塚本天満、沢近愛理、周防美琴、高野晶の4人は湯船に浸かりながら仲良く談笑していた。
「ところで沢近さぁ、今日播磨にアンケート取ってる時、凄くテンパってなかったか?」
と、美琴は口にした。
「それ私も思った。」
晶も同様の疑問があったのかそれに続く。
「そそそ、そんな事無いわよっ。」
愛理は顔を少し赤らめて返事をする。
「あっ、もしかして〜、愛理ちゃんも播磨君の事が好きなのかな?ん?」
天満は少し冗談掛かった声で聞いたのだが――
「ば、ばかっ、私があんな奴の事好きになる訳無いじゃない!」
と言い益々顔を赤くしてしまった。
彼女の反応を見て、愛理以外の三人はお互い顔を見合わせる。
そして天満は真剣な面持ちになり、愛理に顔を近付けながら、
「愛理ちゃん…もしかして…」
「な、何よっ。」
愛理の目を覗き込もうとする天満、顔を赤く染めた状態で必死に天満から目を逸らそうとする愛理。
「…」
もう一度聞くべきなのか、それとも止めておくべきなのか。
天満の脳裏に八雲の顔が浮かび、次の言葉を発するのに一瞬躊躇したが、やがて覚悟を決め口を開いた。
「愛理ちゃん本当に…え?」
と、次の瞬間突然愛理の体が崩れ落ちた。
どうやら逆上せて気を失ってしまったようだ。
「ちょっと愛理ちゃん…しっかりして!」