【アニメサロン】2003年名作は生まれるか?41【避難所】

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333Classical名無しさん
GUNGRAVE#9       「DISPUTE」
300人以上殺した男、自分の立つ場所を戦場に変える男、「戦火」のブラッド・ウォーが8年の
服役を経て帰ってきた。 相棒のカノン・バルカンと再会し、彼の用意した闘いのネタとを見た時
彼の魂に新しい戦火が吹き出た。祭りが始まる。

とりあえず、前回のシドは鼻つまみ者として扱われず、筋を通した男としてファミリーに丁重に
葬られたのが良かった。  殺さなくてはならないとは言ってもベアとシドの友情に傷を残さない為に
あえて進んで汚れ役を買うブランドンは殺し屋でありながら、そこに優しさがある。
でも、そんな甘さを持っているためかブランドンの顔つきは、どんどん荒んでいってる。

わざわざ出獄早々、自分のボスから破門状を貰い孤立するブラッド。
それ自体が何らかの意味を感じさせマフィア全体を動揺させ、それだけの大物なのが分かる。
今回はブランドン、ハリー、ブラッド、カノンの顔見せだけで、腹の探り合いをしつつ
互いのハッタリを見え隠れさせるだけの展開。

狂暴な男、と言えば2〜3話で猛威を振るった「必要な奴以外、邪魔そうな奴はとりあえず
殺しておく」感覚だった狂犬ラットを思い出すけど、言葉が通じず問答無用で殺して、それから
考えるラットの狂暴さと比べると、ブラッドは今回はハッタリばかりで本当に凄いのかが分からない感じだ。
とは言っても女房が出来て日寄った部下を、その場で射殺する、「自分は狂暴だから部下も狂暴で
なければならない」って感覚は見せてくれたが。
溜めの回だから、大きな動きは無い。ただ水面下で静かに下準備が終わる。
334Classical名無しさん:03/12/10 00:47 ID:Lq9hjsDo
GUNGRAVE#10    「CONFLICT」
>ブラッドは今回はハッタリばかりで本当に凄いのかが分からない感じだ。
とか思っていたんだが、蓋を開けて見ればラットなんて比較にならない。
喧嘩で誰かを「殺す」のと、戦争で集団を「虐殺」するくらい違う。
述べ70人以上が殺害され、一般人にまで被害が及ぶ。
ブラッドは街全体を戦場に見立てて、ただ只管刺激を求め戦争を満喫する。

何故、全滅するか。何故、情報網に掛からないか。
相手の出鱈目な強さを、恐れるよりも強い興味を引かれるハリー。
どんどん知略家としてのセンスを見せ冷静に推測して考える。
「なあ、ダイヤの原石が落ちてあったらどうする? 俺なら拾った場所がダイヤの鉱山なのか調べる。
 目の前の事だけじゃなく、先のことを考える。 自分の、ずっと先の事を・・・」
この台詞がハリィのキャラを立てると同時に、大きな伏線になっている。

ブランドンに自分と同じ匂いを感じたブラッドは、ブランドンを仲間にしようとする。
「お前は喧嘩をする時いちいち理屈をつけるか? あまり頭で考えるな、俺達はここ(心臓)で考える。
 義理、恩、カタキ・・・そう言う事だけ考えていれば良い。」
ブラッドはダディの首を取って来いと言うが、当然ダディの首なんてどうでも良く、自分の親の
首を狩って来れるブランドンが見たいわけだ。
ひたすら快楽主義で、戦闘する為に戦闘する戦闘狂って強烈なキャラが立つ。

ブランドンは、ここで自分のダディへの義理を折って逃がしてもらい確実にゾンビ軍団を破壊できる
下準備をして再戦しに行く。 ブラッドの前で「家族を裏切れない」と直情的になり自分を曲げないのは
ブランドンにとっては美徳でも何でもない愚行。そう言うのが許されるのは少年漫画の世界だけで
逃げる口実をつけられるなら、とりあえず逃げて、それから次の行動に移る。
本当に大切なのは言葉端や敵にどう思われるかじゃなく家族を裏切らず、家族を確実に守る為に敵を狩る事。
ここでもブランドンの義理堅さが立つ。
 
335Classical名無しさん:03/12/10 00:53 ID:Lq9hjsDo
>>334
とにかくキャラの立ち方が違う。
どのキャラも同じヤクザなのに、行動の動機、信念、考え方がまるで違い、
そのキャラ同士の関連の妙が、戦闘のバックボーンになり面白さに変わる。
どんなに派手でハッタリ満載の戦闘描写を見せても、闘ってるキャラ同士の関係が
見えないと面白くなく、逆にそこを造りこんであると地味に見える闘いが物凄く面白くなる。

ハリィと裏切り者バラットバードとの対立
ブランドンとブラッドの対立

強烈なキャラ同士の対立による引きを見せる事で、次回が思いっきり楽しみになる
終わり方だった。
本気になれば黒田は、たった2話でこれだけ話を膨らますことができるのね。