スクールランブルIF12【脳内補完】

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502The Little Mermaid II
「ふぅ〜」
 八雲は小さく溜め息をついた。現在彼女たちはウォータースライダーの順番を待つため階段の上に並んでいる。
 正確な高さは理解らないがここから落ちたら即死は確実だろう。
「なに溜め息ついてるの? 八雲って高所恐怖症だっけ?」
「別にそう言うわけじゃないけど……」
 だからと言ってこの高さは少々足がすくんでしまう。
「ならそんな辛気臭い顔しないの。大丈夫、落ちるなんてまずないんだから」
 サラは変わらず明るく答えた。そう振舞えることが少し八雲は羨ましかった。
「サラは怖くないの?」
「ん? 私? そりゃ怖いけどそこが良いんじゃない」
「はぁ……」
 いまいちその感性が理解できなかった。
「ほら、もうすぐなんだから覚悟を決めて」
「うん……分かった……」
 そして八雲は小さく頷いた。
「まっ、いざとなったら手を繋いであげるから」
「手? どうやって……?」
 ウォータースライダーは基本的に一人ずつ入るのだから手を繋ぐのは無理だろうと、八雲は考えていた。
「それともタンデムなの?」
「タンデム? なに言ってるの? 手なんて普通に繋げると思うけれど……ほら」
 そうやってサラが指差した先には……。
「え? あれって……」
 それはウォータースライダーはウォータースライダーでも、浮き輪型のウォータースライダーだった。
「うん。あれなら二人乗りだから手だって繋げるはずだよ」
 サラはにこりと微笑んだ。