なんか頭がゆらゆらしてる感じで意識が戻った。
目を開けると、満里奈母が頭の近くから割って座ってきてるせいだと分かった。
「……?」
「ああ、頭上げといた方がいいでしょ」
「あ、すみません」
満里奈家には普通に枕とかある筈なんだが、
前もそうだったけどこのお母さんが膝枕してくれるのはどういう事なんだろうか。
でも、気持良い。半端無く心地いい。
大晦日の時もそうだったけど、女の人の膝枕って一度やられると離れられなくなる魔力がある。
「水とかいる?」
「んぁ、大丈夫っす」
「そっか」
「ちょっと目ぇ、閉じてますね」
「うん。いいよ」
満里奈母に顔をまじまじと見られてる気がしたので、右手で目から鼻にかけてを隠す。
静止画像を見つめられるほど見られた顔じゃないのは自分が一番分かってる。