404 :
買い物:
ぴぴぴぴぴ 携帯がなる。
妹さんの自宅からだった。
妹さんの方からかけて来るとは珍しい。
何だろうと思って、電話に出た。
「あ、播磨君? 八雲に番号を聞いてね」
マイハニー、天満ちゃんの声だった。
「て…塚本? どうしたんだ、一体?」
「あのね、明日、買い物に付き合って欲しいの」
信じられない内容だった。夢じゃないだろうか。
「買い物? いいぜ、時間は?」
落ち着け、落ち着けと言い聞かせながら、承諾する。
「んー、駅前に10時ってどうかな?」
「おう、わかった。遅刻するなよ?」
「うん、それじゃ明日ね」
やった、天満ちゃんとデートだ!
嬉しくて仕方がない。
明日の事をシミュレーションしながら、床についた。
明けて、日曜日。
絶好のデート日和だ。
いつもは遅刻ぎりぎりまで寝るが、今日は特別だ。
時刻は8時半。まだ時間がある。
いつもは食べる余裕がないが、インスタントコーヒーにトーストで朝飯を食った。
身支度を整えて、鏡を見る。
「いいな、今日こそ決めるんだ。この気持ちを伝えるんだ!」
鏡に向かって、気合を入れる。
「ちっと早いが、出掛けるか」
期待しつつ、駅前に向かった。