りかねない。
 だから、承太郎は来た道を戻り、ナギを最初の工場へと隠す。
 もう、彼女が「暗闇が怖い」とか、「ハヤテを探す」とか言って無理やりついてきても、
絶対に無視だ。
 強引にでもナギを隠す。それが彼女の安全にも繋がるし、首輪解除へも繋がっていく。

〜・〜・〜

596Classical名無しさん:07/05/26 16:50 ID:Iya4jKVw
 無言のまま、歩き続ける承太郎を前にして、三千院ナギはただ付いて行くしかなかった。

(一体、どうしたと言うのだ? 先程から一言も喋ってないではないか)

 パピヨンとの邂逅を経て、承太郎は無口になった。
 ナギには、今の彼が何を思っているのか知るすべも無い。

(ま、まぁJOJOが何を考えていても、私にはハヤテがいる。
私に何かあったら、ハヤテがきっと助けてくれるさ)

 屋形車を自転車で引いて首都高最速伝説を作った男ハヤテ。
 彼ならどんな所からでも、有事には駆けつけてくるはず。
 ハヤテは自分の執事だから、主を守るのは当然だし。
 それ以前に、自分とハヤテは何より深い『愛の絆』で結ばれている。

 だからまぁ、無口な承太郎にも付いていってやろう。
 ハヤテならきっと、どんな条件でも自分を見つけ出すのだから。

(そうだ、勘違いするなよ。私は別に一人でもハヤテと再会できるんだからな)

 少々体が震えているが、これはきっと寒いから。
 全く、この場は空調も利いてないのか。

(おっと、JOJOが止まったようだな……って、ここは……)

「おい、ここは最初にいた工場ではないか」

597Classical名無しさん:07/05/26 16:51 ID:Iya4jKVw
 気がつくと、ナギは元の場所へと戻っていた。
 周囲が若干明るさを増し、見易くなっているものの、間違いなくあの工場だ。

「どういう事か説明してもらおうか?」

 この事態は明らかに不服。承太郎に問いたださねば。

「お前をここに隠す。工場の中で、荷物にまぎれて隅でジッとしてな」
「な、なんだと? 馬鹿なことを言うな。この私に、ハヤテを見捨てろとでも言うのか。
命の恩人が、今まさに危機に瀕しているかも知れんのだ。そんな事をしたら、三千院家の名が廃るではないか」

 精一杯強がる。これはもうナギの癖と言っていい。

「よいか! 主として私には使用人二人を案ずる義務がある。だから、こんな所に戻ってくるわけにはいかんのだ」
「ナギ、お前と口論している時間はねぇ」
598Classical名無しさん:07/05/26 16:55 ID:1mfh1B.6

 承太郎はナギの言葉に聞く耳を持たない。
 それどころか、彼女を無理やり持ち上げて守衛室へと連れて行く。
 そして、守衛室の床に座らせられたナギは凄む承太郎の顔を見た。

「何があっても、そこを動くんじゃねぇ。地震が来ようが、吸血鬼が襲って来ようが、
氷で作られた人形のようにジッとしてろ」
「馬鹿なことを言うなと、言っただ…… 「動くな!」

 スタンド(確かスター・プラチナと言ったか)が現れてナギを脅す。
 見え透いた威嚇、明らかな脅し。だが、それでも百戦錬磨の兵、承太郎の脅しを前にナギはただ萎縮するしかなかった。

「オレは今から、工場の安全を確認してくる。絶対に動くんじゃねぇぞ」

 この言葉を最後に、空条承太郎は守衛室を後にした。

〜・〜・〜

599Classical名無しさん:07/05/26 16:57 ID:EvwBWsHE
支援
600Classical名無しさん:07/05/26 16:57 ID:EvwBWsHE
   
601 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 16:58 ID:1mfh1B.6
 工場を前に、空条承太郎は再度首輪探知機を確認する。

「誰か居るらしいな……」

 やはり、反応は変わらない。何者かが工場に潜入している。
 その何者かの目的は定かではないが、単独行動している事は事実だ。

「大方、誰かを探してるってとこだろう」

 この推測が正しければ、侵入者はすぐにこの工場を出て行くに違いない。
 そして、出て行った後はしばらく戻ってこないであろう。人探しをしている者が、同じ場所を探すとは考えにくい。

「つまり、ここは安全地帯になるってことだ」

 ナギをここに連れ戻したのは正解だった。中にいる何者かが出て行った後に彼女を隠せばいい。
 念のために、承太郎は工場の中に行く。
 何者かの正体が、ナギの探す者であった場合は一緒に隠れてもらえば良いし、
そうでなくても、殺し合いに乗った者でなければ、ナギの身を任せられるかも知れない。
 逆に、万一乗った者であった場合は……
 全く構わない、ナギを隠した以上、遠慮する理由はどこにも無い。ただ倒すだけだ。
 まぁ、最初から遠慮なんてしてないけどな。

 承太郎が工場に入ると、奥の方に一人の女が居た。
 遠目にもよく目立つのは、ピエロの顔と銀髪、そして女性にしては珍しいほどの長身。

(誰かを探しているらしいな)

602Classical名無しさん:07/05/26 17:00 ID:HMdKfnwg
しえん
603Classical名無しさん:07/05/26 17:00 ID:1mfh1B.6
 そんな女性が、慌てたように工場を動いている。
 工場の中には、探すべき場所などそう多くないのだが、女性はそれでも懸命に誰かを探している。

 工場内は意外と整っており、隠れられるような場所は少ない。
 本来なら、荷物を運ぶ台車の一つや二つあっても良さそうな物なのに、一つも無い。
 工場の真ん中には、電化製品を運ぶであろうベルトコンベアがあり、周囲には何かが詰っている段ボールが整然と並べられていた。

(隠れられる場所と言ったら、隅の段ボールぐらいか……
いや、ベルトコンベアを剥いで、その下に隠れてもいい)

 自分ならナギをどこに隠す。
 そんな視点で承太郎は工場内を見つめていた。

 そんな時、女性が積み上げられた段ボールの前に立つ。
 そして……
604 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:02 ID:7X63JQww

「お坊ちゃま、ギイ・クリストフ・レッシュ様。いらっしゃいますか?」

 凛とした声を上げて、誰かの名前を呼ぶ。

(そいつが探しているう者の名前か)

 残念ながら、自分の知り合いでもなければナギの知人でもない。
 だが、コイツの目的が人探しなら、最初に考えたとおり、暫くここには戻ってこないだろう。
 とすれば、このまま一旦守衛所に戻りナギと合流して、コイツが去った後にナギを隠す。
 それが正解だな。
 そう考えて、承太郎はその場を後にしようとした……だが。

「そこにいる日本の方よ、何もしないまま去っていくつもりか?」

 銀髪の女性に気付かれてしまったらしい。

〜・〜・〜

605Classical名無しさん:07/05/26 17:03 ID:EvwBWsHE
     
606 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:03 ID:7X63JQww
「工場の入り口に、アナタが立ったときから何となく気づいていた。
アナタに聞きたいことがある。そのまま、そこを動かず私の質問に答えてもらおう」

「俺のほうは聞きたいことなど無い」

「アナタはこの殺し合いに乗っているのか?」

 エレオノールは男の言葉を無視して質問を続けた。
 エレオノールには、一つの確信がある。
 目の前の男が、殺し合いに乗っていないという確信が。
 それを確認するために、『才賀勝』の名をギィと偽って大声で叫んだのだ。
 あのような隙を見せても、この男は攻撃を仕掛けなかった。
 間違いなく、殺し合いに乗っている者ではない。それは分かる。

 だが、それでも……確認する。
 過去に二度、殺し合いに乗っていないものたちと合流し、ここに居るもの達の性質が逆に分からなくなってしまったからだ。
だから、念には念を入れて様々な角度で、目の前の男を分析する。
 そして、この男が、本当に100%確実に、殺し合いに乗っていないと分かれば、
エレオノールは、彼を見逃そうと思っていた。

607 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:04 ID:7X63JQww
「乗ってねぇ。こんな殺し合い、反吐が出る」

 予想通りの答え。だが、このような杓子定規の発言なら誰でも出来る。
 この男はまだ、先刻の少年が見せた程の決意を見せていない。
 それは……

「そうか、乗ってないのか……」

 そう呟くと、エレオノールはナイフを男に向かって投げつける。

 そう、この男が見せていない決意とは、『襲い掛かる殺人者をも助けようとする決意』
 その決意を見せられるものこそ、才賀勝を共に守るのに相応しい者だ。

「てめぇは、乗ってるって訳か」

608Classical名無しさん:07/05/26 17:04 ID:EvwBWsHE
 
609 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:04 ID:7X63JQww
 男の体から、一体の人形が現れる。その人形は、投げナイフを拳で弾き飛ばした。
 凄まじいスピードだ。そして、あたかも男の意思に従っているように見える。
 あれは繰り人形か? それとも、糸が全く見えないから自動人形か?
 どちらでもよい。
 戦闘用の人形を出し、こちらを威嚇してくる男は『決意』を持たない人間だ。
そんな人間にはもう用がない。人形を頂き、男を殺し、おさらばだ。

 あの人形は強くて、手間取りそうだ。
 だが、この男を見れば、どう見ても自動人形破壊者(しろがね)ではなく、ただの人間。
 ならば、人形を除けばこちらが一枚上手。いくらでもやりようがある。

(本体を集中的に狙う!)

 ナイフを再び、男に向けて投げつける。それと同時に、男に向かってエレオノール自身も突撃する。
 直線的な動きをするナイフを、人形は苦もなく叩き落す。予想通りだ。だが、この動きは読めまい。

 エレオノールは、工場床の上でアクロバティックな動きを見せる。
 バク転、バク宙。そして、強く踏み込んでからの大ジャンプ。
 男が反応できないうちに、上空から背後に回りこみ、ナイフを首筋に突き立てる。
 人形は男の前に居る。自分は背後に居る。もう、障害はない。

「あっけなかったな、日本の人形使いよ」
「スタープラチナ……」

 首に当てたナイフに力を込める。それで終わりだ。だが……

「『ザ・ワールド』」

610 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:06 ID:7X63JQww
男の体が消えた。人形も……一瞬のうちに!

「馬鹿な、私は目を離さなかったぞ」

 超スピードだとか、催眠術だとか。そんなものなら、自動人形だって使える。
 これは、そんなチャチなものじゃない。
 困惑するエレオノールに、人形のパンチが飛んでくる。成す術なく吹き飛ばされる。

(この人形は違う……)

 吹き飛ばされながらも、エレオノールは思考を働かせる。目の前の人形について。
 この人形、いや人形ですらないかもしれない。これは、自分の知っている如何なるモノとも違う。
 スピードが速い。最初はそれだけだと思っていたが、明らかに何か別種の、別次元の能力を持っている。

(この人形は危険だ!)

 もう、男が『乗ってる』とか『乗ってない』とか、そんな事はどうでもいい。
 重要なことは、この人形が危険だということ一点。
 これを自分以外の人間が操っていれば、必ず才賀勝に危険が及ぶ。

(アレは絶対に奪う。それが叶わないなら、壊す)

 決意を固めるエレオノール。だが、人形の力は余りにも強大だった。

〜・〜・〜

611 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:07 ID:7X63JQww
「全く、JOJOのやつは。私をあんな所に閉じ込めおって……」

 三千院家の者に対し、あれほどの無礼を働いた人間は誘拐犯ぐらいしかいない。
 ハヤテやマリアに言いつけてやろうか。
 いや……マリアに言ったら逆に怒られるか?

 「全くアナタは。また何かしたんでしょう?」

 何となく、予想できてしまう。

「馬鹿を言うな、私は何もしてないぞ。アイツが悪いんだからな」

 JOJOがなぜ、自分を隠したのか十分に想像はついている。
 だが、だからと言ってその行為を許せるものではない。そんな性格が三千院ナギだ。

「ともかく、私は一刻も早くハヤテを探さねばならんのだ。
べ、別に怖いわけじゃないからな。ハヤテの心配をするのは主として当然じゃないか」

 震える声と体で、ナギはフラフラと工場の中へ進んでいく。


 そんなナギが、工場の中で見たのは二人の人間と、一体のスタンドの戦闘。
 いや、それは戦闘とさえ呼べない一方的な殺戮。
 銀髪のピエロ女性は、スタンドの攻撃をただただ受けるだけである。

「頑丈な体だな」

 承太郎は、アザだらけの女性を見てそう呟く。その姿は、ナギが見たあらゆる生物の中で最も残酷なものに見えた。

「ふん、私はしろがねだ。この程度では死なん」

612 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:09 ID:IZitlVI.
 体中に、傷やアザが出来ている。
 普通の人間であれば、あれほどの怪我を負えばまともに動くこともままならないだろう。
 だが、ピエロ女性は怪我を気にする素振りも見せずに動く。
 少々は動きにくそうにしている。だが、そんなものは大した問題ではない。
 女性は、なにやら強い意志を瞳に宿らせている。その意志が彼女の体を突き動かすようだ。

「オラオラオラ!」

 だが、そんな意志は承太郎と女性の力量差を埋めるのに全く役立たない。
 立ち上がる女性に、スタンドは無慈悲な攻撃を続けていく。

「止めぬかJOJO。 これでは一方的な苛めではないか」

 正直言って、承太郎が怖い。
 だが、放って置けば間違いなく承太郎はこの女性を殺す。

「お前は、この殺し合いを止めるのではなかったのか?」
「あぁ、止める。だから、ソイツを倒す!」
「か弱い女性に手を上げておいて、殺し合いを止めるなど、そんな理屈を私は知らん!」

 僅かな勇気を振り絞って、ナギはピエロの前に立つ。
 クリスマスの夜、見ず知らずの自分を助けてくれたハヤテのごとく。ナギは女性を守ると決めた。

「ナギ、そこを退きな」
「退かん」

「やれやれ……厄介な敵だな……」

 承太郎の動きが止まる。流石に、ナギには手が出せないらしい。

613 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:10 ID:IZitlVI.
「心強い援軍だな……だが、私は助けなど求めていない」

 刹那。ナギは自分の体が強い力で宙に浮いていくのを感じる。
 何度か地面を叩きつける衝撃を感じ、重力から開放された彼女の体は地上から3m程離れた段ボールの上に移動していた。
 そして、足を捉まれ逆さ吊りの状態でピエロ女性に握られていたのだった。

「こ、こら! 離せ、いや離すな! 私はお前を助けてやったのだぞ。恩を感じんのか」
「なぜだ? 邪魔者を減らす機会だとは考えないのか?」

 口論をしている二人に、床の方から承太郎が声をかける。

「やはり、てめぇは吐き気のする悪だ。自分のために弱者を利用しようとする、DIOにも劣らねぇ最低の存在だ」

 承太郎が怒りをあらわにしている。
 ナギは今になって気づく。正しいのは承太郎の方だったのだ。

「私が悪だというのか。それはノンだ。なぜなら、人形に善悪はない」

 ピエロは、言いながら片手でナギの荷物を漁る。

「こ、こら! 私の荷物に触るな」
「だが、この戦いが終われば私は善にも悪にもなれるだろう、人形ではなくなるからな」

614 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:11 ID:IZitlVI.
 何を言っているんだ? ナギには全く理解できない。
 そうこうしている内に、下からは承太郎が迫ってくる。

「下らない戯言は止めな。てめぇは俺を怒らせた」

 ピエロは、ナギの荷物から手榴弾を取り出す。

「何をするのだ!?」
「日本の人形遣いよ、アナタの人形はとても強い。だが、これには対処できないだろう」

「やめ……

 手榴弾のピンを外し、そのままナギの背中に入れる。
 そして、それをナギごと承太郎に投げた。

     ……ろ!」

 中空に放り出された三千院ナギの目には、周囲の情景がまるでスローモーションのように見えた。

(手榴弾を付けられた。 投げられた。 私は死ぬのか?
いやだ、ハヤテに会えないまま死ぬなんて、絶対にいやだ)

 ナギの元へ、承太郎が駆けつけてくるのが見える。

615 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:12 ID:IZitlVI.
(そう言えば、ハヤテと初めて会った日も、アイツ自転車に乗って駆けつけてきたっけ……)

 セ●ーヌのママチャりに乗って、自動車に追いついてきたハヤテ。
 自動車に引かれながらも、ガ●ダムのような頑丈さで誘拐犯を退治したハヤテ。
 そしてあの日、一番の思い出は、やはり……

──僕は、君が欲しいんだ。

 寒空の下の告白。

(って、私は何を思い出してるんだ。スローモーションの思い出って、走馬灯じゃないか。
駄目だぞ、走馬灯は死亡フラグだ。私はまだ死にたくない)

(いやだ、助けてくれハヤテ! お願いだ、今すぐ来てくれ!)

 流れるスローモーションの中、ゆっくりとナギに近づいてくる承太郎。
 その姿が消え、見えなくなったと思った瞬間。ナギの体は地面に激しく打ち付けられた。
 工場の固い床の上で、強い衝撃を受けて転がる。体のあちこちに激痛が走る……

(駄目だ、私はやっぱり死んだのだ……)

 手榴弾の爆音が聞こえてくる。
 しかし、地面を転がるナギの体に、熱風も爆風も襲ってはこなかった。
 あぁそうか、既に自分は死んでいたのだな、と思うナギが顔を上げるとそこには……

「何をやっているのだ? 何をやってるんだ! JOJO〜〜〜」

爆破を体全体で押さえ込んだであろう、承太郎の姿があった。

「や……れやれ…………だぜ」

616 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:13 ID:IZitlVI.
 両腕の肘から先を吹き飛ばされ、全身傷だらけになった彼はその場に膝をつく。

「日本の人形遣いよ、お前は強かった。だが、もう終わりだ」
「まだ……まだだぜ」

 承太郎は半分になった腕を振るい、ピエロに殴りかかる。ふら付きながら、よろめきながら、
それでも何とか一矢報いようと懸命に動く。既にスタンドは出ない。足は、よろめく体を支えるので精一杯だ。
 攻撃の手段は、肘から先をなくした両腕しかない。
 それさえ、強く振るえば血が吹き出し、承太郎の僅かしかない命を奪っていく。

「なぜだ、なぜそこまで動けるのだ」
「強い使命感を感じているのだろう。だが、使命感という意味では私の方が上だ」

 ピエロはナイフを承太郎に突き刺す。
 何度も、何度も、突き刺す、突き刺す、突き刺す。
 反撃を試みていた承太郎の体は既に立ったまま動かない。
 いや、立てるだけマシと言うところか。常人なら既に死んでいるだろう。

「なぜ、お前はそんなにも残酷な真似が出来るんだ……止めろ、もう勝負は付いたではないか」

 三千院ナギの右肩は骨折している。痛い、動きたくない、でも、承太郎を見たらそんな事言えない。

「お前は、人間じゃないのか。こんな真似をして恥ずかしくないのか」

 痛みをこらえ、ナギは懸命に声を張り上げる。その声に女の動きが止まった。

「恥ずかしい、などという感情は、まだ持っていない。
私がなぜ、こんな真似を出来るのか知りたければ教えてやろう」

617 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:13 ID:IZitlVI.
 女性は攻撃の手を止め、倒れ行く承太郎を横目で見やり、三千院ナギの質問に答える。

「私は4歳のとき、しろがねの先生方に教えられ人形遣いの道へと進んでいった。
暗く狭い部屋の中、与えられたのは人形と厳しい訓練だけ。外に出ることもろくに出来ず、
他人との交わりなど殆どない。いつしか、私は……人形になっていた。『人形を操る人形』にな」

「……」

 語りかけてくるピエロ。
 素直に情報を与えるということは、ナギたちを生かすつもりがないという事だ。

「練習用の人形『あるるかん』を操り、何十年もの長きに渡り、私はただただ人形繰りのみに明け暮れたのだ。
長い歴史は、いつしか私から人間らしい感情を奪い去った。笑うことも泣くことも出来なくなった私は、今やただの人形だ」

 ナギは彼女の言葉に、自分自身の人生を重ね合わせる。
 その半生を、引き篭もりという形で過ごしたことは、自分と同じだ。
 けれど、理解できない。
 人形を操っていた人間が、感情を失い、人形になりきってしまうなど。一体、どんな童話だというのだ。

「だが、人形になった私に、正二おじい様が教えてくださった。
『日本に行き男の子を守れ、その子を守りきれば、お前は人形じゃなくなる』
おじい様はそう教えて下さった」

 語りかけてくる女の下で、承太郎がかすかに動く。
 両腕を失い、倒れ、立ち上がることすら出来ない彼に一体何が出来るというのだろうか。
 そんな事は誰にも分からないまま、女は話を続けていく。

「私が守るべきお坊ちゃまの名前は言えない。だが、この場に彼が来ていることは事実だ。
何があっても私は彼を守り、その命を救ってみせる。そのためなら、私はデモンにだってなれる」

618Classical名無しさん:07/05/26 17:15 ID:EvwBWsHE
  
619Classical名無しさん:07/05/26 17:16 ID:1N0fPGxk
承太郎・・・。・゚・(ノд`)・゚・。
620 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:16 ID:IZitlVI.
「……自己中心的な思考だな」
「なんだと?」
「だってそうだろう。お前は自分が感情を取り戻すために、その少年を利用しているだけだ」

 女の言葉を100%信じたわけではない。それどころか、女の言葉には決定的な間違いがある。
 だから、ナギは女を信じていない。

「仮に、私がその少年を利用しているだけだとしても、お前達には関係がない」

 女はナイフを片手に、投げる姿勢をとる。
 その側では、承太郎が僅かに動いている。呼吸を整え、力をためている。
 ならばナギは、承太郎のために出来ることをしよう。それは、女の注意を逸らす事。

「関係がないか……、確かに、ま、そうだろうな。この私にはお前が無感情だろうと何だろうと関係がない。
だがな、お前は一つ勘違いをしておるぞ」
「勘違いだと?」
「発達心理学というものを知っているか、この無礼者。人間は、幼い頃に様々な人々と触れ合うことで
感情を形成していく。生まれながらにして持っている感情など、どの人間も多くない」
「それが、どうしたと?」
「お前は、何十年もただただ『人形繰り』のみを繰り返したと言ったな。
その間に形成されなかった情動が、お前から笑いを奪い取ったに過ぎん」

 三千院ナギは、幼少の頃から英才教育を受けてきた天才少女である。
 13歳の身でありながら、株式投資だけで生きて行ける程の経済知識や、最先端の宇宙物理学さえ説明できる知識など、
様々な知識を持っている。
 今、彼女はその知識から一つを振り絞って女の注意を逸らす。
 肩の痛みをこらえ、自分に出来る事を懸命に実行する。

621 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:17 ID:IZitlVI.
「だから、それがどうしたと言うんだ?」
「分からん奴だな。お前が感情を失ったことは、単にお前の育った環境が原因だと言っておるのだ。
男の子を守るなど、そんな事は全く関係がない。
お前は王子様を守りきれば、人間になれるというお伽話を本気で信じているのか」
「だが、おじい様は確かにそうおっしゃった」
「それは単に、そいつが無知なだけだ。大体、証拠はあるのか証拠は?」
「証拠だと?」
「お前の身の回りに、男の子を守りきって感情を取り戻した人間がいるのか。そんな空想話、間違いないと言い切れるのか」
「……」

 女に、微かな動揺が見られる。彼女はどうやら、真剣に信じているらしい。
 そんな話を、真向から否定されれば、誰だって動揺するだろう。
 微かでも動揺する、何のことはない。この女は、感情が鈍いだけでただの人間ではないか。

「お前の姿形や、流れ出す血はどう見ても人間のそれだ。
私には全て、お前の感情形成が科学的に説明の付くものにしか思えん」

「……だが、たとえ真実がどうであったとしても、私はお前達を殺すしかない」

 女は、構えたナイフをナギに向けて投げようとする。その時だった……

「オラァァーー!」

 動かなかった承太郎が、否、彼のスタンドが動き出し、女性を蹴り飛ばす。
 そして、スタンドの肩を借り、承太郎はゆっくりと立ち上がった。

「何をしている馬鹿者、お前はまだ戦うつもりか!!」

 たとえ、無敵のスタンド使いでも承太郎の身は満身創痍。到底、女と戦えるとは思えない。

622 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:18 ID:IZitlVI.
「…き………ち………る…」

 敵はまだ近くにいるぜ、と承太郎は言う。その言葉には力がなく、スタンドで支えていても、立つのがやっとという状態だ。

「……ば、馬鹿者……」

 承太郎は、女の方向を向き睨む。その視線には、死に行く者の、か弱さだけが見えている。
 だが、承太郎は立ったまま動こうとしない。座ろうとも、寝ようとも、休もうともしない。

「JOJO、お前はそんなになっても、まだ戦うというのか、私を守るというのか」

 承太郎は答えない。動かず、瞬きすらせず女性のほうだけを見つめる。

「JOJO、もういいのだ。すぐにハヤテが助けに来てくれる。だから寝てくれ、傷に触るだろう。
今すぐ私が治療してやる」

 気休めだ。ハヤテが来る筈ないし、治療の腕など全く持っていない。
 だが、立ち尽くす承太郎を前に、ナギはそんな言葉しかかけられない。

「JOJO……? お前、まさか?」

 返事をしない肉体。瞬きすらしない肉体。ナギは承太郎の手を取って感じる。

「あぁ、そうか……」

623 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:19 ID:IZitlVI.
 かつて、承太郎だった肉体はもう、承太郎ではなかった。
 それを確認すると、三千院ナギはその場に倒れこむ。
 命に別状がないとはいえ、右肩を骨折し、弱った体で、女と心理戦を繰り広げたのだ。
 そんな彼女の精神も肉体も、既に限界を超えていたらしい。

 ナギは立ち往生した承太郎のすぐ後ろで、眠るように気絶した。

〜・〜・〜

624Classical名無しさん:07/05/26 17:19 ID:EvwBWsHE
               
625 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:20 ID:IZitlVI.
 エレオノールは考える。目の前の少女は何を言っているのだと。

「分からん奴だな。お前が感情を失ったことは、単にお前の育った環境が原因だと言っておるのだ。
男の子を守るなど、そんな事は全く関係がない。
お前は王子様を守りきれば、人間になれるというお伽話を本気で信じているのか」

 お伽話だと? こんな幼子に何が分かるというのだ。
 私はその話を信じ、何十年も生きてきたのだ。今さら、それが嘘だと言われて信じられるか。

「お前は、何十年もただただ『人形繰り』のみを繰り返したと言ったな。
その間に形成されなかった情動が、お前から笑いを奪い取ったに過ぎん」

 だから、お坊ちゃまを守ることが、何も関係ないと?
 確かに科学的に考えればそうなんだろう。だが、私の歩んできた人生は、そんなもので説明できるものではない。

「大体、証拠はあるのか証拠は?」

 証拠? 確かにないな。私の身の回りに、私ほど感情を失ったしろがねはいなかった。
 だから、証拠など一つも挙げられない。
 けれど、私が人間になれないという証拠はあるのか?
 お坊ちゃまを守りきれば、人間になれると言ったおじい様の言葉が偽りだという証拠はあるのか。
 私にとって見れば、その話こそ荒唐無稽だ。

626 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:22 ID:IZitlVI.
「お前の姿形や、流れ出す血はどう見ても人間のそれだ。
私には全て、お前の感情形成が科学的に説明の付くものにしか思えん」

 この私が、人間だと?
 何も知らないとは、幸せなことだ。人間な訳ないだろう。人間だったらどうして、こんな残酷な真似が出来るんだ。

「たとえ真実がどうであったとしても、私はお前達を殺すしかない」

 この少女の言うとおり、お坊ちゃまを守っても、私は感情を取り戻せないかもしれない。
 人間になるなど、所詮は夢の中の話でしかないかもしれない。
 だが、確かめる方法は一つだけある。それは、実際にお坊ちゃまを守り通すことだ。
 少女が正しいか、おじい様が正しいか、そんな事は後で確かめる。今は、何も考えずにただ『死ね!』

「オラァァーー!」

 消えたと思っていた人形が、突然現れて攻撃してくる。
 重い蹴り。たった一撃で、エレオノールは数メートル弾き飛ばされる。

「……っち、油断していたか」

 アバラが何本かいったか? 体中の神経が脳に異常を伝えてくる。
 痛みという名の信号を伝えてくる。このまま、治療をしなければ自分の体は大きく機能を低下すると、そう伝えてくる。

627 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:23 ID:IZitlVI.
 だが……

「痛みなど、とうの昔に忘れた」

エレオノールは人形。ほほえみさえ忘れた可哀想な人形。だから、痛みなど知らない。

「恐らく、最期の力を振り絞った一撃だろう。次はない」

 日本の人形遣いは確かに強かった。だが、最終的に勝ったのは自分だ。
 エレオノールは、人形遣いと少女に止めを刺すべく彼らに歩み寄る。しかし……

「最期まで立ちはだかると言うのか」

 人形遣いの男が、こちらを睨んでいる。仁王立ちのまま、一歩も動かず、エレオノールに凄んでいる。

「このままでは殺れないか……」

 体中の傷が、身体の機能低下を訴えている。
 敵の人形が動くと分かったなら、これ以上の戦闘は危険だ。
 この場は、見逃すしかない。エレオノールはそう思って、人形遣いの下を去るのだった。


628Classical名無しさん:07/05/26 17:23 ID:HMdKfnwg
しえん
629 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:24 ID:IZitlVI.
【2-A 工業内部 一日目 早朝】
【三千院ナギ@ハヤテのごとく】
[状態]右肩骨折、全身打撲、気絶中
[装備]無し
[道具]首輪探知機@漫画版バトルロワイアル、支給品一式、不明支給品0〜2(本人は確認済。核鉄の可能性は低い)
[思考・状況]
基本:殺し合いはしない。
1:承太郎の供養をする。
2:ハヤテ、マリア、ヒナギクと合流する。
3:ピエロの女を警戒している。
参戦時期:原作6巻終了後
※エレオノール(名前は知らない)を危険人物と認識しました。
※エレオノールに荷物を奪われました。その荷物の中身は確認しています。

【2-A 工業団地 一日目 早朝】
【エレオノール@からくりサーカス】
[状態]:全身に切り傷とアザあり。肋骨骨折。
[装備]:ピエロの衣装&メイク@からくりサーカス、ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス(残り12本)。手榴弾x2個。
[道具]:青汁DX@武装錬金、三千院ナギの支給品一式、不明支給品0〜1(ナギから奪った。本人は確認済。核鉄の可能性は低い)
[思考・状況]
基本:勝の安全を確保する
1:傷を回復させるため、少しだけ休む。(長時間休むつもりはない)
2:勝を優勝させるため皆殺し(殺し合いに乗っている人間を最優先)
3:強力な武器が欲しい・現在北上中
4:花山、斗貴子、カズキに関しては襲うのは保留
5:100%勝を傷つけないと確信が持てた人間に関してのみ、殺すことを保留する。

※空条承太郎とそのスタンドを危険人物と認識しました。

【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険 死亡確認】
630 ◆DO.TxVZRzg :07/05/26 17:26 ID:IZitlVI.
投下終了です。

遅れてご迷惑をおかけしました。
631Classical名無しさん:07/05/26 17:37 ID:HMdKfnwg
>>630
投下乙。承太郎が早くも…。もう少し活躍を見たかった。
手に汗握る熱いバトルでした。
632Classical名無しさん:07/05/26 17:39 ID:EvwBWsHE
GJ!
承太郎。・゚・(ノД`)・゚・。
かっこよすぎな死に様だろう! ナギの頭いいという設定を生かした囮もよかった。
あとからくりサーカスの人形を使って戦闘するから、承太郎を人形遣いと認識するのも上手い。
ええい! まどろっこしい!! GJだ!
633Classical名無しさん:07/05/26 17:41 ID:.tBXBUOM
JOJOおおおおおおおおおお!!
ナギの勇気、しろがねの無機質な残酷さと揺れる心理、承太郎の不屈の魂。
それぞれをきっちり描いたクォリティ高い作品でした。
GJ。
634Classical名無しさん:07/05/26 17:58 ID:GSBZtZiU
やっぱ承太郎は足手まといがいると負けるんだな。
康一然り徐倫然り……。
635Classical名無しさん:07/05/26 18:02 ID:bHVm8y0o
承太郎…
お前だけは、最後まで残ると思ってたのにな…
原作と同じ、ジョースター家らしい死に方しやがって……


GJ
楽しませてもらった
死者スレネタ考えなくては
636Classical名無しさん:07/05/26 18:36 ID:t197KqI.
投下乙
承太郎ぉぉぉぉ!(ノД`)
セラスしかり三影しかり死亡フラグ立った本郷しかり1日目から大波乱だなぁ
637Classical名無しさん:07/05/26 18:40 ID:S4JnDmoQ
ジョセフや吉良との絡みは無しか…ん〜
638Classical名無しさん:07/05/26 18:43 ID:S4JnDmoQ
>>630
GJっす
639Classical名無しさん:07/05/26 19:39 ID:1N0fPGxk
>>630
GJ!!
しかし吉良とDIOが承太郎が死んだのを知ったら狂喜乱舞するだろうなwww
640Classical名無しさん:07/05/26 19:42 ID:qhL0jEQ.
>>629
熱いバトルだった。
いい話だった。
だが、だがしかし……。承太郎がぁぁぁ。
あまりにも速いよ。まさかこの段階で死ぬとは思わんかった。

だがGJ!!
641Classical名無しさん:07/05/26 20:42 ID:KnM2boNQ
スタープラチナ・ザ・ワールドは連続使用は出来ないの? 時間制限は
テンプレであるみたいだったけど?
642Classical名無しさん:07/05/26 20:46 ID:bHVm8y0o
6部のMIH戦にて、承太郎自体が一呼吸おかなきゃ使えない
と言ってる
643Classical名無しさん:07/05/26 20:47 ID:bHVm8y0o
『承太郎自身が』だったよ
644 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/26 20:52 ID:S4JnDmoQ
聞くなら今しかない!

>>586-588
@スーパーの方も殆ど商品はがら空きだったが、
主催者側はハッキングされるなんて思っても無いのでPCは残されていた
A道中の民家で調達
B元々ノートPCは三村の所有物。武器としては扱われなかったので持込許可。
スーパーにはその他の部品を探すために立ち寄った
Cスーパーにはネットワーク接続されているデスクトップ型パソコンが設置されていたor二階にはネカフェがあった
D没。現実は非情である

Dを最終手段として思いついたのがざっとこれ何ですが
どれが一番無理ないですかね…
645Classical名無しさん:07/05/26 20:59 ID:EvwBWsHE
四番がいいかな。
ネカフェがあってそこからハッキングしているというのが妥当だと思う。
主催者側に残していても問題ないという根拠が欲しいけどね。
もしくはバトルロワイアルみたいに特殊な回線を使っているとか。

あと@とか機種依存文字はやめた方がいい。細かいけどね。
646Classical名無しさん:07/05/26 21:21 ID:jKZ0don.
4番がいいかな。事務所にデスクトップがあったって感じで。
最近のスーパーだと帳簿管理や系列店との連携に必須だろうし。
(専用機械を使っている場合が多いけど、普通のデスクワーク用にPCを置いてある場合も多い)
647Classical名無しさん:07/05/27 02:43 ID:oc5/K2ic
一呼吸どころか数分は経過していそうに読めるのですが、止める→
エレを滅多打ち→ナギ到着 って流れですから、BR制限で一度止めたら
10分後とかに変更ってセカイで宜しいでしょうか?
648Classical名無しさん:07/05/27 02:53 ID:VvIDlJB.
>>647
そこらへんはある程度は臨機応変でおk
649Classical名無しさん:07/05/27 03:07 ID:b9i6iE3M
この能力が承太郎だけならいいがDIOがいるからきっちりしたほうがいいと思う。
公平にするための制限で不公平になったら困るからな。
650Classical名無しさん:07/05/27 08:38 ID:OrCiUot6
>>647
いやDIOが三秒だし承太郎も三秒ってことにして、
『時を止めたけど、三秒じゃ承太郎の位置から駆け寄ってナギから手榴弾を取り外して遠くに投げるのは間に合わなかった』
っていう描写を追加してもらえばいいのではないかと思うのですが、どうでしょう?
651Classical名無しさん:07/05/27 09:00 ID:szV6pRA6
化け物連中は肘とか下半身とかポロポロ取れてるのにこれだから人間は。
って思っちゃうなwww
652Classical名無しさん:07/05/27 13:06 ID:oc5/K2ic
>>650 ナギを庇えたとなると、その瞬間に時を止めて遠くに投げればとなりそう
なので、完全に間に合わなかったけど、時を止めてナギを庇う事は出来たと変更する
のがベストではないでしょうか? そうするとジョリーンを庇って後手に回った
MIH戦のように連続止めが出来ないので倒されたと自然になる気がします
653Classical名無しさん:07/05/27 14:39 ID:UT0MG7vs
承太郎が生身で庇うよりもスタープラチナのスピードと精密動作で
周りの服をちぎって手榴弾を摘みだしたほうが早いだろ
654Classical名無しさん:07/05/27 14:40 ID:nUI7d6Zk
>>653のレスでエロスなことを考えた俺は破廉恥な男かもしれん……
655Classical名無しさん:07/05/27 15:04 ID:mtUoDshQ
>>653
言ってはいけない事を…
656 ◆DO.TxVZRzg :07/05/27 16:04 ID:nY0j/NVI
一晩経ってみたら、結構粗が目立ってきてますね……
修正考えてみます。あと、自分では気づきにくい点もあると思いますので、
どなたか、修正部分、疑問点などについてまとめていただけると幸いです。
657Classical名無しさん:07/05/27 16:34 ID:UT0MG7vs
・なぜスタープラチナ・ザ・ワールドを使わなかったのか?
・なぜスタープラチナを使わなかったのか?
・どうやって承太郎は背中に手榴弾の入ったナギを両腕で庇ったのか?
658 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:43 ID:9a59n0Xc
人いるかな?投下してもいいですか?
659Classical名無しさん:07/05/27 16:45 ID:nY0j/NVI
sien
「ったく、あれから暫く走り続けたってぇのに人っ子一人いやしねぇ」
そう吐き捨てたのは逆十字号に乗って西へ向かっていた愚地独歩。
だが、この暗闇の中で人を探しながら走るのは流石の彼でも骨が折れる。
見かけたのは小さいホテルが一軒だけ。
欠伸の一つでも出したところで

目の前に少女が飛び出してきた。

「……うお!」
油断していた隙の突然の出来事に、独歩はハンドルを切ってなんとか対処しようとする。
「……!」
一方の少女はヘッドライトが目晦ましとなり、対応が遅れる。
静かな夜空にキキキィというブレーキ音、直後にバイクが横転する鈍い音が響いた。
「痛ってぇ〜! 何だってんだ全く!」
土煙の中からほぼ無傷の独歩が立ち上がる。どうやらバイクも大事には至っていないようだ。
落ち着いて辺りを見渡すと、先ほどの少女が倒れているのが見えた。しかも……血まみれだ。
「だっ……大丈夫かい嬢ちゃん?!」
やっちまった、と独歩は思った。交通事故は油断した頃にやってくるとはまさにコレだ。
(こんな様じゃあ夏恵に顔向けできやしねぇ)
自分の帰りを待つ妻が脳裏によぎり、情けなくなる。だが、今は少女の安否を確かめなければ。
「おい! 生きてるかい? 返事しろい!」
少女の体を抱き起こす。どうやらまだ息はあるらしい。
「うぅ……ここは?」
「ふぅ……大丈夫みたいだな。思ったより元気そうで良かったぜ。……するってぇと、この血はなんだ?」
少女が意識を取り戻したことに安堵したが、同時に新たな疑問が浮かび上がる。
「これは……あの……おじさん、助けて! 私、追われてるんです!」
少女、シェリスが独歩に抱きついてそう叫んだ。
661 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:48 ID:9a59n0Xc


★  ★  ★


「おい嬢ちゃん。着いたぞ」
背中のシェリスに呼びかける。

シェリスによると彼女は汚水処理場で男女二人の殺人鬼に追われていたらしい。
最初に出会った人間も男の方に切り刻まれてしまい、体の血液は彼を抱えて逃げたとき付着したそうだ。
そして名も知らぬ仲間が息絶えたのを確認すると、彼を放り出して逃げてきた。
そこにバイクの音がして、助けを乞おうと飛び出してきたって事らしい。
『ひとまず、シャワーが浴びたいなっ!』
と、恐ろしいエピソードとは打って変わって元気になった少女の願いで、さっき見かけたホテルに戻ってきた独歩であった。

「へぇー。なかなかおっきいホテルだねぇー。すっごぉい!」
血だらけではしゃぎ回るシェリスを尻目に、独歩がホテルのロビーに足を踏み入れる。
「カウンターには誰もいないな。……まぁ当然か」
ロビーは入るものを歓迎するように、だだっ広い造りになっていて。大量のソファーやレストラン、カフェなどが設置されていた。
外見からは想像できないほど豪華な造りだ。とてもじゃないが殺し合いの場にはそぐわない。
「ねぇねぇ! どうせならスイートにしようよっ!」
彼女の住むロストグラウンド都市部にはこれ以上のホテルなど山ほどあるのだが、
さっきまでいた汚水処理場とのギャップだろうか、子供のようにはしゃぎ回る。
独歩が案内板を除くとスイートは五階と六階にあるらしい。
カウンターで適当な部屋の鍵を物色するとエレベーターを呼ぶボタンを押す。
「おい嬢ちゃん、おいて行くぞ」
エレベーターの到着を知らせる間抜けな電子音が響き渡ると、独歩は「5」と刻まれたボタンを押してシェリスに呼びかけた。
「はぁーい」
元気よく返事をしてエレベーターに乗り込む。その手にはそこら辺で物色してきたらしいホテルの従業員の服があった。
662 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:50 ID:9a59n0Xc

スキンヘッドの初老の男性と一緒にホテルに入っていくスタイルの良い少女。
誰が見たって「そういう事」である。
もっとも状況が状況だし、目撃者など誰もいない訳だが。

エレベーター内に再び間抜けな音が響き、目的地への到着を知らせる。
「絶対覗かないでよっ!」
シェリスが目を細くして言い放つ。
「見やぁしねぇよ。だいたいここはオートロックだ、そもそも入れねぇよ」
「……入れたら見るつもりなの?」
「……シャワーが終わったらロビーに集合だからな」
独歩がシェリスに鍵を渡し、自分も隣の部屋へ入っていく。
彼女をバイクに乗せる際に背中に血がこびり付いてしまったからだ。
長い廊下に再び静寂が訪れた。


★  ★  ★


清潔感漂う脱衣所に降り立つ一つの影、その表情は曇っていた。
服を脱ぎながら思考するのは、さっき見た死体の事。

あんな残酷な事をする人間がこの会場にいる。

そこまで考えて、やめた。折角この血を洗い流せるのだ、嫌なことを考えるのは後回しとしよう。
血に染まった服の下から現れたのは戦いの中で多くの傷を負った身体。
しかしその身体にコンプレックスなど、ない。
そんな自分だからこそ好きになってくれる人がいる。戦いの中でしか出会えない人がいる。
だからこそ同世代の人間とは違う。この身体も好きになれた。
下着を脱ぐと肉好きの良い引き締まった尻が揺れる。
西洋の絵にあるような完璧な肉体は、無数の傷すらも魅力として見るものを虜にするだろう。
663 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:50 ID:9a59n0Xc
裸の肢体を空の浴槽へと移して、シャワーの栓をひねる。
全身を生暖かい液体が濡らし、狭い浴槽に湯煙が立ち込める。
その湯煙の中に愛しい人の幻想を見た。
手を伸ばそうとするが、その姿は音もなく一瞬で消え去ってしまう。
「……夏恵」
囁く男の髪のない頭を、降り注ぐ湯が濡らし続けていた。



「アッー! いいお湯だったなァー! また浴びてぇなぁ」
独歩が風呂場から出ると、ロビーで見つけたスーツに着替える。
その年齢の割に大きな体に合う服を見つけるのは苦労した、やっと見つけたこのスーツでさえ多少小さいくらいだ。
しかし我が侭は言ってられない。
「戦うのにはこれ位のサイズがちょうどいいんだぃ」
自分に言い聞かせるように呟いて独歩は廊下を歩き出した。


★  ★  ★


一方その隣の部屋の脱衣所に降り立つ影、シェリスの表情は明るいものであった。
なんとか強い人間にも出会えたし、この血も洗い流せるとあれば当然のことであろう。
664Classical名無しさん:07/05/27 16:51 ID:7inoj3OM
  
665 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:51 ID:9a59n0Xc
上機嫌で血に汚れた上着を脱ぎ去るとその下から豊かな


(  中  略  )


風呂場から出たシェリスはホテルの従業員の制服に着替え、急いでエレベーターに乗り込んだ。

一階には結構前から待っていたらしい独歩が、ソファに座り、机に足を乗せ、思いっきりくつろいでいた。
「おう。遅かったじゃねぇか」
こちらに気づいた独歩が声をかける。
「髪を乾かすのに時間がかかったの! あなたが羨ましいわ!」
ムッとした表情のシェリスが反論する。
当の独歩はそりゃどうも、と言って静かに笑った。

「で、嬢ちゃんはこれからどうするよ?」
さっきまで笑っていた独歩が真剣な顔で尋ねる。
「劉鳳に会いたい……」
シェリスは自分と劉鳳の関係やカズマ、そして死んだはずのジグマールの事を簡潔に伝える。
「死人が生き返る、ねぇ……まぁ、深く考えても仕方ないナァ!」
そう告げると独歩は勢いよく立ち上がる。
「さぁ! どこへでも連れて行ってやるぜ?」
すでに愛車となった逆十字号を指差し、独歩は笑った。
666Classical名無しさん:07/05/27 16:51 ID:7inoj3OM
ウホッ、いい支援
667Classical名無しさん:07/05/27 16:52 ID:nY0j/NVI
668Classical名無しさん:07/05/27 16:52 ID:QH/xk/rg
アッー!
669 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:52 ID:9a59n0Xc


シェリスは安堵していた。
この男なら安心だ、自分を守ってくれるはずだ。
しかし彼女は同時に懸念していた。
カズマやジグマールのようなアルター使いに対して、また未知の力を持つ敵に対して。
(そんなやつらと戦うには、『知識』が必要になる……)
以前自分が戦ったT・Tという男が言っていた『知識』そして彼に操られているときに自身が使った技。
自らの能力を知識を『応用』し、敵の力を『吸収』する技。
(アプライド=サック=アップ……!)
この体は、頭は確かに覚えている。あの技を、そして彼と共に刻んだ、進化の言葉を。



【D-8 ホテル一階ロビー 一日目 早朝】
【愚地独歩@グラップラー刃牙】
[状態]:健康、ホカホカ
[装備]:逆十字号@覚悟のススメ、キツめのスーツ
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム(1〜2、本人確認済み)
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない、乗った相手には容赦しない
1:ジャギ・アミバ・ラオウ・勇次郎・カズマ・ジグマール・平次(名前は知らない)と接触、戦闘
2:乗っていない人間にケンシロウ・上記の人間・タバサ(名前は知らない、女なので戦わない)の情報を伝える。
3:シェリスとともに劉鳳を探す。
4:ま た シ ャ ワ ー を 浴 び た い
[備考]
※逆十字号に乗っている場合、移動速度は徒歩より速いです
[参戦時期]
地下トーナメント後、死刑囚前。
670 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:52 ID:9a59n0Xc


【シェリス・アジャーニ@スクライド】
[状態]:健康、ホカホカ
[装備]:光の剣(ただのナイフ)@バトルロワイアル、ホテルの従業員の服
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本:劉鳳に会うまで死にたくない
1:独歩とともに劉鳳を探す
2:劉鳳に会うまで、他の参加者(今は独歩)に匿ってもらう
3:思考2で匿ってもらった参加者が自分に害意を持っていると判断した場合は、殺される前に隙を突いて殺す
4:平次、タバサ(両方とも名前は知らない)は殺人鬼という情報を流す。
[参戦時期]
劉鳳と同時期
[備考]
※タバサのマント@ゼロの使い魔 はホテルの脱衣所に放置、内側は血だらけです。
※アプライド=サック=アップについて
触れた相手のアルターを吸収する能力。シェリス単独で使用可能とします。
アルター以外の特殊能力(スタンド、魔法など)にも吸収の効果は及びますが、能力などの制限は不明とします。
671 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 16:54 ID:9a59n0Xc
以上投下終了です。支援ありがとうございました。
672Classical名無しさん:07/05/27 17:05 ID:7inoj3OM
>>671
投下乙!
最初のシャワーシーンは予想外w
その外道な精神、あえてシェリスのシャワーシーンを略した心意気、称えるに値する!
腹が痛いw

細かいけど逆十字号はバイクでなく車の車体にバッタみたいな脚がついている変な車。
外見の描写の修正だけ要請。

……できるなら独歩のシャワーシーンの描写のつけたしを……ゲフンゲフン
673 ◆d4asqdtPw2 :07/05/27 17:15 ID:9a59n0Xc
>>672
これは重大なミスを…後ほど修正したのを投下します。
指摘ありがとうございます。
674Classical名無しさん:07/05/27 18:39 ID:1.ePm9DA
>>671
なんというミスリード
一目見ただけで素敵な尻を脳内に再生してしまった
これは間違いなく自己嫌悪

とまあシャワーシーンの衝撃はこれくらいにして、GJ!
シェリスはこれからもいろいろやらかしてくれそうで楽しみ。
そして本人の知らぬ間に地味に追い詰められつつある平次&タバサ……
675Classical名無しさん:07/05/28 01:31 ID:FW0eZgBU
投下乙!
シャワー吹いたww
そういや漫画でメアリー・ジェーンに負けた時、シェリスがエターナル・デボーテで劉鳳の中に入って動かしてたがあれはこのロワでもできるのかね?できたら最凶ステルス爆誕の予感
まあ、できなくても相当強いけどねー
676 ◆DO.TxVZRzg :07/05/28 01:58 ID:gZOXVBpo
したらばに修正版を投下しました。よろしくお願いします。

ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/comic/4287/1177172548/154-178
677Classical名無しさん:07/05/28 04:09 ID:QAfoU8fw
ナイフ持ってナギ押さえた上で隠れて手榴弾のピン抜くの難しくないような。
安全装置のバネ押さえてピン抜かなきゃ着火しないはず。
あと、今更だけど戦闘中に他人の支給品チェックはちょっとキツくないか?
人質があるとはいえ、承太郎が動くまでそんな間が有るようにも見えないし。
678Classical名無しさん:07/05/28 04:40 ID:VPxz2A/s
修正乙!

>>677
しろがねはとんでもなく器用だから、ナイフ持ってナギ押さえた上で
隠れて手榴弾のピン抜くくらいはしてくれそうな気がする。
でも人質の方は……時止めのできる承太郎には十分過ぎる隙になるな。
679 ◆d4asqdtPw2 :07/05/28 07:43 ID:G4nT5DBs
指摘していただいた点を修正したものをしたらばに投下しました。
680Classical名無しさん:07/05/28 07:57 ID:mYRoMAvA
>>676
まずは乙。
とりあえず指摘は前のお二人と同様ですが、破棄だけはして欲しくないので
修正アイデアの一つとして参考にして下さい。

1 3mではなく5m以上の高い場所に登る。承太郎には動くなと釘を刺す。
2 ナギにナイフを当てつつ、口で手榴弾のピンを抜く(承太郎にもそれは見えている)
3 そのまま背中に入れて、ナギを承太郎から離れた方向に頭から放り投げる。
4 ナギを先に助けなければ床に激突して、打ち所が悪ければ大怪我。よって承太郎はナギを優先。
5 ナギと承太郎の距離を10mとすれば、三秒止めても結構ギリギリなはず。
6 爆発を回避するしない、どちらにしろエレオノールが逃げる時間は稼げる。
681680:07/05/28 08:11 ID:mYRoMAvA
あ、駄目だ。
エレオノールは時止めの正体を知らないんだから、承太郎が届くか届かないかのところに投げないと意味はない。
でも承太郎はナギを優先するだろうから、

三秒止めてナギを受け止める>やれやれだぜ、さてもう一度止めて手榴弾を除去だ>何ィ!止まらない!?

てな感じの流れにすれば……承太郎の参戦時期からして連続では止められないことに気付いてない、
というのは上手いと思った。
682Classical名無しさん:07/05/28 08:39 ID:eDms.kyE
動くな、って釘を刺すのは既にSS内で描写がある。
ジョウタロウが動かなかったのは人質がいるからで解放された直後に動いてるんだな。
だから、ジョウタロウが動くまで時間が……ってのは少しズレてると思った。
ただ、人質がいるって事でジョウタロウが止まるか、ナギ救出とエレ滅多のどちらを優先するかに疑問が残る。
683Classical名無しさん:07/05/28 09:55 ID:GWj/93R.
ジョースターの血統だぜ
684Classical名無しさん:07/05/28 09:55 ID:z9WAbH6A
そもそも、修正前のSSはなんで破棄になったんだ?

>>657
>・なぜスタープラチナ・ザ・ワールドを使わなかったのか?
>・なぜスタープラチナを使わなかったのか?
>・どうやって承太郎は背中に手榴弾の入ったナギを両腕で庇ったのか?
の指摘前半二つはSSの読み違いだし……
685Classical名無しさん:07/05/28 09:57 ID:/TLERvHg
>>676
乙。
ただスタープラチナなら、ナギの服を引き裂く→手榴弾を取り出す→どこかに投擲するという一連の流れがそれこそ一瞬で出来ちゃうわけで……
承太郎ならむしろ二度目の時止めよりもそっちを先に実行しそうだし。
他の指摘点はすでに他の人が出しているので割愛。

駄目だ、俺の発想力ではこの流れで承太郎死亡まで持っていくアイデアが浮かばない……
686Classical名無しさん:07/05/28 10:12 ID:mYRoMAvA
うーん……
正直俺も>>685の流れから、爆風の余波からナギをかばって負傷ってぐらいが一番妥当な気がしてきた。
DIOがダメージくらって時止め不可になってるし、承太郎からザ・ワールドの能力を奪うのはでかいと
思うんだ。
687Classical名無しさん:07/05/28 10:32 ID:z9WAbH6A
いや、だから何で修正前のじゃだめ何?
688Classical名無しさん:07/05/28 10:44 ID:pT2ub8HE
承太郎は時止め+精密動作があるからなあ。
背中に手榴弾があるなら取り出して投げるくらいのことはできる。
689Classical名無しさん:07/05/28 12:39 ID:BNPHrr.E
原作4部で
康一をかばってシアーハートアタック直撃。
→その後、戻ってきた吉良を時止めで先手を取り、そのままオラオララッシュ。
(重傷で無理したため、その後倒れたが)
ということをかましたりもした。
690Classical名無しさん:07/05/28 13:16 ID:xghSuCiU
第四部でみせたそのタフさを「制限」された
ってのは駄目かな?
691Classical名無しさん:07/05/28 13:27 ID:z9WAbH6A
今気づいた。
このSSって書き手の愛情が恐ろしくエレよりなんだ。
戦闘の勝敗以前に、心理描写の密度がまるで違う。
692Classical名無しさん:07/05/28 13:29 ID:GWj/93R.
それは毒吐きで言うべきかもしれん
693Classical名無しさん:07/05/28 13:57 ID:x.U.IqBQ
>>687
修正前のSSだとワールド使ってるか分からん程の描写だからな。

走馬灯の描写を注意深く読まないと全く分からん。
それに加えて、一度目、二度目ともに止まった時の中で承太郎が何やってたのかが割愛されてる。
これは修正やむなし
694Classical名無しさん:07/05/28 14:00 ID:BNPHrr.E
>>690
承太郎の身体能力は、一応普通の人間の範疇で収まっているから、
それを制限というのはどうかなと思ったり。
695Classical名無しさん:07/05/28 14:03 ID:pT2ub8HE
>>690
それだったらしろがねであるエレのほうが制限されてしかるべきじゃないか?
696Classical名無しさん:07/05/28 14:09 ID:5Dz2STZk
というより、「このSSを通すために承太郎に制限を掛ける」というのは本末転倒だと思うんだ
697Classical名無しさん:07/05/28 14:18 ID:z9WAbH6A
つか、ぶっちゃけ破棄以外にないだろ。
698Classical名無しさん:07/05/28 14:33 ID:5Dz2STZk
>>697
うーん……破棄はさすがに極論すぎる気がするなあ。
ただこれまでの議論を踏まえると、たとえ時止めが使えなくても承太郎が致命傷を負う流れには成り得ないし……
承太郎が生存する方向で修正することで手を打つ、というわけにはいかないだろうか?
699Classical名無しさん:07/05/28 14:49 ID:VPxz2A/s
要修正ではあるけど破棄はやり過ぎだと思う
決して悪いSSではないし。

しかし時止めに限らず時間操作能力は本当に厄介なんだなぁ
さすがラスボスの能力だ。
700Classical名無しさん:07/05/28 16:05 ID:oU0x4kJk
間を取って右半身火傷とかで済ますのはどうだ?
701Classical名無しさん:07/05/28 16:39 ID:QJG5klpM
DIOは九秒時間を止めれる時期にきて、三秒に制限されているよな。
承太郎は制限なし三秒止めれるままでいいの?
702Classical名無しさん:07/05/28 16:41 ID:GWj/93R.
6部によると、18歳で承太郎は5秒止めれた
703Classical名無しさん:07/05/28 18:59 ID:8IsbV9as
ナギを先に捨てるなら、爆弾を投げるよなぁってどうしても思えてしまいます
それにエレの回復力に制限がないも同然(原作並)にある気がします、キレタ
承太郎のオラオララッシュはDIOでさえ破壊するのですから制限があったとしても
エレ相手なら充分に効果はあると思う、ただの手榴弾では吉良の消滅爆弾並みの
威力も出ないと思います、序盤での承太郎の死はあってもいいと思いますが、この
展開では、どうしても承太郎が死んでくれません、そして最後に自分の為のエレと
理不尽な悪に立ち向かおうとする黄金の心がのほうが使命感においても、劣るとは
思えないです、以上、長々と失礼しました
704Classical名無しさん:07/05/28 19:34 ID:Pj3Q6CAI
>>703
携帯からか? とりあえず日本語でおk

オラオララッシュを食らってほとんどダメージがないように見えるのには同意
というか最初にナイフ突きつけられたときに何で時止めるだけでオラオラしなかったんだろ
705Classical名無しさん:07/05/28 20:12 ID:gZOXVBpo
>>658
投下お疲れ様です。
期待させておいて……いや、ある意味期待通りか……
でも、独歩ってもう50過ぎの親父だよねぇ……orz
706 ◆DO.TxVZRzg :07/05/28 20:16 ID:gZOXVBpo
皆様、SSに関する議論お疲れ様です。また、問題になるSSを投下してしまい、大変申し訳ありませんでした。
当該SSに関しては、まず、一旦破棄させてください。


修正案として、個人的に考えていたことは
・ ナギが承太郎の元を離れる。
・ エレとナギがぶつかる。
・ エレvsナギ口による戦闘開始
・ 切れたエレがナギを殺そうとするところで承太郎登場
という流れにでもしようかと思いましたが、変更箇所が多くなりすぎて修正ではききそうもありません。

また、既にいくつか挙げて頂いている修正案ですと、今回一番書きたかったネタに中々もっていきづらく、
どうしても採用することが難しいという問題もあります。


どちらにしても、時間がかかりそうなので、流れを止めないためにも破棄させてください。


以上です。
707Classical名無しさん:07/05/28 20:30 ID:QJG5klpM
破棄ですか。残念です。
個人的には最初の段階でも通していいと思っていたのですが。
承太郎があんなにかっこいい死に様する機会はこれから少ないと思います。
本当に残念でありません。

しつこくて申し訳ありませんが、どうにか破棄を撤回できないでしょうか?
わがままなのは自覚しています。
どうにか、ご一考を。
708Classical名無しさん:07/05/28 20:37 ID:gZOXVBpo
>>707
一度破棄をしても、もう一度予約を取り直すことは出来るはずです。
ですので、現状、流れを止めないことを優先した場合、これが一番の方法だと思っています。



追伸
wikiの方は私が責任を持って、元に戻しておきます。
upして下さった方、ありがとうございました。
709Classical名無しさん:07/05/28 20:48 ID:8IsbV9as
>>707 でも、この展開はブラボーがわざわざシルバースキンを解いてから
爆弾に特攻して死ぬような展開だから仕方無い、シルバースキンを他人に
装着させて死ぬような展開がロワ的な理想だと思います
710Classical名無しさん:07/05/28 20:48 ID:3Hm1ZOo.
>>706
対応乙。
修正部が膨大になってしまっている以上、破棄も止むをえないか。
確かにいろいろと無理がある描写も散見されたし、このまま通すという訳にはいかないだろうけど。

ただ、あなたのSS自体は俺はすごく好き。
具体的にいうと、各参加者の特性を引き出した描写とか。
めげずにまた投下してくれると嬉しい。というか俺が喜ぶ。
711Classical名無しさん:07/05/28 20:52 ID:c7iuQGJ6
>>706
本当に残念です。
俺は修正すらなく通ってしまっても何の問題もないクオリティだと思っております。
気をおとさずに頑張って頂けるなら望外の喜びです。
712Classical名無しさん:07/05/28 20:59 ID:c7iuQGJ6
>>709
毒吐き使えよ。
本スレでくだらん貴様の好みを垂れ流すな。
713Classical名無しさん:07/05/28 21:37 ID:8IsbV9as
>>706 709 好みで皆を無視して人格変えてまで粘着してるのはお前wwwww
714Classical名無しさん:07/05/28 22:48 ID:XcB/h5MQ
>>706
対応乙



>>679
ひっそりと、修正乙。
修正前も良かったが、修正後は特に問題ないと思うよ。
715Classical名無しさん:07/05/29 00:52 ID:E8xoWfdY
>>679
今更だけど修正乙。

状態表を見て思ったが、やはりまたシャワーシーンを入れるべきだよな。
……独歩の
716 ◆uiAEn7XS/. :07/05/29 01:32 ID:540w8wnw
神楽、キュルケ投下します。
717Classical名無しさん:07/05/29 01:32 ID:j/0u0ofc
支援
718 ◆uiAEn7XS/. :07/05/29 01:33 ID:540w8wnw

「――動かないで」

いきなり背後から女の声。
その張り詰めた口調から、少なくとも冗談などの類ではないことは神楽にも感じ取れた。
「だ……誰アルか!」
「それはこっちの台詞。ゆっくりと振り向いて、顔を見せなさい。妙な真似をすれば――分かるわね?」
声から察するに、女との距離は一足飛びで奇襲を仕掛けるにはやや遠い。
おそらくあちらは飛び道具を持っているのだろう。
ここは言うことを聞いておいて、隙を窺うべきか。
神楽は女の言うとおりにゆっくりと振り返った。
「…………デッケー」
「……は?」
ムッチムッチである。
バインバインである。
ボンキュッボンである。
銀時が隠れて読んでるエロ本そのまんまの女が、何やら杖の様なものを構えて立っている。
「……やっぱりルイズじゃないわね。胸がペッタンコなとこまで一緒だけど」

かちん。

「な……自分がデカイからっていい気になるなアル!どうせそのうち垂れる一方で、将来は垂れ乳牛女って呼ばれるに決まってるネ!」
「……貧しい者のひがみなんて、いちいち聞いてられないわね」

ぷちん。

「貧しいって胸か、胸のことアルか!私は成長期だからまだまだこれからネ!」
「あらあら。あなたより年上でよく似た娘を知ってるけど、その子もぜ〜んぜん変わってなかったわよ?
 頼むから大人になっても、そんな言い訳だけはしないでね?見てるだけで可哀想になってくるから」
719Classical名無しさん:07/05/29 01:34 ID:E8xoWfdY
  
720Classical名無しさん:07/05/29 01:34 ID:E8xoWfdY
       
721 ◆uiAEn7XS/. :07/05/29 01:34 ID:540w8wnw

ぶちぶちぶちっ。

「ふざけんなァァァァ!!そんなにそのチチやケツが自慢アルか!!
 どうせお前みたいに無駄にエロ光線振りまいてるような女は、有象無象の男は引っ掛かっても、本命は他の女に持ってかれるタイプアル!!
 恋愛漫画から昼ドラまで古今東西、不変の法則ネ!」
「な――」
「おやおや図星アルか?まったくお前みたいな奴にそのチチは資源の無駄遣いアル。
 私が有効利用するから、とっととちぎって寄越すネ。
 まるでダメなオッパイお化け――――略してマダオ!!!!」
「……やっぱり、あなたルイズじゃないわね。いえ、それどころか数段タチが悪い。
 ちょっと貴族に対する口の聞き方ってものを教育して差し上げるわ」
言うが早いか、女がその眼前に杖を構えると、その空間にいきなり炎が出現した。
「ふん。お前が貴族なら私はかぶき町の女王ネ。こっちこそ教育してやるアル!」
先手必勝。
まずは斜めに跳び、細かくステップしつつ接近。
動きを止めることなく、相手に狙いを定めさせない。
「くっ――速い!?」
慌てて炎を発射しても、もう遅い。
回避行動をとるまでもなく、炎は神楽を捉えきれず後方へ通り過ぎていく。
見た目は少女でも神楽は全銀河にその名を轟かせた戦闘民族、夜兎族の生き残りである。
やや遠い程度の距離でも神楽にとって、そこはもう必殺の間合い。
桁違いの脚力で一気に懐へ飛び込む。

「あ――」
「もらった!」

そして木刀を一閃するだけで勝敗は決した。

     *

「……えーと、あった!支給品の紙!」
722Classical名無しさん:07/05/29 01:35 ID:j/0u0ofc
 
723Classical名無しさん:07/05/29 01:36 ID:FHSfBuW.
 
724Classical名無しさん:07/05/29 01:36 ID:E8xoWfdY
     
725Classical名無しさん:07/05/29 01:38 ID:xy04C4kc
結局マダオになるのかww
726Classical名無しさん:07/05/29 01:38 ID:nnfiL9ns
支援
727Classical名無しさん:07/05/29 01:38 ID:FHSfBuW.
支援wwwww
728 ◆uiAEn7XS/. :07/05/29 01:38 ID:540w8wnw
もはやピクリとも動かず横たわる女には目もくれない。
神楽はその女の所持品であるデイパックを漁っていた。
「紙になんか書いてる……何々、ジャッカル?……うお!」
紙をると、そこから出てきたのは巨大な漆黒の銃――化け物を殺すための切り札、ジャッカル。
「スゲー。黒くて、固くて、でっかいアル。っていうかこの女、私の支給品と比べて贔屓されすぎネ。
 あのジジイ、このチチに目が眩んだアルか。やっぱり男は皆、けだものアル」
そういいつつ、倒れて動かない女に視線を向ける。
「……あれ?」
後頭部に木刀を一撃入れて気絶させた。手加減したはずだった。
なのに――。
その女の頭から、髪の中から滲み出るようにして、いつのまにか決して少なくない血が流れ出ていた。
慌てて木刀の刀身を調べると、ほんの僅かに血のりがこびりついている。

神楽が力加減をしくじったのは、実はこの木刀のせいである。
正式名称は『木刀正宗』。
装備した者の感情を高ぶらせ、潜在能力を最大限まで引き出すという、木刀のくせにまんま妖刀なシロモノだ。
そんなわけで神楽は知らず知らずのうちに力加減を誤ってしまったのだが。
「そんな……わ、私はそんなつもりじゃ……」
そして思考はあらぬ方向へ逃避を始める。
「そ、そうだ!これゲームアル!前に銀ちゃん達と一緒にやったOWeeとかいうバーチャルコントローラーだか何だか…………だから……これは……」
女の体を慎重に抱き起こす。
後頭部にヌルリとした生暖かい感触。
「……これは……ゲーム……」

思い出す。
父と兄の凄惨な「殺し合い」。
無我夢中で泣きながら止めに入った。
二人とも血まみれですごく怖い顔をしていた。
――あの時と同じ臭いがした。
729Classical名無しさん:07/05/29 01:40 ID:E8xoWfdY
  
730Classical名無しさん:07/05/29 01:40 ID:j/0u0ofc
支援?結構支援も難しいな
731 ◆uiAEn7XS/. :07/05/29 01:40 ID:540w8wnw

「私……は……」

思い出す。
銀時や新八と万屋を営んでいた日々。
色々危ない目にもあったけど、皆で助け合って。
人を傷つける自分じゃなくて、人を助ける自分になれたと思った。
――あの時の自分に戻れなくなる気がした。




「……ふんぬううううううううううううううう!!!!」

二人分のデイパックを抱えながら、女の体を背負い上げる。
病院にいけば何とかなるかもしれない。
いや、たとえ何とかならなくとも――、
何もしないのは、見捨てるような真似だけは、絶対に嫌だった。
732Classical名無しさん:07/05/29 01:40 ID:CmP.E4bY
やっぱこうなるのか…
支援
733Classical名無しさん:07/05/29 01:41 ID:IsiSBqC2
支援
734Classical名無しさん:07/05/29 01:41 ID:FHSfBuW.
支援支援!
735Classical名無しさん:07/05/29 01:41 ID:nnfiL9ns
やっぱりこれか。
支援
736Classical名無しさん:07/05/29 01:42 ID:E8xoWfdY
   
737Classical名無しさん:07/05/29 01:43 ID:FHSfBuW.
期待支援
738Classical名無しさん:07/05/29 01:44 ID:j/0u0ofc
時よ戻れ
739Classical名無しさん:07/05/29 01:44 ID:6DbMVkl2
やっぱりこれかだのやっぱこうなるのかだのは言わない方がいいと思う支援
740Classical名無しさん:07/05/29 01:46 ID:FHSfBuW.
しえーん!
741Classical名無しさん:07/05/29 01:47 ID:j/0u0ofc
jkjkjk
742Classical名無しさん:07/05/29 01:48 ID:FHSfBuW.
早く続きをwktk支援
743Classical名無しさん:07/05/29 01:49 ID:nNtSnljU
ぬお、銀魂ワールドで唯一シリアスに生きていけるのか神楽!? ……支援
744Classical名無しさん:07/05/29 01:51 ID:FHSfBuW.
あれ……止まった?
745 ◆uiAEn7XS/. :07/05/29 01:51 ID:540w8wnw
【G-8 ボーリング場付近 一日目 黎明】

【キュルケ@ゼロの使い魔】
{状態}昏倒 気絶中 後頭部から流血
{装備}タバサの杖@ゼロの使い魔
{道具}支給品一式
{思考}
1:???
2:タバサ、サイト、ルイズと合流する
3:危害を加えて来ない限りは仕掛けない。
基本行動方針
学院に四人で帰る。

【備考】
キュルケの登場時期は原作10巻。
ガリア王ジョゼフからタバサを救出した直後辺りです。
怪我の具合は他の書き手さんに任せます。
746 ◆uiAEn7XS/. :07/05/29 01:52 ID:540w8wnw
【神楽@銀魂】
{状態}健康 かなり焦っています
{装備}木刀正宗@ハヤテのごとく 
   ジャッカル・13mm炸裂徹鋼弾予備弾倉(30×2)@HELLSING
{道具}支給品一式 拡声器@バトルロワイアル
{思考}
1:マダオ(キュルケ)を何とかするため、病院へ向かう。
2:銀ちゃん(銀時)と新八とヅラ(桂小太郎)を探す。
3:帰る方法を考える
4:殺し合いに乗る気は無い。
基本行動方針
殺し合いに乗っていない人は守る。乗っている人は倒す。

【備考】 原作18巻終了後から参戦。
投下終了です。
手間取ってしまいすいません。
748Classical名無しさん:07/05/29 01:55 ID:6DbMVkl2
これは所謂焦らしプレイだな!?そうだと言ってくれ
749Classical名無しさん:07/05/29 01:57 ID:FHSfBuW.
>>747
投下乙。新マダオ参戦wwww
病院に向かうならもう一人の釘宮が……w
ジャッカルも使えるかもしれんし、神楽かなり期待できますね。
750Classical名無しさん:07/05/29 01:57 ID:j/0u0ofc
GJ
助かるのか?



胸のことをペッタンコと言われれば、そりゃ怒るわなぁ
751Classical名無しさん:07/05/29 01:58 ID:E8xoWfdY
>>747
GJ!
タバサやベーなと思ったら神楽の頑張りに俺が泣いた。
正宗は木刀のくせにやばすぎw
てか、原作ではヒナギクに懐いていただけなのにw
752Classical名無しさん:07/05/29 01:59 ID:rtr2FMf2
>>747
GJ!
最後がなかなか投下されないから、まさかのイデ発動かと焦ったぜw

話自体もGJ。さすが神楽、シリアスもやれる子だ。
しかし……神楽よ、病院は遠いぜ? かなりの強行軍になりそうな予感
753Classical名無しさん:07/05/29 01:59 ID:6DbMVkl2
投下乙。
マダオwww
しかし病院へは間に合いそうにない臭いがぷんぷんするが、それでも、それでも神楽なら・・・
754Classical名無しさん:07/05/29 02:26 ID:KsPB5dIo
>>747
投下オッツ
病院がこれからどうなるか
気になるぜ
っていうかキュルケ助かるのかな? かな?
755 ◆hqLsjDR84w :07/05/29 02:40 ID:t1OHzLkU
したらばにも書きましたが、期限内での投下が厳しいのでアーカードの予約を取り消します。

申し訳ありません。
756Classical名無しさん:07/05/29 02:51 ID:FHSfBuW.
>>755
それは残念。また参加してください。
757Classical名無しさん:07/05/29 02:54 ID:xNvIY04U
>>747 
投下乙! 
ハヤテ見たことないが、木刀なんだよな?
すげぇなwww


>>755
把握しました
758Classical名無しさん:07/05/29 04:15 ID:8ZHEGT2I
>>746
色々と修正点を混ぜながらトウカしたその根性に敬意を!!
そして「マダオ」で吹いたw
投下GJ!!
759Classical名無しさん:07/05/29 04:53 ID:nnfiL9ns
>>747
投下乙!神楽とキュルケの行動がかなり自然に見えた。
今後の展開を膨らませる余地を残してGJ!!
760Classical名無しさん:07/05/29 21:42 ID:Osmo5t1Q
そういえば木刀正宗ってヒナギクが呼んだら瞬間移動してヒナギクのもとに
現れるといった設定があるみたいだけど、さすがにそれは制限されてるの?
761Classical名無しさん:07/05/29 21:44 ID:60iKPedM
>>760
あれは、単行本おまけの設定だったと思うんだが……
762Classical名無しさん:07/05/29 22:24 ID:0Chi9gFg
>>761
小説でその設定が使われてるぞ!
763Classical名無しさん:07/05/29 22:28 ID:d2dYHvI.
>>762
ここは漫画ロワなんだぜ、一応
764Classical名無しさん:07/05/30 00:16 ID:RSD5gbSY
ところでDIOと承太郎の次の予約がこないうちに、鷲巣も含めた時間操作能力の制限決めとかないか?

・時を止められるのはDIO三秒、承太郎二秒、鷲頭一秒。
ただし、鷲巣はHBの鉛筆をへし折るようにできて当然ッ!と思う事で伸びる可能性がある。

・時止めに限らないが、スタンドの特殊な力を使用する際、精神力の他に体力も『必ず』消費する。
よって弱っている時に無理をすると、無駄に体力を使って発動もせず下手をすれば死ぬ。

・連続で時を止める事はできない。チャージ時間は一分。

ついでにスタンドの制限もまとめに明記されてなかったので。
・スタンドは一般人にも見ることが可能。
・スタンドは一般人にも触ることが可能。物理攻撃も可。
・スタンドは発現、能力の使用に体力と精神力の両方を使用する。

とりあえず暫定的な案を考えてみた。
体力も消費するようにしたのは、せっかく瀕死まで追い詰めても火事場の精神力であっさり逆転されるのを防ぐため。
避難所にも貼るんで、ご意見あったらそっちに書き込んでください。
765 ◆qvvXwosbJA :07/05/30 00:19 ID:CuKJx3Qs
すみません、アカギ、鳴海を予約したものです。
諸般の事情で(というか具体的に言うとアカギのキャラ把握に手間取って)期限をオーバーしてしまったのですが、あと1日の猶予を頂けないでしょうか?
毎度毎度、遅筆でご迷惑をおかけしてすみませんorz
766Classical名無しさん:07/05/30 00:20 ID:O8eY15.M
細かいことを言うようだが、キングクリムゾンの能力は「時を消し飛ばす能力だ」

分かりにくく言うと
Aが全力疾走してる図が↓で

A――――――→A

ここでキンクリをすると
   ←一秒→
A―|―――|→A
||内の記憶は全く無く、気がついたらAは疾走しきった場所にいるということ。

だから銃弾を渡そうと思ってポケットに手を突っ込んでいたら既にもう渡していた。
しかも落とした弾丸の数が4発っていうこととかできる。

上手く使えば弾丸とかは簡単に避けられる。
767Classical名無しさん:07/05/30 00:45 ID:XpswGR8.
>>764
JOJOは分からんのだが、二、三秒ってのは凄いの?

>>765
いいと思います。頑張ってください。
768Classical名無しさん:07/05/30 00:48 ID:jYPtqTdU
>>764
時止めはそんな感じでいい。
キンクリの説明は>>766がしたし、制限も似たような感じでいいかと。
特に反対する理由はないです。

>>765
了解。楽しみに待ってます。
769Classical名無しさん:07/05/30 01:08 ID:kHoeeS6U
そーいや、主催者の裏に真の主催者が居るって言うパターンも他ではあるみたいだけど…

ここで裏主催者が出るとしたらやっぱ嘉門 米美とプッチ神父か?
770Classical名無しさん:07/05/30 01:09 ID:kF5k7gP2
>>769
前者は知らないけど、神父が大崇拝するDIO様をわざわざ危険な目に合わせるとは思えんのですが
771Classical名無しさん:07/05/30 01:11 ID:gfS1j7Vk
>>769
英霊っつー単語がOPで出てる。有名どころだとフェイトだけど、漫画ロワの登場作品から考えると……
772Classical名無しさん:07/05/30 01:12 ID:jYPtqTdU
覚悟のススメだな。葉隠四郎か
773Classical名無しさん:07/05/30 01:23 ID:3..ubvkQ
>>771
ライスピの大首領ことJUDOとか
能力的に全く問題なく、現在肉体を持たない状態
774Classical名無しさん:07/05/30 01:28 ID:gfS1j7Vk
>>773
んで滅びたディオが電撃で蘇ると、全裸で、ジョジョ立ちしながら
775Classical名無しさん:07/05/30 01:53 ID:3yJx68dE
>>769

真の主催者は、俺たち読み手&書き手の『集合無意識』さっ

……ってなベタなレスをあえて言いつつ。
(まあ、俺たち現実(?)世界の人間も、この『現実』という超巨大バトロワの参加者に
すぎないかもしれんがね)

>裏に真の主催者が居るって言うパターン
は乱用しない方がいいと思う。
最近のジャンロワでもそういうSSが投下されたが、却下されたし。
776Classical名無しさん:07/05/30 02:18 ID:SYfd.jOg
前々スレから転載。

42 名前:Classical名無しさん[sage] 投稿日:07/04/18(水) 01:09 ID:.4LYd8SI
投下完了。
とりあえず、第一号ということで。

主催者黒幕は、葉隠れ四郎。運営は徳川光圀。
四郎の目的は、戦いによって命を落とした超人達の魂を集めて
最強の強化外骨格を作ること。

にしても、ラウンジは字数制限が厳しいのう……。



とりあえず、OPの作者さんは葉隠四郎が真の黒幕であると明言してるな
777Classical名無しさん:07/05/30 02:22 ID:3yJx68dE
>>776

そうだった。スマソ。
778Classical名無しさん:07/05/30 07:59 ID:14nqhFaI
>>764
チャージ一分はいらなくね?
もともと連続使用出来ないし
時間短縮とエネルギー消費だけで充分だと思う
779764:07/05/30 14:06 ID:RSD5gbSY
>>778
十秒でも二十秒でもいいんだが、一呼吸っていうふうだと曖昧でなあ。
これが元でまた荒れるのも何なので明確に決めときたかったのだが、心配しすぎか?
とりあえず夜まで待って他に何もなければまとめに載せるつもり。
780Classical名無しさん:07/05/30 14:11 ID:srbGx8oI
そもそも、一呼吸だとDIOや承太郎が強すぎな気がする……
それでも何とかしてくれそうなマーダーも数人いることはいるんだが……

吉良は事なかれ主義だし、場所が遠いし
散も場所が遠いし
ラオウなんか論外って程に遠い。

一呼吸だと殺せそうなのが、同士討ちか、毒殺か、前回のように弱者をかばってか……
781Classical名無しさん:07/05/30 15:52 ID:CwOLLVmU
原作で明言されてる弱点はどのタイミング攻撃してくるかわからない狙撃には弱いってことだ。
ここに守る奴がいるとさらに不利になる。
大体まだ序盤だしそんなに急いで殺すことも無いだろ。
782Classical名無しさん:07/05/30 15:56 ID:jYPtqTdU
殺すためじゃなくて、制限を明確にした方が書き手に優しいんじゃないか?って話だと思うが。
その言い方だとまるで時止めキャラを殺すために議論しているみたいだな。
そんな意図はないと思うぞ。
783Classical名無しさん:07/05/30 17:48 ID:7jfkRzTs
体力を消費するのなら、乱発は避けれるしね。
あとは書き手側で空気読んで「強過ぎだろwww」ってのがないようにすればいいのでないかな。
784 ◆L9juq0uMuo :07/05/30 19:32 ID:nkJ04t5g
申し訳ありません、カズキ、ハヤテ、こなた、パピヨンですが明日まで延長させていただいても宜しいでしょうか?今日明日には投下できると思います。本当すいません
785764:07/05/30 21:01 ID:RSD5gbSY
>>784
頑張ってください。

じゃあ連続で時間操作はできない。一呼吸おく必要がある。<十秒でいい?
いや、書き手としての俺個人は「これ通るのかなー、NGくらわねーかなー」とか考えながら書くの凄い苦痛なんで。
はっきりと決めてくれればやりようはあるんだけど。
786 ◆1qmjaShGfE :07/05/30 21:06 ID:gfS1j7Vk
議論の途中で恐縮ですが、才賀勝投下します
787才賀勝 ◆1qmjaShGfE :07/05/30 21:07 ID:gfS1j7Vk
才賀勝はまず確認すべき事を確認しようとした。
あの老人が言っていた言葉通りなのか否か。
地図の端に向かって大きな道路沿いにオリンピアを飛ばす勝。
境界線近くまで辿りつくと、オリンピアを降りて自分の足で歩き始める。
道路はそのまま何処までも続いていて、そこに境界があるとはとても思えなかった。
勝が隣に不動産屋が見える所まで歩くと、首輪から警告音が響いた。
『禁止エリアに抵触しています。あと3分以内にここを脱出しなければ爆発します』
すぐに道路を戻ると、その警告音は消えた。
わかっていてやったのだが、冷や汗が止まらない。
現に目の前で人間の首が吹き飛ばされたのを見ているのだから。
一つ深呼吸をして落ち着きを取り戻すと、すぐに境界線から離れて今度は道路沿いに繁華街方面へとオリンピアを飛ばす。
『境界を越えて活動出来る時間は3分だけ。予想通り最初に警告はあったね』
こんな手の込んだ真似までして人間を集めた理由はわからないが、境界を越えたら即死では知らずに越えてしまった人間も吹き飛ばす事になってしまう。
誰にでもわかる形での境界線が無い以上、こういう仕掛けではないのかと予想していたのだが、それでも危険には違いなかった。
後は首輪にどれだけの衝撃を与えたら爆発するかだが、こればっかりは確認のしようがない。
念の為に首周りに布を捲きつけておく。ちょっとやそっとでは爆発はしないだろうが、そのちょっとやそっとでない衝撃を何かの拍子に受けたとしても少しはこれで緩和してくれるだろう。
気休め程度とは思うが、思いついた事はやっておこうと思ったのだ。
警告音の音量も把握した、この音量なら何かを巻きつけた程度で聞こえなくなる事も無いだろう。
『後は、僕の分解が通用するかどうか……』
今までに判明している機能程度の首輪なら充分分解可能だが、あのフェイスレスを抑えるつもりでつけた首輪なら、他にも何かありそうである。
いずれにしても、研究解析用に幾つかの首輪が必要になるだろう。
しかし、この確認はまだ後にする。
ここが何処なのかがはっきりしていないからだ。
オリンピアだけでは、あの場所に集まった人数を連れて逃げる事は出来ない。
それにもし、勝の動きをあの老人が何かの手段で察する事が出来たなら?
下手な事をしては他の人間も危険に晒す事になってしまう。
788才賀勝 ◆1qmjaShGfE :07/05/30 21:08 ID:gfS1j7Vk
そこまで考えて勝は大きく首を振り、思考を整える。
『ダメだ。わからない事がまだまだ多すぎてどう考えればいいんだか……』
一度オリンピアを地上に降ろし、地図を確認する。
一気にT字路まで来たがここまで誰とも遭遇はしなかった。
勝は最初にみんなが一同に介した時、その場に居た全員の顔を記憶していた。
生まれた時から見た全ての出来事を記憶している勝にとって、それは造作も無い事であったのだ。
一騎当千の兵とあの老人が言っていた通り、みんな一癖もふた癖もありそうな顔つきだったのを覚えている。
だが、その中にも普通の人としか思えない人達が居た。
あの時、首輪を爆破されたのもそんな人の一人だった。
勝の表情が険しくなる。
許せない、だが、許さない為には考える事が必要なのだ。
今の勝にあるものは、オリンピア、ギィとの特訓で得た戦闘技術、フェイスレスのダウンロード未遂の時得た『分解』と彼の知識。
そのありったけを用いてこの企みを阻止しなければならないのだ。
「そういえば支給品がもう一つあったっけ」
最初にオリンピアが出てきたのでついそのままにしてしまったが、それももしかしたら有効な何かかもしれない。
勝はデイバックを開いてもう一つの支給品を確認した。

『携帯電話』

ちょっとだけ微妙な顔になる勝だったが、何かの役に立つかもと二つ折りになっている携帯を開く。
ごく普通の携帯電話だ。一応自分の覚えている電話番号にかけてみるがつながらない。
何かの手がかりがあるかと幾つかある機能を見てみると、電話帳機能に一件だけ登録があった。
そこには『アミバ』と書かれており、すぐに勝はその番号にかけてみた。
「……おかけになった電話番号は現在電波の届かない場所にあるか電源が入っておりません……」
勝の携帯の方は電波が充分に入っている。ならば問題は向こう側のようだ。
勝は携帯をポケットに入れると、オリンピアの背に乗る。
とりあえずもう少し目立って行動する事にした。
こちらから見つけるだけではなく、相手側からも見つけられるように。
真南に向かってオリンピアを飛行させる勝。
殺し合いに乗っているのであれば、これを倒して他の人達の危険を減らす。
789才賀勝 ◆1qmjaShGfE :07/05/30 21:08 ID:gfS1j7Vk
乗っていないのであれば、協力して脱出方法を考える。
勝はこれ以上の犠牲を許す気は無かった。


【C-2 空/1日目/早朝】
【才賀勝@からくりサーカス】
[状態]:健康。
[装備]:オリンピア
[道具]:支給品一式、携帯電話(電話帳機能にアミバの番号アリ)
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない
1:鳴海・しろがねと合流する
2:乗っていない人を探して味方にする
3:フェイスレスには最大限注意を払う
4:みんなで脱出する
[備考]
※参戦時期はギイ死亡後から
※オリンピアで飛行しているので誰かに目に入りやすいです
※オリンピアに乗っている&飛行しているため、徒歩より移動速度は速いです
790Classical名無しさん:07/05/30 21:09 ID:RSD5gbSY
支援
791 ◆1qmjaShGfE :07/05/30 21:10 ID:gfS1j7Vk
以上です。……少し、短すぎたかな?
792Classical名無しさん:07/05/30 21:22 ID:7jfkRzTs
>>791
投下乙。内容も描写も素晴らしいですし、無理に伸ばす必要もないっしょ。
勝はまさか一回放送まで誰とも会わないんじゃないかwかなりの戦力なのに。
携帯って普通の携帯ですか?持ち主が変わっても最初に支給された人の名前が登録されているって事っすよね?
793Classical名無しさん:07/05/30 21:30 ID:jYPtqTdU
投下乙。
勝は何気に首輪解除フラグもちなんだよな。確か。
携帯電話の行く末が少し気になったり。
長さは特に気にすること無いですよ。充分特徴を出している話ですし。
794Classical名無しさん:07/05/30 21:36 ID:25AcgAtI
投下乙!
長さは特に気にする必要は無いと思う。

勝いつになったら人と出会うんだろ。
一度も人に遭遇しないのってある意味稀。
795 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/30 22:16 ID:kHoeeS6U
かなり時間かかりましたけど、したらばに修正版を投下します
796Classical名無しさん:07/05/30 22:19 ID:kHoeeS6U
>>791
投下乙です
797 ◆Eoe.lsW2II :07/05/30 22:31 ID:TYcPOJzg
すいませんが病院組の予約を明後日まで伸ばさせてはもらえますか? 期限までに無理そうなので…
798Classical名無しさん:07/05/30 22:47 ID:U/kvW.bg
トウカ乙です。
一つ思ったのですが警告の時間はもう少し短くしたほうがいいんじゃないでしょうか
三影のSSがあったので
799 ◆1qmjaShGfE :07/05/30 23:03 ID:gfS1j7Vk
>>792
携帯の番号登録に関しては、登録名固定なのか、はたまた何かの魔法等で所持者によって登録名が変わるのか
前者なら特に問題は無いですね。あえて言うなら支給品は主催者の恣意によって決められたという証拠になるぐらいでしょうか
後者の場合は、魔法と機械装置の融合を主催者側が行えるという事になり、首輪解除がちと厳しくなるかなと
私自身はどちらと決めていたわけではありません。後者の方が面白いかなーとは思っていたのですが、リレーの次の方の扱いに任せてみようと思い、特にその辺の表記はしませんでした
投げっぱなしっぽいので、どちらと決めた方が良いでしょうか?

>>798
警告の時間は、今後の禁止区域の事を考えると5分ぐらい欲しいかなーとも思っていたのですが
その三影の話があった為、ギリギリ妥協点としてこの時間にしました
流石に1分とかだと、禁止区域が発生してきたら色々と厳しいかなーって思ったのですが……どうでしょう?
800Classical名無しさん:07/05/30 23:12 ID:7jfkRzTs
>>799
了解っす。それならば今決める必要はないでしょう。

>>795
修正乙。ハッキングは死亡フラグwwww

>>797
延長は多分おkですけど、もう少し早く言ったほうがいいと思いますよ。
801Classical名無しさん:07/05/30 23:59 ID:B1sTO25g
>>799
798の言うように警告の時間はもっと短く30秒くらいでいいと思う。
802 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:00 ID:JsobcUVI
アカギ・鳴海、投下します
803Classical名無しさん:07/05/31 01:00 ID:yiWqnUsg
 
804無明の住人 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:01 ID:JsobcUVI
わずかに明るんできた空の下、加藤成海は全身に集中力を漲らせて身構えていた。
月明かりだけが頼りだった数時間前とは違い、今の境内は差し込みつつある朝日によって本来の色を取り戻すつつある。
しかし、そんなことは今の鳴海にはどうでもいいことだった。
十メートルほどを隔てて自分と対峙する銀髪の人形使い、それこそが鳴海が立ち向かうべき全てだったからである。
空気が張り詰める。自分の呼吸すら揺らぎとなって相手に伝わる気がするほどに。
一瞬ながらも永劫、そんな時間が流れ――
銀髪の青年が、大地を蹴って跳躍した。
傍に控えていた懸糸傀儡(マリオネット)に飛び乗ると同時に、その人形の脚部の無限軌道が唸りを上げる。
そのまま最大加速での突進。自分に向って突っ込んでくるその巨体を横っ跳びにかわしながら、鳴海は叫んだ。

「――武装錬金!」

その叫びに呼応して瞬時に形成されたのは、右篭手の武装錬金・ピーキーガリバー。
その特性は、空気中の元素を取り込んでの質量増大に伴う巨大化。
すでに巨人の拳と化しているそれを、鳴海は人形の横っ腹に叩き込んだ。
だが、深いダメージにはなり得なかった。人形は両腕でその拳をガードしつつ、キャタピラを逆回転させて勢いを殺していたからである。
咄嗟に飛び退いて体勢を立て直した鳴海の頬を、一筋の冷汗が伝う。

「おいおい……なにが素人だよ」

鳴海の呟きに、銀髪の青年の口角がわずかに上がった。
だがそれも一瞬。再び動き出した人形の上で、彼は虚空を蹴った。
それと同時に足首で高速回転していたチャクラムが、鳴海目がけて射出された。
空気を切り裂き分断しながら一直線に突き進む円形の刃を鳴海はピーキーガリバーで弾き返し、間髪入れずに突進した。
無論、狙いは人形の操者ただ一人。
向こうも瞬時に両手の指の懸糸を繰り、人形の腕で薙ぎ払おうとするが――一瞬先に飛び込んだのは鳴海だった。
かつては人形「あるるかん」の腕であった左腕の義手から、聖ジョルジュの剣が飛び出す。
一足飛びに踏み込んで、鳴海は銀髪の青年の喉元に切っ先を突き付けた。
805無明の住人 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:03 ID:JsobcUVI
「俺の勝ちだな、アカギ」
「……参った参った……俺の負けだ」

鳴海の勝利宣言に、アカギと呼ばれた青年は軽く両手を振って見せた。

 ▼ ▼ ▼

「元々は人形がどれだけ使えるか試すための組み手のはずだっただろ? ありゃあ一歩間違ったら死んでたぜ俺」
「実戦レベルで試さなければ意味がない……それにやりすぎはお互い様だ、グリモルディが壊れたら元も子も無いだろうに」
「それはお前が全力で突っ込んでくるからだろうが!」

平然とした顔で流れる汗を拭うアカギを横目で眺めながら、鳴海は憮然とした顔で鳥居の礎に腰かけた。
ここで二人が出会ってからすでに二時間以上が経過している。
人形を慣らしておきたいというアカギの要望でここに留まり、一心不乱に糸を操り続ける彼を襲撃者から守ろうとしていたのも最初だけ。
結局他の参加者が現れる気配もなかったので、鳴海は鳴海で自分の支給品を使いこなそうと練習に励んでいた。
そしてついさっき。だいたい操作法は把握した、というアカギの呼び掛けに応じて立ち合いをしてみることにしたのだが……

(操作法を把握したってレベルじゃねぇ……ありゃあすでに凡人が何年も修行して辿り着くはずの域に達してやがる。
 天才とか勘がいいとかそういう言葉ですら言い表せねえ……化け物かよ、こいつは)

そう。わずか二時間と数十分の間に、アカギはグリモルディを自在に使いこなせるまでに上達していた。
もちろん歴戦の人形遣いに比べれば粗さが目立つものの、どう考えてもたかだか二時間でなんとかなるような技術ではない。
人並み外れた理論把握能力と実践能力。
常人の領域を遙かに凌ぐアカギの才に、鳴海は戦慄に近いほどの驚きを感じていた。
そんな鳴海の心中を知ってか知らずか、息を整えたアカギは自分のデイパックを漁り始めた。
地図と筆記用具を取り出して、鳴海の正面に座って地面に地図を広げる。
思わず覗き込む鳴海の目をちらりと覗き、アカギはいつもの淡々とした口調で話し出した。

「さて……肩慣らしも終わったところで、これからの行動方針を決めておく。
 俺達はこのゲームを転覆させると決めた……それを実行するのには、三つの必要不可欠な要素がある」

アカギはその心の奥底を見通すような瞳で鳴海を見つめ、そのまま話を続けた。
806無明の住人 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:04 ID:JsobcUVI
「まず一つ……特殊な技術や知識といったものを持っている参加者と協力関係を結ぶこと……
 信頼関係でなくてもいい、あくまで協力関係……ギブアンドテイク、それで十分……」

アカギの言葉に鳴海は頷く。この状況下だ、容易に信頼関係が結べるとは鳴海も思ってはいない。

「それはいいんだが、向こうが疑ってきたらどうするんだ? 信用無しに協力ってのは骨が折れるぜ」
「言ってしまえばこれはあくまでビジネスのようなもの……この狂った殺人ゲームの阻止という目的に魅力を感じないのは狂人ぐらいだ。
 利害が一致するなら協力自体は不可能じゃない。むしろ最初は疑ってくれた方が好都合……その方がゲーム転覆という希望が魅力的になる。
 絶望的な状況であればこそ……人は……そこに希望があればついてくる……!」

アカギはそこでいったん言葉を区切り、改めて鳴海の方へ向き直る。

「もちろん闇雲に歩き回って協力者を集めるなどはっきりいって愚策……待ちに入った方が逆に効率的だ。
 そのためには活動拠点……いわばアジトが必要だ。これが二つ目……」
「アジトねえ……そいつはまるで悪の秘密結社みてぇだな」
「秘密結社か……ククッ、悪くない……」

鳴海のぼやきにアカギは笑って答える。もっとも表情はいつものポーカーフェイスのままだったが。

「そうだとしたら総統はお前だな、アカギ。協力相手ってのがどんなに集まったって、お前よりブッ飛んだ奴がいるとは思えねえ」
「そいつは結構……さて、その悪の秘密結社のアジトだが」

地図をペンで指し示すアカギ。鳴海もまたその地図を覗き込んだ。

「……学校か?」
「そう……各種の設備を万遍無く備え、医療用品の入手も可能で、なおかつ人が集まりそうな場所……ここが適当だろう」
「俺はてっきり繁華街に向かうもんだと思ってたんだが。人ならそっちの方が集まるんじゃねえか?」
「一理ある……だが、全ての鉄道が集中し、この街全体の中枢となっている繁華街では、むしろ人が集まりやすすぎる……
 確かに協力者も見つかるかもしれないが、遅かれ早かれ殺人者という火種を抱え込むのは確実……避けるに越したことはない」
「どこにいたって危険とはいえ、激戦地になりかねないところにアジトを構えるのはよくない、ってことか?」
「その通り」
807無明の住人 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:05 ID:JsobcUVI
「腑に落ちねえが、まあいいか。それなら、こっちの病院はどうだ? 医療設備ならここより整ってる場所は無えだろ」
「そこは論外……集まるのはせいぜい怪我人と弱者狙いの火事場泥棒ぐらいだろう」
「そういうもんかね……」

頬を掻く鳴海を一瞥して、アカギは服の土埃を払って立ち上がった。
そのまま地図をデイパックにしまって、そのまま鳴海のほうに投げてよこす。
そのまま二三歩進んだところで、意図が掴めないまま二つのデイパックを抱えている鳴海の方を振り返った。

「行動するなら早い方がいい……話の続きは学校へ向かいながらだ。行くぞ、鳴海」
「そうならそうと言えよ。だいたい、この荷物は何だ?」
「グリモルディを操るには両手の全ての指を使うことが必要……荷物はあんたに預ける。もちろん核鉄は身につけておくがな」

アカギはそういうと、グリモルディの懸糸を両手の指に手早く装着した。
そのまま指を動かしてグリモルディを稼働させ、その背中に飛び乗る。やれやれと肩をすくめ、鳴海も二人分の荷物を背負いその後を追った。

 ▼ ▼ ▼

キャタピラを唸らせ、グリモルディが大通りを駆ける。
初めてそれを見た人間なら、まさかそれが操り人形の類だとは思わないだろう。
事実、グリモルディは自動車とも遜色ないほどのスピードで走行していた。
アカギはただ淡々と糸を引き、グリモルディを操る。
そんなアカギの後ろ姿に、鳴海は声を張り上げた。

「そういや必要な要素の三つ目、聞いてなかったな! 行きがけに教えるって言ってたが、そろそろ言ったらどうだ?」

アカギは進行方向から視線をずらさず、あくまで前を見つめたままで何事か答えた。

「………… …… …………!」
「ああ!? なんだって!?」

グリモルディには風防の類がついていないので、巨体が風を切る音のおかげで声が聞き取りずらい。
そのことに気付いたのか、アカギも彼としては珍しく声を大きくして話し出した。
808無明の住人 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:07 ID:JsobcUVI
「情報を集め、そこからこのバトルロワイアルの方程式を導く……それで初めて、ゲームの転覆が可能になる……!
 だが、その情報を集めるためだけに自分の足で駆け回るなど、いわば愚策……弾雨飛び交う中を散策するがごとく愚かな行為……
 そこで先の二つ、協力者と活動拠点が重要になってくる。つまりは情報は他の参加者から入手するということ……
 臆病と思うかも知れないが、ぎりぎりまで命を危険に晒しても死んでしまっては何もかもが水泡っ……
 死力を尽くした奪い合いの果ての理不尽な死ならむしろ望むところだが、下らないミスで命を取り落とすのは凡夫のやること……
 結果につながらない経過に意味は無い……意味は勝ったときに初めて生じてくるっ……!」

アカギはそれを言い切ると口をつぐんだ。
どちらが話し出すわけでもなく、ただグリモルディの疾走音だけが鼓膜を揺らす。
しばしの沈黙の後、先に口を切ったのは鳴海だった。

「言いたいことは大体分かった。いくつか気にいらねえことを聞いた気もするが、そこまで考えてるってんなら文句は言わねえよ。
 というわけで、改めて俺もその計画ってのに一枚噛ませてもらうぜ、アカギ」

不敵に笑ってみせる鳴海に、アカギはグリモルディのスピードを上げることで応えた。
そうして二人を乗せた懸糸傀儡は、未来のアジトを目指して疾走していった。

 ▼ ▼ ▼

さて、ここで鳴海が気付いていない事実を一つ語ろう。
天性の才を持ち、それでいて恐ろしく頭の切れる男、それが加藤鳴海がアカギに抱いている印象だ。
それはおおむね正しいといえるだろう。事実、その認識自体は決して間違ってはいない。
しかし、そこには見落としがあった。
実のところ、鳴海はまだ赤木しげるという男の本質を理解していなかったのである。
809無明の住人 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:07 ID:JsobcUVI
アカギは、類稀なる才能と度胸、そして勝負強さを天より与えられた。
その才を持って何かを築きあげれば、あるいは世界すら掴めるのかも知れない。
しかし彼はそれを選ばなかった。
震えないのだ、そのような生き方では。
飽いている。アカギは、生きることに飽いている。
アカギが他の人間と決定的に違うのは、彼は「死を恐れない」ということ。
「死を恐れない」というのは、言ってしまえば一種の狂気である。
その狂気を内包するゆえに、ただ漫然とした生を生きることを良しとしない。
異端者。理解されないはぐれ者。
そんなアカギが裏社会で求めているもの――それは、生の実感。
死を恐れないがゆえに生を感じられないアカギにとって、破滅と隣り合わせの攻防だけが「酔い」をもたらしてくれる。
アカギは今、このバトルロワイアルのことを考えていた。
自分が巻き込まれたこの狂ったゲーム。生き残るのは一人だけ、ひたすら主催者の手で踊らされ殺し合う殺人遊戯。
一歩間違えば待っているのは即座の死。逃れられない完全なる破滅。
それなのに、なんだろう。この、冷え切っているはずの心の核が熱く渦巻くようなこの感じは。

(狂気の沙汰ほど面白い……)

焦りでも、恐怖でも、主催者への怒りでもない。
アカギは間違いなく、今のこの状況に「酔い」を、「生の実感」を感じていた。
あるいはこう言い換えてもいいかもしれない――彼は生と死の極限状態を楽しんでさえいる、と。

朝日が昇ろうとしている。世界が光で満ちていく。
しかし、その程度の光で照らしつくせるほど生易しいものではないのだ、この男が内包する深淵の闇は。
810Classical名無しさん:07/05/31 01:10 ID:yiWqnUsg
 
811無明の住人 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:10 ID:JsobcUVI
【C-1大通り/1日目 早朝】


【赤木しげる@アカギ】
[状態]:健康
[装備]:グリモルディ@からくりサーカス
[道具]:核鉄(モーターギア)@武装錬金
[思考]
基本:対主催・ゲーム転覆を成功させることを最優先
1:大通り(C-2を経由するルート)を通って繁華街を迂回し、C-4の学校を目指す
2:ゲーム打倒のために有能な参加者と接触して協力関係を結ぶ
3:このバトルロワイアルに関する情報を把握する(各施設の意味、首輪の機能、支給品の技術や種類など)
[備考]


【加藤鳴海@からくりサーカス】
[状態]:健康
[装備]:聖ジョルジュの剣@からくりサーカス
[道具]:支給品一式×2、核鉄(ピーキーガリバー)@武装錬金、輸血パック(AB型)@ヘルシング、
     グリース缶@グラップラー刃牙、道化のマスク@からくりサーカス
[思考]
基本:対主催・誰かが襲われていたら助ける
1:大通り(C-2を経由するルート)を通って繁華街を迂回し、C-4の学校を目指す
2:ゲーム打倒のために有能な参加者と接触して協力関係を結ぶ
3:このバトルロワイアルに関する情報を把握する(各施設の意味、首輪の機能、支給品の技術や種類など)
4:誰かが襲われていたら救出し、保護する
[備考]
聖ジョルジュの剣は鳴海の左腕に最初からついていますので支給品ではありません
参戦時期はサハラ編第19幕「休憩」後です
サハラ編から参戦しているので勝、しろがねについての記憶は殆どありません
812Classical名無しさん:07/05/31 01:10 ID:pIZ9N6vs
ざわ・・・
ざわ・・・
支援
813 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 01:11 ID:JsobcUVI
投下完了。
意見感想等、お待ちしています。
814Classical名無しさん:07/05/31 01:14 ID:3jmbBDEQ
やべえ
アカギの台詞回しが上手過ぎる
ここまでアカギをらしく描ける人がいるとは思わなかった
蝶・GJ
815Classical名無しさん:07/05/31 01:15 ID:/fFlPplk
とりあえず一言。
あなたのアカギはかっこよすぎる。GJ!

そしてこのロワの頭脳派はアカギに桐山にロクな奴がいないなw
816Classical名無しさん:07/05/31 01:15 ID:pIZ9N6vs
乙。
アカギのキャラクター性がしっかりつかめているところがグッド。
それと序盤の手合わせもいきなりなんだ!?と言う感じで
目を引きました。
817 ◆qvvXwosbJA :07/05/31 02:10 ID:Xju3f7Hk
なんという投下ミス……セリフを一つ飛ばしてしまった
以下の文章を>>807>>808の間に挿入してください
――――――


「三つ目……それは情報だ。例えば……支給品にはどのような技術が使われているのか、この首輪の内部構造はどうなっているのか……
 この街の各施設の、地図を見ただけでは分からない具体的な機能に関する知識も必要になるだろう……
 それに、このゲーム自体に未だ俺達が知らない未知のルールが存在する可能性すらある……
 情報……それも入手可能な限りの情報……ある意味では協力者や拠点以上に重要な、俺達の生命線っ……!」
 
鳴海は口を挟まなかった。アカギが、まだ何かを言うつもりだと思ったからだ。
818全滅エンド直行フラグ立ちまくり ◆wSaCDPDEl2 :07/05/31 11:07 ID:EULPH7YM
体育館を出た三村とジョセフを出迎えたものは漆黒と静寂だった。
人の気配はおろか、虫の音さえも聞こえない。

「あー参ったなー おれこういう雰囲気って苦手なんだよなー」
「この雰囲気が好きな人間なんて滅多にいないさジョセフ」

総合スーパーへと続く道を、二人は警戒しながら歩く。
あたりを照らす街灯もどこか頼り無い。

「どうやら電気は通ってるみたいだな」

三村はその頼りない光を見て不敵に笑った。

「ところでだな、シンジ」
「ん?」
「何つーか、おれの事はジョジョって呼んでくれないか?
みんなそう呼んでるんだ。だからそっちの方で頼む」
「OK、分かったぜジョジョ」

トランプ銃を正面に向けながらも、
三村は二つ指を眉に当てウインクで返事をする。
その動作が可笑しくてジョジョは少し笑ってしまった。

途中何かに遭遇する事も無く、周りの民家など比べ物にならない
巨大な建築物にたどり着いた。
自動ドアの電源は切れていたらしく、こじ開けねばならなかったが。


◆  ◇  ◆


『おいおい何だよこれ、こんだけデケー建物なのに殆ど何もねーじゃんか!
こんな所で武器なんて作れんのかオイ』
『おいおいジョジョ、武器ってのはだな。人を傷つける物だけじゃあ
無いんだ。殺し合いとは別の方向から、クールに決めるぜ』

「…と言われ早数十分か。
へへ、よしッ 純粋な油ほどじゃあねーけどコイツでも波紋をよく通せそうだぜ!」

どうやら、スーパーの商品はほぼ回収されてしまったようで
求めていた油もここにも無い。
仕方無いのでジョジョはトイレから拝借した液体石鹸をヨーヨーに塗り終えた所だった。

「しかし、シンジの奴一体何するつもりなんだ?」
後はする事も無いのでスーパー一回の見張りをしている。
ようするに暇なのでふら付いているのだ。

「それにしてもだ。相当性格ヒネてやがるぜあのジジィ〜」
自分の荷物からミネラルウォーターの入ったペットボトルを取り出す
「せめてコーラくれェー残してくれたっていいと思うんだけどねおれは」
ペットボトルの中に波紋を流し込むが…
かつて体験した一ヶ月以上の地獄のために加減を間違えてしまった。

ペットボトルが景気良く破裂し中の水がジョジョに降りかかった。

三村が戻ってきた時、そこには破裂したペットボトルと水浸しのジョジョの姿があった。

「うっす、待たせたなジョジョ。あれ、オイどうしたんだそんなズブ濡れで?」
「………………」
「おいおい、ジョジョ。こんなゲームに巻き込まれてイライラしてんのは
分かるけどさ、物に当たるのは関心しないな」

どうやら三村は少し勘違いしているようだ。

「そもそも、こういう水だって農家の人の…」
このゲームが終わった後でたっぷり波紋の入ったペットボトルをプレゼントしてやる、
三村に責任がある訳では無いがジョジョはそう思った。
いわゆる完璧な八つ当たりである…

◆  ◇  ◆

「おいシンジ、何なんだよこの箱? テレビ?」
「お前パソコンを知らないのか?」
「へー、これパソコンってーのか。初めて見たぜ。
うお! 何か出てきたぞ!!」

事務室に残されていたデスクトップパソコンにジョジョは興奮する。
画面の中ではデフォルメされたアメリカンチックな三頭身キャラが
ドリブルを行っている。

「んーあのナチ公に見せたら喜ぶかもな。あいつの事だから
大量生産だけして自分の手柄みたいに」
「ナチス?」
三村はその言葉に反応する。
しかめっ面をする三村を一瞬疑問に思うが、
多分『ナチス』を嫌悪しているんだろうと単純に思った。

「あー誤解の無いように言っとくが、おれの知り合いだったナチスは
結構良い奴なんだよマジで。おれが殺されそうになった時も…」

ジョジョのフォローも三村の耳には入らなかった。

(ナチス…まさか、やはり)

「なぁジョジョ、いきなり悪いんだがお前がここに連れてこられたのは
西暦何年だ?」
「ん、ああ。1938年だがそれがどうかしたか?」

今から70年近く前である。
三村は自分の推測が正しかった事を確信した。

(は、とんだファンタジーだよ)
このゲームは普通のプログラムと違い、さまざまな次元から
参加者を集めてきたんだと…。

「ところでコイツを使って何をどうするんだ?」
「え、ああ…まぁ見てろって」

我に返った三村はカタカタとキーボードを叩く。
画面が次々と移り変わり、そして最後には黒い画面をバックに白い文字列
が自動で流れていく。
「キモチワル…」
「ははは、そうか?俺はむしろ達成感で心地いいくらいだぜっと」

言いながら首をコキコキと鳴らし、支給品の水のペットボトルを開ける。

「なーシンジ。説明してくれよー。これって一体何なんだ?」
「ハッキングさ」

ジョジョはキョトンとした表情を浮かべる。

「えーとようするに、このゲームを終わらせるにはまずは首輪を何とかしなきゃ
いけないだろ? そしてこの首輪は向こう側の意思でも自由爆破できる。
だからまずはこの首輪を操作する装置をのっとるって訳。つまり…」

出来るだけ専門用語を使わずに説明する。
おかげでジョジョも理解できたようだ。

「て事はだ、この性悪ゲームをもう終わらせられるって事!?
まだ始まってから何時間も立ってないんだぜ?マジィ!?」
目の中に星を輝かせてジョジョが付きよってくる。
どうでもいいが顔近いって、と三村は思った。

「な〜るほど、シンちゃんあったま良いーッ!大好きーッ!」
「シンちゃんて…」
どっかのオカマを思い出して頭が痛くなった。

「ハッハッハッハッハッハ、一時はどうなるかと思ったけどさー
物すげー呆気ねぇでやーんの。あのジジィの驚く顔が目に浮かぶぜ」
「まぁそうは言ってももし主催側がこっちにまで手をまわしていたら
ってのがあったけどさ。ある意味ではイチかバチかって奴」
「やりーーーこれでスージーの奴にも心配かけずに済むぜ!うーれピー!」

今度は三村の言葉がジョジョの耳に入っていない。

パソコンの画面ではなおも意味をなさぬ文字列が流れていく…

【D-6 電化製品売り場@総合スーパー/1日目/深夜】
【ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康。
[装備]:ハイパーヨーヨー*2(ハイパーミレニアム、ファイヤーボール)、江頭2:50のタイツ
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本:あのスカタンに一発ぶん殴ってやらねぇと気が済まねぇ〜〜。
1:シンジがゲームをぶっ壊してくれるおかげで超ハッピー!パソちゃんどうかよろピくねー!
2:「DIO」は警戒する、一応赤石も探しとくか……無いと思うけど。
3:ところで、何で義手じゃないんだ?
[備考]
※二部終了から連れてこられていますが、義手ではありません。
※承太郎、吉良、DIOの名前に何か引っかかっているようです。
824Classical名無しさん:07/05/31 11:24 ID:wTq5j8EM
 

【三村信史@BATTLE ROYALE】
[状態]:精神、肉体的に疲労。
[装備]:トランプ銃@名探偵コナン、クレイジー・ダイヤモンドのDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:七原秋也のギター@BATTLE ROYALE(紙状態)、バスケットボール(現地調達品)、基本支給品。
[思考・状況]
基本:老人の野望を打ち砕く。
1:ハッキングにて首輪の無力化を図る
2:あの老人が「プログラム」をするメリットを考える。
3:集められた人間の「共通点」を探す。
4:可能なら杉村と合流する、「DIO」は警戒する。
[備考]
※本編開始前から連れて来られています。
※この世界が現実世界ではないという考えを持っています。
※クレイジー・ダイヤモンドは物を治す能力のみ使用可能です。
復元には復元するものの大きさに比例して体力を消費します。
戦闘する事も可能ですが、大きく体力を消費します。
826Classical名無しさん:07/05/31 11:48 ID:EULPH7YM
かなり遅くなりましたが修正したのを投下しました
それとまたもやageてしまってすいません…
827Classical名無しさん:07/05/31 14:56 ID:ipNVCkaE
投下乙。
ですが、現在位置が電化製品売り場のままになっていますので、修正お願いします。
828 ◆wSaCDPDEl2 :07/05/31 16:08 ID:E/aA1TpY
ご指摘どうもです

修正した状態表を一時投下スレに投下しました
829 ◆7jHdbxmvfI :07/05/31 19:58 ID:7xe.vXp6
投下します。
830Classical名無しさん:07/05/31 19:58 ID:DtBPCZro
薄く朝日が照らし始めた午前五時。
殺し合いとは思えない和気藹々とした雑談。
それを聞きながら見張り役を務めている灰原はため息を吐いた。

「はあ、のんきなものね。恐怖で震えられても困るけど、緊張感が無いのもかんがえものだわ」

事実、部屋の奥では明るい声が聞こえてくる。
さすがに大声は出していないので、会話の内容は認識できず、当然屋外に漏れては居ない。
しかし見張りを続ける灰原には、少しばかり呆れも混じる。

 まるで少年探偵団のみんながいるみたいだわ。あの子たちも大きくなれば彼女達みたいになるのかしら。

思わず感傷に浸ってしまう。
緊張感も少しばかり緩む。
それぐらい外を誰も通りかからず、そして部屋の奥からは明るい声ばかりが響く。


   ☆   ☆   ☆
「ククク。ここはとても楽しい場所だ。あのDIOとかいう逃げた狗の記憶では空条承太郎とジョセフ・ジョースターはこの闘争に参加している。
私を満足させられる、あの神父のような人間が参加しているとは。実に素晴らしい」

太陽を克服した最上位の吸血鬼アーカード。
アーカードが目指すは駅。
理由など一つ。手っ取り早く繁華街に向かう為だ。それになによりDIOが逃げた方向は北の方角。
あのDIOを逃がさない為に、自分からの逃走など許さない為に。
アーカードは駅を目指し歩いた。
紅いコートが風になびく。
黒い長髪の男は、眼鏡の奥から鋭い眼光をぎらつかせ、速い歩みで歩き続けた。


   ☆   ☆   ☆

部屋の中で繰り広げられるはとても明るい会話。
その中心にはやはり桂がいた。

「だから俺はヅラじゃない。桂小太郎だっ!何度言えば分かる。お前達はっ!……ったく」

ちょっとばかり怒りの篭ったセリフ。しかし女子高生二人はそれでは怯まない。

「でもいいじゃないですか。長髪なのにヅラって逆に愛嬌があって……ねえ」
「はい。とても素敵だと思いますよ。こなたさんやつかささんもきっと面白くて笑うと思います」

かがみが笑いながら話を振り、それを丁寧に、そして超ど級の毒を混ぜて返すみゆき。
この二人のコンビにはさすがの桂も勝ち目はない。

「はあ………そういえば……君達はこれは知ってるか?ちょっと不思議な物何だが」

勝ち目が無いと悟ればすぐに話題を変える。
逃げの小太郎は、会話でも逃げときはすぐに見極める。
机の上には一つの腕時計が置かれた。

「何これ?」

かがみはその腕時計をすぐさま手に取る。
そしてすぐに――

「ただの時計じゃないの?」
「ええ。私もそう思いますが」

――二人とも同じような返事を返す。
自分達が普段つけている腕時計と特別変わった様子は無い普通の腕時計に見えた。
しかし小太郎は首を横に振る。
「違う。説明書には『腕時計型麻酔銃』と書かれていた。一応予備針も十本ついていた。
だが俺にはどうもその使い方がわからない。それで君達に聞いたのだが」

小太郎の表情は先ほどとはうって変わって真剣そのものだった。
その表情を見ると、二人もさすがに真剣になる。

「……分かったわ。少し待ちなさい……えっと、この部分……っんと」

かがみは真剣に時計をチェックする。
すると脇の部分におかしなスイッチを発見。

「なに?」

思わず押してしまう。
すると狙いをつけるためのスコープのような物が出てくる。

「えっ?」
「なんでしょう」

二人は思わず顔を見合わせる。
しかしどちらとも「さあ」といったふうに首を横に振る。

「なんだ一体?これは……」

思わず小太郎がその時計に手を伸ばす。
かがみも小太郎に時計を返そうとするが、そこでもう一つのスイッチに指が引っかかる。
結果、スイッチを押す形になり、麻酔針が発射される。
そしてそれは的確に小太郎の眉間を捉え、麻酔針は見事小太郎に命中する。
「んっ!?……はにゃにゃにゃあぁぁ」

針が命中したその直後、小太郎は意味不明を気持ち悪い奇声を小さく出してそのまま目の前に倒れこんだ。
座っていたソファーからもずり落ち、床の上に小さな衝突音を伴って、そのままぐっすりと眠りこけていた。

「えっ?桂さん、どうしたの?」
「あの、……いったい?」

かがみとみゆきは小太郎に駆け寄るが、むろん小太郎は目覚めない。
時計型麻酔銃によって眠ってしまえば、簡単な事では目覚めないからだ。
しかしそれを知らず、そして混乱してしまった二人は更に最悪の行動を取る。

「ちょっと灰原さんっ!お願い来てっ!」

ドアを開け大きな声でかがみは灰原を呼ぶ。
これが更に最悪の事態に拍車をかけるとも知らずに……


   ☆   ☆   ☆
836Classical名無しさん:07/05/31 20:05 ID:pIZ9N6vs
ペロ!これは・・・支援!
837Classical名無しさん:07/05/31 20:05 ID:DtBPCZro
s
838Classical名無しさん:07/05/31 20:05 ID:pIZ9N6vs
ヅラじゃない支援だ
839Classical名無しさん:07/05/31 20:06 ID:c0WqOoPM
840Classical名無しさん:07/05/31 20:06 ID:9o.eZV1w
闘争だし円だ
一方その頃、灰原哀はやはり一人で見張りを続けていた。

「……ふう、本当に誰も来ないわね。やっぱり場所が悪すぎたのかしら?」

徐々に明るくなりつつある外の世界を見つめながら灰原は呟いた。
みゆき、小太郎、かがみと出会って以降はまずで人通りが無い。

 やっぱり地図の端じゃ人は来ないのかしら。でも中央の方へ行ったら交戦的な人物と出会う可能性も……どうしたらいいのかしらね。

考えても、考えても、思考は纏まらない。
今の自分達の戦力では、不用意に外を徘徊することは死に直結する可能性が高い。
しかしここにいつまでも留まっているのも安全かといえばそうではない。
第一、具体的に今現在どれぐらいのペースで殺し合いが進行しているのか判断がつかない。
現時点での死者数が分かれば動くべきか待つべきかの判断もしやすいのかもしれないが、今それを知る術は無い。

「……そろそろ見張りの交代の時間ね。あとはいろいろ話し合って……」

時計を見ると交代の時間は間近だった。
思考を一度打ち切り、立ち上がろうとする。

が、しかし一度立ち上がろうとしたがそれは思いとどまる。
外に人の姿が視認出来たからだ。
紅いコートに黒い長髪に眼鏡。そしてあの長身。
すぐに気付いた。名簿に載っていたあの男だという事に。
842Classical名無しさん:07/05/31 20:06 ID:pIZ9N6vs
それ支援ってことかい!ちょw
843Classical名無しさん:07/05/31 20:07 ID:pIZ9N6vs
さあ、闘争を始めようじゃないか!支援!
844Classical名無しさん:07/05/31 20:07 ID:9o.eZV1w
まさかの四人死亡か?!wktk
845Classical名無しさん:07/05/31 20:08 ID:c0WqOoPM
 アーカード

心の中でそう呟く。
両手で口を押さえ、一言も発さず、ただ遠ざかるのを祈る。

 冗談じゃないわ。吸血鬼ですって……しかも闘争を心から楽しむ戦闘狂………最悪だわ。まだ神父とかなら対処の予知もあるのに。
 よりにもよって一番話しが通じない……落ち着きなさい。ここは気付かれていない。きっと繁華街へ向かう為に電車に乗りに来ただけ。
 だから黙っていれば、物音を立てなければ気付かれずに済むはず……きっとそう、だから落ち着いて……落ち着くのよ。

体をピクリとも動かさず、アーカードが遠ざかるのを待つ。
幸いにも視線は駅の方へ向いている。
このまま物音を立てなければ通り過ぎてくれる。
そう信じて、ただ祈り続ける。

でもそれを最悪のタイミングで打ち破る声が合った。

「灰原さんっ!お願い来てっ!」

 えっ!?

全身から汗が噴出す。
冷たい嫌な汗が。
その声は家の外にも漏れたのか、紅いコートの男は振り返る。
そして一瞬灰原と目が合う。

ニヤリ

そう笑っているように灰原には感じ取れた。
アーカードはそのまま身を翻し、こちらへと向かい歩いてくる。
847Classical名無しさん:07/05/31 20:08 ID:pIZ9N6vs
もっていって、最後に笑っちゃうのは旦那のはず。支援
848Classical名無しさん:07/05/31 20:09 ID:pIZ9N6vs
謎は全て支援!
 ………最悪だわ。どうすればいいの?このままじゃ殺される。マシンガンで撃退……駄目だわ無理。
 あの怪我で歩いてるのよ。マシンガンなんて利くわけが……

灰原哀は茫然自失だった。
とにかくいろいろな感情がぐるぐると渦になって灰原の中を駆け抜ける。
ありとあらゆる案が浮かんでは消え、浮かんでは消え、何一つとして妙案など思い浮かばず絶望が支配しつつあった。
でもそうしているうちにも時間は進み続け、アーカードは少しずつ近づいてくる。

「ちょっと灰原さん?聞いてる?」

 はっ、

かがみの声でようやく意識を取り戻す。
意識が飛んでいたのは時間にすればほんの数秒。しかし今はこの数秒さえも惜しい。

 落ち着いて。まだ大丈夫よ。逃げれば、みんなで走れば。

「かがみ!今すぐに家を出るわよ。みんなを呼んできなさい。荷物も忘れないで!」
「えっ?でもあのっ……」
「早くしなさいっ!アーカードが……殺人鬼がこっちに来るわよっ!!」

少し怒鳴り気味の口調で、灰原は全力で走って部屋に向かう。
殺人鬼という言葉でジャギを思い出し、思わずかがみも灰原の後を追う。


灰原が戻ると、部屋の中では信じられない光景が広がった。
桂小太郎は眠りこけ、みゆきはオロオロしている。
その光景は惨劇のあとのように今の灰原には思えた。
850Classical名無しさん:07/05/31 20:09 ID:pIZ9N6vs
紅い外套だからです、けつろ〜ん
851Classical名無しさん:07/05/31 20:09 ID:c0WqOoPM
「なっ……なにをしてるの?」

激しく動揺しつつも状況の確認を急ぐ。
するとみゆきは腕時計を灰原に見せる。

「桂さんの支給品だったのですが使い方が分からなくて触ってたら……急に………」
「分かったわ。それで眠ったのね。じゃあ……かがみさんとみゆきさんで桂さんを抱えて。とにかく急いで脱出するのよ」

みゆきは静かに語りだすが、見せられた腕時計で灰原はすぐに答えが導き出す事ができた。
一刻を争う状況のために、みゆきの言葉をすぐに打ち切り、行動の手順を指示した。

「えっ?でもどうして?」

みゆきはイマイチ状況を飲み込めていない為にすぐには行動に移れない。
しかしそれと同時に階下で轟音が響いた。
ドアを突き破って入ってきたのを分からせるかのような轟音が。

「なんですか?今の音は?」
「だから殺人鬼が下にいて襲ってきてるの!すぐにこっちに来てもおかしくないわ。急ぎなさい!!」
「はっ……はい」

その灰原の有無を言わせぬ言葉と下で響いた轟音も相まって、さすがのみゆきもただ事ではない事を察し、
かがみと共に小太郎と担ぎ脱出用シュートから地上へと逃げる。


   ☆   ☆   ☆
853Classical名無しさん:07/05/31 20:10 ID:pIZ9N6vs
そんなもんじゃ俺の支援は折れねーよ
854Classical名無しさん:07/05/31 20:10 ID:c0WqOoPM
何とか脱出用シュートを使い地上に逃げ延び袋のねずみは避けた。
しかし、一時的に危機は脱したといえ、アーカードはすぐ近くに居る事に変わりはない。
現に先ほどまでいた民家からは侵入者用の仕掛けを破壊しているのだろうか、何度も物が壊れる音が聞こえてくる。
みゆきもついさっきまでと違い、現状をようやく理解したのか少し表情が青ざめていた。
小太郎を担ぎながら逃げてもすぐに追いつかれる。
この危機的状況を作った原因が自分のせいであると考え、柊かがみは自分自身を責めていた。
自分が不用意に時計のスイッチを押して小太郎さんを眠らせなければ、自分が無用心に大声を出さなければ。
この二つが無ければきっと自分達の隠れ家が見つかる事はなかった。
二度の失敗は悔やんでも悔やみきれないまで、やり直しが利かないところにまで自分だけでなく仲間まで追い込んだ。
自責の念に潰されそうだった。
このまま小太郎と担いで四人で逃げるという選択肢はまず相手に追いつかれ全員殺されるだけ。
その考えがどうしても脳裏から離れない。
そしてその悲惨な結果を変える手段など、たった一つしかないことも十分に分かっていた。


「…………灰原さん、電車まであと何分?」
「……今が五時半だから三十分よ。とてもじゃないけど、電車を待ってる余裕は無いわ」
「そう……………ねえ灰原さん。私の変わりに桂さん担いでもらえる?」

長い沈黙のすえに出した言葉。
この言葉の意味を灰原は理解するまでにさほど時間は掛からない。

「……それぐらいならいいけど………まさか」
「任せなさい。三十分は少しきついけど……まあ何とかしてみせるから」

ゆっくりと語りだしたかがみの口調は女性ながらに凛としていた。
856Classical名無しさん:07/05/31 20:11 ID:pIZ9N6vs
諸君私は支援が好きだ
諸君私は支援が大好きだ
「待ってくださいかがみさん。それなら私が……」
「いいわよ。それにみゆき眼鏡落としたらそれで終わりでしょ。大丈夫、ちょっと相手したらすぐに逃げるから」
「でっ、でも……」

みゆきにもこの意味は理解できる。
それ故にそれを実行させることは出来ない。
とにかく必死で食い下がる。

「それならこの銃で一緒に倒しましょう。これならきっと」
「無駄よ。最初は半信半疑だったけど、あの行動、怪力から見てプロフィールは全て本当と見て間違いない。
当然不死の化け物なのもほぼ確実。その銃では弾を全て撃ち込んでも前進を止めるのも危ういわ」
「そんな……それじゃあ……」

みゆきはうなだれる。
一縷の望みを繋いだ提案も否定された。
このままでは親友を一人残して自分達だけが逃げる事になる。
でも、それを止める事も出来ない。それ以外にこの死地を脱する方法は見つからないのだから。
そしてその案を拒否したら眠り続ける小太郎が死ぬのも防げない。
全員が確実に生き延びる代案を出せない自分自身が、みゆきはとても歯がゆかった。

「分かったわ。じゃあ私達は駅に向かうわ。かがみ、正午にボーリング場で待ってるから絶対に来なさい」
「そんなっ、灰原さんっ!?」

灰原の言葉にみゆきは否定的に口を出す。しかし灰原は冷静に告げた。
858Classical名無しさん:07/05/31 20:11 ID:c0WqOoPM
「大丈夫よ、彼女の目は死んでない。きっと勝算があるんでしょ。だから約束したのよ。まさか破る気は無いんでしょ」
「当たり前よ。吸血鬼だが知らないけど、こんなところで死ぬ気なんてないんだから」

かがみの言葉は芯の通った確固たる信念を感じさせた。
みゆきもこのかがみの言葉の前には引かざるを得ない。
もう止める事は出来なかった。

「……分かりました。ですが必ず生きて戻ってきてください」
「分かってるわよ。つかさを残して死ねるわけないでしょ。それに今日はまだこなたに突っ込みいれてないんだから」
「……そっ……そうですよね。ふふ」

最後に軽口にみゆきは合わせるように笑った。その後すぐにみゆきと灰原は眠り続ける小太郎を二人で担いで駅へと姿を消した。
そしてそこに残ったのは柊かがみ、ただ一人。

860Classical名無しさん:07/05/31 20:12 ID:pIZ9N6vs
支援はなァ、支援以上でも支援以下でもねぇんだよォォォーーー!!
861Classical名無しさん:07/05/31 20:12 ID:c0WqOoPM
862Classical名無しさん:07/05/31 20:13 ID:pIZ9N6vs
いい支援だな、フリークス
863Classical名無しさん:07/05/31 20:13 ID:c0WqOoPM
「………さてと。どうしようかしらね」

事実大口を叩きはしたが、勝算などあるわけが無かった。
さっきのは三人を逃がす為のただの嘘。

 ああもう!私らしくないわね。どうするのよ!出来ればあのまま家の中ばっかり探し続けて時間経ってくれればいいんだけど……

思わず甘い期待をしてしまう。
でも現実は甘い期待を必ずと言っていいほど裏切る。
次の瞬間には民家の壁を突き破り、紅いコートを羽織った長身の大男がかがみのまえに姿を現した。

「貴様一人かヒューマン。先ほど私と目が合った女はいないのか?」

男アーカードは問いかける。
柊かがみはそれに対して首を縦に振る。

「当たり前よ。あっ、あんたなんて……私一人で十分よっ!」

少し声が震えるが、勇気を振り絞りアーカードに対し啖呵を切る。
ここで震え怯えてはすぐに攻撃されて一瞬で終わる。
それだけはかがみにも想像できた。

「そうか……お前一人か」
「そう言ってるじゃない。あんた私に喧嘩うってるでしょ。まっ、まあいいけどね」

必死で勇気を出し、アーカードに対峙する。
威圧感に負けないようにとにかく必死で。

「ククク、ハハハハハ!面白い!面白いぞヒューマン!!」

その言葉を聴いた瞬間、アーカードは大声で笑い出す。
本当に面白い物を見ているかのように。
865Classical名無しさん:07/05/31 20:14 ID:pIZ9N6vs
木曜日なのに気分は鬱でどうするよ、支援
866Classical名無しさん:07/05/31 20:14 ID:DtBPCZro
867Classical名無しさん:07/05/31 20:14 ID:9o.eZV1w
これは…!支援
868Classical名無しさん:07/05/31 20:14 ID:pIZ9N6vs
旦那、優しくね?支援
「この私を相手に一人で戦いを挑むとは実に素晴らしい。先ほどのDIOや平賀才人のような逃げ出す狗ではないというのか。
その婦警よりも貧弱な体をもってしてこの私に戦いを挑む、その無謀ともいえる勇気。愉快だぞヒューマン!!」

アーカードは一歩ずつかがみに向かい歩き出す。

 ちょっと……いくらなんでも素手で壁を壊すなんてどういう化け物よ。……しょうがないわね。こうなったら――

かがみはアーカードに向かい走り出し、近くにあった壁の破片を拾いそのままアーカードの顔へ投げる。
むろん、破片が当たったところでダメージなど皆無。
しかし一瞬歩みは止まり、視線もかがみから外れる。
その隙にかがみはアーカードから大きく距離を取る。

「何のつもりだ人間」

眼鏡の奥から光る眼光が強い威圧感を与える。
だけどかがみはその恐怖を堪えて、必死で言い放つ。

「私と戦いたいなら追いついてみなさいよっ!」

挑発するとさらにかがみはアーカードから視線を逸らさずに後ろに歩いて距離を取る。
その行為にはアーカードも思わず顔をにやける。

「ククク、ハハハハハハハハ!この私を見下すとは貴様我が主インテグラよりも気が強いのか。それともただの虚勢か。
まあいい。どちらでも構わない。この私に戦いを挑んだ度胸は称賛に値する。名誉と思い―――そして死ね!!!」

「嫌よっ!」

アーカードの死ねにすぐ言い返し、そのまま身を翻して一気に走り出す。
全力疾走に近い凄い勢いで。
870Classical名無しさん:07/05/31 20:14 ID:c0WqOoPM
871Classical名無しさん:07/05/31 20:15 ID:pIZ9N6vs
まだSSの途中だぞ、HURRY!HURRY!
872Classical名無しさん:07/05/31 20:15 ID:dBI4WUtQ
       
「ククククク。面白いぞ。だが私は逃がすようなことはしない。一度戦場に上がった以上逃走など許されないのだよ。なあヒューマン」

アーカードはすぐにかがみを追いかける。
その速さはかがみを遥かに上回る。
追いつくのも時間の問題であった。

 ちょっ!なによあの速さ。追いつかれる……もうっ!

かがみは角を何度も曲がり、アーカードから逃れようとする。
しかしそれはほとんど効果が無い
アーカードの身体能力は女子高生が敵うようなものでは決してない。
いくつもの曲がり角を利用する事により、加速を抑え追いつかれないようにしてはいるが、それもただの時間稼ぎに過ぎない。

 はあはあはあ、もう信じられない。このままじゃ追いつかれるじゃない。私が小太郎さんの支給品のボタン押さなければ……
 って待ちなさい。私の支給品は……

走りながらもようやく自分の支給品の存在を思い出し、鞄を開ける。
すると中には三つの紙があった。

 これが支給品?えっと……

走りながらも何とか一枚の紙を掴む。
その紙に書かれた説明書を読もうとしたときだった。
不意に右足の感覚が無くなった。

 えっ!?

そしてそのまま地面が目の前に迫る。
いや違う。自分の顔が地面に接近しているのだ。
874Classical名無しさん:07/05/31 20:16 ID:pIZ9N6vs
支援
875Classical名無しさん:07/05/31 20:17 ID:pIZ9N6vs
このアーカード、容赦せん!支援
876Classical名無しさん:07/05/31 20:17 ID:c0WqOoPM
「きゃあああああぁぁぁぁ!!!!!」

顔面から地面にダイブするように転ぶ。
掴んだ紙は握り締めたまま、鞄は肩に掛けたまま。
そして開いたままの鞄の口からは一枚の紙が外に飛び出した。

「うっ、ううう……いったいどうして……!?」

顔に手を当てるとドロリとした血が出るのが分かる。
コンクリートの地面に顔面から突っ込んだ以上無傷で済むわけはない。

「何よ顔……まさか、それに足が……」

かがみは自分の足を見て、そして絶句した。
右足の膝は肉が抉れ、割れた骨が露出していた。
更に筋肉の筋もズタズタに割かれ、歩くのはもちろん動かす事すら出来そうにない状態だった。

「どうしたヒューマン」

そしてそこにアーカードが迫っていた。
右手には途中の壁から抉り取ったのか、コンクリートの欠片が握られていた。

「あっ、………まっ………さ……か」

かがみは途切れ途切れになりつつ言葉を繋いだ。
そしてそれに答えるかのようにアーカードは右手を開いてコンクリートの欠片を落とした。

「どうした?まだ右足から骨が突き出て肉が抉れているだけだろう!すぐに足を再構築して立ち上がれ!そして私に牙を向け!さあ向かって来い!
まだ戦いは始まったばかりだぞ!HURRY!HURRY!HURRY!HURRY!HURRY!HURRY!HURRY!HURRY!HURRY!」
878Classical名無しさん:07/05/31 20:17 ID:Cofk7YNg

879Classical名無しさん:07/05/31 20:17 ID:DtBPCZro
880Classical名無しさん:07/05/31 20:18 ID:0ZRWkbgk
支援、なんと聞こえの良い言葉か―――
881Classical名無しさん:07/05/31 20:18 ID:dBI4WUtQ
          
882Classical名無しさん:07/05/31 20:18 ID:pIZ9N6vs
かがみにそれはムリだろ
支援
883Classical名無しさん:07/05/31 20:19 ID:Cofk7YNg
支援
アーカードから発されるオーラ、威圧感はついに完全にかがみを飲み込む。
足の怪我ははっきり言って処置不可能といってもいい。立ち上がるなど不可能。
絶体絶命。
かがみは現状に恐怖して、両手で何とか後ろに後退するがそれよりもアーカードの足の方が早い。
徐々に間合いが詰められていく。

「所詮貴様もただの人間か。チェックメイトだヒューマン!豚のような悲鳴を上げろ!」

アーカードが遂にかがみの傍まで辿り着き、右手を振り上げた。
その光景がかがみにはスローモーションに感じられた。
人間は死ぬ瞬間に走馬灯を見ると言うがこれがその走馬灯というものなのだろうか。


「ねえかがみん?萌え要素分かるかな?萌え要素」
「はあ、あんた何いってるの?萌えってあの萌え〜ってやつ?」
「そうそれ!かがみんもツンデレ属性あるよね。それをもっとこうアピールしたらきっと人気出るかもよ」
「別にいいわよ私は。ってそれよりかがみん言うなっ!」
「ええ、でもお姉ちゃん『かがみん』ってちょっとだけ可愛いような……」
「つかさあんたまで」


走馬灯に蘇るのは楽しい学園生活の日々。
そしてそれを思い出し、キッと目を見開く。

「つかさを残して死ねるわけ無いでしょうがっ!!!!!」
885Classical名無しさん:07/05/31 20:20 ID:pIZ9N6vs
何をするつもりだ、王国騎士団秘密兵器、アーカード。
886Classical名無しさん:07/05/31 20:20 ID:0ZRWkbgk
謝らないぞ
貴様が俺に支援させたからな
887Classical名無しさん:07/05/31 20:20 ID:c0WqOoPM
支援
素早く紙を解き、中から出るは十文字槍(クロススピア)
その刀身でアーカードの拳を受け止めようとする。

「最後まで立ち向かうその姿勢はとても大事なことだ――――が、お前は所詮狗の餌だ!!!」

アーカードの拳は振り下ろされ、それは刀身を砕き、かがみの頭に深々と沈んだ。
脳漿は飛び散り、頭部は完全に砕け散った。
そしてアーカードは血飛沫を浴びながらそこに立つ。

「くだらん。所詮威勢がいいだけの人間か。狗の糞となってしまえ……ん?」

そこでアーカードはかがみの鞄からこぼれ落ちた一枚の紙を見つける。
自分の時は大きな戦闘機が紙から飛び出てきた。
それを考えればあの紙にも当然中身はあるはずである。
アーカードはかがみの遺体に背を向けて数歩進み、紙を拾い上げ開く。

「ククク、素晴らしい銃じゃないか。我が銃ジャッカルには及ばないが、この戦いの場に相応しい銃だ」

出てきたのは黒く猛々しい巨大なリボルバーとその予備弾30。
リボルバーの銃身はジャッカルより長く、それがアーカードは気に入った。

「さあ向かおう。パーティはまだこれか――」
889Classical名無しさん:07/05/31 20:21 ID:pIZ9N6vs
こいつが届く範囲は俺の支援だ
890Classical名無しさん:07/05/31 20:21 ID:Cofk7YNg
激戦って大丈夫か支援
891Classical名無しさん:07/05/31 20:21 ID:dBI4WUtQ
          
銃を握り締め、駅へ戻ろうとしたその瞬間。
自らの首から槍が突き出ていた。
否、背後から槍で刺されていた。

「なっ!?」

振り返るとそこにいたのは柊かがみだ。
その姿は正に健康な時のかがみそのもの。
潰れたはずの顔は元通り。グチャグチャになったはずの右ひざも完全に修復され、完治していた。

「終わりよっ!!!」

そのままかがみは槍を横に抜く。
アーカードの首は頚動脈が両断され、大量の血が首から吹き出る。

「……面白い!とても面白い!!体を再構成して再び向かってくるとは。貴様も私と同じ化け物か。あのルーク・バレンタインより遥かに素晴らしい!
さあ続きをしようじゃないか。楽しい宴の続きを」

BANG!

響くは一発の銃声。
それがかがみの頬を掠め片耳を吹き飛ばす。
しかし頬の傷は、吹き飛んだ耳は、すぐに元通りに修復される。

「あんた……許さないっ!絶対に倒してやるんだから!」

かがみは強引にその場で反転、勢いをつけて一気にやりを振りかぶりもう反転。
遠心力を利用して強引にアーカードの左腕に槍を叩きつける。
893Classical名無しさん:07/05/31 20:22 ID:pIZ9N6vs
旦那、容赦NEEEEEEEEEEEEE
支援
894Classical名無しさん:07/05/31 20:22 ID:pIZ9N6vs
かがみがんがれ支援
895Classical名無しさん:07/05/31 20:22 ID:dBI4WUtQ
         
896Classical名無しさん:07/05/31 20:23 ID:c0WqOoPM
           
「これで終わりよおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」

アーカードはその場を動かず、直撃を許し、そのまま勢いよく壁に激突する。
その力は叫び声に比例したのか、とにかく強く全力前回の一撃。
そしてかがみは壁に激突し静止したアーカードの顔に更に二度三度槍を突く。
かがみはとにかく必死だった。
一度死というものを実感し、吹っ切れた。
いや、吹っ切れてはいない。だが疑似体験の死は興奮状態にさせるには十分すぎた。
勢いに身を任せ、興奮のままに更に何度も顔面を、腕を、足を、胴体を突く。
そしてどれだけ経っただろうか。

 はあはあはあ………死んだ?

既に何十箇所か具体的数が分からないぐらい槍で突き刺した。
アーカードは動かない。死んだと思える。
でも一度落ち着いて死を実感すると、次にこみ上げる物は一つしかない。

『罪悪感』

それがかがみを攻める。そして血まみれのアーカードの状態はそれを更に加速させる。

「うっ……がっはっ……」

思わず吐き気が出る。
ここに来てまだ何も食べていない為、出るのは胃液のみ。
だが、殺したという認識の誤りにはすぐに気付く。
「どうした、もう終わりか?私と同じ化け物よ」

この声によって。
さっきとまるで同じ声。
声の主アーカードはゆっくりと立ち上がり、かがみの前に立つ。

 うそっ、死んでない?どうして?あれだけ突いて………

BANG! BANG!

アーカードが引き金を弾き二発の銃声と共に撃ち出された銃弾はかがみの顔に当たる。
二発の銃弾の直撃を受けた顔はトマトが割れたかのように破裂し、首から上が損失する。
しかしそれも一瞬でしかない。
かがみが持つ槍は『激戦』
自動修復の機能を持つ槍は、かがみが槍を手放さない限り致命傷の傷でも瞬時に回復させてしまう。

「ククク、ハハハハハハハ!何という回復力だ。その速さ。全く持って素晴らしい化け物だ。次は私を殺して見せろ!心臓だ!
次は心臓を狙え!!その槍でこの心臓を貫き抉って見せろ!!!」

アーカードは近づいてくる。
だがその言葉を聞き改めて心臓を狙う余裕は既に無い。

 ちょっとどうなってるの?それに心臓なんて……もしこの槍掴まれて取られたら……それは駄目。嘘よあんな言葉。……きっと

アーカードのいくら傷を与えてもビクともしない姿はかえってかがみを不安にさせた。
逃げるしかない。
しかし、真っ直ぐ逃げても先ほどと同じように追いつかれるのは明らか。
かがみは確実にアーカードを撒く為に、目の前の民家の窓に飛び込む。

「また鬼ごっこか。くだらない事をするな。私と同じ化け物よ!」

かがみを追い、アーカードも民家の壁を突き破り侵入する。
899Classical名無しさん:07/05/31 20:24 ID:0ZRWkbgk
確固たる支援は、肉親の情に勝る!!
900Classical名無しさん:07/05/31 20:24 ID:pIZ9N6vs
これマジで支援なんだけどこれマジ支援マジ支援マジ支援マジ支援
どれくらい支援かっていうとマジで支援
一番奥の部屋で柊かがみは待ち構えていた。

 これが……最後の支給品。逃げるにはやるしかないわね。これでさすがにしばらくは足を止めれるはず。

かがみは部屋に入るとすぐに最後の支給品の確認を行った。
その最後の支給品は六角形の鉄。しかし説明を読んだ限りでは決してただの鉄ではない。
そして部屋にあるのは二枚のカーテン。
この二つを利用して、かがみはアーカードが入ってくるのを待つ。

待ちの体勢に入ってほんの数秒。
勘の鋭いアーカードは真っ先に奥の部屋と感じ取ってドアを開いた。
そしてドアが開くと同時に、かがみは部屋に備え付けられていたカーテンを被せるように投げる。
カーテンはアーカードの頭上から覆い、見事に姿を隠す。
しかしそれはほんの僅かの時間。すぐにカーテンを引き裂きアーカードは自らの顔を出す。
だが次の瞬間、アーカードは見たのは、炎を体に纏わせた柊かがみだった。

「これで終わりよっ!」

灼熱の炎がアーカードを包む。
発火性が高いカーテンが絡んでいるのもあり、炎は瞬く間にアーカードの全身を焼いていく。
それを見届けると、かがみは急いで窓を破り家から脱出を試みる。


902Classical名無しさん:07/05/31 20:24 ID:c0WqOoPM
903Classical名無しさん:07/05/31 20:25 ID:DtBPCZro
904Classical名無しさん:07/05/31 20:25 ID:dBI4WUtQ
               
905Classical名無しさん:07/05/31 20:25 ID:pIZ9N6vs
うるさい、お前なんて「ツンデレ」だ。支援。
それから一体どれだけ走っただろうか。
万が一アーカードが生きているのを考えるとかがみは駅へ向かっては走れなかった。
事実何度攻撃しても全くダメージを受けている様子が無かった為に、また追いかけてくるかもと考えたからだ。
そのために駅とは逆に南東の方角に走り続けた。

 はあはあはあはあはあ………ここまで来れば……えっ?

不意に膝が折れて地面に倒れる。

 どうして?………うっ、疲れが……急に……

緊張が切れた為に無理しすぎた疲れが津波のように襲い来る。
既に意識を保つのがやっとと言う状態だった。

「うっ……やばい意識が……何とか………どこかで休まないと」

槍を杖代わりにして、かがみは家を捜し歩く。
フラフラした状態で、とにかく必死に。


   ☆   ☆   ☆
907Classical名無しさん:07/05/31 20:26 ID:pIZ9N6vs
死ぬ気か!?支援
908Classical名無しさん:07/05/31 20:26 ID:739tL1gg
かがみがんばれ支援
909Classical名無しさん:07/05/31 20:26 ID:c0WqOoPM
ssssssssssssssssssss
910Classical名無しさん:07/05/31 20:26 ID:Cofk7YNg
ブレイズ・オブ・グローリー支援
911Classical名無しさん:07/05/31 20:27 ID:pIZ9N6vs
へんじ が ない ただの しえん の ようだ
912Classical名無しさん:07/05/31 20:27 ID:0ZRWkbgk
『支援』とは、暗やみの荒野に進むべき道を切り開く事だ!
燃える家の隣の通りの民家に一人、重傷を負った男が一人倒れている。
男はカーテンを燃え盛るカーテンを強引に引き離し、そのまま民家を脱出して隣の民家にて体を休めていた。

「ククク。炎まで使うとは本当に面白い女だ。いや、魔女といった方が正しいか。しかしつめが甘い。私を殺さずに逃げるとは」

 本当にここは面白い。DIOとその宿敵以外にもあれほどの魔女がいるとは。あのような奴が何人もいるとは……楽しみだ。
 とても楽しみだ。とてもとても楽しみだ。

大の字に倒れながら、アーカードの眼鏡の奥の真紅の瞳は輝きを失わず、むしろ更に光りと鋭さを増した。
右手に握る銃も、アーカードに答えるかのように黒く輝いた。


   ☆   ☆   ☆

「あの……あれは?」

駅について二十数分。
もう数分で電車が来るというところで、みゆきは遠くに煙が立ち込めているのを目撃した。
そしてそれについての見解を灰原に求める。

「……あれは火事ね。煙の量から考えてもかなり大規模な……時間を考えてもかがみか……もしくはあの男がやった可能性は十分あるわね」

しばし考えて自らの回答を出す。

「じゃあかがみさんは?」
「それはわからないわ。燃やしたのがかがみなら勝ってるかもしれないし、あの男ならもしくは……」
「そんなっ」
「……一つの可能性よ。それにまったく別の人がやった可能性だってあるわ。後は私達がボーリング場で六時間後に会えるのを祈りましょう」

みゆきの友を心配する気持ちは灰原にも十分理解できた。
だからこそ正直に打ち明けるべきと考えた。
常識に考えてあの状況でかがみが生き延びている可能性など限りなくゼロ。
むしろこうして自分達が無事……つまり足止めに成功しただけでも奇跡に近いのだ。
それでもまだ、100%では無い以上断定は出来ない。
灰原自身、かがみの安否は気になっていた。
915Classical名無しさん:07/05/31 20:28 ID:pIZ9N6vs
あいまい3センチそれ支援ってことかい!
916Classical名無しさん:07/05/31 20:28 ID:fF6VH4p.
支援
917Classical名無しさん:07/05/31 20:28 ID:dBI4WUtQ
        
918Classical名無しさん:07/05/31 20:28 ID:c0WqOoPM
zzzzzzzzzzzzzz
919Classical名無しさん:07/05/31 20:29 ID:DtBPCZro
j
920Classical名無しさん:07/05/31 20:29 ID:pIZ9N6vs
いいや、これは自殺なんかじゃない。支援だ!
 無事でいてくれるといいのだけど。無茶しないで生きて戻ってきなさいよ。

「天パーよ。私はヅラじゃない桂だと言ってるだろうが……んんぅ……むにゃむにゃ……」

灰原が言葉に出来ない思いをしている最中に、空気をまるで読まない寝言が聞こえてくる。

「………はあ、この人は本当にしょうがないわね」

思わずため息。
まだまだ灰原の気苦労も終わりそうには無い。

【B-5 南西部市街地 一日目 早朝(6時手前)】

【柊かがみ@らき☆すた】
{状態}疲労甚大 無傷
{装備}核鉄「激戦」@武装錬金 核鉄「ブレイズオブグローリー」@武装錬金
{道具}支給品一式
{思考・状況}
1:休める場所を探して休む。
2:正午にボーリング場に辿り着くように行動して、灰原、小太郎、みゆきと合流する。
3:つかさを探して守る。
4:こなたを探す。
5:生きてみんなと一緒に帰りたい。
6:脱出の方法を見つける為に、出来れば仲間がほしい。
※ジャギを危険人物と認識しました(何故ジャギがケンシロウを名乗ったのかは不明)
※アーカードを不死身の化け物と思っています。
※「激戦」は槍を手から離した状態で死んだ場合は修復せずに死にます。
持っている状態では粉々に吹き飛んでも死にませんが体の修復に体力を激しく消耗します。
常人では短時間で三回以上連続で致命傷を回復すると凄まじく体力を消費します。
※「ブレイスオブグローリー」は火炎爆破の半径が125M、瞬間最大火力は2550℃に制限されています。

923Classical名無しさん:07/05/31 20:30 ID:pIZ9N6vs
がんばって!張り切って!支援、支援プリーズ!
924Classical名無しさん:07/05/31 20:31 ID:pIZ9N6vs
四円!
【A-5 中部 民家内 1日目 早朝(6時手前)】

【アーカード@HELLSING】
{状態}頭蓋陥没、頭部にダメージ大 全身に打撲や骨折、ダメージ大(自然治癒中) 疲労大 全身に無数の裂傷、全身に重度の火傷
{装備}フェイファー ツェリザカ(2/5)
{道具}支給品一式  フェイファー ツェリザカの予備弾30
{思考}
基本:殺し合いを楽しむ
1:しばらく民家内で休息を取り、傷の回復に努める。
2:1の後再び、満足させてくれる者を探し闘争を楽しむ。
3:DIO、柊かがみとも再度闘争を楽しむ。
[備考]
・参戦時期は原作5巻開始時です 。セラスの死を感じ取りました。
・首輪は外れていますが、心臓部に同様の爆弾あり。本人が気付いているかは不明。
・DIOの記憶を読み取り、ジョセフと承太郎及びスタンドの存在を認識しました。
・柊かがみを魔女と認識しました。

926Classical名無しさん:07/05/31 20:32 ID:pIZ9N6vs
しかし、旦那も圧倒されてるな支援
927Classical名無しさん:07/05/31 20:32 ID:Cofk7YNg
姉ちゃん!支援って今さ!
【A-4 S6駅ホーム 一日目 早朝(6時手前)】

【灰原哀@名探偵コナン】
{状態}健康
{装備}ルイズの杖@ゼロの使い魔
{道具}支給品一式 参加者顔写真&詳細プロフィール付き名簿
{思考・状況} かがみ無事でいなさい。/桂さん……
基本行動方針 殺し合いには乗らずに、脱出の方法を考える。
1:もうすぐ来る電車に乗ってS-10駅まで移動する。
2:車内で何とかして小太郎を起こす。
3:正午にボーリング場にいるように行動し、かがみと合流する。
4:コナン、小五郎、平次と合流
5:桂小太郎は天然と認識した

【高良みゆき@らき☆すた】
{状態}健康
{装備}イングラムM10(32/32)@バトルロワイアル
{道具}支給品一式 イングラムM10の予備マガジン10
{思考・状況} かがみさん生きていてください
基本行動方針 絶対に人を殺さない
1:もうすぐ来る電車に乗ってS-10駅まで移動する。
2:車内で何とかして小太郎を起こす。
3:正午にボーリング場にいるように行動し、かがみと合流する。
4:灰原、桂と共に協力者を増やし、脱出の方法を探す
5:こなたさん達(こなた、つかさ)に会いたい
929Classical名無しさん:07/05/31 20:33 ID:pIZ9N6vs
最後も支援!
【桂小太郎@銀魂】
{状態}全身に打撲(行動には支障なし)、若干の疲労 熟睡中
{装備}ライドル@仮面ライダーSPIRITS
{道具}支給品一式 スタングレネード×2@現実 時計型麻酔銃(0/1)@名探偵コナン  麻酔銃の予備針十本@名探偵コナン
{思考・状況}
1:かがみ、灰原、みゆきを守る
2:銀時たちと合流する(そう簡単に死にはしないと思っているので、この目的を優先する気はない)
3:殺し合いには乗らないが、弱者を虐げるような外道には容赦しない
4:灰原達と協力して脱出の方法を探し、主催者に天誅を下す
※ライドルはライドロープ形態で懐にしまってあります。なお、Xの変身ベルトは支給されていません。
※ジャギを危険人物と認識しました。(何故ジャギがケンシロウを名乗ったのかは不明)
※時計型麻酔銃による睡眠時間は約90分です。吸血鬼(アーカード、DIO等)にも利くかどうかは不明です。
931Classical名無しさん:07/05/31 20:33 ID:pIZ9N6vs
支援
932Classical名無しさん:07/05/31 20:34 ID:pIZ9N6vs
 
933 ◆7jHdbxmvfI :07/05/31 20:34 ID:7xe.vXp6
投下を終了します。
無数の支援本当にありがとうございます。
ご感想などをお待ちします。
934Classical名無しさん:07/05/31 20:36 ID:Cofk7YNg
投下乙!しかしかがみも鷲巣様に負けず劣らず支給品に恵まれてるな
935Classical名無しさん:07/05/31 20:36 ID:pIZ9N6vs
乙!
活躍できないヅラ、カワイソス。
まぁ、あいつだとよくて討ち死にだしな。

そして、アーカードとガチンコ勝負したかがみすげーかっこいい!
さすがツンデレ。
936Classical名無しさん:07/05/31 20:39 ID:dBI4WUtQ
>>933
正直言って驚いたw
美少女虐殺ショーかよ、欝だなあ……とか思ってたらw
いや熱い熱い。

かがみの頑張りに血が滾る思いでした。
力作の投下GJ!! であります
937Classical名無しさん:07/05/31 20:39 ID:7HKMxWTc
かがみがっ! 鷲巣の引きを越えたっっっっ!! 最早兎の豪運並っ! 今のコイツと麻雀したらあのアカギですらっっっっっ!!

かがみ「このアーカードを倒せば歳……16年間の最高地点……至福の瞬間に……!」
938Classical名無しさん:07/05/31 20:40 ID:FnI9vygM
かがみ生還!? 初めの「ここは俺に任せて先に行け」は死亡フラグ以外の何物でも思ったのに
まさかアーカード相手にここまで頑張るとは……かがみかっこいいよかがみ
しかしここから先は疲労甚大で孤立無援だ、頑張れ超頑張れ


そしてヅラwお前はどうしてそんなに間が悪いんだよw
939Classical名無しさん:07/05/31 20:40 ID:aYQJNiuQ
乙!

核鉄×2(激戦/ブレイズ・オブ・グローリー)と銃って……鷲津様に劣らぬ引きの良さじゃないか
かがみ……恐ろしい子!
940Classical名無しさん:07/05/31 20:44 ID:D8.5o5HA
空気読まないで言うけど、激戦はマズくないか?
わざわざクレイジーDも回復の制限してるのに
広域兵器のブレイズオブグローリー+激戦で自爆復活なんて繰り返されたらたまったもんじゃないぞ
941Classical名無しさん:07/05/31 20:46 ID:0ZRWkbgk
予想外! 予想外!
いやぁ、ヅラ辺りが死ぬかと思ったら…
かがみ……引きが、良すぎるッ……
それに、これだけやって死なねえ旦那もすごい!
しかし巧くチームがバラけたな…
942Classical名無しさん:07/05/31 20:46 ID:fF6VH4p.
激戦による再生の対価が疲労大なんじゃないかな?
時止めだってそうそう連発できるようじゃないし。
943Classical名無しさん:07/05/31 20:47 ID:c0WqOoPM
GJ
よくしらないけど、一般人なのに頑張ったかがみはかわいいよ。
とはいえ核鉄を2つ使っても死なないアーカードはやっぱり化け物だ。


ちょっと気になったのは、結構重症なのに、かがみが痛みすら沸いていないこと。
アドレナリン全開だから問題なさそうだけどね。
944Classical名無しさん:07/05/31 20:49 ID:aYQJNiuQ
>>940
まぁ、簡単に首輪を外せてしまえそうなのはマズイかなぁ……
それさえなけりゃ、回数を限る程度でもいいかと思うけど
945Classical名無しさん:07/05/31 20:49 ID:dBI4WUtQ
>>940
空気読んでないという自覚があるなら、毒吐きでよろ。
不毛な議論で本スレ使うのは簡便な。
946Classical名無しさん:07/05/31 20:50 ID:0ZRWkbgk
>>940
アーカードやDIOやパピヨンみたいに、超耐久のキャラは他にもいるし
体を復元させるだけなら、カズマやカズキや劉鳳も可能だからなぁ


制限もあるし、激戦は良いんじゃねえかと思う
947Classical名無しさん:07/05/31 20:52 ID:dBI4WUtQ
>>944,946
だから毒吐きでやってくれってば。
本スレで議論をやると感想がつけにくくなるし、
最悪某みたいに荒れちゃうでしょうが。
948Classical名無しさん:07/05/31 20:53 ID:c0WqOoPM
>>940
体全消滅とかの状態は回復できませんとか。
首輪が外れても、首輪ごと再生とか首輪がマスクみたいに勝手に引っ付くとかで対処させればどうですかい?
949Classical名無しさん:07/05/31 21:03 ID:zG74.SmQ
だから本スレでそういうことをいきなり言うのはやめるんだ
嫌な空気と不毛な気配は毒吐きへ


某みたいになったら嫌だろ?某と同じノリになるのはやめとこうぜ皆
950Classical名無しさん:07/05/31 21:06 ID:Ia7zkpcQ
かがみが飛ばされたのは頭だけか
体ごと吹っ飛ばされてれば、原作の戦部のように全裸で(ry
951Classical名無しさん:07/05/31 21:18 ID:zG74.SmQ
>>933
お疲れ、GJ!なんかもうアーカードしょっぱなから戦闘連打で凄くいいw
かがみがかっこよすぎだw

>>950
お前の発想、実にイエスだね!
もし修正とかになったら是非とも(ry


あともう>>950か、次スレどうする?
952スレ立て失敗、誰かヨロ:07/05/31 21:48 ID:sralBCls
このスレは漫画キャラバトルロワイアルのスレです。
SSの投下も、ここで行ってください 、支援はばいばい猿があるので多めに

前スレ
漫画キャラバトノレロワイアノレ Part2
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1179059484/l50

【外部リンク】
漫画キャラバトルロワイアル掲示板(したらば)
http://jbbs.livedoor.jp/comic/4287/
まとめサイト
http://www32.atwiki.jp/comicroyale

・参加者リスト・

2/4 【アカギ】○赤木しげる/●市川/●平山幸雄/○鷲巣巌
2/2 【覚悟のススメ】○葉隠覚悟/○葉隠散
2/3 【仮面ライダーSPRITS】 ○本郷猛/●三影英介/○村雨良
4/4 【からくりサーカス】○加藤鳴海/○才賀しろがね/○才賀勝/○白金
4/4 【銀魂】 ○坂田銀時/○神楽/○桂小太郎/○志村新八
4/4 【グラップラー刃牙】○愚地独歩/○花山薫/○範馬刃牙/○範馬勇次郎
4/4 【ジョジョの奇妙な冒険 】○吉良吉影/○空条承太郎/○ジョセフ・ジョースター/○DIO
4/4 【スクライド】○カズマ/○シェリス・アジャーニ/○マーティン・ジグマール/○劉鳳
4/4 【ゼロの使い魔】○キュルケ(略)/○タバサ/○平賀才人/○ルイズ(略)
4/4 【ハヤテのごとく】○綾崎ハヤテ/○桂ヒナギク/○三千院ナギ/○マリア
2/3 【HELLSING】○アーカード/○アレクサンド・アンデルセン/●セラス・ヴィクトリア
3/4 【北斗の拳】○アミバ/○ケンシロウ/●ジャギ/○ラオウ
4/4 【武装錬金】○防人衛/○蝶野攻爵/○津村斗貴子/○武藤カズキ
3/4 【漫画版バトルロワイアル】○川田章吾/○桐山和雄/●杉村弘樹/○三村信史
3/4 【名探偵コナン】 ○江戸川コナン/○灰原哀/○服部平次/●毛利小五郎
4/4 【らき☆すた】○泉こなた/○高良みゆき/○柊かがみ/○柊つかさ
計 53人 / 60人
953Classical名無しさん:07/05/31 21:54 ID:5cf733R.
毒吐きでテンプレ議論中だから、新スレちょっと待ってもらえるとありがたいです。
【NGについて】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。凍結中はその場面を進行させることはできない。
・どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。
『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』

NG協議の対象となる基準
1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等)
2.原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。
3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合(死んだキャラが普通に登場している等)
4.イベントルールに違反してしまっている場合。
5.荒し目的の投稿。
6.時間の進み方が異常。
7.雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)
8.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。

上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。
例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。
・誤字などは本スレで指摘していただいて構わないですが、内容の議論、展開予想などは毒吐きスレでお願いします。
・内容について本スレで議論する人がいたら、毒吐きへ誘導しましょう。
・書き手は本スレで出された修正案以外には対応する必要はありません。ゆえに毒吐きを見る必要性はありません
955Classical名無しさん:07/05/31 22:37 ID:5cf733R.
アッー! 最後の最後に「。」忘れた!
反対がなければこれで新テンプレとしたいです。
956Classical名無しさん:07/05/31 22:48 ID:sralBCls
あ、あと現在wiki編集している人へ。

少々、現在地マップの仕様かえるから、現在位置マップの編集は待って欲しい。




前回も、上の方のメニューが変わっただけで位置がずれたり、
左のメニュー幅が変わっただけで、位置がずれたりしたので、
これがないように、仕様を若干変更している。

変更し終わったら、こっちに書くのでヨロ
957Classical名無しさん:07/05/31 22:51 ID:FnI9vygM
>>955
乙。内容はおkかと。

しいて言うなら、「自主的に修正する事は自由です」というのは日本語が変かも。
「批判意見を元にSSを修正するかどうかは書き手の自由です」とかに訂正した方がいい気がする。些細なことだけど。
958Classical名無しさん:07/05/31 23:06 ID:5cf733R.
>>957
・修正要求ではない批判意見などを元にSSを修正するかどうかは書き手の自由です。

こんな感じでどうでしょう?
959Classical名無しさん:07/05/31 23:21 ID:FnI9vygM
>>958
それでいいと思います
960Classical名無しさん:07/05/31 23:39 ID:sralBCls
>>956
に引き続き報告。

現在位置の仕様変更終了。
これで、上のメニューや左のメニューがどう変わろうと、位置ズレは起こらないはず。
961 ◆ozOtJW9BFA :07/06/01 00:01 ID:YlanTysc
まとめの仕様変更乙です。

すいません予約期限を、2日延ばしても良いですか?
962 ◆7jHdbxmvfI :07/06/01 00:03 ID:ugmSYrHo
柊かがみの支給品「激戦」及び「ブレイズオブグローリー」の制限について議論があるので、
自分の意見として下記の制限への変更を考えています。ご意見を下さい。

※「激戦」は槍を手から離した状態で死んだ場合は修復せずに死にます。
持っている状態では粉々に吹き飛んでも死にませんが体の修復に体力を激しく消耗します。
常人では短時間で三回以上連続で致命傷を回復すると意識が飛ぶ危険があります。
負傷して五分以上経過した患部、及び再生途中で激戦を奪われ五分以上経過した場合の該当患部は修復出来ません。
全身を再生した場合首輪も再生されます。自己修復を利用しての首輪解除は出来ません
※「ブレイスオブグローリー」は火炎爆破の半径が25M瞬間最大火力1000℃に制限されています。
また火炎爆破は定期放送と定期放送の間に一度しか使用できません(未使用の場合の使用の持ち越し不可)
炎を操る事は出来ますが、炎との同化は制限が掛けられている為不可能です。
963Classical名無しさん:07/06/01 00:06 ID:21JZT.Rg
>>940
激戦の瞬間再生よりもブレイズオブグローリーの火炎同化のほうが制限しないと不味いと思う
このロワには物理攻撃以外の攻撃手段が少ないからかなりやっかい
964 ◆L9juq0uMuo :07/06/01 00:09 ID:bDFTgPRk
議論の途中申し訳ありません。
カズキ・パピヨン・ハヤテ・こなたを一時投下スレに投下させていただきました。
疑問等ありましたらお願いします
965Classical名無しさん:07/06/01 00:23 ID:PQ59vMkw
今みてきたこなたのズレぶりがよかったですww
このこなた&パッピーのコンビに期待ですw
いわゆる一つのGJですww
966Classical名無しさん:07/06/01 00:26 ID:xL/if9K6
うん、こうやって少しづつ疑問が解決してくのはいいね
理性的な対応も修羅場慣れしてるこいつららしいし
何より、こうして序盤に色々な連中が繋がり持っておくのって、良いね、とても良い

そしてこんだけニアミスしといて誰とも会えない勝wwwwwww
967Classical名無しさん:07/06/01 00:28 ID:.xeoFm0Q
>>964
見てきました。GJ!です。
名(迷?)コンビ二組に期待w
968Classical名無しさん:07/06/01 00:59 ID:N4CTbtkU
◆1qmjaShGfE氏に質問です。

勝が飛んでるオリンピアはB1からスタートしたものと解釈してよろしいでしょうか?
また、どの程度の高さを飛行しているものと解釈すればよいでしょうか?
969Classical名無しさん:07/06/01 01:06 ID:N4CTbtkU
>>964
GJ
ハヤテの女装ネタがいつ使われるのかwktkして待ってる。
970Classical名無しさん:07/06/01 09:50 ID:SA4bBV0w
>>964
投下乙。
でも、こなたのセリフに一部男っぽい喋り方のものがあって、それには違和感を感じた。
971 ◆7jHdbxmvfI :07/06/01 14:45 ID:ugmSYrHo
>>962の制限でも「強すぎ」という意見が大きいので、新たな制限を提示します。

「激戦」については
禁止エリア抵触による首輪爆発が起こった場合自動修復は発動しません。
を追加します。

「ブレイズオブグローリー」については
火炎爆破の半径が25M瞬間最大火力1000℃に制限されています。
これを
火炎爆破の半径が25M瞬間最大火力1000℃に制限されています。
ただし1000℃は半径三メートル以内、距離が離れるほど火力は低下し25M付近では500℃にまで低下します。
に変更します。

ブレグロについては支給品を「マジシャンズレッドのDISC」への変更も視野に入れています。
ブレグロの支給自体をNGとする意見が多い場合支給品変更及び修正版を今夜には一時投下します。
ご意見お願いします。
972Classical名無しさん:07/06/01 15:28 ID:D5R4bnmU
かがみが命懸けで戦ってる間に何気に着々と戦力整えてるこなたに吹いたWW
973 ◆7jHdbxmvfI :07/06/01 20:11 ID:ugmSYrHo
支給品を「マジシャンズレッドのDISC」への差し替えとそれによる修正箇所を一時投下スレの方に投下しました。
974Classical名無しさん:07/06/01 21:01 ID:ch8FOJ0E
【基本ルール】
 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
 勝者のみ元の世界に帰ることができる。
 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。

【スタート時の持ち物】
 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。
 「地図」「コンパス」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランタン」「ランダムアイテム」
 「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。詳しくは別項参照。
 「地図」 → MAP-Cのあの図と、禁止エリアを判別するための境界線と座標が記されている。
 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。
 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。
 「名簿」→全ての参加キャラの名前のみが羅列されている。写真はなし。
 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
 「ランタン」 → 暗闇を照らすことができる。
 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1〜3個入っている。内容はランダム
975Classical名無しさん:07/06/01 21:08 ID:vRkm8d0M
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1180699111/
新スレ立ったよー。
名簿と能力制限のところに一部勝手に修正いれてしまいましたが良かったでしょうか。
976Classical名無しさん:07/06/01 22:15 ID:czrvUUJc
>>975
乙だ。この前決まったスタンドの制限に関してはまとめのルールを参照ってことで。
977ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:17 ID:dJBqSq66
わたしとマリアが辿り着いた病院はかなり大規模なものだった。
正面ロビーには幅広い受付、清掃の行き届いたフローリングの床、そして待ち人が
座るための黒いソファーが等間隔に並べられている。
どうやら今の所人の気配は無いようだが後から自分達と同じ目的でやってくる人間
がゲームに参加していないとは限らないし背中に背負った男の治療もあると言う事で
一旦病室の一つに身を隠す事となった。
包帯など治療具は、倉庫にかけられていた鍵を破壊して調達した。

(くそッ…)
そして今わたしはマリアが美形の男を治療している病室の前のソファーに腰掛けている。
彼女の手際の良さを見る限り自分にできる事は無いから邪魔にならないように、
と言うのが一応の理由ではあるがそれだけでは無い。
「吉影よ、さっきからずっと爪を噛み続けるなんて…一体何が
気に入らないと言うんじゃ?」

先ほど支給品を確認したが、ハッキリ言って使えそうには無い物ばかりだった。
一つは今わたしが手に持っている写真…あろう事か死んだ私の親父の写真だった。
だが普通の写真と違う所は写真の中の親父は幽霊でありながらスタンド能力を持ち、
写真の中で動いたり、声を出したりもできると言う事だ。
ハッキリ言ってウザッたいことこの上無いし正体がバレてしまう危険もあるが
父親だからぞんざいに扱う事もできないお荷物でしか無い。

そしてもう一つはわたしの頭ほどもある大きなディスクだった。
説明によると何かのスタンド能力の入っており、普通なら頭に入れるだけで
使えるらしいがこのディスクは特別とだけ書いてある。
実際、頭に入れようとしても全く何の反応も無かった。
一体何の意味があるのだ?こんな物に。
978Classical名無しさん:07/06/01 23:17 ID:ch8FOJ0E
 
979ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:18 ID:dJBqSq66

「吉影よ、これからお前はどうするつもりなのじゃ?」
「……………」
親父が何か聞いてくるがどうでもいい。わたしにとって今問題なのは
目の前の病室で美形の男がマリアの治療を受けていると言う事だ。
あの美形があの美しい手で服を脱がされ肌に直接触れられ、包帯を巻かれる…
それを考えるだけで自然と爪を噛む力が強くなった。
「お前はこのゲーム内でも出来るだけ平穏に暮らしたいと考えているのじゃろうが
それは無理と言うものじゃぞ?この状況ではお前の脱出は絶望的、優勝するしか
お前の生き延びる道はない」
「そんな事は分かっているさ…」
「ならば何故あの女を殺さないんじゃ!? 絶好のチャンスじゃぞ!」
「うるさい…そんな必要は無い。わたしはこれまでも持ち前の運と冷静な判断で
危機を乗り越えてきた。わざわざここで殺さないで平穏に過ごしたっていずれチャンスは来るさ」
わたしのイライラはどんどん募っていく
「あの女を殺すのじゃ吉影!男の方は後でも、ほうっておいてもあの怪我では問題は無い!
いいか、すぐに殺」
「うるさい…黙っていてくれ親父」
「吉影さん…」
「だからうるさいと言っているだろ!!」
怒鳴ってから顔を見上げる。
そこには驚いた顔のマリアが居た…
マズい…今のを見られてしまったのであれば…どうやって誤魔化す!?
「吉影さん、その手…」
マリアが私の手を取る。
「ダメじゃないですか、爪なんて噛んだりしたら!血が出てますよ!」
「あ、ああこれは…いや大した事じゃ」
「ダメです!早く来てください」
マリアは私の手を引いて無理矢理病室へ引っ張っていった。
980Classical名無しさん:07/06/01 23:18 ID:vRkm8d0M
支援ふひひひ
981向こうのD/QHtnhM:07/06/01 23:19 ID:dJBqSq66

「はい、終わりましたよ」
「申し訳ないな…迷惑をかけてしまって」
「全くです。ダメですよ親から貰った体なんですから大事にしないと」
痛みを全く感じていなかったが、どうやら私の爪はかなり酷くボロボロになっていたようだ。
中指と人差し指にマリアは包帯を巻いてくれた。
「それでさっき写真に話しかけていたように見えましたけどあれは一体?」
「え、ああ…あれを見られてしまったのか…恥ずかしい限りだ…」
一番して欲しくなかった質問をされてしまった。
わたしは答えにつまるが、もしここで上手く誤魔化せなければ場合によっては
今此処で彼女を殺さざるを得なくなる。
平穏な生活を続けるためにもどうしてもそれは避けたい…!
「ええ…実はその、わたしの父親は…わたしが子供の時に病気で…」
「まぁ…」
本当ならここで『辛い事を聞いてしまってスイマセン』と話を切って欲しかったが…
止むをえない、最後まで突き進もう。
「それでさっきの写真…あれは父親が映っているただ一つの写真なんだ」
そう言って親父の映っている写真をマリアに見せる。
親父は空気を呼んでくれているらしく、真面目な顔で胸から上が正面から映った状態
で止まってくれている。
「それで…情けない話だがこの写真を見つめていると、親父が何かを言ってくれるような気がしてね。
こんな時みたいに落ち込んだ時なんかはこの写真に話しかけているんだ」
「……………」
マリアは無表情のまま顔を俯かせてしまった。
「すまないな。わたしの事を危ない男だと思っただろう」
「いえそんな全然。きっとお父さんも息子さんに頼りにされて嬉しいと思いますよ」
「そう思ってくれますか」
「ただ、お父さんに何時までも頼ってばっかりじゃいけませんよ。
ましてや頼るたんびに自分の体を傷つけてたらきっと心配でずっと安心できませんよ」
わたしとしては安心以前にさっさと成仏してほしいと限りだが…
何とか上手く誤魔化せたようだ。
982Classical名無しさん:07/06/01 23:20 ID:ch8FOJ0E
983ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:20 ID:dJBqSq66
やはり思ったとおり、わずかな度胸と冷静な判断を持って挑めば乗り越えられぬ危機などは
無いものだ。
だからこんな質問をしてしまった。
「ふむ。家族といえばマリアさん、あなたの方はどのような人ですか?」
「あ…」
再び「しまった」と思った。
マリアの顔を見ればすぐに聞いてはならない質問だったというのが分かる。
「いや、やっぱり言わなくてもいいよ。人の事をあまり聞くと言うのはいい事じゃないからね」
「いえ大丈夫ですよ吉影さん。あなたの事を聞いてしまったんですから、私にも話させてください」
妙な方向へ進んでしまった…まぁいいさ。最悪の事態は避けられたんだ。
相手の家族くらい知った所で変わりは無いだろう。


☆     ☆     ☆


「…………………」
全てを聞き終えた後、しばらく言葉が出せなかった。
「それじゃあマリアさん、君は…」
「すいませんね、こんな話。こんな時に、ホント…」
マリアはクリスマスの日にマリア像の前で拾われたと言う…つまり捨て子と言う奴だったのだ。

984ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:21 ID:dJBqSq66
「でもお父さんやお母さんの顔が分からないのはちょっと残念ですけど、
それでも私は自分を不幸だと思った事は無いんですよ。今はさっき言ったナギやハヤテ君、
ヒナギクさんとお知り合いになる事もできましたから…」
美しい手を持ち、こんな状況でも誰かを助けようとして、今も笑顔を向けてくれるマリア…
彼女は何故このように笑っていられるのだ?
指の爪が今更痛み始めてきた。
「マリアさん、ちょっと喉が渇いてないかな?」
「へ?」
「ちょっと外に出てくるよ。もしかしたら使える自販機か、
あるいはコーヒーメーカーでもあるかもしれないしね」
彼女の返事を聞かずに私は扉を開け外に出る。
何故かしばらく一人になりたくなったのだ。
あの美形の男は目を覚ましてもしばらくは動けないだろうし、
参加者が探知機のような物を持っていない限りマリアに危険が及ぶ事は無いとは思うが…
それでもマリアが心配だ。すぐに戻ろうとわたしは思った。

後ろ手に扉を閉めて階段を降り、正面ロビーのソファーに腰掛ける。
先ほどマリアに感じた物、あれは一体何なんだ?
それは何時か感じたものに似ていた。そう、確かストレイ・キャットと初めて出会った時…
「吉影、一体何をしておるのだ。こんな所に居たら誰かに鉢合わせになる可能性があるんじゃぞ?」
ソファーの上に置いた写真がわたしに話しかける。
「お前まさかあの女に同情なんてしているのでは無いだろうな?」
同情…まさかだろ?そうだ、そんな事はありえない。どんな心を持とうがどんな過去を持とうが、
女性と言うものは結局手首以外は必要は無い。
笑顔が美しかろうが心が綺麗だろうがそれは全く余分なものだ。
腹の贅肉、それと全く同じだ。そうに決まっている。
「彼女を心配しているのは信用させてから叩き落す事を楽しみにしているからだ。
元の世界に残してきた妻だってそんなに綺麗な手をしていたわけじゃあない。
生き残って承太郎達を始末したらアイツだって殺してやるさ。これまで何十人も殺してきたようにな!」
「おお吉影!」
「だがわざわざ自分から殺しに行く必要も無いだろう。いずれチャンスは訪れる。
わたしはわたしのやり方でこのゲームに優勝してやるさ」
985Classical名無しさん:07/06/01 23:21 ID:vRkm8d0M
ちょwww名前wwwお前まさか…支援
986ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:22 ID:dJBqSq66

☆      ☆      ☆


「その言葉、ゲームに乗ったものと判断する」

「ハッ!!」
ソファーから立ち上がり振り向くと、そこには全身に黒いライダースーツを着込んでいる男、
そして明らかに敵意を持った目で折れた刀を構えている桃色の髪を持つ少女が居た。
聞かれた…!
口は災いの元とは言うが何故わたしはこうも調子にのって余計な事まで聞かれてしまうのだ?
「君達少し待ってくれないか?君達ゲームに乗っては居ないのだね?」
落ち着け、まだチャンスはある。今までだってついさっきだって似たような修羅場を乗り越えてきたのだ。
「今言った事は本気じゃあ無いんだ、ただこの状況だから混乱して訳の分からない事を言ってしまったんだ」
両手を挙げ、無抵抗をアピールする。
「わたしの名は吉良吉影…わたしもゲームに乗るつもりは微塵も無いんだ」
「葉隠覚悟」
「覚悟君だね、よろしくお願いするよ。え…とそちらの外国人のお嬢さんは…」
「彼女の名は──」

一瞬覚悟の注意が後ろの少女に反れる
その一瞬をわたしは逃さない。

「しばァっ!!」
ありったけのキラークイーンの拳を覚悟の身体にぶち込む。
二人ともすでに満身創痍だ、合流してもおそらくは足手まといになる。
それにさきほどの言葉を聞かれた以上は二人とも生かしておく事はできない、
放っておけば確実にそれはわたしの平穏の妨げになってしまう。
キラークイーンの拳を打ち込んだ後は覚悟を爆弾にしてあの少女もろとも
殺せばいいだけ…のはずだった。
987ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:24 ID:dJBqSq66
「な…!」
覚悟は怯むどころかキラークイーンの攻撃を掻い潜りこちらに飛んできた!
バカな…スタンドが見えているのか!?急いで爆弾に…間に合わない!

「覚悟!!」

「げフッ」

血の塊を吐きながらわたしの身体は覚悟の一撃により受付の奥にまで吹き飛ぶ。
受付の本棚に背中を思いっきり打ち付けてしまった。
くそ…ただマリアとただ平穏に過ごすだけのつもりが…!
「ゲブ…ゴボ…。き、聞いていいか…?
わたしが人を殺すのは生まれながらのサガ、言ってしまえば生理的欲求で仕方が無い…事だ。
わたしはただ平穏に過ごしたいだけなのにそれに何の非があるというんだ?」
「笑止!」
カウンターに手を置いて立ち上がるわたしに覚悟は言い放つ。
「他人の平穏を奪う平穏など認めない!貴様の平穏は今此処で終焉を迎えさせる!!」
やはりコイツは始末しなくてはならないようだ…!
「当方に迎撃の用意あり!!」
真っ直ぐに向かってくる覚悟にわたしは逃げる事も構える事もしない。
そんな事はもうしなくて済むからだ。
覚悟がカウンターに近づいてきた瞬間───
「キラークイーン!!」
わたしは指のスイッチを入れた。
最初に吹っ飛ばされ立ち上がった時点で、すでに受付カウンターを爆弾にしていたのだ。
「カクゴ!」
吹き飛ばされた覚悟に桃色の髪の少女が駆け寄る。
どうやら覚悟に止めは刺せなかったようだが、これで十分だ。
後は『コイツ』に任せるとしよう。
正直彼女の元へも早く帰りたいし、負傷させたとは言えあの男とまともに戦うのは危険が伴う。
988Classical名無しさん:07/06/01 23:24 ID:ch8FOJ0E
 
989ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:24 ID:dJBqSq66

わたしは踵を返しマリアの待つ病室へと足を進めた。
途中で親父をソファーに忘れていたのを思い出したが…まぁ覚えていたら後で回収してやるか。


◇       ◇       ◇

「カクゴ!!」
勢い良く吹っ飛んだ覚悟にルイズが駆け寄る。
「うぐ…」
爆破のタイミングが早すぎたせいか、それとも能力が抑えられてしまったせいか
覚悟の受けたダメージは致命傷にはならなかったようだ。
「あいつ!」
ルイズが刀を持って受付の方を睨むも、そこにはすでに吉良の姿は無かった。
「あれは…?」
「コッチダァ!」
変わりに別の物体がこちらに向かってくるのが見える。
「なな、何なのよあれはー!」
大きさは握りこぶし大、両サイドに戦車のようなキャタピラを持ち、
正面にはドクロマークが付いている凶悪な外見の物体…
それが野太い声を発しながらルイズと覚悟に向かって突き進んで来た!

「イイゼェ! ソノママコッチヲミテロヨォ!!」
990ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:25 ID:dJBqSq66
【F-4 病院/1日目・朝】
【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:内臓に多少ダメージを受け吐血
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、名前の分からないスタンドDISC
[思考]
基本:普段どおり平穏に過ごす。
1:一旦病室まで戻る
2:マリアの手が気になるが今の所は手を出すつもりは無い。
3:自身を追うもの、狙うもの、探るものなど自身の『平穏な生活』の妨げになると判断した者は容赦なく『始末』する。
4:できる限り力無き一般人を演じる。
5:マリアを傷つけるかもしれない輩も皆殺し。
6:美味しいもの(マリア)は最後までとっておく。
7:もし脱出できるのであればしたい。マリアの手を手に入れてから
8:マリアを気にかけている可能性がある
9:シアーハートアタックを用いてルイズと覚悟を始末する
[備考]
※『バイツァ・ダスト』拾得直後からの参戦です。
※支給品はランダム支給品のみチェックしました。承太郎が参加している事にはまだ気づいてません。
※スタンドの能力制限や『バイツァ・ダスト』が使用不可能であることに気づいていません。
※名前の分からないスタンドDISCは一応所持する事に決めてます
※父親を始末するつもりは無いが割りとどうでもいい
991Classical名無しさん:07/06/01 23:26 ID:vRkm8d0M
 
992ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:26 ID:dJBqSq66
F-4 302号室@病院/1日目・朝】
【マーティン・ジグマール@スクライド】
[状態]:全身ボコボコ(マリアによって一応処置)、歩くのがやっとの重傷(マリアによって一応処置)、
    美形状態、極度の疲労、気絶、
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:生き延びて全宇宙の支配者になる。
1:誰かに匿ってもらう。(美貌が使えそうなら使う)
[備考]
※人間ワープにけっこうな制限(1〜2mほどしか動けない)が掛かっています。
連続ワープは可能ですが、疲労はどんどんと累乗されていきます。
(例、二連続ワープをすれば四回分の疲労、参連続は九回分の疲労)
※ギャラン=ドゥに関しては次の書き手さんにお任せします。当分は出てこれないと思います。
※戦車(ティーガー(P)駆逐戦車)は爆発に巻き込まれました、操縦等は不可能だと思われますが。部品は何かに使えるかもしれません。
※また、ジグマールのデイパックは爆発に巻き込まれ、殆ど原形を留めていないままどこかへ飛散しました。
未確認支給品(0〜1)も無事ではないと思われます。
※破壊の杖@ゼロの使い魔(残弾なし)はE-5の戦車の近くに放置されています。

【マリア@ハヤテのごとく】
[状態]:健康
[装備]:本部の鎖鎌@グラップラー刃牙
[道具]:支給品一式、犯人追跡メガネ&発信器×3@名探偵コナン
[思考]基本:殺し合いはしない
1:吉良が戻ってくるのを待つ。
2:ジグマールが目覚めるのを待つ
3:ナギ、ハヤテ、ヒナギクの捜索
4:黒髪の少年(葉隠覚悟)を探す
5:範馬勇次郎と金髪の男(ラオウ)を警戒
6:散の事を女装した男だと思っています
[備考]
※吉良に全く警戒心を抱いてない。依然危機の中。
993ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:26 ID:dJBqSq66


【F-4 正面ロビー@病院/1日目・朝】
【葉隠覚悟@覚悟のススメ】
[状態]:全身に重度の火傷+キラークイーンにより更に悪化 胴体部分に銃撃による重度のダメージ 
    全身に打撲(どれも致命傷ではない) 強い決意
[装備]:滝のライダースーツ@仮面ライダーSPRITS 
[道具]:ハルコンネン(爆裂鉄鋼焼夷弾、残弾5発、劣化ウラン弾、残弾6発)@HELLSING
[思考]
基本:牙無き人の剣となる。 この戦いの首謀者を必ず倒す。
1:シアーハートアタックからルイズを守る
2:病院に向かいルイズの言うとおり治療を受ける。
3:ルイズを守り、スギムラを弔う。
4:吉良吉影を倒す

【ルイズ@ゼロの使い魔】
[状態]:右足に銃創 中程度の疲労 両手に軽度の痺れ 強い決意
[装備]:折れた軍刀
[道具]:支給品一式×3 超光戦士シャンゼリオン DVDBOX@ハヤテのごとく?
[思考]
基本:スギムラの正義を継ぎ、多くの人を助け首謀者を倒す。
1:シアーハートアタックの対処をする
2:病院に向かいカクゴを治療する。
3:スギムラを弔う
4:才人と合流
994ダブル・ハート ◆Eoe.lsW2II :07/06/01 23:28 ID:dJBqSq66
【シアーハートアタック@ジョジョの奇妙な冒険】
[思考]
基本:ブットバシテヤルゼェ
1:久々ノオ呼ビ出シダ!思イッキリ大暴レシテヤルゼェ!
2:マズハ体温ノ高イ男カラフッ飛バシテヤル!

【吉良 吉廣@ジョジョの奇妙な冒険】
[思考]
基本:息子をサポートしたい
1:吉良を狙っている覚悟の死に様を見届ける
2:吉良に置いてかれてちょっとショック
※写真の中の相手の攻撃、写真からの出入りは封じられています
995Classical名無しさん:07/06/01 23:30 ID:dJBqSq66
投下しました…物凄く遅れちゃってすいません



それ以前に、やっちまったよ…orz
996Classical名無しさん:07/06/01 23:34 ID:vRkm8d0M
>>995
投下乙……お前その間違いはないわw
吉良が動き出したって感じかな、「病院に対主催集団」も避けれたし。
ただ、シアーハートアタックは……そこらへんは毒吐きで。
997Classical名無しさん:07/06/01 23:40 ID:WuOQZml2
>>995
投下乙……まあ、その、なんだ……生`
しかし、吉良にマリアフラグが微妙に立ったような立ってないような……これは先が楽しみw

さて、こっちはもう埋めちゃっておk?
998Classical名無しさん:07/06/01 23:41 ID:WuOQZml2
埋め
999Classical名無しさん:07/06/01 23:42 ID:vRkm8d0M
             __
        . -‐''"¨     ̄`゙''ー-、
 .    . ‐''´              ヽ
    ノ                   ヽ
   ノ:     .            .    ヽ
.   l::::..  ..:;'   .: :  :   :  :  ';   ..:::|
   |::::::::.. .::/  .::l .:l:  l  l l i:  i::...::..:::::::|
  ノ|:::::::::::::l  ::;イl:::|  l  :l l :|:l :|::l:::::::::::::|
   {:::::::::::|:. :i/ | |:||  :|:. .:/レ´}ヘ:| ;l:::||::i::::::::|
   ヽ;}^ヘ|;:::::|",二|、| :|::::/‐'',,二,'ナ|::| |::|::;イ|
     l. (^|ヽ|< ├'il`ト、|:/  ´├'il >リ レ') |  
     ヽ、|.    ̄  :::}      ̄   .レ'′
 .      l,     ::::j        ノ
         ヽ.    _ _    /
         i^ヽ、  ー   /^i
         } `ー`ヽ、____,.ィ'´‐'" {

           俺は?
1000Classical名無しさん:07/06/01 23:43 ID:TmGg/6rg
空気だ
10011001
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。