妄想の果てに・・・

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23:50
(とりあえず、一口くらいは飲んでおかないとまずいな。
 ここで酔っぱらってられるかってんだ。
 ただでさえ、ロスタイムしてるってのに。
 こいつをちょいと飲んだら、その後はズドンだな。)
名無しは心の中でそう思いながら、ブランデーに口をつけた。
「いやあ、こんな高い酒を飲むなんて久しぶりですよ。
 ここで西村さんに会えてラッキーって感じ…
 ……
 …うぐっ!…がっ、ひ、ひろゆき、お前…何を……。」
「え?どうかしましたか?『プロ名無し』さん。エヘヘ」
西村はニヤリと笑いながら、嘲るような目つきで名無しを見ていた。
「き、貴様……。ぐふッ……。」
名無しは、しばらくもがいたあげく、グッタリと動かなくなった。
「あなたごときにやられる、このひろゆきではありませんですよ。」
西村はそう言うと、黒服の男とバーテンダー、そして削除屋に笑いかけた。
「馬鹿な男もいたもんです。」
名無しは、毒を盛られて、あっけなく殺されたのだった。