スクールランブルIF12【脳内補完】

このエントリーをはてなブックマークに追加
286保護者として
その日は、中間テストの初日だった。 HRを終わらせ、帰途につく。
ビールとポテトチップスでTVを見ていると、同居人の帰宅の声。
「オゥ 拳児君 早かったな」 そう言って振り返ると、そこには同居人と自分のクラスの生徒の姿があった。
その光景に、絶句する。 その間に同居人は、生徒を連れて自室に篭ってしまった。
(あのコは間違いなく塚本八雲。 でも何で拳児君と一緒に? そもそも何故ウチに?)
様々な疑念が頭をよぎる。 何とか落ち着こうと同僚に電話するも、上手く伝えられない。
(落ち着け、落ち着け…) そう念じながらビールを飲み干し、次の缶へ。
今ごろ、何をやっているのだろうか? もしかして… いや、彼は塚本君一筋なはず… でも…
上手く状況が理解出来ない。 いつの間にか、飲み干したビールは5本を超えていた。
ふと、閃いた。 見えないから解からないのだと。
部屋に来るなと言われたが、関係ない。 私は彼の保護者なのだ。
保護者として、状況を確認するんだ。 それなら問題ない。
そう自分に言い聞かせて、彼の部屋をノックした。
「拳児君、入るよ」 そこにあったのは…