>>133 0^0=1となるように、0^0∈Cであると仮定する。 Cは複素数体とする。
以下複素指数関数の多価性を排除し、一価実指数関数との整合性を保つために0≦arg(x)<2πとする。
lim[x→a]f(x)=α,lim[x→a]g(x)=β と有限確定の極限値を持つとき
α,β∈Cである任意のα,βに対して
α^βを作るときは 極限の規則
lim[x→a](f(x)^g(x))=α^β (α≠0かつβ≠0)
を使わざるを得ない。(∵f(x)=x,g(x)=a/log(x)としてlim[x→0]f(x)^g(x)=e^a)
でもα=0の時はこれすら使えないからα^βが数であるかどうかはこれだけでは決定不能である。 この決定不能性は極限規則によるもので、仮定とは独立に成立する。
つまり、α=0,β=0,任意のf(x),任意のg(x)に対してlim[x→a](f(x)^g(x))=α^βであれば良いが、f(x)=x,g(x)=a/log(x)としてlim[x→0]f(x)^g(x)=e^aなどからこれは成立しない。
右辺は一意ではなくなるのでα=0,β=0,任意のf(x),任意のg(x)に対してlim[x→a](f(x)^g(x))=α^βは成立しない。
一方α^αは、
有限確定α∈Cに対してlim[x→a](f(x)^f(x))=α^α(α≠0)
を用いることによりα≠0である任意のαに対してα^α∈Cであると結論できる。
α=0のときもlim[x→a](f(x)^f(x))=α^αが容易に言える。
(∵任意のf(x)に対しlim[f(x)→0](f(x)^f(x))=1)
それゆえ 0^0∈{α^α|α∈C}が言える。
故に、0^0∈{α^α|α∈C}≡{lim[x→a](f(x)^f(x))|(lim[x→a]f(x)=α),∀x 0≦arg(x)<2π}→成立
{α^α|α∈C}⊂{lim[x→a](f(x)^g(x))|(lim[x→a]f(x)=α,lim[x→a]g(x)=β),∀x 0≦arg(x)<2π}→決定不能
0^0∈{lim[x→a](f(x)^g(x))|(lim[x→a]f(x)=α,lim[x→a]g(x)=β),∀x 0≦arg(x)<2π}→決定不能
である。
従って、lim[x→a](f(x)^g(x))≠1は、なんら0^0の値に関して言及することが出来ない。
0^0∈{α^α|α∈C}≡{lim[x→a](f(x)^f(x))|(lim[x→a]f(x)=α),∀x 0≦arg(x)<2π}→成立
は言えるので、少なくとも{α^α|α∈C}≡{lim[x→a](f(x)^f(x))|(lim[x→a]f(x)=α),∀x 0≦arg(x)<2π}は0^0の値に言及する資格がある。{lim[x→a](f(x)^g(x))|(lim[x→a]f(x)=α,lim[x→a]g(x)=β),∀x 0≦arg(x)<2π}には0^0の値に言及する資格が無い。
証明終了