一人生物板

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1
サーバー規制で、どこにも書き込めなくなった生物板の住人が建てた一人寂しいスレ。
ひとつぐらい、いいじゃない。
2Classical名無しさん:03/02/08 03:47 ID:oDjtP3gw
トーマス…ここに居たのか。
3いおん ◆MAIiLFYI :03/02/08 03:47 ID:LHEmq99o
メンデルの法則の一部しか分からないでつ。。。
4ピカット艦長:03/02/08 03:49 ID:gEHDXe12
ネオダーウィニズムっていう単語しか知らないでつ。。。
5:03/02/08 04:06 ID:WRxJ.4FQ
とりあえず眠いので墜ちます。メンデルは
Aa(♂) →A,a,A,a,A,a,A,a (精子やら卵子やら) ←Aa(♀)
                ↓ 
      AA,Aa,Aa,aa ガキ
                                 
                               
6いおん ◆MAIiLFYI :03/02/08 12:28 ID:2C7mpyiw

Aの二乗+2Aa+aの二乗
とか逝ってみる。
7:03/02/08 15:42 ID:WRxJ.4FQ
1 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/02/02 14:36

>[1] 投稿者:名無し 投稿日:2003/01/29 (水) 23:29 No.228
>
>3月末前後、なにか大きなことを発表しそうです。
>放送局には内容を直前まで伝えられませんが、
>米国大統領の演説を皮切りに、先進各国の首脳陣も
>衛星中継を交えて国内外にメッセージを発表するそうです。
>中継方法の諸手順について各国と協議しました。
>さて、なんだろう?

何?

114 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/02/07 22:11

・判明したのは、遺伝子に関する事。
・問題になってる点は、既存の理論に適合できるかどうか。(というより、既存の理論を否定できる材料に成り得るのかどうか)
・結論付けるには、突然変異と奇形の線引きを明確にする事が必要。
などについて見解の統合を計っているみたいです。<

ありえる。ヒトゲノムの完全公表が近いしな。いままで、発表されたのは概要版か単なるデータの山だし。つなぎ合わせたらとんでもないことになったとか。てかヒトゲノムの完全発表がネタだろうな、これ。

今日は一人オカ板。
8:03/02/09 01:24 ID:WRxJ.4FQ
http://science.2ch.net/test/read.cgi/life/1044467275/
【ノーベル賞】スペースシャトルの安全な帰還方法・生物編

バイオで大気圏外まで行けるなら、人間以前にそんな生物が進化してるって。そいつに手綱つけて宇宙に行ければ良かったんだがな。

逆に言えば、人間をして初めて生物が地球を離れることが可能になったと。
9:03/02/13 13:19 ID:WRxJ.4FQ
まことに恐縮だが、保守age
10Classical名無しさん:03/02/13 13:53 ID:JK7HR11k
生物か
11Classical名無しさん:03/02/13 13:55 ID:JK7HR11k
面白そうだ
12Classical名無しさん:03/02/13 15:58 ID:K52s4WFo
私も以前プロバ自体がアク禁になり
一人オカルト板をやったなあ。
500レス以上書き込んで力尽きました。
>>1規制が解けるまでがんがってください
13:03/02/14 00:59 ID:WRxJ.4FQ
>>12
ありがとう。がんがる。

生物板「遺伝子操作で頭の回転速いマウス」 門外漢なので専門的にはどうか知らんが、なんとなく良スレな。スレでは研究結果に否定的な意見が多いが、こんな話もありーの。

ttp://www.moriyama.com/2002/sciencebook.02.9.htm の

神への挑戦 科学でヒトを創造する
(毎日新聞科学環境部 編 毎日新聞社 1429円 ISBN 4-620-31582-6) のところ。
14Classical名無しさん:03/02/15 15:01 ID:V1ngBeUc
>>13 みてます
15Classical名無しさん:03/02/15 17:34 ID:K52s4WFo
>>14
は、やさい人
>>1
は1000まで逝ったらネ申!
と思ったらすでに規制解除されてて
生物板に戻ってる罠
16Classical名無しさん:03/02/16 01:26 ID:D3YMhsPs
age
17Classical名無しさん:03/02/16 01:33 ID:xRGYxGxg
なまもの板ってどんなことについて語る板?
魚?肉?野菜?
1815:03/02/16 01:45 ID:K52s4WFo
>>15 訂正
×やさい人
○やさしい人
14さんすいませんでした
1915:03/02/16 01:48 ID:K52s4WFo
>>17
いきもの板、じゃないでしょうか?
(間違ってたらスミマセン)汗
ミミズとか、オケラとか、アメンボとか… そんな感じだと思います
20羹彝13号 ◆AHOOOHj. :03/02/16 01:51 ID:RZ0kKeFg
擬似生物板なら知ってる
21Classical名無しさん:03/02/20 22:45 ID:N5XNFXto
>>1さん
規制解除されました?
22:03/02/21 19:34 ID:igXkjJG.
>>21
まだ。俺の場合、サーバーネームが規制にひっかかるのよ。解除の見通しは無いな。
クラウンの皆様、末永くよろしく。

数日前のネタ。http://www.yomiuri.co.jp/04/20030216it01.htm。ちなみにmoriyama.com経由。

取りあえず夢のタンパク質は言い過ぎだ。実は応用の目途なんてないだろ。問題の本質は遺伝暗号の
改変ってことだろうに。
23:03/02/21 19:45 ID:elDvRrXc
アブストラクト発見

J Am Chem Soc 2003 Jan 29;125(4):935-9
Generation of a bacterium with a 21 amino Acid genetic code.
Mehl RA, Anderson JC, Santoro SW, Wang L, Martin AB, King DS, Horn DM, Schultz PG.
Contribution from the Department of Chemistry, The Scripps Research Institute, 10550 North Torrey Pines Road, La Jolla, California 92037.

We have generated a completely autonomous bacterium with a 21 amino acid genetic code. This
bacterium can biosynthesize a nonstandard amino acid from basic carbon sources and incorporate
this amino acid into proteins in response to the amber nonsense codon. The biosynthetic pathway
for the amino acid p-aminophenylalanine (pAF) as well as a unique pAF synthetase and cognate
tRNA were added to Escherichia coli. Denaturing gel electrophoresis and mass spectrometric
analysis show that pAF is incorporated into myoglobin with fidelity and efficiency rivaling those of
the common 20 amino acids. This and other such organisms may provide an opportunity to
examine the evolutionary consequences of adding new amino acids to the genetic repertoire, as
well as generate proteins with new or enhanced biological functions.


さて、アミノフェニルアラニン合成酵素は入れた、アンバーに対応するtRNAもいれた(たぶん作った)、
でアミノアシルtRNA合成酵素はどうしたんだ?なくてもいけたのか? とか、生物板に書きたかった(泣)
24:03/02/21 19:53 ID:elDvRrXc
あと、終止コドンがアンバーのmRNAで翻訳のリードスルーが起きるんじゃないのか、まずくないのか。
25Classical名無しさん:03/02/21 23:21 ID:K52s4WFo
規制解除の見込みが無いのはつらい・・・
これ、あんまあちこちに書いちゃいけないんだろうけど
ttp://www15.big.or.jp/~take3/proxy/
上ので書き込める場合もあるみたいです。書けなかったらスマソ

あと
http://www.currymania.info/
ここ、珍ニュースを色々取り上げてて、「夢のタンパク質〜」も以前
載ってました
知ってたらすいません

やっぱり>>23,>>24はさっぱり分からないなw
26:03/02/22 00:09 ID:1xKbgJHs
書ける・・・(涙

ありがとん 【神】>>25【神】
27Classical名無しさん:03/02/22 00:19 ID:bH6q3RhY
そこの管理人さんに感謝しときな。
28Classical名無しさん:03/02/22 00:54 ID:K52s4WFo
>>26
よかったです
YBB難民(自分含む)もかなり注目してる(らしい)
ので書けなくなるのも時間の問題だ、という説もあるんですがw
>>27
そうですね。管理人さんマンセーです
29:03/02/22 19:46 ID:1xKbgJHs
>>27
だよなー

>>27
だよなー。束の間の遊弋を楽しむとするよ。あと23あたりに書いたネタ、生物板でスレたててみたけど、既出を主張する一レスのみ。>>25のとおり実際既出だったかもな。
30Classical名無しさん:03/02/23 14:40 ID:K52s4WFo
2ちゃんは進行が早いからな〜
ちょい前のネタだと「それガイシュツ」ですよね

大学串、YBBユーザーに警告の赤帯が。
そりゃそうだw
一体何人が使ってるんだか
31Classical名無しさん:03/02/28 13:06 ID:nnisj3f6
     o ,,,,.,.,,,, 。 o
  。   ミ・д・ミ <ほっしゅほっしゅ!
   o    "''''''" 。
32:03/02/28 21:32 ID:1xKbgJHs
さて、おかげさんで他板にも書けるようになったが未だに居たりして。問題は>>25のアドレスが書かれたこのスレ、ageるべきか否か・・・

ともかく一人生物板の種子どおり、おれが書きたいと思った事を書いてやる、いや、書く。
33:03/02/28 21:35 ID:1xKbgJHs
いいことを思いついた。このスレが沈む前に、一人で500ぐらいレスつけときゃいいんだな。そうすりゃ、あがったところで誰も読むまい。というわけでネタ探しに旅立つ。
34:03/02/28 21:57 ID:1xKbgJHs
帰還

DNAワクチンって、要するに遺伝子組替え治療だろ。でも、特に抵抗なく受け入れられそうだな、・・・と。
35:03/02/28 22:01 ID:1xKbgJHs
イネゲノムが終わったから、次はトウモロコシゲノムだそうだ。日本はどうするんだ、どこか参加するのか。

駄レスばかりだ・・・。最初はこんなもんだろ。
36:03/03/03 02:57 ID:1xKbgJHs
以前、見つけた奇妙な木の話。

夜中、散歩中に近所の雑木林の横を通ったのよ。外周は木もまばらなんだけど、その最外周に一本奇
妙な生え方をしているのがあった。普通、木は成長するにしたがって上に枝を広げて、若木の頃にでた
下側の枝は枯れて落ちる。だから成長した木では、いわゆる主幹ができて地上からかなりの高さまで
枝はつかない。


ところが、そのとき見つけた木は丁度ヒトの背丈ぐらいの高さのところで、一本の太い枝を斜め上に伸ば
していた。樹種は調べずじまいだけど、直幹性という奴でケヤキのように株分かれはせずに幹はまっす
ぐ伸びている。
37:03/03/03 03:45 ID:1xKbgJHs
雑木林といっても、林内はほぼ単一樹種のようで枝ぶりや樹皮を見る限りでは、奇妙な枝の一本も同一種らしい。

なんで、その枝が生き残っているのか、それも太さから言えば10年は経ってるようなのが残っているのか全く
わからん。一応言えば、林の最外周にあるので木の側面にも光はあたるかも知れないが、同じ並びの個体
と見比べても、途中から枝が出ているのはその一本だけだ。少し下がって木全体を見ることにした。

やっぱりわからん。
38:03/03/03 04:04 ID:1xKbgJHs
このまま、道端に立っていると変質者と思われかねない。

丁度、冬場で葉は全て落ちており枝先は露出していた。例の枝は雑木林のはしから伸びて、道路を横切って道
の反対側近くに達しており、枝先には来春に葉をつける細かな枝が密生している。その細かな枝のすぐ真上に街灯があった。

どうやらこれが答えらしい。やや考えづらいが、林のなかで一番近い位置にあった一本がその街灯めがけて
枝を伸ばしたらしい。正確には何本かの枝のうち街灯の光を受けられたものが、枯死を免れて成長したというべきか。
39:03/03/03 04:11 ID:1xKbgJHs
もう一度離れて見ると、木が街灯をつかもうと手を伸ばしているようにしか見えない。

で、それまで木の枝は独立採算で生えていて必要な量の光が受けられない枝が死ぬと思っていたが、それだけでも無さそうだ。

(続く)
40:03/03/03 04:38 ID:1xKbgJHs
当然というか、街灯一つじゃ枝を維持するには光量が足りない。枝が真下まで伸びた今ならまだしも、枝が出た当時では距離がありすぎる。その枝は太いといっても主幹と比較すれば、木がかなり成長してから出てきた枝と推測された。

本来の枝分かれを繰り返す成長パターンとは関係なく、幹の途中から枝を出す植物は多い。ただ、そういう枝は成長せず、一年程度で枯れて脱落する。唯一成長できるのは、何らかの形で十分な光を受けられた場合に限られる。今回のパターンは十分な光量にはほど遠い。
41:03/03/03 05:21 ID:1xKbgJHs
だから、少なくともこの種では枝が成長するかどうかを決めるのは光量ではないことになる。同時に各
枝は独立採算ではなく、ある程度他からの資源の供給も受けていると思われる。だが、枝を展開する時
に本来”知りたい”対象はやはり光量に違いない。ろくに光もあたらない枝を展開するのは植物にとって
致命的な浪費になる。だからこの植物は、それを見ておけばまず光量を計っていると思って差し支えな
い”別の何か”をモニターしていると思われる。そして、その第一候補は”ある波長域の光”である。

太陽光の量をはかるとする。もっというと”光合成につかう領域の光”だが、この幅もある程度広い。
全波長をはかるのは非効率である。当然どこかの波長域を目印に使うことになる。必ずしも光合成
に使う波長域とは限らない。太陽光の組成は一定なので、どこかの波長をつかえば原理的には他
の波長の光の量も分かる。いや、実際はもっと複雑らしいが。
42:03/03/03 05:43 ID:1xKbgJHs
で、この植物は何nmかしらないが「目印となる波長の光」をあびて、だまされたに違いない。そう、街灯から。
光の波長組成は光源に依存する。「目印となる波長の光」があの街灯に太陽光を上回る比率で含まれて
いるというのは大いにあり得る。

そしてもう一つ、植物には屈光性という性質がある。種によっては、体を光の方向にまげるし、伸長も光に向かって行われる。これも、ある特定波長の光でのみ起こる反応だ。そして、枝はまっすぐに街灯にむかって伸びていた。
43:03/03/03 05:45 ID:1xKbgJHs
さらにつづく
44Classical名無しさん:03/03/03 21:15 ID:K52s4WFo
生物ってのは面白いもんですな
樹木なんて、動物に比べれば能動性がほとんど見られない
(見つけにくい)と思っていたが。
たまたま伸びていた枝から始まる考察、おもしろいっす
45:03/03/05 00:59 ID:1xKbgJHs

枝が道路を越えてまっすぐ街灯まで伸びたのは、「ある波長の光」に誘導されたからと思われた。街灯しか光源
がないなら枝がまっすぐ伸びるのは問題ない。問題はない訳ではない。

枝が街灯直下に達するまでには年単位、数百日の時間がかかっている。その間には当然昼間がある。枝はあ
る程度伸びたところで、道路上に出ることになるが、そこは林内と違い太陽光を遮るものがない。この枝は昼間
のあいだに十分な太陽光を浴びているはずだ。つまり成長を制御するシグナルを本来の形で十分に受けている
ことになる。この環境を考えれば、道路に出たあとは、ある程度枝分かれして葉を生い茂らせた”普通の枝”とし
て上向きに成長する方が自然といえる。

なぜそうは、ならなかったのか?
46:03/03/08 19:29 ID:1xKbgJHs
昼間の太陽光の来る方向は一定ではない。東から昇ったお日様は西に沈む。枝の伸長が光の方向に向かうと
しても、開けた場所にある枝が受ける光の方向は日中、東から西へと変化する。周辺からの反射光もある。太
陽の高度に伴って光量も変化するが、それらの総和として”大まかに上”という光による誘導が起こると思われ
る。なお重力は変化しないので、影響は差し引いていいはずだ。

しかし、夜間の街灯という光源は方向に変化がない。24時間のトータルを考えた場合、シグナルとしては突出し
ていたと思われる。最後の問題は枝分かれである。枝にはほとんど枝分かれがなかった。
47:03/03/08 19:45 ID:1xKbgJHs
とにかく昼間は、十分な太陽光を浴びていたはずである。枝がどのていど出るかは植物種によるが、環
境にも影響される。十分な光をあびていない植物は、あまり枝分かれをせず主軸の伸長を優先させる。
光が足りない状況というのは大抵周りに植物が多い場合であって、それらの上に出て光を浴びようとす
る適応戦略とされる。ここのところはあまり知らないんで、考察が難しい。夜間の街灯が”足りない光”
になって、枝の分枝を抑制したかも知れない。ただ、昼間の太陽光をキャンセルする作用があれば、の
話になる。

この段、一応終了。感想いただいた>>44さん、どうもです。
48Classical名無しさん:03/03/10 01:55 ID:NCFfcGak
お疲れ。面白かったです。
生物は面白そうですね、神秘がたくさん残ってそうで。
49:03/03/12 02:54 ID:1xKbgJHs
第2弾、受け売り。

コンブやワカメは”植物”ではない、という事はどのぐらい知られているのかと(略。

陸上植物や一部の藻類はまとめて緑色植物と呼ばれる。が、コンブやワカメは海中に”根”をはって動くこともなく、葉緑体を持っており光合成を行うのに陸上植物とは全く別、ヒトとチューリップが違うぐらいコンブとチューリップも違うと。

葉緑体はシアノバクテリア(旧・らん藻)が別の真核生物の細胞に取り込まれたなれの果てというのは有名。「パ
ラサイト・イブ」が流行った頃、「次は葉緑体だ!」という話もまれにあった。で、葉緑体は先祖代々受け継いだDNAを自分の中にもっている。これを調べたところでは、あらゆる生物がもつ葉緑体は単一起源だそうな。そして
どう調べたかよくわからないが、葉緑体の先祖が他の生物の細胞に取り込まれたのも歴史上ただ一度きりだそ
うで。
50:03/03/13 23:49 ID:1xKbgJHs
では、やっぱり海藻(コンブ・ワカメ)と陸上植物の先祖は同じじゃないかと思える。ところが遺伝子レベルで見る
と、コンブ・ワカメは植物とは全く別のグループに分類されてしまう。

で、どういうことかというと、シアノバクテリアを取り込んで葉緑体とした光合成生物(陸上植物の祖先)が、更に
別の生物の細胞に取り込まれものが、現在のコンブやワカメの起源らしい。つまり、海藻の多く、目に付く大多数は3重構造の細胞をもっている。
51:03/03/15 01:46 ID:1xKbgJHs
別の言い方をすれば、細胞内に植物を共生させた生き物ということになるのか。大昔、コンブの祖先が
まだ単細胞だったころ、クロレラみたいな単細胞の植物を取り込んだ。なぜだか共生関係は成立し、コ
ンブの祖先は細胞内に抱えた共生体の光合成に依存するようになった。そうして、できたマトリョーシカ
のような単細胞生物が多細胞生物への進化をはじめ今見る海草類になったそうだ。

ただ今コンブの細胞を電子顕微鏡なんかで観察しても、葉緑体は見えるが植物細胞は見えないそうで。進化の過程で植物細胞はほとんど消失しており、葉緑体だけだ残ったらしい。なお、細胞の痕跡とされる膜構造が葉緑体の周りに見られるとのこと。

ここで考えついた問題は2つ。
52Classical名無しさん:03/03/19 23:00 ID:K52s4WFo
昆布の謎っていうとガイシュツな質問は「なんで海の中でダシがでないの?」
っていうのがありますね(素人くさっ)。浸透圧の問題らしいけど。
人類にとって、進化の途上で「葉緑素」を体に取り込んで光合成によって
栄養を得る、という選択はなかったんだろうか。動物にとっては非効率なのかな
失礼しました.どうぞ続きを…
53Classical名無しさん:03/03/29 23:15 ID:raIc5Elg
期待sage
54Classical名無しさん:03/04/01 23:11 ID:raIc5Elg
期待sage
55Classical名無しさん:03/04/04 23:17 ID:t3C.cWes
桜が綺麗ですね
ときどき、幹からいきなり花が咲いてるの
あるんだけどさ、あれみると
桜の幹って中にぎっしり桜の花が詰まってて、
はちきれたところから
花が出てるんじゃないかと思ってしまう。
1年間、貯めに貯めたパワーを春にぶわっ!と放出しているんだろうか・・・
56:03/04/07 06:16 ID:1xKbgJHs
I'm back!! 実験がうまくいって気分がいいぜ。レスいただいた方、ありがとう。 

コンブのダシ、ちょっと気になった。成分はアミノ酸の一種のグルタミン酸な訳だが、場所は間違いなく
細胞内に在ると思われ。んで、細胞が生きてるうちはしっかり細胞内に囲われて外には出ていかんの
だろうね。ところが真水につけたり乾燥させたりすると細胞が壊れて、なかのグルタミン酸が放出され
ると。

ググッたらコンブには乾燥重量100gあたり1〜2gのグルタミン酸ナトリウムが含まれているとのこと。
http://www.fishexp.pref.hokkaido.jp/shikenima/401to450/4040.htm
大雑把に、生きているときの水分含量を90%とすると、生重量100gあたりで100〜200mg含まれるこ
とになる。アミノ酸の生理的役割は、やはりタンパク質の構成成分が思い浮かぶが、大してタンパク質
を含んでないのにこの多さは何なんだ。他の生物については以下のお料理サイト参照。
http://www.gaburi.com/a-dish/school/htm/23_2.htm

他の海藻でもかなりの量のアミノ酸を含んでいるらしい。グルタミン酸以外のアミノ酸も何種類か含むようで、
コンブもグルタミン酸だけではないと思われ。
http://www.fishexp.pref.hokkaido.jp/shikenima/201to250/2170.htm 
http://www.h4.dion.ne.jp/~jsaweb/umamiseibunn.htm

で、遊離のアミノ酸を海藻は何に使っているんだ?一応おもい浮かぶのは浸透圧の調節だが。つまり周りは海水なわけで、何もしないでいると細胞内の水分を海水に奪われかねない。で、対抗上自分の細胞をアミノ酸漬けにして脱水を防いでいると。

あとは、窒素源として蓄積しているのか。ぐーぐるを斜め読みした限りでは、アミノ酸含量にかなりの個
体差や部位での差、あと季節変動とかも在るようなので、後の成長や生殖のための貯金かもね。浸透
圧調節にしては変動が大きい気もする。・・・・・ひょっとして、体内でのアミノ酸の輸送があったりすると
 ボソッ
57:03/04/07 06:40 ID:1xKbgJHs
>>55 パワーを春にぶわっ!

サクラは自家受粉できないので、実が付かない(つきにくい)。で、思ったのは実が付かないからあれだけ毎年
見事に咲くんじゃないかという事。大体、生物が生殖に使うエネルギーは全体の10%と聞いたことがある。本当に
10%かはわからんけど、実をつけるのにつかうのは相当なエネルギーだろうね。その割り当て分が花に回ってい
るなら、そりゃ相当なもんだろう、と。

ソメイヨシノなんかエネルギーたまりまくりで、なんとかリビドーを静めようとがんばっているのだろう。と花見に
行けないのでひねてみる。
58Classical名無しさん:03/04/08 23:44 ID:7GGWFf0c
実験かぁ。カコイイな
>自家受粉できないので実がつきにくい
そうか。それであの花の数が
桜も人に見せるため咲いてるわけじゃ
ないんだろうけど
まぁほんと見事なもんですな
アトムばりのロボットができ、
クローンが普通の世の中になっても
変わらず咲き続けるんでしょうなぁ・・・
どーも失礼しました
5952:03/04/11 19:42 ID:K52s4WFo
しょうもないレスに解説をいただき、ありがとです
グルタミンて昆布の旨味成分でしたけ。それをたんまり蓄えているんだから
美味いはずだ。
海水中の諸栄養分を摂りながら、満身に日光を浴びて光合成しつつ静かに漂う
ストレスとか無いんじゃないだろうか(笑 

まぁ生殖のときはどこの世界も大変だろうけど。
全身に満ちるアミノ酸、全身これ栄養って感じですね
60Classical名無しさん:03/04/17 20:42 ID:Fc5gRXY6
期待sage
61:03/04/21 03:58 ID:1xKbgJHs
>>60 保守スマソ。よくみりゃ一月以上コンブの続きを書いてなかった

で、続き。原始葉緑体は祖先植物細胞に取り込まれ、祖先植物細胞は祖先コンブ細胞に取り込まれそれぞれ、
多細胞への進化の歩みを始めた。疑問のひとつめは、これがどのように取り込まれたか。

細胞の中に細胞がとりこまれてしまう、という現象は今でも普通にある。ゾウリムシを食べるアメーバ、体内に侵
入した細菌や古くなった赤血球を取り込むマクロファージ、マラリア原虫に侵入される赤血球、赤痢菌に感染す
る腸上皮細胞。

これらは、取り込まれた方の細胞が破壊されると”補食”、取り込んだ側の細胞が破壊されると”寄生”と呼ばれ
る。しかし取り込みのメカニズムは基本的に同じと考えられている。すなわち、常に取り込む側の作用で取り込
みは行われる。で、この作用は”食作用”(ファゴサイトーシス)と呼ばれる。


全ての細胞はその表面を細胞膜で包まれている。これが細胞内外を分けている。自我の垣根。で、ファゴサイ
トーシスは、取り込まれるべき相手が細胞膜に接触すると起こる。相手を識別する分子装置が細胞膜上に存在
する。で、相手が細胞膜に接触すると、細胞膜は相手に貼り付いて包み込む。更に細胞膜は泡状になって相手
を完全に包み込み、同時に細胞内部に沈んで取り込み完了。

ところが、植物にもコンブにも細胞壁というものが存在する。細胞膜の外側にある強固な障壁である。
62:03/04/21 05:20 ID:1xKbgJHs
ミトコンドリアもそうだが、葉緑体もこのファゴサイトーシスで取り込まれたのだと考えられている。根拠
は、葉緑体を細胞と考えると膜構造が一つ余分に付け加わっていること。もうちょっとましな根拠が在っ
たかも知れない。余分な膜構造とは、本来の葉緑体(らん藻)の細胞膜の外側にもう一重の膜があって
これに包まれている。この余分な膜はファゴサイトーシスの時に働いた細胞膜か、その派生物ではない
かということ。コンブの葉緑体では、おそらく同じ理由で膜がさらにもう二枚付け加わる。専門的に見る
と、この構造はえらく微妙だが取りあえず置く。
http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~inouye/ino/st/stramenopiles.html

で、細胞壁がある限り、ファゴサイトーシスは起き得ない。コンブについて想像してみる。コンブ話の元ネ
タのサイトの1ページhttp://www.biol.tsukuba.ac.jp/~inouye/ino/st/st_intro.html では、コンブはスト
ラメノパイルと呼ばれる巨大な生物群"界"に含まれると主張している。ここにはコンブのような藻類ばか
りでなく食作用をもつ原生生物までが含まれている。http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~inouye/ino/st/mis/bicosoecids.html

ここから生じる一つの想像は、コンブの祖先はそのページに載っているあまり似ていない親戚と同様、
補食性の生物だったというもの。おそらくサイトの管理者もそう考えているだろうね。もともと食料だった
植物細胞がなにかの理由で消化されなくなり、共生への道を進んだ。 細胞壁の獲得はその後か。単
細胞性の補食性生物だった祖先コンブは光合成生物となり多細胞となり、収斂進化の結果陸上植物
に似た今の姿になったと。なんてこった。

それでは陸上植物はどうなんだ。もとの祖先はやはり補食性の単細胞生物なのか。
63:03/04/21 05:23 ID:1xKbgJHs
ところが、単純に陸上植物の祖先が補食性の生物だったと考えるのはやや無理がある。コンブでも実はそ
うかも知れない。

つづく
64:03/04/21 20:49 ID:1xKbgJHs
陸上植物の細胞から細胞壁を取り除くと、細胞は球状に形を変える。球状になるのは浸透圧に由来す
る膨圧がかかっているためで、植物の細胞は本来固有の形を持っておらず、細胞壁が型になって形を
決めていると考えていい。そして、この細胞壁を取り除かれた細胞、プロトプラストはそのままでは分裂
できない。細胞壁を再生してから初めて分裂が起こる。陸上植物と近縁の藻類の細胞分裂では、核が
分裂した後に細胞内で新たに細胞壁合成が生じ、この細胞壁が仕切りになることで細胞が二つに分け
られる。仕切だけ作ればプロトプラストでも分裂できそうだが、どうもそうはならないらしい。陸上植物
は、細胞壁に依存した細胞分裂のメカニズムを持っているといって良さそうだ。

細胞分裂のシステムは高度なメカニズムのはずだ。容易に変更が利くものではない。真核細胞の体制
が整った時点で、分裂システムも決まったと思われる。そして、陸上植物につながる系統が葉緑体を獲
得したのは、真核細胞の体制が整った後のはずだ。つまるところ、細胞壁獲得後に葉緑体の獲得が
在ったことになる。

と、ここまできて迷走がはじまりそうだ。植物細胞の細胞壁の主成分はセルロースでセルロースはブド
ウ糖がタンデムに結合したもの。で、ブドウ糖は光合成産物のはずだ。もちろん動物でもバクテリアでも
にもブドウ糖を作り出す代謝経路は存在するしセルロースも存在するが、植物細胞壁の莫大なセル
ロースが葉緑体による光合成によるのは間違いない。
65:03/04/21 21:47 ID:1xKbgJHs
もとい、細胞分裂の時につくられる仕切となる細胞壁、細胞板の主成分はセルロースではない。細胞板
には細胞分裂終了後にセルロースの蓄積が段階的に起こって、成熟した細胞壁になる。細胞板の主
成分はカロースという別の多糖だったはずだ。カロースももとはブドウ糖からできるので光合成産物には
違いない。ただ、構造と量の違いが大きい。細胞内のプロセスを直接進化に結びつけて考えるのは危
険だが、植物は葉緑体の獲得で大きく細胞壁の性状を変えたのかも知れない。セルロースがメインの
あの強固な細胞壁は葉緑体を獲得したからできたという話をどこかで聞いた気がする。

そして、細胞壁の問題は最初の通りに存在している。葉緑体獲得以前の祖先植物が例えカロースの薄
い細胞壁しか持っていなくても障壁としては十分に昨日しうる。ファゴサイトーシスを妨げるには細胞膜
表面の分子装置を薄く覆うだけでいい。セルロースの厚い細胞壁を持っていたとは考えにくいが、やは
り何らかの細胞壁をもっていたと考えてもおかしくない。では、どうやって祖先葉緑体が細胞の中に入っ
たのか。独立栄養生物のシアノバクテリアはそのまま一人で生きていけば良さそうだが、なかに祖先
植物の細胞壁を消化できる酵素を持つものがいて、こいつが押し掛け女房的に祖先植物の細胞に潜り
込んだと考えてみる。

つづく
66:03/04/26 23:40 ID:1xKbgJHs
よく考えればシアノバクテリア(祖先葉緑体)側にはそれなりのメリットが在るようにも思える。好気性生
物の細胞内は、外環境にくらべて低酸素・高二酸化炭素の環境であり光合成には都合がいい。ただ、
生息環境を他生物の細胞内に局限してしまうと、生息範囲が著しく狭まる。海面近くのような光強度が
高く、二酸化炭素濃度が低い、つまりエネルギーはあるが材料に乏しい環境に対する適応だったのか
もしれない。

光合成において光は強ければ良いというものではない。処理能力を超える光エネルギーは葉緑体内
で”漏電”を引き起こし、有毒な活性酸素の発生につながる。二酸化炭素濃度の低下は処理能力の低
下を引き起こし、光障害と呼ばれる葉緑体・細胞へのダメージにつながることが知られている。

このような理由で、海面直下は原始的な光合成生物には比較的住みづらい環境と言える。ただ有り余
る光エネルギーを利用できれば有利でもある。あえて住み場所を探すとすればそれは他種の生物の細
胞内、だったのかも知れない。

他の生物の細胞内に居を移したシアノバクテリアは、自らの生息場所を縛ってしまった事になる。もっと
言えば、宿主と一連託生。宿主を生かして繁栄させない限り、自らの繁栄もない。こうして共生が成立
した、のだろう・・・。
67:03/04/27 00:05 ID:1xKbgJHs
葉緑体ももとをただせば独立した生物で、自分自身の遺伝物質DNAを持っていたし、今でも持ってい
る。しかし現在の陸上植物では、そのDNAの半数前後が葉緑体から”流出”し宿主細胞のDNAと融合し
ている。葉緑体内で光合成を司るタンパク質の情報も多くが宿主細胞側に場所を移してしまっている。
これでいよいよ葉緑体は宿主から逃げられなくなった、という表現もされる。

少し話を戻すと。前の方のレスで”動物が葉緑体を取り込んで栄養を”という話があったけど、コンブが
やったのが正にそれだった。しかし、その後のコンブは植物としての進化を遂げてしまった。やっぱり、
動物としての移動性その他を維持しながら光合成するのは非効率なのかもしれない。ただ、他の単細
胞性藻類では光合成を行いながら補食もするのがたくさんいるので一概には言えない。ま、多細胞体
制をとった時にどうなるかという問題に行き着くかも。 

では次に、葉緑体取り込みを人工的に行えるか、つまりウシに光合成をさせてエサを減らせないかとい
う問題。これは極めて悲観的。理由は上。葉緑体が独立して光合成に必要な情報(DNA)を全て持って
いれば葉緑体を取り出して細胞に入れるだけで良かったかもしれない。しかし実際は数十もの遺伝子
が宿主の植物細胞に移ってしまっている。こんな数の遺伝子をつかって遺伝子組み替え動物を作る技
術は現在存在しない。
68:03/04/27 00:21 ID:1xKbgJHs
遺伝子の移動は水平伝搬とか収奪的共生とか隷属とか核-葉緑体間のクロストークとかいろいろな用
語で説明されるが、ここで再びコンブを考える。

シアノバクテリアは祖先植物に共生して、光合成に必要な遺伝子の多くを祖先植物に渡し、それらの遺
伝子は祖先植物のDNAと融合した。その後、単細胞植物が祖先コンブに共生した。祖先コンブは光合
成生物として進化し、コンブ細胞内の単細胞植物は形を失い葉緑体だけが残った。

で、コンブは光合成生物であるので光合成のための遺伝子セットが必要である。元々シアノバクテリア
がもっていた遺伝子の半分は植物細胞に渡ったが、コンブの中では植物細胞の痕跡がわずかに在る
だけでDNAは見つからない。光合成に必要な遺伝子の半分はどこへ行ったのか?
69:03/04/27 00:37 ID:1xKbgJHs
現在、これを説明する説は二つ。

一つは、葉緑体からの遺伝子流出は比較的最近の現象で、コンブと共生した植物細胞では、遺伝子は
全て葉緑体中に保存されていたというもの。

二つ目。こちらの方が信じられているというのが信じられない。祖先コンブに共生した植物細胞の光合
成関連遺伝子が更にコンブ細胞の遺伝子に取り込まれたというもの。遺伝子はシアノバクテリア→植
物細胞→コンブ細胞の順に引き継がれた事になる。

二つ目の仮説の場合、ある生物が他種の生物を細胞内に取り込んで、その遺伝子を奪って使うという
現象があることになる。

で、疑問の二つ目。移動した遺伝子は光合成に関係したものだけなのか?

つづく
70 ◆9q./HZqU :03/05/01 13:32 ID:1xKbgJHs
トリップのテスト。何となく
71鯖#:03/05/01 13:34 ID:1xKbgJHs
もいっかい
72:03/05/01 13:35 ID:1xKbgJHs
修行のため外出
73 ◆9elrY8IY :03/05/01 13:37 ID:1xKbgJHs
帰還
74 ◆R7oD4qlY :03/05/01 13:44 ID:1xKbgJHs
どうか
75鯖 ◆R7oD4qlY :03/05/01 13:57 ID:1xKbgJHs
こういう
76鯖 ◆R7oD4qlY :03/05/01 13:59 ID:1xKbgJHs
ことだよなと
(・∀・)y−~~~ ここわ良スレでつね。
78鯖 ◆R7oD4qlY :03/05/02 01:23 ID:1xKbgJHs
>>77 好きな事を適当に書くのがコンセプトさ。万一読んでも”へー”以上の感想をもつのは危険だw

さて、>>69のつづきを書こうと思っていたら、答えをみつけてしまった。なんてこった。まず最初に陸上植
物の細胞壁について長々書いてみたが、細胞壁と呼べるものを持っていない、それでいて分子系統学
的に陸上植物の祖先筋と言える生物が既に特定されていた。プラシノ藻という藻類に分類される
Mesostigma属の藻類がそれだそうだ。葉緑体獲得は細胞壁以前だった。長い進化の過程で、陸上植
物は細胞分裂のメカニズムを変更し、細胞の表面構造を大きく変えた事になる。これは凄いぞ。なにが
起こったんだ。

で、遺伝子の話。祖先植物細胞を取り込んだ祖先コンブは光合成に必要な遺伝子を祖先植物から奪い
取った。しかし、分子レベルで必要・不必要の区別はつかない。で、かなりランダムな遺伝子の移動が
あったはず。光合成関連遺伝子は当然、その後も残ったろうが移った他の遺伝子の一部も機能するも
のがあり、一部は祖先コンブの遺伝子と入れ替わりもしただろう。こうなると、コンブは他種の生物の遺
伝子がミックスされた複合型の生物であるのでは、という趣旨だった。

しかし先のMesostigma属やその周辺の文献を斜め読みするとここら辺、つまり祖先段階では遺伝子の
移動があまり起きていないとのこと。ではコンブに取り込まれた当時のMesostigma属以前と思われる
祖先植物では、葉緑体は遺伝子のほとんど、ひょっとすると全てを自分で保持していたことになる。この
場合、祖先植物から祖先コンブへの遺伝子の移動はほとんど想定しなくてよくなる。つまり>>69に二つ
書いたうちの1が実は正解の可能性が高い。
79鯖 ◆R7oD4qlY :03/05/02 01:46 ID:1xKbgJHs
ただもし祖先コンブが祖先植物から遺伝子を奪っていたとしたら話が大きくなる。つまり現在の動物植物かびキ
ノコなどを含む真核生物のあいだで種を越えた遺伝子のやりとりがある事になる。これがそうなら進化生物学が
ひっくり返る。一番最初に書いた如く、食作用で細胞が異種の細胞を取り込むのは日常的な現象だ。もしこの過
程に起因する遺伝子のやりとりがあるなら種間での遺伝子のやりとりが相当に頻繁に起きていることになる。

ミドリムシでは、これがあったとかなかったとか。

とりあえず、けりがついてこの段終了。
(・∀・)y−~~~ 「Good−Morning」!
          勉強になります!(^^)
81:03/05/10 17:06 ID:1xKbgJHs
ほしゅ
82:03/05/15 18:24 ID:1xKbgJHs
先日、今年初めてのムカデの目撃情報が来た。俺の職場はそこそこの辺境にあって
野生に事欠かない。

そのせいか、毎年必ず室内でムカデかゲジゲジを見かける。調べると、どちらも日
本最大種でムカデがトビズムカデ、ゲジはオオゲジと判明。捕まえて長さをはかる
とムカデが12cm、ゲジは体長が6cmで脚の端から端まで15cmあった。両方
とも記載されてるサイズのマックスに近い。なぜか中途半端なサイズの奴は見かけ
なくて、出るとすればほぼ最大サイズの奴が出てくる。

これについての新人の反応が面白くて、みんなが廊下の一カ所を避けて壁際を歩い
ていたり、天井を見ながらそろそろ歩いている。で、上を見ると天井にオオゲジが
貼り付いていたりする。動き始めるとパニックが起こる。
83:03/05/15 18:43 ID:1xKbgJHs
不思議とここにはムカデの当たり年とゲジの当たり年がある。ムカデの出る年は
ゲジを見かけず、ゲジの出る年はムカデを見かけない。ただしどちらかは必ず出
る。だいたい、当たり年は交互に繰り返す。偶然か、それともムカデとゲジの間
になにか関係があるのか。

高校生物で習う生態学の初歩にウサギとオオヤマネコの個体数増減がある。アメリカ
のロッキー山脈あたりでの研究だったか。ウサギが増えると、エサが
増えてオオヤマネコが増える。今度は、増えたオオヤマネコに食べられてウサギが
減り始める。するとエサが減るのでオオヤマネコも減る。全体としてウサギとネコ
の個体数は周期的に変動し、互いのピークは重ならない。

補食-被食の関係とすれば明らかにムカデ側が補食側だが、本当にゲジ食っている
のか。今年のムカデをキープして来年出て来るであろうオオゲジと闘わせようか
などと考えたりして。

更に調べるとトビズムカデは生後3年目から繁殖を開始するそうなので、3年周期で
個体数のピークが来そうな気もするが今のところの観察では隔年。あと小型の個体
を見かけないのも謎。単に移動能力の問題なのか。実は縄張りとかあったりして。
84:03/05/16 20:09 ID:Tko62Bno
あらためて読み返すが、我ながらネクラだ。なにやってんだか。ま、いいけど。
85ユンカース:03/05/20 02:36 ID:SaHPVoXk
保守
86Classical名無しさん:03/05/21 08:19 ID:DlL97pbA
だから昆布は
87Classical名無しさん:03/05/23 19:29 ID:curN468M
うまい
88:03/05/24 00:12 ID:1xKbgJHs
>>85 保守アンガト

ネットサーフィンを開始。生物板往年の名スレ「さなぎスレ」を思い出して、蛹の
なかでは何が起こるのか、を軸に検索開始。

蛹、成虫、翅、などのキーワードで検索。

ヒット。JT生命誌館だな。
http://www.brh.co.jp/experience/seimeisi/22/ss_1.html

「完全変態をする昆虫では、翅も含めた成虫のほとんどの器官
 が、幼虫の表皮、たった一枚の皮からできてくる。」

まじかい。筋肉なんかも表皮からできると。
89:03/05/24 13:45 ID:1xKbgJHs
更に検索。キーワードは「成虫 幼虫 蛹 原基」

http://www.med.nagoya-u.ac.jp/obgy/cpipt/ronbun/1-03.htm
ディレクトリをたどると名古屋大医学部の産婦人科のページのようだ。講演会の要
旨集らしい。見るとタンパク質分解酵素の研究をしているらしく、そのからみで昆
虫の研究者が講演したようだ。研究対象はセンチニクバエ。産婦人科でハエ。

ほー、幼虫の組織は体液細胞が分解酵素を出して分解すると書いてある。アポ
トーシス(細胞の自殺)じゃないのね。体液細胞は、ヒトで言えば白血球みた
いなものか。あと、消化器系の一部は他の器官に封じ込められて腸内細菌ごと
分解されるとか、原基というのは脚やら筋肉やら諸々の元になる部分だが、こ
れが体の表面近くでできて、そのあと成長しながら体内に入り込んでいくと。

メモ:カテプシンLはリソゾームの酵素であり,通常は生合成後速やかにリソ
ゾームに輸送されるが,エクダイソン存在下に輸送経路が変化し,プロカテプ
シンLの形で細胞外へ分泌されるようになることがわかった.
90:03/05/24 13:53 ID:1xKbgJHs
同一検索でかかった別のページ。
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/mllogs/bluesky/702.html
環境系メーリングリストのログだな。どうやら、上レスの先生の所の出
身者らしい。

さっきのページで出た脂肪体というは、腎臓と肝臓を兼ねたようなものだそうな。
91:03/05/26 20:05 ID:1xKbgJHs
とりあえず、成虫の体は一から新らしく作られる。幼虫の各部が形を変えるわけで
はないという所まで。成長ということなら、幼虫の各器官が変化して成虫に受け継
がれると思いきや、ほぼ完全なスクラップ&ビルドのようだ。なんでこんな仕組み
ができあがったんだ。

でも、本当に表皮からなんでもかんでもできるものなのか。脊椎動物の三胚葉とは
違うだろうけど筋肉から内臓から全部表皮由来なのか?

というわけで、続く。
92:03/05/26 23:29 ID:1xKbgJHs
とりあえず「蛹 進化 原基」でググって見る。

(8) 昆虫の「完全変態」機構 http://www.nig.ac.jp/labs/nenpo-95j/C/C-b-8.html

国立遺伝研のページだ。「腹脚を持った幼虫の場合等は,胚期の腹部体節に原基
状の腹脚が一時的に現れる時期―多脚期―に早熟的に孵化したものと考えると・・」

多脚期というのがあるのか。脚が多かった時代の名残だろうな。この原基が成虫
や幼虫の脚になるということか。もしそうなら成虫の脚と幼虫の脚は別個に作ら
れるが、大元は同じということでいいのか。言い換えれば、成虫の脚と幼虫の脚
は発生上は同等だが別の原基に由来すると。

ほんまか。要確認だ。以降、脚に注目。

なお、上記引用は考察の一つに過ぎないようで、ページの著者の考えは違うらしい
が置いておこう。著者すまん。
93:03/05/26 23:49 ID:1xKbgJHs
発見したので、取りあえず火器庫

interactive fly
http://sdb.bio.purdue.edu/fly/aimain/1aahome.htm
94Classical名無しさん:03/05/30 01:56 ID:F7pPCscY
ぬおっ!英語・・・
とりあえず保守。まだ大丈夫かいな
95Classical名無しさん:03/05/30 06:31 ID:ioPsHOoU
> 生物板往年の名スレ「さなぎスレ」を思い出して

さなぎスレはどこにあるの?
96:03/05/31 00:45 ID:1xKbgJHs
クッキーくいてえ
97:03/05/31 00:50 ID:1xKbgJHs
くそ、クッキー食わせ忘れて火器庫が消えた。

>>94 あんがと。93はプロ向き(ハエのプロ向き)過ぎていまいちだった。リンク
先にいいのがあったから今度書くよ。

>>95 2ch初年度のスレ。過去ログ漁ったけど見つからなかった。
98:03/06/03 03:41 ID:1xKbgJHs
99:03/06/03 03:54 ID:1xKbgJHs
正直、俺はハエが嫌いだ。光ったウジがくねるとか、頭部の断面とかもう最悪だぜ。
ハエを実験動物に使いだしたのは確かモーガンって名前だったな。どうせなら、もっと
小綺麗な昆虫を研究してほしかった。
100:03/06/03 03:57 ID:1xKbgJHs
上のほうでハエがどうたらいうスレがあるな。ショウジョウバエの染色体数は成虫
の細胞で8本だよーん。>聞いてた奴
101Classical名無しさん:03/06/07 00:01 ID:MdEkCm0Y
すごい、の一言
102Classical名無しさん:03/06/13 03:50 ID:F7pPCscY
この前ですね、蚊に刺されたんですよ。首筋。まぁその後つかまえたんですが。
それで、ある朝、洗面所(風呂+トイレのユニットタイプ)で歯磨いてて、
洗面台の下にある洗面器が目に入ったんですよ。

滅多に使わないので、たまに顔洗ったときにはねた水なんかがそこに落ちて
溜まってるんですよ。まぁ伏せて置いとけばいいんでしょうが。

そこを見たらなんか汚れが動いてるような気がしたんですよ。
あぁ、目が悪くなってきたな、と思ったんだけどよく見たら
ぼうふらでした。何十匹とぴくぴく動いてるんですね。

あの蚊が血を吸ったあと、他に場所が無いのでやむなく産卵したんでしょうか。
汚い話で恐縮ですが、これからの季節、プランターや鉢など
水の溜まりやすい所には気をつけて、こまめに水を捨てた方がよいかもしれません。
んで、一応保守です
103:03/06/16 00:59 ID:1xKbgJHs
>>101 ども。
>>102 発見できてよかった。気づかないとえらいことだ。

flymoveを読み返したりしたが、幼虫の脚と成虫の脚の関係はまだ不明。ちゅうか
ハエの幼虫じゃ脚らしい脚ないし。もっといえば、幼虫と成虫では異なる体節に属
する脚を使い分けていそうだと思うのだが確証はない。あと幼虫の脚は脚に見える
だけで、節足動物本来の附属肢ではないのかも。

複眼、翅、触角といった構造はある程度納得ができる。幼虫が持っていなかった
構造が新たにできる。これは多くの場所に書かれている如く発生のタイミングが
遅れたと考えていい。だが消化器系や脚といった幼虫にも成虫にもあるものが、
共用されずに作り直されるとはどういうことなのか。

どこかで、聞いた仮足という用語がひっかかるのでちょっと検索。
104:03/06/16 01:26 ID:1xKbgJHs
仮足はとくに関係なかったようだ。

flymoveでの収穫は脚の発生が表皮から始まっていることが確認できたことだな。
触角、翅、など成虫が持つ構造は、胚発生の表皮が陥入した袋上の構造に由来して
いて幼虫の体内で温存されていると。その後、蛹の中でどういう変化を起こすのか
知りたかったが、載っていない。ここは卵の中がメインなようだ。バッタみたいな
不完全変態の昆虫でもこんな発生の仕方なんだろうか。

では、脚のある幼虫ということでハエを離れてカイコなどを調べる。
105:03/06/16 01:54 ID:1xKbgJHs
カイコの幼虫の脚発生を司る遺伝子の異常についての論考。
ttp://www.brh.co.jp/experience/seimeisi/30/pdf/s30_100.pdf

この先の流れがあれば、幼虫の脚発生と成虫のそれとの違いが論じられていそうだ。
んー、じれったい。専門家はとうに答えにたどりついているのだろうに。
106:03/06/17 00:00 ID:1xKbgJHs
カイコで調べるもかかり悪し。どっかでアメリカじゃタバコスズメガというのが
実験動物に使われていると書いてあった。

ので、タバコスズメガでググる。タバコスズメガの学名はManduca sextaと判明。
じゃ、manducaで再検索。さすがによくかかる。manduca larvae(幼虫) legで
絞り込む。

Insect Physiology 
ttp://research.biology.arizona.edu/mosquito/willott/507/anatomy/manduca/ManAll.html
アリゾナ大学。physiolosyは生理学だがなぜか形態学の話。

幼虫の外観 http://research.biology.arizona.edu/mosquito/willott/507/anatomy/manduca/01.html
脚の形状 http://research.biology.arizona.edu/mosquito/willott/507/anatomy/manduca/05.html
まずは相手を知らねばならない。見る限り、胸部の脚は節もあって立派に脚だ。英文
にもtrue legとある。やはり本来の附属肢なのか。
107:03/06/17 00:08 ID:1xKbgJHs
んー、ヒット。出所は日本の大学院生だな。シンポジウムの要旨集だ。2002年に開
かれたらしい。

http://students.washington.edu/gw0/gss/kohtaro.html

更に直球ど真ん中らしいレビューを発見。
http://academic.bowdoin.edu/faculty/M/mpalopol/dissemination/SuzukiPalopoli2001.pdf

つづく。
108:03/06/21 22:33 ID:1xKbgJHs
さて。

>>107の大学院生氏はこう言っている。

 「昆虫の脚形成には三種類ある。一つは不完全変態の場合で(バッタなど)、卵
からかえったときには脚の形成が終わっている。二つ目は、完全変態だが幼虫が脚
を持っている(チョウ・ガなど)場合で、幼虫の脚が成虫の脚になる。三つ目は完
全変態で幼虫に脚がないもの(ハエなど)。蛹の中で成虫の脚が新たに形成される。・・・」

おお、出所からすれば信じてもいいかも知れない。チョウやガでは、やはり幼虫の
脚が成長して成虫の脚になっているらしい。とすると、当初の前提は大きく崩れる。
成虫にも幼虫にもある構造、少なくとも脚は作り直されたりはせずに、やはり受け
継がれると。

ここで探索を終えてもいいかも知れないが、もう少し詳しいところ知りたい。例えば
チョウやガの蛹では外から脚は見えない。外見的には脚を一度捨てているようにも見
える。これでは単純に脚が受け継がれると言われても大いに疑問だ。さてどうなって
いる?
109Classical名無しさん:03/06/29 02:33 ID:F7pPCscY
>>103
いわれてみれば。危ういところでした

虫っていうのは成虫になって羽ができ、空を飛べるようになった時には
芋虫の頃の記憶ってあるんだろーか。そんな高度な脳は持っていないのか。

相変わらずアカデミックなスレですな。ほしゅ
110:03/07/04 01:43 ID:1xKbgJHs
>>109
あ、まいど。いや、それ面白いテーマだと思うよ。

確かにそもそも芋虫がどの程度の記憶をもっているかはわからんけど。でも、昆虫で
もある程度の学習行動はあるらしいし。いままでサイトを走り読みした限りでは変態
のときでも中枢神経は保存されるらしいので、何らかの記憶が維持されていることは
あるかも。
111:03/07/04 02:06 ID:1xKbgJHs
くっきーの期限切れがはやすぎるぜ、くそっ

で、えーゴキブリがわずか一回の学習で臭いを記憶するとか
http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab/MicroBrain/MicroBrain.html
その研究報告とか
http://www.es.hokudai.ac.jp/pdf/h11/den_19.pdf

ミツバチの記憶能力獲得は羽化後5〜9日目とか
http://www.affrc.go.jp:8001/odokon/journal-e/E38-2j.html
112:03/07/04 02:37 ID:1xKbgJHs
前掲のHPで、昆虫の脳内にはキノコ体という記憶中枢があるという話があった。で、
別の研究者は、カイコが幼虫から成虫になるときでもこのキノコ体は残るようだ、
といっている。ここからすると、受け継がれる記憶があるのかも。

http://www.moriyama.com/netscience/Kanzaki_Ryohei/Kanzaki-5.html
113:03/07/04 02:58 ID:1xKbgJHs
今日はこんなところで。
114:03/07/09 22:48 ID:1xKbgJHs
本業が忙しくなってきたのでこのスレ落とします。何人かレスいただいた
方ありがとう。また木の枝の話みたいなのがあったら建てるかも。

では。
115Classical名無しさん:03/07/09 23:33 ID:Foujwv2A
うむむ・・・残念。名残惜しいが、気が向いたらまた面白い話聞かせてください。
116Classical名無しさん:03/07/09 23:54 ID:jMCsZoOs
後継者はいませんか?
117Classical名無しさん:03/07/13 00:34 ID:QCJsvrQU
保守
118Classical名無しさん:03/07/14 18:44 ID:pg6ZcGbA
おつ、楽しませてもらってたよ
119F e e n a @2ch軍:03/07/16 01:24 ID:otBs5JTU
(・∀・)y−~~~ また御会いできる日までどうか御元気で・・・
120Classical名無しさん:03/07/20 12:23 ID:PSXNXuhc
ナマモノ
121Classical名無しさん