スクールランブルIF12【脳内補完】

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98それぞれの明日へ
 播磨拳児と塚本八雲が付き合っているという噂。
 それは事実とは関係なくとも、本人や周りの人達へと波紋を広げていく。
 迷い、困惑、決意、様々な思いを飲み込みながら。


播磨拳児

「俺と妹さんが付き合ってる……か」
 呟き、そして苦笑する。
 この前まではお嬢で、今度は妹さんか。
 正直周りの意見など関係なかった。自分が本当に好きなのは天満ちゃんただ一人なのだから。
 だからといって放っておくわけにもいかない。
 妹さんにも迷惑がかかるだろうし、それに天満ちゃんにこれ以上勘違いされるのも困る。
 この前本人から直接応援してるぞと言われた時、目の前が暗くなった。
 フラれたと思い、絶望の淵に立たされた罪人のような気分だった。
 だけど、自分はまだ何も言っていないし、何もしていない。
 このままでは当然終われないし、自分自身納得できない。
「俺も、ケジメをつけないといけないのかもな」
 自分に言い聞かせるように口に出す。
 流されるままになっているだけではいけない。
 告白をしたとして、断られたらどうする? という不安ももちろんあるし、
恥ずかしさや怯えから、迷ってしまう事もある。
 それでも、立ち止まってはいられない。
 想像するだけで震えてしまう手を握り締めて、気持ちを奮い立たせる。
 自分自身を見失わずに貫き通す。