スクールランブルIF12【脳内補完】

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111I Need You
 「いつの日か、二人でハポネ(日本)に行こう」
幼い頃、ララ・ゴンザレスが父親と交した約束。
ルチャで名を挙げ、必ずや日本へ行こうと。
結局父親は酒に溺れてその夢は叶わなかった。だが、ララは幸運にも日本へ行く事になった。
あるルチャの大会の時に、偶然現地にスカウトに来ていたスカウトマンに認められたのだ。
留学の前、全く現在と異なる文化、異なる言葉だから苦労する、と学校関係者から何度も念を押された。
もっとも、未知の国への長期留学の不安など、彼女の幼き日の約束に比べれば、どうという事は無かったのだが。
彼女は少ない金で日本語の教材を買い、最低限の会話がこなせるまでになった。
これほどまでに勉強をしたのは初めてだった。それも彼女の夢の為。

 日本に来て彼女は事前の説明はなんと手緩いものだ、と思った。
女性とは思えぬ体格、日本人では考えられない肌の色。
彼女を待っていたものは、予想を超えた日本人の冷たい視線だった。