スクールランブルIF12【脳内補完】

このエントリーをはてなブックマークに追加
384The Heart Is a Lonely Hunter(7)
>>151の続き)
「・・・久しぶりね、ハリオ。ウチに来るのも」
ここは、お姉さん(姉ヶ崎先生)の自宅。
播磨は、お姉さんからビールを出されて、床に座り込んでチビチビ飲んでいた。
「・・・はぁ・・・」
まだぼんやり考え事をしている播磨。
「・・・何か浮かない顔してるみたいだったからね。声かけてみたの。
・・・で、どうしたの?」

播磨は、ためらいながらも、今までの事一切合財を話した。
385The Heart Is a Lonely Hunter(8):04/08/23 23:35 ID:6iwBRwvM
聞き終わったお姉さん、にっこり笑って、播磨の所ににじりより・・・
そ〜〜〜っと播磨のオデコに人差し指を・・・ツン!!
「───うわっ!!」
後ろにのけぞる播磨
「やるじゃん、ハリオ。───こ〜〜〜の、お・ん・な・ご・ろ・しぃ!」
「・・・へ?」
あっけにとられる播磨。
「あのコ、ハリオの事で頭の中い〜っぱいよ。もう、気も狂いそうな程にね・・・
ダメじゃない。女のコをこーいう状態で放っておいたら・・・」
「???」
「分かんない?あのコ、ハリオの事が好きで好きで自分でもどうしていいのか分かんないのよ」
それを聞いた時、一瞬、播磨の脳裏にあの光景がよぎった・・・
いきなりキスされた時の、あの沢近の熱い吐息が・・・
播磨は、何故か顔が赤くなるのを感じた。
お姉さんは(なるほど・・・)と納得した表情をして言葉を続ける。
「・・・だから、あのコ、体育祭の時、私に突っかかってきたのね・・・
───言っとくけど、これ以上、放っておいたら何するか分からんから怖いよ♪女のコは・・・」
そう言って、フフと微笑むお姉さん。
「・・・でも俺は・・・!」
そういう播磨の口にそおおっと人差し指を、お姉さんは当てた。
「・・・分かってるわよ。ハリオに別の想い人が居ることぐらい。・・・誰かは知らないけどね・・・」
「・・・え?」
「・・・分かんないと思った?」
言い当てられて驚く播磨に、なおも笑顔を絶やさないお姉さんは言葉を続ける。
「・・・そして、未だにその想い人に振り向いてもらえないこともね」
「・・・」
播磨が黙って聞いていると、いきなり、お姉さんの目が真剣な表情になった。
口調が高くなる。
386The Heart Is a Lonely Hunter(9):04/08/23 23:35 ID:6iwBRwvM
「でも、そうだからと言って、他の人のことはどうでもいいの?
───いや、だからこそ、そういう、想ってもかなわぬ苦しい心が分かってるからこそ、
あなたに恋焦がれている人の事を分かってあげるべきじゃないの?」
日頃笑顔を絶やさない人だから、真剣な表情は怖い。
体温が数度下がったような気がする。何も言えない・・・
「・・・」
もっとも、真剣な表情は一瞬だけで、すぐにお姉さんの表情は和らいだ。
「・・・もちろん、どういう返事をするかはハリオの自由よ。
でも、その前に、一度くらいは話を聞いてあげてもいいんじゃないの?ん?」
お姉さんは、播磨の目を覗きこむ仕草をした。
まともにその視線を受けると、なんか気恥ずかしくなる。
(チッ、しょうがないな・・・)と言わんばかりに頭を掻き掻き、
「・・・分かったよ。話すよ。屋上かどこかで・・・」と答える。
お姉さんは、人差し指を立てて(チッチッ)と左右に振った。
「───分かってないね。ハリオ♪」
「・・・」
「───仮にも女のコと会うのに、屋上なんかに呼びつけてどーすんのよ。
こーいう時にはね・・・」
お姉さんがフフ・・・と微笑んだ。