「いつも、悪いな、妹さん…」
「いえ、新しい、播磨さんの完成した作品も早くみてみたいですから。」
昼休みの屋上での日常化した出来事での播磨と八雲の会話。
そして、予鈴が鳴る。
二人は階段を下り、それぞれの教室に戻る。
播磨は教室にもどり、自分の席に座る。
(やっぱ、妹さんに面倒かけすぎてるよなぁ)
そんなことを思いながらも、漫画のネームを細かいとこまで、頭の中で推敲している。
悩んでいる播磨の隣の席にいる天満が話しかける。
「播磨君、来週もちろん、私の家にくるよね?」
「え?」
(どーゆーことだ天満ちゃん、こんな積極的に俺を誘うとは、しかも、
もちろんまで付け加えて言ってるぞ。いまさらながら、じわじわと俺の魅力に気付いたか?
そんなこと言われたら、断る理由なんかないぜ!やっぱ、可愛いぜ天満。)
「あぁ、じゃぁ塚本ん家行くよ」
天満がにこやかに笑う。
(あぁ天満ちゃん、すごく嬉しそうだ!やっぱ烏丸より勝ち目あんじゃねえか俺?)
「八雲も喜ぶと思うよ播磨君。流石、八雲の彼氏だね。八雲も彼氏に誕生日祝ってもらえて
羨ましいな。何あげるのか分からないけど、誕生日までに八雲に秘密にしておくからね。」
(え?来週、妹さんの誕生日なのか。まぁどーせそんなことだろーと思ったが、しっかし、
妹さんには世話になってるから、あげない訳にはいかないからなぁ)
「てか、塚本、妹さんのことは…」
誤解だ。と、言おうとしたとき天満が先に言う。