妄想の果てに・・・

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エアコンの音が室内に低く響き始めた。
西村は薄いブルーのワイシャツにサスペンダといういでたちで
ハンガーに吊るしたスーツの裾を払いながら窓の外を見ている。
「2chもすっかり大きくなりました。これじゃ
 洒落になりませんですね」
俺は軽く相槌を打った。
西村はデスクに置かれたデキャンタと小さなショットグラスを
手にソファーに近づいてきた。
「実は餅さんにお願いがあるのです」