妄想の果てに・・・

このエントリーをはてなブックマークに追加
28
二人は店を出た。
外に一台の黒塗りの車を待たせてあったようだ。
「お疲れさまです。」
黒いサングラスをかけた謎の男が西村に頭を下げた。
「ちょっと我慢してもらいますよ。」
西村はそう言って、俺にアイマスクとヘッドフォンを渡した。
「これじゃ電波少年じゃないか。」
「まあ、気を悪くなさらず。場所がバレルと何かと不都合がありましてね。」
俺は言われるまま、アイマスクとヘッドフォンを付けた。
「行ってくれ」
西村が運転手にそう言うと車は走り出した。
しばらくして夜勤疲れからか、俺は眠りに落ちた。