2 :
Classical名無しさん:06/10/04 20:44 ID:VNFDePgs
他のパロロワと比べてちょっとなあ〜
書き手のルール
・まず、まとめサイトの基本ルールを読みましょう。
・前回までの作品に対する矛盾がないか確認しましょう。
キャラの配置、性格や言動、時間等は特に気を付けましょう。また、ストーリーを壊すような投稿はやめましょう。
・上記にあるような矛盾がある場合、修正や破棄を求められる場合があります。その場合は応じて下さい。
・予約がされていた場合、予約されたキャラを後々自分が使うなど言って予約者を混乱させないようにしましょう。
また、作品投下後に「この展開だと自分の話が書けない」といった文句を言うのはやめましょう。
自分の気に入らない展開という理由で批判をするのはやめましょう。
まとめサイトのルールのページにある予約ルールは必ず守って下さい。
・読み手があってこそのリレー小説です。常に読み手がいる事を意識し、投下前に十分推敲して下さい。
・モニターの向こうにいるのは同じ人間です。相手を過度に刺激したり傷つけないよう、発言はマイルドに。
・自己リレーは出来るだけ控えましょう。しかし他に書き手がいない場合などはその限りではありません。
自己リレーを行う場合、募集開始から3日以上空けてからお願いします。
予約宣言を必ず行い、また自己リレーである事を明記して下さい。
宣言後1日経って他に書きたいという人が出なければ、それから3日以内に投下をお願いします。
自己リレーかどうかの判断は、以下の例に従って判断して下さい。
例)自分が書いたキャラAの投下後に別の作者が他のキャラBCDをAの近くに移動させた場合
→Aを書いた作者がABCDの話を書く:自己リレーに当たらず。
→BCDを書いた作者がABCDの話を書く:自己リレーに当たる。
要するに、自分の投下後に他の作者が自分の投下キャラの状況に変化を齎す話を投下した場合は自己リレーに当たりません。
逆に、自分が投下して生じた展開に更に連続で他のキャラを絡めた場合は自己リレーとなります。
・原作にないオリジナルの設定を出すのはやめましょう。原作の範囲内でお願いします。モブキャラは自然に見える範囲で。
読み手のルール
・自分が気に入らない展開という理由で書き手を批判するのはやめましょう。
・書き手があってこそのリレー小説です。書き手の創作意欲を削ぐような批判や誹謗・中傷はやめましょう。
・発言はマイルドにお願いします。厳しすぎる言葉は作者の創作意欲を削ぎます。
・ルール違反や荒らしでもない作者を批判するような事はやめましょう。
投稿のルール
・原作でいう修学旅行直後に拉致された事になっています。
・ゲーム前に各キャラが持っていた物のうち、凶器となりえるもの(ナイフ、モデルガン等)や携帯電話は没収されています。
・予約されていないキャラの話ならば突然投下大歓迎。予約されたキャラがいたら諦めて下さい。
予約:書きたいキャラを指名し、トリップを付けて宣言する。後日作品を投下する際はトリップを付ける。
期限は72時間。それを過ぎても何の意思表示も無ければキャンセル扱いとなります。
ここで言う予約とは話が完成していてあとはプロットするだけの段階で行うものです。
もし期限に間に合わない場合、必ずキャンセルかいつまでに投下できるかという意思表示をお願いします。
予約延長の場合期限は24時間。但し、他に書きたいという方が出た場合は譲って下さい。
※遅すぎは困るので出来るだけ早めが無難です。投下が無理なら早めに予約を解除して下さい。
・キャラを握っておいて様子見云々を発言するのはNG 。
やるなら黙って、ただしそれで状況が変わって書いた話がパーになっても泣かない
・前回の作品に対し辻褄が合わない作品はNG
(時間軸がおかしい、居場所が違いすぎる、死んだはずの人物が生きている等)
また、明らかに前回の作品の流れを無視した場合もNG。
※NGではないかという審議はスレ内で行われる。NGとなった作品は無効。
・おおまかでいいので時間を表記して下さい。(例:12〜14時)
・エロ禁止。グロはほどほどに。
・各キャラの性格・性能は原作レベルにする(SSでたまに見られる最強の高野、黒サラなどはなしで)
・安易なリストラはしない。殺すにしても見せ場を作る。
・八雲の読心は無し(もし読めても花井くらい)。
・新規キャラの導入、死者の復活は禁止。
・サバゲー経験者の2-Cは全員、射撃姿勢やリロード等の基礎的なレクチャーを受けている。
東郷、ハリー、そしてリピーターのサラも経験者。八雲とララは不明。
参加者名簿一覧 【計43名】 現在29名
○…生存 ●…死亡
男子 女子
○1:麻生 広義 ○1:一条 かれん
○2:石山 広明 ○2:大塚 舞
○3:今鳥 恭介 ●3:音篠 冴子
●4:梅津 茂雄 ○4:城戸 円
○5:岡 樺樹(おかっぱ) ○5:鬼怒川 綾乃
○6:烏丸 大路 ●6:嵯峨野 恵
○7:斉藤 末男 ○7:沢近 愛理
○8:菅 柳平 ○8:周防 美琴
●9:田中 一也 ○9:高野 晶
○10:奈良 健太郎 ●10:種田 芽衣子(ダメ子)
○11:西本 願司 ○11:塚本 天満
●12:野呂木 光晴(のっぽ) ○12:砺波 順子(隣子)
○13:花井 春樹 ●13:永山 朱鷺
○14:播磨 拳児 ●14:塀内 羽根子(ハネ子
○15:冬木 武一 ○15:三原 梢
●16:坊乃岬 大和(坊主) ○16:結城 つむぎ
○17:三沢 伸 ○17:雪野 美奈
●18:飯合 祐次(メッシュ) ●18:寄留野 香織
●19:吉田山 次郎 ○19:サラ・アディエマス
●20:天王寺 昇 ○20:塚本 八雲
●21:東郷 雅一 ○21:ララ・ゴンザレス
○22:ハリー・マッケンジー
【以上22名】 【以上21名】
募集状況
任意募集(SSが来ないなら来ないで放送後のSSに任せる。来る分には大歓迎)
無し
募集(次の放送までまだ時間がある、または行動がありそうなキャラ)
無し
・麻生、サラ…23〜1時
・冬木、三沢…0〜1時
・岡、烏丸、大塚、高野、砺波、雪野…0〜1時
・奈良、三原…0〜1時
・西本、菅、石山、周防…0〜2時
・ハリー…0〜2時
・今鳥、花井、一条、八雲…2〜3時
・斉藤、鬼怒川…2〜3時
要募集(放送後一度も投下されていないキャラ)
・播磨…◆fBlMsnfU4Y氏修正中
・城戸…◆fBlMsnfU4Y氏修正中
・結城…21〜22時
・沢近…22〜0時
・天満、ララ…22〜0時
・ナポレオン…23時〜0時
以上、テンプレ終わりです
いちおつ
クラウンに建てるなよ馬鹿だな
乙ー
修正版をまとめサイトの方に投下しました。色々ご迷惑おかけしました。
また何か指摘ありましたらお願いします。
このスレに来てから、何故かサバゲ編が面白く感じるようになってしまった
>>13 乙です
結局円は襲撃しなかったか。まあ、これなら違和感は無い
播磨は激戦区になりそうなホテルに行くし、城戸だってどう転ぶか分からんし、今後に期待
>>13 乙
ソツないニアミスに収まって何ら問題ない展開かと
無難すぎて書く側としてはつまらなかったかも知れんがw
現状ってちょっと固まりすぎてないか?特に花井・西本・舞の3チーム。
天満・ララ・つむぎ・麻生・サラは周囲にこいつらしかいないから
やがて合流するだろうし、
お嬢は南下したらズガンでハラミ・奈良は周囲に誰もいない。
ものすごく話が書きにくいと思う
まぁそれは、次第に解決してくだろうよ。
つむぎは錯乱マーダーだし、西本軍団はハリーが近づいてるし、舞ちゃん軍団は高野が潜伏中だ。
お嬢は一晩神社にいるみたいだし。……ハラナラは知らんけど。
ということで、ララ・天満を予約しますよ。
そう気負うなよ。書くのはお前ひとりじゃない
ところで、最終的にハラミと奈良が生き残る展開になったら皆喜ぶと思う?
現状ネタキャラだがこれからドラマが繰り広げられる可能性は否定できないぜ?
とかいいつつ投下開始
朧月夜。少なくとも、彼女の目に映る光景はそれとしか表現の仕様もない。
青黒い空に滲む月の姿が、どうにも哀愁を物語るように思えた。
意識が、全身の感覚が、徐々に覚醒していく。そして彼女は、自分がごつごつとした岩肌に倒れていることを認識した。
どうやら、ハリーに襲われ半狂乱した挙げ句、暫く気を失っていたようだ。
「ごめんね……花井君。また、遠くなっちゃった」
結城つむぎの口からまず出た台詞がそれだった。異常……このとき既に、彼女は適正な判断力を失っていたのかもしれない。
今の彼女の脳細胞が考え得るのは、三も四もなければ花井春樹のことという、至極単純なギミックに陥っていた。
強か打ち付けた腰が少し痛んだが、わりあいと容易く身を起こすことが出来た。
あるのは有象無象の擦傷だけ。意識して自重するほどの負傷ではない。
「痛っ……何、これ」
おもむろに着いた掌に感じる鋭利な感触。見るとそれは、落下の衝撃に耐え兼ね砕け散ったレンズ片だった。
――デジャヴュ。いつか見た、愛しい記憶。すべての始まりが、そこにある。
眼鏡が壊れること自体なんら珍しい事態ではない。故意事故纏めれば数え切れない回数経験していて、既に慣れっこだ。
しかし、花井春樹とレンズ片――この二者が同時に思考回路を揺らす意味合いは大きい。
摘み上げた欠片を天に翳すつむぎ。ウィンクをするように片目を閉じて、月明りに瞬くレンズを覗き込む。
再び見上げた空に浮かんでいたのは朧月ではなく、一片の曇りなく虚空に君臨する満月だった。
「綺麗な月……花井君も、きっとどこかでこの月を見てるんだよね」
確かに、あの日見た虹と今見ている月とは、姿形は違っている。
それでも、満ち満ちた月の美しさは、麗しく思い出を飾るあの虹の姿に、決して引けを取ることがなかった。
視界悪の上での所持品捜索は困難を極めるかに思われた。ところが、かなりの高さを落下し
散乱したはずの道具類は、一つ欠けることもなく雑然ながら彼女の傍らに集合を果たしていた。
片目の視力を失いながらも、結城は運好く生き長らえた愛用の眼鏡を掛け直す。
そして、急死に一生ものと云えるこの幸運に胸を撫で下ろした。
――彼女は生涯知ることがないだろう。この幸運が心優しい豚の行いに起因する事象だということを。
体よく身支度を整えた彼女は、当初の予定通り西の鷹野神社を指す。
崖を落ちたために労力は嵩むものの、見たところ山道を一段ほど落とされただけの様子だった。
程なくして、この島に人が文明を営んだ名残の、古びた舗装道路を発見することができた。
「待ってて、花井君……私、負けないから」
裂かれた防弾傘を見遣り、敗戦の屈辱を想う結城。
相手に一矢を報いることも出来ず、されるがままに崖を転げる惨めな自分の姿が甦る。
しかしながら、全く得るものが無かった訳ではない。
「防戦に回っちゃ、いけない。この戦場で生き残るには、攻めて、攻めて、攻め抜くしかない」
背のバッグに傘を突き刺し、重い銃をしっかと握り締める。目に浮かぶのは、憎き恋敵たちの姿。
「もう、後には退かない。地味な文系女の下克上……見せてあげるわ」
砂利道を蹴り、結城は勢いよく駆け出す。過去の自分と決別する為に。描いた栄光の結末をこの手で掴み取る為に。
片眼鏡に揺れる世界は、醜く歪みきって見えた。
【二日目午前:0〜1時】
【結城つむぎ】
【現在位置:G-06】
[状態]:全身にすり傷、虹
[道具]:地図 ロウソク×3 マッチ一箱 防弾傘(一部に破れ)
支給品一式(食料二人分) 散弾銃(モスバーグM500)残弾3 殺虫スプレー(450ml) レンズ片
[行動方針] :花井と合流する。西の鷹野神社を目指す。花井以外を※す(周防、八雲、高野を優先)
[備考]:花井以外を警戒。眼鏡の右レンズ破損。放送は聞き逃した
乙〜
意外と立ち直りが早かったなつむぎ
ところでなんで高野までつむぎの優先ターゲットになってるんだっけ
終了。
結城つなぎ。 なん ちゃっ て。
>>26 乙
結城が勇気を出した なんちゃって
>>25 ハラミによる放置プレイの話(凶つ雲)で出てきてた。確認
原作でよく絡んでるからじゃね?たぶん
「ち」とか
まちがえた
「ち」とか海とか結構あるけど結城が見てることは少ないな
まあよくいじられてるのを見てるはずだし嫉妬心沸いたとしても頷ける
>>23の四行目、“結城”に直しそびれてしまったスマソ
乙。つむぎは花井(メガネ)に目がねぇ なんちゃって
ところで「状態」の”虹”というのはどういうこと?
>>30 正直、意味はない。流れってやつ
(曲がりなりにも)“大雨”から立ち直ったとこ+想い出話ってことで
乙
単独行動で放送聞いてないのはやばいな
誰かと合流しないと禁止エリアの恐怖で発狂しそうだ
とりあえずお嬢SSは最後まで放置で決定か
つむぎ臨戦態勢キタキター!
恋愛マーダーの意地魅せてくれよ
つまんないことですが
>今の彼女の脳細胞が考え得るのは、三も四もなければ花井春樹のことという、至極単純なギミックに陥っていた。
>今の彼女の脳細胞が考え得るのは、一も二も無く花井春樹のことという、至極単純な思考に陥っていた。
じゃないでしょうか。
ちょっと日本語として不自然な感じがします。
失礼、忘れてました
乙でした
つむぎの決意がどんどん強くなって錯乱系に近づいてる感じですね
そういった大筋は良かったと思います
細かすぎて正味ウザイ
ツッコミは大筋の展開に対するものだけで充分
まともな文章になるように指摘するのが悪いのか?
ただでさえ過熱スレだというにちまちま意見出したらキリがない
「まともな」とかいう余計な一言で悪化させる椰子も沸くし
はいはいすとっぴ
>>37 スマソ、言い回しをフィーリングで判断せんよう気ぃつけるわ
>>38,40
分かりました
次からは自重します
>>41 いえ、受け入れてくれてありがとうございました
荒れそうな雰囲気にちょっと気を揉んでいたので
乙。黒つむぎイイヨー
>>眼鏡壊れたのは“故意”事故纏めれば数え切れず
( ゚Д゚ )!!
どんなシチュなんでつか((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
ちょっと首輪についてのアレコレで質問です。
1.首輪は所有者が死んだとき、死亡信号と現在地のマーキングを送信した後、全ての機能を停止するのですか?
それとも停止するのは爆破機能だけで、発信器や盗聴器は生きているのでしょうか。
(亡骸を移動させたり首輪を持ち去ったら、管理室やサーチソフトのマップ上でも黒点の位置が動くのか)
2.池や川などで溺れて心停止してしまった者を、発見した者が蘇生処置をして幸いにも息を吹き返した。
しかし心停止の時点で首輪が死亡信号を送ってしまい、生きているにも関わらず死亡者リストに登録されてしまう。
というのはアリでしょうか?
3.以前にスレで出ていたアイデアですが、マイク穴に隣接している盗聴器は他の機能と比べて防水性に劣り、
長時間の浸水で故障する可能性がある(それ以外の機能に影響は無い)。というネタはアリでしょうか?
>>44 3は無しだと思う。そんなおそまつな機能ならゲームの運営が成り立たないだろうし。
2は、どうだろ? 一時的な機能停止はありえると思うけど、ここで注目したいのは盗聴器。
こういう機能は確実に後付けだから、首輪とは別に機能していると思われる。蘇生した瞬間にその事実が主催者にバレる危険性有り。
ただし、死亡者の盗聴はしないかもしれない。でも、その場合は別の可能性が考えられる。
蘇生処置をした奴の盗聴器は健在だから、それで蘇生がばれて首輪の機能が再起動されるんじゃないか?
蘇生処置をするような人道的な奴が、生死の境をさまよっている奴の前で「もしかしたら、コイツのことを生き返らせればうんたらかんたら」という、非人道的な考えをめぐらせる必要があるからな。その思考の矛盾でNGがでそうだ。
1は、まぁ、どうでもいい気がする。書き手に自由にさせても展開には影響ないんじゃないか?
すでに死んだ人間の首を切って首輪を運ぶってのはどこのロワでも割とあるネタ
>>46 だがスクランキャラがそれをやったら流石に引くwwww
チェーンソー……。
やめるんだ菅ぁっ!!!
教師達って、常に全員の盗聴をしてるの?
録音はしてるだろうが、聖徳太子じゃあるまいし一人で同時に複数の盗聴を続けているとは考えにくい。
播磨を盗聴。移動中で喋っていない→次の花井に交代。何やら話してるので様子見
→その間に播磨が…って感じで、何か話していても教師らに聞かれることがないケースもありそう
モブ兵士が全員分盗聴してる、みたいな感じでいいだろうって前に決めなかったっけ?
もしかして曖昧で終っていたかもしれんけど。
情報は慎重に扱ってこそのゲーム成功率100%(今まで)だろうから、何か重要な事を主催者側が聞き漏らすってことはないと考えたほうがいい。
つか、ありにしたら盗聴器の意味がなくなっちゃうしな。
>>49 教師は全員参加みたいだから2、30人はいると思う。
だから、教師一人で一人か二人監視すればいい。有名生徒でなければ
一般教師が二人受け持ってもなんとかなるしチームを組んでいるなら
有名教師が監視すればいい。死亡者も出るから盗聴の穴は結構少なそう。
盗聴とか主催の権限に関することは必要に追われない限り
記号的なものにしとくほうが誤解も減るかと
モブ兵士の盗聴作業やらの“背景”を描写する機会があれば確定させればいいし
なければ単に盗聴は全員分手落ち無く捌かれているという事実だけを前提の条件にしとけばいい
54 :
44:06/10/07 20:55 ID:OOU0zQkY
遅くなりましたが
>>45解答サンクスです。
たしかに2の展開では盗聴器がネックになるけど、それを3のネタで壊しておけば……
などと考えていたのですが、どうやら無理っぽいようですね。
では、このネタ一連は見送りということにします。
伊織の入れ替わりとか、超能力はナシなんだよな…
首輪解除が認められたロワではどうやって外したんだろう
ロワ原作準拠らしいから外すこと自体はそう難しくはない設定ではある
機械知識と道具とある程度の度胸さえあれば挑戦可な様子
>>56 その機械知識を持ってそうな椰子がスクランには絃子くらいしかいないんだよね
工作のラジオ組み立てレベルなら男子はできそうだがどれくらいのスキルが必要なんだろ
どこをどうすれば外せるかっていうのは首輪についての知識がない以上、
晶や烏丸でも無理だろうし…
八雲のメモリスティックに何が入っていても、首輪をどうこうはできないんじゃないか
はじめは播磨でもとか言われてたのに正反対の意見に変わっとるw
原作ロワの川田だってそんな専門的な知識なくても外せたみたいだし大丈夫じゃないか?
一見して外すことは不可能だけど、内部構造をちゃんと知ってる人なら
器用な人なら外せる、程度じゃなかったっけ?
だったら、播磨で外せそうだな
播磨、内部構造知らないし
いや播磨でなくて全員だけど
それと、失敗したら爆発って恐怖を乗り越えられるヤツでないと駄目だな
「専門知識ないけど器用だから外せる」って説明受けても、俺だったら絶対嫌だ
播磨にやらせるとなるとやはりというか天満ちゃんフラグで超進化が必要になる罠
女子がおだてるとか男子か沢近らへんが虚栄心を引き出すかすれば
不可能ではないが命に関わるこの状況では無理か
いや、麻生ならやりそうな気もするがw
そこでイマイチの出番ですよ
アソサラといえば、
つむぎや天満らが合流したらアソサラ展開を邪魔するということになり
田中のように排除されるんだろうか
それはない
つーか、誰も言ってないのに「といえば」とか言っていきなり出してくるあたりに悪意を感じるな
結城紬の里
そのつむぎがもし天満に出くわしたら・・・
……イヤッホオオォォゥ!!
天満、ララ、沢近の三人のSSが投下されたらもう第三回放送行ってもよくない?
夜の間の描写が必要なキャラはいないし、さっさと朝に行かないと動きがなさそう
んなこたあない
ハリーがホテルに接近中だし。
>>72 絶対必要
・天満、ララ(まだ一度も投下されてない)
・沢近(まだry メインヒロイン出番遅杉)
・冬木、三沢(見張り交代イベント。…でも城戸あたりが攻めてこなければ放送後でもいいかも)
・大塚組(高野、烏丸に動きがありそう。見張りの交代イベントもあり)
・結城(天満たちの動き次第では必須。接触しそうになければ放送後か?)
・播磨(ホテル跡目指し前進。多分放送前には辿り着く)
・城戸(放送についての思考、寝床の確保など。…放送後でいい気もするけど)
・西本軍団(ハリー接近中)
・ハリー(放送前までに確実にホテルに着く)
・花井軍団(今鳥の容態が…)
・SM(おキヌが…放送後でいいかもしれんが)
無いなら無いでおk
・麻生、サラ(朝まで小屋で休む)
・奈良、ハラミ(見張り交代イベント有り。…でも、周囲に誰もいないので放送後でもよさげ)
・ナポレオン(まだ一度も投下されてない…が、どうせ近くに人は居ない。ごゆっくりおやすみなさい)
あと30分か…
天満・ララの延長申請来ないかな
急用がはいって、予定していた最後の推敲をついさっきからしているところ。
なんとか間に合うと思うんだけど、とりあえず延長は出しときます。
最悪でも一時までには……。
よっしゃ!
よっしゃよっしゃ
寝るか……
何度もすみません。
ちょっと気になることころが出てきてしまったので、朝まで延長させてください。
本当に申し訳ございません。
そうか
期待しているぞ
遅くなって申し訳ございません。以後、気をつけます。
それでは、投下します。
↓
「こっちダ! 急ぐゾッ!」
「にゃー」
「ゴーゴーッ! レッツゴーッ!」
真夜中の森においてこれほど不釣合いなハイテンションを保っているのはこの島で自分達だけであろう、と天満は思う。
三原や奈良と別れてからおよそ二時間半。放送は、三十分以上前に流れ終わっていた。
新たに増えた犠牲者達。皆、半日ほど前までは笑顔で一緒にいた友人達だ。その悲しさは今までの人生で経験した中でも一、二を争うものには違いない。
……けれども、名前が全て読み上げられて八雲と烏丸が無事だとわかった時には、安堵の息が漏れてしまった。
その事を思い出すたび、自己嫌悪が天満を襲う。
友人の死が間近にせまっている今の状況でもなお、妹と好きな人が助かっている事が思考の最優先な自分自身が少しだけ許せないと思えてくるからだ。
「待ってロ、イチ・ジョー! きっとワタシが見つけ出してヤル!」
「でも、ホントにカレリンはあっちにいるの?」
「トウゼンダ! ワタシにはわかる。……イチ・ジョーを感じるんダ」
「にゃー」
「お前もカ、ベントウ! いや、イオリだっカ?」
「伊織もカレリンがそっちにいると思うの? あれ、でも伊織ってばカレリンに会ったことあったっけ」
そんな疑問も抱きつつ、しかし天満は足を動かし続ける。
確かに疲労も溜まっている。ララが二人分の荷物をもってくれているとはいえ、体力差には明らかな開きがあるのだ。
それでも歩き続けられるのは、一重に気力のなせる業であった。
普段では考えられないほどの力が今の天満には湧き上がっている。
「でも、このまままっすぐ行くと禁止エリアに入っちゃうよね。どうしようか」
「ギリギリまでまっすぐダ! それから、南側を通っていくゾ!」
「理由は?」
「なんとなくダッ!」
「にゃー」
「……伊織も賛成してくれるなら間違ってないねっ!」
この何もわからず不安だけが迫ってくる状況の中、例え理由が曖昧でもしっかりとした行動指針を定めてくれるララの存在が天満にとってはありがたかった。
だから深くは考えず、天満は真っ直ぐ進み続ける。動くことで、嫌な事を忘れられるかもしれないから。
そう、例えば。……播磨拳児が、殺人鬼であるという事も。
はじめにその話を聞いたときは怒りさえ覚えたが、今ではその考えも少し変わってきてしまっている。
なぜなら、天満にはよくわからなかったからだ。播磨拳児という男が自分自身にとってどういう意味を持つのか、を。
仲の良い友達? 八雲の彼氏? 元彼氏? 漫画を描いている人?
その程度しかない、というよりも実際播磨の人間性などよくは理解できていなかったのだ、と天満は気付く。
以前沢近と付き合っていると思ったのは、勘違いだった。お猿さんだと思っていたのも、勘違いだった。
今まで果たして、播磨の話によく耳を傾けようとしていただろうか、と天満は考える。
答えは、……“NO”だ。
播磨の話をもっとよく聞いていれば、彼の事をもっと知れていたかもしれないのに。
だからこそ、わからないからこそ天満は悩むしかなかった。
八雲が好きになった播磨と、殺人鬼と言われている播磨、どっちが本当の播磨なのだろうかと。
できれば、前者が本当だと思いたかった。三原から話を聞いた時は、否定したかった。
でも、天満は思い出してしまった、播磨がかつてなんと呼ばれていたかを。
―――魔王。
そのころの播磨を天満は知らない。けれど、噂なら何度か耳にしたことがある。
それが当の本人とはあまりにもかけ離れた話だったので天満は深く考えたことがなかったが、今になってその時の話が記憶の底から蘇ってくる。
そうなると、もう駄目だ。恐怖でなにも考えられなくなる。
あのサングラスの奥に隠された瞳には、どのような光が宿っているのか。そう思うだけで、たちまち不安に苛まれる。
信じたいというのは本音だ。しかし、信じ切れない自分がいるのも事実。根拠がなければ否定しようが無い。
だからこそ、否定できないなら考えなければいいという考えが彼女の中で発生してしまうのだ。
ひたすらに、今は進み続けるしかない。そして一条と会い、他の友達も探し、八雲と烏丸にも会い、考えるのはそれからでもいい。
自分が考える必要は無い。皆で考えれば、それでいいのだから―――
◆ ◆ ◆
それからまた三十分ほど歩き続けただろうか。突然、ララがその足を止めた。
天満はララの背中に鼻をぶつけてからその事実に気付き、尋ねる。
「どうしたの?」
「……ここでいったん休憩ダ」
そう言って、ララはその場に腰を下ろした。
突然の提案は天満の頭を混乱させる。さっきまで、早く行くゾと言い続けていたララがここにきて立ち止まると言うのは理解できなかった。
止まってないで早く行こう、と言おうとした天満の鼻先にペットボトルが突きつけられる。
「飲まず食わずで、ここまできたんダロ……。少し休まないとナ。これはやるゾ」
「え、あ……うん」
そういえば、と天満は思う。このゲームが始まってから、食事などとる暇は無かった。
目の前では、ララが自らのリュックからもう一本ペットボトルを取り出して飲んでいる。食事は既に済ませたとの事だった。
天満も自分のリュックの中に入っている三つのパンの中からチョココロネを一つ取り出し、口に入れる。
十数時間ぶりにする食事は、ものの一分で終わりという素っ気無いものだった。しかしこの場でこれ以上食料を消費するわけにはいかない。
他の二つはリュックにしまい、ララから貰ったペットボトルの水も半分以下しか飲まなかった。
「お水、ありがとう」
「いや、ワタシではなくテンノウジに言ってクレ。それは、アイツの持ち物だったんダ」
「……そうなんだ。ゴメンね、天王寺君」
すまないと思いながらも、天満はその水をリュックにしまう。生きるためには必要な事だ。
「天王寺君も、播磨君に殺されたんだよね」
自分で言って、天満はまたも落ち込んでしまった。追い討ちをかけるように、ララがまた先程の三原と同じ台詞を繰り返す。
「ワタシもコズエも、ユウキに聞いただけだから見たわけではないガ……。確かにユウキは、そう言っていタ。ユウキも、テンノウジに聞いた話で実際に見たわけじゃないらシイ」」
「そう……」
何度聞いても、胸が痛む。
むしろ何も知らなかったほうが良かったかもしれない。何も知らなければ、こんなにも嫌な思いをすることはなかった。
だからもう、余計なことは考えないほうがいいのかもしれない。しかし、
「……お前は、どう思うんダ? ハリマを」
「え?」
ララの一言が、天満から逃避という選択肢を奪う。
「どう、思うって……」
「さっきハリマが人殺しだと聞いてカラ、元気がないゾ。だから気になっタ」
頭から消したいのに、考えたくないのに。なんでそんな事を今、自分で考えなければならないのか。
どうしてこうも、事態は自分の事を脅かしつづけるのか。どうしてこうも、全てが揺らぎつづけるのか。どうしてこうも、自分の信じていたものは脆く崩れてゆくのか。
様々な負の感情が天満の頭に去来し、そして混乱させてゆく。
もう、考えたくないという次元の話ではなくなっていた。……考えられないのだ。
何もわからない、何がわからないのかすら。播磨という人は、どんな男だったか?
「……よく、わからないよ」
「でも、お前はアイツとトモダチだろウ?」
確かにそうだ、友達だった。でも、皆は彼を人殺しだと言う。
信じたいのに、信じられない。信じるための根拠がないから。その事が、天満の思考をますます混乱させてゆく。
「わからないよ。……私、播磨君が人殺しだって聞いて、そんな訳ないって最初は思った。でも、つむぎちゃんが天王寺君からそう聞いたってことは、本当なんでしょ?
死に際で天王寺君が嘘をつくなんて考えられないし、かといってつむぎちゃんが嘘をつくなんて事も考えられない。だったら、結論は一つしかない。
でも、やっぱり播磨君が人殺しなんて思えないんだよ。……ううん、思いたくないんだよ。ララちゃん、私、身勝手かなぁ? でも、それでも……」
言葉が出てこない。「信じたい」という一言が、どうしても出てこない。「なぜ?」と聞かれてしまったら、根拠を示せないから。
根拠を示せなければ、想いは簡単に否定されてしまう。だから、言えないのだ。
最後のダメ押しをされない為に、天満の喉は「信じたい」の一言を身体の内に閉じ込める。
それは天満にとってあまりにも辛い事だった。言いたい事を言えない、それはすなわち自分の気持ちを殺すという事。
そんな葛藤に苛まされる天満を、しかしララは、
「トモダチを信じたいなら、信じればイイ」
たったの一言で、今度は苦しみから解放した。
「え?」
「相手のことを信じなけれバ、信じてはもらえないからナ。
ワタシは、イチ・ジョーを信じていル。イチ・ジョーもきっと、ワタシを信じてくれるだろウ」
ララは強い、と天満は尊敬に近い想いを抱く。自分には、こんな強さはないと。
何物にも揺るがされないララの心。それは今の天満にとって欠けているものであった。
支援
「……なんで、そう言えるの?」
根拠のないその強さはどこからやってくるのか、天満はそれが知りたかった。それを知ることが出来れば、自分も強さを得られるのかもしれない。
「信じるって、根拠もないのに。なんでそんなに信じられるの? なんでそんなに揺るがないの? ねぇ、どうして」
まるですがりつく様に、天満はララにそれを尋ねる。……いや、そうではなかったと気付く。
天満はその質問を、自分自身にしていたのだ。答えなど、とっくにわかっているというのに。
ララは一瞬キョトン、とした顔をして、
「だから、何度も言ってるだろウ?」
そう言って、とても自然な笑顔で笑った。
「イチ・ジョーは、ワタシの最高のライバルであり……最高の友ダ。それ以上に、理由はないゾ!」
その笑顔があまりにも綺麗で、天満はそれから全てを悟った。この言葉こそ、自分がもっとも求めていた言葉なのだ。
なんて理不尽な論理なのだろう。信じているから、信じられるというのは。
循環していて、互いに依存した二つの項目。けれどもそれは、この世で唯一理由のいらない関係を――友情を、説明するのに十分なものに違いない。
思えば、このゲームが始まる以前の自分の行動に理由などなかった。
自分が信じるままに行動することが、塚本天満の生き方であった。それを、この悲惨なゲームの中ですっかり忘れてしまっていたのだ。
「私も、信じていいのかな……?」
「ワタシに聞かれても困ル。それはお前の決める事ダ」
確かに、そうだ。この理不尽な論理は循環しているからこそ、その循環が行われる場所そのもの、つまり天満自身の想いが重要になる。
信じていいのかどうかは天満が決めることであって、ララのうかがい知るところではない。しかし、
「……まだ、わからないんだ」
しかし、それが今の素直な天満の気持ちである。
確かに、信じることに理由など要らないのかもしれない。けれども、信じるためには相手のことをもっとよく知る必要がある。
「播磨君のこと、考えてみたら私なにも知らない。でもね、思うんだ。話も聞かないで播磨君を疑い続けていたら、なんにもならないって」
そう。もしも播磨を疑い続ければ、それは彼のことを知る機会さえも失うということだ。
だから考えなければならない。皆で考えればそれでいい、などという考えは捨てて、自分自身で播磨について考えなければいけない。
「だからさ、もし播磨君と会えたら、ちゃんと話してみようと思う。……うん、そうしたい」
そうして、播磨のことをもっと知ることができたら、その時はじめて本当に「信じたい」と思えるかもしれない。期待的な感情ではなく、心からの望みとして。
だから天満は決意したのだ。弱い自分は棄てることを。
「わかっタ。……安心しロ。もしもの時は、ワタシが守ってやル。イチ・ジョーも強いゾ!」
握りこぶしをつくって、ララが叫んだ。
天満には、ララが自分を元気づけようとしている事がわかった。
もしかしたら、ここでララが休憩をとった本当の目的が、自分を元気づける事だったのかもしれない。そう思うと、天満の顔から自然と笑みが洩れた。
それはララが浮かべたそれと、まったく変わらない素敵な笑顔である。
「ふふっ、ララちゃんとカレリンの二人が一緒なら無敵だよね」
「当たりマエダ!」
自信たっぷりにそう答えるララの横で、天満は思った。
この理不尽なゲームの中で自分自身を保ちたいなら、やはり自分も理不尽な論理で挑むしかないのだと。
こういう時だからこそ、今まで通りの自分のままでいなくてはいけない。そうあれば、きっと自分を見失う事はないから。
本来の自分を取り戻した天満には、もう怖いものなどない。
ただひたすらに前へ進むという行為自体は変わらないが、その意味は大きく変わっていた。
【二日目 午前二時〜三時】
【ララ・ゴンザレス】
【現在位置:H-05】
[状態]:健康 野生の神秘
[道具]:支給品一式 (パン3・水3) 伊織(リュックから顔だけ出してます)
[行動方針]:一条を探すため野生の勘を頼りに北西へ)
[備考]:ハリーを警戒。播磨が天王寺、吉田山を殺し刃物を所持していると思っています。
【塚本天満】
【現在位置:H-05】
[状態]:健康 自分らしく突き進む
[道具]:支給品一式(パン2・水3) ( 弓矢20本、全てゴム。ただし弓はしっかりしてるので普通の矢があれば凶器)
[行動方針] :八雲らと合流。播磨に対しては考え中
[備考]:ハリーを警戒。播磨が吉田山、天王寺を殺し刃物を所持していると聞いています。
投下時間が二転三転してほんとスマンかった。
なんとか完成したよ。
>>92 乙!ララほんといい奴だね
天満の播磨への勘違いも薄れ気味だし今後に期待
…しかし、結城のいそうな神社は通り過ぎたか。黒つむぎ遭遇はなくなったかな?
あと、水が一つ増殖してます。
ハラミ達と別れた時点でララ:3、天満:2でした
ちなみにハラミ:3、奈良:4です
乙
やっぱこのペアになると緊張感なくなる罠
理屈の範疇外れた方針もとらせやすいし
というかララ速すぎて扱い辛すぎるw
これで結城も麻生チムも孤立したから移動三昧だし
……まあ禁止エリアが分断孤立しやすい配置だからしゃーないが
>>93 ハラミと分かれた時点でつむぎの荷物がなくなったのを失念していました。
ララの道具欄を水1
に訂正します。
天満は、どこで水一本消費してましたっけ? できれば詳しく教えてくれませんか。
でもたぶん指摘されたのが正しいと思うので、
天満の道具欄を水2
に訂正します。
>>94 一区画一時間で計算しています。たしか普通の移動ではそれくらいの時間がかかるというように、
以前の話でなっていた様に思うのですが。
不自然なようなら位置だけでも訂正しようと思いますが、もし不自然に思う方がこれ以上でてこない様なら今の段階では訂正しません。
>>95 いや、天満は水3でいいです。一本消費したという表記はこれまでどこにもないので
俺が93で書いたのはハラミと別れた時点での水の数なんで今回はララ:2、天満:3でOKです
>>95 連レススマソ
移動時間は大丈夫かと。道路沿いに真っ直ぐ進んでいけば山道歩くより断然早いと思います
>>95 乙です。
確かに一時間で一区間というのが標準的な徒歩の移動速度だったと思います。
単純に数値で考えても
ララの暴走補正で+2
街道を通っているので±0
夜間なので−1
天満が同行しているので−1
とすると、不自然ではない気がします。
いやいや
速すぎるといったのは速度のことじゃなく迷うことなく真っ直ぐ進んだことにより
途中のキャラと絡められなくなった事実に対して突っ込んだだけ
あの二人はいいが孤立した輩が扱いにくくなったなと思ったということ
お嬢を予約します
期待
この涙(なだ)があるから次の一歩となる
今夜が山田
【忍び寄る不安】
静かだった。先程までの喧騒が嘘のように、何の気配もしなかった。
夜風で木々が揺れ、神社を構成する木材がわずかな音をたてる以外、沢近愛理の耳には何の音も届かない。
子供のように泣き疲れ、疲労と無力感に促され、徐々に意識が遠ざかる。何も見えず何も感じず、
ただただ体が重くなっていく。混濁の世界へ旅立つ瞬間だった。
―――――――キンコンカンコーン
「!」
覚醒は一瞬。何が起きたのか理解するのには1秒もかからない。放送だとすぐに分かった。
犠牲者達の名前が挙がるたびに、沢近の中で無力感と怒りの感情が湧き上がってくる。
(…………!四人…)
呼ばれた名前の中には、先程自分が埋葬した嵯峨野恵のものも当然含まれていた。
これで放送がデタラメであるなどという都合のいい可能性が排除されたことになる。
「あの、ヒゲは……」
一体何人殺したのよ、と誰もいないにも関わらずつぶやく。もしかしたら全員かもしれない。
流石に最初の放送で呼ばれた全員が播磨の手にかかったとは考えられないが、四人ならあり得る。
ナイフと金属バットで嬉々として殺しまわる悪魔の姿を思い浮かべ、拳を握る。
(……アイツのことだから、きっと今も暴れてるんでしょうね…)
不安がよぎる。自分がこうして休んでいる間に、彼はどんどん遠くへ行っているのでは。
それでは彼の息の根を止める前に、多大な犠牲者が出てしまうだろう。それでいいのだろうか?
一刻も早く動き出すべきではないのだろうか。
腕に力を入れ立ち上がろうとするが、鉛を仕込まれているように重い。腕や足からはほとんど疲労が
抜けきっていないことがわかる。やはり無理だ、とその場にまた座り込んでしまった。
(……大丈夫、そんな簡単にやられたりしない…晶や美琴はしっかりしてるし、天満もきっと頼れる人といる)
希望的観測で無理矢理不安を押し込める。とにかく、動くのは休んでから。
休めるときに休んでおかないといざというときに困ってしまう。それ以上考えることをやめ、沢近は
再び睡眠をとるために目を瞑った。先程のように、順調に意識が薄れ体が動かなくなってくる。
沢近愛理の意識は、今度は確実に途切れていった。
――――――――――――――――――――タァン
一瞬で現実に引き戻され、がばっと頭を上げ目を見開く。再び覚醒した意識が状況を認識しようとする。
「い、今の!…嵯峨野さ」
デザートイーグルを手に本殿から外へ飛び出す。見張りをしてくれている彼女に相談しようと。
しかし二歩目を踏み出す前に思い出してしまった。嵯峨野恵は、もうこの世にいないのだ―――
「…………私………………でも、今の銃声は…」
きょろきょろと周囲を見渡し、異変はないか確認する。銃声は確かにした。幻聴などではない。
方角まではわからなかったが、近くの地域からのものであることは間違いなかった。
――――――――――――タァン
「!また……南、かしら…」
聞こえた、というよりは遠くから響いてきた印象を受ける。
少なくともこちらが狙われているわけではないことがわかり、心に落ち着きが戻ってきた。
そして、この銃声の意味することを考える。
(……南…平瀬村…まさかあのヒゲ、嵯峨野さんの後に平瀬村を拠点にして…!また銃声!)
三度目が鳴る。もう間違いなかった。南に誰かがいて、今現在何かが起きているのだ。
その後も銃声は続き、やがて五回目を最後にもう何も聞こえなくなる。
沢近は状況を整理し考えをまとめようと、ゆっくりとした足取りで本殿に戻った。
(……やっぱりヒゲなの?昼にも確か銃声があったけど…ヒゲは銃を手に入れたの?)
頭をかかえ考えた後、それはない、と沢近は結論づける。もし昼に重火器を手に入れていたのなら、
嵯峨野を殺害したときそのまま自分を射殺していればいいだけの話なのだから。逃げる必要などない。
しかしそうなると南に銃声の主―――播磨以外の誰かがいる、ということになる。
(誰が、何の目的で…)
五発の銃弾は何に使われたのか。それは最悪五人が殺されたことを意味する。
それとも襲われた側が銃を持っていて、身を守るために使用したのだろうか。
危険性の高い前者を元に考えてみる。平瀬村に播磨がいるのならば、当然決着をつけにいかねばならない。
しかし、彼以外である可能性が高い。……同じことよ、と播磨以外は避けようとした自分を笑う。
播磨を倒して終わりではない。天満達と合流し、この舞台から脱出することができて初めて勝利したことになるのだから。
更に考えを進める。後者の場合――あまり期待するのは危険だが、接触して話をしてみる価値は十分。
もしかしたら天満達かもしれないのだから。
いずれにせよ敵ならば容赦はしない。味方だったら……嬉しいな、と沢近は思った。
(!そうだ、朝の放送で……)
朝の放送でもし五人以上の名が挙げられたら平瀬村は非常に危険であると思ったほうがいい。
正当防衛で五人殺害は考えにくい状況だ。もちろん五人未満でも油断ならない状況ではある。
頼りすぎるのも危険だが、とにかく朝の放送を待ってからまた考えよう、と一息ついたところである考えに気がつく。
(――――――朝?――――朝までこの場所は大丈夫なの?ヒゲにばれてるし、すぐ南に誰かがいるのよ?)
嵯峨野と二人でいるときはよかった。どちらかが警戒していればよかったのだから。
いや、よくない。それでも嵯峨野は――――――とにかく、今はたった一人。しかも地図に載っている場所で、
のんびり寝ていていいのだろうか。寝込みを襲われては何もできない。背を冷や汗が伝う。
(……移動する?どこへ…闇雲に動いたって……でもここは知られてしまった…)
時計を見る。放送があってから銃声が聞こえるまで、二時間も眠っていない。
動けないわけではないが、まだ多くの疲労が残っている体は休息をとるよう訴えている。
(どこか、どこか安全な場所―早く決めないと。いつあのヒゲが来るか――)
周囲の状況は何も変わっていない。誰もいないはずなのだ。なのに一つの考えが浮かんだだけで、
今いるこの場所が非常に危険な空間だと感じてしまう。もはや菅原神社で眠る気にはなれなかった。
かといって、起きて警戒を続けるのも難しい。
(……!)
地図を眺めているうちに、一つの妙案が浮かぶ。E-01ならどうだろう。すぐ下のF-01はやがて禁止エリアになる。
来るなら北か東からだが、F-01が通れない以上、北から南下してくる人が通る可能性は低い。
東からわざわざ海を目指し来る理由は0。街道を離れ、岩陰などに隠れればまず見つからない。
近場であるから早足で行けば一時間ほどで適当な場所が見つかるだろう。これ以上の適所はないと思った。
地図をたたんで荷物を背負う。片手にデザートイーグルを握り締め、沢近は静かに外を伺う。
視界に誰もいないことを確認し、力強く一歩を踏み出した。出発前に嵯峨野を弔った場所へ足を運ぶ。
案の定落ち葉の多くは風に吹き飛ばされており、半分以上が露になっていた。
「嵯峨野さん、ごめん。……私、行くね。……もう、……ここには…いられないから……」
落ち葉を再びかき集め、ばさりと彼女の体にかける。あまり長居はできないので三回が限界。
最後に彼女の白い顔にかかっている泥をハンカチでふき取る。やっぱりかわいいな、と思った。
「…それじゃあ、行くから…」
ダッ、と迷いを断ち切るように沢近はその場を走り去った。いつまでも引きずっていては生き残れない。
残りの想いは、この惨劇を生き残った後に取っておこう。そう彼女は考えた。
「はっ……はっ…」
疲労のため、すぐさま息が上がってしまう。手足が重く動かすのも辛い。
早足で移動するつもりだったのに何故走っているのだろうと疑問に思う。
そうだ、走る必要はないと足を止める。すると急激に負の感情に襲われた。素直に形容すると、『恐怖』が一番近い。
誰を恐れているのだろう……一人の男に行き当たるが、即座にその考えを否定した。
再び足を動かし、走りながら怒りを込めてつぶやく。
「…別にこれは逃げじゃない。アンタなんて、怖くないんだから。ただ、休まないと朝から動けない…
それだけなんだから、勘違いしないでよね、ヒゲ!」
【2〜3時】
【沢近愛理】
【現在位置:E-02】
[状態]:激しい憎悪、自分に無力感、手足に疲労、手、肩に傷(片方のツインテールをばっさり切られています)
[道具]:支給品一式(水2、食料5) デザートイーグル/弾数:8発
[行動方針] 1:F-01へ移動して休む。平瀬村へ行くかは朝の放送を待つ
2:天満らを一刻も早く捜す 3:播磨と決着をつける 4:嵯峨野をきちんと埋葬する
乙
播磨の誤解はいつ解けるのやら…
GJ
ほんと、根っこの部分からツンデレ(なのかこの場合?)なのねお嬢は
乙。
沢近は過疎地帯に逃げ出したか。
これでしばらくは安全……か? まぁ朝になれば島を走り回る展開があるからそれまでの休憩だな。
最後の台詞にはGJの称号を与えたい。
しかしこれ以上話は進むんだろうか
花井らも西本軍団も舞ちゃんらも、描写の必要ある連中に限って
話描くのが難しそうなのばっかり
とりあえずそろそろ誰か死者を出した方がいいかな。
出したくなくても出そうな、今の状況下でそれを言うか
>>112 乙
沢近は出番の遅さをツンデレ分でカバーか
錬金術師投入マダー?
もしお嬢が斉藤に殺害されるSSが投下されたら
きっとすごい反論くらうんだろうな…
ヒント:技量
まあ不自然じゃない死に方ならそれもアリだろう。
逆に100%死ぬような場面で生きててもらっても困るし。
たとえそのキャラにフラグとかあっても今までいくつも折ってきたからな・・・
125 :
Classical名無しさん:06/10/11 12:59 ID:j5t8yytA
BRの面白い所は予想外のキャラが活躍するところだからな。
説得力あればメインキャラ死亡も超サブキャラ活躍もありだろう。
レクター博士マダー?
のっぽの活躍に期待
>>127 のっぽはもう死んじゃったよ・・・。
マーダーとしての大活躍を期待したのに、一人も殺せず(´Д`)
r、ノVV^ー八
、^':::::::::::::::::::::::^vィ 、ヽ l / ,
l..:.::::::::::::::::::::::::::::イ = の =
|.:::::::::::::::::::::::::::::: | ニ= っ そ -=
|:r¬‐--─勹:::::| ニ= ぽ れ =ニ
|:} __ 、._`}f'〉n_ =- な. で -=
、、 l | /, , ,ヘ}´`'`` `´` |ノ:::|.| ヽ ニ .ら. も ニ
.ヽ の ´´, ,ゝ|、 、, l|ヽ:ヽヽ } ´r : ヽ`
.ヽ し 番 っ ニ. /|{/ :ヽ -=- ./| |.|:::::| | | ´/小ヽ`
= て 外 ぽ =ニ /:.:.::ヽ、 \二/ :| |.|:::::| | /
ニ く. でな -= ヽ、:.:::::::ヽ、._、 _,ノ/.:::::| | /|
= れ.何 ら -= ヽ、:::::::::\、__/::.z先.:| |' :|
ニ る と =ニ | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|'夂.:Y′ト、
/, : か ヽ、 | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::_土_::| '゙, .\
/ ヽ、 | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|:半:|.ト、 \
/ / 小 \ r¬|ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
メインが全然死ななくてもいいから、とにかく予約がないと話にならん
まぁ、平日だし書き手も三日じゃ辛いだろ。
もしかしたら今頃予約目指して下書きしてるかもしれんし、焦らずのんびりまとうや。
でも展開予想とかしたらあかんで。
臓物をぶちまけろ〜♪
このロワが12月まで続いたらそのとき書く
12月というと二日目の夕方くらいですかな
SMコンビがああいうぬるい真似をしでかしたのが…
殺して奪えばそれで済む話だったのに
(・∀・)カエレ!
ただし推薦入試の結果による
今からでもLOSTを没にしてもいいんじゃないのか?
当時から不満もあったようだし、花井らの予約が入っていない今ならまだ
NGにできる
NGにする理由がわからないんだが・・・。
当時出ていた不満って…たしかルールをちゃんと理解していない人が、おかしなコトを言ってただけじゃなかった?
別に何ら問題も矛盾もないだろ。NGを訴える理由もわからん。
NGにする理由はなんもないわな。
つうかアレは比較的良作だった……。
期待されてたSMコンビを死者0で無力化したり
今鳥のキャラが違ってたりひどかったぞ
花井一行の予約がないのが、いかに続きを書く意欲を起こさせない
グダグダ展開だったかを物語っている
その代わり斉藤は精神的にパワーアップしたとおも
だからジャンプなノリを持ち込むなと何度言(ry
そんなに悪かったとは思わないけどね。
メインのメンバーばっかりだから殺しにくいでしょ
142
俺は寧ろ今鳥の本領発揮だと思ったがな
少々の違和感があったからと、いきなり作品を“酷い”扱いするのはどうかと。
今鳥のキャラ違ぇ→作品NG よりも、
今鳥のキャラ違ぇ→行動指針の変遷に繋がる心理描写を加筆しちゃくれんか? てな感じにした方が、書き手のモチベーションを維持する上でも良いと思うけど。
頼むから、少し前のIFスレみたいな『何も生まれない殺伐とした雰囲気』になるのだけは勘弁……orz
カブった没書き手が駄々コネてるだけだろ
過去作を物理的矛盾以外で蒸し返すなと最近問題になったばかりだろが
放っとき
おそらく今日明日と予約はないだろうし、丸一日経つことなく過疎ロワの仲間入り
これはやばくないか。
いや、別に……
参加者半分死んでるのにまだ一日も断たないロワだってあるしw
まぁ、死者の数でいったらちと過疎気味でも仕方がない
残りの面子的に死人出すのが楽じゃないし、残念なことにパロロワ全体が失速気味だからね
気長に待とうよ
構想を練っている書き手が一人でもいれば望みはあるが、それはないわけで。
S5見てても新人の発掘は絶望的。1氏も忙しくなってこのへんが潮時か
>>151 予約できないまでも、構想練ってる書き手さんは結構いると思うよ
ただ、どこも簡単に話が書ける状況じゃないし…
という訳で花井達投下
人の気配がまるでない森の中、花井達は今も息を潜め、そして少しでも休息を取ろうとしていた。
斉藤と鬼怒川の襲撃から逃れてきて一、二時間程経っただろうか。その時に聞いた銃声は、今でも生々しく思い出せる。
花井が現在握っている銃は、鬼怒川から奪取した物だ。両手を使って持つそれは、サバイバルゲームの時のどの銃よりも重みが感じられた。
「…今鳥さん、まだ息してます。さっきから、不規則ですけど…」
そんな中、いつしか一条は自らの膝の上に今鳥の頭を乗せていた。俗に言う膝枕だ。
周囲に枕にできそうな柔らかい物はないし、何より今の彼女に大人しく眠っている事などできないのだろう。
眠れないにしても、動かないので体力の消耗は避けられるという事もあり、花井は特に何も言わなかった。
そして肝心の今鳥は現在も眠り…いや、目を覚まさないでいた。彼は襲撃を受けた際、斉藤から銃器で殴打されたのだ。
ましてや、今花井が持つ銃とほぼ同じ大きさであろう銃で殴られたのだ。重さにして…3kgはゆうに超えていただろう。
現在は止血こそ済んだが、額や左側頭部に全部で三箇所の血の跡が見て取れる。中には内出血を起こしてしまっている部位もあった。
そんな銃器で高校生男子から全力で殴られて、無事で済むのか…この集団の中で、そう思える者は誰一人としていなかった。
だからこそ八雲は今も眠れずにいたし、花井もいつの間にか掌に汗をかいていた。そして、一条は膝枕をしていた。
もしも近くに病院があって、そこに医者がいれば、きっと何らかの処置を施してくれるだろう。
だが、この島に医者はいない。いるのは怯えているか殺意を持ってしまったクラスメートと、狂った大人達だけだ。
だからこそ、彼らは皆自分にできる精一杯の事をしていた。
それは心配で眠れなかったり、襲撃者の追撃を警戒し必死に耳を研ぎ澄ませたり、頭を保護しようと膝枕をしたりする事くらいだったが…
周辺にあるであろう平瀬村分校跡に行けば恐らく保健室があるだろうし、もしかしたら薬や消毒薬も手に入るかもしれない。
それは誰もが考えたが、実際に現在地が分からない中、迂闊に動いては禁止エリアのG-04に入る恐れがある。
それに、今鳥はもちろんの事、八雲もすでに体力的に限界が来ていた。とても移動できる状態ではない。
襲撃者がどこかにいる状況下では誰かが単独で行動する事も、チームを分ける事もできない。結局の所、彼らはあまりに無力だった。
「…すみません。私が平瀬村に行こうと言わなければ…」
「それはいいんだ。それよりも、今は休むんだ」
「でも…私が急かして、そのせいで診療所から何も持って行かずに出る事になって…」
「…過ぎた事を言っても、仕方がないじゃないか。それに、恐らく有用な物は殆ど撤去されているだろう…」
一条と今鳥を挟み、座ったまま俯く八雲を花井が必死に慰める。
休息を取るばかりか、無力感と焦燥感が彼らからどんどん余裕を奪っていっているのは明らかだった。
花井自身、その事には気付いていたし他の者…特に、八雲の心を落ち着かせようと努力していた。
が、結果は今まで…彼が八雲とこの島で再会した時とまるで同じだった。言葉が、届かない。
八雲の表情は時間が経つ毎に暗く沈んでいく。そんな状況を、何も変えられずにいる。
クラスメートを守りたい。自分自身の願いを叶えるべく、奮闘しても全てうまくいかない。
汗ばんだ手で銃を握り締める。自分自身の不甲斐なさが、花井は憎くてならなかった。
「今鳥、さん!?」
静けさを取り戻した森の中で、一条が声を…いや、悲鳴を上げた。
花井が、八雲が顔を上げる。彼らが見たのは、目に涙を溜めて顔面蒼白な一条。そして…
「…今鳥さんが、息をしてないんです…」
今まで見せていた自発呼吸が無くなった、今鳥の姿があった。
花井は銃を放り投げると、今鳥を一条の膝から地面に降ろし、人工呼吸と心臓マッサージを開始した。
彼に限らず、現在は大概の者が学生の頃に人形を使った救急救命講習を受けており、最低限の救命活動の方法は習っている。
だからといって実際に目の前で人が倒れていた時に救助できるとは限らないが、真面目な花井の事、救命講習の内容はしっかり覚えていた。
何より、救命に必要なのは勇気。人が突然倒れた事に怖気づかず、冷静に迅速に対応できなければならないのだ。
無力感に苛まれていた花井だが、クラスメートを守るという意志は決して失ってはいなかった。
この救助行動が全て正しいとは限らなかったが…それでも、何もしない訳にはいかない。
「わ、私がマッサージをやります!花井さんは、人工呼吸を!」
そんな花井の姿を見て、うろたえかけていた一条は涙を拭いて花井の横に並んだ。
花井が空気を送り、一条が心臓マッサージを行なう。
肋骨が折れるのでは、と一瞬思える程の力の入れようだが、それは今鳥を助けたいという彼女の意志の表れだった。
「い、いち、に、さん、し、ご、ろく…」
そんな二人に遅れながら、八雲は一条のマッサージの回数を数え始めた。三人一組でできる最後の行動だ。
今鳥を助けたい。彼に対する皆の感情は様々だったが、今の願いはただ一つだった。彼らは奇跡を信じ、ひたすら救命活動を繰り返した。
そして――奇跡が起こる事はなかった。
今鳥の死因は、所謂脳内出血だった。銃器による強烈な頭部の殴打、それが悲劇を招いた。
三度に渡って殴打された事で、彼は気を失い、左即頭部では頭蓋骨が骨折し、さらに脳内の血管では出血が発生。
血管から漏れ出た血液は脳を圧迫し、ついに彼は意識を完全に消失し、生命維持が出来なくなってしまった。
外をいくら止血したところでどうしようもないのだ。何せ、脳内の出血。現状では手の施しようがなかった。
花井も一条も八雲も、十数分と救命活動を続けたが、限界が来た。特に、花井と一条だ。
花井は呼吸をするのも辛かったし、一条も腕を始め、全身の疲れが恐ろしい程に溜まっていた。
もはや、救命を続けるのは無理だった。そしてそれまで、今鳥は一度として目を開ける事も、呼吸をする事も無かった。
八雲は今度は自分が人工呼吸をしようとしたが、倒れ込んでしまった花井と一条を見て、呆然として座り込んだ。
何より、今の彼女の体力はとっくに限界を迎えていた。数を数えるのがやっとだったのだ。
それに、いくら人工呼吸や心臓マッサージを続けても、いつかは限界が来てしまう。何せ、救急車も医者もここに来てくれる事がない。
結局の所、救命活動は医療従事者が来るまでの一次しのぎ。根本的な治療手段ではないのだ。
突然倒れた人を救うべく教えられた救命方法や知識が、逆に彼らに命の限界を知らせる結果となった。
今鳥が何故死んだのかは分からない。だが、頭を強く殴打された結果である事だけは分かっていた。
「ちくしょう…ちくしょう!ちくしょう!なんでだぁ!?」
仰向けのまま、最初に泣き崩れたのは花井だった。苦しそうに息をしながら、それでも彼は大声で泣き叫ぶ。
人工呼吸は最後の希望だった。無力な自分がクラスメートを救う為の…だが、その結果は容赦なく彼に突きつけられた。
その横で、やはり八雲も涙を流していた。彼女にとって、この島に来て目の前で初めて人が死んだのだ。
それも、時に自分を気遣い、励ましてくれた人。彼女にとって、大切な仲間の一人だった。
そして…
「う…あ…ああああああああ!」
一条から嵯峨野の死を知った時、いやそれ以上の声が溢れ出す。
好きだった。他の女の人にしょっちゅうちょっかいを出していた。でも、とても優しい人だった。
好きだった。ドジビロンが好きで、弟と三人で遊んだ。
好きだった。ハンバーガー屋でバイトをしていると、よく遊びに来てくれて…
大好きだった。そんな今鳥の死が、すでに傷ついていた彼女の心を徹底的に痛めつけていく。
それでも誰も慰められない。何せ、誰もが助けを欲していたのだから。
三人を、月明かりが照らし出す。涙と嗚咽が支配する一帯には、不釣合いなほど穏やかな光だった。
【4〜5時】
【G-03】
【花井春樹】
[状態]:かなりの疲労。今鳥の死によるかなりの精神的ショック
[道具]:支給品一式(食料二食分。水なし)、ショットガン(スパス15)/弾数:5発
[行動方針] :不明(クラスメートを守りたい…)
【一条かれん】
[状態]:かなりの疲労。嵯峨野と今鳥の死による著しい精神的ショック
[道具]:なし
[行動方針] :何も考えられない
【塚本八雲】
[状態]:かなりの疲労。今鳥の死による精神的ショック
[道具]:256Mフラッシュメモリ1本(ポケット内)
[行動方針] :どうすればいいか分からない
[最終方針] :天満を探す、サラを探す、播磨さんに会いたい
【今鳥恭介:死亡】
※今鳥の死因は硬膜外血腫から生じた脳ヘルニアです。
い、今鳥ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
>>158GJ
乙です
今鳥脂肪に対する花井たちのリアクションGJでした
イチさんと花井がどう転んでいくかにwktk
ついでにララもちょっとは反応するかな?
多分みんなスクランのキャラが好きで殺せないんだよ
だから残り15位まではペースをあげた方がいいよ
他のロワだと沢近級でも早く死んでたりするし
あんまりばったばった死ぬのもアレだけどね。
今鳥の死に方は良い
無理矢理な延命もなく、いい最期だったと思う
>>158、GJだ
東郷の盗聴器の件といい、今鳥の首輪解除画策といい、
脱出の計画を立てた奴のフラグがことのごとく折られてるな。
いや、文句じゃないよ。現実は非情だなってことね。
てかまとめさん更新はええよw
>>165 逆に考えるんだ
計画を立てることは死亡フラグにつながるんだと考えるんだ
推理者でも主人公以外が操作に首突っ込むとおくたばりになるしな
しかしこれで脱出できるかわからんくなってきたね
いや、読み手としては先が読めなくて面白いけどね
てゆーか、これで斉藤殺害数一人だね。
>>158 乙です
何気に今鳥死亡に反応するキャラが多そうだ。
ミコチンと西本軍団は反応するだろうし、三原さんもショック受けそう。
ララが微妙な所だけど絡む機会が多かったから考えるものはあると思う。
各キャラの放送後の反応が楽しみ。
>>167 r、ノVV^ー八
ヾヽ'::::::::::::::::::::::::::'', / こ .本 ま ヽ
ヾゝ:::::::::::::::::::::::::::::{ | れ .領 だ |
ヽ::r----―‐;:::::| | か 発 殺 |
ィ:f_、 、_,..,ヽrリ .| ら 揮 害 |
L|` "' ' " ´bノ | だ は 数 |
', 、,.. ,イ ヽ ! 1 /
_ト, ‐;:- / トr-、_ \ だ/
, __. ィイ´ |:|: ヽ-- '.: 〃 `i,r-- 、_  ̄ ̄
〃/ '" !:! |:| :、 . .: 〃 i // ` ヽヾ
/ / |:| ヾ,、` ´// ヽ !:! '、`
! |:| // ヾ==' ' i i' |:| ',
| ...:// l / __ , |:|::.. |
とニとヾ_-‐' ∨ i l ' l |< 天 ヾ,-、_: : : .ヽ
と二ヽ` ヽ、_::{:! l l ! |' 夂__ -'_,ド ヽ、_}-、_:ヽ
乙
せめて今鳥に最後に一言喋らせてほしかったが…
現実は非情だな
だがそれがいい
西本達と舞ちゃんらが一番のネックだよなあ
登場人物多いし誰かは死なないといけない
もしかしてこれ書いたの◆Z1xfCTNt6U氏ですか?
>登場人物多いし誰かは死なないといけない
んなこたあない
>>173 詮索イクナイ
>>172 ステルス入りの舞組は問題無いと思うけどね
西本組にはハリーが迫るし
仮に10人とか残っても脱出イベで死人がでる可能性だってある
ここでとりあえず予約ですよ。
舞ちゃん軍団にしときますね。
さようなら烏丸だな
烏丸は普通に返り討ちにできる子
問題はさようなら隣子だ
乙。
花井も行動方針が変わりそうだな。もう甘い考えを捨てそうだ。
そうなった花井は強いだろうな。
カレリンの精神状態が非常に心配です。
スクールランブルバトルロワイアル
inウランバードル
何ていうかさあ…
メインから死人が出たのはいいけどもう少し考えないか?
東郷とか今鳥とか「首輪を調べよう!」的な奴が他の奴にそれを進言する前にバッタバッタ殺されてたら
もう誰にもそういう考え起こせなくされちゃうぞ…。
せめて今鳥が死ぬ前にその事を花井達に言っとくとかさ。
どうも脱出させたくないって人達が無理矢理フラグを消させてるような気がしてならない。
まだ、大丈夫。まだ、東郷といっしょにいた二人が解析してくれるさ。
第一ロワでそう簡単に首輪が外れたら面白くない。
明らかな伏線である、ノートパソコンとフラッシュメモリさえ無事なら
播磨や八雲が死んだっていい。東郷は残したメモがあるし、今鳥には悪いが
こいつが首輪外すのに役立つとは思えない
いや東郷のメモとかだって後付けじゃん。
何かこのままだと脱出フラグ持つと片っ端から殺されそうな気がしてさ…
少し錯乱してるようだ。ごめんねもう何も言わないよ
んなぁこたない、大丈夫。
ハリーと西本達の予約をしていいかな?
とと、トリップ忘れてしました。
もういいや
もう飽きた。
首狩り族マダー?
天満とララを麻生達のほうへ向かわせるいい方法はないものか
このままだと花井達と合流してさらに人数が増えるし、麻生とサラが安全なまま
いちゃいちゃしてるのも退屈だ
>>190 麻生の方針は美琴を探しに行くことだから、
その過程でマーダーに出会う可能性もあるっしょ。
てか、もしマシンガン持ってる麻生とララが組んだらそれはそれで安全だw
麻生の方針は次の作者によりサラと一緒にいることになるから、
結局動かないと思う
本誌のアレ見ちゃったら、アソサラでつきすすむなんて無茶やる前に修正入ってよかったと思う俺がいる。
美琴捜索打ち切りならかなりの理由が必要だな。何にせよ次の書き手に期待だ。 予約の二人にも期待だ
アソミコ終了したんだし今更アソミコで突き進んでも困る
@ミコ→アソは微妙。書き手の想像へ。
Aアソ→ミコはロワ段階では継続している。
っていう感じだろ。これって修学旅行直後の設定だし。
まぁ、後は書き手に任せようや。これ以上派閥論争っぽくなると非常に困る。
天満とララのほうが問題だよな。
ララの直感と伊織が正確すぎて、花井らと合流するのは間違いない。
姉妹再会がちっと早すぎが…いいのか?
そこで自然災害の出番なのか?
訊いてる時点で負けだと思う
何か最近前の話とかが無視されて勝手な展開に持ってくケースが多いな
これがリレーって事が分かってるんだろうか
何をもって「勝手な展開」なの?
ヌルーマジオヌヌメ
例えば今回今鳥が意識不明のまま死んだけど、これだと「ハミングバードの憂鬱」って話が全く意味の無いものになる。
他にも前までアソサラ全開だったのがいきなり修正されたり、盗聴器に気付いた東郷が誰にもそれを言うことなく
あまりに自己中に書かれた播磨のせいで死んだり(これは後の話でフォローがあったけど)
自分が好きな展開に持っていきたいあまり、過去の話を考慮していないように思える。
少しくらいならそういうのもあっていいだろうけど、最近そういうケースが目立つなと思って。
これはリレーなんだから、過去の話を書いた書き手の考えとか思いなんかも尊重して、その上で話を書いてもらいたい。
過去の話を全部肯定する必要はないけど、せっかく張った伏線とかをあっさり消されたら書き手も内心ガッカリするだろうし
なるべく過去話の書き手にも満足してもらえるようにしてほしい。
まあ別にだからってそういう話は没にしろとかは言ってるわけじゃないよ。
ただこれからは少しそういう事も考えて欲しいと思っているだけ。
アソサラじゃないと嫌とか、東郷死んだのが気に入らないとかそういうんじゃない。
不快に思ったらスルーしてくれ。スレ汚してすまんね。
フラグ云々はよく揉めるな……
もういっそ「フラグは折られても泣かない」とかテンプレに入れとくか?
なんつーか…
ここのところ、作品を変に悪意的な解釈に持っていくのが増えたな
テンプレ作ってもそれを盾にフラグ折りまくる奴が出るのも困るな。
205が誤解を招きそうなのでちょっと訂正
悪意的な解釈をして作品に文句を付ける読み手、です
結局は、ほら、あれだよ。
リレーだもの。
>>207 それはあんたが否定的な意見を悪意的に解釈しているからじゃないの?
正直どっちもどっち
昨夜のID:aVjnpXjoとか、>203の
>自分が好きな展開に持っていきたいあまり、過去の話を考慮していない
あたりに反応してしまったが、
>>210の言うとおりかも知れん
正直スマンかった
つうかフラグなんて十本中8本通ればいいよ、これはロワなんだからボキボキ
折られて当たり前。
……でも、時々ムカッと来る事はある。修行が足りんなw
太郎マダー?
今鳥のフラグを台無しにしたのは、
「谷底よりなお深く」でなくて「LOST」の作者じゃないのか?
これさえなければ今鳥が致命傷を負うこともなかったんだぞ
フ ラ グ が あ る か ら 死 な な い
って事になったらロワのドキドキ感がなくなる。
みんな冴子の時を思い出して自粛してくれ。
>>218 わかってる、こういう時はスルーが一番だ
IDの代わり目は自演されやすいから気をつけろ
むしろLOSTはあの使い道の全く無さそうなドジビロンストラップを役立てただけでも見事
LOSTに粘着してる奴は何がそんなに気に入らないんだ?
、--‐冖'⌒ ̄ ̄`ー-、
/⌒` 三ミヽー-ヘ,_
__,{ ;;,, ミミ i ´Z,
ゝ ''〃//,,, ,,..`ミミ、_ノリ}j; f彡
_) 〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡
>';;,, ノ丿川j !川|; :.`7ラ公 '>了 なに?フラグを潰されて許せない?
_く彡川f゙ノ'ノノ ノ_ノノノイシノ| }.: '〈八ミ、、;.〉
ヽ.:.:.:.:.:.;=、彡/‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;} それは無理矢理フラグを昇華しようとするからだよ
く .:.:.:.:.:!ハ.Yイ ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~
〉:.:.:.:.:|.Y 〉: :! `二´/' ; |丶ニ ノノ 逆に考えるんだ
〉 :.: ト、リ: :!ヾ:、 丶 ; | ゙ イ:〉
{ .:.: l {: : } ` ,.__(__,) /ノ 「あんなフラグ折られてもいいや」と
ヽ ! `'゙! ,.,,.`三'゙、,_ /´
,/´{ ミ l /゙,:-…-〜、 } | 考えるんだ
,r{ \ ミ \ `' '≡≡' " ノ
__ノ ヽ \ ヽ\ 彡 ,イ_
\ \ ヽ 丶. ノ!|ヽ`ヽ、
\ \ヽ `¨¨¨¨´/ |l ト、 `'ー-、__
\ `'ー-、 // /:.:.} `'ー、_
`、\ /⌒ヽ /!:.:.|
`、 \ /ヽLf___ハ/ {
>>221 明らかに自分の力作潰された方じゃないか
逆に、ここまででちゃんと活かされたフラグとか
前の作者の設定を上手く使ってる作品とかはどんなのがあるかね
>前の作者の設定を
烏丸とかそうじゃないか?
どんな行動をとるにしても、カレーが最大の行動原理
>>225 烏丸の公式設定の最優先行動は「記録」を残すことと、空腹を満たすこと。
ちなみにカレー以外も食う。カレー以外も作る。グミジャム、ひっつみ、なっとう、あまざけ、クリームコロッケetc…
>>226 了解した。
それはつまりPF買う事を放棄した俺に対する助言と受け取るぞ。
最優先行動は「記録」なのか……。おし、書くの頑張る。
>>227 ちなみに烏丸一族は短命で女性でも60前に死ぬ家系。
死に際の祖母が自分の「記録」として料理のレシピを伝授してくれたことから、
自分も死ぬ前に自分の「記録」を残す方法を探し続けて中学1年の時、漫画という手段を見つけたんだってさ。
だから、烏丸は本来スクランクラスの中でも一番「死」に対して敏感じゃないとおかしいんだよな。
書いた人たちがPF持ってなかったのが痛かった。
烏丸にバトロワ中も漫画書かせるなんて「なんだこの作者わけわからん」と思っていたが、そんな背景があったとは知らなんだ。
でもその頃ってPF発売前じゃなかったか?
その烏丸は現在生命の危機なわけだが…
さすがに姐さんに狙われて無事に済むのはおかしい
んな力強く断言されても
>>231 スクロワの姐さんは、テンプレにも書いてあるが、別に最強キャラじゃないぞ
まぁ確かに、火力と策略を併せ持つ、かなりヤバいキャラではあるが
だがどちらかというと、むしろ烏丸の謎補正の方が怖いw
明日の今頃が予約の期限か
あれ、今日でなかったっけ?
ということで投下しますよ。
【 だから彼は走ることにした 】
「なぁ……高野」
「何? 岡君」
現在の時刻は、午前五時少し前。高野が三時に雪野達と見張りを交代してから、ちょうど二時間が経とうとしている。
目を覚ましたときに高野が最初に見たものは、雪野のにやけ顔である。
正直、よくシグ・ザウエルの引き金を引くことを我慢できたものだと、高野は今でも自分自身に感心していた。
高野の手には大塚の薙刀。見張りはそれを携帯するというのが、皆で決めたことだった。高野も、砺波から薙刀を手渡された。
バックは自分のものを背負っている。外に出るときは必ず持つようにと、それもみんなで決めていた。
皆のいるお堂から小さな庭をはさんで存在する少し開けた場所が、見張りの拠点だった。
無学寺に行こうとするなら、ほぼ全ての人が通ると思われる場所である。
この場所があくまで拠点でしかない理由は、もちろんその他正規ではないルートもあるので、そこも監視しなくてはならないからである。
考え事をするのに邪魔になるので、「私も見張りを続ける」と言い張る雪野を優しい言葉で言いくるめて岡と二人きりで見張りを続けているが、怪しい気配は一度も感じられなかった。
虫の音さえも聞こえず、高野にはまるでこの世界には自分達しか生きた人間がいないようにさえ思える。もっとも、あと二日のうちにこの島がその通りの状況になるに違いないのだが。
「この鎖、何時になったら外してもらえるんだろうな。俺はもうすっかり反省してるっていうのに。つうか鎖で縛っておいて見張りもなにもねぇだろう」
この二時間、結局一度も上半身の鎖だけは外さなかったことについてはやはり不満があるようだ。
岡としては、折角のふたりっきりの状況で、色々と夢膨らむことがあったらしい。
しかし残念ながら、高野にはその気はまったくない。自分が必要だと思うときは餌を十分にあたえ、そうでないときは飢えさせていざというときの起爆剤を溜め込ませる。
それが高野の考え方だった。なにも、不必要なほど自分を安売りする必要はない。このゲームが終れば、自分の人生は取り戻せるのだから。
「……わかってるわ。でもやっぱり、大塚さんを説得するのは難しいと思うの。
かなりこのゲームの事を怯えてるから」
それは事実。実際大塚は休む前に、高野に「岡の鎖を勝手に外さないように」と釘を刺していた。
高野は、そもそも鎖で縛ってしまっては見張りの役割を果たせないのではとも思ったが、女の子は遠い殺人者よりも近くの前科持ちの方が怖いらしい。
いかに雪野と岡を抑えているからといって、この集団の中心人物は大塚に違いない。彼女の意向を無視することは、今の段階では不可能だ……という認識は、岡にももちろんある。
だからこそ、有効な言い訳なのである。
もちろん隠れて無視することは可能だが、現段階でそんな事をしてまで岡を自由にする意味はない。
「お願い、もう少し我慢して。もう少しすれば、外してあげられると思うから」
それも事実。どう転ぼうが後二日でゲームは終わるのだから、すぐ外れるには違いない。そうすれば、鎖の呪縛から解かれて自由にもなれるであろう。
レイプ未遂犯として地獄に堕ちるのなら、別の話ではあるが。
「……まぁ、高野にお願いされちゃあしょうがねぇか。なんにせよ、危険な事態になったら何が何でも外してくれよ。そしたら、お、俺がお前を護るからなっ!」
裏返る声。自分で言って自分で照れてしまっているところが、もう手に負えない程の格好悪さを演出してしまっている。何気に顔がにやけているのもマイナスポイントだ。
普通の女性なら引き気味になってしまうところを、高野は決してそうは見せなかった。いや、そうは見せられなかった。
「そろそろ、五時ね」
そう言って、高野は立ち上がる。
「交代の時間か」
岡は少し考えてから、改めて高野をみて口を開いた。
「俺が烏丸を起こしに行って、高野が大塚を起こしに行くって事でいいか?」
おそらくは、自分も何かしたいということなのだろう。この二時間、ときどき周囲の見回りをしていた高野とは違い、岡はただ一箇所に座っていただけなのだから。
「でも岡君、その状態じゃ動きずらいでしょう」
「う、む、まぁ……」
実際、今の岡は上半身の動きがかなり制限されている。障子などを開けるにも、一苦労することだろう。
それにこれは高野にとって、烏丸と話をするいい機会だ。もしもチャンスがあれば、殺してしまうことも可能かもしれない。
あくまでもそれは、チャンスが二重三重にそろえばだが。
「いいわ、私が二人とも起こしてくる。岡君はその間ここで見張りを続けていて」
「すまねぇな、ホント」
明らかに気落ちしている岡に、高野は軽く笑いかけた。
「いいわ、いざという時は頼りにしているから」
「ま、任しとけよっ!」
胸を張って吼える岡。
これも嘘の言葉ではない。高野は確かに岡に期待しているのだ。便利な道具としての岡に。
うまくいけば楯代わりにもなるし、危険な場所への偵察要員にももってこい。後で麻生を始末しなくてはならない事になった時の捨て駒にも使える。
自分に惚れた男ほど、扱いやすいものはないのだ。なにも疑わす、自分の言葉を優先して信じてくれる。
思わず口元に笑いが浮かぶ。しかし岡はそれをまたも微笑みととらえてくれたようだ。にやけ顔がなんともわかりやすい。
高野は薙刀を持ったまま、その場を離れた。万が一この状況下で岡が誰かに襲われたならひとたまりもないのだが、そんなことは気にしない。
むしろ叫びで敵襲を知らせる役目を果たすことが出来ればそれで上等なくらいだろう。
最初に起こすなら烏丸だろうと、高野は思った。薙刀を握る手に力をこめて、高野は烏丸の休むお堂の個室へとゆっくり歩き出した。
※ ※ ※
がららっ
立て付けが悪いのか、静かに開けたつもりだったが思ったよりも大きな音が鳴る。
一瞬身構えた高野だったがすぐにその必要がないことに気付き、ゆっくりと室内に足を進める。
烏丸は決して襲ってきたりはしないだろう。……こちらが不用意に手を出さないかぎりは。
支援?
部屋に入った瞬間飛び込んできた光景は、机に突っ伏して寝息を立てている烏丸。
布団がないとはいえ畳が引いてあるこの部屋で、なぜわざわざ疲れるような姿勢で眠っているのか……。その答えは、周囲に広がる原稿が物語っていた。
おそらくは、途中で疲れて眠ってしまったに違いない。さすがの烏丸も、あの鉄面皮の裏側には相当の疲れが溜まっていたということなのだろう。
―――もしかしたら、これはチャンスなのかもしれない。
唾を飲み込む音が、不自然なほど大きく自分の中で響く。薙刀を持つ手が、しっとりと汗で湿ってきた。
烏丸は今、疲れて眠っている。抵抗はできない。
岡は見張りの場所から動かないし、大塚を初めとしたほかの三人も夢の中だ。烏丸を殺した後も、適当に誤魔化すことは可能かもしれない。
なんなら、彼の死体を隠してから大塚をも殺し、大塚を殺した烏丸が逃走したという筋書きを書いたって構わないのだ。
薙刀を、両手持ちに変える。そしてそのまま、極限まで殺気を抑えて烏丸の背後を進んでいく。
じりじりと、すり足に近い格好で徐々に近づいていく。薙刀の間合いに入るまであと二メートルといったところか。高野は興奮とも緊張ともとれないなんとも妙な気持ちになった。
あと少し。あと少しで、二人目の命を狩りとれる。そうすれば、自らの優勝にまた一歩近づけるのだ。
あと一メートル。……殺れる。これなら殺れる。
そう思い、高野は薙刀で烏丸を斬りつけようと大きく薙刀を振りかぶった―――その瞬間、急に烏丸が身体を机からむくっと起こした。
急な出来事に高野は戸惑い、思わず薙刀を手から離す。
硬いものが畳に落ちた時の鈍い音が辺りに響いたが、烏丸は微動だにしなかった。
「誰?」
机に向かった格好のまま、烏丸がそう問いかける。
高野の企みは完全に失敗だった。なんと間の悪いことなのだろう。
「……高野よ。見張りの交代の時間だから、起こしに来たわ」
落ちた薙刀を拾いながら、高野は応えた。
こちらを向いていないのだから、落とす前に自分が薙刀を振りかぶっていた光景は見られていないに違いない。そう考え、至極平静を装う。
烏丸は机の周囲に散らばる原稿をかき集めて一つにまとめた後、立ち上がり初めて高野のほうに振り向いた。
「今すぐ行く」
相変わらずの無表情。さっきまで眠っていた人間の表情ではなかった。
「起きていたの?」
「いいや、眠っていたよ。でも、何だか気が張ってたから……あまり休めた気がしないよ」
そう言いながら、烏丸は自分のバックに原稿をしまい始める。
嘘をついているようには見えなかった。そもそもこの状況では、嘘をつく必要はない。
高野が薙刀を持っているとはいえ、烏丸の足元には日本刀が転がっている。
間合いでは圧倒的に高野が有利だったが、実際に切り合って高野が生き残る可能性はかなり低い。烏丸の運動性能の高さは重々承知していた。
もしも烏丸が起きていて、高野の烏丸を殺そうとしている動作に気付いていたなら、今頃自分は切り捨てられていてもおかしくない。そうでないということは、烏丸はやはり寝ていたのだろう。
高野はそう結論付け、言葉を続けた。
「こんなゲームじゃ、無理ないわね」
烏丸はコクリと頷いて、バックを背負い日本刀を手に取る。
これで烏丸に手を出す機会が一つ失われた。しかし焦ることもないだろう。彼は手を出さなければ人畜無害。殺せなくても最悪放っておけばよい。
「それじゃあ、外で岡君が待っているから、交代してきてくれる? 大塚さんは私が起こしてくるから」
そう言って、高野は薙刀を握りなおして烏丸に背を向ける。
これ以上は長居しても無駄だろう。
「わかった」
烏丸からの同意も得られ、高野は安心して先程自分が入ってきた扉へと足を進めた。
これから大塚を起こして、他の二人が眠っている部屋で休みながら、今後の対応を考えよう。そうすれば、何かいい案が浮かぶかもしれない。
そう思いながら高野が敷居を跨ごうとした時。
「そうだ、高野さん」
不意に、烏丸から声がかかった。
「……何?」
「僕の事を警戒する気持ちはわからなくないけど、僕は本当に君達に危害を加えるつもりはないんだ。だから、あまり敵意をむき出しにしないでくれるかな」
その時、高野は全てを理解した。
烏丸がさっきまで眠っていたのは間違いないだろう。しかし彼が起きたのは偶然ではない。
彼はずっと“気を張って”いた。そう、それはおそらく睡眠中もなのだろう。だから私の気持ちに―――殺気に、彼は気付いて起きたのだ。
殺れると確信したその瞬間にのみ、わずかに洩れただけの殺気を。高野の額に冷や汗が流れる。
しかし、まだ手遅れではない。殺気に気付いたのにも関わらず反撃をしなかったと言う事は、自分がこのゲームに積極的に参加しているということはバレていないはず。
きっと烏丸は、ただ単に警戒しているだけと思い込んでいるはすだ。
そう思い、高野は無理やり微笑を作った。
「……わかった、信用するわ」
一言だけ言い残して、高野は足早に部屋を出て行く。
烏丸大路はやはり危険人物だ。身近に置いておけば、いつかこちらを破滅に導きかねない。
何か早急な解決策を考えなければいけないが、彼自身の性能が高すぎるせいで中途半端な策は逆にこちらの首を絞めかねない。
どうすればいいのか、どう殺ればいいのか。
高野は考え続ける。殺すことだけを考え続ける。このゲームの中で、彼女はもう完全に壊れきっていた。
自分の人生など、どう逆立ちしても取り戻せないほどに。
※ ※ ※
「おはよう、烏丸君」
「おはよう、大塚さん」
烏丸が、鎖に縛られた岡と見張りを交代してからすぐに、大塚がやってきた。
もう朝陽も地平線から顔を出している。漫画の表紙にでも使いたい、そんな事を烏丸に思わせるような綺麗な光景だった。
「昨日は、ごめんね。いきなり薙刀突きつけたりして」
すまなそうに、大塚が謝る。
そのことでだいぶ後悔しているようだ。本来彼女の持ち物であるはずの薙刀は、女子達が眠っている部屋においてきたらしい。
日本刀があるので、見張りに困ることはないが。
「いや、僕がいきなり声をかけたのがいけないんだ。大塚さんが気に病む事じゃないよ」
それは烏丸の本心だった。この状況下で、一介の女子高生に冷静な対処を望むほうが無理というものだ。
いくら警戒していたとはいえ、それくらいの気遣いは備えているべきだったかもしれない。そう思い、烏丸は大塚に責任を求めなかった。
「そう言ってくれると助かるわ」
にこやかに大塚が笑う。烏丸も笑い返したかったが、どうにも表情がうまく作れない。
なんとなく気まずくて、正面へと視線を戻した。まぶしい朝日が、目を眩ませるほどに輝いている。烏丸は思わず目をつぶる。
瞼の裏に、髪を両側で縛った少女の笑顔が一瞬だけ浮かんだような気がした。
「ところで、ちょっと聞いていいかな?」
「……何?」
大塚の問いに、烏丸は再び目を開けて彼女のほうを見る。
「さっき、播磨君を探してるって言ってたけど、それは何で?
も しかして、二人で脱出する計画があったりするの? ねぇ烏丸君……」
明らかに、期待している目だった。
……烏丸と播磨。
この組み合わせはおそらく彼女にとっては異質。だとすれば、なにかしらの意味があるのだと思うのも無理はない。
脱出の為の同盟を組もうとしていると思われているのだろう。しかし烏丸にはそんな策はなかった。
「残念だけど」
その一言で、大塚の顔に明らかな失望の色が浮かんだ。
これ以上続けるのは忍びないが、それでも烏丸は言葉を続けた。
「……残念だけど、まだそんな方法は思いつかない。播磨君を探してるのは、別の理由からなんだ」
「そう、なんだ」
「うん、ゴメン。だから朝になったら、ここは出ていく事になる」
「そっかぁ。……このまま皆で行動、って選択肢はないの?」
確かにその方法もある。
しかしそれでは明らかに移動速度が下がるし、もしかしたらその間に播磨が殺されてしまうかもしれない。そうすれば、自分の漫画は完成しなくなってしまう。
下描きはできていて、あとは仕上げが15ページだというのに。
「……ゴメン。一刻も早く彼を見つけたいんだ」
自分でも、なんでこんなに原稿に対して固執するのかはわからなかった。
確かに記録として始めた漫画に固執するのは自分の信念に従うという意味で正しいと思う。しかし、それは自らの死をも超越してまで抱く想いなのだろうか。
わからなかったが、本能がそうさせるので従うよりほかない。思うままに行動を続ければ、理由は自ずと見えてくるだろう。
だから折角の誘いも烏丸は断るしかなかった。正直、大塚にはすまないと思ったが、目的のためにはしょうがない。
落ち込んでいるだろうと思って大塚の顔を覗き込む。しかしそのにあるのは落胆の表情ではなく、どちらかと言えばこちらを心配しているような顔だった。
そういえば、彼女はクラスのまとめ役。何かに思い悩んでるクラスメイトがいれば、おせっかいを焼こうとするのが本来の彼女なのだろう。
落ち着いて、少し元の自分を取り戻したということか。この状況で疑心暗鬼になっていくよりはよっぽどよい傾向であると、烏丸は思った。
「やっぱり理由を教えてくれるかな? どうしても嫌だっていうなら仕方ないけど、ちょっと気になったから。生き残るより大事な事って何なのかな?」
生き残るより大切なこと。
確かに今の烏丸にとって、漫画を書くことは生き残ることよりも優先的な事項だった。
最終的に完成するならその後死んだって構わない、と言える位に固執していると言ってよい。
別に秘密にしておくことでもないし、今の大塚なら例え見せたところで破り捨てたりはしないだろう。ならば、理由を明かしても問題はない。
そう決意して烏丸はまず一言、こう告げた。
「……二条丈っていう漫画家を、君は知っているかい?」
支援
烏丸が元禄自衛隊で有名な二条丈の正体であると知ったときの、大塚の反応は大きいものだった。
身近に大ベストセラー漫画家がいることなんてそうざらにあるものではない。明らかに興奮していた。
漫画を描き始めた理由。談講社のジンマガ編集長との出会いから、連載の開始。そして最近の話なら播磨がジンマガの新人作家として認められた話まで、包み隠さず全て話した。
だからこそ、漫画の完成に播磨の力が必要なのだということもすべて説明した。
大塚は一つ一つの事に驚いていた。全ての話が終るころには、疲れているというか軽く放心状態であった。
「……烏丸君って、やっぱりマイペースなんだね。こんな時に漫画描こうと思うなんて、呑気というかなんというか」
「僕にも何故だかは分からない。でも、何故か今回の原稿だけは落としてはいけないと思ったんだ」
今回の漫画は、今年の五月から連載が始まった。今書いている原稿が、偶然にも最終回のものである。
だからなのだろうかと、烏丸は考える。最終回だからこそ、こんなにも固執しているのか。
しかし以前、他の作品で最終回を迎えたときにはここまでの思い入れはなかった。前回の作品にはあって、今回の作品にはないもの。それが何なのかは、今の烏丸にはやはり理解できない。
「……ねぇ。ちょっと、原稿見せてくれる?」
そんな時、大塚からまた急に声がかかった。
見張りの最中には原稿は進められないし、断る理由も特にない。
むしろこの作品は世に出ることがおそらくないのだから、読者の存在は貴重だ。
「構わないよ」
そう言って烏丸はバックから原稿を取り出し、それを大塚に差し出す。
「ありがとう」
大塚は丁寧に原稿を受け取り、そして最初の一ページ目から読み始めた。
烏丸はそれを横で、ただじっとして見守るしかない。望んでいるのは読者からの反応か、それともクラスメイトとしての反応なのか。
気持ちの整理のつかぬまま、烏丸はじっと待ち続けた。
……五分ほどかかっただろうか。
大塚が全てページを見終わり、原稿を烏丸に返す。
その時の大塚の顔は、なんとも言えぬ、はにかんでいるような照れているようなそんな表情だった。
「なるほどね。烏丸君がどうしても漫画を描きたかった理由が、よくわかったわ」
「?」
自分にもわからないことが、どうして彼女にわかったというのか。烏丸には大塚の発言がとても不思議なものに思えた。
顔中に疑問符を浮かべる烏丸を凝視して、大塚は尋ねる。
「……本当に、わかって無いの?」
コクリ、と烏丸はうなずいた。
教えてくれるものなら教えて欲しかった。
自分が今回の漫画に異様に固執する理由。それがわかれば、何かが変わるかもしれない。
「ハァ。全く、うちのクラスの奴らは揃いも揃って世話がかかるんだから」
溜息をついて、大塚が頭をポリポリとかく。
大塚は「いい?」と言って、人差し指で烏丸を指し、神妙な顔つきで話し始めた。
「貴方がさっき話してくれた事……。つまり、貴方は漫画を記録として描き始めたこと。
それさえ思い出せば、きっとわかると思うんだけど」
そうは言われても、烏丸には何のことかまったくわからない。頭の中はさっきから疑問でいっぱいだった。他のことなど考えられないように。
カレーの事すらも、今の烏丸の頭の中から消えてしまっていた。
「だからね、つまり―――」
大塚が意を決して答えを言おうとした瞬間、烏丸はその言葉が発せられる口元に意識を集中し、そして。
「ぐっ!?」
次の瞬間、烏丸は自分の目を疑った。
大塚の胸から、鋭い刃が突き出している。
噴出す血しぶき。それは烏丸の顔と衣服にも少なからず飛沫をかけた。
口からも大量の吐血。大塚は恐怖に歪んだ顔を烏丸に向けて助けを求めているようだったが、烏丸にはもう彼女は助からないということがわかっていた。
それは誰の目から見ても明らかな事実。
大塚の首が力なく垂れ下がる。さっきまで会話していたクラスメイトの一人が、いまその命を失った。
ゆっくりと刃が大塚の胸の中に戻されていき、完全に背中から刃が抜けたとき、支えを失った大塚の身体は前へと崩れ落ちる。
慌ててそれを支えた烏丸だったが、その時、大塚の命を奪った張本人が烏丸の瞳に姿を映す。
その顔に浮かんでいるのは、今まで見せてくれたことがないような爽やかな笑顔。
顔にかかった血の紅が、彼女の笑顔の妖艶さをさらに際立たせていた。
「……高野さん」
殺人者の名を呼ぶ。その場に大塚を置いて、日本刀に手をかけて後ずさりながら。
高野は烏丸を攻撃しようとはしなかった。その代わりなのだろうか、いつもより饒舌気味に話し出す。
「貴方が隙を見せるなんて無いかと思ってたけど、意外だったわ。機会をうかがい続けた甲斐はあったわね」
「なんで僕じゃないんだ」
「え?」
「大塚さんは、君なら何時でも殺せただろう。僕が作ってしまった隙につけいるなら、僕を殺せばいい」
「怒っているの?」
高野は不思議そうな顔をして尋ねた。
「おかしいわね。貴方は、そういった感情を表に出さない……というより、持ち合わせていない人だと思ってたけど」
そう言って、高野の笑いは嘲りに近いものへと変化した。
「……」
烏丸は高野の目を見据え、ピクリとも動かない。高野の考えている事は何なのか……烏丸はそれを完全に把握しているわけではない。
しかし今の行動から言って、このゲームからの脱出など高野は望んでいないという事はわかった。だからこそ、今度は一分たりとも隙などは見せなかった。
それをわかっているのか、高野もその場からなかなか動こうとしない。
「本来なら、確かに貴方を殺すべきところでしょうね。でも、それをするワケにはいかないわ。
せっかく手にいれた手駒を失うのはもったい無いもの。だから私がこのゲームにのっていることは、他の三人にバレてはいけない。
大塚さんを殺したのは……、貴方という事にさせて貰うわ」
そう言って、高野はジリジリと大塚の死体のもとへと近づいていく。烏丸は、それに合わせるようにすり足で後退。
高野が最終的に大塚の横にひざまついた段階で、両者の距離は始めとそう変わらないもので保たれていた。
烏丸の目の前で、高野が大塚を乱暴に抱き寄せる。
高野の制服はすぐに血に染まり、もう殺害した時の血の染みがどこかなどは全くわからない状態になってしまった。
「これで、服が血まみれでも不自然じゃないでしょう?」
確かに、そうだ。後からこの光景を見る人がいたなら、烏丸と高野のどちらが殺人犯なのかは解らないだろう。
烏丸の腹の中に、言い様のない気持ち悪さが渦巻いていた。
「これから、どうするつもりなんだい」
「貴方にはしばらく、その場につっ立っていて貰う。私は、悲鳴で寺の三人を呼び出して、貴方が大塚さんを殺したと思い込ませる。
その後はどこへでも逃げて構わないわ。貴方はね」
何となく予想はついていた。お互い、相手の身体能力は把握している。
高野も女子高生の常識からは多少外れた存在であるが、薙刀を使って烏丸の日本刀とやりあったら高い確率で返り撃ちとなるだろう。
……もちろん、本来ならこの場で烏丸が高野を切り捨ててしまえばいい話だ。しかし烏丸はそうはしなかった。
クラスメイトを殺すのを躊躇ったわけではない。初めて高野に会った時、チラリと見えたものの正体が問題なのだ。
「もしも僕が弁解して、君が大塚さんを殺した事を言ったら?」
探りを入れるように、そう尋ねる。
高野は烏丸の考えに気付いたらしく、うすら笑いを浮かべながらシグ・ザウエルを取り出した。
「その時は、貴方を含めて全員を撃ち殺す。それだけの事よ」
そう告げて、高野は再びシグ・ザウエルを制服のスカートにはさんだ。
「難しい話じゃないわ。貴方は私の罪を被って、どこかへ行ってしまってくれればいい。貴方の今の目的を果たす為には何の支障も無いはずでしょう? どう?」
このままこの場を去れば、残りの三人はいずれ高野に殺される。
目の前にある命……見捨ても平気な程、烏丸の心は廃れてはいなかった。
しかし、例えこの場に残り、他の三人に真実を伝えようとしたとしても、待っているのは全員の死だ。
高野の示した問いの正解は、始めから一つしかなかった。
「……わかった」
「それじゃあ、交渉成立ね」
勝ち誇ったようにそう宣言して、高野は叫んだ。
「きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
確実に無学寺の中まで聞こえる程の、大声だ。
それから薙刀の血を大塚の制服で拭い、刃を烏丸に向ける。フルフルと、薙刀を持つ手が震えていた。まるで虫も殺せぬ少女の様な仕草だ。
「……上手いモノだね、君の演技は」
「誉めても銃弾しか出ないわよ」
それからしばらく両者の間で沈黙が続いた。隙あらば、と烏丸は身構えていたが、高野にぬかりはなかい。
永遠とも感じられる対峙の緊迫感を打ち破ったのは、甲高い少女の声だった。
「どうしたのっ! 高野さぁん!」
必死さがにじみ出る男の声も聞こえる。
「何処だっ、高野っ!」
「こ、こっちよ! 大塚さんが……大塚さんが……」
居場所を伝える為に叫んだ高野の声は見事に震えていて、烏丸でさえ彼女と先程大塚を殺した少女が同一人物とは信じがたかった。
そんな考えを頭で巡らせている内に、足音は段々と近づいてくる。
烏丸が判別できた足音は二つ。先程の声からして、雪野と岡で間違い無いだろう。
―――砺波さんはどうしたのだろうか。
先程、自分の事を「信じる」と言ってくれた少女の顔が浮かぶ。
このまま高野を放置しておけば、いずれ彼女も確実に殺されるが、烏丸には救う手だてが思い浮かばなかった。
「高野さ…ひぃっ!」
最初に現れたのは、雪野だった。この光景を間近で見た途端、恐怖に腰を抜かしてその場に座りこむ。
その後ろから遅れてやってきた岡は、上半身をいまだ鎖で拘束されたままであったが、それでも何とかしてここまで駆けてきた様だ。
「無事か、高野! お、お前は烏丸……こ、コレは」
目の前の光景に、岡は顔を青ざめる。ここぞとばかりに、高野が口を開いた。
「私、なかなか眠れなくて。それで烏丸君に放送のメモを渡すのを忘れてたのを思い出したから、渡そうと思ってここにきたの。
そうしたら、血まみれの大塚さんが……!」
よくもまぁここまで流暢に嘘を吐けるものだと、烏丸は感心にも近い思いを高野に対して抱く。
しかしそれを決して顔には出さない。その無表情さに逆上したのか。
「……からすまぁっ!」
岡が鬼の形相で烏丸のもとへ走り出し。
「デッ!?」
盛大にコケた。
「畜生っ! ほどけっ! 鎖をほどけっ!」
何とか起き上がろうとするも、上半身の自由が効かないこの状態では焦れば焦るほど転がり続ける。
「た、高野さん……助けて」
いつの間にか雪野は高野の足元にすがりついていた。
「……」
烏丸はその両者を一瞥してからもう一度高野の瞳を正面から見据える。
背後に輝く朝陽との対比で、彼女の瞳の暗い闇がよく映えていた。
「許せない。クラスメイトを殺すなんて。……これ以上私達に何かするつもりなら、こっちも手段は選ばないわよ」
そう言って、高野は薙刀の先を横にふる。どうやら、高野はもう十分だと確信したらしい。
烏丸がこの場を去ろうと身構えたその時。
「ねぇちょっと! 一体何が起こったっていうの?」
そう言いながら現れたのは、砺波だった。他の二人とは反対の、つまり皆の寝室ではなくお手洗いのある方向から。
息をきらしながら駆けつけ、目の前の惨劇に彼女もまた顔を青ざめた
「え? う、嘘。舞ちゃ……」
……とっさの判断だった。その瞬間、烏丸は砺波のもとに走る。
高野は一瞬だけ布越しにシグ・ザウエルに触れるも、すぐに薙刀にその手を戻す。
烏丸の思った通り、高野は砺波に対して他の二人ほどの利用価値を見い出していないらしい。それなら、彼女を救うチャンスは今しかない。
目の前に突然迫ってきた烏丸に驚く砺波だったが、次の瞬間。
「ぐっ!?」
烏丸の手刀が彼女の首の後ろに放たれ、砺波の意識は奪われた。
くたっ、と前に倒れこむ砺波を抱きかかえ、烏丸は高野を睨み付ける。
その瞳に浮かぶ光に、高野は一瞬たじろいだように見えたが、烏丸にとってそれはもう意味のないことである。
砺波を担いで、烏丸はその場から全力で走り出した。
「順子ー!」
後ろから雪野の叫び声が聞こえるが、烏丸はその足を止めはしなかった。
高野の追撃の気配もない。どうやら、この場は見逃してくれるらしい。次にあったときは、どうなるかわからないが。
烏丸は止まらない。南に向かって、全力で突き進んだ。
地図によれば、南には海岸があるはず。冷たい水で砺波を目覚めさせてから、理由を説明する必要がある。
砺波が自分を信じてくれるかどうかは、烏丸にはわからない。しかしもしも信じてくれなくても、そこで別行動をとればよいだけだ。
単に死ぬまでの猶予を伸ばしてあげただけかもしれない少女を見て、そして烏丸は考える。
―――彼女のバックの中には、はたしてカレーパンはあるのだろうかと。
【二日目朝:5〜6時】
【高野晶】
【現在位置:C-06 お堂の外】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式×2(食料1食分ずつ消費) 薙刀 シグ・ザウエルP226(AT拳銃/残弾15発)
[行動方針] :雪野は使えるなら利用する。岡も使えるなら利用する。
麻生と敵対。(ただし優先して排除しようとは考えていない)
[最終方針] :ゲームに乗る。パーティー潜伏型。
【雪野美奈】
【現在位置:C-06 お堂の外】
[状態]:健康。かるく混乱。
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 工具セット(バール、木槌、他数種類の基本的な工具あり)
[行動方針] 1:高野の為に動く。 2:高野晶と行動をともにする。
【砺波順子】
【現在位置:C-06 無学寺の南】
[状態]:気絶中
[道具]:支給品一式×2(食料一食分ずつ消費) パーティーガバメント
[行動方針] :ゲームに乗る気なし。
【岡樺樹】
【現在位置:C-06 お堂の外】
[状態]:打撲傷多数/鎖鎌のチェーンで体を縛られている(上半身のみ)。興奮状態。
[道具]:無し(砺波が持っています)
[行動方針] :「高野の心の支えになるのは俺だっ!」と素敵な勘違い中。
【烏丸大路】
【現在位置:C-06 無学寺の南】
[状態]: 健康。返り血まみれ
[道具]:支給品一式(食料はカンパン、カレーパン、水×2) 日本刀
[行動方針] :1.カレーパン探し(とりあえず砺波が目覚めたら尋ねる)
2.原稿を描く(播磨に手伝って欲しい)
3.2が終了後冬木らに協力する
【大塚舞:死亡】
長くなってスマンね。
乙
姐さんついに本領発揮か!
ところで烏丸の漫画の連載開始は今年ではなく去年では?
うぉぉ!GJ!
ついに高野と愉快な恋奴隷が動きだしたね
258 :
Classical名無しさん:06/10/18 01:10 ID:2aEli23Y
乙です この時間まで待ってたかいがありましたよぅ
乙
流石姐さん、鮮やかだ
大塚の言いかけたことが気になりますね
舞ちゃん合掌
高野の黒さもさることながら、烏丸がすげぇかっこいいよ
GJ!
手刀で気絶させるとか烏丸カッコ良過ぎるぜ。
262 :
Classical名無しさん:06/10/18 01:14 ID:x70TJVNM
乙。PF設定書いといてよかったw
>>259 舞の最後の言葉のおかげで、烏丸のバトロワでの主軸が見えてきた感じ。そして何気に隣子死亡フラグ回避乙!!!
お、俺の舞ちゃんが…それはさておき乙。
接近戦では少なくとも烏丸>>晶か
その下にハリーやララ、一条が団子状態ってとこだな
>>263 播磨や花井の事も思いだしてあげて下さい
>>262 つーか隣子、烏丸に浚われちゃったやん・・・。
>>256 ごめん、適当。
なんか今年から書いてる作品があるという捏造をしてみた。
……捏造ダメ?
捏造なら読みきり一本のほうが良かったんじゃないかとry
隣子生還フラグキタコレwwwwwwwwwww
舞ちゃんの台詞が「赤い洗面器」になって
しまわないか心配ですが
兎にも角にも乙でした。
なったらなったで番外編だ。
高野にガクブルガクブル。
GJ
そういえば、漫画はどんな内容でどんなテーマだったんだろう?
途中で舞ちゃんが逝っちゃったから分からんままだ。
273 :
Classical名無しさん:06/10/18 09:09 ID:IoYPbHKA
烏丸、例え隣子がわかってくれたとしても雪野を置き去りにしたことで
隣子に責められるんじゃないか・・・。
高野サイドの問題は時間が経つにつれ、高野が持っていたはずの薙刀に血錆が生じてくることだな
火でも付ければ無問題 >脂
すみません、周防達のSSですが、今夜いっぱいまで延長させてください。
>>275 何の儀式だよw
それを二人にどう説明するつもりかと
暗闇でも光らない様に予め刀身を焼いておくのどす、暗殺者の作法どす。
小説なんかだと時々出るネタだけど実際どうなるかはシラネ。
血錆って普通の錆と結構違うものなの?
素人が見ただけでも違うってはっきり分かるならともかく
ちょっとぐらいの違いなら錆が浮いてきてもおかっぱと雪野は
高野が人を切ったからだとは思わない気がする
朝露で濡れて錆びたんだとか思いそう
>>279 実際は光らないほど刀身を焼くと、切れ味が大きく悪くなる
>>280 あの二人なら錆びてること自体に気付かなくてもおかしくないしなw
>>282 それはゆきのんがお馬鹿さんだと言いたいのかね?
君は?
>>255乙です
ところで烏丸達の現在地、無学寺じゃなくて観音堂では?
無学寺は現在ハラミ達がいるところだったとオモ
連レススマン
南へ突き進むと禁止エリアに突入する危険アリ
北か東に変えた方がいいんじゃないかな?
それと雪野と岡の[状態]に烏丸への誤解を追加希望
>>285 アーッ!!
……後で修正もっていくよ。
投下の予感
今夜いっぱい、というのが0時までなのか
明け方までなのか気になる
……で、もう朝なわけだがorz
旧暦で考えればまだ朝じゃないさ
今夜いっぱいってのは努力目標であって、普通に24時間の延長でいいんじゃないの?
そうしとこうか。
まぁ、むずかしいパートではあるからな。
むしろ今夜までまってもいいと思う。
期待
ぎりぎり一杯延長してすみませんでした。ようやく書きあがりましたので、誤字の確認しだい投稿します。
待ち続けた甲斐があった……つД`)
ktkr
投稿します。題は『監視』
丸く切り抜かれた世界をレンズ越しにのぞいていると、どこかテレビの向こうの世界を見ているようで気が楽になる。こういうのが逃避というのだろうな、と漠然と思いながら菅はスコープから目を離した。
「代わろうか?」
いや、いい暇つぶしさ。背後から声をかけてくる黒髪の少女にむかって笑って首を振ると、もう一度スコープを覗き込む。ここに向かってくるには一本道がひとつ。木立の向こうに、左から曲がってくる道もおぼろげに見える。
森、池、ほかにルートも無いことは無いが、この時間にわざわざ山を抜けてくる人間はいないだろう、もしもいるとすれば……よほど用心深い人間かゲームに乗ってしまった人間だろう。菅は奥歯を強くかみ締めると、風に揺れる木々の間に視線を凝らした。
「……参ったナ、こんなに開けた場所だトハ思わなかっタ」
疲労で重くなった体を引きずり、湿った大地に伏せながらハリーマッケンジーは進路をふさぐ茨を丁寧に取り除いて行く。街道を進むのと比べて、ナメクジが這うような速度だ。本気でこの場でまぶたをおろしてしまおうかと時折考えてしまう。
もともと休める場所を探してきたのに、想像以上にホテルに続く道はホテルから丸見えで、周囲の自然は厳しかった。この時間、月夜といえどそうそう見つかりはしないかとも考えたが、そんな希望的観測に従っていては生き延びられまい。
少し進んでは動きを止め、しばらくしてからまた動く。風で動いたのか、生き物がいるのか判断し辛くするため。20秒に一歩、なんて話も聞くが、さすがにやってられない。
木立の向こう、屋上でわずか月の光を反射する何かを見上げながら、サングラスをはずした碧眼は、射抜くような鋭い光を放っていた。
「…………ふぅ」
もうそろそろ交代か。接近するマーダーに気づくことなく、屋上の二人は重いまぶたをこすっていた。緊張下、目はさえているが時折急にまぶたが重くなってしまう。二人は、眠気覚ましに雑談に興じることにした。
「どうするつもりなんだろうな、西本君……あたしは、分校に行く意味がいまいちわかんないんだよね。」
西本の提案を後押しした菅に向かって周防は首をかしげた。あの時は、少しやけになっていたから、ああいう言動にの出たのかもしれないと今は思うけれど。
「あぁ……なんでだろうな、俺もわからねぇんだけど、大丈夫じゃねえか?ヤツは信頼できる男だぜ。……って回答になってねぇな」
苦笑いしながら脇のバッグから地図を取り出し、月明かりの下目を凝らす。周防も覗き込んできたので、頭を少し引く。
「道を通って行くなら、平瀬村に沿って進むことになるんだね」
「そうだよなぁ……直線距離でいくのならともかく、それじゃあすっかり疲れきっちゃうしな……あえて素通りする理由はなんだろう?」
「もしくは……分校跡地に早く行く必要があるか……かぁ」
人を集めなければならない、と言った。そして分校に行くという。その場所に何かあるのだろうか?鼻先を突きあわせて、二人ともいつに無く真剣な表情であぁでもないこうでもないと意見を交える。
「学校の施設自体に何か使えそうなものがある、とかかな?」
「……スピーカーとか?いや、電気が来てないか。化学薬品とか、そういう道具……も使えないよなぁ、さすがに。あとは……」
「西本が言ったとおり、他の奴がそこにいると読んだのかな……」
首を捻りながら、周防は一度菅から離れ、スコープを覗き込み周囲を見渡す。そんな後姿、さりげない動作に揺れる黒髪を菅はじっと見つめる。守ってやろう、こいつが望む奴に合わせてやろう。かすかに闘志が湧き上がった。
「…………あぁ、分校の屋上からなら、もしかしたら村がある程度見渡せる、かな?家の中は無理でも、外に出た時なら……」
冷たい銃身をそっと撫で、周防は思いついたことを唇からもらす。
「それで、信用できそうな相手を見つけてから追いかける、ってわけか? ちょっと大変じゃねぇかな?距離はそこそこあるし。それに、やっぱりあいつがアソコまで言うなら、脱出の話じゃねぇかな?やっぱり外部にこっちのことを知らせる手段が……」
そこまで話して、菅は動きを止める、やがてゆっくりと夜空を見合げ、慎重に口を開く。
「この島結構古びた建物おおいじゃん?もしかしたら、分校の校舎、木造だったりしねぇかな?」
「……さぁ?けど、それがどうしたの?」
「いや、さ……離島、とは言っても、何百キロも本土から離れてるわけじゃねえんじゃねぇかな、と思ってさ。人住んでたんだし。根拠なんてねぇけど、晴れた日だったらうっすら見えるくらいかも。もしそうだったら気付いてもらえるかも知れねぇ、でっかい合図上げてさ」
瞳に力を取り戻し、普段の少し軽薄な、無邪気な笑みを浮かべ、振り向いた周防の側に寄る。
「合図?って、あぁ……学校くらいの大きさがあればもしかしたら」
木造なら、良く燃えるだろう、誰かが気付いてくれるかもしれない。けど、不安も残る。ここまで大規模な誘拐をやってのけ、銃を調達できる集団なのだ、主催者側は。もしかしたら、救助に来れないように手を打っているかもしれない。
そう考えて唇を開きかけたが、すぐに閉じて苦笑する。無駄になるとは決まっていない。やらないよりましだ、ここで気勢をそぐような野暮を言うのはやめよう。そう思い直すと周防は菅に向かってただ一つ頷いた。
「よし、交替の時に西本に話してみようぜ。アイツが考えてるアイディアと違っても、手段が増えるだけだ」
自分なりの目標が立った。そんな些細なことで活力がみなぎってくる。瞳を爛々と輝かせる菅と、母親のように見守る周防。二人は最後にもう一度頷きあうと、また警戒に戻った。
「は、ぁ……」
鋭い瞳に少なからぬ疲労の色を帯びて、金髪の狼はそっと茂みから抜け出した。小一時間はかかってしまった。すぐにでも休みたいところだが……。
「一見、窓からの監視は無いヨウだな……」
確認した後は早い。迷いを振り切り、スタスタと玄関に向かって歩いていく。エントランスにはやはり人影は無い。ワイヤーや鳴子の類が無いことを確認すると、静かにドアを開ける。
逃げろ、逃げろ、逃げろ。危ない、危ない、危ない。
自分の五感を疑ってしまう怖いくらいの静けさとねっとりとした闇。何時どこから”敵”が飛び出してくるかわからない状況、死を恐怖する自分の警告を偽りのものだと言い聞かせながら、警戒したまま階段を目指す。
「ソウ……逃げては、生き残れナイ」
二階に上がり周囲を見渡す。右左、上り階段……気配はない。その場にとどまり、じっと背後、一階の気配を探る。挟み撃ちもどうやらなさそうだ。
「確カ三階建て……屋上で見張るとすれば、上ダナ」
こんな状況、固まりたい心理がはたらくだろう。
「ト、その前に」
ためしに階段から二番目のドアを開く。あっさりと開いたドアの向こうには誰も居ない。鍵もかかるようだ。
「ヨシ」
安全地帯を確保した後、三階へ向かう。バッグを置いていこうかとも思ったが、不測の事態を考えて止めた。そっと三階の通路を見渡す、ここも一見二階と同じ。そのまま一気に屋上を目指す。
「……」
何の変哲もない屋上への鉄扉、なぜだろう?触れるだけで押しつぶされそうに思える。高鳴る鼓動を抑えながら、そっと扉を、ほんの数ミリ開く。
声が聞こえた。
ほんの数秒、それだけで十分だった。音を立てないように扉を閉じて、立ち止まることなく二階を目指す。
鉄扉の向こうから聞こえてきたのは男の声。落ち着いた感じの声色は、会話をしている。そう自分に確信させた。見晴らしのいい屋上で一対多数、自殺行為だ相手が飛び道具を持っていなくてもてこずるだろう。最悪仲間がいれば挟み撃ちだ。
「参ったナ、持久戦になりそうダ……」
じれったい、ここを逃すと武器を手に入れそこなうかもしれない。いや、焦るな。機会を待とう。先ほど調べた空き部屋にすべり込み、鍵をかけ、わずかに窓を開けるとまたため息を一つ。正直くたくただ。
「窓から飛び降りれない高さでもナイ。ならば」
夜が明けるまでは相手も動くまい、最悪でも相手の人数は確認できる。そう判断を下せば、大胆不敵にも”敵陣”の真っ只中で、壁に体重を預けると寝息を立て始めて……。
【二日目 2時〜4時】
【西本願司】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康 筋肉痛 睡眠中
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 携帯電話 山菜多数
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間を集める(それ以外にも思うところアリ)
最終方針:帰ってから皆でHビデオ鑑賞祭
【菅柳平】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) MS210C−BE(チェーンソー、燃料1/4消費)
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間(特に麻生)を集める
:火災を起こして外部に気付いてもらう、というアイディアを検討中
:周防を守り、彼女が望む人物との再開を達成させる。
最終方針:帰ってから西本の家でHビデオ鑑賞祭
【石山広明】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康 睡眠中
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 山の植物図鑑(食用・毒・薬などの効能が記載) 山菜多数 毒草少々
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間を集める
最終方針:帰ってから西本の家でHビデオ鑑賞祭
【周防美琴】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) ドラグノフ狙撃銃(残弾10発)
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間(特に天満、沢近、高野、花井、麻生)を集める
最終方針:帰ってから皆で打ち上げ
内容の前に物凄く読みずらいという事を伝えておく
あれだけ待たせたんだからもっと読みやすい文を書く様に心掛けて貰いたい
【ハリー・マッケンジー】
【現在位置:E-04】
[状態]:疲労
[道具]:支給品一式(食料2、水4) UCRB1(サバイバルナイフ) スピーカー
黒曜石のナイフ×6本(投擲用)
[行動方針] :ゲームに乗る。でも女性は殺しにくいかも…
ホテルで仮眠を取った後、ホテルにいる敵を駆逐する。最悪相手の人数と道具を確認
[備考]:結城の傘を普通の傘と認識。
:夜の視界確保のためにサングラスを外しています。
確かに、いわゆる神視点になってしまったかもしれません。以後気をつけます。
GJ!
ハリーは休むことを優先したか……
>>306 どこらへんが読みづらいのか言った方がよくないか?
俺はむしろ読み易かったし、煽りとかでなく純粋に何が読みにくい要素なのか気になる
乙
バトル展開はおあずけか。
ハリーの恐怖心と緊張感が書かれてるのがよかった
311 :
sage:06/10/19 13:52 ID:1AZwCNqY
ハリーってサングラスをいつも外しているんじゃないの?
312 :
Classical名無しさん:06/10/19 15:50 ID:2AzL/aAg
313 :
Classical名無しさん:06/10/19 15:52 ID:2AzL/aAg
299 名前: ◆sPzhkuXNyU [sage] 投稿日: 06/10/19 12:51 ID:9SE3Kk96
丸く切り抜かれた世界をレンズ越しにのぞいていると、どこかテレビの向こうの世界を見ているようで気が楽になる。こういうのが逃避というのだろうな、と漠然と思いながら菅はスコープから目を離した。
「代わろうか?」
いや、いい暇つぶしさ。背後から声をかけてくる黒髪の少女にむかって笑って首を振ると、もう一度スコープを覗き込む。ここに向かってくるには一本道がひとつ。木立の向こうに、左から曲がってくる道もおぼろげに見える。
森、池、ほかにルートも無いことは無いが、この時間にわざわざ山を抜けてくる人間はいないだろう、もしもいるとすれば……よほど用心深い人間かゲームに乗ってしまった人間だろう。菅は奥歯を強くかみ締めると、風に揺れる木々の間に視線を凝らした。
↓
299 名前: ◆sPzhkuXNyU [sage] 投稿日: 06/10/19 12:51 ID:9SE3Kk96
丸く切り抜かれた世界をレンズ越しにのぞいていると、どこかテレビの向こうの世界を見ているようで気が楽になる。
こういうのが逃避というのだろうな、と漠然と思いながら菅はスコープから目を離した。
「代わろうか?」
いや、いい暇つぶしさ。背後から声をかけてくる黒髪の少女にむかって笑って首を振ると、もう一度スコープを覗き込む。
ここに向かってくるには一本道がひとつ。木立の向こうに、左から曲がってくる道もおぼろげに見える。
森、池、ほかにルートも無いことは無いが、この時間にわざわざ山を抜けてくる人間はいないだろう。
もしもいるとすれば……よほど用心深い人間かゲームに乗ってしまった人間だろう。
菅は奥歯を強くかみ締めると、風に揺れる木々の間に視線を凝らした。
これなら読みやすい。そういうこと。
改行の仕方くらい自由でいいと想うけど。
なんも考えないで適当にしてるならともかく、
>>298のは段落毎に区切ってんだろうし。
携帯で見ると途端に読みやすくなるな確かに。
>>312 いんにゃ、専ブラで
左側に板一覧出しっぱなしで横幅狭いからかな?
文字がギッチリ詰まってるのも読みにくい要因の一つだろうな
行間を区切り良いところで1行も空ければそれだけで大分変わるのに
あと、「」の使い分けがよく解らん
「」
「」
の違いは何よ?って感じがする
とりあえず、俺は改行の仕方は書き手の自由って考えではあるが、出来れば文頭に一マス空ける空けるか空けないか位は統一してほしいかな。
あと、これくらいの長さなら連続投稿もそんなにうざったくないから、地の文と会話文の間を一行空けるってのも読みやすくする小ワザだよな。
本文が長いヤツでやると平気で一・五倍の長さになるから逆に嫌になるけど。
>>307 乙。神視点は気にするな。神視点の全てが悪いわけじゃないし、こういう描写ではそれでもあまり問題はない。
すこし読み手が苦労してやればいいだけだ。
それもみんなで作るリレーの醍醐味っていうやつさ。
つうかバトルはお預けか。これでまた次の書き手を待つことになるな。
ついでに言ってしまうと今回のは1レスが短すぎ
もっと1レスに詰め込んでくれた方が良い
>>307 乙!これで西本軍団に爆弾がセットされたな。
やはり起爆剤は播磨か…?
寝ないで頑張ってるキャラがかなり多いな…
朝から疲労ほぼゼロの健康状態からスタートできるキャラってかなり少ない
どのくらいの睡眠とれば一日の疲労回復にしていいものかね
三時間。
俺ならそれで部活やりつつ過ごせる。
三日間だけだがな。
通常の精神状態でなら5〜6時間も寝れば充分だろうが、ロワは普通の精神状態ではいられないからな
まず寝れるかどうかが怪しいもんだ
寝てる間に寝首掻かれちゃ堪らんと寝れないだろうな
仮に寝たとしても、浅い睡眠で疲労が回復されるどころか蓄積されたりしそう
慣れてることなら三時間でもいけるのかもしれんが、
初めて登山をして帰ってきたら八時間以上ぐっすり寝てしまったことがある。
別にピザじゃない。それなりに運動はやっていた。
慣れない肉体的疲労だけでそれだから、プラス精神的疲労で十時間と言ってみる。
・朝になったら体力面は問題なさげな連中
麻生、サラ、奈良、三原、おキヌ、ハリー
岡、高野、雪野、烏丸、砺波、冬木、三沢、石山、菅、西本、周防
・疲れが残ってそうな人
ララ、沢近、結城、城戸、斉藤
・一日中歩いてて不眠不休 どう見てもダメダメです
花井、一条、八雲、天満、播磨
・何も食べてません
伊織、ナポレオン
こんな感じ?
>>324 同感だが、それは家に帰って緊張が解けたからじゃないか?
ずっと山にいたら、案外もう少し持つかもしれないぞ。
>>325 烏丸も「疲れが残っていそうな人」の部類に入るんじゃないか?
女の子一人抱えて、ダッシュで走ったんだし・・・。
明日、明後日の投下ラッシュを祈って…
西本軍団、ハリー、播磨で予約します
期待して待ってます!
西本達はよく動くな・・・ここが正念場ですな
特定の書き手っていないよなここ
それともトリップを使い捨てにしてるんだろうか?
もしハリーが西本軍団に殺りにいったら菅が死にそうと予感するのは俺だけ?
そんな予感あたらないでほしいが…。
牽制はやめようぜ
>>333 そんなことはない。
今回の予約は「二人が眠り、二人で見張る」「True pig」「そして少女は吊り橋へ」書いた人だし、
第二回放送後の投稿は、全てで13なわけだが、
そのうち二つが◆RHLa6nIQ9Uで、四つが:◆X7WwwzkoUUの作品だ。
……本誌に裏切られたアソサラの人はどこいっちまったんだろうか。
ハリーはなんだかわからんがびびってるみたいだし、バトルはどうだろう
パソコンの機能でちゃんと西本軍団+1人のマークが区別できるの?
マガスペで周防→麻生が明らかになったわけだが、
本誌ではすれ違いになってしまったのに対し、ロワという状況が
どう作用するか気になる
周防は垂れ乳
固定の書き手がいるなら、他のロワのように書き手評価が
そのうち行われるかもしれないな
『Invite...』
ヘリポートに陣取る周防美琴も菅柳平も、瞼をこする頻度が明らかに上昇してきている。
相変わらず警戒をしつつお互いに話をし続けていたのだが、さすがに限界があった。
「あーあ、俺も前半に見張りしとけばよかったよ」
溜息をつく菅に、周防はしっかり警戒してよと答えてみせる。
へいへい、と菅が再びスコープを覗き込むのを確認すると、周防は自分も菅と反対方向の監視を再開した。
「…おい、周防!」
突然、声色を変えた菅が周防を呼んだ。彼の引きつった表情を見て、彼女は事態を悟る。
「…あそこ、あの道の真ん中だ…」
菅に手渡された狙撃銃のスコープを覗き込むと、暗がりの中歩いてくる者の姿がくっきりと映った。
ただし、それも全体像までだ。さすがに顔つきまでは分からなかった。
「…男子だよね?でも、誰だろう…」
周防は首をかしげ菅に狙撃銃を渡す。菅は受け取るや再びスコープを覗き込んだ。
「結構近づいてきやがったな。くそっ、こんな顔の奴クラスにいたか?…どうする、ここから狙ってみるか?」
「ダ、ダメだよ撃ったら!敵とも限らないし、それに外したりしたら大変じゃん!」
「…冗談だよ、俺こんな銃使えねえし…でも、ほんとにどうするよ周防?どこの誰だかわかんねえぞ?
大体、こんな時間に一人歩きしてるなんて…本当にゲームに乗ってるんじゃないのか?」
着々と男が近づいてくる中、二人は背を低くして頭を働かせた。
西本ならどうするだろう、菅からはそんな言葉が漏れてくる。
「こうなったらさ、とりあえず話しかけてみようよ。向こうは銃とか持ってないみたいだし、こっちの方が高い場所だし有利だよ」
「…ま、確かに丸腰っぽいけどさ…でも、もし向こうがゲームに乗ってたとして、この銃じゃきっと仕留め切れねーぞ?」
「それでも、もしかしたら敵じゃないかもしれないし、とりあえずやってみようよ」
「…分かったよ。でも、気をつけろよ。俺も一緒に話すけどさ…」
「…ありがと、菅君」
軽く微笑んでみせると、周防は立ち上がって手を振り始めた。前回の反省を踏まえ、銃は持っていない。
…そして、何よりも。一度城戸が通り過ぎるのを黙って見ていた事の後悔が、彼女を動かしていた。
眼前に迫るホテルの前で上を見上げる男、播磨拳児。
愛する天満を探す為ホテル跡を目指していたのだが、途中で悲劇が起きていた。そう、パソコンのバッテリーが切れたのだ。
彼は道中何度もパソコンを開いてサーチソフトで状況の確認を続けていたが、ある時画面がプッツリと切れてしまった。
ノートパソコンのバッテリーの短さに彼は怒りを覚えたが、今から東郷のいた場所へ戻る訳にもいかない。
天満に一刻も早く会いたいのは言うまでもないが、何より、自分が東郷を殺したのかもしれないという恐怖があったからだ。
だから彼はひたすら道なりに進んできた。今の彼に、振り返る事などできない。
そして現在、彼のはるか頭上、ホテル跡のヘリポートで手を振っている人物が一名見えている。
よく目を凝らして見ると、そのシルエットは女性の物であると分かった。だが、それは天満ではない。それよりも大柄な者だ。
「天満ちゃんじゃないな…でも、ホテルの中にはいるかもしれねえ。それに、ご丁寧に手を振ってりゃ敵じゃねーよな…」
適当に片手を上げてみると、シルエットの女性は更に大きく手を振り返した。…恐らく、敵意はないのだろう。
その様子を見て、播磨は初めて思考する。今上に居る人物は、沢近でも、その連れの女子でもない。
そして、自分を襲ってきた女子でもない。少なくともその女子の身長は天満並か、それよりも小さいくらいだったのだから。
…今上に居る人物は播磨にとって敵であったり、誤解を抱いた人物ではないのだろう。
だが、地理的には彼にとって何らかの不都合がある者もこのホテル内に居る可能性は否定できないことに、この時播磨は初めて気付いた。
もしかしたら、誤解した情報を聞いているかもしれない。或いは、あの時襲ってきた男女とグルなのかもしれない。…どう対応すべきか。
播磨は賭けに出る事にした。見たところ、上に居る人物は銃器を持っていない。丸腰なら、この後即座に攻撃される恐れも無いだろう。
ならば、この場は自分が名乗り出て相手の様子を探る。明らかに怪しい動きがあれば、すぐにここから離れればいい。
「おーい、俺だ!播磨拳児だ!」
手を振っていたシルエットが、シェーのポーズを作り出した。
「…ハリマ…ケンジ…だ…」
僅かに開けていた窓から入ったかすかな声。それが聞こえるや、ハリー・マッケンジーは飛び起きてリュックを背負った。
背をかがめ、窓に体が映らぬよう接近し、素早く閉める。どうやら窓は防音仕様のようで、たちまち静寂が戻ってきた。
彼は屋上に見張りが居る事を承知の上で、ホテル跡の一室に忍び込んで休んでいた。
見張りに見つかること無く侵入したつもりだったし、窓にも見張りがいない事を確認したつもりだった。
だが、現実はこの通りだ。寝始めてすぐに自分の名前が叫ばれた。侵入した事がバレてしまっていたのだ。
窓を閉めたので外から居場所は特定されないだろうが、三階までしかないホテルでは見付かるのも時間の問題。
会話をしていたくらいだ。恐らくホテルに居るのは複数だろう。それらに自分の存在を知られては、もうこの場所で休む事はできない。
ハリーは右手に石のナイフを取り出した。室内の戦闘なら、下手な銃よりナイフの方が攻撃力が上回ることも少なくない。
更に、相手は素人。対してこちらはある程度狙ったところにナイフを投げられるし、止め用のサバイバルナイフもある。
だが、それも相手やその得物を確認できた上での話だ。何人居るかも分からない相手に挑むのは、あまりに分が悪い。
まして相手の中には"銃を持った狼"や、それと同じ武器を持った者がいないとも限らないのだ。
彼が前日の夜に訪れた神社で見た二人分の死体。あれほど遺体を損壊できる武器は、恐らくショットガンくらいのものだろう。
ハリーはその存在を最も恐れていた。狭い室内でそんな武器が使われてはひとたまりも無い。
他にも手榴弾なども脅威だが、現在この島にあるとはっきり分かっているショットガンが、最も恐ろしかった。
そんな恐怖心とは裏腹に、ハリーはゆっくりと扉を開いていった。
恐怖心は消えない。だが、逃げていては負けるのだ。だから彼はすぐに行動に移った。相手が攻勢に出る前に…
自分が通り抜けられるほど扉を開けた瞬間、すぐ近くにある階段から音が聞こえた。ハリーはすぐに扉を閉め、耳を扉に当てる。
……カッ…カッ…カッカッカッカッ…
足音の主は足早に移動しているようだった。…そして、音が小さくなっていく。少なくとも、この階で止まったようではなさそうだ。
ハリーは再びゆっくりと扉を開け、更に耳を澄ませた。
…扉を閉める音は聞こえない。つまり、屋上に人が入った訳ではないようだ。
逆に屋上から人が降りて行ったのかもしれない。それとも、三階にいるのだろうか?
…フッ、と笑いハリーは歩き始めた。あれこれ考えても仕方がない。逃げる訳にはいかないのだ。
少なくとも、屋上に人が居る事は分かっていた。まずは確実にそれを排除する。
それが複数である可能性は高いが、どのみち彼は罠に追い込まれた狼。だが、完全に罠にかかったつもりも無い。
罠にかけたと思い込んだ連中に、これから彼は牙を向けるのだ。
ハリーが立ち上がるほんの数分前、菅達はホテル前に迫った男の正体に仰天していた。
播磨拳児。最近はそうでもないが、かつては名立たる不良だった男だ。
菅は播磨の事をあまり詳しく知らないが、彼はクラスに溶け込んでこそいなかったが、少なくとも噂に聞くような男ではなかった。
だが、それもこの状況…殺し合いを迫られた舞台ではどうなるのか。彼が本当に安全な人物なのだろうか。
これまで播磨と大して会話をした事がない菅には、どうしても播磨を信じることができなかった。
「播磨くーん、私!周防!!」
そんな菅の反応を知ってか知らずか、彼の横に立つ周防は大胆にも大声で播磨に呼びかけ始めていた。
「おっ、周防か!?」
「そうそう、私!今さ、菅君達と一緒にいるんだ!とりあえずこっちおいでよ!」
「ちょっ…おい、周防!大丈夫なのかよ!?」
菅の問いかけに何が?と振り返る周防は笑顔を浮かべていた。何の疑いも無い、実に晴れ晴れとした物だ。
…少なくとも、彼女は播磨を信用しているようだった。
「…なあ、周防。あれ…播磨なんだろ?ひょっとしてゲームに乗ってるんじゃないか…?」
「大丈夫だよ。グラサン外してたらちょっと誰か分かんなかったけど…あの人、案外悪い人じゃないし」
周防は何故か自分の右手を見つめて呟く。菅には事情は分からなかったが…
「…まあ、さ。お前がそう言うんなら信じるとするよ。…でも、警戒だけはしとけよ?」
「分かってるって!」
彼は周防を信じる事にした。少なくとも、彼女は信じてもいい筈だ。
「じゃーよー、とりあえず誰か迎えに来てくれねーか?どっから入ればいいのか分かんねーよ!」
屋上の二人のやりとりを…まず知らないであろう播磨が能天気に大声を上げた。
周囲に誰かいたらどうするんだと菅は胆を冷やしたが、周防が自分が迎えに行くと返事を返す。
「じゃ、ちょっと下まで播磨君を迎えに行って来るよ。すぐ戻るからさ、それまで見張ってて貰っていい?」
「おう…あ、周防。念の為にこいつをもってけ」
ホテル内部に続く鉄製の扉の前で、菅は周防に狙撃銃を差し出した。
「いいよいいよ、すぐ終わるんだから」
自分の荷物は自分で管理するという約束を守り、リュックを背負った周防は首を振って断る。
が、菅は頑として譲らなかった。いくら周防は信じられても、やはり播磨は信用できないのだ。
播磨がもし敵意を持って襲ってくれば、いくら周防でも無事で済む筈がない。
…何より、信用できない男の元に周防を丸腰のまま行かせるなど、菅にはとてもできなかった。
銃。いくら狙撃用とはいえ、その外見だけでも強烈な抑止力となり得る。それは自分達が身を以って体験した事だ。
問答はしばらく続き、結局周防が折れて狙撃銃を持っていく事となった。
目視でもある程度は監視できるし、何よりも銃が嫌ならチェーンソーを持っていけと迫られたからだった。
バタバタと周防が扉を開けて飛び出していくと、菅はリュックから出したばかりのチェーンソーを再び器用になおし始めた。
中のパンを潰さぬように、地図がしわくちゃにならないように、彼は立ったまま腕を小刻みに動かしていく。
「…よし、と!」
なんとかリュックに全てを収め、彼は心地よい達成感に浸る。この作業、意外と楽ではないのだ。
「…さて、どうせすぐ戻ってくるんだろうけど…見張りでもするかな」
重いリュックを背負い、いざ菅が先ほど播磨がいた道路の方へ目を向けた瞬間、背後で扉が開く音がした。
周防だろうか?それにしては早い。…早すぎる。
「周防…?」
振り返ったその直後、彼の喉に熱が走った。
ハリーの賭けは、とりあえず幸先の良いスタートを切る事ができた。
他の階での待ち伏せの可能性をこの際切り捨て、出来るだけ物音を立てず屋上目掛けて走り、速攻を仕掛ける。
無謀という他無いこの作戦も、精神的に追い詰められていた彼にとっては遂行するに値する物だったのだ。
鉄の扉を勢いよく開けた瞬間、目の前には一人、赤い髪の男がいた。
男は扉の音に気付き、何かを呟き振り返る。その瞬間にはもうハリーの手からナイフが投げられていた。
狙い通りに首に当たる。叫び声を上げられ、他の仲間に気付かれてはならないのだ。
男が倒れる直前、ハリーはドアを勢いよく…しかし、閉まる直前でその勢いを殺し静かに閉めた。
ヘリポートに直通する扉なだけあり、防音性はかなりのものだ。それに、ホテルの壁なども恐らく非常に高い防音性があるはずだ。
ハリーはこの防音に優れた環境を活かすつもりだった。サイレント・キル…彼の武器のナイフもまた、その目標を後押しした。
「お…ぼ!?ず、お……あ、ぞ、ぼ……!!」
ゴヒュー、ゴヒューという空気の漏れる音に混じり、目の前で倒れた男が呻く。それはハリーにはそれがひどく滑稽に感じられた。
しかし、その歪んだ唇を男は睨みつける。喉に手をあて、もがきながら。
「…その目、ただの豚ではないナ。――だが、何も出来なければ豚と同じダ」
ハリーはリュックから今度はサバイバルナイフを取り出し、男の心臓目掛け刃を突き立てた。
赤い髪が一瞬持ち上がった後、再びコンクリートに沈む。そして、二度と起き上がる事はなかった。
男が事切れた事を見届けると、ようやくハリーは周囲を確認した。どうやら誰もいないらしい。
周囲の確認すらせずに攻撃を行なったことを、攻撃が成功した後の余裕もあってか彼は後悔した。
やはり、ろくに眠れなかったのが痛い。明らかに判断力が低下してしまっている。
「結果オーライ、だが…こんな事を続ける訳にはいかんナ…」
考えが浅くてはただの獣。自分は狼でなくてはならないのだ。
ハリーは赤い髪の男の体からサバイバルナイフと石のナイフを回収し、男のリュックは左の肩に背負った。
どちらのナイフも倒れた男のシャツで血を落としていく。こうして、白かったシャツは満遍なく赤く染まってしまった。
「…さて、後は撤退だナ。もうここでは眠る気になれん…」
石のナイフを再び握り締め、ハリーは鉄の扉を手短に開いていく。
彼が元いた部屋を出て、僅か三分足らず。実に電撃的な攻撃だった。
ハリーが僅かに聞こえた声で飛び起きるより随分前から、石山広明は音に悩まされ続けていた。
定期的に鳴り響く騒音…所謂いびきだ。声の主は、もちろん西本願司。恐ろしい程いびきをかき続けている。
西本は筋肉痛だと事前に聞いていたし、確かに疲れていたのだろうが…それにしても、この熟睡ぶりは大したものだった。
クラスメート同士の殺し合いが行なわれているこの島で、石山もまた色々と思考を巡らせ、眠れない者の一人だった。
疲れがあるし眠りたいのだが、脳が眠らせてくれない。彼は横になってからずっとそんな状態だ。
そして、それに追い討ちをかけるように聞こえ出した西本のいびき。これでは眠れるはずがない。
「ったく、よく眠れるなこんな状況で…」
呆れた笑いを西本に向ける石山。その一方で、彼は西本をとても頼もしく思っていた。
この状況で眠れる程の胆力。彼がただ口だけの男ではないという何よりの証にすら感じられる。
「…あーあ、菅達の所にでも行くかな…」
とはいえさすがにこのいびきには耐えられないのか、石山はヘリポートに向かうべく部屋を出た。
「えーと、階段はこっちだっけ…」
リュックも背負わず、石山は階段に向かって歩いていく。軽く話しに行くのだから荷物はいらないのだ。
窓から入る月明かりに照らされた廊下を抜けると、すぐに階段が見えてくる。部屋からそう距離はない。
と、不意に彼の目の前に金髪の男が現れた。男は一瞬目を見開いた後、振りかぶって何かを投げつける。
石山は驚きの声さえ上げる事もできず、次に視界が動いたときには右の太ももに黒い石が突き刺さっていた。
「づああっ…お、お前、ハリー・マッケンジー…!」
廊下の赤いカーペットに、右足からの血が伝わっていく。今まで味わったことの無い痛みが、石山の全身を支配していった。
目に涙を浮けべ、石山はひょこひょこと飛び跳ねるように逃げようとする。だが次は背中に激痛が走り、ついに彼は転倒した。
カーペットは血だけでなく、こけた時の音までも優しく包み込んだ。だが、右足に刺さったままの石だけは容赦なくめり込んでくる。
「あ、あ、あ…」
ついに両目から涙がこぼれ出した。これだけの痛み、堪える事などできる筈が無い。
…だが、彼は大声だけは上げなかった。例え、三回目の痛みが今度は腰を襲ってきたとしても。
「…ホォウ、大した根性だナ。ダーツ・ゲームでもしたいのカ?」
うつ伏せに倒れる石山の後ろで、ハリーの嘲笑が聞こえてくる。だが、石山は構わずに息を殺していた。
いくら涙が止まらなくても、動けなくても、声だけは出さない。自分が声を出せば、他に仲間が居る事がバレてしまう。
そうなれば、この男はきっと他の仲間達も攻撃する。特に、眠っている西本はひとたまりもないだろう。
これだけあちこちをやられてしまい、自分はもうダメだ。痛いし、死ぬのは恐い。…でも、それでも声は出さない。
西本は希望だ。菅も周防も、大切な仲間だ。絶対に手を出させたくない。
だからこそ石山は堪え続けていた。この場を自分一人と思わせ、この男から皆を守る為に。
それが弱い自分に出来る、最後の抵抗なのだから。
「…えっ、パソコンの電源切れちゃったの!?他にバッテリーとか持ってないの?」
なぜだろうか、屋上にいる筈の周防の声が聞こえた。階段を上がってきているのだろうか?
石山の顔から、急速に血の気が引いていった。
「…やはり、他にも居たのか…!」
目の前の男に三本も石のナイフを使ったハリーは、階段から声が聞こえてきた事にかなりの衝撃を受けていた。
最短ルートでこのホテル跡から脱出する為ハリーが階段を下りてすぐ、三階で見つけた男。
赤い髪の男の時と同じように喉を狙ってナイフを投げたが、手元が大きく狂ったナイフは男の右のふとももに刺さってしまっていた。
ハリーは男が叫び、他の仲間を呼ばれる事を覚悟したが、何故か男は大きな声を出さなかった。
かといってそのまま放置する訳にもいかず、両手がフリーな状態ではいきなりサバイバルナイフで接近戦に持ち込むのも危険だ。
だから彼は逃げようとする男の背中に二本目のナイフを投げつけた。
それでも男が声を押し殺すので、ハリーの心の中で何かが芽生えた。疲労で精神がハイになったからこそ味わえる、一種の快楽。
這いずり回る豚を蹂躙する、狼の遊び半分のハンティングだ。
ハリーは三本目のナイフまで使ってダーツ・ゲームを楽しんだが、それも終わりだ。階段の…恐らく下から声が聞こえてきた。
「ちぃぃ…!」
ハリーは急いで男の学ランの首筋を引きずり、すぐ近くにあった301号室まで運んだ。
その際、男が倒れていた場所のカーペットを確認するが、少なくとも月明かりの下では血は目立っていない。
壁などにも目立った血痕が無い事を確認すると、ハリーは音を立てずに301号室の扉を閉め鍵をかけた。
ドアの向こうから、かずかに声が聞こえ続けている。一人は女、一人は男。どうやら二人で階段を上っているようだ。
男を投げ捨て、ハリーは扉に耳を当てる。何かを喋る男女の声は次第に遠のいていき、そして聞こえなくなった。
「…は、は…ざまあ、みろ…」
声の方に振り向くと、うつ伏せのまま、男がにやりと笑ってみせた。
蒼白な顔色と実にミスマッチしたその表情は、ハリーを苛立たせた。
「…何の事か分からないが…」
ハリーは男の背中から石のナイフを引き抜き、男の首筋にそっと当てる。
「死ネ」
軽く腕を上げると、プシュッという音と共に壁が血に染まった。
もちろん、自分にはふりかからないように避けた上だ。お陰で手の先くらいしか血に染まらずに済んだ。
「…さて、上に行ったならすぐに死体に気付くナ。潮時ダ」
ハリーは鍵を開けると、先ほど殺しに使ったばかりのナイフを握り締めその場から全力でダッシュして階段を駆け下りる。
男の腰や足に刺した分のナイフは諦める事にした。また作ればいいのだし、道具に固執してやられては何の意味も無い。
ホテルの玄関を出ると、彼はいよいよ全速力で駆けていく。――足の疲労に気付いたのは、丁度その時だった。
「西本君!西本君!」
何度も306号室の扉を打ち鳴らされ、さしもの西本も目を覚ました。
「…ん?ああ、もうすぐ放送の時間ダスな…って周防さん、どうしたんダスか!?」
西本が返事をするや、扉が開いて周防が飛び込んできた。
周防は泣いている。そしてその後ろには…彼の記憶のどこにもいない、大柄な男が立っていた。
「ななな…まさか、痴漢ダスか!?ええい、お前!周防さんから離れ…」
「違うんだよ…こっちは、播磨君…で…」
この男が播磨と言われて混乱しかける西本だったが、それも周防の涙の前に急速に落ち着きを取り戻していく。
そして、恐らくこれから周防が語るであろう悲劇を、彼はどこかで予感してしまっていた。
「…菅君が、殺された…」
その一言を最後に、周防は泣き崩れた。男勝りな彼女が声を上げて泣く姿など、誰が想像できるだろうか。
それが今、眼前で繰り広げられている。それは、菅の死を確信させるに十分な光景だった。
「アタシが、さ…播磨君迎えに下に行く時に…菅君から銃借りないで手ぶらで行ってればよかったんだ…なのに…アタシィ…」
「周防さん、自分を責めるのはやめるダス!」
一喝。西本は肩を、声を震わせ叫んだ。その震えが彼の悲しみ、悔しさを表している。
「…もう、仕方がないダス。それより、菅君がどこで殺されたのか教えて欲しいダス」
「…俺達が屋上に入ったら、もう菅って奴は殺されてた…胸と喉に、刺し傷があった」
「…分かったダス。皆、一旦屋上に行くダス。話はそれからダス…」
西本は力なく立ち上がると、先頭に立って歩き始めた。
力なく膝を付いていた周防は播磨に肩を貸され、二人でその後をついていく。
「…なあ、もう一人いるんじゃなかったか?」
「そう、だ…石山君は!?」
「…多分、トイレと思うダス。それよりも、今は先に屋上に行くダス。
…本当は探したいダスが、今下手に中をうろつくのは危険すぎる。一つ一つ、安全を確認していくべきダス…」
ポツリと呟き、一行は再び歩み始める。屋上に行くまで、周防に代わり播磨とある程度情報を交わしつつ、西本は常に周囲を見渡していた。
「菅君…なんて事に…!」
扉を開けて最初に飛び込んできた光景は、あまりに惨いものだった。
首の中心に黒々とした穴を開け、カッターシャツは首元から心臓、そして腹にかけて幅広く血に染まっている。
そんな仰向けの菅の遺体を目の前に、再び周防は涙を流し、播磨は鉄の扉を殴りつけた。
「…リュックは持っていかれているダスか…とりあえず、まずはこのヘリポートに誰か隠れていないか確認するダス」
「隠れる?まだ犯人がここにいやがるってのか!?」
「話を聞いた限り、周防さんが播磨君を迎えに行ったほんのちょっとの間に菅君は殺されたんダス。
それならば、犯人はかなりの確率でまだこの建物に居る筈。もしくは、せいぜい外に逃げた直後とか…」
夜風が吹きすさぶ中、西本は冷静に持論を展開していく。自分は冷静でいなくては。それが、リーダー役としての務めなのだから。
周防から狙撃銃を借り、播磨と西本で周辺を見回していく。
もっとも、このヘリポートで死角があるとすれば扉の裏側くらいのものだ。二人で恐る恐る確認したが、誰もいなかった。
「…とりあえず、ヘリポートは安全ダスな。もう放送が近いし、放送が終わってから三階からしらみつぶしに探すダスか」
「…待ってよ。石山君は?あの人、きっと今も一人で…もしかしたら、今頃犯人に狙われてるんじゃ…!?」
周防の歯がカチカチと震え始める。明らかに寒さによるものではない。
「…むしろよ、その石山って奴が菅を殺したんじゃねーか?」
播磨の一言で、ヘリポートの空気が変わった。そして、西本や周防の顔つきも。
「そんな訳ないじゃん!石山君は私達の友達だよ!?」
「でもよ、一人だけ消えたんだろ?そいつが菅を殺して、そんで逃げたんじゃねーのか!?」
「…ワスらが306号室を出る前、石山君のリュックが彼が寝ていたベッドの上にあるのは確認しているダス。
仮に彼が犯人なら、わざわざリュックを置いていく理由はないダス」
「…だからって、分かんねーじゃねーか!もしかしたら何かの弾みでやったんじゃねーか!?」
「…彼の支給品は植物図鑑ダス。何かの弾みで、今まで彼が持っていなかった刃物が出てくると思うダスか?」
「ぐっ…」
播磨は言葉を返せず黙り込んだが、どうも彼の表情を見る限り、石山が犯人という考えを捨て切れてはいないようだった。
かく言う西本は…もちろん石山は友人であり、彼が菅を殺すような、殺せるような人物だとは思ってはいない。
彼が考えるのはあくまでも可能性だ。もちろん、石山が殺した可能性もある。だが、それ以上に彼が危惧していたのは――
「…とりあえずこの場は扉の死角にいれば、犯人が来ても大丈夫ダス。播磨君、悪いけどその銃で見張りをやって貰っていいダスか?」
「…わかった」
西本達はヘリポートの扉の裏側に固まり、そこで放送まで過ごす事にした。
周防は石山の捜索を訴えていたが、放送を聞き逃す訳にはいかないし、犯人も放送中は行動できないと諭した。
例えクラスメートとの関係を捨てゲームに乗った人間でも、禁止エリアの情報だけは聞き逃してはならないのだから。
それに、安全確認中に放送が流れては、確認作業も放送の聞き取りも疎かになり、最悪潜伏中の犯人の襲撃さえ受けかねないのだ。
菅が死んだショックは、周防が一番大きいようだった。何せ何時間も二人で外で見張っていたのだ、無理もない。
放送までの間、西本は自分も目視で監視をしながらも、播磨との更なる情報交換をする事にした。
ただ、放送を聞けば石山を急いで探す必要はなくなるのではないか。否定したくなりながらも、西本は心のどこかでそう予感していた。
支援
ホテル跡から飛び出して十数分、ハリーは再び山に向かって歩き続け、やがて一本の大木の前に辿り着いた。
行きと違い、帰りはとても早いものだった。監視さえ気にしなければ、疲労を差し引いても一歩一歩が早い。
他に人間がホテル跡に居る事は間違いないが、すでに仲間を一人(もし隠れている死体に早く気付いたら二人)失ったのだ。
短時間で外部の監視を再開する余裕はとてもないだろう。だから彼は手早く撤退する事ができた。
大木には窪みが出来ており、人一人が入って休むには丁度いい大きさだ。
ここは彼がホテル跡に向かう途中、もしもの時の野宿場所としてメモしておいた場所の一つだった。
周囲は茂みも多く、外部からはそう簡単には見付からないだろう。
窪みに入る前、ハリーはペットボトルの一本を空けて手についていた血を洗い落とした。
ペットボトルは十分に数が揃っているので水は潤沢に使う。それだけ血がべたつく感触は不快だったのだ。
水を使い切るとハリーは窪みに入り、今度は学ランをはたき代わりに土やほこりを落としていく。
ある程度きれいになると、彼はようやくリュックを足元に並べ、腰を下ろした。
放送まであまり時間が無い事はハリーも分かっていた。だが、それまでに少しでも回復しておきたい。
彼の疲労は、自身の予想を遥かに超えて酷いものだった。
実際、彼はこの半日で四人を殺し、そのうち二人はごく短時間で連続して殺害した。
それに加え、ほぼ半日で島の半分以上(それも山道)の距離を歩いてきたのだ。肉体的に限界にきていると言う他無い。
そしてそれ以上に深刻だったのは、先ほどまで張り詰めていたせいで蓄積され続けた精神的な疲労。これが更に彼を追い詰める。
彼にとって、あれだけストレスを感じて行動したことは久しくなかったのだ。改めて、最近の自分はぬるま湯に浸っていたのだと実感した。
それらの考えが途中で途切れる。ホテル跡で寝始めた時とは違い、彼は深い眠りに落ちていった。
【二日目 5時〜6時】
【西本願司】
【現在位置:E-04 ヘリポート】
[状態]:健康、筋肉痛、かなりの精神的ショック
[道具]:支給品一式(食料2、水2) 携帯電話 山菜多数
[行動方針] :1.放送を待って石山を探す(菅殺害の犯人とは疑っていないが…) 2.殺人犯を探す
3.夜明けを待って分校跡に行き他の仲間を集める(それ以外にも思うところアリ)
【周防美琴】
【現在位置:E-04 ヘリポート】
[状態]:健康、かなり激しい精神的ショック
[道具]:支給品一式(食料2、水2) ドラグノフ狙撃銃(残弾10発)
[行動方針] :1.放送を待って石山を探す(菅殺害の犯人とは疑っていない) 2.殺人犯を探す
3.夜明けを待って分校跡に行き他の仲間(特に天満、沢近、高野、花井、麻生)を集める
【播磨拳児】
【現在位置:E-04 ヘリポート】
[状態]:健康、精神的な焦り、怒り
[道具]:支給品一式(食料6、水4)、インカム一組、ノートパソコン(バッテリー切れ)
[行動方針] :1.放送を待って石山を探し出す(菅殺害の犯人と思っている) 2.天満を探す 3.沢近の誤解を解く
[備考]:サングラスを外しています。吉田山が死んだとは思っていません。
「もしかしたら自分が東郷を殺したのかも…」と思っています。
【ハリー・マッケンジー】
【現在位置:E-04 南部、山の近く】
[状態]:かなり激しい疲労、深い眠り
[道具]:支給品一式*2(食料4、水5) UCRB1(サバイバルナイフ) スピーカー
黒曜石のナイフ×4本(投擲用) MS210C−BE(チェーンソー、燃料1/4消費)
[行動方針] :放送まで少しでも休む
[最終方針] :ゲームに乗る。でも女性は殺しにくいかも…
[備考]:結城の傘を普通の傘と認識。
:夜の視界確保のためにサングラスを外しています。
【菅柳平:死亡】
【石山広明:死亡】※荷物は306号室にあります。
――残り25名
長文になってすみません。
>>357 支援ありがとうございました
乙!!
いよいよ狼が牙剥いてきたか。
とりあえず乙
だが美琴は男子の名前を呼ぶ時に君付けしないぞ
363 :
Classical名無しさん:06/10/22 12:35 ID:P/JiyIlI
書き手はちゃんとスクランの漫画を読んでいるのか?
周防のキャラが違いすぎる
君付けしてるシーンなんて見たことないぞ
君付けしてるのは天満とかお嬢だ
とにかく口調が違いすぎる
まぁ話じたいはGJとしかいいようがない
菅が死んだのかショックだが・・・・
乙
播磨はそのうち天満を探すため西本らから離脱しそうだな
面目ないです、周防のキャラをちと勘違いしていました。
まとめに収録する時は『Invite...』の周防の台詞中、君付けしてる分は全て呼び捨てに修正しておきます。
「三沢君」とか「菅君」とか言ってたような言わなかったような
少なくとも播磨は呼び捨てだったと思う
乙です。
原作の美琴は播磨・花井・麻生が呼び捨て、
三沢・烏丸が君づけです。
ロワ内のメンバーなら呼び捨ては播磨のみと考えられますね。
あとパソコンの追加機能はバッテリー切れの場合は凍結されるんでしょうか?
自分でも確認しましたが、確かに播磨は呼び捨てですね…失礼しました。
とりあえず播磨だけ呼び捨てに直しておきます。
>>367 パソコンは次の書き手任せで大丈夫だと思います。
機能追加はパソコンの方でプログラミングされてるみたいなので、電源が回復したらその時追加されるとは思いますが
乙。
菅、石山、田中が死んで
何気に三沢、斉藤、おカッパが生き残っているのね。
そんじゃおカッパが優勝できる自然なストーリーでも考察するか
>>368 忘れてましたが原作では今鳥と、あと何気にハリーも呼び捨て(しかもファーストネーム)でしたね。
まあ、ハリーは本人を前にしたら君づけしそうですけど。
>>370 そういう話だと、やはり鍵となる人物は姐さんかね?
菅と石山が死んだということは
麻雀組は斉藤一人になっちまったか・・・。
西本は仲間を二人も失った上、放送では義兄弟の今鳥と幼馴染みの舞ちゃんの死を知らされるのか……
カワイソス。・゚・(つД`)・゚・。
>>373 そーいやそうだったな。
今回死んだ四人はみんな西本の友人じゃん。
吉田山の時は平然としていたけど、友人の死を一気に四人も聞かされて西本大丈夫かよww
本編と違ってこのロワでの西本の存在感はすげーな
遅まきながら乙です
ようやく播磨に仲間が
しかしこれは逆に播磨以外が全滅する死亡フラグとも・・・
毎度のことだが、誰が死んで誰が生き残る、この人物よりあの人物が早く死ぬってのは決まってないから。
たしか菅も呼び捨てにしてるよ
まぁ三沢やおカッパは
出てきた当初、すぐ死ぬだろうなと予想していたから。
その分、思ったより長く生き残っていることにびっくりだ。
話自体に文句はないんだけど
スコープが赤外線機能つけてるって設定なのに描写がおかしかったり、
ハリーの投げナイフの腕がほぼ超人の域に達していたりと不自然なところが多いな。
なんとかそこらも修正してほしいものだ。話は変えなくていいけど。
だって投げナイフ(しかも急ごしらえ)で扉の所から喉元に一撃って…
せめて駆け寄ってからの一撃にしてほしいな、という希望。
ロワのゲームバランスについて、これは他の住人の意見も聞きたいところだ。
>>380 ナイフは一回外してますし、常に一対多数で戦うことを考えるとハリーはこれくらい強くてもいいのでは?
周防は垂れ乳
疲労で判断力が低下したが為の勢い任せの行動が運良く成功した、という感じじゃね?
今回はたまたま上手くいったが、もちろん失敗して逆に追い込まれるリスクも高かったハズで、
ハリーもそれを反省してるようだし、次からは繰り返さないだろ。
遠距離からのナイフ投擲が百発百中ってのはやばいな。
今回はたまたまうまく当たってくれた、みたいな描写があればいいって
感じじゃないか
ハリーの投擲技術は『Wolf's Fang』で狙い違わず木の茎に当てているのでかなり高いと判断しました。
ただ、石山に投げた時は疲労や突然の遭遇を考慮して外したという描写を加えましたが…
なお、菅が攻撃を受けた場所は扉のすぐ近くです。
>鉄の扉を勢いよく開けた瞬間、目の前には一人、赤い髪の男がいた。
おもしろかったです。乙
HPで掲載されてるほうから読みましたが、若干、周防の台詞がよそよそしい気がしました。
播磨とはもっとなあなあでしゃべる感じの方が周防らしいかと。
ともあれ、もしかしてハリーに爆死フラグ立ちましたか?w
そうだね
ハリー大活躍だったが
逆にこれで死亡フラグが立ってしまった
次の作家さん次第ですが、そのフラグはすでにつむぎが立てているのでハリーは目が覚めるのではないでしょうか。
マーダー不足の中、ハリーは爆死させるには惜しいかと。
地図強奪のため2時間以内にさらに誰かを殺さなきゃって状況に追い込めたら美味しい気もするけどね
菅死ぬかもの悪い予感があたってしまった…。
石山まで死んで…合掌。
ところで播磨はいろんな誤解があるが、
説得力がある美琴がいるので少しの誤解は解かれるかもな。
でも今の状況じゃ美琴達が何か勘違いするって場合もあるな。
予想はしてたが、菅&石山は退場か……二人とも乙
花井、一条、八雲を予約します
期待
来週の土曜には、もう次の放送行ってもいいんじゃないか
冬木らやつむぎ、SMコンビは放置でもよさそう
ハリーのサングラスはデフォ装備なんだっけ。
そしたら閃光弾が効かないってのは播磨vsハリーのフラグ?
時間が取れるうちに色々やっておきました。
まとめに第三回放送の原案をうpしました。
烏丸救済用にピザまんを出してみています(ピザがOKなら当然カレーまんも…)。
あらかじめ菓子パンのページを見て頂ければ読みやすくなる…かもしれません。
禁止エリアは相変わらず未定なので、意見があれば是非お願いします。
放送時期は
>>397氏の言うように土曜にしますか?
城戸や結城は描写があった方がいい気もしますが…まあ、無いならないで放送後で補完できる気も。
Invite... の美琴の口調は直さなくていいの?
>>394 頑張って。
これからの決意や休息かな。今鳥の死が無駄にならないために。
舞ちゃん軍団と西本軍団のSSは修正するって宣言があったような
H-03が禁止エリアになれば天満が八雲と合流せずにすむな
???
天満と八雲が合流すると何かマズイ事でもあるの?
>>403 マズクはない。
姉妹再会が早いか遅いかの読み手の感覚の違いだけ。
個人的には合流しても構わないと思ってる。
ここまでの展開に文句はないが、八雲のあまりの足手まといっぷりが気になっているので。
これで播磨と絡むようになった途端に重要ポジになったりしたら、あまりにもアレじゃないか?
地図を見ながら思ったけど、天満がつむぎと出くわさなくて本当によかったと思っている。八雲を精神的に追い詰めるには格好の存在だからね。
だからってわけでもないけど、八雲が天満と再会できる事を願って止まない。
梅
地図で播磨の位置が違うよ〜。
>>397 少なくともつむぎの話はないとダメだよ。
椰子は放送聞いてないから禁止エリアに対して何らかのリアクションを見せなきゃならない。
一時には現在いるエリアとこれから向かう隣のエリアを含むどこかが禁止エリアになるわけだから
怯えて動けなくなるとか、それすら忘れて激走するとか、爆死するとか。
>>407 すっかり失念していました…該当箇所は修正しました。報告ありがとうございました。
>>410 あと地図の下で舞ちゃんの所、
「5〜6時」から、「-」に直した方がいいんじゃないの?
412 :
名無しさん:06/10/23 22:10 ID:Vh2qidJ2
皆の為に声出さないで死んだのに殺人犯扱いってひどいよ…。
石山、君の勇気を称えるぞ!!
>>411 修正しました。ほんとポカミス多くて面目ないです
わかった。
皆そんなにつむぎが好きなら、書くことにしよう。
ということでつむぎん予約していいかな〜?
うわ……何だコイツは……
真性なのか?
なんだか物凄く痛いんだが
そいやあ放送なんだけど、もう少し待ったほうがいい気がする。
それで投下がなかったら、掲示板とか使って書き手&有志の読み手だけで黒幕について話し合わないか?
そろそろ決めないと、色々と厄介な黒幕情報が小出しにされて収拾つかないって状況になったら困ると思うんだわ。
そんな感じで、この意見について皆の意見を聞かせてくれ。
後、前に話題になった修正(細かいところでなく、大筋の)の締め切り期間なんだが、それも決めておきたい。
俺は作者が「○○を××に修正します」と宣言してから二十四時間っていうのがちょうどいいと思うんだが。
これについても意見を出し合いましょう。
>>414 ガンガレ
ところで『だから彼は走ることにした』の修正版を読んだけど、ちゃんと地図を確認してくれ。
南や西に海岸は無く、あるのは禁止エリアだ。
>>417 新規の書き手が参加したときはどうするんだ?
完全に仲間内だけで進めていくことにならない?
ただ黒幕と目的、裏切り者についてはいいかげん決めたほうがいいとは思う。
脱出ENDにするなら特に。っていうか書き手はほぼ全員脱出派なんだろうな
まあ固定書き手って
>>414氏くらいなんだけど…
◆X7WwwzkoUU氏って過去作品見ると結構な問題児・・・ゲフンゲフン
ていうか投下作品が多いから必然的に問題作が生じるわけか。
>>417 ところでさ。ゲームの優勝者って、まだ決まってないよね?
残り25人のうち優勝者が天満、八雲、沢近、美琴、播磨、烏丸、花井、晶などメインクラスの優勝END以外にも
アソ優勝END
イチさん優勝END
ハリー優勝END
ララ優勝END
サラ優勝END
円、三原、つむぎ、斉藤、西本、奈良などモブクラスの優勝END
おカッパ、隣子と言った名無し組の優勝ENDも書き手次第ではアリ?
>>422 メインクラスなら問題ないみたいな書き方だが
天満と播磨以外では誰であろうと異存はあるという点で同じだろう?
424 :
Classical名無しさん:06/10/24 11:58 ID:NCLHUpUQ
>>423 天満の場合、存在感がアレだからな・・・。
お嬢や八雲ENDはアリじゃね?
>>422は出来レースは嫌だと言いたいんだろ。
>>422 サラとつむぎは無い気がするが…まぁ書き手の自由だし。
何気に地図見て思う。つむぎの周り死体ばっかw
426 :
Classical名無しさん:06/10/24 21:16 ID:PSQOIwE2
>>420
ちょっと話題を戻しちゃって悪いけど、そういうこと言うのよしなよ。
いや、そんな風にポロリとこぼしちゃいたくなるのもわかるげどさ、
その理由とか示唆してくんないと書き手さんの士気を無駄に下げちゃうし。
ちなみに、個人的にはこの人の作品は結構好き。
>>414
てなわけでガンバ
>>426 士気が下がるとかの心配は大丈夫だろ。
この人は他人の意見なんか全然聞かないからな。
…つか、釣られといてなんだが終わった話を蒸し返すなよ。
>>427にも「お前もなー」「スルー汁」等のツッコミは入れずスルーしろってお絹が言ってた
ネギロワみたけど、殆どのシリーズが2〜3人は生き残ってるな。
このロワは脱出ENDの方向とか考えているの?
基本的にどこのロワも脱出方向に持ってく傾向がある気がする
ネギまは非リレーだから黒幕引っ張ることもできてたが、それ以外だと中盤には黒幕絡みはある程度決まってたな……
沢近財閥が助けに来るまで持ちこたえたら勝ち
逆に全滅エンドのほうが贔屓少なくていいと思う。
>>430 優勝者が決まるまで戦うのもイイと思うけどな。
スクランという漫画は誰が主人公かがよくワカラナイ漫画だし
主役クラス以外が優勝してもいいんじゃないか?
うん。だから個人的には中盤(今か、もう少し減ったら)に黒幕だけ決めたら流れに任せればいいと思う
あとはロワ完遂派と脱出派がそれぞれがうまい話を出すことでやりたいエンディングを目指せばいいと思う
お嬢とか八雲とか播磨とか天満とか、主役級のキャラがいまいち
活躍してない気がするんだがこれはロワでは普通?
後半活躍するために中盤あたりまではサブキャラ中心にしてるの?
>>435 書き手にモブスキーが多いだけだよwww
414さんの話は好きだなぁ ここまで面白いのはこの人のおかげだと思うよ
>>435 元ネタにもよる
主人公が無敵すぎな厨設定漫画とかだと動かしにくいとロワだと嫌われるし、逆に主役は情報を集めやすいしキャラが掴みやすいから好まれる場合もある
スクランの場合は書きにくいんじゃね?
天満とか烏丸なんか元から「何考えとんじゃーッ」と思われがちな思考回路だし、ある意味普通の性格な連中のが書きやすいんだろ
確かに、天満みたいな勘違い暴走娘って、それっぽく書くの難しそうだな
天満:勘違い暴走で、思考が読めない。SSでは元々書きづらいタイプ。
八雲:能動的なキャラでないから一サブキャラの位置に納まってしまう。
播磨:一人で突っ走る天満バカ。顔と名前一致しないやつが多くてどうにも絡みづらい。
沢近:現状の誤解状態の設定だと、書き手が話を展開させにくそう。
性格やら設定やらでロワ向きでないのかも…。
リーダーシップ取って誰とでも絡める花井やマーダーとなった姐さんは活躍してる。
烏丸も漫画という明確なラインを手に入れたからこれから期待できそうだな。
この四人は同じ四人のうち誰かと会わないと
話が作りにくそうだ
>>437 そういうこと書くと作者自演乙にしか見えないからヤメレ
袴+1の延長申請はないのですか?
ところで、質問だけど菅の食料どうなったの?
残り25人をキャラレベル別に分けるとこんな感じだ。
レギュラー1軍
塚本天満、播磨拳児、塚本八雲、沢近愛理
レギュラー2軍
周防美琴、高野晶、烏丸大路、花井春樹
レギュラー3軍
サラ、一条かれん、ララ
サブ1軍
結城つむぎ、麻生広義
サブ2軍
冬木武一、西本願司、奈良健太郎、城戸円、ハリー
モブ1軍
三原梢、鬼怒川綾乃、隣子、斉藤、三沢伸
モブ2軍
雪野美奈、おカッパ
すいません、遅れましたが投下します。
誰も喋らない。誰も動かない。
今鳥が死に泣き叫んでいた花井と一条も今は黙っていた。黙っていたというより、もう喋る気力も沸かないといった感じだ。
やがて花井が立ち上がり、フラフラと歩き出す。しかし残った二人は何も言わなかった。
しばらく歩いた花井はその場に膝をつき、地面に思い切り拳を叩きつけた。
痛みが走るが、そんな事はお構いなしだ。
「くそっ…!くそっ…!」
クラスメートを守る。そんな事を言っておきながら自分はこれまで何をした?
野呂木と戦った時、討つと決めながら寸前で手を止めて。
無防備にペンライトを使って他の仲間を危険な目に遭わせて…。
いや、危険な目に遭わせたくらいでは済まない。それが原因で今鳥は命を落としたのだ。
「くそっ…!くそっ…!」
『君も僕と来るんだ。共に2−Cのみんなを守るために!』
一体どの口が言ったんだ。
野呂木を殺すという汚れ役を押しつけて、挙げ句死なせてしまった。
僕は学級委員では無かったのか。
クラスメートを守るのが使命じゃなかったのか。
僕が頑張れば、何とかなると思っていた。
でも僕は何もできていない。
自分の力を過信していた。
僕は無力だ。
僕は。
僕は…。
私はどうすればいいの?
今鳥の死体を前に、一条は自問自答する。
大切な人がどんどん死んでいく。一人は、どこで死んだかも原因も分からず。もう一人はたった今目の前で。
(今鳥さん…嵯峨野…)
親友も好きな人ももうこの世にはいない。
例えこの殺し合いから脱出しても、最後の一人になって優勝しても。
もう二人は帰ってこない。
でも…こちらから向こうに行くことはできる。
(そうよ…)
もうどんな事をしたって二人には会えない。
だったら、いつまでもこんな所にいる必要は無いじゃない。
(私も…二人の所に…)
目の前には花井が置いていったショットガン。
(今、そっちに…)
『ちょっと一条、何やってんのよ!』
『おいおいイチさん、冗談きついぜ?』
「!?」
どこからか声がした。
顔を上げると、そこは白い光の中だった。
「ここ…どこ?」
辺りを見回すが何も見えない。というより何も無い。
やがて光の中から二つの人物が現れる。
「嵯峨野…今鳥さん…!」
目の前にいるのは、もうこの世にはいない筈の二人。大切な友人と、愛する人。
『全くこの子は。力は強いくせにホント精神的に弱いんだから!』
『せっかく俺のナイスな作戦で助かった命なんだぜ、もう少し大切にしてくれよ。』
嵯峨野は座り込んだままの一条の肩に手を置く。
『ちょっと今鳥、何か言ってあげなさいよ。女の子を励ますのは男の役目でしょ!』
『えー!?やだよ、俺こういう雰囲気苦手だもん。』
いつも通り繰り広げられる会話。教室では当たり前だった光景。ほんの二日前の事なのに随分懐かしく感じられた。
思わず笑顔になってしまう。
「ふふ。私嬉しい。また嵯峨野や今鳥さんと逢えたから…」
一条がそう言うと、嵯峨野と今鳥は少し寂しそうに笑う。
『…でも、あんたはここにいちゃいけないのよ。』
「え…?」
『そういう事。まだまだイチさんには向こうで…』
「嫌っ!!」
今鳥の言葉を一条は叫んで止める。
「向こうに戻ったって、もういないんだもん!嵯峨野も今鳥さんも…もう…」
涙が溢れ、嗚咽が漏れる。
『ダメよ、一条。』
嵯峨野は一条を抱きしめる。
『あんたはまだ生きてる。だから…そんな事言っちゃダメ。私がしたかった事、出来なかった事…きっと、あんたならできるはずだから。』
「私が…できる…」
『そういう事!』
嵯峨野は一条の背中を叩き、立ち上がる。
『それじゃ、邪魔者は消えるとしますか!』
そう言うと嵯峨野は背を向けて歩き出す。
「ま、待って!嵯峨野!」
一条は立ち上がって彼女を呼び止めるが、すでに嵯峨野の姿は消えていた。
『しっかりしろよ、イチさん。』
まだこの場に残っている今鳥が声をかける。
「今鳥さん…」
『1000万パワーのイチさんだろ?まだこっちに来るのは早いって。』
今鳥はいつものおどけた調子で言った。
「でも…もう今鳥さんは…」
『いいんだって、俺は。最初は諦めてたし、ちょっとは格好いい所見せられたからな。』
しばし二人はお互い見つめ合う。
『…それじゃ、康介によろしくな。俺の分も頑張ってくれよ。』
今鳥もまた、嵯峨野と同じように背を向けようとした。
「あ…ま、待って下さい!」
慌てて今鳥を呼び止める一条。今鳥はきょとんとした顔で足を止める。
「わ、私…い、い、今鳥さんの事…」
光が強くなる。目の前の今鳥の姿も霞んでいく。
「…!」
最後の言葉は彼に聞こえただろうか。恥ずかしさで下を向いていた一条は、恐る恐る顔を上げる。
今鳥は、ニッと笑った。
目の前が光で包まれていく。
『ありがとよ』
「あ…」
はっと起きあがる八雲。どうやら知らない間に眠っていたようだ。
「目、覚めたかい…?」
声のする方を向くと、疲れた表情の花井が座っていた。その後ろでは、一条が眠っている。
「花井先輩…」
「八雲君…これからどうすればいいんだろうな…」
「え?」
花井は俯きながら話す。
「…僕は、学級委員としてこの殺し合いを止めようと思った。そしてその為に行動しようと誓って、やる気の無い今鳥を無理矢理連れて行ったんだ。でも、僕は何もしていない。今鳥に野呂木君を殺させて汚れ役を押しつけ、目の前で死なせてしまった…」
淡々と話す花井。
「目の前のクラスメートも救えずに、何が学級委員なんだろうな…。今鳥も、僕が連れ出さなければ死なずにすんだのかも…」
「先輩…」
八雲はかける言葉が見つからなかった。自分もまた、これまで何もできずにいたから。
「…でも」
何とか花井を励まして、元気を取り戻してほしかった。彼が自信を取り戻してくれれば、自分も元気になれると思った。
「今鳥先輩は、きっと最初に花井先輩に会えて良かったと思ってますよ…」
「…?」
「今鳥先輩は花井先輩を信頼していたと思います。だから、身を挺して私達を守ってくれたんだと…。
…私も今まで何もできていないから先輩の気持ちは分かります。でも私達は生きています、今鳥先輩に守ってもらって…。
だから私達は、今鳥先輩の分まで…死んでしまった人達の為に、生き残っている人達を助けるために行動すべきでは無いでしょうか…」
一生懸命花井を励まそうとする。それは自分にも言い聞かせているように見えた。
そして自分を慰めてくれる八雲を見て、花井は自分が情けなくなった。
(そうだ…つらいのは八雲君も同じだ。それなのに僕は何を…。八雲君に気を使わせるなんて、本来ならば僕の役目じゃないか。)
――でも私達は生きています、今鳥先輩に守ってもらって…。
そうだ。まだ僕は生きている。生きている限り出来ることはある。無力だと落ち込むにはまだ早い。
(こんな所周防に見られたら、「気合いが足りねえ!」とか言われて殴られてしまうな。)
何より目の前にいる守るべき人の前で、僕は何て醜態をさらしているんだ。
いや、八雲君だけではない。一緒にいる一条君に、まだこの島で生きているであろう他のクラスメート達。守るべき命に優先順位は無い。
「八雲君…すまなかった。」
花井は立ち上がる。その表情は、いつも通り自信に満ちていた。
「放送が終わって、一条君が起きたら鎌石村へ向かおう。それまで八雲君も休んでいてくれ。」
良かった…。
どうやら元気になってくれたようだ。やっぱり花井先輩が元気になると、自然にこちらも元気になる。
だからこの人は学級委員なんだろうな、と八雲は思った。
「私は大丈夫です。花井先輩こそ休んでください。放送前には起こしますので…。」
「む…。」
確かにこの島に来てから、花井はほとんど起きている。いくら彼といえど疲労はかなり溜まっていた。
「すまない。何かあったら遠慮無く起こしてくれたまえ。」
「分かりました。」
そう言って花井は横になった。
三回目の放送まであと少し。恐らくまた何人かの名前が呼ばれるんだろう。
だが、もう止まらない。
この殺し合いを終わらせるため。死んでしまった人のため。まだ生きている人のために。
(僕は負けない。最後まで抗ってみせる。)
もうすぐ明けるであろう夜空に、強く決意を固めた。
【5時〜5時半】
【G-03】
【花井春樹】
[状態]:肉体的・精神的にかなりの疲労
[道具]:支給品一式(食料二食分。水なし)、ショットガン(スパス15)/弾数:5発
[行動方針] :一条が目覚め、放送を聞いたら鎌石村を目指す
一人でも多くの人を助ける事を強く決意
【塚本八雲】
[状態]:かなりの疲労。今鳥の死による精神的ショック
[道具]:256Mフラッシュメモリ1本(ポケット内)
[行動方針] :一条が目覚め、放送を聞いたら鎌石村を目指す
天満を探す、サラを探す、播磨さんに会いたい
【一条かれん】
[状態]:睡眠中
[道具]:なし
[行動方針] :?
>>454 乙!花井は復活か。まあそれは順当な気もするが…
イチさんの夢?は…どうなんだろうな。夢っていうか、死者達の残留思念っていうか…
放送前の沢近の話で嵯峨野の声が聞こえた気がしたってのがあったし、ある意味ありか?
ちゃんと成仏…じゃないだろうが嵯峨野も今鳥も消えてるし
イチさんの脳内からつむぎが消えている件
>>456 まだ死んでないから無問題
>>454 乙!
イチさんの後追い自殺は回避……かな?
残念なようなホッとしたような。
>>457 今鳥>さがのん>つむぎん
ということか。
>>455 今鳥嵯峨野については一応夢のつもりです。
つむぎについては絡めようと思ったんですがややこしくなるのでカットしました。
二人の死で他のことに頭が回らなくなったという感じで…。
乙。
結構いい感じじゃん! イチさん自殺しなくてよかった……。
それと、これからも書いてくれる事を期待して小説の決まりごとみたいなもんの指摘なんだけどさ。
「」の最後に句点(。)はいらんよ。
!や?の後に文章をつなげるのなら一マス空けるんだよ。
あと、…(三点マーク)は基本的には「……」というように二連のみにするのが一応は決まりごとなんだが、あんまりこのロワで守ってる書き手はいないな。
なんだかあっさり立ち直りそうだな…しかも夢で
できればしばらくは疲弊したままいて欲しかった。
これでちょっとやそっとのことには耐えられそうだし、
天満らと合流すれば強いチームができそうだな
まぁそれも次の書き手次第だろ。
夢であっさりと立ち直るのか、それともとりあえず最悪の状態から脱しただけか。
自分としては立ち直りにはもう一手、ララの一喝ぐらいはしてほしいと思うが。
まだ行動方針は?だし、この夢をどう捕らえるかは分からないからな
一概に立ち直るとは言えないんじゃない?
最初はこのまま立ち直らせようとしたんですけど
それじゃちょっと簡単すぎるかと思い、色々他のパターンも考えたんですが上手く文章にできず
どれもグダグダになっちゃったので、とりあえず行動方針を?にしておいたって感じです。
だからこの後どんな展開になるかはまた次の書き手さん任せって事で…無責任ですいません
ところで今回の作品とは関係ないんだけど、八雲の方針のトコ。
“天満”を探すんだか、播磨“さん”に会いたいんだか、どっちかに表現を統一したいな。
延長申請
414 名前: ◆X7WwwzkoUU [sage] 投稿日:06/10/23(月) 23:19 ID:d8mdj8Ak
わかった。
皆そんなにつむぎが好きなら、書くことにしよう。
ということでつむぎん予約していいかな〜?
こんなイタタな態度で予約した割にはあっさり延長か
初めからでしゃばるんじゃねえよ
すまん。ギリギリに投下しようと思ったらちょっと来客が来て対応してた。
【 アイノカタチ 〜結城つむぎの場合〜 】
片方のレンズが割れたメガネで夜の道を歩くのは、結城が想像していたよりも体力を削る行為だった。
所々に転がっている木の枝や、老朽化によりコンクリートに入った亀裂が、何度も結城の足をとる。昔に祖母から教わった怪我に効く野草を探そうと、三回ほど道を外れて雑木林に入ったりもしたが結局野草は見つからず、無駄に疲労が蓄積していく。
急ぎ足で移動していたのにも関わらず、予定していた到着時間を大幅に越えて、鷹野神社へ繋がる石段の下についたころには既に時計は一時半を回っていた。
見上げると、そびえたつのはそこそこの高さがある石段。普段ならなんてことなさそうな高さだが、体力を奪われた結城にとっては憎らしい事この上ない光景である。
一刻も早く花井に会いたい。その一心で、結城は足を前に出す。
幸いな事に、手すりはちゃんとついていた。一歩一歩、力を込めて階段を登る。
もしも神社に花井君がいたら……。そう考えると、結城の顔に自然と笑みがこぼれた。
階段も半ばまで到達したその時。
「きゃっ!?」
結城は何かに足を滑らせた。手すりにつかまっていた事で何とか転落は免れたが、今の結城の視力では何が起きたか理解できず、一瞬の混乱が結城を襲う。
しばらくはそのせいで身動きがとれなかった結城だったがしばらくすると落ち着きを取り戻し、自らの足元に何があるのかを探りだした。
手に触れたのは表面がツルツルな何か。力を少し入れるだけで、容易にヒビ割れて欠片が結城の指についた。
目の近くに寄せて見ると、それは赤黒く鈍い光沢を放っている。
「なんだろう、コレ」
正体の分からない物体は、階段を覆うように上へと続いていた。足を滑らせないように慎重になりながら、結城は再び石段を登り始める。
ゆっくり、ゆっくりと、希望を胸に抱きながら。
徐々に石段の終りが近づくにつれて、生臭い匂いが結城の鼻につく様になった。
しかしその匂いが何から発せられたものかなど、結城は考えようともしていなかった。
神社に着けば花井に会える。
単なる希望的憶測にすぎなかったはずのそれは、結城の中でいつの間にか確定事項へと姿を変えてしまっていた。
だんだんと、石段を踏み込む足に力強さが戻ってくる。興奮と疲労が同時に彼女の息を荒くしていた。
あと十段。
あと七段。
四、三、二、一……。
「花井君っ!」
今日一番の笑顔でそう叫んだ結城の目に飛び込んできたのは、微笑みで彼女を迎える花井などではなく、もはや顔の判別もつかないほど損傷した無惨な二つの死体だった。
あまりにも凄惨な光景である。
瀕死の天王寺に遭遇した時にはあまりの恐怖でその場を動けなかった結城。しかし今の彼女にとって、死体とは遭遇して怯える対象ではなかった。死体とは……彼女が生み出さなくてはいけないモノである。
「花井君を、捜さないと」
その体格から、死体が花井ではないと確信した結城は、二つの死体に怯える事もなく冷めた瞳でそれらを一瞥し、神社の本殿へと再び進み出す。指についた凝固している血の欠片をスカートで拭いながら。
彼女の頭の中からは、いまだ花井に会えるという希望だけは消えていなかった。
十分ほどで捜索は終了した。結城の期待を嘲笑う様に、死体以外に何も存在しない。結城の期待は、またも裏切られた。
「花井君。一体、どこにいるの……」
こんなにも想っているのに。
花井の事しか想っていないのに。
神様はなんて意地悪なのかと、結城は満面の星空を睨む。
幼い頃から見続けてきた星。かつては結城の心を躍らせたその輝きは、今の彼女には妬みの対象でしかない。
あんなにも眩しい煌めきを放っている星の下で、どうして自分はこうもみすぼらしく足掻いているのだろう。
こんなことをしていて、本当に花井に会えるのだろうか。本当に邪魔な奴らを殺せるのだろうか。
先程の敗戦が、結城の心を沈ませる。絶対的優位を確信していた上での敗北。
花井春樹を手に入れるために攻め続けることを選択した結城だったが、自らにそんな力があるのかと問われれば自信はないと答えるしかなかった。
ふらふらと、先程転がっていた死体の傍へと向かう。何か使えるものはないかと、リュックの中身をあさる為だ。
ゴソゴソと、水や食料はないかとあさってみたが、めぼしいものは見つからない。
どうやら先約がいたようだと結城が諦めかけたその時、目の前に偶然地図が飛び込んできた。
何となく、それを静かに開いてみる。役立つ情報が書いてあるかもしれない。
それは綺麗なものだった。傷どころか、書き込みもない。この地図の持ち主がゲーム開始後すぐに殺されたことを物語っていた。
溜息をついて地図を閉じようとしたその時。
「……!?」
結城は初めて、自らの失態に気がついた。
現在時刻はちょうど午前二時。気絶した状態から目を覚ましたのは、零時をとっくに過ぎていた時。つまり放送を聞き逃したことになる。
迂闊だった。すでに結城の知らないところで禁止エリアが一つ増えている。あと一時間も知ればもう一つ、四時間でさらに一つ結城の知らない禁止エリアが出来ることになる。
もしも今通ってきた道が禁止エリアになっていたとしたら……。
そう考えると震えが止まらない。結城は確実に爆死していたことだろう。
結城は急いで自分の地図を開いた。これまでの禁止エリアを焦りながら確認する。
C-05、E-08、そしてG-04。一番近いのはG-04だ。これでは西に行った時、通られるルートが狭められてしまう。
そうなれば、当然残る選択肢は三つだ。北か、南か、東か。
北にあるのはホテル跡だ。しかし到達するには山道を越えなくてはいけない。
それでは南の氷川村を目指すか。しかし結城はこれまでの禁止エリアが全て村や道に指定されていたことを警戒した。
たった三つなのだから、偶然なのかもしれない。しかし結城は、慎重になる必要があった。必ず花井に会うために。
そうなると、残る選択肢は西……。それも今さっき歩いてきた道ではなく、その少し北、山の麓を歩いてゆくルートだ。
このルートを通れば、真っ直ぐ無学寺に戻れる。先程は誰もいなくなっていた場所だが、今の時間なら誰かがいるかもしれない。
もし誰かに遭遇したなら、その人物から禁止エリアを聞き出せばよい。聞き出すための説得材料は十分にある。結城のショットガンを握る手に、力が入った。
どうせここで禁止エリアの恐怖に怯えていたとしても、鷹野神社が三時の禁止エリアだった場合は死んでしまうのだ。なにもせずに留まるという理屈はない。
「そうと決まれば、善は急げだよね」
疲れた身体に鞭を入れ、結城は再び歩き出した。
おそらく無学寺につくのは三時間後。一切の睡眠をとらずに歩きづめになる。
しかし結城は止まれなかった。早くしないと、いつ花井が他の女に取られてしまうかわからない。
その前に、花井に会う。それと同時に、彼に近づく女は殺す。至極簡単なことだ。だから進む必要がある。
転がる二つの死体に手をあわせることすらせず、結城は鷹野神社を無言で立ち去っていった。
※ ※ ※
一時間ちょっと歩いたところで、結城は周囲が騒がしいことに気がつく。
これまではちらほらとしか姿を見せていなかったカラスが、やけに五月蝿く騒ぎ立てているのだ。
一刻も早く目的地へと向かう必要のあった結城であったが、さすがにこの騒がしさを気にしないわけにはいかなかった。
進行方向を少し右に変えて、カラスが集まっている場所へと向かう。
進むにつれてカラスの鳴き声がいっそう騒がしくなっていたが、結城を襲うようなマネはしなかった。結城はショットガンを構えつつ、淡々と足を進め続ける。
やがて木々が開けて目の前に斜面が現れ、結城が足を滑らせないように下を覗き込んだその時、彼女の目に飛び込んできたのは大量のカラスの群れ。
その数は二、三十といったところだろうか。そう考えながら、結城は何の目的でカラスが集まっているのかが気になり始めた。
まるで競うように次から次へと入れ替わり立ち替わりやってくるカラス。その光景は、異常としか言いようがない。
「……よし」
足元の石を拾い上げ、カラスの集団の中心へと思いっきり投げつける。
石は狙い通りの場所へ到達し、その瞬間カラスたちはいっせいにその場を飛び立っていった。
そこで結城が見たのは、見覚えのある金髪の少女の、無残な姿だった。
「冴、ちゃん? どうしてこんなところに。だって、彼女は私が……」
結城が音篠を殺したと思った場所はこの近くではあるがここではない。だとしたら、殺し損ねていたのか。
そう思い、結城は憎々しげに奥歯を噛み締めた。自分にはあんな馬鹿女一人殺せないのかと考えると、心底腹が立った。
それでも、と結城は思う。
それでも結局音篠は死んだのだ。もう自分と花井の間を邪魔する可能性はない。
カラスが再び音篠にたかり始める。結城は踵を返し、もとのルートへと戻り始めた。
中途半端ではいけなかった。ちゃんと殺さなくては、油断しないようにしなくてはいけない。
殺るならちゃんと殺らなくてはいけないのだ。徹底的に、息の根を止める。
もうヘマはしないと決意を固めつつ、結城は無学寺へと足を進めようとした。
……が。
次の瞬間、結城はなぜか星空を見ていた。
結城は何が起きたのかまったく理解できていなかった。
突然足に殴られるような感覚を感じ、あまりの衝撃に転んでしまった。そのことに気付くだけでも、まるまる五秒の時間を必要とした。
聞き覚えのあるような「ブヒブヒッ!」という謎の鳴き声が徐々に遠くなっていく。それを追いかけるように、カラスの大群が夜空を通過していった。
それは星空を覆う一時の闇。
あんなにも妬ましかった星の輝きを遮る漆黒の影。
結城はその暗闇がやってきた方向へと顔を向ける。そこからはまだ数羽のカラスが飛び上がっていた。
本当は無学寺に急がなくてはいけない。しかし気付くと、結城はその闇が飛び立った場所へと足を進めていた。
森の木々の中で隠れるように存在していた空き地に、闇の出発点はあった。
転がる二つの死体。先程の音篠のものに比べれば、状態は綺麗なものだ。
近づいて、顔を確認する。二つの死体は田中と永山のもの。手をつないだ二人の表情は、穏やかなものであった。
2−Cで最近話題になっていたカップルの二人。結城には、その二人の姿がとても幸せそうに見えていた。
「おかしいよね。二人とも、死んじゃってるのに」
誰に聞かせるのでもなく、そう呟く。
手を繋ぐ二人。死んでいる二人。おそらくこの二人は、誰にも邪魔されることなくこの場に横たわり続けるのだろう。
死でさえも、愛し合う二人を分かつことはできないというのだろうか。
そんな考えが、彼女の心に強く響いた。
「……そうだ」
結城は笑っていた。
「なんでこんな簡単なことに気付かなかったんだろうっ!」
結城はわらっていた。
「花井君を私のものに、私だけのものにするには、もうコレしかないっていうのに!」
結城はワラッテいた。
本当に嬉しそうに、結城は何度も「そうだ」と繰り返す。
いつの間にか、彼女の頭上ではカラスの大群がぐるぐると旋回していた。
星の光さえ遮られる漆黒の闇の中で、結城はとても良い事を思いついたように満面の笑みを浮かべている。
リュックをしっかり背負いなおし、ショットガンを握る手に力を入れ。
軽やかな足取りでその場を後にし無学寺へ向かう結城を見送り、カラスたちは一気に空き地の二つの死体へとたかり始めた。
ギャアギャアと騒がしい鳴き声が響く中、それでも結城は気にすることなく歩き続けていた。
花井を自分だけのものにする最善の方法を思いついた。その事だけで、今の彼女は幸せなのである。
まずは無学寺へ行こう。そこで情報を得られたら、今度こそ頑張って花井を捜そう。
それまでは花井に生きてもらわないといけない。おそらく彼なら大丈夫だろう。
結城はニヤニヤと笑みを浮かべたまま、とても幸せそうに呟いた。
「花井君を私が殺せば、私だけのものになってくれるよね」
【二日目午前:3〜5時】
【結城つむぎ】
【現在位置:F-07】
[状態]:全身にすり傷。疲労。《快晴》
[道具]:地図 ロウソク×3 マッチ一箱 防弾傘(一部に破れ)
支給品一式(食料二人分) 散弾銃(モスバーグM500)残弾3 殺虫スプレー(450ml) レンズ片
[行動方針] :花井と合流する。無学寺を目指す。
花井以外をまず殺す(周防、八雲、高野を優先)
花井も殺して自分だけのものにする。
[備考]:花井以外を警戒。眼鏡の右レンズ破損。第二回放送は聞き逃した。
>>474 乙。
花井も殺して自分だけのものにする。
(;´∀`)・・・うわぁ・・・
乙。
黒つむぎ恐いな・・・。
乙です
つむぎの黒さがどんどん磨かれていくなw
でも…自然なことなんだろうけど……
カラスはエグいなぁ……
乙。
つむぎ怖いよ〜!花井達と会ったら恐ろしい惨劇になりそうだ
乙です。
ただ、ちょっと気になった点が一つ。
カラスって、夜中はそんなに活発に活動しないと思うんだが。
いわゆる鳥目ってわけではなく、夜中でも物は見えてるらしいけど、それでも夜間は休眠してるのが普通。
エサあさりを始めるのは夜が明けてからじゃないか?
演出としてはすごくいい描写なんだけど、時間帯と合ってない気がした。
乙。
カラスの描写についてはそれほど問題ないと思うが。
俺、新聞配達してるけど、夜明け前でも奴ら積極的にゴミあさりしてる。
ましてや、ロクな“食糧”もないこの島なら……(((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
島にいる小動物っていない設定だったっけ?
他のところから飛んできたってことかな
>>482 いないのは参加者の命に関わるような危険な生物。
小動物とかはいる…つか、いなかったらおかしいだろ。
播磨と意志疎通できるってことは……無いよな?
できたらできたで嫌だが。
乙です
いい感じに壊れてきててwktk
ただ、ちょっとナポレオンが都合良く使われすぎてる気がする
今回は立ち去ろうとした時にふと目に入ったとかでよかったんじゃね?
>>484 原作三巻の15ページ一番上のコマに黒い鳥がいるけどこれはカラスだよな
なら意思疎通ができると見るのが普通だろう
ただ、それだと不都合だからそんなに詳しいことは分からないとか能力を劣化させる必要があるかも
この島のカラスは矢神のカラスと比べて馬鹿だとか、気性が荒くて意思疎通をしないとかでもいい
つむぎが放送(嵯峨野の死)を聞いていれば少しはマシだったかな・・・
カラスは違反じゃないか?
…あれ?基本ルールにあったはずの動物についての表記が無くなってる
>>488 テンプレでは省略されてる「ゲームのルール」の項にある。
まとめサイトの方で確認しよう。
野性の動物いないってルールにあるんだね。
自然があるのに生物がいないという不自然な設定にする理由がいまいちわからないな。
ヒッチコックの「鳥」じゃあるまいし
○野生動物を捕食させないため
・食料調達されてしまうとロワが長期戦化する恐れがあるから
○不慮の事故を防ぐため
・殺し合わせるのが目的の上で、獣に襲われて死亡するのは好ましくないから
494 :
Classical名無しさん:06/10/27 14:33 ID:Vg.E1uzw
別にいーだろ。カラスぐらい。
つーか野生動物で食料調達なんて、そんなマネが出来るのはハリーぐらいなもんだ。
>>493 なるほど。
二つ目はわかってたけど、食料問題もあるのか。
>>494 いいとか悪いとかじゃなくてそういう設定になってるって話だろ。
現時点でルールに反してるのは事実なわけだし。
いいならいいで何までなら出していいか決めなきゃならん。
「常識的に考えた日本に普通にいる野生動物」とかでいい気もするが、空気読めない奴が野犬出したりしそうだしなぁ……
>○野生動物を捕食させないため
> ・食料調達されてしまうとロワが長期戦化する恐れがあるから
現実問題、これが原因で長期化することなんてあるんだろうか?
カラスは『壊れゆく日常は音も立てず』で既に登場しています。
>周りの森は異常なほど静か。まだ夕方だというのに、動物達の活動は極めて控えめだ。美琴が歩いてきた道でも遭遇した動物といえばカラス三匹。しかもこちらを睨むだけで騒ぐことはしなかった。
この時は特に指摘がありませんでしたし、実際私もカラスくらいなら出ても問題は無いと思います。
もちろん、カラス達が播磨の味方をしだすような話はまずいですが…
>>485氏の言うように、とにかく播磨だけのアドバンテージにならないように書いていけば大丈夫ではないでしょうか。
>>497 他ロワでそれは俺は見たことない
食糧めぐっての殺し合いもあまり見ないしなぁ……
食事シーン自体あまり見ないし
>>498 いつも乙です。
では、危険な生物以外の小動物などはいるってことでルール変更と考えてよいのですね?
>>500 それで大丈夫だと思いますので、修正しました。
また、播磨は野生動物とは意志の疎通が出来ないとのルールも追加しました(ナポレオン、伊織は別です)
私がルールに極端な表記をしていたせいで議論が起きてしまい、申し訳ありません。
麒麟とかいたらギャグだもんなww
カラスは原作ロワもあったからいいんでないの? 要は描写だし
長期化うんぬんはナンセンス
マップが10×10でも禁止区域で埋まるのは8日
ましてや無意味な海面や無人地域が分断されることを考えれば実質最大5日くらい
マーダーランキングのハリー二人追加されていませんよ。
>>504 マーダーランキングは毎回放送の後で更新しています。
放送って明日でいいんだよな?
禁止エリアは意見がないなら1氏の自由ってことか
F-03が禁止エリアになればいいと思う
>>506 掲示板に行ってこいよ
他の投下は待たなくていいのか?
正直、前回放送後の予約のスローペースを考えたら、もう少し待ってもいいと思うんだが。
もちろん、早く放送後の話を書きたくてうずうずしてる人が多いなら話は別だけどさ。
実際そんな奴いるのか?
確かに第一回放送後に比べると投稿の数が少ないな。
何気に三原・奈良。死亡フラグ・・・。
出会ったり別れたりしてフラグを立ててはつぶしていくのがロワだが、
スクロワの場合、死なない限り別れようとしないから結果少ない投稿で
人がガンガン減っていくという状態になってないか
投稿数を増やすためにはもうちょっとバラけてくれないと…
511 :
解釈:06/10/28 14:24 ID:0KFAvElY
城戸が現在いるのは鎌石局…小さな郵便局だ。
彼女は深夜の移動は体力的に無理があり、また危険であると判断してこの場所で次の放送まで休むつもりだった。
建物の中は既に殆どの荷物が運び出されているらしく、カウンターの上には郵便貯金のパンフレットくらいしか落ちていない。
当然ながらカッターナイフのように武器になりそうな物はないが、未使用の葉書ならいくつか床に散乱しており、紙袋に詰めておいた。
さて、と城戸はカウンター内にあったソファーに腰を下ろすと、リュックから地図を取り出しその裏面を眺め始めた。
みなさんちゃんとメモしくしゅん
なんだか本かく的にかぜひいてくしゅん
みなさん本当にきをつけてくし
人間ゆだんするとすぐかぜひく
けんこうかんたいへん
いいかげんおさまらな
ティッシュ
それだけです
すみませんいとこさん
城戸は一人溜息を漏らす。
彼女が今見ているのは、先ほどの放送のメモだ(もちろん死者や禁止エリアも別にメモしている)。
急いでメモを取った為に字は読みにくく、しかも発言の全てを完璧にメモできた訳ではない。
途中途中で挟まれたくしゃみのせいで、彼女はメモを取るタイミングがかなり狂わされていたのだ。
…だが、笹倉があれほどくしゃみを連発している所など見たことも無い。
風邪がひどければそのような事にもなるのかもしれないが、どうも城戸には何か別の意図があっての物に思えてならなかった。
512 :
解釈:06/10/28 14:24 ID:0KFAvElY
「…くしゃみがもし、区切りなら…み、な、み、に、け、い、て、そ、す…何これ?」
そして、三沢のメモを見て気付いた暗号の答え…立て読み。
今の城戸の中で、この発想はかなりの比重を占めていた。村の中で文字列を見るや、すかさず立て読みをする程に。
「南にけい…何だろう?でも、もしかしたら南に何かがあったのかも」
はっきり言って、教師側が自分の問いかけに答えてくれるとは限らない。
もしかしたら最初から盗聴器が無い場合すら考えられる。
それでも城戸は信じていた。――いや、期待していた。
彼女の現状は決して楽観できるものではない。すでに三人を殺したスペツナズナイフが残り一本。
金属バットもあるが、これで戦いを挑むのは、腕力で男子に劣る彼女にとって得策とは言えなかった。
先ほど遭遇した謎の男は恐らく別の場所に向かったのだろうが、この後こちらに戻ってこないとも限らない。
それに隣のエリアには確実に三沢がいて、更にもう一人男子がいる。この武装での戦いは辛いものがある。
だからこそ彼女は僅かな希望に賭けたかったのだが…そんな中、南という単語が城戸の頭の中で繰り返される。
自分勝手な解釈をしただけだが、実際南にはホテル跡、分校跡と人が集まりやすい場所がいくつかある。
もしかしたら、南に行けばより強力な武器を得るチャンスが巡ってくるかもしれない。
さて、と一息つき、城戸はソファーに寝転ぶ。方針を決めたらすぐに寝る。これが一番だ。
ソファーはカウンターの影にある為、もし入り口から誰かが入ってきても自分が見付かる心配は無い。
それにこの郵便局の床は木製で、意外と歩く音が響く。
最初に自分がこの場所に忍び込んだ時も結構な音を立てていたので、侵入者にはすぐ気付けるだろう。
最後に、次に目覚めたときに一人でも多くの者が死んでいる事を祈り、城戸は瞳を閉じた。
513 :
解釈:06/10/28 14:26 ID:0KFAvElY
【1〜2時】
【城戸円】
【現在位置:C-04、鎌石局】
[状態]:睡眠中
[道具]:支給品一式 紙袋(スペツナズナイフ1本、葉書3枚) 金属バット
[行動方針]:次の放送後、南に移動する。新しい武器を得る。
[備考]:盗聴器に気がつく。主催者とコンタクトを図りたい
乙でした。
結局、放送はいつなのですか?
乙です。メッセージは正しく伝わらなかったか…
それでも南下するようだから期待。
あと放送前に片付けたいのはSMコンビのおキヌの容態ぐらいかな?
他のチームやキャラは休息中で、あっても見張りの交代ぐらいだろうし。
今日放送というのは前々から決めていたことだし、1氏も何の予告もなく
反故にすることはないだろう。そもそも話が作りにくい夜だから次の時間帯に
行っていいんじゃないか。
次からは死者もスローペースにして、設定を練るようにしていけばいい
おキヌの状態が不明のまま、次の放送ってのはまずいだろ。
つか放送の日時は提案であって決定事項ではないよな?
土曜日の夜に放送投下したところで日曜だけじゃ書けないだろうし、まだ待ったほうがいいんでないかい。
別に状態不明だって困る事無いだろ
何が不都合かkwsk言ってくれよ
斉藤が呼びかけているだろうに、おキヌが放送まで意識を失ったままなら、おキヌは確実に重体。
軽く脳が揺れた位ならそんな長時間意識は失ったままじゃない。
別に書き手が重体にするならするで不満はないが、
放送まで投下がなかったからという理由で重体が確定するのはいかがなものか…
っていうのが俺の理由だ。
そんなの放送後にどうとでも出来ると思うが…
つか、そんなに懸念してるなら自分で続き書けよって話だ
来るかどうかも解らん続きを待つために、予定されてた放送を遅らせる意味などあるのだろうか?
>>520 >>399は
>>397氏の意見を受けて提案したもので、放送予定日として出したものではありません。
日程に関して
>>399以降全くこの話題に触れなかった為に誤解を招いてしまったようで、申し訳ありません。
来週は金曜が祭日で書き手の方も十分に時間が取れると思いますので、放送は11月2日の木曜でどうでしょうか?
SMコンビは書きたいという方がいらっしゃらなければ木曜までに私の方で書こうと考えています(状況的に繋ぎくらいしか書けませんが…
ただ、実は城戸の話も私が書いているので…正直一人で書き過ぎてしまっている気もします。
SMコンビは前回書いていないので自己リレーではありませんが、まとめがでしゃばりすぎるのはよくないのではないかと心配しています。
これは予約ではないので、SMコンビを書いている、構想中の方がいらっしゃれば是非気にせず予約・投下して下さい。
あとは禁止エリアですが…いくつか寄せていただいた意見をまとめると
島の中心部近くに禁止エリアを作る意見
・H-03…塚本姉妹の合流を遅れさせられる。ただ、合流してもいいのではとの意見も。
地理的には天満達の他、アソサラも影響を受ける可能性あり。
・F-03…地理的には花井達が冬木達の元へ向かう場合、SMコンビとの遭遇率が急上昇。西本軍団の南下も遅れる。
上記に対し、島の中心部に禁止エリアを作るとキャラの遭遇が減るのではという意見もありました。
・I-03I-10のように、島の端を禁止エリアにする
・ランダムで禁止エリアは決まっているはずなので、海上でもいいのではないか
中心案、端っこ案どちらも理解できる反面、正反対な意見なので、正直私一人では判断しかねているのが現状です。
せっかくリレー形式でやっているので、できれば私が独断で決めるよりは皆さんの意見を仰ぎたいのですが…
周りがおキヌ達にあれ以降干渉していなければ放送まで飛ばしても問題なし。
仮に放送後におキヌが気を失ってから1時間後に目が覚めてそのまま彼女に安静にするよう
促したという描写があれば問題なし。
>>521 いつも乙
まとめだからって別にどんどん書いて投下してもいいだろうし、
余ったキャラ以外のキャラを予約したって問題ないと思う
意見がほとんどない、もしくは分かれてる以上独断で禁止エリアを
決めていいんじゃないかね
>>521 本当に乙。
確かにSMが来ないとちょっと……という気はするが、金曜までにこなかったら無理に書かなくてもいいだろ。
無理に書いたところでただ次の書き手の選択肢が減るだけだし。
>>523の言う通り、書きたいもの書いていいと思うよ。隣子とか。
525 :
Classical名無しさん:06/10/29 02:00 ID:mar.KcAs
隣子か…
烏丸は雪野置き去りの件で、隣子に攻められるだろうな・・・。
H-03やF-03を禁止エリアにしても、時間を考えると天満らが
合流する可能性は十分ある。書き手任せということでいいんじゃないかね。
海や端もアリだと思うけど、ほとんど影響ないところばっかじゃあんまり意味ないし
あと一週間で放送か
それじゃ第二回放送後からこれまでの作品でよかったやつとか挙げてくか?
俺は…【第二回放送】が一番よかったと思ってるけどな
>>528 賛同w
>>527 まぁ、道路を分断しすぎないように禁止エリアを設定すれば、後はどうとでもなるからな。
禁止エリアの場所はあんまり凝りすぎる必要はないかと
【LOST】とか好き
機転利かせた作戦が良かった
ではSMコンビは私の方で書かなくてもおk、他に来なくても木曜に放送という事でいいでしょうか?
その場合、今までのように放送は夜10時で大丈夫でしょうか?
禁止エリアは新たにC-04、F-02、I-04が提案されていますが…
・C-04…城戸の拠点。放送後に移動するようなのでさほど影響は無いか。既に禁止エリアのC-05と隣接
・F-02…SMコンビの拠点。必然的に移動を強いられる。既に禁止エリアのF-01と隣接
・I-04…島の端なので特に影響なし
中心案は基本的にSM、花井軍団周辺への設置意見が大勢です。
端っこ案はいずれも南部への設置か、いっそ海か…といった所。
一箇所は中心案から(個人的にはF-02)、あとは南部と海に一箇所ずつ取ったらどうだろうと考えています。
【LOST】はダメだったな。荒れた原因でもあるし。
好き嫌いではっきり評価がわかれそう。
西本軍団、舞ちゃん軍団の話は面白かっただけに花井らだけが…な
【LOST】は話とかアイデアはいいんだけど
やっぱり作者の躊躇みたいなのが伝わってきてねぇ…
まぁ、あのメンツを殺すのは勇気がいると思うけど
最終的に今鳥死亡、斉藤のマーダー覚醒があったんだからいいじゃねーか。
>>531 OKなんじゃない? 特に反対意見もないだろうし。
G-03が禁止エリアになれば花井らは離れるから姉妹合流はまずなさげ。
ただ西本の目的が果たせなくなるけど…
まあ明らかにされてない以上、西本のフラグがつぶされても
仕方ないんじゃないかね
放送予定時間を11月2日午後10時で告示しました。
禁止エリアは今のところ7時にC-08、9時にF-02、11時にI-03としています。
何か問題があれば連絡して下さい。
538 :
Classical名無しさん:06/10/29 21:35 ID:CmQr0mz.
最下層訓練
【6つの印】
ゆらゆらと水の中で漂っている気分だった。体を包む水は、季節を考えると不思議なほどに暖かく心地いい。
ずっとこのままここにいよう。そう決めて何も考えずにいると、急に息苦しさが増していく。
そして同時に急に寒気が感じられてくる。顔周りの水だけが突然冷えてきたのだ。
突如として起きた異変に焦り、両手をばたばたとさせもがくが一向に改善する気配はない。
「う、うう……く、苦しいっ!!」
「やっと起きたか。三沢、おはよう」
「え?誰だ……その声、冬木か?何で……あ…」
教師らに拉致されてから、就寝につく直前までの過程を瞬時に思い出し、三沢は改めて現状を確認する。
と同時に先程の苦しみの原因を理解した。それは胸元にひっかかっているのは濡れたハンカチだった。
「言っただろ、起きないと水かけるって」
「だからって濡れたハンカチを顔にのせることはないだろ…」
ぶつぶつと文句を言いながら、三沢は体を起こし立ち上がる。ハンカチを返し、汲み置きの水で
洗顔し寝起き特有の気だるさを吹き飛ばす。
「じゃ、見張り交代か。……何かあったか?」
「……いいや、何も。悪いな、眠いんだ。見張りをよろしく頼む」
そっけない態度で冬木は応えるが、三沢は特に不快には思わない。冬木は口に人差し指をあて、
残った片手で何やらメモのようなものを自分に突き出していたのだから。
「…ああ、おやすみ。放送の5分前くらいには起こしてやるよ。スコーピオンは?」
「机の上。何だか持ってると手元が狂ってやばいことになりそうだったから」
盗聴されるとまずい内容なのだろう。メモを受け取り、スコーピオンを確認して三沢は休憩室の外へ出る。
その際にちらりと冬木を見るが、彼は既に横になっていた。どうやら眠いというのは本当らしい。
(とりあえず、これを読めるくらい明るいところへ行かないとな…)
窓には狙撃対策に板が立てかけられており、月明かりは申し訳程度にしかさしこんでいない。
結局三沢は建物の外へ移動することになった。
(どれどれ。冬木の奴、何かいい考えでも浮かんだのか…?)
ほのかな期待を抱きメモを開く。そこには自分にも支給されている島の地図が手で書き写されており、
その中にいくつかの小さな○が書き込んであった。それは持ち去られたパソコンの機能である、
首輪探知の画面を連想させる。○の意味もおそらく同じだろう。
『三沢へ。見張りの間に俺が考えたことをこのメモに書いておく。念のためだが、くれぐれも
口に出さないで欲しい。重要なことなのかどうかはわからないけれど、先生達に知らせる必要もないからな。
まず、この地図は見ればわかると思うけどパソコンの首輪探知機能の画面を記憶を頼りに再現してみた。
印は俺が最後にパソコンを見たときの記憶を頼りに書いてあるから正確じゃない。
けれどお前の記憶とそう差はないと思う。もちろん全員分は無理だけどな。俺が覚えてるのは
人が多く集まってた箇所だけだから、それしか書いてない』
なるほど、と三沢はそこまで読んで改めて手書きの地図を眺める。確かに印がしてあるのは
観音堂・ホテル・H-03の三箇所だけだった。それは自分の記憶とも一致する。
が、同時に違和感も感じてしまう。手書きのせいだろう、とこの時はあまり気にしないことにした。
『まず、パソコンについて。これを読んでる頃にはバッテリーが切れてるはずだから、もしかして
誰かやってくるかもしれない。くれぐれも気をつけてくれ。ただ、俺には気になる点もある。
取っていった奴はパソコンを使って、俺達が近くにいることがわかったはずだ。
けれど何の接触もなかった。手当たり次第殺してまわるような奴なら見逃しはしないだろう。
もしかして殺し合いに参加していないのかもしれない。……ただ、そうなると東郷の死がひっかかる』
(えーっと……結局気をつけろってことだよな。東郷を殺した奴が誰だろうが、近くにいるかもしれないし)
『いずれにせよ、パソコンを手に入れた奴はおそらく人の多いところに行くと思う。目的が何であれ、
人が多いほうがいいはずだからな。バッテリー切れで戻ってくるのを待つ手もあるけれど、
朝になったら一番近いホテルを目指すことも考えておいてくれ』
確かに、冬木の言うことは間違っていないと三沢は思う。しかし同時に怖くもある。
移動して危険人物に遭遇する可能性を上げるよりは、この秘密基地で篭っていたほうが安全だろう。
護身用というには強すぎる感もあるがvz64スコーピオンもある。このあたりはもう一度相談すべきだと
結論付けて、更に手紙を読み進めた。
『次に、俺の書いた印に違和感はなかっただろうか?繰り返すが人の多かった箇所しか覚えていない。
何か一箇所、足りない気がしないだろうか?これ以上先を読む前に、少し考えてみてくれ』
(………?俺が多いなと思ったのは…ホテルと、観音堂と……H-03のあたりと…)
―――――――!
そうだ、と三沢は思わず立ち上がる。最初、メモに記された地図と記憶とを照らし合わせて感じた違和感。
禁止エリアが記された自分の地図と冬木のメモとを見比べる。間違いない。違和感の正体がはっきりとした。
(D-06!スタート地点、学校だ!確かパソコンで見たときここにもマークがあった。しかも6つ!)
自分の仮説が正しいか、急ぎ冬木の続きを読む。メモにはうっかり読んでしまわないよう、
数行分スペースが開けられていた。
『どうだろうか?……俺が用意してる答えは学校。D-06だ。しかもパソコンにあったのは6つ。ただ、勘違いという可能性もある。
お前のほうが長く見てたはずだから、お前の記憶と違ってたら笑って読み飛ばしてくれ。同じと仮定して話を続ける。
何で、出発地点の学校に6つもマークがあるんだろうか。だいたいここは最初に禁止エリアになったはずなのに。
6という数は先生達でほぼ間違いないと思う。先生達も首輪をしてるということだろうか?』
『説明の時、少なくとも姉ヶ崎先生は解説のために首輪をしていた。けど今もしてる理由はないよな。
首輪を外してるなら、俺の予想だと多分マークが消えるか黒になるはずなんだ。でもそうじゃない。
禁止エリアにいても無事ということは、先生の首輪は禁止エリアにはひっかからない特別製なのかもしれない。
なんで、わざわざ禁止エリアにはひっかからない特別の首輪をつけてるんだろうな』
ファッションというにはこの首輪は窮屈すぎる。爆弾や盗聴器も先生の首輪にはついてるんだろうか?どう思う?
そのようなメッセージでメモは締めくくられていた。
(……先生達は、今も首輪をしてる。何でだ……殺し合いを強制させるための首輪を何でつけてる?)
それがわかったところでどうにかなるわけではない。心のもやが少々外れる程度。
しかし三沢はそれが妙にひっかかった。おそらく冬木も同じだろう。だからこそメモに書いたのだ。
(東郷は気付いていたんだろうか?アイツが残したメモ……『フッ、まだまだ先生達も捨てたもんじゃないな』か…)
メモを読み終えて、三沢は再び秘密基地に戻る。窓からの月明かりは遮られ、入り口付近のみが
照らされている。一度中に入ってしまえばこちらの姿は闇に紛れ、侵入者を迎撃するには最適の環境だ。
つくづく東郷の計算高さには舌を巻く。スコーピオンを携えて、三沢はじっと次の放送を待つことにした。首輪の真意を考えながら。
【午後:4時〜5時】
【冬木武一】
【現在位置:C-03】
[状態]:精神的・肉体的にかなり疲労、就寝中
[道具]:支給品一式×2(食料のうち一つはカレーパン)、東郷のメモ
[行動方針] :1.反主催をかたく決意 2.夜明けを待って東郷を埋葬する
3.播磨に会ったら伝言を伝える 4.パソコンが戻ったら、東郷の残した情報を見る
【三沢伸】
【現在位置:C-03】
[状態]:精神的にやや疲労、肉体的には健康
[道具]:支給品一式 、vz64スコーピオン/残り弾数40
[行動方針] :1.次の放送まで見張り 2.朝からの行動を冬木と相談 3.東郷の残した情報が気になる
[備考(共通)]:盗聴器に気付いています。
予約なしですが投下。
先生の首輪とパソコンの機能については、ロワの設定にも触れているのでダメだったらNGにしてください
三沢は何気に重要ポジションにいるのな。
【午後:4時〜5時】
↓
【午前:4時〜5時】
でした すみません
GJ!
面白い考察だし、よかったと思う
「教師の首輪は反応しないようにしとけよwwずさんだなぁ」とも思わなくはないけど俺は全然許容できる
あと、重箱の隅をつつくなら
>それは胸元にひっかかっているのは濡れたハンカチだった。
これに山田節を感じた
お、おもろいやないか…
まあプログラムと違って生徒に同情的な先生を複数使って運営しとるからな、
安全装置も已む無しだろう。
>>545 乙!面白かった
これからの動きが楽しみだ
ちょっとまて
>>545の話はOKなのか?
まとめページの地図には教師らのマークなんてないし、
だいたい設定が唐突すぎ。パソコンに教師らの印までのせる意味はないし、
管理としてもずさんすぎる
NGか、せめて修正にすべき
>>553 まとめのマップはパソコンのマップとは違うでしょ
パソコンの方に動物なんて表示されてないだろうし
>>553 GJ! と歓迎するような設定でもないが
NG! と言う理由もない
まぁ、新たにできたフラグとして適当に扱っておけば問題ないんじゃない?
一つだけききたいんだが、見せしめ二人の死体はどうなったの?
先生達の三日分の食料
っつーか先生達っていつ寝てるんだ?
>>556 俺こそ聞きたいよ。
バトロワ終了後、参加者の死体はどうなるの?
>>556&558
原作ロワ嫁
参加者の遺体は後日、政府の指定業者が引き取りに来る>原作川田の台詞
で、エンバーミングとかエンゼルケアとかしてから遺族に引き渡すっぽい
今回の場合は合法じゃ無いから海に落として鮫の餌って所じゃね?
さすがにそれはマズイだろ。事故死とかに偽装すれば済む話だ。
こんだけ大掛りな事をしてのけられるのなら、そのくらいは可能でしょ。
>>338 んなもん知るか。
バトロワスレに於いてはアソサラがガチ。
サラの回想によれば、皆事故死になるみたいなので、死体は主催の方で処分するはず。
んで遺族には「バスが崖から落ちて…」みたいな嘘報告がいくはず。
かおりちゃんの死体とか回収できないだろうしな。
一言もセリフ無かったしカワイソス
まぁ元から存在感が無いからしょうがないよ。
沢近財閥はいったいなにしとんねん
>531 新たにC-04、F-02、I-04が提案されていますが…
いつのまにやらまとめていただいてドモです
でもこれ、マジでランダム抽出ですんで流してもらってもおkですw
そろそろ放送いく?
木曜だと言っておるではないか
レスがなくて暇なので、こんなランキングを作ってみた。
ゲーム開始以降のキャラクター登場回数ランキング(プロローグ除く)《》は死者
1位・8回(播磨)
2位・7回(八雲、一条、結城、城戸、花井、冬木、三沢、ハリー)
3位・6回(沢近、周防、高野、西本、《今鳥、菅、石山》)
4位・5回(三原、鬼怒川、隣子、雪野、サラ、ララ、烏丸、斉藤、オカッパ、《大塚、冴子、田中》)
5位・4回(天満、麻生、奈良、《嵯峨野、東郷》)
6位・2回《吉田山、ノッポ》
7位・1回《梅津、天王寺、坊主、メッシュ、永山、かおり》
ゲーム開始以降のキャラ死亡エピソード以降の死亡キャラ登場回数ランキング(プロローグ除く)(遺体・幻として登場)
1位・4回(永山)
2位・3回(嵯峨野、坊主、メッシュ)
3位・2回(梅津、東郷)
4位・1回(今鳥、田中、天王寺、冴子)
5位・0回(菅、石山、大塚、吉田山、ノッポ、かおり)
播磨なんて見せ場少ないのに登場回数多いのな…
後は花井組か。さて、今後どいつらがメインへと変化していくのか。
メインキャラは動かしにくいといわれつつも、天満以外出番は多いんだな
天満は生きてるだけで価値があり、奈良は殺人鬼つむぎがやってくるからいいが
麻生はホントどうするんだ…三沢でさえフラグを立てているのに…
特に生かしておく理由もないけど、周りに誰もいないから生きてるだけの
空気キャラになるとは思わなかった。サラもそうだが。
>>572 播磨はともかく、
天満以外出番は多いと言っても、4人娘より花井、一条、つむぎ、城戸、冬木ら
脇役達の方が登場回数が上という事実。
やっぱりメインキャラは動かしにくいんだよ・・・。
状況もあるだろ。
常時移動中の城戸とかつむぎや花井軍団に比べて
チーム西本やアソサラは拠点からほとんど動いてないし。例外は冬木三沢
まぁ、メインが動かしにくいって言うより、サブが動かしやすいんだよな。
なんだかんだでマーダーだったり、脱出フラグ持ってたりする。
麻生、意外と出番少ないんだな。
サラも前回優勝者というおいしいポジションなのにイマイチ目立たないな。
まぁ超人キャラじゃないし仕方ないけど。
>>576 なんというか
言っちゃ悪いがアソサラが確定した辺りから
二人の出番が限られてしまったような感じ・・・。
つーか前回優勝とかいうのが今更ながら不要に思えてくる
サラ微妙すぎる
最初に前回優勝なんかにさせた奴は責任取れって感じだ
>>578 まぁ、それを言ったら全ての設定に意味を持たせなきゃならなくなるだろ。
リレーなんだから、ある程度の数の設定は消費されるされない関係無しに出しといた方がやりやすいんじゃね?
それにサラのリピーター設定は、前のアソサラの話でうまく料理して貰ってんじゃん。サラはアソを守ってくれるよ。
関係無しに先を読まないその場の思い付きで設定出してりゃ世話無いだろ
サラのリピーター設定は明らかな失敗
今の時点で明らかな失敗なんて言われてもな
ここからどう展開していくかも、まだ分かりゃしないのに……
ま、アソと二人の世界にいる分には確かに意味がない設定だから、早めに他のチームへ合流してほしいな。
(でもそうすると嫌がる派閥厨もいるんだろうな……)
派閥はどうでもいいよ。
ていうかこれはロワなんだからカプを求めること自体間違ってると思うんだけどな。
サラは前回参加した事で少しはゲームに詳しいんだろうから、パソコンの東郷情報と合わせて脱出の手掛かりにするとか。
とりあえず、本格的に脱出や反主催を計画してるグループと合流すれば、
過去の参加時の経験が役に立ってくるんだろうけどな。
ただ、現在位置だとそういう連中とはだいぶ距離が離れてるからなぁ……
周りにいるマーダーもせいぜいつむぎぐらいで、それにしたってすぐに接触するような距離じゃない。
他のマーダーにいたっては遥か彼方、という超安全圏だからな、今のところ。
戦闘面で過去の経験を生かす、っていうのもしばらくは出来そうにないし。
かなりの大移動をしないと、設定の生かしようがないのが現状ではあるわな。
結論から言えばやっぱ失敗なんじゃん
放送wktk
東の空が若干赤みを帯びてきている中、矢神高校のチャイムが鳴り響いた。
「郡山だ!おいお前ら、さっさと起きんか!もう朝だろうが!
ったく、修学旅行の時もお前らなかなか起きないで…この島でくらいしっかり早起きしろ!
…よし、お待ちかねの死亡者と禁止エリアの発表だ。いいか、今から発表だからな!しっかり起きて聞けよ!?
まずは死亡者からいくぞ!
男子 3番 今鳥 恭介
女子 2番 大塚 舞
男子 8番 菅 柳平
男子 2番 石山 広明
これで残りは25名だ。ちと物足りないが、まあまあ頑張っているじゃないか。
じゃあ次は禁止エリアの発表だ。7時に?、9時に?、11時に?が対象になるぞ!
よし、これで放送は終わりだ。お前ら…しっかりやれよ!」
再びチャイムが鳴り、寝惚け頭にも優しい実に簡潔な放送は終わった。
「郡山先生、お疲れ様です」
「おお、いざ放送になるとあまり言葉が浮かびませんでした…加藤先生はよく色々喋れますなあ…」
「いえいえ、慣れっこですから」
三度目の余裕…などではないだろう。放送が終わったというのに、管理室には今までのような盛り上がりは無い。
盛り上げ役の一人である姉ヶ崎が今も無言を貫いているのが一番の原因なのだろうか。彼女は今も誰とも視線を合わせようとしない。
結局、男性教師達は件の「暗号」を解読する事が出来なかった。
第二回放送後、すぐに谷が英訳が書き込まれたノートを放り投げ、加藤はそれを見て笑った。
…そしてそれから30分もすれば、加藤も同じようにメモ帳を放り投げた。
彼らは力の限りを尽くしたが、限界だった。もはやこじつけ以外では「盗聴器」の文字は浮かばないのだ。
現在、彼らは盗聴器に関する情報漏洩の件は「奴ら」に報告せず、放置する事を選んでいる。
何も追求がなければそれでいいし、もし報告を迫られたら…解読に向けたこれまでの努力を、精一杯伝えるつもりだった。
「はあ、放送が終わったら腹が減ってきた。皆さんも何か食べませんか?ちょっと取ってきますよ」
放送直後のせいか、徹夜のせいか。いつもよりやや上ずった声で郡山は朝食を勧めた。
「…あ、郡山先生。どうせなら支給しないままのリュックからパンを持って来たらどうですか?わざわざ部屋を出なくても済みますよ?」
そう言ってリュックが置いてあった棚を指差したのは笹倉だった。棚には、ぽつんと二つだけリュックが残されている。
「おっ、そういえばパンがちょうどあったんだった!では朝は軽くパンにしておきますか!」
笹倉にうんうんと頷いた後、郡山は足どり軽く棚へと向かった。
そして、リュックを開けた時。郡山の絶叫が響き渡った。
「ぎゃあああああああああああああああああああ!!」
張り裂けんばかりの悲鳴を耳にし、一同は一斉に銃を構えた。
大柄な郡山が悲鳴を上げひっくり返った姿など、彼らは今まで見たこともない。
「郡山先生、大丈夫ですか!?」
イングラムの安全装置を慣れない手付きで解除した後、加藤が郡山の元へ駆ける。
「加藤先生、危険です!」
刑部が警告を発するが、少しばかり遅すぎた。すでに加藤は郡山にかなり接近しており、そして…
「ひぎゃああああああああああああああああああああ!!」
郡山に比べ幾分小さく、そして情けない悲鳴が上がる。その頃には他の教師達は特に慌てるでもなく、呆然としていた。
「ああ、あああああ!?た、助けてぇぇぇぇぇ!」
顔の近くで手を振り回し、足をばたつかせる加藤。
せっかく安全装置を解除していたのに、イングラムはとっくに遠くに放り投げられてしまっている。
そしてそれを拾ったのは…郡山だった。
「…あー、加藤先生。騒いでしまってすみません…それ、ただのカエルですよ?」
はあ、という今まで聞いたことも無い波長の声を発する加藤。冷静に自分の右頬に手をやり、捕まえたのは…やっぱりカエルだった。
「ははは…カエルが顔に跳んでくるなんて随分久しぶりでした!一瞬驚いてしまいましたよ!」
大声を出した事を特に恥じる様子も無く、郡山は豪快にソーセージパンにかぶりついた。
「全く、ふざけている!誰ですかこんな物を支給品にしようとしていたのは!」
そんな郡山と違い、机の上にピザまんを置いた加藤はひたすら不機嫌そうに捲くし立てる。
その横で谷の口元が歪んでいるのは、果たして彼が支給品にしようとしていた犯人なのか、単に加藤を笑っていたのか…
一瞬加藤と目が合うと、彼は歪みを隠すように二切れある明太子フランスパンの一つを頬張った。
「ふふ…加藤先生もそう怒らないでいいじゃないですか。ああ、それにしても…これが飛び出した時の生徒達の顔が見たかったですね」
ミニドーナツの一つをつまみ、笹倉は口に放り込む。5つ入っているとはいえ、女性でなければ物足りない量だろう。
「…このカエル、何となくどこかで見たような…」
一番ボリュームがありそうなチョコチップメロンパンを少しちぎり、刑部はカエルに差し出す。
…食べた。その光景には他の教師達も思わず釘付けになった。…ただ一人、姉ヶ崎を除いて。
「…バキン!…バリ、ボリ、バリ、バリ…!」
姉ヶ崎は一人壁を見つめ、郡山から渡された堅パンを食べる。
"お子様の歯の発育に"というパッケージの文面に相応しい硬さが、ただ食べる音を聞いているだけで伝わってくるようだった。
今までと同様、そのうち彼らからは会話がなくなっていく。
ゲームの管理が本格的に開始された証だ。ゲーム開始から数え、これで四度目の長い無言の時間が始まる。
…但し、バキバキと堅パンを食べる音だけは、時折管理室にこだましていった。
※カエルはアレクサンダーです。
>>586に修正前の文を投下してしまいました。申し訳ありません。
> じゃあ次は禁止エリアの発表だ。7時に?、9時に?、11時に?が対象になるぞ!
↓
じゃあ次は禁止エリアの発表だ。7時にC-08、9時にF-02、11時にI-03が対象になるぞ!
放送、乙でした。
麻生とサラの予約をお願いします。
放送乙。
ついに二日目の朝か。
そろそろ大きな動きとか出てきそうだな。
書き手の人たち頑張ってください。
>>591 グダグダ言ってくる某派閥厨が来るかもしれんが、気にせずに頑張ってくれ。
このバトロワに於いての麻生とサラの物語は、何と言ってもあなたが産みの親なんだから。
>>595 そゆこと言ってるから荒れるんだよぅ。
待つなら待つで、大人しく待っていてくださいね。
だけど前スレで投下された他の奴による作品(というか当てこすり?)が酷かったからな・・・そう言いたくなる気持ちもわからんでもない。
あんな風にさ、受け渡された作品をぶっこわして自分の偏った嗜好に無理矢理合わせるような下品な邪魔する奴がここにはいるようだし・・・。
>>596 すまん、つい…
>>597 ということだから、その、俺がこんなこと言うのもなんだが、
あんたも俺も少しおとなしくしておこうや。
気持ちは一緒だから。
公式設定を無視して自分の嗜好にあった作品を書く書き手が勝つか。
その書き手の作品の隙を狙って方向修正を完遂した書き手が勝つか。
こりゃあロワ本編より手に汗握る戦いになりそうだぜっ!
まぁここはマターリいこうや。
ただ、無理やりな当てこすりに関しては全面同意。
しかしまぁマーダーになる決意絡みの心変わりが無理矢理なされても涙を飲むことが多いのに、本筋関係ないとこで荒れるからなぁ
もうアソサラ談義はここで終了
触らぬ神に祟りはないし
お前らならきっとマラーリしてくれる……(AA略
日本語不自由だぞ俺orz
本筋と〜→このスレは本筋と〜
マラーリ→マターリ
なんだよマラーリって……
>>600 あのやり方は卑怯だよなあ。
あれが投下された後に◆GEIGwDl3Ms氏が意見したのも当然だろうよ。
やっぱ同作家による連投禁止とかイラネーよ、
こんなのあるからああいう悪ふざけの嫌がらせする奴が出てくる。
今後はこんなことが麻生関連以外でも繰り返されるんだろうな・・・
所詮はIF世界なんだから先に書いたもん勝ちで当然
いちいち原作の推移に合わせてられるか
既に成立した作品を貶すのも今後の展開をプッシュすんのもやめようぜ
正直、アソサラの人の真意が図りかねずにいる。
自己リレー前半の【Find the way】で麻生が好意を寄せる女性が周防って書いておきながら、【あゆむべきみち】で麻生が周防の事が好きって明記した事に噛みつくとか…ワケワカラン
結局何がしたいんだろうな。
路上に作った雪だるまが学校で授業受けてる間に蹴り倒されてた!ぐらいのことだと思おうぜ
リレーである以上つきものだし、いつまでも引きずるほどのことじゃない
そうだよ、いつでも取り戻せる。
別に取り返しがつかないほど無茶したわけでもあるまいに。
いきなり麻生がぶっ壊れて、
サラをズガンするような展開なら、文句の一つも言うだろうがw
>>606 麻生の行動方針が強引に されたからだろ。
サラを守るとか、皆を助けるとか、仲間を殺した奴を許さないとか、そういう行動方針だったらよかった。
まぁ、最初から麻生の行動方針が美琴を助けるとかだったら問題なかったんだけどね。
>>606 ◆X7WwwzkoUU乙とでも言ってやろうか?
◆GEIGwDl3Ms氏のこの言葉を百万遍口にしてみろ。それでもわからんようなら俺にはどうすることもできん。
>ただ、一つ残念だったのは私が自己リレーしてまで書いてきた麻生のサラに対する心情が全く理解していただけなかった点。
彼が敢えて自己リレーしてまで大事にしようとしたものを、下らん感情で無惨に引き裂かれたんだぞ・・・
>>609 行動方針も変わってないんだぜ
周防の捜索は、最初から組み込まれてる
お前ら落ち着こうぜ
どっちもどっちな部分があるからこそ揉めるんだし、ほじくり返しても仕方ない
美琴絡みにしたいならもっとじっくりやるべきだったとも責められるし、状態表に「美琴は後回し」「差別いくない!」やら書いてなかったんだから矛盾でもない
正直書き手のモチベーション下げまくるだけだぞ
同意
物理的な問題は修正・NG対象
精神的な問題は解釈で理解できる限りOK(二人同時に好きになることだってある等)
正直、今の状態はいつもの派閥論争的な色が見える
>モチベーション下げまくるだけ
それが目的なんだろ。
イチャモンつけてる奴も、過剰なフォロワー演じてる奴も同一人物だとすれば。
派閥論的な対立持ち込みたがってるのは、◆GEIGwDl3Ms氏に粘着してる連中な。
こいつらが噛み付かなきゃ何も問題なんて起きやしなかった。
>>594-615 なぁアソサラの話はいい加減やめよう。
それより烏丸×隣子の日本刀派ENDはありか、どうかの方が重要だろ?
よく考えたら、次の投下待てばアソサラの人の真意はわかるかもな
wktkして待つとするか…
>>616 ガチでアリ
むしろ大事なのは斎藤が本当になんとかしてくれそうなことだろ?
あと、蛙にビビりまくる男子教師陣が女教師だったら萌えたのに!と悔やむべきだ
ナポレオン優勝end
>>618 鬼 才 あ ら わ る
誰かコイツに本編書かせろ。きっと俺らは萌え死ねる。
>>618 斉藤は川田に、おキヌは慶子になれるか・・・?
重要だな確かにwww
リレーなのに次の作家に物言いつけたりアソサラだけを狙って
予約し他のキャラは完全無視したり、問題はないがちょっとなあという態度が
◆GEIGwDl3Ms氏にあるのは確か。
次の話でやっぱり周防探すのはやめましたとかサラが心配なので外うろつくのをやめましたとか、
一気に5時間くらい時間進めて他の作家さんが予約できなくなったりしたら
さすがにどうかと思う。いずれにせよ次の話に期待
>>622 ◆X7WwwzkoUU 乙 予防線張り 乙
>精神的な問題は解釈で理解できる限りOK(二人同時に好きになることだってある等)
だからそんな展開でも何の問題も無い。
前回の暴挙が許されたという前例もあるわけだしその程度。
これだから麻生関連は嫌なんだ、マジで。
>>624 それでも田中なら……田中の遺言ならきっと何とかしてくれる……(AAry
麻生関連は荒れやすいのわかってるからな、だから何の問題もなくても狙ってくる。
恐らくは最初に二番目のスレで噛みついて来た時からそういう魂胆か
>>622 >アソサラだけを狙って
ダウト。
他キャラも書いてる。
アンタが読まずに批判してるのがバレバレ。
田中の遺言は個人的にGJ
田中は序盤では数少ない死んで報われたキャラだったね
やれることはすべてやりとげてから満足しながら逝けたわけだし
もう物語は中盤に入ったんだよなぁ……早いものだ
この先の展開にwktk
ID:rXH1TIc6は北朝鮮+韓国
ID:XztWkyJcは中国ぐらいウザい
二度とこのスレに書き込むな
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) ID:E6R3OhY6が北朝鮮
. | (__人__) ID:rXH1TIc6が韓国だろ・・・
| ` ⌒´ノ 常識的に考えて……
. | }
. ヽ }
ヽ ノ \
/ く \ \
| \ \ \
| |ヽ、二⌒)、 \
>>627 正体ばれてるのに麻生を特に脅威と思ってない高野や、
サラとコンビを組みそうだったのに早々にファビョって退場した田中のこと?
他者が早々に消えていく、二人だけの世界に引きこもってるのが問題。
全然ロワっぽくない。それが杞憂かどうか、次の話には期待してる。
別にアソサラが嫌だとかアソミコマンセーというわけじゃない。
二人がロワ内で孤立してるのが心配。フラグもロクにないんじゃいずれズガンされる。
>>630 すまん。これが最後
>>627 本編探したんだが、見つかんない
kwsk
リロしてなかった……
冴子も早い退場だったな…
彼女もいいキャラになれると思ってたんだけど
久々にスレが伸びてオイチャン嬉しい(;^▽^)
>>631 どう考えてもその通り。
そいつら臭すぎ、自らの派閥臭消せてないからバレバレ
よしお前ら、原作よりロワで輝いたキャラについて語れ
俺的一位はオカッパ
満場一致で可決されると信じてる
隣子を忘れるとは不届き者め
烏丸説得したポイントはデカい
元々の認知度はオカッパの方が低いけどなorz
それと斉藤に三沢。
あとガチの百合に認定された雪野も当てはまるかな。
おはようございます、三原です。
今日は朝の四時くらいに奈良君に揺さぶれて目を覚ましました。ああ、そういえば見張りを交代するんだった。
奈良君、寝ないでちゃんと見張っててくれてたみたい…そのせいかすごく眠そうです。
「じゃ、後は私が見張るから寝なよ」って言ってあげたら案の定こてんと寝てしまいました。
さて、こんなに朝早くに起きたのも久しぶりです。なんだか周りも新鮮に見えます。
冴子が死んだのはやっぱり今もショックだけど…でも、それでも生きないとね。
冴子だって、きっとそう思ってくれるよね?
哀しい気分を払って、ちょっと寝惚け気味の頭を動かします。…そういえば、ここに私が置いていった地図がありません。
結城さん、一応地図だけは持って行けたんだ。これなら外で禁止エリアのせいで…という事もないはずです。
寝ている奈良君の横で結城さんの荷物から地図を貰いました。まだ私の地図を持ってるなら、いいよね?
…でも、それだと結城さんはどこにいるんだろう。地図を見ながらどこかに行ったのかな?
あまり足がよくないみたいだし、近くに居るなら探すべきです。
それとも、こちらに戻ってくるのかな?それなら誰かが待っていてあげないといけません。
…放送が終わったら奈良君にここで待っててもらって、私は近くで結城さんを探そうかな。
そういえば、放送までもう少しなんだ…奈良君はあんまり寝れないんだし、やっぱり待っていてもらおう。
昨日はもう頭が回らなかったけど、奈良君は気を遣って私を先に休ませてくれたんだね…
子供のような顔をして寝ている奈良君をちょっと微笑ましく見ながら、時間が過ぎていきます。
…放送までもう間もなくになりました。ちょっと心苦しいけど、奈良君を揺さぶって起こします。
かなり寝惚けているみたいだけど、ちゃんと眠れたみたいでよかったです。
…チャイムが鳴り始めました。授業が終わる時のこの音は好きなのに…今は、恐いです。
もう二度と鳴らないで欲しいです。そしてもう二度と、あんな先生達の声を聞きたくありません。
だって、もしかしたら冴子のように、名前が呼ばれるかもしれないから。
ララ、結城さん、天満ちゃん、――今鳥君。
皆無事だと信じたいです。誰も死んでいなければいいのに…
今度の放送はゴリ山みたいです。相変わらずやかましい。
お願いだから、誰も死なないで…
――彼女の日記は、ここで途切れる。
けたたましい声で郡山が死者の名前を発表し始めた途端、三原の両目から涙が溢れ出した。
奈良はその様子に戸惑いながらも、それでも必死に死者や禁止エリアを書きとめていく。
時折三原の方を見るが、筆記具を持った彼女の手は全く機能していない。
本当なら声を掛けたかったが、今は情報をしっかり記録するのが彼女の為と我慢し、筆を走らせた。
放送が終わると、いよいよ三原は声を上げて泣き始めた。一体、彼女に何があったのか。
昨日の二度目の放送で、彼女は親友の死を告げられていた。
では、今日の放送でも…誰か、大切な人を失ったのだろうか。
今鳥恭介、大塚舞、菅柳平、石山広明…今回の放送でその名を告げられ、奈良がメモしておいた死者だ。
奈良は三原とそれほど親密だった訳ではない。この中の誰が、彼女にとってどんな人物だったのか、全く分からない。
…ただ、死者の名を告げ始めた途端に涙を流したという事は、恐らく――
親友の音篠冴子の死を告げられた時も、彼女は気丈だった。
当然涙を流していたが、それでも奈良を気遣う姿勢さえ見せた。
それだけに、奈良には今の三原の姿がとても信じられなかった。
彼女にとって…恐らく、今鳥なのだろうが…死んでしまった者の存在は、それほど大きかったのか。
まるで最後の希望が断たれたかのように、彼女はなおも泣き続けた。
放送から数分程度…だが、奈良にとっては数時間にも感じられる程の時間が過ぎる頃には、三原は落ち着きを取り戻した。
目の周辺は赤く、そして…その瞳だけは、とても暗く冷たかったが…
「…三原さん、大丈夫?」
声を掛けながら奈良は自分を呪う。気の利いた言葉一つ掛けられず、大丈夫な筈の無い相手にこんな事を言う自分を。
「…奈良君、ごめんね。放送途中から聞いてないんだ。…内容、写させてくれる?」
「も、もちろん!」
奈良が自分の地図を差し出すと、三原は結城の荷物から取り出したのであろう地図に写していく。ついでに第二回放送の記録も写していた。
「…ありがと」
三原に微笑まれ、奈良は何故か寒気を覚える。そう、瞳に光が宿っていないのだ。
「…結城さん、さ。もしかしたらこっちに戻ってくるかも知れないし、奈良君はしばらくここで休んでなよ」
「えっ…三原さん、どこか行くの?」
奈良の前で自分のリュックに地図をしまい、それを背負って立ち上がる三原。右手には拳銃が握られる。
「…ある程度待っても結城さんが帰ってこなかったら…悪いけど、近くを探してもらってもいい?
結城さん、足があまりよくないみたいだから…もしかしたら、またどこかで倒れてるかもしれないし」
「…待ってよ、三原さんはどこに…」
聞くな、という事なのか。奈良の眼前に拳銃が向けられる。恐怖に歪むその顔を、三原に見据えられた。
「…奈良君、あんたも天満ちゃんも…誰も殺して、ないよね?」
逸らす事無くただ一点…奈良の瞳を見て、三原が口を開く。
拳銃に恐怖心を煽られながら、それでも奈良も視線を逸らす事無く三原を見返す。…今の質問の意味を理解しながら。
「僕も、塚本も…三原さん達に会うまでは、誰にも会わなかった。それに、誰も殺してないよ。絶対に」
「…だよね。よかった…ありがとう、奈良君」
銃を下げ、三原はまた冷たい笑みを浮かべる。今の彼女の危うい冷静さが見て取れた気がした。
「じゃ、さ…結城さんによろしくね」
それだけ言い残し、三原は無学寺を走り去っていく。奈良には、その後ろ姿を祈るように見送る事しかできなかった。
今鳥君が、死んだ――
彼女は走りながら、最後の希望が潰えたことを確認する。
何故だろうか、少し泣いたら彼女は冷静になれた気がした。
必要な情報を確保して、奈良に結城の事を託して…大切な人を失っていながら、必要な事は全てこなした。
そして、そんな彼女が今最も望む事は…こんな世界から、消える事。
音篠、そして今鳥…大切な人が皆死んでしまった。もう、自分が無理をして生きたいとは思えなくなっていた。
ララ、結城、奈良、天満と、この島に来てから大切に想える人も出来た。だが、それでも失った者が大きすぎる。
彼女が走る理由は…そう、死に場所を目指す為だった。
死に場所とは、綺麗な海岸。サーフィンをしたいとすら思った場所だ。どうせなら、大好きな海で…
しばらく走り続けた彼女の眼前に広がる海は、朝日を浴びて美しい光を放っていた。
既に1/3近くのクラスメートが死んだ舞台の一部とは、およそ信じられないほどの光景。
走る最中、ずっと右手に持っていた拳銃を握る力が、急激に弱まっていく。
彼女はこれまで、美しい海を何度も見てきた。だが、今の彼女にとって、この海は今までで最も美しい海だった。
親友が死に、想い人が死に…そんな心境だからこそ、余計に美しく見える物なのだろうか。
「…やめよう。こんな綺麗な海で、死ねないや…」
一面の光を目に焼き付けた後、三原は海に沿って南へと向かっていく。そう、ララと一緒に下った道だ。
「…そうだ、まだ私は死ねないよね。冴子も、今鳥君も、誰かが殺したっていうのに…」
不思議と三原は晴れやかな気分だった。美しいこの海が、彼女の気持ちを一つにまとめていく。
「…探そう。冴子や今鳥君を殺した奴を。そして…」
三原は再び拳銃を握り締めたが、走ってきた時に比べ力は入っていない。…いや、無駄な力を入れていないだけだ。
「…ララや天満ちゃんと同じ道に行けば、きっと見つけられるよね」
海岸沿いに歩きながら、三原は今日一番の笑みを浮かべる。瞳に今までとは違う光を宿して。
親友を失い、想い人を失った。親友の冴子がそうなったように、三原もまた、人としての感覚を失っていた。
【午前:6〜7時】
【三原梢】
【現在位置:F-09】
[状態]:膝に怪我(ただしちゃんと洗ってある)、精神不安定
[道具]:支給品一式(水3) ベレッタM92(残弾16発) 9ミリ弾200発
[行動方針] 1:音篠、今鳥を殺した相手を探し殺す 2:その後は…
[備考] :ハリーを警戒。伊織がちょっと気になる。結城が心配
播磨が天王寺、吉田山を殺し刃物を所持していると思っています。
【奈良健太郎】
【現在位置:F-08】
[状態]:健康、不安
[道具]:支給品一式*2(地図1、水4)
[行動方針] :無学寺で結城を待ってみる。その後の方針は後で考える。
[備考]:ハリーを警戒。播磨が吉田山、天王寺を殺し刃物を所持していると思っています。 天満、三原を心配。
乙
三原も特定マーダー化か
でもつむぎはともかく斉藤には勝てない希ガス
どうなってくのかwktk
日記形式をやめたのは賛否あるだろうけど
俺は三原の壊れ具合が出てて良いと思う
>>646乙です。タイトル見たときに「ハラミ死亡!」かと思ったら……
(lll゚Д゚)ヒィィィィ 弾薬豊富なハラミがマーダー化かYO!
で、一人つむぎを待つ奈良に死亡フラグ、と。
つむぎが奈良を殺す必要性なくね?弾もったいないし。
>>646 乙カレリン。ハラミマーダー化したけど、冴子を殺した人は推測不可能だろうな。
乙です。
死亡フラグっぽいタイトルですが、本文を見てみるとやっぱり死亡フラグに思えてなりません。
ハラミは今鳥の仇を討てるのか(仇が誰かは判らないが)、そして一条が今鳥と行動を共にしていると知った時どんな反応をするのか(知る前に死亡する可能性もあるが)。現在予約中のアソサラ共々目が離せません。
ありがとう三原日記
さようなら三原日記
でもマーダー化したハラミの日記も見たいと思う今日この頃
お堂組み、投下します。
突然の烏丸の行為にも、晶はさほど動揺していなかった。
他の二人と比べれば、砥波順子は自分にとってそれほど役に立ちそうもない。
むしろ、彼女がいなくなったことで、この集団内のイニシアチブをよりとりやすくなったと肯定的に捉える。
しかし冷静な彼女とは違い、目の前で友人を攫われた美奈は恐慌状態に陥っていた。
舞の死体を見てただでさえ怯えているところに、あれだ。確かに無理もない。
血で汚れるのにも構わず晶に縋りつくと、美奈は顔を青くして彼女の手をきゅっと握り締めた。
その手を引っ張って、美奈は今にも烏丸たちの去った方角へ走り出そうとする。
しかし晶はその場で立ち止まったまま、美奈の身体を押しとどめて告げた。
「だめよ」
「何で!? だって、順子が!」
ゆっくりと首を横に振れば、美奈は理解できないと言いたげに晶へ言葉を荒げる。
晶は美奈の身体を引き寄せると、回した手で背中をゆるりと撫で擦った。
彼女を落ち着かせるように優しくその行為を続けてやれば、美奈はじきに静かになった。
とはいえ、恐怖に青ざめて血の気を失った顔は相変わらずだ。
彼女の視線から舞の死体を隠すかのように、晶は自身身体の位置を僅かに横へずらした。
「今、動くのは危ないわ」
美奈に見せ付けるように、腕に嵌めていた時計を彼女の鼻先に近づける。
その文字盤は、あと10分足らずで次の放送が流れる時刻になるのを指し示していた。
「今、外に出たら、準備が不十分なままで放送を聞くことになるわ。
最悪、禁止エリアのメモさえろくに出来ないかもしれない。……そうしたら、次に危険なのはあなたの命なのよ」
噛んで含めるように優しい声で、しかし確かな説得力を伴って、晶は眼前の美奈にそう告げる。
もっとも、説得力があるのは当然だった。その主張は、八割方、晶の本心からくるものだったからだ。
勿論、自分の記憶力なら死者の名前と禁止エリアの場所くらいメモがなくとも容易に覚えられるだろう。
しかし放送を聞く間は、どうしてもそちらに注意が向き、周囲に気を配る余地が少なくなる。
最悪、そのタイミングを狙って烏丸がこちらに襲撃をかけてくることも考えられなくはない。
万が一に備え、出来るだけその時刻には、安全が確認できる場所にいたかった。
説得しきる自信はあった。この場にいるのは、晶に好意を抱く二人だけだ。
岡は、特に強く言わずとも問題ない。彼と砥波順子の間にはクラスメイトという糸の様に細い絆があるだけだ。
わざわざ危険を冒してまで、彼女を追おうとする理由はないだろう。
問題は、順子と仲のよい美奈のほうだが、それも恐らく大丈夫だ。
自分に心酔しきっている美奈なら、ほんの少しのリップサービスで、どうとでも操ることは可能なはずだ。
『あなたの』と口にしながら、晶は美奈の頬を両手で包み込んでじっと彼女を見据えた。
形の良い晶の指先が美奈の頬を滑るようにして這い、彼女の唇を掠める。
晶の手は舞の身体から溢れた血液で赤く染まっていたが、美奈は頓着していないようだった。
むしろ、怯えの中にどこか誇らしげな想いを含ませた表情で、晶を見つめ返している。
「……放送を聞いたら、すぐに烏丸君の逃げた方向に向かいましょう」
言ってにこりと微笑みかけると、美奈は朱に染まった顔を恥ずかしそうに左右に振った。
その動作に微かな苛立ちを覚えながらも、晶はこれで最後だとばかりに駄目押しの一手を放つ。
「……雪野さんは優しいから、こんな風に冷静な私を冷たいと思う?
でも、私はあなたを少しでも危険な目に晒したくないの。……分かって、くれるかしら」
細身の身体を一層強く抱きすくめれば、美奈は簡単に晶の思い通りになった。
晶にきゅっと縋りつき、咽喉を震わせて、今にも泣き出しそうな声で謝る。
「ご、ごめんなさい……私、何も考えなくて」
「いいのよ」
そう、それでいい。駒は、余計なことを考える必要など無いのだ。
ただ、指し手の思ったとおりに動いてくれさえすれば、あとは何も無くて構わないのだから。
「でもっ、私……、高野さんと違って運動音痴だし、何の役にも立てそうに無くて……」
美奈の声に、涙が混じっている。小さな嗚咽が次第に激しくなり、しゃくりあげるような泣き声に変わる。
ぽろぽろと涙を流す美奈を目の前に、晶は「そんなことは無いわ」と首を横にした。
「私、ずっと一人で、誰とも逢えなかったから、あなたを見つけたとき、すごくほっとしたわ。
あなたに逢えて、本当に嬉しかった。……だから、役に立てないなんて悲しいこと言わないで?」
「あ、ありがとう……、ありがとう、高野さんっ……」
その言葉に泣きながら頷く美奈には、晶が心の中で真っ赤な舌を出していることなど、想像できるはずも無かった。
* * *
数分後、流れた放送では、四人の死者の名が告げられた。
先ほど晶が殺した舞以外にも三人のクラスメイトが、この六時間で死んだことになる。
順子の名が含まれなかったことに安堵した美奈が、ふぅと長く息を吐く。
晶はメモを取るため手を動かしながら、横に座る彼女の様子に気を配った。
先ほどの涙のせいでまだ目は赤いが、随分と気を持ち直したようだ。
お堂内の一室に篭ってその放送を聞いていた晶たちは、次にするべきことを相談し始めた。
もっとも相談とは名前ばかりで、現実には晶の提案を他の二人が受け入れるだけだ。
晶は荷物の中から出した地図を、美奈たちの前に広げて置いた。
「いくら烏丸君が男でも、人一人を抱えてそんなに遠くまで行けるわけは無いわ。
せいぜい、この辺りまでしか行けないんじゃないかしら」
晶は、自分達のいるお堂を中心に、地図上の幾つかのエリアを指で示してみせた。
うんうんと頷く美奈と岡を確認してから、晶は話を続ける。
「だから道沿いにここまで探して、見つからなかったらこのお寺かホテル跡のどちらかに向かってみない?」
「どうして、そのどっちかなんだ?」
「さっき、見張りの交代を伝えに行ったとき、烏丸君は殆ど眠ってないって言ってたの。
当たり前よね……、人を殺そうっていう人間が、他人の近くで暢気に眠れるわけないわ」
その言葉は半分以上でたらめだったが、岡と美奈はすんなり受け入れたらしかった。
「それって、烏丸君はそのどっちかで休んでるんじゃないかってこと?」
「ええ」
「確かに、砥波を抱えたまんまその辺の森の中にいたら、目立つだろうし、疲れも溜まるもんな」
「そういうことよ。これで、いいかしら?」
晶の問いに、二人はこくんと頭を上下に振って肯定の意を示した。
「じゃあ、軽く食事を取ったら行きましょう。雪野さん、その荷物を取ってくれる?」
晶が示したのは、舞の死体の脇に置かれたバッグだった。
表面が多少血で濡れていたが、中にある支給品に問題はないだろう。
美奈が恐る恐る手渡したそれを開けて、中に入っていたパン二つと水を取り出す。
「小倉アンパンとクリームパン。……雪野さん、どっちが食べたい?」
「えっ? あ、私は……アンパンかな。でも、高野さんが先に選んで」
「いいえ、ちょうどいいわ。私もアンパンが食べたかったから」
晶はアンパンの袋を裂くと、パンを二つに割って片方を美奈に差し出した。
「……高野さん?」
「食料は重要よ。こうやって、二人で分けて食べましょう」
「う、うんっ!」
美奈はとても嬉しそうな顔でアンパンの半分を手に取ると、もくもくと口を動かしてそれを食べ始めた。
そのパンが、晶の手にするそれと比べて随分と小さいことにもまったく気づいていないようだ。
「私、私ね、前から高野さんと一緒にお弁当食べたいと思ってたんだ」
美奈の能天気にしか思えないその発言に苛立ちながら、晶は話を合わせる。
「本当に? 嬉しいわ、私も雪野さんともっと話してみたいって前から思ってたのよ」
そう言いながら、晶はクリームパンの袋を横にいる岡に手渡そうとして、彼が未だ縛られたままなのに気づく。
「岡君は、……っと、これじゃ食べられないわよね。雪野さん、外してあげていいかしら?」
美奈は少しばかり困ったような顔で岡を見たものの、晶の懇願するような顔にすぐ了解した。
「うん、高野さんがいいなら……私はいいよ」
「そう? ありがとう」
晶は美奈にそう返答すると、岡の背後に回り、身体に巻きついた鎖鎌を器用に解いた。
全部解き終わると、岡はほっとしたようにため息をついて、拘束されていた腕を頭の上に伸ばす。
「あー、これでやっと自由の身だ」
おどけたような調子でそう口にする岡の前に、晶は床に置いていたクリームパンを差し出した。
「それ、全部食べて」
「えっ? いいよ、お前らが半分ずつなのに俺だけ全部なんて悪いだろ」
「そんなことないわ、男性が女性よりたくさん食べるのは当然でしょう」
それでもまだ遠慮する岡の耳元に、鎖鎌を片付ける振りをして唇を寄せる。
「私のこと、……守ってくれるんでしょう?」
かぁぁっと、岡の顔が面白いほど真っ赤になるのがよく分かる。
手を取ってにこっと笑いかけると、岡はこくこくと頷いて「当たり前だろ」と答えた。
「じゃぁ、食べて。いっぱい食べて、力をつけてくれなきゃ。……ね?」
「あ、……ああ」
了解してばくばくとパンを食べはじめた岡を横目に、晶も半分にしたパンに口をつける。
口中に広がるアンコの甘さが、疲弊した身体に心地よかった。
「ふふ……」
思わず、唇の端から笑い声が漏れる。
これほど、自分を信頼するなんて、二人ともなんて甘いのだろう。
ここはいつもの教室ではなく、最早戦場に姿を変えているというのに。
「どうしたの、高野さん?」「どうした、高野?」
同時にそう尋ねた二人に、晶は笑顔を向けて答えた。
「嬉しいのよ……、あなた達と一緒で、ね」
【二日目朝:6〜7時】
【高野晶】
【現在位置:C-06 お堂の中】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式×2(食料は、残り2食分) 薙刀 シグ・ザウエルP226(AT拳銃/残弾15発)
[行動方針] :雪野は使えるなら利用する。岡も使えるなら利用する。
麻生と敵対。(ただし優先して排除しようとは考えていない)
[最終方針] :ゲームに乗る。パーティー潜伏型。
【雪野美奈】
【現在位置:C-06 お堂の中】
[状態]:健康。晶に依存気味
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 工具セット(バール、木槌、他数種類の基本的な工具あり)
[行動方針] 1:高野の為に動く。 2:高野晶と行動をともにする。3:順子を助ける
【岡樺樹】
【現在位置:C-06 お堂の中】
[状態]:打撲傷多数
[道具]:鎖鎌
[行動方針] :「高野の心の支えになるのは俺だっ!」と素敵な勘違い中。
[チーム方針]:道なりにC-7まで行き、その後は無学寺かホテル跡に移動。
>>658 乙。
何気にいいチームじゃないか。高野&雪野&オカッパ組
冬木、三沢、西本、周防、播磨予約しますね
>>658 乙です。さり気に食料節約したりとやっぱり高野はしたたかですね
今回はおかっぱより雪野の方が幸せですね…ウラヤマシス
>>660 期待してます
>>641 乙。
また一人幽鬼が誕生した感じだな。
武器にも仲間にも恵まれない奈良が少し可哀想になってきた。
>>653 こっちも乙。
前から思ってたけど、雪野を虜にしといて、
まとわりつかれると苛立つ姐さんヒドスw
ところで、なんで岡にパン丸ごとあげたの?
既に手懐けた下僕に与える褒美としては、破格のよな希ガス。
なんか予約&投下ラッシュだな…
前回の放送後なんか全然予約なかったのにどういうこった
人が減るのに合わせて投下数も減っていき、次の放送に10本前後で到達してしまうのか
しばらく死者をなくしてストーリー重視でいくのか期待
播磨、周防、西本予約されてたかorz
放送後に一番面白くなりそうな三人だっただけにショックしつつ◆fBlMsnfU4Y氏に期待
菅と石山は言わずもがなだけど今鳥はそれぞれに訳ありだし舞ちゃんはDASか……
確かに面白くなりそうなんで俺も
>>660に期待
鳥つき作家毎の評価がそろそろ欲しいところだな
>>664 思うんだけど、予約された後に「先越された」みたいな書き込みするのやめないか?
あんまり予約した人からしたらあんまいい気分じゃないと思うぞ。そういう気が無くてもね。
>>667みたいな事、書き込もうと思ったんだけど先越された。
書き手が多いとか注目が高いとかロワが賑わってると住人が感じ取れる
要素でもあるけどな。言われた書き手にプレッシャーを与えることにもなるが
ですね
佐喜子された
咲殺された
>>666 とりあえず、こんなん用意した。敬称は略。
鳥付しかまとめてないから、「この作品はこの作者じゃね?」
というのがあったら随時報告頼む。
1の人(◆1PhRNUx7oBQ)
プロローグ・・・記念すべき初の投稿。これがなければロワは始らなかった。
仏と悪女・・・マーダー冴子、というより西本軍団が誕生した。
埋めてあげたくて・・・悲しみにくれる沢近。
第一回〜第三回放送・・・いつも乙。
◆GEIGwDl3Ms
Find The Way・・・麻生とサラが出会った。高野と対決フラグ成立。
Moon Light・・・田中が暴走。麻生とサラが孤立状態に。
◆qmigqrQIks
超進化には遠すぎて・・・意地を見せた吉田山。
◆Z1xfCTNt6U
Real・・・花井、今鳥が初の殺し合いへ。期待マーダーノッポを一蹴。
英雄本色〜ファム・ファタール・・・東郷死亡。パソコンは播磨が持ち出す。
◆rpz/L8FlL2
Sister's Ten-Million Power・・・八雲と一条が合流。
◆cx94bMr2cU
そして少女は吊り橋へ・・・百合展開の布石(?)。ステルスマーダー高野誕生。
True pig・・・ハリーVS黒つむぎ。ハリーに軍配があがる。
二人が眠り、二人で見張る・・・不安な冬木&三沢。
Invite...・・・西本軍団半壊。西本・美琴・播磨で新たなチーム結成。
◆bYERsdX5HA
強敵(とも)の死、そして…・・・天王寺の死を知る播磨。サングラスも外す。
親愛なる兄弟へ・・・東郷の遺書が見つかる。パソコン遺言フラグ誕生。
◆YUeOLon5AM
晩ごはん・・・烏丸はカレーが好き。
◆7ILEob33QI
凶つ雲・・・黒つむぎ誕生。彼女の血塗られた道はここから始る。
Joker Trick・・・田中VS冴子。ナポレオン盗聴器フラグを残しつつ、田中永眠。
◆X7WwwzkoUU
ゆがむせかい・・・哀戦士城戸誕生。嵯峨野が死亡。
無駄死にでなかった事の、証の為に・・・パソコン機能確定。盗聴器フラグ誕生。
生きるとはなんとすばらしきかな・・・ステルスマーダー高野のキス。
すすむことはできない・・・SMコンビに○情フラグの匂いが。
あゆむべきみち・・・サラのトラウマが顕在化。麻生は次の目的“周防の捜索”を決意。
星に願いを・・・西本軍団が漢っぷりを発揮。でもやはり死亡ふらg
交換日記・・・ナラハラ派閥誕生か、と思われたが。
だから彼は走ることにした・・・舞ちゃん死亡。軍団は二分化。
アイノカタチ 〜結城つむぎの場合〜・・・黒つむぎ悪化。微グロ注意。
◆HK9p48dW.I
逆鱗・・・つむぎVS冴子。黒つむぎの活躍が期待された。
◆2r4oBjlU9A
ハミングバードの憂鬱・・・首切断フラグ誕生。
◆8wje/adj.Y
Wolf's Fang・・・ハリーが投げナイフ獲得。その攻撃力の高さは、後の作品で明らかになった。
◆RHLa6nIQ9U
訪問者・・・舞ちゃん軍団に烏丸が合流。なにげに隣子との交流が。
忍び寄る不安・・・恐怖に震える沢近。人気のない場所に逃げ込んだ。
6つの印・・・先生は味方か?フラグ誕生。なにげに三沢が大活躍のスクロワ。
◆fBlMsnfU4Y
冤罪・・・播磨と城戸の因縁の初コンタクト。
◆LFVryskzAc
そして少女は暴走(はし)り出す・・・播磨との対談を望む天満。ララの男前っぷりも健在。
◆sPzhkuXNyU
監視・・・西本軍団のアジトにハリーが潜入。
◆SHG0.wlaeY
その先にあるもの・・・今鳥の死後、花井組がそれぞれの今後について考える。
◆nyVoCxtqSg
駒・・・高野&岡&雪野。何気によいチームだが、ステルスマーダーはなにを思うのか。
とりあえず、各作者毎の作品ダイジェスト。
誰かが鳥付作家の批評をするなら、参考にしてくれ。
誰が何を書いたかってのは、作者への労いの意味も含めて必要かもしれんが、
批評の方はあんまりいい効果を発するとは思えないな…。
◆X7WwwzkoUU
沢山書いているなwww
それ、笑う事なのか?
いや、感心してるの。
複数の作品が投下されると、だいたいその作家の特徴がつかめるな。
1氏はつなぎの話と放送を頑張ってくれてる。放送も他の作家に任せる形にすれば
隣子とか1氏の書きたいキャラがかける時間ができると思う
◆GEIGwDl3Ms氏はとにかくアソサラ。アソサラ派の人達の期待を一身に受けて
見事に応えているのがすばらしい
◆Z1xfCTNt6U氏は東郷死亡をいきなりやってのけるあたり度胸ありそうだ
◆cx94bMr2cU氏は次が気になる話を書くのが上手いわな
◆bYERsdX5HA氏はどちらも死者を絡めた話だが、死亡してさよならではなく
その後もフラグを生かしてるのが立派。
◆7ILEob33QI氏は文章力が一番高いと思う。読ませる話を書いてくれる
◆X7WwwzkoUU氏はモメる原因になりつつも、投下量が多いし一話一話が
面白い。主力作家といえる。
◆RHLa6nIQ9U氏はすまんが…もうちょっと文章の基礎からやってほしいというか
これまでに複数投下した方の感想をば
◆X7WwwzkoUU氏
何かとモメられがちだけど繋ぎ、戦闘何でもありのストーリーはどれも面白い。
投下数も含め間違いなくスクロワの代表的作家。次々と作品を投下してくれてスレの原動力になっている。
◆7ILEob33QI氏
首輪設定で荒れた事もあったが、非常に新しいアイデアに意欲的な作家というイメージ。
しかしながら氏の最大の功績は、ララに三原をハラミと呼ばせた事ではないだろうか。
◆GEIGwDl3Ms氏
殺伐とした作中でのアソサラの代名詞的存在。鳥付きの投下作がいずれもアソサラな所に愛を感じる。
愛を持って書けば作品にも魅力が出るというもの。現在も予約中なので期待。
◆bYERsdX5HA氏
死んでしまった者から残された者へ何かを伝えるストーリーが多く、スレに更なる可能性を生み出す。
特に最初に無念の死を遂げた天王寺を追悼したのが好印象。
◆Z1xfCTNt6U氏
人気キャラ・東郷を比較的早期にリタイアさせ、ロワの非情さ、命の儚さを垣間見た。
播磨vs東郷の殴り合い、花井・今鳥vsノッポなどバトルシーンが多いのも魅力。そして今鳥の立ちション。
◆RHLa6nIQ9U氏
比較的中盤からロワに参加し、繋ぎを中心に投下しながら教師の首輪など新たな可能性も展開。
隣子に烏丸を説得させるなど、個人的にはかなりGJな作家。
やっぱアソサラだよな。
悲惨の世界に咲く一輪の花。
それをつみ取ろうとする奴は死ねばいい。
>>685 r、ノVV^ー八
ヾヽ'::::::::::::::::::::::::::'', / S い ヽ
ヾゝ:::::::::::::::::::::::::::::{ | え M や |
ヽ::r----―‐;:::::| |へ っ っ |
ィ:f_、 、_,..,ヽrリ .| へ ス そ |
L|` "' ' " ´bノ | ! よ れ |
',// 、,..// ,イ ヽ ! よ /
_ト, ‐;:- / トr-、_ \ り/
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〃/ '" !:! |:| :、 . .: 〃 i // ` ヽヾ
/ / |:| ヾ,、` ´// ヽ !:! '、`
! |:| // ヾ==' ' i i' |:| ',
| ...:// l / __ , |:|::.. |
とニとヾ_-‐' ∨ i l ' l |< 天 ヾ,-、_: : : .ヽ
と二ヽ` ヽ、_::{:! l l ! |' 夂__ -'_,ド ヽ、_}-、_:ヽ
まぁ派閥の話は止めとこうぜ。荒れるしさ
それに結果的にどの派閥も消えていくんだしいろいろ言ってもしゃあないよ
旗とか王道の人に取っちゃ今の展開はヒヤヒヤもんだろうし。特に前者は
【揺れる心、変わる男】
「ん……」
どのくらいの時間が経っただろうか。薄暗い室内で、穴が空くほど見続けた彼女の顔がピクリと動く。
気絶した彼女を見守り続けた斉藤にとって、それは待ちに待った反応だった。思わず彼女の名を叫び肩を抱く。
「おキヌ!大丈夫か、おい!俺だ、わかるか?」
「…………誰……?……あれ、私……」
朦朧とした意識の中で、鬼怒川は状況を確認しようと頭を働かせる。朝いつものように家を出て、
学校で友人らと楽しく話をして、それから先生に言われてバスに乗って――――
(そっか……私…………)
全てを思い出す。変貌した教師達に殺し合いを強制された。自分はコインで自分の運命を決め、
直後に斉藤に出会い手を組んだ。やがて夜になり、花井達と戦い――――おそらく敗北したのだ。
「どこも痛くないか?骨折とか息が苦しいとかないか?」
「……私は平気。どうなったの、あれから」
横たわりながら、鬼怒川は斉藤から告げられる話を淡々と聞き続けた。花井達を誰一人仕留められなかったこと。
ショットガンを奪われたこと。今鳥・一条・塚本八雲の荷物は無事なこと。
「それで、俺……頭にきちまって……お前を、放っておいてあいつらを追ったんだ!
どうせ当たらないのに銃を撃って……すまねえ!本当に!許してくれ!」
どうやら気絶した自分を放置し花井らに追撃をかけようとしたことを相当悔やんでいるらしい。
言わなければわからないのに、馬鹿正直に話す彼を攻める気は到底起きなかった。
「別にいいよ、そんなこと。気にしてない。斉藤君はこうやって私を看病してくれたし」
「……当然だろ。俺はお前……い、いや、おキヌは大事なパートナーだからな!」
勢いで何かを言いかけ、焦る斉藤から視線を離し鬼怒川はじっと天井を見つめる。
やがていつまでも寝ているわけにはいかないか、と腕を立て上半身を起こす。
「大丈夫か?まだ寝てたほうがよくないか?」
「全然平気だって。それより斉藤君こそ寝てないんじゃない?交代するよ」
「お、俺?俺こそ全然平気だって!おキヌが寝てろよ、な?」
あくまで譲ろうとしない斉藤の態度に鬼怒川はふう、とため息をつく。気張るのは結構だが
休める時にまで休もうとしないのは正しいとは言えない。彼を説得できそうな台詞を頭から探し出す。
「ねえ斉藤君。私って信用ならない?信用できない?……一条さんに投げ飛ばされて、
あっさり気絶する役立たずは見張りには使えない?」
「!な、何言い出すんだよ!そういうことじゃねえって!ありゃ一条がバケモンなだけで」
「じゃ、見張りしてもいいよね。交代しようか」
「……お……う」
口では彼女には一生勝てない。そんな思いを抱きつつ斉藤は横になり、顔を鬼怒川のほうへ向ける。
先程までここで彼女が寝ていたと考えると頬が熱くなるのが分かった。
「今は四時ちょっと前だから…放送前まで二時間、か。ごめんね少なくて」
「いいっていいって。でも、何かあったらすぐ起こしてくれよ。頼むぜ」
「うんわかってる。あ、あとさ斉藤君」
「ん、何だ?やっぱ代わるか?」
「脱がした?」
「ぶへぁふ!!」
鬼怒川はほどけた制服のリボンをくるくると回す。自分の胸元のリボンがほどけていることは、
起きてからまもなく気付いたことだった。もちろん息苦しくないための配慮であることはわかっている。
だが、彼が万が一にでもそういう行為に及ぶ可能性もあった。九割九分九厘の意地悪と一厘の牽制で
話してみたのだが、効果は思った以上だったらしい。斉藤は口を金魚のようにパクパクとさせ
狼狽しきっているのが薄暗い室内でも見て取れた。
「そ、それは……いや……俺は決してそんな……」
リボンをほどいた時は必死で考えもしなかったが、自らの行為を改めて考えるとかなり恥ずかしい。
当時の様子を頭の中で再現しようとするだけでありえない桃色妄想が飛び出してきて脳内をスパークさせる。
体温が上がり、顔がだらしなく歪みそうになるのを必死で堪え、斉藤は自分の本能の醜悪さをひしひしと感じ取る。
「あ、そうか。気遣ってくれたんだ。ありがとう」
ニコ、とかすかにだが鬼怒川が微笑む。それがとどめの一撃となり斉藤は撃沈した。
床に頭から伏せ鬼怒川と反対方向を向きピクリともしない。頭から煙がしゅうしゅうと立ち上る。
まともな弁解をしようにも、止まらない脳内妄想と向けられた笑顔に対する嬉しさがそれを許そうとしない。
「……ごめんね。でも感謝してる。斉藤君も信用してる。もうこんな事言わない。おやすみ」
「へ??……お、おう。…おやすみ?」
彼女の真意はわからないが、とりあえず最悪の誤解はされていないらしい。
そのことに安堵し、同時に恥ずかしさをこらえながら彼は目を瞑り眠りについた。
(……やっぱり、そういうことなのかな…斉藤君)
彼の心が読めるわけではない。けれどそのわかりやすすぎる言動の数々から、向けられた好意を
鬼怒川は悟っていた。正直、それは困る。利用しあう関係がベストなのだ。彼にはもっと淡白でいて欲しい。
そうすれば自分も制服のリボンなど無視しておけたのに。
(………)
自分も彼と同様、『男女の関係』というものを考えつつあるのかもしれない。それはいけない。
ふさわしくない、と自分に言い聞かせる。看護してくれたことも、作戦ミスを責めなかったことも、
言動の一つ一つが自分を気遣ったものであることも気にしてはいけない。
それの意味を考えたところで、生き残る確率が上がるわけではないのだから。
鬼怒川はリボンを結びながら心に決める。放送までの二時間足らずを、自分に強く言い聞かせるために費やすことを。
――――藤君。斉藤君
うっすらと目を開き、ああこれは夢だ、と斉藤は思った。朝起きたら隣に彼女がいる。彼女が自分を起こしてくれる。
そんなことはありえない。彼女はずっと遠い存在なのだから。
自分の妄想癖に呆れつつも褒め称え、せっかくなのでもう少し甘えることにする。
「頼むよ〜あと五分…」
「その五分が問題なの。今は放送の五分前。メモの準備して」
ベシ、と彼の額を叩いて無理矢理意識を覚醒させる。自分が彼のことを割り切ろうとしている中で、
当の本人にこういう態度をとられると正直腹が立つ。
「あたたっなんで夢で……あ、あああああぁっ!!」
「目覚めたばっかりだと状況が飲み込めないのはわかるから責めないけど、静かにしてね」
うろたえる斉藤に対してそれ以上は何も言わず、鬼怒川は時計と睨めっこを続け放送を待つ。
一人でも多く犠牲者が増えていることを祈りながら。
―――――やがて、放送が始まった。
『よし、これで放送は終わりだ。お前ら…しっかりやれよ!』
ぽりぽりと鬼怒川は頭をかく。四人という数は多いか少ないか判断は難しい。逃がしたはずの今鳥の死は意外ではある。
もしかして斉藤が何かしたのかもしれない。そのあたりの事情は追々聞くとしても、それより厄介なのが禁止エリアだった。
手早く今後のことをまとめ、ここを出発しなくてはならない。
「ねえ斉藤君………………斉藤君?」
メモを見ながら斉藤に話しかけるが返事がない。
彼のことだからすぐとびついてくると思ったが、何の反応もないことに違和感を覚える。
思わず振り向いて見た彼の表情に、鬼怒川は思わずぎょっとする。
「へ、へへへへ……」
半開きの口が自分と話しているときとは種類の違う笑みを形成している。
喜びには違いないがその根本は極めて負に傾いている。昨日や夜明け前の彼からは想像もつかないものだ。
「今鳥の奴……そうだよな、鉄パイプで殴ったようなもんだからな……やった……おキヌぅ、やったぜ俺!」
ようやくこちらに視線を移した彼を正面から見据え、鬼怒川はおめでとうと一言だけ呟くのがやっとだった。
一晩の間に、彼の中で一体何があったのだろう。昨晩話したときは特に変化は見当たらなかったはずだ。
そういえば昨晩は逃げた花井達や他のクラスメイトらについてはほとんど話していない。
自分達の状況整理のみで終わってしまった。もしその話題に触れていたら、彼はやはりこんな表情を見せていたのだろうか。
「……斉藤君、今後について話したいけどいいかな?」
「!?お、おう!九時に禁止エリアだったな。目的地は分校か、ホテル跡だっけ?」
ギラギラとした凶暴性はなりを潜め、斉藤はいつもの照れや緊張の混ざった態度に戻る。
彼は化けつつあるのかもしれない。気絶した自分を見て何を考えたのだろうか。
その内に秘めた獣性の矛先が自分に向かず、逆にコントロールできるよう努めていかねばならないと鬼怒川は誓う。
「まだ三時間の猶予があるし、とりあえず朝ごはんね。準備するから待ってて」
「あ、サンキュ…………ってえぇぇ!?」
ほどなくして用意された二種類のパンと添えられたペットボトルを前に、斉藤はごくりと息を飲む。
鬼怒川が二人の朝食の準備をしてくれたのだ。一緒に食事ができるだけで幸せだというのに、
これではまるで新婚生活さながらである。食事の内容がパンと水であるということなど些細なことにすぎなかった。
「これで残りは八食分…明日の昼まであるわ。当分は食料目当てで尋問する必要ないね」
「…ああ。あとは他の荷物をどうするかだな」
レモンパンとオニオンパンにかぶりつきながら、二人は並べられた花井達の荷物の中身を見る。
ガタが来ていそうな折りたたみ式自転車と、あと数時間は保ちそうなキャンピングライト。
同じくまだ使えるであろうスタンガンがそこにはある。
「自転車が面倒かな。壊れそうだし、おいていこうか」
「んー、おキヌならまだ乗れるんじゃね?クラスで一番…………えっと、体重軽いじゃん?」
「……私一人乗っても仕方ないと思うけど」
『クラスで一番』の後に一瞬出かかった本来の言葉を問い詰めたくなったがあえて放っておく。
確かに自分の体重ならまだ乗れるかもしれない。リュックには入らないが、ひきずる形でなら運ぶことも可能だ。
ライトを斉藤が、スタンガンを丸腰の自分が持つことに決め食料と水は均等に四食分ずつ配分する。
「なんとか収納できたな。ははっリュックがパンパンだ」
「さすがにこれ以上何か手に入れたら、何か捨てないと持てないね」
荷物の整理が終わり、二人は地図を開き今後のことを話し合う。少なくとも平瀬村から出て行くことは間違いない。
「予定では分校かホテル跡だけど…斉藤君、花井君達がどこいったか覚えてる?」
「方角考えると…多分、分校。おキヌ、今度は俺に任せてくれ。やってやる」
先程のおどけた態度はどこへやら、再び攻撃的な意思を表に出し、斉藤は鬼怒川を強く見つめる。
どうやらこういう話題になるとスイッチが入るようだ。頼もしくもあるが、がむしゃらに焦ってもらうのも困り者だ。
鬼怒川は何とか言葉を選び、彼に落ち着いてもらおうと考える。
「放送を聞いて、花井君達も私達が動くって警戒してるわ。ショットガンも奪われて、夜より状況は悪いの。
斉藤君の力を信用できないわけじゃないけど、私達の目的は生きること。花井君達を殺すことじゃないでしょう?
殺し合いに乗るっていうのは、生きる手段にすぎないんだし」
「おキヌ…でもな、あいつらは」
「五分五分の勝率なんてダメよ……二人で生き残るんだから。ね?」
「!……わかったよ。で、どうするんだ?」
最悪激昂した彼につかみかかられることも考えたが、どうやら根底にある自分への気持ちは変わっていないらしい。
ひどい悪女だと良心が痛むが、そのくらいが丁度いいと罪悪感を押し込める。
「南に行ってみない?もう北も東も、私達のことを危険視してる人が確実にいる。このあたりは一度離れたほうがいいよ。
自転車もあるし、斉藤君が頑張ってくれればお昼前後に氷川村に着けると思う」
「…診療所があるとこだよな…まさかおキヌ、どこか痛むとか!」
「大丈夫、いまのところ。けど捻挫したときのためのシップとか、包帯くらいあると思う。備えあれば、ね?」
「…そうだな…いつケガするか…」
話がまとまり、膨らんだ荷物をかかえ二人は外に出る。鬼怒川はそこで自転車を組み立て、ゆっくりとその上に乗りかかった。
自転車はぎしぎしと音を立て、ハンドル部分にはうっすらヒビのようなものが浮かんでいるが、丁寧に扱えば少しは保つようだ。
村を少し動き回って使えることを確認し、鬼怒川は自転車を降りる。村を出てすぐに乗る必要もないためである。
(?あれ、これ…)
自転車の状態を確認するため、鬼怒川は視線を地に向けていた。地面には一つの人形が転がっている。
何やら子供向けの戦隊ヒーローに出てくるキャラクターのようだが…一つだけ心当たりがあった。
昨晩、今鳥が持っていたではないだろうか。斉藤に確認すればわかるだろう。そっとつまみあげる。
「ねえ、斉藤君。これに見覚えない?」
「ん、なんだおキヌ……!それって確か……捨てちまえよ、そんなもん」
苦い記憶が思い出されるのだろう。憎憎しげな表情で斉藤は吐き捨てた。
(どうしよう?携帯ストラップなんて、何かの役に立つとは思えないけど……)
これ以上荷物は持てないが、ポケットサイズの人形なら話は別だ。
ここで捨ててしまったらもう回収はできなくなる。いつでも捨てられるのだから、せっかくなのでとポケットにしまう。
「自転車は大丈夫みたい。じゃ、行こうか。誰かに会うかもしれないから、そのときは期待してるね」
「ああ、まかせろ。もう躊躇も迷いもしねえよ」
「……そういえばさ。確か石山君と菅君って、斉藤君と仲よくなかったっけ?つらくない?」
「いや全然。そういうもんだろ、殺し合いって」
「……ふーん」
化けつつある、というより既に化けてしまった後らしい。他者が絡まず、二人の話をする時だけ『戻っている』ようだ。
引きずる自転車のタイヤがカラカラと音を立てる。鬼怒川から見た斉藤はまるでこの自転車のようだった。
いつ壊れるかわからない危うい存在。けれど自分だけはしっかりと支えてくれる。そんな彼を自分はどうしたいのだろう。
――――不思議と、離れる気にだけはならなかった。
【G−02】
【鬼怒川綾乃】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料と水は四食分) スタンガン(残り使用回数3回)
折りたたみ自転車(体重の軽い鬼怒川が丁寧に扱えば少しは保つ) ドジビロンストラップ(限定品)
[行動方針] 1:村を離れる。診療所を目指す
2:斉藤と協力しゲームに乗る
[備考]:播磨が八雲、沢近を探していたと思っています
【斎藤末男】
[状態]:鼻骨骨折(止血済み、痛みあり)、健康。鬼怒川以外に強い殺意
[道具]:支給品一式(食料と水が四食分) 突撃ライフル(コルト AR15)/弾数:45発
、キャンピングライト(弱で残り二〜三時間)
[行動方針] 1:村を離れる。診療所を目指す
2:鬼怒川と協力しゲームに乗る
[備考]:播磨が八雲、沢近を探していたと思っています
>>701 乙です
斉藤は覚悟を決めたって言うより狂戦士化してる感じですが
これはこれでイイですね
今後にwktkですよ
サラを守る麻生が、バーサク化した連中を全員狩るよ。
男って悲しい生き物だよな・・・
>>701 乙です。SMコンビ南下か…マーダーも着々とばらけてきたね
あと、作中の時間を表記していただけませんか?こちらが見落としてたら申し訳ないですが
>>705 すいませんきれいに忘れてました…orz
【午前:6〜7時】
ということで一つお願いします
>>701 乙。
なんか斉藤カッコいいなーーー。
とりあえずデレ顔の仙道を置いておきますね。
r、ノVV^ー八
ヾヽ'::::::::::::::::::::::::::'', / ヽ
ヾゝ:::::::::::::::::::::::::::::{ | え |
ヽ::r----―‐;:::::| | へ |
ィ:f_、 、_,..,ヽrリ .| へ |
L|` "' ' " ´bノ | ! |
',// 、,..// ,イ ヽ /
_ト, ‐;:- / トr-、_ \ /
, __. ィイ´ |:|: ヽ-- '.: 〃 `i,r-- 、_  ̄ ̄
〃/ '" !:! |:| :、 . .: 〃 i // ` ヽヾ
/ / |:| ヾ,、` ´// ヽ !:! '、`
! |:| // ヾ==' ' i i' |:| ',
| ...:// l / __ , |:|::.. |
とニとヾ_-‐' ∨ i l ' l |< 天 ヾ,-、_: : : .ヽ
と二ヽ` ヽ、_::{:! l l ! |' 夂__ -'_,ド ヽ、_}-、_:ヽ
一応、投下してみます……。
『Restart』
チュンチュン……チチチ……。
「夜明け、か……」
隣で眠る金髪の少女に学生服の上着をそっと掛け直してやりながら、麻生広義は格子窓から差し込む
微かな朝の光を見上げて呟く。
時計を見ると時刻はすでに午前5時30分を回ったところだ。
「……」
哀しげな表情で眠る少女へと麻生は黙って視線を移す。
何故あんなことを言ってしまったのかと、つくづく昨夜の己の愚かさが悔やまれた。
「ごめん、な……」
軽くウェーブのかかった少女の長い金色の髪をそっと撫でながら口の中で小さく呟く。
彼女の気持ちを考えてやれなかった、彼女を傷つけてしまった自分が許せない。
それでも――彼女を護るという想いには何一つ変わりはない。
麻生は壁にもたれて目を閉じ改めて決意を固める。
周囲を警戒しつつ状況の変化にいつでも対応できるように断続的な浅い眠りについていた麻生ではあるが、
それでも夜は無事に過ぎて必要最低限の休息はとることができた。
そろそろ少女を起こして次の放送に備えなくてはならない。
そう考えた麻生はゆっくりと目を開けて静かに彼女の名を呼んだ――。
◇ ◆ ◇
早朝の森の空気は澄みきって、渇いた心に爽やかな清涼感をもたらしてくれる。
周囲を注意深く警戒しながら小屋の外へ出た麻生は気持ちを落ち着けるように大きく一つ深呼吸をした。
「――晴れてよかったですね」
「……ああ」
優しい声に振り向いた麻生の視線の先には解けた髪を直して小屋から出てきたサラ・アディエマスの姿がある。
けれど、その表情は決して晴れやかなものとは言えなかった。
無理もない――。
また、人が死んだのだ。
しかも麻生にとっては最も近しい友人の一人が。
けれど、その放送を聞いても当の麻生本人は目に見えて取り乱すことはしなかった。
哀しくないわけではない――哀しくないわけがない。
高校に入ってからの二年間、どんな時にも一緒にいた、かけがえのない親友を失ったのだ。
だが、それは心の片隅で起こり得る一つの可能性として想定していた事態でもあった。
全てを掴み取れるほどに自分の手は大きくない――。
だから、麻生は選ばなくてはならなかった。
自分がとるべき行動を――誰を捜すべきかを。
そして、それによって指の隙間からこぼれ落ちてしまう幾つもの希望があることを、麻生は心のどこかで
わかっていたのだ。
この狂ったゲームの中で、いつしか麻生は非情な現実を受け入れるようになっていた。
だから、麻生は努めて平静を装い続けた。
サラの前でこれ以上弱い自分を見せたくはなかったから。
例え表向きだけでも彼女に心配をかけたくなかった。
……そんな己の心の内を彼女は全て見抜いているのだろう。
サラは今にも泣き出しそうな表情で、無理に笑顔を作って微笑みかけてくれている。
そう――これまでもずっとそうだった。
どんな時でも自分を気にかけて思いやってくれる彼女の優しさに、つい甘えてしまいそうになる己の弱い心を
麻生は懸命になって抑えつけた。
「足はもう平気なのか?」
「大丈夫ですよ、心配しないで。――さあ、行きましょう。周防先輩を捜しに」
意識的に明るく答えて、サラは元気よく出発を促す。
支援
けれど麻生はわずかに考えてから、小さく首を横に振った。
「いや……その前に行かなきゃならない場所がある」
「え? どこに……?」
きょとんとした顔でサラは尋ね返す。
その彼女に麻生は静かな口調でこう答えた。
「――永山朱鷺のところだ」
「あ……」
はっとした表情でサラは言葉を無くす。
永山朱鷺。
自分達を信じてくれた、そしてきっと自分達を傷つけたと思ったまま逝ってしまった
かけがえのない友人、田中一也が自分の命を懸けてまで捜し求めた女性。
……もう、既にこの世にはいない人。
「……行きたいんだろ?」
麻生はサラの心情を思いやるように穏やかに微笑んでそう尋ねた。
サラが自分以上に田中の死に責任を感じ、深く傷ついていることが麻生にはわかっていた。
その自責の念を心の内に閉じ込めて、決して麻生には見せないだろうということも。
だから、行かなくてはならない。
田中が朱鷺の元へ辿り着いたのならばそれを見届けるために、もしも二人が出会えていないのならば
せめて彼の想いだけでも彼女に伝えるために。
そうすることでサラの心の痛みが少しでも和らぐのならば尚更のことだ。
「それは……。でも、周防先輩が……」
麻生の言葉に戸惑いながらも、サラはそれでも彼の気持ちを優先させようとする。
「周防は捜すさ。必ず見つけ出す。だが、それは俺個人の問題だ。
俺達にはその前にやらなきゃいけないことがある。――そうだろ?」
サラの迷いを払拭するように麻生は迷いのない口調でニッと笑って力強く言ってみせた。
「先輩……」
他人が聞けば、子供じみた感傷と嗤われるだろうか。
自分達の命が危うい時に死んだ人間の世話など愚か過ぎる行為と断罪されるだろうか。
けれど――。
信じてやれなかった。引き止めてやれなかった。……助けてやれなかった。
自分達を信じて死んでいったかけがえのない友のために何かをせずにはいられなかった。
それが自分達がこれからやろうとしていることの第一歩だと思えた。
ただの自己満足と言われればそれまでのことだ。
だが、今の自分達はあまりにも小さく弱い。
その無力な自分達にあるのはたった一つ、誰かを護りたいという想いの強さだけ。
それはどんな破壊的な力にも勝る、何者にも負けない強い武器になると信じる。
そのためにも行かなくてはならない――全ての始まりの場所へ。
自分に何ができるのか、自分の為すべきことをもう一度見つめ直すために。
麻生達は言葉も少なく朝食を済ませると、近くの小川で水を補給して次の目的地へ向けて狩猟小屋を後にする。
ふと足を止めて澄みきった空を見上げた麻生の目はまだ見ぬ『敵』の姿を見据えていた。
(悪いな、菅……。言い訳するつもりはない。けど、このままで済ませる気もねえから……。
ちょっと遅くなるかもしれねえけど、もう少しだけ待っててくれよ)
麻生は密かな決意を瞳に宿して心の中で誓う。
――親友を殺した奴を絶対に赦しはしない、と。
◇ ◆ ◇
山道を登り森を抜けて、麻生の記憶を頼りに歩き続けて数時間が経った。
そして麻生とサラは目的の場所へと辿り着く。
「……!」
そこで麻生達が目にしたのは、二度と離れぬようにしっかりと手を繋いだまま永遠の眠りについた田中と永山の姿。
「……」
二人の姿を前にして麻生は何も言葉にすることができない。
ただ、やるせない思いでぐっと唇を噛みしめるだけだ。
やがてサラが安堵したように静かに口を開く。
「……よかった」
サラが口にしたのはこの状況にはあまりにも相応しくない言葉。
けれど、彼女の哀しげな笑顔がその心情をはっきりと物語っていて。
「田中先輩……永山先輩に会えたんですね」
壊れそうなほどの痛々しい微笑みでサラは穏やかにそう言った。
「……ああ」
麻生も辛い思いを堪えて彼女の言葉に頷く。
そして、サラはゆっくりと二人のところへ歩み寄るとそのそばに跪いて祈りの言葉を捧げ始めた。
誰よりも二人の死を悼む気持ちが、彼女の深い優しさが麻生にも伝わってくる。
(そうか……)
その小さな背中と震える細い肩を見つめながら麻生はようやくあることに気づいていた。
ずっと目の前にあって、けれど見えていなかったたった一つの答え。
自分がサラを護りたいと思った、本当の理由――。
田中を失ったことに動揺して、自分がサラを美琴の身代わりにしているのではないかと考えたこともあった。
だが、そうではないと今ならわかる。
美琴はあくまでも美琴であって、サラはサラ・アディエマスという一人の人間だ。
誰の代わりでもない。
誰も代わりにならない。
だからこそ自分はあれほどまでにサラを捜し求めたのだ。
好きだとか恋だとかいった感情とは違うと思う。
けれど、それよりももっと強くて大きな、確かな想いがある。
ただ――自分は誰よりも、彼女のことが大切なのだ、と。
美琴は花井が守ってくれる。
彼は自分より先に彼女を見つけるという確信がある。
だから、大丈夫だとわかっている。
花井が自分達の敵か味方かは別にして、ただその一点においては彼を信じられる。
ならば自分は自分のやるべきことをやるだけだ。
かけがえのない人を護る。
そして彼女の力となろう。
自分にはサラを護る力がないのではないかと思ったこともあった。
愚問だ。
できるできないの問題ではない。
支えると決めた。
護ると誓った。
夕暮れの森で彼女の姿を見つけた時に。
月明かりの下で彼女の心に触れた時に。
迷わない。
揺るがない。
立ち止まらない。
言外に拒まれていることはわかっていた。
それが自分の身を案じてのことだということもわかっていた。
――だからこそ護るのだ。
疎まれようと、避けられようと、例えサラ自身が望まなくとも。
それが彼女の決めた道なら、自分も己の決めた道を貫くだけだ。
……花井ならば当たり前のように美琴を守るだろうと思った。
自分には到底できないと思ったその行動は、今まさに自分がサラに対して取っているものと同じだということに
麻生自身は気がついていなかった。
「……」
麻生は黙ったままサラの隣に膝をつき、彼女に倣って手を合わせる。
無神論者で厳密には仏教徒ですらない麻生には何に祈りを捧げればよいのかもわからないが、それでも
二人の安らかな眠りを願ってサラの信じる神に祈りたかった。
そのまま数分が過ぎた頃――。
『ガサッ……』
不意に近くの茂みが小さく揺れる音が聞こえた。
「……ッ!」
麻生は咄嗟に右手にウージーを構え、左の手でサラを自らの身体の陰に隠す。
「せんぱ……!」
サラが抗議めいた声を上げるが気にしている場合ではない。
……が、警戒する麻生達の前に姿を見せたのは彼らにとって危険な相手ではなかった。
「お前……まだここにいたのか?」
茂みからよろよろと這い出してきたピンク色の丸い生き物は、紛れもなく昨日麻生の生命を救ってくれた
あの子豚だった。
「先輩! この子、怪我してますよ!」
子豚の体には何かと争ったような無数の傷。
その様子を一目で見て取ったサラは慌てて駆け寄ると、一番目立つ首から肩にかけての大きな傷口に
ハンカチを細く切った包帯を巻いて手当しようとする。
と、その時、サラの手がふと止まった。
「これ……? 何か書いて……」
「うん?」
麻生もほぼ同時に子豚の身体に書かれていた文字に気がついた。
そして、二人が感じたのは身体中が震えるような衝撃と深い哀しみ――。
『首輪には盗聴器
豚を殺すと全員死ぬ
麻生、サラを守れ
みんな死ぬな殺すな
田中』
波打つように歪んだ文字の一つ一つが、消えゆく田中の生命の火。
そして、友の身を案じながら死んでいった田中の最期の希望――。
「……ッ!」
そこに書かれたメッセージの意味を、そこに込められた田中の想いを理解して、サラは両手で口元を
押さえながら、溢れそうになる涙を懸命に堪えた。
「田中……。最期まで、俺達のことを……」
麻生も胸を熱くしながら心優しい友人の眠るような死に顔を見つめる。
「ブヒィ……」
まるで麻生達の気持ちを汲んだかのような子豚の哀しそうな声にサラは慌てて自分の目をこすった。
「ご、ごめんね。すぐ手当てするから」
水で傷口を洗ってやりながら手当てを続けるサラ。
「ありがとうな。後はどこか安全な場所でゆっくり休んで……」
そう子豚に言いかけて麻生は奇妙な違和感を覚える。
麻生がこの場所で子豚に出会ったのは昨日の夕方のことだ。
何故、この子豚は今もここにいた?
この場所に何か彼が留まる理由があるというのか?
そう思った時、麻生は子豚の体が傷だらけであることのわけに思い当たった。
そしてはっとして向けた視線の先には田中と永山の周囲に散乱する黒い羽根と、衣服の乱れの割には綺麗なままの二人の姿。
「先輩……」
サラもその傷の様子から何かに気づいたように麻生と顔を見合わせる。
「お前……もしかして、二人を守ってくれていたのか?」
麻生は穏やかに言って温かな眼差しでそっと子豚の頭を撫でる。
「ありがとう。……ありがとう」
彼女は俯きながら子豚の身体をそっと抱きしめて何度も何度もそう告げた。
「ブヒ!」
やがて小さく一声鳴くと子豚はここでの自分の役目は終わったとばかりにサラの手をすり抜けて、
西の方角へ向かって勢いよく駆け出していく。
「あっ! 待って! 君、まだ他にも怪我してるのに……!」
サラが慌てて呼び止めようとするが、子豚は立ち止まることなく茂みの中に消えて行った。
「――行かせてやろうぜ。アイツにも行かなきゃならない場所があるんだろう」
麻生は臆病だけれど勇敢で強い心を持った子豚に感謝と尊敬の念を抱きながらその姿を見送る。
「そう、ですね――」
サラも麻生と同じ気持ちなのだろう、穏やかに微笑んで彼の去った方角を見つめていた。
「サラ。それじゃ……二人をゆっくり眠らせてやろう」
麻生がそう言って田中達に視線を戻した時、不意に田中のリュックが彼の身体の上から転げ落ちた。
同時に、永山のリュックも同じように。
「え……?」
麻生とサラは訝しそうに顔を見合わせる。
この場所には麻生達とさっきまでいた子豚しかいなかった。
誰も手を触れていないリュックが何故動いたのか……?
「持って行けって……そう言ってるのか?」
思わず呟いてから、麻生は自嘲気味に嗤って首を振る。
それはあまりにも都合の良すぎる解釈だろう。
第一、すでに命を落とした友人の所持品を持っていくことなど麻生とサラの倫理観が許さない。
そう考えた時、風に紛れて懐かしい声が聞こえた。
『いいんだ。俺達にはもうこれくらいしかできないけど、お前達の無事を祈ってる』
『麻生君。私のために怒ってくれて嬉しかった。――サラちゃんの手を離さないで。最後まで
護ってあげてね』
「先輩! 今の声……!」
驚きの色を隠せずサラが麻生を見つめている。
「ああ。幻聴……ってわけでもなさそうだな」
麻生も戸惑いながらサラの声に答えた。
つC
再び一陣の風が吹く。
『麻生君、サラちゃん。どうか私達の分まで生き抜いて。きっと矢神に帰ってね、
例え離れていても心はいつも一緒だよ』
『二人に出会えて良かったって心からそう思ってる。最後まで生きることを諦めないでくれ。
そして、このゲームに乗っていないみんなを助けてやってくれ。
最後に麻生――何があっても、サラちゃんのことだけは護るんだ』
確かに聞こえた。
例え幻聴だったとしても構わない。
そう信じたかった。
「ああ。わかってるよ田中、永山……」
「田中先輩、永山先輩……」
麻生もサラも彼らの友情に心から感謝し、田中と永山の魂に誓う。
何があっても、決して諦めないと――。
「悪いな……」
麻生は意を決して、永山のリュックを手に取る。
そして田中のリュックに手を伸ばそうとした時、サラの小さな手がその手にそっと触れた。
「サラ?」
怪訝そうな顔で麻生は彼女を見つめる。
「私も持ちます」
サラはまっずぐに麻生を見つめて、きっぱりと言った。
「しかし……いいのか?」
「先輩だけにいろいろなものを背負わせるわけにはいきませんから。だって、私達は生きて一緒に
矢神に帰るんでしょう?」
サラは気丈に微笑んで麻生にそう告げる。
「――ああ、そうだな」
麻生もそう言って小さく微笑みを返した。
そうだ。
もしも叶うのならば一緒に帰ろう。
誰よりも強くて、誰よりも傷つきやすい、心優しいこの少女と一緒に――。
サラが麻生から借りたハンカチを水に濡らして二人の顔をそっと拭う。
麻生とサラは田中達の遺体を同じ場所に埋葬して、西へ向かって空き地を後にした。
二人の出発を見送るように柔らかな風が吹いて、抜けるような青空へと吸い込まれていった。
それは儚く散った二つの魂が天へと昇っていったかのように――。
【麻生広義】
【現在位置:F-07】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料5食分) UZI(サブマシンガン) 9mmパラベラム弾(50発) メリケンサック
[行動方針] :サラを護ることが最優先。
周防を捜す、菅の仇を討つ、高野に敵対。
サラの願いを叶えたい。
今後、出会った相手は例外なく警戒。
[備考]:盗聴器に気づいています。
【サラ・アディエマス】
【現在位置:F-07】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料5食分) ボウガンの矢3本 アクション12×50CF(双眼鏡)
[行動方針] :反主催・みんなを守る。
[備考]:麻生を信頼、高野を信頼。護るために戦う。盗聴器に気づいています。
【午前:6〜10時】
なんだかもう、いろいろごめんなさいとしか言えません。
言い訳ですが、現在風邪で寝込んでいます。
できれば後で修正したいです。
特に後半……。
とりあえず一箇所修正お願いします。
>>718 ×彼女は俯きながら子豚の身体をそっと抱きしめて何度も何度もそう告げた。
○サラは俯きながら子豚の身体をそっと抱きしめて何度も何度もそう告げた。
>>724 強くイキロ
とりあえずデレ顔の麻生をおいておく。
,..:.'´;.:.:.'ヽ:.:.:.:.>、
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ヽftl:llトtト 、`' lt_'⊥l:/:l:.lリ
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f l. \`ヽ`ニニ´- ' / l `ヽ、
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>>724 乙です。ただ、やっぱ後半はちと無理があるような気がしました。
『アイノカタチ〜結城つむぎの場合〜』を見た限り、ナポレオンはカラスから逃げ出してるように見えたんですが…
田中・永山の遺体そばで寝てたのをカラスがやってくる→ナポレオンが逃げる所で結城に衝突 って感じで。
麻生たちが永山の所に向かう事自体は全然大丈夫だと思いますが、ナポレオン関係が不自然に感じました。
乙です
自分もナポレオンの盗聴器フラグ回収は結構自然でイイと思います
ただ、ちょっと違和感を感じたこととして、
>>727の意見に加えて
死者の声が二人に聞こえたこと
埋葬が簡単にできてしまったことをあげときます
沢近が嵯峨野の遺体を埋めようとしてどれだけ苦労していたか……
乙。
でもやっぱ後半には無理がある。
ナポレオンは夜中に活動を始めたカラスから逃げ出したんだから、もう一度戻ってきて田中と永山を守る理由がない。
それに田中と永山がカラスに食われたりした痕についての描写がないのもなんかおかしいし。
声が聞こえたとかは論外。同時に二人に同じ声が聞こえるとかありえんて。
あ、永山のトコに行こうと決めた流れについては特に問題ないと思うよ。物理的矛盾とかないし。
つうか麻生の行動方針も増えたなw
あー……やっぱり厳しいですか。
とりあえず今自分でわかる範囲でお答えすると、ナポレオンは前の
つむぎの話で立ち去るつむぎの背後でカラスが騒いでいた時には
すでに戻って来ていた、ということです。
田中と永山の声ついては作中でも言っているように幻聴です。
ただ、真実がどうとかよりも麻生達にそう聞こえたという点を重視しています。
……ダメですか?
なんかそろそろ花井あたりが乱心してマーダー化しそう
ちょうどトニーみたいに。
>>730 いや、あれだけの長台詞が同時に聞こえたって言うのはおかしいかと
同じ場面を見て同じように受け取った、とかならOKだと思うんですが
一人くらいなら、幻聴で済むけど、
二人同時となると、幻聴という解釈は厳しいよなぁ。
>>730 ちょっと無理があるかな。
一人だけが聞こえたならともかく、
二人が二人とも同じように聞こえたんじゃさすがに幻聴は無理がある。
サラという存在自体も幻影ですってんなら別だけどさ。
田中&永山の声くらいはいいんじゃないの?
本家でも七原とかしょっちゅう幻聴聞いてたしな。
田中・永山と麻生・サラコンビに幻聴が聞こえるほどの絆があるとは思えんかなあ。
塚本姉妹や縦笛コンビ間にならアリだと思うけど
後気になったのは時間。【午前:6〜10時】というのは
範囲が広すぎる感じ。1マス1時間が目安だった気がするから、9時前後でいいんじゃないかね
完璧な軌道修正GJ!!
やっぱこの麻生は実に自然。
麻生とサラ、花井と美琴、完璧な関係だよ。
原作におもねって無理矢理に不自然な関係をねじ込む必要なんて全然無い。
これでこそキャラが活きるってもんだよ、二次創作ならではの良さを体現しているのがアソサラだろうよ。
次に描く奴はきっちり『リレー』してよね!
前回みたいな私怨混じりのアホな行為して『リレー』を断つような真似は絶対駄目だよ♪
>>735 同時に二人ってのが問題なんだろ。一人なら沢近とか一条みたく夢とか幻聴でおkだけど、
二人同時となると幻聴じゃなくて霊魂とかの問題になっちまう。
幽霊の子とかの超常現象を禁止にした意味を理解して欲しいな。
>>701 言い忘れてたけどGJ!
なんかSMコンビも大活躍の予感だな。
モブのこういう大化けがあるから、ロワを見るのは止められん。
重箱の隅つつくのやめようよ。
そんなんじゃ他の作者さん達のやる気まで削ぐことになっちゃうよ。
やっぱキャラの心情とかのが重要じゃん。
>>739 >そんなんじゃ他の作者さん達のやる気まで削ぐことになっちゃうよ。
そう思うならアンタも
>>737みたいな事は書き込まない事だな。
>>738 というか、霊魂ということの方がいいんじゃないか。
そっちの方が多少強引だが筋は通ると思う。
>>740 前回のことがあるから釘を刺して置いただけじゃん。
『リレー』の大事さをわかってない人が幾つも作品描いてるみたいだからさ。
乙。
周防を花井に託すまでの心情描写がなんとなく少なめに感じた……かな?
神視点ゆえの限界なのかもしれんが、もう少し色々悩んで欲しかった。
ナポレオン関係はやっぱ修正した方がいいかも。
あと、幻聴ネタはあまり使うと『またかよ』って気がしなくもない。
かなりバッサリと感想書いてみたが、今後の投下を期待するがゆえのコメントと受け取って貰えると嬉しい。
最後にもう一度。
乙!!
>>730 乙です。
個人的には田中・永山の声は構わないと思う。
これで永山からサラが高野のことを聞いたりしたら問題だけど新しい情報を得たわけじゃなし。
幻聴ととるか、魂の声?ととるかは読み手が決めればいいじゃないかと。
まあ、これで麻生−周防ラインは完全に切れて、縦笛ラインのフラグが立った。
コレをきちんと『リレー』しましょうね♪
それまでの作品との矛盾はいけないからね〜♪
いまさらだけど、麻生とサラの関係がここまで深いなんて、ある意味オリジナル設定だな。
ボヤキだから無視して。
なんかさっきから頭の悪い子がまぎれこんでいるんだが…
同時にってのが問題なら、サラがどういう声を聞いたかはわからないわけだよね?
確かにサラの名前も呼んでるがそれすら幻聴の一部だし。
まったく同じ内容ではないかもしれんよ?
>>746 雪野とおカッパも完璧なオリジナル設定ですね。
>>747 花井を見習おうぜブラザー
『ツっこまんぞ……ゼッタイにツっこまんぞ』ってな。
まあそのクラスのモブは設定自体が無い同然のレベルだし。
>>748 普通に読めばサラも同じ声を聞いたと読者は思うんじゃ?
普通ってなんだって言われたら困るけど。
俺は「おまけ」に置かれたハネ子とダメ子のSSの続きも密かに待ってる。
降臨しないかなぁ…。
>原作にないオリジナルの設定を出すのはやめましょう。原作の範囲内でお願いします。モブキャラは自然に見える範囲で。
いまさらだけどルールに発見した。本当にいまさらだけどなw
>>730 乙。
わかっていると思うけど、やっぱこりゃあ厳しいな。
ナポレオンの行動を都合よくしすぎ。一回目ならともかく、貴方はコレ二回目だろ? 前作とも物理的に矛盾しとるし。
田中&永山の死体の状態とかも物理的矛盾に当てはまる気が。
あと、やっぱ幻聴が同時に聞こえるのは駄目だろ。
>>730で宣言しちゃってるから、
>>748も使えんし。
ま、後半だけ修正してくれりゃいいよ。ガンガレ。
霊魂を認めるか
・二人同時に
・二度(
>>719,
>>721で一回づつ聞いてる)
・同じような内容の(基本がアソ視点だから実は全然別ということも可能だが)
幻聴を聞いたってのを問題無いと取るならOK
霊魂ダメ、幻聴不自然と感じるならNG・修正ってことだろ?
>>753 雪野とおカッパの高野ラブは原作の範囲内だよね?
>>755 とりあえず俺が高野ラブなのは現実の範囲内だ。
麻生とサラの深い絆や、雪野のガチ百合、SMコンビの馴れ合い、烏丸と隣子など
どう見ても原作からかけはなれてるが、1的にはOKってことなんだろう。
>>730乙です
一度鳥つきで意見しちゃってるせいか、麻生の行動方針についてはどうしても
サラ>>周防に修正することありきで書いた気がしてしまった。
今後は意見書くときは鳥をはずしたほうがいいと思う。
>>756
俺が高野の「あの人」なのは幻想の範囲内か。
>>756 ツっこまんぞ……ゼッタイにツっこまんぞ
この島に来てから三度目の放送が終わった。
郡山の怒鳴り声は散々聞いてきたが、こんなにも怒りを覚えるのは初めてだ。
冬木は学校の方角を睨みつけ、三沢も片手で頭を抱えて俯いていた。
また多くの級友が死んでいった。
委員長としてクラスをまとめていた大塚。そして今鳥、菅、石山は同じ西本軍団として契りを結んだ仲だった。
(一条…!)
彼女も恐らく今の放送を聞いていただろう。『今鳥を探す』と言って自転車をこいでいった一条の姿を思い出す。
想い人に先立たれた彼女は、今鳥が死ぬ前に再会を果たすことができたのだろうか。
放送後しばらくして、落ち着いた二人は今後の方針について話し合った。
「とりあえず俺が起きてる間は何も問題は無かったな。誰も来なかったし、異常も無し」
そう言いながら三沢は机の上にメモを出す。
見張りの間に、東郷が残したメモを幾つか書き写したらしい。
『なるべく色んな奴に渡した方がいいと思ってさ。あんまり考えたくないけど、俺達が死んだ場合も考えて…』
実際暗くてかなり書きづらかったのだが、東郷が残した遺言を無駄にしたくはないという考えからだった。
(俺達が死んだ場合、か…)
冬木は三沢が写した東郷のメモを見る。
(…東郷は、どういう気持ちでこれを書いていたんだろうな)
自分が死んだ後の事なんて、正直怖いしあまり考えたくない。しかしあの自信満々な男が、自分がこの先死ぬなんて考えるだろうか?
――もしかしたら、東郷は何となく分かっていたのかもしれない。
彼の父親が防衛庁に勤めている事は、教師達なら知っているはずだ。
そして東郷がこの殺し合いに関して多少なりとも情報を持っている事も、確実にとまではいかなくとも可能性としてはありえると考えるだろう。
だから東郷がその情報を話そうとした場合、または危険だと判断された場合…
主催者側に意図的に殺されるという事を、彼は覚悟していたのだろう。(最も城戸に殺されるという事までは考えていなかっただろうが)
「俺はやっぱりここにとどまった方がいいと思うんだ」
そう言うのは三沢だ。
夜が明けたらホテルを目指したいという冬木の意見に彼は反対だった。
下手に動くよりはこの建物に籠もっていた方が安全であり、さらに自分達が行動を起こすには情報が少なすぎるというのが三沢の主張だ。
確かに一理ある、と冬木は思う。
自分達はまだ東郷を殺した犯人でさえ正確には知らない。
今の所分かっているのは播磨が殺し合いに乗っている可能性があるという事、そして彼がパソコンを持っているという事だけだ。
誰がマーダーかもよく分からないまま島を回るのはかなり危険であるという事に間違いはない。
だがそれでも、冬木は何らかの行動を起こしたいと考えていた。
ここまで18人の級友が死んでいった間、自分はこの建物にいるだけで何もできなかった。
それが冬木には歯痒かったのだ。
二手に分かれるという手もあったのだが、武器はスコーピオン一つだけだし、なにより単独行動はかなりの危険を伴う。
しばらくお互い話しあったが、議論は平行線を辿った。
「…それじゃあ、こうしよう」
冬木が妥協案を提案した。
「あのパソコン、持ってバッテリーは4〜5時間だと思うんだ。播磨が持っていったのが昨夜の11時頃だから、
夜中の3〜4時位には充電が切れたと思う。つまりそこから播磨が充電しに戻ってくるとしたらまた4時間位かかるって事だ。
だから、朝の8時までここにいよう。それまで播磨が戻ってこなかったら、ホテルへ行こう。それでどうだ?」
その意見に、三沢もしぶしぶながら了承した。
「でも、戻ってきた播磨が俺達を殺しにかかってくるかもしれないんだよな…」
まだ播磨が怖い三沢はそう言う。実際播磨がすがる三沢からパソコンを強奪したというのは事実なのだ。
「…その時は、スコーピオンを使うしかない。殺したくはないけどそうも言ってられないだろう」
できれば冬木もクラスメートを殺すなんて考えたくない。
だが、播磨がみんなを殺して回ってるなら…東郷を殺したのだとすれば、野放しにしていくわけにはいかなかった。
とにかく、今の所パソコンを取り戻すというのが二人の最大の目的だった。
首輪の事を考えるにしろ、脱出する作戦を考えるにしろやはりパソコンが無いと始まらない。
パソコンが奪われて既に二回の放送があった事を考えると、新たに二つの機能が追加された事になる。その機能についても気になる。
(もう明るくなってきたな…)
僅かだが、朝日の光はもう部屋に入ってきている。夜が明けてきたのだろう。
「三沢、東郷を埋めてやろう。探せばスコップくらいあるだろう」
大柄な東郷の遺体を二人がかりで運びながら、二人は外へと出ていった。
一方その頃、冬木と三沢が渇望しているパソコンがあるホテルでは。
放送を聞いて、播磨、周防、西本は悲しみに暮れていた。
屋上で絶命していた菅に加え、消息不明の石山も死んでいた。
つい先程まで行動を共にしていた仲間の死。それに加え、新たに判明した二人の死…。
(今鳥…バカだねアンタ…こんな事で死んじまうなんてさ…)
勝手にミコちんとかいうあだ名を付けて、馴れ馴れしく話しかけてきてたあいつ。
鬱陶しい事もあったけど、彼と話すのも意外と楽しかった。
(逝っちまったか…今鳥のアホめ…)
播磨もまたショックを受けていた。
本人に聞けば否定するだろうが、周りは友達だと思っていたほど、二人はつるんでいる事が多かった。
そして、この三人の中で最もショックが大きいであろう西本。
中学からの同級生だった大塚、西本軍団として友情で結ばれていた今鳥、同じく西本軍団でこのゲームでも行動を共にした菅と石山。
今回死亡した四人は、いずれも西本と関係の深い者だった。
「西本君…」
西本は放送後、ずっと俯いている。周防も播磨も何と彼に声をかけていいか分からなかった。
やがて西本は黙って立ち上がり、
「…石山君を探してくるダス」
そう言ってその場を去っていった。残された二人は何とも言えない気持ちで西本の後ろ姿を見送った。
親しい者四人の死亡を聞かされても、西本は自分でも驚くほど冷静だった。
彼は西本軍団という集団を束ねるリーダー、仏の西本である。
リーダーである以上、仲間の前で感情的になってはいけない、常に冷静であれ。それが彼の考えだった。
…それでも悲しい事に変わりは無い。
一人になり、西本は声を出さずに泣いた。
『キチンと整理しないからよ!片づかないなら今度の日曜手伝ってあげるわ』
(大塚さん…正直おせっかいが過ぎると思うことも多かったダスが…それが相手の事を思いやっての事だって事は分かっていたダス…」
『さすが仏の西本!改めて尊敬しやす!』
(今鳥君…五虎大将堕つ…ダスか…。まだまだ見せたいビデオやDVDが沢山あったんダスがな…)
『ありがとう西本。なんだか俺、勇気がでてきた。』
『ば、馬鹿野郎!お前がいなくなったら俺達はお終いだろうが!』
(菅君…石山君…君達にあのビデオを見せられないことが本当に残念ダス…)
三階の廊下に、何やら大きい物を引きづった跡がある。
…それは血だった。血は301号室まで続いている。
301号室のドアを開けると、そこに石山はいた。死んでいるというのにまるで勝ち誇ったような顔をして。
「石山君…!こんなに刺されて…」
石山の死体には何カ所もナイフに刺された痕があり、二本のナイフが刺さりっぱなしになっていた。
あまりに痛々しいのでそのナイフを抜いた。そしてもう意味も無いことだが、部屋にあったシーツを切って止血しておいた。
「ナイフによる刺殺…やはり、菅君を殺した奴と同一犯ダスな」
悲しみの次は怒りが沸いてくる。菅と石山をこんな残酷に殺した奴に、今鳥や大塚を殺した奴に。
―だが、すぐに復讐してやろうとは思わない。
確かに四人を殺した犯人は殺してやりたいくらい憎い。しかし自分達の目標は、先生達に勝ちこの島を脱出する事だ。
自分はリーダーである。目先の事に捕らわれてはいけない。復讐より優先しなければならない事がある。
(みんな…こんなワスを冷たいと思うだろうダスが…)
石山をベッドに寝かせ、黙祷を捧げる。
(ワスはまだ死ねないダス。この殺し合いから脱出し、みんなと八神町に帰るダス。
だから、菅君も、石山君も、今鳥君も、先にそっちに行ってる筈の吉田山君と一緒に待ってて欲しいダス。
そしてワスが人生を大往生して、そっちに行って…我らが西本軍団がまた揃った時、その時こそ鑑賞会を決行しようダス。
大塚さんも、その時だけは見逃してほしいダス…)
西本は言い聞かせる。自分が落ち込んでいてはいけないと。
そうでないと、あっという間に悲しみで押し潰されてしまいそうだから。
「西本君…大丈夫かい?」
ヘリポートに戻ってきた西本に、周防は心配そうに話しかける。
「ワスの事なら心配ないダス。それから石山君の事ダスが…301号室にいたダス」
「…やっぱそいつが犯人じゃなかったって事か」
「そういう事ダスな。石山君も菅君と同じく、ナイフで刺殺されたようダス。やはり二人を殺したのは同一人物のようダス」
淡々と話す西本を見て、周防は彼の顔に涙がある事に気付いた。強いんだな、と感心する。
そして西本は石山に刺さっていた二本のナイフを見せる。もちろん血は拭いてある。
「気分は悪いダスが、これも立派な武器になるダス。彼の遺品と思って使うダス。それから、これからの事ダスが…」
西本は、播磨が持つパソコンを指す。
「播磨君の情報が正しければ、今の放送でまた機能が追加された筈ダス。このパソコンは状況を打破する切り札になるかもしれないダス」
「やっぱ、復旧作業を急いだ方がいいって事か?」
「そういう事ダスな。恐らく播磨君がパソコンを持ち出した場所に充電機器があると思うんダスが…。
播磨君、このパソコンがあった場所には本当に誰もいなかったダスか?」
「お、おうよ」
この播磨の発言はもちろん嘘である。三沢から強奪したとは言いにくいし(そもそも三沢の名前を覚えていない)、東郷の事もある。
「となると、パソコンがあったっていうC-03に行かなきゃね…ってあれ?そういえば西本君、分校に行きたいって言ってなかった?」
「それなんダス…」
今の所西本が悩んでいるのはそれだった。
パソコン復活の為に行かなくてはいけないC-03、そして西本が行きたがっている分校の位置はまるで逆方向なのだ。
二手に分かれるにしろ、どちらか片方が一人になる。そして決定的な武器になりそうなのはこのバカでかい狙撃銃だけだ。
(せめて二人が生きていてくれれば…いや、そんな事を考えていてはいけないダスな)
(まいったな…)
西本と周防の話し合いを危機ながら播磨は思う。どうやらいつの間にか自分も戦力に数えられているようだ。
自分としては今すぐにでも天満を探しにいきたいというのに。
このパソコンが使えない以上、闇雲に動き回るよりはパソコンの復旧を待った方がいい気もした。
だが、できればC-03には戻りたくない。東郷の死の真相を知るのが怖かった。
彼もまたこれからの方針を悩んでいる。
(あ…そういえばこのインカムの事、言った方がいいかな…)
【二日目 6時〜7時】
【冬木武一】
【現在位置:C-03】
[状態]:疲労、精神とも多少回復
[道具]:支給品一式×2(食料のうち一つはカレーパン)、東郷のメモ
[行動方針] :1.反主催をかたく決意 2.播磨に会ったら伝言を伝える 3.パソコンが戻ったら、東郷の残した情報を見る
4.8時になってパソコンが戻らなければ、ホテルに出発
【三沢伸】
【現在位置:C-03】
[状態]:精神にやや疲労、肉体的には健康
[道具]:支給品一式 、vz64スコーピオン/残り弾数40、東郷のメモの模写×3
[行動方針] :1.8時になってパソコンが戻らなければ、ホテルに出発 2.東郷の残した情報が気になる
[備考(共通)]:盗聴器に気付いています。
【西本願司】
【現在位置:E-04 ヘリポート】
[状態]:健康、筋肉痛(多少回復)、かなりの精神的ショック
[道具]:支給品一式(食料2、水2) 携帯電話 山菜多数
[行動方針] :1.分校跡に行くか、C-03に行くか悩む 2.仲間を集める
【周防美琴】
【現在位置:E-04 ヘリポート】
[状態]:健康、かなりの精神的ショック(多少回復)
[道具]:支給品一式(食料2、水2) ドラグノフ狙撃銃(残弾10発)
[行動方針] :1.分校跡に行くか、C-03に行くか悩む 2.仲間を集める(特に天満、沢近、高野、花井、麻生)
【播磨拳児】
【現在位置:E-04 ヘリポート】
[状態]:健康、精神的な焦り、怒り
[道具]:支給品一式(食料6、水4)、インカム一組、ノートパソコン(バッテリー切れ)
[行動方針] :1.天満を探しに行きたい(C-03にはあんまり行きたくない)2.沢近の誤解を解く
[備考]:サングラスを外しています(そろそろかける?)。吉田山が死んだとは思っていません。
「もしかしたら自分が東郷を殺したのかも…」と思っています。
遅くなってすいません。何か問題あったらお願いします。
投下ラッシュだなwww
どっかのクソミコテクニックが暴れてて最悪だと思ってたが、空気入れ替えてくれて乙
アソサラの振りして暴れてるア○ミコ厨がマジでうざいな・・・
アソの話はおしまい!
親友はスレでもロワでも話題になりまくるっていうのに、特別扱いしてもらえることもなく石山と同じレベルの追悼しかされないくさい菅に合掌
>>772 そしてGJ
西本軍団は充電に行ったら激突かな
行かなかったら行かなかったで冬木たちはあまり進展できないし、ここらが冬木達反主催の今後を決めることになりそうだな
美琴の口調がまた違ってない?
つーか斉藤が麻雀組の死をあまり気にしていないというのが
ちとショックだな・・・。
まぁある意味カッコいいけど。
>>730 >>724を見た限り、『Restart』の後半部分を修正する意思があるようなので、まとめでも現在そのように表記しています。
既に作品に対しいくつか意見が出されているようですが、その中には私も作中で少し不自然に思えた部分がありました。
・ナポレオンの行動の疑問点(前作でカラスから逃げ出しているので、田中達の遺体を守るとは思えない)
・上記の疑問点に伴い、田中・永山の遺体の損壊具合
・麻生、サラが聞いた幻聴(確かに、幻聴というよりは霊魂に近いものを感じた)
幻聴は菅の死を知らされ、田中・永山の遺体を目の当たりにして他の生徒達と違う方向で精神が疲弊した結果と取れない事もないですが…
永山の遺体を捜すなどの一連の流れは問題ないと思いますので、後半部分について何らかの修正を頂ければ幸いです。
体調を崩されているとの事なので早急に修正しなくても大丈夫ですが(修正期間はまだ厳密には決まっていませんし)、
執筆できる程度に回復されたら是非ご連絡下さい。よろしくお願いします。
>>779 んー…ちょっと意外かな。ルールに反してるわけでもないのに。
1さんはララや伊織が相手の場所を正確に感知できることについてはどうお考えなんだろ?
あとカラスの件で作品に合わせてルールを変更したことも。
>>780 カラスの件のルールに関しては私の方でルールを大雑把に書いていたせいもあり混乱を招いてしまった側面があります。
また、問題になる以前の作品で既にカラスが登場しており、その時に特に指摘が無かった事も踏まえ変更としました。
ルールは結局の所私一人で最終的な文面は決定されてしまうので(提案して頂いた分はそのまま掲載していますが)、
今後もこういった問題が発生しないとも限りません。その辺は私の表記が問題なので、申し訳なく思っています。
ララや伊織はこれまでに特に目立った指摘がありませんでしたし、私も特に指摘は浮かびませんでした。
明確に目的地を割り出している訳でもありませんし、今後方向が狂わないとも限らないのであれくらいでいいのではないでしょうか。
『Restart』には明白なルール違反は何もありませんが、ただ読んでいて違和感を覚えた部分を779に書きました。
…しかし、1の鳥付きで書いてはまるで修正命令に見えますね。
少なくとも779の疑問点は個人的な疑問点です。混同するような書き方をして申し訳ありません。
>>782 夜は行動しないのではという意見も当時出ていましたが、
最近は割と早くからカラスは行動しているという事で落ち着いたようです。
>>724と
>>730の
>やっぱり厳しいですか?
がまずかったと思う
本人が通すのは厳しいことを自覚してるうえに「ダメ元で」系統のことを言ってから投下したものは修正になることが多いし
>>783 それで落ち着いたっていうより、
『カラスの存在自体がルールに反するのでは?』 って流れになって埋もれたような感じがするけど。
カラスは夜行動しないのでは? って意見に対しての反証は
>>481だけだが、
>>782の一番上のリンク先の解説だと、夜明けの30分前頃に活動開始するとあるから、
>>481のはそのぐらいの時間のカラスを見たのでは? ってことも考えられるし。
やっぱりカラスの習性からすればちょっとおかしいかな、とは思う。
今さら修正するのも難しいだろうけどね。
>>785 まぁ、言いたかないけどカラスなんて舞台装置みたいなもんだし正直“どうでもいい”からうやむやになったんじゃね
銃の設定しかり、「んな細かいことまでこだわらんでもえぇわ」な人もいるだろうし
>>785 その辺りは、作品執筆において考えておりました。
だからこそ、最初に結城が鷹野神社で発見した二人には烏がたかっていなく、
夜明けに近くなったころに遭遇した三人の死体に烏をたからせました。
説明をいれる前に問題なしで落ち着いていたので発言しなかったのですが、
それが逆にわだかまりを残していたようで申し訳ない。
細かいこと気にすんなよ、萌えるアソサラとかが読めてるんだからそれでいいじゃん。
>>787 そこなんだよな〜。
今回の争点の中にそのどうでもいいカラスによってつけられた遺体の損壊具合がある。
本来いるはずのないカラスは良くて、そのカラスがつけた傷は描写しなきゃダメ。
夜活動するカラスはいいけど、逃げた豚が戻って来るのはダメ。
なんかおかしくない?
おかしい
でもだからって物凄い細部までこだわれってのはあまりにもアレだし……
「空気嫁」とか「住人が臨機応変で決めれば」とかでどうにもならんからこうなってるわけだし……
どうしたらいいんだろね
>>788 5時前からずいぶん活発に活動されてたようですが?
つか、それ以前にその時点のルール無視しちゃダメじゃん。
>>792 ルールについては、最初の基本ルールに加えて2スレ目の96で“危険な野生動物禁止”という了解が発生していたというように理解してました。
(ちなみに、
>>493の食料確保の件は過去にスクロワでは一度も問題視されていない)
実はそのルールが決まる前に“壊れゆく日常は音も立てず”を書いたのも自分でして、その際に烏を書いても当然問題が起きなかったので、烏は“危険な野生動物”に当たらないと判断しました。
このロワって二月末辺りだよな?
なら春分の一ヶ月前くらいってことで、朝5時半くらいには空って白み始めるよな?
そこで前回のつむぎの話を5時半まで時間ずらしてもらうのはどうかと提案してみる
つうか周りがどうこう言ったとしても、すでにアソサラの人が自分の作品に無理があると思ってるんだから修正じゃね?
個人的には、放送後すぐに予約しておいて最初から修正がいると思うような出来の作品を投下するとかは控えて欲しいし、
どうしてもそんなのしか書けない様なら予約破棄するのが当然だと思うんだが・・・そこはまぁ大目に見るとしてもさ。
あとは書き手の体調がいつ治るかだな。三日以内に治んないとか言われたら新たな書き手の募集もありえるだろうし。
まぁ、こんなめんどくさいパート好んで請け負う書き手もいないだろうけどなw
麻生とサラの聞いた言葉に関しては客観的に判断してスクロア的にはきわどいかと
まぁありでもいいと思うけど、だとしたら幻聴とかって言い切るのはやめてほしい
書き方的に幻聴ではありえないと思う
カラスの行動とナポレオンの行動に関しては
未だに詳しくは解明されていないカラスの生態や行動を細かく設定すること自体に無理があると思うからありかと
ナポレオンの行動は原作では播磨以外には読めないと思われるからどう行動しようがありかと
スクランでは動物にも優しさなどの感情が多々あるように書かれてるし
実際にも偶然かどうかはわからないけど人間を助ける動物はいるらしいし
>>724 なにはともあれGJ
体には気をつけてくださいな
>>772 次のリレーが楽しみな話乙っす
播磨にまた勘違いフラグかw
つかこのスレで丸々は殺しちゃいけないとか
こう行動しなきゃいけないってノリを作るのはどうかと思うんだが
今のアソサラにはそんな流れ作ってる奴がいてズルい
ぶっちゃけ最終的にはほとんどの人が望んでない結末になるんだからもうちょい割り切ろうよ
>>797 ん?言い方が悪かったか?
じゃあ「今回は一回目なので許容するとしても」に変えておく。
実際、これを許すと一人の書き手のキャラ握りの時間が三日間以上取れることになるからな。
それじゃあ予約期間の意味がなくなっちまうだろ。
>>797 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
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>>798 それはつまり、みんながスクランのキャラを愛しているという証拠じゃないか!!
良いことなんだよ。
じゃあこんな企画するなよ……
まぁ愛してたら普通は殺し合いなんかさせないわな、ラブコメキャラに
>>803 同じラブコメのネギまだって、もう10シリーズ近くバトロワが作られているんだぜ。
ネギまに出来て、スクランに出来ないことは無いさ。
ネギまはラブコメじゃなくてただのハーレm(ry
しかもネギまはリレーじゃないしな
じゃあオカッパが優勝するって事にすればいいさ、これなら公平
>>807 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
| ここはお前の日記帳じゃねえんだ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\_______ _______/ | チラシの裏にでも書いてろ
∨ \_________ ____
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>>808 ここは
/::::::::::< \ィ,:::::::::::::;N ヘ
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ヽ、)ノ::{ ´,,,ニ'=゙ー ´、yr゛7'¨ッ
ミ:::::::i, 、.,,,;;;;,l'  ̄゛ `!
ミ::::::::リi,, 、ゝニ´(__ }_'r 、イ ー-.ヽ
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ヽ::::::::::::::::::i.,,ン、`ニ二´.,ッ::::、゙ .
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の日記帳じゃねえんだ。チラシの裏に(ry
810 :
481:06/11/07 00:43 ID:QJLsDsEQ
よく思い出してみたが、俺が夜中(4時過ぎ)にカラス見掛けたのは夏だった。
修学旅行2月じゃん……_| ̄|○
俺の一言が余計な誤解を招いたようでスマン
配達がてら吊ってくるわ_| ̄|
>>810 近所のおじさんの朝の楽しみを壊さぬよう、
くれぐれも配達をしてから吊ってくれw
>>812 配達をしながら釣ってくれかと思ったwww
※本作品は実在する人物・団体・カラスの生態とは一切関係ありません。
吹いたwww
え・・・?
>>798 こういう意見見ると思うんだが、アソサラにしなくてはいけないっていうのは
お嬢や天満を後半まで殺すな以上の暗黙の了解なんだろうか?
仲違い禁止、離れ離れになるのも禁止。
住人も、まとめの1氏も、『Restart』の作者さんもそういう認識?
>>817 そんな暗黙の了解が全員にあったら終わりだと思う
スクロワでまでTAIKOUBOUなことになったら……
>>817 そういうことでもないだろ。
アソサラには高野っていう爆弾もあるし、お嬢や天満だってちゃんと死にそうな状況なら死ぬさ。
ただ、今はアソサラ組は孤立してるからそういうことがないってだけで、今後ほかのグループやマーダーと接触すれば十分に急展開も考えられる。
それで文句をいうような読み手には帰ってもらって他のロワでも立ててもらえばいいだけだ。
そもそも、今回のはアソサラじゃねぇよ。「恋愛感情じゃない」って麻生が明言してるし。
アレ、なんか俺日本語おかしいな。
つか今メインで一番死にそうなフラグ立ってんのはお嬢か天満だろ
播磨や晶の死亡フラグは露骨すぎて逆に死ななさそう
まぁそんなこと言ってても次回ぐらいに播磨が死んだり晶が死んだり
そういうの関係なしにズガンフラグ立ちっぱの花井、八雲、一条が死ぬかもしんないし
どうなるか読めないのがロアの楽しみなのに流れとか暗黙の了解で話決めてどうすんだよ
主人公二人にお嬢、八雲、周防、花井 こいつらはほとんど移動して会話しただけで
何もしてないんじゃ…晶は雑魚を狩っただけだし。烏丸は隣子のために生きてもらわねばならん
今一番やばいのはイチさんじゃないかねえ…フラグなし、無気力、つむぎははるか彼方
そんなこと言ってたら今鳥以外誰も死なないまま終わるぞ
それにメインどころは皆無理なく殺せるフラグは立ってると思うよ
>>819 > 好きだとか恋だとかいった感情とは違うと思う。
> けれど、それよりももっと強くて大きな、確かな想いがある。
>
> ただ――自分は誰よりも、彼女のことが大切なのだ、と。
『恋愛感情じゃない』と本人が明言つったって、こんな風に書かれちゃ、本当はその逆としか読めないだろwww
梅
アソサラってバイトの先輩後輩の関係しかないから、なんかベタベタされると違和感あるわ。
斉藤だけ死んでおキヌ脱出もありなのかな??
斉藤だけ死んでおキヌ脱出もありなのかな?
アソサラの場合亀裂入れたら次の話で修正くらいそうな気がするけど
2度言うなwww
>>824 あ、マジで?だったらこれだしとくわ。
>原作にないオリジナルの設定を出すのはやめましょう。
これでもう修正決定じゃんよwww
もうアソはズガンしちまおう
かわりにサラミコの新展開だ
>>831 じゃあアソミコも不可だな。よかったよかった。
アソには周防を庇って死んでもらおう
惚れてんのは周防だが死ぬ間際に思い浮かべた顔は菅・・・いやいや、サラってことにして
そんでその後ショックから立ち直れずピンチの周防のもとに颯爽と
「美コちゃ――――――――ん!!!!」と縦笛展開全開で
まあ実際早いとこ死なせて残ったサラに何かしら悪影響でも与えて欲しいんだがね
ほんと、フラグも何もないし。ほぼ唯一絡んだ高野は全然麻生気にしてないし
>>831 別にいいんじゃね?w
麻生とサラが思い合ってる方がみんな好きなんだし。
細かいこと気にすんなよwww
開始前になんとなく自分が抱いていたイメージだと、
それぞれ原作の 花井→杉村、八雲→琴弾、美琴→貴子 のポジションで
八雲を探して回っている花井が美琴を発見するも、彼女は既に瀕死の状態。
最後の最後に花井の腕の中で、「あんた、いい男になったよ」「おまえこそ世界一カッコイイ女だ」
で、美琴死亡、みたいになるんじゃないかと勝手に考えていた。
でもこれだと、花井の最期は八雲に撃たれて死んでしまう事に…orz
スクロワには杉村にあたるキャラが三人もいるからなあ
つかぶっちゃけ原作に合わせる必要あるまい
何より東郷がもう死んじゃったし
花井は単独で行動しないし探知機持ってるけど播磨は勘違いされまくってるし
今思った。播磨がモロ杉村になってんじゃん
どうも……。
ご迷惑をお掛けしています。
昨日は寝てしまって何の書き込みもせずにすみませんでした。
まだ本調子ではないのですが、布団の中で考えたことを書かせていただきます。
・ナポレオンについて。
私はナポレオンをスクランのキャラクターの一人として認識しています。
あの場にいたのがただの豚ではなく、ナポレオンであることに意味を持たせたいと思いました。
ナポレオンは『True pig』で自分を襲ったつむぎに対する気遣いを見せています。
その彼が優しく接してくれた田中のために、一度は逃げ出しても小さな勇気を振り絞って
引き返してくることはあり得ないことでしょうか?
ここは他のキャラクターの行動と同じく、書き手によって意見の分かれるところですが
少なくとも私はナポレオンならそうすると思いましたので、『アイノカタチ』でつむぎが二人の
遺体が食べられる場面を目撃していないことを確認した上でこのシーンを挿入しました。
・田中と永山の声について。
私が作品外のところで幻聴と言ったことにも問題があったようです。
もちろん、ああいう話を書いた以上は田中達の友情が起こした奇跡……であってほしいというのが
私の本音です。
が、そこをあえて説明するならば幻聴であるという意図のつもりでした。
……自分の書き込みを読み返しても、とてもそういう意味には取れませんね。
それに「聞こえた」という受動的な表現が更に不自然さを増してしまったようです。
むしろ、こうあってほしいという麻生達の思いがただの風の音を田中達の声として聞かせた、
いわゆる一種の妄想であるいった方がよかったかもしれません。
強く望むことで無意識のうちに自分に都合の良い『奇跡』を能動的に引き起こす可能性はあると思います。
ヒトの内面の心理学的な問題に明確な正解はありませんが、ここはカントの言った
「我々は世界を我々の知覚に合わせて認識する」といった命題に因るところです。
客観的に見れば実際に起こった事象は「リュックが転がった」「風が吹いた」という二つだけです。
自分としてはロワ全体に影響を与える重大な瑕疵ではないと考えました。
・修正について。
今回はどうしても期限に間に合わせたかったため、後半になるに連れて駆け足になってしまいました。
上で述べたことは本来、作品内に織り込むべきものです。
私が考えていた修正というのはこれらの全体的に欠落した描写を補完したいという意味です。
どこをどう修正する、と明言しなかったのは私の思慮が足りませんでした。
もちろん問題となっていた部分を修正するのが一番良いのはわかっていますが、そこを無くすと
あの場所へ行った意味が半減してしまうので、わがままとは思いますが大筋はこのままで
行かせてもらえないでしょうか?
自分の考えだけが正しい、批判は全て間違っていると言うつもりはありません。
でも皆さんの意見も理解した上で、今回だけは甘えさせてください。
次に書く機会がありましたら、今度はきちんとした形で投下できるようにいたします。
修正期限につきましては修正の方向にもよりますが、できれば木曜日までいただければ幸いです。
甘えるんじゃねえ(弩)!!
つーか、ルールに違反したわけでもないんだから別に修正する必要もないんだけどね。
不自然と言ったって、作中でトンデモな超常現象が起こったわけでもないしさ。解釈次第でどうとでもなる。
まあ、修正するのは自由だけど感性が違う人は絶対いるんだから、あんまり気にしないほうがいいよ。
やっぱさ、無理に期限守ろうとして作家さんの体壊させるのは良くないし、
ゆとり持って書けるようにアソサラルートは◆GEIGwDl3Ms氏の専任でいいんじゃないか?
他の作家がリレーすると、これまでのキャラの心情とか◆GEIGwDl3Ms氏の狙いや願いが理解されずに、
前々回みたいにキャラや世界観自体が壊れる羽目になるわけだし。
物理的な面から見ても、ここまで来たら、これまでの流れを破綻させずに他の作家が引き継ぐなんてどだい無理な話だろうしさ。
わざと狙ってるんだろうけど、そういうこと言うな。
俺が言いたいのはそういうことじゃない。
>>844 良いこと考えた、お前と◆GEI略君の二人が交替で書き回せばいいんじゃね?
そしたら他の奴に邪魔されることなくアソサラ続けられるじゃん♪
お馬鹿はスルー、修正宣言出たんだから無意味な議論はしないでFA
というかあからさまな釣りだよなw
ごめんなさい……もうみなさんを騙し切るのは無理なようですね。
実は私、アソミコ派なんづす。
だけどアソミコ名のって攻撃するのは分が悪いと思い、
馬鹿なアソサラ厨を装って◆GEIGwDl3Ms氏の執筆を妨害しようとしてたんです。
どうか、許してください。
迷惑をかけてしまいましたが、◆GEIGwDl3Ms氏は私のような屑は気にせず執筆頑張ってください。
そもそもリレーと言うことを理解してないだろw
理解してたら、他の人がリレーした作品に対して、『私の書いた事をまったく理解してくれてない! 〜のカプが薄っぺらいのは残念』とか言ったりしないさ・・・って、別の話だなw
正直キャラの私物化はうぜぇよなw
アソサラそんなに書きてぇならここじゃなくてもいいのによ
まぁ良い作品だとは思うがね
結局釣られとるがなw
こういうときは萎えなものを見て気を沈めるのが一番だ
つ ゴリ山×加藤
正直、ちょっと◆GEIGwDl3Ms氏が怖くなってきたな
なぜこうも麻生絡みの話で問題ばかりが起こるんだろう。
そういえば以前の田中死亡話で起きた首輪の問題も、麻生自体は話に関係ないが
田中は麻生絡みのキャラだったYO・・・。
>>841 物理的矛盾として問題点があがってんだから、修正するしかないだろうよ。
しかも問題点に対するところにツッコミどころたくさんの回答だし。
>優しく接してくれた田中
撫でただけだぜ?それで自らの命を危険にさらすとかないだろ。
展開に無理ありすぎ。これで違和感を感じなかったというなら頼むからもうナポレオンは書かないでくれ・・・。
>『アイノカタチ』でつむぎが二人の遺体が食べられる場面を目撃していない
目撃はしてないけどな、いっせいにたかり始めたっていう描写があったろ。
アンタはこれでも食べられてないっていうのか?とりあえず読み手からやり直してくれ。
>強く望むことで無意識のうちに自分に都合の良い『奇跡』を能動的に引き起こす可能性はある
だったら麻生だけにしとけよ。それならなんにも問題はない。
二人同時に聞こえたことが問題になってんだ。それくらいちゃんと理解してくれ。
>でも皆さんの意見も理解した上で、今回だけは甘えさせてください。
そう言うってことは、自分の作品に無理があるってことをわかってるんだろうが。
だったら問題点を修正してから出直してくれ。
つうかそんなにアソサラ書きたいんなら、せめてちゃんと読める程度の作品を出してきてくれ。
それならこんなに問題が起きることもなかったし、ちゃんとアソサラベースで展開することが出来たんだから。
>>832見て思ったんだが
この次の話で麻生がズガンされてもカプ厨以外からはスルーされそう
そんで作品の質とは全く無関係に分かるだろと言わんばかりのGJの嵐
……俺の妄想だよな?
俺にかかれば二人ともズガンだぜ。
むしろいきなり島がドカン。
キャラに死は平等に訪れるんだからおかしな点さえなければ麻生ズガンされてGJ来ても普通
むしろカプ厨が暴れ出しそうで不安だ
菅みたいにあっさり殺されてもそれまでにしっかり描写されてるんだから今更「格好よくしななきゃヤダヤダ!」とか言うなよ…?
もう麻生NGでよくねーか?
俺としてはサラだけ死ぬってのもお勧め。
こっちは普通に荒れそうだしw
今回ハリー襲撃で石山と菅死んだけど、周防死んでたらどうなっただろうな。
てか普通に周防死ぬと思ってた。
後々争いの種になりそうな播磨・八雲・沢近、周防・花井・麻生・サラは早々に殺しおくか。
やっぱりメインは優遇されるんだね
メインで死んだのは今のところ東郷と今鳥の二人か。
菅、嵯峨野、吉田山もサブメインみたいなものだけど・・・。
『話を練る期間を入れて』予約してから三日までじゃなかったっけ?
たぶん他の人にとられたくなかったか軌道修正したくてあせったんだろうけど。
投下後にあまたの読み手や1氏からもちゃんと修正内容が指摘されて方針も固まったのに、
それを断って実はこういう意図があったんだとかこういうつもりで書きたかったと弁明し
自分のストーリーは曲げないなんてあり?予約期間が延びてるのと一緒じゃないの?
好きな内容で話を作れるのは三日間。投下後に修正の必要が出てきたら
『投下した内容を』『意見に従って』修正する。自分の意図する形と違った結果であっても耐え忍ぶ。
魅力や意義が失われるなら失われた中でなんとか四苦八苦するしかない。嫌ならNGを申し出る。
それがパロロワの礼儀だと思ってたんだが……重荷ばっかりおしつけてすまんが1氏にはっきり示してほしい
◆GEIGwDl3Ms氏は話は立派だけどパロロワ(というかリレー)には向いてないんじゃないかな。
立てたフラグがへし折られることもある。表現が間違った形で解釈されることもある。
自分よりはるかに稚拙な文章で構成された話のせいで構想が台無しにされることもある。
けどそれを根拠に作家に文句つけたり以前の話を無視したり、修正意見に従わなかったりしちゃいかんよ
原作のイチさんは今鳥が死んでも何とも思わんかったわけだが・・・・
>>867の後半に全面同意。
同じトリで同じパートばかり書いてたら、そりゃ目に付いて当たり前じゃん。
まして途中リレーを挟まれて、その展開に文句つけるなんて言語道断。
キャラ愛があるのは分かるが、程ほどにな。
>>867の前半に全面同意。
中には仕事の都合とかで泣く泣く予約破棄した書き手だっているんだ。
期限内にちゃんとした話を投下できないと判断したら、潔く諦めるのがリレーの筋ってもの。
そもそも修正ありきで投下したっていう事自体が信じられん。正直、呆れてしまった。
◆GEIGwDl3Ms氏より、
>>701や
>>771の作品のほうが
いろいろ問題がありそうなんだが…いいのか?
>>867 その指摘の根拠がそもそも曖昧じゃねーか。
過去には指摘されても「修正の必要を感じない」の一言で無視した書き手もいるんだぜ?
>>871 いやっ、別に問題はねーだろうよ・・・。
>>871 おまえは何を言ってるんだ?展開があまり進まない書き方だったからか?
875 :
Classical名無しさん:06/11/08 03:16 ID:LpDEuihA
>>872 むしろそれを曖昧というアンタの指摘こそ曖昧じゃん?
どこをどう文句付けてんのかよく分かんないし。
『そもそも』867の指摘が曖昧だとは思えない。
しかも869、870の発言は完全無視!?w
>>871 これ以上荒れるようなことを言うのはやめろ
つかアソサラの人の作品で今回は絶対修正する必要があるって場所はなくない?
人によっては死者の言葉はダメって人がいるかもしれないけど
烏とナポレオンの行動はありえないことではないからありだと思うよ
何より動物の行動基準や生態なんて数えきれないほど例外があるし
>>872 アンタが指摘してるのは、書き手が
「修正する意思がないという最終決定に異論がある人は申し出てくれ」
っていうような書き込みをしたときに、異論が出なかったヤツの話だろう?
今回は異論がバシバシでてるし、そもそも投稿の仕方に問題があるんだから、何らかの手立ては必要だろうよ。
◆GEIGwDl3Ms
この人、なんかアソサラありきで書きたいって感じで気持ち悪い。
本当に皆と一緒にロワでリレー小説書きたいの?
自己リレー、他人に軌道変えられてケチつける、今回自分が軌道修正。
この人以外の作品は変に派閥こだわってなくて、どれも楽しく見れるんだけど…。
>>876 しかし、死体にカラスが群がってすることといったら、ついばむ以外になんかあるか?
予約延長はルールで認められてるんだから、
修正というより延長申請という扱いにすべき
納得行く内容が書き上がってないなら投下しないで延長申請にしとけばよかったんだよなぁ
まぁ、とにかく修正云々の議論は修正作が来てからにしとこうぜ
次スレはクラウンから出て行こうな。
結局移住先って前スレじゃ決まらなかったよな?
マロンか少年漫画かそろそろ決めた方がいいかもね
今の荒れっぷりを見る限り、IDの出ないところじゃ元の木阿弥だろうな。
荒れる大元のアソサラコンビが退場しないと、どうしようもないんじゃない?
それまでは、仕方がないけどクラウンにいるのが一番だと思う……
アホか?少年漫画ならID出るだろうが
少年漫画にこっそり立てちまおうぜ。
>>875 今回の修正要請の疑問
・ルールに違反した部分は何もない点(重要)
・カラスの登場の経緯や行動に疑問があるにも関わらず意図的に無視している点
・作中で霊魂の存在には全く言及されていないのに一方的に否定している点
・問題とされている部分が他の作品に影響を与えるような大きなものではない点・修正しなくてもすでに作品として成立している点
・問題ないとする意見があるにも関わらず修正をスレの総意であるかのように言っている点
逆に「俺様がおかしいと思うから駄目だ」以外の理由で修正の必要があるなら聞いてみたいわ。
何で書き手が修正するって言った後までぐだぐだ議論するんだ……
書き手が「んじゃやっぱ修正やーめた」と言うと思ってるわけでもあるまいし、まずは修正作が来るのをおとなしく待てよな
少年漫画板なら問題ないだろうね。
一応、ここまでスレ重ねて通常進行してるスレだから。
新規加入も見込めるし、少年漫画板へと移住しよう。
>>888 ナポレオンに関する物理的矛盾があると指摘されてる気がするが…。
つーか作者が「修正する」って宣言して投下から修正を前提に話が進んでるのに
修正が総意であるように〜とか言われてもログ読んでこいよとしかいいようがないぞ。
問題は作者が他の住人からここも修正すべきって意見を全部突っぱねてることだろ。
結局自分が書ききれなかったところを追加するとしか考えてないんだもん。
いわゆる「未完成の作品」を投下されたことに、ここの住人は怒ってるんじゃないの?
急に不自然なまでの◆GEIGwDl3Ms氏叩きが湧いて来たな・・・
>>891 ナポレオンの心理描写がさろた作品については誰も何も言わなかったのにな。
いきなりナポレオンの行動が物理的にどうとか言われても、別の意図があってこじつけてるとしか思えんよ。
894 :
893:06/11/08 13:44 ID:27yK7b4c
さろた→された
>>893 気持ちはわかるがお前も落ち着け
修正はするって宣言が出たんだから、修正作投下後に理解不能なクレームが来たらその時に反論すればいい
本人不在のところで引っ掻き回しても投下しづらくなるだけだぞ
作者の自演が痛々しくなってきたな
書き手は頑張って下さい 自分も楽しみに待たせてもらってます
ナポレオンや烏の行動は問題ないだろ
ナポレオンはただなんらかの理由、例えば威嚇されたなどで烏がむかついて邪魔してた
という夢のない捉え方も出来るし
もしくは人間に育てられたゆえの人間への愛情が一時の気紛れに近い感情として出てきて
烏を近付けまいとさせたのかもしれないし
あと、あえていうならただたんに餌目当てでたかる烏にはそれほど凶暴性はないから
豚一匹でも十分近づくのを妨げて追い払える可能性はある
烏の凶暴性が増すのは子育ての時、特に子烏が異常を訴えたときだから
>>899 一回逃げ出したのに、っていうのが問題になってるんじゃないの?
>>897 お前の方だろ、自演してるのは。
自演して何度も叩いてる。
もう麻生はとっとと退場してくれ
わざわざID出るとこ選んだのに自演レッテルの貼り合いかよ……
仕方ねぇ、俺が自演してやっか。
>>904のSSが最高に面白かった。
天満のキャラが原作まんまに出てきて、スゲーって思ったよ。
もう一度書いて欲しいね。
とりあえず、修正の必要がないとか言ってるヤツは落ち着いて過去の指摘点を読み直せ。
前半の、あんまりしっかりとした描写無しで麻生の行動修正した点にはなんの要請もでてないだろう?
「物理的矛盾」以外の、ちょっとした心変わりとかは修正の根拠になりえないってのが良識あるロワの住人の総意だ。
だからこそ、今回のようにあからさまなご都合主義の超厨展開や、はっきりとした前作の描写無視のみに修正がかかった。
逆に考えろ。
ということは、アソサラの人にちゃんとした話を考える力量があれば修正点を全てクリアしたアソサラの話が書けるはずじゃね?
むしろアソサラしか書かない上に、コレくらいの修正をこなせないようなら、これからリレーを続けるにおいてただの足手まといになるだけじゃね?
まぁ、これで「修正作です」とか言ってただ書きたいことだけを付け足しただけの作品を持ってこられたら、やっぱ予約のルール違反で退場してもらうしかないけどな。
つまるあなたは、アソサラをこれ以上書かれると困るということはわかりました。
動物達の行動については「そういう行動もするかも知れない」で納得するよ。
でも、あんな都合のいい幻聴だけは勘弁な。
っていうか、麻生自身に「幻聴じゃない」とか喋らせておいて、
作者自身が幻聴とか擁護するってもうわけわjかんねw
> 最後に麻生――何があっても、サラちゃんのことだけは護るんだ』
幻聴にこんな台詞喋らせるとか、もうなんか色々やり方が汚すぎるしw
これでサラを殺したら、この作者がまた「私の意図が理解できてませんね」とか
難癖つけて来るんだと思ったら、萎えるよなぁ。
>これからリレーを続けるにおいてただの足手まといになるだけじゃね?
偉そうな人キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
>>908 難癖を付けてるのはどちらだか・・・サラを殺したって構わないでしょう?それは別に矛盾とはならない。
そういうことじゃなくて、麻生が何よりもサラを大事にするという、開始以来積み重ねられた事を今後もリレーすればいいだけ。
その結果でサラや麻生が死ぬとかは何も問題無いでしょう。
しかし、麻生とサラの関係について、これだけ積み重ねがなされた中で、
今後キャラの心情や行動方針が修正されるというのではもはやリレーと呼べないことも事実ですね。
>>907 別にアソサラでも構わないんだよ。
ただ、ちゃんと読むにたえる作品なら。
結局またカプ厨の煽り合いだったってことか?
もうお前ら自粛しろって……
ラブラブな話はロワ以外に求めるか自分でサイトつくってそこでやってくれよ
とはいえ、田中と永山の幻聴利用してまでして露骨にアソサラを推し進めるのはなぁ
汚いというより・・・サラを守れだの手を離すなだの、この辺の台詞だけが他と比べて極端に不自然
正直、やりすぎ
正確には、カプ厨が作品に噛み付いてるという構図な。
さらに正確には、もう一方のカプ厨が必死に擁護してるという構図だな
もうこの展開秋田
つ旦
別にカプ厨じゃないだろ。
投下された作品とその展開に対して今更どうこう言うのがおかしいと言っているだけ。
批判してる連中は、カプが気に入らないのを他の理由にすり替えて攻撃してるようにしか見えないけど。
>>917 なんの為の修正制度だよwww
カプ厨必死杉www
今更もアソサラもあるかw
こちとら毎日スレチェックしてるわけじゃねーんだよ。
他の理由を「カプが気に入らない」とすりかえてるのは
>>917だろ?
勘違いすんなよ。
>>916 お茶もっと追加
つ旦旦旦旦旦
>>917 工作員か真性か、擁護派に一言どころか二言ぐらい余計なことを言ってる奴もいるから余計にこんがらがるんだよな
議論するならせめてカプから頭を切り放してほしいわ
>>919 >今更もアソサラもあるか
せっかく
>>916が入れてくれたお茶吹いた
>>911 教えてあげよか、お馬鹿さん
構わないとか読むにたえるとか、ここはお前のスレじゃないし、
お前のために作品が書かれてるわけでもないんだよ
知らなかったんだろうから仕方ないけどね
お前ら、ケンカすることの方が楽しくなってきてるだろ。
末期症状だぞ、それ。
>>841以降、まとめの1氏からも特に指摘はなかったんだから
加筆という意味の修正ってことで認められたんだろう。今更言っても無意味。
ただ、できれば1氏も修正点のまとめをやってくれた以上
修正点としてあげていたものは訂正しますの一言が欲しかった…
もうあんた達は勝手にしなさい!!!
母ちゃんはもう知らない!!!
とりあえず、投下待ちじゃね?
幻聴は凄く違和感を感じるけど、NGにするか、といわれれば微妙かな。
やっぱり、一つの組を一人の人が殆どずっとやってるのが気になる人がい
るのかもね。いや、派閥とかは置いといて。
>>925 「同じキャラばっか書くのに違和感を感じる」って人が「もういっそアソサラは一人の書き手に全部書かせればいいよ」って釣りに全力で釣られてるのが問題かと
「気持ちはわからんでもないが荒れるから落ち着け。お前ら釣られすぎ」って流れが多いからなぁ
>>925 それと、別の人が書いた時に、例の作者さんが難癖つけたのを
快く思ってない人が多いんだろうね。
>>927 青葉フォーユーって何その素敵ID
ツンデレでお姉ちゃんっこなエースならより最高なんだが
929 :
Classical名無しさん:06/11/09 02:39 ID:EInAU5V2
若葉最強
読まさせていただきました。皆さんの意見同様やりすぎかと思います。
幻聴はあってもいいとして少し長すぎる気もします。
リュックが落ちる、という所まではよかったかと。
まぁアソサラやりすぎもNG…つーことで。
最初三行はともかく、最後の一行はおかしいだろどう考えても。
そんなだからカプ厨なんだよ。
いやカプがどうのはおいといて「やりすぎ」なんだよなぁ。
ロワ関係なく別の話みてるようでさ。
とりあえず、このまま彼が書くにしても、もうちっと他のキャラと遭遇するような移動をしてもらいたいものだ。
そんなことしたら他の作家が書きやすくなるだろ!
何を書いてももはやカプ厨または荒らしにしか見えない罠
修正作投下まで修正論議はやめとこうぜ
ところで、沢近はまた投下最後かなorz
つうかそんなに嫌ならとっととマーダー移動させてズガンすればええやんw
そろそろ一度麻生はどっかやって、次スレをどうするか決めよう。とりあえず、ID必須のところじゃないと更なるカオスに巻き込まれると思う
個人的にはクラウンで大丈夫と思います。特に出て行ったほうがいいという話は他所からは出ていないようですので…
IDが表示されますし、移転後は順調にスレも進んでいます。次もここでいいのではないでしょうか。
ここじゃ新規が増えない。
だから同じ奴でまわすことに不満が出てくることの一因にもなる。
自己リレーも正当化される。
新スレについて一言意見を言うと、
どこでもいい!
>>940の意見より
サバゲー板、伝統芸能板、共産党板、大学受験サロン板、同性愛板と
5つ候補が挙がりました
どこに立てるか選んでください、ていうかほんとにこれでいいんですか
なんで、五つに限定されてんねん!
真面目な話、よほど変なところでない限り、どこでもいいよ。
クラウンが嫌な理由として、交流所と同じ板だからってのがある
こっそり話題を持ちかけに行ってもID同じだから特定される危険があるから
まあバレたってどうってこと無いんだが、それでも嫌だな
少年漫画で良いじゃんか
修正作がこない・・・(´・ω・`)ショボーン
そういやそうだね。この場合どうなるの?
没
書き手自身が「未完成」っていっちゃってるしなぁ・・・。
予約のルールに抵触している感が否めないのに関わらず予約終了から四日も待ったのに作品が投下されないってことは、新規予約も受け付けていい状況なんだけど。
できあがってないにせよ、何らかの意思表示はして欲しい。
C−07は何人か人が近くにいるから、早く麻生とサラの行動が確定しないと他のキャラの動きにも支障が出るし。
かわいそうだから、もうちょっと待ってあげたい。だから早く連絡だけでも、と思う。
かわいそうとか主観を挟むの止めようぜ
掲示板の方に投下しました。
読んだ。
問題ないと思った。
別にナポレオンが二人を助けたとか言わないでただカラスから逃げ回った結果戻ってきたでもいいと思ったけど、
別に問題ないと思った。
んじゃ、どこに次立てようか?
まあSSに問題は無かった
ただ修正期間から遅れてるんだから、ここで一言くらいあってしかるべきだろう
もうちょっと配慮しろよ
予定より遅くなってすみません。
いろいろご迷惑をお掛けしました。
>>953 気にすんな。
>>952 偉そうなしゃべり方慎むくらいの配慮はしろよ。
他の発言も何様のつもりだよお前。
…俺は
>>953の対応見て失望した
投げやりな感じがして態度悪すぎな気がする
ちょっと何か言われたくらいで不貞腐れるなよ
読んだ。
随分自然になったかと。
>>956 他にどう言えっていうんだよw
>>956 すまん、お前の発言にちょっと引いた。
お前、友達によく「空気読めよ」って言われない?
言われてるなら直せ。
言われてないならそれはもう見放されていると思え。
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!:.:./!:.:.:`ーヘ /:.:.:| あの…
>>656さん
i:.:.i l:.:.:.:.:.:.:.:ヽ _ ./:.:.|i:.; お茶でもどうぞ 。
';:.l ';:.ト、:.:.N:.:.:.> . __ . <:.:.iヽ:.i:.:',
ヽ!ヽ', ヽ!ヽ/ Vヽi. ヽ :! ` `ヽ
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〈\ ヽ ー ..i(こ二二)
廾 ヽ___ __.( .| . .::|_)
i. `‐ーゝヽゝ._ ___.ノ
ハヽ ` ‐-- .、
__ヽ \ `\ κ⌒ヽ
(´____\ __丶-- 〆⌒ !;
`-- `ー´ _ __ ノ`~ ´
>>957 事務的な謝罪じゃなければまだ良かったんだが、
>>953はそうじゃないだろ?
穿った見方かも知れんけど、「あーはいはいそうですか、じゃあ謝ってやりますよ」的な投げやりさがどうもね
>>958 別にこれは俺個人が感じたことだから、回りにどう思われたかなんてどうでもいいんだわ
いちいち他人の感想に引いたり乗ったりしてると疲れるぞ?
アレでしょ。
やっぱ未完成の作品を投下して、他の書き手の割り込みを阻止した裏技がいまだにヒンシュクかってるんでしょ?
正直、そこは擁護しきれないからね。
今度からはもうそういうことはしない、ってことを徹底してもらうで落ち着こうよ。
>960
すまん、バカのチラシ裏にレスした俺もバカだった。黙ってNG登録するわ。
あと、君確実に陰口叩かれてるよ。
お前ら本筋と関係ないことで揉めるのが大好きだな
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!:.:./!:.:.:`ーヘ /:.:.:| あの…
>>962-964さん
i:.:.i l:.:.:.:.:.:.:.:ヽ _ ./:.:.|i:.; 落ち着いてお茶でもどうぞ 。
';:.l ';:.ト、:.:.N:.:.:.> . __ . <:.:.iヽ:.i:.:',
ヽ!ヽ', ヽ!ヽ/ Vヽi. ヽ :! ` `ヽ
` i ヾ. i |
〈\ ヽ ー ..i(こ二二)
廾 ヽ___ __.( .| . .::|_)
i. `‐ーゝヽゝ._ ___.ノ
ハヽ ` ‐-- .、
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今はとりあえず次スレだ
このままだと週刊漫画とここに重複する恐れもあるぞ
あ、一個だけ修正点がみつかった。
時間帯表記なんだけどさ、
6時〜9時
っていうより
7時〜9時(もしくは8時〜9時)
にすべきだよね。確かコレってSSの最後のシーンの時間帯目安なんだから。
1の人に頼もう。
970 :
Classical名無しさん:06/11/10 01:26 ID:7gu2cD0I
>>964 お前の振りは“回り”からNG登録されて見えねーよw
>>969 そうだっけ?
その作品の中で推移した時間じゃないの?
つか、9時までが変わらなければものすごくどうでもよくないか?
そろそろ両者とも口塞ごうな
で、結局次スレはどうすんの?
少年漫画かここか、好きなとこに建ててくれ。
決定権とスレ立て義務は
>>980に進呈。
少年漫画にしようぜ
別にここでも問題なくね?
あるよ
クラウンはやだな……
ここは少年漫画板で
立ててみるよ
別にここでも良くない?
どこでもいい……から、試しに少年漫画板に移動しよう。
週間じゃなかった、少年でした。
>>984 乙カレリン
週漫板に立ててたらたぶん物凄い荒れる原因になったよw
立てるんならせめて少年漫画板じゃないとまずそう
俺はここのままで良かったけど
結局修正版で問題なしってことかね
幻聴はおさえられてるし、田中永山の死体の損壊具合やナポレオンは許容範囲内
食料五食分って数はあってるかな
>>987 4食じゃないか?
朝は半々にしたという描写がないから麻生達は普通に一個ずつ食べたとして
田中の分は冴子が一個食べただけだから
本来は麻生5・サラ3になる
一食ずつ多いね
梅
津
991 :
ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:03 ID:qfnVqm82
がたんがたん
992 :
ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:03 ID:qfnVqm82
がたんがたん
993 :
ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:03 ID:qfnVqm82
がたんがたん
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ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:03 ID:qfnVqm82
がたんがたん
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ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:03 ID:qfnVqm82
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ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:04 ID:qfnVqm82
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ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:04 ID:qfnVqm82
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ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:04 ID:qfnVqm82
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ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:04 ID:qfnVqm82
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ガンタンク ◆i3Qrn9392Q :06/11/10 10:04 ID:qfnVqm82
がたんがたん
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