スクールランブルバトルロワイアル3

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1Classical名無しさん
前スレ
スクールランブルバトルロワイアル 2学期
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1157296492/

仮まとめサイト
http://netabaremk2.fc2web.com/brmain.html

データサイト
スクールランブルスレ@2ch、分校。
http://tenma.web.infoseek.co.jp/

・下記のルールを守れない方はこのリレー小説への参加・閲覧をご遠慮下さい。
・書き手も読み手もお互いを尊重しましょう。どちらもいなければリレー小説は成り立ちません。
・荒らし目的の投稿や発言は無視しましょう。また、そういった目的の作品はNGとなります。
2Classical名無しさん:06/09/09 15:10 ID:gX73VllU
書き手のルール
・まず、まとめサイトの基本ルールを読みましょう。
・前回までの作品に対する矛盾などがないか確認しましょう。
 キャラの位置、性格や言動、時間等は特に気を付けましょう。
 また、ストーリーを壊すような投稿はやめましょう。
・上記にあるような矛盾がある場合、修正や破棄を求められる場合があります。その場合は応じて下さい。
・予約がされていた場合、予約されたキャラを後々自分が使うなど言って予約者を混乱させないようにしましょう。
 また、作品投下後に「この展開だと自分の話が書けない」といった文句を言うのはやめましょう。
 自分の気に入らない展開という理由で批判をするのはやめましょう。
 まとめサイトのルールのページにある予約ルールは必ず守って下さい。
・読み手があってこそのリレー小説です。常に読み手がいる事を意識し、投下前に十分推敲して下さい。
・モニターの向こうにいるのは同じ人間です。相手を過度に刺激したり傷つけないよう、発言はマイルドに。
・自己リレーは出来るだけ控えましょう。しかし他に書き手がいない場合などはその限りではありません。
・原作にないオリジナルの設定を出すのはやめましょう。原作の範囲内でお願いします。モブキャラは自然に見える範囲で。

読み手のルール
・自分が気に入らない展開という理由で書き手を批判するのはやめましょう。
・書き手があってこそのリレー小説です。書き手の創作意欲を削ぐような批判や誹謗・中傷はやめましょう。
・発言はマイルドにお願いします。厳しすぎる言葉は作者の創作意欲を削ぎます。
・ルール違反や荒らしでもない作者を追放・批判するような事はやめましょう。
3Classical名無しさん:06/09/09 15:10 ID:gX73VllU
投稿のルール
・原作でいう修学旅行直後に拉致された事になっています。
・ゲーム前に各キャラが持っていた物のうち、凶器となりえるもの(ナイフ、モデルガン等)や携帯電話は没収されています。
・予約されていないキャラの話ならば突然投下大歓迎。予約されたキャラがいたら諦めて下さい。
 予約:書きたいキャラを指名し、トリップを付けて宣言する。後日作品を投下する際はトリップを付ける。
     期限は72時間。それを過ぎても何の意思表示も無ければキャンセル扱いとなります。
     ここで言う予約とは話が完成していてあとはプロットするだけの段階で行うものです。
     もし期限に間に合わない場合、必ずキャンセルかいつまでに投下できるかという意思表示をお願いします。
     予約延長の場合期限は24時間。但し、他に書きたいという方が出た場合は譲って下さい。
 ※遅すぎは困るので出来るだけ早めが無難です。投下が無理なら早めに予約を解除して下さい。
・キャラを握っておいて様子見云々を発言するのはNG 。
 やるなら黙って、ただしそれで状況が変わって書いた話がパーになっても泣かない
・前回の作品に対し辻褄が合わない作品はNG
 (時間軸がおかしい、居場所が違いすぎる、死んだはずの人物が生きている等)
 また、明らかに前回の作品の流れを無視した場合もNG。
 ※NGではないかという審議はスレ内で行われる。NGとなった作品は無効。
・おおまかでいいので時間を表記して下さい。(例:12〜14時)
・エロ禁止。グロはほどほどに。
・各キャラの性格・性能は原作レベルにする(SSでたまに見られる最強の高野、黒サラなどはなしで)
・安易なリストラはしない。殺すにしても見せ場を作る。
・八雲の読心は無し(もし読めても花井くらい)。
・新規キャラの導入、死者の復活は禁止。
・サバゲー経験者の2-Cは全員、射撃姿勢やリロード等の基礎的なレクチャーを受けている。
 東郷、ハリー、そしてリピーターのサラも経験者。八雲とララは不明。
4Classical名無しさん:06/09/09 15:16 ID:gX73VllU
現在のSS募集状況

任意募集(SSが来ないなら来ないで放送後のSSに任せる。来る分には大歓迎)
西本軍団…既にホテル跡で次の放送を待つ段階。20〜22時
アソサラ…狩猟小屋にて夜明けを待つ事に。18〜21時

募集(放送までまだ時間がある、または行動がありそうなキャラ)
播磨…22〜23時
城戸…22〜23時
三沢…22〜23時
SMコンビ…18〜19時
舞ちゃん軍団…20〜22時
沢近…18時〜19時
冬木…18時〜20時
烏丸…19〜20時
褐色コンビ+天満コンビ…22〜24時
冴子+田中…現在◆7ILEob33QI氏修正中
花井軍団…18〜20時
ハリー…21〜22時
結城…21〜22時
5Classical名無しさん:06/09/09 15:29 ID:YHgPFNzk
>>1
乙です。
6Classical名無しさん:06/09/09 15:49 ID:13QOaPgs
>>1 乙。
7Classical名無しさん:06/09/09 15:50 ID:kJ4iHHNk
>>1
乙。ちゃんとIDは出るみたいね。ほっとしたよ
8Classical名無しさん:06/09/09 16:03 ID:MEAgpFSY
>>1
そしてID晒し
9Classical名無しさん:06/09/09 16:31 ID:YHgPFNzk
静かすぎて耳がキーンとなった
10ハミングバードの憂鬱 ◆2r4oBjlU9A :06/09/09 18:03 ID:.skQYiso
島の最南端ともいえる氷川村を出てから、もう3〜4時間位は歩いただろうか。
花井達は一路平瀬村を目指し歩いていた。
まず先頭にライトを持った花井、続いて八雲、自転車を担いだ一条、そして最後尾に今鳥。
今鳥のスタンガンは、村に着くまでは一番非力であろう八雲に持たせることになった。
今鳥自身武器が無いのは多少不安だが、幸い運動神経と足の速さにはそこそこ自信がある。
白兵戦なら逃げること位はできるはずだ。銃などで襲いかかられたら一溜まりもないが、それはスタンガンを持っていても同じである。


幸か不幸か、彼らはここまで誰一人として他の人物に会うことはなかった。
先頭を歩く花井はしきりに八雲に声をかけているが、肝心の八雲からは「ええ…」とか「はい…」と単語しか返ってこない。
彼なりに八雲を励ましているつもりなのだろうが、あまり効果は無いようだ。
(全く、この調子じゃこいつらの進展も無さそうだねえ。)
そんな二人の様子を今鳥はどこか達観した目で見ていた。


ところで先程から花井の言葉を聞いていると、
「僕がみんなを守ろう。」とか「みんなで一致団結すれば…」みたいな事ばかり言っている。
それだけじゃダメだって事、こいつは分かってるんだろうか?
―いや、考えられないのだろう。今の彼は、少しでも多くの仲間を守ることしか頭にない。
良くも悪くも一本気な男だから、一つの事に夢中になると他の事に頭が回らなくなるのだ。
例えクラス全員で一致団結したところで、この殺し合いから脱出する作戦がなければ、その内タイムオーバーで首輪がドカンだというのに…。
11ハミングバードの憂鬱 ◆2r4oBjlU9A :06/09/09 18:06 ID:.skQYiso
ふと今鳥は、自分の首輪に手をやる。
「なあ、イチさん。」
「は、はい、何でしょう?」
今鳥は前を歩く一条に声をかける。
「この首輪が爆発する条件ってさ、無理矢理外そうとした時と禁止エリアに入った時、それから一日死者が出なかった場合…でいいんだよな?」
「ええ、確かそうだったと思います。」
「ん、サンキュ。」
そう、この首輪こそが最も驚異なのだ。これがあるおかげで、自分達の行動はかなり制限されてしまう。
だが逆に首輪さえ外してしまえば、何とかなる可能性は高い。
確か爆弾の他にも心臓の動きを感知するセンサー、発信器とかがついてると言ってたから、きっと機械なんだろう。
(となると、機械に強いヤツがいたら外せねーかな?)
ここで今鳥は自分の知り合いから『機械に強いヤツ』をリサーチする。
自分にはパソコンでチャットする程度の知識しかないから、ムリ。
花井も自転車は修理できるみたいだが、首輪は無理そう。外せるならとっくに外してるだろう。
西本…はビデオ屋だけあってAV機器とかには詳しいが、分解したり修理したりできるという訳ではない。
冬木も詳しいのはカメラとパソコンくらいだろうし…。
(全滅じゃねえか…。)
今鳥はガックリと頭を垂らした。
12ハミングバードの憂鬱 ◆2r4oBjlU9A :06/09/09 18:06 ID:.skQYiso

「どうした今鳥、遅れてるぞ?」
花井に言われ、いつの間にか自分が一行から少し遅れている事に気付く。
「悪い。ちょっと考え事してた。」
「どうせまたロクな事を考えてなかったんだろう?」
花井の言葉にうるせえと返し、今鳥は再び思考にふける。

(後は、このフラッシュメモリの中身に賭けるしかないって事か。それに、首輪も必要だよな。調べる為には…)
ん、待てよ?その首輪は一体どこから調達すればいい?
生きてる人間についたままの首輪を調べるなんて、そんな危険な事はできない。
そうなると、首輪は死体から入手するしかない。死体の首を切って…。
そこまで考えて、今鳥はゾッとした。
死体とはいえ人間の首を切る?そんな事できるかよ…。
さすがにそれには抵抗があった。
(ま、まあ切るための刃物も無いしな…。)


なおも一行は歩き続ける。
さすがに疲れが溜まってきたか、花井も口数が少なくなってきた。
こうしている間にも、どこかで誰かが死んでいるのだろうか。
始めは別に死んでもいいと思っていた今鳥だったが、花井に引っ張られ、正当防衛とはいえ野呂木を殺したことで
今は何とか生き延びたいという思いがある。
しかし―。
今鳥の頭に、この殺し合いが終わった時の光景が浮かぶ。
誰か一人が生き残る。
全員が死ぬ。
何人かが生還する。
だがどんな結末を迎えたとしても、自分はそこにはいられないような気がした。
13ハミングバードの憂鬱 ◆2r4oBjlU9A :06/09/09 18:07 ID:.skQYiso
【夜:22〜23時】

【花井春樹】
【現在位置:I-03】
[状態]:やや疲労
[道具]:支給品一式(食料と水一食分消費)、キャンピングライト(弱で10時間ほど稼動)
[行動方針] :平瀬村へ向かう。クラスメートを守る

【今鳥恭介】
【現在位置:I-03】
[状態]:やや疲労
[道具]:支給品一式(食料と水一食分消費)、ドジビロンストラップ(限定品)
[行動方針] :平瀬村へ向かう 首輪を外す方法を考える

【一条かれん】
【現在位置:I-03】
[状態]:やや疲労
[道具]:支給品一式(食料と水一食分消費)、折りたたみ自転車(東郷の支給品)
[行動方針] :平瀬村へ向かう。天満を探す、サラを探す
(自転車が分解寸前、要修理。工具があれば花井が補強可)

【塚本八雲】
【現在位置:I-03】
[状態]:疲労中。天満を非常に心配
[道具]:支給品一式(食料と水一食分消費)、256Mフラッシュメモリ1本、スタンガン(残り使用回数3回)
[行動方針] :平瀬村へ向かう。天満を探す、サラを探す 、播磨さんに会いたい
14Classical名無しさん:06/09/09 18:15 ID:MEAgpFSY
投下乙
この面子で今鳥視点とは個人的に意外だった。生き残る自信がないのは元々分かっていたことだが改めてカワイソスな気分だ
一方で花井は最後まで良くも悪くも花井なんだろうな。多分
15Classical名無しさん:06/09/09 18:23 ID:M5Ld2Xxo
いいね〜
今鳥の憂鬱と来たか
16Classical名無しさん:06/09/09 18:42 ID:nnHMK4EQ
今鳥に死亡フラグかwww
17Classical名無しさん:06/09/09 18:48 ID:uFFAHMWo
自分の首輪を提供するの?
今鳥さん死んじゃうの?
18Classical名無しさん:06/09/09 19:17 ID:rgbjfOPs
なるほど、既に死んだ者の首輪を調べるのか。
冬木と烏丸が東郷の首輪を調べて、糸口を見つけるというのはアリかな?
19Classical名無しさん:06/09/09 19:48 ID:gX73VllU
>>13
乙です。今鳥いいね
首輪解析の動きも始まったか…今後に期待
20Classical名無しさん:06/09/09 20:02 ID:dwn13HGU
>>17 確かにあれじゃ東郷があっけなすぎるからね
死んだあともみんなを率いていく展開がいいな
21Classical名無しさん:06/09/09 20:05 ID:opUnYKbY
一条の自転車ってある意味東郷の形見だよな
22Classical名無しさん:06/09/09 20:12 ID:eKqxA5W.
>>13
乙です。
今鳥がやる気出してるの良いですね。
あとカレリンが軽々と(小型とはいえ)自転車担いでるの想像してちょっとワラタ。スクラン補正でその内担いでるのも忘れそうW
23Classical名無しさん:06/09/09 20:55 ID:I97wAClY
ところで>>4の募集状況には教師陣の話が必須だよね?

何気に妙ちゃんが大ピンチなんだが
24Classical名無しさん:06/09/09 22:04 ID:KhoZJDHM
舞ちゃん軍団を予約してたもんだけど、
投下が〆切(今夜23:45付近)より最大で一時間位遅れそうです。
すんません、今から推敲行ってきます。
25Classical名無しさん:06/09/09 22:19 ID:bOdt7D8c
>>24
おk了解
がんがれ。超がんがれ。
26Classical名無しさん:06/09/09 22:28 ID:nIPGZiMU
スクールランブルスレッド増やし杉。
27Classical名無しさん:06/09/09 23:55 ID:/QN/05wE

「なんでだ…なんでなんだよ!」
「ごめん。僕は君には協力できない」

 冬木武一は一種の興奮状態にあった。皆で生き残る。人を探す。そのためのアイテムもある。
悲しいことに、幾人かはこのゲームにのってしまったようだが、きっとそうでないものがいるに違いない。
そういった人間を集めれば、きっとなにかいい手段が見つかるはず。
その可能性を信じて、まずは烏丸大路を仲間にいれようと彼は意気込んでいた。
人畜無害な彼ならきっと賛同してくれる――冬木は、彼の心の中で烏丸がYESと言うと思い込んでしまっていた。
23時には禁止エリアとなってしまう危険な場所を駆け、疲労した体にムチを打ち、烏丸のいるという
古びたビルへ走る。人影を発見し、それが目的の彼であることが分かった時は体の辛さなどなんでもなかった。

「烏丸!よかった…まだ……いたんだな…」
「冬木君、こんばんは。よくここがわかったね」
「…っは、は……三沢から、聞いたんだよ…ここにいるって。禁止エリアに、なるから、走って…」
 軽い挨拶の後、息を切らしながらも笑顔で全ての事情を話す。東郷、三沢、一条、各々の支給品のこと。
もちろん切り札のノートパソコンのことも。息をする間も惜しんでまくし立てた。
反応は薄いが、冬木は烏丸が元々こういう人間であることは知っていたため不快に感じることはない。
自分達の食料の中にカレーパンがあると言った時だけ、一瞬顔が動いた気がした。

「そういうわけで、あのパソコンがあれば安全に仲間が集められるんだ!」
「…………」
 さあいこう、と差し伸べた手に何の感触もないところで初めて違和感に気がつく。
そして、烏丸大路は冬木の手を握り返さなかった。
28それの価値は:06/09/09 23:56 ID:/QN/05wE
「な……」
「悪いけど…僕にはやらないといけないことがあるから」
 かくして冒頭へ。どう見ても不利の目がないはずの申し出を断られ、冬木の心には怒りより理不尽さが際立つ。
「どうして…俺が何か悪いこと言ったのか?」
「……ううん」
「やらないといけないことって…この殺し合いをぶち壊す以外にないだろ?」
「……ううん」
「まさか…お前…」
 協力する気はない。脱出する以外の目的がある。つまり、烏丸は……
最悪の回答を想像した瞬間、冬木はこのゲームが開始し初めて命の危機を感じた。
今の自分は丸腰だ…相手が武器を持っていたら…

「それじゃ」
 烏丸はくるりと背を向けて冬木から離れていく。そのあっさりとした態度に思わず拍子抜けする。
「ま、待てよ…どこいくんだよ!脱出しようとか協力しようとか思わないのか?」
 ぴたり、と烏丸の足が止まりまたこちらを向いた。
「この村には君達がいる。ここにいたら君達を手伝わないといけない。だから別の場所に行こうと思う。
 でも………もし、僕の目的が達成されたら………君達に協力するよ」
「な……」
 今は協力しない。すべきことが終わったら協力する。冬木にはわからなかった。彼の目的が。
安全なところへ逃げ込んで、保身を図るつもりかとも考えたがそんな利己的な考えと烏丸の人格は結びつかない。
「やらないといけないことって何だよ!一緒じゃ駄目なのか?俺や東郷、三沢は力になれないのか!?」
 意味不明の度合いに比例するように、冬木の声も意識しない間に大きくなっていく。
29それの価値は:06/09/09 23:56 ID:/QN/05wE

「…播磨君」
「………播磨?」
「もし播磨君に会えたら、僕が助けを求めていると伝えて欲しい。アメリカの間と同じことを、と言えばわかると思う」
(アメリカ………?転校と何か関係あるのか…?何で播磨が…)

 この最悪の舞台から逃れ、脱出するために集ったチームに今は協力しない。別の目的がある。
そしてそれは何処にいるかもわからない播磨の力が必要で、アメリカもしくは本人の転校と関係しているのだ。
烏丸の言うことは全てが理解の範疇を超えていた。そして当の本人は言うだけ言って、
またここを離れようと歩き出している。


「…わかった。パソコンもあるし、もし播磨を見つけたらそう伝える。けど……最後に…!もう一つだけ!」
 烏丸の足がもう一度止まる。けれど今度は振り向かなかった。
「道具…烏丸、お前は何を持ってるんだ!?教えてくれ」
 仲間に引き入れることは今は諦めた。けれど手ぶらで帰るわけには行かない。
最低限の情報交換はしなくては…これでは自分は情報のタダ売りをしただけ。まるでピエロ。
冬木の質問を受け、烏丸はごそごそとリュックを降ろし開き、中に手を入れる。

 黒く、長く、やや曲線を描いている棒のようなものだった。そこから何かが抜き取られる。一回り細い。
既に日没後ではあったが冬木は一目でそれが何かわかった。月明かりを反射し妖しい光を放つそれは、
テレビや本などメディアの中でよく見かける――――日本刀だ。
折れず、曲がらず、一説では数ある刀剣のなかで最強の切れ味を持つとさえ言われている。

「一度試してみたけれど、本物だった。身を守るくらいはできるかな」
 刃を鞘に収めながら烏丸が言う。そして用は済んだとばかりに彼の止まった足が動き出した。
「冬木君も早く離れたほうがいい。もうすぐここは禁止エリアになってしまう」
 最後にそれだけを言い残し、彼は今度こそその場を立ち去る。冬木はただただ立ち尽くすのみ。
もう何も言うことはできなかった。失望感と疲労が彼の衰弱した心と体を襲う。
ただ一つ確実なのは、早くここを離れなければならないということ。恐怖に駆られ、彼は再び走り出した。
30それの価値は:06/09/09 23:57 ID:/QN/05wE

(ごめん、冬木君)
 烏丸大路は心の中で謝罪した。好意は嬉しかった。ゲームに対抗しなくてはならない必要性もわかる。
けれど自分は作品を完成させなければならない。二条丈の名にかけて。
皆が頑張っているのに一人漫画を描いていては、それこそグループの仲を乱してしまう。
そう考えて彼は冬木の誘いを断った。迷惑はかけられない。ただ、原稿の進みが遅いのも事実。
原因の一つは居を構えたところがいきなり禁止エリアになってしまったこと。
そしてもう一つがカレーパンを食べるかどうか、悩んでしまったこと。結局『残す』を選択したのだが…

(原稿のほうは、播磨君に手伝ってもらえればなんとかなる。冬木君が見つけてくれるといいな。
それと………………………………………………他の人も、持ってるんだ。カレーパン)

 冬木の話によると、彼ではなく東郷か三沢の食料にあったらしい。
原稿が描けなくなる懸念があったため断ってしまったが今考えると実に惜しい。

 まだ、他にカレーパンを支給されている人はいないだろうか。手に入らないだろうか。
そうすれば二つ。一つ食べても、まだ残る。しかし貴重な食料を誰がくれる?交換する?
自分に残されたパンは、カレーパンを除くと保存が利くが無味乾燥のカンパンのみ。
カレーの旨みとパン生地のサクサク感がたまらないカレーパンと、硬くパサパサしたカンパン。
後者を選ぶ人間がいるだろうか?烏丸大路の常識では『いるはずがない』。何か別の方法は…

 一歩一歩歩くたびにチャリ、チャリと右手の獲物が自己主張する。鍔鳴りの音だ。
31それの価値は:06/09/09 23:58 ID:/QN/05wE


 どこかに潜んで原稿を描いたのでは、播磨との接触もカレーパンとの出会いも期待できない。
動き回っていればカレーパンが手に入るかもしれない。いつ死ぬかわからない今、
カレーを食べられる機会は数える程度しかないだろう。今やカレーの価値は暴騰している。
それに、播磨に会えるかもしれない。原稿の遅れは二人でやれば取り戻せる。

(………………………………)

 彼はなんとなくではあるが、後者のほうが多くの目的を達成できる気がした。


【冬木武一】
【現在位置:C-04】
[状態]:精神的に疲労
[道具]:支給品一式(食料はカレーパン以外)
[行動方針] :1.とりあえず基地へ戻る  2.反主催をかたく決意  3.播磨に会ったら伝言を伝える

【烏丸大路】
【現在位置:C-06】
[状態]: 健康
[道具]:支給品一式(食料はカンパン、カレーパン、水×2) 日本刀
[行動方針] :1.カレーパン探し(手段不問)、2.原稿を描く(播磨に手伝って欲しい)、3.2が終了後冬木らに協力する


【午後:22〜23時】

※東郷か三沢の食料にカレーパンがあります
32Classical名無しさん:06/09/09 23:59 ID:/QN/05wE
以上です。最初にタイトル入れ忘れて、ageてすみません。

鎌石村か観音堂が目的地っぽいので、鎌石村へ行かないなら観音堂になり
禁止エリアから抜けたということで現在地をC-06にしてしまいました。
もし24氏のSSに都合が悪いなら修正します。
33Classical名無しさん:06/09/10 00:03 ID:RQu7PLKE
リアル遭遇ktkr
烏丸……流石だなw
しかしようやく好意的な意図で播磨の名が挙がったことにwktkした
パソコンもってることに烏丸がツッコミいれるとも思えんし、合流したら面白そうだ

んで



冬木……
34Classical名無しさん:06/09/10 00:04 ID:h22nDdgs
>>32
乙!
烏丸の目的すっかりカレー重視かwしかもその為に刀振り回すのかな?
カレーパン目的のマーダーってのもある意味見てみたい
35Classical名無しさん:06/09/10 00:07 ID:9j8LqGsQ
二条とハリマが合流しそうだな
しかし播磨がマーダーだと思っている天満がそれを見たらどうするんだろうな

36Classical名無しさん:06/09/10 00:10 ID:dgyO2/vQ
烏丸にうまい行動指針をつけたなぁ
特に好意的な意味で播磨に会いたがるのが新鮮な感じw
37 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:39 ID:sTDKynsM
   【生きるとはなんとすばらしきかな】


 高野が合流してからすぐ、大塚と砺波は相談を始めた。
 やはり、突然の来訪者には警戒心が働くのか。
 それなりにクラス内での信用は勝ち得ていたと思うのだが、この状況では無理もないのだろうと高野も納得。
 警戒心ゼロな人達と行動を共にするよりは、逆に安全だろう、などと考えていた。
 ただし身体検査は行われなかった。どうも三人は、不必要に岡の視線を気にしたらしい。高野にとって、それは好都合だった。
 スカートの上部にある膨らみを優しく撫で、武器を再確認する。
 そうしていると横から、猫撫で声がかけられた。

「ねぇ、高野さん?」

 隣りから離れない雪野が何やら顔を赤くして、高野の顔を覗きこんでいた。
 高野は微笑でそれに応える。

「なぁに? 雪野さん」
「もしもよ。もしも、この島から逃げ出せたら。一緒に、カラオケとか、行かない?」

 ……頭わいてるのかしら、このコ。緊張感の欠片もない。
 もしかしたら後々一番足手まといになるのは彼女かも、という考えが高野の頭をよぎった。
 しかしまだ始末は出来ない。こんなコでも、使いようだ。
 そう思った高野は、断られるんじゃないかと不安そうな瞳で自分を見ている雪野の手を握って答えた。
38 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:40 ID:sTDKynsM
「そうね、きっと楽しい。私も貴女と遊びにいきたいわ。だから、そうなる様に私が守ってあげる」
「あ、ありがとうっ」

 満面の笑み。
 これだけ上手くいき過ぎると普通、相手側の演技かもと疑いたくなるものだが、今回の高野は全くそんな心配をする必要は無かった。

「気にする事じゃないわ。私がそうしたいからするのよ」
「でも、やっぱり嬉しい」

 そうして、雪野はますます高野の手をしっかりと握った。
 しかし高野にはそんな趣味はない。正直、勘弁して欲しかった。

「ねぇ、ちょっとお邪魔するみたいで悪いんだけど」

 不意に頭上からふりかかった声に、高野と雪野は同時に反応する。
 そこに立っていたのは、砺波と話し終えた大塚だった。

「雪野を、さ。ちょっと借りてっていいかな? ほ、ほら。もう夜も遅いし。
 休む前に周囲の見回りだけでもしたいなぁ、って思って」
「そうそう。それで高野さん、さっきまで歩き通しだったでしょう? 
 だから高野さんには休んでもらって、私達三人で見回りを、って話し合って決めたの」

 なるほど。二人だけの話し合いでは結論は出なかったようだ。
 ここは最初に高野と出会った雪野に話を聞こうと決めたらしい。ただし疑っていると感づかれるのは嫌だから、離れたところで。
 まさに女子の集団らしい考え方だ。まったく、吐き気がするほどに弱々しい。

「ええ、わかったわ」

 でもだからこそ、逆らわない。
 雪野なら、悪いようには言わないだろう。
 むしろ現実よりもいいように脚色して話してくれるかもしれない。
39Classical名無しさん:06/09/10 00:40 ID:iW4wTjI6
乙です
播磨→天満→烏丸→播磨の綺麗な三角関係になったなw

>今やカレーの価値は暴騰している
ナイスwww
40 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:42 ID:sTDKynsM
「お願いしていいかしら。実は私、もうヘトヘトで」

 雪野がさも離れたくないような顔で高野を見ていた。
 御免ね、という言葉を高野はアイコンタクトで送る。
 途端に何を勘違いしたのか、雪野は急に顔を赤くして下を向いてしまった。
 頭が痛くなる。

「じゃあ、高野さん。少しだけ、岡を見張っててもらっていいかな?」

 恐る恐る問いかける大塚に、高野はいつもどおりの平静な態度で応答する。

「ええ。構わないわよ」

 消費した体力を回復するには、ちょうど良い時間だった。
 高野にとってはむしろ大歓迎である。
 さっさと行ってしまって欲しい、と思った高野であったが、雪野はそうは思っていなかった。

「ねぇ、舞ちゃん。私も残っちゃ、駄目?」

 なごり惜しそうに高野の手をつかんだままの雪野が、大塚と高野を交互に見ながら呟いた。
 高野はもはや、顔の引きつりを抑えることしか出来ない。

「いいからついてきなさいっ!」

 大塚が怒ったように叫ぶ。
41 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:42 ID:sTDKynsM
 これにはさすがの雪野も、高野の手を離して立ち上がった。

「う、うん!」

 大塚に引きずられてお堂の外にでていく雪野。
 そんな光景を苦笑いしながら見ていた砺波が、振り向いて高野に言葉をかける。

「じゃあ、高野さん。ちょっと見回りがすんだら、すぐに帰ってくるから」

 砺波も大塚よりは警戒心が薄いようだった。
 これなら、雪野の話でさらに警戒心を薄めることができるだろう。
 二対一になってしまえば、後は簡単なことだ。女の子の論理は数の論理。より勢力の大きな意見につく。
 高野はひとまずの勝利を確信した。

「……わかったわ」
 

 そうして、大塚と砺波、それに雪野はお堂の外へと出て行った。
 おそらく、しばらくは帰ってこないだろう。
 三人が完全に自分を信用すると仮定して、高野は今後の方針を考える。
 現在の死亡者は少なくとも十人。放送後に何人か殺されたとも考えられるが、それでもプラス二、三人というところだろう。
 ということは……、

「なぁ、高野」

 そんな思考を遮る様に、声がかけられた。
42 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:44 ID:sTDKynsM
「何?」

 高野は、ゆっくりと岡の方に顔を向ける。

「お前、ゲームにのってないんだよな?」
「そうよ。それがどうしたの」

 高野晶はゲームにのっていない。それは先程雪野が説明したはずだ。
 鎖で縛られているとはいえ、この狭いお堂の中では聞こえないはずがない。

「んで、さっきまで一人でいたんだよな」

 何故、そんな質問をするのか。高野の眼差しが、無意識に鋭くなる。

「何が、言いたいの」

 腰に当てた右手に、力がこもった。
 上着をめくれば、中からは永山から奪ったシグ・ザウエルが顔を出す。
 動かない的なら一発で仕留められるだろう。ただしそれは最終手段だ。
 もう少しこのパーティに潜伏していたい。少なくとも、夜明けまでは。

「出発地点からこの場所まで歩いて二時間もかからない。つうことはここにくるまでに、色んなトコ行ってたんだろう?」

 色んな所には行っていない。極めて慎重に、周囲を伺いながら進んでいたので、島の西側しか散策を終えていない状況だ。
 しかし、ここでは高野は『仲間を探して歩き回っていた』という事になっている。その役を演じる必要がある。
 高野は、それをわかっていた。
43 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:45 ID:sTDKynsM
「……そうよ」
「それで、お前……」

 なにを疑っているのか。何処が不自然だったのか。不覚にも冷や汗が流れる。
 ここで岡に不審がられても、女の子三人への影響は少ないだろう。
 しかし問題は、その少ない影響が今の状況と相乗効果を起こした際に、どのような効果を及ぼすかがまったく読めないことだ。
 果たして、岡はどれだけ冴えているのか。高野は静かに答えの出るときを待った。
 そうして岡が、ゆっくりと口を開く。

「死体とか見た?」
「え?」
「だから死体だよ。もう何人も死んでるんだ。そんだけ動き回ったんならさ、一人や二人、見たんじゃねぇの?」

 正直、拍子抜けだった。高野の身体に張り巡らされた緊張感が急速に解かれる。岡という男は、要は小物なのだ。
 放送ではクラスメイト同士が殺し合ったと言われていたが、岡がその目で見た訳ではない。
 だからこそ実感が持てなくて、他愛のない質問を高野にぶつけたのだ。いいだろう。それなら、お望みの情報をしっかり知らせてやる。
 高野は深く呼吸をしてから、重々しく言葉を発した。

「永山さんが死んでいるのを、見たわ」
「……あぁ、そうか。永山も死んだんだもんな。田中の奴、今頃どう思ってんのかな」
44 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:48 ID:sTDKynsM
 田中と永山がそういった関係なのは、高野も認識していた。
 なるべくなら、田中とも対峙はしたくない。怨恨という感情を抱いた相手というのは、ある意味もっとも厄介だから。
 この島の中で麻生と接触して永山を殺した犯人を知ってしまったら、田中の怒りの矛先は必ず自分に向かってくる。だからこそ……

「高野?」

 だからこそ、必要なのだ。それに対抗するための手駒が。
 自分の事を信頼する、捨て駒が。

「私、怖かったの」

 うつむいたまま。握りこぶしを小刻みに震わせて。

「え?」
「こんなゲーム、誰ものるなんて思ってなくて。人を探して山道を歩いていたら、永山さんが倒れてて」

 嘘だ。永山は高野が殺した。信用させた後でうしろから。
 あっさりと。いとも簡単に。

「最近は、怪我でもしたのかなと思って呼びかけたの。
 でも、近づいていって違うっていうのがわかった。
 真っ黒だったわ。赤じゃないのよ?血が乾いて、真っ黒に染まってた」

 本当は鮮血が噴き出す様も見た。映画などで観るよりも何倍もリアルで、生々しい色彩。
45 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:49 ID:sTDKynsM
「全速力で走ったわ。まだ永山さんを殺した人が近くにいるかもしれなかったから。
 もう方向なんてわからなかった。とにかく動いていなくちゃ、って。
 立ち止まったら、何かに追いつかれる気がして。 そうしてる内に、東の道にでて、そこで放送を聞いたの」

 高野は逃げる側ではなかった。つねに狩る側であろうとしていた。
 勿論、今も狩りの途中だ。

「永山さんのほかにも、たくさん死んでいたわよね。そこで冷静になって、初めて気付いたの。
 危険なのは私だけじゃない。力の弱い女の子は皆、危険なんだって」

 真剣な眼差しで見つめてくる岡が、高野には滑稽で仕方がなかった。
 ここで少しだけ声のトーンを変える。

「そうしたら、逃げ回っていた自分が恥ずかしくなったわ。
 どこかに、不安で泣いているコがいるかもしれない。私より、もっと心細いと感じてるコが。
 きっとこんなふざけたゲーム、逃げ出すチャンスがある。それまで、女の子達を守ってあげなくちゃ、ってね」

 真っ赤な嘘。そして岡を騙すには十分な嘘。
 案の定、岡の表情からは男独特の感情がみてとれた。ここが極め所だ。

「私は、そういう役回りだから」

 寂し気に、微笑む。内に秘めた辛さを堪えている様な振る舞い。
 岡の男の部分を、引き出す様な仕草。
 そうすればきっと、

「あのさ」
「……何?」

 案の定、ひっかかった。
46 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:50 ID:sTDKynsM
「そういう、女の子グループの役回りとかよくわかんないけど、今はいいんじゃないかな」
「どういう事?」

 答えがわかっていながら、あえて問いかける。
 女は弱いモノ。男は強くあるべき。近年否定されつつあるこのステレオタイプな決めつけは、今なお大部分の日本人の心の中に生き残っている。

「だってほら、この場には俺とお前しかいない訳だし。俺、いちおう男だし。こんな時位、強がらなくてもいいと思うんだ」

 エセ社会学者が何を言おうと、深く文化に根をはった思考は消滅しない。

「俺さ、このゲームが始まってから、自分の事しか考えてこなかった。だから、その、血迷った事とか考えたりしたんだけど。
 でも、お前の話聞いてたら、なんか違うって思ったんだ」
「え?」

 ここまでくれば、もう完璧だ。
 高野は心の奥からせりあがる笑いを堪えるのに必死である。
 
「いやまぁ、こんな姿で『お前を守る』って言っても説得力ゼロだけどな。
 なんていうか、男としての責任ってヤツ?
 そんなもんがさ、あると思うんだ。だから、な? その……」

 確かに今は、だ。しかし後々よい駒として使えるかもしれない。

「優しいんだね」
47 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:52 ID:sTDKynsM
「い、いやぁ。そ、そんなこたぁねぇと思うぞ」

 顔を赤くして、頼り無い事この上ない。これでは今まで女の子を口説く事なんてできなかっただろうに。
 そうして高野は追い撃ちをかける。
 ゆっくりと、気はずかしさで下を向いている岡に高野が歩みよる。
 少しずつ少しずつ、本当に近くまで。

「ううん、優しいわ。私、今までそんなふうに言われた事なかったもの」

 それだけ口に出して、高野は自分の頭を岡の胸に埋めた。

「たたたたっ、たくぅわのサンっ!?」

 頭上で岡が随分と慌てている様だが、無視して続ける。

「今だけでもいいの。今だけでも、甘えて、いいかしら?」

 いかにも泣き出しそうな声で。

「お、おう……」
「ごめんなさい。貴方も、不安なのに変わりはないっていうのに」
「気にすんなよ。こういう時に無理すんのが男の役割だ。そ、それによ」
「?」
「今だけじゃなくても、いいんだぜ」
48 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:53 ID:sTDKynsM
 そうだ。この言葉が欲しかったのだ。
 高野はこれで、

「このふざけたゲームからなんとか逃れられたとして、その後、辛い事とか重荷になる事とかあったらさ」

 岡の心を、

「俺が、支えてやるよ」

 完全に掌握した。


「いいの? そんな、同情で安請け合いして」
「ど、同情とか、そんなんじゃねぇよ。ついでに本心を言っちまえば、これは男の責任とかもあんまり関係ねぇ。
 俺はさ、高野。お前を守りたいって思ったんだ。お前だから、守ってあげたいって」

 面白い様に引っかかる。つり橋効果も、案外馬鹿にできたモノでもない。
 しかし高野はこれだけで終らない。確かに岡の心はつかんだ。
 だがまだ足りない。その不足を埋めるのは、とても簡単なことだ。
 そのてっとり早い方法とは、身体的つながりを持つ事である。

「岡、君」
「!?」

 本当に軽く、触れる様なくちづけ。しかしそれだけで十分すぎた。

「ごめんなさい。嫌だったかしら?」

 呆然とする岡に、心配そうな表情を作った高野が尋ねる。
49 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:54 ID:sTDKynsM
「いやぁ、もう、全然っスよ! それどころか、もう、生きててよかったみたいな!」

 露骨に浮かれているのが、高野にもわかった。これで、仕上げも完了。
 岡は完全にこちらの手中。岡の胸に顔を沈めたまま、高野は笑いを噛み殺した。
 ふと目の前にとまった鎖で、なんとか会話を継続する。

「……鎖、痛くない?」
「あ、あぁ。平気」

 おそらくは、強がっているのだろう。
 大塚が怒り任せにきつく縛りつけたせいで、手首に食い込み傷もある。

「ごめんなさい。私の一存じゃ、勝手に外せないから」

 そう言って、申し訳なさそうな瞳で岡の顔をのぞきこむ。
 女子グループとの関係も継続するには、勝手な行動は出来ない。
 だからと言って、岡を縛り付けておくことに何の抵抗がないように振舞うのは、こうなった以上不自然だから。

「いや、高野が気にすることじゃねぇって!」
「大塚さん達が帰ってきたら、私、かけあってみるから。貴方は反省してるって。
 とっても頼りになる、優しい人だって」

 この場限りの言いつくろい。
 おそらく、大塚達は許可などしてくれないだろう。
 そのことをわかっていながらあえて、高野は己が岡の事を心配しているかのように見せようと演技を続けた。
50 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:55 ID:sTDKynsM
「い、いやぁ」

 そんな戯言を真に受けて、岡はまたまた真っ赤になる。
 相手の本心を知らないのは果たして不幸なのか、それとも幸せなのか。
 高野はふとそんなことは考えたが、それよりも重要なことがあるのに気がついた。

「ところで、お願いがあるのだけど」
「なんだ? 何でも言ってみろよ」
「私が弱音をはいた事、皆には黙っておいてくれないかしら?
 私が不安がっていたら、きっと皆も不安になるから」

 嘘の理由。
 本当は、バレるといろいろ厄介だからだ。
 今後行動するにおいて、自分と岡との間に特別な関係があるというようにとられれば、このグループ内での立場が危うくなる。
 それに雪野の信頼も揺らぐだろう。ああいう人間は、そっとしておくのが一番だ。
51 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:56 ID:sTDKynsM
「おう。そういう事なら、まかしといてくれよっ!」

 案の定、岡は快く了解。高野は本当に岡が好きになりそうだと感じた。
 ただし男としてではなく、道具として。

「ありがとう。本当に」

 控えめに微笑んでから岡の胸にもう一度顔をうずめ、擦り付けるように身体を密着させる。

「もう少しだけ、いいかしら?」
「も、もちろんっ! 遠慮すんなよっ!」

 裏返りそうな声で、岡が応えた。
 かちゃりっ、と鎖のすれる音がお堂に響く。
 自らの心に繋ぎ止めた手駒達がどのような働きをするのか、それは高野にはわからない。しかしどちらにせよ最後は棄てる駒だ。
情が移ってはいけない。
 麻生の時の様な失敗は二度と許されないのだ。
 

 だってこの世界では、殺す事こそが生きることなのだから。
52 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 00:58 ID:sTDKynsM
【高野晶】
【現在位置:C-06】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) シグ・ザウエルP226(AT拳銃/残弾15発)
[行動方針] :弾薬の消費を抑えて殺す機会を掴む。雪野は使えるなら利用する。
岡も使えるなら利用する。
        麻生と敵対。(ただし優先して排除しようとは考えていない)
[最終方針] :ゲームに乗る。パーティー潜伏型。

【雪野美奈】
【現在位置:C-06 お堂の外】
[状態]:健康、少し落ち着いた状態
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 工具セット(バール、木槌、他数種類の基本的な工具あり)
[行動方針] 1:高野の為に動く。 2:高野晶、大塚舞、砺波順子と行動をともにする。

【大塚舞】
【現在位置:C-06 お堂の外】
[状態]:健康、ちょっと困惑中
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 薙刀
[行動方針] :ゲームに乗る気なし。みんなを集めてどうにかする。
53 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 01:00 ID:sTDKynsM
【砺波順子】
【現在位置:C-06 お堂の外】
[状態]:健康、だいぶ冷静
[道具]:支給品一式×2(食料1食分ずつ消費) パーティーガバメント
[行動方針] :ゲームに乗る気なし。大塚舞、雪野美奈、高野晶と行動をともにする。

【岡樺樹】
【現在位置:C-06】
[状態]:打撲傷多数/鎖鎌のチェーンで体を縛られている
[道具]:無し(砺波が持っています)
[行動方針] :「高野の心の支えになるのは俺だっ!」と素敵な勘違い中。




 ということで、姐さんの策略場面を書かせていただきました。
 まぁ、俺は今からオカッパを殺す旅に出ようかと思います。
54Classical名無しさん:06/09/10 01:00 ID:EAkcAH46
これは流石に抗議する。
ある意味恋人ルールよりもマズい。
せめて頬とかにしてくれ頼む、
いや、頬でもキツいから耳元で囁くぐらいに。
スクランキャラでのキスはヤンマガでの中出しに相当する。
55Classical名無しさん:06/09/10 01:01 ID:dgyO2/vQ
GJ
高野ひどいよ高野
でもステルスとしてはこれがあるべき姿なんだなぁと感じた
悔しいが、冴子より冷静だしな
56Classical名無しさん:06/09/10 01:02 ID:7nnPMIxc
新作乙!
オカッパ心の中では覇王伝説第二部が始まってるんだろうな。
カワイソス。゜(゚´Д`゚)゜。
57Classical名無しさん:06/09/10 01:03 ID:iW4wTjI6
>>53
乙です。
そして割り込んでスマソ。
リロんの忘れてた。ごめんよー。

岡は流石18禁の世界を目指した男。いいね。
58Classical名無しさん:06/09/10 01:05 ID:RQu7PLKE
ババロア喰って戻ったらまたリアルktkr
これは見事に釣れましたねおかっぱ
どうやら子どもには刺激が強いようだから面倒だがキスだけ省いてやってね
59Classical名無しさん:06/09/10 01:08 ID:EAkcAH46
誰かさんだってハリーとかが沢近にキスでもしたら怒るくせに…
60Classical名無しさん:06/09/10 01:10 ID:3Da4SrbI
よし、それなら姐さんをキス魔にしようぜ
61Classical名無しさん:06/09/10 01:12 ID:f1t3vSuw
>>59
正直漫画のキャラが二次創作でどうなろうとそんなに気にならない
気になるんならあまり二次創作自体おすすめはできない

まぁ、セックルにまで発展したらさすがに問題だけどな
62Classical名無しさん:06/09/10 01:14 ID:GSy1/HIo
こうなったら忘れた頃にフルメタみたいに、
ハリー動かして沢近にキスさせてやる。
63Classical名無しさん:06/09/10 01:16 ID:EAkcAH46
>>62
本当にやられても、その、困る。
64Classical名無しさん:06/09/10 01:18 ID:RQu7PLKE
つ・派閥の話は控えましょう。また、他の派閥を攻撃・批判するような発言はやめましょう。
スルーまじオススメ
65Classical名無しさん:06/09/10 01:19 ID:GSy1/HIo
キスまではOKなんだよな?よーしエロパロの血が騒いできた
66Classical名無しさん:06/09/10 01:24 ID:RQu7PLKE
>>44一番下の台詞

>「最近は、怪我でもしたのかなと思って呼びかけたの。

「最初」が「最近」になっちょる。ついでに修正ヨロ
67Classical名無しさん:06/09/10 01:37 ID:rQlxvVLg
>>53


そして必然的に>>65みたいな流れになってしまうので面倒でも修正よろしくです
68 ◆U9vFb4UMFg :06/09/10 01:38 ID:GSy1/HIo
沢近、ハリーを予約する
69Classical名無しさん:06/09/10 01:40 ID:3Da4SrbI
>>68
まだ忘れてないから却下
70Classical名無しさん:06/09/10 01:40 ID:RQu7PLKE
IDも変えないその蛮勇は褒めてやろうw
71Classical名無しさん:06/09/10 01:42 ID:iZrvs3aw
>>53


で、えーと高野×おカッパは何派で・・・いやっ、何でもない!
72Classical名無しさん:06/09/10 01:43 ID:EAkcAH46
言い忘れてた、>>53
そしてごめん、本スレ・ネタバレスレと同じ意識で書き込んでた。
>>68アホ乙
73Classical名無しさん:06/09/10 01:45 ID:7nnPMIxc
修正なんてする必要ないでしょ
これくらい充分許容範囲だと思うんだけど
74Classical名無しさん:06/09/10 01:47 ID:rQlxvVLg
あーもうっ!
ネタで済んでるうちに決めとこうよ

管理人さんどこですかー!?
75Classical名無しさん:06/09/10 01:49 ID:3Da4SrbI
いや、別に決める必要もなくノープロだろ。

姐さんが手駒手に入れるために唇惜しむとも思えんし、岡にもいい手向けになる。
76Classical名無しさん:06/09/10 01:49 ID:RQu7PLKE
そうだな……折角移住したんだ、議論せねば損というもの
とっとと蹴りつけて空気浄化だ
77Classical名無しさん:06/09/10 01:50 ID:GSy1/HIo
キスは原作でもあるから許容範囲。ただ今回はメインキャラにさせたから納得出来ない人が現れたのだろう。
よって、今回を判例とし、これからはメインキャラにもキスを許可させることで意義無いよな?
78Classical名無しさん:06/09/10 01:51 ID:GiqlUzJE
播磨にキスしたくらいだしな。鼻だけど
79Classical名無しさん:06/09/10 01:52 ID:RQu7PLKE
>>77
ノシ
全国ネットのゴールデンじゃないんだからこのくらいの演出は許容したい
修正キボンとはいったがいまは思ったより良識派が多いようだからアリに同意
80Classical名無しさん:06/09/10 01:54 ID:7nnPMIxc
>>77
だからって沢近とハリーを唐突にキスさせるんじゃないぞ。あくまで姐さんはちゃんと行動方針にのっとっての上だからな。
そもそも位置的に二人が会うのには明らかにムリがあるし。
81Classical名無しさん:06/09/10 01:54 ID:rQlxvVLg
>>73
俺だってそう思いますけどね、先例を作っちゃうと誰かがズキュゥゥゥンをやらかした時にNGにできなくなるでしょー!?
82Classical名無しさん:06/09/10 01:55 ID:U.WwEeyc
>>32
なんで烏丸の優先順位がカレー>漫画になってるんだ。
優先順位一位は漫画。カレーパンは一個あるんだからもういいだろ。
矛盾のあるSSはNG。

>>53
乙!姐さんのステルスっぷりがいいな。
モブキャラらを手玉にとってるのがイカス
83Classical名無しさん:06/09/10 01:55 ID:iZrvs3aw
なぁそれはそうと◆7ILEob33QI氏の修正後の田中冴子話はまだですか?
84Classical名無しさん:06/09/10 01:55 ID:RQu7PLKE
>>81
そのためのID付き議論でつよ
派閥狙いや嵐投稿なんか見ればわかるんだからその都度摘み出せば良い
85Classical名無しさん:06/09/10 01:58 ID:RQu7PLKE
>>83
月曜くらいまで……とか前スレで囁かれたが当人が姿を見せていない
さてどうしたものか。前半で切っとくか週明け没かくらいにしとくか?
86Classical名無しさん:06/09/10 01:59 ID:EAkcAH46
一時の感情に身を任せてレスした俺が言うのもなんだが、
キャラが殺し殺されるリレー小説に来ている時点でキャラ愛も糞もないな。

>>83あれだけ自演塗れとは言えボロクソにされたんだから投稿するの戸惑ってるんじゃないか?
87Classical名無しさん:06/09/10 02:03 ID:RQu7PLKE
>>86
まあそう気負うなよw板変われば時差ぼけ紛いな感覚にもなるさ


と馴れ合いはこのくらいにして作者よ。修正は捗っているのか?
凹んだにしろ多忙にしろひと言カキコ無いとマジ没るしかなくなるから早めに顔見せんしゃい
88 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 02:03 ID:sTDKynsM
オカッパ殺しから帰ってきた。

修正事項:

@ >>66の指摘通り、最近→最初 の部分。

A 時間表記【22時〜23時】

1さん。
このくらいの修正でも、掲示板に全文書き直したほうがよろしいですか?
89 ◆U9vFb4UMFg :06/09/10 02:04 ID:GSy1/HIo
気の弱い人間ならあの集中放火で意気消沈に違いない
今日中に投稿なかったら俺が冴子と田中書く。予約しておくぜ
90Classical名無しさん:06/09/10 02:04 ID:iZrvs3aw
>>86
修正終わったなら、早く投稿してくれよとw

なんか奥歯にモノが詰まった感じで気持ちが悪い
91Classical名無しさん:06/09/10 02:07 ID:RQu7PLKE
>>88
全文差し替えがいいとまとめの掲示板で云ってたぞ
92 ◆X7WwwzkoUU :06/09/10 02:10 ID:sTDKynsM
>>91

了解。
明日にでも修正文置けるよう努力する。
93Classical名無しさん:06/09/10 02:15 ID:rQlxvVLg
>>84
どうだろ?
キスくらいなら普通に必然性持たせて作品に折り込めるし

自分にできることは当然他の人にもできると思うわけで
現に誰も>>53氏の作品を荒らしとは思わないわけでしょ?

以上の理由からキス描写はなしにした方が無難だと考えます
94Classical名無しさん:06/09/10 02:23 ID:RQu7PLKE
>>93
はじめは俺もそう思ったけどさ
結局はその縛りって便利だが、自分たちの裁量では自重できないってことにならないか?
それではこの板へやってきた意味が無いと思うんだよな
カプ厨と演出、その「一線」を見極めるのは主観でしかないが、主観の判断に責任が持てないような書き手も読み手もここに居て欲しくないと俺は思うし、
まともな愉しみ方をしたい住人もそう望んでいるはずだと思う

最後に、別に>>93自体に対する攻撃の意図は無いことは断っとくw
95Classical名無しさん:06/09/10 02:23 ID:iW4wTjI6
>>93
??
よく分からん
◆X7WwwzkoUU氏のは嵐だってこと?

俺はそう思わんし、
これからNGが出てきたならその度に認定していけば良いのでは?
「予防線としてキスNG」は行き過ぎだと思う。
96Classical名無しさん:06/09/10 02:29 ID:iZrvs3aw
そんなことより
いつから雪野はガチの百合に認定されてしまったんだ?
97Classical名無しさん:06/09/10 02:35 ID:GSy1/HIo
言い出したらキリがないから終了。あと俺が上の方で言ってた冗談についてだが、実際問題。
播磨を信じられなくなった沢近が男キャラに篭絡されたり、
播磨を信じられなくなった八雲が男キャラに頼ったりしても文句言いっこ無しだかんな。
98Classical名無しさん:06/09/10 02:35 ID:RQu7PLKE
>>96
敢えてツッコまなかったのにお前はw

まぁ正論だがな
とはいえ「ちょ、それ違……」と真正面からツッコむのも憚られる。なんせモブだし
動揺やら緊張でしっちゃかめっちゃかなとこにやたら優しくて頼もしい高野が現れて
やたらとべた付いてる(せいてきないみでなく)と解釈したが、駄目かな?
99Classical名無しさん:06/09/10 02:39 ID:rQlxvVLg
>>94
結局、信用するしかないってことですね
まあそれが一番良いのかも
>>95
違う違う
>>84から続けて読んでみて
要は悪意のあるキス描写であっても演出に見せるのは簡単だから絶対NGにはできないよ
ってことが言いたかったのです
100Classical名無しさん:06/09/10 02:43 ID:EAkcAH46
>>96
おかっぱがガチの変態に認定されているんだしw
>>97
>>99の言うとおり悪意がなかったらな。
>>99
裏を返せば演出を悪意認定するのも容易いということになる。
101Classical名無しさん:06/09/10 02:47 ID:iW4wTjI6
>>99
あ、なるほど
勘違いスマソ
102Classical名無しさん:06/09/10 02:55 ID:RQu7PLKE
逆に考えるんだ
該当する描写がありながら認定された作品があれば、それはこのスレの判定基準が存在を肯定したということ
ならばそれは書き手の意図がどうあろうと良作と認められたということにならないか?
もし意図を見抜くことができなかったことが致命的な結果を導いたとしても、それは嵐だけのせいではないだろう?
要は、俺らがまともな観察眼と判断力をもっていると自負できるなら書き手の自由を保護して問題ないんだよ

自信ないと云われたらそれまでだがw
103Classical名無しさん:06/09/10 08:57 ID:dgyO2/vQ
ただわめくだけの人(前スレに張り付いてたカプ厨)が演出に見せかけて自然な流れでキスさせれるとは思わないし、別にいいんでない?
「キスくらいなら普通に必然性を持たせて作品に織り込めるし」と見て「なら問題ねぇじゃん」と思ったのって俺だけなのか
104Classical名無しさん:06/09/10 09:06 ID:YJYWV8Js
>>103
それをそう思ってない椰子に解らせるためにちまちま話してたんだろ
その言い分は流石に見下し杉だと思わないか?
105Classical名無しさん:06/09/10 09:10 ID:dgyO2/vQ
>>104
あぁ、なんか>>100までの流れが規制かける方向に見えたから言ったんだ
ここでも水掛け論にならないだろうなといらんこと気にかけてたから意見がきつく見えるのかも知れんが別に見下してはないよ
106Classical名無しさん:06/09/10 09:18 ID:YJYWV8Js
結論としては自主規制でFAみたいだからもう掘り返されることもないだろう
こちらも花瓶だった。スマソ
1071 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/10 09:45 ID:h22nDdgs
>>92
乙です。おかっぱは舞ちゃんにリンチされ縛られ姐さんにキスされとモブ屈指の幸せ野郎ですね…
それと修正に関してですが、今回は該当箇所が少ないようなので全文投下しなくてもこちらの方で修正します。
修正箇所が少ないなら自分で書き換える方が手っ取り早いので。
108Classical名無しさん:06/09/10 10:06 ID:9ajW.EXk
1さんはドMですな!
1091 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/10 10:38 ID:h22nDdgs
>>92
聞き忘れていました。作品のタイトルはありますか?
特に無ければ無題と表記しますが、せっかくの作品なのであるならぜひ教えて下さい。

ところで>>68氏と>>89氏(◆U9vFb4UMFg氏)の予約はどうでしょうか?
一人でいくつも予約という例はこれまでなかった事でルールにも想定していませんでしたが…
>>68のハリーと沢近は時間的、距離的に放送前までに両者が遭遇するのは非常に困難です。
それぞれ出会う事のないSSを書くのでしたら全く問題ありませんが…
>>89の冴子と田中はこのまま◆7ILEob33QI氏からの何らかの意思表示がなければ大丈夫です。

◆7ILEob33QI氏の修正期限を予約期限と同じく3日とすれば、大まかに見て今日一杯が期限でしょう。
それを過ぎたら破棄扱いなりますが、前半部分の投稿についてはどうしましょうか?
時間やキャラの状況設定が前半段階ではありませんので、やはり作者様からの何かしらの連絡がないと破棄でしょうか?
110Classical名無しさん:06/09/10 10:39 ID:h22nDdgs
タイトルありましたね、失礼しましたorz
111Classical名無しさん:06/09/10 11:16 ID:OxwBclGE
ところで>>53の時間帯はいつなんだ?
112Classical名無しさん:06/09/10 11:21 ID:h22nDdgs
113Classical名無しさん:06/09/10 12:25 ID:WBKYsv5E
>>109
少なくとも>>68に関しては本気で書く気があるとはとても思えないわけだが
114Classical名無しさん:06/09/10 14:17 ID:YJYWV8Js
>>68は却下されてるし当人もネタだとほのめかしている
115Classical名無しさん:06/09/10 14:21 ID:h22nDdgs
>>113
>>114
了解しました。とりあえず>>68は予約ではないという事ですね。
まとめのトップページからは外します。
116Classical名無しさん:06/09/10 14:35 ID:rQlxvVLg
>>109
田中と冴子の話は破棄してしまうのは惜しいですね
問題にされている部分を差し引きしても良作だったと思いますし

そもそも修正版が投下されないのは作者さんの責任というよりもむしろ指摘のやり方に問題があったからではないでしょうか?
結果だけを見れば気に入らない展開を叩いて展開を変えさせたのと大差ありませんよ?

今回の件に関してはどの部分を修正するかを作者さんがはっきり言っていたこともあるので
原文をできるだけ変えずに他の人が修正してはどうでしょうか?
誰も手をつけなければ私がやっても構いません

もちろん作者さんから回答があるのが一番ですが、あくまで一つの案としてご検討ください
117Classical名無しさん:06/09/10 14:37 ID:m3cB36B6
連絡があればそれで良し。
無いなら前半の扱い(破棄するかそれとも状況等を加えて利用するか)も全て含めて
次の予約者に丸投げでいいんじゃないでしょうか。
118Classical名無しさん:06/09/10 14:50 ID:RQu7PLKE
>>117
そうだな
時間云々より次の予約者がどこまであの作品を採用するのか決めればわかりやすい
良作は良作だが如何せん環境が悪かった。できれば前半は絡めてやってほしいもんだ
119 ◆7ILEob33QI :06/09/10 16:14 ID:Mj7XFX2.
すみません。
・田中の賭けがリスキー杉
・冴子の変化が唐突杉
・移動が御都合杉
・ナポレオン速杉
・首輪独り善がり杉
・ボウガンの暴発は削除
・冴子の復讐フラグを勝手に潰すな
・冴子殺すな

どう後半文章を修正しても、指摘された部分を全てクリアするのは無理だったので、
今日まで2パターン書いた後半修正文を破棄し、
前半で投下した矛盾を解消しつつ二人とも生かす内容、
つまり前半文を修正にしようと思います。
前半部分は叩かれませんでしたので。
自分のせいでややこしい事態にしてしまい、申し訳ありませんでした。
120Classical名無しさん:06/09/10 16:18 ID:RQu7PLKE
>>119

 君 を 待 っ て い た !

了解した。惜しまれる部分も少なくないがたしかに修正は大変な作業だからな。致し方ないか
だが前スレの突っ込みを鵜呑みにする必要はない(というか「殺すな」とか明らかに煽りだしw)から
もし気が変わったら追加のようなかたちで後半の流れを挿してくれてもいいと思う
いずれにせよがんがれ
121Classical名無しさん:06/09/10 16:23 ID:8/7EktqA
>>119
楽しみに待ってます!
122Classical名無しさん:06/09/10 16:28 ID:jIVud3T2
>>120に同感
というか「冴子殺すな」を真に受けると、今後も人気キャラが死ぬたびに同様の議論を起こして挿し替えを求める輩が
現れかねないので、ここはサックリと殺っちゃってほしいところです。
むしろ首輪の恋人設定について以外は、荒らしの戯言と思っていいんじゃない?
123Classical名無しさん:06/09/10 16:29 ID:rQlxvVLg
>>119
お待ちしてました
そしてちょっと待ってください

その中で変える必要があるのは首輪だけですよ!

強いて言えばボウガンの暴発もですが、これは田中がそういう表現をしただけで実際の事象としては、例えば
『発射の衝撃で矢は後方へ飛び、発射口を塞いでいた金属片が田中の胸を貫いた』
とでもすれば十分かと思われます

なんにせよストーリーを変える必要はないのでご再考ください
124Classical名無しさん:06/09/10 16:31 ID:m3cB36B6
作者さんが変更しようと思ったんならすればいいと思うが、ちょっと思ったことを。
前半の冒頭があり、しかも重傷を負った状況でのあの冴子の変化が唐突杉たとは思わないよ。
冴子のフラグにしたって、バトロワで恨み辛みの出来た相手と必ず決着つけなきゃいけないんだとしたら随分不自然だと思う。
まあ何が言いたいかというと
前スレのことはあんまり気にしないでガンガレってこと。
125Classical名無しさん:06/09/10 16:44 ID:f1t3vSuw
>>119
乙です
俺も首輪以外さほど問題ではないと思います
意見を聞いて「あぁ、確かにその通りかもしれない。修正しよう」と感じたのなら全然問題ないのですが、苦情が出たからとりあえず全部の希望にそっておくというのは後々を考えるとあまりよろしくないと思いますよ
126Classical名無しさん:06/09/10 16:48 ID:EAkcAH46
でもボウガンと首輪部分だけ修正した場合、盗聴器に関してはどうなるんだ?
もう円が知ってるし、三時間しか持たないけれど播磨のノートパソコンもあるし。
それに俺は円が三沢のメモを持っていったとばかり思っていたんだが、
その描写は実際なかったからメモから誰かが推察するかもしれないし。
(円の性格からしてメモは持ち去りそうだが)
盗聴器バレはいらないんじゃないか?
127Classical名無しさん:06/09/10 17:03 ID:SOUV.5NU
円がメモを持ち去り、三沢が絶望するというのもありだと思うよ、三沢らしくて。
ナポレオンなら動物だし爆発エリア関係ないしご都合的に動かせるから話進めやすいけどな。
128Classical名無しさん:06/09/10 17:07 ID:RQu7PLKE
フラグは複数あっても問題なく進められるしそんなに必要か否かを意識することもないとオモ
寧ろへし折る展開に発展させやすく便利で愉しいかと
まぁなにはともあれ指摘は利用してなんぼ。(少なくともいまは)強制するばかりが能じゃないし、よく検討して判断してくれればいい
129Classical名無しさん:06/09/10 17:12 ID:f1t3vSuw
ボウガンに関しては>>123でいいと思う
首輪盗聴のメッセージに関してはフラグというより田中なりの麻生とサラへの償いみたいなものとして受け止めてたからあってもなくてもいいと思う
個人的に放送後どう出るか不明だった田中が永山の横で綺麗に幕を閉じた最後が好きだったし、広まりつつある盗聴情報と首輪解除は正直田中&冴子の話のメインじゃないと思ったため無くても問題はないけどさ
130Classical名無しさん:06/09/10 17:13 ID:EAkcAH46
切り札が2つあった場合1つを簡単に犠牲に出来るからか。
切り札フラグは回収されなくては無駄になるという概念に囚われてたよ。
作者さん、俺の戯言は無視してくれ。
131Classical名無しさん:06/09/10 18:30 ID:teVdgync
>>123
唐突だが、ボウガンの構造が致命的に誤解されてる
普通の弓は和洋を問わず、矢をつがえる→弦を引く→弦を放す
を一連の動作で行うが、
ボウガン/クロスボウは、弦を引いて矢をセットする→引き金を引いて発射
と銃のように使えるだけで、基本構造自体は弓そのものだ
だから「発射口」というのは苦しいし、狙っているような表現は無茶杉
あとボウガンの弦の引き強さは20-40キロぐらいで、播磨でも手動連射は難しい

冴子脱落自体は反対しないのでもしそうした結果を出すなら、
「ボウガンの板バネ(弓に相当する部分)が弾け飛び、それが首輪に当たって破損、
センサーが反応し自爆(作動までのタイムラグあり)」にするのが自然かと
これなら前スレ361の「冴子は、黙ってボウガンの引き金を引き―――――」
までは問題なく通ると思う

長レス失礼
132Classical名無しさん:06/09/10 18:39 ID:YJYWV8Js
>>131
解説乙
まぁ下調べも手の届ききらないとこあるだろうし皆が皆武器の詳細な機能まで把握はできないだろう
こうして詳しい椰子の指摘があると助かる
133Classical名無しさん:06/09/10 18:40 ID:m3cB36B6
〉20-40キロ
イチさんなら握力100キロだから楽勝だな
やはり武神
134Classical名無しさん:06/09/10 18:49 ID:teVdgync
握力じゃないよママン
弦を引っ張る強さだよ
135Classical名無しさん:06/09/10 18:56 ID:teVdgync
うおっ、まぶし(違
もとい途中で送ったorz

首輪解釈を提案したのは、致命傷を負うよりも誤作動した首輪で「間近に約束された死」
を突きつけた方が冴子の最期というかダイイングメッセージが光ると思ったから
未読の人は多くないだろうが、どれみロワイアル終盤戦のヒッキー対天下茶屋での首輪描写が
大いに参考になると思う

136Classical名無しさん:06/09/10 18:56 ID:m3cB36B6
確かに握力だけが問題じゃないんだろうが、
握力100もあるんだったら他の筋力もあるだろうから
楽勝だと思ったんだが表現も悪かったし
ちょっと強引過ぎたな。
失礼
137Classical名無しさん:06/09/10 19:12 ID:rQlxvVLg
>>131
私は詳しく調べたわけではないので的外れな反論になるかも知れませんが
確かM-1600にはスコープや命中精度を上げる発射レールのような照準装置が取り付けられませんでしたか?
そういったゴチャゴチャしたオプションに田中の細工の影響が相まってなんとかできないかなーと思って

理由は田中と冴子の死因が作劇上非常にきれいだったからということに尽きるわけで
なんとか活かしてほしいと考えて強引とは思いつつも提案した次第です
138Classical名無しさん:06/09/10 19:16 ID:UgHPvDfE
なあ、当然前半部分の修正は今日中だよな?
139Classical名無しさん:06/09/10 19:17 ID:waO4bVy6
バネが弾けとんで冴子の腹部を傷つけるほうが、首輪にあたるより自然。
で、その際金属破片が田中の胸に突き刺さる、と。
田中がボウガンを壊すためにぶつけまくれば、歪んだせいで暴発みたいな結果になると思う。
なんかの戦争映画でボウガンの故障で死んだ人見たことあるし。
それに、首輪が誤作動起こしてピーピー鳴り始めたら冴子取り乱しまくってみっともない。
140Classical名無しさん:06/09/10 19:29 ID:YJYWV8Js
>>138
予約したいなら今すれば新作前〜前半終了の権利は問題なくお前に移る
そうでないならこの状況で急かすのはオススメしない
141Classical名無しさん:06/09/10 19:29 ID:EAkcAH46
>>138
俺としては後半修正にして欲しいよ
上見る限り首輪とボウガン直せば手間かかんないだろうし
142137:06/09/10 19:40 ID:rQlxvVLg
>>131
えーと…やっぱり無理があり過ぎますか?
弓と同じ構造なら少なくとも矢が後ろに飛ぶのは確実に起こり得ると思うんですが…
143Classical名無しさん:06/09/10 20:10 ID:jIVud3T2
別にメーカーや機種が明記されてるわけじゃないんだし、「そういうボウガンだった」でいいんじゃない?
144Classical名無しさん:06/09/10 20:11 ID:EAkcAH46
いや、記載されてるっぽい
145142:06/09/10 20:12 ID:jIVud3T2
スマン、ちゃんと確認してなかった。明記されてたのね。
146 ◆7ILEob33QI :06/09/10 21:39 ID:Mj7XFX2.
首輪とボウガンの修正だけなら一時間後にまとめサイトに投稿出来ますが、それでもかまいませんか?
147Classical名無しさん:06/09/10 21:55 ID:h22nDdgs
>>146
修正版ですしまとめの掲示板で大丈夫だと思います
148Classical名無しさん:06/09/10 22:00 ID:9y5izqU2
俺も別にいいよ。
田中が冴子の誘惑に乗ったとしてつむぎと対決させても、
つむぎVS花井やつむぎVS美琴より盛り上がらなそうだし。
むしろ冴子はつむぎと戦った時に殺されていたほうがスムーズだった。
149Classical名無しさん:06/09/10 22:03 ID:9y5izqU2
あ、俺外から携帯からだけど139ね。
150Classical名無しさん:06/09/10 22:06 ID:RQu7PLKE
おk、投下だ兄弟
151137:06/09/10 22:57 ID:rQlxvVLg
>>146
回答は頂けませんでしたが>>131氏が想定しているのはノーマルタイプのボウガンのようなので
ぶっちゃけ>>123の描写は使えると思います

ご参考まで
152Classical名無しさん:06/09/10 23:11 ID:Mj7XFX2.
またボウガンについて指摘されるかもしれないので投下する前に最後に聞きたいんですが。
ボウガンの弓が斜面で転げ落ちる際に傷ついて、セットした後引き金を引く前に弦がぶち切れ、
冴子がはじけた弦によって胸を切り裂かれるのは不自然ですか?
153Classical名無しさん:06/09/10 23:16 ID:BPmb5YwI
「実は坊癌にC4付いてました〜。えへっ」では駄目ですかそうですか・・・
154Classical名無しさん:06/09/10 23:21 ID:EAkcAH46
>>152
いいんじゃね?ボウガンって強力に弦を引く分デリケートなんじゃないの?
155Classical名無しさん:06/09/10 23:25 ID:RQu7PLKE
>>152
面白いと思う。贅沢言うようだがぶっつけで読みたかったw
156Classical名無しさん:06/09/10 23:29 ID:MP7otTxY
正直、ボウガンなんて田中の持っている一丁だけだから別になんでも良いと思っている人


それよりも知りたいのは、田中の死を知った麻生とサラの反応だ。
157Classical名無しさん:06/09/10 23:33 ID:rQlxvVLg
>>152
私は不自然ではないと思います
弦で傷を負うのは実際にもある事故ですし

ただそれが致命傷となるとその前に弦の硬さを強調する描写が必要かもしれません
158Classical名無しさん:06/09/11 00:10 ID:762qdaLc
修正投下乙
すっきりまとまってより安定感が出た気がす
これで一件落着……だよな?
159Classical名無しさん:06/09/11 00:11 ID:xVLf3tdw
>>156
サラ間違いなく、泣いちゃうな。

あとイチさんとハラミも・・・麻生は泣くかな?
160Classical名無しさん:06/09/11 00:16 ID:BaMVXzMY
落着落着。
たぶん最初からIDでてれば首輪部分の修正だけであんな大騒ぎにならずにすんだんだろうけどな。

◆7ILEob33QIよ、GJだった。
前回はあわただしかったのであまり言えんかったが、二人ともなかなかの死に様でよかったよ。
161 ◆6nu8YCLgQs :06/09/11 00:19 ID:762qdaLc
落ち着いたところで予約させて貰いま

麻生、サラ、天満、奈良、ハリー、三原、結城、ララ(伊織)



ごめんね。おいちゃん欲張ってごめんね。
162Classical名無しさん:06/09/11 00:20 ID:UfTGuSUw
乙。実は他の修正文も見てみたい…なんてのは野暮だよね。
ボウガン持ってるなら嘘を見破った時点で突きつけろよ、も何気にも解消できてるしこれでいいよ。
後は冴子殺すな派がどうでてくるか…
163Classical名無しさん:06/09/11 00:24 ID:qxMFou8k
>>161
あまりの多さにババロア吹いた
冴子と田中の生死がストッパーとなっていたというのか
期待
寝る
164Classical名無しさん:06/09/11 00:30 ID:U3/2UEDQ
>◆7ILEob33QI
GJ
上で色々意見の出てた棒癌のこともきれいに収まってるし
伏線の張り方上手い
165 ◆7ILEob33QI :06/09/11 00:31 ID:F5FY3.ZI
自分のせいでキャラを動かせなかった作者の方々と管理人さんへ。
どうもすみませんでした。
166Classical名無しさん:06/09/11 00:40 ID:BaMVXzMY
>>165
気にするな。
今回のはまぁ、リレーしてりゃいつかは起こることだから。
今後ともよろしく頼むよ。
ただ、あまりにもとっぴな設定を追加するときは注意したほうがいい。

んで、提案なんだが、
なんか今後そんなアイディアが浮かんだら、
投下前に参加している作家が何人か集まってチャットで議論ということでよいか?
167Classical名無しさん:06/09/11 00:46 ID:ziM9mfa.
>>165
乙でした
最初から好きな話だったので破棄されなくてよかったです



ところで>>161氏の予約は放送後ですか?
ハラミチームはすでに24時まで行っちゃってますが…
168167:06/09/11 00:55 ID:ziM9mfa.
あれ?
まとめでは募集中になってる…
同じ時間帯に繋げていいのかな?
でも、グーパーしてるのが何時頃かにもよりますがあまり動けなさそうですね
169Classical名無しさん:06/09/11 01:10 ID:gLlQp2nA
冬木ってこの時間で、放送までに三沢の所へ戻ってこれるかな?
戻ってこれるなら予約したいんだけど…。
170 ◆6nu8YCLgQs :06/09/11 01:20 ID:762qdaLc
>>167
あら、投下するより先にツッコミ喰らっちゃったかw
率直にいうと放送前のつもりでした。で、最新話が22〜24時となっていたことももちろん確認済みです
ただハラミ・天満チーム共に出番が極端に少なくハラミのもうひとつ前の作品でも〜19:30とされていたので
移動だけでかなりの時間を費やす状態になってます

参考に花井チームのタイムテーブルを見てみると
20時にI-07出発で23時には不調の八雲を含む四人グループながらI-03にまで到達しています
バランスを考慮すれば、猛進するララに連れられた三原との二人組が19:30無学寺出発で
最速で22時にG-08に到達するのにはわりと余裕があるといえます
これは蛇足かもしれませんが、作中に措いても「薄暗い」という表現がされており、
この作品の遣り取りを少し早く見積もっても描写に矛盾は発生しないかと判断しました

天満チームは言わずもがな、というわけで、作中の時間を少し前へシフトした感覚で続きを入れようかと思いました
「既存の時間表記は絶対」あるいは新作の作者氏(>>1氏)が「この時間設定にはこだわりが」と云われればそれまでではあるものの
もし承諾を貰えれば半ば出番を強迫された天奈のことも考えて少しでも動かしてみようかと思い立った次第です
171Classical名無しさん:06/09/11 02:04 ID:BaMVXzMY
時間についてだが、
俺は時間表記は一時間もしくは一時間半区切りして、それだけの時間を消費したことを示すようにしてるんだが、
確か元々は
深夜:0〜2
 黎明:2〜4
 早朝:4〜6
 朝:6〜8
 午前:8〜10
 昼:10〜12
 日中:12〜14
 午後:14〜16
 夕方:16〜18
 夜:18〜20
 夜中:20〜22
 真夜中:22〜24
という風に、時間と言うよりはむしろ左の「時間帯」を表示するのが主流だったはず。
つうか一個のイベントに二時間も普通さかないし。
だからさ、矛盾がないなら時間帯とかはかぶってもいんじゃない?
まぁ、さかのぼったりしたら困るが。
172Classical名無しさん:06/09/11 02:08 ID:HgFsaSU6
>>170
個人的には許容範囲だと思う
実際天奈の扱いの空気っぷりといったらもう目も当てられないし
時間経過もやっつけ感あったし(というか>>1氏が埋めてくれた感じかw)工面してもう一芝居打たせても愉しいかと
まぁ俺は兎も角としてキャラ数多いのもあるし他の書き手がどう思うかはわからんけど
173Classical名無しさん:06/09/11 02:14 ID:HgFsaSU6
>>171
連レススマソ。リロ遅れた
そういやそんな区分表あったな

だいいち時間表記のルールそのものが目安みたいなもんと思ってたが書き手各位どういう認識なんだろうか
174 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 02:44 ID:gLlQp2nA
二時間あれば戻れるかなあ…。
冬木、三沢、播磨を予約
175Classical名無しさん:06/09/11 03:00 ID:ocRrl3N2
>>174
播磨も一応PC関係についての部分で修正が必要という話なんだが
そこら辺は大丈夫?
176Classical名無しさん:06/09/11 03:11 ID:gLlQp2nA
播磨はパソコンを使う位はできるということですか?
一応その辺は使えること前提で書こうと思ってますが。もし使えないままになるんならまたその時修正します。
1771 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/11 06:45 ID:oZHFRYJI
>>165
乙です。修正版の方を掲載させて頂きます。
環境が環境だったので結果的に荒れた事もありましたが、アイデアはとても面白かったです。
またネタが浮かんだら是非書いて下さい。
>>170
22〜24時なら、最も早い22時であると考えても問題はないと思います。
予約人数が多いと大変だと思いますが、頑張ってください。
178Classical名無しさん:06/09/11 07:24 ID:JFjS9t8Q
>>◆7ILEob33QI氏
乙!そして一言言わせてくれ。
前スレであなたを擁護したせいで「作者の自演」扱いされ、逆に嫌な思いをさせてしまった。申し訳なかった。
179 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:06 ID:gLlQp2nA
とりあえず完成したので投下します。
ただ、少し際どいモノになりそうなんで…。その辺りが心配なんですが。
180 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:09 ID:gLlQp2nA
冬木は自分の腕時計を見る。このペースなら、放送までに東郷達の所まで戻れそうだ。
大分疲労が溜まってきたが、戻ればしばらくは休めるだろう。
烏丸を連れて来れなかったのは残念だが、彼がゲームに乗ってないという事が確認できたのは嬉しかった。

「東郷、三沢!今戻ったぞ!」
自分達が秘密基地とした建物のドアを開けた瞬間。
「冬木ぃ!」
今にも泣き出しそうな声を上げながら三沢が走ってきた。
「ど、どうしたんんだよ!落ち着けって…」
「と、東郷が…東郷が!」


「東郷…嘘だろ…!?」
ロビーに倒れているのは、間違いなく東郷雅一。
その表情は死者とは思えないように、いつもと同じく自信に溢れた笑顔をしている。
しかし彼の頭部に刺さった刃物、そして周辺に飛び散った血痕は、東郷が既に事切れている事を表現していた。
冬木はその場に膝を突いて崩れ落ちた。
「まさか…まさかお前が…」
この男の根拠の無い自信も、自分達には大きな励ましになった。
こいつだけはタダじゃ死なない奴だと思っていた。
こんな状況でも、彼に付いていけば何となかなる。そんな不思議な魅力を持つ男だった。
だがそんな彼も死んだ。こんなにも早く、あっさりと。
「もうお終いだ…結局、この島から脱出する事なんてできないんだよ!俺達も殺されるんだ!」
「何言ってるんだ!冷静になれ!」
錯乱したように泣きわめく三沢を、冬木は必死に落ち着けようとする。
冬木自身、東郷の死に大きなショックを受けている。彼もまた錯乱する一歩手前なのだ。
だが自分以上に混乱状態になっている三沢を見て、少しだけ冷静さを保っていられた。
「東郷が死ぬんだ!俺が生き残れるわけがねえんだ!思い出の男のように、殺し合うしか…!」
「…っ!馬鹿野郎!!」
冬木は思い切り三沢の顔に平手打ちをお見舞いした。
「落ち着け!自暴自棄になったってしょうがないだろ!」
三沢に向かって怒鳴る。我に返ったのか、ようやく三沢も静かになった。
181 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:10 ID:gLlQp2nA
「播磨が…!?」
三沢から自分がいない間に何があったかを聞いた冬木は驚きを隠せなかった。
たった今播磨への伝言を烏丸から預かったばかりなのに、その播磨が事もあろうに東郷を殺したというのだ。
「そうだよ…播磨が殺したんだよ!あいつ、殺し合いに乗ってるんだ!きっと烏丸も殺し合いに乗ってて、二人で殺しまくる気なんだよ!」
まだ少し混乱してるのか、三沢はとんでもない事を言い始める。
「落ち着けよ。烏丸はゲームに乗ってない。自分のすべき事が終わったら俺達に協力してくれると約束してくれたんだ。
大体烏丸が殺し合いに乗ってたら、俺が無傷で帰ってこれるわけないだろ。安心しろ。」
それより播磨が東郷を殺したという事の根拠が、少し曖昧だった。
三沢自身が殺害現場を目撃したわけではない。
『激しく争った跡があり、パソコンを持ち去った播磨→東郷の死体にも争った跡→播磨が殺した』
というのが三沢の見解。普通に聞けば十中八九播磨が殺したことになるだろうが…。
だがこんな時だからこそ決めつけてはならないと冬木は思った。
「…ちょっと東郷の死体を見てくる。」
そう言って冬木は再びロビーへと向かった。一人になるのは怖いのか、三沢も後をついてきた。


再びロビーに戻った冬木は、何か違和感を感じた。
さっき聞いた三沢の話と、食い違う箇所があるような…。
「三沢、東郷の死体は見つけてからは動かしてないよな?」
「当たり前だろ。」
東郷の死体を調べながら、再び少し考える冬木。
「これは…?」
恐らく東郷の死因となったであろう、頭に刺さったままの刃物を見る。
そして先程感じた違和感に気付いた。
「…東郷を殺したのは、播磨じゃないかもしれない。」
「え?」
冬木の言葉に三沢は目を丸くする。あの状況から、播磨が殺したのは間違いないと思っていたのだが…。
「このロビーを見てくれ。播磨と東郷、あの二人が争った割には形跡が無さ過ぎないか?」
「あ…。」
言われて、三沢もロビーを見渡す。確かにロビーに争った様子は全くない。
182 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:11 ID:gLlQp2nA
「それに、このナイフ…。」
冬木は東郷に刺さった『柄の無いナイフ』を指さす。
「これ、確かスペツナズナイフとかいうナイフで、刃の部分が銃弾のように飛び出す武器だ。東郷が言ってた。」
そう、あれは一条が去ってからすぐの事。
東郷が「相手の武器がナイフだとしても油断するな。俺が以前いた国の武器には、銃のように刃が飛び出すナイフがあった。」とスペツナズナイフについて教えてくれた。
「このナイフは遠距離用の武器だ。東郷の傷痕の向きからして、入口の方から発射されたんだと思う。
それに東郷のこの表情…。きっと油断したところに打ち込まれたんだ。播磨と揉み合うように争ってる最中に、東郷は油断するような奴じゃない。」
冬木の言葉に、三沢もなるほどと思う。言われてみれば不自然な箇所も多い。
「まあ、犯人が播磨じゃないって証拠にもならないけどな。東郷と播磨が争ったのは確実だし、もしかしたら外でやり合って、
東郷が勝ったと思って油断したところをやられたのかもしれないし。」
口ではそう言ってるが冬木自身、実は播磨が殺した確率が高いと思っていた。
ただ、友人の烏丸が助けを求めるような人物が殺人鬼のわけがない…そう思いたかったのだ。
「…ま、播磨が殺したと決めつけるには早いってことさ。」
彼は自分の推理を、そう締めくくった。


「…東郷、どうする?」
「このままにしておくのも不憫だし、どこかに運んでやろう。ベッドくらいあるだろ。」
と、二人が東郷の死体を運ぼうとした時。
「…ん?」
冬木が、東郷のポケットに何かが入っているのに気付いた。
「これは…メモ用紙?」
東郷のポケットには、数枚のメモ用紙が折り畳んで入っていた。そこには彼の字で「兄弟達へ」と記してある。
冬木はメモ用紙に記してある文を目で読み始めた。
「どうしたんだ、冬木?」
三沢がメモ用紙をのぞき込むと、冬木は黙って人差し指を鼻に当てる。三沢も黙ってうなずいた。
183 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:14 ID:gLlQp2nA

『兄弟達へ
 これを読んでいるって事は、俺に何かあったんだろう。
 だが気落ちするな。お前さん達なら、この腐ったゲームをぶち壊せるはずサ。
 まず守って欲しいのは、これを読むときは、必ず口に出さず目で読んで欲しい。』


(これは…東郷の遺書?)
冬木と三沢は、息を潜めて文を追う。


『俺は、この殺し合いの存在を少しだが知っていた。』


「―!!」
二人は思わず声を出しそうになるが、ぐっと堪える。

184 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:14 ID:gLlQp2nA
『実は俺の親父は防衛庁に勤めている。
 今、世間には知られていないが、学生のクラスを丸ごと拉致して殺し合いをさせるという事件が起こっているらしい。
 まさに今俺達が巻き込まれているのがその事件ってわけだ。
 親父達は極秘にその殺し合いについて調べていて、俺も僅かながら聞いたことがあった。
 これまでにこの殺し合いが何回行われたは不明だが、主催者側が失敗した事はないそうだ。
 だが心配するな、今回で終わらせてやればいいのさ。

 まず最低限知っておくべきなのは、お前さん達がつけているその首輪、盗聴器が仕掛けられている。
 先程読んだ「思い出」の中に、それを暗示した暗号が書かれていた。ギミックは省略する。
 とにかく、こちらの会話は主催共に筒抜けという事だ。これから、ヤバイ事は極力筆談で済ませるようにするんだ。』
 

そこまで読んだところで、二人は思わず互いの顔を見合わせて、自分の首輪に触れる。
だがすぐに、黙って頷き合いメモの続きを読んだ。


『最も、盗聴器に関しては相棒達には言った後かもしれないな。このメモがいつ読まれるのかは俺自身にも分からないことだ。
 読まれなければ最善だがな。
 もし首輪を調べる必要が出てきて、俺の死体がそばにあったら…。遠慮する事は無い、俺の首輪を使ってくれ。
 それから俺が知っている限りの情報をパソコンに残しておいた。この情報も何人かには教えているかもしれない。
 パスワードは…「気まぐれな猫」だ。フッ、まだまだ先生達も捨てたもんじゃないな。

 最後に…。
 この殺し合いに巻き込まれてしまった兄弟達へ捧ぐ。
 この状況を絶望的に思うかもしれない。諦める事もあるかもしれない。
 だが、そんな時は思い出せ。お前達に正義を託したこの俺の事を。俺達には信頼をおける仲間達が何人もいる事を。
 こんな時だからこそ、俺達矢神高校の絆ってのを見せてやろうじゃないか。
 俺は参加できそうにないが、あの世からお前達の反抗を見せてもらうぜ。
 さらばだ。アディオス、兄弟達よ。
                                             東郷 雅一  』
185 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:15 ID:gLlQp2nA
一通りメモを読み終え、東郷の死体を近くの部屋に運んだ後、二人は今はもうほとんど意味の無い司令室に戻った。
「これからどうする、冬木?」
メモを読んで以来ずっと口を開かない冬木に、三沢が話しかける。
「とりあえずここにいようと思う。もう遅いし、放送も始まるだろうし。」
「でもよ、パソコンが無いと…。」
「あのパソコンのバッテリーはそう長くは持たない。夜明までには切れちまうだろ。充電はここでしかできないし、充電が切れたら播磨もここに戻って来るかもしれない。」
「オイ、でも播磨が殺し合いに乗ってたら…」
「信じるしかないさ。それに、俺は播磨に伝言があるからな。」
三沢はまだ何か言いたげだったが、やがてすぐに黙った。
冬木が喋らないのには、訳があった。どうも頭に引っかかる事があり、それについて考えていたのである。
それは、『東郷は何故このゲームに参加させられたのか』という事である。
東郷の父親が防衛庁に勤務してる事は、教師達なら知っていたはずである。東郷がこの殺し合いについて知っている可能性もある。
そんな奴を、普通参加させるだろうか?まして、東郷は本来2−Cではなく、2−Dの生徒だ。
わざわざ他クラスから、リスクを背負ってまで東郷を呼んだ意味は…?

『パスワードは…「気まぐれな猫」だ。フッ、まだまだ先生達も捨てたもんじゃないな。』

何となく先程のメモの一文が思い浮かんだ。
(気まぐれな猫…。もしかしたら、主催側はあえて東郷を…?)


ふと時計を見ると、放送まで残り五分を切っていた。
(もう二回目の放送、か…)
今度は何人のクラスメートが死んでしまったのだろう。あれだけ頼れると思っていた東郷も死んでしまった。
だが東郷は、自分達に微かな希望を残してくれた。彼は死んでなお、自分達を励ましてくれているのである。
冬木はまた、反主催の意志をさらに強く決意した。
(東郷…任せてとけ。お前の分まで頑張ってみるよ。)
186 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:16 ID:gLlQp2nA

一方パソコンを奪った播磨は、例の“SEARCH”を起動して天満を探していた。
「この点が誰かがいる場所を示してるんだな…。何か色が違う点もチラホラあるがどーいう事だ?」
まあそれはおいといて、播磨は移動を再開しようとMAPを閉じる。
ついでに他に機能は無いかとパソコン内を探していると、『兄弟達へ捧ぐ』という名のフォルダを見つけた。
一応起動してみると…。
「あん、何だこりゃ?パスワードを入力して下さい?知るか、んなの。」
どうやらパスワードを入れないと見れないらしく、播磨はあっさりと諦めた。
「今はパスワードなんて探すより、天満ちゃんを捜すのが先なんだよ!」
そう言うと播磨はパソコンを閉じ、再び走り始める。


まもなく、二回目の放送が流れようとしていた。



【午後:0時5分前】

【冬木武一】
【現在位置:C-03】
[状態]:精神的・肉体的にかなり疲労
[道具]:支給品一式×2、東郷のメモ
[行動方針] :1.夜が明けるまでは基地にいる 2.反主催をかたく決意 3.播磨に会ったら伝言を伝える 4.パソコンが戻ったら、東郷の残した情報を見る

【三沢伸】
【現在位置:C-03】
[状態]:精神的にかなり疲労(錯乱からは少し落ち着いたが、まだ不安定な状態)
[道具]:支給品一式、vz64スコーピオン/残り弾数40
[行動方針] :しばらくは冬木と行動する

[備考(共通)]:どちらかの支給品にカレーパンがあります。盗聴器に気付きました。
187 ◆bYERsdX5HA :06/09/11 12:17 ID:gLlQp2nA
【午後:23時〜0時】

【播磨拳児】
【現在位置:C-04北部】
[状態]:健康、精神的な焦り
[道具]:支給品一式(水と食料二人分)、アイテム不明×1 ノートパソコン
[行動方針] :1.パソコンに従い天満を探す 2.沢近の誤解を解く
[備考]:サングラスを外しています。吉田山が死んだとは思っていません。



以上です。
タイトルは『親愛なる兄弟へ』でお願いします。
とりあえず心配なのは、『東郷がこの殺し合いについてある程度の知識がある』という設定です。
元々それがこの話の主軸なんで、その部分に問題有りという意見が多ければこの作品は修正せずに破棄しようと思います。
(モチロンそれ以外で問題があれば修正しますが)
東郷の父親が防衛庁という設定と、何故2−Dの東郷が参加させられたかというのの理由付けをうまくミックスしたかったんですが…。
188Classical名無しさん:06/09/11 12:25 ID:762qdaLc
投下乙
マカロニ……カッコよすぎるじゃねえか
冬木も折れるどころかマーダー疑惑の播磨ともしっかり向き合う姿勢とは漢だな
黒幕情報については少し東郷の親父に傾いたように見えるが勿論後々フェイクにも転化できるし問題ないかと
あくまで東郷の知っていた情報を仲間に伝えた、というのだけが事実だしな
あとは円がどうしてるのか気になるな。もう離れたんだろうか
189Classical名無しさん:06/09/11 12:38 ID:lFSikVW2
うーん、いくら息子相手とはいえそんな重大な機密情報を
漏らすだろうか?
東郷の親父さんのモラルを少し疑ってしまうぞ
190Classical名無しさん:06/09/11 12:42 ID:SZrOVhX.
東郷かっけ〜
191Classical名無しさん:06/09/11 12:45 ID:/qNQbPz6
おいおい・・・
いくらなんでもこんな勝手な設定認められないだろ
192Classical名無しさん:06/09/11 12:47 ID:762qdaLc
>東郷の親父さんのモラルを少し疑ってしまう
それでこそ東郷さんと思ってしまう俺は漫画として割り切りすぎなのだろうかw
193Classical名無しさん:06/09/11 12:53 ID:HgFsaSU6
新作ktkr
東郷かこいいよ東郷
まぁ仮に総意でアウト判定されたとてそこカットしても問題なく美味しいかと
というか中盤死んだあとも見せ場があるってのが既に美味しすぎる
あとは放送と同時に幾度か現れる妙ちゃん情報と東郷の遺言をすべて捌ききれるかがポイントだな
まぁロック解除されずに放置されたりとっとと電源落ちてペシャなしても面白いとは思うが
194Classical名無しさん:06/09/11 13:02 ID:UfTGuSUw
>>191
kwsk
どこが勝手な設定なのかを

しかし、これで他の生徒が盗聴器を知ることができる経路は、
冬木・三沢に話を聞くかナポレオンのメモを見るかになったな。
195Classical名無しさん:06/09/11 13:08 ID:DRpzJAAc
乙だよぅ
東郷熱いよ東郷
……防衛庁が調査?政府は関係ないってこと?
国が絡まないとしたら沢近財閥か沢近財閥の敵の財閥ぐらいしか……
秘密結社は勘弁な。
196Classical名無しさん:06/09/11 13:10 ID:3bmBOixk

東郷は川田じゃなくて三村だったんだね・・・

>>195
かなり苦しいが、政府の一部の過激派が勝手に行ったとかならできない?
197Classical名無しさん:06/09/11 13:14 ID:UfTGuSUw
>>195
塚本天満 改造人間である
>>196
それなんてひぐらしのなく頃に?

ナニワトモアレ投下乙
198Classical名無しさん:06/09/11 13:14 ID:HgFsaSU6
>>196
むしろ政府上層部の総意だったら引くw
いや、阿呆な鳥頭総統の気まぐれも面白いかも……

いずれにせよ今後の展開に期待
199Classical名無しさん:06/09/11 13:23 ID:boAmg3Yc
乙です
東郷氏んでもフィーバー
東郷はきっと親父のパソを勝手に使ったんだよ
防衛庁のウィ〇ー機密情報流出事件を聞いて
「ふ、親父のパソコンの安全を確認してやったのさ」
とか言って
200Classical名無しさん:06/09/11 13:29 ID:762qdaLc
>>199
ワロス200ゲトー
201Classical名無しさん:06/09/11 15:25 ID:0jbScYyg
ノートPCのバッテリー、SONY製でないことを祈るw
202Classical名無しさん:06/09/11 15:43 ID:t0YW1Kns
>>199
機密情報を自宅に持ち込むなと
まぁ、でも何かの拍子に親の資料を見てしまった、というのが
一番妥当かな、でも実は知っていたというのは無しにして欲しかった。
203Classical名無しさん:06/09/11 16:40 ID:Te8VrDug
しかし播磨、本当に天満馬鹿な。
204Classical名無しさん:06/09/11 18:07 ID:I.oTixAM
結局どうすんの?
何か住人の意見は半々みたいだけど…
205Classical名無しさん:06/09/11 18:12 ID:0/E72JsI
迷探偵東郷の勘違いということで
206Classical名無しさん:06/09/11 18:13 ID:kuDwXkgY
話自体はおもしろいぞ
207Classical名無しさん:06/09/11 18:14 ID:oZHFRYJI
>>187
乙です。東郷テラカッコヨス
>>204
個人的には面白いと思う。
東郷だけじゃなくて、2-Cじゃないサラが巻き込まれたのもリピーターだからと考える事ができる
かつての経験者だから、もしかしたらゲームを壊せるヒントが出てくるかも…と
そういった思惑を隠して2-C以外にも何名か2-Cにゆかりのある人物を入れようと黒幕に進言したとか

結果的にハリーのようなマーダーもゲームに入れるハメにはなってるけど
208Classical名無しさん:06/09/11 18:37 ID:HgFsaSU6
>>204
そうか?
積極支持は半分居るかどうかだがほとんどが許容はしてるみたいだしなんとかなるという判断なんじゃね?
このまま進めるなりカンチなりフェイクなり料理の仕様はあるって感じかと
209Classical名無しさん:06/09/11 19:47 ID:U3/2UEDQ
ここで黒幕は北の某国だと言ってみる

目的は日本の人口減少の加速
(非効率的なのはアノ国クオリティー。でも直接殺す手間が省けると思ってる)
優勝者を頃さずに帰すのは凶悪犯罪を期待してるから
起こしたら「堕落した国ではこんな凶悪犯罪が起こる」とか言う
起こさなかったら頃す代わりにもう一度さらってロワさせる
サラの前回の記憶で老朽船になっているのはアノ国だから
パンしか食料が無く、しかも少ないのは殺し合いの加速が目的じゃなくてそれしかないから
外れ武器が多いのはそもそも武器が足りないから
ボウガンが故障したのはもともとアノ国製でもろかったから
スペツナズ・ナイフがあったのはソ○崩壊時の流出品
和弓があったのは国籍の偏りを減らすため
(「手を広げた長さくらいありそう」という描写は和弓にしては短いですが、
1巻参照でしょうからたぶん和弓でしょう)
2−Dは東郷のついで
1−Dはサラのついで
中村は情報を求めてアノ国に潜伏中
沢近を探してるのはスズキマサル
(現在適当なツインテールの娘を捕まえて沢近邸でくつろぎ中)

先に謝っとくスマン
210Classical名無しさん:06/09/11 20:13 ID:ziM9mfa.
ところでロワって普通何日くらいで終わるの?
設定期限じゃなくて実際の作品として

まだ一日目も終わってないのに死者のペース早すぎないかな?
今までの作品が悪いとかじゃなくて、総合的に見ての話ね

演出的には終盤に向けて加速して行く方がよさそうなんだけど

誰も死なないと文句言う人もいるみたいだから作家さんもそういう方向性になっちゃうのかもしれないけど
せっかくスクランでやってるんだからもっとキャラの内面とか描いてもいいと思うのです
211Classical名無しさん:06/09/11 20:20 ID:I.oTixAM
いや、ちょうどいい位じゃない?中盤でだれる可能性もあるし。
212Classical名無しさん:06/09/11 20:38 ID:WeiowMK2
人数が少なくなっていくにつれて
死亡のペースが遅くなっていく方が自然だろう
213Classical名無しさん:06/09/11 20:42 ID:baESqY5s
まぁ、三日間フルに使うという規則もないしな。
ペースが速ければ決戦が早まるだけだ。
214Classical名無しさん:06/09/11 20:57 ID:UfTGuSUw
1日目でちょうど1/3死んだよ
215Classical名無しさん:06/09/11 21:21 ID:nVkqc6Fs
東郷と田中と嵯峨野と冴子の死亡シーンが好きだ。
216Classical名無しさん:06/09/11 21:34 ID:UfTGuSUw
初っぱなに駄目子とハネ子が殺されて涙目になったのは俺だけでいい
217Classical名無しさん:06/09/11 21:56 ID:pJEQT3cc
烏丸ってこれからどう書けばいいんだ?
ただでさえ漫画を描くというわけのわからん行動をしてるのに、
カレーパン探しって…おまけに所持品も武器だし、
投げっぱなしにされたほうはたまらん気がする
218Classical名無しさん:06/09/11 22:03 ID:762qdaLc
そうでもない
他のまともなキャラと利害一致で共闘するまでは逆になんでもできて愉しい素材
たしかに節度という意味では難しいかもなw
219Classical名無しさん:06/09/11 22:04 ID:ziM9mfa.
>>217
そいつは気負い過ぎってものサ、兄弟
他にも書ける奴はどこかにいる
そいつを待てばいい
220Classical名無しさん:06/09/11 22:35 ID:ZJ5JxQbY
今複数人予約している人は二回目放送も書くの?
221Classical名無しさん:06/09/11 22:42 ID:oZHFRYJI
>>217
カレーパンハンターとなるもよし、隣子にベタ任せるもよしと色々できそう
>>220
天満たちは22時の段階として書くみたい
222Classical名無しさん:06/09/11 22:58 ID:762qdaLc
>>220
うん、ちょっと早い時間に融通させてもらいました
ややこしくって御免ね
223Classical名無しさん:06/09/12 00:09 ID:uLwGx32.
>>221
そういえば隣子、今回のバトロワであんまり目立ってないな・・・。

死亡フラグは流石に勘弁と言いたい所だがw
224Classical名無しさん:06/09/12 00:16 ID:3PXaF49U
ところで1が多忙のようでまとめサイトや進行役ができなくなるようだが、
どうしようか。さしあたって第二回放送も予約で募集するってことになるか?
225Classical名無しさん:06/09/12 00:20 ID:Z6OB2omM
放送については有志でいいと思う
これだけ情報が氾濫しては単に放送の内容では済まなくなってるからそれなりにネタを練らなくてはならないし
放送の日時を相談してから有志がその時刻に投下、が一番スムーズかと
226Classical名無しさん:06/09/12 02:14 ID:PnjbCIig
今更だけどカツサンドとハンバーガーとカンパンって菓子パンじゃないよね
227Classical名無しさん:06/09/12 02:30 ID:uLwGx32.
どーでもいいよ。そんなことw
228Classical名無しさん:06/09/12 07:41 ID:DYL.wp4M
今日は予約も投下もないと見た
229Classical名無しさん:06/09/12 13:41 ID:BJEGe1OM
>>226
このレス読んだ途端に今後それどころじゃない凄まじいパン類が現れそうな気がしてきた
そういやハンバーガーもあったなぁ。天王寺……(´・ω・`)
230Classical名無しさん:06/09/12 15:19 ID:xSYyEzhk
>>228
それだけ烏丸がカレーパンにありつく可能性も減るって訳だ。
烏丸頑張れ、蝶頑張れw
231Classical名無しさん:06/09/12 15:44 ID:a0kbQVzU
カレーパンを求め、日本刀片手に彷徨い出すかもなw >烏丸
232Classical名無しさん:06/09/12 15:51 ID:BJEGe1OM
>カレーパンを求め、日本刀片手に彷徨い出す
そこまでは現状既に達してしまっているわけだがw
実際ヤった暁にはさらにババロア吹く
233Classical名無しさん:06/09/12 17:40 ID:PnjbCIig
>カレーパンを求め、日本中刀片手に彷徨い出す
に見えた
234Classical名無しさん:06/09/12 17:54 ID:6OghnTT2
>>233
史上かつて無いほどの理不尽マーダーW
235Classical名無しさん:06/09/12 18:18 ID:2VhcxRls
あと放送までに最悪必要なのは沢近とSMくらいか…。
てこの三人全然時間進んでないな。書くにしろ繋ぎで終わりそうだ。
236Classical名無しさん:06/09/12 18:31 ID:PnjbCIig
三人ともマーダーだから難しいな
237Classical名無しさん:06/09/12 18:37 ID:YsWWhpE2
ところで首輪って防水されてる?
海に潜ったら誤作動して爆発したり、外れたりしないかな……
238Classical名無しさん:06/09/12 18:43 ID:B6FQOkmw
防水くらいされてるだろう
雨降ったら首輪作動しなくなりました、じゃどうにもならん
239Classical名無しさん:06/09/12 18:55 ID:BJEGe1OM
播磨「そうかわかったぜ! 水にふやかして外せばいいんだ!」
240Classical名無しさん:06/09/12 19:04 ID:6OghnTT2
>>239
天満「それだ。播磨君あったまい〜」
241Classical名無しさん:06/09/12 19:07 ID:nVfMhuzE
>>239
沢近「見直したわ、ヒゲ」
2421 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/12 19:07 ID:qseJ6SDc
>>237
かおりが実際に首輪が作動しているので、多分海水に浸かるくらいなら平気だと思います。
>>224
一応第二回放送は私の方で禁止エリアを除いてほぼ完成しています。
ですが他に書きたい方がいらっしゃるのでしたらお願いします。
最近忙しいのでサイトの更新が不安定になる事があるのは事実なので、ご了承下さい。
極力時間がある時に更新は行いますが…
243Classical名無しさん:06/09/12 20:13 ID:wZ.8yRtA
 
244Classical名無しさん:06/09/12 21:12 ID:YsWWhpE2
>>242
了解。そういえばそうでしたね。
首輪は完全防水されていると思っていいか。

……ふと思いついたが、マイク穴が開いてるせいで盗聴機能だけは生活防水レベルということはありえないかな?
主催者側にしてみれば、オマケの機能でしかなかったということで。
まぁ、肝心のそんな設定を活かせる話を思いつかないのだが。
245Classical名無しさん:06/09/12 21:59 ID:BJEGe1OM
マイク穴は首輪に触れて気付くというフラグを用いるにあたって出てきた情報であり記号的なもんだと思う
それを二次的に構造のアナにするのもありだとは思うが、
そもそも基本首輪そのものが記号である以上便宜上完全なものと扱いたい
246Classical名無しさん:06/09/12 22:05 ID:PnjbCIig
マイク穴は映画と原作両方の設定だっけ?
映画のは完璧に触ってわかるマイク穴だったが。
247Classical名無しさん:06/09/12 22:14 ID:6w6NhYJI
【原作の首輪】
完全防水、耐ショック、絶対力では外れない、外そうとすると爆発。
心臓の電流パルスをモニターして、学校へと電波を飛ばす。
死んだ人の首輪は爆発しない。
マイクが内蔵されていて、ちょっと電気回路をいじれて、
内部構造を知っている人物なら工具で簡単にロックを外せる。
248Classical名無しさん:06/09/12 22:29 ID:wlTbAnDo
今、冬木と三沢と城戸は同じ建物の中?
249Classical名無しさん:06/09/12 22:52 ID:PnjbCIig
>>247
サンクス

つうか、1さんがいるときに聞いておけば良かった。
PF2でモブの名が全員判明したらどうするのかって。
もし俺で構わなかったら本編の名前を置換してアップするよ。
250Classical名無しさん:06/09/12 22:54 ID:Z6OB2omM
>>248
不明
ただ三沢の存在には気付いているから……
2511 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/12 22:59 ID:qseJ6SDc
>>249
自力ではとても全部の修正は不可能なので、PF2が出ても見て見ぬ振りをする気だったので、正直とても助かります。
データ系のページはさすがに自分で何とかしますが、本編に関しては私では見落としが多々出そうなので…
252Classical名無しさん:06/09/12 23:13 ID:PnjbCIig
じゃあPF2出たら本編の名前置換してどこかのうpろだにうpするんで。
トリップはつけないで、もし他の人がやりたかったら早いもの順で。
253Classical名無しさん:06/09/12 23:16 ID:qseJ6SDc
>>252
ありがとうございます。その時は是非お願いします。
うpして頂けても拾い損ねることがないように気をつけねば。
254 ◆X7WwwzkoUU :06/09/12 23:40 ID:DXSX57js
沢近を予約……したいがそれでは自己リレーになるので、
SMコンビを予約させていただきます。
255Classical名無しさん:06/09/12 23:48 ID:teV.l3jk
二回連続自己リレーだったら引くが、一回ぐらいなら続けていいんじゃないか?
256Classical名無しさん:06/09/13 00:14 ID:8L.wOPf.
確かにそうだがまだ焦るような時間でもなかろ、SMはそろそろ動かさなきゃ
ならない面子に入ってたしナー
257 ◆Z1xfCTNt6U :06/09/13 00:25 ID:jpO3HMJ2
先の話の修正についてですが
作中での播磨のPC云々の部分を全て削除して
その上で、盗聴器に関しての先生方の描写を追加、という形に
させてもらってもいいでしょうか?
258Classical名無しさん:06/09/13 00:48 ID:zIqWgc92
それは……ちょっと薦めかねます
一度通った作品の内容を大幅に変えると後に繋ぐ書き手に負担がかかりますから
修正の播磨カットはなにか適当に埋めて本部の話は別個か新作に用いるキャラにくっつけるかして出すべきかと
259Classical名無しさん:06/09/13 00:54 ID:11JWyxwU
播磨に盗聴機に気づかせる気?
それは止めておいた方が良いぜ兄弟。
ナポレオンフラグもあるんだし、一日目でこれ以上盗聴機に気づいちまったらキャラ全然喋んなくなっちまうぜ!
260Classical名無しさん:06/09/13 00:56 ID:11JWyxwU
おっと先生陣の反応か・・・勘違いしてた。
播磨のPC使えない発言の修正なら歓迎。
261Classical名無しさん:06/09/13 00:58 ID:DFBQ0ECo
>>259
そんな記述は無いぜ兄弟?
>>257
要は播磨がPC使えないという描写が使えないと埋めるネタがないってことだよな
なら思い切ってチョンしちゃうのも手だと思う
先生のリアクションはまたの機会で頼みたい
262Classical名無しさん:06/09/13 00:59 ID:DFBQ0ECo
>>260
ニアミス失敬したぜ兄弟
263Classical名無しさん:06/09/13 01:32 ID:6/5xh1Pg
ここは東郷が多いスレですね
◆X7WwwzkoUU氏、◆Z1xfCTNt6U氏共に期待してるぜ

第二回放送流れた後は真夜中になるし、少し停滞するかなあ
建物にいる連中なんかは一晩そこにとどまるだろうし…。
264Classical名無しさん:06/09/13 01:37 ID:11JWyxwU
深夜は深夜で、人が死ぬ以外の描写が書ける。
なんなら起きる描写から書いても良い。
もちろん放送前に起きたり、寝過ごして放送聞き逃したりの配慮が必要になるけどな。
265 ◆Z1xfCTNt6U :06/09/13 01:49 ID:jpO3HMJ2
了解です、ではカットのみに留めます
先生方の反応についてですが、自分の案では非常に短い
(1レス分にも満たない)ので、いっそくっつけてしまおうかなと
思いまして
266Classical名無しさん:06/09/13 01:51 ID:frFyV8LA
書き手のクセに変な改行しやがるな
267 ◆Z1xfCTNt6U :06/09/13 01:57 ID:jpO3HMJ2
かちゅの入力欄の大きさの問題でね。
見える部分で改行しないと、何か気持ち悪くて
268Classical名無しさん:06/09/13 01:57 ID:DFBQ0ECo
>>265
おk。よろ
269Classical名無しさん:06/09/13 02:31 ID:11JWyxwU
今いろいろ考えているんだが、ちょっと質問良いかい?
これは極端な例えなんだが、一見外れに見えるドジビロンストラップ。
実は手榴弾で一発逆転という展開を投稿したい場合、先にスレ住人に相談した方がいいのか?
このドジビロンストラップ手榴弾が実際に化学的に実現可能で、威力がどのくらいかを示せば投稿後の説明レスですむのか?
270Classical名無しさん:06/09/13 02:36 ID:11JWyxwU
今の例えが極端すぎたのなら、西本の携帯のデータ(フォトデータ・メモデータ・アプリなど)、
八雲のフラッシュメモリで考えてくれ。
271Classical名無しさん:06/09/13 02:45 ID:DFBQ0ECo
かなり周到に真意(落としたいネタ)を隠す姿勢は立派だと思うが、やはりよほど詰まったりしない限り
そのままの意味合いをもつ一般的な使用法の道具として工夫をすべきだと思う
それに事前確認は単純に見ても「萎え」要素になり得るし、過ぎた補足は未練がましい
一書き手の意志としては、基本本文のみで読み手に理解される、
独り善がりなサプライズに陥らない作品づくりを自他ともに心がけていきたいと考える
272Classical名無しさん:06/09/13 02:52 ID:99tys06M
ドジビロンストラップが手榴弾でしたなんていわれてもアレだが、
中に火薬が詰まってましたとか信管でしたとか事実だけ先に明らかにして
どう使うかは他の作家任せ、とか独りよがりにならないサプライズなら
いいんじゃないかね
273Classical名無しさん:06/09/13 02:56 ID:zIqWgc92
>>272
なんか矛盾してる気がw

別にいいんじゃないですかね
あくまで極端な例を示されたまでで真打ちのネタがどうかはわかりませんし
274Classical名無しさん:06/09/13 02:58 ID:11JWyxwU
>>272
なるほど、PC新機能が一回のアイデアで終わることなく一定時間ごとに追加されることで、
独りよがりにならなかったようにか。ありがとう。
275 ◆MMctAPl9Nc :06/09/13 03:00 ID:jpO3HMJ2
司令室は相変わらず、陰鬱な雰囲気に包まれている。
その中で教師たちはそれぞれ割り当てられた仕事に、不真面目ながらも従事していた。
無言でモニターを睨む教師たちの表情を伺い知ることは出来ないまでも。
その心は皆苦渋に満ちているに違いない…ただ1人を除いて。

その教師は先ほどから耳にヘッドホンをつけて作業をしている、同僚に突っ込まれるとこう答えた。
気晴らしですよと。
確かにサボっているわけではなさそうだ…事実、その教師は先ほどからマウスをめまぐるしく動かし、状況の把握に努めている。
が…おそらく誰も気が付くことはないだろう些細な動きが左の指先に認められた。
教師はマウスを操作しつつも、要所要所でキー操作、いわゆるショートカットを多用していた。
それを行うたびに、画面隅に小さなメッセージボックスが表示され、
それをさらに操作…中に小さく表示されているA=TAKANOをクリック。

『そうね、きっと楽しい。私も貴女と遊びにいきたいわ。だから、そうなる様に私が守ってあげる』
しばらくのタイムラグの後、高野晶の肉声が教師のヘッドホンから流れ出す。
次は…教師は少し悩んで、Y=TSUKAMOTOをクリックした。
耳には困惑するような八雲の呟きと生返事が聞こえてくる…それを聞いて教師は少し微笑むような仕草を見せた…
もしかして彼女、あるいは彼女が困惑している原因の人物と少し関わりでもあるのだろうか?

そして次にM=KIDOを選択…彼女は確か単独行動のはず、なら大した収穫もないだろうが、
それでも一応情報は収集しておかなければならない、
自分は…ここでその教師は残り5人の姿をじっと見る、彼らはいわば強制的に参加されられているに過ぎず、
したがって必要最小限の作業をただ行っているだけだ、とは違って本当の意味での管理者、なのだから。
その立場を示すかのように、教師の席は背後を取られぬよう壁際で、
しかもそこから残り5人の教師の様子は丸見えだった。
276(2/2)  ◆TGT.DvdBXw :06/09/13 03:01 ID:jpO3HMJ2
機密情報の流出が明るみになって、(その教師にしてみれば、まさか同僚たちがそんな大それた真似をするとは思ってなかった)
”上”から管理能力に疑問符を付けられている…それが目下のところその教師の悩みのタネだった。
正直、報告は行わず内々で処理したかったが…それでもし結局1人でカタを付けられなければ下手をすると、
”次回”の参加者にされてしまう、それだけはゴメンこうむりたかったのだ。
もっとも安全圏にいる彼らにしてみれば、今の時点では歓迎されるべきイレギュラーとして扱われているのかもしれない。
ゲームは不測の事態が起これば起こるほど、楽しいものだ…観客にしてみればの話だが…。
選手と審判にしてみればたまったものではない。

それはともかく…教師は何気なくM=KIDOをクリック…深呼吸するような音が聞こえる、そしてその直後だった。
『先生、聞こえてますか先生、私は先生たちの味方です、私は東郷君を入れてこれで3人殺しました
これは身の証になりますよね、だから私だけ特別にオマケしてくれませんか?助けてくれとかそういうことをいってるんじゃないです
ただ、頑張ってるんだから少しくらいいいことがあってもいいかなーなんて思ったりしてるんですよ
もちろんそれに見合うだけのことはしますから、ねぇ聞こえてるんですよね?先生』

思わず息を呑みそうになって、慌てて周囲を見渡す。
幸いにもバレてはなさそうだ…首輪の盗聴器については自分だけが知る秘密だ、
しかし…教師は城戸円のデータを参照する、運動能力に優れてはいるが、それ以外はとりたてて特筆すべきこともない、
普通の学生だ、そんな彼女がどうして気が付いた?
様々な可能性が教師の脳裏に交差していく…そんな中教師の視界の中で何人かが席を立っていく。
放送の前に少し休憩しないかという話になっていたようだ、アプリケーションを落としてから教師も立ち上がる。
とりあえず対策は後で考えよう…、それに、上手くいけば彼女はこちらの駒になってくれるかもしれない。
そんな不穏な思考を笑顔で隠し、同僚たちと連れ立って教師は部屋を出るのであった。
277Classical名無しさん:06/09/13 03:02 ID:11JWyxwU
>>273
自転車の部品(スポークだっけ?)を使って戦う極端な例でも良かった。
278 ◆TGT.DvdBXw :06/09/13 03:04 ID:jpO3HMJ2
というわけで教師側の反応を書いて見ました
盗聴器のことを知っているのは1人(いわゆる主催側)のみ
ということで
279 ◆Z1xfCTNt6U :06/09/13 03:05 ID:jpO3HMJ2
これで直ったかな?トリップ
280Classical名無しさん:06/09/13 03:26 ID:w1BKDdjY
流石に教師陣ネタは全体に影響及ぼすんでこれはいろいろとマズい気が…
生徒達の会話を主催側の教師一人で担当するのは聖徳太子でもまず無理。
いわば盗聴器は生徒に対する多大な抑止力。それを一人で担うは如何なものか。
生徒は1/3減った現時点でも29人。
はっきり言って六人全員で監視しないと、生徒の言動を管理できない。
一人でちょこまか発言チェックする程度なら、はっきり言って盗聴器バレで敵の裏をかくこともできない。
281Classical名無しさん:06/09/13 03:28 ID:11JWyxwU
日本語でおKと思ったのは俺だけ?
282Classical名無しさん:06/09/13 03:34 ID:90n9gNhI
>◆Z1xfCTNt6U
乙です
犬の葛藤とか自然な感じで良いですね

ただ、盗聴者が一人というのは……
>>280の意見が正しい気がします
確かに反抗者がいる以上、今の時点で教師全員で分担というのは不自然です
でも最初から盗聴を一人で担当するというのは計画としておかしいのでは?
その教師も睡眠は必要なわけで、少なく見積もっても毎日四時間くらいは寝ますよね
その間に反抗のプランニングをされたら困るわけで……
それに反主催の行動をとる生徒のグループの数もゲームの計画時には不明ですから
その全てを(断続的にではあれ)捕捉しておくのに一人でまず充分だということになりますかね?
ちなみに個人的なイメージとしては盗聴は教師より更に下っ端の兵隊が担当して
それを犬に報告という感じかと想像してました
283Classical名無しさん:06/09/13 03:37 ID:7.spTnos
教師達って具体的には何やってるんだろう

生徒達の死亡記録や移動記録をレポートにして黒幕に提出、くらいか?
284280:06/09/13 03:50 ID:7revBnXI
>>281
たしかにちょっと読みづらかった。
>>282
>下っ端の兵隊
俺もそう思っていた。つうか、この島にいる大人って先生6人だけなの?
学校にモブ通信兵とかいるんじゃないの?

ナニワトモアレ投下乙
285Classical名無しさん:06/09/13 04:04 ID:11JWyxwU
ああ、句読点が問題なのか。
文章表現以外は別に・・・盗聴役が先生一人なのは許容範囲じゃないかい?
あくまで教師の中では、ってことで他のリレー者が繋げていけばいいんだしさ。
286Classical名無しさん:06/09/13 04:30 ID:yiWmNzhg
とりあえず、これは審議しないとマジでヤバい。
例の恋人殺しルールぐらい危険な臭いがぷんぷん臭う。
287Classical名無しさん:06/09/13 07:41 ID:Z09w70Fw
盗聴器で聞いた西本たちの会話について先生たちで話してたでしょ。
http://netabaremk2.fc2web.com/honpen34.html この話のとき。
288 ◆X7WwwzkoUU :06/09/13 07:55 ID:zyV/84wU
>>287
だよね。

>>276
明らかに前の話と矛盾してるから、残念ながらNGにするしかない。
修正するなら今日中にそう宣言してもらえるかな?
あと、次回からは時間帯表記もつけてくれないと……
289Classical名無しさん:06/09/13 07:56 ID:zyV/84wU
御免。
また鳥消し忘れてた。
290 ◆Z1xfCTNt6U :06/09/13 09:21 ID:jpO3HMJ2
了解です、ならば破棄ということにさせてください
291Classical名無しさん:06/09/13 15:36 ID:wyTKnIDw
盗聴器ってのは、抑止力というよりも保険でしかないような気がする
実際、安全圏にいるであろう真の黒幕にとっては島で何が起ころうとも
正直どうでもよくって、たとえ生き残りが全員脱出成功しても
「今回はこういう結果に相成りました、参加者の奮闘に拍手〜」
程度のことでしかないように思うのは自分だけ?
292Classical名無しさん:06/09/13 15:48 ID:DFBQ0ECo
内容は同意だが取り敢えずその「自分だけ?」をどうにかして欲しい
というか問題視している人が必要に応じ指摘反論してるだけで
どうとでもできると思ってる連中は先が読める発言を控えるために敢えて突っ込まないだけ
293Classical名無しさん:06/09/13 16:17 ID:zIqWgc92
>実際、安全圏にいるであろう真の黒幕にとっては島で何が起ころうとも
>正直どうでもよくって、たとえ生き残りが全員脱出成功しても
>「今回はこういう結果に相成りました、参加者の奮闘に拍手〜」
>程度のことでしかないように思うのは自分だけ?
黒幕組織が何であれこれだけ大規模な事件を引き起こした以上それは無いかと
現場の人間の生死だけを見れば確かに場合によっては主旨の範疇から外れる可能性があるかもしれません
しかしながら単なる娯楽目的とは収まらないだろうし詳細な情報を感知し
参加者及び教師陣を綿密に操作することは必要不可欠
脱出ともなれば事態は最悪で情報が外部に漏らされれば自身に少なからぬ害が生じる筈
何にせよ黒幕側が慎重に情報を扱っていることは前提条件とすべきでしょう
294Classical名無しさん:06/09/13 16:53 ID:5tiEizqU
漫画版バトロワで盗聴を担当官一人がやってる描写があったなぁそういえば
反逆したらヤバそうな奴をピックアップしてたって感じだったが、スクロワにはそんな奴がゴロゴロしてるからモブ兵士任せの方がいい気もするが、多数の兵士を雇える奴が黒幕である必要が出て来るな
295Classical名無しさん:06/09/13 18:00 ID:90n9gNhI
>>294
まあ黒幕が金or権力持ってるのは
サラが生き残ったときに報道統制完璧にした時点で決定なわけだし

ところで西本の話(【晩餐】)なんだけどさ
あの話の描写に沿ってよく考えてみると教師が全員で西本の話を盗聴してたように思うんだが、
そうすると管理室中に盗聴の音声が流れてたのか?
全員で一つのグループ盗聴するなんて効率悪すぎる
296Classical名無しさん:06/09/13 18:13 ID:LSWAKuAI
そういえば娯楽目的で殺し合いさせる小説があったな。
スナッフビデオってやつを作るためだったか。
「クリムゾンの迷宮」ってタイトル。

297Classical名無しさん:06/09/13 18:20 ID:n460dwKc
>>294
プロローグから兵士は出てますね

>>295
チャンネルを変えたり、回線をALLにしたりできるというのはどうでしょうか?
298Classical名無しさん:06/09/13 18:21 ID:zIqWgc92
いま読んでたから噴いた
面白いけどオチがなし崩しなのであまり参考にはなりませんが
299Classical名無しさん:06/09/13 18:56 ID:D9D4Ncsk
>>295
ゲームの運営に支障を来しそうな会話がありそうな場合には全員で確認しているのだと思います。
特に、西本は主催者側に電話をしていますので…

まとめに前回と同様に第二回放送の原案をうpしました。
禁止エリアが完全に未定ですが、まとめの掲示板に禁止エリアを決めようというスレが立っているようです。
何か意見があればお願いします。
300Classical名無しさん:06/09/13 19:10 ID:LSWAKuAI
原案見たけど、管理人さんもやるね。
301Classical名無しさん:06/09/13 19:13 ID:7revBnXI
管理人さん乙です。
教師陣側の暗号解読に手間取っている様子、
前スレの雰囲気から照らしあわせて自然でした。
満場一致でスレ住人が分かっていたら違っていたかもしれませんけど。
302295:06/09/13 19:24 ID:90n9gNhI
>>297,299
なるほどなるほど

管理人さん乙
だんだん設定も固まってきたのかな
教師陣の駆け引きとか熱くなりそうな雰囲気がいい感じ
303Classical名無しさん:06/09/13 20:29 ID:SXNP4wZQ
教師陣に関しましてはどうします?
誰が本来の管理者で、誰が生徒側か…そろそろ決めておきます?
それともまだ置いておきますか?
304Classical名無しさん:06/09/13 20:39 ID:6/5xh1Pg
まだいいんじゃないかな。
個人的には生徒側には谷サか加藤を希望。
305Classical名無しさん:06/09/13 20:52 ID:LSWAKuAI
今回の放送で少しは可能性が絞れたのでは。
306Classical名無しさん:06/09/13 20:57 ID:sPNUTTy6
管理側は笹倉でほぼ鉄板?
307Classical名無しさん:06/09/13 21:06 ID:7revBnXI
>>306
おいおい、じゃああの笹倉先生のメッセージが(ry
308Classical名無しさん:06/09/13 21:14 ID:DFBQ0ECo
ストレートに受け取るだけが能じゃないよね
309Classical名無しさん:06/09/13 21:30 ID:TVL2JiWk
笹倉先生が情報を漏らした教師なのか、
それとも生徒を心配して今回あんなことを言ったのか。
どちらにしても管理側の線は消えたな。
310Classical名無しさん:06/09/13 21:34 ID:n460dwKc
>>309
実際に生徒を殺しているのは笹倉先生だけですよね
311Classical名無しさん:06/09/13 21:38 ID:7revBnXI
>>309
いや、消えたとかじゃなくて。
笹倉先生のポジションは管理・生徒側・並、どちらでも現時点では後付けできる。
鉄板とか消えたとかそういう物差しじゃない。
>>309みたいに気づいた人は笹倉先生で生徒を助ければいいし、
>>306みたいに気づかなかった人は笹倉先生で生徒を追い込めばいいし。
もしくは普通の教師として書いてもいいわけだし。
312Classical名無しさん:06/09/13 21:44 ID:TVL2JiWk
>>310
>>308
上から見せしめで2人殺せと命じられていて、
絃子先生が撃とうとしたから変わりに自分が汚れ役を担った、とか。
リレー小説なんだから、セリフや行動の改ざん以外は後付けできる罠。
313Classical名無しさん:06/09/13 21:49 ID:TVL2JiWk
>>311
そうだな、確かにあの笹倉先生のアレは偶然とも故意とも取れるな。
ぶっちゃけ面白い作品書いてくれるんだったらどっちでもいい。
314Classical名無しさん:06/09/13 21:51 ID:zIqWgc92
そのくらいにしときましょう
書き手の選択の幅が感想レスごときで狭まっていくのも馬鹿馬鹿しいですし
315Classical名無しさん:06/09/13 22:23 ID:FNopfNC6
マダー? >キルビルV
316Classical名無しさん:06/09/13 22:57 ID:ahwRrqlk
ところで禁止区域の話なんだが、現状でさえC-06にいる烏丸たちはいずれC-07→D-07と移動する必要がある
(しかも道路の途中に禁止区域がかかってる)が、そこから先も地図に書かれているような道路での移動は
とても無理で、おまけにトンネルやつづら折の道路が書かれている所からしてE-07やD-07のあたりは相当
きつい斜面じゃないかと推測される
そういうわけで比較的移動しやすい他の参加者とバランスを取るため、島の東側での禁止区域設定にいては
少し考えて欲しい

まあ烏丸たちを追い詰めた方が話的にいいと思ったら全然構わないが
317Classical名無しさん:06/09/13 23:00 ID:DFBQ0ECo
>>316
まとめ掲示板で意見募集してるよ
318Classical名無しさん:06/09/13 23:04 ID:hAgRJtsI
烏丸といえば、原作では烏丸と晶はどっちが強かったっけ?
八雲パワーつきの花井を一撃で昏倒させている晶のほうが上?
319Classical名無しさん:06/09/13 23:11 ID:DFBQ0ECo
破天荒キャラ同士だから対等でいいんじゃないか
あの二人はノリで戦闘能力機動力情報収集能力等々幾らでも変わるし
身も蓋も無い言い方すればご都合だから他キャラとの兼ね合いに少々難儀しそうだよな
320Classical名無しさん:06/09/13 23:21 ID:FNopfNC6
そういう意味では天満も無敵?
321Classical名無しさん:06/09/13 23:45 ID:PNSH/tLI
なるほどなるほど>笹倉センセのアレ
ということは…
322Classical名無しさん:06/09/13 23:45 ID:IpMeWv6c
主役女性陣の弱点:ミコちん以外泳げない
323Classical名無しさん:06/09/13 23:46 ID:CdBuCQVg
>>322
天満は泳げるんだけど、モブ扱いかよ。ひどすぎ。
324Classical名無しさん:06/09/13 23:49 ID:DFBQ0ECo
まあモブですね^^;
325316:06/09/14 00:03 ID:nzDwj.uU
>>317
>まとめ掲示板
串制限で書けないんだよorz
326 ◆8wje/adj.Y :06/09/14 00:16 ID:DQRjRn62
テスト
327 ◆8wje/adj.Y :06/09/14 00:23 ID:DQRjRn62
>>161氏の予約期限が経過したようですね

氏から延長の申請がなく、またあったとしても優先権は消滅したものと見なしまして
ハリーを予約させてもらいます
328 ◆6nu8YCLgQs :06/09/14 00:36 ID:y7RtUkJY
申し訳ない、諸々の事情により期限に間に合わせることができませんでした
ハリーの欠落で話の成立が不能となったため勝手ながらこのまま予約解消とさせていただきます
まったく面目ない
329Classical名無しさん:06/09/14 02:17 ID:a42miUow
…皆さんも、本当に気をつけて…
 …た、助けて…
330Classical名無しさん:06/09/14 02:28 ID:zaOK5UB.
>>327
がんがれ!

>>328
ドンマイ♪

>>329
Σしっかりしてください
331Classical名無しさん:06/09/14 02:44 ID:Hm4lz286
>>328
キャラを8人も欲張るからですよw
332Classical名無しさん:06/09/14 03:34 ID:a42miUow
結局禁止区域は最終的にどう決める?
333Classical名無しさん:06/09/14 06:41 ID:RNlncJQM
>>325
串制限、解除しました。いつの間に制限してたのか自分でも分かりませんが
334Classical名無しさん:06/09/14 15:26 ID:WZm8Tz8E
笹倉のアレって円にあてたメッセージにも取れるな
335Classical名無しさん:06/09/14 16:30 ID:a5/WNa7E
予約するときは、やっぱしっかりと書ききれる目算立ててからの方がいいね
三日間、八人ものキャラを誰もさわれなかったわけだし
336Classical名無しさん:06/09/14 16:53 ID:zaOK5UB.
立てていても事情が変わることだってままある
謝罪がないわけでもないのに引きずるのイクナイ
337Classical名無しさん:06/09/14 17:21 ID:WOK9nYuM
>>334
!!!

ああーっ!!今頃気付いたッッッ!!
しかしパソコンの文字とかならともかく、声だけの放送で実際気付くかどうか……
338Classical名無しさん:06/09/14 21:55 ID:ZvvMCjf2
>>334
自分の答えが正しければ、場所まで指定してるわけだから
明らかに円あてのメッセージと取れる
339Classical名無しさん:06/09/14 22:18 ID:quc2U3IU
え?普通に>>329だと思っていたんだが
340339:06/09/14 22:23 ID:quc2U3IU
…で少し間を開けて言ってるだろ、笹倉先生。

…皆さんも、本当に気をつけて
…た、助けて
…言いたいことはそれだけです
341Classical名無しさん:06/09/14 22:27 ID:FX932cV.
と・う・ち・よ・う・き
と同じ要領で、み・な・み・に・け・い・た・い=南に携帯
だと思ったけど
342Classical名無しさん:06/09/14 22:30 ID:a42miUow
だから、その場所指示の暗号は円当てではなく・・・
343Classical名無しさん:06/09/14 22:32 ID:quc2U3IU
>>341
>>342
アーナルほど!二重暗号か。
344Classical名無しさん:06/09/14 22:38 ID:a42miUow
今更なんだが、この先暗号ネタまたあるかもしれないんだし、専用スレまとめサイト掲示板に立てたほうがいい気がする。
自分の力で解読したい人もいるだろうし。
345Classical名無しさん:06/09/14 22:39 ID:FX932cV.
…皆さんも、本当に気をつけて
…た、助けて
…言いたいことはそれだけです

これは流石に口頭ではあまりに微妙すぎてわからないと思う
そこまで意識して人の話を聞くことってほとんどないし
346Classical名無しさん:06/09/14 22:43 ID:quc2U3IU
おまいさん、それを言ったら>>337だよ。
‘みなみにけいたい’の方が口頭じゃきついことになる。
347Classical名無しさん:06/09/14 22:51 ID:.QrMMZQE
はいはーい、PC盗聴器の暗号ネタを仕込んだのは生徒側の教師だと思いまーす。
同じ暗号ネタで携帯を示唆するメッセージを送ったのなら、それは生徒側の教師なはずです。
だいたい、わざわざくしゃみで文を区切って伝えているんだから、
…の間で更に伝えたいことを示すのも微妙とは言えない。
むしろ、クシャミは文を区切る+間を開けるのに最適かと。
348Classical名無しさん:06/09/14 23:04 ID:quc2U3IU
立ててきた。
暗号・伏線議論スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7347/1158242607/
349Classical名無しさん:06/09/14 23:07 ID:ded7O3rc
>>347
同じやり口で生徒側の先生に意趣返しってこともありうる
つまり、お前の手は見え見えなんだよ、と
350Classical名無しさん:06/09/14 23:23 ID:.QrMMZQE
>>349
どっちでも取れるってことか。
まぁ実際は今後の作者任せなんだろうけどさ。
笹倉先生を敵にするか、味方にするか。面白い方を選択して貰いたい。


本音:管理人さんに暗号の意図聞きたい
351Classical名無しさん:06/09/14 23:36 ID:a42miUow
>>348
乙。
しかし、>>1さんは巧いな。
自分だったらあいまいにするか選択肢一つ残して他消し去るSSしか書けないや。
352Classical名無しさん:06/09/14 23:41 ID:LGsEjMXU
モールス信号ぎぼん
例1)首輪のマイクを叩く
例2)照明器具の入/切
353Classical名無しさん:06/09/14 23:43 ID:ded7O3rc
一般の高校生がモールス信号なんて分かるのだろうか?
354Classical名無しさん:06/09/14 23:53 ID:jrs5xti2
第二回放送はいつにすべき?金曜夜にして休日を作家さんが使えるようにするか、
ほとんど投下がないとわかっているが日曜夜まで待つか
355Classical名無しさん:06/09/15 00:04 ID:CUdVRsIQ
もう少し放送先延ばしできないかな。
沢近話が欲しいから……。
いや、俺の個人的な希望だから無視してくれてもいいけどさ。
356Classical名無しさん:06/09/15 00:05 ID:.8wSZB/w
みなみにけいたい
A.南の氷川村に携帯電話が隠されているB.暗号に気づいた円の南に西本の携帯電話がある
C.暗号が隠されていたPCの南に西本の携帯電話がある
D.暗号が隠されていたPCを所持していた生徒たちの南に西本の携帯電話がある
A→笹倉先生は味方
B→笹倉先生は敵
C→笹倉先生は敵か味方
D→笹倉先生は味方
結論。
携帯電話使ったら盗聴器でもろばれ。
メールでやりとりしなければならない。
357Classical名無しさん:06/09/15 00:16 ID:HFvZZQ7E
>>345
全然わからないYO!

もう一個の暗号の答え教えてください
358Classical名無しさん:06/09/15 00:16 ID:2VqQsVBY
実は黒幕の犬とは別の、どこにも属さない狂犬ってのもいいな。
359Classical名無しさん:06/09/15 00:31 ID:Ej5gUEmQ
黒幕の犬が一人と見せかけて二人でもいい。裏切り者も同じく。
どちらでもない人間が、これ幸いにわざとどっちともとれるような行動をして
錯乱させようとしてもいい…か?
360Classical名無しさん:06/09/15 00:38 ID:rDnwLQx6
もうなにがなんだか
361 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:32 ID:CUdVRsIQ
           【 すすむことはできない 】



「ふぅ……。やっと着いたな」
 川のほとりでの休憩が終った後、歩き続けて約二時間。
 鬼怒川と斉藤はやっとのことで目的の中間地点、平瀬村に到着した。
 斉藤の鼻血はすっかり止まったが、痛みはいまだ残っている。
 身体的にも精神的にも疲労がたまり、もう今夜はこれ以上進むことは出来そうにない。
「まぁ、日付が変わる前にここに着いただけでもよしとしなきゃ」
 そう言って鬼怒川はその場に腰を下ろし、そのまま斉藤の方へ手を突き出す。
 なんのことか分からず、とりあえずここは手の甲にくちづけでもしておくべきだろうかと斉藤が思い始めた時、鬼怒川が再び口を開く。
「リュック。もう返してくれていいわよ」
「あ、お、おう」
 川から平瀬村までの道中、鬼怒川の荷物はスパス15を除いてすべて斉藤が持っていた。
 強制されたわけではなく、斉藤から志願した事だ。ただ、鬼怒川が「疲れたよね?」と溜め息をついて言ってきたのが理由なのだが。
 中の物は少ないが、なにせペットボトルが計四本。リュック二つの合計重量は六キロ以上。そこそこの負担である。
「ほらよっ」
「アリガト」
 微かな笑み。
 それだけで、斉藤はこの二時間の疲れが吹き飛んだ気がした。
362 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:33 ID:CUdVRsIQ
「ま、まぁ、いいってことよ」
 つくづく単純な男だな、と斉藤は自分で自分を評価する。
 こんなゲームに参加してもう十時間がたつのに、いまだこの状況を―――つまり鬼怒川と一緒にいるという状況を、嬉しいと思っている自分がいるのに戸惑っていた。
 こんな何気ないやり取りの中でも、一喜一憂して感情がめまぐるしく変化する。
 それが幸せなことなのか、それとも悲しむべきことなのか。今の斉藤には判断がつかなかった。
 限られた時間はあとわずか。どんな手を尽くしたところで、必ずどちらか一人は死ぬ運命にある。
 決断すべきときが来るかは分からない。それまで自分達が生き残れる保証は無いから。
 だがしかし、もしそんな時が来たとしたら、
 ……やっぱ、俺は譲るんだろうな。
 そう思い、命を投げ出してもいいと思えるくらいに鬼怒川の事を好きである自分の感情が、恥ずかしいくらい滑稽に思えた。
 ちょっと気になるオンナノコだと思っていたはずなのに、ここまで彼女に尽くしたいと思っている自分がいる。
 いや、尽くしたいと言うよりも、鬼怒川のために苦しみたいのかもしれない。
 自分を犠牲にして、鬼怒川を喜ばせる。それを望んでいる自分がいる。
 こんなことなら、もっと前に告白とかしとけばよかった。
 そう思う一方で、自分にはそんな勇気はないだろうと自嘲気味に笑う。
「どうしたの?」
「え、いやっ。なんでもない……」
 表情を読み取られないように、下を向いて顔を逸らす。
 こんなことを考えているとバレれば、自分と組むのを止められてしまうかもしれない。
 鬼怒川が望んでいるのはそういうめんどくさい関係じゃないだろう。あくまでも自分達は共闘関係にあるというだけ。
 無駄な情が生じれば、後味が悪くなる。苦しむのは自分だけでいい。
 そう考え、斉藤はとっさに誤魔化そうとする。
「と、ところでさ、その、休むトコなんだけど。俺としてはなるべくお互いの無事が確認できる所がいいと思うんだ。つまり、例えば、ワンルームの所とか」
363 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:33 ID:CUdVRsIQ
 誤魔化そうとしているだけなのに素直に下心がでてくるのは漢のサガというものなのか。
 今年に入ってから自身の無駄な下心を鍛えまくるのに一役買ってくれた西本に、心の中で感謝の呪詛を唱えつつ、とりあえず誤魔化しを続行する。
 ついでに下心も満たされれば万々歳であるが、
「な、なぁ! 鬼怒川はどう思……?」
 期待を込めて顔を上げると、そこにもはや鬼怒川の姿は無い。
 慌てて左右に首を振ると、左に10mほど行った所に既に鬼怒川は移動していた。
「何してるの? 早く休む場所探すわよ」
「お、おう……」
 偶然無視されたのか、それとも下心を見透かされてわざとすり抜けられたのか。
 急いで鬼怒川の隣に駆けつけながら、そんなことを考える。
「んで、どんなトコを探すんだ?」
「そうね、なるべく逃げ場に困らないところがいいと思ったんだけど、ここら辺は民家ばっかりだから。とりあえず、裏口のある家を探しましょう」
「……あぁ。そう、だな」
 民家ということは広い家ということだから、たぶん寝室は別々だ。
 不純な目的は完全に撃破された。
 それでも斉藤は鬼怒川の前では泣かない。だって男の子だから。
「何か不満?」
「いやっ、そんなことはねぇよ。そうだ、手分けして探そうぜっ!
 俺はあっちを探すから、鬼怒川はそっちなっ!」
 それだけ言い残して、斉藤は駆け出す。
 斉藤の目から流れた液体は、どんな感情から流れたものなのか。
 その瞬間を見ていなかった鬼怒川には、推測することができるはずもなく、 
「……変なの」
 と呟いて、彼女は斉藤と逆の方向へと歩いていった。
364 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:36 ID:CUdVRsIQ
 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 
 

「……そう、うまくはいかないものね」
 結局、鬼怒川は休憩するのに適した場所を見つける事ができなかった。
 そもそもこのゲームが始まってから、物事がうまく進んだことなど殆ど無い。
 日頃の行いは、そう悪くないと思うのだが。
「やっぱり、こんなゲームに自分から乗ろうとしたバチがあたったのかしら」
 そうひとりごちて、そんな事はないはずと自ら否定。
 生き残ろうとする側が死に追いやられるなんて馬鹿げてる。鬼怒川は生き残ろうと決めたのだ。その為には、自分以外の全員を殺す努力をしなければならない。
「おーい、鬼怒川。いいトコあったか?」
 そう。例え殺す相手が、今現在こちらに駆けてきている相棒だったとしても、だ。
「ん? どうした?」
 しかしとりあえず今は共闘関係。何も考え無いほうがいい。
 ここで悩んでしまうのは、生き残る為には足枷になってしまう。
「……ううん、何でも無い」
「そう、か」
「それより、斉藤君の方はどうなの?」
「ああ。向こうでちょうど良さそうなのを見つけたんだ」
 そう言って、良い笑顔を見せる斉藤。
 鬼怒川にとってこのゲームが開始してから唯一あった“うまくいった事”は、ゲーム開始直後に斉藤に出会った事くらいだ。
 完全に信頼していい訳では無いというのは鬼怒川もわかっていた。しかしこのゲームを一人きりで生き残れる力が自分には無いという確信が、鬼怒川にはある。
 だからこそ組めるのだ。死ぬ確率がどちらも0でないなら、なるべく低い方がいい。
「そう。それじゃ、案内してくれる?」
「おう、いいぜ」
 ……しかし斉藤君はどうなのだろうか?
 ふと、そんな疑問が鬼怒川の脳裏によぎる。
 最初に出会った時、斉藤は明らかに殺る気だった。それが何故、いきなり戦意を失ったのか。
 それだけが疑問だったが、疲労がそれ以上の思考を遮る。ひとまずは休息の事を第一に考える必要がありそうだ。
365 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:37 ID:CUdVRsIQ
 先をゆっくりと、鬼怒川が追いつけるように歩いてゆく斉藤に、鬼怒川は着いて行く。もっと状況が違えば―――そう、殺し合いなんて悪趣味なゲームが無ければ、男子と二人っきりで寝床を探す様なシチュエーションにときめきなどを覚えるべきなのかもしれない。
 しかしこの状況じゃ無理というものだ。暗い夜道を男の背中頼りに歩きながら、鬼怒川はぼんやりとそう思う。
「……なぁ、ここなんかどうかな? 俺はいいと思うんだけど」
 不意にかけられた声に鬼怒川が反応する。
 斉藤の指が指し示す所には、立派とは言いがたい一軒家があった。古い造りで、裏を覗き込むとちゃんと裏口もついている一階建て。
 扉は住民が退去時に閉めていかなかったらしい。実際、鬼怒川が回ったほかの家も八割方は鍵が開いていた。
「結構いいんじゃない。裏口もついてるみたいだし」
「だろ。なら、ここにしようぜ」
 本当によい笑顔。
 それほどまでに寝床が決まったのが嬉しいというのか。
 そんなことを思いながらも自分自身、ホッとしているのに鬼怒川は気付いていた。
 身体は、早く休みたいと訴え続けている。
「そうしましょう」
 早く家の中に。横になれる場所が欲しい。
 その一心で、鬼怒川は手短に答えてから家の中へと突き進んでいった。
 部屋数は少なかった。しかし狭すぎることは無い。
 古い造りであるという見た目どおり、和室が基本であるのは幸運だった。
 布団は無いが、畳は敷いてある。これなら横になっても身体が痛くなることはあまりないだろう。
 鬼怒川は、寝床を居間に決めた。ここなら、正面からでも裏からでも逃げ出せるし、反撃も出来るから。
 同じところで休んだほうが安全だと斉藤に申し出ると、斉藤は少しだけ挙動不審になってから素直にその提案を受け入れる。
 鬼怒川は斉藤の行動の不可思議さに、再び首を捻る必要があった。
366 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:38 ID:CUdVRsIQ
「あーっ! 疲れたぁ」
 畳の上に寝転がり、斉藤が素直に感想を漏らす。
 しかし声のトーンが若干抑え気味なところが、今の緊迫した状況をよく表していた。
「ホント、今日は色んな事がありすぎたわ」
 いきなり殺し合いゲームに投入され、殺す覚悟をし、死の恐怖を味わい、味あわせ、人へと銃弾を撃ち込んだ。
 日本に住んでいる限り一生しないであろうと思っていた、いや、思う事すらしなかった経験を、否応なくさせられている。疲れないわけがない。
 そうだ。今はいつもの日常とは違うのだ。
 だから鬼怒川は、斉藤のようには横にならなかった。
 今すぐにでも休みたいところだったが、気付いてしまったものはしょうがない。
「どうした鬼怒川? 休まないのか」
 斉藤がいかにも眠たそうに問いかける。
 重い荷物を一人で持って、疲れているのだから自分より眠いのは当たり前だ。鬼怒川はそう考え、なるべくキツい言い方にならない様に答える。
「うん。いかに家の中だとしても、いつ誰が侵入してくるか分からないでしょう? 
 一応、戸に鍵はかけたけど、どちらかが交代で起きている必要があるわ」
「そ、そうか」
 鬼怒川の指摘で、斉藤はやっと気付いたらしい。バッとはね起きて、眠たそうな眼をゴシゴシとこすった。
 そんな斉藤を鬼怒川は片手を出して制止する。
「斉藤君にはさっき荷物持っててもらったから、今度は私が無理する番ね。
 先に休んでていいわよ」
 そう告げて、鬼怒川は右手でスパス15を持って部屋を出ようとした……
 が、左手を斉藤に掴まれて立ち止まる。
「何?」
「あー、いや、えっとぉ……」
 鬼怒川の顔を見て、握った手を見て。
 その繰り返しを続ける斉藤が、鬼怒川には理解できなかった。
「どうしたの?」
「その、さ。鬼怒川が先に休んでいいぜ。疲れてるんだろ?」
367 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:38 ID:CUdVRsIQ
「……」
 そういうことか、と、鬼怒川は斉藤の行動の意味を理解する。
 様は、こちらを気遣っているのだ。自分だって疲れているはずなのに、無理をして。
「でもそれは、斉藤君だって同じじゃない」
「いや、なんっつーかさ。ほら、あんまり緊張したらか目が冴えちゃって」
 正直、呆れてしまった。オトコノコというものはこうも強がれるものなのか、と。
 しかしせっかくの申し出をむげに断る理由もないし、断れば逆に斉藤に対して失礼だろう。
「は、はははは……」
 目の前で引きつった笑いをうかべる男を、不覚にも少しカッコいいと思っているのに気付いてちょっと自己嫌悪。
 そんな感情は持たないと、最初に決めたはずだ。
「……ふぅ。分かったわ。それじゃ、お願いしようかな」
 だから斉藤には辛い仕事を受け持ってもらう。
 これで自分は斉藤を利用しているだけ、という認識を自分に強要できる。
「ま、任しとけ!」
 そう言って斉藤は自らのコルトAR15を手にとって、居間を出ていった。
 その後姿を見送りながら、鬼怒川はふと考えをめぐらせる。
 斉藤と自分が、これからどれだけの間生き延びられるのか。
 最終的には、どちらか一方は死ななければならないのだ。
 でも今は、一秒だけでもいい。一秒だけでも多く、斉藤と生き延びられたらいい。
 そう思う自分に戸惑いを感じながらも、鬼怒川は眠りの世界へと旅立とうとする。
 果たして今の自分が見る夢はどんなものなのか。それも鬼怒川にもわからない。
 ただ鬼怒川は、それはわからないままでいいのだと思った。
 お互いを利用して、出来るだけ生き残る。
 そんな関係こそが、殺し合いに乗るという非道な決断を下した自分達にはお似合いなのだから。
368Classical名無しさん:06/09/15 03:40 ID:2VqQsVBY
支援
369 ◆X7WwwzkoUU :06/09/15 03:41 ID:CUdVRsIQ
【22時〜24時】
【F−02】

【鬼怒川綾乃】
[状態]:疲労
[道具]:支給品一式(食料一食分消費) ショットガン(スパス15)/弾数:5発
[行動方針] 1:平瀬村でとりあえず休憩。
ホテル跡に行くか分校跡へ行くかは明るくなってから考える 
2:斉藤と協力しゲームに乗る
[備考]:播磨が八雲、沢近を探していたと思っています

【斎藤末男】
[状態]:鼻骨骨折(止血済み、痛みあり)、疲労
[道具]:支給品一式(食料一食分消費) 突撃ライフル(コルト AR15)/弾数:50発
[行動方針] 1:平瀬村でとりあえず休憩。
ホテル跡に行くか分校跡へ行くかは明るくなってから考える
 2:鬼怒川と協力しゲームに乗る
[備考]:播磨が八雲、沢近を探していたと思っています


 つうことで、【すすむことはできない】投下いたします。
 斉藤をちゃんとしたM男君にしました。Sは経験ないんで無理。
 やっぱりつなぎな感じになってしまって、なんらかの動きを期待していた方には申し訳ございませんな話でした。
370Classical名無しさん:06/09/15 03:47 ID:2VqQsVBY
寝る前に読めてよかった。
>>369深夜投稿乙カレリン。
つなぎな感じだからこそ二人の心理描写が濃くてSMコンビスキーにとっては満足!

…斉藤、居眠りして放送を聞き逃すことのないよう願う。
371Classical名無しさん:06/09/15 04:14 ID:cOGnRMhU
( ゚д゚ )
372Classical名無しさん:06/09/15 04:28 ID:0l2n4kJU
深夜に乙!
SMは平瀬村にとどまるか。やがて来るであろう花井軍団との衝突は避けられないか?

>>371
こっち見んな
373Classical名無しさん:06/09/15 07:38 ID:0MzFScYc
乙〜おキヌは自分が好かれてることを知ったかな?


お嬢の時間だけあまり進んでないが、ハリーが投下されるか予約切れするかしたら
次の放送へ行ってもいいんじゃないだろうか
374Classical名無しさん:06/09/15 08:13 ID:WhasDsRc
>>373
自己リレーだけど>>369氏が書きたいって言ってたじゃん

これは「他に書き手がいない場合」には当たらないの?
375295:06/09/15 11:54 ID:K0xbFl92
>>369
乙です
斉藤あわれオキヌ鈍し(いや、鈍いのとはチョイ違うか)
それでも幸せそうな斉藤のMっぷりがwww
376Classical名無しさん:06/09/15 12:15 ID:K0xbFl92
名前消し忘れたorz
377Classical名無しさん:06/09/15 18:44 ID:yOkXyFJ6
>>369
乙!SMいい感じだね
…しかし、こうして楽しめるのも今のうちか。次の日は大乱戦かも
378Classical名無しさん:06/09/16 02:04 ID:vrvt05Oc
てす
379Classical名無しさん:06/09/16 03:27 ID:qM3MbW1U
放送は結局いつになるんだ?
380Classical名無しさん:06/09/16 03:47 ID:Q4O.NZ2Y
もう沢近飛ばして良くない?
381Classical名無しさん:06/09/16 03:58 ID:vrvt05Oc
書きたい人が出ればあり
出なければなし
それだけのこと
382Classical名無しさん:06/09/16 11:07 ID:XwA7ikGM
もうお嬢はいいかもね。放送後に後付で書けば…。
今予約されてるハリーが来たら放送入れてもいいんじゃない?

しかしお嬢とか天満とか、メインキャラが意外と書かれないよな。
むしろメインだから書きにくいのか。放送後三沢は三回も出てるのに。
383Classical名無しさん:06/09/16 11:49 ID:7BE0WDtI
>>382
沢近は動かすと止められそうもないんだよね
田中と同じでアツクなり過ぎてる



で、正式な申請じゃないけど>>369氏の希望はどうします?

個人的には誰も他に希望者がいないのにルールにこだわって作品を減らすのはバカバカしいと思いますケド
384Classical名無しさん:06/09/16 12:06 ID:2FV5mU36
こんだけ放置されているのだから予約してもいいと思うけど、
本人から何も予約がこない以上、次の放送へ行ってしまっても仕方ない
385埋めてあげたくて:06/09/16 13:27 ID:g9qOsYRI
 既に、嵯峨野の死から30分。沢近は嵯峨野の荷物の中から必要な物を自分のリュックに移していた。
すでに彼女は度重なる走りの中で疲労がかなり溜まっている状態であり、余計な荷物を持ち運ぶ余裕などなかった。
水、食料、そして…彼女は気付いた。自分が嵯峨野に渡した金属バットが、どこにもない事に。
――あのヒゲが、持って行った…!
十分に考えられる。嵯峨野の喉には、梅津の時と同じ…播磨が自分に向けて放ったナイフの刃が刺さっている。
少なくとも、彼のナイフは使い捨てのような物だ。ならば、いずれは尽きる。その時の保健に…
彼が金属バットを振るう姿を想像し、沢近はすぐに首を振った。…頭を金属バットで殴られ、軽々吹き飛ぶ自分が頭を過ぎったからだ。
あれだけの体格で頭目掛けて振るわれれば、間違いなく即死。彼女の中で、彼に対する怒り…以外の何かが増えていく。
「どこ…よ! どこにいるのよヒゲ! 隠れてるの!? 私を笑ってるの!?」
血の気を失い横たわる嵯峨野の前で、彼女は拳銃をあちこちに向ける。
だが、いくら叫べど周囲に何の動きもない。月明かりが木々や菅原神社本殿を映し出すだけだ。
「…そう、だ。嵯峨野さん…埋めてあげなくちゃ…こんな場所じゃ、嫌だよね?」
力無く、沢近は嵯峨野に微笑んだ。彼女を野ざらしにしてここを立ち去るなど、沢近にはできそうにない。
彼女にとって唯一殺すべき相手であり、…彼女自身、気付かないようにしているが…最も恐れている相手、播磨はもういないようだ。
どの道この神社に長居をしても仕方が無いが、その前に、ゲームが始まってからずっと自分と共に居てくれた友を、せめて埋葬したかった。
386埋めてあげたくて:06/09/16 13:28 ID:g9qOsYRI
金属バットが無くなってしまったので、沢近は近くの林の中から手ごろな大きさの枝を拾ってきた。
そして、嵯峨野が死んだ場所の近くの土を掘り始める。土は柔らかかったが…如何せん、人一人埋める為の穴は大きい。
周防がいてくれれば、と彼女は嘆いた。あっという間にあちこちの手の皮が剥け、血が滲む。
泥と血に手を汚しながら、それでも彼女は懸命に穴を掘った。嵯峨野を、せめて弔いたいが為に。

穴を掘り始めて1時間ほどで、枝が折れた。それと同時に彼女は地面に腰を落としてしまった。
すでに体力の限界だ。ただでさえ溜まっていた足腰の疲労は増し、腕までも放っておくと震えだす程に疲れている。
だが、穴はとてもではないが嵯峨野一人を埋められる大きさではない。休み休み掘ったとはいえ、あまりの進みの遅さが嫌になる。
彼女は唇を噛み、無力な自分を呪った。天満も、周防も、高野もいない今、自分の無力さを突きつけられている気がした。

結局彼女は嵯峨野を運び…と言うより両腕を持って引きずり、林の中の落ち葉がたくさんある場所まで来た。
そして嵯峨野を横にすると、落ち葉を掻き集めてはかけていく。それが今の沢近にできる、唯一の埋葬だった。
嵯峨野の体が、嵯峨野の横に置かれた彼女のリュックが、次々と落ち葉の中に消えていく。
「…ごめんなさい、嵯峨野さん。皆に遭えたら、今度はちゃんと埋めてあげるから。だから、ごめんなさい…」
土を掘るのと違い、あっという間に嵯峨野の全身は落ち葉に埋もれた。もっとも、風でも吹けばたちまち姿が現れてしまいそうだが。
それでも、今の彼女にできる精一杯だった。慣れない手つきで両手を合わせお辞儀をして、沢近はその場を去った。
387埋めてあげたくて:06/09/16 13:31 ID:g9qOsYRI
 若干重くなった自分のリュックを手に取り、沢近は菅原神社本殿へ戻るべく歩き始めた。
本当は神社から離れるつもりだったが、もう今日は一歩も動けそうにない。彼女は夜が明けるまで神社で過ごす事にしたのだ。
…ふと、彼女は気付く。道端に靴が落ちている事に。
それが嵯峨野の物だと気付くのに、そう時間はかからなかった。引きずってきたせいで、脱げてしまったのだろう。
沢近は自分のリュックをその場に下ろし、再び嵯峨野の眠る場所に引き返した。

先ほど埋めたばかりなので、どこに体のどの部分があるかは大体分かる。沢近は足のある部分の落ち葉を払った。
2.3掃きもすれば簡単に露見する嵯峨野の足。血の気がすっかり引いており、普段より遥かに白っぽく見える。
嵯峨野の右足だけ靴下しか履いていない状態だった。沢近は彼女の足に靴を履かせようとしたが…
見えてしまった。彼女の靴下の踵の部分が泥だらけである事を。しかも、穴まで空いて居た事を。
彼女をずっと引きずったせいだ。自分がちゃんと抱えてあげられれば…
沢近は慌てて靴を履かせると、乱暴に落ち葉をかけ出した。
まだ右足が埋まりきっていないのに、彼女は走ってその場を去った。

途中で自分のリュックを拾い、彼女は菅原神社本殿に辿り着いた途端に涙ぐんだ。
嵯峨野の前では、彼女は決して弱さを見せまいと頑張った。相手が不安そうなのは明らかだったのだから。
だから、彼女は走ってあの場を去った。たとえ墓前でも、嵯峨野に心配をかけさせたくなかったから。
…天満や高野が居れば、引きずる事無く二人で運んであげられただろう。周防なら、きっと一人でも抱えられる。
でも、自分一人では無力。あまりにも無力だった。
きれいだった彼女の足が、土塗れになった姿が脳裏に蘇る。こんな事なら、いっそ何もしなければよかった。
388埋めてあげたくて:06/09/16 13:32 ID:g9qOsYRI
皆はまだいないけど、今は強がらなくてもいいから……泣いていいんだよ? 沢近さん…

ふと、沢近は周囲を見渡す。誰もいないはずなのに、誰かの声が聞こえた気がしたから。
誰もいない事を確認した途端、彼女は堰を切ったように泣いた。


【22〜24時】

【沢近愛理】
【現在位置:E-02、菅原神社本殿】
[状態]:激しい憎悪、自分に無力感、手足に疲労、手、肩に傷(片方のツインテールをばっさり切られています)
[道具]:支給品一式(水2、食料5) デザートイーグル/弾数:8発
[行動方針] 1:天満らを一刻も早く捜す 2:播磨と決着をつける 3:嵯峨野をきちんと埋葬する
3891 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/16 13:40 ID:g9qOsYRI
という訳で、沢近を投下しました。

ところで、放送日時や禁止エリアはどうしましょうか?
放送は明日にしますか?
禁止エリアはあまり意見が出ていないので1時にB-02、3時にF-01、5時にH-07にしようと思っていますが…
390Classical名無しさん:06/09/16 15:43 ID:uqDzp.Jo
>>389
乙です
沢近の微妙な心理状態がいい感じ
391Classical名無しさん:06/09/16 15:47 ID:vrvt05Oc
タイトルにワロタ
392Classical名無しさん:06/09/16 16:55 ID:jh39Wyhk
ワロタラあかんがな
それはともかく、乙でした。
読んでいたら何故か降りしきる雨の中で一所懸命に穴を掘る沢近の姿を想像してしまいました。実際は雨は降ってませんよね?
393Classical名無しさん:06/09/16 17:14 ID:tbgjTwhQ
>>392
ひぐらしかよとry
394Classical名無しさん:06/09/16 20:55 ID:/kdv822A
禁止エリアは1氏の案でいいんじゃないかね。隅から埋めていけばそれで。
予定されたところには誰もいないというのがちとさみしいかもしれんが。

放送は今晩0時でいいんじゃないか?ハリーも予約切れ、これ以上待っても
予約はないだろうし
395Classical名無しさん:06/09/16 21:07 ID:Q4O.NZ2Y
あと三時間か
396Classical名無しさん:06/09/16 22:32 ID:ibvcBs3I
「殺るドラ」ジェノサイドENDマダー?
美月こわいよ・・
3971 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/16 23:23 ID:g9qOsYRI
>>392
他の同時間帯のSSでは雨は降っていませんので、今回のSSでも雨は降っていません。
>>394
ハリーの予約期限は(厳密に72時間数えれば)明日の0時23分なので、まだ時間はあります。

放送は明日の朝10時でいいですか?
398Classical名無しさん:06/09/16 23:23 ID:meLLZh.U
誤爆?
てか美月って懐かしすぎw
399Classical名無しさん:06/09/16 23:35 ID:iBWz3i82
朝よりも夜のほうがいいんじゃないかな?
外出してる人もいるだろうし
400Classical名無しさん:06/09/16 23:41 ID:g9qOsYRI
>>399
なるほど。では前回放送同様午後10時前後にしますか
401 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:18 ID:3zfrXZXg
テスト
402 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:22 ID:3zfrXZXg
遅くなりました。
投下します。
403 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:23 ID:3zfrXZXg
『Wolf's Fang』


「……」
 じっと手にしたナイフを見つめ、ハリー・マッケンジーは何事かを考え込んでいた。
 ここは鷹野神社の西側の山道。
 名も知らぬ眼鏡におさげ髪の少女――結城つむぎを撃退し、周囲に人の気配がないことを確かめたハリーは
休憩がてら近くの岩に腰を下ろして、今後の行動方針を練るために装備を確認していたところであった。
「まずいナ……」
 神社で見つけたボロ布で何度か刃を拭きながら小さく独りごちる。
 これまでに二人の人間の命を奪った、無骨な幅広のサバイバルナイフ。
 銃器の類に比べれば決して高性能とは言い難いが、与えられた仕事は堅実にこなしてきたその刃の表面に
問題は起こっていた。
「血脂という奴か」
 ナイフにべったりと付着した二人分の人間の血液。
 布で拭いた程度では取れないソレは、すでに白く変色し固形化も始まっている。
 時代劇などの影響で誤解されがちだが、名工の打った日本刀でさえ研ぎもなしに続けて人を斬れるのは
せいぜい2〜3人が限度、それ以上は血脂と刃毀れで致命傷を与えるのは難しくなる。
 切れ味そのものはさほど重要ではない軍用ナイフとはいえ、明らかにその性能が低下していくのはハリーに
とってはあまり面白い事態とは言えなかった。
 このままでは固まった血脂が落ちなくなることもわかっているが今のハリーにはどうしようもない。
 メンテナンス用のシャープナーを含め本来ナイフのハンドル内部にあるべきサバイバルキットは何一つ、
そこには収められていなかったのだ。
「まったく……だから肉は控えろと言ったんだがナ」
 ハリーは諦めたようにため息をついて彼が最初に手にかけた級友の恰幅のよい巨大な体躯を思い浮かべる。
 刃に血脂がつくのは別に高脂血症などのせいではないのだが、微妙な誤解があるようだ。
 拭き取ってもなお消えることのないその跡は、明日を奪われた彼らの無念の叫び。
 だがハリーにはそんなことなどどうでもよかった。
 死んだ人間のことより、考えるべきは自分が生きることだ。
404 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:24 ID:3zfrXZXg
「……ナイフだけに頼っているわけにもいかないナ」
 今すぐどうこうというわけではないが、これまでと同じやり方ではナイフはいずれ使いものにならなく
なる時が必ず来る。
 その時に何の備えもしていなければ次に使いものにならなくなるのは――自分だ。 
 二人まで殺して武器が全く入手できなかったのは全くの誤算だったが今更嘆いても仕方がない。 
 ナイフの代わりとまでは行かなくても戦闘を補助してくれるアイテムが必要なのだ。 
「とはいうものの、そう簡単に武器になるようなものが手に――」
 と呟いたところで、ふとそばにあったあるものがハリーの目に留まる。
 それは石。
 しかし、ただの石ではない。
 崖の壁に半分以上埋まった状態ながら、その露出した部分は月の光を硬質な輝きで黒く照り返している。
「ホウ、―― harmonia か」
 その黒い石の塊を興味深そうに眺めながらハリーは呟いた。
 外見は黒くガラスとよく似た性質を持ち、割ると非常に鋭い破断面を示すことから先史時代よりナイフや
鏃、槍の穂先などの石器として用いられたことで一般にも割と知られている鉱物だ。
「フム……コレは使えるナ」
 わずかに考えた後、ハリーはナイフを使って石の掘り出しにかかった。
 次に手に入れた数個の石をできるだけ細長くなるように割っていく。
 失敗も多いが意図した形のものはどうにか作ることができた。
 更に細長くなった石の上半分を薄く鋭角になるように割り、元のまま残した下半分には木に巻き付いていた
植物の蔓を幾重にも巻いて柄の部分を作れば完成である。
 手で持って近接戦闘に用いるには使い勝手が悪過ぎるが、投擲武器としては十分な効果が期待できるはずだ。
 結局、ハリーは30分ほどかけて計6本のスローイングナイフを製作した。
 もっとたくさん作ることも可能だったが、あまり多くても持ち運びに困るので必要と思われる数に留めておく。
 一応、この場所は地図にも印を付けておくことにした。
405 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:25 ID:3zfrXZXg
「――まるで原始人だナ」
 できあがった黒光りする6本の石のナイフを見てハリーは苦笑する。
 とはいえ、それが役に立たないと思っているわけではない。
 その黒い石の殺傷力は現代のWRCを始めとする世界各地のラリー競技の中で、未開の先住民族の襲撃を
受けたドライバーやナビゲーターが次々と犠牲になる事件が後を絶たないことでも証明されている。
 その威力は大きなものならラリーカーの強固なフロントガラスでさえも容易く突き破るほどだ。
「とりあえず、これで当面の牙は手に入れた。後はどう使うか――だナ」
 近距離の相手に対応できるようになったとはいえ、銃器を持つ相手にはかなうべくもない。
 眼鏡の少女を追い払った時のように正面から何度も戦うのはリスクが高すぎる。
 戦術は変えるべきではない。
 自分が今生きていることが、自分のやり方が間違っていない証。
 この先、厄介な相手はまだ何人も残っているのだ。
 そしてその中でも真っ先に思い浮かぶのはクラスメイトの残る二人。
 強引で自信家でマイペースなクラス委員長と純粋でガサツでマイペースな留学生の少女。 
 二人とも戦いに関しては一流の実力を持っている。
 と、そこまで考えて自然に思考は彼らと過ごした学校生活に及ぶ。
 留学生としてやってきた矢神学院高校2−Dでの生活。
 ハリーにとってはぬるま湯に使ったような、牙を鈍らせるだけの毎日だった。
 東郷との意思の疎通に悪戦苦闘し、ララの暴走に頭を抱えている自分。
 退屈でくだらない、無意味な日々。
 ――そこにいる自分は、いつも二人に振り回されて、苦笑いを浮かべていて。
「……戦いたくはないものだナ」
 何気なく漏れた自分の呟きにハリーは少しだけ驚く。
 自分にもそう思える友がいたことに驚く。
 だが、もう遅い。
 彼らは自分とは違う道を選んだという確信がある。
 彼らは自分を決して許さないという確信がある。
 出会えば戦いは避けられない。
406 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:27 ID:3zfrXZXg
「……フッ」
 やや感傷的になっている自分を嗤って、ハリーは小さく頭を振り別のことへと思考を移す。   
(彼らにばかりかまけてはいられん)
 ハリーは現在生き残っている生徒の中で特に気にかけるべき相手をもう一度確認する。
(花井春樹と播磨拳児――東郷達を除けば私の障害になり得るのはこの二人くらいのものだろう。
潜在能力という意味では一条かれんも上げられるが、彼女のメンタル面の脆さは実戦の中では致命的だ。
まず生き残ることはできまい)  
 注意すべき相手は他にもいる。
 だが、本当の意味で警戒すべき相手はそう多くはなかった。
(後は多少腕が立とうが、策略に優れていようが所詮は私の敵ではない)
 そこまで考えてふと思い出す。
(――いや、そう言えばもう一人いたな)
 体育祭の直後から東郷がしきりと高く評価していたあの男。
 暇つぶしにララの部活の面倒をみた時、その実力を垣間見せたバスケ部のエース。
 確かにその運動センスや身体能力は自分や花井達に匹敵するものがあると感じた。
 しかもハリーはまだ彼の本当の実力を目にしたことがない――。 
「――しかし、所詮はアスリートだ。ワタシが気にかけるようなファイターではない」
 そう言ってハリーは自らの思考を打ち切った。
 生き残るためには慎重さが必要だ。
 だが、必要以上に敵を畏れるのは臆病な豚のすることだ。
 そう結論づけて、その人物を自らの警戒リストから外す。
 どこか、引っかかるものを感じながら――。
「――さて、ドウスル?」
 次にハリーは地図を広げて行き先を思案し始めた。
 暗殺主体の戦闘方針と移動距離を少なくしていたことで肉体の疲労自体はさほどでもない。
 しかし、やはり今後の活動に睡眠は必要不可欠だ。
 単独行動の自分が比較的安全に休息をとれる場所といえば……。
407 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:28 ID:3zfrXZXg
「ホウ……この島にも滞在施設があるのか」
 オートロックは機能していないだろうが、ホテルならば鍵のかけられる堅牢な個室があるだろう。
 ガスや火などの攻撃を受ければ致命的だが、居場所さえ特定されなければ十分な睡眠が得られる。
 もちろん先客がいる可能性は高いが、危険であれば排除するまで。
 こちらの存在を気取られなければ放置しても構わない。
 空き部屋はいくらでもあるだろう。
 なにしろ、長いオフシーズンのこの島に宿泊客は自分達しかいないのだから。
 一つ問題があるとすればそこまでの距離か。
 途中の街道はつい先ほど21時に閉鎖されたばかりだ。
 目的のホテル跡に向かうためには神塚山の裾を大きく回りこまねばならず、少なくとも24時の
放送までには辿り着けそうもない。
「まあいいサ、月明かりの下ををノンビリ歩くのも狼には似合いダロウ」
 そう言ってハリーは立ち上がると地面に置かれた石のナイフを拾い上げる。
 そしてハリーはその威力を確かめるように無造作に一本の牙を正面の木に投げつけた。
『カッ!』
 狙いを違わずナイフは木に絡まった太い蔓を切断して木の幹に深く突き刺さる。
「さあ――行コウカ」
 ハリーの口元に不敵な笑みが浮かび、月明かりに照らされるダークシェードの向こうに映る狼の鋭い眼光は
爛々と危険な輝きを放っていた。

 
408 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:30 ID:3zfrXZXg
【ハリー・マッケンジー】
【現在位置:G-05】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料2、水4?) UCRB1(サバイバルナイフ) スピーカー
     黒曜石のナイフ×6本(投擲用)
[行動方針] :ゲームに乗る。でも女性は殺しにくいかも…
       ホテル跡に向かい今夜の宿泊場所を確保する。(G-04の縁に沿って北上)
[備考]:結城の傘を普通の傘と認識。
  
 
【午後:23〜24時】





 以上です。
 引っ張った割には時間がとれず短くなってしまい申し訳ありませんでした。
 最後に投げたナイフはきっちり回収してます。
 サバイバルキットがあるとハリーだけできることが増えてしまうので無しにしました。
 それと、前回指摘が出ていた坊主の分の水はどうしましょうか?
 
409 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 00:39 ID:3zfrXZXg
そして早速誤字発見……orz

>>405
×ハリーにとってはぬるま湯に使ったような
○ハリーにとってはぬるま湯に浸かったような

訂正お願いします
410Classical名無しさん:06/09/17 00:41 ID:KbTXFSpg
乙。
鉄クズ鍛えてナイフ化する香具師も出てくるだろうなw
411Classical名無しさん:06/09/17 00:54 ID:Je8o23xM
>>409
乙です。ナイフの知識がすごいですね。とても勉強になりました。
ハリーもパワーアップして今後に期待

水は坊主のではなくメッシュの物だと思ってました。
冴子がズガンした話では食料しか取っていなかったので
412Classical名無しさん:06/09/17 00:57 ID:R58OKIAo
ぶっちゃけ、軍用ナイフに油が巻いてもそれほど問題視しなきゃならん事でもないんだがな
ちょっと冒頭の件は自分の中では不自然さが残った
413 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 01:13 ID:3zfrXZXg
>>411
今気づきました。
道具の欄にも水とは書いてないですね。
ありがとうございます。

>>管理人さん
水の数は4で確定でお願いします。

>>412
その辺、知識が曖昧ですみません。
えーと、血脂は一晩で錆びるらしいのでそれがイヤとか……。
錆びない材質なのかどうかわからないのですが、私の叔父が持ってた
サバイバルナイフは錆びてたのでそういうものとしてください。
414Classical名無しさん:06/09/17 01:14 ID:Q81dXBkA

スローイングナイフは不意打ちにいい…っていうか怖いね。
水はまぁストーリー上の影響は特にないだろうし、このままでいいと俺は思う。
この話で思ったんだけど、キャラの身体能力ってどうなの?
原作基準でいくなら、武神とかは播磨や花井とか男連中より体力もあって強いのか?
415Classical名無しさん:06/09/17 01:16 ID:R58OKIAo
>>413
錆びるっていうか、こびり付いて取れなくなるだな
錆びる事もあるかもだが、そもそもサバイバルナイフだし

あと、サバイバルナイフって普通は砥石が付いてるから、気になるなら砥石使うだろって思った
416Classical名無しさん:06/09/17 01:24 ID:Je8o23xM
>>413
了解しました
>>414
スタミナという意味では男性陣に劣るかもしれませんが、ことパワーならナンバーワンだと思います。
ただ、実際はハリーが考えるように殺人向けの精神は持っていないでしょうから…
>>415
サバイバルキットがナイフについていないと作中にあるので、恐らく砥石もないのだと思います
417 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 01:24 ID:3zfrXZXg
>>415
ふふふふ、そこは考えました!
シャープナー=砥石です!
わかりづらくてすみません!


それとハリーが気にしているのは殺傷能力です。
人を殺すのは通常の用途とは違いますから……。
いちいちフォロー入れなきゃいけない時点でもうアレなんですけど。
418Classical名無しさん:06/09/17 01:35 ID:R58OKIAo
>>417
>シャープナー=砥石です!
すまん、そこ脳内スルーしてたわ
よく読んだら記述してあったね

で、殺傷能力だけど、サバイバルナイフの使い方は『切る』じゃないと思うんだが
『切る』より『断つ』、あるいは『突く』でしょう
一般的なものなら、構造もそういうものとして作られてる
だからやっぱり油が巻こうが錆びようが、殺傷能力という点ではさほど変わらないはず

こう言っちゃなんだけど、変に知識をひけらかしてるように見えるから違和感があるんだわ
あまり重要に思えないことを真剣に考えてるとかが引っ掛かる
419Classical名無しさん:06/09/17 01:39 ID:bTiYpf9I
殺人はともかく、試合や競技でないリアルファイトの戦闘力ってことで考えると
花井や周防、一条は辛そう。あしらえるくらい格下ならともかく近い力を持つ相手だと。

播磨やララでさえ殺人への抵抗感っていうのはあるだろうから、
精神的な面を考えると烏丸・高野・ハリーがトップ3?
420 ◆8wje/adj.Y :06/09/17 01:51 ID:3zfrXZXg
>>管理人さん
すみません。
もう一個ありましたのでお願いします。

×「まあいいサ、月明かりの下ををノンビリ歩くのも狼には似合いダロウ」
○「まあいいサ、月明かりの下をノンビリ歩くのも狼には似合いダロウ」


>>418
うーん、その辺は受け取り方の違いとしか……。
ハリーは実戦で鍛えたといっても人殺しではなかったわけで。
戦場帰りの古参兵ならともかく高校生が殺し合いの中ナイフしか武器がないという状況で
「切れないけど刺せるからいいよね?」と言われて納得するかどうかってところですね。
もちろん、こう思うはずだっていうのは私の勝手な判断ですけど。


あと知識は全然ないので話が成立するように調べただけなんですが、そう見えたのでしたら
ごめんなさい。
421Classical名無しさん:06/09/17 02:03 ID:.ZHmmNaE
もう放送流していいんでないでしょうか
422Classical名無しさん:06/09/17 02:18 ID:LmW7p88s
投下乙。ハリーが強敵にララを挙げていなかったのは果たして・・・
最後にナイフ投げた描写が今までのハリーの行動で好きだな。
423Classical名無しさん:06/09/17 12:07 ID:jcwNxh4I
夜10時までは完全に停滞か

予約できるかわからないのにSS書く準備してる作家さんっているんだろうか
424Classical名無しさん:06/09/17 13:26 ID:Q81dXBkA
>>422
>花井春樹と播磨拳児――「東郷達を除けば」私の障害になり得るのはこの二人くらいのものだろう。
425Classical名無しさん:06/09/17 14:00 ID:3sgz2BEs
>◆8wje/adj.Y
乙です
つなぎではあるけれどやっぱこういう話が物語を充実させていくんだろうね
このSSの中でのキャラがはっきりしてきてイメージしやすくなる
個人的にこういう話がもっとあってもいいと思う
特にモブの天満・奈良w
426Classical名無しさん:06/09/17 17:22 ID:ipwGAfzE
放送終わったら書くよ……地味だけど……
427Classical名無しさん:06/09/17 18:49 ID:Q81dXBkA
楽しみにしてるよ。地味でも。
428Classical名無しさん:06/09/17 19:00 ID:tyFPv37A
>>426
ララとハラミも一緒だし、組分けも含めて楽しみです。
予約できるといいですね。
4291 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/17 19:05 ID:Je8o23xM
>>420
該当箇所は全て修正しました。

そういえば、前回も予約で先を越された方が出ていましたね…
やはり放送投下は公平にする為にも厳密に10時を狙ってした方がいいでしょうか?
430420:06/09/17 20:56 ID:tyFPv37A
>>429
ありがとうございます。
お手数をおかけしました。

投下時間はできればそのようにしていただけると個人的には助かります。
とはいえ、時間を正確に合わせるのは管理人さんの負担になると思うので
10時より前に投下されなければ、多少後ろにズレる分には問題はないと思います。
431第二回放送:06/09/17 21:58 ID:Je8o23xM
日付変更を知らせる学校のチャイム。夜中に鳴らされるそれは一際異質な物だった。

「こんばんわ、笹倉です。皆元気に殺しあって…クシュン! …ごめんなさい、私風邪引いちゃったみたい。
 皆さんも風邪には気をつけて下さいね? くしゃみしちゃうとせっかく隠れててもバレちゃいますよ?
 じゃあ、早速死亡者と禁止エリアを発表しますね。

 女子 6番 嵯峨野 恵
 女子 3番 音篠 冴子
 男子 9番 田中 一也
 男子21番 東郷 雅一

 これで残りは29人ですね。ちょっとペースが落ちて残念です。

 続いて禁止エリアです。1時にB-02、3時にF-01、5時にH-07が対象になります。

 皆さん、ちゃんとメモし…クシュン!
 何だか、本格的に風邪引いたのかしら…クシュン!
 …皆さんも、本当に気をつけて…クシュン!
 人間、油断するとすぐ風邪引くから…クシュン!
 健康管理ってほんとたいへ…ックシュン!
 い、いいかげんに収まらないかし…クシュン!
 …た、助けて…ティッシュ…クシュン!
 …言いたい事はそれだけです。…あ、すびばぜん絃子さん…クシュン!」

くしゃみの音より何となく小さく感じるチャイム音が鳴り響き、生徒達の眠気も吹き飛ぶ放送が終わった。
432第二回放送:06/09/17 21:59 ID:Je8o23xM
「…大丈夫ですか?笹倉先生…」
「へ、平気です。すみません絃…刑部先生。」
刑部から差し出されたポケットティッシュから一枚だけ取り出し、笹倉はそそくさと刑部に返却する。
頬を赤らめたその笑顔に、姉ヶ崎を除く他の教師達は思わず頬を緩ませるのだった。
束の間の幸せ、である。何せ先ほどの放送を始めるまで、この管理室はかつてない緊張感に包まれていたのだから。

 22時半ばの事だ。今までのようにゲームの管理をしていた教師達の中で、郡山が突然血相を変えた。
「き、城戸が…城戸が盗聴器に気付いたようです!」
城戸と聞き、教師達は各々のモニターを見つめる。城戸がいるのは、東郷や三沢のいるC-03。…彼女は先ほど、東郷を殺したばかりだ。
彼に賭けていた加藤が落胆し、播磨がまたも人殺しと誤解されたと姉ヶ崎が溜息をついていた矢先の出来事。
そも、C-03ではすでに東郷が思わせぶりな発言をして三沢が困惑していたと同じく郡山から報告があり、警戒している最中だったのだが…
郡山は慌てて録音機の一つを止め、巻き戻した上で再生を始めた。
と、う、ち、ょ、う、き 、とたどたどしく呟き、そしてこちらに語りかけるように喋る城戸の声が響く。
私は先生達の味方、3人殺した、オマケをして、それに見合うだけの事はする…
明らかにこちらを意識し、そして懇願するような口調。盗聴器の存在に気付いているのは明白だった。
ならば、何故気付いたのか? 彼女が死を恐れず首輪の内側にまで手を回すとは考えられない。
まして、ゲームに乗って生き残る事を選んだ者だ。人の首輪に手をかけこそすれ、自分の首輪を爆発のリスクを冒して触るはずがない。
…やはり、原因が東郷との接触にあるのは間違いない。すぐに東郷との会話の様子も再生されたが、ヒントは見つからなかった。
433第二回放送:06/09/17 22:02 ID:Je8o23xM
そもそも、何故東郷が盗聴器の存在を知り得たのだろうか?少なくとも、ゲーム開始後から彼は一貫して自身ありげに反主催を声高に主張し続けてきた。
あれほど露骨に喋るのは、最初から盗聴器の存在に気付いていればまずありえない事だ。
では、一体いつ気付いたのか? 彼らの周辺の状況ががらりと変わったのは…そう、パソコンの機能の追加があってからだ。
教師全員が姉ヶ崎に視線を向ける。播磨の事で嘆いていた時にもどこか存在した余裕が、あっと言う間に消えていくのが見て取れた。
四面楚歌…それも、全員が銃器を持っているのだ。ただでさえも裏切り者の一件があるし、今ここで一斉に撃たれては…
「…わ、私は台本を読んだだけですよ!? 本当です! そりゃ、ちょっとはアドリブ入れたけど…ううん、私何も言ってませんよ!?」
彼女は目に涙を溜めて首を振り、少なくとも男性教師達からの疑惑の眼差しは薄まった。
…が、それでも彼女の境遇は一気に厳しいものとなる。教師達は暇を見つけては姉ヶ崎を写した動画のチェックを始めた。
台詞の中に秘密のメッセージはないか? 手の動きは? 目の動きは? 彼らは姉ヶ崎のささいな仕草まで確認していく。
434第二回放送:06/09/17 22:02 ID:Je8o23xM
それと平行して、教師達はパソコンの追加機能…といっても、専ら"思い出"フォルダの中身の確認を行った。
…というより、実際は盗聴器の存在がバレた原因が追加機能のせいである事は、疑いを向けられた姉ヶ崎を除き全員が気付いていた事だった。
更に記録を巻き戻し、東郷と三沢の会話を再生する。東郷が思わせぶりな台詞を残した時に、三沢はある一ページを読んでいたのだ。
問題の一ページはすぐに教師達により開かれ、中には姉ヶ崎の動画の横に並べて閲覧する者もいた。
追加機能に関しては事前に用意したのは教師達ではない以上、例え盗聴の事実が漏洩しても本来彼らに何の責任もない事だ。
そこまで分かっていながら教師達が姉ヶ崎を疑った背景には、やはり裏切り者の一件があるから便乗したに他ならなかった。
姉ヶ崎が犯人なら、自白するよう追い込む。違うなら、彼女を犯人に仕立て上げる――結局の所、教師達の本音はそこにあったのだ。

以後、姉ヶ崎からは完全に笑顔が消えた。表情一つ変えずにモニターを見続ける彼女を唯一気の毒そうに見つめるのは、谷くらいのものだ。
他の教師達からも視線は注がれてはいたが、それは彼女が突然銃を手に取らないか、暴れ出さないかと危惧しただけの事に過ぎない。
435第二回放送:06/09/17 22:03 ID:Je8o23xM
『とうとうヤバくなってきた
 後ろから足音が聞こえてくる
 力が無い俺にはどうしようもない
 弱い俺が生き残れたのもこのパソコンのおかげか
 疑う事で仲間を作らなかった俺には、仕方ない最期だ
 希望を持って、行動すべきだった

 最期に、次の犠牲者へと言葉を送る
 前だけを見ろ
 そして、生きるんだ』

これが問題の一ページである。放送時間に近づいてきた頃には皆姉ヶ崎の動画を閉じ、このページを開いていた。
そしていつしか矢神高校の男性教師達は力を結集し、この文から暗号を導き出さんとしていたのだ。
いくら今回教師側に盗聴器に関する責任が無いとはいえ、今後も同じ事が原因で機密情報が漏れる事は避けなければならない。
それに、彼らの後ろに居る者達には原因を完全に解明した上で報告しないと、最悪の場合自分達が疑われかねないのだから。
「とりあえず、あの一文を全部平仮名にしてはどうですか?」
「…郡山先生、いくらなんでもそんな簡単な暗号とは思えませんなあ…」
郡山の提案を加藤は一蹴した。どうやら、彼が教師達のまとめ役を買っているらしい。
「それよりも郡山先生、全ての文字の画数を出しておいて下さい。そして、その数字を携帯に打ち込んでみて下さい」
「な、なるほど! そういえばそんな暗号を聞いた事がある! …ですが先生、画数が多い場合はどうしましょうか…」
「…下一桁でお願いします。あ、谷先生は全文を英訳して下さい。私は読みをそのままアルファベットにして並べ替えてみますので」
「…はあ、分かりました」
返事とも溜息とも取れる声を呟き、谷は英訳を開始した。すでに放送時間も近く、多少ゲームの管理が緩んでも支障はない。
ましてやすでに開始前の1/3近くの人間が死んでいる。それだけ、管理は楽になるのだ。
「なになに? "こたからあかさたらあさかまらな"…ええい、意味が分からん!」
男性教師達はそれぞれ頭を抱え、三沢と同じく呻き声を上げていった。
姉ヶ崎は冷ややかに、刑部は苦笑し、そして笹倉は――いつもと変わらぬ笑顔で男達を見ていた。
436第二回放送:06/09/17 22:03 ID:Je8o23xM
 現在、笹倉が席に戻ったことで束の間の安らぎの時間は終わった。
暗号解析も終わらず、裏切り者の正体も掴めないまま、彼らの新しい1日が始まるのだ。
男性教師達は相変わらず管理の合間に暗号の解析を進めていた。
新品同然だった各々のノートやメモ帳の一ページが真っ黒になるほどアルファベットや数字で埋め尽くされている。
そして、もはや天文学的にすら感じられる程のパターンの中から組み合わせを考えているのだ。
郡山は完全に終戦モードとなり、張り合うようにアルファベットを綴り続ける谷と加藤もかなり辛そうにしている。

そんな中、姉ヶ崎はいまだに一人表情が暗く、ただ黙々とモニターを見続けるだけだった。

一方、姉ヶ崎の隣では、刑部が笹倉を気遣っている最中だった。
笹倉との付き合いが長い刑部だが、彼女があれほどのくしゃみをしていたのは記憶にない。
…若干わざとらしいと思えなくもないのが本音だったが、なにぶんこの異常な環境では完全に疑う事は出来なかった。
刑部は再びポケットティッシュを笹倉に差し出したが、彼女は首を横に振ってティッシュを受け取らなかった。
「…そういえば、城戸さんには何かご褒美はあげないんですか?刑部先生」
「いや、ゲームの中では生徒達を平等に扱わないといけないでしょう、笹倉先生…」
「…そうですか。そうですよね」
ふと、刑部は特に笹倉の鼻の周辺に赤みがかった様子が無い事に気付く。
笹倉は何も知らない、と言いたげな笑顔を返してきたが…
「…暗号、やっぱりかなり難しいみたいですねえ?」
何故そんなに楽しげなのか? 何故笑えるのか? 刑部には到底理解できるものではない。

時間が経つ程に生徒達は減っていく。それと同時に、管理室の雰囲気も悪くなるばかり。
そんな現実の中で、唯一人信頼できると思っていた笹倉の放送前後の行動は、刑部をより困惑させていく事となった。
437Classical名無しさん:06/09/17 22:04 ID:Je8o23xM
放送終了です。
途中で本文が長すぎて時間がかかってすみません
438Classical名無しさん:06/09/17 22:05 ID:tcbDnBeU
GJ−!
順調に進んでるって改めて実感したよ
439Classical名無しさん:06/09/17 22:48 ID:ipwGAfzE
おちゅ
440Classical名無しさん:06/09/17 23:47 ID:KtbWz89Q
あれ、予約殺到のはず
441Classical名無しさん:06/09/17 23:57 ID:LfOPcMSs
予約がない…

グループで行動してるのが大半だから、何とかしてバラバラになってもらわないと
やりづらいだろうな
442Classical名無しさん:06/09/18 00:21 ID:Z7ZIiD0s
わたしがなんとかしてあげよう
あさごはんたべてからね
443Classical名無しさん:06/09/18 00:27 ID:Z7ZIiD0s
うっはゴバーク
444Classical名無しさん:06/09/18 01:58 ID:LEYjxVFs
>>442
ちょwww一瞬すごい期待したのにwwww
445Classical名無しさん:06/09/18 04:32 ID:Z7ZIiD0s
こまってるならほんとうにつなぎかいてもかまわないよ
ひらがなおんりーだけどね
446Classical名無しさん:06/09/18 05:19 ID:Uxv9AX6I
かまわんよ
447Classical名無しさん:06/09/18 08:45 ID:kqT8mKK2
>>441
問題は人数ではなく時間帯でしょう。

今回は予約してもほとんど放送に対するリアクションのみで終わってしまうので
自己リレーできない以上、あまり書きたくないという人も多いのだと思います。
448Classical名無しさん:06/09/18 09:33 ID:goVHnrlA
放送から1日も経ってないし、それほど焦らなくても大丈夫かと

放送後動きがありそうな面々
・花井軍団(目下村を目指し行軍中)
・SMコンビ(花井達次第では戦闘か)
・ハリー(ホテル跡目指し行軍中)
・西本軍団(ハリー次第では戦闘か)
・天満達(グループ分けやその後の行動)
・烏丸(多分舞ちゃん達のいるお堂に行くはず)
・舞ちゃん軍団(烏丸に対する動きや高野の暗躍)
・結城(メガネはどうなったのか。目標だった神社に行くか)
・城戸(次の行動方針をどうするか。放送に対する反応は…)
・播磨(パソコンの追加機能は?今後の行動方針は?)

動きが無さそうな面々
・アソサラ(田中の名前に反応するだろうが…)
・沢近(お疲れ中。動くのは無理か)
・冬木達(基本秘密基地で過ごすか)
449 ◆X7WwwzkoUU :06/09/18 16:15 ID:V7f0nVcE
やっと仕事の見通しができたので、
アソとサラを予約させていただきます。

にしてもやっぱ、日曜に放送しちゃうと平日をつかっての執筆する人少ないので、
今度からは金曜放送にしませんか?
まぁ、そのつどまた放送時に話し合えばいいのか。
450Classical名無しさん:06/09/18 17:10 ID:4H6qJxQM
>>449
がんがれ
アソのリアクションにwktk

漏れも早く見通し立てて書きたいのう
451Classical名無しさん:06/09/18 17:26 ID:VB.vNeMY
ネタはあるが時間と気力がない。くそぅ…
452Classical名無しさん:06/09/18 17:31 ID:4H6qJxQM
みんなそんなんだと思うw
ってかまとめ更新HAEEEEEEEEEEEEEEEEE
453Classical名無しさん:06/09/18 17:50 ID:YSemb.9g
そういや誰も話題にして無かったが、プレジャーファイルにモブの本名載ってなかったな。
454Classical名無しさん:06/09/18 18:08 ID:SzYAgEZY
>>453
そうなんだよ、買って損した。分かったのは永山がRH−AB型ということだけだ。
455Classical名無しさん:06/09/18 18:13 ID:goVHnrlA
>>449
wktkしてます
>>453-454
隣子の読みは載ってました?
456Classical名無しさん:06/09/18 19:24 ID:YSemb.9g
(隣子)だけで読み方ナッシング
457Classical名無しさん:06/09/18 19:51 ID:goVHnrlA
dクス
458Classical名無しさん:06/09/18 20:13 ID:hiMmc7H2
くそったれあげ
459Classical名無しさん:06/09/18 23:16 ID:ftU5ylIg
>>453-454
俺はホッとしたけどな。

なんつーか資料集とかで一気に公開されちまうと、今後スクランを読む楽しみが無くなってしまう気がする。

冴子、隣子、坊主、東郷妹、ダメハネなど
本名を隠してるキャラ達に対する期待(本名バレを焦らすのには何か理由がある→名前バレエピソードある?→モブにもまだ出番が(*゚∀゚)!)が・・・。


スマンどーでもいい話だな(´_ゝ`)
460Classical名無しさん:06/09/18 23:36 ID:3TEsXtYI
もうチマチマ殺るのマンドクセ、京都焼き討ちでめでたしに汁!
461Classical名無しさん:06/09/18 23:53 ID:4H6qJxQM
まあファンブック初出の情報なんて求めるもんでもないしな
二次的なアイテムでの補完前提の作品なんざ邪道
462Classical名無しさん:06/09/19 00:04 ID:C5KbnRnM
もうチマチマ殺るのマンドクセ、核投下でめでたしに汁!
463Classical名無しさん:06/09/19 17:04 ID:Ld6AJZp.

464Classical名無しさん:06/09/19 18:09 ID:TFUlp2z.
永山はABのRH-か。もっと早く分かってれば違う死に方してたんだろうな…
465Classical名無しさん:06/09/19 18:21 ID:KPEz0k.g
もうチマチマ殺るのマンセー、テポドン3号でめでたしにしる!
466Classical名無しさん:06/09/19 19:27 ID:.BDVNaso
>>464
どういう死に方だ?
死体から血を吸われて
「AB型のRH−だろ」
「おほ、すごい。大正解です。大正解。よくわかりますねえ」
「まろみが違うよ。まろみが。ホレ」
とか死体の上で会話されるのか?
467Classical名無しさん:06/09/19 19:47 ID:c9tA1B/E
それなんて減る寝具?
468Classical名無しさん:06/09/19 21:49 ID:Ld6AJZp.
>466
wktk
469Classical名無しさん:06/09/20 02:11 ID:tNlIwmgQ
風が死んだ…
470Classical名無しさん:06/09/20 03:46 ID:5bT2W/0o
これだけ予約がないと、第二回放送を急ぐ必要も
なかったんじゃないかと思えてくる
471Classical名無しさん:06/09/20 20:20 ID:zb.u9OaM
472 ◆cx94bMr2cU :06/09/20 22:53 ID:5RuSBkWA
完全に繋ぎな内容ですが冬木、三沢を予約します
473Classical名無しさん:06/09/20 22:59 ID:zsXIawbY
がんがれ。超がんがれ。
俺もはやく予約段階まで仕上げよう
474 ◆/S3LuIfTiQ :06/09/20 23:02 ID:yZpxeODo
僕は花井軍団!
475Classical名無しさん:06/09/20 23:10 ID:zsXIawbY
↑俺の執筆オワタ

がんがれ
476Classical名無しさん:06/09/20 23:41 ID:dhEvPQAc
俺も構想消滅ktkr
477Classical名無しさん:06/09/21 00:32 ID:1mO8lqNQ
ん、じゃあおキヌと斉藤は二人だけで予約してもいいのか?
478Classical名無しさん:06/09/21 00:35 ID:mBb3Lr1k
そういうことになるんでないかい
それとも投下待って絡ませてもいいかもだが
479Classical名無しさん:06/09/21 00:40 ID:1mO8lqNQ
もう一つ

おキヌと斉藤を南下させて、どう見ても花井らと出会うので
花井軍団が出てこないようなSSっていいの?
480Classical名無しさん:06/09/21 00:46 ID:mBb3Lr1k
先に投下された作品の内容によるからなんとも
481Classical名無しさん:06/09/21 00:58 ID:pWMmXokM
明らかにはちあうなら、花井軍団の陰が見えるまでくらいの時間ってことにするか……
花井軍団VSSMの投下を待ってからラノワみたく過去話として投下するか
482Classical名無しさん:06/09/21 01:03 ID:1mO8lqNQ
例えばH-03までSMが南下するが花井達と出会わない話を、
474氏より早く投下した場合。どちらかは絶対矛盾してるわけだが
NGになるのはどちら?ということが聞きたかった すまん
483Classical名無しさん:06/09/21 01:15 ID:mBb3Lr1k
予定そのまま投下できなくなるという意味では遅れたほうの作品になるが、
>>481のいうように時間の融通さえできれば過去話として手を加えれば必ずしも即死というわけでもない
484Classical名無しさん:06/09/21 01:18 ID:2FDTzzYI
>>482
それはルールに書いてありますね

あくまで先に投下された話が優先

予約してあっても、他のキャラの動きによって自分の作品に矛盾が生じた場合は変更しなくてはならないようです
485484:06/09/21 01:33 ID:2FDTzzYI
>>482
もっとも、そのケースはおキヌと斉藤の話が予約なしで投下された場合のみですね

SMに予約がついた時点で474氏の作品に二人は登場できませんので必然的に両グループは接触しないことになります
486Classical名無しさん:06/09/21 01:59 ID:mBb3Lr1k
いやいや、そうもいかないこともあるさ
たとえば単純に、花井組が村まで道を北上したという話が来たら、
SMが道を南下したという話にはできなくなる
>>482のいうケースでは予約の有無に関わらず花井組は
少なくともSMの通ったルートで北上することはできなくなる
>>482がいいたいのはそういうことじゃないか?
487 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 02:51 ID:KNJYWxlU
投下始めます
488 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 02:52 ID:KNJYWxlU
    【あゆむべきみち】



「……もう時間がない。俺を殺すんだ」
 それは有り得ない光景。二度と起こってはいけない事。
 この老朽船には見覚えがある。
 しかしどこだったかと思い出す前に、サラの口が動いた。
「だ、駄目です! 今度はきっと守るって、そう決めたから……」
 サラは男の提案を拒絶する。受け入れる事などできるはずもない。
 だが……その男“も”悲しげに笑って、そしてため息をつく。
「俺はもう助からないよ」
「だって、怪我なんてどこも……っ!」
 そう叫んだ瞬間、サラの顔がひきつった。今まで見つめていた男の綺麗な顔は変わらずの笑顔。
 しかしその下は、全身どす黒い血で染まっていた。
「いやぁっ! ど、どうして!? さっきまで、そんな傷は……」
 慌てて男の傷口を手で抑える。しかし出血はおさまるどころか、ますますその勢いを増していった。
「お願いっ! 止まって、止まってよぉ……!」
 サラをあざ笑うかのように男の中の液体は流れ続け、周囲を赤く染めていく。
 手に伝わる血の温もりは、彼女の求めていた暖かさではなかった。
「やさしいんだな、お前は」
 ぽんっ、と頭を叩かれる感覚。サラが顔をあげると、そこにはやはり笑顔を浮かべた男がいた。
「だから、守ってやりたいって思えた」
489 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 02:53 ID:KNJYWxlU

―――だから、かな……守ってあげたいって思えたのは

「……えっ!?」
 その男の発言に感じる違和感。
 そうだ。自分はこの悲劇をすでに一度経験している。
 彼女との別れも、こんな感じだった。手の震えが止まらない。こんなはずじゃなかった。
 こんな結末を迎えていいはずがない。
「せ、先輩…」
 声がかすれている。喉がそれを言葉に出すことを拒否している。
 しかし言わなくてはいけない。今“気付かなくては”いけない。
「その傷は、なんで……」
 それ以上は言葉にならない。
 けれども男はその意図するところをしっかりと把握していた。
「あぁ、これか。忘れたのか? ひでぇなぁ……」
 楽しそうな笑い声。愉しそうな笑い顔。
 そのまま男は、まるで大人が子供にそうするように目の高さをサラに合わせ、そして、
「これはお前を助ける為に負った傷だよ。サラ・アディエマス」
 それだけ言って、麻生広義は彼女の眼前で、血の海の中へ沈んで行った。
490 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 02:54 ID:KNJYWxlU

「駄目ぇっ!」
 麻生を繋ぎ止める為に伸ばしたサラの手は、しかし空を切った。
 そこは水の上ではなく、床の上。
 船の中ではなく、小屋の中。
 そして目の前には、どこも怪我などしていない麻生。
「……よかっ、た」
 また夢を見ていたのだ。安心で、サラの体から力が抜ける。
「だ、大丈夫か?」
 床の上に寝転んだサラを覗きこむ麻生は、明らかに動揺していた。
「あ、あの、えっと」
 うまい言葉が出てこない。なんと言えばいいのか。
 悪夢を見たと正直に言って、また彼に心配をかければいいのか。
 ……そんなわけないじゃない。
 サラは大きく深呼吸して気持ちを落ち着かせ、ニッコリと微笑んで口を開いた。
「女の子の寝込みを襲うなんて大胆ですね、先輩」
「……は?」
 麻生は今の二人の体勢を確認し、サラの言葉の意味を把握し、そしてなるほどと頷いた後、ペチッとサラの額を叩いた。
「な、なにするんですかー!」
「その前にお前が何言ってるんだ、っていう話だよ」
「いえいえ、先輩が真剣なお顔をしていますので、もしかしてこの特殊な状況下で何かに落ちてしまったのかなとか思ったり思わなかったり?」
「……心配して、損したな」
 そう言って麻生は立ち上がり、サラとは反対側の壁に向かって歩きだす。
 サラは止めなかった。そのまま麻生は壁に背中をあずけて、腰を下ろす。
 それを見届けたサラはとりあえず起き上がり、寝起きの頭で状況を確認する。
 田中を追ってここまできたが、自分が足をくじいてしまい、たまたま見つけた狩猟小屋で麻生と一晩明かす事になった。
 そしてここで、自分がかつて今と同じ様なゲームに参加して、勝ち残った事実を麻生に明かしたのだ。
 拒絶される事を覚悟の上での告白だったが、麻生はそんな自分をいとも簡単に受け入れてみせた。そこで心の中の何かが外れ、流すまいと思っていた涙が溢れたのだ。
 しかしそれから先の記憶が、ない。泣き疲れて眠ってしまったのだろう。
 つくづく麻生には恥ずかしいところを見せてしまっているものだ、とサラは心の中で自分を笑ってみせた。
491 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 02:55 ID:KNJYWxlU
「……さっきも、言ったけどさ」
「へ?」
 不意にかけられた言葉に、サラは間抜けな声で反応した。
 正面の麻生はこちらをじっと見つめている。真実を見抜こうとしている、そんな瞳だ。
「言いたくないことがあるなら言わなくてもいいんだ。……でも」
「『でも』?」
「誤魔化すのだけは、止めてくれ」
 ……ああ、そうか。
 サラは改めて納得した。
 麻生という男には、小細工なんて通用しなかったのだ。
「寝ている間、お前ずっとうなされてたんだ。夢見が悪かっただけなのかもしれないけど、それでもさ、心配くらいはさせてくれよ」
「そんな。こんな時に先輩に心配かけちゃ、迷惑ですよ」
 笑いながら拒否。
 しかしその笑いが不自然すぎることは、自分ですらわかることだった。
 なんとか立て直そうとするが、不自然さは増すばかりだ。
「俺はそうは思わない」
 サラは心配してもらうことなど望んでいない。望んではいけなかったはずだ。
 どこから間違えたんだろう?
 サラは己の記憶の中を探ってゆく。自分の決意が揺らいだ瞬間を。自分の弱さが露見した瞬間を。
 麻生に出遭った時、何かのタガが外れた音が聞こえたのだ。
 それが今思えば分岐点だった。護られる喜びと、護る義務を選ぶことの。
 あの時は判断を誤ったのかもしれない。しかしサラはまだ引き返せる。護る義務を果たすため、自らの意思で選択をし直すことが出来る。
 あの時、自分を護って死んでいった友が残した、『もしも、またアイツらに出会ったら、そのときは……』に続く言葉。
 彼女がその後に何を言ったのか。よくは覚えていない。でも、サラは思うのだ。彼女はたぶん、サラに『護る側になれ』と言いたかったのだと。
 やはりそれが運命なのだ。助けられた自分は、今度は人を助ける義務がある。
492 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 02:59 ID:KNJYWxlU
「先輩は、優しすぎるんです」
「そうも思わない。ただ、決めただけだ」
「何を、ですか?」
 答えは聞かなくてもわかっている。責任感の強い麻生のことだ。
 自惚れなどではない。ただ彼ならそうするだろう、という確信がサラにあるだけだ。
 けれども問わずにはいられない。だってそれは、本来は嬉しいことのはずだったから。
 しかし今は違う。自分の目的とは違う。自分は望んでいない。
 ……つまりサラは、
「お前を護ってやる、って。なにがなんでもな」
 誰かに護られることなど、望んではいけないのだ。
「……ありがとうございます。でも、いいんです」
「なにがいいんだ?」
「怖い夢は見ました。でもそれは、単なる夢なんです。決して起こることの無い、私が起こさせない悪夢。だから、心配してくれなくてもいいんです」
 そうだ、あんな結末は決して起こさせない。
 サラは自分に言い聞かせる。未来を変えるのは自分自身だから。
「本当か?」
「あんまりしつこいと、女の子には嫌われますよ。周防先輩と話すときは、気をつけてください」
「……そんだけ憎まれ口が聞けるなら、大丈夫か」
 何事にも動じないような彼も、唯一この話題だけは苦手な事をサラは知っている。
 だからこそ口に出した。自分の心の中を見透かされないために。
 例え何故か胸がチクリと痛んだとしても、サラにはそれを言う必要があった。
「そ、それにしても私、どのくらい眠っていたんですかね」
 話題を変えるために左手首の腕時計に目を落とすと、時計の針はちょうど“]U”の文字盤のあたりで一つになろうとしている。
「もうすぐ二十四時だ。つうことは、そろそろ……」
 麻生が何気なくドアのほうを見やったちょうどその時だった。
 絶望を告げる鐘の音が、再び島に鳴り響いたのは。
493 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 03:00 ID:KNJYWxlU

        ※     ※     ※


「嘘、だろ?」
 第二回放送後初めて麻生が口に出したのは、くしくも第一回放送後の田中と同じ台詞だった。
 そう口にはしたものの、麻生も放送に偽りがない事はわかっていた。
「だってさっきまで、あんなに……」
 永山を想い、彼女の死を受け入れずに僅かもない希望を胸に、駆けて行った男。
 つい先程まで共に過ごしていた、信頼できる友。
「まさか、そんな……」
 すがる様な思いで見たサラの顔からは、血の気が引いていた。
 今回初めてこのゲームに参加した自分の経験でさえ、わかるのだ。
 サラにこの放送がブラフでない事がわからないはずがない。
「田中先輩は、もう……」
「わかってる! それ以上言うな!」
 噴き出す感情が抑えられない。
 可能性はいつでも頭の中にあったはずなのに、いざとなると受け入れるだけの余裕はないのだ。
 どこで間違えたのか、麻生は自分を振り返る。
 永山の死を放送の前に知らせていれば、こんな事にならなかったのではないか。自分が嫌な役目を負っていれば、田中がヤる気の奴と会う事態は避けられたかもしれない。
 それとも、放送の後でも田中には本当の事を黙っておけばよかったのだろうか。永山はきっと生きてる、放送は単なるブラフだと、嘘を吐き続けるべきだったのか。
 なんにせよ、自分は田中の死を防げなかったのか。麻生は自分自身にこのゲームが始ったときから抱き続けていた問いを投げかける。
 ……そもそも、自分に誰かを護る力があるのか?
494 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 03:01 ID:KNJYWxlU
「ちくしょう。結局、こうなるのかよ」
「先輩……」
「アイツはただ、永山を探していただけなんだ。誰かを傷付ける気なんてない、いい奴だったんだ」
「わかっています」
「なのに、なのになんで……、クソッ!」
 やり場のない怒りを、壁にぶつける。
 今の麻生にできる事といえば、それくらいでしかなかった。
「それが、このゲームなんです。罪もない人が死に、罪を犯した人が生き残る。理不尽なゲームなんです」
「わかってるさ。現にもう、十二人も殺し合いで死んでるんだ。それくらい理解しているつもりだ」
 そうだ、わかっている。
 このクソッタレなゲームで勝つには、死んではいけない。
 死なないためにはどうすればいいか。答えは簡単だ。ヤられる前にヤればいい。
 麻生自身はその答えを拒絶し、別の答えを模索している。しかし、そうではない奴らがこの島には溢れている。
 高野との邂逅が、早々にその認識を麻生へもたらした。
「俺は、田中を止める事ができなかった。アイツが死んだのは、……俺のせいだ」
「そんなことありません。田中先輩が死んでしまったのは、麻生先輩のせいなんかじゃありません」
 きっぱりと否定するサラに、麻生は吼える。
「じゃあなんでアイツは死んだんだ!」
「理由なんてないんですよ、先輩」
 麻生が睨み付けたサラは、しかし微笑んだ。
 悲しそうな笑顔。今にも泣きそうな表情。
「このゲームでは、人が死ぬのに理由なんてない。それこそ簡単に、命の灯は消えてしまうんです」
 それは彼女だからいえる言葉。二度目の彼女だから口にだせる言葉。
 麻生にはそれがわかった。それを言わせてしまった自分に、どうしようもなく腹が立つ。
「私達は人の死を悲しむことは出来ます。でも、それだけです。
 どんなに自分を責めても、相手は幸せになれません。
 どんなに過去を悔いても、現実は変わりません」
「お前……」
「だから、私達に出来ることは、今を生きることだけなんです。
 これ以上誰かを悲しませることの無いように、誰かを苦しませることのないように」
495 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 03:02 ID:KNJYWxlU
 麻生は、何も言えなかった。
 サラだって辛いのだ。一緒に生きようと約束した仲間が、ほんの数時間離れただけで帰らぬ人となってしまったことが。
 いかに今回が二回目のゲームだからといって、その悲しみが薄らぐはずも無い。こんなことに、慣れるわけが無いのだ。
 それを自分は、大声をだしてわめきちらし、サラにまできつくあたってしまった。
 麻生はつくづく、自分という人間の矮小さが恥ずかしくなる。
「……スマン。取り乱して」
「いえ、いいんです。私も最初はそうでした」
 そう言ってサラは、またも力なく笑う。
 こんな時でも、弱い自分を見せまいと頑張ろうとしている。
「強いんだな」
「もちろん、女の子ですから」
 理由になっていない、と麻生は思う。しかし的を得ているとも、同時に考える。
 もう一人、強い心を持った女の子を麻生は知っているから。このゲームがはじまってから、麻生が片時も忘れたことの無い人。
 彼女が今の自分を見たら、なんと言うだろうか。
 情けない、それでも男かと、檄を飛ばされるのかもしれない。
 そんな光景があまりにもリアルに想像できて、不意に笑いが漏れる。
「先輩?」
「いや、ちょっとな。もう一人、強い女を思い出しちまって」
「……周防先輩ですか」
「さぁ、どうかな」
 周防美琴という女性の強さを、麻生はよく知っている。
 彼女はきっとこのゲームには乗っていない。でも、諦めてはいないはずだ。今の自分と同じ様に、仲間と行動しているのかもしれない。
 彼女には、そうするだけの力がある。生きるための力だ。
 それにもしかしたら、彼女はすでに誰かに護られているのかもしれない。
 そう考えた時、麻生の頭にはただ一人の男が浮かんだ。
496 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 03:05 ID:KNJYWxlU
「……そうか」
「え?」
「いや、なんでもない。なんでもないんだ」
 サラに言うべきことではない。言える訳もない。
 このゲームが始ってからずっと、何かを護ろうと強がり続けてきた理由に、麻生は気付いたのだ。
 みっともない焦りだ。
 それは嫉妬に近い感覚なのかも知れない。本人達は、なにも気にせずそれを行っているのだろうが、麻生にとってはそう割り切れるものでなかった。
 きっとあの男は、花井春樹は、周防に出会えばいとも自然に彼女を護ってみせるだろう。
 しかし自分はどうだろうか。
 田中のことも護れなかった自分に、他の誰かを護ることなんて出来るのだろうか。
「……俺は、本当に誰かを護れるのか?」
 不意に洩れた言葉に、サラは答えなかった。
 しかし麻生は、それには気を留めずに想いをめぐらせ続ける。
 自分にその力があるのか。
 花井よりも、他の誰よりも、強い力が自分の中にあるのか。
 周防美琴という女性を護る為の力が、備わっているのか。
 麻生にはわからなかった。何もわからないまま、ただ夜が明けるのを待つほかに選択肢はなかった。
 しかしだからこそ、と麻生は思う。
 だからこそ、最後まで生きる必要があるのだと。
 そうすれば、この難解な問題の答えもいつか見つかるかもしれない。
 夜が明けたら周防を探しにいこうと、彼は決意した。
 サラには申し訳ないが、付き合ってもらうしかない。
 なぜならそれが麻生にとって、今を生きるということ、そのものなのだから。
497 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 03:08 ID:KNJYWxlU
【午後:23〜25時】


【麻生広義】
【現在位置:H-06】源五郎池西側の森の中
[状態]:健康 
[道具]:支給品一式 UZI(サブマシンガン) 9mmパラベラム弾(50発)
[行動方針] :サラを護る、周防を捜す、高野に敵対。
       他に出会った相手は警戒。


【サラ・アディエマス】
【現在位置:H-06】源五郎池西側の森の中
[状態]:健康(軽度の捻挫) 
[道具]:支給品一式(食料−1食) ボウガンの矢3本
[行動方針] :反主催・みんなを守る。
[備考]:麻生を信頼、高野を信頼 。護るために戦う。


 軌道修正。
 なんだかサラが当初の目的から段々ずれてきていたので、ここいらで最初の決意を思い出してもらいました。
 IDでない板だったら、アソサラ厨が怖くてこんなの書けなかったのだろうな……。
498Classical名無しさん:06/09/21 03:19 ID:mBb3Lr1k

サラがらしくなってる感じでヨカタ
そしてサラの立場柄か麻生の思考がより初々しく見えて面白い
今後の展開にwktk
499 ◆GEIGwDl3Ms :06/09/21 05:54 ID:2FDTzzYI
乙です。

自分には書ききれなかったサラの強さが出ていて良かったと思います。

ただ、一つ残念だったのは私が自己リレーしてまで書いてきた麻生のサラに対する心情が全く理解していただけなかった点。

特に縦笛に対して非常に薄っぺらなものとして表現されたのが残念でなりません。

結局はそれを伝える力が自分になかったからであって今はただ自分の力量不足を恥じ入るばかりです。
500Classical名無しさん:06/09/21 07:52 ID:dU/sN2NU
アソサラが修正されたのは非常に残念だが、リレーである以上そういうこともあるさ
501Classical名無しさん:06/09/21 08:34 ID:983U3fcY
なんかあれだ、あっち行ったりこっち行ったりしてサラの行動に一貫性が無い
無理やり軌道修正しなくても良かったような気がするんだが…

>>499
そうだな、言いたいことは良く解る
リレーという観点から見た場合、今回のSSと前回までのSSとじゃバトンが上手く渡らなかったようだ
それはあんたの力量不足もあるが、>>497が自分の思い通りの展開に無理やり持って行ったことにある
しかしだ、上でも言われてるがリレーではそういうことは付き物なわけ
いくら納得がいかないからといってそういうグチをここで吐くな
はっきり言って逆ギレした池沼書き手と変わらないぞ、その態度
502 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 08:43 ID:KNJYWxlU
>>499
『Moon Light』で、麻生が好意を寄せている女性は周防だという記述があるのにもかかわらず、
その描写がまったくかかれていなかったので、それでは不自然と思い、その不自然さを払拭するために今回はあえて麻生のサラに対する心情の描写は控えて、
なおかつ今まで麻生が周防のことをあんまり思い出さなかった事についても理由付けするために、こういった書き方をとらせていただきました。
503 ◆/S3LuIfTiQ :06/09/21 09:09 ID:8.uNCveU
予約したばっかで申し訳無いんですが、急に週末泊まりがけの用事ができてしまい日曜まで潰れる事になりました。
今日の夜までに書き上げるのはムリっぽいので、予約破棄します。
帰ってきてまだ花井達が書かれてなければ改めて予約しようと思いますが、他にも結構構想ある方が多いようなのでそちらにお譲りします。
迷惑かけてすいません…。
504Classical名無しさん:06/09/21 12:18 ID:L2ZCWT6g
麻生、嵯峨野が死んだのにリアクション皆無なのねorz
バスケ繋がりで何かしらの描写があると期待してたんだが……
505Classical名無しさん:06/09/21 12:20 ID:L2ZCWT6g
麻生、嵯峨野が死んだのにリアクション皆無なのねorz
バスケ繋がりで何かしら描写があるだろうと期待してたんだが……
506Classical名無しさん:06/09/21 12:22 ID:L2ZCWT6g
重複スマソ……orzorzorz
507Classical名無しさん:06/09/21 13:05 ID:mBb3Lr1k
ケツに頭を突っ込むんじゃねえw
508Classical名無しさん:06/09/21 13:11 ID:BtTjGn5M
嵯峨野のリアクションなら親友の菅がとってくれるさ、バスケつながりで
509Classical名無しさん:06/09/21 17:49 ID:0uXAJRT6

まぁ色々あるんだろうけど、
麻生の美琴に対する心象描写はたしかに少なかったし、
今回美琴の存在をクローズアップさせたのは個人的にはよかったと思う。
それにこれはもしもの話しだけど、
美琴とサラのどちらを優先させるかという場面で麻生がサラを選んだとしても、
そこまでの美琴の扱いが小さいとその選択の切実さみたいのが伝わり難い。
もちろんこれは逆の場合でも同じで、
麻生を書くにあたってはサラと美琴両方の存在の均衡が大事かと思う。

…偉そうに語っちゃってスマソ
510Classical名無しさん:06/09/21 17:55 ID:/.e3kw2Y
>>509
吊り橋効果だろ。
それに美琴は心配されるキャラじゃないし。
511Classical名無しさん:06/09/21 18:01 ID:TBpVXzBg

円が美琴とサラに襲いかかろうとしています。麻生はどちらを助けますか?
>>509はサラを助けたら存在の均衡うんたらかんたらと言うでしょう。
しかし、麻生が“美琴は自分で身を守れる”と信用してサラを先に助けた場合はどうなるでしょうか。

結論:偉そうな発言ではなく一人よがりな発言
512Classical名無しさん:06/09/21 18:08 ID:pWMmXokM
サラは護る側になる決意をしたのに、住人は周防じゃなくてサラを守れと言う……
まぁ、確かに周防は一人でやれそうな印象はあるが、麻生がサラかばって死んだりしたらサラが精神的にかなりのダメージを負って廃人もどきになりそうだw



あ、もしかしてスレ住人の望むのはプリンセス・アソ(ry
513Classical名無しさん:06/09/21 18:08 ID:mBb3Lr1k
わかってるからいちいち煽るな
514Classical名無しさん:06/09/21 18:51 ID:0uXAJRT6
>>510
今のところ、サラも美琴も大事って感じなのかと思ったから言ってみたんだ。
美琴の力は麻生も評価してるけど、
今回投下された作品ではそれでも美琴を守ってみたいように見えたし。
>>511
たしかにそれだとどっちが大事かという問題ではなくなるね。
浅い意見だったかもしれない。反省してくるノシ
515Classical名無しさん:06/09/21 18:55 ID:J55k0Qz6
なんつーか、サラの軌道修正するために他の軌道を全部ぶっ壊したって感じだな
田中がナポレオンに込めたメッセージとかどうするつもりなんだろ?

>>502
>麻生が周防のことをあんまり思い出さなかった事について
一時的にせよサラを優先する理由は花井のことも含めてFind The Wayで語られてなかった?
それをいきなり劣等感とか持ち出されてもなあ
大体そんなに守りたいなら花井よりも先に周防を探そうとするだろうし
    
みんな何も言わないけど、これってルールの
>明らかに前回の作品の流れを無視した場合もNG。
これに該当するんじゃないの?
516Classical名無しさん:06/09/21 19:06 ID:pWMmXokM
明らかなNGではないだろ……
せいぜい修正くらいじゃね?
思考のとこにも周防のくだりは入ってたんだし
田中のメッセージは麻生に読んでもらえるかもわからんしな……個人的には麻生に読んでほしいが
517Classical名無しさん:06/09/21 19:17 ID:qFxA7zr2
>>497乙です。

サラを軌道修正したことで「目指すところは同じなのに、気持ちがすれ違う二人」とか
美琴を思い浮かべたことで「サラと美琴の間で揺れる麻生」みたいな展開を期待できて
俺としては、なかなか面白いと思ったけどな。

まぁ、アソミコには変なファンも付いてるようだし、どう動かしても批判は避けられないってことか。
518517:06/09/21 19:18 ID:qFxA7zr2
間違えた。
「アソミコ」ではなく、「アソサラ」でした。
519Classical名無しさん:06/09/21 19:18 ID:BD4kDTr.
>>516
やむをえんわな
この作品をそのまま通すと>>515のルールがどんな時に適用されるのか不明瞭になり、
引いてはルールそのものも形骸化する恐れがある
今回は作者自身も承知の上でやった的な部分もあるので申し訳ないが修正してもらうしかない 
520519:06/09/21 19:49 ID:BD4kDTr.
これだけだと変なファン扱いされそうなので個人的な感想も言わせてもらうと正直サラの内面描写は
かなり面白かったと思う
ただ、今回>>502氏が狙っていた麻生の行動説明はちょっと苦しすぎると思ったのも事実

『Moon Light』を読み返して思ったが
今作の“麻生が片時も忘れたことの無い人”という件に対しては
サラ以外のことを考えていない描写があった

“このゲームが始ってからずっと、何かを護ろうと強がり続けてきた”
これも“何か”ではなく、二人(周防とサラ)と明言されていた
サラが周防の代わりなら、肝心の周防を放っておいてサラを捜す理由にならない

独自の展開を作るのも大事だが、リレー小説は先駆者がいてこそ後に繋がっていくものだと思う
521Classical名無しさん:06/09/21 19:49 ID:pWMmXokM
>>519
あ、修正はしゃぁないかもなと思いつつも俺個人の意見としては「このくらいなら全然OKだけどな」
仲間を想うシーンをあとから挿入しまくるラノワに張り付いてたからかおかしいとは全然思わないし
むしろたまには菅のことも気にかけてやればいいのにと思ったw菅は麻生のこと考えたりしてくれたのにw
522Classical名無しさん:06/09/21 20:01 ID:mBb3Lr1k
それはそれで麻生らしいw
523519:06/09/21 20:03 ID:BD4kDTr.
>>521
そうか
まあ、俺も言いたいことは言ったので修正するかどうかは>>502氏自身に任せることにするよ
524Classical名無しさん:06/09/21 20:29 ID:nPZqm7Qk
ナポレオンと比べて伊織は重要性あまりないな、今のところ。
♭みたいな入れ替わりとかあり?なし?
525Classical名無しさん:06/09/21 20:36 ID:/.e3kw2Y
入れ替わりを許したら中村や鬼哭丸漁船といった超常現象を許すことになる
526Classical名無しさん:06/09/21 20:43 ID:3pNGrfB6
あれ? 話終わってる…
とりあえず修正orNGに関しては作者の判断に任せるってことでFA?

527Classical名無しさん:06/09/21 20:51 ID:3pNGrfB6
つーか、ID変わってた…
515ね、どうでもいいけど
528Classical名無しさん:06/09/21 20:53 ID:3pNGrfB6
俺の…ID…orz
529Classical名無しさん:06/09/21 20:53 ID:nPZqm7Qk
これのどこがNG・修正対象なんだ
派閥フィルター取っ払ってから来いよ
530Classical名無しさん:06/09/21 20:55 ID:3pNGrfB6
そういう見方もどうかと思うが、派閥フィルターとかじゃなくてルールは読んだのか?
531Classical名無しさん:06/09/21 20:56 ID:nPZqm7Qk
>>525
それは超常現象に含まれるのか?中村は3日後ならいいんじゃね?
532Classical名無しさん:06/09/21 20:56 ID:.Aek93kA
ぶっちゃけ、アソミコは悪だから直せと言ってるだけに見えるわけだが。
533Classical名無しさん:06/09/21 20:57 ID:nPZqm7Qk
>>530
描写のどこがどのルールに反しているのか言ってみろよ。
534Classical名無しさん:06/09/21 21:01 ID:3pNGrfB6
>>532
じゃあ、おれの個人的な嗜好はそうだとしよう
で、前の作家さんが作中で書いたことを改竄するのはルール的にアリなんだな?

>>530
>明らかに前回の作品の流れを無視した場合もNG。

535534:06/09/21 21:02 ID:3pNGrfB6
>>530じゃない、>>533
536Classical名無しさん:06/09/21 21:06 ID:nPZqm7Qk
だから、その改ざん部分を指摘してみろってんだよNG君
537Classical名無しさん:06/09/21 21:06 ID:.Aek93kA
>>534
×そうだとしよう
○そうだ

改竄云々は明らかに物理的におかしいってこととそれに類することのみに限定して
適用しないと、この先収拾が付かなくなると思うぞ。
538Classical名無しさん:06/09/21 21:08 ID:3pNGrfB6
>>537
おk
そういう認識でいることにする
539Classical名無しさん:06/09/21 21:09 ID:mBb3Lr1k
終わったみたいだな
540Classical名無しさん:06/09/21 21:11 ID:.Aek93kA
納得してもらえたみたいでよかった。
俺もちょっと口が過ぎてすまなかった。
541Classical名無しさん:06/09/21 21:11 ID:F.ZpPgwU
矛盾ではないこと
・ただ単に展開が気に食わない・納得がいかない
・フラグへし折り

矛盾に含むこと
・物理的にありえないこと(傷速攻回復など)

気持ち的には矛盾な気もするがロワでは日常茶飯事だしNGにするほどじゃないこと
・心変わり
542Classical名無しさん:06/09/21 21:12 ID:nPZqm7Qk
始まってもいないがな
543Classical名無しさん:06/09/21 21:12 ID:F.ZpPgwU
リロ忘れすまん
544Classical名無しさん:06/09/21 21:17 ID:/.e3kw2Y
美琴も西本軍団連れて麻生を探しに行かなくちゃな。
545Classical名無しさん:06/09/21 21:37 ID:pWMmXokM
なぜだろう、菅にとって麻生組との再会は死亡に感じてきたw
546Classical名無しさん:06/09/21 21:40 ID:pWMmXokM
×死亡
○死亡フラグ

ミスったときは二重カキコ規制がうざく感じるな……



しかし改めて見るとけっこう固まってるなぁ
数だけで戦力に欠けるグループが多い気もするが
547Classical名無しさん:06/09/21 21:40 ID:nPZqm7Qk
まぁ、ぶっちゃけ>>497は一言余計。
アソサラ厨が怖いとか煽っているから、アソミコ厨のように見えてしまう。
漫画サロンでのアソミコが暴れた一件がある以上、これは全派閥厨に対しての忠告だが、余計な発言は慎むように。
548Classical名無しさん:06/09/21 21:52 ID:/.e3kw2Y
ナポレオンのメッセージフラグがあるんだから筋なんていくらでも戻せる。
…それよりも、麻生が夜寝ずに美琴を探しにいくのが理解できないんだが。
田中が死んだ以上、マーダーがうろついていると分かってるんだろ?
さっきまで一緒に居た仲間がうかつに外へ出て死んだってのに、外へ行くか?
せっかく二人要るんだからSMみたく見張りしながら体力回復の後、美琴を探しに池よ。
549Classical名無しさん:06/09/21 21:58 ID:d7UVZDNQ
>>545
むしろ麻生のフラグとか引き継ぎながら菅のほうが生き残るオチ
なぁに、最近は原作じゃ麻生よりも菅のほうが遥かに目立ってて存在感あるんだ(関係ねぇ)
550Classical名無しさん:06/09/21 22:06 ID:YvU2uabU
今すぐ美琴探しにいけば、次の作者がアソサラでもアソミコをスルーするわけにはいかない。
知恵だよ、知恵。
551Classical名無しさん:06/09/21 22:13 ID:/.e3kw2Y
>>550
納得した。それと、高校生の平均睡眠時間ってどのくらいだ?サラは少しだけ寝ていたようだが。
552Classical名無しさん:06/09/21 22:20 ID:pWMmXokM
>>549
西本軍団自体キャラは濃いしなw

>>548
指摘入るまでは田中の死に焦ったんだろうなと普通に流してた
まぁ、麻生にしちゃ少し迂濶な気もするが
553Classical名無しさん:06/09/21 22:22 ID:mBb3Lr1k
3〜8くらいかと。尤も状況的に眠れないのが普通ではあるが。

個別に見ると高野とかは一段落するまで寝ないかも。
逆に塚本姉妹はよく寝そう。寝る娘は育つ。
554Classical名無しさん:06/09/21 22:23 ID:YvU2uabU
知るか!
1こんな状況下で素人が寝られるか!
2こんな状況下で素人が寝不足で意識保ってられるか!
555Classical名無しさん:06/09/21 22:24 ID:uarV5mJM
やはり麻生絡みだとスレが伸びるな。

>>504-506
ソレ言ったら、吉田山死亡にリアクション皆無の西本、隣子
永山死亡にリアクション皆無の石山とかも同罪だぜ・・・。
556Classical名無しさん:06/09/21 22:30 ID:/.e3kw2Y
>>552
麻生は慎重さがウリだと思っていたんだがな
>>553
そのくらいか。なんだか作者陣が一日目の夜はキャラを寝させなそうで気にしてた。
>>554
3…すまん、ネタ浮かばない。
557Classical名無しさん:06/09/21 22:36 ID:/.e3kw2Y
あくまでこの作者はサラのを修正したと言っているので別にアソサラが修正されたわけではない、と言ってみる。
558Classical名無しさん:06/09/21 22:38 ID:pWMmXokM
>>553
寝すぎると逆にだるくなるし5〜6時間がベストなんじゃない?
個人差出まくりだろうけど

>>554
デリケートなお嬢が枕もなしに寝られ(ry

>>556
まぁ、信頼する相手だったとはいえ高野に酷い目に合わされたばかりなのにサラをあっけなく信用してたし……
それも周りを省みず再会を喜んでたし、案外ロワ内のスタンスはそんなに慎重じゃないのかもしれん
559 ◆X7WwwzkoUU :06/09/21 23:24 ID:KNJYWxlU
>>548
>夜が明けたら周防を探しにいこうと、彼は決意した。
という一文を最後から三行目に書いてあるはずなのですが。
行動指針にわざわざ「寝てから」とかくこともないでしょう。

>>557
あなたの読解力は正しい。

>>547
反省してます。すみません。


留守中に色々と議論があったようですが、私自身は、今も内容について修正が必要だとは思っていません。
賛否両論あるようなのですが、反対意見に反論して議論を蒸し返すようなマネはしたくありませんので、この件についてはこれ以上語らないつもりです。
もちろん出頭要請があれば、自分の意見を述べることは厭いませんが。
560Classical名無しさん:06/09/21 23:28 ID:mBb3Lr1k
いや、ちょっと必死な人が居ただけだからもう問題ない
561 ◆cx94bMr2cU :06/09/21 23:44 ID:HAYSroGM
『二人が眠り、二人で見張る』

 やたらとくしゃみが目立った第二回放送は、ここ反主催秘密基地でも響き渡る事となった。
「あー、もー! マイクに向かってくしゃみしないでくれよ!」
耳を押さえて三沢は絶叫した…が、すぐに彼は口を噤む。
彼らは東郷の遺したメモにより、盗聴器の存在を知っていたからだ。
おかげで、三沢はほんの些細な教師達への愚痴すら言わなくなっていた。
「…まあ、ちょっとわざと臭いくしゃみだったよな」
冬木も応じるが、彼の右拳は真っ赤になっていた。どうやら教師達への怒りを壁にぶつける事で発散したようだ。
彼の胸中が穏やかである筈がない。新たに4人もの仲間が死んだのだ。
永山に続いて逝ってしまった田中。社交的…と言うべきかは分からないが、何かと話す事も多かった冴子。
そして…嵯峨野。仲の良かった女の子の死を楽しそうに報告する笹倉が憎くてならなかった。
何より、今彼らの横のベッドの上で永遠の眠りについている東郷の名を呼ばれた時には、彼は何度も壁を殴りつけた。
お陰で、放送終盤の内容は殆どくしゃみをしている所しか覚えていないのだが…
「そういえばパソコン、また何か機能が追加されたんだよな。播磨の奴、どこにいるのかな…?」
「…なあ、冬木。播磨の奴、バッテリーが切れたら戻ってくるかも知れないって言ってたよな?
 って事はさ、もしかしたらこれからあいつにいつ襲われるかも分からないんだよな?こんな夜中にさ」
「襲ってくるとは限らないけど…そう、だな」
三沢にとって、東郷を殺した者はやはり播磨と考えざるを得なかった。
冷静に努めようとする冬木すら、内心では播磨が犯人である可能性が最も高いと考えている。
だが仮に、冬木の予想通りに他に東郷を殺した犯人がいるのなら…その者がまだこの基地周辺にいる可能性が否定できない。
どちらにせよ、寝込みを襲われる事を想定して警戒する必要があった。つまり、見張りを立てる事だ。
562 ◆cx94bMr2cU :06/09/21 23:46 ID:HAYSroGM
「じゃあ、三沢は先に寝てくれ。俺は見張りをやるよ。…ちょっと考えたい事もあるし」
「…わかった。でも、冬木も疲れてるんだろ?いいのか?」
「大丈夫、きっちり4時には起こすよ。あんまり起きないなら水かけるし」
「おいおいっ! …じゃ、俺のスコーピオン貸しとくから、4時まではよろしくな。起きたら次は俺が見張るから」
「ああ、おやすみ」
三沢が銃を手渡し休憩室の中に入って行くのを見て、多少は彼の精神状態が安定してきたようだと冬木は安堵した。
しかし、彼はすぐに頭を切り替える。…今後の行動についてだ。
実際問題、播磨が持ち出したパソコンが手元に戻らない事には、何も始まらない。
バッテリーが切れて播磨が素直に戻ってきた上返してくれればいいが、もしも彼が本当にゲームに乗っていれば非常に危険だ。
可能性は低いかもしれないが、播磨が他の参加者に殺害されたり、パソコンを奪われたり破壊される恐れもある。
自分達で探しに出るにしても、それは夜明け以降の事だ。それまではこの基地で過ごす他ない。

ふと、彼は自分のリュックに寄せていた東郷の分のリュックを開ける。中からは烏丸があれほど欲していたカレーパンが姿を現した。
「…はは、最初からこれがあったら、烏丸もここに居たのかな?」
『カレーパン』と書かれた、どこのコンビニにもありそうなその包装を前に、冬木は苦々しく笑う。
「…なあ、東郷。これは烏丸にあげていいよな?
 あいつ、きっと俺達の力になってくれるからさ。あいつはきっとここまでやってくる。だから…いいよな?」
休憩室から運んできたベッドの上で横たわる東郷に、冬木は一人語り続けた。
ナイフの刃は東郷の後頭部に刺さっていたので、表向きは殴られた跡しか見えないが、枕やシーツが血塗れなのが痛々しい。
だが、その表情は穏やかで、どこか威厳を漂わせたままだ。それが冬木にとっては救いだった。
「…そうだ、夜が明けたら三沢と一緒にお前を埋めてやるよ。烏丸にもちゃんとお参りさせるから、さ」
563 ◆cx94bMr2cU :06/09/21 23:49 ID:HAYSroGM
死体に向かって延々と喋りかける冬木。傍から見れば、もう彼の精神すら正常な状態ではなくなってしまったのかと思えてしまう。
だが、彼はそうする事でこのゲームで初めて迎える夜を過ごす事ができる。
いくら隣の部屋に三沢がいて、自分の手元に銃があっても、健全な高校生が一人で過ごすにはあまりにも酷な世界だった。


【午後:0時〜1時】

【冬木武一】
【現在位置:C-03】
[状態]:精神的・肉体的にかなり疲労、三沢の為4時まで見張り
[道具]:支給品一式×2(食料のうち一つはカレーパン)、東郷のメモ、vz64スコーピオン/残り弾数40
[行動方針] :1.4時まで見張りをする 2.反主催をかたく決意 3.夜明けを待って東郷を埋葬する
           4.播磨に会ったら伝言を伝える 5.パソコンが戻ったら、東郷の残した情報を見る

【三沢伸】
【現在位置:C-03】
[状態]:精神的にやや疲労、現在就寝中
[道具]:支給品一式
[行動方針] :しばらくは冬木と行動する

[備考(共通)]:盗聴器に気付いています。
564Classical名無しさん:06/09/21 23:58 ID:LNRXQ5cQ
嵯峨野については麻生が思うところもあると思ったが、
よく考えたらバスケ編で一緒だっただけだよな。
マネージャーとかやってたら回想しないとおかしいが
565Classical名無しさん:06/09/22 00:02 ID:cHz6uIWA
GJ!
東郷・田中・嵯峨野に追悼イベあるのほぼ確定だった中、一人だけスルーされる危険性をはらんでた冴子が追悼してもらえてよかった
566Classical名無しさん:06/09/22 00:03 ID:NxxuwL/g
>>564
冗談抜きにして、なぜ西本軍団の西本と石山は吉田山や永山の死をあっさりスルーしてるのかが気になるんだよwww
特に西本と吉田山は親友と呼べるほどの良い関係だったのに・・・。

>>563
東郷の死体を大切に冬木GJ
567Classical名無しさん:06/09/22 00:11 ID:wOm3mZ0g
>>565
ハラミがいるがな
>>563
乙!冬木は烏丸を結構気にかけてるな。
バンド組んでたしもともと仲良いほうなのかもな。
568Classical名無しさん:06/09/22 00:15 ID:rBmGmT8o
すまん、烏丸がカレーパンを欲していることを冬木は知ってるの?
「それの価値は」を読み直してもそうは思えないんだが…
569Classical名無しさん:06/09/22 00:20 ID:cHz6uIWA
>>567
ハラミはさっさと組み分けしたりといろいろ忙しいから普通にスルーされそうだなとw

>>568
言われてみれば…
570Classical名無しさん:06/09/22 02:03 ID:nOtCdwSY
冴子と今鳥(+冬木)の名は口にしてたからハラミスルーは難しいかと
571Classical名無しさん:06/09/22 05:40 ID:I6Oj8tqo
乙。
水運んだり烏丸の所から全力で戻ってきたり冬木も疲れてるだろうに、いい奴だな。
ただ東郷に刺さったナイフって真っ正面から刺さったんじゃなかったっけ?些細なことだけど。
572 ◆cx94bMr2cU :06/09/22 06:43 ID:yVHBrhOE
>>568
『それの価値は』で冬木が烏丸に東郷か三沢のどちらかの支給品にカレーパンがあると話しているようです。
> 冬木の話によると、彼ではなく東郷か三沢の食料にあったらしい。
>原稿が描けなくなる懸念があったため断ってしまったが今考えると実に惜しい。
原稿が描けなくなる懸念があったため断ったとあるので、交渉の材料にカレーパンを出したのだと思います。
>>571
確かに、東郷が見た最後の風景が城戸の顔とあるので、後頭部ではありませんね。
貫かれて、とあるのでかなり深々と刺さっているのでしょうが…
>>562を一部修正します。
元:下から3行目
ナイフの刃は東郷の後頭部に刺さっていたので、表向きは殴られた跡しか見えないが、枕やシーツが血塗れなのが痛々しい。

修正後
ナイフの刃は東郷の額から刺さっていたが、刃が深く入り込んでおり表向きは額の多量の血を除き、殴られた跡しか見えない。
だが、刃の一部は後頭部にまで達している為、枕やシーツは血塗れなのが痛々しい。
573Classical名無しさん:06/09/22 07:56 ID:UfHF4WqM
そもそも冬木がカレーパンを交渉の材料に出すことはあるんだろうか?
烏丸の異常なカレー好きを知らないと無理だが…

> 軽い挨拶の後、息を切らしながらも笑顔で全ての事情を話す。

全部話した中に、当然食料のこともあった。カレーパンのことも含まれていた。
冬木にはたいした意味はなかったが、烏丸の中では一番興味をそそられる内容だった。
しかしそれは心を読めないとわからないことじゃない?
574Classical名無しさん:06/09/22 10:42 ID:tPDQjtzQ
>>564
マネージャーですよ
575Classical名無しさん:06/09/22 12:02 ID:wOm3mZ0g
>>573
なぜに烏丸視点?意味不明
576Classical名無しさん:06/09/22 12:03 ID:wOm3mZ0g
間違えた、>>572だ。
577Classical名無しさん:06/09/22 17:34 ID:6edfeIxo
どうしても杉村と花井がかぶるなあ…子供の頃のエピソードとかそっくりだし
578Classical名無しさん:06/09/22 18:31 ID:cHz6uIWA
確かにそうだけど、探し人が女二人で運動神経抜群ってのは麻生にも言えるからなぁ
岡が旗上と(ry
579Classical名無しさん:06/09/22 18:31 ID:yVHBrhOE
>>573
私としては冬木は狙ってカレーパンの事を話したように見えました。
三沢、東郷のどちらが持っているのかまでは覚えていなくても、わざわざカレーパンを話題に出したのだろうと。
全てを話したといっても、パンの話(それも誰の物かまで覚えていない)を、
わざわざパソコンや反主催の話題に混ぜて言うとは思えませんでした。だから、狙って話題に出したのだと思いました。
冬木は本編でも烏丸にはそれなりに親しげなので、カレーが好きという事を知っていても不思議ではないと思います。
580Classical名無しさん:06/09/22 19:29 ID:72IUCvVo
一緒にカレーを食いにいったじゃないかアニメで
「私とカレーどっちが好き?」の回で
581Classical名無しさん:06/09/22 19:32 ID:LFlauJWQ
杉村はノートPC持って好きな女を単独で追いかけてるあたり、播磨とも被るような。
582Classical名無しさん:06/09/22 20:17 ID:86yFGXJs
杉村が持ってたのって探知機か何かじゃなかったっけ?
583Classical名無しさん:06/09/22 20:18 ID:nOtCdwSY
似てるってことだろ
584Classical名無しさん:06/09/22 21:10 ID:nOtCdwSY
>>580
そうだっけか。烏丸一人で行ったような記憶があるが
その後誤爆現場を見て冬木らは迂回してった。たぶん

別に烏丸がカレーオタであることを冬木が知ってるのに反対する意図はないから関係ないが
585Classical名無しさん:06/09/22 22:56 ID:47dxMt1o
カレーの話題を狙って出した描写が一行もないから、てっきり冬木は
知らず知らずの間にチャンスを逃してたんだと思ってた。
1氏のキャラ紹介でもカレーパンを最初から持っていけば…って感じだったし

俺の読解力ってもしかしてやばい?
586Classical名無しさん:06/09/22 23:21 ID:SCVuc2rQ
>>585
多くの人にとっては「何いまさらわかりきったことを」と言われるかも知れませんが、混乱している方もいるようなのでここで文の読み方の簡単な解説を。
つうか旧S3に張り付いてた人は覚えている話だとおもいますが。
今回のリレー小説では、いわゆる『神視点』の作品と、『三人称視点』の作品が混在しています。
(三原日記は、一人称ですが、特殊な例なので省略)

『神視点』とはその名の通り、まるで神様が見ているかのように、一繋がりの文ですべての人間の内面を書いてしまっている作品のことです。
これを書いている人は大概、書き手の中ではあまり良い評価は得られません。「いったん神視点を卒業しないといい文は書けないよ」と言われるくらいらしいです。

『三人称視点』とは簡単に言えば、一人の人の心情と、その人から見てわかる情報のみで構成された文です。
『それの価値は』はこれにあたります。
最初のほうは冬木主観で、
>(ごめん、冬木君)
以降は烏丸の主観で文が構成されています。
ということは、
> 自分達の食料の中にカレーパンがあると言った時だけ、一瞬顔が動いた気がした。
というのは冬木の心の中の描写だということは明らか。
よって、烏丸がカレーパンに興味を示していることに冬木が気付いたのは確実なのです。

以上、とても簡略化された説明ですが一応これからもこういった問題が起こるかもしれないので一応書いときました。
間違っているところとかあれば、誰か修正してくれれば幸いです。
587Classical名無しさん:06/09/22 23:36 ID:tPDQjtzQ
>>579
んー…狙って話したのだとすればそれを餌にもっと引っ張るのでは?
あくまで会話の中でわずかに反応したという描写なので>>585さんの言う線が妥当な気がする。

冬木は烏丸が同じものを持っていると思いながらも確認の為に支給品一式の説明をしたとする。
そしてパンのくだりで烏丸が一言でも踏み込めば、それこそ「…パン?」と言うだけでも冬木はパンの種類を話すと思うけどな。

>>586さんが言うようにその時点でカレーパンに何らかの意味があることにきづいた。
でも、それが交渉の材料とまでなり得るかどうかは冬木にはまだ判断できないんじゃないかな。
588Classical名無しさん:06/09/23 00:36 ID:T8tZbEX2
作家に回答をもらうのが一番なんだよな…
そもそも「それの価値は」みたいな文章の体をなしていない作品を
修正議論すらなしで通してしまったのがまずかったってことだが。

もうちょっと真剣に修正検討やNG議論をしていったほうがよくないか
589Classical名無しさん:06/09/23 01:07 ID:N5swGU5A
文章の体をなしてないってどういう事よ
てか何でそれでNG議論?NGにするほどの無いようじゃないじゃん
590Classical名無しさん:06/09/23 01:49 ID:Rla80bTM
>>587
>そしてパンのくだりで烏丸が一言でも踏み込めば、それこそ「…パン?」と言うだけでも冬木はパンの種類を話すと思うけどな。
確かにその可能性もあるけど、そうじゃない可能性だってある。
だから冬木は前もって烏丸がカレー好きだって事を知ってたっていう解釈もありだと思うんだ。
例えば、

“冬木「そういえば、俺らの食料にカレーパンがあるんだ。お前、カレーすきだったよな?」
 烏丸「……!」
 冬木(これは、好感触か?)
 冬木「本当だって! こっちに来てくれれば、カレーパンはお前にやってもいい。ちなみに俺らのこれからの目指す方向性としては……」”

 みたいな感じであっさりと言ったかもしれない。曖昧に書いてあるところは、矛盾がない限りいくらでも都合がつく。
 最初からすべての展開をつくってある個人SSならば後付は見苦しいが、
 リレーSSではむしろそれが醍醐味。
 つうことで、今回のカレー議論は「修正不要」でしめていいと思うんだが、嫌な子は理由つきで手ぇあげてな。

>>588
作者が出てこなくてもこれくらいの議論こなせないとスレが成立しないよ。
あと、「文章の体をなしてない」っていうのはだれでも言えるけど、具体的にどういった理由でそう判断したのかを明記しないと説得力がないってことに気付いてくださいね。
ちなみに、俺は「それの価値は」は読みやすく作られたいい文だと思ってみてた。
いろんな人間の精神描写を混在させた作品が許容される中で、「それの価値は」みたいな良い子に噛み付く時点で少し読解力を疑うかも。

591Classical名無しさん:06/09/23 02:27 ID:6CVJXZq.
というかあとから批判し杉。ここんとこずっと小競り合いばっかしてる
そんなに気になるなら投下直後にちゃんと読んですぐ突っ込めよ
折角良作でテンションあがってもいつも後味悪い
592Classical名無しさん:06/09/23 02:29 ID:eZ.3oH1s
すまん、神視点の作品と、三人称視点の作品の違いがよくわかんね。
誰か例えの文章作ってくれ、できればハラミで。
593Classical名無しさん:06/09/23 03:02 ID:rMpM7AmE
それよりも神視点の作品と第三者視点の作品挙げてもらったほうが早くないか?
594Classical名無しさん:06/09/23 03:04 ID:Rla80bTM
>>592
おっけわかった。そんじゃあ

>もうチョキ。恐ろしいほどチョキ。決まってララか天満ちゃんがチョキ。しかも交互に。
 あまりにチョキが出るから私もチョキを出したらそんな時に限って皆グー。
 で、「梢ちゃーんしっかりしてよー」とか「ハラミ!何やってんダ!」とか言ってきた日にはもうね…
 しかも奈良君笑うの堪えてる。あんたほんとしっかりしてくれと。

を、神視点と三人称で書いてみる。

595Classical名無しさん:06/09/23 03:05 ID:Rla80bTM
神視点→
 なぜここでチョキが出てくるのか、三原には理解できなかった。
 恐ろしいほど繰り返されるチョキ。決まって、ララと天満が交互にチョキをだす。しかし天満とララはそんなことを気にしてはいない。自分達が間違っているとも気付いていない。
 しかしよりにもよって、自分がチョキを出せばグーとチョキ、もしくはパーとチョキになってこの不毛な連鎖も断ち切れるのではないかと思った三原があえてチョキを出した時、ララも天満もチョキを出さなかったのだ。
 天満とララはグーパーに対してチョキを出した三原に対し不満を覚え、天満は「梢ちゃーんしっかりしてよー」と、ララは「ハラミ! 何やってんダ!」と、それぞれ文句をぶつけだした。理不尽な物言いに、三原の理性は崩壊寸前。
 そんな三人を見て、奈良はおかしくて仕方がなかった。しかし笑うと失礼かと思い、必死に笑いをかみ殺そうとする。
 そんな奈良を見て、一応はつくものついてる男なんだから、こういう時こそしっかりしてくれと、三原は無益だとわかっていながら怒りを禁じえなかった。

三人称視点→
 なぜここでチョキが出てくるのか、三原には理解できなかった。
 恐ろしいほど繰り返されるチョキ。決まってララか天満がチョキを出す。しかも交互にだ。
 あまりにチョキが出るのだから、もしかしたら自分がチョキを出せばグーとチョキ、もしくはパーとチョキになってこの不毛な連鎖も断ち切れるのではないか。
 そう思った三原は、あえてチョキを出してみる。しかし結果は、他の三人がグー。
 呆然とする三原に対し追い討ちのように襲いくる、「梢ちゃーんしっかりしてよー」と「ハラミ! 何やってんダ!」との理不尽な物言いに、三原の理性は崩壊寸前だった。
 そして目の前には、笑いを堪えているような奈良がいる。
 一応はつくものついてる男なんだから、こういう時こそしっかりしてくれと、三原は無益だとわかっていながらも怒りを禁じえなかった。

って感じかな。

 ちなみに、>>594のリクエストにも次で応える。
596Classical名無しさん:06/09/23 03:15 ID:rMpM7AmE
>>595
乙。しかし、ハラミの文で神視点やるとえらいことになるな。


…こんな分かりづらい文の作品あったっけか?自分でも調べてみるわ。
597Classical名無しさん:06/09/23 03:18 ID:Rla80bTM
神視点の作品としては、◆GEIGwDl3Ms氏の作品が代表的かな。
この作者の神視点による弊害はまず、『Find The Way』の麻生VS高野。
折角の知的駆け引きなのに、両者の心の中を書いてしまっていることで、緊張感が損なわれてしまっている。
そんで、『Moon Light』のサラ&麻生&田中の掛け合い。
なんか説明くさくなってて、あんまり表現としては面白くない。内容はGJだけど。 
つまり神視点は、登場人物の心の中をすべて見せてしまうから、読む側の面白みが損なわれがちなんだよね。
もちろん説明文くさい分、書き手にとっては神視点のほうが説得力のある文が書きやすいんだが。

三人称視点の代表には、『俺様覇王伝説(未完)』をあげておく。
短いし、マジお勧めw
598Classical名無しさん:06/09/23 03:36 ID:6CVJXZq.
乙。>>595の例がたいへん分かりやすい
……だが個別の過去作を取り上げての批評はお勧めしないな
仮にそれが文章的に劣った作品であったとて掘り返して攻撃する形に見えかねないし
599Classical名無しさん:06/09/23 03:45 ID:Rla80bTM
>>598
まぁ、そうだな。これ以後は止めておこう。
あと、一つ追記するなら、決してすべての神視点が悪というわけではないんだよね。
プロ作家の中にも、そういう書き方の人はいらっしゃるし。
でもそういう人は、神視点における弊害を見事に克服しておられるらしい。
まぁ、文章の好みは人それぞれなんだから、リレーは文章力よりネタで勝負してほしいな。
その点でも『俺様覇王伝説(未完)』は(ry
600Classical名無しさん:06/09/23 09:04 ID:DyQl4Kpw
原作は徹底して三人称だったし、スクランのキャラ(特に播磨)の普段の動きを考えると
「以後の投下作品は三人称で統一する」だけでいいんじゃないか?
601Classical名無しさん:06/09/23 09:11 ID:UKWr0kVk
三人称と神視点の混在もある意味作者の個性だしリレーの醍醐味くらいに思ってた俺ガイル
602Classical名無しさん:06/09/23 09:26 ID:Rla80bTM
>>600
その必要はないし、>>601の意見が正解。
神視点三人称視点のことを取り上げたのは、書き手が直すべきという理由ではなく、一部の読み手が混乱しているという現状をなんとかするため。
いままで神視点に頼ってきた書き手にいきなり違う書き方を要求しても質は下がるだけだし、無意味。
二次創作を楽しむなら、そういう問題は許容せねばなるまい。
603Classical名無しさん:06/09/23 11:28 ID:CHkBaIP6
放送から一週間たっても予約がないようなキャラは、自己リレーも認めたほうが
よくないか?深夜だけど描写が必要なキャラは結構いるわけだし
604Classical名無しさん:06/09/23 11:41 ID:zNH.39os
批評家だけならいっぱいいるのにな
605Classical名無しさん:06/09/23 12:24 ID:UKWr0kVk
・自己リレーは出来るだけ控えましょう。しかし他に書き手がいない場合などはその限りではありません。
ってあるし、自己リレー全面禁止!って訳じゃないんだよな
ネタがあるなら書いて欲しいのが本音
606Classical名無しさん:06/09/23 12:58 ID:6ARpO8Io
だがあまりたきつけると予約を焦る書き手が出るからそこそこにしとけよ
607Classical名無しさん:06/09/23 16:22 ID:edXa0cA.
アソミコ終わった
608Classical名無しさん:06/09/23 16:28 ID:6CVJXZq.
来ると思ったw

(・∀・)カエレ!
609Classical名無しさん:06/09/23 18:25 ID:dE3QPtJ6
自己リレーに関するルールを決めておく?
例えば、
前回投下、もしくは放送から3日以上間を空ける
予約宣言必須。その際に必ず「自己リレー」であることを明記しておく
宣言からしばらく(24時間?)待って、他に書き手が名乗りでなかったら予約成立
とか。
610Classical名無しさん:06/09/23 18:38 ID:DCyEZrYA
それでいいんじゃない
611Classical名無しさん:06/09/23 19:18 ID:zNH.39os
>>609
宣言後の24時間があるなら最初の待機期間は二日でもいいと思う

あと予約期限は成立してから72時間でいいんだよね?
612Classical名無しさん:06/09/23 20:02 ID:dE3QPtJ6
>>611
>宣言後の24時間があるなら最初の待機期間は二日でもいいと思う
自分はそれでもいいと思いますが、この期間をどれだけ取るかについては自己リレー肯定派と
否定派で意見が分かれそうなので、>>1さんの判断を仰ぎたいですね。

>あと予約期限は成立してから72時間でいいんだよね?
そうです。宣言後のお伺い期間は含まず、予約が成立した時点から予約期間開始ということで。
613Classical名無しさん:06/09/23 22:36 ID:dE3QPtJ6
連投スミマセン。
考えてみたら、他のキャラとの兼ね合いもあるので「前回投下から〜」じゃ不都合あるよね。
「募集開始から数日(この期間はまだ未定)以上間を空ける」に訂正します。
614LOST:06/09/23 23:51 ID:zrVyshJg
「!ちっ、放送だ」
 目的地まであと1時間程度。G-02にさしかかろうかというところで
花井と八雲は初めて聞く、一条と今鳥には二度目となる音楽が響く。
笹倉葉子の陽気な声は、大小はあれど、全員に不快感を与えるには十分すぎた。
覚悟を決める時間も与えられず、次々と流暢に犠牲者の名が挙げられていく。

――――女子 6番 嵯峨野 恵
――――女子 3番 音篠 冴子
――――男子 9番 田中 一也
――――男子21番 東郷 雅一

(さがの…………?)
(な…東郷、お前が!?)
(!とーごーって…マカロニがかよ!?)
(嵯峨野さん……!姉さんのお友達…東郷さんも、確かカレー皿を…)

 花井、今鳥、八雲の三人は放送が終わるまで沈黙を守ることがなんとかできそうだった。
しかし、彼女だけはできなかった。友人の名を頭の中で反復し、事実を認識した直後、
一条かれんの頭の中の感情が声として外部に現れてしまう。

「う、そ……う…………うああぁっ!!」
615LOST:06/09/23 23:51 ID:zrVyshJg
「うっ……えっ……!さが……の……えっ…えっ…」
 放たれる声は意味を持たず、その中には嗚咽と空気を飲み込む音、そして『嵯峨野恵』の名が含まれていた。
毎日一緒にお弁当を食べた。今鳥との恋の応援をしてくれた。バンドの練習で夜遅くまでつきあってくれた。
女子バスケ部が設立したときは本当に嬉しそうだった。彼女の試合も見た。中学校からずっと一番の友達だった。
数え切れない親友との思い出が溢れては消えていく。耐えるなど不可能だった。

(なんで……どうし…て…っ!)

 性別を問わず親しくなれる、明るく元気でバスケの得意な女の子。
恋の話が大好きで、自らの働きで結ばれたカップルの数を誇らしげに語る彼女。
それらは全て過去のものとなり、もう新たな思い出として残ることは決してない。
あまりにも突然に失われてしまった物は大きすぎた。一条かれんはその場で何度も何度も泣き続けていた。
残された三人には慰めの手段も言葉もなく、傍にいて、存分に泣かせてやることしかできない。

「…今鳥、八雲君。一条君についていてくれ。……僕は村の様子を見てくる」
ライトとリュックを背負いながら、なんとかそれだけの言葉を捻り出し、花井は背を向け
平瀬村へ走っていく。今鳥と八雲は無言でそれを了承した。
616LOST:06/09/23 23:52 ID:zrVyshJg
(一条君のことは、今鳥と八雲君に任せるしかない…僕は僕のすべきことを…それにしても…)

 あの東郷が死んだ。いつも自信と勇気に溢れ、自分の台詞を先取りし、決して弱みを見せない東郷が。
口だけではなくそれに相応しい実力を持っていることも花井は知っている。
悔しいが、彼の2-D内での人望の高さは自らの2-C内でのそれより上を行くことも薄々感づいていた。
播磨とは別の意味でのライバルであり、強敵ではあったが友だった。その彼が死んだ。

「くそっ……なんてことだ……」
 手に力がこもる。怒りと無力感で心が満たされる。また、自分の知らぬところで友人達が死んでいった。
(皆を殺したのは誰だ…………誰が殺している?そんな奴がクラスにいるのか?)

 野呂木のように、妙な興奮状態に追い込まれてしまったのだろうか。
孤独のあまり、自殺してしまったのだろうか。それとも何らかの事故で……
誰も殺し合いに参加などしていない。あったのは悲劇だけ。
そんな都合のいい理由を考えようとしている自分に腹が立つ。

(殺し合いをしている人間がいる。もう間違いないんだ……でも何故それを否定したがる……花井春樹!)
 いつまで甘い考えを持っているのか。目の前に現れなければ信じないのか。
クラスの友人を疑うのか。自分のクラスに人殺しなどいない、と自己満足を得たいだけではないのか。
自問自答を繰り返す。考え事に集中し、足は動いているがそこに意思は存在しない。
そのような状態のまま歩き続けた結果、気付いたら平瀬村は目と鼻の先にあった。
617LOST:06/09/23 23:52 ID:zrVyshJg
「四人、か。やっぱそう都合よくバタバタ死なないよな…」
「東郷君はかなりの強敵だと思ってたけど、案外あっけなかったわね」
 鬼怒川と斉藤の二人は、平瀬村に位置する一階建ての家屋で話していた。
休息をとっていた鬼怒川がチャイムが鳴るとほぼ同時に目覚めたためである。
まだ二時間も休んでいないはずなのに大したものだと斉藤は褒めたが、鬼怒川からは
『こんな状況でぐーすか寝ていられるわけないでしょう』とそっけなく返されてしまう。

 脱落者の中に、二人に特に深いつながりのある人間はいなかった。斉藤は東郷と修学旅行から
多少縁があったが、死んだことを深く悲しむくらいの仲ではない。それを鬼怒川に話しても
何の意味もなく、だいたい自分達はゲームに乗っているのだから何を今更、である。

「禁止エリアが隣だけど、近づかなければいいよな。…問題なし、か」
「そうだね」
 死者も禁止エリアも特に相談すべき事柄はない。従って話の種は早々に尽き、
自然と鬼怒川は休息の続きを取ろうと立ち上がる。もう少し彼女と話がしたかった斉藤にとって、
それはショックだった。せめてあと少し、と考えるが言葉が見つからない。

「や、休むか…?そうか、そうだよな…あはは…おやすみ……」
「………………ねえ、斉藤君」
「!な、なんだ。もしかして目が覚めた、とか?」
「……あれ、何だと思う?」

 鬼怒川が指で指し示すその先は斉藤の背後、窓の外。明らかに人工的な光がうっすらと存在していた。
618LOST:06/09/23 23:53 ID:zrVyshJg
 音も明かりもその村には存在しなかった。自らの足音とライトの光が場違いな程に感じられる。
試しにいくつかの家に入ってみるが、鍵がかかっているか無人かのどちらかだった。
適当に周囲の探索を済ませるが、特に誰かがいるような様子は見受けられない。

(……とりあえず、ここは安全…か…いや、もう少し様子を…北側はまだ……しかし皆が…)
 おそらく全員、疲労が大分たまっているはずである。誰もいなかったというのは
残念なニュースであるが、最悪ではない。待たせていては心配させてしまう。
戻ろう、と踵を返す。帰り道もやはり何事もなく、静寂がそこを支配していた。

「…お、おい…花井のやつ行っちまうぞ。見逃すのか?」
「シッ…そんなわけないでしょう。大丈夫、花井君はきっとまた来るわ」

 表通りを避け裏口から抜け出し、斉藤と鬼怒川は明かりを頼りに花井を遠くから監視していた。

「ど、どうしてまた来るってわかるんだ?お前エスパー?」
「なんでそうなるの。少しは考えて。夜に誰もいない安全な村で花井君は休まなかった。
 それどころか来た道を戻ろうとしているの。どうして?…待ってる人がいるからでしょう?
 安全かどうか、様子を見に来たのよ。きっと。今彼を殺してしまったら銃声が聞こえて、
 その仲間達には逃げられちゃう」

 あ、なるほどと斉藤は感心する。つくづく思うのだが彼女は鋭い。
「まあハズレたらみすみす見逃したってことだけど…もうちょっと南のほうで見張ってましょう」
619LOST:06/09/24 00:03 ID:Xz2vqW/s
「イチさん、少しは…落ち着いた?」
「一条先輩……」
 花井が出発してからおよそ一時間。一条は少しずつ、少しずつ安定を取り戻しつつあった。
顔は真っ赤にであるが涙の粒は収まっている。いつまでも座って泣いているわけには、と
ふらふらと立ち上がろうとする彼女を素早く今鳥と八雲が支えた。

「すみま…せん……今鳥さん……八雲、ちゃん…」
「いーっていーって。あ、八雲ちゃんあとは俺がやるわ。……おっとっと」
 少々危なっかしくも、今鳥は一条の腕を掴み腕ごと肩に背負う。普段の一条ならば恥ずかしさで
今鳥から離れてしまうところであるが、今回ばかりは素直に体を寄せていた。
「ゆっくりでいいから、村へいこうぜ。多分花井ももうすぐ戻ってくるだろ。そのうち出会うさ」
「はい……今鳥さん、優しいんですね。ありがとう…ございます…」
「ま……今くらい、さ。康介のこともあるし…そうそう、ドジビロンストラップもらっちゃったしさ」
 少々恥ずかしいのか、プイとあちらの方角を向いてしまう。不謹慎ながらも、
八雲は隣から見るその光景がほほえましいと思ってしまった。傷ついた彼女を助けるその姿は、
姉から聞かされる今鳥恭介という人物像からは想像がつかないくらい優しく思いやりのあるものだったから。

620LOST:06/09/24 00:03 ID:Xz2vqW/s
 三人の歩行速度が少しずつ上がっていく。それは一条が今鳥の助けがなくとも歩けるようになってきた証。
ポケットの中にあるものに手が触れ、八雲は少しそれが気になった。――――フラッシュメモリ。
中には何が入っているのだろう。パソコンに接続しないとわからないらしいが、
ノートパソコンを持つ冬木と同じグループにいるはずの東郷が死んでしまった。
これは一体どういうことなのだろう。ノートパソコンはまだ鎌石村にあるのだろうか?

 リュックに戻そうかと思ったが、この程度の大きさならポケットでも問題ないと判断する。
やがて、道の向こう側から走ってくる花井の姿が見えてきた。その後方には集落のようなものが確認できる。

(着いたんだ…姉さん、いるかな…サラや播磨さんは…どうか無事で…)



「すげ、おキヌの言ったとおりだな…一人…二人…もうちょっといるな…」
「ここからじゃ誰がいて何人か、はっきりわからないけど何でもいいわ。さっき話したとおりでお願いね」
「ラジャー」

 息を殺し、身をかがめ両足をしっかり地に付け体を固定する。
表通りをはさんで一方に斉藤。反対側に鬼怒川。入り口付近の家屋を視界からの盾にし、各々の獲物を携える。
これで花井らがここを通ったとき、即座に挟撃することができるはずだ。
621LOST:06/09/24 00:03 ID:Xz2vqW/s
「そうですか…村には誰も…」
「全部見たわけではないが、おそらく人はいないだろう。だがゆっくり休めそうな民家はあった」
「………」

 なんとか自分で歩けるまでは回復した一条を今鳥はちらりと見る。回復した、といっても
表情は明らかに沈んでおり、たまに見せる笑顔が痛々しい。しかもまだ涙声だ。
いつものようにからかって済む話ではない。せっかく村についても喜びは半分程だった。

(あ〜〜もうどうしたもんかね。こういう空気スゲー苦手…花井の奴に期待できないし、八雲ちゃんは無口だし)

 なんとなくポケットに手をつっこみ、ドジビロンストラップを握り締める。コレを使って
ドジビロンの例え話を使い、励ましてみようか?………そんな泣いてる小学生を励ますピンクじゃあるまいし…

 考え事をしていたせいだろうか。黒い影が目の前を横切った瞬間、頭の危険信号と足の動きが合わなかった。
影に叫ばれて、初めて今鳥は足を止める。反応が、あまりに遅すぎた。

「全員動くな!」
「!?」
「後ろにもいるわよ。全員、動かないでね」

「な……お前……ら…」
 突然の脅迫は前後から発せられた。見知った人間が二人。手に無骨に黒光りする銃を持ち、こちらに向けて
つきつけている。目は真剣そのものでギラギラと光っている。今鳥はただただ口をぽかんと開けるしかできなかった。
622LOST:06/09/24 00:06 ID:Xz2vqW/s
 ボトリ、と花井の握るライトが落ちる音がする。二度三度転がるが、彼にそれを止めることはできなかった。
「鬼怒川君……斉藤…!これは…い、一体!これは…」
「動かないで。黙って。言うまでもないけど、私達は『乗った』側だから。でも、色々聞きたいこともあるの」
「とりあえず、両手を頭の後ろに組んでくれ。おとなしく言うこと聞いてくれ、な?」

 体が動かない。ほんの一瞬の間に立たされてしまった状況に、まだ心が追いついていないのだ。
早く、と銃をちらつかされようやく花井は腕を動かす。それに流されるように、他の三人も両手を組んだ。
「花井君、今鳥君、一条さん、1-Dの塚本さん……すごいメンバーね」
「ま、ライトつけっぱなしってのがまずかったな。せめて村に入るときくらい消しとけ」
「(っ!!しまった…一条君や東郷のことで…)……………見張っていたのか?」
「花井君、もう一度言うわ。黙ってて。そして、こちらの質問にだけ答えて」

 歯噛みしながらも、花井は自分と正面にいる斉藤との距離を目算する。近い。
一足飛びで懐に飛び込めるだろう。銃をつかみ、空へ向けさせれば安全に制圧できる。しかし、相手は二人。
斉藤を抑えたとしても、鬼怒川に撃たれてしまう……結局、動けない。
悟ってしまう。この状況は、同時に動くタイミングをあわせることができない限り、覆せない。

「今から荷物を順番に回収するわ。私のコレはショットガンだから、一人じゃすまないわよ」
623LOST:06/09/24 00:07 ID:Xz2vqW/s
「どうして……先輩方…こんなことを…まさか他にも、誰か……」
 最初に荷物を手放すよう言われた八雲が、背からリュックを降ろし、怯えた目つきで問う。
二人は銃を手放そうとせず、八雲にそのまま放り投げるよう指示を出す。

「質問は駄目。…ま、いいか。悪いとは思ってるけど、私達はそうするって決めたの」
「まあまだ誰も殺してはいないんだけどな。でも今度はやらせてもらうぜ」
「今度?他に誰にこんな真似をした!」
「花井君、三度目。黙ってて。質問するのはこっち。……サービス。播磨君よ。逃げられたけど」
「!播磨が…」

 播磨の話題になり、斉藤はまだ痛みの残る鼻の怪我を思い出す。そしてせめてもの憂さ晴らしを考えた。
「アイツの探してた彼女がここで、その……死ねば、この鼻の借りも返したってことになるか」
「それセコすぎ。補足すると、播磨君にあなたを知らないかって言われたわ。塚本さん。おめでとう」
 極限状態のなか、サプライズが続く。彼らは以前自分の親しい先輩を襲撃した。
幸い失敗に終わったがその彼は自分を探していたという。
(………そんなはず、ない……)
 八雲はすぐに誤解だと悟る。何故なら彼にはもっと大切な人がいるはずだから。
おそらく彼は『塚本を知らないか』と聞いたのだろう。探しているのは姉だ。それでも八雲は嬉しかった。
予想はしていたが、やはりあの人は自分の大事な姉のために動いていると分かったのだから。
624LOST:06/09/24 00:11 ID:Xz2vqW/s
「じゃ、次は一条。同じように荷物をあっちに放り投げてくれ」
 鬼怒川につっこまれ、話題を切り替えるように斉藤が次の指示を出す。一条は花井のように反抗的に睨む事も、
八雲のように質問をすることもなかった。無言で荷物に手をかける。友人・知人の死に続き、
クラスメイトから襲撃を受け、浮かびかけた彼女の心は再び完全に沈みきっていた。
二人が嵯峨野を殺したとも考えたが、先程の話を信じるなら無関係ということになる。
もう、これまでなのだろうか―――言われたとおりに荷物を投げ捨て、再び腕を組む。

 彼女の様子に違和感を感じ、原因が分からない鬼怒川ではないが、別に刺激する必要もないかと
触れないでおく。しかし、彼女の相方は少々口が軽すぎた。
「…そっか一条。お前なんか静かだなって思ったら、そりゃそうだよな。嵯峨野が死」
「おい、斉藤」
 一条の体が反応するより早く、遮ったのは今鳥の声。別にドスが効いているわけではない。しかし一本の芯が通っていた。
じろりと今鳥は彼にしては珍しい人を非難する視線を斉藤に突きつけた。視線が重なる。
斉藤も負けじと睨み返すが、その相手は小馬鹿にしたようにプイと視線を外す。
「……今鳥、次はお前だ。さっさと捨てろ」
 へいへい、と投げやりにリュックを降ろし、ぽいと捨てる。が、その飛距離は1m未満。呆れるやる気のなさだった。
しかし、今鳥は両手を後ろに回そうとはしない。続いてポケットの中をなにやらごそごそと弄っていた。
閃光弾の可能性を考え、使われるより早く撃てるよう斉藤は銃を握り締める。
625LOST:06/09/24 00:12 ID:Xz2vqW/s
「じゃーん、ドジビロンストラップ!」
 何がそんなに誇らしいのか、ポケットから取り出した特撮ヒーローのストラップをかざして自慢する今鳥。
バシ、と斉藤は思わずそれを叩いてしまった。くるくる回りながら地面を転がっていくドジビロン。

「いてっ…おい、それ限定品なんだぜ。大事に扱ってくれよ。…二十六話、ブルーの活躍知らねえの?」
「!」
 諦め気味にうつむいていた隣の一条が、何か反応を示した。八雲はそんな気がした。
「知るかよ、そんなもん。お前小学生か」
 呆れたような斉藤の視線を受けるが、今鳥は相変わらずぶすっとした表情を崩さない。
「あのな、特撮が子供向けだなんて思うなよ?高校生や大人にだってファンはいるんだぜ?」
「知るか!お前今の状況わかってんのか!撃つぞコラ!!」
「………」
 やはり、先程とは表情が違う。八雲はそう確信した。

「……もうやってらんね。あ〜あ!ちょっとでも『頑張ろう』なんて考えた俺が馬鹿だった」
「?」
 一瞬、その場の全員が今鳥の言葉の意味を図りかねる。が、次の言葉と態度で
斉藤はすぐ理解できた。そしていかにもコイツらしいと思うのだった。
626LOST:06/09/24 00:14 ID:Xz2vqW/s
「ごめんなイチさん、花井。八雲ちゃん。俺、斉藤達につくわ」
「な…何を言って」
「失望しました、今鳥さん!!」
 花井が激昂するより早く、反応したのはこれまで一言も喋らなかった一条だった。
「最後は死んでもいいけどさ。今すぐってのはやっぱ嫌なんだわ。頼む、斉藤。仲間にしてくれ」
「!……二度とその顔を見せないでください!」
「ちょっと彼方達。馬鹿なこと言ってないで、動かないで。今鳥君、仲間になんてしないから」
「そ、そうだぜ。今鳥、お前もここで」
「イチさん、さよならだな」
「ぜっ……絶交です!!」
 鬼怒川や斉藤の声が聞こえていないかのように、ふてぶてしい態度をとる今鳥。そんな彼に背を向ける一条。
そして今までのやりとりがなかったかのように、二人は何も喋らなくなる。
今鳥は相変わらずいつものへらへらとしまりのない顔をしながら。一条は涙目ながらも頬を膨らませながら。
鬼怒川が最後の警告を行おうとした矢先、突如叫び声がした。
「「ゼロ!!」」

 何が起きたのか、斉藤はわからなかった。足が浮く。体が揺れ、意思に反し後ろに下がる。目の前に誰かがいる。
体当たりを受けたと悟った。即座に鬼怒川の銃が火を噴くだろうと思いこむが、何も起きない。
正面にいる今鳥の背後に、一瞬だが組み合っている彼女と一条の姿が見えた。
627LOST:06/09/24 00:14 ID:Xz2vqW/s
「なっ!……ぐっっ……今鳥……てめ…離れろ!」
「いちじょ……さん……!や、やめ…くっ…どうして…」

 ゴロゴロともつれ、ころがっていく四人。ダァン!と衝撃的な音が斉藤・今鳥組からするが、銃口の先に人はいない。

「へへっ…作戦成功、てか。ドジビロンを見てないから…そーなるんだよ!」
「ぐっ…知るかよ、この野郎!」
 くいさがる今鳥を突撃ライフルで思い切り殴りつける。二度、殴りつける。三度。
ついに今鳥の体は斉藤から離れた。顔に笑みを浮かべながら、即座に構えなおす。
しかし引き金を引くより早く、事態を察した花井のとび蹴りが彼を襲い心地よい音が鳴る。
思い切り蹴り上げられ彼の手から離れた銃が空を舞い、回転しながら視界の外へと消えていった。

「ぐっ、チクショウ!」
 はじかれた銃を追い、斉藤が駆ける。それを花井は追わなかった。捕らえることもできただろうが、
もう一組のほうが気がかりだったためである。月明かりがあるとはいえ、暗い村の中で銃を見つけるのは
時間がかかる。鬼怒川を制圧し逃げるほうが早いと踏んだ。

「今鳥!早く起きろ、荷物を………?おい、今鳥!?」
628LOST:06/09/24 00:15 ID:Xz2vqW/s
「はっ…!離して!くっ…全然、動かな…」
 リンゴを握りつぶせるという話は聞いていた。だからといってこんなことがあり得るのか。
ショットガンの上下二箇所を抑えられ、銃の向きは完全にあさっての方向。そこからピクリとも傾けられない。
一条の筋力で完全に固定されている。鬼怒川は獲物を抑えられながらもなんとか立ち上がり、
腰に力をこめるがやはりびくともしない。

「無駄、です……鬼怒川さんの力じゃ……えいっ!!」
 そして一条はショットガンを掴む片方の腕を放し、代わりに鬼怒川の手首を掴む。
足を払いバランスを崩し、そのまま力ずくで体を投げ飛ばした。体重の軽い彼女は家屋の壁に叩きつけられる。

「がっ!……あ……ぁ」
 背中から強い衝撃を受け、鬼怒川はそのまま昏倒してしまう。はぁはぁと一条は息をついた。
「一条先輩!大丈夫ですか?」
「…うん、大丈夫。しばらく起きれないと思うけど…これ預かっていて」
 ショットガンを八雲に渡し、汗をぬぐう。そして、
「一条君!八雲君!」
 背後から花井の声がする。振り向くと、そこには今鳥を背負った花井の姿があった。
「皆さん無事で……今鳥さん…?」
629LOST:06/09/24 00:18 ID:Xz2vqW/s
「何度か銃で頭を殴られた。出血もしている。…すまない、僕のせいだ」
「!……そんな…と、とにかく血が…手当てしないと」
「いや、それよりひとまずここを早く」

――――ダァン!!

 離れよう、と続きを言う前に銃声が聞こえた。先程の斉藤の銃と同じものが。
音の先に彼の姿が見えないあたり、威嚇か何かであろうがそれは十分な効果があった。
「まさかもう…!くっ…とにかく逃げよう!」
 判断ミスか、と花井は後悔する。一条を信頼し自分は斉藤を追うべきだった。
そうすれば危険人物を二人押さえ、結果将来の犠牲者を減らせただろう。心で自分を叱咤する。

 花井は今鳥を、一条は素手で、八雲はショットガンを持ったまま村を出る。
即座に街道を離れ、東の森を目指した。背後から何度か銃声がするが、誰にも当たることはない。
銃声が追いかけてくるという現状は三人に経験したことのない恐怖を与えていた。
もういいだろう、と思えない。走れなくなるまで走る。銃声が聞こえなくなっても走り続けた。
630LOST:06/09/24 00:20 ID:Xz2vqW/s
 村が見えなくなり、森の中に入ってもまだ走った。その間、一条は花井の背の今鳥を心配する。
合図。ドジビロン二十六話。一条と今鳥が同時に動けたのは、作中での合図の応用だった。
敵に囲まれ、絶体絶命のピンチに陥ったドジビロン達。裏切ったブルー。しかしそれは演技。

「『ご』めんな」
「『し』つ望」
「『さ』い後は」
「『二』度と」
「『イ』チさん」
「『ぜ』っ交」

(………カウントダウン)
 「0」の台詞を言い終えてから、5秒後に動く。そういうストーリーだった。
康介と今鳥と、仲良く遊んだ日のことを思い出す。楽しかった。嵯峨野が死んで、半日前に話していた
東郷が死んで、更に鬼怒川と斉藤に襲撃され、自暴自棄気味の自分に気力を与えたのは日常の思い出。
まだ、諦めるわけにはいかないと思った。楽しかった日々はまだ完全に失われたわけではなかったのだから。
631LOST:06/09/24 00:23 ID:Xz2vqW/s
 どれだけ恐怖と気力で体を動かしても、限界というものは存在する。それの訪れは八雲が一番早かった。

「っはっは…はっはっ……す、すみません……私もう…」
「……はっ、ここまでくれば…休もう。森の中だ。……外からは…見えない」
「…!今鳥さんは……!今鳥さん……!しっかりしてください!」
 一条がいくら呼びかけても今鳥は起きなかった。息はしている。血はとまりつつある。しかし目覚めない。
唯一残った花井のリュックからペットボトルを取り出し、ハンカチを濡らして顔全体を拭う。
全ての水を使い切っても、それが限界だった。湯をわかし傷口を消毒してやることもできない。

 今鳥の治療がひとまず終わり、花井は今の自分達の状態と今後を考える。水を失った。
食料は自分のリュックに二食分。地図はある。東に走ったのは覚えているので、おそらくここはG-03。
なら近くに分校があるはず。探すべきだろうか?しかし下手にG-04に達してしまったら。
「私が、平瀬村へ行くなんて言わなければ……」
 同じように状況を把握したのか、座り込んでいる八雲が謝罪する。そんなことはない、と首を振り励ました。
「……今鳥のことも心配だが、とにかく今は休もう。八雲君、一条君。僕が見張りをするから、
 眠っていてくれ。眠れなくても、せめて目をつむっているだけでもして欲しい」
632LOST:06/09/24 00:25 ID:Xz2vqW/s
 若干の距離を置き、花井は地面に座り込んだ。その腕には一条が鬼怒川から奪ったショットガンが
存在している。今日のことを思い出す。多くの守るべき存在が失われ、自分には何もできなかった。
それどころか隙がありすぎた。迷いもあった。焦りばかりが空回りしていた。

「くっ…」
 自分の非力さが嫌になる。だが、それを言葉に出すわけにはいかない。幼い頃の誓いを思い出す。
彼女なら、決して弱音を吐くことはしないだろう。花井は今一度自分を奮い立たせた。今眠っている彼らを守るためにも。


「おい、しっかりしろ!大丈夫か!…くそっあいつら!」
 気絶している鬼怒川を抱え、斉藤は先程まで自分達が寝泊りしていた民家へ彼女を運ぶ。
激情にかられ花井らを追い、しばらく放置していたことに強い罪悪感と後悔を覚える。
ハンカチをぬらし、額に当てる。制服のリボンを緩め、頭を高くし寝かせる。呼吸は安定しているし、出血はない。
けれども斉藤は彼女が再び目覚めない限り決して安心することはできなかった。

(…もし…もし今度あいつらに会ったら…!)
 花井達の荷物にあった武器らしいものは、スタンガンくらいだった。水と食料はたっぷり入手できたが、
これを全部持ち歩くのは難しい。何より失ったショットガンの代わりにはならない。
ならばなおさら、と拳を強く握り、決意を固める。もう無駄な話はしない。軽い挑発にも乗らない。
そうしないと、大事なものは守れないと今確信したのだから―――――――――――
633LOST:06/09/24 00:25 ID:Xz2vqW/s
【夜:2〜3時】
【G-03】
【花井春樹】
[状態]:疲労。今鳥を心配
[道具]:支給品一式(食料二食分。水なし)、 ショットガン(スパス15)/弾数:5発
[行動方針] :見張り。クラスメートを守る

【今鳥恭介】
[状態]:気絶中(?)。頭部から出血(止血済)
[道具]:なし
[行動方針] :首輪を外す方法を考える

【一条かれん】
[状態]:休憩中。嵯峨野の死と今鳥の出血による精神的ショック
[道具]:なし
[行動方針] :今鳥を心配。天満を探す、サラを探す

【塚本八雲】
[状態]:休憩中。天満を非常に心配。今鳥を心配
[道具]:256Mフラッシュメモリ1本(ポケット内)
[行動方針] :天満を探す、サラを探す 、播磨さんに会いたい
634LOST:06/09/24 00:27 ID:Xz2vqW/s
【F−02】
【鬼怒川綾乃】
[状態]:気絶中
[道具]:支給品一式(食料一食分消費)
[行動方針] 1:ホテル跡に行くか分校跡へ行くかは明るくなってから考える 
2:斉藤と協力しゲームに乗る
[備考]:播磨が八雲、沢近を探していたと思っています

【斎藤末男】
[状態]:鼻骨骨折(止血済み、痛みあり)、疲労
[道具]:支給品一式×4(各々が食料一食分消費) 突撃ライフル(コルト AR15)/弾数:45発
スタンガン(残り使用回数3回)、キャンピングライト(弱で10時間ほど稼動) 、折りたたみ自転車(東郷の支給品)
[行動方針] 1:鬼怒川を守る。
ホテル跡に行くか分校跡へ行くかは明るくなってから考える
 2:鬼怒川と協力しゲームに乗る
[備考]:播磨が八雲、沢近を探していたと思っています
(自転車が分解寸前、要修理)

※ドジビロンストラップ(限定品)は平瀬村の入口付近に放置。
635Classical名無しさん:06/09/24 00:32 ID:3rRpWJkw
>>634
乙です
いよいよ本格的に斉藤がマーダー化か
これまでのぬるい覚悟から気が引き締まって今後に期待が持てるって感じですね

あとドジビロンの話の絡め方とかGJ
636Classical名無しさん:06/09/24 00:37 ID:2B/M2fGY
乙!
今鳥、君は漢だ……つД`)
637Classical名無しさん:06/09/24 00:49 ID:rRhvK/sc
長文お疲れ様。
今鳥かっこよかったよ。
イチさんの精神面の弱さ、花井の焦燥感もよく出てたと思う。

けど、その割を食ったというべきか、SMコンビ側はいまいちだった印象。
完全に不意を突ける状況なのに、なんで不意打ち仕掛けないんだとヤキモキした。
播磨の時に会話から入って失敗してるのに、学習しないコンビだ……
次は問答無用でやりそうなんでなによりだけど。

ともあれGJでした!
638Classical名無しさん:06/09/24 00:56 ID:2B/M2fGY
不意打ちしなかったのは、二人とも無意識のうちに躊躇ってたからではないかと思うが。
ま、次こそ完全マーダー化したんじゃないかな。
639Classical名無しさん:06/09/24 01:42 ID:kMglIofA
乙! フラッシュメモリを八雲に持たせたままってのは良かったと思う。役に立つ物かは知らんけど。
640Classical名無しさん:06/09/24 03:41 ID:l0C2Ic9M
乙カレリン

この話を読んで斉藤に惚れたのは俺だけでいい。
6411 ◆PhRNUx7oBQ :06/09/24 08:28 ID:ysPTyyLI
>>613
 自己リレーを行う場合、募集開始から3日以上空けてからお願いします。
 予約宣言を必ず行い、また自己リレーである事を明記して下さい。
 宣言後1日経って他に書きたいという人が出なければ、残り2日以内に投下をお願いします。
 (宣言後1日待って頂くので、2日となっています。合計すれば予約の期限である3日と同じです)
頂いた意見を元に、上記のルールを追加しました(3日以上のところは数字が変わるかもしれませんが)

>>634
乙です。今鳥、斉藤といい感じですね。嵯峨野や東郷も追悼して貰えてよかった…
斉藤の物持ち長者化&花井軍団の物資枯渇がどう出るか楽しみです
642Classical名無しさん:06/09/24 12:10 ID:slff1Q1s
>>641
少し期間設定が厳し過ぎませんか?
最初から自己リレーしようとしている人ばかりならともかく、誰もいないなら自分が書こうという人はキャンセルされるとその執筆時間が全く無駄になるわけですよね?
書き手のプライベートに与える影響を考慮して待機期間の短縮と投下期限の延長を提案します。
643Classical名無しさん:06/09/24 12:18 ID:JTdzZ5F2
なんか634が普通に受け入れられてるし…
多くの人が構想を練ってる花井軍団を予約なしに投下し、
更にフラグをつぶしておいて、自分は他の書き手が引き継ぎにくいフラグを作るって
最悪だと思うんだが。

矛盾がないことを盾にして好き放題やってる、悪質な書き手と自分は断ずるが
こういった輩を取り締まるルールはないの?せめて鳥必須にしないか
644Classical名無しさん:06/09/24 12:21 ID:l0C2Ic9M
>>643
別にいいじゃん。

花井軍団に銃が手に入ったんだから問題なし。
645Classical名無しさん:06/09/24 12:23 ID:lyQUiv32
>>643
何か勘違いしてるようだが、予約は必須ではないぞ
予約が入ればその鳥の書き手が優先的に投下をできるというルールであって
完成するまで発表しないのも駆け引きのうち
たしかに花井の予約が入った際に身を引くようなカキコがあってたまたま競争率が露になりはしたが
予約が入らない限りは優遇権は発生しない
ルールをよく読んでから指摘してくれ
646Classical名無しさん:06/09/24 12:42 ID:7dCZtXsk
>>634
GJ!
各個にそれぞれ見せ場があってよかった。
SMコンビの力関係がどう変化するのかとか、
今鳥の容態とか、
いろいろと気になる要素が増えたな。

ところでキャンピングライトって、ずっとつけっぱなしなのか?
それともところどころで節約してるのか?
あと何時間持つかわからないからちょっと戸惑う。
電池の切れるタイミングは、実際に電池を切れさせる書き手に任せていいのか/
647Classical名無しさん:06/09/24 12:50 ID:hs9v6l5k
>>646
少なくとも花井が偵察から帰って村に着くまでは点灯
北上始めてから偵察終了までは任意

放送での動揺が大きかった描写があるから放送後は点いてたほうが自然
それ以前は判断力が正常だったことを尊重して消してたとしても
放送後に点けたのでは不自然と考えて点けっぱなしとしてもいいと思う
648Classical名無しさん:06/09/24 14:08 ID:ysPTyyLI
>>642
もういっそ自己リレーだと宣言するだけであとは普通の予約と同じにしますか?
リレー形式を取っている以上本来自己リレーはあまり好ましくないとはしていますが、現状では必要だと思いますし。
>>643
634氏は今までのフラグをちゃんと回収した上で書いて下さっているので、特に問題はないのではないでしょうか。
全部で6人も登場する中全員に見せ場を作り、かつフラグを消化してストラップまで話に使っていて、むしろ素晴らしいと思います。
>>646
光の強さを変えたかどうかにもよるでしょうが、6〜8時間程度は使用していると思います
649642:06/09/24 14:58 ID:slff1Q1s
>>648
それは…よくないと思います。
結果的に必要だとわかっただけで、事実その問題で指摘を受けた書き手さんもいる以上は無条件で可という選択はできないのではないでしょうか?
矛盾するようですがやはり何らかの制約は必要だと思います。
650Classical名無しさん:06/09/24 15:24 ID:ysPTyyLI
>>649
やはりそうですか。しかし期限を設定するのは色々と難しいですね…
待機時間を現状の1日より短くしても、それでは他に書きたい人がいても宣言するチャンスが無くなる気がしますし。
(仮に12時間にした場合、深夜に自己リレーの予約をした場合に書きたい人は日中までに宣言しないといけなくなります)
待機時間はやはり1日は必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
しかし、書けなくなるリスクが通常の予約より大きいのは事実なので、予約期限は待機時間後から3日にするのはどうでしょうか?

あとは個人的な疑問ですが、某交流スレにも上がっていた話です。
例えばAというキャラを書いた後に別の作者が別キャラのBCDをAに近づけた場合に、Aを書いた人がABCDの話を書いたら自己リレーか?というものです。
そのスレではAを書いた作者は投下当時にBCDの接近までは想定していないので、自己リレーに当たらないのではないかと結んでいました。
逆にBCDを書いた作者がABCDの話を書く場合は自己リレーになるのでは、との事でした。
要するに、一人でも書いたキャラを連続で使用する場合は自己リレーになるのかという議論でしたが、個人的にはならないと考えます。
先ほどのABCDの例えのように、前回書いたキャラクターの投下順によっては多少判断が変わってくるかも知れませんが…
その辺の判断は作者様に委ねてもいいのではないかと思います。
651Classical名無しさん:06/09/24 15:33 ID:lyQUiv32
判断基準がややこしくなるだけだしその例のとおりにしておけばいいかと
自らけしかけた展開からほかのキャラを絡めるのはNG
書いたキャラの状況に変化を齎す作品がきたら絡ませて二度同じキャラを動かすのもOK
たいへんわかりやすくてよろしい
652Classical名無しさん:06/09/24 16:24 ID:ysPTyyLI
 自己リレーを行う場合、募集開始から3日以上空けてからお願いします。
 予約宣言を必ず行い、また自己リレーである事を明記して下さい。
 宣言後1日経って他に書きたいという人が出なければ、それから3日以内に投下をお願いします。
 自己リレーかどうかの判断は、以下の例に従って判断して下さい。
 例)自分が書いたキャラAの投下後に別の作者が他のキャラBCDをAの近くに移動させた場合
   ・Aを書いた作者がABCDの話を書く→自己リレーに当たらず。
   ・BCDを書いた作者がABCDの話を書く→自己リレーに当たる。
 要するに、自分の投下後に他の作者が自分の投下キャラの状況に変化を齎す場合は自己リレーに当たりません。
 逆に、自分が投下して生じた展開に更に連続で他のキャラを絡めた場合は自己リレーとなります。

>>651
ルールをこのように書き換えてみました。どうでしょうか?
653Classical名無しさん:06/09/24 16:47 ID:slff1Q1s
>>650
意見が遅れました。

すみません。
私が待機期間の短縮と言ったのは最初の三日以上のところです。
三日は長い(個人的には二日を想定してました)と思ったのですが、本人以外の書き手さんがストーリーを練る時間を考慮すればそれくらいは必要かもしれませんね。
名乗りを待つ時間は24時間で妥当だと思います。
それと予約期限の三日は賛成です。
予約成立後は執筆に専念してもらう為に通常の予約と同じと考えてよいでしょうか?
654Classical名無しさん:06/09/24 17:15 ID:ysPTyyLI
>>653
予約成立後は通常の予約と同じ認識で大丈夫だと思います。
しかし私の方で提案の内容を勘違いしてしまって申し訳ありません…
655Classical名無しさん:06/09/24 18:19 ID:slff1Q1s
>>654
いえ、あの書き方では判断がつきませんでしたね。
すみません。

議論の度に意見を求められて大変かとは思いますががんばってください。
656本編が思いつかない:06/09/24 23:34 ID:7dCZtXsk
ハネ子(以下ハ)「ハネ子とー!」
ダメ子(以下ダ)「ダ、ダメ子のー?」
ハ&ダ『“名無し様がみてるー(=´Д`=)ー”のコーナー!?』
ハ「さて、本日も始まりましたこのコーナー。名無しの皆様、お待たせしましたー♪」
ダ「ちょ、ちょっと待ってよ!」
ハ「なによダメ子。折角の出番に水を差しちゃって」
ダ「いや、つうか、これ何?」
ハ「何って、だから“名無しの皆様、お待たせしましたー!名無し様が―――」
ダ「いや、誰も待ってないから。あまりにも唐突だから」
ハ「もう、ダメ子ったら適応能力ゼロね。そんなんだからみせしめズガン喰らうんだよぅ」
ダ「余計なお世話、っていうかみせしめはあんたもでしょ羽根子! それから、さっきからなんで私をダメ子って呼ぶの? 私には芽衣子っていう名前があるの!」
ハ「だってそれ、あんま馴染んでないもの」
ダ「うっ……」
ハ「それにあんた、冒頭で自分の事ダメ子って呼んじゃってるし」
ダ「そ、それは、台本にあったからしょうがなく……」
ハ「結局PFでも名前公表なかったし、アタシらモブは大人しく従来の通り名使っときゃいいのよ。それに」
ダ「?」
ハ「アタシはどっちにしろ、ハネ子に変わり無いし」
ダ「このド畜生が」
657本編が思いつかない:06/09/24 23:35 ID:7dCZtXsk
ハ「さて、このコーナーは、大した出番もなくズガンされた私達ふたりが、冥界から好き勝手に話しまくるという素敵企画です。>>216さ〜ん! 貴方の涙、無駄にしませんよー」
ダ「うぅ、いいのかなぁ。こんな事しちゃって」
ハ「いいのいいの。どうせアタシ達死んでるんだから、何言っても許されるってもんよ。それに前例もあるし」
ダ「前例?」
ハ「そっ。他ロワの死者スレね。ぶっちゃけこれはそのパクリ」
ダ「ぶ、ぶっちゃけちゃダメッ!」
ハ「まぁともかく、次の投下作品までの暇つぶしにはなるでしょ」
ダ「それは、そうだけど」
ハ「それじゃあダメ子が納得したところで、早速最初のお題に取り掛かりましょう。PN.孤場椰子腎さんからいただきましたー」
ダ「何その明らかな捏造」
ハ「うるさいわねー。えっと、『ハネ子さん、ダメ子さん、スクランわ。』はーい、スクランわー!
  『播磨への勘違いはいつか解けるのでしょうか? 気になって包囲網全てズガンしてしまう衝動にかられます。クラスメイトとしてのお二人の意見を是非聞きたいです』、だそうです。どう思う、ダメ子?」
ダ「うーん、確かに、播磨君に出会いなおかつ勘違いしなかったor勘違いが解けた人物は、皆死んじゃったしね」
ハ「まぁ皆と言っても、東郷君と嵯峨野だけだけどね」
ダ「一応花井軍団は勘違いしてないけど……」
ハ「実際出会った時にどうなるかは未知数だよね」
ダ「真実を知る事が明らかな死亡フラグにはならないと思うんだけど、……うーん、よくわかんないや」
658本編が思いつかない:06/09/24 23:36 ID:7dCZtXsk
ハ「そうだと思って、今回は素敵なゲストをお呼びしております!」
ダ「うわっ、またもいきなり」
ハ「コイツがやらなきゃ誰がやる? スクロワにおける大公望と期待されるも、あっけなく少女の凶刃に倒れる! 誰が呼んだかソロモンの悪夢っ! スクロワ板よ! 私は帰ってきたっ!! それでは張り切ってお招きしましょう。マカロニ野郎、東郷さんです!」
東郷(以下東)「フッ、呼んだかい? 嬢ちゃん」
ダ「うわっー! 頭血まみれ血まみれっ!」
東「安心しな……。これはミートソースだ」
ダ「ミートソースは頭から噴き出しません!」
東「ハッハッハ、細かい事を気にしちゃいけないぜ」
ハ「流石、豪快で素敵ですねー」
東「この東郷、些細な事では動じんさ」
ダ「うぅ、こいつら扱いにくすぎ」
ハ「さて、そこで文句言ってるダメ子は放っておいて、東郷さんには今回の議題に答えていただきましょう」
東「兄弟の話、だったな。いいぜ、奴については俺も語りたかった」
ハ「それでは張り切って答えてもらいましょう。ズバリ、これから播磨包囲網は改善されるのでしょうか?」
東「難しいところだな」
ハ「どういう事ですか?」
東「アイツには今、周りが見えていない。最愛の人を手にいれようともがいてる。それが叶う僅かな可能性にすがってな。漢っていうのは、アメリカでも日本でも不器用なところは変わらないぜ」
ハ「渡米経験ゼロの東郷さんがそう言うと、不思議な重みがありますね」
ダ「いや、ないから」
東「まぁ、俺の事は置いておくとして、アイツの誤解を解く為には、アイツ自身が変わらなけりゃならないって事さ」
ハ「なるほど。つまり全てはこれからの書き手次第って事ですね!」
東「そういう事さ。嬢ちゃん、筋がいいぜ」
ダ「……結局何にも解決してないと思ってるのは、私だけ?」
ハ「何言ってるのよダメ子。このコーナーで今後の展開予想なんてしたら、書き手さんの迷惑になるじゃない」
ダ「わかってるなら最初からやっちゃダメ!」
659本編が思いつかない:06/09/24 23:37 ID:7dCZtXsk
ハ「まぁ、ヒステリー気味はダメ子は放っておくとして、残念ながらそろそろお別れのお時間です」
ダ「やっと終わるんだ」
ハ「次回のゲストには、吉山田君を予定しています!」
ダ「えっ! まだこれ続くの!?」
ハ「うーん、今回の評判次第かな」
ダ「いや、だったら打ち切り決定みたいなもんじゃない」
ハ「まぁいずれまた会う日まで、御機嫌よう。この投稿はハネ子とー!」
ダ「わ、私、ダメ子でお送りしました」
ハ「それではまた次回放送後くらいに!? 東郷君の出番はもうありません! ハネ子のことだけを、名無しの皆様待っててねー!」
ダ「本音漏らしちゃダメ!」
東「南無三!」





 ……ゴメンな。
660Classical名無しさん:06/09/24 23:45 ID:3rRpWJkw
は、腹がいてえwww
続編大希望www
661Classical名無しさん:06/09/25 00:02 ID:mcwOwwbM
こ れ は き た な
662Classical名無しさん:06/09/25 00:02 ID:Bo9yXH3Q
田中と永山を二人揃って出演キボンヌ
663Classical名無しさん:06/09/25 00:08 ID:0SkY0guE
こういう馬鹿馬鹿しいの、嫌いじゃないぜ
つまりはGJってことさ
664Classical名無しさん:06/09/25 00:33 ID:SNnl/Mdk
俺も続編希望ww

まとめサイトに載せるべきかな?
665Classical名無しさん:06/09/25 01:09 ID:8Tfb07VQ
吉山田君…
666本編が思いつかない:06/09/25 01:25 ID:uginSMe2
数多くの誤字はあれだよ。
ダメ子とハネ子が言い間違えただけで、俺のせいではないと言い張ってみる。

>>664
載せない方がいいと思うよ。
667Classical名無しさん:06/09/25 02:08 ID:ZvhXV2g2
去り行く刹那を存分に噛み締めるのも青春の醍醐味なのさ……
というかまとめ氏の手間を増やすわけにはいかんw

モブ&ネタキャラの本領を見せつけられたな
まとめの掲示板にこういう小咄を投下するスレを立ててみるといいやも
668Classical名無しさん:06/09/25 11:14 ID:0DCG7upc
むしろ議論ばかりですさんだこのスレにこそ投下してもらいたいんだが
669Classical名無しさん:06/09/25 12:16 ID:ZvhXV2g2
まあ議論というより気に入らないから噛みつく厨の仕業が殆どだが
なんだかんだで物理的矛盾が上がったためしもないし
670Classical名無しさん:06/09/25 14:40 ID:D.Yhxi2s
>>669
棒癌の話とかあったけどな
カプ厨が多くいるのも事実か
671Classical名無しさん:06/09/25 14:41 ID:D.Yhxi2s
sage忘れスマン
672Classical名無しさん:06/09/25 14:43 ID:aJuaLhm6
もうマンドクセ、SWATでも投入して全員射殺しる!
673Classical名無しさん:06/09/25 14:48 ID:Bo9yXH3Q
日本にSWATはねえっての
バカかおめーはw
674Classical名無しさん:06/09/25 14:49 ID:UB0ChojQ
じゃあSATでいいじゃん
675Classical名無しさん:06/09/25 15:44 ID:0SkY0guE
もういっそSATOでいいよ
676Classical名無しさん:06/09/25 16:21 ID:mM.yTPDM
斉藤には川田(前回優勝した時の)ような感じで
おキヌを守るための本格的なマーダーとして頑張って欲しいんだが・・・。

ただ銃はあっても、川田のような力が斉藤には無いからな(つA`)

                  r、ノVV^ー八
                、^':::::::::::::::::::::::^vィ       、ヽ l / ,
                 l..:.::::::::::::::::::::::::::::イ      =  応   =
                    |.:::::::::::::::::::::::::::::: |     ニ= 援 そ -=
                  |:r¬‐--─勹:::::|     ニ=  し れ =ニ
                 |:} __ 、._`}f'〉n_   =-  て. で -=
  、、 l | /, ,         ,ヘ}´`'`` `´` |ノ:::|.|  ヽ ニ . る. も ニ
 .ヽ    斉´´,      ,ゝ|、   、,    l|ヽ:ヽヽ  } ´r ぜ.   ヽ`
.ヽ で お 藤 ニ.    /|{/ :ヽ -=- ./| |.|:::::| |  |  ´/小ヽ`
=  守 キ な  =ニ /:.:.::ヽ、  \二/ :| |.|:::::| |  /
ニ  っ. ヌ ら -= ヽ、:.:::::::ヽ、._、  _,ノ/.:::::| | /|
=  て. を  :-=   ヽ、:::::::::\、__/::.z先.:| |' :|
ニ  く 命   =ニ | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|'夂.:Y′ト、
/,  れ が   ヽ、 | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::_土_::|  '゙, .\
 / る け ヽ、   | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|:半:|.ト、    \
  / / 小 \  r¬|ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
677Classical名無しさん:06/09/25 17:14 ID:WrIAXAlY
580 :ひよこ名無しさん :2006/09/22(金) 00:31:31 0

     愛知県警「こんなもんかよ」
     愛知県警「うわさの中国人ってのは―――」
     愛知県警「こんなもんかよッッ」
    竹石圭佑「ヒィ……」
     愛知県警「逃がすかバカッッ」
    竹石圭佑「……救命阿ッッ」

588 :ひよこ名無しさん :2006/09/22(金) 00:53:41 0

         ★竹石圭佑の名言集☆

 蒲田署「…………… な… な… なにものだ………」
竹石圭佑「とっくに ごぞんじなんだろ!? オレは名古屋から
     きさまらをたおすためにやってきた 中国人……… 
     わずかな理性をもちながら はげしい性欲によって目覚めた 伝説の戦士…超中国人 竹石圭佑だ!!!!!」

竹石圭佑「植草の敵を討つんだ!!!あいつは二度捕まった!!!もう言い逃れできない!!!」

竹石圭佑「植草はいいヤツだった…ホントにいいヤツだった…一番の仲間…
     つ…捕まえやがって………」

 蒲田署「あのミラーマンのように!!!!」
竹石圭佑「あのミラーマンのように?…
     植草のことか… 植草のことかーーーーっ!!!!!」

竹石圭佑「ざ い に ち 波ーーーーーっ!!!!!」
678Classical名無しさん:06/09/25 19:21 ID:8Tfb07VQ
パソコンの追加機能についてなんだけど、その話を書く場合ここで相談したほうがいいかな?
679Classical名無しさん:06/09/25 19:42 ID:ecGCsn.6
基本的な約束事さえ守れば相談しなくてもいいと思うけど。

・追加機能は主催者が用意したもので協力者が用意したものではない。
つまりゲームに勝ち残る武器にはなっても主催者を倒す直接的な手段にはならない。
・協力者は不特定の生徒に向けたメッセージを隠すことができる。
ただし、暗号化による隠蔽が必須。
・主催者自身も気づかないような主催者のミスによるヒントなら紛れ込ませることができる。

こんな感じ?
680Classical名無しさん:06/09/25 19:54 ID:xW1.jOtA
自分の定期的な保守カキコしかないチャットを廃しておまけページを作りました。
今後は本編以外のネタはそちらで扱っていきたいと思います。
ちなみに私個人の趣味で集めたネタもいくつかあります。仙道やらハラミやら完全に趣味丸出しですが
まとめの掲示板に死者スレを立ててもOKと思いますが、
作品が来ない時に小ネタが来ればスレが賑わうので本スレでも大歓迎です。
>>666
現在はおまけページに作品を掲載させて頂いています。
もし不都合があれば連絡して下さい。
>>678
679氏の意見の範囲内なら大丈夫だと思います。
681Classical名無しさん:06/09/25 20:31 ID:SNnl/Mdk
>>680
いろいろやりますね、管理人さん。
682Classical名無しさん:06/09/25 20:36 ID:.a3exLG6
>>680
乙です
ついでに触れとくと参加者紹介かなりツボww
これからも楽しみにしてます
683Classical名無しさん:06/09/25 20:45 ID:ZvhXV2g2
>>680

更新停滞を宣言しながらコンテンツ増やすなんて……恐ろしい子!
684本編が思いつかない:06/09/25 20:58 ID:uginSMe2
>>680
不都合はないけど、まったく気ぃ抜いて書いたから誤字がいくつかあるんだよね。
……でも直さなくてもいいか。 
685Classical名無しさん:06/09/25 22:08 ID:mcwOwwbM
>>680
乙彼様です。


ちょwwwハラミwwww
686Classical名無しさん:06/09/25 23:08 ID:vISmudbQ
>>680
おつかれさまです
687Classical名無しさん:06/09/26 01:03 ID:3cWIHQZw
しかし肝心の予約がない罠

ここ最近書き手が一人もいないような…
688Classical名無しさん:06/09/26 01:09 ID:56lc4flk
キャラの状況的に動かしづらい
SMコンビが1人でも殺してくれてたら、または4人バラバラになってたら
まだ動かせたんだけど
689Classical名無しさん:06/09/26 01:10 ID:ZHuQsJNA
ロワ飽きた
次は逆転裁判よろ
690Classical名無しさん:06/09/26 01:42 ID:AAEBz3I6
斉藤の武器の殺傷力が高すぎるんだよな…傷を負った、では済まされない。
中盤の間にメインも一人くらい死ぬのもありだとは思うが、作家からすれば勇気がいるし難しそう
691Classical名無しさん:06/09/26 13:26 ID:sOVHQjkg
>>690
                  r、ノVV^ー八
                、^':::::::::::::::::::::::^vィ       、ヽ l / ,
                 l..:.::::::::::::::::::::::::::::イ      =  斉   =
                    |.:::::::::::::::::::::::::::::: |     ニ=  藤 そ -=
                  |:r¬‐--─勹:::::|     ニ=な と れ =ニ
                 |:} __ 、._`}f'〉n_   =-ら お. で -=
  、、 l | /, ,         ,ヘ}´`'`` `´` |ノ:::|.|  ヽ ニ: .キ. も ニ
 .ヽ    斉´´,      ,ゝ|、   、,    l|ヽ:ヽヽ  } ´r ヌ.   ヽ`
.ヽ に 川 藤 ニ.    /|{/ :ヽ -=- ./| |.|:::::| |  |  ´/小ヽ`
=盛 つ 田 と=ニ  /:.:.::ヽ、  \二/ :| |.|:::::| |  /
ニり け. と お -= ヽ、:.:::::::ヽ、._、  _,ノ/.:::::| | /|
=上 ば. 恵 キ-=    ヽ、:::::::::\、__/::.z先.:| |' :|
ニが ロ 子ヌ=ニ   | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|'夂.:Y′ト、
/る, ワ ポ が ヽ、  | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::_土_::|  '゙, .\
 / は ジ   ヽ、 | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|:半:|.ト、    \
  / / 小 \   r¬|ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
692Classical名無しさん:06/09/26 16:26 ID:2qAHEaZw
ドMに守られるドS萌え
693 ◆X7WwwzkoUU :06/09/26 22:09 ID:440KryQY
西本軍団を予約させてもらいますわ。
694Classical名無しさん:06/09/26 22:09 ID:kkKGtTPM
ktkr!!
期待してます
695Classical名無しさん:06/09/26 22:10 ID:440KryQY
↑速すぎるよw
696Classical名無しさん:06/09/26 22:12 ID:kkKGtTPM
大丈夫、まとめも更新済みだから
697Classical名無しさん:06/09/26 22:14 ID:bhv.jA/U
↑クソワロタ
698Classical名無しさん:06/09/27 01:16 ID:Qauv.2FI
約一月ぶりの西本軍団+周防ですな
期待してまっせ
699Classical名無しさん:06/09/27 01:43 ID:Ro/OOia2
スクロワにおける真の太公望・西本に期待
>>696
かんりにんさんはうそつきだwww
700Classical名無しさん:06/09/27 02:26 ID:4wUU3jTc
ズガン禁止というルールのおかげで、強力な銃器を持ってるキャラは
あんまり活躍できなくね?
701Classical名無しさん:06/09/27 03:11 ID:ZT8rjZek
>>700
別に禁止じゃないだろwww
702Classical名無しさん:06/09/27 07:37 ID:0H3.SIdo
しかし今生き残ってる中でズガンしたらかなり反感ありそう
703Classical名無しさん:06/09/27 11:56 ID:qrB2lBSo
>>701
ルールには確かにズガン禁止とは書かれていないが、では「安易なリストラはしない」という一文はどう解釈したんだ?
704Classical名無しさん:06/09/27 12:03 ID:Q1FjLM2A
第二回放送までしっかり書いてもらえたんだからそれこそ不意打ちで殺されても安易なリストラには感じないなぁ…
いきなり死体でもなけりゃろくな描写も無く1話であぼんなわけでもないし…
西本軍団あたりはセット感が強いけど、他は個々のキャラも立ってるしさ
だから書き手さんはあんまり「安易なリストラ禁止」の言葉に縛られなくてもいいと思う
全キャラ太公望化したら笑い話にもならないし
705Classical名無しさん:06/09/27 12:14 ID:qrB2lBSo
>>704
何の為にあるルールなのか少し考えてから発言しようよ…
706Classical名無しさん:06/09/27 12:22 ID:Q1FjLM2A
>>704
少しだけ考えると「対立派閥のキャラを空気読まずにヌッコロす馬鹿が出てくるから」という結論になったが
707704:06/09/27 12:31 ID:Q1FjLM2A
あぁ、もちろん適当に1レスだけで処分とかはいけないと思ってるよ
それこそ戦闘は不意打ちで一発KOでも、それくらうまでの描写がそれなりにしてあれば別に安易なリストラにゃならなくね?ってことな
だから別に強力な武器持ちがガンガン殺してっても問題は無いだろ
むしろ武器強力なのに毎度奇襲失敗で活躍できないサラマンダー化の方が違和感あるぞ
708Classical名無しさん:06/09/27 12:33 ID:Q1FjLM2A
いまさらだけどアンカー間違えてた
>>706>>705
またグダグダ議論になってもうざがられそうだし俺は消えるよ
俺の意見に納得してもらえなかったら「あぁ、俺が間違ってなのね」と受け止めとく
709Classical名無しさん:06/09/27 13:16 ID:T8DySF0A
ズガン禁止は暗黙の了解。そしてズガン≠秒殺

狙撃不意打ちの話で一撃のもとキャラを殺すのは悪じゃない
ただし攻め手の緊迫感および受け手の感じる唐突さや複数人なら臨場感のあるリアクション等それなりに求められる
かなり手のかかるうえドラマ性の確保に頭を悩ませなければならないことを考えれば割のいい展開ではないが
不可能なことじゃない。要は忍耐とテクを惜しまない覚悟が必須なだけ
710Classical名無しさん:06/09/27 13:41 ID:Ro/OOia2
内容的には>>707>>709
んでもってこの考え方でFA

ところでおまいら二回目放送前だと、どの話が好き?
なんだかんだあったけど俺的には『Joker Trick』
あの終わり方の綺麗さがイイ
711Classical名無しさん:06/09/27 14:31 ID:Q1FjLM2A
なんだかんだで今回死んだ奴は全員いい死に様だったと思う
繋ぎ系も続きが気になるものが多かったし、選びがたい
712Classical名無しさん:06/09/27 14:35 ID:7yyhNClo
東郷の死に方って、ある意味ズガンと一緒なんじゃ…。
713Classical名無しさん:06/09/27 14:50 ID:Q1FjLM2A
そこに至るまでの経緯がしっかりしてて、なおかつ矛盾もないから全然違うんじゃね?
これで播磨も来てないのに勝手にうろうろしてた東郷を不意打ちで殺すだけとかならズガンに近くなるが
714Classical名無しさん:06/09/27 15:59 ID:My0zgyoU
別に全員殺る必要なくね?
自殺厨や飢餓厨も出た方がリアルだお
715Classical名無しさん:06/09/27 16:01 ID:HczodSJk
>>713
あれをズガンといわれたら、それこそタイマン勝負でもない限り
誰も殺せなくなる。
そもそも一撃で致命傷を負わせるといけないから、戦闘を回避するって
どんな理屈だよ
716Classical名無しさん:06/09/27 16:39 ID:pZJi4466
いかん
三人称を意識するようになってからさっぱり筆が進まなくなった
老師の下で修行してくるか
717sage:06/09/27 16:47 ID:9.otV9iA
三人称なんか無視してかまわんさ。
俺達が求めるのは文の綺麗な優等生じゃない。
例え姿形が多少歪だって構わないから、面白い作品が速く投下されるのを待ってるんだ。
だろう? 兄弟達!
718717:06/09/27 16:51 ID:9.otV9iA
ミスったorz
719Classical名無しさん:06/09/27 16:56 ID:Q1FjLM2A
不覚にも和んだ
720Classical名無しさん:06/09/27 17:04 ID:pZJi4466
わかったよsageさん
俺、やってみるよ
721Classical名無しさん:06/09/27 17:06 ID:T8DySF0A
>>717>>720
噴いた
722Classical名無しさん:06/09/27 22:39 ID:My0zgyoU
EOD到着マダー?
早く首輪解除してあげてw
723Classical名無しさん:06/09/28 00:00 ID:i6VsebKI
教師らは、支給品の詳細を知ってるの?誰が何を持ってるとか
どんなアイテムがあるかとか。
八雲のフラッシュメモリについてどう思ってるんだろう
724Classical名無しさん:06/09/28 00:04 ID:.A5HshMU
そのへんの基準もはじめに触れる書き手次第だから決まってない
725Classical名無しさん:06/09/28 06:37 ID:ilkYyZz2
>>723
・パソコン・携帯電話があるのは全員知ってる。
・フラッシュメモリが例の機密漏洩絡みとするならば、それがアイテムの中にあることを協力者以外はおそらく管理者も含めて知らない。
・リュックに入らない大振りのもの(薙刀とかライフル系)は全員知ってる。
・所有者を明確に把握するのは無理っぽい。

今のところ作中から読み取れるのはこれくらいかな。

もちろん全ての詳細を知ってるパターンもアリだよね。(その場合はフラッシュメモリの存在自体を全くのイレギュラーにするか、中のデータだけすり替えたことにするか選択が必要)
726Classical名無しさん:06/09/28 11:14 ID:7KeyzjhI
携帯やパソコンまで敵側の物だったのに
フラッシュメモリまでそうだったら脱出は絶望的だろう
727Classical名無しさん:06/09/28 14:38 ID:VnhBOG.o
ログアウトすれば脱出できるんでしょ?
728Classical名無しさん:06/09/28 15:38 ID:jTaVawwg
ネトゲ厨は(・∀・)カエレ!!
729Classical名無しさん:06/09/28 18:01 ID:BBYsYHbw
エロゲ厨の僕はいてもいいでつか?
730Classical名無しさん:06/09/28 18:12 ID:.A5HshMU
……ダメ♪
731Classical名無しさん:06/09/28 23:57 ID:G4OtvYHo
>>710
遅レスだが予約が入ったやつは全部良かったと思う。
逆に予約なしで突然投下されたやつは放送の前後を問わず魅力のない話ばっかだが…
732Classical名無しさん:06/09/29 00:07 ID:8GpNMTQM
>>731
だが斉藤に川田フラグが立ったLOSTとかは
結構良かったと思うぞ。
733Classical名無しさん:06/09/29 00:28 ID:7vgL50tU
ギャグ部門
1位 俺様覇王伝説(未完)
2位 晩ごはん
次点 名無し様が見てる
ていうかネタ中心は流石にこれくらいしかないか

シリアス物では逆鱗とか
734Classical名無しさん:06/09/29 01:13 ID:igOr5JdU
覇王伝説はいいな。序盤ならではのおきらくごくらくな雰囲気が愉しかった
今鳥が絡む話はそれぞれ意外性があった。立ちションとドジビロンはクソワロタ
ハラミ日記はかわいかった。三原株急上昇中

>>731
褒める分には構わんがこき下ろす発言は控えようぜ
735Classical名無しさん:06/09/29 01:21 ID:Clv3/5zM
つなぎの話ではどうだろう
次の展開が気になるとかキャラへの愛着がわいたとかいう話はある?
736 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:26 ID:0ZEYzx/Y
和やかな議論中悪いが、投下するな。
西本軍団&ハリー(追加)で、


【 星に願いを 】
737 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:27 ID:0ZEYzx/Y
「もうすぐ、だよな」
「……そうダスな」
「意外とさ、前の放送から誰も死んでる奴いなかったりして。こんな広い島で、そうそう人と会うこともないだろうし」
「そうだと、いいんダスが」
 ホテル跡屋上のヘリポート。
 放送を待つ不安をかき消すように、先程からしきりに何かを話し続けているのは石山。
 西本がそれに答え続けてはいるが、心ここにあらずといった様な気の無い返事ばかりだ。
 今、ここで見張りを続けているのは彼ら二人だけ。菅と周防は放送まで休んでもらうことになっている。
 ジャンケンで決めた組み合わせだが、石山には特に不満は無い。手元には周防から借りたドラグノフ狙撃銃がある。備え付けのPSO-1スコープの赤外線探知機能が、夜の監視も容易なものにしていた。
 現在の時刻は23:47。そろそろ休んでいる二人も起こさなくてはならない。放送は全員聞き、そこで見張りの交代をするというのが、四人で決めた約束事だったからだ。
「それじゃあ俺、二人を起こしてくんよ。これ渡しとくから、見張りを続けといてくれ」
 ドラグノフ狙撃銃を手渡された西本は、すぐにスコープを覗き込み下の監視を継続する。
「ウム。放送に遅れることの無いよう、気をつけてくれダス」
「おう、わかってる。306号室と305号室だったな」
 休憩部屋は男子は306号室、周防は305号室と決めてあった。本当なら一箇所にまとめたほうがいいのだが、男女一緒ではなにかと不都合が生じるという西本の意見からそう決めたのだ。
 周防は、例え一緒の部屋でも気にしないと豪快な事を言っていたが、それでは自分達が落ち着かないので、石山も菅も西本に賛成した。
738 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:28 ID:0ZEYzx/Y
「そうダス。周防さんの部屋に入るときは、ノックを忘れてはいかんダス。まぁ、鍵をかけていてくれてると思うダスが……」
「わかってるって。いくら彼女いない歴17年だっつっても、それくらいの気遣いはできる」
 お互いに、ちょっとだけ笑い合う。
 こんな些細な冗談が言えるだけ、自分の今の状況は恵まれている、と石山は思った。
 今でもこの島のどこかでは、殺し合いが行われているのかもしれない。それなのに今この状況で、呑気に冗談なんかを言い合えるのは、一重に自分達の信頼関係がなせる業だ。
 しかしずっとそんな会話を続けているわけにもいかない。石山は自らのリュックを手にしてから、ヘリポートからホテル内部へ続くドアを開けて、階段を下りていく。
 自分の荷物は自分で管理するというのも、四人で決めた約束である。例えば誰かに襲われた時に、すぐに逃げられる様に。ただしドラグノフ狙撃銃だけは、例外であったが。
 三階までは階段を一階分下りるだけだ。そこから右に曲がれば306号室、左に曲がれば305号室がある。
 石山はまず、菅から呼びに行くことに決めた。306号室のドアノブを捻ると、ドアはいとも簡単に開く。鍵はかけないようにしていた。連絡を取ろうと思ったときに、何かと不便だからだ。
739 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:29 ID:0ZEYzx/Y
「おーい、菅? そろそろ放送が始まるんだけど……」
 そう言いながら石山が部屋に入っていくと、菅は気持ちよさそうに寝ている最中だった。
 この状況でよく寝られるものだと、石山は感心に近い思いを抱く。
「おいほら、起きろって。放送聞き逃してもいいのか?」
「うぅ……」
 肩を揺すると、菅は目を覚ましたようだ。しかしそれでも不機嫌そうに、枕に顔をうずめてベットから起き上がらない。
「あと五分、頼む」
「頼まれてたまるか。早く起きろ。約束だったろ、放送を境に交代するって。それにここじゃあ、放送の音がよく聞こえないだろ」
 石山は何度も何度も、菅の肩を揺すり続ける。
「……わーったよ。わかったから、先に屋上に行っててくれ。放送までには絶対行くからさ」
 てこでも動かないような態度を見せる菅。
 しばらく肩を揺らし続けていた石山は、それ以上の努力を行うのをいったん諦めた。放送までに本当に来ないようなら、ベッドからたたき起こせばいい。
 それに菅一人に時間をかけているわけには行かない。石山は306号室を出て、周防の寝ている305号室の前へと進んだ。

―――コンッ、コンッ

 西本に言われたとおり、ノックは忘れない。
 返答が無く、石山がもう一度ノックをしようとしたその時、
「……開いてるから、入ってきていいよ」
 中から周防が応える。
「そんじゃ、入るよ」
 本人の許可が得られたので石山はドアを開け、305号室の中へと入っていった。
 周防はすでにベッドから起き上がっており、自分のリュックを手にしている。
「もしかして、眠れなかったのか?」
740 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:30 ID:0ZEYzx/Y
「いや、さっきまでは寝てたんだけどさ。……実はさ、いつもはこの曜日のこの時間から聞きたいラジオがあるんだよ。身についた習慣ってのは、こういう時にも消えないもんだね」
 はははっ、と周防は笑っていた。それでも、その笑いが力無いものであることには、石山でさえ気付いてしまった。
 だからと言って、石山はかけるべき適当な言葉を見つけられない。
 そこんところが自分のかっこ悪いところであり、彼女できない暦17年の所以たるところであると、石山は自分で自分が情けなくなる。
「……まぁ、起きてるならいいんだよ。そろそろ放送が始まるからさ、屋上に集合な」
「ああ、そうだね。そんじゃ、行こっか」
「……おう」
 305号室を出ると、ちょうど菅も部屋から出てきたところだった。
 さっきまで寝ていたにしては、しっかりとした足取りである。
 石山は手を挙げて、菅に話しかける。
「起きたのか?」
「ああ、おかげ様でな。屋上で西本が待ってるんだろ? 早く行こうぜ」
 お前がそれをいうのか、という言葉は飲み込んで、石山は菅の後ろをついて屋上へと足を進めた。周防も、後ろからついてくる。
 放送までは、もう五分も無いだろう。
 正直、あんまり聞きたいものではない。先程は気休めであんなことを言いはしたが、石山自身、この六時間で死んだのがゼロなんて展開は予想していないからだ。
 それでもここは、聞かねばならない。
 禁止エリアの問題だけではなく、人として。石山はそんな気がしていた。
「西本―。菅と周防、連れてきたぜ」
「ご苦労様。こっちは、異常ないダス」
 いったん監視の手を緩めて、西本が皆に報告をする。こんな時間に誰かがやってくる可能性は極めて低い。しかし折角赤外線探知機能付きスコープがあるんだから監視は続けよう、という西本の提案に従って数時間。そろそろ四人の間でも、その意味は形骸化していた。
「そろそろ、だよね」
 周防がぽつりと呟く。
「後、三分か。それまで大人しく待ってようぜ」
 そう言って、菅はその場に横になった。
741Classical名無しさん:06/09/29 01:37 ID:WsEBtXGk
支援
742 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:42 ID:0ZEYzx/Y
 誰もとがめるものはいない。なぜなら自分達は、放送が始まるまで何も出来ないからだ。全ては放送を聞いてからなのである。明日の活動も、具体的な脱出の方法も。
「まぁ、そうするしかないか」
 そう言って、石山もその場に仰向けに寝転がる。
 西本と周防も、後に続いて寝転がった。
「……すごい、星ダス」
 不意に西本の口から洩れた感想に、石山は頭の中で賛同の意を送った。
 綺麗な夜空一面の星。矢神では、こんな光景めったに見られたものではない。
 そういえば、と石山は思い出す。死んだ人は星になると、祖母に言われたことがあった、と。
 別にそれを信じるわけではないが、石山にとって今日の星の輝きはとても眩いものに思えた。
「……殺し合いとかそういうの無しで、こういう所でサバイバルだったら、楽しかったんだろうけどな」
 不意に洩れた石山の呟きに、答える者はいなかった。
 皆わかっているのだ。そんな事は、望んだところで叶わぬ願いだと。
 星の煌きが心を乱し、不安を掻き立てているのか。それとも不安が、星の表情をいつも違うように見せているのか。
 石山には判断できなかったが、そもそも判断する必要などないのだと気付く。
 どちらにせよ結果は、同じなのだから。
「あと、三十秒ダス」
「……そう、か」
 西本のカウントダウンにより、他の三人も起き上がる。それからは、会話は無かった。
 皆黙ったまま三十秒が経過し、チャイムが流れ、そして、放送が開始。
 まるで殺し合いの最中とは思えないほど脳天気な前置きから始まり、そして、死者の名前が呼び上げられ、禁止エリアが発表される。
 取り乱すものはいなかった。泣くものはいなかった。ただ誰も、一言も言葉を発しなかった。皆それぞれ、禁止エリアと死者の名前を、思い思いの方法でメモしてゆく。その作業を行うことで、皆が平静を保っている様に、石山には思えた。
 そうして皆がメモも取り終わり、やるせない時間が経過する中、最初に沈黙を破ったのはやはり西本だった。
743 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:43 ID:0ZEYzx/Y
「……皆、ショックを受けていると思うダス。でも、ここでワス達が取り乱してはいけない」
 そう言う西本の手が震えているのに、石山は気付いている。この前の放送の時だって、そうだった。
 クラス内のエロソムリエとして西本が君臨していたのは、何も彼がクラス一AVに詳しくて実家がビデオ屋だから、という理由のみではない。
 彼が自分の利益に固執せずに、常に男子全体の利益を考えて行動していたからこそ、彼はその地位を得たのだ。
 そして彼は、女性への謙虚さも忘れない漢だった。全ての漢の活力は、女性により与えられるというのが西本の持論。
 とりわけクラスの女子に対して、彼は常に友好的だった。なぜなら、クラスの女子が自分達にとってもっとも身近な現人神であるからだと、石山は以前に西本から聞いたことがある。
 そんな西本にとってクラスメイトの死とは、まさに身を切られるような思いなのだろう、と石山は思う。しかしそれは自分にとっても同様だ。
 同じ時。同じ嗜好。同じAVを共有してきた仲間を失うということは、半身を失う苦しみに近い。
そして仲の良かった2―Cにおいて、馬鹿なことを繰り返した男子一同に対しても決して避けることなく接してくれた女子達も、石山にはかけがえの無い友人達だった。
「確かに、殺し合いへ積極的に参加している者がいる事は否定できんダス。でもきっと、どこかにワス達の仲間になってくれる者もいるはず。……だから今は、耐えるべきダス」
 頭ではそうだと理解できた。しかし納得は出来ない。第一回の放送でもそうだったが、あの時は何とか抑えられた。しかし今度こそ石山は、我慢の限界に達しようとしていた。
 なんと言ってよいのかはわからない。それでも、何かが喉の奥から飛び出そうとしているのがわかった。感情に委ねて、それを声に出そうとしたその時。
「そうだな。西本の言う通りだ」
 菅の呟きが、皆の注目を集める。
「……菅、お前いいのかよ」
 石山には、菅がそう言った事が信じられなかった。
 なにしろ今回死んでしまったクラスメイトの中には、“あの娘”がいるのだから。
744 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:44 ID:0ZEYzx/Y
「何がだよ」
「何がって、その、お前……」
 言うべきか言わざるべきか、石山は迷っていた。修学旅行の賭け麻雀で、菅は特別な関係を否定していたからだ。
 しかしどう考えても菅にとってあの娘は特別だった、と石山は思う。だからこそ、その話題に触れてよいものかの判断に揺れていた。
 しかし菅はそんな自分の思いに気付いていないのか、「ふぅ」とため息をつき、いかにもめんどくさそうな顔をして、こちらを追いたてるように手を払う。
「いいからお前達は早く休めよ。ここに遅くまでいたとしても、時間がきたら俺は容赦無く起こすぞ。なぁ、周防」
「え? あ、あぁ」
 突然話題を振られた周防が、慌てる様に答える。
 これはもう、話す気は無いのだろう。石山には菅の本心などわかるはずもなかったが、なんとなくそんなふうに思った。
 言葉につまり、どうしようかと西本のほうを見る。
 西本は石山の視線の意味に気付いたのか、大きく頷いてから口を開いた。
「わかったダス。それじゃあ、ワス達も休ませてもらうダス」
 そう言って、西本は立ち上がってドアのほうへと歩み始めた。
 これ以上この場に留まったところで何も出来ない。
 そのことがわかっていた石山も、西本の後ろに続く。
 ところが、西本は二、三歩程歩いたところで急に立ち止まり、再び皆のほうへと向きなおした。
「ところで、明日の事なんダスが……、明日の朝の放送を聞き終えたら、やっぱり平瀬村ではなく、まず南にある分校跡に向かいたいと思う」
「そりゃまた、どうして?」
 当然、疑問に思ったのか、菅が西本に問いかける。
「ワス達は仲間を集める必要があるダス。こういった大きな施設には、ゲームに乗る気がない人が集団で潜伏してる可能性が大きい。」
「そんな事言ったら、平瀬村の方が可能性高いんじゃないの? それに水の事もあるし」
 周防からの提言。実際石山には、周防の意見の方がまともな様に思えた。
745 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:45 ID:0ZEYzx/Y
 しかし西本は頑としてその首を縦には振らない。
「そうかもしれない。でもワスにも、少し考えがあるんダス。今は不確かな事過ぎて詳しくは言えないが……皆、ワスを信じて欲しいダス」
 何も明確な理由も無くそう言われたとしても、やはり石山には納得がいかないものだった。仲間に会うためだとしても、安全な道を選びたい。
 もちろん、この島にもはや安全な場所などありはしないのかもしれないが、ここにきての移動は、直接生死に関わる。
 菅とかはどう思っているのだろうとそちらを見たちょうどその時、いかにも投げやりな態度で菅が口を開いた。
「別にいいんじゃねぇか」
「……菅?」
 本当にどうしたんのだろうと、石山は思う。少なくともさっきまでは、菅はこんなにも簡単に物事を決めなかった。もっと悩んで悩んで、びびってびびって、決めてきたはず。
 戸惑う石山に、菅は追い討ちをかける。
「いいだろ、石山。どうせアテなんてないんだ。だったら、西本に付き合ったって構わないさ。周防もそれでいいか?」
「え、あー、うん」
 押し切られる形で、周防も合意。
「うっし、決まりだ」
 菅にそう言われてしまえば、石山には拒否する事などできなかった。
「感謝するよ、菅君」
「よせよ西本、気持ち悪ぃ。さっさと休んじまえ」
 菅は再び追い立てるように手を払う。
 西本は決して不機嫌そうな態度は見せず、またも大仰に頷いた。
「それじゃあ今度こそ失礼するダス」
746 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:46 ID:0ZEYzx/Y
「……任せたぜ、菅。それに周防」
 他にも疑問に思う事、聞きたい事は色々とあったが、今の石山にはそう言うしかなかった。
 決して諦めたわけではない。ただ今は、菅の事はそっとしておくべきであるし、西本については信じてやるべきだと思ったからだ。
「おーう、任しとけ」
「しっかり、警戒しておくよ」
 菅と周防の返事を背に、石山は階段をゆっくりと下りていく。
 どうにも疲れが溜まっているようだ……。足取りはすこぶる重い。
 皆それぞれに悩みや苦しみ、それに問題を抱えている。自分は何も抱えてはいないが、他の皆の“それ”の重みは理解しているつもりだ。
 それなら、と石山は思う。
 それなら自分は、少しでも皆のそれを軽くする役目を担うべきなのではないかと。
 何も出来ないかも知れない。何も変わらないかもしれない。
 それでも、努力することが無駄だとは思えなかった。少なくとも自分自身は、それによって救われる。
 ……そういう事を考えている時点で、自分も何かを抱えてしまっているのかもしれない。
 ふとそんな事が頭を過ぎったが、今の石山にはどうでも良いことである。
 明日もいい天気になるといい。
 そんな何気ない事を思いながら、石山はベッドへと向かっていった。



   ※   ※   ※
747Classical名無しさん:06/09/29 01:49 ID:8hgEbB9s
私怨
748 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:52 ID:0ZEYzx/Y
 さっき西本と石山が屋上から離れて以来、周防と菅の間に会話は無かった。
 周防はPSO−1スコープを覗いて監視を継続中であったし、菅も肉眼でその補佐をしている。
 周防は、先程の放送で知らされた犠牲者の名前を思い返していた。
 皆が皆、とても仲が良かったというわけではない。それでも、大切な友人であったことは確かだ。それぞれに思い出がある。
 さっき、石山が迎えに部屋にやって来た時、本当は嘘をついていた。
 実際は彼が指摘したとおり、よく眠れなかったのだ。何度も何度も、寝付きかけては、目が覚める。そんな繰り返しだった。
 それでも今現在眠く感じないのは、やはりこの状況下で緊張しているからなのだろうと、周防は思う。人が死んでいくこの異常なゲーム。次に死ぬのは自分かもしれない。もしかしたら、“彼”かもしれない。
 周防の頭の中に、段々と浮かびだした映像がはっきりとする直前、不意に菅が口を開いた。
「……嵯峨野ってさぁ」
 それは本当に突然だった。
「何?」
 周防は素直に疑問の言葉を口にする。
 菅と嵯峨野がクラスの中でもよく話していたのは知っていた。
 だから菅が、嵯峨野の死について何かしら思う事があっても不思議ではない。
「いつも無駄に明るくて、くったくなくて、男女関係なく誰とでも仲良くなれる奴だったよな」
「……うん」
 確かにそうだと、周防は思う。
 嵯峨野恵は、いいコだった。いつでも元気だし、誰かの悪口を言っているところなんて見たことないし、いい意味で世話焼きだった。
 男子とも仲が良く、分け隔てせずよく話をしていた。
 そんな嵯峨野と菅の間に、何があるのか。
 漠然と考えていた周防に、菅は乾いた笑いを向ける。
「……俺さぁ、昔から彼女とかは出来たためしねぇけど、特に女子と仲悪いって訳でもないし、友達以上恋人未満っていうの? そんな感じになる相方がいた事は何回かあったんだよ」
749 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:53 ID:0ZEYzx/Y
「嵯峨野も、そうだったの?」
「いやいや、そうじゃねぇけどさ」
 慌てるように首を振る菅だったが、その勢いは急速に弱まり、「いや、そうじゃなくないかな」と呟いた後、寂しそうに言葉を口に出した。
「……少なくとも俺には、そういう対象だったんだな」
 周防は、急速に空気が冷たくなった気がした。菅の顔から表情が消える。
「アイツがいなくなってさ。……何だかベタな台詞だけど、心にポッカリ穴が空いたみたいなんだ。もうさ、アイツの声も聞けないし、ツッコミも受けられないって思うと、悲しいっていうよりなんか信じられねぇんだよ」
「……そう」
 本当に大切な者を失った事が無い自分には、良く理解できない感覚なのだろう。
 菅の心の中で、嵯峨野がどれほどのモノを占めていたのかはわからない。でも、心に開いた穴というものは、きっと他の何によっても塞ぐ事の出来ない類のものなのだろうと、周防は思う。
 菅は星空を見上げていた。ただぼんやりと、何を探すのでもなく。
「なんでアイツが死んだんだろうな。……俺さ、アイツは死なないだろうって漠然と信じ込んでたみたいなんだ。
 恨みとか憎しみとか、受ける感じしないだろ? だからお互いうまく立ち回ればいつか会えるだろうなぁ、ってさ」
 確かに、理屈ではそうなのだろう。
 でもこのゲームは、そうじゃない。友情とか愛情とか、いままで確かにあると思っていたものが簡単に崩壊し、幻想にすぎなかったと思い知らされたものが何人いるのだろうか。
 周防にはわからなかった。いや、わかりたくなかった。
「それは……」
「わかってるって。皆も生き残るのに必死なんだから、俺らみたいに先生方にたてつくより、正当にゲームを勝ち残る努力をした方が生存確率がたけぇって考える奴も出てくるさ。そうなったら、恨みつらみ関係ないもんな。
 俺だって、もしも最初の支給品がチェーンソーなんかじゃなくて銃とかだったら、西本と一緒に行動する道を選んだかは分かんねぇもん。……でもさぁ」
750 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:54 ID:0ZEYzx/Y
 なにを言えばよいか迷う周防の隣で、菅は空を見上げたまま自嘲気味に微笑んだ。
「なんか理由つけてやんねぇと、どうにもなんないじゃん。心配だからってさ、お前から銃奪って島ん中、嵯峨野を探し回るなんて許されねぇし。
 でも実際に死んじまって。これでよかったのかって頭ん中で言ってくる自分がいるのも確かなんだ。……何だかなぁ」
「敵討ちとか、考えてんの?」
 周防はふとそう思い、尋ねてみた。
「敵討ちねぇ」
 虚ろな視線の方向は変えず、菅が呟く。周防にとってこんな菅の態度は、煮え切らなくて気持ち悪いものに思えた。
 何か信じるものがあるんなら、それに向かって突き進むのが漢ってもんだと、周防は昔から父親に語られ続けている。
 実際、周りの職人連中は皆そんなやつらばっかりで、男っていい意味で馬鹿だなと、よく母親と話していた。
 しかし同時に、そんな父親達の後姿が格好いいとも思っていた。
 周防はスコープから目を離し、ドラグノフ狙撃銃を菅の方へと差し出す。
「何のまねだよ」
「この望遠レンズさえ置いてってくれるなら、この銃は持って行ってくれていいよ。他の二人には文句は言わせない。元々コレ、アタシのだから」
 本気だった。どうせ自分が持っていたとしても、これで人を撃つことなんて不可能なこと、周防はわかっていたから。
 菅はゆっくりと手を伸ばした。少しずつ、ためらうように。
 しかしもう少しで銃に手がかかるという一歩手前で、その手は力なく下ろされ、床のコンクリートを擦る。
 菅は力なく溜息をついた後、再び視線を夜空へと戻した。
「行かないの?」
 銃を菅に押し付けながら、周防は尋ねる。
 それでも菅は無言だった。表情は再び消え去り、手は掴む対象を失いだらしなく垂れたままだ。
 周防は追い討ちをかけるように、言葉を連ねた。
「嵯峨野が殺されて悔しくないの!?」
 もしも自分が大切な人を失ったら、と考える。自分はこんなにも落ち着いていられるんだろうか。
 殺した人物はきっと許せない。こんなゲームを開いた人物も許せない。そしてなにより、何も出来ないまま大切な人を死なせてしまった自分自身が許せない。
 そう思い、彼も同じ気持ちであろうと菅の顔をもう一度見る。
751 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:55 ID:0ZEYzx/Y
 しかしその顔に浮かんでるのは悲しみでも苦しみでも、ましてや憎悪などでもなく、柔らかな笑みであった。
 あっけにとられる周防をよそに、菅は話し始める。
「……そりゃ、悔しいさ。でもさ、誰が嵯峨野を殺したかわかんねぇだろ。手当たり次第敵っぽい奴を殺したとしても、たぶん嵯峨野は喜ばねぇよ。自己満足で終わるだけだ」
「じゃあせめて、探しに行きなよ。顔も見ずにお別れなんてさ、嫌じゃんか」
 負けじと周防も引き下がる。けれども菅は、首を横に振るだけだった。
「折角だけどさ、やっぱ止めとくわ」
「どうして……」
「周防の申し出はありがてぇよ。でもさ、そんな事したら嵯峨野は怒る気がすんだよ」
「そんな事……」
 ない、と言いたがったが、そう言えない自分に周防は気付いた。
 嵯峨野という女の子は、確かにそういうコだったからだ。自分の為に他の誰かが傷つくことを望むような、そのような人間ではない。
 そんな周防の考えに気がついたのか、菅は言葉を続ける。
「アイツはさぁ、結構世話好きなトコあんじゃん。んでさ、こういう状況でもしも不安がってる奴がいたら、絶対励ましたり助けたりすると思うんだ。だからさ、ここで周防から銃を貰って出ていくとか、アイツは許してくんねぇよ」
 乾いた笑いを浮かべてから、「きっとそうだぜ」と、そう言い切って、菅は銃を周防に押し返す。その笑顔から、周防はなにも読み取れなかった。それでも、自分にはもう菅を説得する力が無いことは理解できた。
 嵯峨野のことに関しては、自分よりも菅の方が良く知っている。そんなわかりきった事に、今まで気付いていなかったのだ。
「そうかも、しれないね」
「だろ? そういう事だからコレは返すよ。嵯峨野には、もしかしたらもう会えねぇかもしんないけど、そこは我慢するさ」
 男ってのは強いな、と周防は思う。大事な者を失っても、まだ虚勢を張って。
 もしも菅が一人きりだったら、今頃は嵯峨野を探して歩いていたのかもしれない。そう思わせるほど、哀し気な目をしているというのに。
「……ゴメン」
752 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 01:59 ID:0ZEYzx/Y
「周防は悪くねぇよ。まぁ、あれだな。自分の気持ちに気付くのが遅かった、俺が阿保だったってだけさ」
 その言葉を聞いても、周防は菅を阿保だとは思えなかった。そういう事は往々にしてある事なのだ。近すぎる相手への気持ちという物は、近さに比例して見つけにくい物だから。
 そこまで考えた時、周防の頭にもやはりある人物の顔が浮かんだ。周防は驚きと戸惑いの中で、首を振ってその顔を掻き消す。怪訝な顔でこちらを見ている菅を誤魔化すように、周防は話題をすり替えた。
「さ、さっきな」
「?」
「さっき菅は、始めから銃を持ってたらゲームに乗ってたかもしれない、って言ってたけど、アタシは多分、菅はゲームに乗らなかったと思う。なんでかって言われたらよくわかんないけど、そう思うよ」
 急に出した話ではあったが、確かにそれは周防の本心だった。誰かの死をまともに悲しめる奴が、こんなゲームに乗れる訳がない。
「周防……」
 真剣な顔つきで、菅は周防の顔を見つめる。
 そして菅は、そのまま真面目くさった表情のままで。
「……俺に、惚れたか?」
 そう、尋ねてきた。
「プッ、プハハハハハッ!」
 本当に、心から笑えた。第ニ回放送を聞いてからずっと沈みかけていた心に、僅かだが光がさす。
753Classical名無しさん:06/09/29 01:59 ID:aX04KMeQ
紫煙
754 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 02:00 ID:0ZEYzx/Y
「おいおい何だよ。失礼だなぁ。まぁ、俺に惚れたって無駄だぜ。生憎、友情にはあついんだ。アソを裏切るような真似はしねぇよ」
「あ、安心しなよ。菅に惚れる事はないから。……ブハッ、ハハハッ!」
「周防……、そんなに豪快に否定されっと、流石に俺も泣くぜ?」
 笑い続けながら、周防は思う。これだけ周囲を明るく出来ているなら、菅の言う嵯峨野の望む事というのは十分に果たされているのだろうと。
 死者の世界があるかどうかは、わからない。ただ、死んだ人が星になるという話は聞いた事がある。
 もしも嵯峨野が星になっているのなら、この晴れ空は彼女が笑っている証なのかもしれない。それでいいのだと、菅に語りかけているのかもしれない。
 だから周防は笑い続けた。今くらい、不安な事は忘れて。
 無事に矢神に帰れたら皆でまた笑う為に、周防尊は決意する。決して希望の光は消さない事を。輝く星は、皆を平等に照らすに違いないから。



   ※   ※   ※



 ―――そう、星の光は誰もを平等に照らしている。
 西本の信念も、石山の不安も、菅の覚悟も、周防の希望も。島にいる全ての者の想いが、その煌めきをあます所なく受け止めていた。そこに理由などは存在しない。
 だから今この瞬間、ホテル跡に着々と近付く一人の男の狂気もまた、その光を映し出すようにギラギラと煌めいていたのだ。
 闇の中で不自然なほどに照らしだされたナイフの輝きは、その男の……ハリー・マッケンジーの心の高ぶりをさらにかきたてる。月は明るく、狩場への道を真っ直ぐに照らす。黒いサングラスの下に隠された瞳が語るのは、彼の殺人者としての冷酷さだ。
 ハリーは笑っていた。心の底から笑っていた。血に飢えた狼の本領は、この月夜にこそ発揮されるのだ。
755Classical名無しさん:06/09/29 02:08 ID:8hgEbB9s
死縁
756 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 02:11 ID:0ZEYzx/Y
 【二日目 0時〜2時】

【西本願司】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康 筋肉痛  睡眠中
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 携帯電話 山菜多数
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間を集める(それ以外にも思うところアリ)
最終方針:帰ってから皆でHビデオ鑑賞祭

【菅柳平】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康 
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) MS210C−BE(チェーンソー、燃料1/4消費)
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間(特に麻生)を集める 
最終方針:帰ってから西本の家でHビデオ鑑賞祭

【石山広明】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康 睡眠中
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 山の植物図鑑(食用・毒・薬などの効能が記載) 山菜多数 毒草少々
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間を集める 
最終方針:帰ってから西本の家でHビデオ鑑賞祭
757 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 02:12 ID:0ZEYzx/Y
【周防美琴】
【現在位置:E-04】
[状態]:健康 
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) ドラグノフ狙撃銃(残弾10発)
[行動方針] :夜明けを待って分校跡に行き他の仲間(特に天満、沢近、高野、花井、麻生)を集める 
最終方針:帰ってから皆で打ち上げ

【ハリー・マッケンジー】
【現在位置:F-04】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料2、水4) UCRB1(サバイバルナイフ) スピーカー
     黒曜石のナイフ×6本(投擲用)
[行動方針] :ゲームに乗る。でも女性は殺しにくいかも…
       ホテル跡に向かい今夜の宿泊場所を確保する。
[備考]:結城の傘を普通の傘と認識。



 各々方、シエン助かった。
758 ◆X7WwwzkoUU :06/09/29 02:15 ID:0ZEYzx/Y
 あと、西本が気付いたことというのは、俺が前の西本軍団の作品から俺が推理して出てきたこと。前作者が意図的に仕組んだかどうかはわからない。
 次に書いてくれる人が内容を知りたいなら、言ってくれれば掲示板とかで理由を晒すわ。
759Classical名無しさん:06/09/29 02:25 ID:aX04KMeQ
乙です。菅カコイイ! ミコチン男前!
西本が気づいたのは葉子さんの暗号? じゃないようだね…
「教室で充電」かな?
760Classical名無しさん:06/09/29 02:56 ID:Eq.PfND2
うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
おもしれぇぇぇぇぇ!!


ハリーお願いだから菅と西本は殺さないでくれ
菅と麻生の再会が激しくみてぇ


でも死にそうだな菅・・・
761Classical名無しさん:06/09/29 03:05 ID:7vgL50tU
>>◆X7WwwzkoUU
GJ!!
禿げしくGJ!!
菅の選択とかミコチンの思考とかナイス杉
あと、密かに石山も男前フラグが(すぐ折られる可能性も大だけどw)

>>759
まあそこは◆X7WwwzkoUU氏の言うとおりまとめサイトの方で話そうや
762Classical名無しさん:06/09/29 07:48 ID:rCVqp3O.
人の殺しが描かれて殺伐としたSSな中で、西本軍団の話は心が和みます。
763Classical名無しさん:06/09/29 09:44 ID:NFMTe5vo
ミコちん含めて西本軍団は全員オットコマエだよ
こいつらカコイイ
GJでした
764Classical名無しさん:06/09/29 11:54 ID:3Tx5iMqg
名前を書いた香具師が去なくなるノートの支給マダー?
765Classical名無しさん:06/09/29 12:11 ID:igOr5JdU
新作乙
菅……い`
766Classical名無しさん:06/09/29 12:12 ID:02i7DfRI
心なしか菅と石山に死亡フラグが…GJでした
767Classical名無しさん:06/09/29 12:14 ID:tf6JZsSs
乙!今までで一番好きだ!
全員に見せ場があってイイ!!!
768Classical名無しさん:06/09/29 18:16 ID:0DPW.x7Q
>>758
乙!全員の心情描写がとてもすばらしい
やっぱ西本軍団は面白い
769Classical名無しさん:06/09/29 20:44 ID:2jU4Bgl6
なんか普段のヘタレぶりから考えられないくらい、男衆が皆やたらとカッコいいな

まあ中には息子ボロクソにされた奴もいるんだが
770Classical名無しさん:06/09/29 21:13 ID:igOr5JdU
だからこそ本編メイン勢が不憫でならないw
まぁもう少しこのままの流れでいたい気もするが
771Classical名無しさん:06/09/29 21:17 ID:8GpNMTQM
>>769
舞ちゃんに息子を蹴られる
隣子に鎖で縛れる
姐さんにキスされる


おカッパが一番幸せだと思う。
772Classical名無しさん:06/09/29 21:21 ID:0ZEYzx/Y
参加者一覧の男子のトコに
1さんが隠してる核心ついたコメントに笑いを抑えられないw
773Classical名無しさん:06/09/29 21:22 ID:0ZEYzx/Y
>>771は斉藤
774Classical名無しさん:06/09/29 21:39 ID:8GpNMTQM
>>773
                   r、ノVV^ー八
                、^':::::::::::::::::::::::^vィ       
                 l..:.::::::::::::::::::::::::::::イ      
                    |.:::::::::::::::::::::::::::::: |    
                  |:r¬‐--─勹:::::|     
                 |:} __ 、._`}f'〉n_  
  、、 l | /, ,        ,ヘ}´`'`` `´` |ノ:::|.|  ヽ
 .ヽ     ´´,      ,ゝ|、   、,    l|ヽ:ヽヽ  } 
.ヽ       ニ.    /|{/ :ヽ -=- ./| |.|:::::| |  | 
=  .. 呼 ..  =ニ  /:.:.::ヽ、  \二/ :| |.|:::::| |  /
ニ  ... ん .. -= ヽ、:.:::::::ヽ、._、  _,ノ/.:::::| | /|
=  ... だ  :-=    ヽ、:::::::::\、__/::.z先.:| |' :|
ニ   か  :=ニ   | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|'夂.:Y′ト、
/,  ?     ヽ、 | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::_土_::|  '゙, .\
 /     ヽ、   | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|:半:|.ト、    \
  / / 小 \  r¬|ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
775Classical名無しさん:06/09/29 22:09 ID:7vgL50tU
>>774
おかっぱに一言
776Classical名無しさん:06/09/29 23:31 ID:8GpNMTQM
>>775
                  r、ノVV^ー八
                、^':::::::::::::::::::::::^vィ       、ヽ l / ,
                 l..:.::::::::::::::::::::::::::::イ      =  お   =
                    |.:::::::::::::::::::::::::::::: |     ニ= カ そ -=
                  |:r¬‐--─勹:::::|     ニ=  ッ れ =ニ
                 |:} __ 、._`}f'〉n_   =-  パ. で -=
  、、 l | /, ,         ,ヘ}´`'`` `´` |ノ:::|.|  ヽ ニ . な. も ニ
 .ヽ    お´´,      ,ゝ|、   、,    l|ヽ:ヽヽ  } ´r ら.   ヽ`
.ヽ 泥 雪 カ ニ.    /|{/ :ヽ -=- ./| |.|:::::| |  |  ´/小ヽ`
=広 沼 野 ッ  =ニ /:.:.::ヽ、  \二/ :| |.|:::::| |  /
ニげ 展. 、 パ -= ヽ、:.:::::::ヽ、._、  _,ノ/.:::::| | /|
=て 開. 姐  な-=   ヽ、:::::::::\、__/::.z先.:| |' :|
ニく を さ  ら =ニ | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.|'夂.:Y′ト、
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777Classical名無しさん:06/09/30 01:11 ID:x72YNwPU
タイラント投下マダー?
778Classical名無しさん:06/09/30 03:54 ID:NLkOdRYI
ところでオープニングで犠牲になったダメ子とハネ子の荷物はどうなったん?
779Classical名無しさん:06/09/30 06:29 ID:zWQB7r/E
>>778
支給されず出番無し
780Classical名無しさん:06/09/30 12:18 ID:q/aDlhVA
停滞ロワの仲間入りしそうな状況だ
781Classical名無しさん:06/09/30 12:45 ID:colTIURQ
一応今書いてるけどまだ予約できる状態じゃないな。
細かい話が思いつかない。
782Classical名無しさん:06/09/30 13:15 ID:J7SO8GGQ
>>780
むしろ第二回放送終わったらこのぐらいのペースが普通
そろそろメインから死人が出る頃だから話をかなり練り込まなきゃならないだろうし
783Classical名無しさん:06/09/30 23:38 ID:zWQB7r/E
新作が思い浮かばないし、かといってダメハネみたいな面白い話も思い浮かばない…
だから方向を変えて補完SSを書いてみました
今までの展開に矛盾はないようにしたつもりですが…
784ダメ、絶対。:06/09/30 23:38 ID:zWQB7r/E
「女子10番、種田…おっと、こいつと塀内はもういいんだったか」
体育教師、郡山は銃を片手に頭を掻いた。そして、次なる参加者の名を読み上げる。
「男子11番、西本願司!」
「…ハイ」
これまで通り大声で叫ぶと、西本はゆっくりと立ち上がった。
まだ倉庫の中に残された男子達の大半が視線を向ける中、彼はなおもどっしりと歩いていく。
野呂木光晴もまた、他の男子達と同様に視線を送っていた。彼らにとって、西本はリーダーも同然なのだ。
各々が慌て、恐れていた中、西本は一人周囲を観察するように見ていた。特に、教師達を…
すでに二人ものクラスメートが目の前で殺された。そんな中での彼の冷静さに、野呂木もどこかで頼りたい気持ちがあった。
自分はこの後呼ばれるであろう、塚本天満の次に出発しなければならない。自然と、心臓の鼓動が早まるのを感じる。
できれば、この場から出てすぐに自分が気の許せる仲間…西本達に合流したい。
そんな彼の願いは叶うのだろうか?谷からリュックを受け取り、加藤に指示され倉庫を出て行く西本の背中は、すぐに見えなくなっていた。
「女子11番、塚本天満!」
「ハ、ハイ!」
慌てて立ち上がった天満は、残された女子達や…妹の八雲に必死に笑顔を浮かべながら駆けていく。
天満が不安であろう事は、野呂木にも分かる。実の妹が目の前にいながら別れなければならないのだから。
それに彼女がいつも一緒にいる、周防、沢近、高野といったクラスメートもすでに出発していた。余計に彼女の不安は大きいだろう。
谷が投げつけたリュックを小柄な体で懸命に受け止め、加藤の指示を聞いて天満は走る。
天満の後ろ姿が消え、野呂木は彼女の妹の八雲を見やった。
金髪の…友人なのだろう女の子に肩を抱かれた八雲の表情も、とても沈んでいる。
彼女らに同情する間もなく、郡山は大きな口を開けた。
「男子12番、野呂木光晴!」
…ついに、この時が来てしまった。
785ダメ、絶対。:06/09/30 23:41 ID:zWQB7r/E
「…はい」
渋々立ち上がると、冬木や坊乃岬、飯合らと目が合った。自分より前に出て行った菅の真似をして、野呂木はニイ、と笑ってみせる。
…が、どうにも唇の動きが悪い。やはり極度の緊張状態の中では、満足に笑う事すらできないのだろうか。
表情と同じくぎこちなく歩くと、谷がリュックを投げつけてくる。リュックの衝撃はなかなか大きいものだった。
「よし、そのまま真っ直ぐに廊下に出るんだ」
先ほどから機械の様に同じ言葉を発し続ける加藤。腹立たしいが、こればかりは従う他ない。
「だから、お前が出るのはそっちじゃなくて、こっちからだと言っているだろうが!」
「キャー、間違えた!? ごめんなさーい!」
廊下に向かおうとした矢先、何故か知らない男と天満の叫び声が聞こえた。
音量からすれば近くはないのだろうが…それでも、確かに聞こえる声。内容的に、廊下の先の道は分かれているのだろうか?
覚悟を少しでも決めた…つもりだった野呂木も、不安げな生徒達も、そして教師達すら呆けている。
「…ああ、野呂木。せっかくのところ悪いが、もうちょっと待て」
今までに比べて明らかにトーンダウンした郡山に止められ、野呂木は仕方なくその場で立ち尽くした。
「ええと、次は砺波…だったな」
テンションを下げたまま郡山は次の参加者の確認を始め、谷もリュックを手に取った。
そして加藤は、一人嫌に小さく手を動かしていた…いや、それはどうも手招きのようだ。
明らかに生徒達より優位な立場にいる加藤がこんなせこい真似をするのか分からないが、逆らえないので野呂木は近づいていく。
「…二名ほど欠員が出来てしまったからな…君に、これをあげよう。ポケットにでもしまっておくんだ」
動きだけでなく、声まで小さい加藤。周囲を見回した後、彼は野呂木の手に何かを手渡した。
…液体の入った、小さな容器だ。とりあえず、野呂木は急いで右ポケットに収めた。
その様子を加藤は薄ら笑いを浮かべて見ているが…それでも、天満や自分の時と同じく、どこかぎこちないものに思えた。
「…君は成績優秀だからな。今回は特別にスーパーマンにしてあげよう。…それで、皆を守るんだ」
今までよりも更に聞き取りにくい声を発し、すぐに加藤はリュックの入った棚に戻っていった。
786ダメ、絶対。:06/09/30 23:42 ID:zWQB7r/E
「よし、野呂木は出ろ!」
今まで他の生徒達を見ていた郡山がこちらを振り向くと、野呂木は逃げるようにその場を去った。

廊下で彼を待っていたのは、大きな銃をぶら下げた大勢の兵士達だった。
教師達と違い、明らかにプロの集団。とても通常の人間と思えぬ雰囲気は、素人の野呂木にも十分に分かった。
そのうちの一人が、指定された道を出る事と、この場がすぐに禁止エリアになる事を伝える。
加藤の意味深な態度、謎の液体…すでに混乱しかけていた野呂木の精神は、一気にパニックになってしまった。
野呂木は全速力で指定された道から倉庫を出て、なおも走り続けた。
トンネルをくぐり、海岸線を横目に、彼はひたすら走った。
体育の授業でもこんなに走った事はないだろう。野呂木は体力の続く限り、足を休める事はなかった。

途中で小屋を見つけると、急に彼の両足を疲労が襲った。
すでに走るペースはがた落ちしていたが、まともに休めそうな場所を見つけた瞬間全ての疲れが噴出する。
「や…べぇ…ちょっと…休憩…」
小屋に入り、置いてあった椅子に腰掛ける。椅子は木製で、いまいち座り心地がよろしくない。
…が、小屋にあったのは椅子と小さな棚くらいだった。どうやら、既に住人は居ないらしい。
「…あ、西本達と…合流…しようと思って…たんだっけ…だめじゃん俺…走ってきたら…」
息を切らして漏らす独り言。簡素な部屋の中では、余計に疲れと寂しさが増すばかりだった。
「…あーあ…どうしよ…あっ」
なかなか呼吸が落ち着かない中、彼は右ポケットに違和感を覚えた。…そう、あの液体の入った容器だ。
野呂木はそれを手に取り、改めて観察した。液体は無色で、容器はどこの病院にもありそうな形をしていた。
「…何の…薬だ?これ…」
787ダメ、絶対。:06/09/30 23:42 ID:zWQB7r/E
スーパーマンになれると言って渡したのだ。ただの栄養剤ではないだろう。そうなると、ドーピング薬か、それとも…
「麻薬…?」
麻薬については、野呂木も小学校時代から何度も教師達から口すっぱく『絶対ダメだ』と言われ続けてきた。
麻薬を使ったらどんな運命が待っているか、彼は何度も映像や文書を通して見させられていた。
それに、西本軍団というある意味健全な仲間達がいたお陰で、彼はそうした物には手を出したいなど思った事もなかったが…
すでに野呂木の疲労は限界だった。精神的に焦っていたとはいえ、一時間以上ひたすら走り続けたのだから。
加えて、いつ自分が死ぬかも知れないという恐怖。彼にとって現在唯一の逃げ道は、この薬だけだった。
「…俺の、元々の支給品が…なんだ、ただの斧か…」
いくら追い詰められたとはいえ、麻薬は禁忌。出来うるなら使いたくはない。
最後の希望を抱いて自分のリュックを開けたが、彼の現在の不安を掻き消してくれる物は何もなかった。
「…一回だけだし、大丈夫だよな?…って言ったヤンキーは…最後…ボロボロになってたなあ…」
いまだに息を切らしながら、映像学習で見た麻薬の悲劇を思い出す野呂木。
しかし思考とは裏腹に、彼は容器のフタを空けた。
「…でも、これで皆を救えって…言ってたよな…もしかしたら、本当に…すごい薬なのかも」
口に容器の口を当て、彼は一気に飲み干す。…苦い。とてつもなく苦い…が…
…ふと、今まで止まらなかった息切れがなくなった。それに足の疲労もまるで感じない。
「…あれ?もしかして、この薬のおかげ?」
野呂木の顔に笑顔が戻る。…いや、普段の彼以上に彼は笑った。なぜだろうか、とても愉快なのだ。
「はは、ははははは…この薬、すごいや。先生もやるじゃん」
走る前よりも体が軽い。これが薬の力なのか?麻薬…かどうかは分からなかったが、これほどの効果とは。
「…そうだよな、俺は成績優秀で…スーパーマンなんだよな…これは、ご褒美だよな…」
つい先ほど床に放り投げた手斧を手に取り、野呂木はニヤリと笑う。
「よーし、どうしようかなあ…」
788ダメ、絶対。:06/09/30 23:44 ID:zWQB7r/E
【一日目:12時〜14時】

【野呂木光晴】
【現在位置:I-09】
[状態]:薬物による狂戦士状態
[道具]:支給品一式 手斧
[行動方針] :とりあえず手当たりしだい






という訳で、ノッポの補完でした
あの状況で奴に個別に薬渡せてメッセージまで渡せそうなのは、加藤くらいと思って書きました
789Classical名無しさん:06/10/01 00:13 ID:fPVfTnc2
死亡順にキャラをまとめてみた

バトロワ開始前:種田芽衣子(ダメ子)−第1話:プロローグ(笹倉)
        塀内羽根子(ハネ子)−同上(笹倉)
一日目13時前?:天王寺昇−第2話:最初の犠牲者(ハリー)
   14時前?:梅津茂雄−第3話:カマキリ(城戸)
   13〜14時:飯合祐次(メッシュ)−第10話:仏と悪女(冴子)
        坊乃岬大和(坊主)−同上(冴子)
   14〜16時:寄留野香織−第11話:出口なき迷宮(エリア外進入による機雷)
   15〜17時:永山朱鷺−第6話:危険なクールビューティー(高野)
   16〜18時:吉田山次郎−第21話:超進化には遠すぎて(ハリー)
   17〜18時:野呂木 光晴(のっぽ)−第25話:Real(今鳥)
   第一回放送
   18〜19時:嵯峨野恵−第38話:ゆがむせかい(城戸)
   21〜23時:音篠冴子−第49話:Joker Trick後編(自殺)
   23〜24時:田中一也−同上(冴子)
   22〜23時:東郷雅一−第45話:英雄本色〜ファム・ファタール(城戸)
   第二回放送

東郷の方が田中より後になってるのは、彼が田中と冴子の死をパソコンで見届けた描写があったからだけど
時間軸的にはちょっと無理があるかも。今さらだけど。

>>788
乙。最初「何で今さらノッポwww」と思って荒らしと勘違いしたよ、ゴメン。
ただ薬を渡したのが加藤だとすると加藤=反主催教師って線は薄くなっちゃうからその辺はどうだろう。
790Classical名無しさん:06/10/01 00:19 ID:95jmWfhs
こうやって決めていくのでいいんじゃない?
白紙にしてある色んな設定は作中で決めるということでやってるわけだし、
それがいわゆる「繋ぎ」とか「補完」の話でされても問題は無いでしょ。
791Classical名無しさん:06/10/01 00:31 ID:.BYK33pk
>>790
いや、設定を作中で決めていくってのはいいんだけど、
それはその後の話に反映されるわけだからこういう補完が後からでてくると対応に困る。

例えば、この話をOKとしたときには当然まとめに掲載される訳だけど、
時間軸的に「星に願いを」の後においたらおかしいからプロローグの前におかなくてはいけないかもしれない。
そうすると、この話の流れでは加藤を主催側の犬としか思えないから(そうでなければ、精神状態が明らかにおかしくなる変な薬なんて持ち込むわけがない。)
後の先生同士の緊張感溢れるやり取りがつまらなく見えてしまう。

……今回のは例えば、加藤がノッポに薬を渡したことを思い出している、という感じで書いてくれればよかったんだろうけど、
死んでる奴の視点からの回想だから、上記のような問題が発生するワケ。
792Classical名無しさん:06/10/01 00:33 ID:95jmWfhs
忘れてた。

>>788
乙でした。
天満のミスとか想像できてワラタ。www

ただ、ちょっと野呂木の薬に対する葛藤が弱かった気がします。
>「…一回だけだし、大丈夫だよな?…って言ったヤンキーは…最後…ボロボロになってたなあ…」
>いまだに息を切らしながら、映像学習で見た麻薬の悲劇を思い出す野呂木。
これだけ学校での注意を覚えてるやつがそんな簡単に飲むかなって感じがしたんで
もうちょっと追い詰められた感があった方がいいかと。

一応言っとくと別にNGとか修正とか求める気は一切無いです。
ただマンセーばっかじゃと思っただけで。
793Classical名無しさん:06/10/01 00:42 ID:95jmWfhs
>>781
確かに、これからの教師陣の話を同じように書いたら緊張感が薄れますが書き方変えて
いかに加藤がごまかすかっていう感じでやれれば面白くなる気もするんですが。どうでしょう?

あと、全部をつなげて見た時のガイシュツの作品の緊張感はリレーの特性のような気もします。
これは人によって意見が分かれると思うので強くは言えませんが。
794Classical名無しさん:06/10/01 00:53 ID:.BYK33pk
>>793

ゴメン、言い方が悪くてこちらの意図を正しく伝えられなかったようだ。

緊張感の薄れるっていうのは、これからの先生たちの話ではなくて、「これまで」の作品のこと。
後からやってきた人が、
「あれ?なんで加藤が主催犬確定なのに、書き手達はこんな回りくどい書き方してんの?」
とか思ってしまうっていう問題があるといいたかった。

ガイシュツって何よ? もしかして既出(キシュツ)のこと?
全部をつなげて見た時の既出作品の緊張感がリレーの特性っていうのはどういう意味?
よくわかんないや。改めて説明してくれると助かる。


んで、これは提案なんだけどさ。
できればこの補完は本編ではなく、おまけにいれてもらえばいいと思う。
しかも修正した後で、誰が薬渡したかわかんないようにして。
(例・メモとともに、気付いたらポッケに入っていた。等)
残念だけど、そういう処置をとらないと、混乱が起こる気がしてならない。
795Classical名無しさん:06/10/01 01:10 ID:95jmWfhs
>ガイシュツって何よ? もしかして既出(キシュツ)のこと?
そう。
>全部をつなげて見た時の既出作品の緊張感がリレーの特性っていうのはどういう意味?
確かに分かりにくかったスマン。言いたかったのは君が言っている
>後からやってきた人が、
>「あれ?なんで加藤が主催犬確定なのに、書き手達はこんな回りくどい書き方してんの?」
>とか思ってしまうっていう問題
はリレーでこういう補完話が出て来る以上、問題視しなくて良いと自分は感じるということです。
後から来る人のことを考えるなら当然問題でしょうけど、
個人的にこのスレは段々作品が出来上がっていく工程を楽しむものだという風に考えているので。
796Classical名無しさん:06/10/01 01:19 ID:95jmWfhs
送った後で気付きましたが、
>全部をつなげて見た時のガイシュツの作品の緊張感はリレーの特性
の部分は
「全部をつなげて見た時のガイシュツの作品の緊張感が失われるのはリレーの特性」
と書くべきでした。
分かりにくいとかじゃなく文章がおかしかったです。
改めてすみません。
797Classical名無しさん:06/10/01 01:19 ID:.BYK33pk
>後から来る人のことを考えるなら当然問題でしょうけど、
>個人的にこのスレは段々作品が出来上がっていく工程を楽しむものだという風に考えているので。

 いやいや、後からくる住人を無視してたら作品としておかしすぎるし。
 個人的なことはNG・修正議論で考えちゃ駄目よ。感情論になっちゃうから。
 

 曖昧に発言してたのが悪かった。
 ここで、「駄目、絶対。」にNGもしくは修正要請を出させてもらう。
 そうしないと作品としてあまりにも不自然なってしまうから。
 んで、今後誰かが補完作品を出したいなら、もうこのような問題が出ないように気をつけてもらいたい。
 
 まぁ、本当にNGにするかどうかは、今後の議論で決まるんだけどね。とりあえず今回は要請。
798Classical名無しさん:06/10/01 01:21 ID:.BYK33pk
>全部をつなげて見た時のガイシュツの作品の緊張感が失われるのはリレーの特性

 それは違う!
 そうならない様に気をつけるのがリレーだよ。
 そうなったらNGにされちゃうのがリレーだよ……。
799Classical名無しさん:06/10/01 01:22 ID:qLQY9qZQ

800Classical名無しさん:06/10/01 01:38 ID:95jmWfhs
>>797-798
了解です。
自分でも>>795書いてる最中にビミョーだと感じてはいたので。
ただ、読み手が感じる緊張感の問題は矛盾とまでは言えないと思うのでNG・修正に賛成までは踏み切れませんが。
801Classical名無しさん:06/10/01 01:39 ID:3M27uEiY
要はまとめサイトへの掲載順の問題だろ?
だったら上で言われたようにおまけの項目に入れるか、「ゲーム開始直後の補完話です」とでも注釈を付けてもらえば済む事じゃないの?
802Classical名無しさん:06/10/01 01:47 ID:86pDwGvM
ラノワ掲載形式をパクれば問題ないじゃんとか思ったのは俺だけでいい
803Classical名無しさん:06/10/01 01:52 ID:pnBrmWq6
加藤先生の件も妙ちゃんのPC映像のように上から指示されたでおk
804Classical名無しさん:06/10/01 01:54 ID:86pDwGvM
と、忘れてた

投下GJです
個人的に加藤は逆らわないけど積極的に尻尾も振らないってポジションとかで、ミスリード用キャラになるのかなと思ってただけに逆にビックリした
時間軸の話は……他の常駐ロワによって意見が割れそうだ
805Classical名無しさん:06/10/01 01:58 ID:.BYK33pk
>>801
おまけに入れる補完話で、散々本編で引っ張ってきた教師ネタに決着つけるってのは問題なワケで。
おまけ的話なら、あくまで本編に影響を与えないものにしないといけない。
それはハネ子も言っている事だよ。

注釈をつけて載せるってのもどうかと。
すごく見苦しいし、後から同じような補完話が出たときにまた許容しなくてはならなくなる。

>>802
>>804
まぁ、最初からラノワ方式なら今回のも許容できたんだろうけど、もう一定の投稿形式が決まっちゃってるからね。
ここにきて違う方式採用したら書き手が混乱する。
806Classical名無しさん:06/10/01 02:00 ID:3M27uEiY
自分からも投下GJです

まとめサイトの掲載順は投稿順だから時系列が前後する事はこれまでにもあったし、
今回のを前に割り込ませる必要はないのでは?
掲載するときに「ダメ、絶対。(一日目 ゲーム開始直後の補完です)」とでもしておけば
問題ないと思う。
807Classical名無しさん:06/10/01 02:00 ID:.BYK33pk
>>805
ゴメン訂正。
「書き手」じゃなくて「1氏」が混乱する、だね。
808Classical名無しさん:06/10/01 02:06 ID:pnBrmWq6
だいたい加藤の心理描写がないんだからいくらでも後付けできるとか考えられないのかね
バカ○だし
809Classical名無しさん:06/10/01 02:12 ID:.BYK33pk
>>808
心理描写うんぬんの問題ではなく、状況の問題。
あんだけラリっちゃう薬渡しといて「悪意はなかった」で通ると思うのが不自然。
それは>>791にも書いてあるはず。
議論においては当然、否定的な意見を述べても構いませんが、(むしろそれが大切ですが)
その際にはちゃんと前にでた意見を読んでから発言してください。
じゃないと議論にすらならない。
810Classical名無しさん:06/10/01 02:18 ID:3M27uEiY
>>805
タイトルに注釈を付けるのが見苦しいというのなら、本編の一行目に
「これは○日目、○時の物語です」と書き加えさせてもらうのはどうか?

>後から同じような補完話が出たときにまた許容しなくてはならなくなる。
そのことに何か問題でも?

>>809
「加藤自身も効果を詳しく知らなかった」でよくない?
頭がイカれる強い物だとは思ってなかったとか。
811Classical名無しさん:06/10/01 02:19 ID:pnBrmWq6
>>809
なんで加藤が薬の詳しい内容まで知ってると決めつけてんだアホか
812Classical名無しさん:06/10/01 02:27 ID:f6p43fu.
口が悪い誰かさんの言ってることは確かに正しいと思う。
加藤の行動は上層部の指示かもしれないし、加藤単独の行動かもしれない。
薬に関しても、自分で用意したものかも誰かに渡されたものかもしれない。
こんな加藤の立場なんて後でどうとでも出来るんだから論議自体が無駄。
それよりも論議すべき問題があるだろ。
兵士なんて初めて出てきたぞ。
813Classical名無しさん:06/10/01 02:32 ID:95jmWfhs
>>812
プロロ−グの最後の方の一部
>加藤の指示に従い廊下に出た一条の前には、大勢の兵士達が並んでいた。
>皆大きな銃を携帯している中、一人の兵士が近づいてきた。
>「よし、貴様はこちらから出ろ!」
>兵士が指差す先には、この倉庫の様な場所からの出口があった。
>そしてどうやら、この出口は何箇所もあるようである。事実、先ほど麻生が出た出口は別の方向だった。
>恐らく、簡単に生徒同士が合流できないように出口を分けたのだろう。
>「ああ、そうだ。なるだけ急いだ方がいいぞ?禁止エリアは意外と広いからな」
>いざ出ようとした矢先に兵士が呟く。恐らくこうやって、さらに生徒達を混乱させて合流を防ごうとしているのだろう。
>だが、今は兵士達に従う他なかった。一条は全速力で飛び出していった。
814Classical名無しさん:06/10/01 02:35 ID:f6p43fu.
>>813
プロローグ最後で出てたのな
815Classical名無しさん:06/10/01 02:37 ID:.BYK33pk
まぁ昼間になって、NGにするのに賛成の人が出てこなかったら、多数決の原理で「駄目、絶対。」はOKになるんだろうけどさ。

>>810
>そのことに何か問題でも?
大いにアリ。
これからも本編に補完を許容する→補完話が増える可能性がある→キャラの行動に生じる齟齬・矛盾を探すのが難しくなる。
全体のクオリティを下げないようにするには、本編に後付で追加するというのは避けたほうがいい。
それに補完話というのは、リレーの本質にあまりそぐわない。

>「加藤自身も効果を詳しく知らなかった」でよくない?
>頭がイカれる強い物だとは思ってなかったとか。
じゃあどんな物だと思ってたんだ、って話だよ。
そんな軽い薬で「皆を守れ」とかいうわけが無い。
 



……これは一書き手としての意見なので、無視してくれて構わないが(自分で議論に個人的意見は持ち込むな、と言ってあるので)
あとから追加話をポンッ、と出されると、リアルタイムで牽制しあいながら他の書き手と書いてきた楽しみが冷めてしょうがない。
816Classical名無しさん:06/10/01 02:44 ID:pnBrmWq6
まぁ他ロワで補完が認められているのがリレー形式じゃないネギまとかだからな。
補完はリレーでやるべきではないというのには同意。
作者も投稿前に聞けば良かった。


ただ>>815の加藤に関する発言に関しては

こ れ は ひ ど い

としか言いようがないけどなw
817Classical名無しさん:06/10/01 02:53 ID:.BYK33pk
>>816

まぁ、薬を渡されたノッポが結果としてどういう行動をとったかは盗聴器で丸わかりなくせに、
薬の効能を良く知らなかった加藤が、ノッポの変貌振りについて何にも動揺しなかったことを不自然と思わないっていうなら、
別にNGじゃなくてもいいですよ。
818Classical名無しさん:06/10/01 02:57 ID:WN4ldmAs
議論は昼以降に持ち越しだな
8191 ◆PhRNUx7oBQ :06/10/01 10:04 ID:fTvqYzQM
さて、どうしましょうか…まとめる分には地図を書き換えたりしなくていいので全然問題はないです。
読まれる方が混乱しないように、最初のノッポの話の1つ前くらいに配置すればいいのでしょうか?
それともおまけに補完項目でも作りますか?注釈を入れて今まで通り順番に掲載?
まあ、今はそれ以前に議論をどうにかしないといけませんが…

今回の作品の中に今までの本編に矛盾した部分は無かったように思えます。
教師人が支給品の事を(程度はともかく)知っているか、誰が薬を渡したか、というこれまで判明していない事を新たに書いていますが。
その中で加藤は主催側、生徒側どちらにも取れるような気がします。
本気で生徒達を助ける切り札として、或いは更に状況を悪化させる地雷として、どちらの考えに従い渡したのかは分かりません。
どちらの立場にしても周囲に気付かれないようかなり気を配っているようなので、
後々の教師達の掛け合いにも特に問題は発生しないのではないでしょうか(逆に、この一幕を見たという教師が話を振る展開も有り?)
そもそも何故加藤がわざわざノッポに薬を渡したのかというと、やはり天満が道を間違えたお陰で時間ができたからだと思います。
今までは順調に出発していたのに、急に生じた空白。そこに、2名死んで荷物が余るから誰かに薬を渡したかった加藤が手招き。
その意図が一抹の希望を危険な薬に託した物か、最初から凶戦士誕生を狙った物かは不明。
「皆を守れ」も本心か、単にノッポを焚きつける為かも不明ですが。

今まで放送を通じ教師達を何度か書いた立場としては、それほど問題はないのでは、という認識です。
補完は今まで想定していませんでしたが、本編に一切矛盾がなく、今後の書き手の動きを阻害しないものならOKではないでしょうか。
820Classical名無しさん:06/10/01 11:10 ID:DDib86Ro
どっかのロワみたいに、文章表現が稚拙すぎるからNG、とかは無理なんだろうなやっぱり
821Classical名無しさん:06/10/01 11:42 ID:/D0M7/rk
リレー形式でやってるんだから、過去話は無しじゃね?
過去のバトンをもらうなんてことはできない
822Classical名無しさん:06/10/01 11:51 ID:WN4ldmAs
やはり本編の過去話はタブーとしとくべきか
外伝的な位置付けの話なら別個で書いてもいいかと思ってたとこだが
これは補完というより後付けになってしまうし気は進まない
後から設定が増えれば確認すべき事項が次々沸いて出て手間が増えるし

まぁ後付けと外伝の線引きも難しくなりそうな気もするし完全禁止にするのが手っ取り早いか
823Classical名無しさん:06/10/01 14:20 ID:.BYK33pk
補完はおまけにポイしちゃえばいいんでない?
824 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 15:43 ID:SeSCzNvo
テスト
825 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 15:43 ID:SeSCzNvo
烏丸と舞ちゃんご一行を予約します
826Classical名無しさん:06/10/01 15:59 ID:C8g6/jKs
>>825
おー、wktkして待ってます。
827Classical名無しさん:06/10/01 16:15 ID:WN4ldmAs
>>825
気体
828Classical名無しさん:06/10/01 17:33 ID:01y6rZZ6
機体
829Classical名無しさん:06/10/01 17:44 ID:fTvqYzQM
過去物ではリレーにはそぐわないとの意見が多いようですね。
とりあえずダメ、絶対。は番外編扱いとしておまけに収録しました。
本編とは関係ない、という位置づけになっています。
今後過去物は外伝扱いとしておまけの方に収録したいと思いますので、もし何か書いて頂ければどうぞ投下して下さい。
作品が何も来ないよりはよほど楽しいと思いますので…
>>825
奇態
830Classical名無しさん:06/10/01 19:36 ID:G2Z8geXs
騎体
831Classical名無しさん:06/10/01 19:59 ID:6VvH6.Bo
おまいら危殆だけでスレ埋めるつもりですか?
832 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:06 ID:kxwR9vRE
            【訪問者】


 『周囲の見回りをしてくるから』―――そんな名目で雪野を連れ出した後。
岡が篭絡されていることに気付かぬまま、大塚舞は友人二人と話し合いを続けていた。

 最初の頃は自分のペースだった。高野に心酔する雪野をたしなめ、警戒心を持つよう説得し、
自分達とのつきあいの長さを強調する。その上で高野が信頼に足る人物か問い詰める。
やや卑怯なやり方だと思ったが、こんな状況だから、と自分を無理矢理納得させる。
しかし、それでも事は思い通りに動くことはなかった。

「…私、それでも……高野さんは信頼できると思う。一緒にいたいかな…」
「〜〜〜〜!」

 もじもじと顔を少し赤らめながら雪野は話す。トーンを上げてもう一度聞きなおすが返事は変わらない。
そして、声が大きくなりつつある自分を砺波がなだめ、雪野のフォローに回ったあたりから旗色が悪くなり始めた。

「ねえ舞ちゃん、雪野がこれだけ意見を曲げないって滅多にないことだよ。…高野さんを信頼しても、いいんじゃないかな?」
「ちょ、ちょっと砺波!?」
「!砺波、ありがとう。そうだよ、高野さんは強くて優しくて……舞ちゃんの言うような危険な人じゃないよ」
833 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:06 ID:kxwR9vRE
 ほう、と憧れの人を語るような目つきで高野を褒め称える雪野。
「で、でもね。…私だって、信用したいけど…高野さんってよくわからないところがあるでしょう?」
「あの人が問題起こした事ってなかったじゃない。さりげなく私を守ってくれたし、さっきも励ましてくれたよ?」
「岡君だってその…あんなことしようとする人じゃなかったけど、でも実際…さあ」
「あ、ほらほら。文化祭でやった演劇の脚本。あれって高野さんがやってくれたんでしょう?」

 そういえば、とそのことを思い出す。友人の結城と相談してもまとまらなかった演劇の脚本を、一つのシナリオに
してくれたのは他ならぬ高野本人。その後の練習でも演技指導や演出効果等、惜しみない協力をしてもらえた。
それ以前のサバイバルゲームも…自分は反対だったが、結果としてクラスの結束を高めることになった。
そのことに関しては、彼女の功績と認めざるを得ない。反論はできなかった。

「ね?だからさ、私達も信じてみようよ。雪野が言うような、素敵な一面が見えてくるよ」
「でも…………ううん。わかった、わよ…」

 かくして高野の思惑通り、盲目状態となった雪野を砺波が補佐する形で相談は完結した。
折れた側の大塚だったが、心に残るもやのようなものはまだ失われてはいなかった。とはいえそれは言葉にできるものではない。
じゃあ戻ろうか、と50メートル程先のお堂を目指し笑顔で砺波が歩き始める。その時。
834 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:08 ID:kxwR9vRE
「やあこんばんは」
「「「きゃああああっ!!?」」」


 背後から聞こえてきた挨拶に、三人全員が飛びのいた。雪野と砺波は驚きのあまりそのまま倒れこみ、
大塚だけがなんとか足を踏み込み持ちこたえることができた。

「だ、だ、だ、誰!?」
「あわわ……え」
「か、かか…」

 一体いつの間にそこにいたのか、彼女らが話していた場所のすぐ近くに烏丸大路は立っていた。
殺し合いの舞台においてもいつもの無表情を崩すことなく。平然とそこに、当然のように。

「烏丸君!?う、うう動かないで!!」
 半ばパニックになりながらも、大塚は薙刀を構え目の前の人物に突きつける。いきなり何をやっているのかと
理性が自分を叱咤するが、突然の出来事に体がそれを受け付けない。微動だにしない彼を見て、ようやく
落ち着きが戻り始める。そして、右手にある日本刀に目が入った。警戒心が更に上がる。
835 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:08 ID:kxwR9vRE
「か、烏丸君……いきなりで悪いんだけど、その刀…捨ててもらえないかしら…」
 なんでこうなるの、と泣きそうになる。高野晶に続いて烏丸大路。何を考えているのか意味不明ランキングの
男女トップと出会うことになるなんて。とにかく彼が危険な存在か確かめねば、と薙刀を握る手に力を込める。
後ろの二人にも早く立ち上がるよう叫びに近い声をあげた。

「………」
 挨拶しただけなのに、どうして薙刀をつきつけられ武装解除を要求されているのだろう。
何やら話し込んでいたようなので邪魔をせず、終わったようなので話しかけたのがまずかったのかな。

 烏丸大路の率直な感想はそれだった。ゲームが始まってからの彼女らの事情を考えれば止むを得ないものなのだが、
それを知らない彼に受け入れることはできない。彼からすれば舞達こそが『危険な存在』である。

「それはできない。僕には目的がある。君達にやられるわけにはいかない」
「!ッ…わ、私達がやるわけないでしょう!烏丸君こそ……!」
 じり、と大塚が距離を縮める。ただならぬ空気を感じ取り雪野と砺波は最悪の光景を想像した。
自分達の親友が刃物で人を傷つけるところなど見たくない。しかし、何故だろう。嫌な予感がする。
彼と戦っても勝ち目がない。生存本能が最大限の警報を発し、そう叫んでいる気がした。
836 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:09 ID:kxwR9vRE
「待って、舞ちゃん!烏丸君、ごめんなさい。舞ちゃんにそんなつもりはないの。ちょっと興奮してるだけなの」
 後ろにいたはずの砺波が飛び出したことに気付いたのは声が聞こえた後だった。
と同時に誰かが走り去っていく音がする。『た、高野さんに…!』そんな声がしたがそれどころではない。
「と、砺波!?危ないわよ、下がって!」
「あ、あのね。お昼にちょっと怖いことがあって…舞ちゃんも怖い目にあって…それで私達おびえてるの。
 別にこんなことに参加してるわけじゃないの。烏丸君は怖いことしないよね?信じるよ。だから信じて、お願い」
 自分の声を無視し、友人は必死で話を続けている。その相手は相変わらず表情を崩さない。それが恐怖をことさら
増幅させるのだが、それでも彼女は引こうとしない。立ちふさがり、無防備のまま説得を続けている。

「も、もういいから!砺波お願い、下がって!」
「わかった。信じるよ」
「ほら!見なさ………………え」
 かしゃん、と日本刀が地に落ちる音がする。続いてこれでいいかな?と全く変わらない顔で烏丸が話す。
前にいる砺波がありがとう、と喜んでいるのが分かる。説得が成功したことを悟り、気が抜ける。
とたんに両腕に力が入らなくなり、自然と薙刀が抜け落ちていった。
837 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:14 ID:kxwR9vRE
 高野は素敵な勘違いをしてくれている岡に適当に話をあわせ、くつろいでいた。
彼女らの内緒話は終わっただろうか?放送まではあと―――時計を確認するより早く、
ドタドタと激しい足音が室内に響いた。急ぎ岡から体を離し、襲撃に備え入り口からの死角へ急ぐ。
高野さん、高野さんと悲鳴に近い声が聞こえてくる。岡ですら、ただ事ではないと理解できた。
入り口を乱暴に開き、半泣きの状態で雪野が走りこんでくる。

「た、高野さん!大変なの、舞ちゃんが、烏丸君が…!お、お願い助けて!」
「!」
「か、烏丸ぁ!?…よっしゃ任せろ!おい、この鎖を」
 要点は抑えられていないが、高野には大方の予想はついた。頭の固い委員長が彼を刺激したのだろう。
馬鹿な真似を、と思う。彼は基本的に人畜無害。だが手を出せばとてつもなく痛いしっぺ返しを食らう。
自分とて下手に手を出したくはない相手だ。懐のシグ・ザウエルに手を伸ばす。
銃の存在がばれてしまうが、この場にいない二人は既に無傷ではないはずだ。
そこを救えば、信頼されこそすれ疑いはされまい。雪野と岡はいくらでも丸め込める。決意を固めるのは一瞬だった。

「雪野さん、岡君の鎖を解いてあげて。そしてここでおとなしくしていてね」
 せっかくだし、何やらやる気を出している後ろの彼を解放してやることにする。盾くらいには使えるだろう。
全員の信頼を得るには割に合わない仕事だが、仕方ない。最悪逃亡も考えつつ、意を決し部屋を飛び出した。
838 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:14 ID:kxwR9vRE
 てくてくと、ゆっくり三つの足音が重なる。足音と話し声に混じり、鍔鳴りの音が響いていた。
烏丸大路は相変わらずのポーカーフェイス。砺波順子は笑顔で、大塚舞は申し訳なさそうな顔をして。
「大塚さん、僕が武器を持っていていいの?」
「素手ってわけには、いかないでしょう…ごめんなさい。ちょっと頭に血が上りすぎてたわ」
「本当にありがとう、烏丸君。雪野も心配だし、とにかく戻って高野さんと岡君も混ぜて話をしようね」
「…高野さんだ。?今彼女――」
「え、本当!?……いないよー?」
 柱の影に隠れたんだよ、と烏丸は補足する。一瞬見えた彼女の表情と握っていた『何か』の正体を少しだけ考えながら。
その視線の先に潜み、高野は今自分が目撃した情報の整理を進めていた。

(どういうこと…雪野さんが嘘をつくとも…読みが外れた?……!いや、説得した?)
 注意深く覗き見た外の様子は平和そのもの。烏丸を含めた三人が、何やら談笑しながらのんびりと歩いてくる。
彼と一瞬目があった。気配をおさえ、影から眺めていたつもりなのだが、蝋燭の明かりのせいで完全に隠れ切れなかったらしい。
殺気を読まれたか、構えていたシグ・ザウエルを見られたか…彼とはいずれ接触を持つ必要があるだろう。
鎖から解放され、無意味にやる気を出しながら背後から走ってくる岡が更に気分を苛立たせた。
839 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:16 ID:kxwR9vRE
 烏丸の姿を見てパニックになる雪野をなだめ、お堂の中で大塚と砺波が事情を話す。雪野と岡から深いため息が漏れた。
雪野も岡の鎖が外れている理由を述べ、申し訳なさそうに頭を下げる。緊急事態が誤解だった以上、
また縛られるのかと顔を引きつらせる岡。当然よ、と大塚は断じるが今度は体に食い込むほど
きついものではなかった。理由を尋ねると「ちょっと疲れちゃった」ということらしい。岡は少しだけ彼女に感謝した。

「烏丸君、鎌石村のほうから来たの?誰かに会った?」
 疲労を見せる大塚に代わり、砺波が司会役で話が進む。それに特に誰も口をはさまない。
「三沢君と冬木君に。話によると、東郷君もいるらしいよ」
 特に口止めも受けなかったため、烏丸は冬木から教えられた情報を全て話した。それに自分も
カレーパンについて尋ねなくてはならない。いかにして自然に話を切り出すか、彼は考えていた。

「探知機つきのパソコンかあ……ねえねえ高野さん!すごいよそれ」
「そうね。禁止エリアのせいで遠回りしないといけないけれど」
「…なあ、烏丸。なんでお前は冬木についていかなかったんだよ。そいつがあれば身を守れるんだぜ?」
 迫り来る襲撃者を迎撃し、高野の力になって愛されるという夢をつぶされた恨みか、それとも女だらけの聖地に
男の訪問者は好ましくなかったのか。あるいは純粋な警戒心か。いずれにせよ、岡はあまり烏丸を
好意的に思うことができなかった。疑うような視線を投げつけて問う。
そんな彼の言葉に、『え』と誰かが声を挙げた。
840 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:16 ID:kxwR9vRE
「……僕は」

―――――――キンコンカンコーン

 サッと、その場の空気が固まり沈黙が訪れる。烏丸と高野以外の顔色が変わる。放送だった。
笹倉葉子の普段と変わらぬ陽気な声で、嬉しそうに犠牲者の名が挙げられていった。


「……嵯峨野、さん…音篠さん…田中君…東郷…君…」
 暗い雰囲気が周囲を包む。先程まで話していた、ノートパソコンや冬木らの存在という明るい話題も意味を成さない。
高野でさえ沈んだ表情を見せる中(少なくとも周囲からはそう見えた)、それでも烏丸の表情は変わらない。
沈黙を破ったのはそんな彼を睨みつけていた岡だった。

「なあ烏丸。お前嵯峨野と一緒にバンドしてたよな。そのわりに反応薄いんだな。……あとな。
 …東郷が鎌石村にいて、人の場所のわかるノートパソコン持ってたとしたら、なんで死ぬんだよ」
「ちょ、ちょっと岡君!?」
841Classical名無しさん:06/10/01 23:17 ID:xF2PjWL6
紫煙
842 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:18 ID:kxwR9vRE
 何を言い出すのかと、砺波があわてふためく。烏丸と岡を交互に見るが、どうすればいいかはわからなかった。

「砺波、やたら烏丸を信用してるみたいだけどな。こいつが嘘言ってるかもしれないんだぜ。
 …烏丸、なんで冬木についていかなかった?なんで便利なパソコン持ってる東郷が死ぬんだ?」
「やめてよ岡君!か、烏丸君にだって…事情があるよ、きっと」
「それを聞いてるんだ…答えろよ、おい」
 砺波と岡の言い合いを見ながら、雪野はただおろおろと狼狽する。助けを請う目で高野を見るが、
返ってきたのは『あなたまで巻き込まれてしまう』というものだった。

「嵯峨野さんが死んでしまったのは悲しい。辛いよ。…ただどうすればいいか、わからないんだ。誘いを断ったのは、
 別の目的があったから。…播磨君を探しているんだ。東郷君が死んでしまったのはわからない。ごめん」
 相変わらず表情一つ変えず、眉一つ動かさないで淡々と烏丸は述べる。その声には恐れも後悔も感じられない。
岡の怒りに油を注ぐだけだと砺波はあせり、高野は心の中で苦笑した。
843 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:19 ID:kxwR9vRE
「わからない?ダチが死んで悲しみ方が分からないだと?ふざけんな…そんなわけあるかよ!
 …それに、播磨を探してる…?何でだ?このふざけたゲームに一緒に」
「もういいかげんにして!!」

 話を断ち切ったのは、放送後一言も喋らなかった大塚だった。うつむいているため、表情は見えない。
しかし、震えた声が彼女の心境を物語っていた。
「……烏丸君がそういう人だったら…私や砺波は死んでたかもしれない。…それでいいじゃない……
 …………もう嫌…なんで私達まで疑って、争い合わなくちゃならないの…」
「お、俺はただ……いや……その…………」
 軽はずみすぎた。せっかく戒めを緩めてくれた彼女をまた泣かせてしまった。
自分は何をやっきになっていたのだろう。さすがに岡も先程の言動を反省する。
「…悪かった。ごめん、皆…烏丸、わりぃ」
 誰に限らず岡は謝罪する。だが会議の終焉は、もはや誰かに止められるものではなかった。
844 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:20 ID:kxwR9vRE
(……僕はここにいないほうがいいのかもしれない)
 自分の感情表現の乏しさは自覚している。それによる弊害も。『心に体がついていかない』以前、
学校の帰りにそんなことを特徴的な髪型の少女に話したことを思い出した。
彼女なら、自分の気持ちも理解してくれるだろうか?カレーでも漫画でもなく、
一人の少女のことが頭に浮かぶ。

――――――しかしそれも一瞬。それより、と彼は本来の目的に思考を集中させた。
 カレーパン。先程は岡の心境を考えて播磨を探していると無難に答えておいたが、
当然忘れたわけではない。しかし今聞いても余計混乱させ、交渉を難航させてしまう。
朝になれば当然食事がある。その時にカレーパンについて聞けばいい。もしカレーパンがあったら
なんとかして。否。なんとしてでも手に入れて――――この場を立ち去ろう。そう彼は決めた。

(それまでは漫画を描こう)
 睡眠の前に、原稿を少しは進めておくことも重要だ。しかしさすがに今この場で漫画を描き始めたら
破り捨てられかねない。観音堂はそう広くはないが、住職や坊主らが寝泊りする個室くらいはあるだろう。
照明用に余っている蝋燭とマッチを借りる。そして部屋を出ようとしたところで声をかけられた。
845 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:21 ID:kxwR9vRE
「烏丸君…どこ行くの?」
 砺波だった。心配そうな顔をしている気がする。別の部屋にいるよ、と伝えておく。
「あ、あのね…」
 か細い声で彼女が呟く。雪野達から受ける視線を気にしているようだった。
「さっきの岡君の言ってたこと…気にしないでね。皆、不安なだけなの。私は信じてるから。話してくれてありがとう」
 こく、と無言で頷く。無表情・無感情の自分にとって、先程のようなトラブルは一度や二度ではない。
ただ彼女のように気にかけてくれるということは珍しかった。学校生活の中で自分を避けず理解しようと
してくれたのは、バンドメンバーや塚本天満くらいのものだったのだから。

「……一応、何があるか分からないから気をつけてね。…交代で見張りをしないといけないから、
 後でお願いすると思うけど…いい?」
 今度は少し離れた場所にいる大塚だった。出会った時の事を悔いているのか、表情は暗い。
これにも頷いて返事をしておく。続いて彼女からさっきは本当にごめん、と謝辞が述べられた。


 烏丸が出て行くと同時に、再び室内は静まり返る。次に動いたのは高野だった。
「皆、ごめん。忘れてたわ。これさっきの放送で言われてた禁止エリア予定地のメモ。一人ずつ書いたんだけど、
 受け取ってくれる?烏丸君には後で私から持っていくわ」
846 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:22 ID:kxwR9vRE
 あ、すっかり忘れてた…と雪野が驚くと同時に高野を褒める。大塚と雪野もお礼を言いながら
それを受け取る。最後に、縛られている岡がメモを高野に見せられその内容に岡は目を見開く。

『貴方の警戒は間違ってはいない。フォローしてあげられなくてごめんなさい』

 禁止エリアとともに、そのメッセージが記されていた。にへら、と顔が歪むのが高野も岡も分かる。
メモをたたみ、そのまま岡のポケットに入れる。好き勝手に解釈して、妄想でも何でもしていればいい。
高野はそう思った。信頼を得るための地道な作業を終えたところで、思考を切り替える。

(烏丸大路か…。できればこんな早くから会いたくなかったわね)
 自分とて、彼の全てを知っているわけではないが、少なくとも危害を加えなければ大丈夫ということはわかる。
播磨を探しているというのが本当ならば、その目的は何か。接点は二つ。
塚本天満につながりがあるという点と、同じ談講社で漫画家(播磨は見習いだが)をしているという点。
847Classical名無しさん:06/10/01 23:24 ID:3M27uEiY
しぇん?
848 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:25 ID:kxwR9vRE
(後者かしら。この舞台でもプロ根性を忘れない精神は見上げたものだけど、理解はされないわね)
 ひとまず敵対はしていないが、今後も行動を共にするには少々都合が悪い。
岡や雪野と違い、彼を操るのは無理だろう。それどころか自分の企みが露見したら、
最悪の障害になりかねない。砺波や大塚とそれなりの関係を築かれてしまったというのも面倒である。
……先手必勝。彼を暗殺するのがベストだろうか。

(銃は音が漏れてしまう。他の武器は……彼に会いに行くのに持っていくのは不自然、か)
 いずれにせよ接触してから。他の人間――特に雪野と岡の視線が厳しい中、どうやって彼と
二人になるか思案していたが彼から一人になってくれたのは都合がいい。
口実は作ったのだからいつでも会いにいける。思考を巡らせ、最適手を探し出さなくては―――

「ねえねえ高野さん。見張りのことなんだけど」
 割り込んできたのは、相変わらず嬉しそうな顔をしている雪野。いい加減、あわせるのも疲れてくる。
「私と砺波が3時まで起きてるよ。で、それからは5時になるまで烏丸君と舞ちゃん。だから」
「間に時間を挟んで寝るのは健康に良くないわ。私と岡君は休ませてもらったし、大塚さん達と
 交代したほうがいいわね」
849 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:33 ID:kxwR9vRE
「そ、そうなの……?う、うんわかった。じゃあそうしよっか」
 きっぱりと話を断ち切るように告げられて、雪野は少しだけたじろぐ。何か不愉快な思いを
させてしまったのだろうか?しかし憧れの彼女の声は変わらず優しい。気のせいだと思い込んだ。

「ここから部屋続きになって、隣に小さい部屋があるの。畳がしいてあるからそこがいいよ」
「…岡君は当然ダメよ。ここで寝なさい。…いいじゃない、鎖は緩めてあげたんだから」
「高野さん、舞ちゃん、岡君、おやすみ。時間になったら起こしてあげるね」


 部屋とお堂の間の扉は薄く、向こう側から明かりと声が漏れてくる。
『高野さんの寝顔を見るんだ♪』という怖気の走る台詞が聞こえた気がした。
同じく部屋にいる大塚からおやすみ、と覇気のない声で話しかけられたため普通に返事を返す。
どうやら自分はひとまず信用されているらしい。相談のほうは思い通りに進んでくれたようだ。
目をつむらず、高野晶は再び考える。これからの行動を。いかにして事を有利に進めるか。
ひとまず見張り順を操作して、こちらから烏丸に接触できる機会は増やしたが、どうするべきか。
―――――考え続けた。
850 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:35 ID:kxwR9vRE
【夜:0〜1時】

【高野晶】
【現在位置:C-06 待機室】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) シグ・ザウエルP226(AT拳銃/残弾15発)
[行動方針] :烏丸をどうするか考え、接触する。弾薬の消費を抑えて殺す機会を掴む。
雪野は使えるなら利用する。岡も使えるなら利用する。
        麻生と敵対。(ただし優先して排除しようとは考えていない)
[最終方針] :ゲームに乗る。パーティー潜伏型。

【雪野美奈】
【現在位置:C-06 お堂の中】
[状態]:健康
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 工具セット(バール、木槌、他数種類の基本的な工具あり)
[行動方針] 1:高野の為に動く。 2:高野晶、大塚舞、砺波順子と行動をともにする。

【大塚舞】
【現在位置:C-06 待機室】
[状態]:睡眠。高野、烏丸を信用。ややへこみ中
[道具]:支給品一式(食料1食分消費) 薙刀
[行動方針] :ゲームに乗る気なし。みんなを集めてどうにかする。
851 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:36 ID:kxwR9vRE
【砺波順子】
【現在位置:C-06 お堂の中】
[状態]:健康、だいぶ冷静。高野、烏丸を信頼
[道具]:支給品一式×2(食料1食分ずつ消費) パーティーガバメント
[行動方針] :ゲームに乗る気なし。大塚舞、雪野美奈、高野晶と行動をともにする。

【岡樺樹】
【現在位置:C-06 お堂の中】
[状態]:打撲傷多数/鎖鎌のチェーンで体を縛られている(それほどきつくない)、睡眠
[道具]:無し(砺波が持っています)
[行動方針] :「高野の心の支えになるのは俺だっ!」と素敵な勘違い中。

【烏丸大路】
【現在位置:C-06 お堂の個室】
[状態]: 健康、原稿執筆
[道具]:支給品一式(食料はカンパン、カレーパン、水×2) 日本刀
[行動方針] :1.原稿を進めたら寝る。朝になったら出発する 2.カレーパン探し(手段不問、とりあえず朝食時に尋ねる)
3.原稿を描く(播磨に手伝って欲しい)、4.3が終了後冬木らに協力する

※見張りは3時に高野、岡に交代。5時に烏丸、大塚と交代
852 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/01 23:38 ID:kxwR9vRE
>>841
>>847
支援ありがとうございます
853 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/02 00:03 ID:5/aak0ns
>>852
乙でした。烏丸がそれっぽくてよかった。舞ちゃんも高野も大変ですね。

とりあえず播磨、城戸を予約させてもらいます。
854Classical名無しさん:06/10/02 00:08 ID:5gczqduw
>>852
GJ。烏丸のカレーパンへの意志固いなw

>>853
wktkして待ってます
855Classical名無しさん:06/10/02 00:13 ID:SaPbfC3.
>>852
GJ!
烏丸のおかげで隣子生還も期待できるな!
晶VS烏丸の展開イイ!!
856Classical名無しさん:06/10/02 00:20 ID:rQYvowCY
>>852
乙カレ隣子

>>832
だけど隣子は雪野のこと「美奈」って名前で呼んでなかったか?
857Classical名無しさん:06/10/02 00:23 ID:JwdQxi1E

モブ陣の個性が活きてて一挙動がそれぞれ面白い
そして高野に死臭……いや、その為の楯かw
858 ◆RHLa6nIQ9U :06/10/02 01:37 ID:lmQyBcfc
>>856
orz
すいません、まとめサイトのほうに修正版を投稿しておきました…
859Classical名無しさん:06/10/02 02:07 ID:1frpi4ws
乙〜
しかしおかっぱヤバいな。
もともと岡は復讐者田中用の盾だから田中が死んだいま気軽に使い捨てできるw
860Classical名無しさん:06/10/02 18:58 ID:7neNmnYg
>>852
乙!隣子よくやった!
高野や烏丸がどう動くか楽しみです
>>853
期待してます!
861Classical名無しさん:06/10/02 19:04 ID:J2JdzszM
舞ちゃん変身マダー?
862Classical名無しさん:06/10/02 21:48 ID:hed6xU6.
しかし高野対烏丸……
冷静に考えたら、これって2−C頂上決定戦……か?
どっちもどんなぶっとび超展開やらかしても全然不思議じゃないというか、想像がつかんw
863Classical名無しさん:06/10/02 21:56 ID:4EUaxX6o
まぁ、強さに二人とも制限かかってるといっても、どうなるかわからんよね。

>>852
乙。見張りの時間も決まって、さてどうなるかだねぇ。
864 ◆X7WwwzkoUU :06/10/02 21:57 ID:4EUaxX6o
三原と奈良を予約しますね。
865Classical名無しさん:06/10/02 22:31 ID:C4RweB/Q
天満とかは?
866 ◆X7WwwzkoUU :06/10/02 22:36 ID:4EUaxX6o
ほら、グループ分けあるからさ……。
867Classical名無しさん:06/10/02 22:49 ID:7neNmnYg
>>866
期待してます。
868Classical名無しさん:06/10/03 02:21 ID:OCk1khrQ
>>825を見て思うんだが、予約から半日もしない間に投下っておかしくない?
三日の猶予を使わないで大して作品も練らず思いつくままに書きなぐって投下か?
それじゃいい作家にはなれないぞ
869Classical名無しさん:06/10/03 02:23 ID:IuGaWNTo
>>868
俺なら、ある程度書くなりプロットを立てるなりして完成できる目処が立ってから予約する。
870Classical名無しさん:06/10/03 02:48 ID:XLe4GwwA
>>868
お前こそ考えてから発言しろ
どの段階で予約しようと書き手の自由だ
何様のつもりだ
871冤罪 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 04:16 ID:cmlb2qKI
三沢に対しどう対処しようか円が思考していると、こちらに向かって足音が近づいてきた。
建物の影に隠れて足音のする方向を観察する。
やがて暗闇の中から冬木が現れ、三沢のいる建物へと入っていった。中から話し声がする。
(二人…か。どうしよう?)
手元にある武器は金属バット、そしてスペツナズナイフが一本。
まず一人をこのナイフで殺し、もう一人に金属バットで対抗すれば男子といえども殺すことは可能だろう。
だがあと一本しかないこのスペツナズナイフをここで使うのは少し勿体ない気がする。
ゲームの勝者となるには、この二人よりも強敵になりそうな人物がかなりいるだろうし、できれば温存したい。
(ま、この二人は後回しでもいいかな。)
結局この二人は放っておくことにした円は、物音を立てないようにその場を後にした。

872冤罪 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 04:17 ID:cmlb2qKI
一方その頃、隣りのエリアにいた播磨はというと。
パソコンで参加者の位置を調べた結果、ここから少し東に行ったC-06の地点に六人もの人物がいることが分かった。
そこで播磨はC-06の地点に向かうことにした。
(もうすぐC-05だな。この分ならわりと早く着けそうだ。)
そしてまもなくC-05のエリアに突入しようとした時。
(ん?C-05…?)
何か忘れてないか?C-05、C-05…。
走ったまま地図を確認してみると、C-05のエリアに大きく×が書いてある。
「のわああああああっっっっっっとととととぉぉぉぉ!」
慌てて急ブレーキ。まさにC-05に入るギリギリの所で播磨は踏みとどまる。危うく禁止エリアに突っ込んで自爆するところだった。
「危ねえ危ねえ…。こんなマヌケな死に方をしたら末代までの恥だ…。」
ふーっと深呼吸した後、播磨は道端に腰を下ろして再びパソコンを取りだした。目的地を改めるためである。
先程行こうとしたC-06は禁止エリアのせいでかなり遠回りしなければならないようだ。
他のエリアを探すと、ここから南に行ったホテル跡に四人、さらにその付近にも一人いる。
「南か…。あんまり気が進まねえな。」
夕方斉藤と鬼怒川に襲われた時のことを思い出す。
「待てよ…。もし天満ちゃんが南にいたら、あいつらと出くわす可能性があるって事じゃねえか!」
こうしちゃいられない。すぐに南に向かわなくては。
そう決心した播磨が南に向けて出発しようとパソコンを止めようとした時。
学校のチャイムが鳴った。

(…放送か!天満ちゃん…!)
祈るような気持ちで放送を聞いた。

873冤罪 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 04:18 ID:cmlb2qKI
放送が終わった。天満の名前は無かった。だが播磨は大きなショックを受けた。
「マカロニ…」
そう、先程会ったばかりの東郷が死んだのだ。
「…俺が、殺しちまったのか?」
先程東郷と戦った時のことを思い出す。正直ケンカの最後の方はよく覚えていない。
まさかあの時、勢い余って殺してしまったのだろうか?
「いや、俺が気付いたときは誰もいなかった…。俺が殺したって事は…」
―もしかしたら、屋上から突き落としてしまったのか?
そんなはずは無い、俺は殺してないと頭の中で繰り返すが…自分は絶対に潔白だ、とは言えなかった。
「人を殺した…俺が…マカロニの野郎を…この手で…!?」
思わず手が震える。ケンカに関しては百戦錬磨の播磨でも、今まで人を殺したことは無い。
自分が犯してしまったかもしれない罪の重さに恐怖を感じた。
(違う…俺じゃない俺じゃない俺じゃない…)

ビーーッ!!

突然鳴ったブザーのような音で、播磨は我に返った。
どうやら目の前のパソコンからのようだ。
「どうなってんだ…?」

『やあ、これで君は半日生き延びたって事だね…。ま、まだまだこれからってところだな。』
「谷サン!?」
モニターに映し出されたのは、2−Cの担任である谷速人だった。
『もう分かってるかもしれないが、もしかしたらこのパソコンの持ち主が変わっっているかも知れないから一応説明しておこう。』
呆気にとられた表情で播磨は谷の言葉を聞く。
彼によればこのパソコンは、放送毎に何らかの機能が増えていくという仕組みらしい。この参加者位置を確かめる事が出来る機能も、先程の放送で追加されたそうだ。
『で、肝心の追加機能だけど…。今回追加されるのは「支給品リスト」だ。参加者にどんな物が支給されているのかを確認することができるぞ。
誰に何が渡っているかはさすがに分からないけど、これで色々作戦を立ててゲームに役立ててくれ。』
支給品リストぉ!?どうやら天満の捜索にはあまり役に立ちそうにない。
『じゃあ、また6時間後を楽しみにしていてくれ。それまで頑張ってくれよ。』
谷がそう言うと、パソコンの画面は先程起動していたマップ画面に戻った。
874冤罪 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 04:19 ID:cmlb2qKI
なるほど。放送毎に機能が追加、か…。
だが今回の追加機能「支給品リスト」は、天満の位置を特定する決定打にはなりそうもない。
「ったく。支給品なんてどうでもいいから天満ちゃんの…」
と、そこまで言った時。
播磨は突然自分のリュックの中を漁り始めた。

どうして今まで気付かなかったんだろう。彼はまだ自分の支給品を確認してなかったのである。
(すっかり忘れてたぜ!何か役立つ物、役立つ物…)
リュックの中をよく調べると、菓子パンの下の方に何か小さな機械が二つ見つかった。
「これは…確か絃子が使ってた…」
そう、その機械は二つのインカムだった。播磨が入院したとき、彼女から渡された物と同じ物だ。
一緒に入ってた説明書によると、この島の中ならどこでも通信できるらしい。
「ちっ、あんまり今の状況じゃ役に立ちそうにねえなあ…。」
播磨はぶつぶつ文句を言いながら、インカムとパソコンをリュックに戻す。
「おし、じゃあ南へ向かうか。」
軽く屈伸をし、播磨は出発の準備を整えた。
―東郷の事は、考えないようにした。考えたくなかった。

875冤罪 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 04:20 ID:cmlb2qKI
播磨が放送を聞いていた頃、円もまた放送を聞いていた。
新たな死者は四人。自分が殺した以外では二人しか死んでいない。なるべく多く減っていて欲しかったがそうもいかないようだ。
放送前に盗聴器で教師達に呼びかけたのに対しても、明確な返答は無かった。
一応放送内容はメモしておいたのだが、もしかしたら隠しメッセージがあるかもしれない。
「やけにクシャミが目立ったけど…これが関係あるのかしら?」
メモを見ながら首をひねる円。その時、
「誰か来る…?」
東の方に人の気配を感じる。近くの建物に隠れて様子を伺った。
大柄な男が、目の前を通過していく。
(誰かしら…?あんな人、ウチのクラスにいたっけ?)
その男は確かに矢神高校の制服を着ていたが、円の記憶には彼の顔が無い。
気付かれないように、こっそり後を着けた。
(相手は一人。結構ガタイは良さそうだけど、背後から近づいて金属バットで一撃ぶつければ…!)
男が立ち止まった。今だ。
金属バットを振りかぶり、円は男の方へ向かっていく。


地図を確認しようとした播磨は、突然背後に殺気を感じた。
しかし彼にとってそんな事は日常茶飯事。
「甘えよ!」
素早く横に飛び、不意打ちを避けた。
(避けられた!?そんな…!)
完全に決まったと思った円は驚愕の表情を浮かべる。さらに播磨はそのまま回し蹴りを放ち、円を吹っ飛ばした。
「うっ…」
尻餅をつく円。あまりの痛みに金属バットから手が離れた。
「オイ、急に襲ってくるなんて危ねえじゃねえか。」
ゆっくりと円に近づく播磨。
(女か…。名前は思い出せないが、確かにウチのクラスにいたような…。)
ちょうどいい、天満の事を知らないか聞いてみるかと思った瞬間。
円は突然立ち上がり、そのまま後ろを向いて走り出した。
「あ!オイちょっと待てよ!」
慌てて播磨も追うが、すぐに見失ってしまった。
876冤罪 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 04:21 ID:cmlb2qKI
逃げながら円は少し浅はかだったかと反省した。
誰だか分からないけど、あの人はとんでもなく強い。背後からの攻撃を完璧に避けられ、カウンターの蹴りまで喰らってしまった。
(やっぱり、このナイフを使うべきだったかもしれないわね…。)
しかし、金属バットは置いてきてしまった。武器はもうこのナイフしかない。
これからの行動を考えると、今の失敗はとてつもなく大きかった。


円が置いていった金属バットを拾い上げ、播磨は円が逃げた方向を見る。
「チッ…どいつもこいつも…殺し合いなんて正気じゃねえよ。」
―名前は知らんが、茶髪でショートカットの女は要注意だな。誰かに会ったら一応伝えておいてやるか。
これで播磨が会った中で、ゲームに乗っている人物は三人目。
忘れないように彼らの特徴をメモを取っておくことにした。
「これでよしと。そんじゃ、さっさとホテルへと向かうか。」


実は円の罪がことのごとく自分のせいにされているとは、播磨は知る由も無かった。

877冤罪 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 04:22 ID:cmlb2qKI
【午前:0時半〜1時半】

【播磨拳児】
【現在位置:C-04南部】
[状態]:健康、精神的な焦り、軽く鬱
[道具]:支給品一式(水と食料二人分)、インカム一組、ノートパソコン、金属バット
[行動方針] :1.天満を探す為にホテル跡へ 2.沢近の誤解を解く 
       3.誰かに会ったら斉藤、鬼怒川、円がゲームに乗っていると伝える(名前は分からないので見た目とか特徴で伝える)
[備考]:サングラスを外しています。吉田山が死んだとは思っていません。
     「もしかしたら自分が東郷を殺したのかも…」と思っています。

【城戸円】
【現在位置:C-04】
[状態]:かなり疲労、腹部に痛み
[道具]:支給品一式 スペツナズナイフ1本 (紙袋が現地調達です)
[行動方針]:盗聴器に気がつく、主催にコンタクト
       どこかで休む。放送について何か無いか考える。

※パソコンの追加機能は「支給品リスト」、参加者に支給されているアイテムが全て載っています。
 ただし誰に何が支給されているかは載っていません。



つーわけで投下完了。
何かパソコンの追加機能が弱冠ショボイ気もしますが、どうでしょうか?
878Classical名無しさん:06/10/03 04:27 ID:Kpo5LTJA
ここまで騙し討ち専門で狡猾にやってきたことを考えると
円が軽率すぎる気がする。
879Classical名無しさん:06/10/03 04:33 ID:RA5ns..Q
>>878
確かに、これまでの円の行動から考えると、ギリギリまで接近してその上で背後からナイフを射つんじゃないかな?
しかも正体不明って自分でわかっててわざわざ金属バットで殴りかかるとは思えない。
880Classical名無しさん:06/10/03 05:03 ID:jJihvv9E
なんかこう…アレだな
881Classical名無しさん:06/10/03 05:39 ID:zWAj4mr6
円以外の部分、例えばパソコンの機能とかは妥当じゃなかろうか。
882Classical名無しさん:06/10/03 06:11 ID:zNVvOe16
円がやや軽率な気もするが、修正するほどじゃないと思う。
PCの追加機能、播磨にとっては救いの神だな。
883Classical名無しさん:06/10/03 06:16 ID:u06dLGEs
>>879
ここまで順調に来てうぬぼれていたってのは?
強そうなマカロニを簡単に頃せたことで興奮してたとかでもいいけど。
ただ本文中からはそんな様子が読み取れないから
やっぱりちょっとした修正は欲しいか。

>>◆fBlMsnfU4Y
乙です。
円のことはともかく
播磨の馬鹿っぽさとか、らしくて良かったと思います。
884Classical名無しさん:06/10/03 07:47 ID:T0fQG70o
第二回放送後のSSのレベルを考えると、円が修正要求される理由がわからん

>>877
乙〜円初の失敗か
885Classical名無しさん:06/10/03 08:02 ID:UXWcojwE
>>884
本人乙
886Classical名無しさん:06/10/03 08:53 ID:XLe4GwwA
まあ乙
だがキャラの思考における前後関係に矛盾があるという指摘には同意
流石にこの展開は無理があるかと
887Classical名無しさん:06/10/03 10:13 ID:XrtOoITo
あれか。
最初は円の行動方針に「冷静慎重に行動する」ってのがあったんだが、
「英雄本色」ではそれが消えちゃってたのが今回の矛盾が発生した原因か?

「英雄本色」の書き手がその行動方針を消したのがわざとかどうかで少し議論が変わりそうだが。
888 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 10:34 ID:wSUc2p6w
ども。
円はナイフがあと一本しか無いって事でこういう行動させたんですがちょっと軽率だったみたいですね。
円が播磨に襲い掛かるシーンをカットしようと思います。
他に修正すべき点ってありますかね?
889Classical名無しさん:06/10/03 11:35 ID:XrtOoITo
襲いかかるシーンを修正ってのもまあアリだと思うが、

説得力のある円の心理描写を追加するっていう修正の方が楽でないか?
890Classical名無しさん:06/10/03 12:43 ID:XLe4GwwA
気が緩んでた云々を挟んでもあの行動はやっぱり違和感あると思うぞ
ナイフが一本しかないことを意識してたり主催にコンタクトとろうとしてる椰子が
次の話では調子づいて油断してたと云われても説得力無い
書き手の云うとおり行動を修正しとくべきかと
891Classical名無しさん:06/10/03 13:30 ID:DpWtE7Qs
ハンターβ投入マダー?
892Classical名無しさん:06/10/03 14:16 ID:r1cvHRhU
もし播磨が西本達とうまく出会ったら脱出の可能性もみえてくるな
でもハリーがいるんだよなぁ・・・どうなることやら・・・
893Classical名無しさん:06/10/03 15:04 ID:.Za1rjPg
修正って言えばさ、前のパソ放送で妙ちゃんが残した台詞から、俺は当然次の放送も妙ちゃんだと思ってたんだが、谷さんが出演ってのはなんかおかしくないか?
894Classical名無しさん:06/10/03 15:38 ID:XLe4GwwA
いっぺんに突っ込むのも気が引けたんで云わなかったがそれも気にはなる
別段意味があるわけでもなく交代してるのは不自然……というかリアル視点から見て疑問符が浮かぶ
支給品リストを登場させてまでまだ使わない不明品を明かしたところまではまだ多目に見れるが
谷サのほうは今後の主催話に関わるから特に意図がないなら変えるのは避けた方がいい
895Classical名無しさん:06/10/03 16:34 ID:wSUc2p6w
えー、とりあえず問題になってんのは
・円の行動が不自然
・パソコンの出演者は谷じゃまずい
の二点でいいですかね?
あと>>894読むと播磨の支給品を明かしたのがまずいみたいですが、ここも修正した方がいいですかね?
896Classical名無しさん:06/10/03 16:39 ID:o80aS3aA
>>888乙です。
播磨のC-05突入や東郷突き落とし疑惑など、それっぽくてGJです。
で、城戸の襲撃ですが、別にシーンそのものをカットしなくても、軽い修正でいいのではないでしょうか?
一案として、物陰に身を潜めてチャンスを見定めて襲撃したが、サーチソフトで誰かが潜んでいることを察知していた播磨は
油断してるように見せて、しっかり警戒していた、とか。

>>893
放送も持ち回り制なんだから、パソもそれでいいんじゃない?
台本読んでるだけのようだから、教師個人の意図には繋がらないと思う。
むしろこれを一人に偏らせる方が、主催側シナリオへの影響がデカイのではないでしょうか。
897Classical名無しさん:06/10/03 19:30 ID:yNPoUpnw
キャラの行動や思考が前回と違う話はいっぱいあるがそれが修正されたことは一度もないだろ。
何故今回に限ってダメなんだ?
898Classical名無しさん:06/10/03 19:34 ID:XLe4GwwA
>>896
問題なのは内容ではなく
>前のパソ放送で妙ちゃんが残した台詞
こっち

次回の出演をほのめかしながら理由も無く交代させるとなると
見るべき場所が以前の話に矛盾する点しか残らない
交代することに何かしらの目論見があるならまだしも
そうでないならいたずらにリレーを乱す結果にしかならない
黒幕の存在が認められている以上話す内容が仕組まれていることは前提条件だから
交代を助長する理屈としては効力を持たないと思う

あと、あくまでフォローに対する反論であって
書き手に当初の指摘以上の文句をつける意図がないことは断っとく
899Classical名無しさん:06/10/03 19:55 ID:o80aS3aA
言い忘れましたが、自分はこれがダメだとは思っていません。
ですが、>>888ではシーンのカットを考えているとの事なので、それぐらいならと修正案を出した次第です。
自分としては、播磨の手にバットが渡るのは沢近の誤解を深める要因になりそうで、むしろwktkです。

>>898
前のパソ放送の台詞というと、
>『それじゃあ、次に映像が流れるのはまた6時間後だね。
> それまで少しばかりのお別れです。それじゃあ、また会いましょう。ただし』
これのこと?

それなら喋っているのが「妙ちゃん個人」ではなく「主催/教師側の代表者」と考えたら、矛盾してないと思う。
……ちょっと無理がある?
900Classical名無しさん:06/10/03 22:19 ID:gFKzx7.A
ところで修正期間は投下を優遇されるのか?
そうでないなら播磨を書きたいんだが、現状はどうなってるんだ
901Classical名無しさん:06/10/03 22:33 ID:/7a5D.l2
>>900
前例では最初の投下から3日後以内に修正版投下だった
もちろん、最初に投下した人の意思表示があった上だけど
多分895氏は現在修正中だと思われ
902 ◆fBlMsnfU4Y :06/10/03 22:49 ID:cmlb2qKI
>>900
とりあえず反対意見の多かった
・円の播磨襲撃の取り消し
・パソコン出演者を谷サ→姉ヶ崎に
の二点を修正しようと思います。
明日の深夜までにはまとめサイトの方に修正版を投下したいと思っていますので…。
自分力不足で迷惑かけてすいません。

あと、播磨の支給品、パソコンの追加機能についてなんですが、これらはこのままでいいですかね?
903Classical名無しさん:06/10/03 22:57 ID:XLe4GwwA
しかしオリジナル投下から三日というのは不味くないか
下手すれば最長六日“完成”までの猶予が取れてしまう訳だし
今回はタイミング的に関係ない話だからいいことだが
優先期間は全部ひっくるめて三日で統一すべきだと思う
904Classical名無しさん:06/10/03 23:13 ID:qIwXO7Bk
>>903
無理のない展開を望むためにも猶予はあった方がいいと思う。
極論だけど例えば、マグナムを出そうとしてかぶって対戦車砲を
とある参加者に支給されるのではえらいちがいがあるだろうし。
リレーだから考える時間があった方が矛盾のない展開を考えられるだろうし
常に時間が取れるとはかぎらんだろうし。それにすぐその話をリレーするよりも
別の人を動かす方がいいだろうし。
905Classical名無しさん:06/10/03 23:23 ID:XLe4GwwA
>リレーだから考える時間があった方が矛盾のない展開を考えられる
それをいうならむしろ逆じゃんか
矛盾を指摘せざるを得ない展開を書いてしまった人を継続的に優遇して
他に案を練ってた人がさらに待たなければならないのはおかしい
906Classical名無しさん:06/10/03 23:33 ID:XrtOoITo
でも、これから話が進むにつれて絶対矛盾点は出てくるだろうし、それで三日ぎりぎり使って投下したのが修正くらって頑張って直している最中に、
他の書き手が投下して、結局苦労が無駄になったら、書き手全体のモチベーションが下がる気がしてならない。
他ロワがどうなのかはよく知らないけど、やっぱ修正用期間はいるんじゃないか?
最終修正決定宣言から一日くらいでいいとは思うけど。
907Classical名無しさん:06/10/03 23:57 ID:XLe4GwwA
まあそんなもんなら……
ただ、修正で大筋を変えるのは各位自重したい
908Classical名無しさん:06/10/04 00:07 ID:RnOxxFxw
じゃあ話をつめておくか。

今回の最終修正決定宣言は
>>902
ってことになるな。
ここからどれだけ時間を取るかってことなんだが、まぁ今回は前例から三日とっていいとしても、
今後どうするか決める必要があるよね。
24時間でいいと思う?
909Classical名無しさん:06/10/04 00:10 ID:U9bSaQwM
妙な流れになってるな。
そもそも明確なNG理由がない以上、修正するしないは作者の判断だろ。
それに期限つけるのはおかしくないか?

修正期限の話は今回のケースとは分けて議論した方がいい。
910Classical名無しさん:06/10/04 00:17 ID:RnOxxFxw
いやだからさ、「最終修正決定宣言(作者が修正する箇所を決定した時)」からの期間なんだよ。
作者が修正すると判断してからさらに三日間とかだったら、合計六日間以上キャラを握れるわけだから。
他にも書き手が待っているっていう今みたいな状況だと、色々と不満が出てくるじゃない?
もしかしたら、待っているもう一人の書き手は二日以内にかけるのかもしれないし。
だから、この機会に十分議論をつめておく必要があると思うんだ。

ただ、やっぱ今回に限っては前例に従って三日でいいと思うけど。
911Classical名無しさん:06/10/04 00:34 ID:QJ8GoFu.
>そもそも明確なNG理由がない以上、修正するしないは作者の判断だろ。
上書き表記なしの行動指針の矛盾はNG対象
リレーなんだからそのくらいは暗黙のうちに考えとこうや
912Classical名無しさん:06/10/04 01:01 ID:U9bSaQwM
>>910
なるほど。納得した。
913Classical名無しさん:06/10/04 01:01 ID:V9UYveb.
キラマダー?
914 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:03 ID:RnOxxFxw
さて、深夜投下だよ。

【 交換日記 】
915 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:05 ID:RnOxxFxw
 こんばんは、三原梢です。
 魔のグーパー無限ループが終わってからもうすぐでちょうど一時間……。
 結局は、私と奈良君がパーで天満ちゃんとララがチョキっていう、およそまともとは思えない終わり方でグループ分けは終了して、今の私は奈良君と一緒に結城さんのもとに向かっている最中です。
 天満ちゃんとララはグループ分けが決まるやいなや、一目散に西へと歩き出してしまいました。勿論、伊織も連れて。
 どっちが結城さんのもとに戻り、どっちが目的の人を捜しに行くか、っていう話し合いはしようともせず。結城さんの荷物はおいていってくれたけど。
 まぁ、奈良君と二人で捜索に出るなんて危険すぎるマネはできる訳がないから、結果としてはよかったのかもしれないけどね。
 それにしてもさっきから奈良君、溜め息つきまくりで正直オツムに大分キてます。そんなに私と組むのが嫌なのかと。そりゃ、ララに比べたら不安かもしれないけどね、言っちゃ悪いけど天満ちゃんよりはマシでしょうよ。
 つうか男の子なんだからもっと頼りになる振る舞いってもんがあるでしょうに。
 ……うぅ、なんだか不安がどんどん増していってる。でも、こうしている今この瞬間に、結城さんはもっと心細い思いをしているかもしれない。
 だからここは我慢我慢。足を止めないで、一刻も早く結城さんの所に戻らなくちゃいけません。そう、一刻も早く戻らないといけないんです。
 なのになんでヘタれてるの奈良君!?
916 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:06 ID:RnOxxFxw
 フゥフゥ言って、生まれたての小鹿みたいにフラフラしちゃって。少しは男の子の意地ってのを見せようとは思わないんかいアンタは。
 そんな「リュックが重い……」とか言って捨てられた子犬の様な瞳で見たって私からは何も出てきませんよ?
 そりゃ、私が貰ったはずの銃弾をまた持ってもらってるのはありがたいんだけど。……まぁ、奈良君には結城さんの分の荷物も持ってもらってるんだけど。
 あぁ、もうわかったから!
 そんな初めてのおつかいで頼まれた荷物が重すぎて、精一杯引きずりつつなんとか母親の元に帰ろうとする五歳児の様な姿を見せつけて「頑張るよ……」とか言わないで欲しい!
 そんなこんなで、結局銃弾は私が持つ事になりました。
 つかコレくらいの重さ、男の子なら弱音吐かずに頑張って欲しいです。そりゃあ、水とかの荷物も含めたら重いだろうけど。
 こんな事している内にも、どんどん時間は過ぎていきます。気付けば結城さんの待つ無学寺まであと少しって所で、0時の放送5分前です。
 あのベルが鳴ったら、もし結城さんが眠っていたとしても確実に起きちゃいます。その時に一人だったら……不味いです。かなり不味いです。
 だから早く着かなくちゃいけないのに……。
「あいたっ!?」
 私としたことが、迂濶です。木の根につまづいて転んでしまいました。幸い、どこかを捻ったりはしていない様ですが、困った事に膝を盛大にすりむいてしまいました。
 奈良君が顔を青くして「だ、大丈夫っ!?」と言いながら駆けてきます。そりゃ、普段なら傷が残らない様に慌てて病院に向かう所でしょうけど、今はそんな事言ってられません。
 奈良君の「汚れを流さないと」の声を無視してずんずん前に進みます。
「待って!」の声も気にしません。「大丈夫だから」の一言で立ち止まるという提案を一蹴します。
 だって早く結城さんの所に行かないと。……なのになんで手を掴んで離さないかなこの男はっ!
 もううんざりです。理解できません。こんな事なら私一人で来れば良かった。けれど、なんで邪魔ばっかりするの、って文句を言おうと奈良君の顔を見た時、私の言葉は喉の奥で止まってしまいました。
 なんだ、ちゃんと男の子の顔できるんじゃない。まぁ、相変わらず間抜け面ではあるけどね。ちょっとだけ安心。
917 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:07 ID:RnOxxFxw
「ちゃんと水で洗わないと、はしょう……なんとかになっちゃうよ」だって。もしかして、破傷風の事?
 そう尋ねたら、「ああ、うん、そう」って慌てながら頷いて、奈良君は自分のリュックからペットボトルを取り出して私の膝を洗い出した。ちょっとしみるけど、後で酷くなるよりはマシかも。少しだけ奈良君に感謝。
 でも、傷を洗い終わった時、気付けばもう深夜0時になってしまいました。
 チャイムがなった途端、奈良君はひどく怯えたようにビクッと反応して、慌ててリュックから地図を取り出そうとし始めました。
 私も、禁止エリアとかチェックしないといけないと思って、リュックに手を入れて中の地図を探っていたんだけど……その時、思ってもみなかった言葉が聞こえてきました。

―――女子 3番 音篠 冴子

 死者しか読み上げれない放送で、会いたかった親友の名が呼ばれた。
 ……私は、それ以上、何も考えられなくて。
 その場にうずくまって、そして、やっぱり何もできなかった……。





   ※   ※   ※
918 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:08 ID:RnOxxFxw
 どうも、奈良健太郎です。
 本当は塚本と組みたかったんだけど、グーパーの変なやり取りに気を取られてるうちにいつの間にか三原さんと組む事に。
 別に仲悪いって訳じゃあないと思ってたんだけど、何かイライラしてるみたいで、僕を見る時は常に目が怖いのがかなり気になる。
 まぁ、三原さんの武器は銃だから、僕の持っていた銃弾が意味をなすには彼女の力が必要なワケで……。そういう意味では守ってもらう側で文句も言えない立場なんだけど、正直ちょっとヘコむかな。
 でも、結城さんの待っているっていう無学寺に向かい始めて大体一時間位たってから流れた放送を聞いた途端、三原さんからそれまでの気迫が消し飛んだみたいで、ちょっと今はさっきまでとは違う意味で困った状況になってます。
「あのぅ……三原さん?」と声をかけても返事はありません。そういえば、さっきの放送で名前を呼ばれた音篠さんと三原さんとは仲が良かったんだっけ。
 友達を失って、それで落ち込んでるっていうなら、納得できる。大事な友達を失うっていう事の悲しさと、寂しさと、やるせなさは、僕だって知っているから。
 吉田山君は確かに乱暴だったし、無意味に威張ってたし、僕はよく彼の行動に振り回されていたけど、西本君を含めた三人でつるんでる時間は本当に楽しかったなぁ。
 そりゃ、ちょっとやだなぁと思う事もいっぱいあったし、僕の目指してたバラ色の高校生活とは正反対の方向に突き進んではいたけど、それでも楽しかったんだ。
 ……だから、かな。吉田山君の死体を見た時、涙が止まらなかった。
 塚本の前で泣いたら、彼女を不安がらせるってのはわかってたけど、止めようがなかったんだ。
 けど、僕は塚本を連れて歩いた。勿論できるならその場にうずくまって泣き叫びたかったけど、僕は進み続けた。塚本に吉田山君の死体を見せたくなかったってのもあるけどそれよりも、こんな僕にもまだできる事があると思ったから。
 近くに殺人者がいるかもしれない状況で、塚本を一刻も早く危険から遠ざけなければならないと思ったから。
 だから今も立ち止まってはいけないと思う。別にすぐ近くに殺人者が潜んでるってワケではないけど、歩くのをやめてはいけないんだ。
 まぁ僕も、さっきまでヘバってたから偉そうな事は言えないんだけど。でも、決めた。もう立ち止まらない。
919 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:09 ID:RnOxxFxw
「……行こう」だから僕は三原さんの手をひく。「立ち止まらないで、結城さんのところに」
 手を振り払われたって、また掴む。何度振り払われても、そのたびに掴み直す。
 僕の方に顔を向けないまま、「冴子が、どうして……」って三原さんが呟いた。僕には答える事が出来ない。だって、吉田山君が死んだ理由だって僕にはわからないから。
 三原さんを歩かせるために、僕は言った。「結城さんはまだ生きて、僕らが来るのを待ってるかもしれないんだよ?」って。
 そしたら三原さんはやっと顔を上げて「でも、冴子はっ……!」って叫んで、息を詰まらせて、そしてまた黙ってしまった。
 うん、わかるんだ。三原さんの気持ち。友達が死んじゃったら、悲しいよね。
 でもやっぱり、立ち止まっちゃ駄目なんだよ。僕達は絶対。
「ここで立ち止まって、また悲しむ人を増やすの? 結城さんは、いま悲しんでるかもしれないんだよ。音篠さんが死んじゃって、辛いのはわかるよ。僕も、吉田山君が死んだのは今でも悲しい。
 でもさ、だからこそ僕達は生きなきゃならないんだ。そして、皆でこんなゲームの犠牲者をださないように頑張らなくちゃいけないんだと……思う」
 それが嘘偽りの無い僕の気持ち。三原さんには辛いかもしれないけど、ここを乗り越えなくてはいけないと思うから。
 案の定、三原さんは何も言わず黙ってしまった。だから僕は話すことにした。吉田山君が死んじゃった時、僕がどう思ったか。包み隠さず、全部を。
920Classical名無しさん:06/10/04 03:13 ID:Rna6GC7Q
四円
921 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:18 ID:RnOxxFxw
 ……全てを話し終わった時、気付いたら僕は泣いていた。三原さんを不安がらせるから、本当は今回も泣きたくなかったんだけど、やっぱり止まらなかった。
 気付いたら、三原さんは泣きながら笑っていた。「アンタが泣いてどうするのよ」って言いながら、僕を小突いて。
 そうだよね、おかしいよね。だから僕も笑った。泣きながらだけど、それでも笑った。
 三原さんが「ほら、行くわよ」って言って僕を逆に引っ張る。さっきまでとまた立場が逆転してしまった。だから僕は、慌ててそれについて行く。
 歩きながら、三原さんは涙を拭っていた。僕も拭いながら、歩き続ける。
 それから、二十分ほど歩いただろうか。結城さんのいるという無学寺にやっと着いた。三原さんが「結城さんっ! ちょっと留守にしててゴメンッ!」って言いながら先に入っていく。
 僕も後から入っていったけど、そこには結城さんはいなかった。無学寺は、まさにもぬけの殻だった。
 三原さんは明らかに慌てていた。「だって結城さん、荷物とか持ってなくて……」と言って、僕が持ってきた結城さんの荷物を見る。
 僕はとりあえず三原さんを落ち着かせようと努力した。もしかしたら結城さんは、誰かに襲われるかどうかして、三原さんの帰りを待たずにここから出ていったのかもしれない。けれども、放送で名前が呼ばれなかったということは、まだ無事であるということだ。
 だとしたら、いずれここに帰ってくるだろう。
 だから今はとりあえずここで休むべきだと、そう言うと、三原さんは意外と素直に同意した。たぶん彼女も、疲れが溜まっていたに違いない。
 見張りは四時間半交代に決めて、まず三原さんが休むことになった。
 傍で女の子が眠っているって状況は、本来ならドキドキするもんなんだろうけど、自然と僕は落ち着いていた。
 落ち着いて、そして考える。

 ―――今頃塚本は、どうしているのだろうかと。
922 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:21 ID:RnOxxFxw
【二日目】
【午後:0〜1時】

【三原梢】
【現在位置:F-08】
[状態]:膝に怪我(ただしちゃんと洗ってある)、睡眠中
[道具]:支給品一式(地図はまた入手、水3)ベレッタM92(残弾16発) 9ミリ弾200発
[行動方針] :今鳥を探す。夜明けまで無学寺で休む。
[備考] :ハリーを警戒。伊織がちょっと気になる。結城が心配
     播磨が天王寺、吉田山を殺し刃物を所持していると思っています。
     冴子は死んだけど、生きようと思う。


【奈良健太郎】
【現在位置:F-08】
[状態]:健康(ちょっと疲れ)
[道具]:支給品一式×2(水4)
[行動方針] :夜明けまで、無学寺で結城を待ってみる。その後の方針は後で考える。
[備考]:ハリーを警戒。播磨が吉田山、天王寺を殺し刃物を所持していると思っています。
     天満を心配。



 とりあえずハラミだからということで今までと同じような書き方を採用してみました。
 あれだな、なんだかこういう書き方で書いてるとハラミに愛情がわく。
923Classical名無しさん:06/10/04 03:25 ID:UYZqqh8Y
乙 ハラミ備考欄多いなww

この二人は安全圏にいるし、長生きしそうだ
924 ◆X7WwwzkoUU :06/10/04 03:28 ID:RnOxxFxw
ゴメン……さっそく修正だ。

【三原梢】
【現在位置:F-08】
[状態]:膝に怪我(ただしちゃんと洗ってある)、睡眠中
[道具]:支給品一式(地図はなし、水3)ベレッタM92(残弾16発) 9ミリ弾200発
[行動方針] :今鳥を探す。夜明けまで無学寺で休む。
[備考] :ハリーを警戒。伊織がちょっと気になる。結城が心配
     播磨が天王寺、吉田山を殺し刃物を所持していると思っています。
     冴子は死んだけど、生きようと思う。


 つむぎが地図持ってってたの忘れてた。
925Classical名無しさん:06/10/04 03:30 ID:Rna6GC7Q
>>922
乙です
交換日記か、面白いね
そしてどこまでもヘタレな奈良ww
926Classical名無しさん:06/10/04 10:12 ID:Uaac1yKU
面白かったけど、改行くらい覚えてくれ
紙媒体と違って横字の文をディスプレイに通すと読みにくい
文が汚らしいから改行してすっきりさせろと思った
927Classical名無しさん:06/10/04 11:14 ID:68/kJ4gs
改行してるだろ。頻度が少ないって事か?
いくら横書きだからってコレくらいで読みにくいって言ってたら、ラノベしか読めんぞ。
つうか過去の三原日記の書き方マネしてるんだろう。そういう指摘あるなら早めにしてやれよ。わざわざ書き手の気分害するような書き方はよしとけ。

>>922
乙。しかし奈良ブレイクへの道は遠そうだな。
928Classical名無しさん:06/10/04 11:19 ID:MhdUeP3U
GJ
奈良www


俺はむしろ変なところで改行が入るほうが読みにくいけどなぁ…
まぁ、でも>>926みたいな意見もあるんだと参考にしてみるといいかと
何故か改行云々で熱くなってたSSスレとかあったし
929Classical名無しさん:06/10/04 11:43 ID:U9bSaQwM


ベレッタ&弾丸200発は北ヘ行ったか
晶・烏丸にとっては格好の獲物だが今それどころじゃないし、果たして…
930Classical名無しさん:06/10/04 12:33 ID:3awv6RC2
>>927
たかが改行してくれと言われたくらいで気分害する奴なんてザラにはいないだろw

改行はした方がいい
見にくいって言うか醜いから
931Classical名無しさん:06/10/04 12:34 ID:3awv6RC2
忘れてた、新作乙
932Classical名無しさん:06/10/04 13:05 ID:QJ8GoFu.
指摘≠暴言
指摘内容は充分理解できるが言い方を考えることは必要だろ
わざわざ余計な一言をつけるなよ


新作乙
へたれはへたれなりにゆっくり頑張っとるな
このパートは周囲より展開がスローペースで進みそうだ
933Classical名無しさん:06/10/04 13:30 ID:MhdUeP3U
スッキリさせるつもりでもキリの悪いところで改行すうのはやめてほしいけどね
ギャグ調のときはいいけどシリアスでやられると緊張感に欠ける
特に生き死に掛かったときは多少堅苦しいくらいのほうが良い
934Classical名無しさん:06/10/04 13:53 ID:laLHV71g
改行例

 こんばんは、三原梢です。
 魔のグーパー無限ループが終わってからもうすぐでちょうど一時間……。
 結局は、私と奈良君がパーで天満ちゃんとララがチョキっていう、およそまともとは思えない終わり方でグループ分けは終了して、今の私は奈良君と一緒に結城さんのもとに向かっている最中です。


 こんばんは、三原梢です。
 魔のグーパー無限ループが終わってからもうすぐでちょうど一時間……。
 結局は、私と奈良君がパーで天満ちゃんとララがチョキっていう、およそまともとは思えない終わり方でグループ分けは終了して、
 今の私は奈良君と一緒に結城さんのもとに向かっている最中です。


一文を長くするより、適当な部分で区切りをつけるほうが読みやすくなる
キリの良い所で改行するのも書き手の腕次第
935Classical名無しさん:06/10/04 14:00 ID:Bi14HdpM
なぜ逐一上から目線の蘊蓄厨が沸くんだぜ?
936Classical名無しさん:06/10/04 14:03 ID:laLHV71g
俺の場合は別に上から目線のつもりは無いけどな
思った通りのことを書いたまで
書き方がぞんざいなだけで見下したりなわけじゃない
937Classical名無しさん:06/10/04 14:17 ID:QJ8GoFu.
クオリティの追求は望むところだがあくまでリレーとしてある程度の割り切りは必要になる
毎度のごとく文体や構成の指摘ばかりしていては新規や初心者のモチベーション下がるだけだぞ
938Classical名無しさん:06/10/04 14:30 ID:68/kJ4gs
>>934

変な所で改行するより、改行しないほうが読みやすいと思う俺がきましたよ。
つうかなんだ。そういうのは個人の好みでだいぶ変わってくるもんだろ。 個人の趣味の構成方法を他の書き手におしつけはイクナイ。
939Classical名無しさん:06/10/04 15:17 ID:LSrSe7nM
新作乙。

なんか最近、重箱の隅をつつくような指摘が多いね。
この改行の件とか、もう一つ前のにも。
どっちも些細な事じゃないか、何をさも大事に煽り立ててるんだよと思う。
940Classical名無しさん:06/10/04 15:20 ID:QJ8GoFu.
さて次スレの季節が近付いてまいりました
あと一、二作くらいかな
941Classical名無しさん:06/10/04 16:50 ID:Uc/zQtkg
>>638
ナカーマ
もう改行の仕方は書き手に任せればいいよ、個性ってことで


あと一作か……議論とかになるとあっという間に埋まるから念のため>>950が立てるか?
942Classical名無しさん:06/10/04 17:14 ID:gz9XYHVA
次スレはクラウンから出てってくれ
難民でも行けばいいだろ
943Classical名無しさん:06/10/04 17:31 ID:8nNutK/c
やっぱ三原が前回参加者の盗聴器を教えたやつのポジションになるかな
日記を色々として次の参加者に伝えるとか
944Classical名無しさん:06/10/04 17:48 ID:fCrtvDUw
>>922
乙!ハラミかわいいよハラミ
マターリいけそうだが、それも烏丸たち次第か

そしてまたもメインヒロイン達が投下最後尾を競い始めた件
945Classical名無しさん:06/10/04 18:46 ID:h1J1dWys
>>943
というか
いつ日記書いてんだ、ハラミは・・・。
946Classical名無しさん:06/10/04 18:58 ID:ZYJehJKE
じゃあ次スレは>>950がクラウン以外に立てるでよろしく
947Classical名無しさん:06/10/04 19:32 ID:QJ8GoFu.
>>943
書いてない書いてないw
948 ◆3hzp3EG7As :06/10/04 20:32 ID:xYOk9w9c
949 ◆Rgv0Q3z49. :06/10/04 20:34 ID:xYOk9w9c
950Classical名無しさん:06/10/04 20:36 ID:LSrSe7nM
トリップテスト?
951Classical名無しさん:06/10/04 20:39 ID:LSrSe7nM
おっと、950か
ちょっと早いけど、次スレ立てようか?
952Classical名無しさん:06/10/04 20:39 ID:QJ8GoFu.
>>950
よろ
953Classical名無しさん:06/10/04 21:02 ID:LSrSe7nM
次スレです。
スクールランブルバトルロワイアル4
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1159962219/

すまない。
連投規制に掛かって、誘導レスの投下が遅れてしまった。
954Classical名無しさん:06/10/04 22:54 ID:3DS/PYgI
またクラウンかよ……ロワ立てる板じゃないってマジ
955Classical名無しさん:06/10/04 23:08 ID:8zErMNoI
上でも言われてるのにな
クラウンは交流所がいくつもある事からも避けるべき板なのに
ここも先住が居ると考えて他に移るべきだろう
956Classical名無しさん:06/10/05 00:01 ID:HxmDr1Sw
サイレンサー持ってる香具師ぎぼん
957Classical名無しさん:06/10/05 00:14 ID:ZRkWKMTA
漫画サロンで荒らされてもいいのか?
958Classical名無しさん:06/10/05 00:20 ID:v5kU5olI
荒らされるのが嫌だからっていつまでも人の家の庭に仮住まいというわけには行くまい。
訳の解らない屁理屈を持ち出しちゃいかんよ。
前の移住騒動の時や上でも挙がってる難民にでも移れば何処も問題無い。
959Classical名無しさん:06/10/05 00:27 ID:EZfGWssE
まぁ、まったく同じスレがあるわけじゃないし、自重はすべきだけどわざわざ今から難民に立て直すほどのことじゃないっしょ
次スレ立てる際は引越し先要検討だけどな
960Classical名無しさん:06/10/05 00:30 ID:v5kU5olI
だからスレ建て前に言われてたんでしょうに。
今から削除以来出して難民に行こうとは流石に言わないが、
先に忠告されてた事を無視してスレ建てした>>953はやり方が強引過ぎる。
自分さえ良ければという考えは止めて欲しい。
961Classical名無しさん:06/10/05 00:37 ID:EZfGWssE
ま、>>942の口調からアレは荒らしの妄言って取っちゃったんだろ


いっそ埋めがてら今のうちに次々スレの引越し先話し合うか?
962Classical名無しさん:06/10/05 01:03 ID:ZRkWKMTA
つーかその理論だとIFスレも二次創作スレもクラウンにあるのおかしくないか?
責任持って上記スレも移転させろよ。
963Classical名無しさん:06/10/05 01:04 ID:ZRkWKMTA
まぁ俺は960がただID出ない板で好き勝手やりたいだけだと思っているけどね。
難民もマロンもID非表示だし。
964Classical名無しさん:06/10/05 01:09 ID:v5kU5olI
>>963
ではID出る板で結構だよ。何も難民じゃなきゃいけない理由は無いから。
ともかくロワ関係のスレが先住してる板は避けるべき。
穿った考えをしてる暇があるんなら、移住先の板でも探してきてくれよ。
965Classical名無しさん:06/10/05 01:17 ID:EZfGWssE
移転には賛成だが、
>ともかくロワ関係のスレが先住してる板は避けるべき
逆だろ
ロワスレないとこだとそれこそ難民でもない限り板違い
SSスレ、もしくはロワスレがすれ違いじゃない板を選ぶべきだろ
それは別に重複じゃないし、ロワスレ乱立は立て逃げ好きの馬鹿が原因だから全うに動いてるスレが立つ分には問題ない
966Classical名無しさん:06/10/05 01:20 ID:v5kU5olI
あのさ、それならそれで具体的に板を探して来てはくれないの?
愚図愚図いちゃもんばかりつける一方で、何一つ移転先の例を挙げてくれないじゃない。
異議があるのならきちんと代案を立て、それからの話し合いでしょうよ。
否定するばかりなら話は先に進まないし、何の解決にもならないという事を良く理解してもらいたい。
967Classical名無しさん:06/10/05 01:20 ID:ZRkWKMTA
>>964
だからID出るのここしかないっての。
IFスレも新参者の君は知らないだろうが奈良厨のせいでマロンにおいて壊滅状態になり、
苦渋の結果クラウンに来たんだよ、つうかここしか無かった。
貴様こそ理想論ばかりでなく具体案示せ馬鹿者が。
968Classical名無しさん:06/10/05 01:22 ID:ZRkWKMTA
>>966
なんだ、おまえただのロワ総合スレのスクランアンチか。
スクラン移転してきたときあっちのスレで1人だけ喚いていたの覚えてるよw
969Classical名無しさん:06/10/05 01:24 ID:v5kU5olI
>>967
まずその喧嘩腰は止めろよ。
そんな態度で挑まれたって売り言葉に買い言葉しかレスできない。
少し頭を冷やして冷静になり、それから大人な対応をしてくれ。
970Classical名無しさん:06/10/05 01:27 ID:ZRkWKMTA
>>969
喧嘩ごしで荒らしてきたのはあんたが先でしょ。まぁスクランアンチってのは言い過ぎたが。
おおかたバトルロワイアルパロディ企画スレ交流雑談所でIDが被るのが嫌だからでしょ。くだんね。
971Classical名無しさん:06/10/05 01:29 ID:efpV7o2c
ここしかないっていう根拠は何なのさ。

ここでやるくらいなら少年漫画でやる方がまだましだ。
できるなら避けるべきだとは思うけどな。サブカルあたりが無難なところだ。
972965:06/10/05 01:30 ID:c5PazJK.
>>966
ロワスレ(というかSSスレやネタスレ)は基本的にマロン
だからどこの板に立てても多少は「マロン行け」「板違い」と言われる前提でいなくちゃ行けないと思うんだ
で、現在比較的受け入れられつつある(ていうかもう諦めや呆れでロワスレは放置されつつある)少年漫画板ならスムーズに行けるんじゃないかと思うんだ俺は
ただ、その場合他ロワと違って単一作品って負い目があるからどうなるかわからんけど



あと、ID出ないからマロンを出たわけだし、同じくIDの出ない難民に行くぐらいならマロンに帰ればいいんじゃねとふと思った
973Classical名無しさん:06/10/05 01:31 ID:JHra7lZI
サブカルも駄目だと思うよ。あそこ以外と厳しいし。あとはVIPかな。
>>969
君も一回深呼吸しよっか。
974Classical名無しさん:06/10/05 01:33 ID:efpV7o2c
サブカルには既にラノ2ndとジャンプ2ndが住んでるが何も言われてないぞ。
どの辺が厳しいんだ?
975Classical名無しさん:06/10/05 01:35 ID:v5kU5olI
>>970
どのへんが喧嘩腰だと?
なるべく波風が立てないようにレスしてたつもりなんだが。
もちろん言いたい事を言う過程で失礼があったのかもしれないが。
それより何より、いきなり当方をアンチだ、新参だ、馬鹿だ、IDが被るのがどうたら
と言う方が、くだらないと思うがね。
冷静さを取り戻せないんなら話し合いにもならないね。

>>972
サブカルは確かにいいかも。
あと、変えるのも一つの手だね。


どうすれば最善なのかな…?
976Classical名無しさん:06/10/05 01:36 ID:v5kU5olI
ああ、サブカルは先住が居るのか…。
それだとあまり行きたくない板かもしれない。
977Classical名無しさん:06/10/05 01:37 ID:efpV7o2c
ラノはほぼ死んでる。ジャンプ2はまだマシだけど過疎。
特に問題はないと思うけどな。
978Classical名無しさん:06/10/05 01:38 ID:c5PazJK.
とりあえず>>976は何で先駆者がいると嫌なのかが知りたい
先駆者がいることのデメリットを感じてるのは今のところ>>976だけみたいだし、言ってもらわないことには移転先の先駆者の有無が決められないと思うんだ
979Classical名無しさん:06/10/05 01:38 ID:OTNUhHOs
先住がいるスレの方がいいと思うんだが……
980Classical名無しさん:06/10/05 01:39 ID:ZRkWKMTA
結局独りよがりな誰かさんはほっといて次スレ使いつつ、
次々スレはマロンに戻るってことでよくないか?
もう必要以上に作品につっかかる荒らしも居なくなったことだし。
このままじゃマロンにも先住が居るとか変なこと言ってきそうだし。
981Classical名無しさん:06/10/05 01:41 ID:JHra7lZI
この板先住いないよ?雑談所だけだし。
982Classical名無しさん:06/10/05 01:45 ID:c5PazJK.
候補はこんなもんか?

サブカル(ID表示)→先住はサブラノ・ジャンプ2nd
少年漫画(ID表示)→先住はジャンプ・サンデー・ボンボン等
マロン(ID非表示)→先住はネギま・ガンガン等


難民行くならマロンの方がいいし、難民とクラウンは候補に入れなくていいよな?
983Classical名無しさん:06/10/05 01:46 ID:JHra7lZI
ラウンジクラッシックが迷惑するのはVIPの避難所として使われることだけ。
基本的には来るもの拒まずだからこの板に迷惑かかるからとかそういった弁論は成り立たないです。
加えて、もしパロロワ雑談所に迷惑がかかるというのならその迷惑の内容を教えて貰いたいです。
984Classical名無しさん:06/10/05 01:47 ID:c5PazJK.
とりあえず移転した方がいい理由がみんな噛み合ってないっぽいね
俺は交流所ばかりの板で、先住もいないロワスレを立てるのはどうかと思って移転した方がいいと思ってるんだが
985Classical名無しさん:06/10/05 01:48 ID:JHra7lZI
自分も移転したほうが良いと思ってるけれども、理由はラウクラじゃ新規SS師が増えないから。
986Classical名無しさん:06/10/05 01:52 ID:c5PazJK.
>>985
新規を増やすなら少年漫画版かマロンだけど……あそこにあっても過疎るものは過疎るから過度の期待はしない方がいいと思うよ
周りが激しいだけに過疎ってると目立つし
だからそこまで人目は気にしなくてもいい気はする
交流スレにはリンクあるし、雑談でもたまに名前あがってるし
987Classical名無しさん:06/10/05 02:50 ID:N.3fClro
適切な板がないなら2chを出て個人のページでやるとか、
企画そのものを没にするとかなんでそういう選択肢はないんだ?
988Classical名無しさん:06/10/05 03:33 ID:.qu.d8BI
さすがスクランというか、ちらほらただの煽りが混じってないか?
989Classical名無しさん:06/10/05 06:34 ID:LG3968L2
先住ロワがない、ID表示されるとなるとクラウンしかない
ここでいいよ
990Classical名無しさん:06/10/05 08:43 ID:OTNUhHOs
そもそも、先住ロワがない所を選ぶ理由がないわけだけどな
991Classical名無しさん:06/10/05 09:57 ID:c5PazJK.
ちゃんとそのこと質問もしてんのにしっかりスルーされとるな…
992Classical名無しさん:06/10/05 09:59 ID:NUwGxfq.
つうかID:v5kU5olIは意図的な荒らしか病的な電波かのどちらかだろ。こいつの発言は脳内
あぼーんするかほんとにあぼーんしないと話が進まないと思われ。
993Classical名無しさん:06/10/05 10:57 ID:8u.n0zC6
昨夜から一方的に批判して空気悪くしてるアホがいるみたいだな
ID違うが同一か?
空気嫁よ
994Classical名無しさん:06/10/05 14:52 ID:1hZui4k2
どうでもええけどスレ梅ようや
残り少ないんじゃけん
995Classical名無しさん:06/10/05 14:58 ID:EZfGWssE
結局この埋めがてらの議論たいした成果がなかったね…
移転候補から難民が消えてサブカルが増えたくらいか?
996Classical名無しさん:06/10/05 15:38 ID:xlK0OamY
まあ自治スレの方でスクラン排斥が盛り上がってるなら本当に出て行こうって
話になるんだろうけどナー
997Classical名無しさん:06/10/05 15:46 ID:u8yGw8Vk
998Classical名無しさん:06/10/05 15:53 ID:1H2Jl8tA
^
999Classical名無しさん:06/10/05 16:03 ID:rnzz88qg
1000なら梅津復活・・・
1000Classical名無しさん:06/10/05 16:06 ID:c9ztHRdQ
1000なら稼動中のロワが全部成功する。
10011001
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