スクールランブルIF19『脳内捕完』

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466おにぎり狂想曲

 天満たちがが文化祭準備にために学校に泊り込んだ日の翌日
「八雲 たっだいま〜」
 準備のためのお泊りから帰ってみると、居間で眠りこけている八雲の姿があった。その隣には伊織の姿もある。
「…う うん……あ、姉さん。お帰りなさい」
「八雲また寝てたの? 温かくしてないと風邪ひくよー」

 なーお と八雲の代わりに返事を返す伊織。
 まだ目を擦り眠そうな雰囲気の八雲にそう声をかけると、天満は荷物もって二階へ上がっていった。

「うん。ありがとう姉さん」

 私服に着替えた天満が再び二階から降りてくる。時間はすでに六時を回り、普段の塚本家ならすでに八雲が
夕飯の準備を終えているころであるのだが、さっきまで夢の中だった八雲はこれから準備に取り掛かろうと台所
に立ったところだった。
「あ…ごめん姉さん。お夕飯の準備、今からなんだ」
「え〜 そうなの? そうだ!! 今日はお姉ちゃんが作るよ!」
「え? またカレーライス?」
「ううん 昨日ね、夕飯にみんなでおにぎり作ったんだ〜 だから今日は八雲にもおにぎりを作ってあげる」

 突然の姉の申し出。当惑する八雲をよそに、天満はすでにエプロンを身につけつつ八雲を台所から追い出そうとする。

「でも……」
「もー 大丈夫だって心配性だな八雲は。お姉ちゃんだってそれぐらいできるよ。それに味は播磨君のお墨付きだもん」
「え…播磨さんが?」
「うん。美味しいって言って全部食べてくれたよ。だから八雲も安心して ね?」

 姉の料理の腕は熟知している八雲だが、ここ最近の彼女の努力(おもにカレーオンリーだが)と何より播磨という
第三者が認めているのなら大丈夫かもしれないと、この申し出を了承することにした。