妄想の果てに・・・

このエントリーをはてなブックマークに追加
41の知人です
1と初めて会ったのはもう2年も前のことになります。
ある冬の朝、通勤駅の入り口付近に数人の若い青年たちが
大きな旗やプラカードを手に、紅潮した頬で政治的なメッセージを
叫んでいました。
とても寒い日で、通りすぎる多くの人が厚手の上着にマフラーと
いったいでたちだったにも関わらず、青年たちは薄いジャンパーに
襷と鉢巻だけでそこに立っていました。
その中でもひときわ輝いていたのが1です。

白い息を吐きながら、誰よりも大きく澄んだ声で理想を叫ぶ
君の瞳は美しかった。長身をかがめてお年寄りに笑顔でビラを
渡す君の姿は頼もしかった。
慌しい朝のこと、多くの人が通りすぎる中、私が署名を申し入れると
君は大きな目を丸くして喜んでくれましたね。

それからも1たちは何度も同じ場所でアピールを行っていました。
私と彼らは挨拶を交わす仲になっており、会う度に彼らは
”お疲れ様でーす!”と大きな声で笑いながら手を振ってくれました。
1の姿が見当たらなくなったのは半年ほど前のことです。
51の知人です:2001/05/20(日) 07:54 ID:???
最初はカゼでもひいたのかと思っていましたが、何週間も彼が
居ないので仲間のひとりに1のことを尋ねました。
彼は口ごもり、『あいつ、ちょっとおかしくなっちまって…』と
言いにくそうに話してくれました。

アルバイトで貯金してコンピュータを買ったこと、インターネットを
始めて夢中になっていること、最近は誘っても活動に参加しないこと、
そればかりかほとんど外出をしなくなり髭や髪も伸ばし放題で
赤く澱んだ目で一日中モニターを眺めていること、話しかけても
ニヤニヤするだけで会話にならないこと・・・

さきほど、このスレッドを作ったのは彼だと人から聞きました。
1よ、失礼だが、かつての君ならこんな下らない話題に自ら興じることは
決してなかったでしょう。一体どうしたのですか?何があったのですか?
君の素敵な仲間たちは今の君の姿を見てみんな悲しんでいます。
私もまたこのスレッドを見ていると君が哀しくて涙が出そうです。
どうか目を覚まして下さい。今ならまだ間に合います。
この声が君の心に響くことを願ってやみません・・・