★夢野久作について（雑談全般）★

今年の夏を利用して、主要な夢野作品を読みました。

みなさん、夢野久作についてどう思いますか？

※ラウンジを選んだのは、レス速度が速いからです。
誰か、お話しませんか？
どんな意見でもかまいません。カキコしてください。

>>1
最近食って美味かったもんって何？

夢野まりあなら知ってるが

少女地獄がよかったです。

このスレは「山岡荘八」を語るスレになりました。

ドグラ・マグラ読んだ。二度と読まないだろう。長いから。

ハナクソで城を作る話だっけ？
中学の頃よんだのにマジワすれた｡
九大

ドグラマグラと腸詰なんたらは読んだよ。
ドグラマグラはあの、ちゃかぽこちゃかぽこってのが
変則的なリズムで読みづらいね。

チャカポコチャカポコ

>>1
自演でもりあげんか！！

青空文庫で読めるさ
「豚吉とヒョロ子」だっけ。変な童話。絶対に読むな（ｗ

「押絵の奇蹟」…「人間腸詰」…「瓶詰の地獄」…
「空を飛ぶパラソル」…「狂人は笑う」…ああ、タイトルだけでも
ﾜｸﾜｸしてしまうものばかりだ…ああ…。

胎児よ
胎児よ
なぜ躍る
母親の心がわかって
おそろしいのか

あーア。日々に明るく輝き渡るが。これに引き換え精神病だよ。
人の心の狂いを治癒す。医者の診察、手当の仕方は。
ドンナ進歩をしたかと見ますと。ズント昔は精神病者を。
神の心が移ったものと。畏れ敬い礼拝したり。または生き霊、
死霊の所業と。物を供えて大切にかけたが。それはまだしも処によっては。
こいつに悪魔が憑いたと言うので。そのころお医者と裁判官の。
役目をしていた僧侶や巫女が。見付けしだいの指さししだいに。
槍や刀剣や、投げ縄、弓矢。棍棒担いだ役人共が。片っ端から頭を砕いて。
手足胴体チリチリバラバラ。焼いて棄てたり樹の根に埋めたり。
ちょうどこの節のお上でなさる。狂犬退治とおんなじ仕置きじゃ。
これが精神病者に対する。最初の診察最初の治療じゃ。
キチガイ地獄のイロハのイの字じゃ……。
スカラカ、チャカポコ、チャカポコ、チャカポコ……。

わーい！
妹たん…

　

すんません、「氷の涯」ってどんな話しでしたっけ？
なんかトリック作品みたいなんだけれど、
読んだのが消防の頃だからｻﾊﾟｰﾘ覚えてない………

夢野久作はデムパ

>>18
叙述トリックは「瓶詰めの地獄」じゃなかったかい？

>>20多分それです。どうか教えてください。

筒井にも影響してるらしいね

ﾄﾞｸﾞﾗﾏｸﾞﾗの映画はクソ

>>18
消防で久作読むつーのもどうかと思うぞ。

丸尾末広ってどうよ？

あげちゃったりして

去り行く貴方へ、お別れを…
汝、給え。柿の事に給え。
吸え！まっすぐに越えろ！

>>23
松本俊夫だったか？
あれはつまらんかったな
落語家の・・だれだっけ？自殺した奴？シジュン？
あいつは笑えたな

『一ぷく三杯』�@

お安さんという独身者で、村一番の吝ン坊の六十婆さんが、鎮守様のお祭りの
晩に不思議な死にようをした。
……たった一人で寝起きをしている村外れの茶屋の竈の前で、瘠せ枯れた
小さな身体が虚空を掴んで悶絶していた。ふだん腰帯にしていた絹のボロボロの
打ち紐が、皺だらけの首に三廻りほど巻かれて、ノドボトケの処で唐結びに
なったままシッカリと肉に喰い込んでいたが、その結び目の近まわりが血だらけに
なるほど掻き毟られている。しかし何も盗まれたもようはなく外から人の入った
形跡もない。法印さんの処から貰って帰ったお重詰めは箸をつけないまま煎餅布団の
枕元に置いてあった。貯金の通い帳は方々探し回ったあげく竈の灰の下の穴から
発見された。その遺産を受け継ぐべき婆さんのたった一人の娘と、その婿に
なっている電工夫は目下東京にいるが、急報によって帰郷の途中である。婆さんの
屍体は解剖することになった……近来の怪事件……というので新聞に大きく出た。

『一ぷく三杯』�A

お安婆さんの茶店は鉄道の交叉点のガードの横から海を見晴らしたところにあった。
古ぼけた葭簾張りの下に、すこしばかりの駄菓子とラムネ。渋茶を煮出した
真黒な土瓶。剥げた八寸膳の上に薄汚い茶碗が七ツ八ツ……それでも夏は海から
吹き通しだし、冬の日向きがよかったのでよく人が休んだ。
主人公の婆さんは三十いくつかの年に罹った熱病以来、腰が抜けて立ち居が
不自由になると、生まれて間もない娘を置き去りにして亭主が逃げてしまったので、
田畠を売り払ってここで茶店を開いた。その娘がまたなかなかの別嬪の利発もので、
十九の春に、村一番の働き者の電工夫を婿養子に取ったが、今は夫婦とも東京の
会社につとめて月給を貰っているとか。
「その娘夫婦が東京に孫を見に来いと言いますけれども、まあなるたけ若い者の
足手まといになるまいと思うてこの通りどうやらこうやらしております。自分の
身のまわりの事ぐらいは足腰が立ちますので……娘夫婦もこの頃はワタシに負けて、
そのうちに孫を見せに帰って来ると言うておりますが……」
と言いながら婆さんは、青白い頬をヒクツカせて、さも得意そうにニヤリと
するのであった。

『一ぷく三杯』�B

「……フフン。それでも独りは淋しかろ……」
と聞き役になったお客が言うと婆さんはオキマリのようにこう答えた。
「ヘエあなた。二度ばかり泥棒が入って貴様は金を溜めているに違いないと申し
ましたけれども、ワタシは働いたお金をみんな東京の娘の処に送っております。
それでも、あると思うならワタシを殺すなりどうなりしてユックリと探しなさいと
言いましたので、茶を飲んで帰りました」
しかしこの婆さんが千円の通い帳を二ツ持っているという噂を本当にしない
ものは村中で一人もいなかった。それ位にこの婆さんの吝ン坊は有名で、
殆んど喰うものも喰わずに溜めていると言ってもいい位であった。そんな評判が
いろいろある中にも小学校の生徒まで知っているのは「お安婆さんの一服三杯」と
いう話で……。
「フフン。その一服三杯というのは飯のことかね……」
と村の者の言うことをきいていた巡査は手帳から眼を離した。

『一ぷく三杯』�C

「ヘエ。それはソノ……とても旦那方にお話し致しましても本当になさらない
お話で……。しかしあの婆さんが死にましたのは、確かにソノ一服三杯の
おかげに違いないと皆申しておりますが……」
「フフン。まあ話してみろ。参考になるかもしれん」
「ヘエ。それじゃアまアお話ししてみますが、あの婆さんは毎月一度ずつ駅の
前の郵便局へ金を預けに行く時のほかは滅多に家を出ません。いつもたった一人で
あの茶店におるので御座いますが、それでも村の寄り合いとか何とかいう御馳走ごと
にはキット出てまいります。それも前の晩あたりから飯を食わずに腹をペコペコに
しておいて、あくる日は早くから店を閉めて、松葉杖を突張って出て来るので
御座いますが、いよいよ酒の座となりますと先ず猪口で一パイ飲んであの青い顔を
真赤にしてしまいます。それから飯ばっかりを喰い始めて時々お汁をチュッチュッ
と吸います。漬物もすこしは喰べますが大抵六、七、八杯は請け合いのようで……
それからいよいよ喰えぬとなりますと煙草を二、三服吸うて一息入れてから
又始めますのでアラカタ二、三杯位は詰めこみます。それからあとのお平や
煮つけなぞを飯と一緒に重箱に一パイ詰めて帰ってその日は何もせずにあくる日の
夕方近くまで寝ます。それからポツポツ起きて重箱の中のものを突っついて
夕飯にする。御承知の通りこの辺の御馳走ごとの寄り合いは大抵時候のよい頃に
多いので、どうかすると重箱の中のものが、そのまたあくる日の夕方まであります
そうで……つまるところ一度の御馳走が十ペン位の飯にかけ合うことは……」
「ウーム。しかしよく食傷して死なぬものだな」

『一ぷく三杯』�D

「まったくで御座います旦那様。あの痩せこけた小さな体にどうして入るかと
思うくらいで……」
「ウーム。しかしよく考えてみるとそれは理屈に合わんじゃないか。そんなに
して二日も三日も店を閉めたら、つまるところ損が行きはせんかな」
「ヘエ。それがです旦那様。最前お話し申上げましたその娘夫婦も、それを
恥かしがって東京へ逃げたのだそうで御座いますが、お安婆さんに言わせます
と……『自分で作ったものは腹一パイ喰べられぬ』というのだそうで……
ちょうどあの婆さんが死にました日がここいらのお祭りで御座いましたが、
法印さんの処で振舞いがありましたので、あの婆さんがまた『一服三杯』を
やらかしました。それが夜中になって口から出そうになったのでもったいなさに、
紐でノド首を縛ったものに違いない。そうして息が詰まって狂い死にをした
のだろう……とみんな申しておりますが……」
「アハハハハハ。そんな馬鹿な……いくら吝ン坊でも……アッハッハッハッ……」
巡査は笑い笑い手帳と鉛筆をしまって帰った。
しかしお安婆さんの屍体解剖の結果はこの話とピッタリ一致したのであった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（『いなか、の、じけん』より）

アッ、何時の間にやら地上の光に曝されてゐるではないか……。
アハハ、アハハハハ……。つまるところ、僕の地下スレ作りの夢も
断たれたといふ訳ですね……アハハハハ……。

>>28　枝雀だ。

おッと、僕はキチガイなんかじやありませんぜ！

アハハハハハハ……。

ホウラ御覧なさい。レスは着実に伸びてゐるではありませんか。
キツト満天下に響き渡る名スレになりますとも！

おツと僕は竹久夢二ではありませんよ！
よく間違えられるのですが夢野久作ですからね！
アッハッハッハ……。

……はツ、誰か来るツ……。

……ハハア。僕が席を外してゐる間にＲＯＭ殿が三名見えたやうですな。
アツハツハ……スレツドにちよいとした仕掛けがしてあるんですよ。

ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
僕は断固として正気を失つてなぞ居らない！！　僕はトテモ明晰なのだよ！
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ

　

　…………ｳﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ…………ｳﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ…………ｳﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ

　
　…………ｳﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ…………ｳﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ


　…………ｳﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ
　

　…………ｳﾞｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾟ〜

　

4891121513988909409090




　　　…………うわツ！

　
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■出口→

やめろ*やめろやめろやめろやめろやめろ*やめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ*やめろやめろ
やめろやめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろ*やめろやめろやめろ*やめろ
やめろ*やめろやめろやめろやめろ*やめろやめろ*やめろやめろやめろやめろ*やめろやめろ
やめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろ*やめろやめろやめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ*やめろ*やめろ*やめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろ*やめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ*やめろ
やめろやめろやめろやめろ*やめろやめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろ*やめろ
やめろやめろやめろ*やめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろ*やめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろ*やめろ*やめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろ*やめろやめろ*やめろ
やめろ*やめろやめろ*やめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろ*やめろやめろやめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろ*やめろ
やめろやめろやめろやめろ*やめろやめろ*やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　…………やめろオオオオオオオオオオ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　はツ！



　

誰も居ない……。

アアアアアアアアアア………。

見るな！！！！　すぐに此処から立ち去れぇぇぇぇぇ！！！！



　

ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ

ΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘΘ

いるよ。
でも　このスレは･･･
　　　　　　　　　　胎児の夢

>>52
……アッハッハッハ……トウトウ姿を顕しましたね！！
僕の仕掛けたトラツプに見事引ツかかつたといふ訳ですな！！

全体あなたは何者なのです？
僕に酷く関心がお有りのやうだが、如何して付け回したりするのです？
胎児の夢とは如何いふ事でせう？
そして、此処は一体…………。

:（◎） ﾅﾙﾎﾄﾞ……ﾅﾙﾎﾄﾞ……
　;小:
　.人.

:;（◎）; 　…………ﾐ･ﾙ･ﾅ………
　:;小:.
　..人.;

>>52
何処に隠れてゐるのです？
サア、光の下へ出ていらつしやい！
そして僕の質問に答へて下さい！
あなたにはその義務があります！

>>52
……あ、あなたは卑怯者だ……。
さうやつて僕を陰で嘲つているのだ！
あなたは何時でもさうだつた！
其の人懐ツこい笑顔の裏に有る酷薄で狡猾な視線を僕が感じてゐないとでもお思ひですか？

　:.ﾟ;｡.:　,
:.;（◎）;: :　…………
　ﾟ:;小:..
　｡..人.;;;
　　.:;..ﾟ

>>52
さア早く！

　　　　　　　　あ　　　　あ
　　　　あ　　　　　　　　　　　　　あ

　あ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ

う　　　　　　　　　あ　　あ　　　　　　　　あ
　　　　　　　あ　　　　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　あ　　　　　　ぁ　　ぁ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　　　　　あ　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　あ


　
　

>>52　　　　　>>52　　　>>52　　　　　　　　　　　　　　　　>>52　>>52
　　　　>>52　>>52　>>52　　　　　>>52　>>52　>>52　　　>>52
>>52　　　　　　>>52　　　　　　>>52　　　　　　>>52　>>52　>>52

:,ﾟ:;,,.;:,.,.･,.;,:,;,,.,:;･,,,;,:,,;:,･;:;:;:,･,,,,;:;,...,:
;,:;,:,,･......,;:,･,::｡:::;･,･,:･,:,;:ﾟ:::;:,:.,..,,;:,:,;;:;,
...,:,;,:ﾟ:,,;:,;:,,;;･:;･::;;･;;◎･;:;::･.,:;,.,.･.,,,:,;:,,:;;;
,:;,:,;,:,,;,;･;;,;,:,::,･;,:･:･,,ﾟ;,;｡:;,,:;,;｡･:,;,;,;,;,;.,.,;
,.;,.,･;ﾟ,;:,:;,,;;:;,･.,...:;,･::,;;,;,,･;:;,:;:::,:,;,:,.,,.,

うふふ。

祭りねぇ〜

…………うふふ…………。
　　
　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　…………祭り…………？
　

　

ホウラ皆様御覧なさい。此様に花の如く安らかにスヤスヤ眠ツておりますが、
此れが正真正銘のキチガイ。譫妄の奥深くに沈潜しておりますゆえ暴れ出すと
歯止めが利きません。なアに、御安心下され。アチラからは鏡としか見へず、
コチラからのみ素通しといふ不思議な窓を設けておりますでな。気づかれる
惧れは御座いません。先刻からホレ何やらブツブツ独り言を申しておりますゆえ、
皆様にも興味津々かとお連れした次第ぢや。皆様此れが正真正銘のキチガイ……。

アハハハハハハハハハハハハハ……。

ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
祭りですな祭りの季節ですな祭囃子が聞えますな祭り酣では御座ンせんか祭りですな
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ
祭りですな祭りの季節ですな祭囃子が聞えますな祭り酣では御座ンせんか祭りですな
ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
祭りですな祭りの季節ですな祭囃子が聞えますな祭り酣では御座ンせんか祭りですな
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ

　　
　　　
　　　　
　　　
　　　　　　　
　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　��
　
　
　　　　　　　　　　　　
　　　

オオーーイ！
　
　　　　　　
　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　誰か居ませんか？
　　
　　
　　
　

終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→
始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→
終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→
始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→
始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→始まり→終わり→終わり→

アハハハハ……。

こ、この騒ぎは一体…･･･。

閉鎖？　コノ脳病院を閉鎖するといふのですか？


アッハッハッ……。此処が脳病院である事はトツクに気が付いていましたよ！

.,;:,.,;.:,.;,:.,;,.,.;,.;,.,;,:;,,
:;:;.:.ﾟ;｡.:::::,,.:..,,.,:;;,,;,
..;:.;.,;:.,（◎）;:..,: : 　…………
..,,::.,;.;;:;小:,.;,.,.;.,;... ,.;
::::.,,;,,..人.;;; :.,;,:., ,.;:,,.:
.,;.,;,:.:;..ﾟ .,;:.,,..,.;;,:.,
,.:; ,.;:,;::::...;:

　　　　　　　　　　　　　　　　　　……誰も居ない……。

オオイ、誰か居ませんかアア！！
　　誰か居ませんか！　皆さん一体全体何処へ雲隠れしちまツたのです？
　　　　此の様な独居房に独り取り残された僕はこの先一体如何すれば良ひのでせう？
　　　　　　　誰か居ませんかアアアアア！！！！　揃ひも揃つて何処へ行つちまつたんですかアアア

コノ脳病院を始まり→アハハトツクに気が付いてハハ…コノ脳病院を…。 終わり→始　　�� ま
り→終わり(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)此の様な独居房に独り人(ﾟ∀ﾟ)人→始まり→終わり→此の様な独居房
り→終わり(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)此の様な独居房に独り人(ﾟ∀ﾟ)人→始まり→終わり→此の様な独居房
に独り始まり→始まりトツクに気が付いて→終わり→始こ、この騒ぎは一体…コノ脳病院を･･･。
まり→終わオオーーイ！ り(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)此の様な独居房に独り人(ﾟ∀ﾟ)人→始まり→に独り始
まり→始まりトツクに気が付いて→終わり→始こ、この騒ぎは一体…コノ脳病院を･･･。わり→。
まり→終わオオーーイ！ り(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)此の様な独居房に独り人(ﾟ∀ﾟ)人→始まり→

　　　　アハハハハハハハ……。


　

ぅぁぁ




　　　　　　

狂ってる場合じゃないでしょ！！

ちゃかぽこちゃかぽこ

　　　　……ﾒﾛｳ…………嗚呼、何故だか酷く懐かしい響きだ………。
　
　
　　　　……あれは、何処で聞いたのだツたか………。


　　　　………………アヽ………………。

　

　　　　………………アヽ………………。

　

　　　　………………アヽ………………。

　

誰か一人　殺してみたいと思ふ時　君ひとりかい……と友達がくる

棺の中で　死人がそっと欠伸した　その時和尚が咳払いした

頭の中でピチンと何か割れた音　イヒ……と……俺が笑ふ声

暗の中で　俺と俺とが真黒く睨み合つた侭　動くことが出来ぬ

病人はイヨイヨ駄目と聞いたので　枕元の花の　水をかへてやる

羽子板の羽二重の顔に　なつかしむ稚な心に　針をさしてみる

病院のどこかの窓が　たゞ一つ眼ざめて動く　雪の深夜に

振り棄てた彼女が　首を縊った窓　布団をかむればハツキリ見える

致死量の睡眠薬を　看護婦が二つに分けて　キヤツキヤツと笑ふ

無限に利く望遠鏡を　覗いてみた　自分の背中に蝿が止まっていた

血のやうに黒いダリアを　疑視して少女が　ホツとため息をする

脳髄が二つならばと思ふ　考へてはならぬ事を考へるため

真夜中に　心臓が一寸休止する　その時こわい夢を見るのだ

腸詰に長い髪毛が交じってゐた　ヂッと考えて　食ってしまった

…………黒い血がムルムルと湧く…。
…………暗い腥いにおいが大空に流れ出す。
…………それが一面に地平線まで拡がつてゆく。

　　*　　　　*
　　　　　　*　　　　　　　　　　　　*　*　　　　*
　　　　*　　　　　　　　　　　

　　　*　　　*　　　　　　　　　*
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　*　　　　　　*
　　　　*　　　*　　　*　　　　　　　　　　*

　　　　

皆様トクト御覧じろ。此れが正真正銘、真実のキチガイですぞ！
吾等が怠惰なる日常を大いなる妄想の裡に過ごす御仁が此れぢや！
当人にとりましててはまこと因果な煩悶の日々ナレドモ、哀れ
欲深き精神科医等の恰好の餌食で御座いますなア！　アハハハ……。
　

　　　誰だ

誰だ
　　　　

. 誰だ
　　　　　　　

　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　誰だ
　　　　　

　　　|　　　　　　　　　 　　　, -、
　　　|　　　　　 　　　　　　/冫､）
　　　|⌒＼　 /⌒＼　　　| ` ／
　　　|冫､ ） /冫､　 ）/⌒ /
　　　|`　／ | `　　／/冫､ ） 　　　………。
　　　|　/　/　 ／　 | `　／ 　　
　　　|　|⌒　／ /⌒　／
　　　|　|冫､ ） /冫､　 ）
　　　|　|`　／ | `　　　＼
　　　|　|　/　/　 ／＼　 ＼__
　　　|　|　|⌒　／　　 /　　　_＼
　　　|　|　|冫､ ）　　　|　　-/_　)
　　　|　|　|`　／　　　　＼____／
　　　|　 　|　/
　　　|　　　　＼
　　　|　ヽ　　　 |
　　　|　／ヽ　/
　　　|ヽ　　　/
　　　|　　　/
　　　|　 ／
　　　|／
　　　|

　
　
　　　………見るな！

　

　　　………「jc91SlR」とは………？
　　
　　　………こりやア一体何のマジナイです？
　

　　　………さうか！　此れは僕の認証番号でせう？

　　　………僕は人格を備へたチヤントした人間だと云ふのに！

　　　………番号で呼んで人間性を疎外しやうと云ふのか！

　　　………酷い魂胆では有りませんか！

　　
　　　………それにしても………。

　　　………………………。

　　　………僕は一体………誰だ………。
　

　　　………僕は………誰だ………。
　

　　　………変わつて行く。何もかもが変わつて行く………。

　　　………認識番号すら不変では無いやうだ………。

　　　………なのに、何時の間にか同じ処へ戻つて来る………。
　
　　　………嗚呼、螺旋の迷宮………。
　
　　　………スルト現在の僕は………？

　　　　　　　　あ　　　　あ
　　　　あ　　　　　　　　　　　　　あ

　あ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ

う　　　　　　　　　あ　　あ　　　　　　　　あ
　　　　　　　あ　　　　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　あ　　　　　　ぁ　　ぁ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　　　　　あ　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　あ

　『ビルディング』（上）

巨大な四角いビルディングである。
窓という窓が残らずピッタリと閉め切ってあって、
室という室が全然、暗黒を封じている。
その黒い、巨大な、四角い暗黒の一角に、
黄色い、細い弦月が引っかかって、ジリ、ジリ、と沈みかかっている時刻である。
私はその暗黒の中心に在る宿直室のベッドの上に長く
なって、隣室と境目の壁に頭を向けたまま、タッタ一人でスヤスヤと眠りかけている。
私は疲れている。考える力もないくらい睡むたがっている。
私の意識はグングンと零の方向に近づきつつある。
無限の時空の中に無窮の抛物線を描いて落下しつつある。
その時に壁一重向うの室からスヤスヤという寝息が
聞こえて来た。私の寝息にピッタリと調子を合せた、
私ソックリの寝息の音が……静かに……しずかに……。
……壁一重向うの室にモウ一人の私が寝ているのだ。

　『ビルディング』（下）

私の頭の方に頭を向けて、私の寝姿を鏡に映したように
正反対の方向に足を伸ばしつつ、スヤスヤと睡りかけているのだ。
……その壁の向うの私も疲れている。考える力もないくらい
睡むたがっている。そうしてその意識がグングンと零の方向に近付きつつある。
無限の時空の中に、無窮の抛物線を描いて……グングンと……。
私はガバと跳ね起きた。眼がパッチリと醒めた。隣の室が覗いてみたくなった。
しかし私は闇暗の中で半身を起したまま躊躇した。
もし隣の室を覗いた時に、私と同じ私がスヤスヤと寝ていたとしたら、
それはドンナに恐ろしい事だろう……とはいえ又、万に一つ隣の室に
誰も居なかったとしたら、その恐ろしさが何層倍するだろう……と……。
私はそう思い思い何秒か……もしくは何分間か、眼の前の闇暗の核心を
ジーッと凝視していた。凝視していた……。
……と……そのうちに或る突然な決心が私に襲いかかった。
その決心に蹴飛ばされたように私は、素跣足のまま寝台を飛び降りた。
宿直室を飛び出して、隣の室に通ずる、暗黒の廊下を突進した。
……するとその途中で何かしら真黒い、人間のようなものと真正面から
衝突したように思うと、二つの身体がドターンと人造石の床の上にたおれた。
そのままウームと気絶してしまった。
巨大な深夜のビルディング全体が……アハ……アハ……アハ……と笑う声を
ハッキリと耳にしながら……。

（「日本探偵小説全集　第十一篇　夢野久作集」改造社より）
　

　
　　　……アハ……アハ……アハ……。

　　　……アへ……アへ……アへ……。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かいぃの 〜

>>104
ウフフ……。またいらツしやいましたね。
嗚呼、あなただけが僕の親友だ……ハハハ……。
併し何時も謎めいた言葉を投げ掛けて僕を苦しめるのも亦あなただ……ｸｸｸ……。

>>104
フフフ……あなたは如何やら何もかもお見通しらしい……。
「かいぃの 〜 」ですと？
……アハハハハ……確かソンナ藝人が何処ぞに居りましたツけ！
要するにあなたはこう云ひたいのでせう……。
「お前は歌舞伎者だ」と！「狂気を演ずる俄かキチガイに過ぎぬ」と！
ハハア、また随分と穿ツた見方を！　ナルホド作為的では無いにせよ、
識閾下では自ら働き掛け精神を錯乱せしめてゐたやも知れませんて！

>>104
何トモ賢明で思慮深くいらツしやる事！
ならば僕のギモンに凡て答へて貰ひませう！
先ずあなたは何者です？　……否、否、ソンナ事はもう如何でも宜しい。
寧ろ知りたいのは僕自身の事だ！！！　僕は誰なンだ？
己の人生をツラツラ思ひ起こしてみましたが、記憶の片鱗すら残つて居ないのです！！
サア如何なんです！！　この場で即答して下さい！！
　

>>104
またもお逃げになるのですか！

>>104
何処へ行つて仕舞われたのです！

わたしは貝になりたい

君は私の沈黙を背徳としてとらえてゐるかもしれんがね、それは、間違ひであるよ。

>>108-109
アハハハハ……。またもやお出でなすツたぞ！

>>108-109
アハハハハ……。でもね……フフフ……。
僕は今、疑念の余地無き真実に辿り着いたのですよ！

>>108-109
アハハハハ……。コレで僕はもうあなたの影に惑い怯える事も無い！

>>108-109
アハハハハ……。では、端的に申しませう！

>>108-109
アハハハハ……。あなたなど、存、在、し、な、い！！

>>108-109
アハハハハ……。さうですとも！　あなたは僕の妄想の産物なのだ！！

>>108-109
アハハハハ……。図星でせう！！！

>>108-109
アハハハハ……。

>>108-109
アハハハハ、アハハハハハハハハハ……。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　>>108-109
　
　>>108-109　　　>>108-109　　>>108-109　　　　　　>>108-109　>>108-109
　　　　　>>108-109　　>>108-109　　　　>>108-109　>>108-109
>>108-109　>>108-109　　　　　　　　　　　>>108-109　　　　　　　　>>108-109
　
　　　　　　　　　　　　　>>108-109
　

ヽ(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ)ノ
君は私の沈黙を背徳としてとらえてゐるかもしれんがね、いるよ。　>>108-109
わーい！ 妹たん…それは、間違ひであるよ。でも　このスレは･･･　>>108-109
ドグラマグラと腸詰なんたらは読んだよ。自演でもりあげんか！！　>>108-109
　γ　/　　　　＼＼　　ヽ　 　　　　　　　　　　　　うふふ。　>>108-109
　｛　○　●　　／／　● ｝ ヽ　　人　　 ／ 　　　ドグラマグ　>>108-109
　 ヽ　　　　二二二 　　ノ　　＼／　＼／ 　　　　ラはあの、　>>108-109
ちゃかぽこちゃかぽこってのが変則的なリズムで読みづらいね。　　>>108-109
狂ってる場合じゃないでしょ！！ちゃかぽこちゃかぽこ。胎児の夢　>>108-109
……アへ……アへ……アへ……。かいぃの 〜わたしは貝になりたい　>>108-109
ノ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)Ｖ(｡△｡)ヽ

　　　　　　　　あ　　　　あ
　　　　あ　　　　　　　　　　　　　あ

　あ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ

う　　　　　　　　　あ　　あ　　　　　　　　あ
　　　　　　　あ　　　　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　あ　　　　　　ぁ　　ぁ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あ
　　　　　　　　　あ　　　　　　あ
　　　　　　　　　　　　　あ

　　　｡
:（◎） ﾅﾙﾎﾄﾞ……ﾅﾙﾎﾄﾞ……
　;小:
　;.人.
　　:
　　　　

　アハハ……。

　

　………。

●「博士、そろそろで正気を取り戻しつつあるのでせうか？」

○「フフフ……いま暫らく様子を見やうかい……」

　

　　　……アハハハ……また認識番号が変わツたぞ！

　　　……オゝイ、何方か存じませんが色々と実験されてゐる様ですね！！

　　　……何か実り或る成果が得られましたかな？　……アハハハ……。

　　　……こりヤア見物ですな！

　　

　　　…………………。

　

　　　……ハツ、此処は何処でせう？

　　　……僕が見ていた風景は凡て夢だつたのでせうか？

　　　……或いは、今此処にゐる僕こそが夢の中の住人なのか……。

　　　……始まりこそが終はりなのか。終はりこそが始まりなのか……。

　　　……あゝ……。

　　
　　
　　　　　　　　　………ｳﾞｫｰｰｰｰｰｰｰｰﾝｰｰｰｰｰｰｰｰ…………
　
　　
　

　　　……あゝ、此処は一体……。
　　　……随分と長い間意識を失つてゐたやうだ……。

　　　……あゝ……。


　

..:;;:;
....::;.｡.:;.
:.;:;.:（◎）.:; ﾅﾙﾎﾄﾞ……ﾅﾙﾎﾄﾞ……ﾅﾙﾎﾄﾞ……
　.;::.:;小:::..
　;..;;;.人..,,.
　　:.;:ﾟ:.;:;.:;:......

　　『　病　院　(1)　』

私は何時の間にか頑丈な鉄の檻の中に入れられてゐる。白い金巾の患者服を
着せられて、ガーゼの帯を捲き付けられて、コンクリートの床のまん中に
大の字型に投げ出されてゐる。
……精神病院らしい。
しかし私は驚かなかつた。そのまま声も立てずにジツト考えた。ここが
精神病院だとわかれば、騒いでも無駄だからである。騒げば騒ぐほど非道い
目に合ふ事がわかり切つてゐるからである。おまけに今は深夜である。
かなり大きい病院らしいのにコツトリとも物音がしない。
……騒ひではいけない、憤つてはいけない。否々。泣ひても笑つても
いけないのだ。いよいよキチガイと思はれるばかりだから……。
私はそろそろとコンクリートの床のまん中に坐り直した。両手を膝の上に並べて
静坐をして、眼を半眼に開ひて、檻の鉄棒の並んだ根元を凝視した。神経を
鎮めるつもりで……。
果して私の神経はズンズンと鎮静して行つた。かなり広い病院の隅から隅まで
シンカンとなつて……。
その時であつた。私が正面してゐる鉄の檻の向ふから誰か一人ポツポツと歩ひて
来た。それは白い診察着を着た若い男らしく、私が坐つているコンクリートの
床よりも一尺ばかり高くなつてゐる板張りの廊下を、何か考えてゐるらしい
緩やかな歩度でコトリコトリと近付ひて来るのであつたが、やがて私の檻の前
まで来るとピツタリと立ち止まつた。さうして両手をポケツトに突込んだまま、
ジツト私を見下してゐるらしく、爪先を揃へたスリツパ兼用の靴が、私の上瞼の
下に並んだまま動かなくなつた。
私はソロソロと顔を上げた。
　

　　『　病　院　(2)　』

その私の視界の中には、まず膝の突んがつた縞のズボンと、インキの汚染の
ついた診察着が這入つて来た……が……それはどこかで見た事のある縞ズボンと
診察着であつた……と思つてチヨツト眼を閉じて考えたが……間もなく私はハッと
気付ひた。眼をまん丸く剥き出して、その顔を見上げた。
それは私が予想した通りの顔であつた。……青白く痩せこけて……髪毛を
クシャクシャに掻き乱して……無精髪を蓬々と生やして……憂鬱な黒い瞳を伏せた
……受難のキリストじみた……。
それは私であつた……嘗てこの病院の医務局で勉強してゐた私に相違なかつた。
私の胸が一しきりドキドキドキドキと躍り出した。さうして又ドクドクドク……
コツコツコツコツと静まつて行つた。
診察着の背後の巨大な建物の上を流れ漂ふ銀河が、思ひ出したやうにギラギラと
輝いた。
……と……同時に私は、一切の疑問が解決したやうに思つた。私を精神病患者に
して、この檻に入れたのは、たしかにこの鉄格子の外に立つてゐる診察着の私で
あつた。この診察着の私は、あまりに自分の脳髄を研究し過ぎた結果、精神に
異状を呈して、自分と間違へてこの私を、ここにブチ込んだものに相違なかつた。
この「診察着の私」さへ居なければ私は、こんなにキチガイ扱ひされずとも済む
私であつたのだ。
さう気が付くと同時に私は思わずカツとなった。吾を忘れて、鉄檻の外の私の顔を
睨み付けながら怒鳴つた。
　

　　『　病　院　(3)　』

「……何しに来たんだ……貴様は……」
その声は病院中に大きな反響を作つてグルグルまはりながら消へ失せて行つた。
しかし外の私は少しも表情を動かさなかつた。診察着のポケツトに両手を
突込んだまま、依然として基督じみた憂鬱な眼付で見下しつつ、静かな、
澄明な声で答へた。
「お前を見舞ひに来たんだ」
　私はイヨイヨカツとなつた。
「……見舞ひに来る必要はない。コノ馬鹿野郎……早く帰れ。さうして自分の
仕事を勉強しろ……」
さういふ私の荒つぽい声の反響を聞ひてゐるうちに私は、自分の眼がしらがズウー
と熱くなつて来るやうに思つた……何故だかわからないまま……しかし外の私は
イヨイヨ冷静になつたらしく、その薄い唇の隅に微な冷笑を浮かべたのであつた。
「お前をかうやつて監視するのが、俺の勉強なのだ。お前が完全に発狂すると
同時に俺の研究も完成するのだ。……もうジキだと思ふんだけれど……」
「おのれ……コノ人非人。キ……貴様はコノ俺を……オ……オモチャにして殺す
のか……コ、コ、コノ冷血漢……」
「科学はいつも冷血だ……ハハ……」
相手は白い歯を出して笑つた。突然に空を仰ひで……嘯くやうに……。
私は夢中になつた。イキナリ立ち上つて檻の中から両手を突き出した。
相手の白い診察着の襟を掴んでコヅキ廻した。
「……サ……ここから出せ……出してくれ……この檻の中から……さうして
一緒に研究を完成しやうぢやないか……ね……ね……後生だから……」
　

　　『　病　院　(4)　』

私は思はず熱い涙に咽せんだ。その塩辛い幾流れかを咽喉の奥へ流し込んだ。
けれども診察着の私は抵抗もしなければ、逃げもしなかつた。さうして患者服の
私に小突かれながら苦しさうに云つた。
「……ダ……メ……ダ……お前は俺の……大切な研究材料だ……ここを出す
事は出来ない」
「ナ……ナ……何だと……」
「お前を……ここから出しちや……実験にならない……」
私は思はず手をゆるめた。その代りに相手の顔を、自分の鼻の先に引き付けて、
穴の明く程覗き込んだ。
「……何だと！　モウ一ペン云つて見ろ」
「何遍云つたつておんなじ事だよ。俺はお前をこの檻の中に封じ籠めて、完全に
発狂させなければならないのだ。その経過報告が俺の学位論文になるんだ。
国家社会のために有益な……」
「……エエッ……勝手に……しやがれ……」
と云ひも終らぬうちに私は、相手のモシヤモシヤした頭の毛を引つ掴んだ。
その眼と鼻の間へ、一撃を食らはした。さうして鼻血をポタポタと滴らしながら
グツタリとなつた身体を、力一パイ向ふの方へ突き飛ばすと、深夜の廊下に夥しい
音を立てて……ドターン……と長くなつた。そのまま、死んだやうに動かなくなつた。
「……ハツハツハツ……ザマを見ろ……アハアハアハアハ」


　　　　　　　　　　　　　　　　　（「瓶詰地獄」日本小説文庫、春陽堂　より）

　　　………………。

　

●「は、博士……」

○「焦りは禁物だぜ君……」

　　　……博士？……誰だ……。

　　　……其処に誰か居ますか？

　

　　　……あゝ、頭が痛い。割れさうに痛い………。

…………………お兄様アアアアア………………

　

　　　………誰だ？………

…………………お兄様アアアアア………………

博士の壊れっぷりが面白いので保守

　　　……博士は壊れてゐる！　此れは断じて信じて良い事ですぞ！

……ザマを見ろ……アハアハアハアハ

　

　　　……皆さんお揃ひですな。アハハハハハ……。

　　　……ようこそ精神のテロリスト諸君！標的は僕の右脳と左脳のツインタワアですぞ……。

　　　……アハアハアハアハ……。

　　　……誰も居ない……気の所為か……。

少なくとも僕は此処にいない。

　　　……ウフフフ……

　　　>>151　>>151　>>151　>>151　>>151　>>151………。

　　　……………。

……アアアアア………………

この前食べたソーセージ（腸詰）の中に指輪が入ってた。

.,;:.,;,,:,;:;:;:;;:;:;;:.,.,.,.,,;
..:;;:;.,..,..,,;.,　;,,,.,:.,,;
....::;.｡.:;.....:;
:.;:;..:（◎）.:; ﾅﾙﾎﾄﾞ……ﾅﾙﾎﾄﾞ……ﾅﾙﾎﾄﾞ……ﾅﾙﾎﾄﾞ……
　.;::..:;小:.::.｡..,;.,.,...,.,.;
　;..;;.;.人ﾟ..,,.,.;,:.,.,.
　　:..;:ﾟ:.;:;｡.:;:....,;:..
　　　　;:,　:　　:;:;.,;

(ﾟДﾟ)?
　

　　　………フフフフフ………。

　　　………アハハハハ………。

　　　　　　　　　　誰か・・・・・・・・・・・・。

　　
　　　　　　　　　　　　　　　　誰か・・・・・・・・・・・・。

（ここにいる）

誰だ